JP2004097422A

JP2004097422A - Sewing machine

Info

Publication number: JP2004097422A
Application number: JP2002262219A
Authority: JP
Inventors: Yasuaki Hirano; 平野　靖明; Seiho O; 応　性宝
Original assignee: Juki Corp
Current assignee: Juki Corp
Priority date: 2002-09-09
Filing date: 2002-09-09
Publication date: 2004-04-02
Anticipated expiration: 2022-09-09
Also published as: JP4038414B2

Abstract

PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a sewing machine capable of making the leakage prevention of lubricating oil which contaminates a sewing object compatible with and the improvement of durability. SOLUTION: The sewing machine for performing at least double-thread chain switch or overedge stitches is provided with a feed mechanism housing part 17, a connection mechanism housing part 16 and a sewing machine main shaft 31 arranged from the connection mechanism housing part to the feed mechanism housing part. The connection mechanism housing part is lubricated with oil by supplying the oil to the connection mechanism housing part through the oil supply hole 33Ca of a metal bearing 33C fixed to a sewing machine frame separating wall 2MW separating the connection mechanism housing part and the feed mechanism housing part to support the sewing machine main shaft and the lubricating oil supply port 88a of the sewing machine main shaft, and the feed mechanism housing part is lubricated with grease. For the metal bearing, the oil supply hole is formed at a projection part 170 provided on a part covering the lubricating oil supply port of the sewing machine main shaft and a ball bearing 180 with a contact seal for turnably supporting the sewing machine main shaft is equipped in the inside. COPYRIGHT: (C)2004,JPO

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、潤滑油の漏洩による縫製物への汚染を防止するのに好適なミシンに関する。
【０００２】
【従来の技術】
一般に、高速で二重環縫い、縁かがり縫いを行うロックミシンにおいては、ミシン主軸の駆動力を、針駆動軸、送り駆動軸、上ルーパ駆動軸などの各駆動軸に伝達する連結機構、各駆動軸から出力される駆動力を針棒に伝達する針機構、送り歯に伝達する送り機構、上ルーパに伝達する上ルーパ機構などに代表される各部品のうちの少なくとも一方の部品が可動とされ、この一方の部品が他方の部品に接触するようにして支持されている摺動部位（運動部位）が随所に設けられている。
【０００３】
このような従来のミシンの摺動部位は、ミシンの高速運転に伴って、摺動部位の摩耗による摩耗粉の発生や、摺動部位に摺動抵抗（摩擦抵抗）が生じて発熱し、この発熱に起因して焼付損傷などが生じるということが知られている。
【０００４】
そこで、このような摺動部位の摩耗による摩耗粉の発生や焼付損傷の発生などを防止するため、従来のロックミシンにおいては、ミシンフレームの下部にオイルパンを設けることで例えば動粘度５〜３５ｃＳｔ程度の低粘度の潤滑油を貯留し、この貯留した潤滑油をミシン主軸の駆動力によって駆動されるオイルポンプを用いて摺動部位に強制給油したり、貯留した潤滑油を油芯を用いて摺動部位に給油したりすることで、摩耗による摩耗粉の発生および焼付損傷の発生などを防止するための潤滑膜を形成するようにしていた。
【特許文献１】特開平１０−１１３４９０号公報
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述した従来のロックミシンにおいては、潤滑膜の形成に必要な潤滑油の供給量が摺動部位によって異なっており、摺動部位毎に潤滑油の供給量を正確に制御することができず、特に直線運動が行なわれる針棒部、上ルーパ部、主送り揺動桿および副送り揺動桿などの送り部から潤滑油の漏洩が生じ、布などの縫製物の汚染、オペレータの作業環境の悪化が避けられないという問題点があった。
【０００６】
すなわち、潤滑油の供給量が多いと摺動部位から潤滑油が漏洩して縫製物の汚染や作業環境の悪化が発生し、潤滑油の供給量が少ないと焼付損傷が発生し、潤滑油の漏洩防止とミシンの耐久性とを両立させることが困難である。
【０００７】
本発明はこの点に鑑みてなされたものであり、縫製物を汚染する潤滑油の漏洩防止とミシンの耐久性とを両立することのできるミシンを提供することを目的とする。
【０００８】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項１に係る発明の特徴は、ミシンフレーム２に配置されたミシン主軸３１の駆動力を針駆動軸５０、送り駆動軸６１、上ルーパ駆動軸４６に伝達して、少なくとも二重環縫いまたは縁かがり縫いを行なうミシンにおいて、前記送り駆動軸６１の先端側に配置され前記送り駆動軸６１から出力される駆動力を所定の運動に変換して送り歯１０３，１０４に伝達する送り機構が収納される送り機構収納部１７と、ミシンフレームに、ミシン主軸の駆動力を少なくとも針駆動軸５０、送り駆動軸６１、上ルーパ駆動軸４６に伝達する連結機構が収納される連結機構収納部１６と、前記連結機構収納部１６から送り機構収納部１７に向けて配置されるとともに潤滑油給油口８８ａを形成されたミシン主軸３１と、前記連結機構収納部１６と送り機構収納部１７とを分離するミシンフレーム分離壁２ＭＷと、前記ミシンフレーム分離壁２ＭＷに固定され、ミシン主軸３１を支持するとともに給油孔３３Ｃａを形成されたメタル軸受３３Ｃと、を設け、前記メタル軸受３３Ｃの給油孔３３Ｃａおよび前記ミシン主軸３１の潤滑油給油口８８ａを介して前記連結機構収納部１６へ油を供給することによって前記連結機構収納部１６を油潤滑にし、前記送り機構収納部１７をグリース潤滑とし、前記メタル軸受３３Ｃは、前記ミシン主軸３１の前記潤滑油給油口８８ａを覆う位置に設けられた凸部１７０に前記給油孔３３Ｃａを形成されるとともに、その内部にミシン主軸３１を回動可能に支持する接触シール１８０Ａ付きボールベアリング１８０を装備している点にある。
【０００９】
請求項２に係るミシンの特徴は、請求項１記載のミシンにおいて、前記メタル軸受３３Ｃは、前記凸部１７０を境に送り機構収納部側１７６と連結機構収納部側１７４に２分された装着溝部を有し、送り機構収納部側溝部１７６において前記接触シール付きボールベアリング１８０とオイルシール１５０ｂが前記凸部１７０側から順に装備されている点にある。
【００１０】
請求項３に係るミシンの特徴は、請求項２記載のミシンにおいて、前記送り機構収納部側溝部１７６と前記連結機構収納部１６とを連通する油還流穴１８４を設けた点にある。
【００１１】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面に示す実施形態により説明する。
まず、本実施形態のロックミシン１の外観及びミシンフレーム２の構成について図１〜６により説明する。
【００１２】
本実施形態のロックミシン１は、ミシンフレーム２の下部にオイルパン３が配設されている。このオイルパン３は、上部が開口とされており、その内部の下部には、摺動部位の油潤滑を行なうための例えば動粘度５〜３５ｃＳｔ程度の低粘度の潤滑油が貯留されている。なお図においてＦＳはオペレータが位置する正面側、ＲＳは正面側ＦＳの反対側に位置する背面側、ＴＳは正面側ＦＳからみて左側の先端側、ＢＳは正面側ＦＳから見て右側の基端側である。なお、このロックミシン１は少なくとも二重環縫いまたは縁かがり縫いを行なうミシンである。なお、ここで二重環縫いとは、飾り縫いも含む。
【００１３】
ミシンフレーム２は、基端側ＢＳに配置されている基部２Ａと、基部２Ａの左側下部から先端側ＴＳに向って延出された布台受け部２Ｂと、前記基部２Ａの左側上部から布台受け部２Ｂと平行に先端側ＴＳに向って延出された頭部２Ｃとを有している。このミシンフレーム２は鋳物などにより一体形成されているのが一般的である。また、ミシンフレーム２は、正面側ＦＳに配置された正面壁２ＦＷと、基部２Ａと布台受け部２Ｂとの境界部分に配置された中間壁２ＭＷを有している。正面壁２ＦＷ下方には送り調整ボタン１４５が配置されている。この送り調整ボタン１４５は正面壁２ＦＷに設けられた支持孔１４５Ａに支持されている。
【００１４】
基部２Ａの上面には、基部２Ａの上部の開口を塞ぐように、図１に示すフレーム上カバー４が配設されている。また、布台受け部２Ｂの左端部には布受け台カバー２２が配設され、この布受け台カバー２２およびミシンフレーム２の布台受け部２Ｂの上面には、縫製動作を実行する際に布などの縫製物が載置される布載置板２４が配設されている。
【００１５】
布台受け部２Ｂの内部空間２Ｂａは仕切板１３によって前記基部２Ａの基部内部空間２Ａａと連通する第１布台受け部内部空間２Ｂａａと、第２布台受け部内部空間２Ｂａｂとに区切られている。第２布台受け部内部空間２Ｂａｂは、仕切板１４によりオイルパン３の内部空間から遮断されている。これら基部内部空間２Ａａと第１布台受け部内部空間２Ｂａａとにより、本実施形態の連結機構収納部１６が構成されており、第２布台受け部内部空間２Ｂａｂにより、本実施形態の送り機構収納部１７が構成されている。中間壁２ＭＷは、連結機構収納部１６と送り機構収納部１７とを分離するミシンフレーム分離壁としての機能を有する。
【００１６】
中間壁２ＭＷの左側面の上部には、頭部２Ｃを形成するための頭部用枠状壁２ＣＷが先端側ＴＳに向って延出形成されており、この頭部用枠状壁２ＣＷにより囲まれている頭部内部空間２Ｃａにより、本実施形態の針機構収納部１８が構成されている。そして、頭部２Ｃには、頭部用枠状壁２ＣＷの開口部は、図２の頭部カバー（蓋）１９によって覆われるようになっている。
【００１７】
正面壁２ＦＷの外面の左右方向のほぼ中央部分の下部には、ほぼ枠状に形成された上ルーパ用突出壁２ＦＰＷが正面側ＦＳに向って延出形成されており、この上ルーパ用突出壁２ＦＰＷの開口部は、ルーパ蓋２０ａによって覆われるようになっている。
【００１８】
そして、上ルーパ用突出壁２ＦＰＷにより囲まれている空間により、本実施形態の上ルーパ機構収納部２１が構成されている。また、ルーパ蓋２０ａの前側にはルーパカバー２０ｂが配置され、左右方向に移動し、開閉できるように構成されている。
また、上ルーパ機構収納部２１の左側には下ルーパ・二重環機構収納部２３が形成されている。
【００１９】
次に、図６〜９に基づいて本実施形態のロックミシン１の連結機構収納部１６内の構成を説明する。本実施形態のロックミシン１のミシンフレーム２の下部内の正面側ＦＳには、水平方向に延在するミシン主軸３１が配設されている。このミシン主軸３１はミシンフレーム２に保持されている主軸用軸受３３Ａ〜３３Ｄに回転自在に支持されている。本実施形態における第１主軸用軸受３３Ａ、第２主軸用軸受３３Ｂおよび第４主軸用軸受３３Ｄとしてはころがり軸受が用いられており、第３主軸用軸受３３Ｃにはメタル軸受が用いられている。このメタル軸受３３Ｃは一般にＣメタルと称されている。
【００２０】
なお、後述のように、メタル軸受３３Ｃ内にはころがり軸受（図１４）が配され、このころがり軸受によってミシン主軸３１を回転可能に支持している。このメタル軸受３３Ｃは、連結機構収納部１６と送り機構収納部１７とを分離するミシンフレーム分離壁（中間壁）２ＭＷに固定されている。
【００２１】
ミシン主軸３１の第２主軸用軸受３３Ｂが装着される第２軸受装着部３６Ｂと第３主軸用軸受３３Ｃが装着される第３軸受装着部３６Ｃとの間は、４つの太鼓状のクランクピン３７Ａ〜３７Ｄが配設されたクランクシャフトとされており、基端側ＢＳから順に、クランクピン３７Ａには上ルーパ駆動用連結ロッド４１、クランクピン３７Ｂにはメス駆動用連結ロッド４２、クランクピン３７Ｃには針駆動用連結ロッド４３、クランクピン３７Ｄには下ルーパ駆動用連結ロッド４４のそれぞれの基端部が装着されている。そして上ルーパ駆動用連結ロッド４１の先端部には、一端が上ルーパ駆動軸４６（図１６に示す）に接続された上ルーパ駆動用リンク（伝達軸）４７の他端が接続されている。また、メス駆動用連結ロッド４２の先端部には、一端がメス駆動軸４８に連結されたメス駆動用リンク４９の他端が接続されている。さらに、針駆動用連結ロッド４３の先端には、一端が針駆動軸５０に接続された針駆動用リンク５１の他端が接続されている。さらに、下ルーパ駆動用連結ロッド４４の先端部には、一端が下ルーパ駆動軸５２（図４の支持孔１３２Ｂに装着されている）に接続された下ルーパ駆動用リンク５３の他端が接続されている。
【００２２】
ミシン主軸３１の第１主軸用軸受３３Ａが装着される第１軸受装着部３６Ａと第２主軸用軸受３３Ｂが装着される第２軸受装着部３６Ｂとの間には、送り駆動用連結ロッド（伝達軸）７３を有する送りカム機構６０が配設されている。送り駆動用連結ロッド７３の先端部は、送り駆動軸（伝達軸）６１に固定された二股クランク７５に回動自在に支持されている。この送りカム機構６０は、ミシン主軸３１と送り駆動軸６１とを連結するとともに、ミシン主軸３１に対する送り駆動軸６１の駆動量を調節するためのものである。
【００２３】
ミシン主軸３１にはウォーム８５が固定されている。ウォーム８５にはウォームホイール８６が噛合されている。このウォームホイール８６は、基部２Ａの内部に配設されたオイルポンプ８０内に設けられたポンプ駆動軸８７の上端部に固定されていて、オイルポンプ８０を駆動してオイルパン３の低部に貯留されている潤滑油を供給口８０ａを介して汲み上げる。このオイルポンプ８０で汲み上げた潤滑油は吐出口８０ｂに接続された給油パイプ８１ａからフィルター部９０へ送られて潤滑油内の異物を取り除かれた後、２本の給油パイプ８１ｂ，８１ｃに供給される。給油パイプ８１ｂからの潤滑油は、第３主軸用軸受３３Ｃに形成されている給油孔３３Ｃａへ供給され、給油パイプ８１ｃからの潤滑油は針駆動軸５０へ供給される。
【００２４】
ミシン主軸３１の内部の右端部と第３主軸用軸受３３Ｃとの間には、潤滑油が流動可能な潤滑油供給路８８が形成されている。この潤滑油供給路８８は、第３軸受装着部３６Ｃの中央部に潤滑油の給油に用いる潤滑油給油口８８ａが形成されており、４つのクランクピン３７Ａ〜３７Ｄおよび送りカム機構６０の配設部の中央部分の総計５箇所に潤滑油を摺動部位に供給するための潤滑油吐出口８８ｂが配設されている。
【００２５】
給油パイプ８１ｂから第３主軸用軸受３３Ｃの給油孔３３Ｃａへ供給された潤滑油は、潤滑油給油口８８ａを介して潤滑油供給路８８内に供給される。潤滑油供給路８８内の潤滑油は矢印Ｏにて示すように、各潤滑油吐出口８８ｂから吐出されて各摺動部位、詳しくはミシン主軸３１に対する上ルーパ駆動用連結ロッド４１、メス駆動用連結ロッド４２、針駆動用連結ロッド４３、下ルーパ駆動用連結ロッド４４および送りカム機構６０の摺動部位を油潤滑することができる。
【００２６】
以上のように、本実施形態のロックミシン１においては、ミシン主軸３１の駆動力を上ルーパ駆動軸４６、メス駆動軸４８、針駆動軸５０、送り駆動軸６１および上ルーパ駆動軸４６に伝達する連結機構、詳しくは、上ルーパ駆動用連結ロッド４１、メス駆動用連結ロッド４２、針駆動用連結ロッド４３、下ルーパ駆動用連結ロッド４４および送りカム機構６０がミシンフレーム２の連結機構収納部１６の内部に収納されている。
【００２７】
上記のようにして給油パイプ８１ｂ，８１ｃからミシン主軸３１および針駆動軸５０へ供給された潤滑油はミシン主軸３１の回転および針駆動軸５０の回動に伴い周囲に飛び散り、噴霧状の微少粒子となって連結機構収納部１６内に充満する。連結機構収納部１６と、この連結機構収納部１６に隣接する針機構収納部１８、送り機構収納部１７、上ルーパ機構収納部２１および下ルーパ・二重環機構収納部２３とのそれぞれの境界部分には、噴霧状となって連結機構収納部１６内に充満する潤滑油が他の収納部内へ漏洩するのを防止するオイルシール１５０ａ〜１５０ｈが設けられるとともに、連結機構収納部１６とミシン外部との境界部分にも潤滑油がミシン外部へ漏洩するのを防止するオイルシール１５０ｉ〜１５０ｋが設けられている（図４〜７）。しかしながら、ミシンの運転時には連結機構収納部１６内部の温度および圧力が急激に上昇するので、オイルシール１５０ａ〜１５０ｋから潤滑油が漏洩するおそれがある。
【００２８】
図５、９に示す大気開放部材１６０はこのような潤滑油の漏洩を防止するための手段であり、水平に配置される本体部１６１と筒状の導入管１６２とから構成される。本体部１６１には貫通孔１６３が形成されている。この貫通孔１６３は本体部１６１の軸心に平行な予備室１６３ａと、本体部１６１の一端側に配された排気孔１６３ｂと、他端側に配された吸入孔（貫通孔開口部）１６３ｃおよび還流孔１６３ｄから構成される。吸入孔１６３ｃには、継手１６４を介して導入管１６２が接続される。排気孔１６３ｂおよび吸入孔１６３ｃは予備室１６３ａと直交してそれぞれ上方および下方に開口し、還流孔１６３ｄは本体部１６１の軸心と平行に開口している。
【００２９】
本体部１６１は排気孔１６３ｂがミシン外部に露出し、吸入孔１６３ｃおよび還流孔１６３ｄが連結機構収納部１６内に配置されるようにしてその一端側をミシンフレーム２に固定されている。
【００３０】
ミシン運転に伴い連結機構収納部１６内の温度は急激に上昇し、圧力も上昇するが、本実施形態の大気開放部材１６０を用いることにより、連結機構収納部１６内部の膨張空気が導入管１６２、本体部１６１内の貫通孔１６３を通って排気孔１６３ｂからミシン外部に開放されるので、圧力の上昇が押えられ、従ってオイルシール１５０ａ〜１５０ｋから潤滑油が連結機構収納部１６から隣接する各収納部１７，１８，２１，２３およびミシンフレーム２外へ漏洩するのを防止することができる。
【００３１】
次に図７、８、１０〜１３に基づいて送り機構収納部１７内の構成を説明する。
ミシン主軸３１は図７に示すように、第３主軸用軸受３３Ｃを境界としてミシンフレーム２の連結機構収納部１６に配置される部位と送り機構収納部１７に配置される部位とに区分されている。送り機構収納部１７に配置されている部位には、二重環カム９１と送り上下角駒９５等が装着されている。
【００３２】
送り駆動軸６１は図７に示すように、ミシンフレーム２に装着された第１送り軸用軸受１０２Ａ、第２送り軸用軸受１０２Ｂ、第３送り軸用軸受１０２Ｃにより回転自在に支持されていて、第２送り軸用軸受１０２Ｂを境界としてミシンフレーム２の連結機構収納部１６に配置される部位と送り機構収納部１７に配置される部位とに区分されている。
【００３３】
図１０に示すように、ミシン主軸３１には軸心方向にグリース貯蔵穴３１Ａを設けられるとともに、軸心方向と交差する方向にはグリース貯蔵穴３１Ａに連通するグリース供給穴３１Ｂ，３１Ｃが設けられている。グリース供給穴３１Ｃはミシン主軸３１の送り上下角駒９５が装着される偏心部分に設けられ、グリース供給穴３１Ｂは二重環カム９１が装着される位置に設けられている。グリース貯蔵穴３１Ａの開口部３１Ｄから充填されたグリースは、ミシン主軸３１の回転に伴い、グリース供給穴３１Ｂ，３１Ｃからミシン主軸３１の外部に移動し、二重環カム９１との間の摺動部および送り上下角駒９５との間の摺動部へそれぞれ供給される。なお、グリースを充填した後、開口部３１Ｄはねじ３２により蓋をされる。
【００３４】
次に上下送り機構を図１１を参照して説明する。主送り揺動桿９８および副送り揺動桿９９はその一端側の二又部９８Ａ，９９Ａ内に揺動桿支え角駒１０１を嵌合し、その他端側の二又部９８Ｂ，９９Ｂ内に送り上下角駒９５を嵌合している。揺動桿支え角駒１０１は揺動桿支え軸１００の先端に摺動自在に装着され、送り上下角駒９５はニードルベアリング９６を介してミシン主軸３１の偏心部に装着される。ミシン主軸３１が回転すると送り上下角駒９５は上下に偏心運動をするので、主送り揺動桿９８および副送り揺動桿９９は揺動桿支え軸１００の回りに揺動し、その他端側に固定された主送り歯１０３および副送り歯１０４が上下動する。
【００３５】
揺動桿支え軸１００はその先端付近に円環状の溝部１００Ａを形成され、この溝部１００Ａ内にグリースを収納可能としている。揺動桿支え角駒１０１と揺動桿支え軸１００との摺動運動部位は上記溝部１００Ａ内のグリースによって潤滑される。
【００３６】
ニードルベアリング９６は、ミシン主軸３１のグリース供給穴３１Ｃからのグリースが入り込むことにより、潤滑される。また、ニードルベアリング９６の両側面の開放部に蓋１０５Ａ，１０５Ｂを設け、送り上下角駒９５および蓋１０５Ａ，１０５Ｂにより形成される空間にグリースを封入することによりニードルベアリング９６は更に潤滑される。
【００３７】
次に前後送り機構を図１１を参照して説明する。副送り腕１０７はその下端を送り駆動軸６１に抱き締め固定されるとともにその上端側に副送りピン１１０が上下方向に摺動可能に装着されている。副送りピン１１０の円筒部１１０Ａには副送りピン角駒１０９が装着され、この副送りピン角駒１０９は副送り揺動桿９９の嵌合溝９９Ｃ内に嵌合している。従って、送り駆動軸６１が揺動すると、副送り腕１０７が前後（矢印方向）に揺動し、副送りピン１１０を介して副送り揺動桿９９も前後（矢印方向）に揺動するので、副送り歯１０４も前後動する。
【００３８】
副送りピン１１０の円筒部１１０Ａには、その軸方向のグリース貯蔵穴（図示せず）と、該貯蔵穴と交差する方向の供給穴１１０Ｂを形成され、副送りピン角駒１０９の内面と副送りピン１１０の摺動部位をグリース潤滑している。副送りピン角駒１０９に小孔１０９Ａが設けられていて、副送りピン角駒１０９と副送りピン１１０との摺動運動の際に、この小孔１０９Ａを介してグリースが移動し、副送りピン角駒１０９と副送り揺動桿９９の摺動部位が潤滑される。また、副送り腕１０７にも長手方向のグリース貯蔵穴１０７Ａと、このグリース貯蔵穴１０７Ａに直交する方向の小孔１０７Ｂを設けるとともにグリース貯蔵穴１０７Ａを塞ぐための蓋１０７Ｃを設けることにより、副送り腕１０７と副送りピン１１０の摺動部位のグリース潤滑を行なう。
【００３９】
次に差動送り機構を図１１を参照して説明する。差動調節軸１１３に固定される差動調節腕１１４の先端部が差動調節リンク１１５の下端部に連結されている。差動調節リンク１１５の上端部は副送りピン１１０に連結されている。差動調節軸１１３と一体的に構成されたレバー１１６を操作することにより差動調節腕１１４を回動してその先端部を上昇させると、差動調節リンク１１５および副送りピン１１０が上昇する。このため、送り駆動軸６１を中心に前後揺動する副送りピン１１０の揺動半径が大きくなる。従って、副送りピン１１０および副送り揺動桿９９を介して前後動される副送り歯１０４の前後送り量も大きくなる。これとは逆に差動調節腕１１４を反対方向に回動してその先端部を下降させると、副送りピン１１０の揺動半径が小さくなり、副送り歯１０４の前後送り量も小さくなる。このようにして副送り歯１０４の前後送り量を変化させることができる一方、主送り歯１０３の前後送り量は一定となる構成とされているので、差動送りが可能となる。
【００４０】
差動調節軸１１３はメタル１１７によって支持されているが、このメタル１１７内にグリースを収納することにより、メタル１１７と差動調節軸１１３の摺動部位をグリース潤滑する。
【００４１】
次に主送り機構を図１２を参照して説明する。送り駆動軸６１には主送り腕１２０の基端部が接続されている。主送り腕１２０の先端部には主送り腕ピン１２１が連結され、主送り腕ピン１２１は、主送りリンク１２２の一端側の連結穴１２２Ａに連結され、この主送りリンク１２２の他端側の連結穴１２２Ｂは主送りピンカラー１２３を介して図１１の主送り揺動桿９８に連結されている。
【００４２】
送り駆動軸６１には軸方向にグリース貯蔵穴６２が設けられるとともにこのグリース貯蔵穴６２に交差する方向に供給穴６３が設けられている。このグリース貯蔵穴６２および供給穴６３は、送り駆動軸６１と第３送り軸用軸受１０２Ｃ（図７）の摺動部位、後述する送り駆動軸６１と二重環前後腕１２６（図１３）の摺動部位等をグリース潤滑するためのものである。送り軸メタル１０２Ｃ内部にもグリース収納部が設けられ、送り駆動軸６１との摺動部位をグリース潤滑できるようになっている。
【００４３】
また、主送り腕ピン１２１には軸心方向にグリース貯蔵穴１２１Ａを、軸心方向と交差する方向に貯蔵穴１２１Ａに連通するグリース供給穴１２１Ｂを設けている。これらのグリース貯蔵穴１２１Ａおよびグリース供給穴１２１Ｂは主送り腕ピン１２１と主送りリンク１２２の摺動部位を潤滑するためのものである。グリース貯蔵穴１２１Ａは蓋１２１Ｃによって閉じられている。
【００４４】
主送りリンク１２２は凹部１２２Ｃを備え、この凹部１２２Ｃにグリースを貯蔵可能とされている。凹部１２２Ｃは連結穴１２２Ａ，１２２Ｂと連通し、主送りリンク１２２と主送り腕ピン１２１の摺動部位および主送りリンク１２２と主送りピンカラー１２３の摺動部位をグリース潤滑する。
【００４５】
次に二重環ルーパ機構について図１３を参照して説明する。ミシン主軸３１に固定される二重環カム９１は偏心している。この二重環カム９１と二重環ロッド９４の間にニードルベアリング９２が配されている。二重環ロッド９４の先端側は二重環ロッドピン１２５を介して二重環前後腕１２６に連結されている。二重環前後腕１２６は嵌合穴１２６Ａ内に送り駆動軸６１を嵌合することにより、送り駆動軸６１に対して回動可能とされている。この二重環前後腕１２６には、その下端部に二重環角駒１２７および二重環角駒ピン１２８が設けられている。二重環角駒１２７の下方には二重環駆動軸１４０に抱き締め固定された二重環角駒抱き１４１が配され、この二重環角駒抱き１４１は二重環角駒１２７と嵌合している。
【００４６】
ミシン主軸３１が回転すると、二重環カム９１、ニードルベアリング９２を介して二重環ロッド９４が揺動し、その先端側が前後（図の矢印方向）に動き、二重環ロッドピン１２５を介して二重環前後腕１２６が送り駆動軸６１を中心に前後方向に揺動する。すると、二重環角駒１２７、二重環角駒ピン１２８、二重環角駒抱き１４１を介して二重環駆動軸１４０が前後動する。
【００４７】
二重環カム９１には軸心方向に貯蔵穴が設けられるとともに軸心方向と交差する方向に前記貯蔵穴に連通するグリース供給穴９１Ａが設けられている。前述のようにミシン主軸３１のグリース供給穴３１Ｂ（図１０）からのグリースがグリース供給穴９１Ａを介して二重環カム９１とニードルベアリング９２の間の摺動部を潤滑するが、二重環カム９１内の貯蔵穴内のグリースも、グリース供給穴９１Ａを介して二重環カム９１とニードルベアリング９２の間の摺動部を潤滑する。また、ニードルベアリング９２の開放部の両側面に蓋１４２，１４３を設け、二重環カム９１と二重環ロッド９４および蓋１４２，１４３により形成される空間にもグリースを封入することによりニードルベアリング９２は潤滑される。更に二重環ロッド９４の二重環カム９１との連結穴部の内面に円環状の溝９４Ａを形成してグリースを保持可能としている。
【００４８】
また、二重環ロッド９４の内部には、ニードルベアリング９２との摺動部と二重環ロッドピン１２５との摺動部を連通する溝９４Ｂを設け、この溝９４Ｂにグリースを貯留する構成としている。なお、穴９４Ｃは、溝９４Ｂ内にグリースを充填するための穴である。これにより、二重環ロッド９４とニードルベアリング９２の摺動部および二重環ロッド９４と二重環ロッドピン１２５の摺動部をグリース潤滑している。特に、ニードルベアリング９２に対しては、ミシン主軸３１内部から供給されるグリース、二重環ロッド９４の溝９４Ａ内に保持されるグリース、二重環カム９１と二重環ロッド９４および蓋１４２，１４３により形成される空間内に封入されるグリースに加え、ニードルベアリング９２の外周部へ向けてグリースを供給可能となり、潤滑が完全となる。
【００４９】
二重環ロッドピン１２５の軸心方向には貯蔵穴１２５Ａを、軸心方向と交差する方向に前記貯蔵穴１２５Ａに連通するグリース供給穴１２５Ｂを設けるとともに、貯蔵穴１２５Ａを閉じる蓋１２５Ｃを設けている。この貯蔵穴１２５Ａおよびグリース供給穴１２５Ｂからのグリースは二重環ロッドピン１２５と二重環ロッド９４の摺動部を潤滑する。
【００５０】
二重環角駒ピン１２８の軸心方向に貯蔵穴１２８Ａを、軸心方向と交差する方向に前記貯蔵穴１２８Ａに連通するグリース供給穴１２８Ｂを設けている。これにより二重環角駒ピン１２８と二重環角駒１２７の摺動部位をグリース潤滑する。また、二重環角駒１２７の内部に摺動穴１２７Ａを設け、この摺動穴１２７Ａと交差する方向に前記摺動穴１２７Ａに連通するグリース供給穴１２７Ｂを設けるとともに、この貯蔵穴１２８Ａを閉じる蓋１２８Ｃを設けている。これにより、二重環角駒ピン１２８と二重環角駒１２７の摺動部位のグリース潤滑に加え、二重環角駒１２７と二重環角駒抱き１４１の摺動部のグリース潤滑を行なう。
【００５１】
また、二重環前後腕１２６の嵌合穴１２６Ａ内に図示しない溝部を設け、送り駆動軸６１内部から供給されるグリースを保持するようにして、送り駆動軸６１との摺動部を確実にグリース潤滑できるようにしている。
【００５２】
送り機構収納部１７内には、駆動軸であるミシン主軸３１および送り駆動軸６１の一部分と、駆動軸３１，６１からの駆動力を所定の運動に変換して送り歯１０３，１０４に伝達する送り機構および二重環駆動軸１４０を前後動する二重環ルーパ機構が収納されているが、本実施形態においては以上説明したように、駆動軸３１，６１および各機構の所定箇所にグリース貯蔵穴を設けることにより、送り機構収納部１７内の各摺動部位にグリースが供給され、焼付を防止している。
【００５３】
なお、グリース貯蔵穴と、そのグリース貯蔵穴に連通するグリース供給穴が設けられている機構部品や駆動軸３１，６１においては、グリース貯蔵穴から一度に大量のグリースが流出するのを防ぎ、少量ずつ安定してグリースを供給可能とするため、グリース供給穴には、フェルト等の多孔性部材を装着することが好ましい。あるいは、グリース貯蔵穴内の、グリース供給穴付近に多孔性部材を配しても同様の効果が得られる。
【００５４】
次に、図１４および１５に基づいて第３主軸用軸受におけるメタル軸受３３Ｃの詳細構造を説明する。このメタル軸受３３Ｃは前述のように連結機構収納部１６と送り機構収納部１７とを分離するミシンフレーム分離壁（中間壁）２ＭＷに固定されている。
【００５５】
この第３主軸用軸受においては、メタル軸受３３Ｃでミシン主軸３１を支持し、オイルシール１５０ｂによって連結機構収納部１６内の潤滑油が送り機構収納部１７へ漏洩するのを防止することもできる。しかしながら、すべり軸受の場合は、その構造上、ミシン主軸３１との間にある程度のクリアランスを与えなければならない。このため、連結機構収納部１６内の潤滑油がそのクリアランスを通って移動してしまう。このクリアランスを通過する潤滑油の量が多くなると、オイルシール１５０ｂによる漏洩防止手段を越えて送り機構収納部１７へ漏洩することになる。
【００５６】
そこで、本実施形態では、第３主軸用軸受においても、第１、２、４主軸用軸受と同様、ころがり軸受を用いてミシン主軸３１を支持する構造として、軸受とミシン主軸３１との間のクリアランスを小さくすることとした。
【００５７】
本実施形態におけるメタル軸受３３Ｃは、その軸方向中央部付近に凸部１７０が形成され、この凸部１７０に給油孔３３Ｃａが設けられている。一方、ミシン主軸３１には環状溝部１７２が形成され、この環状溝部１７２に潤滑油給油口８８ａが開口している。メタル軸受３３Ｃの凸部１７０は、その幅をミシン主軸３１の環状溝部１７２の幅よりも大きく形成されて、環状溝部１７２を塞ぐような位置に配されている。このような構成により、給油孔３３Ｃａからの潤滑油が潤滑油給油口８８ａを介してミシン主軸３１内の潤滑油供給路８８へ供給されるようになっている。
【００５８】
メタル軸受３３Ｃの内部空間（装着溝部）は、凸部１７０を境に連結機構収納部側溝部１７４と、送り機構収納部側溝部１７６に２分されていて、連結機構収納部側溝部１７４にはボールベアリング１７８が装備され、送り機構収納部側溝部１７６にはボールベアリング１８０とオイルシール１５０ｂが凸部１７０側から順に装備されている。ボールベアリング１７８，１８０はいずれも片側接触シール付きのもので、連結機構収納部１６側のボールベアリング１７８は連結機構収納部１６側に接触シール１７８Ａが設けられ、送り機構収納部１７側のボールベアリング１８０は送り機構収納部１７側に接触シール１８０Ａが設けられている。
【００５９】
接触シール１７８Ａ，１８０Ａは、潤滑油がボールベアリング１７８，１８０の内輪と外輪との間を通過するのを防ぐためのものである。したがって、送り機構収納部側溝部１７６のボールベアリング１８０の場合には、送り機構収納部１７へ潤滑油が洩れるのを防止するために接触シール１８０Ａを設けている。一方、連結機構収納部側溝部１７４のボールベアリング１７８の場合には、給油孔３３Ｃａ、潤滑油給油口８８ａを通ってミシン主軸３１内部へ給油すべき潤滑油が連結機構収納部１６へ大量に流出すると、ミシン主軸３１内への給油機能が減じてしまうため、これを防ぐため、接触シール１７８Ａを設けている。上記の構成の場合、ボールベアリング１７８，１８０自体の潤滑は、給油孔３３Ｃａから入り込む適量の潤滑油によって常時なされる。なお、送り機構収納部側溝部１７６側のボールベアリング１７８の接触シール１７８Ａは、上記とは反対側の凸部１７０側に設けたものでも良い。この場合は、ボールベアリング１７８自体の潤滑は、連結機構収納部１６側から入り込む潤滑油によって行なわれる。
【００６０】
ボールベアリング１８０はその構造上、外輪とメタル軸受３３Ｃの間および内輪とミシン主軸３１の間のクリアランスを、ミシン主軸３１とのすべり軸受との間のクリアランスよりも小さくすることができるが、それでもそのクリアランスから僅かの潤滑油が通るため、オイルシール１５０ｂによって、潤滑油が送り機構収納部１７へ洩れるのを防いでいる。
【００６１】
メタル軸受３３Ｃには、送り機構収納部側溝部１７６と連結機構収納部１６とを連通する油還流穴１８４が設けられている。すなわち、送り機構収納部側溝部１７６のボールベアリング１８０と凸部１７０との間の空間１７６Ａと、オイルシール１５０ｂとボールベアリング１８０との間の空間１７６Ｂは、それぞれ油還流穴１８４によって連結機構収納部１６と連通している。メタル軸受３３Ｃの凸部１７０とミシン主軸３１との間の隙間から送り機構収納部側溝部１７６内へ移動する潤滑油は先ず空間１７６Ａに入り込み、その一部は油還流穴１８４から連結機構収納部１６へと還流され、他の一部はボールベアリング１８０の潤滑に使用され、残余の僅かな部分がボールベアリング１８０の内輪とミシン主軸３１との間およびボールベアリング１８０の外輪とメタル軸受３３Ｃとの間を通って空間１７６Ｂへ潤滑油が侵入する。この空間１７６Ｂ内の潤滑油はオイルシール１５０ｂによって送り機構収納部１７への侵入を阻止されるとともに、油還流穴１８４によって連結機構収納部１６へ還流される。
【００６２】
以上のように、本実施形態においては、メタル軸受３３Ｃに、接触シール１７８Ａ，１８０Ａ付きボールベアリング１７８，１８０、オイルシール１５０ｂ等を装備したので、オイルシール１５０ｂから送り機構収納部１７への油の漏洩をほぼ完全に防止している。なお、オイルシール１５０ｂは、送り機構収納部１７からメタル軸受３３Ｃ内部へのグリースの漏洩を防止する機能も有している。
次に図６、１６および１７に基づいて上ルーパ機構収納部２１内の構成を説明する。
【００６３】
図６に示すように上ルーパ駆動軸４６は、ミシンフレーム２をミシン主軸３１の長手方向に対して直交する方向において同軸上に貫通するようにして形成された上ルーパ軸支持孔１１８Ａ，１１８Ｂにそれぞれ配置されている軸受（図示せず）によって回転自在に保持されている。この上ルーパ駆動軸４６の正面側ＦＳに位置する先端部は、正面壁２ＦＷの外側に形成されている上ルーパ機構収納部２１内に突出されている。
【００６４】
図１６および１７に示すように、上ルーパ機構収納部２１内において、上ルーパ駆動軸４６の先端部には上ルーパ腕７６の一端が固定されている。上ルーパ腕７６の他端は、上ルーパ抱きピン７７を介して上ルーパ抱き７８に連結されている。上ルーパ抱き７８はその先端に上ルーパ７４を支持するもので、上ルーパガイド７９によって摺動自在に支持されている。上ルーパガイド７９は上ルーパガイド支え７２により、その中心の回りを図の矢印方向に回動自在に支持されている。
【００６５】
本実施形態においては、上ルーパ抱きピン７７内に軸心方向に貯蔵穴７７Ａを、軸心方向と交差する方向に前記貯蔵穴７７Ａに連通するグリース供給穴７７Ｂを設けるとともに、貯蔵穴７７Ａを塞ぐ蓋７７Ｃを設けている。蓋７７Ｃからのグリースは、上ルーパ抱きピン７７と上ルーパ抱き７８の摺動部をグリース潤滑して焼付を防止することができる。
【００６６】
なお、グリース貯蔵穴７７Ａから一度に大量のグリースが流出するのを防ぎ、少量ずつ安定してグリースを供給可能とするため、グリース供給穴７７Ｂには、フェルト等の多孔性部材を装着することが好ましい。あるいは、グリース貯蔵穴７７Ａ内の、グリース供給穴７７Ｂ付近に多孔性部材を配しても同様の効果が得られる。
次に図４、１８および１９に基づいて針機構収納部１８内の構成を説明する。
【００６７】
針駆動軸５０は、図４に示すように基部２Ａの上方においてミシンフレーム２の孔１３３Ａ，１３３Ｂ内に配置された軸受（図示せず）に回転自在に支持されている。この針駆動軸５０の先端部は、図１８および１９に示すように、ミシンフレーム２の針機構収納部１８内に突出して、針駆動腕５５の一端が固定されている。針駆動腕５５の他端は第１針駆動リンクピン５６を介して針駆動リンク５７に連結され、針駆動リンク５７は第２針駆動リンクピン５８を介して針棒１２９に連結されている。針棒１２９は、ミシンフレーム２の頭部２Ｃに配設された上下一対の軸受である針棒上メタル１３０Ａおよび針棒下メタル１３０Ｂにより往復動可能に支持されている。この針機構により、針棒１２９が上下動する。
【００６８】
針棒上メタル１３０Ａおよび針棒下メタル１３０Ｂの内部にはグリースを保持可能な溝部（図示せず）が形成され、この溝部に貯留されたグリースにより、針棒１２９との摺動部を潤滑する。また図１９に示すように、第１針駆動リンクピン５６の内部に、その軸心方向に貯蔵穴５６Ａを、軸心方向と交差する方向に前記貯蔵穴５６Ａに連通するグリース供給穴５６Ｂを設けるとともに貯蔵穴５６Ａを塞ぐ蓋５６Ｃを設けている。これにより、第１針駆動リンクピン５６と針駆動リンク５７の摺動部位をグリース潤滑している。同様に、第２針駆動リンクピン５８の内部に、その軸心方向に貯蔵穴５８Ａを、軸心方向と交差する方向に前記貯蔵穴５８Ａに連通するグリース供給穴５８Ｂを設けるとともに貯蔵穴５８Ａを塞ぐ蓋５８Ｃを設けている。これにより、第２針駆動リンクピン５８と針駆動リンク５７の摺動部位をグリース潤滑している。このように、針機構収納部１８内の各摺動部位（各運動部位）にグリースが供給されるので、焼付を防止することができる。
【００６９】
なお、グリース貯蔵穴５６Ａ，５８Ａから一度に大量のグリースが流出するのを防ぎ、少量ずつ安定してグリースを供給可能とするため、グリース供給穴５６Ｂ，５８Ｂには、フェルト等の多孔性部材を装着することが好ましい。あるいは、グリース貯蔵穴５６Ａ，５８Ａ内の、グリース供給穴５６Ｂ，５８Ｂ付近に多孔性部材を配しても同様の効果が得られる。
【００７０】
なお、図４，６において、１３２Ａ，１３２Ｂは下ルーパ駆動軸５２を回転自在に支持する軸受を収納する支持孔であり、ミシンフレーム２をミシン主軸３１の長手方向に対して直交する方向において同軸上に貫通するようにして形成されている。また、１３５Ａ，１３５Ｂは二重環駆動軸１４０を回転自在に支持する軸受を収納する支持孔であり、ミシンフレーム２をミシン主軸３１の長手方向に対して直交する方向において同軸上に貫通するようにして形成されている。
【００７１】
以上本発明を図面に示した実施の形態に基づいて説明したが、本発明はこの実施の形態に限定されず、種々変更することができる。
【００７２】
【発明の効果】
請求項１記載のミシンによれば、送り機構収納部をグリース潤滑としたことにより、送り機構収納部からの潤滑油の漏洩という問題をなくすることができる。また、メタル軸受の内部にミシン主軸を回動可能に支持するボールベアリングを装備しているので、軸受け部とミシン主軸との間のクリアランスを小さくすることができ、従って、送り機構収納部へ向けて該クリアランスを通過する潤滑油を極力少なくすることができる。また、該ボールベアリングは接触シール付きであるので、潤滑油が内輪と外輪の間を通って送り機構収納部へ漏洩することを防止することができる。
【００７３】
請求項２記載のミシンによれば、メタル軸受は、凸部を境に送り機構収納部側と連結機構収納部側に２分された装着溝部を有し、送り機構収納部側溝部において接触シール付きボールベアリングとオイルシールが凸部側から順に装備されているので、ボールベアリングとミシン主軸との間の僅かなクリアランスを通過した潤滑油が送り機構収納部へ漏洩するのを、オイルシールによって防止することができる。
【００７４】
請求項３記載のミシンによれば、送り機構収納部側溝部と連結機構収納部とを連通する油還流穴を設けたので、オイルシールによる送り機構収納部への潤滑油漏洩防止効果を更に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本実施形態のミシンの要部を示す外観斜視図
【図２】本実施形態のミシンのミシンフレームおよびその近傍の要部の分解斜視図
【図３】本実施形態のミシンのミシンフレームを簡略化して示す左側面図
【図４】図３のＸ−Ｘ線に沿った断面図
【図５】図３のＹ−Ｙ線に沿った断面図
【図６】図３の下面図
【図７】本実施形態のミシンのミシン主軸および送り駆動軸近傍を示す下面図
【図８】本実施形態のミシンのミシン主軸の構造を示す正面図
【図９】本実施形態のミシンの正面図
【図１０】本実施形態の送り機構収納部内に配される主軸のグリース貯蔵穴を示す図
【図１１】本実施形態の送り機構収納部内に配される各機構を示す斜視図
【図１２】本実施形態の送り機構収納部内に配される各機構を示す斜視図
【図１３】本実施形態の送り機構収納部内に配される各機構を示す斜視図
【図１４】本実施形態のミシンの要部を示す一部断面図
【図１５】本実施形態のミシンのメタル軸受およびミシン主軸を示す図１４のＺ−Ｚ断面図
【図１６】本実施形態のミシンの上ルーパ機構収納部の構造を示す正面図
【図１７】本実施形態のミシンの上ルーパ機構収納部内に配される各機構を示す斜視図
【図１８】本実施形態のミシンの針機構収納部の構造を示す左側面図
【図１９】本実施形態のミシンの針機構収納部部内に配される各機構を示す斜視図
【符号の説明】
２　ミシンフレーム
２ＭＷ　ミシンフレーム分離壁
１６　連結機構収納部
１７　送り機構収納部
３１　ミシン主軸
３３Ｃ　メタル軸受
３３Ｃａ　給油孔
４６　上ルーパ駆動軸
５０　針駆動軸
６１　送り駆動軸
８８ａ　潤滑油給油口
１０３，１０４　送り歯
１５０ｂ　オイルシール
１７０　凸部
１７４　連結機構収納部側溝部
１７６　送り機構収納部側溝部
１７８，１８０　ボールベアリング
１７８Ａ，１８０Ａ　接触シール
１８４　油還流穴[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a sewing machine suitable for preventing contamination of a sewing product due to leakage of lubricating oil.
[0002]
[Prior art]
In general, in a lock sewing machine that performs double chain stitching and overlock sewing at high speed, a coupling mechanism that transmits a driving force of a sewing machine main shaft to each drive shaft such as a needle drive shaft, a feed drive shaft, and an upper looper drive shaft. At least one of the components represented by the needle mechanism that transmits the driving force output from the drive shaft to the needle bar, the feed mechanism that transmits the feed dog, the upper looper mechanism that transmits the upper looper, and the like is movable. In addition, sliding parts (moving parts) where one part is supported in contact with the other part are provided everywhere.
[0003]
The sliding portion of the conventional sewing machine generates heat due to the generation of wear powder due to the wear of the sliding portion and the sliding resistance (friction resistance) generated at the sliding portion as the sewing machine operates at high speed. It is known that heat generation causes seizure damage and the like.
[0004]
Therefore, in order to prevent the generation of abrasion powder and seizure damage due to the abrasion of such sliding parts, in a conventional lock sewing machine, an oil pan is provided at a lower portion of a sewing machine frame to provide, for example, a kinematic viscosity of 5 to 35 cSt. A low-viscosity lubricating oil is stored, and the stored lubricating oil is forcibly supplied to sliding parts using an oil pump driven by the driving force of the sewing machine spindle, or the stored lubricating oil is supplied using an oil core. By lubricating the sliding parts, a lubricating film is formed to prevent the generation of wear powder and seizure damage due to wear.
[Patent Document 1] Japanese Patent Application Laid-Open No. Hei 10-113490
[Problems to be solved by the invention]
However, in the conventional lock sewing machine described above, the supply amount of the lubricating oil necessary for forming the lubricating film differs depending on the sliding portion, and the lubricating oil supply amount can be accurately controlled for each sliding portion. In particular, lubricating oil leaks from feed parts such as the needle bar, upper looper, main feed rocker, and sub-feed rocker where linear movement is performed, which contaminates sewing materials such as cloth and operator's work. There was a problem that deterioration of the environment was inevitable.
[0006]
That is, if the supply amount of the lubricating oil is large, the lubricating oil leaks from the sliding portion, causing contamination of the sewn product and deterioration of the working environment. It is difficult to achieve both leakage prevention and durability of the sewing machine.
[0007]
The present invention has been made in view of this point, and an object of the present invention is to provide a sewing machine that can prevent leakage of lubricating oil that contaminates a sewn product and achieve durability of the sewing machine.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, the feature of the invention according to claim 1 is that the driving force of the sewing machine main shaft 31 disposed on the sewing machine frame 2 is transmitted to the needle driving shaft 50, the feed driving shaft 61, and the upper looper driving shaft 46. In a sewing machine that performs at least double chain stitching or edge overlock stitching, the driving force output from the feed drive shaft 61, which is disposed on the tip side of the feed drive shaft 61, is converted into a predetermined motion to feed dogs 103, 104. And a coupling mechanism for transmitting the driving force of the main shaft of the sewing machine to at least the needle drive shaft 50, the feed drive shaft 61, and the upper looper drive shaft 46. A coupling mechanism housing portion 16, a sewing machine main shaft 31 disposed from the connection mechanism housing portion 16 to the feed mechanism housing portion 17 and having a lubricating oil supply port 88 a formed therein; A sewing machine frame separating wall 2MW for separating the mechanism housing portion 16 and the feed mechanism housing portion 17, a metal bearing 33C fixed to the sewing machine frame separating wall 2MW, supporting the sewing machine main shaft 31, and having an oil supply hole 33Ca formed therein; By providing oil to the coupling mechanism housing section 16 through an oil supply hole 33Ca of the metal bearing 33C and a lubricating oil supply port 88a of the sewing machine main shaft 31, the connection mechanism housing section 16 is oil-lubricated. The feed mechanism accommodating portion 17 is grease-lubricated, and the metal bearing 33C has the lubrication hole 33Ca formed in a convex portion 170 provided at a position covering the lubrication oil lubrication port 88a of the sewing machine main shaft 31, and the inside thereof is formed. Equipped with a ball bearing 180 with a contact seal 180A that rotatably supports the sewing machine spindle 31. That.
[0009]
A feature of the sewing machine according to claim 2 is that, in the sewing machine according to claim 1, the metal bearing 33C is divided into a feed mechanism housing part side 176 and a coupling mechanism housing part side 174 with the convex part 170 as a boundary. It has a groove, and the point is that the ball bearing 180 with the contact seal and the oil seal 150b are sequentially provided from the side of the convex portion 170 in the groove 176 on the side of the feed mechanism housing portion.
[0010]
A feature of the sewing machine according to the third aspect is that, in the sewing machine according to the second aspect, an oil recirculation hole 184 that connects the feed mechanism housing portion side groove portion 176 and the coupling mechanism housing portion 16 is provided.
[0011]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described with reference to embodiments shown in the drawings.
First, the appearance of the lock sewing machine 1 of the present embodiment and the configuration of the sewing machine frame 2 will be described with reference to FIGS.
[0012]
In the lock sewing machine 1 of the present embodiment, an oil pan 3 is provided below a sewing machine frame 2. The oil pan 3 has an opening at an upper part, and a low-viscosity lubricating oil having a kinematic viscosity of, for example, about 5 to 35 cSt for oil lubrication at a sliding portion is stored in an inner lower part thereof. In the drawing, FS is the front side where the operator is located, RS is the back side which is located on the opposite side of the front side FS, TS is the left end side as viewed from the front side FS, and BS is the right base end as viewed from the front side FS. Side. The lock sewing machine 1 is a sewing machine that performs at least double chain stitching or overlock stitching. Here, the double chain stitch includes decorative stitching.
[0013]
The sewing machine frame 2 includes a base 2A disposed on the base end BS, a cloth base receiving part 2B extending from the lower left side of the base 2A toward the distal end side TS, and a cloth base from the upper left side of the base 2A. It has a head 2C extending toward the distal end side TS in parallel with the receiving portion 2B. Generally, the sewing machine frame 2 is integrally formed by casting or the like. Further, the sewing machine frame 2 has a front wall 2FW disposed on the front side FS, and an intermediate wall 2MW disposed at a boundary between the base 2A and the pedestal receiving portion 2B. A feed adjustment button 145 is arranged below the front wall 2FW. The feed adjustment button 145 is supported by a support hole 145A provided in the front wall 2FW.
[0014]
A frame upper cover 4 shown in FIG. 1 is disposed on the upper surface of the base 2A so as to close the opening at the top of the base 2A. A cloth pedestal cover 22 is provided on the left end of the cloth pedestal receiving portion 2B. The cloth pedestal cover 22 and the upper surface of the cloth pedestal receiving portion 2B of the sewing machine frame 2 are provided with a sewing operation. A cloth placing plate 24 on which a sewing product such as a cloth is placed is provided.
[0015]
The internal space 2Ba of the base 2B is partitioned by the partition 13 into a first internal space 2Baa of the base and a second internal space 2Bab communicating with the base 2Aa of the base 2A. I have. The inner space 2Bab of the second cloth base receiving portion is isolated from the inner space of the oil pan 3 by the partition plate 14. The base mechanism internal space 2 Aa and the first cloth base receiving part internal space 2 Baa constitute the coupling mechanism housing part 16 of the present embodiment, and the second cloth base receiving part internal space 2 Bab configures the feed mechanism of the present embodiment. A storage section 17 is configured. The intermediate wall 2MW has a function as a sewing machine frame separation wall that separates the connection mechanism housing section 16 and the feed mechanism housing section 17 from each other.
[0016]
At the upper part of the left side surface of the intermediate wall 2MW, a head frame-shaped wall 2CW for forming the head 2C is formed extending toward the distal end side TS, and is surrounded by the head frame-shaped wall 2CW. The head internal space 2Ca thus formed constitutes the needle mechanism accommodating portion 18 of the present embodiment. In the head 2C, the opening of the head frame-shaped wall 2CW is covered by a head cover (lid) 19 in FIG.
[0017]
A substantially frame-shaped upper looper projecting wall 2FPW extending toward the front side FS is formed below the outer wall of the front wall 2FW at a substantially central portion in the left-right direction. The opening of the 2FPW is covered by a looper lid 20a.
[0018]
The space surrounded by the upper looper projecting wall 2FPW constitutes the upper looper mechanism housing section 21 of the present embodiment. A looper cover 20b is disposed in front of the looper lid 20a, and is configured to move in the left-right direction and open and close.
On the left side of the upper looper mechanism housing section 21, a lower looper / double ring mechanism housing section 23 is formed.
[0019]
Next, a configuration inside the coupling mechanism housing portion 16 of the lock sewing machine 1 according to the present embodiment will be described with reference to FIGS. On the front side FS in the lower part of the sewing machine frame 2 of the lock sewing machine 1 of the present embodiment, a sewing machine main shaft 31 extending in the horizontal direction is provided. The sewing machine main shaft 31 is rotatably supported by main shaft bearings 33A to 33D held on the sewing machine frame 2. Rolling bearings are used as the first spindle bearing 33A, the second spindle bearing 33B, and the fourth spindle bearing 33D in the present embodiment, and a metal bearing is used as the third spindle bearing 33C. This metal bearing 33C is generally called C metal.
[0020]
As will be described later, a rolling bearing (FIG. 14) is provided in the metal bearing 33C, and the sewing machine main shaft 31 is rotatably supported by the rolling bearing. The metal bearing 33C is fixed to a sewing machine frame separation wall (intermediate wall) 2MW that separates the coupling mechanism housing section 16 and the feed mechanism housing section 17.
[0021]
Four drum-shaped crank pins 37A are provided between the second bearing mounting portion 36B of the sewing machine main shaft 31 on which the second main shaft bearing 33B is mounted and the third bearing mounting portion 36C of the third main shaft bearing 33C mounted thereon. To 37D are arranged. In order from the base end BS, the crank pin 37A is connected to the upper looper driving connecting rod 41, the crank pin 37B is connected to the female driving connecting rod 42, and the crank pin 37C. The base end of the lower looper driving connecting rod 44 is attached to the needle driving connecting rod 43 and the crank pin 37D. The other end of the upper looper drive link (transmission shaft) 47 having one end connected to the upper looper drive shaft 46 (shown in FIG. 16) is connected to the distal end of the upper looper drive connection rod 41. The other end of the female drive link 49, one end of which is connected to the female drive shaft 48, is connected to the distal end of the female drive connecting rod 42. Further, the other end of the needle driving link 51 whose one end is connected to the needle driving shaft 50 is connected to the distal end of the needle driving connecting rod 43. Further, the other end of the lower looper driving link 53 whose one end is connected to the lower looper driving shaft 52 (attached to the support hole 132B in FIG. 4) is connected to the distal end of the lower looper driving connecting rod 44. Have been.
[0022]
A feed driving connecting rod (transmission) is provided between a first bearing mounting portion 36A of the sewing machine main shaft 31 on which the first main shaft bearing 33A is mounted and a second bearing mounting portion 36B of the second main shaft bearing 33B mounted thereon. A feed cam mechanism 60 having a shaft 73 is provided. The distal end of the feed drive connecting rod 73 is rotatably supported by a forked crank 75 fixed to a feed drive shaft (transmission shaft) 61. The feed cam mechanism 60 connects the sewing machine main shaft 31 and the feed drive shaft 61 and adjusts the driving amount of the feed drive shaft 61 with respect to the sewing machine main shaft 31.
[0023]
A worm 85 is fixed to the sewing machine main shaft 31. A worm wheel 86 meshes with the worm 85. The worm wheel 86 is fixed to the upper end of a pump drive shaft 87 provided in an oil pump 80 provided inside the base 2A, and drives the oil pump 80 to lower the oil pan 3. The stored lubricating oil is pumped up through the supply port 80a. The lubricating oil pumped up by the oil pump 80 is sent from the oil supply pipe 81a connected to the discharge port 80b to the filter unit 90 to remove foreign matter in the lubricating oil, and then supplied to the two oil supply pipes 81b and 81c. You. The lubricating oil from the oil supply pipe 81b is supplied to an oil supply hole 33Ca formed in the third spindle bearing 33C, and the lubricating oil from the oil supply pipe 81c is supplied to the needle drive shaft 50.
[0024]
A lubricating oil supply passage 88 through which lubricating oil can flow is formed between the right end inside the sewing machine main shaft 31 and the third main shaft bearing 33C. In the lubricating oil supply passage 88, a lubricating oil supply port 88a used for supplying lubricating oil is formed at the center of the third bearing mounting portion 36C, and the four crank pins 37A to 37D and the feed cam mechanism 60 are arranged. Lubricating oil discharge ports 88b for supplying lubricating oil to sliding parts are provided at a total of five places in the central part of the section.
[0025]
The lubricating oil supplied from the lubrication pipe 81b to the lubrication hole 33Ca of the third spindle bearing 33C is supplied into the lubrication oil supply passage 88 through the lubrication oil supply port 88a. As shown by an arrow O, the lubricating oil in the lubricating oil supply passage 88 is discharged from each lubricating oil discharge port 88b and connected to each sliding portion, specifically, the upper looper driving connecting rod 41 for the sewing machine main shaft 31, and the female driving The sliding portions of the connecting rod 42, the needle driving connecting rod 43, the lower looper driving connecting rod 44, and the feed cam mechanism 60 can be lubricated with oil.
[0026]
As described above, in the lock sewing machine 1 of the present embodiment, the driving force of the sewing machine main shaft 31 is transmitted to the upper looper drive shaft 46, the knife drive shaft 48, the needle drive shaft 50, the feed drive shaft 61, and the upper looper drive shaft 46. More specifically, the upper looper driving connecting rod 41, the female driving connecting rod 42, the needle driving connecting rod 43, the lower looper driving connecting rod 44, and the feed cam mechanism 60 are connected to the connecting mechanism housing portion of the sewing machine frame 2. 16 are housed inside.
[0027]
The lubricating oil supplied from the oil supply pipes 81b and 81c to the sewing machine main shaft 31 and the needle drive shaft 50 as described above scatters around with the rotation of the sewing machine main shaft 31 and the rotation of the needle drive shaft 50, and spray-like fine particles. As a result, the inside of the coupling mechanism housing portion 16 is filled. Boundaries of the coupling mechanism storage section 16 and the needle mechanism storage section 18, the feed mechanism storage section 17, the upper looper mechanism storage section 21, and the lower looper / double ring mechanism storage section 23 adjacent to the connection mechanism storage section 16. The parts are provided with oil seals 150a to 150h for preventing the lubricating oil which is sprayed and filled in the coupling mechanism storage part 16 from leaking into other storage parts, and the coupling mechanism storage part 16 and the outside of the sewing machine are provided. Oil seals 150i to 150k for preventing the leakage of the lubricating oil to the outside of the sewing machine are also provided at the boundary portion between the seals (FIGS. 4 to 7). However, during operation of the sewing machine, the temperature and the pressure inside the coupling mechanism housing portion 16 rise rapidly, so that the lubricating oil may leak from the oil seals 150a to 150k.
[0028]
The air release member 160 shown in FIGS. 5 and 9 is a means for preventing such leakage of the lubricating oil, and is composed of a main body 161 disposed horizontally and a tubular introduction pipe 162. A through hole 163 is formed in the main body 161. The through hole 163 has a spare chamber 163a parallel to the axis of the main body 161; an exhaust hole 163b provided at one end of the main body 161; and a suction hole (through hole opening) 163c provided at the other end. And a return hole 163d. An inlet pipe 162 is connected to the suction hole 163c via a joint 164. The exhaust hole 163b and the suction hole 163c open upward and downward, respectively, orthogonal to the preliminary chamber 163a, and the return hole 163d opens parallel to the axis of the main body 161.
[0029]
One end of the main body 161 is fixed to the sewing machine frame 2 such that the exhaust hole 163b is exposed to the outside of the sewing machine, and the suction hole 163c and the return hole 163d are arranged in the coupling mechanism housing portion 16.
[0030]
Although the temperature inside the coupling mechanism housing section 16 rises rapidly and the pressure also rises with the sewing machine operation, the use of the air release member 160 of the present embodiment allows the expansion air inside the coupling mechanism housing section 16 to flow through the introduction pipe 162. , Through the through hole 163 in the main body 161, the exhaust hole 163 b is opened to the outside of the sewing machine, so that a rise in pressure is suppressed, so that the lubricating oil from the oil seals 150 a to 150 k is adjoined from the coupling mechanism housing 16. Leakage outside the storage sections 17, 18, 21, 23 and the sewing machine frame 2 can be prevented.
[0031]
Next, the configuration inside the feed mechanism housing section 17 will be described with reference to FIGS.
As shown in FIG. 7, the sewing machine main shaft 31 is divided into a part arranged in the coupling mechanism housing part 16 of the sewing machine frame 2 and a part arranged in the feed mechanism housing part 17 with the third main shaft bearing 33C as a boundary. I have. A double ring cam 91 and a feed vertical square piece 95 are mounted on a portion arranged in the feed mechanism housing portion 17.
[0032]
As shown in FIG. 7, the feed drive shaft 61 is rotatably supported by a first feed shaft bearing 102A, a second feed shaft bearing 102B, and a third feed shaft bearing 102C mounted on the sewing machine frame 2. Are divided into a portion arranged in the coupling mechanism accommodating portion 16 and a portion arranged in the feed mechanism accommodating portion 17 of the sewing machine frame 2 with the second feed shaft bearing 102B as a boundary.
[0033]
As shown in FIG. 10, the main shaft 31 of the sewing machine is provided with a grease storage hole 31A in the axial direction, and grease supply holes 31B and 31C communicating with the grease storage hole 31A are provided in a direction intersecting with the axial direction. ing. The grease supply hole 31C is provided at an eccentric portion where the feed vertical square piece 95 of the sewing machine spindle 31 is mounted, and the grease supply hole 31B is provided at a position where the double ring cam 91 is mounted. The grease filled from the opening 31D of the grease storage hole 31A moves to the outside of the sewing machine main shaft 31 through the grease supply holes 31B and 31C with the rotation of the sewing machine main shaft 31, and slides between the double ring cam 91. Is supplied to the sliding section between the section and the feed vertical square piece 95, respectively. After the grease is filled, the opening 31D is covered with the screw 32.
[0034]
Next, the vertical feed mechanism will be described with reference to FIG. The main feed rocking rod 98 and the sub-feed rocking rod 99 have the rocking rod supporting square pieces 101 fitted in the fork parts 98A, 99A on one end side, and in the fork parts 98B, 99B on the other end side. A feed vertical square piece 95 is fitted. The swing-rod supporting square piece 101 is slidably mounted on the tip of the swing-rod supporting shaft 100, and the feed vertical square piece 95 is mounted on an eccentric portion of the sewing machine main shaft 31 via a needle bearing 96. When the main shaft 31 of the sewing machine rotates, the feed vertical angle piece 95 eccentrically moves up and down, so that the main feed rocking rod 98 and the sub-feed rocking rod 99 rock about the rocking rod support shaft 100, and the other end side. The main feed dog 103 and the sub feed dog 104 fixed to the vertical movement.
[0035]
The rocking rod support shaft 100 has an annular groove 100A formed near the tip thereof so that grease can be stored in the groove 100A. The sliding movement portion between the swinging rod support square piece 101 and the swinging rod support shaft 100 is lubricated by grease in the groove 100A.
[0036]
The needle bearing 96 is lubricated by grease entering through the grease supply hole 31C of the sewing machine main shaft 31. Further, the lids 105A and 105B are provided at the open portions on both side surfaces of the needle bearing 96, and the needle bearing 96 is further lubricated by filling grease into a space formed by the feed vertical square piece 95 and the lids 105A and 105B.
[0037]
Next, the forward and backward feed mechanism will be described with reference to FIG. The sub-feed arm 107 has its lower end hugged and fixed to the feed drive shaft 61, and has a sub-feed pin 110 mounted on its upper end side so as to be slidable in the vertical direction. The sub-feed pin square piece 109 is mounted on the cylindrical portion 110A of the sub-feed pin 110, and the sub-feed pin square piece 109 is fitted in the fitting groove 99C of the sub-feed swing rod 99. Accordingly, when the feed drive shaft 61 swings, the sub-feed arm 107 swings back and forth (in the direction of the arrow), and the sub-feed swing rod 99 also swings back and forth (in the direction of the arrow) via the sub-feed pin 110. , The auxiliary feed dog 104 also moves back and forth.
[0038]
The cylindrical portion 110A of the sub-feed pin 110 is formed with a grease storage hole (not shown) in the axial direction and a supply hole 110B in a direction intersecting the storage hole. The sliding portion of the feed pin 110 is grease-lubricated. A small hole 109A is provided in the sub-feed pin square piece 109, and the grease moves through the small hole 109A when the sub-feed pin square piece 109 and the sub-feed pin 110 slide. The sliding portion between the pin square piece 109 and the sub-feed swing rod 99 is lubricated. The sub-feed arm 107 is also provided with a longitudinal grease storage hole 107A, a small hole 107B in a direction orthogonal to the grease storage hole 107A, and a lid 107C for closing the grease storage hole 107A, thereby providing a sub-feed arm. Grease lubrication is performed on the sliding portion between the arm 107 and the sub-feed pin 110.
[0039]
Next, the differential feed mechanism will be described with reference to FIG. A distal end of a differential adjusting arm 114 fixed to the differential adjusting shaft 113 is connected to a lower end of the differential adjusting link 115. The upper end of the differential adjustment link 115 is connected to the sub feed pin 110. When the differential adjustment arm 114 is rotated by operating a lever 116 integrally formed with the differential adjustment shaft 113 to raise the distal end, the differential adjustment link 115 and the sub-feed pin 110 are raised. . For this reason, the swing radius of the sub-feed pin 110 that swings back and forth about the feed drive shaft 61 becomes large. Accordingly, the forward / backward feed amount of the sub-feed dog 104 moved back and forth via the sub-feed pin 110 and the sub-feed swing rod 99 also increases. Contrary to this, when the differential adjusting arm 114 is rotated in the opposite direction to lower the distal end thereof, the swing radius of the sub-feed pin 110 is reduced, and the forward and backward feed amount of the sub-feed dog 104 is also reduced. In this manner, while the front-rear feed amount of the sub-feed dog 104 can be changed, the front-rear feed amount of the main feed dog 103 is configured to be constant, so that differential feed is possible.
[0040]
The differential adjusting shaft 113 is supported by the metal 117. By storing grease in the metal 117, the sliding portion between the metal 117 and the differential adjusting shaft 113 is grease-lubricated.
[0041]
Next, the main feed mechanism will be described with reference to FIG. The base end of the main feed arm 120 is connected to the feed drive shaft 61. A main feed arm pin 121 is connected to the tip of the main feed arm 120, and the main feed arm pin 121 is connected to a connection hole 122A on one end of the main feed link 122. The connecting hole 122B is connected to the main feed swinging rod 98 of FIG. 11 via a main feed pin collar 123.
[0042]
The feed drive shaft 61 is provided with a grease storage hole 62 in the axial direction and a supply hole 63 in a direction crossing the grease storage hole 62. The grease storage hole 62 and the supply hole 63 are formed between sliding portions of the feed drive shaft 61 and the third feed shaft bearing 102C (FIG. 7), and the feed drive shaft 61 and the double ring front and rear arm 126 (FIG. 13) described later. This is for grease lubrication of sliding parts and the like. A grease accommodating portion is also provided inside the feed shaft metal 102C so that a sliding portion with the feed drive shaft 61 can be grease-lubricated.
[0043]
The main feed arm pin 121 is provided with a grease storage hole 121A in the axial direction and a grease supply hole 121B communicating with the storage hole 121A in a direction crossing the axial direction. These grease storage holes 121A and grease supply holes 121B are for lubricating a sliding portion between the main feed arm pin 121 and the main feed link 122. The grease storage hole 121A is closed by a lid 121C.
[0044]
The main feed link 122 has a concave portion 122C, and grease can be stored in the concave portion 122C. The recess 122C communicates with the connection holes 122A and 122B, and greases the sliding portion between the main feed link 122 and the main feed arm pin 121 and the sliding portion between the main feed link 122 and the main feed pin collar 123.
[0045]
Next, the double ring looper mechanism will be described with reference to FIG. The double ring cam 91 fixed to the sewing machine main shaft 31 is eccentric. A needle bearing 92 is arranged between the double ring cam 91 and the double ring rod 94. The distal end side of the double ring rod 94 is connected to a double ring front and rear arm 126 via a double ring rod pin 125. The double ring front and rear arm 126 is rotatable with respect to the feed drive shaft 61 by fitting the feed drive shaft 61 into the fitting hole 126A. This double ring front and rear arm 126 is provided with a double ring square piece 127 and a double ring square piece pin 128 at the lower end thereof. Below the double ring / square piece 127, a double ring / square piece hug 141 fixed to the double ring drive shaft 140 is provided, and the double ring / square piece hug 141 is fitted to the double ring / square piece 127. are doing.
[0046]
When the main shaft 31 of the sewing machine rotates, the double ring rod 94 swings via the double ring cam 91 and the needle bearing 92, and the distal end moves forward and backward (in the direction of the arrow in the figure), and the double ring rod pin 125 moves through the double ring rod pin 125. The double ring front and rear arm 126 swings around the feed drive shaft 61 in the front and rear direction. Then, the double ring drive shaft 140 moves back and forth via the double ring and square piece 127, the double ring and square piece pin 128, and the double ring and angle piece holder 141.
[0047]
The double ring cam 91 has a storage hole in the axial direction and a grease supply hole 91A communicating with the storage hole in a direction intersecting the axial direction. As described above, grease from the grease supply hole 31B (FIG. 10) of the sewing machine spindle 31 lubricates the sliding portion between the double ring cam 91 and the needle bearing 92 via the grease supply hole 91A. The grease in the storage hole in the cam 91 also lubricates the sliding portion between the double ring cam 91 and the needle bearing 92 via the grease supply hole 91A. Further, lids 142 and 143 are provided on both side surfaces of the open portion of the needle bearing 92, and grease is sealed in a space formed by the double ring cam 91, the double ring rod 94 and the lids 142 and 143, thereby providing a needle bearing. 92 is lubricated. Further, an annular groove 94A is formed on the inner surface of the connection hole of the double ring rod 94 with the double ring cam 91 so that grease can be held.
[0048]
Further, inside the double ring rod 94, there is provided a groove 94B for communicating a sliding portion with the needle bearing 92 and a sliding portion with the double ring rod pin 125, and grease is stored in the groove 94B. . The hole 94C is a hole for filling the groove 94B with grease. Thus, the sliding portion between the double ring rod 94 and the needle bearing 92 and the sliding portion between the double ring rod 94 and the double ring rod pin 125 are grease-lubricated. In particular, for the needle bearing 92, grease supplied from the inside of the sewing machine main shaft 31, grease held in the groove 94A of the double ring rod 94, the double ring cam 91 and the double ring rod 94 and the lid 142, In addition to the grease sealed in the space formed by 143, grease can be supplied to the outer peripheral portion of needle bearing 92, and lubrication is completed.
[0049]
A storage hole 125A is provided in the axial direction of the double annular rod pin 125, a grease supply hole 125B communicating with the storage hole 125A is provided in a direction crossing the axial direction, and a lid 125C for closing the storage hole 125A is provided. . The grease from the storage hole 125A and the grease supply hole 125B lubricates the sliding portion between the double ring rod pin 125 and the double ring rod 94.
[0050]
A storage hole 128A is provided in the axial direction of the double ring square piece pin 128, and a grease supply hole 128B communicating with the storage hole 128A is provided in a direction crossing the axial direction. As a result, the sliding portion between the double ring square piece pin 128 and the double ring square piece 127 is lubricated with grease. Further, a sliding hole 127A is provided inside the double ring square piece 127, a grease supply hole 127B communicating with the sliding hole 127A is provided in a direction crossing the sliding hole 127A, and the storage hole 128A is closed. A lid 128C is provided. As a result, in addition to grease lubrication of the sliding portion between the double ring square piece pin 128 and the double ring square piece 127, grease lubrication of the sliding part of the double ring square piece 127 and the double ring square piece holder 141 is performed. .
[0051]
Further, a groove (not shown) is provided in the fitting hole 126A of the double ring front and rear arm 126 to hold the grease supplied from the inside of the feed drive shaft 61, so that the sliding portion with the feed drive shaft 61 is surely formed. Grease lubrication is available.
[0052]
In the feed mechanism housing portion 17, a part of the sewing machine main shaft 31 and the feed drive shaft 61, which are drive shafts, and a driving force from the drive shafts 31, 61 are converted into predetermined motions and transmitted to the feed teeth 103, 104. The feed mechanism and the double ring looper mechanism for moving the double ring drive shaft 140 back and forth are housed. However, in the present embodiment, as described above, grease is stored in the drive shafts 31 and 61 and at predetermined positions of each mechanism. By providing the holes, grease is supplied to each sliding portion in the feed mechanism housing portion 17 to prevent seizure.
[0053]
In the case of the mechanical parts and the drive shafts 31 and 61 having the grease storage hole and the grease supply hole communicating with the grease storage hole, it is possible to prevent a large amount of grease from flowing out of the grease storage hole at one time. In order to stably supply grease, it is preferable to attach a porous member such as felt to the grease supply hole. Alternatively, the same effect can be obtained by disposing a porous member in the grease storage hole near the grease supply hole.
[0054]
Next, the detailed structure of the metal bearing 33C in the third spindle bearing will be described with reference to FIGS. As described above, the metal bearing 33C is fixed to the sewing machine frame separation wall (intermediate wall) 2MW that separates the connection mechanism housing section 16 and the feed mechanism housing section 17.
[0055]
In the third spindle bearing, the sewing machine spindle 31 is supported by the metal bearing 33C, and the oil seal 150b can prevent the lubricating oil in the coupling mechanism housing section 16 from leaking to the feed mechanism housing section 17. However, in the case of a sliding bearing, a certain clearance must be provided between the sliding bearing and the main shaft 31 of the sewing machine. For this reason, the lubricating oil in the coupling mechanism housing portion 16 moves through the clearance. When the amount of the lubricating oil passing through the clearance increases, the lubricating oil leaks into the feed mechanism accommodating portion 17 beyond the leak preventing means by the oil seal 150b.
[0056]
Therefore, in the present embodiment, the bearing for the third main shaft is also configured to support the sewing machine main shaft 31 using a rolling bearing similarly to the first, second, and fourth main shaft bearings. We decided to reduce the clearance.
[0057]
The metal bearing 33C in the present embodiment has a convex portion 170 formed near the axial center thereof, and the convex portion 170 is provided with an oil supply hole 33Ca. On the other hand, an annular groove 172 is formed in the sewing machine main shaft 31, and a lubricating oil supply port 88a is opened in the annular groove 172. The convex portion 170 of the metal bearing 33C is formed to have a width larger than the width of the annular groove portion 172 of the sewing machine main shaft 31, and is arranged at a position to close the annular groove portion 172. With such a configuration, the lubricating oil from the oil supply hole 33Ca is supplied to the lubricating oil supply passage 88 in the sewing machine main shaft 31 through the lubricating oil supply port 88a.
[0058]
The internal space (mounting groove) of the metal bearing 33 C is divided into a coupling mechanism housing part side groove part 174 and a feed mechanism storage part side groove part 176 with the convex part 170 as a boundary. A ball bearing 178 is provided, and a ball bearing 180 and an oil seal 150b are provided in the groove 176 on the feed mechanism housing portion side in order from the convex portion 170 side. Each of the ball bearings 178 and 180 has a one-sided contact seal. The ball bearing 178 on the connecting mechanism housing section 16 has a contact seal 178A on the connecting mechanism housing section 16 side, and the ball bearing on the feed mechanism housing section 17 side. 180 is provided with a contact seal 180A on the side of the feed mechanism housing 17.
[0059]
The contact seals 178A, 180A are for preventing lubricating oil from passing between the inner ring and the outer ring of the ball bearings 178, 180. Therefore, in the case of the ball bearing 180 in the feed mechanism housing section side groove 176, the contact seal 180A is provided in order to prevent the lubricating oil from leaking to the feed mechanism housing section 17. On the other hand, in the case of the ball bearing 178 in the coupling mechanism housing section side groove 174, a large amount of lubricating oil to be supplied to the inside of the sewing machine shaft 31 through the oil supply hole 33Ca and the lubricating oil supply port 88a flows into the coupling mechanism housing section 16. Then, the oil supply function to the sewing machine main shaft 31 is reduced, and in order to prevent this, a contact seal 178A is provided. In the case of the above configuration, the lubrication of the ball bearings 178 and 180 themselves is always performed by an appropriate amount of lubricating oil entering from the oil supply hole 33Ca. The contact seal 178A of the ball bearing 178 on the side of the feed mechanism housing section side groove 176 may be provided on the side of the convex section 170 opposite to the above. In this case, lubrication of the ball bearing 178 itself is performed by lubricating oil that enters from the coupling mechanism housing 16 side.
[0060]
Due to the structure of the ball bearing 180, the clearance between the outer ring and the metal bearing 33C and between the inner ring and the sewing machine spindle 31 can be made smaller than the clearance between the sewing machine spindle 31 and the sliding bearing. Since a small amount of lubricating oil passes through the clearance, the oil seal 150 b prevents the lubricating oil from leaking to the feed mechanism housing 17.
[0061]
The metal bearing 33 C is provided with an oil return hole 184 that communicates the feed mechanism housing section side groove 176 with the coupling mechanism housing section 16. That is, the space 176A between the ball bearing 180 and the convex portion 170 of the feed mechanism housing portion side groove 176 and the space 176B between the oil seal 150b and the ball bearing 180 are connected by the oil return hole 184, respectively. It communicates with 16. The lubricating oil that moves into the feed mechanism housing part side groove part 176 from the gap between the convex part 170 of the metal bearing 33C and the sewing machine main shaft 31 first enters the space 176A, and a part of the lubricant oil enters the space 176A through the oil return hole 184. 16 and the other part is used for lubrication of the ball bearing 180, and the remaining small part is formed between the inner ring of the ball bearing 180 and the sewing machine main shaft 31 and between the outer ring of the ball bearing 180 and the metal bearing 33C. Lubricating oil enters the space 176B through the gap. The lubricating oil in the space 176B is prevented from entering the feed mechanism housing 17 by the oil seal 150b, and is returned to the connection mechanism housing 16 by the oil return hole 184.
[0062]
As described above, in the present embodiment, the metal bearing 33C is equipped with the ball bearings 178 and 180 with the contact seals 178A and 180A, the oil seal 150b, and the like. Leaks are almost completely prevented. The oil seal 150b also has a function of preventing grease from leaking from the feed mechanism housing 17 into the metal bearing 33C.
Next, the configuration inside the upper looper mechanism housing section 21 will be described with reference to FIGS.
[0063]
As shown in FIG. 6, the upper looper drive shaft 46 is inserted into upper looper shaft support holes 118A and 118B formed so as to penetrate the sewing machine frame 2 coaxially in a direction orthogonal to the longitudinal direction of the sewing machine main shaft 31. It is rotatably held by bearings (not shown) arranged respectively. The front end portion of the upper looper drive shaft 46 located on the front side FS protrudes into the upper looper mechanism housing portion 21 formed outside the front wall 2FW.
[0064]
As shown in FIGS. 16 and 17, one end of an upper looper arm 76 is fixed to the distal end of the upper looper drive shaft 46 in the upper looper mechanism housing section 21. The other end of the upper looper arm 76 is connected to an upper looper holding 78 via an upper looper holding pin 77. The upper looper hugging 78 supports the upper looper 74 at its tip, and is slidably supported by an upper looper guide 79. The upper looper guide 79 is supported by the upper looper guide support 72 so as to be rotatable around its center in the direction of the arrow in the figure.
[0065]
In the present embodiment, a storage hole 77A is provided in the upper looper holding pin 77 in the axial direction, and a grease supply hole 77B communicating with the storage hole 77A is provided in a direction intersecting with the axial direction, and the storage hole 77A is closed. A lid 77C is provided. The grease from the lid 77C can lubricate the sliding portions of the upper looper holding pin 77 and the upper looper holding 78 with grease to prevent seizure.
[0066]
In order to prevent a large amount of grease from flowing out at a time from the grease storage hole 77A and to stably supply grease little by little, a porous member such as felt may be attached to the grease supply hole 77B. preferable. Alternatively, a similar effect can be obtained by disposing a porous member in the grease storage hole 77A near the grease supply hole 77B.
Next, the configuration inside the needle mechanism housing section 18 will be described with reference to FIGS.
[0067]
The needle drive shaft 50 is rotatably supported by bearings (not shown) arranged in the holes 133A and 133B of the sewing machine frame 2 above the base 2A as shown in FIG. As shown in FIGS. 18 and 19, the distal end of the needle drive shaft 50 projects into the needle mechanism accommodating portion 18 of the sewing machine frame 2, and one end of the needle drive arm 55 is fixed. The other end of the needle drive arm 55 is connected to a needle drive link 57 via a first needle drive link pin 56, and the needle drive link 57 is connected to a needle bar 129 via a second needle drive link pin 58. The needle bar 129 is reciprocally supported by a needle bar upper metal 130A and a needle bar lower metal 130B which are a pair of upper and lower bearings disposed on the head 2C of the sewing machine frame 2. With this needle mechanism, the needle bar 129 moves up and down.
[0068]
Grooves (not shown) capable of holding grease are formed inside the needle bar upper metal 130A and the needle bar lower metal 130B, and the grease stored in these grooves lubricates a sliding portion with the needle bar 129. . As shown in FIG. 19, a storage hole 56A is provided in the first needle drive link pin 56 in the axial direction thereof, and a grease supply hole 56B communicating with the storage hole 56A in a direction intersecting the axial direction. Also, a lid 56C for closing the storage hole 56A is provided. Thus, the sliding portion between the first needle drive link pin 56 and the needle drive link 57 is grease-lubricated. Similarly, inside the second needle drive link pin 58, a storage hole 58A is provided in the axial direction thereof, and a grease supply hole 58B communicating with the storage hole 58A is provided in a direction intersecting with the axial direction. A closing lid 58C is provided. Thus, the sliding portion between the second needle drive link pin 58 and the needle drive link 57 is lubricated with grease. As described above, since grease is supplied to each sliding portion (each moving portion) in the needle mechanism housing portion 18, seizure can be prevented.
[0069]
In order to prevent a large amount of grease from flowing out from the grease storage holes 56A and 58A at one time and to stably supply grease little by little, a porous member such as felt is provided in the grease supply holes 56B and 58B. It is preferable to attach. Alternatively, the same effect can be obtained by arranging a porous member near the grease supply holes 56B, 58B in the grease storage holes 56A, 58A.
[0070]
4 and 6, 132A and 132B are support holes for accommodating bearings that rotatably support the lower looper drive shaft 52. The support holes 132A and 132B coaxially move the sewing machine frame 2 in a direction orthogonal to the longitudinal direction of the sewing machine main shaft 31. It is formed so as to penetrate above. 135A and 135B are support holes for accommodating bearings for rotatably supporting the double ring drive shaft 140 so as to penetrate the sewing machine frame 2 coaxially in a direction orthogonal to the longitudinal direction of the sewing machine main shaft 31. It is formed.
[0071]
Although the present invention has been described based on the embodiment shown in the drawings, the present invention is not limited to this embodiment and can be variously modified.
[0072]
【The invention's effect】
According to the sewing machine of the first aspect, the problem of leakage of the lubricating oil from the feed mechanism housing part can be eliminated by grease lubrication of the feed mechanism housing part. In addition, since the ball bearing that rotatably supports the sewing machine spindle is provided inside the metal bearing, the clearance between the bearing section and the sewing machine spindle can be reduced, and therefore, it is possible to use Thus, the amount of lubricating oil passing through the clearance can be reduced as much as possible. Further, since the ball bearing is provided with a contact seal, it is possible to prevent the lubricating oil from leaking into the feed mechanism housing portion between the inner ring and the outer ring.
[0073]
According to the sewing machine according to the second aspect, the metal bearing has the mounting groove portion divided into two at the feed mechanism housing portion side and the coupling mechanism housing portion side with the convex portion as a boundary, and the contact seal is formed at the feed mechanism housing portion side groove portion. The oil seal prevents the lubricating oil that has passed through a small clearance between the ball bearing and the sewing machine spindle from leaking into the feed mechanism housing because the ball bearing with oil seal and the oil seal are sequentially installed from the convex side. can do.
[0074]
According to the sewing machine of the third aspect, since the oil return hole communicating the feed mechanism housing portion side groove and the coupling mechanism housing portion is provided, the effect of preventing the leakage of lubricating oil to the feed mechanism housing portion by the oil seal is further improved. Can be done.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an external perspective view showing a main part of a sewing machine according to the present embodiment. FIG. 2 is an exploded perspective view of a main part of a sewing machine frame of the sewing machine according to the present embodiment and FIG. FIG. 4 is a cross-sectional view taken along the line XX of FIG. 3; FIG. 5 is a cross-sectional view taken along the line YY of FIG. 3; FIG. 6 is a bottom view of FIG. FIG. 7 is a bottom view showing the vicinity of a sewing machine spindle and a feed drive shaft of the sewing machine according to the embodiment. FIG. 8 is a front view showing the structure of the sewing machine spindle of the sewing machine according to the embodiment. FIG. 9 is a front view of the sewing machine according to the embodiment. FIG. 10 is a view showing a grease storage hole of a spindle arranged in a feed mechanism accommodating section of the embodiment. FIG. 11 is a perspective view showing each mechanism arranged in a feed mechanism accommodating section of the embodiment. FIG. 13 is a perspective view showing each mechanism arranged in the feed mechanism accommodating portion of the embodiment. FIG. FIG. 14 is a partial cross-sectional view showing a main part of the sewing machine according to the present embodiment. FIG. 15 is a sectional view illustrating a metal bearing and a main spindle of the sewing machine according to the present embodiment. FIG. 16 is a front view showing the structure of the upper looper mechanism housing section of the sewing machine according to the present embodiment. FIG. 17 is a view showing the respective mechanisms arranged in the upper looper mechanism housing section of the sewing machine of the present embodiment. FIG. 18 is a left side view showing a structure of a needle mechanism accommodating portion of the sewing machine according to the embodiment. FIG. 19 is a perspective view showing each mechanism arranged in the needle mechanism accommodating portion of the sewing machine according to the embodiment. [Explanation of symbols]
2 Sewing machine frame 2MW Sewing machine frame separating wall 16 Connection mechanism housing part 17 Feed mechanism housing part 31 Sewing machine main shaft 33C Metal bearing 33Ca Oil supply hole 46 Upper looper drive shaft 50 Needle drive shaft 61 Feed drive shaft 88a Lubricating oil filler holes 103, 104 Feed dog 150b Oil seal 170 Convex part 174 Connecting mechanism housing part side groove part 176 Feed mechanism housing part side groove part 178, 180 Ball bearing 178A, 180A Contact seal 184 Oil return hole

Claims

In a sewing machine that transmits a driving force of a sewing machine main shaft arranged on a sewing machine frame to a needle drive shaft, a feed drive shaft, and an upper looper drive shaft to perform at least double chain stitching or overcasting,
A feed mechanism housing unit that houses a feed mechanism that is arranged on the tip side of the feed drive shaft and that converts a driving force output from the feed drive shaft into a predetermined motion and transmits the motion to a feed dog;
A connection mechanism housing section in which a connection mechanism that transmits the driving force of the sewing machine main shaft to at least the needle drive shaft, the feed drive shaft, and the upper looper drive shaft is housed in the sewing machine frame;
A sewing machine main shaft that is arranged from the connection mechanism housing section toward the feed mechanism housing section and has a lubricant oil supply port formed therein,
A sewing machine frame separating wall that separates the connection mechanism housing section and the feed mechanism housing section,
A metal bearing fixed to the sewing machine frame separation wall and supporting a sewing machine main shaft and having an oil supply hole formed therein,
Oil is lubricated in the coupling mechanism storage section by supplying oil to the coupling mechanism storage section through a lubrication oil supply port of the sewing machine main shaft and an oil supply hole of the metal bearing,
Grease lubrication of the feed mechanism housing,
The metal bearing includes a ball bearing with a contact seal that has the lubrication hole formed in a protrusion provided at a position covering the lubricating oil supply port of the sewing machine main shaft and rotatably supports the sewing machine main shaft therein. A sewing machine characterized by being equipped with:

The sewing machine according to claim 1,
The metal bearing has a mounting groove portion divided into two parts on the side of the feed mechanism housing part and the connection mechanism housing part with the convex part as a boundary,
A sewing machine characterized in that the ball bearing with the contact seal and the oil seal are sequentially provided from the side of the convex portion in the groove portion on the side of the feed mechanism housing portion.

The sewing machine according to claim 2,
A sewing machine, comprising: an oil recirculation hole that communicates the feed mechanism housing section side groove with the connection mechanism housing section.