【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、湿式電子写真方式を用いて印刷する湿式電子写真用記録シートに関するものである。さらに詳しくは、トナーを使った湿式電子写真方式を用いて印刷した際に、トナー定着性が良好な湿式電子写真用記録シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
トナーを使った電子写真方式を用いて印刷する用途は、端末PC用プリンター、ファックス、または複写機に留まらず、多品種小ロット印刷、可変情報印刷などを可能とする、いわゆるオンデマンド印刷分野でも実用化が進み、技術的進展が目覚しい。特に、電子写真方式については、乾式電子写真方式と湿式電子写真方式共に、高画質化、高速化、省電力化、そして低コスト化へ向けた技術開発が今も進んでいる。
【0003】
印刷物の商品価値を高めるため、印刷物はより高精細で、色再現性の良さが求められているが、これは高速化、低コスト化とは相反する部分があり、トナーや印刷機械の性能はもちろんのこと、電子写真用記録シートに関してもトナー定着性、色再現性、走行性などさらに厳しい品質要望が集まっている。
【0004】
従来、トナー定着性を電子写真用記録シート側から向上させようという取組みは幾つか見られている。例えば、特開平10−198061号公報では変性シリコーン樹脂、硬化性シリコーン樹脂を含有した層を記述しているが、トナーの定着ロール汚れ防止を中心に考えたものでトナー定着性の効果として充分ではない。
【0005】
特開平8−171226号公報ではシートの平滑度、透気度、そして摩擦係数を、特開平5−297621号公報では表面電気抵抗値と空隙直径のピークを規定しているが、実際の印刷は多様な温度、湿度、印刷速度で行われるため、ある特定の環境で測定されたこのような限定的なシートの物性値のみで、様々な印刷環境で印刷される電子写真用記録シートのトナー定着性の向上を充分成し遂げることは難しいといえる。
【0006】
特開平11−295915号公報では、エマルジョンのモノマー組成をかなり大きい範囲で決めて、ガラス転移点を規定したもの、また特開平11−52607号公報も層中樹脂層のガラス転移点を規定したものであるが、樹脂のガラス転移点を規定しただけではトナー定着性を充分に向上させる技術としては不十分である。
【0007】
特開平10−171144号公報は、プラスチックシート上に、ウレタン系樹脂、スチレンアクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、などの樹脂を含むことが記載されているが、加熱された際の樹脂の特性について詳しい記述が無く、トナー定着性を充分に向上させる技術としては不十分である。
【0008】
また、特開2002−91046号公報は、受像層を構成する樹脂の120℃における溶融粘度と破断時の伸び率を規定したものであるが、溶融粘度が比較的高い樹脂を用いた透明樹脂層、すなわち、フィルム層について記述したものであり、粒子の形態を保った樹脂を有機顔料として用いる本発明とは全く趣旨の異なるものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
高速化、省電力が進むにつれ、また印刷物の品質的要望が高まるにつれ、電子写真用記録シートに対してのトナーの定着性は強く求められる。また、印刷後の裁断・製本工程において紙同士の擦れ、印刷面にテープを貼ったりするなどの作業によって、印刷面から部分的にトナーが欠落する場合もある。そこで、本発明の目的は、特に絶縁体として石油系溶剤を用いた湿式トナーの定着性が良好で、印刷後の作業性に優れた湿式電子写真用記録シートを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記の問題を解決すべく鋭意検討した結果、以下のような湿式電子写真用記録シートを発明するに至った。
【0011】
すなわち、本発明の湿式電子写真用記録シートは、原紙または樹脂シートの少なくとも片面に1層以上の塗工層を設けた湿式電子写真用記録シートにおいて、顔料成分を100質量%とした場合、無機顔料成分として炭酸カルシウムを50〜97質量%、および有機顔料成分として120℃における溶融粘度が200mPa・sである樹脂粒子を3〜50質量%、を塗工層中に含有してなることを特徴とするものである。
【0012】
本発明において、好ましくは炭酸カルシウムが、軽質炭酸カルシウムであり、また、好ましくは樹脂粒子がポリスチレン、スチレンアクリル系共重合体、ポリエステル系樹脂の中から選らばれる少なくとも1種である。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の湿式電子写真用記録シートについて、詳細に説明する。
【0014】
まず、本発明者は、湿式電子写真方式におけるトナーの湿式電子写真用記録シートへの定着性について検討した。その結果、優れた細孔性、吸油性を発現する炭酸カルシウムと、トナー成分と接着性に富む樹脂粒子を湿式電子写真用記録シートの塗工層に一定比率で配合することにより、目的とする性能が著しく向上することを見出した。
【0015】
本発明における塗工層には、顔料成分を100質量%とした場合、無機顔料成分として、炭酸カルシウムが該塗工層中に50〜97質量%含まれる。50質量%を下回る場合、トナーが塗工層へ足を入れる、すなわちアンカー効果が充分発揮されず、期待するトナー定着性を得られない。
【0016】
また、特に、溶媒中にトナーを分散する液体トナーもしくは湿式トナー方式においては、湿式電子写真用記録シートにトナーが転写される際に、炭酸カルシウムを配合した塗工層がその優れた吸油性および吸水性によって、余分な溶媒を吸収してトナー定着性を高める。よって、炭酸カルシウムの配合比率が50質量%を下回る場合には、湿式電子写真用記録シートは非常に優れたトナー定着性を発揮することができなくなる。
【0017】
本発明の湿式電子写真用記録シートの塗工層には、200mPa・s以上である樹脂粒子が該塗工層中に3〜50質量%含まれる。一般的なトナーの定着プロセスでは、湿式電子写真用記録シートの温度が100〜150℃、多くの場合は120℃付近に達するが、120℃における溶融粘度が200mPa・sを下回る場合は、樹脂粒子が粒子の形状を留められず、有機顔料として機能しなくなり、前述したアンカー効果が損なわれ、結果としてトナーの定着性を向上することができなくなる。
【0018】
さらに、該樹脂粒子の流動性や粘着性が増加して、印刷機器内に付着したり、湿式電子写真用記録シートどうしが貼り付くなどのトラブルを発生させる場合がある。
【0019】
また、本発明の湿式電子写真用記録シートにおいて、塗工層中の炭酸カルシウムが軽質炭酸カルシウムである場合、塗工層中の細孔が増加し、トナーのアンカー効果は増進され、さらに優れたトナー定着性を発揮することができる。また、塗工層の吸油性および吸水性も大きく向上し、前述した液体トナーの定着効果がさらに良くなる。
【0020】
湿式電子写真記録の分野において、実用化しているトナーの主成分としてスチレンアクリル系共重合体とポリエステル系樹脂が挙げられる。本発明において、本発明の湿式電子写真用記録シートの塗工層に含まれる樹脂粒子の配合比率と120℃における溶融粘度は最も重要な因子の一つであるが、樹脂の種類をトナー主成分樹脂と類似するものを選択することで、トナー定着性はさらに増すこととなる。
【0021】
ポリエステル系樹脂の多価カルボン酸成分として、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、無水フタル酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジビン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン2酸、ダイマー酸、パラオキシ安息香酸、無水トリメリト酸、ベンゼントリカルボン酸、ナフタレントリカルボン酸、ブタントリカルボン酸、ヘキサントリカルボン酸、オクタンテトラカルボン酸、またはこれら多価カルボン酸のアルキルエステルなどが、また多価アルコール成分として、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,4−ブテンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、グリセロール、ジグリセロールなどが挙げられる。
【0022】
ポリスチレン、もしくはスチレンアクリル系共重合体のスチレン成分として、スチレン、エチルスチレン、ジメチルスチレン、ブチルスチレン、ヘキシルスチレン、オクチルスチレン、メトキシスチレン、フェニルスチレン、クロルスチレンなどが、アクリル成分としてアクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸オクチル、アクリル酸メチルエチル、アクリル酸エチルヘキシル、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸オクチル、またはこれらアクリル酸、メタクリル酸のアルキルエステル、更にアクリルアミド、アクリロニトリルなどの誘導体などが挙げられる。
【0023】
本発明において、塗工層に用いられるその他の顔料は、特に限定されるものではなく、例えば、各種カオリン、タルクなどの精製した天然鉱物顔料、サチンホワイト、リトポンなどの複合合成顔料、酸化チタン、水酸化アルミナなどの半合成顔料、プラスチック顔料などの合成顔料が挙げられる。
【0024】
塗工液に用いられる澱粉としては、通常の澱紛、酸化澱紛、エーテル化澱紛、りん酸エステル化澱粉、酵素変性澱紛やそれらをフラッシュドライして得られる冷水可溶性澱粉などが挙げられる。
【0025】
また、塗工液に用いられる増粘剤としては、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸ソーダ、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カゼイン、ポリアクリル酸ソーダなどの水溶性高分子、ポリアクリル酸塩、スチレンマレイン酸無水共重合体などの合成重合体、珪酸塩などの無機重合体などが挙げられる。
【0026】
塗工液に用いられる澱粉以外のバインダーとしては、スチレン−ブタジエン系、アクリル系、ポリ酢酸ビニル、エチレン酢酸ビニルなどの各種共重合体ラテックス、ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチレンオキシド、ポリアクリルアミド、ユリアまたはメラミン/ホルマリン樹脂、ポリエチレンイミン、ポリアミドポリアミン/エピクロルヒドリンなどの水溶性合成物、ワックス、カゼイン、大豆蛋白などの天然物およびこれらをカチオン化したものなどが挙げられる。
【0027】
また、必要に応じて、分散剤、消泡剤、耐水化剤、着色剤などの通常使用されている各種助剤、およびこれらの各種助剤をカチオン化したものが好適に用いられる。
【0028】
本発明において、塗工層を塗工する方法は、特に限定されるものではなく、サイズプレス、ゲートロール、シムサイザーなどの各種メタードフィルムトランスファー、エアーナイフ、ロッド、ブレード、ダイレクトファウンテンなどの各方式を適宜使用する。
【0029】
本発明において、塗工量は片面当り2〜30g/m2が好ましい。
【0030】
本発明に用いられる湿式電子写真用記録シートの基材としては、木材パルプ、綿、麻、竹、サトウキビ、トウモロコシ、ケナフなどの植物繊維、羊毛、絹などの動物繊維、レーヨン、キュプラ、リヨセルなどのセルロース再生繊維、アセテートなどの半合成繊維、ポリアミド系繊維、ポリエステル系繊維、ポリアクリロニトリル系繊維、ポリビニールアルコール系繊維、ポリプロピレン系繊維、ポリ塩化ビニリデン系繊維、ポリウレタン系繊維などの化学繊維、ガラス繊維、金属繊維、炭素繊維などの無機繊維をシート状にしたものが使用される。
【0031】
各繊維をシート状にする製法としては、一般的な抄紙工程、湿式法、乾式法、ケミカルボンド、サーマルボンド、スパンボンド、スパンレース、ウォータージェット、メルトブロー、ニードルパンチ、ステッチブロー、フラッシュ紡糸、トウ開維などの各工程から一つ以上が適宜選ばれる。
【0032】
また、これらの繊維には、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、タルク、クレー、カオリン、二酸化チタン、水酸化アルミなどの各種填料、接着剤、サイズ剤、定着剤、歩留り剤、紙力増強剤などの各種配合剤を各工程、各素材に合わせて好適に配合する。
【0033】
また、その他の基材としては、上質紙、中質紙、色上質、書籍用紙、キャスト用紙、微塗工紙、軽量コート紙、コート紙、アート紙、中質コート紙、グラビア用紙、インディア紙、コートアイボリー、ノーコートアイボリー、アートポスト、コートポスト、ノーコートカード、特板、コートボール、トレーシングペーパー、タイプ紙、PPC用紙、NIP用紙、連続伝票用紙、フォーム用紙、複写紙、ノーカーボン紙、感熱紙、インクジェット用紙、熱転写用紙、合成紙などの紙や板紙、または各種樹脂をフィルム状に成形したものも含まれる。
【0034】
塗工する前の基材は、必要とする密度、平滑度、透気度を得るために各種カレンダー処理を施す場合もある。
【0035】
また、さらに、一連の操業で、塗工、乾燥された塗工紙は、密度、平滑度、透気度、外観を得るために、必要に応じて各種カレンダー処理が施される場合がある。
【0036】
本発明における湿式電子写真用記録シートは、湿式電子写真用記録シートとしての使用に留まらず、乾式電子写真用記録シート、オフセット印刷用シート、インクジェット用シート、熱転写用シートなどとして使用することもできる。
【0037】
【実施例】
以下に、本発明の実施例を挙げて説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。また、実施例において示す「部」および「%」は、特に明示しない限り、質量部および質量%を示す。
【0038】
実施例1〜15および比較例1〜5
下記の配合にて、実施例1〜15および比較例1〜5の湿式電子写真用記録シートを作製した。
<原紙配合>
LBKP(濾水度330〜440mlcsf) 70部
NBKP(濾水度390〜490mlcsf) 30部
【0039】
<内添薬品>
軽質炭酸カルシウム(*原紙中灰分で表示) *8部
市販カチオン化澱粉 1.0部
市販カチオン系ポリアクリルアミド歩留まり向上剤 0.03部
パルプ、内添薬品を上記の配合で調整し、坪量70g/m2の原紙を抄造した。
【0040】
この原紙に対して、サイズプレスにより両面0.80g/m2の酸化澱粉を付着させ塗工用原紙を得た。
【0041】
<塗工液の配合>
カオリンクレー *種類と配合部数は表1に示した
重質炭酸カルシウム *種類と配合部数は表1に示した
軽質炭酸カルシウム
樹脂粒子 *種類と配合部数は表1に示した
市販ポリアクリル酸系分散剤 0.1部
スチレンブタジエン系ラテックスバインダー
(平均粒子径100nm、ゲル含有量40%、Tg5℃) 15部
市販燐酸エステル化澱粉 3部
市販カルボキシメチルセルロース系増粘剤(CMC) 0.1部
水酸化ナトリウムにてpH9.6に調製
【0042】
上記の塗工液を調整し、ファウンテン/ブレードコーターで片面14g/m2塗工し、スーパーカレンダー処理を施して湿式電子写真用記録シートを得た。
【0043】
上記の湿式電子写真用記録シートのトナー定着性については、以下の方法にて評価を行った。その結果は、表1に示した。なお、表中における樹脂粒子の種類では、エチレン酢酸ビニルをEVA、ポリスチレンをPS、スチレンアクリル系共重合体をPSAc、ポリエステル系共重合体をPEと略して記載した。
【0044】
1.印刷
印刷機としては、乾式電子写真用転写機としてミノルタ社製「Magicolor2200」、湿式電子写真用転写機としてIndigo社製「E−print1000」を使って印刷を行った。評価に使用するための印刷画像としては、ブラック、シアン、マゼンタ、イエローの各4色についてベタ印字部があるような画像を出力するようにした。ベタ印字部の印刷面積としては、最低でも一辺が3cm以上の四角形になるようにした。
【0045】
上記で述べたように「Magicolor2200」および「E−print1000」によって印刷したブラック、シアン、マゼンタ、イエローの各色のベタ印刷部について以下のような定着評価を行った。
【0046】
2.テープ剥離評価
幅18mmのニチバン社製セロハン粘着テープ「セロテープ(R) No.405」を各色の印刷部に貼りむらが無いように貼りつけ、180度剥離で約5mm/秒の速さでゆっくりとテープを剥がした。剥離後のトナーの紙への定着度合いを目視により判定し、以下の基準で4段階評価を行った。「○」以上を発明の対称とした。
【0047】
「◎」:各色共にトナーが紙の上に大部分残っている。
「○」:各色共にトナーが残っているが、テープ剥離後の印刷部の印刷濃度が下がるのがわかる。
「△」:一部の色でトナーが紙から剥がれ、印刷部に白く抜けた部分がある。
「×」:各色共にトナーが紙から剥がれ、印刷部に白く抜けた部分がある。
【0048】
3.こすれ評価
こすれ評価は、JIS P8147「紙および板紙の摩擦係数試験方法」の水平法を応用した。各実施例および比較例について、水平板には、白紙の湿式電子写真用記録シートを取り付け、おもりには、上記の印刷機で印刷された印刷部がある該記録シートを取り付けた。
【0049】
そして、印刷部がある該転写紙をおもりに貼りつける場合、印刷部の印刷された面が、水平板に取り付けられた白紙の該記録シートと擦りあうようにした。
【0050】
以上のように、試験片を水平板、おもりに貼りつけた後は、JIS P8147に記載されている条件でおもりを水平板の上で滑らせる。「摩擦試験」においては、一つの試験片の組み合わせで一度だけ、水平板上でおもりを滑らせるが、本評価においては、一つの試験片の組み合わせで50回、おもりを水平板の上で滑らせた。
【0051】
その後、おもりに取り付けられた印刷部を観察し、紙同士の擦れによるトナーの脱落度合いを観察した。印刷部のトナーの残り具合いを目視により判定し、以下の基準で4段階評価を行った。「○」以上を発明の対称とした。
【0052】
「◎」:各色共に印刷部の濃度低下がほどんと認められない。
「○」:各色共にわずかながら印刷濃度が下がるのがわかる。
「△」:各色共に印刷濃度が下がるのがわかる。
「×」:各色共に印刷濃度が下がるのがわかり、部分的に白く抜けた部分がある。
【0053】
【表1】
【0054】
表1で明らかなように、本発明のとおり設計した湿式電子写真用記録シートは非常に優れたトナー定着性を示した。
【0055】
【発明の効果】
以上の結果より、本発明の湿式電子写真用記録シートは、原紙または樹脂シートの少なくとも片面に1層以上の塗工層を設けた湿式電子写真用記録シートにおいて、顔料成分を100質量%とした場合、無機顔料成分として、炭酸カルシウムを該塗工層中に50〜97質量%含み、かつ有機顔料成分として、120℃における溶融粘度が200mPa・s以上である樹脂粒子を該塗工層中に3〜50質量%含むように設計したことで、印刷後のトナーの定着性が良好であることを特徴とする。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
TECHNICAL FIELD The present invention relates to a recording sheet for wet electrophotography, which is printed using a wet electrophotography method. More specifically, the present invention relates to a wet electrophotographic recording sheet having good toner fixability when printing is performed using a wet electrophotographic method using toner.
[0002]
[Prior art]
Applications for printing using electrophotography using toner are not limited to printers for terminal PCs, faxes, or copiers, but also in the so-called on-demand printing field, which enables multi-product small-lot printing and variable information printing. Practical application is progressing, and technical progress is remarkable. In particular, with respect to the electrophotographic method, technical development for high image quality, high speed, low power consumption, and low cost has been progressing in both the dry electrophotographic method and the wet electrophotographic method.
[0003]
In order to increase the commercial value of printed materials, printed materials are required to have higher definition and better color reproducibility, but this is inconsistent with high speed and low cost, and the performance of toner and printing machines is Needless to say, stricter quality requirements such as toner fixing property, color reproducibility, and running property are also gathered for electrophotographic recording sheets.
[0004]
Conventionally, there have been some efforts to improve the toner fixing property from the side of the electrophotographic recording sheet. For example, Japanese Patent Application Laid-Open No. Hei 10-198061 describes a layer containing a modified silicone resin and a curable silicone resin. Absent.
[0005]
Japanese Patent Application Laid-Open No. 8-171226 specifies the smoothness, air permeability, and friction coefficient of a sheet, and Japanese Patent Application Laid-Open No. 5-297621 specifies the peak of the surface electric resistance value and the void diameter. Since the printing is performed at various temperatures, humidity, and printing speeds, the toner fixing of the electrophotographic recording sheet printed in various printing environments using only the limited physical properties of the sheet measured in a specific environment. It can be said that it is difficult to achieve sufficient improvement in sex.
[0006]
In JP-A-11-295915, the glass transition point is determined by determining the monomer composition of the emulsion in a considerably large range, and in JP-A-11-52607, the glass transition point of the resin layer in the layer is specified. However, simply specifying the glass transition point of the resin is not sufficient as a technique for sufficiently improving the toner fixing property.
[0007]
Japanese Patent Application Laid-Open No. Hei 10-171144 describes that a plastic sheet contains a resin such as a urethane resin, a styrene acrylic resin, or a polyester resin. There is no description, and it is insufficient as a technique for sufficiently improving the toner fixing property.
[0008]
Japanese Patent Application Laid-Open No. 2002-91046 specifies the melt viscosity at 120 ° C. and the elongation at break of the resin constituting the image-receiving layer. However, a transparent resin layer using a resin having a relatively high melt viscosity is used. That is, it describes a film layer, and has a completely different purpose from the present invention in which a resin in the form of particles is used as an organic pigment.
[0009]
[Problems to be solved by the invention]
As the speeding up and the power saving progress, and the demand for quality of printed matter increases, the fixing property of the toner to the electrophotographic recording sheet is strongly required. Further, in the cutting and bookbinding process after printing, the toner may be partially missing from the printing surface due to an operation such as rubbing between papers or attaching a tape to the printing surface. Accordingly, it is an object of the present invention to provide a wet electrophotographic recording sheet which has good fixability of a wet toner using a petroleum-based solvent as an insulator and has excellent workability after printing.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies to solve the above problems, the present inventors have invented the following wet electrophotographic recording sheet.
[0011]
That is, the recording sheet for wet electrophotography of the present invention is a recording sheet for wet electrophotography in which at least one surface of a base paper or a resin sheet is provided with at least one coating layer, and the pigment component is 100% by mass. The coating layer contains 50 to 97% by mass of calcium carbonate as a pigment component and 3 to 50% by mass of resin particles having a melt viscosity of 200 mPa · s at 120 ° C. as an organic pigment component. It is assumed that.
[0012]
In the present invention, the calcium carbonate is preferably light calcium carbonate, and the resin particles are preferably at least one selected from polystyrene, styrene-acrylic copolymer, and polyester-based resin.
[0013]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, the recording sheet for wet electrophotography of the present invention will be described in detail.
[0014]
First, the present inventor studied the fixability of the toner to a wet electrophotographic recording sheet in a wet electrophotographic system. As a result, calcium carbonate exhibiting excellent porosity and oil absorption, and resin particles having high adhesiveness with toner components are blended at a fixed ratio in the coating layer of the recording sheet for wet electrophotography, thereby achieving the intended purpose. It has been found that the performance is significantly improved.
[0015]
Assuming that the pigment component is 100% by mass in the coating layer of the present invention, the coating layer contains 50 to 97% by mass of calcium carbonate as an inorganic pigment component. If the amount is less than 50% by mass, the toner enters the coating layer, that is, the anchor effect is not sufficiently exhibited, and the expected toner fixing property cannot be obtained.
[0016]
Further, in particular, in a liquid toner or a wet toner system in which the toner is dispersed in a solvent, when the toner is transferred to a recording sheet for a wet electrophotography, the coating layer containing calcium carbonate has an excellent oil absorbing property and Due to the water absorption, the excess solvent is absorbed to enhance the toner fixing property. Therefore, when the mixing ratio of calcium carbonate is less than 50% by mass, the recording sheet for wet electrophotography cannot exhibit extremely excellent toner fixing properties.
[0017]
The coating layer of the wet electrophotographic recording sheet of the present invention contains 3 to 50% by mass of resin particles having a particle size of 200 mPa · s or more in the coating layer. In a general toner fixing process, the temperature of a recording sheet for wet electrophotography reaches 100 to 150 ° C., and often reaches around 120 ° C., but if the melt viscosity at 120 ° C. falls below 200 mPa · s, resin particles Cannot maintain the shape of the particles and does not function as an organic pigment, and the above-described anchor effect is impaired. As a result, the fixability of the toner cannot be improved.
[0018]
Further, the fluidity and adhesiveness of the resin particles may increase to cause troubles such as sticking in printing equipment and sticking of wet electrophotographic recording sheets.
[0019]
Further, in the wet electrophotographic recording sheet of the present invention, when the calcium carbonate in the coating layer is light calcium carbonate, the pores in the coating layer are increased, and the anchor effect of the toner is enhanced, which is more excellent. The toner fixing property can be exhibited. Further, the oil absorbency and water absorbency of the coating layer are greatly improved, and the above-described fixing effect of the liquid toner is further improved.
[0020]
In the field of wet electrophotographic recording, styrene-acrylic copolymers and polyester resins are main components of toners that have been put into practical use. In the present invention, the blending ratio of the resin particles contained in the coating layer of the wet electrophotographic recording sheet of the present invention and the melt viscosity at 120 ° C. are one of the most important factors. By selecting a resin similar to the resin, the toner fixing property is further increased.
[0021]
Maleic acid, maleic anhydride, fumaric acid, phthalic acid, terephthalic acid, isophthalic acid, phthalic anhydride, malonic acid, succinic acid, glutaric acid, adibic acid, azelaic acid, sebacin Acid, dodecane diacid, dimer acid, paraoxybenzoic acid, trimellitic anhydride, benzenetricarboxylic acid, naphthalenetricarboxylic acid, butanetricarboxylic acid, hexanetricarboxylic acid, octanetetracarboxylic acid, or an alkyl ester of these polycarboxylic acids, Examples of the polyhydric alcohol component include ethylene glycol, propylene glycol, 1,4-butanediol, 2,3-butanediol, 1,4-butenediol, 1,5-pentanediol, 1,6-hexanediol, and neopentyl. Glycol, di B propylene glycol, polyethylene glycol, polytetramethylene glycol, 1,4-cyclohexane dimethanol, pentaerythritol, dipentaerythritol, tripentaerythritol, glycerol, diglycerol and the like.
[0022]
Styrene, ethyl styrene, dimethyl styrene, butyl styrene, hexyl styrene, octyl styrene, methoxy styrene, phenyl styrene, chloro styrene, etc., as styrene components of polystyrene or styrene acrylic copolymer, and acrylic acid, acrylic acid as acryl component Methyl, ethyl acrylate, propyl acrylate, butyl acrylate, octyl acrylate, methyl ethyl acrylate, ethyl hexyl acrylate, methacrylic acid, methyl methacrylate, ethyl methacrylate, propyl methacrylate, butyl methacrylate, octyl methacrylate, Further, examples thereof include alkyl esters of acrylic acid and methacrylic acid, and derivatives of acrylamide and acrylonitrile.
[0023]
In the present invention, other pigments used for the coating layer are not particularly limited, for example, various kaolins, purified natural mineral pigments such as talc, satin white, composite synthetic pigments such as lithopone, titanium oxide, Semi-synthetic pigments such as alumina hydroxide, and synthetic pigments such as plastic pigments are exemplified.
[0024]
Examples of the starch used in the coating liquid include ordinary starch, oxidized starch, etherified starch, phosphate esterified starch, enzyme-modified starch, and cold water-soluble starch obtained by flash-drying them. .
[0025]
Examples of the thickening agent used in the coating liquid include carboxymethyl cellulose, sodium alginate, methyl cellulose, hydroxyethyl cellulose, casein, water-soluble polymers such as sodium polyacrylate, polyacrylate, styrene maleic anhydride copolymer. And inorganic polymers such as silicates.
[0026]
Binders other than starch used in the coating solution include various copolymer latexes such as styrene-butadiene, acrylic, polyvinyl acetate and ethylene vinyl acetate, polyvinyl alcohol, modified polyvinyl alcohol, sodium polyacrylate, and polyethylene oxide. , Polyacrylamide, urea or melamine / formalin resin, polyethyleneimine, polyamide-polyamine / epichlorohydrin, and other water-soluble synthetic compounds, waxes, casein, natural products such as soybean protein, and cations thereof.
[0027]
If necessary, various commonly used auxiliaries such as a dispersant, an antifoaming agent, a waterproofing agent, and a coloring agent, and cations of these auxiliaries are preferably used.
[0028]
In the present invention, the method of coating the coating layer is not particularly limited, various types of metalized film transfer such as size press, gate roll, simsizer, air knife, rod, blade, direct fountain etc. Is used as appropriate.
[0029]
In the present invention, the coating amount is preferably 2 to 30 g / m 2 per one side.
[0030]
Examples of the base material of the wet electrophotographic recording sheet used in the present invention include wood pulp, cotton, hemp, bamboo, sugarcane, corn, kenaf and other plant fibers, wool, silk and other animal fibers, rayon, cupra, lyocell and the like. Regenerated cellulose fiber, semi-synthetic fiber such as acetate, polyamide fiber, polyester fiber, polyacrylonitrile fiber, polyvinyl alcohol fiber, polypropylene fiber, polyvinylidene chloride fiber, polyurethane fiber, etc., chemical fiber, glass Sheets of inorganic fibers such as fibers, metal fibers, and carbon fibers are used.
[0031]
The production method of forming each fiber into a sheet is a general papermaking process, a wet method, a dry method, a chemical bond, a thermal bond, a spun bond, a spunlace, a water jet, a melt blow, a needle punch, a stitch blow, a flash spinning, a tow. One or more steps are appropriately selected from each step such as fibrosis.
[0032]
In addition, these fibers include various fillers such as light calcium carbonate, heavy calcium carbonate, talc, clay, kaolin, titanium dioxide, and aluminum hydroxide, adhesives, sizing agents, fixing agents, retention agents, and paper strength agents. And the like are suitably blended in accordance with each process and each material.
[0033]
Other base materials include high quality paper, medium quality paper, color quality, book paper, cast paper, lightly coated paper, lightweight coated paper, coated paper, art paper, medium quality coated paper, gravure paper, and India paper. , Coated ivory, uncoated ivory, art post, coated post, uncoated card, special plate, coated ball, tracing paper, type paper, PPC paper, NIP paper, continuous slip paper, foam paper, copy paper, carbonless paper And paper and paperboard such as thermal paper, ink-jet paper, thermal transfer paper, synthetic paper, and the like, and those obtained by molding various resins into a film shape.
[0034]
Before coating, the substrate may be subjected to various calendering treatments in order to obtain the required density, smoothness and air permeability.
[0035]
Further, in a series of operations, the coated and dried coated paper may be subjected to various calendering treatments as necessary in order to obtain density, smoothness, air permeability, and appearance.
[0036]
The recording sheet for wet electrophotography in the present invention can be used not only as a recording sheet for wet electrophotography but also as a recording sheet for dry electrophotography, a sheet for offset printing, a sheet for ink jet, a sheet for thermal transfer, and the like. .
[0037]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described with reference to examples, but the present invention is not limited to these examples. Further, “parts” and “%” shown in Examples are parts by mass and% by mass unless otherwise specified.
[0038]
Examples 1 to 15 and Comparative Examples 1 to 5
With the following composition, the recording sheets for wet electrophotography of Examples 1 to 15 and Comparative Examples 1 to 5 were produced.
<Base paper mix>
LBKP (freeness 330 to 440 mlcsf) 70 parts NBKP (freeness 390 to 490 mlcsf) 30 parts
<Internal medicine>
Light calcium carbonate (* represented by ash content in base paper) * 8 parts Commercially available cationized starch 1.0 part Commercially available cationic polyacrylamide retention aid 0.03 parts Pulp and internal additives are adjusted by the above blending, and basis weight is 70 g. / M 2 of base paper.
[0040]
Oxidized starch of 0.80 g / m 2 on both sides was adhered to the base paper by a size press to obtain a base paper for coating.
[0041]
<Composition of coating liquid>
Kaolin clay * Type and number of parts are heavy calcium carbonate shown in Table 1. * Type and number of parts are light calcium carbonate resin particles shown in Table 1. * Type and number of parts are commercially available polyacrylic acid-based dispersion shown in Table 1. 0.1 part Styrene butadiene latex binder (average particle diameter 100 nm, gel content 40%, Tg 5 ° C) 15 parts Commercially phosphorylated ester 3 parts Commercially available carboxymethylcellulose thickener (CMC) 0.1 part Hydroxide Adjusted to pH 9.6 with sodium
Adjust the above coating liquid, and one side 14 g / m 2 coated with a fountain / blade coater, to obtain a wet electrophotographic recording sheet is subjected to a super calender treatment.
[0043]
The toner fixability of the wet electrophotographic recording sheet was evaluated by the following method. The results are shown in Table 1. In the table, the types of resin particles are abbreviated as EVA for ethylene vinyl acetate, PS for polystyrene, PSAc for styrene-acrylic copolymer, and PE for polyester-based copolymer.
[0044]
1. As a printing press, printing was performed using “Magicalcolor 2200” manufactured by Minolta as a dry electrophotographic transfer machine, and “E-print1000” manufactured by Indigo as a wet electrophotographic transfer machine. As a print image to be used for evaluation, an image having a solid print portion for each of four colors of black, cyan, magenta, and yellow was output. The printing area of the solid printing portion was made to be a square having a side of at least 3 cm or more.
[0045]
As described above, the following fixing evaluation was performed on solid printing portions of each color of black, cyan, magenta, and yellow, which were printed by “Magiccolor 2200” and “E-print1000”.
[0046]
2. Tape peeling evaluation Cellophane adhesive tape "Cellotape (R) No. 405" manufactured by Nichiban Co., Ltd. having a width of 18 mm is stuck on the printed portion of each color without any unevenness, and slowly peeled at a speed of about 5 mm / sec at 180 degrees peeling. The tape was peeled off. The degree of fixation of the toner to the paper after peeling was visually determined, and a four-step evaluation was performed based on the following criteria. "O" or more was regarded as the symmetry of the invention.
[0047]
“◎”: Most of the toner remains on the paper for each color.
“○”: Although toner remains for each color, it can be seen that the print density of the printed portion after the tape is peeled is reduced.
"△": The toner peeled off from the paper in some colors, and there were white portions in the printed portion.
"X": For each color, the toner peeled off from the paper, and there was a white part in the printed part.
[0048]
3. Rubbing Evaluation For the rubbing evaluation, the horizontal method of JIS P8147 “Test method for friction coefficient of paper and paperboard” was applied. In each of the examples and comparative examples, a blank wet electrophotographic recording sheet was attached to the horizontal plate, and the recording sheet having a printing portion printed by the above-described printing machine was attached to the weight.
[0049]
Then, when the transfer paper having the printing section was attached to the weight, the printed surface of the printing section was rubbed against the blank recording sheet attached to the horizontal plate.
[0050]
As described above, after attaching the test piece to the horizontal plate and the weight, the weight is slid on the horizontal plate under the conditions described in JIS P8147. In the "friction test", the weight is slid only once on the horizontal plate with one combination of test pieces, but in this evaluation, the weight is slid on the horizontal plate 50 times with one combination of test pieces. I let you.
[0051]
Thereafter, the printed portion attached to the weight was observed, and the degree of toner falling off due to rubbing between papers was observed. The remaining amount of the toner in the printing portion was visually determined, and a four-step evaluation was performed based on the following criteria. "O" or more was regarded as the symmetry of the invention.
[0052]
“◎”: In each color, a decrease in the density of the printed portion is not substantially recognized.
"O": It can be seen that the print density is slightly reduced for each color.
"△": It can be seen that the print density decreases for each color.
“×”: It can be seen that the print density is lowered for each color, and there are portions that are partially white.
[0053]
[Table 1]
[0054]
As is clear from Table 1, the recording sheet for wet electrophotography designed according to the present invention exhibited extremely excellent toner fixing properties.
[0055]
【The invention's effect】
From the above results, the recording sheet for wet electrophotography of the present invention has a pigment component of 100% by mass in a recording sheet for wet electrophotography in which at least one surface of a base paper or a resin sheet is provided with at least one coating layer. In this case, the coating layer contains 50 to 97% by mass of calcium carbonate as an inorganic pigment component, and resin particles having a melt viscosity at 120 ° C. of 200 mPa · s or more as an organic pigment component in the coating layer. By being designed to contain 3 to 50% by mass, the fixability of the toner after printing is excellent.