JP2004097886A - マイクロ分離装置とそれを用いた分離方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】液体中に含まれるイオンや荷電粒子等を効率良く、高精度に分離する。
【解決手段】平板状の基板に形成された所定の形状の微細流路と、上記基板に形成されるとともに、上記微細流路の一方の端部に連接された所定の形状の複数の分岐微細流路と、上記基板に形成されるとともに、上記微細流路の他方の端部に連接された所定の形状の複数の分岐微細流路を有し、少なくとも集合した微細流路の部分に磁界を印加する。
【選択図】図1
【解決手段】平板状の基板に形成された所定の形状の微細流路と、上記基板に形成されるとともに、上記微細流路の一方の端部に連接された所定の形状の複数の分岐微細流路と、上記基板に形成されるとともに、上記微細流路の他方の端部に連接された所定の形状の複数の分岐微細流路を有し、少なくとも集合した微細流路の部分に磁界を印加する。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、マイクロ分離装置とそれを用いた分離方法に関わるものである。さらに詳細には、イオンや荷電微粒子を他の液体に移動させて、荷電体を分離する装置およびそれを用いた分離方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、微細流路を用いた高速、高効率な分析、化学プロセスが注目を集めている。微細流路とは、平板状の基板に超精密微細加工技術を用いて、数μm〜数100μmスケールの幅および深さの流路を形成したものであり、そのサイズ効果により、分子の拡散移動時間が飛躍的に短くなること、熱容量が小さくなることで高速の熱交換が可能となること、レイノルズ数が小さいことから、層流支配となり、相溶する液体どおしであっても混合せずに並行して流すことができることで、フラスコやタンクを用いた化学反応とは、まったく挙動の異なる新規な化学技術となることが期待されている。(例えば、非特許文献1参照)
【0003】
このような特徴を利用して、相溶性のある液体どおしを並行に微細流路により接触させることで分離を行う方法が提案されている。(例えば、特許文献1参照)
【0004】
しかし、この方法は濃度勾配に支配されるため、濃度が均一になってしまえばそれ以上の分離、抽出はできないことから、分析目的であれば、一部が分離、抽出されれば目的を達することが可能であるが、化学合成等のプロセスには不十分である。
【0005】
また、分離、抽出する目的物が有用である場合だけではなく、微量の不純物を除去するために、分離、抽出が必要である場合があり、この場合は、分離、抽出する目的物の濃度が低く、いかに微細流路での拡散が高速であるといえ、濃度勾配が小さくて実用にはならない。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−281233号公報(第3−8頁)
【非特許文献1】
(財)化学技術戦略推進機構、マイクロリアクターWG調査報告書「化学合成を指向したマイクロリアクター技術に関する調査研究」平成12年6月、p.3
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的とするところは、液体に微量に含まれるイオン性不純物を除去し、半導体の製造等で必要とされる極めて高純度な材料を製造する技術を提供するものである。
【0008】
さらにまた、本発明の目的とするところは、正と負のイオンや化学種が、一方だけが高濃度で存在する反応場を微細流路内に形成することに応用する技術を提供しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記の課題を解決するものとして、液体に含まれる荷電体を、液体とともに微細流路を流す際に、磁界によりローレンツ力を生じさせて強制的に移動させることで分離ができることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0010】
即ち本発明は、
(1) 平板状基板に、中空流路が形成された、注入側流路部と集合部と集合流路部と分岐部と排出側流路部とを有するマイクロチップと、磁界印加部とを具備してなるマイクロ分離装置、
(2) 注入側流路部と排出側流路部とが、複数で同数の微細中空流路からなるものである前記第(1)項記載のマイクロ分離装置、
(3) 注入側流路部と排出側流路部とが、複数で異なる数の微細中空流路からなるものである前記第(1)項記載のマイクロ分離装置、
(4) 注入側流路部が、集合流路部の中空流路断面積よりも大きい中空流路総断面積を有し、排出側流路部が、集合流路部の中空流路断面積よりも小さい中空流路総断面積を有するものである前記第(1)項〜第(3)項のいずれかに記載のマイクロ分離装置、
(5) 集合流路部が、折り返し構造の中空流路を有するものである前記第(1)項〜第(4)項のいずれかに記載のマイクロ分離装置、
(6) マイクロチップが、高分子材料とスライドガラスからなるものである前記第(1)項〜第(5)項のいずれかに記載のマイクロ分離装置、
(7) 磁界印加部が、マイクロチップの上方および/または下方に磁場発生装置を配置してなるものである前記第(1)項〜第(6)項のいずれかに記載のマイクロ分離装置、
(8) 前記第(1)項〜第(7)項のいずれかに記載のマイクロ分離装置を用いて、正または負の荷電体を含む第一の液体を微細流路に送液し、第二の液体を、別の微細流路に送液し、並列に集合させ、印加された磁界中を通過することで、第一の液体中の荷電体にローレンツ力を生じせしめて、第二の液体側に荷電体を移動させ、第一の液体と第二の液体を分岐して排出させる電荷体の分離方法、
(9) 前記第(1)項〜第(7)項のいずれかに記載のマイクロ分離装置を用いて、正および負の荷電体を含む第一の液体を微細流路に送液し、第二および第三の液体を、それぞれ別の微細流路に送液し、第一の液体が第二および第三の液体で挟まれるように並列に集合させ、印加された磁界中を通過することで、第一の液体中の荷電体にローレンツ力を生じせしめて、第二の液体側に正または負の荷電体を移動させ、第三の液体側には第二の液体側に移動させる荷電体とは反対の荷電体を移動させ、第一の液体、第二の液体および第三の液体を分岐して排出させる電荷体の分離方法、
を提供するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、添付の図面に基づいて、本発明によるマイクロ分離装置およびそれを用いた分離方法の実施の形態を詳細に説明するものとする。
【0012】
図1(a)および図1(b)には、本発明によるマイクロ分離装置に用いるマイクロチップの第一の実施の形態が示されており、図1(a)はチップの上面図であり、図1(b)はA−A’面の断面図である。本発明によるマイクロ分離装置は、磁界を印加するための磁界発生装置が装着されているが、図1(b)において、実施の一例として、マイクロチップの下方に永久磁石20を配している。
【0013】
このマイクロ分離装置用マイクロチップ1は、平板状基板に、中空流路が形成された、注入側流路部と集合部と集合流路部と分岐部と排出側流路部とを有するものであり、ホウ珪酸ガラスからなるスライドガラス(基板2)、中空流路となる溝を形成したポリエーテルスルホン樹脂からなる板(基板3)、液体の注入口および排出口となる穴を形成したホウ珪酸ガラスからなるスライドガラス(基板4)とを重ね合わせて作製することができる。材質としては、特に本発明に限定されるものではないが、目的に応じて、シリコン、前記ポリエーテルスルホン樹脂等の高分子材料、ガラス、金属等より、その耐蝕性、耐熱性、透明性、加工性などの特性から選ばれる。ただし、金属を使用する場合は、中空流路内にチップ平面を貫通する方向への磁界が形成されることを損なわないものでなければならない。
【0014】
注入側流路部は、基板4に形成された液体の注入口5,6,7と、それぞれの注入口に対応し基板3に形成された微細中空流路8,9,10とからなり、排出側流路部は、基板4に形成された液体の排出口17,18,19と、それぞれの排出口に対応し基板3に形成された微細中空流路14,15,16とからなるものである。注入側流路部は、合流部11で1本の中空流路12からなる集合流路部と連結され、集合流路部は、分岐部13で排出側流路部と連結されている。ここでは、微細中空流路が3本の例を示したが、その数は限定されない。また、注入側流路部と排出側流路部の微細中空流路の数は、同数であることが好ましい。
【0015】
中空流路12の長さは、例えば、30mmに設定され、中空流路12の幅は、例えば、300μmに設定され、中空流路12の深さは、例えば、200μmに設定されている。
【0016】
一方、第1微細中空流路8、第2微細中空流路9、第3微細中空流路10、第4微細中空流路14、第5微細中空流路15および第6微細中空流路16の長さは、例えば、5mmに設定され、第1微細中空流路8、第2微細中空流路9、第3微細中空流路10の幅は、例えば120μmに設定され、第4微細中空流路14、第5微細中空流路15および第6微細中空流路16の幅は、例えば、100μmに設定され、第1微細中空流路8、第2微細中空流路9、第3微細中空流路10、第4微細中空流路14、第5微細中空流路15および第6微細中空流路16の深さは、例えば、200μmに設定されている。
【0017】
なお、これらの微細中空流路の長さは、特に限定されるものではなく、必要に応じて、任意の長さに設定することができるものであり、例えば、1mm〜1000mmの間の任意の値に設定することが可能である。
【0018】
また、これらの微細中空流路の幅も、特に限定されるものではなく、必要に応じて、任意の大きさの幅に設定することができるものであり、例えば、1μm〜1000μmの間の任意の値に設定することが可能である。集合部11と分岐部13で、層流を乱さないように微細中空流路は、滑らかに形成されることが望ましい。また、注入側流路部における微細中空流路8,9,10の断面積の合計は、集合流路部における中空流路12の断面積より大きく、排出側流路部における微細中空流路14,15,16の断面積の合計は、集合流路部における中空流路12の断面積より小さいほうが、望ましい。
【0019】
さらにまた、これらの微細中空流路の深さも、特に限定されるものではなく、必要に応じて、任意の大きさの深さに設定することができるものであり、例えば、1μm〜5mmの間の任意の値に設定することができる。集合流路部における中空流路12の深さと注入側流路部および排出側流路部における微細中空流路8,9,10,14,15,16の深さは同じであることが、層流を安定的に維持するのに有利であるが、かならずしも限定されるものではなく、層流を乱さないように滑らかに変化させることで、違う深さに設計してもよい。
【0020】
基板4における注入口5,6,7および排出口17,18,19は、ホウ珪酸ガラスからなるスライドガラスを、高速ドリル加工によって作成することができるが、他の方法、例えばフッ酸を用いたエッチング等の方法によっても良い。
【0021】
基板3における中空流路となる溝は、ポリエーテルスルホン樹脂からなる板を、所定の厚さのポリエーテルスルホン樹脂からなるシートを、レーザー加工によって溝となる部分をくりぬいて作成することができるが、他の方法、例えば、抜き型を用いた打ち抜き加工等の方法によって作成しても良い。
【0022】
以上のように作成されたスライドガラス4とポリエーテルスルホン樹脂からなる板3は、平坦なスライドガラス2と、図1のように注入口5,6,7および排出口17,18,19が微細中空流路8,9,10,14,15,16と連結するように位置を合わせて重ねられ、締め具(図示せず)によって、液体が中空流路から漏れないように締め付けてマイクロチップ1を得ることができる。また、締め具によって固定する以外にも、適当な接着剤を用いてそれぞれの板を貼り合わせても良く、また、図1の基板2および基板3、もしくは基板3および基板4は、1つの板を加工して一体として作成してもよい。
【0023】
本発明によるマイクロ分離装置は、図1に示されるマイクロチップ1の、少なくとも集合流路12の部分に、マイクロチップの平面を貫通する方向に磁場を形成する磁場発生装置を配置することで作成される。例えば、マイクロチップを水平に配置した場合、マイクロチップの下または上または両側に永久磁石を配置することで達成される。両側に配置する場合はN極とS極が対抗するように配置することは言うまでもない。永久磁石以外に、電磁石やコイルを配置することも可能である。
【0024】
次に、上記したマイクロ分離装置を用いて、荷電体を含む液体から、荷電体を分離する方法について説明する。
【0025】
この実施の態様においては、図1に示されるマイクロチップ1に磁場発生装置を配置したマイクロ分離装置を使用する場合を示すが、正もしくは負の一方の荷電体だけを分離する場合は、分離するものを含む液体と、分離されたものを受け入れる液体のための注入口が2つ、それぞれを合流点に導く分岐微細中空流路が2つ、再び分岐し分離された側の液体と分離されたものを受け入れた側の液体を排出口に導く微細中空流路が2つ、それぞれに対応した排出口が2つあるマイクロチップを用いる。また、必要により、緩衝層となる液体を流すために必要となる注入口、分岐微細中空流路、排出口が4つ以上あるマイクロチップの使用においても、目的とする分離方法は同一である。
【0026】
まず、分離する荷電体を含む第一の液体を、注入口6から、分離された正の荷電体を受け入れる第二の液体を、注入口7から、分離された負の荷電体を受け入れる第三の液体を、注入口5から、それぞれ同じ流量で注入する。3つの液体は分岐微細中空流路9,10,8をそれぞれ通り、集合部11で合流し、流動におけるレイノルズ数が小さいために層流となって、それぞれが混合することなく並行して集合中空流路12を流れ、分岐部13で、再びそれぞれの単独の流れに分岐し、第一の液体は、排出口18へ、第二の液体は排出口19へ、第三の液体は排出口17に導かれ、外部に取り出される。
その際に、マイクロチップ1の集合中空流路12の部分には、図1(a)の上面図においてマイクロチップ面と直交する方向で、手前から奥への方向に磁界が形成されているため、第一の液体中の正の荷電体は、第二の液体の方向にローレンツ力を受け、第二の液体中に移動する。第一の液体中の負の荷電体は、逆方向のローレンツ力を受けるため、第三の液体中に移動する。
【0027】
第一の液体中の正の荷電体が受けるローレンツ力を図2によって説明する。図2は、上記の3つの液体が流れるマイクロチップの集合中空流路12の部分と、印加されている磁界の向きを示している。第一の液体中の正の荷電体は、流れる方向が電流の向きとなり、電流ベクトルIで表される。磁界の向きと強さは磁束密度ベクトルBで表される。磁界中の電流に働く力をローレンツ力と呼び、磁界と電流が直角に交わる場合、
f=IBで表される。
力の向きは、フレミングの左手の法則で知られるように、図2で示される第二の液体の方向となる。
【0028】
一方、第一の液体中の負の荷電体が受けるローレンツ力は、図3に示されるように、電流の向きが反対になることによって、正の荷電体とは逆の、第三の液体の方向となる。
【0029】
磁界の強さ、液体の流速、磁界中にある集合微細流路の長さを適切に設計することによって、分岐部13において、良好な分離が達成され、それぞれを別々に取り出すことが可能となる。
【0030】
本実施の態様においては、磁界をマイクロチップ1の上方から下方へ向かうように印加したため、第一の液体に含まれる正の荷電体は第二の液体へ、負の荷電体は第三の液体へ移動したが、磁界の向きを逆にすれば、移動する方向は逆となる。
【0031】
分離に必要な集合流路部の長さが長くなると、マイクロチップが細長くなり扱いにくくなるが、そのような場合、集合流路部における中空流路を平面基板内で屈曲させて全体をコンパクトにすることができる。図4に示されるように、前記中空流路を屈曲させても、荷電体の移動方向は、常にその電荷の種類を受け入れる液体の方向を向く。
【0032】
また、本発明のマイクロ分離装置は、共通の磁界発生装置の形成する磁界中に、複数枚のマイクロチップを配置することも可能である。
【0033】
本発明のマイクロ分離装置は、原則的には、注入する液体の分岐微細流路数と排出する液体の分岐微細流路数は一致するものである。
【0034】
ただし、分離された荷電体を受け入れる液体は、注入の段階では同一であっても良く、その場合は、マイクロチップ内で分岐することにより、注入口の数は排出口の数と異なっていても良い。
【0035】
また、本発明のマイクロ分離装置のマイクロチップ内で、分離によって特殊な化学反応場を作り出す目的をもっている場合は、さらに別の注入口と微細流路を設け、流路の途中で合流させることも可能である。
【0036】
【発明の効果】
本発明によれば、液体中に含まれる荷電体を効果的に他の液体に移動させ分離することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるマイクロ分離装置に用いるマイクロチップの一例を説明する為の図である。
【図2】本発明のマイクロ分離装置において、第一の液体中の正の荷電体が受けるローレンツ力を説明する図である。
【図3】本発明のマイクロ分離装置において、第一の液体中の負の荷電体が受けるローレンツ力を説明する図である。
【図4】本発明のマイクロ分離装置において、集合流路部が、折り返し構造の中空流路を有する場合の荷電体の移動方向を説明する図である。
【符号の説明】
1:マイクロチップ
2,3,4:基板
5,6,7:注入口
8,9,10,14,15,16:微細中空流路
11:合流部
12:中空流路
13:分岐部
17,18,19:排出口
20:永久磁石
【発明の属する技術分野】
本発明は、マイクロ分離装置とそれを用いた分離方法に関わるものである。さらに詳細には、イオンや荷電微粒子を他の液体に移動させて、荷電体を分離する装置およびそれを用いた分離方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、微細流路を用いた高速、高効率な分析、化学プロセスが注目を集めている。微細流路とは、平板状の基板に超精密微細加工技術を用いて、数μm〜数100μmスケールの幅および深さの流路を形成したものであり、そのサイズ効果により、分子の拡散移動時間が飛躍的に短くなること、熱容量が小さくなることで高速の熱交換が可能となること、レイノルズ数が小さいことから、層流支配となり、相溶する液体どおしであっても混合せずに並行して流すことができることで、フラスコやタンクを用いた化学反応とは、まったく挙動の異なる新規な化学技術となることが期待されている。(例えば、非特許文献1参照)
【0003】
このような特徴を利用して、相溶性のある液体どおしを並行に微細流路により接触させることで分離を行う方法が提案されている。(例えば、特許文献1参照)
【0004】
しかし、この方法は濃度勾配に支配されるため、濃度が均一になってしまえばそれ以上の分離、抽出はできないことから、分析目的であれば、一部が分離、抽出されれば目的を達することが可能であるが、化学合成等のプロセスには不十分である。
【0005】
また、分離、抽出する目的物が有用である場合だけではなく、微量の不純物を除去するために、分離、抽出が必要である場合があり、この場合は、分離、抽出する目的物の濃度が低く、いかに微細流路での拡散が高速であるといえ、濃度勾配が小さくて実用にはならない。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−281233号公報(第3−8頁)
【非特許文献1】
(財)化学技術戦略推進機構、マイクロリアクターWG調査報告書「化学合成を指向したマイクロリアクター技術に関する調査研究」平成12年6月、p.3
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的とするところは、液体に微量に含まれるイオン性不純物を除去し、半導体の製造等で必要とされる極めて高純度な材料を製造する技術を提供するものである。
【0008】
さらにまた、本発明の目的とするところは、正と負のイオンや化学種が、一方だけが高濃度で存在する反応場を微細流路内に形成することに応用する技術を提供しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記の課題を解決するものとして、液体に含まれる荷電体を、液体とともに微細流路を流す際に、磁界によりローレンツ力を生じさせて強制的に移動させることで分離ができることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0010】
即ち本発明は、
(1) 平板状基板に、中空流路が形成された、注入側流路部と集合部と集合流路部と分岐部と排出側流路部とを有するマイクロチップと、磁界印加部とを具備してなるマイクロ分離装置、
(2) 注入側流路部と排出側流路部とが、複数で同数の微細中空流路からなるものである前記第(1)項記載のマイクロ分離装置、
(3) 注入側流路部と排出側流路部とが、複数で異なる数の微細中空流路からなるものである前記第(1)項記載のマイクロ分離装置、
(4) 注入側流路部が、集合流路部の中空流路断面積よりも大きい中空流路総断面積を有し、排出側流路部が、集合流路部の中空流路断面積よりも小さい中空流路総断面積を有するものである前記第(1)項〜第(3)項のいずれかに記載のマイクロ分離装置、
(5) 集合流路部が、折り返し構造の中空流路を有するものである前記第(1)項〜第(4)項のいずれかに記載のマイクロ分離装置、
(6) マイクロチップが、高分子材料とスライドガラスからなるものである前記第(1)項〜第(5)項のいずれかに記載のマイクロ分離装置、
(7) 磁界印加部が、マイクロチップの上方および/または下方に磁場発生装置を配置してなるものである前記第(1)項〜第(6)項のいずれかに記載のマイクロ分離装置、
(8) 前記第(1)項〜第(7)項のいずれかに記載のマイクロ分離装置を用いて、正または負の荷電体を含む第一の液体を微細流路に送液し、第二の液体を、別の微細流路に送液し、並列に集合させ、印加された磁界中を通過することで、第一の液体中の荷電体にローレンツ力を生じせしめて、第二の液体側に荷電体を移動させ、第一の液体と第二の液体を分岐して排出させる電荷体の分離方法、
(9) 前記第(1)項〜第(7)項のいずれかに記載のマイクロ分離装置を用いて、正および負の荷電体を含む第一の液体を微細流路に送液し、第二および第三の液体を、それぞれ別の微細流路に送液し、第一の液体が第二および第三の液体で挟まれるように並列に集合させ、印加された磁界中を通過することで、第一の液体中の荷電体にローレンツ力を生じせしめて、第二の液体側に正または負の荷電体を移動させ、第三の液体側には第二の液体側に移動させる荷電体とは反対の荷電体を移動させ、第一の液体、第二の液体および第三の液体を分岐して排出させる電荷体の分離方法、
を提供するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、添付の図面に基づいて、本発明によるマイクロ分離装置およびそれを用いた分離方法の実施の形態を詳細に説明するものとする。
【0012】
図1(a)および図1(b)には、本発明によるマイクロ分離装置に用いるマイクロチップの第一の実施の形態が示されており、図1(a)はチップの上面図であり、図1(b)はA−A’面の断面図である。本発明によるマイクロ分離装置は、磁界を印加するための磁界発生装置が装着されているが、図1(b)において、実施の一例として、マイクロチップの下方に永久磁石20を配している。
【0013】
このマイクロ分離装置用マイクロチップ1は、平板状基板に、中空流路が形成された、注入側流路部と集合部と集合流路部と分岐部と排出側流路部とを有するものであり、ホウ珪酸ガラスからなるスライドガラス(基板2)、中空流路となる溝を形成したポリエーテルスルホン樹脂からなる板(基板3)、液体の注入口および排出口となる穴を形成したホウ珪酸ガラスからなるスライドガラス(基板4)とを重ね合わせて作製することができる。材質としては、特に本発明に限定されるものではないが、目的に応じて、シリコン、前記ポリエーテルスルホン樹脂等の高分子材料、ガラス、金属等より、その耐蝕性、耐熱性、透明性、加工性などの特性から選ばれる。ただし、金属を使用する場合は、中空流路内にチップ平面を貫通する方向への磁界が形成されることを損なわないものでなければならない。
【0014】
注入側流路部は、基板4に形成された液体の注入口5,6,7と、それぞれの注入口に対応し基板3に形成された微細中空流路8,9,10とからなり、排出側流路部は、基板4に形成された液体の排出口17,18,19と、それぞれの排出口に対応し基板3に形成された微細中空流路14,15,16とからなるものである。注入側流路部は、合流部11で1本の中空流路12からなる集合流路部と連結され、集合流路部は、分岐部13で排出側流路部と連結されている。ここでは、微細中空流路が3本の例を示したが、その数は限定されない。また、注入側流路部と排出側流路部の微細中空流路の数は、同数であることが好ましい。
【0015】
中空流路12の長さは、例えば、30mmに設定され、中空流路12の幅は、例えば、300μmに設定され、中空流路12の深さは、例えば、200μmに設定されている。
【0016】
一方、第1微細中空流路8、第2微細中空流路9、第3微細中空流路10、第4微細中空流路14、第5微細中空流路15および第6微細中空流路16の長さは、例えば、5mmに設定され、第1微細中空流路8、第2微細中空流路9、第3微細中空流路10の幅は、例えば120μmに設定され、第4微細中空流路14、第5微細中空流路15および第6微細中空流路16の幅は、例えば、100μmに設定され、第1微細中空流路8、第2微細中空流路9、第3微細中空流路10、第4微細中空流路14、第5微細中空流路15および第6微細中空流路16の深さは、例えば、200μmに設定されている。
【0017】
なお、これらの微細中空流路の長さは、特に限定されるものではなく、必要に応じて、任意の長さに設定することができるものであり、例えば、1mm〜1000mmの間の任意の値に設定することが可能である。
【0018】
また、これらの微細中空流路の幅も、特に限定されるものではなく、必要に応じて、任意の大きさの幅に設定することができるものであり、例えば、1μm〜1000μmの間の任意の値に設定することが可能である。集合部11と分岐部13で、層流を乱さないように微細中空流路は、滑らかに形成されることが望ましい。また、注入側流路部における微細中空流路8,9,10の断面積の合計は、集合流路部における中空流路12の断面積より大きく、排出側流路部における微細中空流路14,15,16の断面積の合計は、集合流路部における中空流路12の断面積より小さいほうが、望ましい。
【0019】
さらにまた、これらの微細中空流路の深さも、特に限定されるものではなく、必要に応じて、任意の大きさの深さに設定することができるものであり、例えば、1μm〜5mmの間の任意の値に設定することができる。集合流路部における中空流路12の深さと注入側流路部および排出側流路部における微細中空流路8,9,10,14,15,16の深さは同じであることが、層流を安定的に維持するのに有利であるが、かならずしも限定されるものではなく、層流を乱さないように滑らかに変化させることで、違う深さに設計してもよい。
【0020】
基板4における注入口5,6,7および排出口17,18,19は、ホウ珪酸ガラスからなるスライドガラスを、高速ドリル加工によって作成することができるが、他の方法、例えばフッ酸を用いたエッチング等の方法によっても良い。
【0021】
基板3における中空流路となる溝は、ポリエーテルスルホン樹脂からなる板を、所定の厚さのポリエーテルスルホン樹脂からなるシートを、レーザー加工によって溝となる部分をくりぬいて作成することができるが、他の方法、例えば、抜き型を用いた打ち抜き加工等の方法によって作成しても良い。
【0022】
以上のように作成されたスライドガラス4とポリエーテルスルホン樹脂からなる板3は、平坦なスライドガラス2と、図1のように注入口5,6,7および排出口17,18,19が微細中空流路8,9,10,14,15,16と連結するように位置を合わせて重ねられ、締め具(図示せず)によって、液体が中空流路から漏れないように締め付けてマイクロチップ1を得ることができる。また、締め具によって固定する以外にも、適当な接着剤を用いてそれぞれの板を貼り合わせても良く、また、図1の基板2および基板3、もしくは基板3および基板4は、1つの板を加工して一体として作成してもよい。
【0023】
本発明によるマイクロ分離装置は、図1に示されるマイクロチップ1の、少なくとも集合流路12の部分に、マイクロチップの平面を貫通する方向に磁場を形成する磁場発生装置を配置することで作成される。例えば、マイクロチップを水平に配置した場合、マイクロチップの下または上または両側に永久磁石を配置することで達成される。両側に配置する場合はN極とS極が対抗するように配置することは言うまでもない。永久磁石以外に、電磁石やコイルを配置することも可能である。
【0024】
次に、上記したマイクロ分離装置を用いて、荷電体を含む液体から、荷電体を分離する方法について説明する。
【0025】
この実施の態様においては、図1に示されるマイクロチップ1に磁場発生装置を配置したマイクロ分離装置を使用する場合を示すが、正もしくは負の一方の荷電体だけを分離する場合は、分離するものを含む液体と、分離されたものを受け入れる液体のための注入口が2つ、それぞれを合流点に導く分岐微細中空流路が2つ、再び分岐し分離された側の液体と分離されたものを受け入れた側の液体を排出口に導く微細中空流路が2つ、それぞれに対応した排出口が2つあるマイクロチップを用いる。また、必要により、緩衝層となる液体を流すために必要となる注入口、分岐微細中空流路、排出口が4つ以上あるマイクロチップの使用においても、目的とする分離方法は同一である。
【0026】
まず、分離する荷電体を含む第一の液体を、注入口6から、分離された正の荷電体を受け入れる第二の液体を、注入口7から、分離された負の荷電体を受け入れる第三の液体を、注入口5から、それぞれ同じ流量で注入する。3つの液体は分岐微細中空流路9,10,8をそれぞれ通り、集合部11で合流し、流動におけるレイノルズ数が小さいために層流となって、それぞれが混合することなく並行して集合中空流路12を流れ、分岐部13で、再びそれぞれの単独の流れに分岐し、第一の液体は、排出口18へ、第二の液体は排出口19へ、第三の液体は排出口17に導かれ、外部に取り出される。
その際に、マイクロチップ1の集合中空流路12の部分には、図1(a)の上面図においてマイクロチップ面と直交する方向で、手前から奥への方向に磁界が形成されているため、第一の液体中の正の荷電体は、第二の液体の方向にローレンツ力を受け、第二の液体中に移動する。第一の液体中の負の荷電体は、逆方向のローレンツ力を受けるため、第三の液体中に移動する。
【0027】
第一の液体中の正の荷電体が受けるローレンツ力を図2によって説明する。図2は、上記の3つの液体が流れるマイクロチップの集合中空流路12の部分と、印加されている磁界の向きを示している。第一の液体中の正の荷電体は、流れる方向が電流の向きとなり、電流ベクトルIで表される。磁界の向きと強さは磁束密度ベクトルBで表される。磁界中の電流に働く力をローレンツ力と呼び、磁界と電流が直角に交わる場合、
f=IBで表される。
力の向きは、フレミングの左手の法則で知られるように、図2で示される第二の液体の方向となる。
【0028】
一方、第一の液体中の負の荷電体が受けるローレンツ力は、図3に示されるように、電流の向きが反対になることによって、正の荷電体とは逆の、第三の液体の方向となる。
【0029】
磁界の強さ、液体の流速、磁界中にある集合微細流路の長さを適切に設計することによって、分岐部13において、良好な分離が達成され、それぞれを別々に取り出すことが可能となる。
【0030】
本実施の態様においては、磁界をマイクロチップ1の上方から下方へ向かうように印加したため、第一の液体に含まれる正の荷電体は第二の液体へ、負の荷電体は第三の液体へ移動したが、磁界の向きを逆にすれば、移動する方向は逆となる。
【0031】
分離に必要な集合流路部の長さが長くなると、マイクロチップが細長くなり扱いにくくなるが、そのような場合、集合流路部における中空流路を平面基板内で屈曲させて全体をコンパクトにすることができる。図4に示されるように、前記中空流路を屈曲させても、荷電体の移動方向は、常にその電荷の種類を受け入れる液体の方向を向く。
【0032】
また、本発明のマイクロ分離装置は、共通の磁界発生装置の形成する磁界中に、複数枚のマイクロチップを配置することも可能である。
【0033】
本発明のマイクロ分離装置は、原則的には、注入する液体の分岐微細流路数と排出する液体の分岐微細流路数は一致するものである。
【0034】
ただし、分離された荷電体を受け入れる液体は、注入の段階では同一であっても良く、その場合は、マイクロチップ内で分岐することにより、注入口の数は排出口の数と異なっていても良い。
【0035】
また、本発明のマイクロ分離装置のマイクロチップ内で、分離によって特殊な化学反応場を作り出す目的をもっている場合は、さらに別の注入口と微細流路を設け、流路の途中で合流させることも可能である。
【0036】
【発明の効果】
本発明によれば、液体中に含まれる荷電体を効果的に他の液体に移動させ分離することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるマイクロ分離装置に用いるマイクロチップの一例を説明する為の図である。
【図2】本発明のマイクロ分離装置において、第一の液体中の正の荷電体が受けるローレンツ力を説明する図である。
【図3】本発明のマイクロ分離装置において、第一の液体中の負の荷電体が受けるローレンツ力を説明する図である。
【図4】本発明のマイクロ分離装置において、集合流路部が、折り返し構造の中空流路を有する場合の荷電体の移動方向を説明する図である。
【符号の説明】
1:マイクロチップ
2,3,4:基板
5,6,7:注入口
8,9,10,14,15,16:微細中空流路
11:合流部
12:中空流路
13:分岐部
17,18,19:排出口
20:永久磁石
Claims (9)
- 平板状基板に、中空流路が形成された、注入側流路部と集合部と集合流路部と分岐部と排出側流路部とを有するマイクロチップと、磁界印加部とを具備してなるマイクロ分離装置。
- 注入側流路部と排出側流路部とが、複数で同数の微細中空流路からなるものである請求項1記載のマイクロ分離装置。
- 注入側流路部と排出側流路部とが、複数で異なる数の微細中空流路からなるものである請求項1記載のマイクロ分離装置。
- 注入側流路部が、集合流路部の中空流路断面積よりも大きい中空流路総断面積を有し、排出側流路部が、集合流路部の中空流路断面積よりも小さい中空流路総断面積を有するものである請求項1〜3のいずれかに記載のマイクロ分離装置。
- 集合流路部が、折り返し構造の中空流路を有するものである請求項1〜4のいずれかに記載のマイクロ分離装置。
- マイクロチップが、高分子材料とスライドガラスからなるものである請求項1〜5のいずれかに記載のマイクロ分離装置。
- 磁界印加部が、マイクロチップの上方および/または下方に磁場発生装置を配置してなるものである請求項1〜6のいずれかに記載のマイクロ分離装置。
- 請求項1〜7のいずれかに記載のマイクロ分離装置を用いて、正または負の荷電体を含む第一の液体を微細流路に送液し、第二の液体を、別の微細流路に送液し、並列に集合させ、印加された磁界中を通過することで、第一の液体中の荷電体にローレンツ力を生じせしめて、第二の液体側に荷電体を移動させ、第一の液体と第二の液体を分岐して排出させる電荷体の分離方法。
- 請求項1〜7のいずれかに記載のマイクロ分離装置を用いて、正および負の荷電体を含む第一の液体を微細流路に送液し、第二および第三の液体を、それぞれ別の微細流路に送液し、第一の液体が第二および第三の液体で挟まれるように並列に集合させ、印加された磁界中を通過することで、第一の液体中の荷電体にローレンツ力を生じせしめて、第二の液体側に正または負の荷電体を移動させ、第三の液体側には第二の液体側に移動させる荷電体とは反対の荷電体を移動させ、第一の液体、第二の液体および第三の液体を分岐して排出させる電荷体の分離方法。
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