JP2004098952A - 車両のスタビライザ制御装置 - Google Patents

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    • B60G21/0551Mounting means therefor
    • B60G21/0553Mounting means therefor adjustable
    • B60G21/0555Mounting means therefor adjustable including an actuator inducing vehicle roll

Abstract

【課題】簡単な構成で、消費エネルギーが小さく、低コスト化が可能なスタビライザ制御装置を提供することを課題とする。
【解決手段】固定子及び回転子を有し電動モータ及び発電機として機能し得るアクチュエータMGを、スタビライザを構成する第1のトーションバーB1と第2のトーションバーB2との間に介装する。第1のトーションバーの一端を一方の車輪WR側のばね下部材に支持すると共に他端を固定子に接続し、第2のトーションバーの一端を他方の車輪WL側のばね下部材に支持すると共に他端を回転子に接続し、第1及び第2のトーションバーの各々の中間部を(支持部材S1,S2を介して)ばね上部材に支持する。運動状態検出手段VMの検出結果及び操作状態検出手段DOの検出結果の少なくとも一方に基づき、制御手段(ECU)によって電気回路ECを少なくとも開放及び短絡の一方とする。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両のスタビライザ制御装置に関し、特に、簡単な構成でスタビライザの特性を制御し得る車両のスタビライザ制御装置に係る。
【0002】
【従来の技術】
車両のスタビライザは、車体のローリングを少なくするように制御する装置であり、アンチロールバーとも呼ばれている。これは、例えば旋回などで車体がロールしたときに発生する左右の車輪のサスペンションストローク差に応じて、ねじりばね作用を生じさせ、ロールの抑制と前後輪のロール剛性比を変えることにより、ステアリング特性を制御するものである。このスタビライザには、通常、トーションバーが用いられている。トーションバーは、ばね鋼の棒のばね作用(ねじり弾性力)を利用したもので、一般的にコの字形に屈曲した棒鋼を用い、その中央部にねじり弾性力が生ずるように構成されている。このトーションバーがスタビライザに供されるときには、左右両輪が同時に上下する場合にはばね作用を生じないように設定され、左右の車輪のサスペンションストロークに差が生じたときにはトーションバーのねじり弾性力によって剛性を高めるように設定される。
【0003】
図11に一般的な車両の懸架装置を示すように、従来のスタビライザSBPは、その中央部を回転自在に支持すべく、一般的にはゴムブッシュ(図示せず)を介して支持部材SO及びSPにより車体側、即ち、ばね上部材に取り付けられ、スタビライザSBPの両端部は、コネクティングロッド及びゴム、あるいはボールジョイント(図示せず)を介して懸架アーム側(車輪側)、即ち、ばね下部材に支持されている。
【0004】
上記のように、スタビライザは左右の車輪のサスペンションストローク差により、トーションバーのねじりによって力を発生するため、車体のロール運動以外にも、例えばオフロード走行など路面の凹凸に起因してストローク差が生ずるような状況が存在する。このような場合には、車輪の接地性を維持するためにスタビライザは柔らかく(ばね定数を低く)設定することが望まれる。逆に、限界旋回時など車体姿勢を維持し、ロールを抑制したいような状況では、スタビライザを固く(ばね定数を高く)設定することが必要となる。このような点に鑑み、スタビライザの特性(ばね定数)を制御し得る種々のスタビライザ制御装置が提案されている。
【0005】
【特許文献1】
例えば、特開平7−40731号公報においては、トーションバー部分で二分割してロータリアクチュエータにより連結した油圧可変型のスタビライザと、このロータリアクチュエータを動作させる油圧源とを備え、これら油圧源とロータリアクチュエータとの間に差圧制御バルブと切換バルブを直列に配置し、これら差圧制御バルブと切換バルブを横加速度信号に基づき切換制御することにより、車体に生ずるロールを抑制する車両のロール制御装置が提案されている。
【0006】
【特許文献2】
また、特開平9−30235号公報には、異常発生時は勿論のこと如何なる制御状態の下でも、通常のスタビライザのロール抑制機能と車体復元機能を確保できるように、トーションバー部分の一方端をロータリアクチュエータのハウジング側へ、他方端をロータ側へと、それぞれのトーションバー部分のねじり作用を伝達可能に連結した油圧可変型スタビライザが提案されている。
【0007】
【特許文献3】
更に、特開2001−63338号公報には、スタビライザの一端をばね上部材に固着すると共に、他端をねじりトルク入力機能を介してばね下部材に連結し、ねじりトルク入力機構の上下移動によりスタビライザの他端側にねじりトルクを発生させる車両の姿勢制御装置が開示されている。前記ねじりトルク入力機構としては、外周に雄ねじを形成してばね下部材に配設した送り部材と、内周の雌ねじが前記雄ねじに螺合し、且つスタビライザの他端が連結している移動ナットと前記送り部材の一方をモータにより正逆方向に相対回転させて移動ナットを上下移動させる回転駆動力発生手段が開示されている。
【0008】
【非特許文献1】
ところで、「自動車における電磁サスペンションの研究」と題する論文(社団法人自動車技術会発行 学術講演会前刷集No.4−00の20005218頁)には、電磁サスペンション用アクチュエータとして、ボールネジとナットにより直線運動を回転運動に変えて直流モータにトルクを伝達するデバイスが提案されている。このデバイスはダンパとして作動し、左右サスペンションの連携したロールコントロールへの適用が提案されている。この論文に示された「電磁サスペンション」は、その概要を図12に示すように、可変制御ダンパとして作動するモータMが左右の車輪WL及びWRに配置されたものである。例えば、車両が路面の突起を乗り越えた場合など、左右のサスペンションが同位相にストロークする(同時に上下する)際には、図13に示すように、電流は流れないため、柔らかいダンパとして機能する。逆に、車両旋回時のロールなど逆位相にストロークする(一方側が伸び、他方側が縮む)場合には、図14に示すように、誘導起電力に起因する電流iが生じ、モータMがブレーキとして作用するため、固いダンパとして機能する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
前掲の公報に記載の各装置においては、油圧やモータといった動力源が必要となる。このような動力源によって、スタビライザを含むサスペンションを制御する場合には、サスペンションは車体を支えていることから、高応答で制御するためには、膨大な消費エネルギーが必要となり、装置の規模も大きくなる。これに対し、前掲の論文に記載の装置は、基本的にはシステムを駆動するためにパワー供給を必要としないので、省エネルギーとなる。然し乍ら、前掲の論文に記載の装置においては、直線運動を回転運動に変換する機構が必要であり、更に、この機構が破損等でロックした場合のフェイルセイフ機構が別途必要となる。しかも、一車輪に一つのデバイスが必要となる。従って、システム全体からみると構成が複雑になり、低コスト化も困難となる。
【0010】
そこで、本発明は、スタビライザの特性を制御し得る車両のスタビライザ制御装置において、簡単な構成で、消費エネルギーが小さく、低コスト化が可能なスタビライザ制御装置を提供することを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明の車両のスタビライザ制御装置は、請求項1に記載のように、車両の左右輪に接続するばね下部材の各々に支持すると共に、前記車両のばね上部材に支持したスタビライザの特性を制御する車両のスタビライザ制御装置において、前記スタビライザが第1のトーションバー及び第2のトーションバーを具備し、固定子及び回転子を有し電動モータ及び発電機として機能し得るアクチュエータを、前記第1のトーションバーと前記第2のトーションバーとの間に介装し、前記第1のトーションバーの一端を一方の車輪側の前記ばね下部材に支持すると共に他端を前記固定子に接続し、前記第2のトーションバーの一端を他方の車輪側の前記ばね下部材に支持すると共に他端を前記回転子に接続し、前記第1のトーションバー及び第2のトーションバーの各々の中間部を前記ばね上部材に支持することとしたものである。
【0012】
更に、請求項2に記載のように、前記アクチュエータを含む電気回路を備えると共に、前記車両の運動状態を検出する運動状態検出手段と、運転者の操作状態を検出する操作状態検出手段の少なくとも一方を備え、前記運動状態検出手段の検出結果及び前記操作状態検出手段の検出結果の少なくとも一方に基づき、前記電気回路を少なくとも開放及び短絡の一方とする制御手段を備えたものとするとよい。
【0013】
前記制御手段は、請求項3に記載のように、前記電気回路の開放、短絡及び電流調整の何れかの状態に切換える切換手段を備え、該切換手段を前記運動状態検出手段の検出結果及び前記操作状態検出手段の検出結果の少なくとも一方に基づき切換えるように構成することができる。更に、請求項4に記載のように、前記電気回路に電気抵抗を介装し、前記切換手段が、前記電気回路を開放する第1の位置、前記電気回路を短絡する第2の位置、及び前記アクチュエータ及び前記電気抵抗を含む閉回路を構成する第3の位置の何れかの位置に切換えるスイッチで構成することができる。
【0014】
上記各請求項に記載のスタビライザ制御装置において、請求項5に記載のように、前記固定子と前記第1のトーションバーとの間、及び前記回転子と前記第2のトーションバーとの間の何れか一方に、前記ばね下部材側からの回転入力に対し増速となる歯車比の遊星歯車装置を介装することとしてもよい。
【0015】
【発明の実施の形態】
上記の構成になる本発明のスタビライザ制御装置の具体的態様について、以下に図面を参照して説明する。図1及び図2はスタビライザ制御装置の一実施形態を示すもので、従来装置と同様、図示しないばね上部材(例えば車体)と、左右の車輪WL及びWRに接続する図示しないばね下部材(例えば懸架アーム)との間にスタビライザSBが配置されている。
【0016】
スタビライザSBは、第1のトーションバーB1及び第2のトーションバーB2を有し、これらの間にアクチュエータMGが介装されている。このアクチュエータMGは、図2に示すように、固定子ST及び回転子RTを有し電動モータ及び発電機として機能し得る。第1のトーションバーB1は、その一端が一方の車輪WR側の懸架アーム(図示せず)に支持され、他端がアクチュエータMGの固定子STに接続され、第2のトーションバーB2は、その一端が他方の車輪WL側の懸架アーム(図示せず)に支持され、他端がアクチュエータMGの回転子RTに接続されている。換言すれば、スタビライザSBを構成するトーションバーが、第1のトーションバーB1と第2のトーションバーB2に分割され、その間にアクチュエータMGが配置されている。そして、第1のトーションバーB1と第2のトーションバーB2の各々の中間部が、夫々、回転可能な支持部材S1及びS2を介して車体(図示せず)に支持されている。
【0017】
本実施形態では、図1に示すように、アクチュエータMGを含む電気回路ECに、これを開閉(オン・オフ)するスイッチSW1が介装されており、このスイッチSW1を開閉制御する制御ユニットECUと共に制御手段が構成されている。また、本実施形態では、車両の運動状態を検出する運動状態検出手段VMが設けられており、その検出結果に基づき制御ユニットECUによりスイッチSW1の開閉が制御され、電気回路ECが開放又は短絡されるように構成されている。更に、上記運動状態検出手段VMと共に、あるいはこれに代えて、図1に破線で示すように、運転者の操作状態を検出する操作状態検出手段DOを設け、その検出結果に基づき制御ユニットECUによりスイッチSW1を開閉制御するように構成してもよい。
【0018】
上記の運動状態検出手段VM及び操作状態検出手段DOは種々のセンサで構成され、これらのセンサの検出信号が制御ユニットECUに供給され、ここでマイクロコンピュータ(図示せず)等によって車両の運動状態及び/又は運転者の操作状態が判定され、判定結果に応じてスイッチSW1の開閉信号が出力される。尚、車両の運動状態を表わす指標としては、車両速度V、横加速度Gyのほか、ヨーレイト、ロール角、ロールレイト等があり、運転者の操作状態を表わす指標としては、ステアリングホイール(図示せず)の操舵角、操舵速度等がある。
【0019】
而して、図1において、左右の車輪WL及びWRのサスペンションストロークに起因し、アクチュエータMGはジェネレータ(発電機)として作動し、誘導起電力を発生する。このとき、スイッチSW1がオフ状態にあり、電気回路ECは開放されているため、アクチュエータMGは自由に回転することができる。このため、スタビライザSBはトーションバーとして機能せず、従って、左右の車輪WL及びWRのストロークはスタビライザSBによって拘束されることはない。
【0020】
これに対し、スイッチSW1がオンとされると電気回路ECが短絡されるので、左右の車輪WL及びWRのサスペンションストロークに応じてアクチュエータMGに誘導起電力が発生すると、アクチュエータMG及び電気回路ECに電流が流れる。この電流によりアクチュエータMGは電動モータとして機能するが、サスペンションストロークに応じて回転駆動される方向とは逆向きのトルクが発生することになる。つまり、電気回路ECが短絡された場合には、アクチュエータMGはそれ自体ブレーキとして作動し、その回転運動が拘束されることとなる。このため、スタビライザSBは第1及び第2のトーションバーB1及びB2が一体となって作動し、左右の車輪WL及びWRのサスペンションストロークが拘束され、車体のロール運動が抑制される。
【0021】
上記のアクチュエータMGは、図3に示すように、遊星歯車装置PGを用いて車輪WL,WRからの入力に対して増速する構造としてもよい。即ち、固定子STと第1のトーションバーB1との間、及び回転子RTと第2のトーションバーB2との間の何れか一方に、ばね下部材側(図示せず)からの回転入力に対し増速となる歯車比の遊星歯車装置PGを介装することとしてもよく、図3の実施形態においては、回転子RTと第2のトーションバーB2との間に遊星歯車装置PGが介装されている。遊星歯車装置PGは、例えば図4に示す遊星歯車列GTを備えたもので、アクチュエータMGによる拘束力が遊星歯車列GTの減速比により増幅されるため、アクチュエータMGを小型、軽量化することができる。
【0022】
図5は、図1の構成になるスタビライザ制御装置の制御ユニットECUによる制御を示すもので、車両の運動状態を表わす指標として車両速度V及び横加速度Gyを用いた場合の制御例を示す。先ず、ステップ101において初期化が実行された後(このときスイッチSW1はオフ状態)、ステップ102にて車両速度V及び横加速度Gyの信号が読み込まれる。次に、ステップ103に進み、車両速度Vが所定値Vo以上と判定され、且つ、ステップ104において横加速度Gyが所定値Gyo以上と判定された場合にはステップ105に進み、スイッチSW1がオンとされて電気回路ECが短絡される(閉回路となる)ので、前述のようにアクチュエータMGが拘束される。これにより、スタビライザSBは第1及び第2のトーションバーB1及びB2が一体となって作動し、車体のロールが抑制され、車両姿勢が維持される。
【0023】
一方、ステップ103において、車両速度Vが所定値Vo未満と判定された場合、及びステップ104において横加速度Gyが所定値Gyo未満と判定された場合には、スイッチSW1はオフ状態のままでステップ102に戻り、図5のルーチンのサイクル毎に上記の判定が繰り返される。これにより、スタビライザSBは自由状態とされ、乗り心地の向上や悪路走破性の向上が実現される。尚、図5においては、車両速度V及び横加速度Gyに基づき制御が行なわれるが、横加速度Gyに代えて、ヨーレイト、ロール角、あるいはロールレイトの信号を用いることとしてもよい。また、これら信号を複合して用いることとしてもよい。更に、車両速度と操舵角によって車両の旋回状態が決定されるため、車両速度及び操舵角の検出信号に基づき上記の制御を行なうことも可能である。
【0024】
図9は、図5の制御フローに従い、スイッチSW1の操作に応じて電気回路ECが開閉された場合のスタビライザSBのトーションバーとしてのばね特性を示す。横加速度Gyが小さい場合(所定値Gyo未満)にはロール量も少なく、左右の車輪WL及びWRのサスペンションストローク差も小さい。即ち、この場合は図9のOBに示す状態にあり、スイッチSW1はオフのままでスタビライザSBは自由状態となっており、トーションバーとしてのばね力を発生しない。横加速度Gyが所定値Gyo以上になると、スイッチSW1はオンとなりアクチュエータMGにより回転運動が拘束され、スタビライザSBはトーションバーとしてのばね力を発生し、図9のBCに示すようになり、車体のロールを抑制することができる。尚、図9に破線で示すOAは、通常のスタビライザの特性である。
【0025】
図6は、本発明のスタビライザ制御装置の他の実施形態を示すもので、電気回路ECの開放、短絡及び電流調整の何れかの状態に切換える切換手段として、スイッチSW2を備え、このスイッチSW2を運動状態検出手段VMの検出結果及び操作状態検出手段DOの検出結果の少なくとも一方に基づき切換えるように構成したものである。図6に示すように、本実施形態では、電気回路ECに電気抵抗R1が接続されている。スイッチSW2は、電気回路ECを開放する第1の位置(可動接点mを固定接点aに接続)、電気回路ECを短絡する第2の位置(可動接点mを固定接点bに接続)、及びアクチュエータMG及び電気抵抗R1を含む閉回路を構成する第3の位置(可動接点mを固定接点cに接続)の何れかの位置に切換えるように構成されている。
【0026】
而して、図6の実施形態によれば、第3の位置に切換えられ、抵抗R1を含む閉回路となった場合には、誘導起電力により生ずる電流は、i=Vg/(Ro+R1)となる。ここで、Vgは誘導起電力により発生する電圧、RoはアクチュエータMGの内部抵抗である。これは、スイッチSW2が第2の位置(可動接点mを固定接点bに接続)の場合に比較し、誘導起電力により発生する電流が小さいため、第1のトーションバーB1と第2のトーションバーB2を拘束する力が弱い。このため、スイッチSW2の第1の位置(a)、第2の位置(b)及び第3の位置(c)でのトーションバーとしてのばね特性は、夫々図10においてOD、EF及びDEで示す特性となる。このスイッチSW2のように、切換を複数段化することにより、スタビライザSBの拘束力が単純にオンオフされたときのばね特性の急変(図9のBC間)を抑制することができる。而して、円滑なロール抑制制御を行なうことができる。
【0027】
図7及び図8は、切換制御の多段化の更に他の実施形態を示すものである。先ず、図7の実施形態においては、電気回路ECに複数の抵抗R2,R3,R4が接続され、電流調整を3段階に切換えて行うことができるように構成されている。即ち、切換手段としてスイッチSW3を備え、このスイッチSW3を前述の運動状態検出手段VMの検出結果及び操作状態検出手段DOの検出結果の少なくとも一方に基づき、電気回路ECを開放する第1の位置(可動接点mを固定接点aに接続)、電気回路ECを短絡する第2の位置(可動接点mを固定接点bに接続)、及びアクチュエータMG及び複数の抵抗R2,R3,R4の少なくとも一つを含む閉回路を構成する第3の位置(可動接点mを夫々固定接点d,e,fの何れかに接続)の何れかの位置に切換えるように構成されている。これにより、図1の実施形態に比べ、更に円滑なロール抑制制御を行なうことができる。
【0028】
また、図8の実施形態においては、電気回路ECに可変抵抗RCが接続され、無段階電流調整を行うことができるように構成されている。即ち、切換手段としてスイッチSW4(及び可変抵抗RC)を備え、このスイッチSW4を前述の運動状態検出手段VMの検出結果及び操作状態検出手段DOの検出結果の少なくとも一方に基づき、電気回路ECを開放する第1の位置(可動接点mを固定接点aに接続)、電気回路ECを短絡する第2の位置(可動接点mを固定接点gに接続し、可変抵抗RCを0に設定)、及びアクチュエータMG及び可変抵抗RCを含む閉回路を構成する第3の位置(可動接点mを固定接点gに接続し、可変抵抗RCを調整)の何れかの位置に切換えるように構成されている。これにより、一層円滑なロール抑制制御を行なうことができる。尚、図8に破線で示すように、図7と同様に固定接点bを設け、スイッチSW4の可動接点mを固定接点bに接続した状態を第2の位置としてもよく、この場合には第2の位置で可変抵抗RCを調整する必要はない。
【0029】
【発明の効果】
本発明は上述のように構成されているので以下に記載の効果を奏する。即ち、請求項1に記載のスタビライザ制御装置においては、固定子及び回転子を有し電動モータ及び発電機として機能し得るアクチュエータを、第1のトーションバーと第2のトーションバーとの間に介装し、第1のトーションバーの一端を一方の車輪側のばね下部材に支持すると共に他端を固定子に接続し、第2のトーションバーの一端を他方の車輪側のばね下部材に支持すると共に他端を回転子に接続し、第1のトーションバー及び第2のトーションバーの各々の中間部をばね上部材に支持するという簡単な構成で、消費エネルギーが小さく、低コスト化が可能なスタビライザ制御装置を提供することができ、これによって適切に車体のロール抑制制御を行なうことができる。
【0030】
そして、請求項2に記載のように、運動状態検出手段の検出結果及び操作状態検出手段の検出結果の少なくとも一方に基づき、制御手段によって電気回路を少なくとも開放及び短絡の一方とするように構成すれば、容易且つ確実にアクチュエータを電動モータ及び発電機として機能させることができる。
【0031】
更に、前記制御手段を、請求項3に記載のように電気回路の開放、短絡及び電流調整の何れかの状態に切換える切換手段を備えたものとし、これを運動状態検出手段の検出結果及び操作状態検出手段の検出結果の少なくとも一方に基づき切換えるように構成すれば、円滑に車体のロール抑制制御を行なうことができる。前記切換手段を、請求項4に記載のスイッチで構成すれば、一層の低コスト化が可能となる。
【0032】
また、上記の各スタビライザ制御装置において、請求項5に記載のように遊星歯車装置を配設することとすれば、アクチュエータの小型化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るスタビライザ制御装置の構成図である。
【図2】本発明の一施形態に係るスタビライザ制御装置におけるアクチュエータの構成を示す構成図である。
【図3】本発明の他の実施形態に係る、遊星歯車装置を介装したスタビライザ制御装置を示す構成図である。
【図4】図3に示す遊星歯車装置及びアクチュエータの構成を示す構成図である。
【図5】本発明の一実施形態に係るスタビライザ制御装置の作動を示すフローチャートである。
【図6】本発明の他の実施形態に係るスタビライザ制御装置の一部を示す構成図である。
【図7】本発明の更に他の実施形態に係るスタビライザ制御装置の一部を示す構成図である。
【図8】本発明の更に他の実施形態に係るスタビライザ制御装置の一部を示す構成図である。
【図9】本発明の一実施形態に係るスタビライザ制御装置の特性の一例を示すグラフである。
【図10】本発明の他の実施形態に係るスタビライザ制御装置の特性の一例を示すグラフである。
【図11】従来のスタビライザを備えた車両の懸架装置を示す斜視図である。
【図12】従来の電磁サスペンションの概要を示す構成図である。
【図13】従来の電磁サスペンションにおけるモータの状態を示す回路図である。
【図14】従来の電磁サスペンションにおけるモータの状態を示す回路図である。
【符号の説明】
B1 第1のトーションバー, B2 第2のトーションバー,
SB スタビライザ, MG アクチュエータ, ST 固定子,
RT 回転子, S1,S2 支持部材, WR,WL 車輪,
PG 遊星歯車装置, VM 運動状態検出手段, DO 操作状態検出手段

Claims (5)

  1. 車両の左右輪に接続するばね下部材の各々に支持すると共に、前記車両のばね上部材に支持したスタビライザの特性を制御する車両のスタビライザ制御装置において、前記スタビライザが第1のトーションバー及び第2のトーションバーを具備し、固定子及び回転子を有し電動モータ及び発電機として機能し得るアクチュエータを、前記第1のトーションバーと前記第2のトーションバーとの間に介装し、前記第1のトーションバーの一端を一方の車輪側の前記ばね下部材に支持すると共に他端を前記固定子に接続し、前記第2のトーションバーの一端を他方の車輪側の前記ばね下部材に支持すると共に他端を前記回転子に接続し、前記第1のトーションバー及び第2のトーションバーの各々の中間部を前記ばね上部材に支持して成る車両のスタビライザ制御装置。
  2. 前記アクチュエータを含む電気回路を備えると共に、前記車両の運動状態を検出する運動状態検出手段と、運転者の操作状態を検出する操作状態検出手段の少なくとも一方を備え、前記運動状態検出手段の検出結果及び前記操作状態検出手段の検出結果の少なくとも一方に基づき、前記電気回路を少なくとも開放及び短絡の一方とする制御手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の車両のスタビライザ制御装置。
  3. 前記制御手段が、前記電気回路の開放、短絡及び電流調整の何れかの状態に切換える切換手段を備え、該切換手段を前記運動状態検出手段の検出結果及び前記操作状態検出手段の検出結果の少なくとも一方に基づき切換えるように構成したことを特徴とする請求項2記載の車両のスタビライザ制御装置。
  4. 前記電気回路に電気抵抗を介装し、前記切換手段が、前記電気回路を開放する第1の位置、前記電気回路を短絡する第2の位置、及び前記アクチュエータ及び前記電気抵抗を含む閉回路を構成する第3の位置の何れかの位置に切換えるスイッチで構成したことを特徴とする請求項3記載の車両のスタビライザ制御装置。
  5. 前記固定子と前記第1のトーションバーとの間、及び前記回転子と前記第2のトーションバーとの間の何れか一方に、前記ばね下部材側からの回転入力に対し増速となる歯車比の遊星歯車装置を介装したことを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の車両のスタビライザ制御装置。
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