【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ソフトテニス用のラケットフレームに関するものであり、特に、シャフト部に二股状に分岐するスロート領域を具備した「ダブルシャフト」構造のラケットフレームに関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
テニス競技には使用するボールの相違に応じて、硬式とソフト（軟式とも称される）の区別があり、それぞれ使用するラケットフレームの形状寸法や質量、そして、強度、剛性等の要求品質が異なることは知られている。以下に、ソフトテニス用のラケットフレーム（以下、ラケットフレームと称する）について説明すると、図４に示すように、この種のラケットフレーム２１の全長Ｌは６８０ｍｍ〜７１０ｍｍ、ガット張設前の質量は、１７０ｇ〜２８０ｇ、グリップエンド部２２から８０ｍｍの箇所を回転軸とするスイング方向の慣性モーメントは、２３．５ｇ・ｍ２〜２９．０ｇ・ｍ２の範囲内にあるものが一般的である。
又、打球部２３の面積は、プレーヤーの技量、力量、プレースタイル等の相違により、その好適とされる面積は種々異なり、通常、初級者の間においては、打球部２３の面積が大きいラケットフレームが好まれ、技量、力量が増す程、打球部２３の面積が小さいラケットフレームが好まれる傾向にある。一般的に、技量、力量に優れたトップレベルの男子プレーヤーの間では、４８５ｃｍ２以上５５０ｃｍ２未満、トップレベルの女子プレーヤーや、中級〜上級レベルのプレーヤーの間では、５５０ｃｍ２以上６１５ｃｍ２未満、初級〜中級レベルのプレーヤーの間では、６１５ｃｍ２以上６８０ｃｍ２未満、シニア層やジュニア層の間では、６８０ｃｍ２以上７４５ｃｍ２未満の範囲内に設定されたラケットフレームが多く使用されている。
【０００３】
又、前記ラケットフレーム２１の全長Ｌ中に占める前記シャフト部２４の長さＭは、前記打球部２３の面積やグリップ部２５の長さとの関係で決定されることが多く、通常、前記打球部２３の面積が、４８５ｃｍ２以上５５０ｃｍ２未満の範囲にある時、ラケットフレーム２１の全長Ｌの０．５２Ｌ〜０．５７Ｌの長さＭを有し、前記面積が、５５０ｃｍ２以上６１５ｃｍ２未満の範囲にある時、前記全長Ｌの０．５０Ｌ〜０．５５Ｌ、前記面積が、６１５ｃｍ２以上６８０ｃｍ２未満の範囲にある時、前記全長Ｌの０．４８Ｌ〜０．５３Ｌ、前記面積が、６８０ｃｍ２以上７４５ｃｍ２未満の範囲にある時、前記全長Ｌの０．４６Ｌ〜０．５１Ｌの長さＭを有する場合が多い。
【０００４】
又従来より、前記シャフト部２４の形態としては、図５に示すように、打球部２３とグリップ部２５との間を一本形状のシャフト部２４で構成する、所謂「シングルシャフト」と称されるものと、図４に示すように、シャフト部２４に二股状に分岐するスロート領域２６を設けた、所謂「ダブルシャフト」と称されるものとがある。一般に、後者の「ダブルシャフト」構造のラケットフレームは、前者の「シングルシャフト」構造のラケットフレームに比して捩れ難く、面安定性能に優れるといった特性を有していることから、オフスポットエリアでの打撃頻度の高い初級プレーヤーのみならず、打球のスピード化及び、パワー化が進む近年においては、中上級プレーヤーのあいだでも多く使用されるに至っている。
【０００５】
通常、このような「ダブルシャフト」構造を有するラケットフレームの殆どは、シャフト部２４の大部分が前記スロート領域２６で構成されており、シャフト部２４の長さＭに対する前記スロート領域２６の長さＭａの割合が高い。具体的には、ラケットフレーム２１の打球部２３の面積が、４８５ｃｍ２以上５５０ｃｍ２未満の範囲にある時、シャフト部２４の長さＭの０．２４５Ｍ〜０．３１３Ｍの長さＭａを有し、又、前記面積が、５５０ｃｍ２以上６１５ｃｍ２未満の範囲にある時、前記長さＭの０．２５４Ｍ〜０．３２５Ｍ、前記面積が、６１５ｃｍ２以上６８０ｃｍ２未満の範囲にある時、前記長さＭの０．２６４Ｍ〜０．３３８Ｍ、前記面積が、６８０ｃｍ２以上７４５ｃｍ２未満の範囲にある時、前記長さＭの０．２７４Ｍ〜０．３５２Ｍの長さＭａを有するものが殆どである。
【０００６】
ところで、このような「ダブルシャフト」構造を有するラケットフレーム２１は、良好な面安定性能が得られる反面、撓りが少ないことから、打撃時にボールを打球面２７で捕える時間（ボールと打球面２７の接触時間）が短く、ボレー以外の通常のストロークやサービス、スマッシュなどにおいて、打球をコントロールし難いという問題があると共に、打球感が硬く、良好なフィーリングが得られ難い傾向にある。
【０００７】
そのため、この種のラケットフレーム２１においては、例えば、ラケットフレーム２１を構成する外殻の肉厚を全体的に或いは、部分的に薄く構成したり、補強繊維の種類や弾性率或いは、配向角度等の仕様を種々設計するなどしてある程度撓りを持たせるように設計されているが、ラケットフレームとして必要な設計強度を確保しなければならないという制約の中で十分に満足のできる撓りを発現させることが難しいという問題があった。
【０００８】
従来、ラケットフレームの撓りを改善する提案として、例えば、特許文献１では、図６に示すように、ラケット全長Ｌを７１０〜８１２ｍｍの長尺としたテニスラケット３１において、前記ラケット全長Ｌに対するシャフト部３２の長さＭの割合を小さく設計し、従来のラケットフレームよりも前記全長Ｌに占めるシャフト部３２の長さＭを短く構成することによって、良好な撓りを発現せしめるように構成されたテニスラケット３１が提案され公知となっている。
【０００９】
【特許文献１】
特許第２８６６０２０号公報
【００１０】
【発明が解決しようとする課題】
このようにラケット全長Ｌに対する前記シャフト部３２の長さＭ（ダブルシャフト構造のテニスラケット３１の場合は、二股状に分岐するスロート領域３３を含む長さ）の割合を小さく設定するものにあっては、前記割合を得るために、打球部３４とグリップ部３５の長さを長く構成することが必要となり、打球部３４はより一層大型化し、グリップ部３５は長尺化する傾向にある。
しかし、このように前記打球部３４が大型化すると、必然的にラケットフレーム自体の質量や、慣性モーメント及び、スイング時における風圧面積が増大してしまうことから振り抜き性が悪くなるという問題があり、スピードのあるプレーに対応し難くなるものと予測される。又、前記問題に鑑みて、ある程度打球部３４の大型化を抑制すると、その分グリップ部３５を長尺化しなければならず、この場合、グリップ部３５が長くなり過ぎて、使用時に違和感が生じるという問題があった。
【００１１】
又、この種のテニスラケット３１では、ラケット全長Ｌを長尺としているため、ラケットの回転中心（プレーヤーの手により把持されるグリップ部３５）からスイートスポットまでの距離が長くなることから、打撃時にスイートスポットでボールを捕えるミート率が低下し、却って、良好な打撃を行える頻度が少なくなる傾向にある。特に近年のソフトテニス競技にあっては、ルール改正により「前衛」、「後衛」といった極端に固定した役割分担がなくなり、前衛はサービスやネット前へ出る為のベースライン付近での確実なストロークも必要となり、後衛は通常のストロークの他、ベースラインからやや前方でのローボレーや高い打点でのトップ打ち等も機敏、且つ正確に行わねばならず、このような長尺としたテニスラケット３１は実際のプレーにおいては扱い難く、安定した打撃を行うことが難しい傾向にある。
【００１２】
そこで本発明者らはこのような問題点に鑑み、ラケットフレームの全長Ｌ及び、該全長Ｌに対するシャフト部の長さＭの割合を、従来の一般的なラケットフレームと略同様な適性範囲内に制限させながらも、打撃時に良好な撓りを発現できるラケットフレームを得るための手段を鋭意研究した。そして、種々の実験研究を行なった結果、ボール打撃時におけるラケットフレームの撓りの挙動を考察すると、図７に示すように、ボール３６を打撃した際、ラケットフレーム２１は、グリップエンド部２２からシャフト部２４を構成するスロート領域２６の二股状に分岐する分岐点２８位置までの区間Ｓ１は曲げ剛性が高いため殆ど撓らず、該分岐点２８位置を起点（キックポイント）として、該分岐点２８位置から打球部２３の先端部までの区間Ｓ２が折れ曲がるような撓り挙動を呈する。従来のラケットフレームにおいては、シャフト部２４の大部分が前記スロート領域２６で構成されているため、前記分岐点２８位置がグリップ部２５の近傍にあり、該分岐点２８位置を起点として撓る区間Ｓ２が長い。その結果、打撃時に前記区間Ｓ２が撓ることによって得られる傾斜角（撓り角θ）が小さくなるため、打球面２７でボール３６を捕える時間（ボール３６と打球面２７の接触時間）が短くなるということが判明した。そこで、前記分岐点２８位置を打球部２３側に移行させ、該分岐点２８を起点として撓る区間Ｓ２を短く構成する、即ち、シャフト部２４の長さＭに占めるスロート領域２６の長さＭａの割合を小さく構成するようにすれば、前記区間Ｓ２の撓り角θが大きくなり、打球面２７でボール３６を捕える時間（ボール３６と打球面２７の接触時間）を長くすることができるということを見出した。しかし、前記シャフト部２４の長さＭに占めるスロート領域２６の長さＭａの割合を小さくし過ぎると、却って打球部２３が捩れ易くなり、安定した打撃を行うことができなくなるため、前記スロート領域２６の長さＭａは、ある適正範囲内に制限することが必要であるということも判明した。
【００１３】
そこで、本発明は、このような従来の問題点に鑑み、打撃時の撓り特性を改良することにより、打球面でボールを捕える時間（ボールと打球面の接触時間）を長くさせ、良好なコントロール性能を発現させると共に、面安定性及び、振り抜き性に優れながらもプレー時に違和感を与えない外観を具備できるラケットフレームを提供することを目的とするものである。
【００１４】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のラケットフレームは以下のような構成とした。
即ち、本発明の請求項１に係るラケットフレームは、打球部と、シャフト部と、グリップ部とから構成され、且つ前記シャフト部が二股状に分岐するスロート領域を有して成るラケットフレームにおいて、該ラケットフレームの全長Ｌが、６８０ｍｍ〜７１０ｍｍ、前記打球部の面積が４８５ｃｍ２以上５５０ｃｍ２未満の範囲にある時、前記シャフト部の長さＭが、前記全長Ｌの０．５２Ｌ〜０．５７Ｌの範囲内にあると共に、前記スロート領域の長さＭａが、前記シャフト部の長さＭの０．０７８Ｍ〜０．２０４Ｍの範囲内に設定されていることを特徴とするものである。
【００１５】
又、請求項２に係るラケットフレームは、打球部と、シャフト部と、グリップ部とから構成され、且つ前記シャフト部が二股状に分岐するスロート領域を有して成るラケットフレームにおいて、該ラケットフレームの全長Ｌが、６８０ｍｍ〜７１０ｍｍ、前記打球部の面積が５５０ｃｍ２以上６１５ｃｍ２未満の範囲にある時、前記シャフト部の長さＭが、前記全長Ｌの０．５０Ｌ〜０．５５Ｌの範囲内にあると共に、前記スロート領域の長さＭａが、前記シャフト部の長さＭの０．０８Ｍ〜０．２１２Ｍの範囲内に設定されていることを特徴とするものである。
【００１６】
請求項３に係るラケットフレームは、打球部と、シャフト部と、グリップ部とから構成され、且つ前記シャフト部が二股状に分岐するスロート領域を有して成るラケットフレームにおいて、該ラケットフレームの全長Ｌが、６８０ｍｍ〜７１０ｍｍ、前記打球部の面積が６１５ｃｍ２以上６８０ｃｍ２未満の範囲にある時、前記シャフト部の長さＭが、前記全長Ｌの０．４８Ｌ〜０．５３Ｌの範囲内にあると共に、前記スロート領域の長さＭａが、前記シャフト部の長さＭの０．０８３Ｍ〜０．２２１Ｍの範囲内に設定されていることを特徴とするものである。
【００１７】
請求項４に係るラケットフレームは、打球部と、シャフト部と、グリップ部とから構成され、且つ前記シャフト部が二股状に分岐するスロート領域を有して成るラケットフレームにおいて、該ラケットフレームの全長Ｌが、６８０ｍｍ〜７１０ｍｍ、前記打球部の面積が６８０ｃｍ２以上７４５ｃｍ２未満の範囲にある時、前記シャフト部の長さＭが、前記全長Ｌの０．４６Ｌ〜０．５１Ｌの範囲内にあると共に、前記スロート領域の長さＭａが、前記シャフト部の長さＭの０．０８７Ｍ〜０．２３Ｍの範囲内に設定されていることを特徴とするものである。
【００１８】
請求項５は、前記請求項１、２、３又は、４に係るラケットフレームであって、打球面と直交する方向から投影した前記スロート領域の外周縁が形成する曲率半径が、３０ｍｍ〜１８０ｍｍの範囲内に設定されていることを特徴とするものである。
【００１９】
【発明の実施の形態】
以下に、図面と共に詳記する好適な実施例により本発明を説明する。
本実施例のラケットフレーム１は、図１に示すように、ガット２が張設されて打球面３が形成される打球部４と、二股状に分岐して前記打球部４に繋がるスロート領域５を有したシャフト部６と、グリップ部７とから構成されている。
【００２０】
前記ラケットフレーム１の全長Ｌ及び、前記シャフト部６の長さＭは、従来の一般的なラケットフレームと略同様の寸法を成すもので、全長Ｌが６８０ｍｍ〜７１０ｍｍ、前記シャフト部６の長さＭが、前記全長Ｌの０．４６Ｌ〜０．５７Ｌの範囲内に設定されている。
そして、本実施例のラケットフレーム１では、前記シャフト部６を構成するスロート領域５の長さＭａを短く構成し、従来のラケットフレームよりも前記シャフト部６の長さＭに占める前記スロート領域５の長さＭａの割合を小さく設計している。
【００２１】
即ち、本実施例において設定する前記シャフト部６の長さＭ及び、スロート領域５の長さＭａは、前述したようにラケットフレーム１を構成する打球部４の面積の相違によりその好適な長さは種々相違するものであり、各打球部４の面積毎にその好適な長さを説明すると、打球部４の面積が４８５ｃｍ２以上５５０ｃｍ２未満の範囲にある時、前記シャフト部６の長さＭは、ラケットフレーム１の全長Ｌの０．５２Ｌ〜０．５７Ｌの範囲内にあり、且つ、前記スロート領域５の長さＭａは、前記シャフト部６の長さＭの０．０７８Ｍ〜０．２０４Ｍの範囲内（とりわけ、０．１５５Ｍ〜０．１９９Ｍ）に設定されることが好ましく、又、前記打球部４の面積が５５０ｃｍ２以上６１５ｃｍ２未満の範囲にある時、前記シャフト部６の長さＭは、ラケットフレーム１の全長Ｌの０．５０Ｌ〜０．５５Ｌの範囲内にあり、前記スロート領域５の長さＭａは、前記シャフト部６の長さＭの０．０８Ｍ〜０．２１２Ｍの範囲内（とりわけ、０．１６１Ｍ〜０．２０７Ｍ）、前記打球部４の面積が６１５ｃｍ２以上６８０ｃｍ２未満の範囲にある時、前記シャフト部６の長さＭは、ラケットフレーム１の全長Ｌの０．４８Ｌ〜０．５３Ｌの範囲内にあり、前記スロート領域５の長さＭａは、前記シャフト部６の長さＭの０．０８３Ｍ〜０．２２１Ｍの範囲内（とりわけ、０．１６７Ｍ〜０．２１５Ｍ）、前記打球部４の面積が６８０ｃｍ２以上７４５ｃｍ２未満の範囲にある時、前記シャフト部６の長さＭは、ラケットフレーム１の全長Ｌの０．４６Ｌ〜０．５１Ｌの範囲内にあり、前記スロート領域５の長さＭａは、前記シャフト部６の長さＭの０．０８７Ｍ〜０．２３Ｍの範囲内（とりわけ、０．１７３Ｍ〜０．２２４Ｍ）に設定されることが好ましい。
【００２２】
尚、本実施例で示す前記シャフト部６の長さＭとは、該シャフト部６を構成するスロート領域５が打球部４と接する境界端部８からグリップ部７の上端部９までの長さを言い、又、前記スロート領域５の長さＭａとは、前記境界端部８から、二股状に分岐するスロート領域５の分岐点１０位置までの長さを言う。
【００２３】
このような本実施例のラケットフレーム１においては、ラケットフレーム１の全長Ｌ及び、シャフト部６の長さＭを、従来の一般的なラケットフレームと略同様の寸法としていることから、振り抜き性が悪くなるようなことがなく、又、使用時に違和感を抱く問題もない。更に、ラケットの回転中心（プレーヤーの手により把持されるグリップ部）からスイートスポットまでの距離が変わらないため、打撃時にスイートスポットでボールを捕えるミート率が低下するようなことがない。従って、スピードのある実際のプレーにおいて扱い易く、安定した打撃を行うことが可能となる。
【００２４】
又、本実施例では、従来のラケットフレームよりも前記シャフト部６の長さＭに占める前記スロート領域５の長さＭａの割合を小さく設計しているため、図２に示すように、前記スロート領域５の二股状に分岐する分岐点１０位置が打球部４側に移行し、ボール打撃時に該分岐点１０位置を起点として撓る区間Ｓ２の長さが短く構成される。この結果、打撃時に撓る前記区間Ｓ２の撓り角θを大きくすることができるため、打球面３でボール１１を捕える時間（ボール１１と打球面３の接触時間）を長くすることができ、打撃時に良好なコントロール性能及び、打球感を得ることができる。
【００２５】
本実施例において、前記スロート領域５の長さＭａの上限値を上記のように、打球部４の面積が４８５ｃｍ２以上５５０ｃｍ２未満の場合で０．２０４Ｍ、５５０ｃｍ２以上６１５ｃｍ２未満の場合で０．２１２Ｍ、６１５ｃｍ２以上６８０ｃｍ２未満の場合で０．２２１Ｍ、６８０ｃｍ２以上７４５ｃｍ２未満の場合で０．２３Ｍに設定したのは、これ以上大きいと、打撃時に良好な撓り角θの発現が得られず、打球面３でボール１１を捕える時間（ボール１１と打球面３の接触時間）が短くなって、打球をコントロールし難くなってしまうからである。又、下限値を上記のように、打球部４の面積が４８５ｃｍ２以上５５０ｃｍ２未満の場合で０．０７８Ｍ、５５０ｃｍ２以上６１５ｃｍ２未満の場合で０．０８Ｍ、６１５ｃｍ２以上６８０ｃｍ２未満の場合で０．０８３Ｍ、６８０ｃｍ２以上７４５ｃｍ２未満の場合で０．０８７Ｍに設定したのは、これよりも小さいと、打球部４が捩れ易くなり、安定した打撃を行うことができなくなるからである。
【００２６】
尚、本実施例のラケットフレーム１においては、上記のような構成に加え、図３に示すように、打球面３と直交する方向から投影した前記スロート領域５の外周縁１２が形成する曲率半径Ｒを、従来の一般的なラケットフレームよりも小さい、３０ｍｍ〜１８０ｍｍの範囲内に設定している。このように、前記スロート領域５の曲率半径Ｒを小さく設計すると、該スロート領域５の柔軟性が増し、打撃時に良好な撓りが得られソフトな打球感が発現できる。前記スロート領域５の曲率半径Ｒは、前記スロート領域５の長さＭａを上記の範囲内に設定した場合における適性範囲であり、前記曲率半径Ｒの上限値を１８０ｍｍに設定したのは、これ以上大きいと、スロート領域５の柔軟性が乏しくなり、打撃時の打球感が硬くなるからである。又、下限値を３０ｍｍに設定したのは、これよりも小さいと、打撃時に打球部４が捩れ易くなり、安定した打球を行うことが難しくなるからである。
【００２７】
本発明のラケットフレームは、繊維強化樹脂材料或いは、軽金属材料等から構成されることが好ましく、中でもとりわけ繊維強化樹脂材料から構成されることが好ましい。
このような繊維強化樹脂製のラケットフレームを製造するには、例えば、内圧成形用のチューブの周囲に、ラケットフレーム成形用の複数のプリプレグシートを積層し、これを金型のフレーム形状としたキャビティ内に配置した後に、前記チューブ内に圧縮空気等を注入し加熱するといった繊維強化樹脂製ラケットフレームの通常の製造法によって行うことができる。
【００２８】
又、繊維強化樹脂製のラケットフレームを構成する主たる補強繊維としては、炭素繊維、ガラス繊維、ボロン繊維、芳香族ポリアミド繊維等種々のものが使用できるが、強度や剛性、質量、コストの面からも炭素繊維が好適である。又、マトリックス樹脂としては、エポキシ樹脂、ナイロン樹脂等が使用できるが、強度、耐久性の点でエポキシ樹脂が好適である。
【００２９】
更に、前記ラケットフレームのガット張設前の質量は、１７０ｇ〜２８０ｇとすることが好ましく、中でもとりわけ中上級者向けのラケットフレームの場合では２４５ｇ〜２８０ｇ、初級者或いは、非力なプレーヤー向けのラケットフレームの場合では１７０ｇ〜２３０ｇとすることがより好ましい。
又、振り抜き性を考慮して、前記ラケットフレーム１のグリップエンド部１３から８０ｍｍの箇所を回転軸とするスイング方向の慣性モーメントは、中上級者向けのラケットフレームの場合では２６．５ｇ・ｍ２〜２９．０ｇ・ｍ２、初級者或いは、非力なプレーヤー向けのラケットフレームの場合では２３．５ｇ・ｍ２〜２６．０ｇ・ｍ２とすることが好ましい。
【００３０】
【実施例】
本発明の効果を確認するために、以下の表１に示すような実施態様１〜４及び、比較例１〜８のラケットフレームを用意した。
【００３１】
【表１】
【００３２】
これらのラケットフレームについて、実打試験を行なった。この実打試験では、多数の中上級プレーヤーを対象にして、実際に、実施態様１〜４及び、比較例１〜８のラケットフレームを用いて実戦に則した試合形式の打撃練習を行い、その際、プレーヤーが体感したコントロール性、面安定性、打球感等の評価を行った。この時の結果を以下の表２に示す。
【００３３】
【表２】
【００３４】
このような試験結果より、本発明に係る実施態様１〜４のラケットフレームは、比較例１〜８にラケットフレームに比し、打撃時のコントロール性、面安定性、打球感等の各特性において何れも優れた効果が得られるものであることが確認できた。
【００３５】
【発明の効果】
以上のように、本発明では、ラケットフレームの全長Ｌ及び、シャフト部の長さＭを、従来の一般的なラケットフレームと略同様の寸法としていることから、振り抜き性が悪くなるようなことがなく、又、使用時に違和感を抱く問題もない。更に、ラケットの回転中心（プレーヤーの手により把持されるグリップ部）からスイートスポットまでの距離が変わらないため、打撃時にスイートスポットでボールを捕えるミート率が低下するようなことがないことから、スピードのある実際のプレーにおいて扱い易く、安定した打撃を行うことができる。
【００３６】
又、本発明では、従来のラケットフレームよりも前記シャフト部の長さＭに占める前記スロート領域の長さＭａの割合を小さく設計しているため、前記スロート領域の二股状に分岐する分岐点位置が打球部側に移行し、ボール打撃時に該分岐点位置を起点として撓る区間の長さが短く構成される。この結果、打撃時に撓る前記区間の撓り角を大きくすることができるため、打球面でボールを捕える時間（ボールと打球面の接触時間）を長くすることができ、打撃時に良好なコントロール性能及び、打球感を得ることができる。
【００３７】
更に、打球面と直交する方向から投影した前記スロート領域の外周縁が形成する曲率半径を、従来の一般的なラケットフレームよりも小さい、３０ｍｍ〜１８０ｍｍの範囲内に設定することで、打撃時の打球感をより一層ソフトにできる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本実施例のラケットフレームの正面図。
【図２】本実施例のラケットフレームの撓り挙動を表す説明図。
【図３】本実施例のラケットフレームのスロート領域を表す拡大説明図。
【図４】従来のラケットフレームの正面図。
【図５】従来のラケットフレームの正面図。
【図６】従来のラケットフレームの正面図。
【図７】従来のラケットフレームの撓り挙動を表す説明図。
【符号の説明】
１ ラケットフレーム
２ ガット
３ 打球面
４ 打球部
５ スロート領域
６ シャフト部
７ グリップ部
８ 境界端部
９ 上端部
１０ 分岐点
１１ ボール
１２ 外周縁
１３ グリップエンド部
２１ ラケットフレーム
２２ グリップエンド部
２３ 打球部
２４ シャフト部
２５ グリップ部
２６ スロート領域
２７ 打球面
２８ 分岐点
３１ テニスラケット
３２ シャフト部
３３ スロート領域
３４ 打球部
３５ グリップ部
３６ ボール[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a racket frame for soft tennis, and more particularly to a “double shaft” structure racket frame having a bifurcated throat region in a shaft portion.
[0002]
[Prior art]
In tennis competitions, there is a distinction between hard and soft (also called soft) depending on the difference in the balls used, and the required dimensions such as shape and mass of the racket frame used, as well as strength and rigidity are different. It is known. Hereinafter, a description will be given of a racket frame for soft tennis (hereinafter referred to as a racket frame). As shown in FIG. 4, the total length L of this type of racket frame 21 is 680 mm to 710 mm, and the mass before gut tension is 170 g. ～280G, the moment of inertia of the swing direction in which the position of 80mm from the grip end section 22 as a rotation axis, intended to be within the scope of 23.5g · m 2 ~29.0g · m 2 is typical.
The area of the hitting ball portion 23 varies depending on the player's skill, ability, play style, and the like. The racket frame in which the hitting ball portion 23 has a large area is usually used among beginners. As the skill and ability increase, a racket frame with a smaller area of the hitting ball portion 23 tends to be preferred. In general, skill, in between the excellent top-level men's player to competence, 485cm 2 or more 550cm less than 2, women's players and the top-level, between the intermediate to advanced level of the players, 550cm 2 or more 615cm less than 2, between Elementary to intermediate-level player, 615 cm 2 or more 680 cm less than 2, between the senior and junior layer, racket frame set in the range of less than 680 cm 2 or more 745Cm 2 are often used.
[0003]
Further, the length M of the shaft portion 24 occupying in the entire length L of the racket frame 21 is often determined by the relationship between the area of the hitting ball portion 23 and the length of the grip portion 25, and usually the hitting ball portion. area 23, when in the range of less than 485Cm 2 or 550 cm 2, a length M of 0.52L~0.57L of the total length L of the racket frame 21, the area, 550 cm 2 or more 615cm less than 2 when in range, the full-length L 0.50L～0.55L, the area is, when in the range of less than 615 cm 2 or more 680cm 2, 0.48L~0.53L of the total length L, is the area, 680 cm When it is in the range of 2 or more and less than 745 cm 2, it often has a length M of 0.46L to 0.51L of the total length L.
[0004]
Conventionally, as shown in FIG. 5, the shaft portion 24 is called a “single shaft” in which a single-shaped shaft portion 24 is formed between the hit ball portion 23 and the grip portion 25. As shown in FIG. 4, there is a so-called “double shaft” in which a shaft portion 24 is provided with a throat region 26 that branches into a bifurcated shape. In general, the latter “double shaft” structure racket frame is more difficult to twist than the former “single shaft” structure racket frame, and has excellent surface stability. In recent years when not only the basic players with high hitting frequency, but also the speed and power of hitting balls are increasing, they have been used frequently among middle and advanced players.
[0005]
Usually, in most racket frames having such a “double shaft” structure, the shaft portion 24 is mostly constituted by the throat region 26, and the length of the throat region 26 with respect to the length M of the shaft portion 24. The ratio of Ma is high. Specifically, when the area of the hitting ball portion 23 of the racket frame 21 is in the range of 485 cm 2 or more and less than 550 cm 2 , the length M of the shaft portion 24 is 0.245 M to 0.313 M in length Ma. Further, the area is, when in the range of less than 550 cm 2 or more 615 cm 2, the length M 0.254M～0.325M, the area is, when in the range of less than 615 cm 2 or more 680 cm 2, the length When the area is in the range of 680 cm 2 or more and less than 745 cm 2 , most of them have the length Ma of 0.274 M to 0.352 M of the length M. .
[0006]
By the way, the racket frame 21 having such a “double shaft” structure can obtain a good surface stability performance, but has a small amount of bending, so that it takes time to catch the ball by the ball striking surface 27 at the time of striking (ball and ball striking surface 27 The contact time is short, and there is a problem that it is difficult to control the hit ball in normal strokes, services, smashes, etc. other than volley, and the shot feel is hard and a good feeling tends to be difficult to obtain.
[0007]
Therefore, in this type of racket frame 21, for example, the thickness of the outer shell constituting the racket frame 21 is entirely or partially thinned, the type of reinforcing fiber, the elastic modulus, the orientation angle, etc. Although it is designed to give a certain degree of bending by designing various specifications of the rack, it exhibits a sufficiently satisfactory bending within the constraint that the design strength necessary for the racket frame must be secured There was a problem that it was difficult.
[0008]
Conventionally, as a proposal for improving the bending of a racket frame, for example, in Patent Document 1, as shown in FIG. 6, in a tennis racket 31 having a long racket length of 710 to 812 mm, a shaft for the racket full length L is used. The ratio of the length M of the portion 32 is designed to be small, and the length M of the shaft portion 32 occupying the full length L is shorter than that of the conventional racket frame, so that a good bending can be realized. A tennis racket 31 has been proposed and is publicly known.
[0009]
[Patent Document 1]
Japanese Patent No. 2866020
[Problems to be solved by the invention]
Thus, the ratio of the length M of the shaft portion 32 to the total length L of the racket (in the case of the tennis racket 31 having a double shaft structure, the length including the throat region 33 branched in a bifurcated shape) is set to be small. In order to obtain the above ratio, it is necessary to make the length of the hitting ball portion 34 and the grip portion 35 longer, the hitting ball portion 34 is further increased in size, and the grip portion 35 tends to be longer.
However, when the hitting ball portion 34 is increased in size, the mass of the racket frame itself, the moment of inertia, and the wind pressure area during the swing inevitably increase. It is predicted that it will be difficult to respond to speedy play. Further, in view of the above problem, if the size of the hitting ball portion 34 is suppressed to some extent, the grip portion 35 must be lengthened correspondingly. In this case, the grip portion 35 becomes too long, and an uncomfortable feeling occurs during use. There was a problem.
[0011]
Further, in this type of tennis racket 31, since the racket overall length L is long, the distance from the rotation center of the racket (grip portion 35 gripped by the player's hand) to the sweet spot becomes long. The rate of meat catching at the sweet spot tends to decrease, and on the contrary, the frequency of good hitting tends to decrease. Especially in recent soft tennis competitions, the rule changes will eliminate the extremely fixed roles of “avant-garde” and “avant-garde”, and the avant-garde needs a certain stroke near the base line to go to the front of the service and the net. In addition to the normal stroke, the rear guard must be agile and accurate with a low volley slightly ahead of the base line and top hitting with a high hit point. Such a long tennis racket 31 is actually It is difficult to handle in play, and it tends to be difficult to make a stable hit.
[0012]
Accordingly, in view of such problems, the present inventors set the overall length L of the racket frame and the ratio of the length M of the shaft portion to the overall length L within the same range of aptitude as that of a conventional general racket frame. While restricting, the means for obtaining the racket frame which can express favorable bending at the time of a hit was earnestly researched. As a result of various experimental studies, the behavior of the racket frame bending at the time of hitting the ball is considered. As shown in FIG. 7, when the ball 36 is hit, the racket frame 21 is separated from the grip end portion 22. The section S1 up to the bifurcated branch point 28 position of the throat region 26 constituting the shaft portion 24 is hardly bent because of its high bending rigidity, and the bifurcation point 28 starts from the branch point 28 position (kick point). The bending behavior is such that the section S2 from the position to the tip of the hitting ball portion 23 is bent. In the conventional racket frame, since most of the shaft portion 24 is constituted by the throat region 26, the branch point 28 position is in the vicinity of the grip portion 25, and the section bends starting from the branch point 28 position. S2 is long. As a result, since the inclination angle (flexion angle θ) obtained by bending the section S2 at the time of hitting is reduced, the time for catching the ball 36 by the hitting surface 27 (contact time between the ball 36 and the hitting surface 27) is short. Turned out to be. Therefore, the position of the branch point 28 is shifted to the hitting ball portion 23 side, and the section S2 that is bent starting from the branch point 28 is configured to be short, that is, the length Ma of the throat region 26 occupying the length M of the shaft portion 24. If the ratio is configured to be small, the bending angle θ of the section S2 increases, and the time for catching the ball 36 by the hitting surface 27 (contact time between the ball 36 and the hitting surface 27) can be extended. I found out. However, if the ratio of the length Ma of the throat region 26 to the length M of the shaft portion 24 is made too small, the hitting ball portion 23 tends to be twisted and stable hitting cannot be performed. It has also been found that the length Ma of 26 needs to be limited within a certain range.
[0013]
Therefore, in view of such a conventional problem, the present invention improves the bending characteristics at the time of hitting, thereby increasing the time for catching the ball with the hitting surface (contact time between the ball and the hitting surface), which is favorable. An object of the present invention is to provide a racket frame that can exhibit an appearance that does not give a sense of incongruity during play while exhibiting control performance and excellent surface stability and swing-out performance.
[0014]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, the racket frame of the present invention has the following configuration.
That is, the racket frame according to claim 1 of the present invention is a racket frame that includes a hitting ball portion, a shaft portion, and a grip portion, and has a throat region where the shaft portion branches in a bifurcated shape. When the overall length L of the racket frame is 680 mm to 710 mm and the area of the hitting ball portion is in the range of 485 cm 2 or more and less than 550 cm 2 , the length M of the shaft portion is 0.52 L to 0.57 L of the total length L. And the length Ma of the throat region is set within a range of 0.078M to 0.204M of the length M of the shaft portion.
[0015]
According to a second aspect of the present invention, there is provided a racquet frame comprising a hitting portion, a shaft portion, and a grip portion, wherein the racquet frame has a throat region where the shaft portion branches in a bifurcated manner. the total length L is, 680Mm～710mm, when the area of the hitting portion is in the range of less than 550 cm 2 or more 615 cm 2, the length M of the shaft portion is in the range of 0.50L~0.55L of the total length L In addition, the length Ma of the throat region is set within the range of 0.08M to 0.212M of the length M of the shaft portion.
[0016]
A racket frame according to claim 3 is a racket frame that includes a hitting ball portion, a shaft portion, and a grip portion, and has a throat region in which the shaft portion branches in a bifurcated shape. L is 680Mm～710mm, when the area of the hitting portion is in the range of less than 615 cm 2 or more 680 cm 2, the length M of the shaft portion is in the range of 0.48L~0.53L of the total length L In addition, the length Ma of the throat region is set within a range of 0.083M to 0.221M of the length M of the shaft portion.
[0017]
A racket frame according to claim 4 is a racket frame that includes a hitting ball portion, a shaft portion, and a grip portion, and has a throat region in which the shaft portion branches into a bifurcated shape. When L is 680 mm to 710 mm and the area of the hit ball portion is in the range of 680 cm 2 or more and less than 745 cm 2 , the length M of the shaft portion is in the range of 0.46 L to 0.51 L of the total length L. In addition, the length Ma of the throat region is set within a range of 0.087M to 0.23M of the length M of the shaft portion.
[0018]
A fifth aspect of the present invention is the racket frame according to the first, second, third, or fourth aspect, wherein a radius of curvature formed by an outer peripheral edge of the throat region projected from a direction orthogonal to the striking surface is 30 mm to 180 mm. It is characterized by being set within the range.
[0019]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
In the following, the present invention will be described with reference to preferred embodiments described in detail with reference to the drawings.
As shown in FIG. 1, the racket frame 1 of the present embodiment includes a hitting ball portion 4 in which a gut 2 is stretched to form a hitting surface 3, and a throat region 5 that branches into a bifurcated shape and connects to the hitting ball portion 4. And a grip portion 7.
[0020]
The overall length L of the racket frame 1 and the length M of the shaft portion 6 are substantially the same as those of a conventional general racket frame, and the overall length L is 680 mm to 710 mm. M is set within the range of 0.46L to 0.57L of the total length L.
In the racket frame 1 of the present embodiment, the length Ma of the throat region 5 constituting the shaft portion 6 is made shorter, and the throat region 5 occupying the length M of the shaft portion 6 than the conventional racket frame. The ratio of the length Ma is designed to be small.
[0021]
That is, the length M of the shaft portion 6 and the length Ma of the throat region 5 set in the present embodiment are suitable lengths due to the difference in the area of the hitting ball portion 4 constituting the racket frame 1 as described above. Are different from each other, and the preferred length of each hitting ball part 4 will be described. When the hitting ball part 4 has an area of 485 cm 2 or more and less than 550 cm 2 , the length of the shaft part 6 is different. M is in the range of 0.52 L to 0.57 L of the overall length L of the racket frame 1, and the length Ma of the throat region 5 is 0.078 M to 0.00 of the length M of the shaft portion 6. in the range of 204M (especially, 0.155M～0.199M) it is preferred to set the, also, when the area of the hitting portion 4 is in the range of less than 550 cm 2 or more 615 cm 2, the length of the shaft portion 6 M Is in the range of 0.50L to 0.55L of the overall length L of the racket frame 1, and the length Ma of the throat region 5 is in the range of 0.08M to 0.212M of the length M of the shaft portion 6. inner (especially, 0.161M～0.207M), when the area of the hitting portion 4 is in the range of less than 615 cm 2 or more 680 cm 2, the length M of the shaft portion 6, 0 of the total length L of the racket frame 1 The length Ma of the throat region 5 is in the range of 0.083M to 0.221M of the length M of the shaft portion 6 (particularly, 0.167M to 0. 30M). 215M), when the area of the hitting ball portion 4 is in the range of 680 cm 2 or more and less than 745 cm 2 , the length M of the shaft portion 6 is within the range of 0.46L to 0.51L of the total length L of the racket frame 1. Yes, said The length Ma of the throat region 5 is preferably set within the range of 0.087M to 0.23M (particularly 0.173M to 0.224M) of the length M of the shaft portion 6.
[0022]
The length M of the shaft portion 6 shown in this embodiment is the length from the boundary end portion 8 where the throat region 5 constituting the shaft portion 6 contacts the hitting ball portion 4 to the upper end portion 9 of the grip portion 7. In addition, the length Ma of the throat region 5 refers to the length from the boundary end 8 to the position of the branch point 10 of the throat region 5 that branches into a bifurcated shape.
[0023]
In such a racket frame 1 of the present embodiment, the overall length L of the racket frame 1 and the length M of the shaft portion 6 are approximately the same as those of a conventional general racket frame. There is no problem that it becomes worse, and there is no problem of feeling uncomfortable at the time of use. Furthermore, since the distance from the rotation center of the racket (the grip portion gripped by the player's hand) to the sweet spot does not change, the meet rate for catching the ball at the sweet spot at the time of hitting does not decrease. Therefore, it is easy to handle in an actual play with speed, and a stable hit can be performed.
[0024]
Further, in this embodiment, since the ratio of the length Ma of the throat region 5 to the length M of the shaft portion 6 is designed to be smaller than that of the conventional racket frame, as shown in FIG. The position of the bifurcating branch point 10 in the region 5 is shifted to the hitting ball portion 4 side, and the length of the section S2 that is bent starting from the position of the branching point 10 when the ball is hit is configured to be short. As a result, since the bending angle θ of the section S2 that is bent at the time of hitting can be increased, the time for catching the ball 11 by the hitting surface 3 (contact time between the ball 11 and the hitting surface 3) can be increased, Good control performance and feel at impact can be obtained upon impact.
[0025]
In this embodiment, the upper limit of the length Ma of the throat region 5 as described above, in the case where the area of the hitting portion 4 is less than 485cm 2 or more 550cm 2 0.204M, in the case of less than 550 cm 2 or more 615 cm 2 0.212M, 0.221M in the case of less than 615 cm 2 or more 680 cm 2, was set to 0.23M in the case of less than 680 cm 2 or more 745Cm 2, when more large, expression of good flexure angle θ when hit This is because the time for catching the ball 11 by the hitting surface 3 (contact time between the ball 11 and the hitting surface 3) is shortened and it becomes difficult to control the hitting ball. Further, the lower limit value as described above, 0.078 m in the case where the area of the hitting portion 4 is less than 485cm 2 or more 550 cm 2, 0.08 M in the case of less than 550 cm 2 or more 615 cm 2, of less than 615 cm 2 or more 680 cm 2 In the case of 0.083 M, 680 cm 2 or more and less than 745 cm 2 , the value is set to 0.087 M because if it is smaller than this, the hit ball portion 4 is easily twisted and stable hitting cannot be performed.
[0026]
In the racket frame 1 of this embodiment, in addition to the above-described configuration, as shown in FIG. 3, the radius of curvature formed by the outer peripheral edge 12 of the throat region 5 projected from the direction orthogonal to the ball striking face 3 is formed. R is set within a range of 30 mm to 180 mm, which is smaller than a conventional general racket frame. Thus, if the radius of curvature R of the throat region 5 is designed to be small, the flexibility of the throat region 5 is increased, a good deflection is obtained at the time of hitting, and a soft feel at impact can be expressed. The radius of curvature R of the throat region 5 is an appropriate range when the length Ma of the throat region 5 is set within the above range, and the upper limit value of the radius of curvature R is set to 180 mm. This is because if it is large, the flexibility of the throat region 5 becomes poor, and the feel at impact is hard. The lower limit is set to 30 mm because if it is smaller than this, the hitting portion 4 is easily twisted at the time of hitting, and it is difficult to perform stable hitting.
[0027]
The racket frame of the present invention is preferably composed of a fiber reinforced resin material, a light metal material, or the like, and particularly preferably composed of a fiber reinforced resin material.
In order to manufacture such a fiber reinforced resin racket frame, for example, a plurality of prepreg sheets for racket frame molding are laminated around a tube for internal pressure molding, and this is used as a mold frame shape cavity. After being placed inside, it can be carried out by a normal manufacturing method of a fiber reinforced resin racket frame in which compressed air or the like is injected into the tube and heated.
[0028]
In addition, as the main reinforcing fiber constituting the racket frame made of fiber reinforced resin, various fibers such as carbon fiber, glass fiber, boron fiber, and aromatic polyamide fiber can be used, but from the viewpoint of strength, rigidity, mass, and cost. Carbon fiber is also suitable. Moreover, as a matrix resin, an epoxy resin, a nylon resin, or the like can be used, but an epoxy resin is preferable in terms of strength and durability.
[0029]
Furthermore, it is preferable that the mass of the racket frame before gut extension is 170 g to 280 g. Especially, in the case of a racket frame for intermediate and advanced players, 245 g to 280 g, a racket frame for beginners or less powerful players In this case, 170 g to 230 g is more preferable.
In consideration of swing-out performance, the moment of inertia in the swing direction with the rotation axis at a position 80 mm from the grip end portion 13 of the racket frame 1 is 26.5 g · m in the case of a racket frame for middle and advanced players. 2 ~29.0g · m 2, beginners or it is preferable to 23.5g · m 2 ~26.0g · m 2 in the case of the racket frame for powerless player.
[0030]
【Example】
In order to confirm the effects of the present invention, racket frames of Embodiments 1 to 4 and Comparative Examples 1 to 8 as shown in Table 1 below were prepared.
[0031]
[Table 1]
[0032]
These racket frames were subjected to actual hitting tests. In this actual batting test, a number of middle and advanced players are actually subjected to batting practice in the form of a game according to the actual battle using the racket frames of Embodiments 1 to 4 and Comparative Examples 1 to 8. At that time, the controllability, surface stability, feel at impact, etc. experienced by the player were evaluated. The results at this time are shown in Table 2 below.
[0033]
[Table 2]
[0034]
From such test results, the racket frames of Embodiments 1 to 4 according to the present invention are compared with the racket frames in Comparative Examples 1 to 8, in each characteristic such as controllability at the time of hitting, surface stability, and feel at impact. It was confirmed that all of them obtained excellent effects.
[0035]
【The invention's effect】
As described above, in the present invention, since the overall length L of the racket frame and the length M of the shaft portion are substantially the same dimensions as those of a conventional general racket frame, the swing-out performance is deteriorated. In addition, there is no problem of feeling uncomfortable at the time of use. In addition, since the distance from the center of rotation of the racket (the grip part gripped by the player's hand) to the sweet spot does not change, the rate of meat catching the ball at the sweet spot at the time of hitting will not decrease, so speed It is easy to handle in a certain actual play and can perform a stable hit.
[0036]
In the present invention, since the ratio of the length Ma of the throat area to the length M of the shaft portion is designed to be smaller than that of the conventional racket frame, the branch point position where the throat area branches into a bifurcated shape. Moves to the hitting ball portion side, and the length of the section that bends starting from the branch point position when hitting the ball is configured to be short. As a result, the deflection angle of the section that bends at the time of hitting can be increased, so the time for catching the ball by the hitting surface (contact time between the ball and the hitting surface) can be lengthened, and good control performance at the time of hitting And a shot feeling can be obtained.
[0037]
Furthermore, by setting the radius of curvature formed by the outer peripheral edge of the throat region projected from the direction orthogonal to the ball striking surface within a range of 30 mm to 180 mm, which is smaller than that of a conventional general racket frame, The feel at impact can be made even softer.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a front view of a racket frame of the present embodiment.
FIG. 2 is an explanatory diagram showing the bending behavior of the racket frame of the embodiment.
FIG. 3 is an enlarged explanatory view showing a throat area of the racket frame of the embodiment.
FIG. 4 is a front view of a conventional racket frame.
FIG. 5 is a front view of a conventional racket frame.
FIG. 6 is a front view of a conventional racket frame.
FIG. 7 is an explanatory diagram showing the bending behavior of a conventional racket frame.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 Racket frame 2 Gut 3 Hitting surface 4 Hitting ball part 5 Throat area | region 6 Shaft part 7 Grip part 8 Boundary edge part 9 Upper end part 10 Branch point 11 Ball 12 Outer periphery 13 Grip end part 21 Racket frame 22 Grip end part 23 Hitting part 24 Shaft portion 25 Grip portion 26 Throat area 27 Hitting surface 28 Branch point 31 Tennis racket 32 Shaft portion 33 Throat area 34 Hitting portion 35 Grip portion 36 Ball
