JP2004099735A - Production method for sheet-like sealant - Google Patents

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Shinya Kurokawa
黒 河  真 也
Seiichiro Iwai
祝   誠一郎
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Nihon Valqua Kogyo KK
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Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a method for efficiently and inexpensively producing a sheet-like sealant which is not limited in the kind of fiber incorporated thereinto, can be used at a high temperature for a long term, can substitute for a conventional joint sheet, and is suitable for sealing a gas or a liquid. <P>SOLUTION: The method for producing a sheet-like sealant comprises mixing either a combination of a rubber latex with rubber chemicals or a combination of a resin emulsion with resin chemicals with water as a dispersion medium, impregnating the resultant compound into a nonwoven fabric made of a base fiber material while expelling a gas present in the nonwoven fabric, dipping the nonwoven fabric impregnated with the compound into a salt solution to coagulate a binder, pressing the nonwoven fabric containing the coagulated binder to remove the most part of the dispersion medium internally present, then vaporizing and removing the remaining dispersion medium, and press heating the nonwoven fabric to vulcanize the rubber material. <P>COPYRIGHT: (C)2004,JPO

Description

【0001】
【発明の技術分野】
本発明は、シート状シール材の製造方法に関し、さらに詳しくは、強度異方性が抑制され、かつガスシール性などに優れたシート状シール材を、短時間に効率よく低コストで製造し得るような、シート状シール材の製造方法に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】
現在、一般産業用として多種のガスケットが使用されているが、最も汎用性の高いものとして、主として繊維および充填剤と、ゴムあるいは樹脂とから構成されている、ジョイントシートあるいはビーターシートが挙げられる。
ここで、ジョイントシートは、石綿、ガラス繊維等の無機繊維、あるいは芳香族ポリアミド繊維、フィブリル化した芳香族ポリアミド繊維などの有機繊維を基材繊維とし、これに結合剤としてのゴム、樹脂、加硫剤などのゴム薬品および充填剤等を添加混錬してジョイントシート形成用組成物を調製し、この組成物を熱ロールと冷却ロールとからなる一対のロール間に挿入して加熱圧延し、ジョイントシート成型用組成物を熱ロール側に積層させ次いで熱ロールに積層されたシート状物を剥離することによって得られる。
【0003】
また、ビーターシートは、叩解機内にて石綿繊維あるいは非石綿繊維に充填剤およびゴムあるいは樹脂を添加し、これらを攪拌し水に均一分散させたのち抄造機で抄造することによって得られる。
これらのシートは、比較的安価である、大寸法品の生産が容易である、各種形状への加工が容易である、取扱が容易である、比較的低締付力でも流体をシールすることができる等、種々の特長を有している。しかしながら、これらジョイントシートやビーターシートにも問題点が存在する。
【0004】
ジョイントシートの第一の問題点として、製法上使用できる繊維に制限がある。ジョイントシートの製造に際しては、原料である、繊維と、ゴムまたは樹脂との濡れ性が重要であり、その濡れ性が悪いと、シート成型時にシートにしわや破断が生じる。
現在、ゴムあるいは樹脂とのぬれ性の良い石綿繊維を配合した石綿ジョイントシートと、石綿繊維を含まないノンアスベストジョイントシート(非石綿系ジョイントシート)とが存在するが、ゴムとの濡れ性に劣るとされている炭素繊維等を単独で繊維種として用いたジョイントシートは極めて少なく、上市されているノンアスベストジョイントシートの大部分には少量のp−アラミド繊維が配合されている。使用可能な繊維種上の制限は、ガスケット材の品質向上を図る上で大きな制約となっている。
【0005】
第二の問題点として、石綿繊維に対する使用規制が挙げられる。石綿ジョイントシートは、高温下で長期に亘って優れた特性を保持できる、種々の温度の種々の流体に対して使用でき汎用性が高い等、優れた製品ではあるが、安全衛生上石綿繊維自身の使用が制限されており、石綿ジョイントシートは他のガスケットへ代替されつつある。
【0006】
第三の問題点として、ノンアスベストジョイントシートは、石綿ジョイントシートと比較して、高温下で実機にて長期間使用した場合に、例えば、シール性、引張強度、破断時伸び率などの優れた性能が保持される性質(「長期健全性」とも言う。)に劣る。これはノンアスベストシートが高温空気履歴による硬化を起こしやすく、結果として高温下で長期間実機使用した場合に割れやすくなることを意味する。
【0007】
石綿ジョイントシートの場合、強度を担う石綿繊維の配合比率を高く設定することによって、配合されているゴムや樹脂自身の硬化がシート全体の硬化に与える影響を軽減することができる。一方、ノンアスベストジョイントシートの場合、一般的にp−アラミド繊維を強度向上剤として配合しているが、該繊維はぬれ性が悪くp−アラミド繊維を多量に配合してもシートの強度は増加せずむしろその他の特性および加工性が悪化することが多く、該繊維を多量に配合することは困難であり、結果としてゴムや樹脂自身の硬化がシート全体の硬化へとつながる。
【0008】
第四の問題点として、ジョイントシートでは、製法上シートの強度異方性を排除することができない(表1参照)。これはカレンダーロールによる圧縮加硫工程を経ることにより、配合する繊維がほぼ一様に配向するためである。
石綿ジョイントシートの場合には、石綿繊維の配合比率を高く設定することによってシート全体の強度を著しく増加させ、これにより上記の強度異方性を補完することができる。
【0009】
一方、ノンアスベストジョイントシートの場合には、その繊維配合比率を高く設定できず、配合する繊維で前述した強度異方性を補完することができない。そのため、長期高温下での実機使用においてゴム分の硬化によりガスケット内部に応力が発生した際、強度の弱い方向あるいはその部分にその応力が集中し、結果としてガスケットの割れが誘発されると推測される。
【0010】
一方、ビーターシートには気密性の点で問題がある。一般的にビーターシートは、潤滑油や燃料油といった液体シール用として使用され、具体的にはオイルパンやフュエルポンプ等に使用される。一方、ガス性流体など、厳しい気密性能を要求されるガスケットとしては使用されていない。
現在上市されているビーターシート製法で得られたガスケットについて、「ASTM F37−B」に準拠し、ガスケット面圧19.6MPa、窒素内圧0.98MPaに設定し、ガスケット外径部からの流体漏洩量を測定したところ、6.3×10−2Pa・m/sを示した。このようにガス漏洩量が多いのは、抄造工程においてシート中に内包された空隙の一部が製造工程中に除去されず残存してしまうためと考えられる。実使用条件下では、一般的に石鹸水発泡法にてガスケットからのガス性流体の漏洩の存否を判断しており、この石鹸水発泡法では、実機(ガス性流体用配管)フランジ部に試験用ガスケットを組付け、ガスケット外径側あるいはフランジ間隙に石鹸水を塗布したのち、気泡発生の有無により、ガス性流体用配管の接続部からガス性流体が漏洩しているか否かを判断する。この石鹸水発泡法での検出感度は、約2×10−4Pa・m/sである。ビーターシートは、一般的に、この石鹸水発泡法の検出感度の18〜550倍の漏洩量を示すことから、ビーターシートのシール性能は低く、ガス性流体用シール材としては不適当である。ガス用シール材としては2×10−4Pa・m/s以下の漏洩量を示すシール性能が必要である。
【0011】
しかしながらこれまでのところ、上記のようなビーターシート製法で得られ、かつ優れたガスシール性能等を有するシール材は知られていない。
そこで本発明者らは、上記問題点を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、先に、有機系バインダーとしてのゴム材と、ゴム薬品と、前記ゴム材用溶剤または分散媒とを混合するか、あるいは有機系バインダーとしての樹脂と、前記樹脂用溶剤または分散媒とを混合して(コンパウンド撹拌工程)、得られたコンパウンドを、基材繊維からなる不織布に、該不織布内部に存在する気体を(強制的に)追い出すとともに含浸させ(含浸工程)、上記混合液が含浸された不織布から少なくとも一部の溶剤または分散媒を揮散・除去し(乾燥工程)、次いでこの不織布を加熱圧縮して、上記ゴム材を加硫させ、あるいは上記樹脂を硬化させてシート状シール材を製造すると(成型工程)、強度異方性が抑制され、かつガスシール性などに著しく優れたシート状シール材が得られることなどを見出して、特願2000−296585号として提案した。
【0012】
しかしながら、上記製法(特願2000−296585号)について、さらに鋭意検討を重ねたところ、上記製法では、成型工程における表面の膨れおよび内部での空隙発生を抑制するために、その前の工程である乾燥工程にて溶剤を完全に除去しなければならず、溶剤の除去に長時間を要していた。その結果、消費電力の増大、乾燥装置の大型化、製造コストの増加、生産能力の低下を誘発し、非効率的である、などの点で、さらなる改良の余地があった。
【0013】
ここで、乾燥温度を上げてより短時間に溶剤の除去を行うことが考えられるが、乾燥温度を上げると、乾燥工程中にバインダー成分の架橋、硬化が進行してしまい、成型工程にてシートを緻密に成型することができなくなるという新たな問題が生じてくる。そのため、バインダーの加硫、硬化を起こさない温度にて、長時間乾燥せざるを得ない。
【0014】
このような状況下で、上記問題点を解決すべくさらに鋭意検討を重ねた結果、(a):有機バインダーとしてのゴムラテックスと、ゴム薬品と、分散媒である水とを混合するか、(b):有機バインダーとしての樹脂エマルジョンと、樹脂用薬品と、分散媒である水とを混合するか、または、(c):ゴムラテックスと樹脂エマルジョンとの両方と、ゴム薬品および樹脂薬品の両方と、分散媒である水とを混合し、これら(a)〜(c)の何れかにより得られたコンパウンドを、基材繊維からなる不織布に、該不織布内部に存在する気体を追い出すとともに含浸させ、次いで、コンパウンドが含浸されている不織布を塩溶液に浸漬させて、バインダーを凝集させた後、凝集したバインダーが含まれている上記不織布を圧搾することによって、不織布内に内在する分散媒の大部分を除去し、その後残りの分散媒を揮散、除去し、次いでこの不織布を加熱圧縮して、上記ゴム材を加硫させてシート状シール材を得ると、上記問題点を一挙に解決でき、強度異方性が抑制され、かつガスシール性などに優れたシート状シール材を、短時間に効率よく低コストで製造し得ることなどを見出して、本発明を完成するに至った。
【0015】
なお、▲1▼:特開昭57−116970号公報には、テトロン、ナイロン等の疎水性短繊維よりなる不織布を1枚または2枚以上重ね合わせたものを基材とし、これに樹脂、ゴム等のバインダーを含浸させて成型した食品機械器具用パッキンが開示されている。また、該公報には、上記のように基材に樹脂、ゴム等のバインダーを含浸させて乾燥させたものを加圧成型して、上記食品機械器具用パッキンを製造することが記載されている。また該公報には、このパッキンは、シール性に優れ、かつ衛生的である旨記載されている。しかしながら、該公報に含まれる含浸工程は、繊維飛散防止、パッキン腐食防止を目的とした樹脂含浸であることから、該公報に記載の方法で得られるパッキンでは、漏洩を厳格に制限するパッキン材として用いるには、ガス、液体等のシール性の点で不十分である。
【0016】
また、▲2▼:特公平8−3086号公報には、水にシリコン樹脂のコロイド粒子又はポリテトラフロロエチレン樹脂のコロイド粒子とアクリル系プライマとを分散させることにより、揮発による発火性及び有害性の無い水分散系のエマルジョンを作成し、ガラス繊維を主体とする綿状体をニードルパンチ加工してなるニードルマットの内部全体に前記エマルジョンを含浸させた後、前記ニードルマットに含浸した前記エマルジョンの水分を蒸発させることにより、前記ニードルマットの内部全体にシリコン樹脂又はポリテトラフロロエチレン樹脂とアクリル系プライマとを付着させ、前記ニードルマットの表面にアクリル系粘着剤付きの剥離紙を貼着する、燃焼器具用パッキン材の製造方法が開示されている。また、該公報には、水分散系のエマルジョンを浸漬槽に貯留し、前記ニードルマットをローラ送り装置によって連続的に送りながら前記エマルジョンに20〜100秒程度浸漬することにより、該ニードルマットの内部全体に該エマルジョンを含浸させることが記載されている。また、上記水分散系エマルジョンを用いることにより、該ニードルマットの内部全体に該エマルジョンを含浸させることが初めて可能となり、ニードルマットを構成している全てのガラス繊維の表面及び繊維間にシリコン樹脂又はPTFE樹脂を付着させることができる旨記載されている。
【0017】
しかしながら、該公報に記載の方法には圧縮成型工程を含んでおらず、パッキンの気密性は向上しておらず、該公報に記載の方法により得られる燃焼器具用パッキン材では、ガスあるいは液体シール性などの点で不十分である。
【0018】
【発明の目的】
本発明は、上記のような従来技術に伴う問題点を解決しようとするものであって、配合する繊維種に制限がなく、高温条件下で長期間使用でき、従来のジョイントシートの代替品として使用でき、ガスや液体のシールに好適に使用しうるシート状シール材を、低コストで短時間に効率的に製造し得るようなシート状シール材の製造方法を提供することを目的としている。
【0019】
【発明の概要】
本発明に係るシート状シール材の製造方法は、
(イ)有機系バインダーとしてのゴムラテックスおよび/または樹脂エマルジョンと、
(ロ)上記有機系バインダーとしてゴムラテックスを使用する場合にはゴム薬品、また上記有機系バインダーとして樹脂エマルジョンを使用する場合には樹脂用薬品と、
(ハ)分散媒である水とを混合し、
得られたコンパウンドを、基材繊維からなる不織布に、該不織布内部に存在する気体を追い出すとともに含浸させ、次いで、コンパウンドが含浸されている不織布を塩溶液に浸漬させて、バインダーを凝集させた後、凝集したバインダーが含まれている上記不織布を圧搾することによって、内在する分散媒の大部分を除去し、その後残りの分散媒を揮散、除去し、次いでこの不織布を加熱圧縮して、上記ゴム材を加硫させてシート状シール材を得ることを特徴としている。
【0020】
本発明においては、上記塩が、金属塩化物であることが好ましく、さらには、上記金属塩化物は、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化アルミニウムの何れか1種以上であることが好ましく、さらに塩化カルシウム、塩化アルミニウム、塩化ナトリウムのうちの何れか1種以上であることが望ましく、特に塩化カルシウムが望ましい。
【0021】
本発明においては、上記塩溶液の塩濃度が0.03〜0.3モル(mol)/リットル(L)であることが好ましい。
本発明においては、前記コンパウンドがゴム材を含む場合、ゴム材はゴムラテックスの形態で用いられ、また、樹脂成分を含む場合、樹脂成分は、エマルジョンまたは水溶液の形態で用いられることとする。
【0022】
本発明においては、上記コンパウンドが充填剤(e)を含むことが好ましい。
本発明においては、上記基材繊維が非石綿系繊維であることが好ましい。
本発明においては、上記不織布がフェルト状であることが好ましい。
本発明においては、不織布内部に存在する気体を追い出すとともにコンパウンドを含浸させる工程を、あらかじめ不織布を圧縮したままコンパウンド中に浸漬するか、コンパウンド中で不織布を圧縮した上、これをコンパウンド中にて自発復元させることにより行なうことが好ましい。
【0023】
本発明においては、不織布内部に存在する気体を追い出すとともにコンパウンドを含浸させる工程を、コンパウンドを不織布に高圧噴霧することにより行なうことが好ましい。
本発明においては、不織布内部に存在する気体を追い出すとともにコンパウンドを含浸させる工程を、減圧容器に不織布を入れ容器内部を減圧下にしたのちコンパウンドを注入することにより行なうことが好ましい。
【0024】
本発明に係る上記シート状シール材の製造方法によれば、強度異方性がなく、配合する繊維種に制限がなく、高温条件下でガスや液体のシールに長期間好適に使用しうるシート状シール材を、短時間に効率よく低コストで製造できる。
【0025】
【発明の具体的説明】
以下、本発明に係るシート状シール材の製造方法について具体的に説明する。本発明に係るシート状シール材の製造方法では、本発明に係るシート状シール材の製造方法は、
(イ)有機系バインダーとしてのゴムラテックスおよび/または樹脂エマルジョンと、
(ロ)上記有機系バインダーとしてゴムラテックスを使用する場合にはゴム薬品、また上記有機系バインダーとして樹脂エマルジョンを使用する場合には樹脂用薬品と、
(ハ)分散媒である水とを混合し、
得られたコンパウンドを、基材繊維からなる不織布に、該不織布内部に存在する気体を追い出すとともに含浸させ、次いで、コンパウンドが含浸されている不織布を塩溶液に浸漬させて、バインダーを凝集させた後、凝集したバインダーが含まれている上記不織布を圧搾することによって内在する分散媒の大部分を除去し、その後残りの分散媒を揮散、除去し、次いでこの不織布を加熱圧縮して、上記ゴム材を加硫させてシート状シール材を得ることを特徴とするシート状シール材を製造している。言い換えれば、シート状シール材を製造する際に用いられる上記コンパウンドは、ゴムラテックスまたは樹脂エマルジョンのいずれか一方と、有機バインダーとしてゴムラテックスを使用する場合には、ゴム薬品と、有機バインダーとして樹脂エマルジョンを使用する場合には樹脂用薬品と、分散媒である水とを混合して得られる。
【0026】
すなわち、本発明のシート状シール材の製造方法では、従来のジョイントシートの製法であるカレンダーロール製法とは異なり、基材繊維として、不織布を用いる点、不織布中にコンパウンドを含浸させる点、および不織布にコンパウンドを含浸させる際に、不織布中の気体を強制的に追い出して、コンパウンドで満たされた不織布中には気体が存在しないようにしている点、そして、不織布中に含まれている少なくとも一部の溶剤または分散媒を揮散・除去する点、およびこのように分散媒を揮散・除去した後、加熱圧縮成型する点などは、本願出願人が先に提案した特願2000−296585号と同様である。
【0027】
しかしながら、本発明と特願2000−296585号との大きな相違点、すなわち本発明の特徴は、上記のようにコンパウンドを不織布に含浸するとともに気体を強制的に追出した後、不織布に含浸されているコンパウンド中の溶剤成分あるいは分散媒を、特願2000−296585号に示すように、次いで加熱して揮散除去し、あるいは圧搾するのではなく、
コンパウンドが含浸されている不織布を一旦、塩溶液に浸漬させてバインダーを凝集させ、不織布中からのバインダーの(自由な)流出を阻止・困難化している点にあり、本発明では、場合によっては、凝集したバインダーは、不織布内の繊維基材、充填剤などに絡みつき定着(付着)しているものと想定される。
【0028】
このように本発明では、コンパウンドが含浸されている不織布を一旦、塩溶液と接触させてバインダー成分としてのゴム、樹脂を不安定化させてミセル破壊を起こしこれらを凝集させ、繊維基材、充填剤などの表面やこれらの間隙に付着・定着化させるなど、その自由な流動性を低下させた後に、凝集したバインダーが含まれている上記不織布から、該不織布中に含まれている大部分の分散媒を圧搾除去している。
【0029】
このような本発明では、特願2000−296585号に比して、コンパウンド中のバインダー、充填剤等の流出を効率よく低減・阻止させたまま分散媒のみを極めて効率よく短時間に除去できる。その結果、ガス、液体に対する長期のシール性に著しく優れ、強度異方性のないシート状シール材が短時間に効率よく低コストで製造可能となっている。
【0030】
なお、この点について更に詳説すると、フェルトシートの製造工程の中では、含まれる乾燥工程における乾燥時間の長さが生産性等の面で多大な影響を与える。その理由は、コンパウンド中の分散媒の多さに原因がある。基材となる不織布中へのコンパウンドの含浸性を向上させるためには、コンパウンドの粘度を低く設定する必要があり、そのため分散媒を多量に用いている。その結果、コンパウンドを含浸させた後の不織布には分散媒が多量に含浸されている。
【0031】
該不織布の乾燥工程において、乾燥時間を短縮するには、乾燥温度を上げて不織布中の水分等を速やかに揮散・除去することが考えられるが、前述の通り、昇温(100℃以上に加熱)すると、バインダー成分の架橋、硬化が促進される。このような乾燥工程におけるバインダー成分の架橋・硬化を避けるには、100℃程度までの昇温が上限となり、昇温による乾燥温度の短縮化にも限界がある。
【0032】
そこで、本発明者らは、特願2000−296585号において、分散媒を乾燥させるのではなく、圧搾して除去すればよいことを見出した。つまり、物理的(機械的)に、分散媒成分を可能な限り不織布の外部に押し出すことによって、不織布中に残存している分散媒量を減少させ、乾燥時間の短縮化を図っている。しかしながら、コンパウンドが含浸されている基材不織布を、二軸ロール等で圧搾した場合、分散媒だけでなく、含浸されている充填剤やバインダー等のコンパウンド固形分も、その大部分が基材である不織布より流出・除去されてしまう。
【0033】
もし、コンパウンド含浸後に、不織布内に内在するコンパウンド(特に、充填剤やバインダーなど、コンパウンド中の固形物形成性成分(固形分))の繊維に対する結合力を著しく増加させることができれば、圧搾しても、バインダーの流出は抑制され、分散媒・分散媒成分のみの流出除去が可能となり、乾燥時間も短縮できると考えられる。
【0034】
例えば、特願2000−296585号明細書に示すように、圧搾に供される不織布中のコンパウンドの流動性を低下させる方法の一つとして、コンパウンドに感熱剤を配合しておき、不織布中にコンパウンドを含浸させた後に50℃程度の温度に加熱する方法が考えられる。しかしこの方法では、乾燥による分散媒蒸発の際に、充填剤やバインダー成分が表面に誘導される現象(マイグレーション)を抑制することはできるが、バインダーの流動性の低下効果は比較的低い。実際に、この方法で基材不織布を処理(感熱化)したのち、基材不織布を二軸ロール等で圧搾すると、含浸されているコンパウンド中の固形分の大部分は分散媒等と共に流出・除去されてしまい、所定の配合量の製品は得られない。
【0035】
そこで、コンパウンドの流動性を低下させるべく鋭意検討したところ、本発明者らは、特願2000−296585号明細書に記載した材料のうち、バインダー成分としてゴムラテックスあるいは樹脂エマルジョンは、コンパウンドの粘度軽減効果および安全面で優れ、基材に容易に含浸させることができ、また陽イオンをもつ電解質(塩)を添加すると流動性を失い凝集するから、コンパウンドが含浸されている不織布の圧搾処理に先立ち、コンパウンドに陽イオンをもつ電解質が添加されると、ゴム分などはミセルの崩壊に伴いその流動性を失い繊維や充填剤の表面に定着し、圧搾時のゴム分等の流出を効率よく阻止しつつ、分散媒などのみを効率よく流出・除去できる可能性があることを見出した。
【0036】
すなわち、まず、不織布に含浸されるゴムラテックスおよび樹脂エマルジョンは、いずれも水を分散媒としており、ゴムラテックスおよび樹脂エマルジョン中においては、ゴム成分、樹脂成分は、界面活性剤の働きによりミセルを形成し、安定に存在している。そのため、これら成分を含んでなるコンパウンドは、効率よく基材不織布中に含浸させることができる。
【0037】
しかし、陽イオンをもつ電解質が該コンパウンド中に混入した場合、ラテックス粒子の電解二重層の界面への該陽イオンの吸着やイオン強度の上昇が生じて、電解二重層が不安定化し、ラテックスの凝集が起こり、基材中からのゴム分、樹脂分などの流出は制限される。
本発明では、用いられるコンパウンド、特にゴムラテックスや樹脂エマルジョンのこのような性質を利用して、圧搾前の不織布中に含浸(内在)しているコンパウンドを不織布中の基材繊維表面、充填剤表面などに定着させ、あるいはこれら固形物の相互間に定着化させている。
【0038】
そして、基材不織布の圧搾時に、基材中からのゴム分、樹脂分などの流出を抑制しつつ、分散媒、溶剤などのみを効率よく除去している。
このような陽イオンの供給源として、安全面より中性塩が最適であり、かつ入手のしやすさ、水への溶解性を考慮すると、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化アルミニウム等の塩が適している。
【0039】
現に、コンパウンド含浸後の基材不織布を、上記中性塩の水溶液に浸漬させ基材不織布中に該水溶液を含浸させたところ、コンパウンドの流動性が著しく低下することが確認され、効率よく分散媒のみを除去できることが確認された。その結果、ガス、液体に対する長期のシール性に著しく優れ、強度異方性のないシート状シール材が短時間に効率よく低コストで製造可能となっている。
【0040】
なお、塩溶液形成用の溶媒は、水、メチルエチルケトン、アルコール等の極性溶媒が挙げられ、中でも水が安全性、環境への汚染性、製造コスト等の点から望ましい。
以下、本発明で用いられる上記コンパウンド、不織布、コンパウンドの含浸方法および、塩溶液への浸漬方法などについて順次詳述する。
【0041】
<コンパウンド(バインダー混合液)>
コンパウンド(バインダー混合液)には、上記のように含まれる有機系バインダーがゴムラテックスの場合と樹脂エマルジョンの場合とがあり、さらにはゴムラテックスと樹脂エマルジョンの両者が含まれていてもよく、これら有機系バインダーは、シート状シール材のシール性能向上に寄与する。
【0042】
この有機系バインダーがゴムラテックスの場合には、コンパウンドには、このゴム材(ゴム成分)の他、ゴム薬品、ゴム材用分散媒が含まれ、さらに必要により充填剤などが含まれていてもよい。また、この有機系バインダーが樹脂エマルジョンの場合には、樹脂の他、樹脂用分散媒が含まれ、必要により樹脂用薬品が含まれ、さらに必要により充填剤などが含まれていてもよい。
【0043】
本発明では、コンパウンドを形成するゴム成分がラテックスの形態で用いられ、樹脂成分が水溶液またはエマルジョンの形態で用いられる必要がある。
ゴム成分としては、例えば、天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、ウレタンゴム、クロロプレンゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム、ブチルゴム、エチレンプロピレンゴム、アクリルゴム、シリコンゴム、フッ素ゴムのラテックスなどが挙げられ、これらのうちでは、スチレンブタジエン系、アクリロニトリルブタジエン系、アクリレート系のゴムが好ましい。
【0044】
ゴムラテックスは、1種または2種以上組み合わせてもよい。
また、樹脂としては、尿素系、メラミン系、ポリエステル系(ジアリルフタレート系)、エポキシ系、フェノール系、塩化ビニル系のエマルジョンなどが挙げられる。
本発明においては、これらバインダーの種類は特に制限されず、また1種または2種以上組み合わせて用いてもよい。
【0045】
上記ゴム薬品(ゴム用薬品)としては、従来より公知のものを広く使用でき、例えば、加硫剤、加硫助剤、促進剤、老化防止剤等、さらに必要により、増粘剤、界面活性剤などを用いてもよい。
必要により用いられる上記樹脂用薬品としては硬化剤、変性剤、改質剤などを用いてもよい。
【0046】
なお、本発明では、これらゴム薬品と樹脂用薬品とを併用してもよい。
増粘剤としては、例えば、ポリビニルアルコール系、ポリアクリル酸系、ポリメタクリル酸系、ポリアクリルアミド系等の合成高分子およびそのアルギン酸塩;カゼイン、ゼラチン、クアーガム等の天然、半合成高分子;などが挙げられる。
【0047】
界面活性剤としては、アニオン系、ノニオン系、カチオン系、両性など従来より公知のものを広く使用でき、例えば、カルボン酸塩系、スルホン酸塩系、硫酸塩系、リン酸塩系などのアニオン性界面活性剤;ポリオキシエチレン誘導体系、多価アルコール系誘導体等のノニオン系界面活性剤;アルキルアミン塩系、第4アンモニウム塩系等のカチオン性界面活性剤;等が挙げられる。
【0048】
このような界面活性剤は、コンパウンド中の固形分100重量部に対して、通常、0.2〜5重量部、好ましくは0.4〜4重量部の量で含まれることが望ましい。
充填剤は、必要により用いられ、シート状シール材の応力緩和特性およびシール性能向上等に寄与し、このような充填剤として、具体的には、例えば、タルク、マイカ、クレー、酸化マグネシウム、炭酸カルシウム等の無機粉体が挙げられる。本発明では、これら充填剤は、1種または2種以上組み合わせて用いられる。
【0049】
本発明においては、上記ゴム材および/または樹脂は、コンパウンド中の固形分と不織布との合計重量を100重量%とした場合に、合計で、通常、5〜40重量%、好ましくは10〜30重量%の量で用いられる。このバインダーとなるゴム材および/または樹脂含量が5重量%未満では、不織布を構成する繊維表面および必要により用いられる充填剤表面を十分に覆うことができないか、あるいは不織布内部の空隙に十分にコンパウンド(バインダー混合液)を充填することができなくなり、結果としてシート状シール材のシール性能が低下することがある。一方ゴム材および/または樹脂含量が40重量%を超えると、得られるシート状シール材中に含まれる、熱履歴による硬化や収縮が生じやすい成分が過多となり、結果としてシート状シール材としても熱履歴による硬化、割れが生じやすくなり、長期間優れたガスシール性、液体シール性などの特性が保持できにくくなることがある。
【0050】
充填剤を用いる場合、コンパウンド中の固形分と不織布との合計100重量%中に、通常、80重量%以下、好ましくは5〜80重量%の量で用いられる。この充填剤含量が、80重量%を超えると、充填剤表面を十分に覆うためのバインダー量が不足し、シート状シール材のシール性能が低下することがある。なお、この充填剤含量が5重量%未満では、その添加効果であるシート状シール材の応力緩和特性およびシール性能向上等はあまり期待できなくなる。
【0051】
このようなコンパウンドの調製法は、特に限定されず、従来より公知の方法を採用すればよい。
<不織布>
不織布は、シート状シール材の基材でありその強度向上に寄与するが、このような不織布としては、石綿系でも非石綿系でも使用でき、人体・環境への安全性の見地をより考慮すると好ましくは非石綿系不織布が用いられ、このような非石綿系不織布のうちでも、例えば、p−アラミド繊維、フッ素樹脂繊維、炭素繊維、セラミック繊維、鉱物系繊維など、高温下での強度が高い繊維を、単独あるいは複数組み合わせて製作したものが好適に使用できる。
【0052】
このような不織布の製法には、湿式、乾式、スパンレース、スパンボンド、メルトブローン、ニードルパンチ、ステッチボンドなどの種々の製法があるが、本発明で用いられる不織布の種類は本製法に制限されるものではない。
また得られた不織布の性状としては、ニードルパンチフェルト状、湿式抄造不織布状などが好ましい。
【0053】
本発明では、シート状シール材の強度向上に寄与する上記不織布は、コンパウンド中の固形分と、不織布(あるいは不織布用繊維)との合計100重量%中に、通常、5〜80重量%、好ましくは10〜70重量%の量で用いられる。この不織布(あるいは繊維)含量が、5重量%未満では、実使用に耐えうるシート強度を得ることができず、一方80重量%を超えると不織布含量が増大するに連れて、不織布中の空隙が多くなり、該空隙に含浸・充填すべきコンパウンド量不足となり、十分なシール性能のシート状シール材が得られなくなる傾向がある。
【0054】
<コンパウンドの調製工程(工程1)>
本発明では、上記バインダー、バインダー用分散媒、および必要により用いられる充填剤、およびバインダーとしてゴムを使用する場合はゴム薬品(例:加硫剤、加硫助剤、促進剤、老化防止剤等)を攪拌容器に入れ、均一になるまで攪拌・混合し、コンパウンド(バインダー混合液)を調製する。この際、必要により、増粘剤、界面活性剤などを配合してもよい。このような攪拌・混合は、通常、常温(20〜30℃)、常圧下に行われ、必要により、配合成分が化学変化などを生じない程度の温度に加熱してもよい。
【0055】
<コンパウンドの含浸工程(工程2)>
本発明では、次いで、該不織布内部に存在する気体を強制的に追い出すとともに、上記のようにして得られたコンパウンドを、基材繊維からなる不織布に含浸させる。
ここで、シート状シール材に優れたシール性能を保有させるためには、不織布内部に存在する空隙を完全にコンパウンドにて置換し満たす必要がある。
【0056】
このように該空隙を完全にコンパウンドで満たすために、本発明では、不織布内部に存在する気体(通常空気)を強制的に追い出すとともにコンパウンドを含浸させる工程を、下記▲1▼〜▲4▼の何れかに記載の方法で行うことが望ましい。
すなわち、▲1▼:あらかじめ不織布を圧縮した状態でコンパウンド中に浸漬し、これをコンパウンド中にて自発復元させることにより行う方法(「事前圧縮液中自発復元法」とも言う。);
▲2▼:コンパウンド中で不織布を圧縮した上、これをコンパウンド中にて自発復元させることにより行なう方法(「液中圧縮自発復元法」とも言う。);
▲3▼:コンパウンドを不織布に高圧噴霧することにより行なう方法(「高圧噴霧法」とも言う。);あるいは、
▲4▼:減圧容器に不織布を入れ容器内部を減圧下にしたのちコンパウンドを注入することにより行なう方法(「減圧注入法、減圧置換法」とも言う。);が好ましい。
【0057】
この▲1▼の方法(事前圧縮液中自発復元法)では、不織布を予め加圧・圧縮して気体の存する空隙部を小さくすることで気体を押出し、空隙部が低減・除去された不織布を、コンパウンド中に浸漬し、コンパウンド中で不織布への加圧を開放すると、不織布は原形状に自発復元してくる。この際、不織布内部は負圧状態となり、不織布内にコンパウンドが吸引されて浸入し、不織布を構成する繊維間隙をコンパウンドで完全に満たすことができる。
【0058】
上記▲2▼の方法(液中圧縮自発復元法)では、不織布をコンパウンド中に浸漬した状態で、不織布の加圧・圧縮と、加圧開放による不織布の自発復元を行う点以外は、上記▲1▼の方法と同様である。
また、▲3▼の方法(高圧噴霧法)では、不織布表面に高圧噴霧されたコンパウンドを、不織布裏面に設けた吸引装置により減圧・吸引するようにして、コンパウンドの噴霧・含浸を効率化してもよい。
【0059】
また、▲4▼の方法(減圧注入法)は、減圧下にて不織布内部の空隙をコンパウンドに置換する方式であり、容器内を減圧下に保持すると、不織布内の空隙部も減圧下となる。そのような減圧下の容器内に、コンパウンドを注入すると、コンパウンドは、負圧状態の容器内に拡散すると共に不織布内空隙部にも浸入し、結果的に、不織布内繊維間隙をコンパウンドで満たすことができる。このような減圧注入法▲4▼は、例えば、不織布寸法が比較的小さい場合、大型設備を必要とせず有効である。
【0060】
なお、本発明では、圧縮された不織布の復元方法は、上記のように加圧開放による自発復元が好ましいが強制的に復元させてもよい。
また、不織布とコンパウンドとのなじみにくさあるいはコンパウンドの粘度により上記▲1▼〜▲4▼の方法(操作)を1回行うだけでは不織布中へのコンパウンドの含浸量が不十分である場合には、該方法を複数回繰り返し、不織布を構成する繊維間隙をコンパウンドで完全に満たすことが望ましい。
【0061】
また、不織布にコンパウンドを含浸させようとしても、不織布が撥水性を有しコンパウンドをはじくような場合には、あらかじめ上記「コンパウンドの調製工程」にて、コンパウンドに界面活性剤を配合しておくことが望ましい。
また、コンパウンドの粘度が低く、不織布に含浸させたコンパウンドの一部が流出してしまい、不織布内部に再度空隙が生じる場合がある。このような場合には、上記「コンパウンドの調製工程」においてコンパウンドに増粘剤を配合し、コンパウンドの流動性を低下させておくことが望ましい。
【0062】
本発明では、このように不織布内部にコンパウンドを含浸させた後、得られたコンパウンド含浸不織布を所定間隔に調整された一対のロール間に挿通させることによって、コンパウンドの付着量(含浸量)を所定量に設定(調整)することが望ましい。
次に、このような「コンパウンドの含浸(と気体の追出し)工程」について、該工程で好適な各種含浸機を用いた態様を、図面を参照しつつさらに詳説する。
【0063】
<図1>
本発明では、例えば、上記▲2▼の方法を採用する場合には、図1に模式的に示すロール搬送式含浸機10を用いて、「不織布圧縮−コンパウンド含浸−不織布自発復元−付着量設定」の各操作を連続して行うことにより、上記含浸工程を自動化することが可能である。
【0064】
この図1に示すロール搬送式含浸機10は、コンパウンド2が貯留される含浸槽3と、含浸槽3の手前外部に設けられ、不織布1を含浸槽3に送り出す送出ロール7,8と、送出された不織布1を含浸槽3内に導いて圧縮する圧縮ロール4と、含浸槽3の後方外部に設けられ、含浸槽3を通過した不織布1中のコンパウンド量を調整する一対の絞り・駆動ロール5,6とを備えている。
【0065】
このロール搬送式含浸機10では、不織布1は、送出ロール7,8を経て、圧縮ロール4にて含浸槽3内に導かれ、該含浸槽3内のコンパウンド2に浸漬されると共に、送出ロール7,8と圧縮ロール4と一対の上下絞り・駆動ロール5,6とにより緊張状態で保持・張設されながら、圧縮ロール4にて下方方向に押圧を受けることにより圧縮される。
【0066】
この際の不織布張力、圧縮面圧などは、不織布の材質、製法、状態などにもより異なり一概に決定されないが、不織布に生ずる伸びが5%以下となるような張力、あるいは、圧縮時に元の基材の厚みの10〜40%の厚さにできるような荷重を加えることが望ましい。
このような条件は、これらロールの回転速度やこれらロールの相互の位置関係などを適宜調整することにより達成でき、また圧縮ロール4での不織布1の圧縮量を適宜調整することができる。
【0067】
(なお、不織布1をこのような緊張状態に保持すると、過度に伸びてしまうような場合には、後述する図2に示す「ベルト・メッシュ搬送式含浸機」20を用いればよい。)
このように含浸槽3内の圧縮ロール4にて圧縮された不織布1は、該圧縮ロール4を通過後、圧縮ロール4による圧力から開放され、上下絞り・駆動ロール5,6に向かって移動する過程で自発復元するが、この自発復元過程では不織布1内空隙部は負圧となり、該空隙部に含浸層内のコンパウンド2を吸入し、自発復元した不織布1内の繊維間はコンパウンド2で満たされる(図示せず)。このようにコンパウンドで全ての繊維間空隙部が満たされた不織布1は、含浸槽3の外部に設けられた一組の絞り・駆動ロール5,6に挟持(挿通)されて、不織布1に含浸・付着しているコンパウンド量は所定の範囲に調整される。
【0068】
なお、上記例では、圧縮ロールが1個の場合を示したが、本発明はこのような態様に限定されず、例えば、図1中、付番4aで示すように、圧縮ロール4と対になるように不織布1の下方にも圧縮ロールを設けて、一対の圧縮ロール4,4aにて不織布1を圧縮・挟持するようにしてもよい。また、上下1対の圧縮ロールを、複数組含浸槽3内に設けて不織布の「圧縮/開放−含浸」を繰り返させ、含浸効率を上げるようにしてもよい(図示せず)。
【0069】
<図2>
また、本発明では、上記▲2▼の方法(液中圧縮自発復元法)を採用する場合には、図2に模式的に示すベルト搬送式含浸機20を用いて、「不織布圧縮−コンパウンド含浸−不織布自発復元−付着量設定」の各操作を連続して行うことにより、上記含浸工程を自動化することが可能である。
【0070】
この図2に示すベルト搬送式含浸機20は、コンパウンド2が貯留される含浸槽3と、
含浸槽3の手前外部に設けられ、不織布1を含浸槽3に送り出す上下送出ロール25a、26aと、
送出された不織布1を含浸槽3内に導き、圧縮する圧縮ロール4と、
含浸槽3の後方外部に設けられ、含浸槽3を通過した不織布1中のコンパウンド量を調整する一対の上下絞り・駆動ロール5,6とを備えている。
【0071】
このベルト搬送式含浸機20には、無限軌道のメッシュ状でもよい2本の搬送ベルト21,22が架け渡されており、上部搬送ベルト21は、上部送出ロール25aと、圧縮ロール4と、上部絞り・駆動ロール5との周りを周回し、この圧縮ロール4と上部絞り・駆動ロール5との間には、コンパウンドを含浸した不織布の自発復元が可能なように、上部搬送ベルト21を不織布1から離間させる、自発復元化ロール25bが設けられている。
【0072】
下部搬送ベルト22は、下部送出ロール26aと、圧縮ロール4と、下部絞り・駆動ロール6の周りを周回し、この下部絞り・駆動ロール6と下部送出ロール26aとの間には、補助ロール26c、26bが設けられている。
このような構成のベルト搬送式含浸機20では、圧縮ロール4の一部表面に上部搬送ベルト21の内側面が周接しており、圧縮ロール4と周接するこの上部搬送ベルト21の外側面に、さらに、下部搬送ベルト22の外側面が緊張状態で周接している。
【0073】
このような構成のベルト搬送機含浸機20では、不織布1は、上下送出ロール25a、26a間で上下搬送ベルト21,22により挟持・案内されつつ、圧縮ロール4の存在する含浸槽3内に導かれ、該含浸槽3内のコンパウンド2に浸漬されると共に、圧縮ベルト4下部で、上下搬送ベルト21,22で挟持・圧縮される。圧縮ロール4の回転速度や下部搬送ベルト22の張力などを適宜調整することにより、上記と同様に圧縮面圧、圧縮ロール4部での不織布1の圧縮量、圧縮時間などを上記例と同様に、適宜調整することができる。
【0074】
用いられる不織布1の強度特に引張強度があまり高くなく、図1に示すような含浸機10を用いたのでは、不織布1が伸びてしまうような場合には、この図2に示すように上下搬送ベルト21,22間で挟持して搬送すれば、不織布1が過度に伸びてしまうことがないため、基材繊維種及びその含量、引張強度等の異なる広範な種類の不織布に対して、このベルト搬送機含浸機20を使用することができる。
【0075】
なおこのような「ベルト・メッシュ搬送式含浸機」20を複数台縦方向に設置するなどして、複数回不織布のコンパウンド含浸処理を繰り返すようにしてもよい。
<図3>
また、本発明では、上記▲3▼の方法(高圧噴霧法)を採用する場合には、図3に模式的に示す高圧噴霧含浸機30を用いて、メッシュ状の基台31上に載置された不織布1の上方から、その下方の不織布1の表面に、コンパウンド1aを噴霧すると共に、不織布1と噴霧ノズル32aとの相対的位置を連続的に変化させることにより、上記含浸工程を自動化することが可能である。
【0076】
不織布1と噴霧ノズル32aとの相対的位置を変化させるには、(イ):噴霧器ノズル32aの位置を固定しておき、メッシュ状基台31と共に、その基台31上の不織布1を移動させるか、あるいは、(ロ):メッシュ状基台31と、その基台31上の不織布1とを固定しておき、噴霧器ノズル32aを移動させるようにしてもよく、また、(ハ):噴霧器ノズル32aと不織布1との両者を互いに相異なる方向に移動させるようにしてもよい。
【0077】
このように、メッシュ状基台31上に不織布1を載置し、その上方より不織布1の表面に向けてコンパウンドを噴霧することにより、不織布内部にまでコンパウンドを均一かつ充分に浸透(含浸)させることが可能である。
このように高圧噴霧法にて不織布1にコンパウンドを効率よく含浸させる際の条件は、不織布などの移動速度、噴霧時間、ノズルから不織布までの距離などにより異なり一概に決定されないが、例えば、必要な含浸量の10〜50倍量噴霧するように上記諸条件を設定することができる。
【0078】
<図4>
図4には、図3に示す高圧噴霧含浸機30において、メッシュ状基台31の下方に吸引装置33を設けた態様が示されている。
この図4に示すように、メッシュ状基台31の下方に吸引装置33を設けて不織布1内の気体などを減圧・吸引すれば、コンパウンド1aの浸透(含浸)効率をいっそう高めることができる。
【0079】
これらの何れの含浸機10,20,30,30Aを用いる場合においても、コンパウンド1aを不織布1内部に均一に含浸するためには、コンパウンドを所定量以上の量で不織布内部に含浸させたのちに、図1、図2に付番5,6で示すように、所定間隔に調整した一対のロール間に挿通させることが望ましい。
上記実施態様に示す含浸機を用いれば、不織布内部まで均一かつ完全にコンパウンドを含浸させることができ、ガス、液体シール性等に優れたシート状シール材を得ることができるが、本発明は、このような含浸機を用いる態様に限定されず、前述した「事前圧縮液中自発復元法」▲1▼、「液中圧縮自発復元法」▲2▼、「高圧噴霧法」▲3▼、「減圧注入法、減圧置換法」▲4▼などを採用するものである限り、本発明では好ましく用いることができる。
【0080】
本発明では、上記のようにして、不織布内部に、コンパウンドを含浸させると共に、不織布内部空隙に存在する空気等の気体を、強制的かつ実質上完全に追い出し、不織布内の空隙部をコンパウンドで置換し満たした後、次いで、コンパウンドが含浸されている不織布を塩溶液と接触させて、バインダーを凝集・定着化させる「バインダーの凝集・定着化工程」を実施している。
【0081】
次に、この「バインダーの凝集・定着化工程」について説明する。
バインダーの凝集・定着化工程(工程3)>
この「バインダーの凝集・定着化工程」では、前記工程2(コンパウンドの含浸(と気体の追い出し)工程)において用いたコンパウンドに代えて、塩溶液(定着液)を用いる以外は、基本的には、前記工程2(コンパウンドの含浸と気体の追出し工程)の場合と同様の方法および装置を採用し得る。
【0082】
この、バインダーの凝集・定着化工程では、塩溶液が用いられるが、上記塩としては、金属塩化物が好ましい。また、この金属塩化物としては、入手の容易さ、安全性、極性溶媒の1種である水への溶解性の点などを考慮すると、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化アルミニウム等の中性塩が好ましく、さらに、塩化ナトリウム、塩化カルシウム、塩化アルミニウムが好ましい。これらの金属塩化物は、1種または2種以上組み合わせて用いられる。
【0083】
本発明では、上記塩溶液、好ましくは塩化カルシウム水溶液では、その塩濃度が0.03モル(mol)/リットル(L)以上であればよいが、好ましくは0.03〜0.3モル(mol)/リットル(L)である。なお、塩濃度が0.03モル(mol)/リットル(L)未満では、バインダーの凝集が望めず、また該塩濃度が0.3モル(mol)/リットル(L)を超えても、それ以上の効果の向上はあまり望めず、経済的でない。
【0084】
このようなコンパウンドと塩溶液との接触時間は、特に限定されないが、通常、上記濃度では、5〜20秒間程度である。またその塩溶液の温度も特に限定されず、通常、作業性の点から常温(20〜25℃程度)が採用される。
バインダーの凝集・定着化工程(工程3)では、所定濃度に調整された塩水溶液に、コンパウンドを含浸している不織布を浸漬し、浸漬前の不織布の厚みの30〜80%の厚み、好ましくは60〜70%の厚みにまで圧縮した後、自己復元させ、コンパウンドを含浸している不織布の内部にまで、塩化カルシウム水溶液などの塩水溶液を浸透させる。このような塩水溶液への不織布の浸漬操作によって不織布(シート)内部のバインダー成分が凝集し、基材である不織布へのコンパウンドの定着化が起こる。
【0085】
<分散媒の圧搾除去工程(工程4)>
次いで、得られた不織布を、例えば、二軸ロール(図2の付番5、6参照)間に挿通させ、あるいは平板(図示せず)等での圧搾を加えることにより、含まれている(内在している)分散媒の大部分を除去する。このように圧搾すると、不織布に含まれている分散媒(通常、水)を可能な限り除去することができ、通常、水分含量が40〜50重量%にすることが可能となる。このようにすれば不織布内に存在(内在)する分散媒量を短時間に著しく減少させ、後述する乾燥工程でのシート状シール材の乾燥時間を短縮することが可能となる。
【0086】
なお、従来法では、水等の溶媒の除去を、後述する乾燥工程(工程5)のみで行っており、含まれる水分量に応じて長い乾燥時間とエネルギーが必要となっていたが、本発明では、乾燥工程前の工程4(分散媒の圧搾除去工程)にて、不織布の圧搾を行うことにより水分をある程度除去できるため、下記の乾燥工程(工程5)を著しく短縮化でき、省エネルギー化、乾燥装置の小型化、製造コストの低減、シート状シール材の生産効率の向上などを図ることができる。
【0087】
<乾燥工程(工程5)>
次いで、本発明では、上記「バインダーの凝集・定着化工程」および「分散媒の圧搾除去工程」を実施した後、凝集したバインダーが含まれている上記不織布から、残存する少量の分散媒を揮散・除去する下記「乾燥工程」にて、シートを乾燥させ、成型前組成物を得ている。
【0088】
上記「バインダーの凝集・定着化工程」(単に、凝集工程とも言う。)および「分散媒の圧搾除去工程」終了後の不織布には、成型時に不要な分散媒が少量含まれている。この状態でゴム分の架橋あるいは樹脂分の硬化を行った場合、シート状シール材内に分散媒が残存し、シート状シール材に安定したシール性能を発揮させることができない。そこで、コンパウンドが含浸された不織布は、「バインダーの凝集・定着化工程」および「分散媒の圧搾除去工程」終了後の不織布から、完全に分散媒を除去する。
【0089】
分散媒の除去は、80℃以上、望ましくは80℃以上100℃以下に設定した乾燥機内にて、40分程度、シートを加熱することにより、分散媒を揮散・除去すればよい。100℃を超える高温下でシートの乾燥を行うと、不織布内の分散媒が急激に気化、膨張し、不織布内部に空隙を発生させることがある。また、このような100℃を超える温度で乾燥工程を実施すると、下記「成型工程」を行う前に、シート中のゴムの架橋や、樹脂の硬化が促進されるため、下記「成型工程」時には圧縮による気密性向上効果が十分に得られない場合がある。また80℃未満の温度にてシートを乾燥させた場合、分散媒を完全に揮散・除去するために長時間を要し非効率的である。
【0090】
<成型工程(工程6)>
本発明では、上記乾燥工程を経て得られた乾燥物(成型前組成物)を、この「成型工程」にて加熱下で加圧することにより、乾燥工程終了後のシートの気密性を向上させるとともに、配合したゴム分の架橋あるいは樹脂分の硬化を行う。
成型装置としては、通常、ホットプレスが使用される。
【0091】
成型条件は、配合成分組成などにより異なり一概に決定されないが、通常、加熱温度120〜250℃、加熱時間3〜15分間、圧縮面圧5〜40MPaの範囲内で適宜設定される。
なお、ホットプレスによる加硫あるいは硬化が不十分な場合、乾熱、湿熱下にて二次加熱を行えば、上記ゴム加硫あるいは樹脂硬化をいっそう効果的に促進させることができる。このような二次加熱は、下記のような条件で行われる。
すなわち、通常、加熱温度150〜250℃、加熱時間0.5〜24時間、乾熱下、あるいは湿熱下に保持すればよい。なお、二次加硫の際には、通常では、面圧を負荷せずフリーベーキングを採用することが多い。
【0092】
このようにして得られたシート状シール材には、有機系バインダーとしてのゴム材または樹脂は、通常5〜40重量%、好ましくは10〜30重量%の量で、不織布を構成している基材繊維は、通常5〜80重量%、好ましくは10〜70重量%、さらに好ましくは10〜50重量%の量で、必要により含有される充填剤は、0〜80重量%の量で、特に充填剤を配合する場合には、好ましくは5〜80重量%、さらには30〜80重量%の量で含まれていることが望ましい。
【0093】
このようにして得られたシート状シール材は、高温下で長期間に亘って、優れたガスシール性、液体シール性を維持でき、かつシール材の強度異方性がない。
【0094】
【発明の効果】
本発明に係るシート状シール材の製造方法によれば、下記のような効果が得られる。
(1) 本発明に係るシート状シール材の製造方法によれば、高温条件下で長期間使用でき、従来のジョイントシートの代替品として使用でき、ガスや液体のシールに好適に使用しうるシート状シール材を、低コストで短時間で効率的にかつ省エネルギーにて製造し得る。
【0095】
(2)また、本発明のシート状シール材の製造方法では、使用できる繊維に制限がなく、広範な種類の繊維からなる不織布を使用できる。すなわち、従来のカレンダーロール製法とは異なり、本発明では不織布にコンパウンドを含浸すると共に不織布内部の気体を完全に除去させたのち、乾燥させ、加熱あるいは加熱圧縮しているため、成型されたシート状シール材の表面に剪断応力を生じることがなく、繊維とバインダーとの濡れ性に劣る配合条件であっても、成型時にしわや破断を生じることがない。このため、製法上使用できる繊維に制限がなく、p−アラミド繊維をまったく含まないゴムあるいは樹脂を含むシート状シール材の製造が可能となっている。
【0096】
(3) 本発明の製造方法により得られるシート状シール材は、高温条件下での使用による硬化が小さいため、長期間優れたシール性能等の性能を保持でき長期健全性に優れている。本発明の製造方法により得られるシート状シール材は、従来のジョイントシートやビーターシートとは異なり、不織布を用いており、これによって、強度因子である繊維間の絡み合いをあらかじめ付与することができるため、繊維配合比率を低く設定しても、ゴムや樹脂自身の硬化がシートの硬化に与える影響を軽減することが可能となっている。また、バインダーとしてゴムラテックスあるいは樹脂エマルジョンを単独あるいは複数組み合わせて使用した場合、コンパウンド中にバインダー成分が分散して存在する。このコンパウンドを不織布に含浸させ、乾燥および成型する工程において、シール材の内部にあるバインダー成分は分散状態のまま保持されている。換言すれば、バインダー成分はシール材内部に非連続な状態で存在するため、高温条件下で使用した場合、バインダー成分の分散粒子内での硬化が生じても、これがシート状シール材の硬化および収縮を誘発しない。また、本製法には水分散系であるゴムラテックスあるいは樹脂エマルジョン以外にも、溶液ゴム、液状ゴム、溶液樹脂のいずれも用いることができる。
【0097】
(4) 本発明に係るシート状シール材の製造方法では、高温使用下での割れの一因であるシートの強度異方性を低くすることが可能である。これは、あらかじめ繊維を不織布の状態に成型したものをシール材形成用の不織布として使用しており、不織布の段階にて繊維に配向性がないためである。
(5) 本製法によるシート状シール材は、気密性に優れている。不織布は元来空隙を多数含有する材料であるが、そのため不織布内部までコンパウンドを均一に含浸させることが可能である。一度含浸させたコンパウンドを不織布内部に保持させたまま成型することによって、高気密性シート状シール材が得られる。
【0098】
【実施例】
以下、本発明について、実施例に基づいてさらに具体的に説明するが、本発明は、このような実施例により何ら制限されるものではない。
なお、以下の実施例、比較例などで用いたシート材の物性評価は以下の方法で行った。
・常温シール性:ASTM F37−Bに準拠。面圧19.6MPa、窒素内圧0.98MPa。
・応力緩和率:JIS R3453に準拠 面圧200MPa、22時間。
・定着率:
[定着率(%)]={[最終製品中のコンパウンド固形分重量:A]/[設定配合におけるコンパウンド固形分:B]}×100
但し、A=[乾燥後重量]−[不織布重量]
B=[付着させたコンパウンドの重量]×[コンパウンド固形分重量比]
定着率:100% → 圧搾により、固形分が全く取り除かれていない状態
定着率:  0% → 圧搾により、全ての固形分が取り除かれた状態
を示す。
【0099】
【実施例1】
NBRラテックス(固形分重量比45wt%)18kg、フェノール樹脂エマルジョン(固形分重量比45wt%)3kg、クレー25kg、粉末状硫黄0.25kg、粉末状亜鉛華0.25kg、ポリカルボン酸塩系分散剤(固形分重量比40wt%)0.5kg、ポリエチレングリコール系消泡剤(固形分重量比100wt%)0.4kg、ポリビニルアルコール系粘度調節剤(固形分重量比18wt%)0.7kg、水24Lを混合、撹拌し(撹拌工程とも言う。)、コンパウンド(コンパウンド、固形分重量比:50wt%)を調製した。
【0100】
このコンパウンドにピッチ系炭素繊維からなるニードルパンチフェルト(目付0.5kg/m2 、シートとも言う。重量0.5kg)を上記コンパウンド内に浸漬し、次いで圧搾してコンパウンド含浸量を調整し、繊維重量に対して8倍量のコンパウンドを均一に含浸させた(含浸工程とも言う。(コンパウンド含浸量:4.0kg))。コンパウンド含浸後のシート重量は、4.5kgであった。
【0101】
このように含浸コンパウンド量が調整されたニードルパンチフェルトを、濃度0.05mol/L(M)に調整された塩化カルシウム水溶液に浸漬し、浸漬前の50%のニードルパンチフェルト厚みにまで圧縮したのち自発復元させることによって、シート内部にまで塩化カルシウム水溶液を含浸させた。
このように塩化カルシウム水溶液を含浸したシートを該塩化カルシウム水溶液中から取り出し、ロール間距離をシート元厚さの20%厚に調整した二軸ロール(図2の付番5,6参照)にて圧搾することによって、水分を圧搾・除去した(定着化工程とも言う。)。
【0102】
このような圧搾後、乾燥前のシート重量は、3.5kgであった。
このように水分を圧搾除去したシートを、温度90℃に調整された電気炉内で、一定重量になるまで乾燥させた(乾燥工程)。重量は、10分毎に測定した。得られたシートの乾燥重量は、2.4kgであり、乾燥に要した時間(重量変化が認められなくなるまでに要した時間(分))は、40分間であった。
【0103】
このように乾燥させたシートを160℃に設定したプレス加硫機にて面圧16MPaにて10分間圧縮成型した(成型工程とも言う)。
得られたシート状シール材(シートガスケットとも言う。)について、コンパウンド固形分の定着率、常温シール性、応力緩和率を測定したところ、コンパウンド固形分の定着率は95%、常温シール性(ASTM F37−Bに準拠。面圧19.6MPa、窒素内圧0.98MPa)は2×10−4Pa・m/s、応力緩和率(測定条件:面圧200MPa、22時間)は47%となった。
【0104】
なお、定着率は、以下の計算法による。
A:乾燥後の重量(2.4kg)−不織布重量(0.5kg)=1.9kg
B:乾燥後重量の理論値(2.5kg)−不織布重量(0.5kg)=2.0kg
定着率=(A/B)×100=(1.9/2.0)×100=95(%)
なお、「乾燥後重量の理論値」とは、不織布重量に、不織布に含浸させたコンパウンドの内で、乾燥後に残存する固形分重量(50wt%)を加えた値であり、計算値である。
【0105】
【実施例2】
実施例1において、濃度0.05Mに調整された塩化カルシウム水溶液に代えて、濃度0.1Mに調整した塩化カルシウム水溶液を用いた以外は実施例1と同様にしてシート(ガスケット)を作製した。
得られたシートについて、実施例1と同様にしてコンパウンド固形分の定着率、常温シール性、応力緩和率を測定した。
【0106】
結果等を、表1に示す。
【0107】
【実施例3】
実施例1において、濃度0.05Mに調整された塩化カルシウム水溶液に代えて、濃度0.3Mに調整した塩化カルシウム水溶液を用いた以外は実施例1と同様にしてシート(ガスケット)を作製した。
得られたシートについて、実施例1と同様にしてコンパウンド固形分の定着率、常温シール性、応力緩和率を測定した。
【0108】
結果等を、表1に示す。
【0109】
【実施例4】
実施例1において、濃度0.05Mに調整された塩化カルシウム水溶液に代えて、濃度0.3Mに調整した塩化アルミニウム水溶液を用いた以外は実施例1と同様にしてシート(ガスケット)を作製した。
得られたシートについて、実施例1と同様にしてコンパウンド固形分の定着率、常温シール性、応力緩和率を測定した。
【0110】
結果等を、表1に示す。
【0111】
【実施例5】
実施例1において、濃度0.05Mに調整された塩化カルシウム水溶液に代えて、濃度0.3Mに調整した塩化ナトリウム水溶液を用いた以外は実施例1と同様にしてシート(ガスケット)を作製した。
得られたシートについて、実施例1と同様にしてコンパウンド固形分の定着率、常温シール性、応力緩和率を測定した。
【0112】
結果等を、表1に示す。
【0113】
【実施例6】
実施例1において、濃度0.05Mに調整された塩化カルシウム水溶液に代えて、濃度0.01Mに調整した塩化カルシウム水溶液を用いた以外は実施例1と同様にしてシート(ガスケット)を作製した。
得られたシートについて、実施例1と同様にしてコンパウンド固形分の定着率、常温シール性、応力緩和率を測定した。
【0114】
結果等を、表1に示す。
【0115】
【実施例7】
実施例1において、濃度0.05Mに調整された塩化カルシウム水溶液に代えて、濃度0.5Mに調整した塩化カルシウム水溶液を用いた以外は実施例1と同様にしてシート(ガスケット)を作製した。
得られたシートについて、実施例1と同様にしてコンパウンド固形分の定着率、常温シール性、応力緩和率を測定した。
【0116】
結果等を、表1に示す。
【0117】
【比較例1】
実施例1において、コンパウンド(バインダー混合液)を含浸しているニードルパンチフェルトを、塩水溶液へ浸漬させることなく二軸ロールにて圧搾することによって、水分を圧搾・除去した以外は、実施例1と同様にした。
結果等を表1に示す。
【0118】
【比較例2】
実施例1において、実施例1と同様のコンパウンドに、実施例1と同様のニードルパンチフェルトを浸漬し、繊維重量に対して8倍量のコンパウンドを均一に含浸した。
これを、塩水溶液への浸漬、含浸をせずに、実施例1と同様の二軸ロールにて圧搾することによって、水分を除去した。これを50℃に調整した電気炉内で30分間感熱化し、その後90℃に調整した電気炉内で一定重量になるまで乾燥させた。これを実施例1と同様に圧縮成型してシート(ガスケット)を作製した。
【0119】
得られたシートについて、実施例1と同様にしてコンパウンド固形分の定着率、常温シール性、応力緩和率を測定した。
結果等を、表1に示す。
【0120】
【比較例3】
実施例1において、実施例1と同様のコンパウンドに、実施例1と同様のニードルパンチフェルトを浸漬し、繊維重量に対して8倍量のコンパウンドを均一に含浸した。
これを、塩水溶液への浸漬、含浸をせずに、また二軸ロールにて圧搾することなく、50℃に調整した電気炉内で30分間感熱化し、その後90℃に調整した電気炉内で一定重量になるまで乾燥させた。
【0121】
これを実施例1と同様に圧縮成型してシート(ガスケット)を作製した。
得られたシートについて、実施例1と同様にしてコンパウンド固形分の定着率、常温シール性、応力緩和率を測定した。
結果等を、表1に示す。
【0122】
【表1】

Figure 2004099735
【0123】
<考察>
定着時の塩水溶液を塩化カルシウム水溶液とした場合、実施例1〜3では十分な効果を得られ、定着率95%以上となった。また、ガスケット特性も良好であった。
一方、濃度を低く設定した実施例6では定着率が35%となり、ガスケット特性も実施例1〜3に比して低下している。
【0124】
なお、塩水溶液の濃度を0.5Mに設定した実施例7でも良好な結果となったが、0.3Mに設定した実施例3で十分な効果が確認されており、特にそれ以上の高濃度にするメリットは乏しい。
なお、塩水溶液を塩化マグネシウム水溶液あるいは塩化カルシウム水溶液などに代えた場合にも、上記実施例1〜3と同様の良好な結果が得られた。
【0125】
一方、含浸コンパウンドの定着化を行わずに不織布の圧搾を行った場合には、定着率は15%となり、圧搾にて分散媒とともにコンパウンド固形分が取り除かれていることが確認され、設定配合比率のガスケットを作製することができなかった。また、十分なシール性能および応力緩和特性が得られなかった(比較例1)。これは、圧搾にてバインダー成分量が減少したことによって、最終製品の内部がポーラス状になったことが影響していると考えられる。
【0126】
また、感熱剤を配合し感熱化を行った場合も、定着率は20%となり、ガスケット特性も不良となり、感熱化による定着化では、分散媒を圧搾を行うには不十分であることが確認された(比較例2)。
以上より、コンパウンドが含浸された不織布の圧搾によりコンパウンド中の水分のみを除去するためには、塩水溶液によるコンパウンドの定着化を予め行っておくことが必要であることが確認された。
<乾燥時間の評価>
生産性、エネルギー効率の面から重要な要素である乾燥時間の評価を行った。乾燥重量の測定法:シートの圧搾後(比較例3では圧搾を行わないため、含浸後)得られたシートを90℃に設定した電気炉内に設置し、乾燥開始より10分毎に取り出し、秤量した。そして先の測定結果に比して重量減少がなくなり、ほぼ一定の重量に到達した時点を乾燥終了時間(分)とした。
【0127】
実施例1〜5ではいずれも40分以内に乾燥が終了していることから、定着化後の圧搾により大部分の水分が除去されており、十分な効果が確認された。
実施例6〜7,比較例1〜2においては、同様に40分以内に乾燥が終了しているが、前述の通り定着率の点で改善の余地がある(実施例6,比較例1〜2)。従来の方式である比較例3では、極めて長い乾燥時間を要し、感熱化工程の30分を含めると、合計130分を要することが確認された。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の一実施態様で好ましく用いられる、不織布圧縮−コンパウンド含浸−不織布自発復元−付着量設定の各操作を連続して行うことができるロール搬送式含浸機の模式説明図である。
【図2】図2は、本発明の一実施態様で好ましく用いられる、コンパウンド中での不織布圧縮−コンパウンド含浸−不織布自発復元−付着量設定の各操作を連続して行うことのできるベルト搬送式含浸機の模式説明図である。
【図3】図3は、本発明の一実施態様で好ましく用いられる高圧噴霧含浸機の模式説明図である。
【図4】図4は、図3に示す高圧噴霧含浸機において、メッシュ状基台の下方に吸引装置を設けた態様を示す図である。
【符号の説明】
1・・・・・不織布
1a、2・・・・・コンパウンド
3・・・・・含浸槽
4・・・・・(上部)圧縮ロール
4a・・・・・(上部)圧縮ロールと対となる(下部)圧縮ロール
5,6・・・・・絞り・駆動ロール
7,8・・・・・送出ロール
10・・・・・ロール搬送式含浸機
20・・・・・ベルト・メッシュ搬送式含浸機
21,22・・・・・搬送ベルト
25a、26a・・・・・上下送出ロール
25b・・・・・自発復元化ロール
26b、26c・・・・・補助ロール
30・・・・・高圧噴霧含浸機
30A・・・・・高圧噴霧含浸機
31・・・・・メッシュ基台
32a・・・・・噴霧ノズル
33・・・・・吸引装置[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for producing a sheet-like sealing material, and more specifically, can produce a sheet-like sealing material with reduced strength anisotropy and excellent gas sealing properties in a short time and at low cost. The present invention relates to a method for manufacturing such a sheet-like sealing material.
[0002]
TECHNICAL BACKGROUND OF THE INVENTION
At present, various types of gaskets are used for general industry, but the most versatile one is a joint sheet or a beater sheet mainly composed of fibers and fillers and rubber or resin.
Here, the joint sheet is made of an inorganic fiber such as asbestos or glass fiber, or an organic fiber such as an aromatic polyamide fiber or a fibrillated aromatic polyamide fiber as a base fiber. A rubber sheet such as a sulfurizing agent and a filler are added and kneaded to prepare a composition for forming a joint sheet, and this composition is inserted between a pair of rolls consisting of a hot roll and a cooling roll and heated and rolled, It is obtained by laminating the joint sheet molding composition on the hot roll side and then peeling off the sheet-like material laminated on the hot roll.
[0003]
The beater sheet is obtained by adding a filler and a rubber or a resin to asbestos fibers or non-asbestos fibers in a beater, stirring them, uniformly dispersing them in water, and then forming the paper with a paper machine.
These sheets are relatively inexpensive, easy to produce large size products, easy to process into various shapes, easy to handle, and can seal fluid even with relatively low tightening force. It has various features, such as possible. However, these joint sheets and beater sheets also have problems.
[0004]
As a first problem of the joint sheet, there is a limitation on fibers that can be used in the production method. In producing a joint sheet, the wettability between the fiber, which is a raw material, and rubber or resin is important, and if the wettability is poor, the sheet is wrinkled or broken during sheet molding.
At present, there are asbestos joint sheets containing asbestos fibers with good wettability with rubber or resin, and non-asbestos joint sheets containing no asbestos fibers (non-asbestos joint sheets), but have poor wettability with rubber. There are very few joint sheets using carbon fibers or the like alone as a fiber type, and most of the non-asbestos joint sheets on the market contain a small amount of p-aramid fiber. Restrictions on the types of fibers that can be used are a major constraint in improving the quality of gasket materials.
[0005]
As a second problem, there is a restriction on the use of asbestos fibers. Asbestos joint sheet is an excellent product that can maintain excellent properties for a long time under high temperature, can be used for various fluids at various temperatures and has high versatility. The use of asbestos joint sheets is being replaced by other gaskets.
[0006]
As a third problem, the non-asbestos joint sheet, compared with the asbestos joint sheet, when used for a long time in a real machine under high temperature, for example, excellent in sealability, tensile strength, elongation at break, etc. Poor performance retention properties (also called "long-term soundness"). This means that the non-asbestos sheet is liable to be hardened due to the history of high-temperature air, and as a result, is liable to be broken when used for a long time at a high temperature in an actual machine.
[0007]
In the case of an asbestos joint sheet, by setting the compounding ratio of the asbestos fiber which bears the strength high, it is possible to reduce the influence of the curing of the compounded rubber or resin itself on the curing of the entire sheet. On the other hand, in the case of a non-asbestos joint sheet, p-aramid fiber is generally blended as a strength improver, but the fiber has poor wettability and the strength of the sheet increases even if a large amount of p-aramid fiber is blended. Rather, other properties and processability often deteriorate, and it is difficult to blend the fibers in large amounts, and as a result, the curing of the rubber or resin itself leads to the curing of the entire sheet.
[0008]
As a fourth problem, in the case of a joint sheet, the strength anisotropy of the sheet cannot be excluded due to the manufacturing method (see Table 1). This is because the fibers to be blended are oriented almost uniformly by a compression vulcanization process using a calender roll.
In the case of an asbestos joint sheet, the strength of the entire sheet is remarkably increased by setting the blending ratio of the asbestos fiber high, whereby the above-described strength anisotropy can be complemented.
[0009]
On the other hand, in the case of a non-asbestos joint sheet, the fiber blending ratio cannot be set high, and the above-mentioned strength anisotropy cannot be complemented by the fiber blended. Therefore, when stress is generated inside the gasket due to the hardening of the rubber during actual use at high temperatures for a long period of time, it is presumed that the stress concentrates in the direction of weak strength or in that part, and as a result, cracking of the gasket is induced. You.
[0010]
On the other hand, the beater sheet has a problem in airtightness. Generally, the beater sheet is used for sealing a liquid such as lubricating oil or fuel oil, and specifically used for an oil pan or a fuel pump. On the other hand, it is not used as a gasket, such as a gaseous fluid, requiring strict airtightness.
The gasket obtained by the beater sheet manufacturing method currently on the market is set to a gasket surface pressure of 19.6 MPa and a nitrogen internal pressure of 0.98 MPa in accordance with "ASTM @ F37-B", and the amount of fluid leakage from the gasket outer diameter portion. Was measured, 6.3 × 10-2Pa ・ m3/ S. It is considered that such a large amount of gas leakage is due to the fact that some of the voids included in the sheet in the papermaking process remain without being removed during the manufacturing process. Under actual use conditions, generally, the presence or absence of leakage of gaseous fluid from the gasket is determined by the soapy water foaming method. In this soapy water foaming method, a test is performed on the flange of the actual machine (piping for gaseous fluid). After assembling the gasket and applying soapy water to the outer diameter side of the gasket or the gap between the flanges, it is determined whether or not the gaseous fluid is leaking from the connection portion of the gaseous fluid pipe based on the presence or absence of bubbles. The detection sensitivity of this soap water foaming method is about 2 × 10-4Pa ・ m3/ S. Since the beater sheet generally shows a leak amount of 18 to 550 times the detection sensitivity of the soap water foaming method, the beater sheet has low sealing performance and is unsuitable as a sealing material for gaseous fluid. 2 × 10 for gas sealing material-4Pa ・ m3A sealing performance showing a leakage amount of not more than / s is required.
[0011]
However, a sealing material obtained by the above-described beater sheet manufacturing method and having excellent gas sealing performance and the like has not been known so far.
Therefore, the present inventors have conducted intensive studies to solve the above problems, and as a result, first, a rubber material as an organic binder, a rubber chemical, and a mixture of the rubber material solvent or dispersion medium. Alternatively, a resin as an organic binder is mixed with the solvent or dispersion medium for a resin (compound stirring step), and the obtained compound is converted into a non-woven fabric made of a base fiber, and a gas existing inside the non-woven fabric. (Forced) drive out and impregnate (impregnation step), volatilize and remove at least part of the solvent or dispersion medium from the non-woven cloth impregnated with the mixed solution (drying step), and then heat-press the non-woven cloth, When the rubber material is vulcanized or the resin is cured to produce a sheet-like sealing material (molding step), the anisotropy in strength is suppressed, and the sealing material is remarkably excellent in gas sealing properties. Found a like that bets like seal material can be obtained, it was proposed as Japanese Patent Application No. 2000-296585.
[0012]
However, the above-mentioned production method (Japanese Patent Application No. 2000-296585) has been further studied diligently. In the above-mentioned production method, in order to suppress the swelling of the surface and the generation of voids inside the molding step, this is the previous step. The solvent had to be completely removed in the drying step, and it took a long time to remove the solvent. As a result, there is room for further improvement in terms of increasing power consumption, increasing the size of the drying device, increasing the manufacturing cost, lowering the production capacity, and causing inefficiency.
[0013]
Here, it is conceivable that the solvent is removed in a shorter time by increasing the drying temperature. However, when the drying temperature is increased, the crosslinking and curing of the binder component proceeds during the drying process, and the sheet is formed in the molding process. A new problem arises in that it is not possible to precisely mold the. Therefore, the binder must be dried for a long time at a temperature at which vulcanization and curing of the binder do not occur.
[0014]
Under these circumstances, as a result of further intensive studies to solve the above problems, it was found that (a): mixing rubber latex as an organic binder, a rubber chemical, and water as a dispersion medium, b): mixing a resin emulsion as an organic binder, a resin chemical, and water as a dispersion medium, or (c): both a rubber latex and a resin emulsion, and both a rubber chemical and a resin chemical And water as a dispersion medium, and the compound obtained by any one of (a) to (c) is impregnated into a nonwoven fabric made of a base fiber while expelling a gas present inside the nonwoven fabric and impregnating the compound. Then, by immersing the non-woven fabric impregnated with the compound in a salt solution to aggregate the binder, by squeezing the non-woven fabric containing the aggregated binder, Removing most of the dispersion medium present in the woven fabric, then volatilizing and removing the remaining dispersion medium, and then heating and compressing the nonwoven fabric, vulcanizing the rubber material to obtain a sheet-like sealing material It has been found that the above problems can be solved all at once, and that a sheet-like sealing material with reduced strength anisotropy and excellent gas sealing properties can be efficiently manufactured in a short time at low cost. The invention has been completed.
[0015]
(1): Japanese Patent Application Laid-Open No. 57-116970 discloses that, as a base material, one or two or more nonwoven fabrics made of hydrophobic short fibers such as tetron and nylon are laminated, and resin and rubber There is disclosed a packing for food machine equipment molded by impregnating with a binder such as described above. Further, the publication describes that the base material is impregnated with a binder such as a resin or rubber and dried as described above, and is then subjected to pressure molding to produce the packing for food machine and appliance. . The publication also states that this packing has excellent sealing properties and is sanitary. However, since the impregnation step included in the publication is a resin impregnation for the purpose of preventing fiber scattering and preventing corrosion of the packing, the packing obtained by the method described in the publication discloses a packing material that strictly restricts leakage. It is insufficient in terms of sealing properties for gas, liquid and the like to be used.
[0016]
Further, (2): Japanese Patent Publication No. Hei 8-3086 discloses that, by dispersing colloidal particles of a silicone resin or colloidal particles of a polytetrafluoroethylene resin and an acrylic primer in water, the ignitability and harmfulness due to volatilization are obtained. A water-dispersed emulsion having no emulsion was prepared, and the whole inside of a needle mat formed by needle punching a flocculent material mainly composed of glass fiber was impregnated with the emulsion, and then the needle mat was impregnated with the emulsion. By evaporating water, a silicone resin or polytetrafluoroethylene resin and an acrylic primer are attached to the entire inside of the needle mat, and a release paper with an acrylic adhesive is attached to the surface of the needle mat, A method for producing a packing material for a combustion appliance is disclosed. Further, the publication discloses that an emulsion of an aqueous dispersion is stored in an immersion tank, and the needle mat is immersed in the emulsion for about 20 to 100 seconds while being continuously fed by a roller feeder, so that the inside of the needle mat is It is described that the whole is impregnated with the emulsion. Further, by using the water-dispersed emulsion, it becomes possible for the first time to impregnate the entire interior of the needle mat with the emulsion, and the surface of all the glass fibers constituting the needle mat and the silicone resin or the space between the fibers are used. It states that a PTFE resin can be attached.
[0017]
However, the method described in the publication does not include a compression molding step, and the hermeticity of the packing is not improved, and the packing material for a combustion appliance obtained by the method described in the publication discloses a gas or liquid seal. Inadequate in terms of sex.
[0018]
[Object of the invention]
The present invention is intended to solve the problems associated with the prior art as described above, and there is no limitation on the fiber type to be blended, which can be used for a long time under high temperature conditions, and can be used as a substitute for a conventional joint sheet. It is an object of the present invention to provide a method for manufacturing a sheet-like sealing material that can be used and can be efficiently used in a short time at a low cost, and which can be suitably used for sealing gas and liquid.
[0019]
Summary of the Invention
The manufacturing method of the sheet-shaped sealing material according to the present invention,
(A) rubber latex and / or resin emulsion as an organic binder;
(B) a rubber chemical when using rubber latex as the organic binder, and a resin chemical when using a resin emulsion as the organic binder,
(C) mixing with water as a dispersion medium,
After the obtained compound is impregnated into a non-woven fabric made of a base fiber, the gas present inside the non-woven fabric is expelled and impregnated, and then the non-woven fabric impregnated with the compound is immersed in a salt solution to aggregate the binder. By squeezing the non-woven fabric containing the agglomerated binder, most of the internal dispersion medium is removed, and thereafter the remaining dispersion medium is volatilized and removed. It is characterized in that a sheet-shaped sealing material is obtained by vulcanizing the material.
[0020]
In the present invention, the salt is preferably a metal chloride, and the metal chloride is at least one of sodium chloride, potassium chloride, calcium chloride, magnesium chloride, and aluminum chloride. And more preferably any one or more of calcium chloride, aluminum chloride and sodium chloride, and particularly preferably calcium chloride.
[0021]
In the present invention, it is preferable that the salt concentration of the salt solution is 0.03 to 0.3 mol / L (L).
In the present invention, when the compound contains a rubber material, the rubber material is used in the form of a rubber latex, and when the compound contains a resin component, the resin component is used in the form of an emulsion or an aqueous solution.
[0022]
In the present invention, it is preferable that the compound contains a filler (e).
In the present invention, the base fiber is preferably a non-asbestos fiber.
In the present invention, the nonwoven fabric is preferably in a felt shape.
In the present invention, the step of expelling the gas present inside the nonwoven fabric and impregnating the compound is performed by immersing the nonwoven fabric in the compound while compressing the nonwoven fabric in advance, or compressing the nonwoven fabric in the compound, and then spontaneously in the compound. It is preferable to carry out by restoring.
[0023]
In the present invention, the step of driving out the gas present inside the nonwoven fabric and impregnating the compound is preferably performed by spraying the compound onto the nonwoven fabric under high pressure.
In the present invention, the step of driving out the gas present inside the nonwoven fabric and impregnating the compound is preferably performed by putting the nonwoven fabric in a reduced-pressure container, reducing the pressure inside the container, and then injecting the compound.
[0024]
According to the method for producing a sheet-like sealing material according to the present invention, there is no strength anisotropy, there is no limitation on the fiber type to be blended, and a sheet that can be suitably used for a long time for gas or liquid sealing under high temperature conditions. The sealing material can be efficiently manufactured in a short time at low cost.
[0025]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the method for producing a sheet-shaped sealing material according to the present invention will be specifically described. In the method for manufacturing a sheet-shaped sealing material according to the present invention, the method for manufacturing a sheet-shaped sealing material according to the present invention includes:
(A) rubber latex and / or resin emulsion as an organic binder;
(B) a rubber chemical when using rubber latex as the organic binder, and a resin chemical when using a resin emulsion as the organic binder,
(C) mixing with water as a dispersion medium,
The obtained compound is impregnated into a non-woven fabric made of a base fiber, while expelling gas present inside the non-woven fabric, and then the non-woven fabric impregnated with the compound is immersed in a salt solution to aggregate the binder. By pressing the non-woven fabric containing the agglomerated binder, most of the internal dispersion medium is removed, and then the remaining dispersion medium is volatilized and removed. Vulcanization to obtain a sheet-like sealing material. In other words, the compound used when manufacturing the sheet-like sealing material is one of rubber latex and resin emulsion, and when using rubber latex as an organic binder, a rubber chemical, and a resin emulsion as an organic binder. Is used by mixing a resin chemical with water as a dispersion medium.
[0026]
That is, in the method for producing a sheet-shaped sealing material of the present invention, unlike a calendar roll production method which is a conventional joint sheet production method, a nonwoven fabric is used as a base fiber, a compound is impregnated in a nonwoven fabric, and a nonwoven fabric is used. When impregnating the compound, the gas in the non-woven fabric is forcibly expelled so that no gas is present in the non-woven fabric filled with the compound, and at least a part contained in the non-woven fabric The point of volatilizing / removing the solvent or the dispersing medium, and the point of performing the heat compression molding after the volatilizing / removing of the dispersing medium are the same as in Japanese Patent Application No. 2000-296585 previously proposed by the present applicant. is there.
[0027]
However, a major difference between the present invention and Japanese Patent Application No. 2000-296585, that is, the feature of the present invention is that the compound is impregnated into the nonwoven fabric and the gas is forcibly expelled as described above. As shown in Japanese Patent Application No. 2000-296585, the solvent component or the dispersing medium in the compound is not heated to be volatilized and removed or squeezed.
The non-woven fabric impregnated with the compound is once immersed in a salt solution to coagulate the binder, thereby preventing and making the (free) outflow of the binder from the non-woven fabric difficult. It is assumed that the agglomerated binder is entangled and fixed (adhered) to the fiber base material, the filler and the like in the nonwoven fabric.
[0028]
As described above, in the present invention, the nonwoven fabric impregnated with the compound is once brought into contact with a salt solution to destabilize the rubber and resin as binder components, causing micelle destruction, agglomerating them, and filling the fibrous base material with the filler. After lowering its free fluidity, such as by adhering and fixing to the surface of these agents and gaps between them, from the nonwoven fabric containing the aggregated binder, most of the nonwoven fabric contained in the nonwoven fabric The dispersion medium is squeezed and removed.
[0029]
In the present invention, as compared with Japanese Patent Application No. 2000-296585, only the dispersion medium can be removed very efficiently and in a short time while the outflow of the binder, the filler and the like in the compound is efficiently reduced and prevented. As a result, a long-term sealing property with respect to gas and liquid is remarkably excellent, and a sheet-like sealing material having no strength anisotropy can be efficiently manufactured in a short time at low cost.
[0030]
To further explain this point in detail, in the manufacturing process of the felt sheet, the length of the drying time in the drying process included has a great influence on productivity and the like. The reason is due to the large amount of dispersion medium in the compound. In order to improve the impregnation property of the compound into the nonwoven fabric as the base material, it is necessary to set the viscosity of the compound to be low, and therefore, a large amount of the dispersion medium is used. As a result, a large amount of the dispersion medium is impregnated in the nonwoven fabric after the impregnation of the compound.
[0031]
In order to shorten the drying time in the drying process of the nonwoven fabric, it is conceivable to evaporate and remove moisture and the like in the nonwoven fabric quickly by increasing the drying temperature. Then, crosslinking and curing of the binder component are promoted. In order to avoid the crosslinking and curing of the binder component in such a drying step, the upper limit is a temperature rise up to about 100 ° C., and there is a limit in shortening the drying temperature by the temperature rise.
[0032]
Therefore, the present inventors have found in Japanese Patent Application No. 2000-296585 that the dispersion medium may be removed by pressing instead of drying. That is, by physically (mechanically) extruding the dispersion medium component to the outside of the nonwoven fabric as much as possible, the amount of the dispersion medium remaining in the nonwoven fabric is reduced, and the drying time is shortened. However, when the nonwoven substrate impregnated with the compound is squeezed with a biaxial roll or the like, not only the dispersion medium, but also the compound solids such as the impregnated filler and binder, the majority of which is the substrate. It flows out and is removed from a certain nonwoven fabric.
[0033]
If, after impregnation of the compound, the bonding force of the compound (particularly, a solid-forming component (solid content) in the compound, such as a filler or a binder) existing in the nonwoven fabric to the fiber can be significantly increased, squeezing is performed. However, it is considered that the outflow of the binder is suppressed, and the outflow and removal of only the dispersion medium / dispersion medium component can be performed, and the drying time can be shortened.
[0034]
For example, as shown in Japanese Patent Application No. 2000-296585, as one of the methods for reducing the fluidity of a compound in a nonwoven fabric subjected to squeezing, a compound is mixed with a heat-sensitive agent, and the compound is added to the nonwoven fabric. And then heating to a temperature of about 50 ° C. after impregnation. However, in this method, a phenomenon (migration) in which the filler and the binder component are induced to the surface during evaporation of the dispersion medium by drying can be suppressed, but the effect of lowering the fluidity of the binder is relatively low. Actually, after the substrate nonwoven fabric is treated (heat-sensitized) by this method, when the substrate nonwoven fabric is pressed with a biaxial roll or the like, most of the solid content in the impregnated compound flows out and is removed together with the dispersion medium and the like. As a result, a product having a predetermined blending amount cannot be obtained.
[0035]
Accordingly, the present inventors have conducted intensive studies to reduce the fluidity of the compound, and found that among the materials described in Japanese Patent Application No. 2000-296585, rubber latex or a resin emulsion as a binder component reduces the viscosity of the compound. It is excellent in effect and safety, and can be easily impregnated into the base material. If an electrolyte (salt) having a cation is added, it loses fluidity and agglomerates. Therefore, prior to squeezing the non-woven fabric impregnated with the compound, When the electrolyte containing cations is added to the compound, the rubber component loses its fluidity due to the collapse of micelles and becomes fixed on the surface of the fiber or filler, effectively preventing the rubber component from flowing out during pressing. In addition, it has been found that there is a possibility that only the dispersion medium and the like can be efficiently discharged and removed.
[0036]
That is, first, both the rubber latex and the resin emulsion impregnated in the nonwoven fabric use water as a dispersion medium, and in the rubber latex and the resin emulsion, the rubber component and the resin component form micelles by the action of a surfactant. And exist stably. Therefore, the compound containing these components can be efficiently impregnated into the base nonwoven fabric.
[0037]
However, when an electrolyte having a cation is mixed into the compound, adsorption of the cation to the interface of the electrolytic double layer of latex particles and an increase in ionic strength occur, the electrolytic double layer is destabilized, and latex Agglomeration occurs, and outflow of rubber and resin from the base material is restricted.
In the present invention, by utilizing such properties of the compound used, particularly rubber latex or resin emulsion, the compound impregnated (intrinsic) in the non-woven fabric before pressing is coated on the surface of the base fiber or filler in the non-woven fabric. For example, or between these solids.
[0038]
Then, at the time of squeezing the base nonwoven fabric, only the dispersion medium, the solvent, and the like are efficiently removed while suppressing the outflow of the rubber component, the resin component, and the like from the base material.
As a source of such cations, a neutral salt is optimal from the viewpoint of safety, and considering the availability and solubility in water, sodium chloride, potassium chloride, calcium chloride, magnesium chloride, chloride, etc. A salt such as aluminum is suitable.
[0039]
In fact, when the substrate nonwoven fabric after the compound impregnation was immersed in the aqueous solution of the neutral salt to impregnate the substrate nonwoven fabric with the aqueous solution, it was confirmed that the fluidity of the compound was significantly reduced, and the dispersion medium was efficiently used. It was confirmed that only one could be removed. As a result, a long-term sealing property with respect to gas and liquid is remarkably excellent, and a sheet-like sealing material having no strength anisotropy can be efficiently manufactured in a short time at low cost.
[0040]
Examples of the solvent for forming the salt solution include polar solvents such as water, methyl ethyl ketone, and alcohol. Among them, water is preferable from the viewpoint of safety, environmental pollution, production cost, and the like.
Hereinafter, the method of impregnating the compound, the nonwoven fabric, the compound, and the method of immersing the compound in a salt solution used in the present invention will be sequentially described in detail.
[0041]
<Compound (binder mixture)>
In the compound (binder mixture), the organic binder contained as described above may be a rubber latex or a resin emulsion, and may further contain both a rubber latex and a resin emulsion. The organic binder contributes to improving the sealing performance of the sheet-shaped sealing material.
[0042]
When the organic binder is a rubber latex, the compound contains, in addition to the rubber material (rubber component), a rubber chemical, a dispersion medium for the rubber material, and a filler if necessary. Good. When the organic binder is a resin emulsion, it may contain a resin dispersion medium in addition to the resin, contain a resin chemical as needed, and further contain a filler or the like as needed.
[0043]
In the present invention, the rubber component forming the compound is used in the form of latex, and the resin component needs to be used in the form of an aqueous solution or emulsion.
Examples of the rubber component include natural rubber, isoprene rubber, butadiene rubber, styrene butadiene rubber, urethane rubber, chloroprene rubber, acrylonitrile butadiene rubber, butyl rubber, ethylene propylene rubber, acrylic rubber, silicon rubber, and latex of fluorine rubber. Of these, styrene-butadiene-based, acrylonitrile-butadiene-based, and acrylate-based rubbers are preferred.
[0044]
The rubber latex may be used alone or in combination of two or more.
Examples of the resin include urea-based, melamine-based, polyester-based (diallylphthalate-based), epoxy-based, phenol-based, and vinyl chloride-based emulsions.
In the present invention, the kind of these binders is not particularly limited, and one kind or a combination of two or more kinds may be used.
[0045]
As the rubber chemicals (chemicals for rubber), conventionally known chemicals can be widely used, for example, vulcanizing agents, vulcanizing aids, accelerators, anti-aging agents, etc., and further, if necessary, thickeners, surfactants An agent may be used.
A curing agent, a denaturing agent, a modifying agent, and the like may be used as the above-mentioned resin chemical used as necessary.
[0046]
In the present invention, these rubber chemicals and resin chemicals may be used in combination.
Examples of the thickener include synthetic polymers such as polyvinyl alcohol, polyacrylic acid, polymethacrylic acid, and polyacrylamide and alginates thereof; natural and semi-synthetic polymers such as casein, gelatin, and quagum; Is mentioned.
[0047]
As the surfactant, conventionally known surfactants such as anionic, nonionic, cationic and amphoteric can be widely used, for example, carboxylate, sulfonate, sulfate and phosphate anions. Nonionic surfactants such as polyoxyethylene derivative-based and polyhydric alcohol-based derivatives; and cationic surfactants such as alkylamine salt-based and quaternary ammonium salt-based surfactants.
[0048]
It is desirable that such a surfactant is contained in an amount of usually 0.2 to 5 parts by weight, preferably 0.4 to 4 parts by weight, based on 100 parts by weight of the solid content in the compound.
The filler is used as necessary, and contributes to the stress relaxation property of the sheet-shaped sealing material and the improvement of the sealing performance. As such a filler, specifically, for example, talc, mica, clay, magnesium oxide, carbonate Inorganic powders such as calcium. In the present invention, these fillers are used alone or in combination of two or more.
[0049]
In the present invention, the rubber material and / or the resin is generally 5 to 40% by weight, preferably 10 to 30% by weight, when the total weight of the solid content in the compound and the nonwoven fabric is 100% by weight. It is used in an amount of% by weight. If the content of the rubber material and / or resin serving as the binder is less than 5% by weight, the surface of the fibers constituting the nonwoven fabric and the surface of the filler used as required cannot be sufficiently covered, or the compound can be sufficiently compounded in the voids inside the nonwoven fabric. (Binder mixture) cannot be filled, and as a result, the sealing performance of the sheet-shaped sealing material may be reduced. On the other hand, when the content of the rubber material and / or the resin exceeds 40% by weight, the components contained in the obtained sheet-like sealing material, which are liable to be hardened or shrunk due to heat history, become excessive. Hardening and cracking due to history may easily occur, and it may be difficult to maintain properties such as excellent gas sealing properties and liquid sealing properties for a long period of time.
[0050]
When a filler is used, it is used in an amount of usually 80% by weight or less, preferably 5 to 80% by weight, based on a total of 100% by weight of the solid content in the compound and the nonwoven fabric. When the content of the filler exceeds 80% by weight, the amount of the binder for sufficiently covering the surface of the filler is insufficient, and the sealing performance of the sheet-shaped sealing material may be reduced. If the content of the filler is less than 5% by weight, the effect of adding the filler, such as the stress relaxation property of the sheet-like sealing material and the improvement of the sealing performance, cannot be expected much.
[0051]
The method for preparing such a compound is not particularly limited, and a conventionally known method may be employed.
<Non-woven fabric>
Non-woven fabric is a base material of sheet-shaped sealing material and contributes to the improvement of its strength. However, as such a non-woven fabric, both asbestos-based and non-asbestos-based non-woven fabrics can be used. Preferably, a non-asbestos nonwoven fabric is used, and among such non-asbestos nonwoven fabrics, for example, p-aramid fiber, fluororesin fiber, carbon fiber, ceramic fiber, mineral fiber, etc., have high strength at high temperatures. Fibers produced individually or in combination of two or more can be suitably used.
[0052]
There are various methods for producing such a nonwoven fabric such as a wet process, a dry process, a spunlace, a spunbond, a melt blown, a needle punch, and a stitch bond, but the type of the nonwoven fabric used in the present invention is limited to the present process. Not something.
The properties of the obtained nonwoven fabric are preferably needle punch felt shape, wet papermaking nonwoven shape, and the like.
[0053]
In the present invention, the nonwoven fabric that contributes to the improvement of the strength of the sheet-shaped sealing material is usually 5 to 80% by weight, preferably 100% by weight of the total of the solid content in the compound and the nonwoven fabric (or nonwoven fabric fibers). Is used in an amount of 10 to 70% by weight. When the content of the nonwoven fabric (or fiber) is less than 5% by weight, a sheet strength that can withstand actual use cannot be obtained. On the other hand, when the content exceeds 80% by weight, voids in the nonwoven fabric increase as the content of the nonwoven fabric increases. The amount of the compound to be impregnated and filled in the gap becomes insufficient, and a sheet-like sealing material having sufficient sealing performance tends to be not obtained.
[0054]
<Compound preparation process (Step 1)>
In the present invention, when the rubber is used as the binder, the dispersion medium for the binder, and the filler used as necessary, and the binder, a rubber chemical (eg, a vulcanizing agent, a vulcanization aid, an accelerator, an antioxidant, etc.) ) Is placed in a stirring vessel and stirred and mixed until uniform, to prepare a compound (binder mixture). At this time, if necessary, a thickener, a surfactant and the like may be blended. Such stirring / mixing is usually performed at normal temperature (20 to 30 ° C.) and normal pressure, and if necessary, the mixture may be heated to a temperature that does not cause a chemical change in the components.
[0055]
<Compound impregnation step (Step 2)>
Next, in the present invention, the gas present inside the nonwoven fabric is forcibly expelled, and the compound obtained as described above is impregnated into the nonwoven fabric made of the base fiber.
Here, in order for the sheet-like sealing material to have excellent sealing performance, it is necessary to completely replace and fill the voids present inside the nonwoven fabric with the compound.
[0056]
In order to completely fill the voids with the compound as described above, in the present invention, the steps of forcibly expelling the gas (usually air) existing inside the nonwoven fabric and impregnating the compound are described in the following (1) to (4). It is desirable to use any of the methods described above.
That is, {circle around (1)}: a method in which a nonwoven fabric is immersed in a compound in a compressed state in advance, and is spontaneously restored in the compound (also referred to as a “precompressed liquid spontaneous restoration method”);
{Circle over (2)} A method in which a nonwoven fabric is compressed in a compound and then spontaneously restored in the compound (also referred to as a “compression in liquid spontaneous restoration method”);
{Circle around (3)}: A method in which the compound is sprayed onto the non-woven fabric by high pressure (also referred to as “high pressure spraying”);
{Circle around (4)}: A method in which a nonwoven fabric is placed in a reduced-pressure container, the inside of the container is reduced in pressure, and then the compound is injected (also referred to as “a reduced-pressure injection method or a reduced-pressure replacement method”).
[0057]
In the method (1) (pre-compressed liquid spontaneous restoration method), the gas is extruded by pre-pressing and compressing the non-woven fabric to reduce the voids in which the gas is present, and the non-woven fabric in which the voids are reduced / removed is removed. When immersed in the compound and the pressure applied to the non-woven fabric is released in the compound, the non-woven fabric spontaneously restores to its original shape. At this time, the inside of the non-woven fabric is in a negative pressure state, and the compound is sucked into the non-woven fabric and penetrates into the non-woven fabric, thereby completely filling the fiber gap constituting the non-woven fabric with the compound.
[0058]
In the above method (2) (compression in liquid spontaneous restoration method), except that the nonwoven fabric is immersed in a compound, the nonwoven fabric is pressurized / compressed and the nonwoven fabric is spontaneously restored by releasing the pressure. This is the same as the method 1).
In the method (3) (high-pressure spraying method), the compound sprayed at high pressure on the surface of the non-woven fabric is decompressed and sucked by a suction device provided on the back surface of the non-woven fabric, so that the spraying and impregnation of the compound is made more efficient. Good.
[0059]
The method (4) (vacuum injection method) is a method in which the voids inside the nonwoven fabric are replaced with a compound under reduced pressure. When the inside of the container is kept under reduced pressure, the voids in the nonwoven fabric are also reduced in pressure. . When the compound is poured into a container under such reduced pressure, the compound diffuses into the container under negative pressure and also penetrates into the voids in the nonwoven fabric, and as a result, fills the fiber gap in the nonwoven fabric with the compound. Can be. Such a vacuum injection method (4) is effective, for example, in the case where the dimensions of the nonwoven fabric are relatively small, without requiring large equipment.
[0060]
In the present invention, the method of restoring the compressed nonwoven fabric is preferably spontaneous restoration by release of pressure as described above, but may be forcibly restored.
Further, if the method (operation) of the above (1) to (4) is performed only once, the compound impregnation amount in the nonwoven fabric is insufficient due to the incompatibility between the nonwoven fabric and the compound or the viscosity of the compound. It is desirable to repeat the method a plurality of times to completely fill the fiber gap constituting the nonwoven fabric with the compound.
[0061]
Also, even if the non-woven fabric is impregnated with the compound, if the non-woven fabric has water repellency and repels the compound, the compound should be mixed with a surfactant in advance in the above-mentioned `` compound preparation step ''. Is desirable.
In addition, the viscosity of the compound is low, and a part of the compound impregnated into the nonwoven fabric may flow out, and voids may be generated inside the nonwoven fabric again. In such a case, it is desirable to add a thickener to the compound in the above “compound preparation step” to reduce the fluidity of the compound.
[0062]
In the present invention, after the compound is impregnated inside the nonwoven fabric, the obtained compound-impregnated nonwoven fabric is inserted between a pair of rolls adjusted at a predetermined interval, so that the amount of the compound attached (impregnation amount) is determined. It is desirable to set (adjust) to quantitative.
Next, with respect to such a “compound impregnation (and gas expelling) process”, an embodiment using various suitable impregnation machines in the process will be described in more detail with reference to the drawings.
[0063]
<Figure 1>
In the present invention, for example, when the above-mentioned method (2) is employed, “non-woven fabric compression-compound impregnation-non-woven fabric spontaneous restoration-adhesion amount setting” is performed using a roll-conveying impregnating machine 10 schematically shown in FIG. ) Can be performed continuously to automate the impregnation step.
[0064]
The roll-conveying impregnating machine 10 shown in FIG. 1 includes an impregnating tank 3 in which the compound 2 is stored, and sending rolls 7 and 8 provided outside the impregnating tank 3 for sending out the nonwoven fabric 1 to the impregnating tank 3. A compression roll 4 for guiding the compressed non-woven fabric 1 into the impregnation tank 3 and compressing the same; and a pair of squeezing / driving rolls provided outside and behind the impregnation tank 3 for adjusting the amount of compound in the non-woven fabric 1 passing through the impregnation tank 3. 5 and 6.
[0065]
In this roll-conveying impregnating machine 10, the nonwoven fabric 1 is guided into the impregnation tank 3 by the compression roll 4 through the delivery rolls 7 and 8, and is immersed in the compound 2 in the impregnation tank 3, and While being held and stretched in tension by the compression rolls 7 and 8 and the compression roll 4 and the pair of upper and lower squeezing / driving rolls 5 and 6, they are compressed by being pressed downward by the compression rolls 4.
[0066]
The nonwoven fabric tension and compression surface pressure at this time vary depending on the material, manufacturing method, state, etc. of the nonwoven fabric, and are not determined unconditionally. It is desirable to apply a load that can be 10 to 40% of the thickness of the substrate.
Such conditions can be achieved by appropriately adjusting the rotation speed of these rolls, the mutual positional relationship between these rolls, and the like, and the amount of compression of the nonwoven fabric 1 by the compression rolls 4 can be appropriately adjusted.
[0067]
(If the non-woven fabric 1 is excessively stretched when held in such a tensioned state, a “belt-mesh transport type impregnating machine” 20 shown in FIG. 2 described below may be used.)
After passing through the compression roll 4, the nonwoven fabric 1 compressed by the compression roll 4 in the impregnation tank 3 is released from the pressure by the compression roll 4 and moves toward the upper and lower squeezing / driving rolls 5 and 6. In the spontaneous restoration process, the voids in the nonwoven fabric 1 become negative pressure in the spontaneous restoration process, the compound 2 in the impregnated layer is sucked into the voids, and the fibers 2 in the spontaneously restored nonwoven fabric 1 are filled with the compound 2. (Not shown). The nonwoven fabric 1 in which all the inter-fiber void portions are filled with the compound as described above is sandwiched (inserted) by a pair of squeezing and driving rolls 5 and 6 provided outside the impregnation tank 3 to impregnate the nonwoven fabric 1. -The amount of the attached compound is adjusted to a predetermined range.
[0068]
In the above example, the case where the number of the compression rolls is one is shown. However, the present invention is not limited to such an aspect. For example, as shown by reference numeral 4a in FIG. A compression roll may be provided below the non-woven fabric 1 so that the non-woven fabric 1 is compressed and pinched by the pair of compression rolls 4 and 4a. Alternatively, a plurality of pairs of upper and lower compression rolls may be provided in the impregnation tank 3 to repeat "compression / release-impregnation" of the nonwoven fabric to increase the impregnation efficiency (not shown).
[0069]
<Figure 2>
Further, in the present invention, when the above method (2) (compression in liquid spontaneous restoration method) is adopted, the “non-woven fabric compression-compound impregnation” is performed using a belt-conveying impregnating machine 20 schematically shown in FIG. The above-described impregnation step can be automated by successively performing the operations of “−non-woven fabric spontaneous restoration−adhesion amount setting”.
[0070]
The belt transport type impregnating machine 20 shown in FIG. 2 includes an impregnating tank 3 in which the compound 2 is stored,
Upper and lower delivery rolls 25a and 26a provided outside the impregnation tank 3 and for delivering the nonwoven fabric 1 to the impregnation tank 3;
A compression roll 4 for guiding the delivered nonwoven fabric 1 into the impregnation tank 3 and compressing the same;
A pair of upper and lower squeezing / driving rolls 5 and 6 are provided outside the impregnating tank 3 and adjust the amount of compound in the nonwoven fabric 1 that has passed through the impregnating tank 3.
[0071]
Two conveyor belts 21 and 22 which may be in the form of an endless track mesh are stretched over the belt conveyor type impregnating machine 20. The upper conveyor belt 21 includes an upper delivery roll 25a, a compression roll 4 and an upper The upper conveying belt 21 is wound around the squeezing / driving roll 5 and between the compression roll 4 and the upper squeezing / driving roll 5 so that the non-woven fabric impregnated with the compound can be spontaneously restored. , A spontaneous restoration roll 25b is provided.
[0072]
The lower transport belt 22 circulates around a lower feed roll 26a, a compression roll 4, and a lower draw / drive roll 6, and an auxiliary roll 26c is provided between the lower feed / drive roll 6 and the lower feed roll 26a. , 26b are provided.
In the belt transport type impregnating machine 20 having such a configuration, the inner surface of the upper transport belt 21 is in circumferential contact with a part of the surface of the compression roll 4. Further, the outer side surface of the lower transport belt 22 is in circumferential contact with the tension state.
[0073]
In the belt conveyor impregnating machine 20 having such a configuration, the nonwoven fabric 1 is guided into the impregnation tank 3 in which the compression rolls 4 are present while being pinched and guided by the upper and lower conveyor belts 21 and 22 between the upper and lower delivery rolls 25a and 26a. Then, while being immersed in the compound 2 in the impregnation tank 3, it is nipped and compressed by the upper and lower transport belts 21 and 22 below the compression belt 4. By appropriately adjusting the rotation speed of the compression roll 4, the tension of the lower conveyor belt 22, and the like, the compression surface pressure, the amount of compression of the nonwoven fabric 1 at the compression roll 4 part, the compression time, and the like are adjusted in the same manner as described above. Can be adjusted appropriately.
[0074]
In the case where the strength of the non-woven fabric 1 used is not so high, especially the tensile strength, and the impregnating machine 10 as shown in FIG. If the nonwoven fabric 1 is conveyed while being sandwiched between the belts 21 and 22, the nonwoven fabric 1 is not excessively stretched. A conveyor impregnator 20 can be used.
[0075]
The compound impregnation of the nonwoven fabric may be repeated a plurality of times by, for example, installing a plurality of such “belt-mesh transport impregnating machines” 20 in the vertical direction.
<Figure 3>
In the present invention, when the above method (3) (high-pressure spraying method) is adopted, the method is mounted on a mesh-shaped base 31 using a high-pressure spray impregnator 30 schematically shown in FIG. The impregnating step is automated by spraying the compound 1a onto the surface of the non-woven fabric 1 below the non-woven fabric 1 and continuously changing the relative position between the non-woven fabric 1 and the spray nozzle 32a. It is possible.
[0076]
In order to change the relative position between the nonwoven fabric 1 and the spray nozzle 32a, (a): the position of the spray nozzle 32a is fixed, and the nonwoven fabric 1 on the base 31 is moved together with the mesh base 31. Alternatively, (b): the mesh base 31 and the nonwoven fabric 1 on the base 31 may be fixed, and the spray nozzle 32a may be moved, and (c): the spray nozzle Both 32a and nonwoven fabric 1 may be moved in mutually different directions.
[0077]
In this way, the nonwoven fabric 1 is placed on the mesh base 31 and the compound is sprayed from above onto the surface of the nonwoven fabric 1 to uniformly and sufficiently penetrate (impregnate) the compound into the inside of the nonwoven fabric. It is possible.
The conditions for efficiently impregnating the nonwoven fabric 1 with the compound by the high-pressure spraying method thus vary depending on the moving speed of the nonwoven fabric, the spraying time, the distance from the nozzle to the nonwoven fabric, and are not determined unconditionally. The above conditions can be set so as to spray 10 to 50 times the impregnation amount.
[0078]
<Fig. 4>
FIG. 4 shows a mode in which a suction device 33 is provided below the mesh base 31 in the high-pressure spray impregnating machine 30 shown in FIG.
As shown in FIG. 4, if a suction device 33 is provided below the mesh base 31 to decompress and suction the gas or the like in the nonwoven fabric 1, the permeation (impregnation) efficiency of the compound 1 a can be further increased.
[0079]
In any of these impregnating machines 10, 20, 30 and 30A, in order to uniformly impregnate the compound 1a inside the nonwoven fabric 1, the compound is impregnated into the nonwoven fabric by a predetermined amount or more. As shown by reference numerals 5 and 6 in FIGS. 1 and 2, it is desirable to insert a pair of rolls adjusted at a predetermined interval.
By using the impregnating machine shown in the above embodiment, it is possible to uniformly and completely impregnate the compound up to the inside of the nonwoven fabric, and to obtain a gas-like sheet-like sealing material having excellent liquid sealing properties. The present invention is not limited to the mode using such an impregnating machine, but includes the aforementioned “pre-compression spontaneous restoration in liquid” (1), “compression spontaneous restoration in liquid” (2), “high-pressure spraying” (3), “ In the present invention, it can be preferably used as long as the method employs a reduced pressure injection method, a reduced pressure substitution method, and the like.
[0080]
In the present invention, as described above, the inside of the nonwoven fabric is impregnated with the compound, and gas such as air existing in the voids inside the nonwoven fabric is forcibly and substantially completely expelled, and the void portion in the nonwoven fabric is replaced with the compound. After the filling, the non-woven fabric impregnated with the compound is then brought into contact with a salt solution to carry out a "coagulating and fixing step of a binder" for coagulating and fixing the binder.
[0081]
Next, the “step of aggregating and fixing the binder” will be described.
<Coagulation / fixing step of binder (Step 3)>
In this “step of aggregating and fixing the binder”, basically, except that a salt solution (fixing solution) is used instead of the compound used in the step 2 (the step of impregnating the compound (and removing the gas)). The same method and apparatus as in step 2 (compound impregnation and gas purge step) can be employed.
[0082]
In the binder aggregation / fixing step, a salt solution is used, and the salt is preferably a metal chloride. Considering the availability of metal chlorides, safety, and solubility in water, which is a kind of polar solvent, sodium chloride, potassium chloride, calcium chloride, magnesium chloride, aluminum chloride And the like, and more preferred are sodium chloride, calcium chloride and aluminum chloride. These metal chlorides are used alone or in combination of two or more.
[0083]
In the present invention, the salt solution, preferably an aqueous solution of calcium chloride, may have a salt concentration of at least 0.03 mol (mol) / liter (L), preferably from 0.03 to 0.3 mol (mol). ) / Liter (L). When the salt concentration is less than 0.03 mol (mol) / liter (L), aggregation of the binder cannot be expected, and when the salt concentration exceeds 0.3 mol (mol) / liter (L), These effects cannot be expected to be improved much, and are not economical.
[0084]
The contact time between such a compound and a salt solution is not particularly limited, but is usually about 5 to 20 seconds at the above concentration. Also, the temperature of the salt solution is not particularly limited, and normal temperature (about 20 to 25 ° C.) is usually adopted from the viewpoint of workability.
In the binder aggregation / fixing step (step 3), the nonwoven fabric impregnated with the compound is immersed in a salt aqueous solution adjusted to a predetermined concentration, and the thickness of the nonwoven fabric before immersion is preferably 30 to 80% of the thickness of the nonwoven fabric. After being compressed to a thickness of 60 to 70%, it is self-restored, and a salt aqueous solution such as a calcium chloride aqueous solution is penetrated into the inside of the nonwoven fabric impregnated with the compound. By such a dipping operation of the nonwoven fabric in the aqueous salt solution, the binder component inside the nonwoven fabric (sheet) aggregates, and fixing of the compound to the nonwoven fabric as the base material occurs.
[0085]
<Step of pressing and removing dispersion medium (step 4)>
Next, the obtained nonwoven fabric is contained by, for example, being inserted between biaxial rolls (see numbers 5 and 6 in FIG. 2) or by pressing with a flat plate (not shown) or the like ( Most of the (inherent) dispersion medium is removed. By squeezing in this way, the dispersion medium (usually water) contained in the nonwoven fabric can be removed as much as possible, and usually the water content can be made 40 to 50% by weight. In this way, the amount of the dispersion medium present (inherent) in the nonwoven fabric can be significantly reduced in a short time, and the drying time of the sheet-like sealing material in the drying step described later can be shortened.
[0086]
In the conventional method, the removal of the solvent such as water is performed only in the drying step (step 5) described later, and a long drying time and long energy are required depending on the amount of water contained therein. In the step 4 (the step of pressing and removing the dispersion medium) before the drying step, the moisture can be removed to some extent by squeezing the nonwoven fabric, so that the following drying step (step 5) can be remarkably shortened to save energy. It is possible to reduce the size of the drying device, reduce the manufacturing cost, improve the production efficiency of the sheet-like sealing material, and the like.
[0087]
<Drying step (Step 5)>
Next, in the present invention, after performing the “binder coagulation / fixing step” and the “dispersion medium squeezing removal step”, a small amount of the remaining dispersion medium is volatilized from the nonwoven fabric containing the coagulated binder. -In the following "drying process" to be removed, the sheet is dried to obtain a composition before molding.
[0088]
The nonwoven fabric after the above-mentioned “binder coagulation / fixing step” (also simply referred to as a coagulation step) and “dispersion medium squeezing removal step” contains a small amount of a dispersion medium unnecessary at the time of molding. If the rubber component is crosslinked or the resin component is cured in this state, the dispersion medium remains in the sheet-shaped sealing material, and the sheet-shaped sealing material cannot exhibit stable sealing performance. Therefore, in the nonwoven fabric impregnated with the compound, the dispersion medium is completely removed from the nonwoven fabric after the “step of aggregating and fixing the binder” and the “step of pressing and removing the dispersion medium”.
[0089]
The dispersion medium may be removed by vaporizing and removing the dispersion medium by heating the sheet for about 40 minutes in a dryer set at 80 ° C. or higher, preferably 80 ° C. or higher and 100 ° C. or lower. If the sheet is dried at a high temperature exceeding 100 ° C., the dispersion medium in the nonwoven fabric may be rapidly vaporized and expanded, and voids may be generated inside the nonwoven fabric. Further, when the drying step is performed at a temperature exceeding 100 ° C., before performing the following “molding step”, the crosslinking of the rubber in the sheet and the curing of the resin are promoted. In some cases, the effect of improving airtightness by compression may not be sufficiently obtained. When the sheet is dried at a temperature lower than 80 ° C., it takes a long time to completely volatilize and remove the dispersion medium, which is inefficient.
[0090]
<Molding step (Step 6)>
In the present invention, the airtightness of the sheet after the drying step is improved by pressing the dried product (composition before molding) obtained through the drying step under heating in the “forming step”. Crosslinking of the compounded rubber or curing of the resin is performed.
A hot press is usually used as a molding device.
[0091]
The molding conditions vary depending on the composition of the components and the like, and are not generally determined, but are usually appropriately set within a range of a heating temperature of 120 to 250 ° C., a heating time of 3 to 15 minutes, and a compression surface pressure of 5 to 40 MPa.
When vulcanization or curing by hot pressing is insufficient, the above-described rubber vulcanization or resin curing can be more effectively promoted by performing secondary heating under dry heat or wet heat. Such secondary heating is performed under the following conditions.
That is, the heating temperature is usually 150 to 250 ° C., the heating time is 0.5 to 24 hours, and the heating may be performed under dry heat or wet heat. In addition, at the time of secondary vulcanization, usually, free baking is adopted without applying a surface pressure.
[0092]
In the sheet-like sealing material thus obtained, a rubber material or a resin as an organic binder is used in an amount of usually 5 to 40% by weight, preferably 10 to 30% by weight to form a nonwoven fabric. The fiber is usually in an amount of 5 to 80% by weight, preferably 10 to 70% by weight, more preferably 10 to 50% by weight, and the filler optionally contained is in an amount of 0 to 80% by weight. When a filler is blended, it is preferably contained in an amount of 5 to 80% by weight, more preferably 30 to 80% by weight.
[0093]
The sheet-like sealing material thus obtained can maintain excellent gas-sealing properties and liquid-sealing properties over a long period of time at a high temperature, and has no strength anisotropy of the sealing material.
[0094]
【The invention's effect】
According to the method for manufacturing a sheet-shaped sealing material according to the present invention, the following effects can be obtained.
(1) According to the method for producing a sheet-shaped sealing material according to the present invention, a sheet that can be used for a long time under high-temperature conditions, can be used as a substitute for a conventional joint sheet, and can be suitably used for sealing gas and liquid. The sealing material can be efficiently manufactured in a short time at low cost and with energy saving.
[0095]
(2) In the method for producing a sheet-like sealing material of the present invention, there is no limitation on the fibers that can be used, and a nonwoven fabric made of a wide variety of fibers can be used. That is, unlike the conventional calender roll manufacturing method, in the present invention, the nonwoven fabric is impregnated with the compound and the gas inside the nonwoven fabric is completely removed, and then dried and heated or heated and compressed. No shear stress is generated on the surface of the sealing material, and no wrinkling or breakage occurs during molding, even under conditions of poor wettability between the fiber and the binder. For this reason, there are no restrictions on the fibers that can be used in the production method, and it is possible to produce a sheet-like sealing material containing rubber or resin that does not contain p-aramid fibers at all.
[0096]
(3) The sheet-like sealing material obtained by the production method of the present invention hardly hardens when used under high-temperature conditions, so that it can maintain excellent sealing performance and the like for a long time and has excellent long-term soundness. The sheet-like sealing material obtained by the production method of the present invention uses a nonwoven fabric unlike a conventional joint sheet or beater sheet, and thereby, it is possible to previously impart entanglement between fibers which is a strength factor. Even if the fiber mixing ratio is set low, it is possible to reduce the influence of the curing of rubber or resin itself on the curing of the sheet. When a rubber latex or a resin emulsion is used alone or in combination of two or more as a binder, the binder component is dispersed in the compound. In the process of impregnating the compound with a nonwoven fabric, drying and molding, the binder component inside the sealing material is kept in a dispersed state. In other words, since the binder component is present in a discontinuous state inside the sealing material, when used under high-temperature conditions, even if curing occurs in the dispersed particles of the binder component, this hardens and cures the sheet-shaped sealing material. Does not induce contraction. Further, in the present production method, any of a solution rubber, a liquid rubber, and a solution resin can be used in addition to the aqueous dispersion rubber latex or the resin emulsion.
[0097]
(4) In the method for manufacturing a sheet-like sealing material according to the present invention, it is possible to reduce the strength anisotropy of the sheet, which is one of the causes of cracking at high temperatures. This is because fibers formed in advance into a nonwoven fabric state are used as a nonwoven fabric for forming a sealing material, and the fibers have no orientation at the stage of the nonwoven fabric.
(5) The sheet-like sealing material manufactured by this method is excellent in airtightness. A nonwoven fabric is a material originally containing a large number of voids, and therefore it is possible to uniformly impregnate the compound into the inside of the nonwoven fabric. By molding while impregnating the compound once impregnated inside the nonwoven fabric, a highly airtight sheet-like sealing material can be obtained.
[0098]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described more specifically with reference to examples, but the present invention is not limited to such examples.
In addition, the physical property evaluation of the sheet material used in the following Examples, Comparative Examples, and the like was performed by the following methods.
-Room temperature sealability: Conforms to ASTM F37-B. Surface pressure 19.6MPa, nitrogen internal pressure 0.98MPa.
-Stress relaxation rate: conforming to JIS R3453, surface pressure 200 MPa, 22 hours.
・ Retention rate:
[Fixing rate (%)] = {[weight of compound solids in final product: A] / [compound solids in set blend: B]} × 100
However, A = [weight after drying]-[non-woven fabric weight]
B = [weight of compound attached] × [weight ratio of compound solids]
Fixing rate: 100% → No solids are removed by pressing
Fixing rate: {0%} → all solids removed by pressing
Is shown.
[0099]
Embodiment 1
18 kg of NBR latex (solid content 45 wt%), 3 kg of phenol resin emulsion (solid content 45 wt%), 25 kg of clay, powdered sulfur 0.25 kg, powdered zinc white 0.25 kg, polycarboxylate dispersant (Solid content weight ratio 40 wt%) 0.5 kg, polyethylene glycol type defoamer (solid content weight ratio 100 wt%) 0.4 kg, polyvinyl alcohol type viscosity modifier (solid content weight ratio 18 wt%) 0.7 kg, water 24 L Were mixed and stirred (also referred to as a stirring step) to prepare a compound (compound, solid content weight ratio: 50 wt%).
[0100]
Needle-punched felt made of pitch-based carbon fiber (with a basis weight of 0.5 kg / m2, Also called a sheet. (0.5 kg in weight) was immersed in the compound, and then squeezed to adjust the amount of the compound impregnated, so as to uniformly impregnate the compound with an amount 8 times the fiber weight (also referred to as an impregnation step. : 4.0 kg)). The sheet weight after compound impregnation was 4.5 kg.
[0101]
The needle punch felt having the impregnated compound amount adjusted in this way is immersed in an aqueous calcium chloride solution adjusted to a concentration of 0.05 mol / L (M), and compressed to a needle punch felt thickness of 50% before immersion. By spontaneous restoration, the inside of the sheet was impregnated with the aqueous calcium chloride solution.
The sheet impregnated with the calcium chloride aqueous solution is taken out of the calcium chloride aqueous solution, and the sheet is impregnated with a biaxial roll (see numbers 5 and 6 in FIG. 2) in which the distance between the rolls is adjusted to 20% of the sheet thickness. By squeezing, water was squeezed and removed (also referred to as a fixing step).
[0102]
After such pressing, the sheet weight before drying was 3.5 kg.
The sheet from which moisture was removed in this manner was dried in an electric furnace adjusted to a temperature of 90 ° C. to a constant weight (drying step). The weight was measured every 10 minutes. The dry weight of the obtained sheet was 2.4 kg, and the time required for drying (the time (minute) required until no change in weight was observed) was 40 minutes.
[0103]
The sheet thus dried was compression-molded at a surface pressure of 16 MPa for 10 minutes by a press vulcanizer set at 160 ° C. (also referred to as a molding step).
For the obtained sheet-like sealing material (also referred to as a sheet gasket), the fixing rate of the compound solid, the normal temperature sealing property, and the stress relaxation rate were measured. The fixing rate of the compound solid was 95%, and the normal temperature sealing property (ASTM). F37-B, surface pressure 19.6MPa, nitrogen internal pressure 0.98MPa) 2 × 10-4Pa ・ m3/ S and the stress relaxation rate (measurement conditions: surface pressure 200 MPa, 22 hours) were 47%.
[0104]
The fixing rate is calculated by the following calculation method.
A: Weight after drying (2.4 kg) -Non-woven fabric weight (0.5 kg) = 1.9 kg
B: theoretical value of weight after drying (2.5 kg) -nonwoven fabric weight (0.5 kg) = 2.0 kg
Fixing rate = (A / B) × 100 = (1.9 / 2.0) × 100 = 95 (%)
The “theoretical value of the weight after drying” is a calculated value obtained by adding the weight of the solid content (50 wt%) remaining after drying in the compound impregnated in the nonwoven fabric to the weight of the nonwoven fabric.
[0105]
Embodiment 2
A sheet (gasket) was produced in the same manner as in Example 1 except that an aqueous solution of calcium chloride adjusted to a concentration of 0.1 M was used instead of the aqueous solution of calcium chloride adjusted to a concentration of 0.05 M.
With respect to the obtained sheet, the fixing rate of the compound solid, the sealing property at room temperature, and the stress relaxation rate were measured in the same manner as in Example 1.
[0106]
Table 1 shows the results and the like.
[0107]
Embodiment 3
A sheet (gasket) was produced in the same manner as in Example 1 except that an aqueous solution of calcium chloride adjusted to a concentration of 0.3 M was used instead of the aqueous solution of calcium chloride adjusted to a concentration of 0.05 M.
With respect to the obtained sheet, the fixing rate of the compound solid, the sealing property at room temperature, and the stress relaxation rate were measured in the same manner as in Example 1.
[0108]
Table 1 shows the results and the like.
[0109]
Embodiment 4
A sheet (gasket) was produced in the same manner as in Example 1, except that an aqueous solution of aluminum chloride adjusted to a concentration of 0.3 M was used instead of the aqueous solution of calcium chloride adjusted to a concentration of 0.05 M.
With respect to the obtained sheet, the fixing rate of the compound solid, the sealing property at room temperature, and the stress relaxation rate were measured in the same manner as in Example 1.
[0110]
Table 1 shows the results and the like.
[0111]
Embodiment 5
A sheet (gasket) was produced in the same manner as in Example 1 except that an aqueous solution of sodium chloride adjusted to a concentration of 0.3 M was used instead of the aqueous solution of calcium chloride adjusted to a concentration of 0.05 M.
With respect to the obtained sheet, the fixing rate of the compound solid, the sealing property at room temperature, and the stress relaxation rate were measured in the same manner as in Example 1.
[0112]
Table 1 shows the results and the like.
[0113]
Embodiment 6
A sheet (gasket) was produced in the same manner as in Example 1, except that an aqueous solution of calcium chloride adjusted to a concentration of 0.01 M was used instead of the aqueous solution of calcium chloride adjusted to a concentration of 0.05 M.
With respect to the obtained sheet, the fixing rate of the compound solid, the sealing property at room temperature, and the stress relaxation rate were measured in the same manner as in Example 1.
[0114]
Table 1 shows the results and the like.
[0115]
Embodiment 7
A sheet (gasket) was produced in the same manner as in Example 1 except that an aqueous solution of calcium chloride adjusted to a concentration of 0.5 M was used instead of the aqueous solution of calcium chloride adjusted to a concentration of 0.05 M.
With respect to the obtained sheet, the fixing rate of the compound solid, the sealing property at room temperature, and the stress relaxation rate were measured in the same manner as in Example 1.
[0116]
Table 1 shows the results and the like.
[0117]
[Comparative Example 1]
Example 1 Example 1 was repeated except that the needle punch felt impregnated with the compound (binder mixed solution) was squeezed and removed with a biaxial roll without immersion in a salt solution. Same as.
Table 1 shows the results.
[0118]
[Comparative Example 2]
In Example 1, the same needle punch felt as in Example 1 was immersed in the same compound as in Example 1, and the compound was uniformly impregnated with an amount 8 times the weight of the fiber.
This was squeezed with a biaxial roll similar to that in Example 1 without immersion or impregnation in a salt aqueous solution to remove water. This was heat-sensitized in an electric furnace adjusted to 50 ° C. for 30 minutes, and then dried to a constant weight in an electric furnace adjusted to 90 ° C. This was compression molded in the same manner as in Example 1 to produce a sheet (gasket).
[0119]
With respect to the obtained sheet, the fixing rate of the compound solid, the sealing property at room temperature, and the stress relaxation rate were measured in the same manner as in Example 1.
Table 1 shows the results and the like.
[0120]
[Comparative Example 3]
In Example 1, the same needle punch felt as in Example 1 was immersed in the same compound as in Example 1, and the compound was uniformly impregnated with an amount 8 times the weight of the fiber.
This was heat-sensitized in an electric furnace adjusted to 50 ° C. for 30 minutes without being immersed or impregnated in a salt solution and without being pressed with a biaxial roll, and then in an electric furnace adjusted to 90 ° C. Dry to constant weight.
[0121]
This was compression molded in the same manner as in Example 1 to produce a sheet (gasket).
With respect to the obtained sheet, the fixing rate of the compound solid, the sealing property at room temperature, and the stress relaxation rate were measured in the same manner as in Example 1.
Table 1 shows the results and the like.
[0122]
[Table 1]
Figure 2004099735
[0123]
<Discussion>
In the case where the aqueous salt solution at the time of fixing was an aqueous solution of calcium chloride, in Examples 1 to 3, sufficient effects were obtained, and the fixing rate was 95% or more. The gasket characteristics were also good.
On the other hand, in Example 6 in which the density was set low, the fixing rate was 35%, and the gasket characteristics were lower than those in Examples 1 to 3.
[0124]
Although good results were obtained in Example 7 in which the concentration of the salt aqueous solution was set to 0.5 M, a sufficient effect was confirmed in Example 3 in which the concentration of the salt aqueous solution was set to 0.3 M. The merit of doing is scarce.
In addition, when the aqueous salt solution was replaced with an aqueous solution of magnesium chloride or an aqueous solution of calcium chloride, the same good results as in Examples 1 to 3 were obtained.
[0125]
On the other hand, when the nonwoven fabric was squeezed without fixing the impregnated compound, the fixing rate was 15%, and it was confirmed that the compound solids were removed together with the dispersion medium by squeezing. Could not be manufactured. In addition, sufficient sealing performance and stress relaxation characteristics were not obtained (Comparative Example 1). This is considered to be due to the fact that the inside of the final product became porous due to the decrease in the amount of the binder component by pressing.
[0126]
In addition, when a heat-sensitive agent was blended and heat-sensitized, the fixing rate was 20% and the gasket characteristics were poor, and it was confirmed that fixing by heat-sensitization was insufficient to squeeze the dispersion medium. (Comparative Example 2).
From the above, it was confirmed that in order to remove only the moisture in the compound by pressing the non-woven fabric impregnated with the compound, it is necessary to fix the compound with a salt aqueous solution in advance.
<Evaluation of drying time>
The drying time, which is an important factor in terms of productivity and energy efficiency, was evaluated. Method for measuring dry weight: After squeezing the sheet (in Comparative Example 3, squeezing was not performed, so that the sheet was impregnated), the obtained sheet was placed in an electric furnace set at 90 ° C, and taken out every 10 minutes from the start of drying. Weighed. Then, the point in time at which the weight did not decrease as compared with the previous measurement result and reached a substantially constant weight was defined as the drying end time (minute).
[0127]
In Examples 1 to 5, drying was completed within 40 minutes, so that most of the water was removed by pressing after fixing, and a sufficient effect was confirmed.
In Examples 6 to 7 and Comparative Examples 1 and 2, the drying was completed within 40 minutes, but there is room for improvement in the fixing rate as described above (Example 6, Comparative Examples 1 and 2). 2). In Comparative Example 3, which is a conventional method, it was confirmed that an extremely long drying time was required, and a total of 130 minutes was required when 30 minutes of the heat-sensitizing step were included.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic view of a roll-conveying impregnating machine preferably used in one embodiment of the present invention and capable of continuously performing operations of nonwoven fabric compression-compound impregnation-nonwoven fabric spontaneous restoration-adhesion amount setting. FIG.
FIG. 2 is a diagram showing a belt-conveying system that can continuously perform each operation of compression of a nonwoven fabric in a compound, impregnation of a compound, spontaneous restoration of a nonwoven fabric, and setting of an adhesion amount, which are preferably used in one embodiment of the present invention. It is a schematic explanatory view of an impregnation machine.
FIG. 3 is a schematic explanatory view of a high-pressure spray impregnating machine preferably used in one embodiment of the present invention.
FIG. 4 is a view showing a mode in which a suction device is provided below a mesh base in the high-pressure spray impregnator shown in FIG. 3;
[Explanation of symbols]
1 ... Non-woven fabric
1a, 2 ... Compound
3 .... impregnation tank
4 ・ ・ ・ ・ ・ (Upper) compression roll
4a ······ (Upper) Compression roll paired with (Lower) compression roll
5,6 ..... Drawing and drive roll
7,8 .... Sending roll
10 Roll impregnating machine
20 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ Belt mesh impregnating machine
21, 22, .... Conveyor belt
25a, 26a ······ Up-down delivery roll
25b ... Spontaneous restoration roll
26b, 26c ······ Auxiliary roll
30 ... High pressure spray impregnation machine
30A ···· High pressure spray impregnation machine
31 ... Mesh base
32a ... Spray nozzle
33 ... Suction device

Claims (8)

(イ)有機系バインダーとしてのゴムラテックスおよび/または樹脂エマルジョンと、
(ロ)上記有機系バインダーとしてゴムラテックスを使用する場合にはゴム薬品、また上記有機系バインダーとして樹脂エマルジョンを使用する場合には樹脂用薬品と、
(ハ)分散媒である水とを混合し、
得られたコンパウンドを、基材繊維からなる不織布に、該不織布内部に存在する気体を追い出すとともに含浸させ、次いで、コンパウンドが含浸されている不織布を塩溶液に浸漬させて、バインダーを凝集させた後、凝集したバインダーが含まれている上記不織布を圧搾することによって、内在する分散媒の大部分を除去し、その後残りの分散媒を揮散、除去し、次いでこの不織布を加熱圧縮して、上記ゴム材を加硫させてシート状シール材を得ることを特徴とするシート状シール材の製造方法。
(A) rubber latex and / or resin emulsion as an organic binder,
(B) a rubber chemical when using rubber latex as the organic binder, and a resin chemical when using a resin emulsion as the organic binder,
(C) mixing with water as a dispersion medium,
After the obtained compound is impregnated into a non-woven fabric made of a base fiber, the gas present inside the non-woven fabric is expelled and impregnated, and then the non-woven fabric impregnated with the compound is immersed in a salt solution to aggregate the binder. By squeezing the non-woven fabric containing the agglomerated binder, most of the internal dispersion medium is removed, and then the remaining dispersion medium is volatilized and removed. A method for producing a sheet-like sealing material, comprising vulcanizing a material to obtain a sheet-like sealing material.
上記塩が、金属塩化物である請求項1に記載のシート状シール材の製造方法。The method according to claim 1, wherein the salt is a metal chloride. 上記金属塩化物は、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化アルミニウムのうちの何れか1種または2種以上である請求項2に記載のシート状シール材の製造方法。The method according to claim 2, wherein the metal chloride is one or more of sodium chloride, potassium chloride, calcium chloride, magnesium chloride, and aluminum chloride. 上記塩溶液の塩濃度が0.03〜0.3モル/リットル(L)である請求項1〜3の何れかに記載のシート状シール材の製造方法。The method for producing a sheet-like sealing material according to any one of claims 1 to 3, wherein the salt solution has a salt concentration of 0.03 to 0.3 mol / liter (L). 上記塩が塩化カルシウムである請求項4に記載のシート状シール材の製造方法。The method according to claim 4, wherein the salt is calcium chloride. 上記基材繊維が非石綿系繊維であることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載のシート状シール材の製造方法。The method according to claim 1, wherein the base fiber is a non-asbestos fiber. 上記不織布がフェルト状であることを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載のシート状シール材の製造方法。The method for producing a sheet-shaped sealing material according to any one of claims 1 to 6, wherein the nonwoven fabric is in a felt shape. 上記コンパウンドが充填剤を含むことを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載のシート状シール材の製造方法。The method for producing a sheet-like sealing material according to any one of claims 1 to 7, wherein the compound contains a filler.
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