JP2004101157A - 液状流体の温度制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】タンクなどの貯留手段に貯留された流動性の小さい液状流体を均等に加熱できる温度制御装置を得る。
【解決手段】液状流体21中を上下移動する移動体22と、移動体22に組み込まれた蓄熱体24に蓄熱する熱を供給する加熱手段26と、移動体22を駆動する駆動装置25で液状流体21の温度制御装置を構成し、移動体22が液状流体21中を移動する過程で蓄熱体24に蓄熱した熱を放熱する様にした。
【選択図】 図6
【解決手段】液状流体21中を上下移動する移動体22と、移動体22に組み込まれた蓄熱体24に蓄熱する熱を供給する加熱手段26と、移動体22を駆動する駆動装置25で液状流体21の温度制御装置を構成し、移動体22が液状流体21中を移動する過程で蓄熱体24に蓄熱した熱を放熱する様にした。
【選択図】 図6
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ダムや湖沼の水、あるいはタンクに保持された液状流体の温度を液面上部から制御する液状流体の温度制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
液状流体の温度を液面上部から制御する概念は特開2001−262133公報に逆熱対流混相流体として開示されている。この基本概念は液体の液面部が加熱された時に人為的操作を加えない限り底部が加熱できない問題を浮力可変固体粒子群を用いて解決するもので、図12はその基本概念図を示したものである。
図12において、1は温度制御対象となる液状流体、2は液状流体1の液面に形成された高温の加熱面である。3は液状流体1の底面に存在する低温の冷却面である。4は液状流体1中を矢印Xに沿って上下方向に移動する浮力可変の固体粒子である。図13は固体粒子4の構成例を示したもので、5は一方の側が閉じられたシリンダー、6はピストン、7は形状記憶合金で構成されたばね、8はシリンダー5とピストン6の間に形成された空間である。ばね7は形状記憶合金の作用で、冷却面3側では図13(a)に示す様に収縮してピストン6を押し下げて空間8の容積を広げ、加熱面2側では図13(b)に示す様に伸張してピストン6を押し上げて空間8の容積を縮小している。
このバネ7をシリンダー5の他方の側に組み込んで全体の大きさが数μm〜数十cmに構成された複数の固体粒子4を液状流体1中に粒子群として混在させると、液状流体1の加熱面2は高温のため固体粒子3は図13(b)の状態になり、空間8の容積が縮小されるため浮力を失い加熱されて底部に沈降する。また、底部では温度が低いため固体粒子4は図13(a)の状態になって空間8の容積が拡大するため浮力が生じ、冷却されて液面2に向けて上昇する。固体粒子4は液状流体1の加熱面2で加熱され、底部の冷却面3で熱を放出して冷却されるため液状流体1の液面の熱を底部に熱輸送することが出来る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来の液状流体の温度制御装置は以上の様に構成されているので、液状流体1が高粘性で流動性の小さい場合に固体粒子4の上下移動が拘束されるため、流動性の小さい流体を対象とした温度制御が困難であるという問題点があった。
この発明は液状流体の加熱または冷却に対して、流動性が小さい場合でも均等な温度制御が可能な液状流体の温度制御装置を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の発明に関する液状流体の温度制御装置は、液状流体中を上下方向に移動可能な移動体と、この移動体を液状流体中で上下方向に案内する案内手段と、移動体に組み込まれ液状流体の液面上で太陽光により加熱されて蓄熱する蓄熱体と、蓄熱体が所定の温度まで上昇した時に移動体を液状流体の下方に移動させて蓄熱体に蓄熱した熱を液状流体中に放熱させ、蓄熱体が所定の温度まで冷却された時に移動体を上方に移動させて蓄熱体を液状流体の液面上に浮上させる駆動手段とで構成したものである。
本発明の第2の発明に関する液状流体の温度制御装置は、液状流体中を上下方向に移動可能な移動体と、この移動体を液状流体中で上下方向に案内する案内手段と、移動体に組み込まれ液状流体の液面上で加熱されて蓄熱する蓄熱体と、この蓄熱体に熱を供給する加熱手段と、蓄熱体が所定の温度まで上昇した時に移動体を液状流体の下方に移動させて蓄熱体に蓄熱した熱を液状流体中に放熱させ、蓄熱体が所定の温度まで冷却された時に移動体を上方に移動させて蓄熱体を液状流体の液面上に浮上させる駆動手段とで構成したものである。
本発明の第3の発明に関する液状流体の温度制御装置は、液状流体中を上下方向に移動可能な移動体と、この移動体を液状流体中で上下方向に案内する案内手段と、移動体に組み込まれ液状流体の液面上で冷却されて蓄冷する蓄熱体と、この蓄熱体を冷却する冷却手段と、蓄熱体が所定の温度まで冷却された時に移動体を液状流体の下方に移動させて蓄熱体に蓄冷した冷却作用で液状流体中から蓄熱体に熱を吸熱させ、蓄熱体が所定の温度まで上昇した時に移動体を上方に移動させて蓄熱体を液状流体の液面上に浮上させる駆動手段で構成したものである。
本発明の第4の発明に関する蓄熱体は、密閉缶体とこの密閉缶体に所定の圧力で封入された凝縮性流体と、密閉缶体の内壁面に形成された毛細管層とで構成したしたものである。
また、本発明の第5の発明に関する凝縮性流体は水としたものである。
【0005】
【発明の実施の形態】
実施の形態1
図1は実施の形態1の構成を示す断面図、図2は図1の要部を示す平面図、図3は図1の要部を示す立体断面図である。これはダムや湖沼などに貯水されている水に対して、太陽光を利用して水の自然対流を人工的に誘起することによって水底に酸素が多く溶存する水を送り込んで底部の嫌気性環境を改善し、水質劣化を防止することに利用した液状流体の温度制御装置である。
図1において、9はダムや湖沼などの貯留手段、10は貯留手段9に貯留された液状流体で、温度制御の対象となる水である。11は液状流体10中を上下方向に移動可能な移動体で以下の11a、13で構成されている。11aは円形の枠体、13は蓄熱体で以下の16〜19で構成されている。16は扇形状の密閉缶体、17は密閉缶体16の内壁に敷設された毛細管層、18は密閉缶体16の内周部に形成された液溜、19は密閉缶体16の内部に封入された凝縮性流体で、例えば公害に対して無害な水などが選択されている。また、凝縮性流体19の封入は空気などの不凝縮ガスが混在することによって熱伝達が低下するのを防止するため密閉缶体16内を真空引きした状態で行われる。
12は移動体11を液状流体10中で上下方向に案内する案内手段、14は液状流体10中で移動体11を上下方向に駆動する駆動手段で、移動体11を駆動する駆動機14aと、蓄熱体13の温度を検出して駆動機14aを制御する制御器14bと、移動体11を懸垂するワイヤ14c、および蓄熱体13の温度を検出する温度検出器14dとで構成されている。蓄熱体13の温度検出としては、例えば密閉缶体16の内壁に敷設された毛細管層17の温度が検出対象となる。
駆動手段14は蓄熱体13が所定の温度まで上昇した時に移動体11を液状流体10の下方に移動させて蓄熱体13に蓄熱した熱を放熱させ、蓄熱体13が所定の温度まで冷却された時に移動体11を上方に移動させて蓄熱体13を液状流体10の液面に浮上させる。なお、15は移動体11の一部を構成する連結部で、移動体11を案内手段12に連結している。
【0006】
移動体11は、円形の枠体11aに扇形状に構成された複数の蓄熱体13が一定の間隙を保ちながら上下方向に液状流体10が移動できる流路11bを形成して円盤状に組み込まれて構成されている。また、枠体11aにはワイヤ14cが懸架されている。
移動体11に組み込まれた蓄熱体13に太陽熱を蓄熱する時は、図1に示す様に移動体11を液面に浮上させて蓄熱体13の上面に太陽光を矢印Sに沿って照射する。図3において、蓄熱体13の上面に矢印Sに沿って太陽光Sが照射されると密閉缶体16の上面から太陽熱が取り込まれ、密閉缶体16の内壁に敷設されている毛細管層17を含浸している液状の凝縮性流体19は加熱されて蒸発気化する。毛細管層17で蒸発気化した量に相当する液状の凝縮性流体19は液溜18から毛細管層17の毛細管現象による吸引作用によって補給される。これによって密閉缶体16内は蒸発気化した凝縮性流体で充満され蓄熱体13は蓄熱された状態となる。
【0007】
次に本発明の作用について述べる。蓄熱体13が蓄熱によって所定の温度まで昇温した時点で温度検出器14dが温度を検知して制御器14bが動作し、駆動機14aが作動して移動体11は図4に示す様に案内手段12に案内されて液状流体10の下方に移動する。
移動体11が液状流体10の下方で停留中に蓄熱体13内に蓄熱された熱は
密閉缶体16の壁面から液状流体10中に放熱される。この時、密閉缶体16内で蒸発気化している凝縮性流体19は冷却されて凝縮液化し、毛細管層17を介して液溜18に返送される。同時に密閉缶体16の外壁面に接している液状流体10は加温され浮力を得て上昇し、矢印Bで示す自然対流が誘起される。この矢印Bで示す自然対流によって貯留手段9の下方に滞留していた液状流体10は液面に移動し、空気と接触して酸素を取り込んで再び下方に移動する循環が生じる。
下方の液状流体10に熱を奪われて蓄熱体13が所定の温度まで冷却された時点で温度検知器14dが温度を検知して制御器14bが動作し、駆動機14aが作動して移動体11は案内手段12に案内されて液状流体10の液面上に浮上し、蓄熱体13に太陽熱を吸収する操作を繰り返す。これによって太陽光を利用して貯留手段9に貯留された液状流体10中に矢印Bで示す自然対流を誘起して下方の液状流体10中に酸素を溶存させて底部の嫌気性環境を改善している。
【0008】
実施の形態1は、以上の様に移動体11に組み込まれた蓄熱体13に凝縮性流体19の蒸発潜熱を利用して太陽熱を蓄熱させ、駆動機構14により案内手段12に沿って液状流体10の下方に移動させて放熱させることにより、また凝縮性流体19に水を選択することにより、大きな熱輸送能力を持ち公害に対して安全な液状流体の温度制御装置を実現することができる。
実施の形態1では、密閉缶体16内を真空引きして凝縮性流体19を封入することによって不凝縮ガスの混在による熱伝達の低下を防止したが、移動体11が液状流体10中を移動する間の熱放散を制限する目的で不凝縮ガスを混在させて熱伝達速度を低下させる様にしても同様の効果を期待することができる。
また、移動体11を上下方向に移動させる手段としてロープ14cで移動体11を懸架し、駆動機14aを操作して上下移動させるものについて説明したが、図5に示す様に枠体11aの一部に液状流体10と空気を置換しあうバラストタンク11cを配置し、図示はしないが例えば地上に配置された空気圧縮機からバラストタンク11c内に空気を給気することによってバラストタンク11c内の液状流体10を空気で置換して浮力を付けて上方に移動させ、またバラストタンク11c内の空気を液状流体10で置換することによって浮力を無くして下方に移動させる様にしても同様の効果を期待することができる。
さらに、移動体11は円盤状のものについて述べたが、矩形や楕円形など、目的に応じた形状で構成しても同様の効果を期待することができる。
【0009】
実施の形態2
図6は実施の形態2の構成を示す断面図、図7は図6の要部を示す平面図、図8は図6の要部を示す立体断面図である。実施の形態2は流動性が小さく対流が生じ難い液状流体をタンク内で均一に加熱する要求に対応できる液状流体の温度制御装置を提供するものである。
図6において、20はタンクなどの貯留手段、20aは貯留手段20の上蓋、21は貯留手段20に貯留された温度制御の対象となる液状流体、22は液状流体21中を上下方向に移動可能な移動体で、以下の22a、24、27で構成されている。22aは円形の枠体、24は蓄熱体で、以下の29〜32で構成されている。29は扇形状の密閉缶体、30は密閉缶体29の内壁に敷設された毛細管層、31は密閉缶体29の内周部に形成された液溜、32は密閉缶体29の内部に封入された凝縮性流体で、公害に対し無害な水などが選択されている。また,密閉缶体29内への凝縮性流体31の封入は空気などの不凝縮ガスの混在による熱伝達の低下を防止するため真空引きした状態で行われる。
27は外部からの熱作用を受けて加熱される加熱器で、蓄熱体24を構成する密閉缶体29内の凝縮性流体32と熱的に連結されている。23は移動体22を液状流体21中で上下方向に案内する案内手段、25は液状流体21中で移動体22を上下方向に駆動する駆動手段で、移動体22を駆動する駆動機25aと、蓄熱体24の温度を検出して駆動機25aを制御する制御器25bと、移動体22を懸垂するワイヤ25cと、蓄熱体24の温度を検出する温度検出器25dとで構成されている。蓄熱体24の温度としては、例えば密閉缶体29の内壁に敷設された毛細管層30の温度が検出対象となる。
26は例えば電磁誘導コイルで構成された加熱手段で、加熱器27を加熱して蓄熱体24に蓄熱する熱を供給する機能を持たせている。駆動手段25は蓄熱体24が所定の温度まで上昇した時に移動体22を矢印Cに沿って液状流体21の下方に移動させて蓄熱体24に蓄熱した熱を放熱させ、蓄熱体24が所定の温度まで冷却された時に移動体22を上方に移動して蓄熱体24を液状流体21の液面に浮上させる。なお、28は移動体22の一部を構成する連結部で、移動体22を案内手段23に連結している。
【0010】
移動体22は、図7に示す様に円形の枠体22aに扇形状に構成された複数の蓄熱体24が一定の間隙を保ちながら上下方向の流路22bを形成して円盤状に組み込まれている。また、枠体22aにはワイヤ25cが懸架されている。
蓄熱体24の内周部には加熱器27が固定され、蓄熱体24を構成する密閉缶体29に形成された液溜31に貯留されている液状の凝縮性流体32と熱的に連結されている。また移動体22が液面に浮上した時は加熱器27と加熱手段26は近接する様にして電磁作用が有効に作用できるように構成されている。なお、26aは電源で加熱手段26に電力を供給している。
蓄熱体24に蓄熱する時は図6に示す様に移動体22を液面に浮上させて加
熱器27を加熱手段26に近接させる。加熱手段26の電磁作用で加熱器27が加熱されると、加熱器27に熱的に連結している密閉缶体29内の液状の凝縮性流体32は加熱されて蒸発気化する。これによって密閉缶体29内は蒸発気化した凝縮性流体で充満され蓄熱体24は蓄熱された状態となる。
【0011】
次に本発明の作用について液状流体21を所定の温度まで加熱する場合を加熱手段26が電磁誘導コイルで構成された場合を例にとって述べる。
図6において、移動体22を液状流体21の液面に浮上させ、加熱手段26と移動体22の内周部に配置されている加熱器27が近接した状態にする。この状態で励磁電源26aから加熱手段26に交流を印加すると加熱器27は電磁誘導を受けて加熱される。加熱器27が加熱されるとこれと熱的に連結している密閉缶体29に封入されている凝縮性流体32は蒸発気化して密閉缶体29内に充満する。これによって蓄熱体24は凝縮性流体32が蒸発気化した形で蓄熱される。
蓄熱体24が蓄熱によって所定の温度まで昇温した時点で温度検出器25dが温度を検知して制御器25bが動作し、駆動機25aが作動して移動体22は図9に示す様に案内手段23に案内されて液状流体21の下方に移動する。移動体22が液状流体21の下方に移動する過程、または底部に停留中に蓄熱体24内に蓄熱された熱は密閉缶体29の壁面から液状流体21中に放熱される。この時、密閉缶体29内で蒸発気化している凝縮性流体32は冷却されて凝縮液化し、毛細管層30を介して液溜31に返送される。同時に密閉缶体29の外壁面に接している液状流体21は加熱される。
下方の液状流体21に熱を奪われて蓄熱体24が所定の温度まで冷却された時点で温度検知器25dが温度を検知して制御器25bが動作し、駆動機25aが作動し、移動体22が案内手段23に案内されて液状流体21の液面に浮上して蓄熱体24に蓄熱する操作を繰り返す。
【0012】
実施の形態2は以上の様に、移動体22に組み込まれた蓄熱体24に熱を凝縮性流体32の蒸発潜熱によって蓄熱して駆動機構25により案内手段23に案内されて液状流体21の下方に移動させて放熱させることにより、また凝縮性流体32に水を選択することにより、大きな熱輸送を持ち公害に対して安全な液状流体の温度制御装置を実現することができる。また放熱面を構成する密閉缶体29と液状流体21の直接接触が可能となり、加熱のための熱の移動距離を短く出来るため熱移動のための温度差が小さく、また液状流体21の流動性が小さい場合でも均等で効果的な加熱が可能となる。
また、密閉缶体29の壁面は液状流体21中では放熱面を形成しているが、壁面は半径方向に用途に応じて拡大すれば、加熱手段26から局所的に取り込んだ熱によって広い範囲で均一に加熱できる移動体22を得ることが出来る。
さらに、液状流体21の加熱は貯留手段20の壁面を介さずに行っているため貯留手段20の構成部材が例えば樹脂、またはコンクリートの様に熱的に不導体で構成されていても効果的な加熱を可能にすることできる。
実施の形態2では密閉缶体29内を真空引きして凝縮性流体32を封入することによって不凝縮ガスの混在による熱伝達の低下を防止していたが、移動体22が液状流体21中を移動する間の熱放散を制限する目的で不凝縮ガスを混在させて熱伝達速度を低下させる様にしても同様の効果を期待することが出来る。
図6では移動体22を上下方向に移動させる手段としてロープ25cで移動体22を懸垂して駆動機25aを操作して上下移動させる方法を示したが、実施の形態1で記述した様にバラストタンク等により移動体22を上下方向に移動させても同様の効果が期待できる。
また、移動体22は円盤状に形成したものについて述べたが、矩形や楕円形など、貯留手段20に合せた形状とすることができる。
さらに、貯留手段20は密閉形のものについて述べたが、用途に応じて開放形のものでも同様の効果が期待できる。
【0013】
実施の形態3
発酵産業分野等では、工程中で均一加熱と共に均一冷却の機能が要求される場合がある。図10は液状流体をタンクなどの貯留手段内で均一加熱と共に均一冷却する要求に対応できる温度制御装置のシステム構成図を示したものである。
図10において、20〜28は実施の形態2における図6のものと同等のものである。また、移動体22の構成要素は実施の形態2と同等のもので構成されている。33は気体を冷却する冷媒蒸発器等で構成された冷却手段で、例えば貯留手段20の外部に配置された冷凍機33a等に付勢されて上蓋20aと液面が形成する空間内の気体を循環し矢印Dで示す冷気流を形成している。
【0014】
次に動作について説明する。移動体22に冷却作用を持たせるときは、図10に示す様に移動体22を液面上に浮上させる。この時液状流体21は高温のため蓄熱体24内での凝縮性流体32は蒸発気化した状態となっている。
この状態で、蓄熱体24を構成する密閉缶体29の上面に冷気流Dを接触させると封入されている蒸発気化した状態の凝縮性流体32は冷却されて凝縮液化する。凝縮液化した凝縮性流体32は毛細管層30を介して液溜31に流入して貯液され、蓄熱体24は蓄冷された状態となる。
蓄熱体24が所定の温度まで冷却され、蓄熱器24内で凝縮性流体32が凝縮液化して液溜31に貯液された状態となった時点で温度検知器25dが温度を検知して制御器25bが動作し、駆動機25aが作動して図11に示す矢印Cに沿って移動体22は案内手段23に案内されて液状流体21の下方に移動する。
移動体22が温度の高い液状流体21中を移動、もしくは貯留手段20の底部に停留する過程で密閉缶体29の内壁面に形成された毛細管層30内の凝縮性流体32は熱を吸収して蒸発気化し、これに接している液状流体21は気化潜熱の熱を取られて冷却される。密閉缶体29の内壁面に形成された毛細管層30から蒸発気化した液状の凝縮性流体32は毛細管層30の毛細管現象による吸液作用により液溜31から補給される。
液状流体21中から吸熱し蓄熱器24が所定の温度まで加熱された時点で温度検知器25dが温度を検知して制御器25bが動作し、駆動機25aが作動して移動体22は案内手段23に案内されて液状流体21の液面に浮上し、冷却手段33からの冷却作用を受けて蓄熱体24に蓄冷する操作を繰り返す。
【0015】
以上、液状流体21の液面で冷却手段33により移動体22の蓄熱体24に蓄冷して液状流体21中を移動させることにより、移動体22の蓄熱体24を構成する密閉缶体29と液状流体21の直接接触が可能となり、流動性が小さく、また冷却のための温度差が小さくても均等で効果的な冷却が実現でき、また加熱手段26と冷却手段33の配置により効果的な加熱と冷却を行うことが出来る。
図10では液状流体21を冷却する場合に移動体22が液状流体21中を移動もしくは静止する過程で密閉缶体29の壁面から熱を吸収して凝縮性流体32を蒸発気化させて密閉缶体29の壁面に接している液状流体21を冷却する例を述べたが、図11に示す様に移動体22が矢印Cに沿って上方に移動する時に移動体22の上部の液状流体21を矢印Eに沿って液面まで押し上げた後に移動体22と貯留手段20の間隙部から下方に流下させる様にして押し上げられた液状流体21が液面を通過する過程で冷却手段33によって生成された冷気流Dと直接接触させて冷却する様にしても同様の効果を期待することが出来る。
また、冷却手段33として気体を冷却し冷気流Dを形成して蓄熱体24を冷却して蓄冷する例を示したが、液面で蓄熱体24を上述とは別の方法で冷却しても同様の効果を期待することが出来る。
【0016】
【発明の効果】
この発明によれば、液状流体10の温度制御装置は液状流体10中を上下方向に移動可能な移動体11と、この移動体11を液状流体10中で上下方向に案内する案内手段12と、移動体11に組み込まれ液状流体10の液面上で太陽光により加熱されて蓄熱する蓄熱体13と、蓄熱体13が所定の温度まで上昇した時に移動体11を液状流体10の下方に移動させて蓄熱体13に蓄熱した熱を液状流体10中に放熱させ、蓄熱体13が所定の温度まで冷却された時に移動体11を上方に移動させて蓄熱体13を液状流体10の液面上に浮上させる駆動手段14とで構成し、凝縮性流体19の蒸発潜熱を利用して蓄熱したので液状流体10の加熱に必要な熱の輸送を大きくすることができる。
また、液状流体21の温度制御装置は液状流体21中を上下方向に移動可能な移動体22と、この移動体22を液状流体21中で上下方向に案内する案内手段23と、移動体22に組み込まれ液状流体21の液面上で加熱されて蓄熱する蓄熱体24と、この蓄熱体24に熱を供給する加熱手段26と、蓄熱体24が所定の温度まで上昇した時に移動体22を液状流体21の下方に移動させて蓄熱体24に蓄熱した熱を液状流体21中に放熱させ、蓄熱体24が所定の温度まで冷却された時に移動体22を上方に移動させて蓄熱体24を液状流体の液面上に浮上させる駆動手段25とで構成し、また凝縮性流体32の蒸発潜熱によって蓄熱することにより大きな熱輸送を可能にし、また液状流体21の流動性が小さい場合でも均等で効果的な加熱が可能となる。
【0017】
また、液状流体21の温度制御装置は、液状流体21中を上下方向に移動可能な移動体22と、この移動体22を液状流体21中で上下方向に案内する案内手段23と、移動体22に組み込まれ液状流体21の液面上で冷却されて蓄冷する蓄熱体24と、この蓄熱体24を冷却する冷却手段33と、蓄熱体24が所定の温度まで冷却された時に移動体22を液状流体21の下方に移動させて蓄熱体24に蓄冷した冷却作用で液状流体21中から蓄熱体24に熱を吸熱させ、蓄熱体24が所定の温度まで上昇した時に移動体22を上方に移動させて蓄熱体24を液状流体21の液面上に浮上させる駆動手段25で構成したので、密閉缶体29と液状流体21の直接接触が可能となり、流動性が小さく、また冷却のための温度差が小さくても均等で効果的な冷却が実現でき、また加熱手段26と冷却手段33を配置しているため効果的な加熱と冷却を選択的に行うことが出来る。
また蓄熱体13を密閉缶体16とこの密閉缶体16に所定の圧力で封入された凝縮性流体19と、密閉缶体16の内壁面に形成された毛細管層17とで構成し、また蓄熱体24を密閉缶体29とこの密閉缶体29に所定の圧力で封入された凝縮性流体32と、密閉缶体29の内壁面に形成された毛細管層30とで構成して凝縮性流体19または凝縮性流体32の蒸発潜熱で蓄熱し、熱の輸送を行う様にしたので加熱のための熱輸送量を大きくすることが出来る。
さらに凝縮性流体19と凝縮性流体32を水としたので、公害に対して安全で大きな熱輸送能力を持った液状流体の温度制御装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の構成を示す断面図である。
【図2】本発明の実施の形態1の要部を示す平面図である。
【図3】本発明の実施の形態1の要部を示す立体断面図ある。
【図4】本発明の実施の形態1に関する移動体の移動説明図である。
【図5】本発明の実施の形態1に関する移動体の別の平面図である。
【図6】本発明の実施の形態2の構成を示す断面図である。
【図7】本発明の実施の形態2の要部を示す平面図である。
【図8】本発明の実施の形態2の要部を示す立体断面図ある。
【図9】本発明の実施の形態2に関する移動体の移動説明図である。
【図10】本発明の実施の形態3の構成を示す断面図である。
【図11】本発明の実施の形態3に関する別の動作説明図である。
【図12】従来の温度制御装置の基本概念図である。
【図13】従来の温度制御装置を構成する固体粒子の構成図である。
【符号の説明】
10,21 液状流体、11,22 移動体、12,23 案内手段
13,24 蓄熱体、14,25 駆動機構、16,29 密閉缶体、
17,30 毛細管層、19,32 凝縮性流体、26 加熱手段、
33 冷却手段。
【発明の属する技術分野】
この発明は、ダムや湖沼の水、あるいはタンクに保持された液状流体の温度を液面上部から制御する液状流体の温度制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
液状流体の温度を液面上部から制御する概念は特開2001−262133公報に逆熱対流混相流体として開示されている。この基本概念は液体の液面部が加熱された時に人為的操作を加えない限り底部が加熱できない問題を浮力可変固体粒子群を用いて解決するもので、図12はその基本概念図を示したものである。
図12において、1は温度制御対象となる液状流体、2は液状流体1の液面に形成された高温の加熱面である。3は液状流体1の底面に存在する低温の冷却面である。4は液状流体1中を矢印Xに沿って上下方向に移動する浮力可変の固体粒子である。図13は固体粒子4の構成例を示したもので、5は一方の側が閉じられたシリンダー、6はピストン、7は形状記憶合金で構成されたばね、8はシリンダー5とピストン6の間に形成された空間である。ばね7は形状記憶合金の作用で、冷却面3側では図13(a)に示す様に収縮してピストン6を押し下げて空間8の容積を広げ、加熱面2側では図13(b)に示す様に伸張してピストン6を押し上げて空間8の容積を縮小している。
このバネ7をシリンダー5の他方の側に組み込んで全体の大きさが数μm〜数十cmに構成された複数の固体粒子4を液状流体1中に粒子群として混在させると、液状流体1の加熱面2は高温のため固体粒子3は図13(b)の状態になり、空間8の容積が縮小されるため浮力を失い加熱されて底部に沈降する。また、底部では温度が低いため固体粒子4は図13(a)の状態になって空間8の容積が拡大するため浮力が生じ、冷却されて液面2に向けて上昇する。固体粒子4は液状流体1の加熱面2で加熱され、底部の冷却面3で熱を放出して冷却されるため液状流体1の液面の熱を底部に熱輸送することが出来る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来の液状流体の温度制御装置は以上の様に構成されているので、液状流体1が高粘性で流動性の小さい場合に固体粒子4の上下移動が拘束されるため、流動性の小さい流体を対象とした温度制御が困難であるという問題点があった。
この発明は液状流体の加熱または冷却に対して、流動性が小さい場合でも均等な温度制御が可能な液状流体の温度制御装置を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の発明に関する液状流体の温度制御装置は、液状流体中を上下方向に移動可能な移動体と、この移動体を液状流体中で上下方向に案内する案内手段と、移動体に組み込まれ液状流体の液面上で太陽光により加熱されて蓄熱する蓄熱体と、蓄熱体が所定の温度まで上昇した時に移動体を液状流体の下方に移動させて蓄熱体に蓄熱した熱を液状流体中に放熱させ、蓄熱体が所定の温度まで冷却された時に移動体を上方に移動させて蓄熱体を液状流体の液面上に浮上させる駆動手段とで構成したものである。
本発明の第2の発明に関する液状流体の温度制御装置は、液状流体中を上下方向に移動可能な移動体と、この移動体を液状流体中で上下方向に案内する案内手段と、移動体に組み込まれ液状流体の液面上で加熱されて蓄熱する蓄熱体と、この蓄熱体に熱を供給する加熱手段と、蓄熱体が所定の温度まで上昇した時に移動体を液状流体の下方に移動させて蓄熱体に蓄熱した熱を液状流体中に放熱させ、蓄熱体が所定の温度まで冷却された時に移動体を上方に移動させて蓄熱体を液状流体の液面上に浮上させる駆動手段とで構成したものである。
本発明の第3の発明に関する液状流体の温度制御装置は、液状流体中を上下方向に移動可能な移動体と、この移動体を液状流体中で上下方向に案内する案内手段と、移動体に組み込まれ液状流体の液面上で冷却されて蓄冷する蓄熱体と、この蓄熱体を冷却する冷却手段と、蓄熱体が所定の温度まで冷却された時に移動体を液状流体の下方に移動させて蓄熱体に蓄冷した冷却作用で液状流体中から蓄熱体に熱を吸熱させ、蓄熱体が所定の温度まで上昇した時に移動体を上方に移動させて蓄熱体を液状流体の液面上に浮上させる駆動手段で構成したものである。
本発明の第4の発明に関する蓄熱体は、密閉缶体とこの密閉缶体に所定の圧力で封入された凝縮性流体と、密閉缶体の内壁面に形成された毛細管層とで構成したしたものである。
また、本発明の第5の発明に関する凝縮性流体は水としたものである。
【0005】
【発明の実施の形態】
実施の形態1
図1は実施の形態1の構成を示す断面図、図2は図1の要部を示す平面図、図3は図1の要部を示す立体断面図である。これはダムや湖沼などに貯水されている水に対して、太陽光を利用して水の自然対流を人工的に誘起することによって水底に酸素が多く溶存する水を送り込んで底部の嫌気性環境を改善し、水質劣化を防止することに利用した液状流体の温度制御装置である。
図1において、9はダムや湖沼などの貯留手段、10は貯留手段9に貯留された液状流体で、温度制御の対象となる水である。11は液状流体10中を上下方向に移動可能な移動体で以下の11a、13で構成されている。11aは円形の枠体、13は蓄熱体で以下の16〜19で構成されている。16は扇形状の密閉缶体、17は密閉缶体16の内壁に敷設された毛細管層、18は密閉缶体16の内周部に形成された液溜、19は密閉缶体16の内部に封入された凝縮性流体で、例えば公害に対して無害な水などが選択されている。また、凝縮性流体19の封入は空気などの不凝縮ガスが混在することによって熱伝達が低下するのを防止するため密閉缶体16内を真空引きした状態で行われる。
12は移動体11を液状流体10中で上下方向に案内する案内手段、14は液状流体10中で移動体11を上下方向に駆動する駆動手段で、移動体11を駆動する駆動機14aと、蓄熱体13の温度を検出して駆動機14aを制御する制御器14bと、移動体11を懸垂するワイヤ14c、および蓄熱体13の温度を検出する温度検出器14dとで構成されている。蓄熱体13の温度検出としては、例えば密閉缶体16の内壁に敷設された毛細管層17の温度が検出対象となる。
駆動手段14は蓄熱体13が所定の温度まで上昇した時に移動体11を液状流体10の下方に移動させて蓄熱体13に蓄熱した熱を放熱させ、蓄熱体13が所定の温度まで冷却された時に移動体11を上方に移動させて蓄熱体13を液状流体10の液面に浮上させる。なお、15は移動体11の一部を構成する連結部で、移動体11を案内手段12に連結している。
【0006】
移動体11は、円形の枠体11aに扇形状に構成された複数の蓄熱体13が一定の間隙を保ちながら上下方向に液状流体10が移動できる流路11bを形成して円盤状に組み込まれて構成されている。また、枠体11aにはワイヤ14cが懸架されている。
移動体11に組み込まれた蓄熱体13に太陽熱を蓄熱する時は、図1に示す様に移動体11を液面に浮上させて蓄熱体13の上面に太陽光を矢印Sに沿って照射する。図3において、蓄熱体13の上面に矢印Sに沿って太陽光Sが照射されると密閉缶体16の上面から太陽熱が取り込まれ、密閉缶体16の内壁に敷設されている毛細管層17を含浸している液状の凝縮性流体19は加熱されて蒸発気化する。毛細管層17で蒸発気化した量に相当する液状の凝縮性流体19は液溜18から毛細管層17の毛細管現象による吸引作用によって補給される。これによって密閉缶体16内は蒸発気化した凝縮性流体で充満され蓄熱体13は蓄熱された状態となる。
【0007】
次に本発明の作用について述べる。蓄熱体13が蓄熱によって所定の温度まで昇温した時点で温度検出器14dが温度を検知して制御器14bが動作し、駆動機14aが作動して移動体11は図4に示す様に案内手段12に案内されて液状流体10の下方に移動する。
移動体11が液状流体10の下方で停留中に蓄熱体13内に蓄熱された熱は
密閉缶体16の壁面から液状流体10中に放熱される。この時、密閉缶体16内で蒸発気化している凝縮性流体19は冷却されて凝縮液化し、毛細管層17を介して液溜18に返送される。同時に密閉缶体16の外壁面に接している液状流体10は加温され浮力を得て上昇し、矢印Bで示す自然対流が誘起される。この矢印Bで示す自然対流によって貯留手段9の下方に滞留していた液状流体10は液面に移動し、空気と接触して酸素を取り込んで再び下方に移動する循環が生じる。
下方の液状流体10に熱を奪われて蓄熱体13が所定の温度まで冷却された時点で温度検知器14dが温度を検知して制御器14bが動作し、駆動機14aが作動して移動体11は案内手段12に案内されて液状流体10の液面上に浮上し、蓄熱体13に太陽熱を吸収する操作を繰り返す。これによって太陽光を利用して貯留手段9に貯留された液状流体10中に矢印Bで示す自然対流を誘起して下方の液状流体10中に酸素を溶存させて底部の嫌気性環境を改善している。
【0008】
実施の形態1は、以上の様に移動体11に組み込まれた蓄熱体13に凝縮性流体19の蒸発潜熱を利用して太陽熱を蓄熱させ、駆動機構14により案内手段12に沿って液状流体10の下方に移動させて放熱させることにより、また凝縮性流体19に水を選択することにより、大きな熱輸送能力を持ち公害に対して安全な液状流体の温度制御装置を実現することができる。
実施の形態1では、密閉缶体16内を真空引きして凝縮性流体19を封入することによって不凝縮ガスの混在による熱伝達の低下を防止したが、移動体11が液状流体10中を移動する間の熱放散を制限する目的で不凝縮ガスを混在させて熱伝達速度を低下させる様にしても同様の効果を期待することができる。
また、移動体11を上下方向に移動させる手段としてロープ14cで移動体11を懸架し、駆動機14aを操作して上下移動させるものについて説明したが、図5に示す様に枠体11aの一部に液状流体10と空気を置換しあうバラストタンク11cを配置し、図示はしないが例えば地上に配置された空気圧縮機からバラストタンク11c内に空気を給気することによってバラストタンク11c内の液状流体10を空気で置換して浮力を付けて上方に移動させ、またバラストタンク11c内の空気を液状流体10で置換することによって浮力を無くして下方に移動させる様にしても同様の効果を期待することができる。
さらに、移動体11は円盤状のものについて述べたが、矩形や楕円形など、目的に応じた形状で構成しても同様の効果を期待することができる。
【0009】
実施の形態2
図6は実施の形態2の構成を示す断面図、図7は図6の要部を示す平面図、図8は図6の要部を示す立体断面図である。実施の形態2は流動性が小さく対流が生じ難い液状流体をタンク内で均一に加熱する要求に対応できる液状流体の温度制御装置を提供するものである。
図6において、20はタンクなどの貯留手段、20aは貯留手段20の上蓋、21は貯留手段20に貯留された温度制御の対象となる液状流体、22は液状流体21中を上下方向に移動可能な移動体で、以下の22a、24、27で構成されている。22aは円形の枠体、24は蓄熱体で、以下の29〜32で構成されている。29は扇形状の密閉缶体、30は密閉缶体29の内壁に敷設された毛細管層、31は密閉缶体29の内周部に形成された液溜、32は密閉缶体29の内部に封入された凝縮性流体で、公害に対し無害な水などが選択されている。また,密閉缶体29内への凝縮性流体31の封入は空気などの不凝縮ガスの混在による熱伝達の低下を防止するため真空引きした状態で行われる。
27は外部からの熱作用を受けて加熱される加熱器で、蓄熱体24を構成する密閉缶体29内の凝縮性流体32と熱的に連結されている。23は移動体22を液状流体21中で上下方向に案内する案内手段、25は液状流体21中で移動体22を上下方向に駆動する駆動手段で、移動体22を駆動する駆動機25aと、蓄熱体24の温度を検出して駆動機25aを制御する制御器25bと、移動体22を懸垂するワイヤ25cと、蓄熱体24の温度を検出する温度検出器25dとで構成されている。蓄熱体24の温度としては、例えば密閉缶体29の内壁に敷設された毛細管層30の温度が検出対象となる。
26は例えば電磁誘導コイルで構成された加熱手段で、加熱器27を加熱して蓄熱体24に蓄熱する熱を供給する機能を持たせている。駆動手段25は蓄熱体24が所定の温度まで上昇した時に移動体22を矢印Cに沿って液状流体21の下方に移動させて蓄熱体24に蓄熱した熱を放熱させ、蓄熱体24が所定の温度まで冷却された時に移動体22を上方に移動して蓄熱体24を液状流体21の液面に浮上させる。なお、28は移動体22の一部を構成する連結部で、移動体22を案内手段23に連結している。
【0010】
移動体22は、図7に示す様に円形の枠体22aに扇形状に構成された複数の蓄熱体24が一定の間隙を保ちながら上下方向の流路22bを形成して円盤状に組み込まれている。また、枠体22aにはワイヤ25cが懸架されている。
蓄熱体24の内周部には加熱器27が固定され、蓄熱体24を構成する密閉缶体29に形成された液溜31に貯留されている液状の凝縮性流体32と熱的に連結されている。また移動体22が液面に浮上した時は加熱器27と加熱手段26は近接する様にして電磁作用が有効に作用できるように構成されている。なお、26aは電源で加熱手段26に電力を供給している。
蓄熱体24に蓄熱する時は図6に示す様に移動体22を液面に浮上させて加
熱器27を加熱手段26に近接させる。加熱手段26の電磁作用で加熱器27が加熱されると、加熱器27に熱的に連結している密閉缶体29内の液状の凝縮性流体32は加熱されて蒸発気化する。これによって密閉缶体29内は蒸発気化した凝縮性流体で充満され蓄熱体24は蓄熱された状態となる。
【0011】
次に本発明の作用について液状流体21を所定の温度まで加熱する場合を加熱手段26が電磁誘導コイルで構成された場合を例にとって述べる。
図6において、移動体22を液状流体21の液面に浮上させ、加熱手段26と移動体22の内周部に配置されている加熱器27が近接した状態にする。この状態で励磁電源26aから加熱手段26に交流を印加すると加熱器27は電磁誘導を受けて加熱される。加熱器27が加熱されるとこれと熱的に連結している密閉缶体29に封入されている凝縮性流体32は蒸発気化して密閉缶体29内に充満する。これによって蓄熱体24は凝縮性流体32が蒸発気化した形で蓄熱される。
蓄熱体24が蓄熱によって所定の温度まで昇温した時点で温度検出器25dが温度を検知して制御器25bが動作し、駆動機25aが作動して移動体22は図9に示す様に案内手段23に案内されて液状流体21の下方に移動する。移動体22が液状流体21の下方に移動する過程、または底部に停留中に蓄熱体24内に蓄熱された熱は密閉缶体29の壁面から液状流体21中に放熱される。この時、密閉缶体29内で蒸発気化している凝縮性流体32は冷却されて凝縮液化し、毛細管層30を介して液溜31に返送される。同時に密閉缶体29の外壁面に接している液状流体21は加熱される。
下方の液状流体21に熱を奪われて蓄熱体24が所定の温度まで冷却された時点で温度検知器25dが温度を検知して制御器25bが動作し、駆動機25aが作動し、移動体22が案内手段23に案内されて液状流体21の液面に浮上して蓄熱体24に蓄熱する操作を繰り返す。
【0012】
実施の形態2は以上の様に、移動体22に組み込まれた蓄熱体24に熱を凝縮性流体32の蒸発潜熱によって蓄熱して駆動機構25により案内手段23に案内されて液状流体21の下方に移動させて放熱させることにより、また凝縮性流体32に水を選択することにより、大きな熱輸送を持ち公害に対して安全な液状流体の温度制御装置を実現することができる。また放熱面を構成する密閉缶体29と液状流体21の直接接触が可能となり、加熱のための熱の移動距離を短く出来るため熱移動のための温度差が小さく、また液状流体21の流動性が小さい場合でも均等で効果的な加熱が可能となる。
また、密閉缶体29の壁面は液状流体21中では放熱面を形成しているが、壁面は半径方向に用途に応じて拡大すれば、加熱手段26から局所的に取り込んだ熱によって広い範囲で均一に加熱できる移動体22を得ることが出来る。
さらに、液状流体21の加熱は貯留手段20の壁面を介さずに行っているため貯留手段20の構成部材が例えば樹脂、またはコンクリートの様に熱的に不導体で構成されていても効果的な加熱を可能にすることできる。
実施の形態2では密閉缶体29内を真空引きして凝縮性流体32を封入することによって不凝縮ガスの混在による熱伝達の低下を防止していたが、移動体22が液状流体21中を移動する間の熱放散を制限する目的で不凝縮ガスを混在させて熱伝達速度を低下させる様にしても同様の効果を期待することが出来る。
図6では移動体22を上下方向に移動させる手段としてロープ25cで移動体22を懸垂して駆動機25aを操作して上下移動させる方法を示したが、実施の形態1で記述した様にバラストタンク等により移動体22を上下方向に移動させても同様の効果が期待できる。
また、移動体22は円盤状に形成したものについて述べたが、矩形や楕円形など、貯留手段20に合せた形状とすることができる。
さらに、貯留手段20は密閉形のものについて述べたが、用途に応じて開放形のものでも同様の効果が期待できる。
【0013】
実施の形態3
発酵産業分野等では、工程中で均一加熱と共に均一冷却の機能が要求される場合がある。図10は液状流体をタンクなどの貯留手段内で均一加熱と共に均一冷却する要求に対応できる温度制御装置のシステム構成図を示したものである。
図10において、20〜28は実施の形態2における図6のものと同等のものである。また、移動体22の構成要素は実施の形態2と同等のもので構成されている。33は気体を冷却する冷媒蒸発器等で構成された冷却手段で、例えば貯留手段20の外部に配置された冷凍機33a等に付勢されて上蓋20aと液面が形成する空間内の気体を循環し矢印Dで示す冷気流を形成している。
【0014】
次に動作について説明する。移動体22に冷却作用を持たせるときは、図10に示す様に移動体22を液面上に浮上させる。この時液状流体21は高温のため蓄熱体24内での凝縮性流体32は蒸発気化した状態となっている。
この状態で、蓄熱体24を構成する密閉缶体29の上面に冷気流Dを接触させると封入されている蒸発気化した状態の凝縮性流体32は冷却されて凝縮液化する。凝縮液化した凝縮性流体32は毛細管層30を介して液溜31に流入して貯液され、蓄熱体24は蓄冷された状態となる。
蓄熱体24が所定の温度まで冷却され、蓄熱器24内で凝縮性流体32が凝縮液化して液溜31に貯液された状態となった時点で温度検知器25dが温度を検知して制御器25bが動作し、駆動機25aが作動して図11に示す矢印Cに沿って移動体22は案内手段23に案内されて液状流体21の下方に移動する。
移動体22が温度の高い液状流体21中を移動、もしくは貯留手段20の底部に停留する過程で密閉缶体29の内壁面に形成された毛細管層30内の凝縮性流体32は熱を吸収して蒸発気化し、これに接している液状流体21は気化潜熱の熱を取られて冷却される。密閉缶体29の内壁面に形成された毛細管層30から蒸発気化した液状の凝縮性流体32は毛細管層30の毛細管現象による吸液作用により液溜31から補給される。
液状流体21中から吸熱し蓄熱器24が所定の温度まで加熱された時点で温度検知器25dが温度を検知して制御器25bが動作し、駆動機25aが作動して移動体22は案内手段23に案内されて液状流体21の液面に浮上し、冷却手段33からの冷却作用を受けて蓄熱体24に蓄冷する操作を繰り返す。
【0015】
以上、液状流体21の液面で冷却手段33により移動体22の蓄熱体24に蓄冷して液状流体21中を移動させることにより、移動体22の蓄熱体24を構成する密閉缶体29と液状流体21の直接接触が可能となり、流動性が小さく、また冷却のための温度差が小さくても均等で効果的な冷却が実現でき、また加熱手段26と冷却手段33の配置により効果的な加熱と冷却を行うことが出来る。
図10では液状流体21を冷却する場合に移動体22が液状流体21中を移動もしくは静止する過程で密閉缶体29の壁面から熱を吸収して凝縮性流体32を蒸発気化させて密閉缶体29の壁面に接している液状流体21を冷却する例を述べたが、図11に示す様に移動体22が矢印Cに沿って上方に移動する時に移動体22の上部の液状流体21を矢印Eに沿って液面まで押し上げた後に移動体22と貯留手段20の間隙部から下方に流下させる様にして押し上げられた液状流体21が液面を通過する過程で冷却手段33によって生成された冷気流Dと直接接触させて冷却する様にしても同様の効果を期待することが出来る。
また、冷却手段33として気体を冷却し冷気流Dを形成して蓄熱体24を冷却して蓄冷する例を示したが、液面で蓄熱体24を上述とは別の方法で冷却しても同様の効果を期待することが出来る。
【0016】
【発明の効果】
この発明によれば、液状流体10の温度制御装置は液状流体10中を上下方向に移動可能な移動体11と、この移動体11を液状流体10中で上下方向に案内する案内手段12と、移動体11に組み込まれ液状流体10の液面上で太陽光により加熱されて蓄熱する蓄熱体13と、蓄熱体13が所定の温度まで上昇した時に移動体11を液状流体10の下方に移動させて蓄熱体13に蓄熱した熱を液状流体10中に放熱させ、蓄熱体13が所定の温度まで冷却された時に移動体11を上方に移動させて蓄熱体13を液状流体10の液面上に浮上させる駆動手段14とで構成し、凝縮性流体19の蒸発潜熱を利用して蓄熱したので液状流体10の加熱に必要な熱の輸送を大きくすることができる。
また、液状流体21の温度制御装置は液状流体21中を上下方向に移動可能な移動体22と、この移動体22を液状流体21中で上下方向に案内する案内手段23と、移動体22に組み込まれ液状流体21の液面上で加熱されて蓄熱する蓄熱体24と、この蓄熱体24に熱を供給する加熱手段26と、蓄熱体24が所定の温度まで上昇した時に移動体22を液状流体21の下方に移動させて蓄熱体24に蓄熱した熱を液状流体21中に放熱させ、蓄熱体24が所定の温度まで冷却された時に移動体22を上方に移動させて蓄熱体24を液状流体の液面上に浮上させる駆動手段25とで構成し、また凝縮性流体32の蒸発潜熱によって蓄熱することにより大きな熱輸送を可能にし、また液状流体21の流動性が小さい場合でも均等で効果的な加熱が可能となる。
【0017】
また、液状流体21の温度制御装置は、液状流体21中を上下方向に移動可能な移動体22と、この移動体22を液状流体21中で上下方向に案内する案内手段23と、移動体22に組み込まれ液状流体21の液面上で冷却されて蓄冷する蓄熱体24と、この蓄熱体24を冷却する冷却手段33と、蓄熱体24が所定の温度まで冷却された時に移動体22を液状流体21の下方に移動させて蓄熱体24に蓄冷した冷却作用で液状流体21中から蓄熱体24に熱を吸熱させ、蓄熱体24が所定の温度まで上昇した時に移動体22を上方に移動させて蓄熱体24を液状流体21の液面上に浮上させる駆動手段25で構成したので、密閉缶体29と液状流体21の直接接触が可能となり、流動性が小さく、また冷却のための温度差が小さくても均等で効果的な冷却が実現でき、また加熱手段26と冷却手段33を配置しているため効果的な加熱と冷却を選択的に行うことが出来る。
また蓄熱体13を密閉缶体16とこの密閉缶体16に所定の圧力で封入された凝縮性流体19と、密閉缶体16の内壁面に形成された毛細管層17とで構成し、また蓄熱体24を密閉缶体29とこの密閉缶体29に所定の圧力で封入された凝縮性流体32と、密閉缶体29の内壁面に形成された毛細管層30とで構成して凝縮性流体19または凝縮性流体32の蒸発潜熱で蓄熱し、熱の輸送を行う様にしたので加熱のための熱輸送量を大きくすることが出来る。
さらに凝縮性流体19と凝縮性流体32を水としたので、公害に対して安全で大きな熱輸送能力を持った液状流体の温度制御装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の構成を示す断面図である。
【図2】本発明の実施の形態1の要部を示す平面図である。
【図3】本発明の実施の形態1の要部を示す立体断面図ある。
【図4】本発明の実施の形態1に関する移動体の移動説明図である。
【図5】本発明の実施の形態1に関する移動体の別の平面図である。
【図6】本発明の実施の形態2の構成を示す断面図である。
【図7】本発明の実施の形態2の要部を示す平面図である。
【図8】本発明の実施の形態2の要部を示す立体断面図ある。
【図9】本発明の実施の形態2に関する移動体の移動説明図である。
【図10】本発明の実施の形態3の構成を示す断面図である。
【図11】本発明の実施の形態3に関する別の動作説明図である。
【図12】従来の温度制御装置の基本概念図である。
【図13】従来の温度制御装置を構成する固体粒子の構成図である。
【符号の説明】
10,21 液状流体、11,22 移動体、12,23 案内手段
13,24 蓄熱体、14,25 駆動機構、16,29 密閉缶体、
17,30 毛細管層、19,32 凝縮性流体、26 加熱手段、
33 冷却手段。
Claims (5)
- 液状流体中を上下方向に移動可能な移動体と、この移動体を上記液状流体中で上下方向に案内する案内手段と、上記移動体に組み込まれ上記液状流体の液面上で太陽光により加熱されて蓄熱する蓄熱体と、上記蓄熱体が所定の温度まで上昇した時に上記移動体を上記液状流体の下方に移動させて上記蓄熱体に蓄熱した熱を上記液状流体中に放熱させ、上記蓄熱体が所定の温度まで冷却された時に上記移動体を上方に移動させて上記蓄熱体を上記液状流体の液面上に浮上させる駆動手段とを備えたことを特徴とする液状流体の温度制御装置。
- 液状流体中を上下方向に移動可能な移動体と、この移動体を上記液状流体中で上下方向に案内する案内手段と、上記移動体に組み込まれ上記液状流体の液面上で加熱されて蓄熱する蓄熱体と、この蓄熱体に熱を供給する加熱手段と、上記蓄熱体が所定の温度まで上昇した時に上記移動体を上記液状流体の下方に移動させて上記蓄熱体に蓄熱した熱を上記液状流体中に放熱させ、上記蓄熱体が所定の温度まで冷却された時に上記移動体を上方に移動させて上記蓄熱体を上記液状流体の液面上に浮上させる駆動手段とを備えたことを特徴とする液状流体の温度制御装置。
- 液状流体中を上下方向に移動可能な移動体と、この移動体を上記液状流体中で上下方向に案内する案内手段と、上記移動体に組み込まれ上記液状流体の液面上で冷却されて蓄冷する蓄熱体と、この蓄熱体を冷却する冷却手段と、上記蓄熱体が所定の温度まで冷却された時に上記移動体を上記液状流体の下方に移動させて上記蓄熱体に蓄冷した冷却作用で上記液状流体中から上記蓄熱体に熱を吸熱させ、上記蓄熱体が所定の温度まで上昇した時に上記移動体を上方に移動させて上記蓄熱体を上記液状流体の液面上に浮上させる駆動手段とを備えたことを特徴とする液状流体の温度制御装置。
- 請求項1から請求項3の何れか1項に記載の液状流体の温度制御装置において、上記蓄熱体は密閉缶体と、この密閉缶体に所定の圧力で封入された凝縮性流体と、上記密閉缶体の内壁面に形成された毛細管層とで構成されていることを特徴とする液状流体の温度制御装置。
- 請求項4に記載の液状流体の温度制御装置において、上記凝縮性流体は水であることを特徴とする液状流体の温度制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002301135A JP2004101157A (ja) | 2002-09-05 | 2002-09-05 | 液状流体の温度制御装置 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002301135A JP2004101157A (ja) | 2002-09-05 | 2002-09-05 | 液状流体の温度制御装置 |
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Family Applications (1)
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JP (1) | JP2004101157A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008026532A1 (fr) * | 2006-08-28 | 2008-03-06 | Calsonic Kansei Corporation | Accumulateur de chaleur, procédé pour fabriquer l'accumulateur de chaleur et système thermique monté sur un véhicule utilisant l'accumulateur de chaleur |
-
2002
- 2002-09-05 JP JP2002301135A patent/JP2004101157A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2008026532A1 (fr) * | 2006-08-28 | 2008-03-06 | Calsonic Kansei Corporation | Accumulateur de chaleur, procédé pour fabriquer l'accumulateur de chaleur et système thermique monté sur un véhicule utilisant l'accumulateur de chaleur |
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