【０００１】
【産業上の利用分野】
本発明は、Ｌ−アルギニン粉末およびこれを含有する食品に関する。詳しくは、本発明は、Ｌ−アルギニンの苦みを緩和した粉末であり、またこれを栄養補助食品やこれを含有する加工食品等の食品に関する。
【０００２】
【従来の技術】
動物性タンパク質を多食する欧米の成人では、１日平均５．４ｇのアルギニンを摂取しているとされている。日本における食物タンパク質の所要量は成人で６０〜７０ｇ／日であるが、アルギニンに換算して１〜２ｇ／日にしかならない。
【０００３】
また、日本人が常食としている動物性食品では、リシン／アルギニン比が高いものが多く、リシン＞アルギニンのインバランスを起こすことになり、生活習慣病などの発生原因にかかわっていることが明らかになっている。
【０００４】
従来に確立されているアミノ酸栄養学に於いて、アルギニンは成人の体内では合成されるが、幼児ではアルギニン合成系が未発達のため成長のためには半必須アミノ酸として扱われてきた。
【０００５】
しかし、１９７０〜１９８０年代に、アルギニンの栄養効果に関する再評価がおこなわれ、アルギニン欠乏食は代謝障害、脂肪肝、オロチン酸尿症（Ｊ．Ｎｕｔｒ．，１１４，５８１−５９０（１９８４）およびＣａｎｃｅｒ Ｒｅｓ．，４４，２１８６−２１９１（１９８４））などが発生することが確かめられている。
【０００６】
また、肉類に多く含まれるリシン過剰摂取は、アルギニンが関与する代謝系を阻害すること（Ｈａｒｐｅｒ：Ｐｈｙｓｉｏｌ．Ｒｅｖ．，５０，４２８−５８８（１９７０）およびＳａｎｃｈｅｚ：Ａｒｃｈ．Ｌａｔ．Ｎｕｔｒ．，５６，２２９−２３７（１９８８）、そして、アルギニンの投与により代謝障害が緩和されることが認められている。
【０００７】
１９９５年Ｈｕｒｓｏｎ（Ｊ．Ｐａｒｅｎｔ．Ｅｎｔｅｒａｌ Ｎｕｔｒ．，１９，２２７−２３０（１９９５）は老齢者が通常の食べ物を摂取しながらアルギニン（１７ｇ／日）を１４日間経口投与し血清アミノ酸、窒素出納および血清コレステロール値の変化を調べ、ＬＤＬコレステロールが低下し、ＨＤＬコレステロールの上昇を確認した。食物中のアルギニン／リシン比の上昇により、血清コレステロール値が低下することがＫａｔａｎ（Ａｔｈｅｒｏｓｃｌｅｒ．，４３，３８１−３９１（１９８２）によって報告されている。
【０００８】
また、老化にともなう生殖器の機能低下により精力の衰えを覚えるようになるが、アルギニン欠乏は去精液症をひきおこすこと、アルギニン投与が精子形成、精子の運動性を高めることがわかっており（Ｊ．Ｐａｒｅｎｔ．Ｅｎｔｅｒａｌ Ｎｕｔｒ．，１０，２２７−２３８（１９８６）、高齢者に多発するインポテンスの改善の効果があることも知られている。
【０００９】
老化にともなってアルギニン合成能が衰退し、アルギニンが関与する生理的諸機能が低下することから、老化予防のための栄養補助の一つとしてアルギニン補給が考えられる。
【００１０】
生活習慣病の発生原因として肉類過食があげられ、肉類に多く含まれる脂肪が問題であることが定着した考え方になっている。
【００１１】
肉類タンパク質を構成する塩基性アミノ酸として、リシンの過剰、アルギニンの不足、すなわち、リシン／アルギニンのインバランスが健康に関与されるようになってきている。
【００１２】
現存、研究が進んでいる分野としては、血液循環系でのアルギニン効果、脳神経系でのアルギニン効果、胃腸粘膜でのアルギニン効果、内分泌系でのアルギニン効果、糖尿病におけるアルギニン効果、産婦人科領域でのアルギニン効果、免疫機能冗進のためのアルギニン効果、組織再生におけるアルギニン効果など、アルギニンの栄養効果については再評価されている。（木本英治：Ｌ−アルギニンの栄養化学、開成出版、，９４−１８６（１９９９））
【００１３】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように、Ｌ−アルギニンの摂取は非常に重要であるが、Ｌ−アルギニンは極めて強い苦みを有している。したがって、これを栄養価強化食材として摂取するために苦みを緩和する方法が望まれていた。
【００１４】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、Ｌ−アルギニンの塩酸塩とし、これをカルボキシル基を有する有機酸と混合することにより、錯塩を形成してＬ−アルギニンの苦みの問題を解消し、さらには保存効果と抗酸化効果が達成されることを見出し、本発明に到達した。
【００１５】
本発明は、Ｌ−アルギニン塩酸塩粉末に有機酸粉末を混合してなるＬ−アルギニン粉末であり、また、このＬ−アルギニン粉末を含有することを特徴とする食品である。
【００１６】
【発明の実施の形態】
Ｌ−アルギニンは、ゼラチン加水分解物からフラビアン酸塩便じり電誘導体、ピクラートなどを沈殿分離して得られるが、昨今は発酵法によるものが純度が高く、市販されている。この塩酸塩であるＬ−アルギニン塩酸塩も、市販されており、特には純度が９７％以上のものが好ましい。使用されるＬ−アルギニン塩酸塩粉末としては、好ましくは２５０μｍ、特には１４９μｍの篩を通過するものが、混合するのに適している。
【００１７】
Ｌ−アルギニン塩酸塩に混合する有機酸は、好ましくは有機カルボン酸であり、特にはクエン酸、ＤＬ−リンゴ酸、Ｌ−酒石酸、ＤＬ−乳酸、Ｌ−アスコルビン酸などの果実にも含有される有機酸が好ましく使用される。その純度は好ましくは９７％以上であり、また有機酸は、単独でも２種類以上を混合して使用してもよい。使用される有機酸粉末としては、好ましくは２５０μｍ、特には１４９μｍの篩を通過するものが、混合するのに適している。
【００１８】
Ｌ−アルギニン塩酸塩粉末に対する混合量は、好ましくはＬ−アルギニン塩酸塩粉末１００重量部に対する混合量で、好ましくは０．５〜１０重量部である。
【００１９】
Ｌ−アルギニン塩酸塩粉末に有機酸粉末を混合するには各種の公知の方法で可能である。混合する際に特に好ましいのは、Ｌ−アルギニン塩酸塩粉末に有機酸粉末を混合し、これに造粒基剤を加えてスプレードライする方法である。この際の造粒基剤としては、澱粉、α化澱粉、ゼラチン、デキストリン、カゼイン、アルギン酸ナトリウム等が挙げられ、特にはα化澱粉が好ましく使用される。造粒基剤の好ましい使用量は、Ｌ−アルギニン塩酸塩粉末と有機酸粉末の混合物１重量部に対し、０．１〜０．５重量部である。
【００２０】
造粒基剤の他にその他の添加剤も必要に応じて混合することができ、増量剤、分散剤、湿潤剤、着色剤、安定剤、乾燥剤等を添加混合してもよい。造粒は転動造粒、撹拌造粒、流動層造粒、押出し造粒等が好ましく適用される。
【００２１】
以上により得られたＬ−アルギニン塩酸塩と有機酸の混合粉末は、アルギニン特有の苦みがほとんど感じられない。所望によりさらに追加の成分を加え、そのままの形態又は錠剤、粒剤、顆粒、カプセル錠に加工して、栄養剤、栄養補助食品、健康食品、加工食品等の食品として使用される。加工食品としてはシャーベット、ゼリー、ガム、キャンデー類、豆腐、みそ、漬け物類、乳製品類、乳酸菌飲料、食肉加工品、魚肉加工品、魚肉・食肉練り製品、カレー類、中華麺類、各種缶詰製品、健康飲料、嗜好飲料、アルコール飲料類等が挙げられる。
【００２２】
以下は本発明の好ましい実施態様である。
１）Ｌ−アルギニン塩酸塩の粉末１００重量部に２〜５重量部のＤＬ−リンゴ酸の粉末を混合することにより、アルギニンの苦味を緩和する方法。
【００２３】
２）Ｌ−アルギニン塩酸塩の粉末１００重量部に２〜５重量部のＤＬ−リンゴ酸の粉末を混合し、混合物１００重量部に対して、２０〜５０重量部の造粒基剤を加えてスプレードライし、アルギニンの苦味を緩和する方法。
【００２４】
３）上記１、２記載の粉末からなる混合物を含有する栄養補助食品および混合物を錠剤に成形した栄養補助食品および混合物を顆粒に成形した栄養補助食品および栄養価を強化した加工食品。
【００２５】
４）Ｌ−アルギニン塩酸塩の粉末１００重量部に２〜７重量部のＤＬ−乳酸を混合することにより、アルギニンの苦味を緩和する方法。
【００２６】
５）Ｌ−アルギニン塩酸塩の粉末１００重量部に２〜７重量部のＤＬ−乳酸を混合し、混合物１００重量部に対して、２０〜５０重量部の造粒基剤を加えてスプレードライし、アルギニンの苦味を緩和する方法。
【００２７】
６）上記４、５記載の粉末からなる混合物を含有する栄養補助食品および混合物を錠剤に成形した栄養補助食品および混合物を顆粒に成形した栄養補助食品および栄養価を強化した加工食品。
【００２８】
７）Ｌ−アルギニン塩酸塩の粉末１００重量部に２〜６重量部のクエン酸の粉末を混合することにより、アルギニンの苦味を緩和する方法。
【００２９】
８）Ｌ−アルギニン塩酸塩の粉末１００重量部に２〜６重量部のクエン酸の粉末を混合し、混合物１００重量部に対して、２０〜５０重量部の造粒基剤を加えてスプレードライし、アルギニンの苦味を緩和する方法。
【００３０】
９）上記７、８記載の粉末からなる混合物を含有する栄養補助食品および混合物を錠剤に成形した栄養補助食品、混合物を額粒に成形した栄養補助食品および栄養価を強化した加工食品。
【００３１】
１０）Ｌ−アルギニン塩酸塩の粉末１００重量部に２〜７重量部のＬ−酒石酸の粉末を混合することにより、アルギニンの苦味を緩和する方法。
【００３２】
１１）Ｌ−アルギニン塩酸塩の粉末１００重量部に２〜７重量部のＬ−酒石酸の粉末を混合し、混合物１００重量部に対して、２０〜５０重量部の造粒基剤を加えてスプレードライし、アルギニンの苦味を緩和する方法。
【００３３】
１２）上記１０、１１記載の粉末からなる混合物を含有する栄養補助食品および混合物を錠剤に成形した栄養補助食品、混合物を顆粒に成形した栄養補助食品および栄養価を強化した加工食品。
【００３４】
１３）Ｌ−アルギニン塩酸塩の粉末１００重量部に３〜８重量部のＬ−アスコルビン酸の粉末を混合することにより、アルギニンの苦味を緩和する方法。
【００３５】
１４）Ｌ−アルギニン塩酸塩の粉末１００重量部に３〜８重量部のＬ−アスコルビン酸の粉末を混合し、混合物１００重量部に対して、２０〜５０重量部の造粒基剤を加えてスプレードライし、アルギニンの苦味を緩和する方法。
【００３６】
１５）上記１３、１４記載の粉末からなる混合物を含有する栄養補助食品および混合物を錠剤に成形した栄養補助食品、混合物を顆粒に成形した栄養補助食品および栄養価を強化した加工食品。
【００３７】
【実施例】
以下、本発明を実施例に基づき更に詳細に説明する。
（製造例１）
Ｌ−アルギニン塩酸塩（分子量２１０．６６）粉末２１グラムとＤＬ−乳酸（分子量９０．０８）１グラム（Ｌ−アルギニン塩酸塩１００重量部に対し４．８重量部に相当）を陶磁製の乳鉢に入れ均一に混合し、ＪＩＳ Ｚ８８０１に規定の目開き１４９μｍの標準篩を通して混合粉末２２グラムを得た。ついで、この粉末２２グラムにα化澱粉１０．５グラムを加えてスプレードライして、Ｌ−アルギニン塩酸塩造粒粉末を得た。
【００３８】
（製造例２）
Ｌ−アルギニン塩酸塩粉末３２グラムとＤＬ−リンゴ酸（分子量１３４．０９）粉末１グラム（Ｌ−アルギニン塩酸塩１００重量部に対し３．１重量部に相当）を陶磁製の乳鉢に入れ均一に混合し、ＪＩＳ Ｚ８８０１に規定の目開き１４９μｍの標準篩を通して混合粉末３３グラムを得た。ついで、この粉末３３グラムにα化澱粉１６．０グラムを加えてスプレードライして、Ｌ−アルギニン塩酸塩造粒粉末を得た。
【００３９】
（製造例３）
Ｌ−アルギニン塩酸塩粉末２８グラムとクエン酸（分子量１９２．１３）粉末１グラム（Ｌ−アルギニン塩酸塩１００重量部に対し３．８重量部に相当）を陶磁製の乳鉢に入れ均一に混合し、ＪＩＳ Ｚ８８０１に規定の目開き１４９μｍの標準篩を通して混合粉末２９グラムを得た。ついで、この粉末２９グラムにα化澱粉１３．５グラムを加えてスプレードライして、Ｌ−アルギニン塩酸塩造粒粉末を得た。
【００４０】
（製造例４）
Ｌ−アルギニン塩酸塩粉末２１グラムとＬ−酒石酸（分子量１５０．０９）粉末１グラム（Ｌ−アルギニン塩酸塩１００重量部に対し４．８重量部に相当）を陶磁製の乳鉢に入れ均一に混合し、ＪＩＳ Ｚ８８０１に規定の目開き１４９μｍの標準篩を通して混合粉末２２グラムを得た。ついで、この粉末２２グラムにα化澱粉１１．０グラムを加えてスプレードライして、Ｌ−アルギニン塩酸塩造粒粉末を得た。
【００４１】
（製造例５）
Ｌ−アルギニン塩酸塩粉末１７グラムとＬ−アスコルビン酸（分子量１７６．１３）粉末１グラム（Ｌ−アルギニン塩酸塩１００重量部に対し５．６重量部に相当）を陶磁製の乳鉢に入れ均一に混合し、ＪＩＳ Ｚ８８０１に規定の目開き１４９μｍの標準篩を通して混合粉末１８グラムを得た。ついで、この粉末１８グラムにα化澱粉１１．０グラムを加えてスプレードライして、Ｌ−アルギニン塩酸塩造粒粉末を得た。
【００４２】
（官能検査テスト）
製造例１〜５で得られたＬ−アルギニン塩酸塩造粒粉末を５人の官能検査パネラーに食して貰い官能検査テストを行った。結果は下記表１の通りであった。
ただし、表１中、記号＋は苦味または酸味がかなり強い
±は苦みまたは酸味が殆どない
−は苦みまたは酸味が感じられない
【００４３】
【表１】
【００４４】
【発明の効果】
本発明はアルギニン特有の苦味を消去することにより、経口摂取が極めて容易となり、また賞味改善に加えて、防湿、抗酸化、防褐変および保存効果が向上し、顆粒や錠剤などの剤型でそのまま或いは栄養補助食品や加工食品の栄養価強化食材とすることが容易となる。
【００４５】
本発明による栄養価強化食材は日本人の食生活が欧米食に移行し、動物性タンパク質を多食することにより、リシンの過剰、アルギニンの不足すなわちリシン／アルギニンのインバランスからおこる生活習慣病の予防や老化に伴う生理諸機能の低下防止に優れた栄養補助食品や加工食品を提供し得る。[0001]
[Industrial applications]
The present invention relates to L-arginine powder and a food containing the same. More specifically, the present invention relates to a powder in which the bitterness of L-arginine has been alleviated, and to a food such as a dietary supplement or a processed food containing the same.
[0002]
[Prior art]
It is said that European and American adults who consume a lot of animal protein consume 5.4 g of arginine on average every day. The required amount of dietary protein in Japan is 60-70 g / day for adults, but only 1-2 g / day in terms of arginine.
[0003]
In addition, many animal foods that Japanese eat regularly have a high lysine / arginine ratio, which leads to an imbalance of lysine> arginine, which is apparently related to the causes of lifestyle-related diseases. Has become.
[0004]
In the established amino acid nutrition, arginine is synthesized in the body of an adult, but has been treated as a semi-essential amino acid for growth in infants due to the underdeveloped arginine synthesis system.
[0005]
However, in the 1970s and 1980s, a reevaluation of the nutritional effects of arginine was performed, and arginine-deficient diets were associated with metabolic disorders, fatty liver, orotic aciduria (J. Nutr., 114, 581-590 (1984) and Cancer Res. , 44, 2186-2191 (1984)).
[0006]
In addition, excessive intake of lysine, which is often contained in meat, inhibits arginine-related metabolic systems (Harper: Physiol. Rev., 50, 428-588 (1970) and Sanchez: Arch. Lat. Nutr., 56, 229-237 (1988), and it has been recognized that administration of arginine alleviates metabolic disorders.
[0007]
In 1995, Hurson (J. Parent. External Nutr., 19, 227-230 (1995)) orally administered arginine (17 g / day) for 14 days while elderly people ingested normal foods to give serum amino acids, nitrogen balance and serum. Changes in cholesterol levels were examined to confirm that LDL cholesterol was reduced and HDL cholesterol was increased, and that an increase in the arginine / lysine ratio in the food could result in a decrease in serum cholesterol levels in Katan (Atheroscler., 43, 381-391). (1982).
[0008]
In addition, the genital function deteriorates due to the deterioration of the reproductive organs due to aging, but arginine deficiency causes spermatosis, and it has been known that arginine administration increases spermatogenesis and sperm motility (J. Parent Nutr., 10, 227-238 (1986), it is also known that there is an effect of improving impotence which frequently occurs in the elderly.
[0009]
Since arginine synthesis ability declines with aging and various physiological functions involving arginine decrease, arginine supplementation is considered as one of the nutritional supplements for preventing aging.
[0010]
Overeating of meat is cited as a cause of lifestyle-related diseases, and it is a well-established idea that fat, which is contained in meat in large quantities, is a problem.
[0011]
Excess of lysine and deficiency of arginine, that is, lysine / arginine imbalance, as basic amino acids constituting meat proteins, have been involved in health.
[0012]
Currently, research is progressing in the areas of arginine in the blood circulation, arginine in the cerebral nervous system, arginine in the gastrointestinal mucosa, arginine in the endocrine system, arginine in diabetes, and gynecology. The nutritional effects of arginine have been reevaluated, including the arginine effect of arginine, the arginine effect for immune function revival, and the arginine effect in tissue regeneration. (Eiji Kimoto: Nutritional Chemistry of L-Arginine, Kaisei Publishing, 94-186 (1999))
[0013]
[Problems to be solved by the invention]
As described above, ingestion of L-arginine is very important, but L-arginine has extremely strong bitterness. Therefore, there has been a demand for a method of alleviating bitterness in order to take it as a nutritionally enhanced food.
[0014]
[Means for Solving the Problems]
The present inventors have found that L-arginine hydrochloride is mixed with an organic acid having a carboxyl group to form a complex salt, thereby solving the problem of bitterness of L-arginine. The inventors have found that an oxidation effect is achieved, and have reached the present invention.
[0015]
The present invention is an L-arginine powder obtained by mixing an L-arginine hydrochloride powder with an organic acid powder, and a food containing the L-arginine powder.
[0016]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
L-arginine can be obtained by precipitation separation of flavianate toxin derivative, picrate and the like from a gelatin hydrolyzate. Recently, fermentation has high purity and is commercially available. This hydrochloride, L-arginine hydrochloride, is also commercially available, and preferably has a purity of 97% or more. The L-arginine hydrochloride powder used preferably passes through a 250 μm, in particular 149 μm, sieve and is suitable for mixing.
[0017]
The organic acid to be mixed with L-arginine hydrochloride is preferably an organic carboxylic acid, and particularly contained in fruits such as citric acid, DL-malic acid, L-tartaric acid, DL-lactic acid, and L-ascorbic acid. Organic acids are preferably used. Its purity is preferably 97% or more, and the organic acids may be used alone or in combination of two or more. The organic acid powder used preferably passes through a 250 μm, in particular 149 μm sieve, which is suitable for mixing.
[0018]
The mixing amount with respect to L-arginine hydrochloride powder is preferably a mixing amount with respect to 100 parts by weight of L-arginine hydrochloride powder, and is preferably 0.5 to 10 parts by weight.
[0019]
Various known methods can be used to mix the organic acid powder with the L-arginine hydrochloride powder. Particularly preferred when mixing is a method in which an organic acid powder is mixed with L-arginine hydrochloride powder, a granulation base is added thereto, and spray drying is performed. Examples of the granulating base at this time include starch, pregelatinized starch, gelatin, dextrin, casein, sodium alginate and the like, and pregelatinized starch is particularly preferably used. The preferred use amount of the granulation base is 0.1 to 0.5 parts by weight based on 1 part by weight of the mixture of the L-arginine hydrochloride powder and the organic acid powder.
[0020]
In addition to the granulation base, other additives can be mixed as needed, and extenders, dispersants, wetting agents, coloring agents, stabilizers, drying agents and the like may be added and mixed. Rolling granulation, stirring granulation, fluidized bed granulation, extrusion granulation and the like are preferably applied.
[0021]
The mixed powder of L-arginine hydrochloride and the organic acid obtained as described above hardly feels the bitterness peculiar to arginine. If desired, additional components may be added and processed as is or as tablets, granules, granules, capsule tablets, and used as foods such as nutritional supplements, dietary supplements, health foods, and processed foods. Processed foods include sherbet, jelly, gum, candy, tofu, miso, pickles, dairy products, lactic acid bacteria beverages, processed meat, processed fish, processed fish and meat, curries, Chinese noodles, various canned products, Health drinks, favorite drinks, alcoholic drinks, and the like are included.
[0022]
The following are preferred embodiments of the present invention.
1) A method of reducing the bitterness of arginine by mixing 2 to 5 parts by weight of DL-malic acid powder with 100 parts by weight of L-arginine hydrochloride powder.
[0023]
2) 100 parts by weight of L-arginine hydrochloride powder was mixed with 2 to 5 parts by weight of DL-malic acid powder, and 20 to 50 parts by weight of a granulation base was added to 100 parts by weight of the mixture. Spray dry to reduce the bitterness of arginine.
[0024]
3) A dietary supplement containing the mixture comprising the powder described in the above 1 and 2, a dietary supplement obtained by molding the mixture into tablets, a dietary supplement obtained by molding the mixture into granules, and a processed food having enhanced nutritional value.
[0025]
4) A method of reducing the bitterness of arginine by mixing 2 to 7 parts by weight of DL-lactic acid with 100 parts by weight of L-arginine hydrochloride powder.
[0026]
5) 100 parts by weight of L-arginine hydrochloride powder is mixed with 2 to 7 parts by weight of DL-lactic acid, and 20 to 50 parts by weight of a granulation base is added to 100 parts by weight of the mixture and spray-dried. How to relieve the bitterness of arginine.
[0027]
6) A dietary supplement containing the mixture comprising the powder described in 4 or 5 above, a dietary supplement obtained by molding the mixture into tablets, a dietary supplement obtained by molding the mixture into granules, and a processed food having enhanced nutritional value.
[0028]
7) A method for reducing the bitterness of arginine by mixing 2 to 6 parts by weight of citric acid powder with 100 parts by weight of L-arginine hydrochloride powder.
[0029]
8) 100 parts by weight of L-arginine hydrochloride powder was mixed with 2 to 6 parts by weight of citric acid powder, and 20 to 50 parts by weight of a granulation base was added to 100 parts by weight of the mixture, followed by spray drying. And how to reduce the bitterness of arginine.
[0030]
9) A dietary supplement containing the mixture comprising the powders described in the above items 7 and 8, a dietary supplement obtained by molding the mixture into tablets, a dietary supplement obtained by molding the mixture into forehead grains, and a processed food having enhanced nutritional value.
[0031]
10) A method for reducing the bitterness of arginine by mixing 2 to 7 parts by weight of L-tartaric acid powder with 100 parts by weight of L-arginine hydrochloride powder.
[0032]
11) 100 parts by weight of L-arginine hydrochloride powder is mixed with 2 to 7 parts by weight of L-tartaric acid powder, and 20 to 50 parts by weight of a granulation base is added to 100 parts by weight of the mixture and sprayed. How to dry and reduce the bitterness of arginine.
[0033]
12) A dietary supplement containing the mixture comprising the powders described in the above items 10 and 11, a dietary supplement obtained by molding the mixture into tablets, a dietary supplement obtained by molding the mixture into granules, and a processed food having enhanced nutritional value.
[0034]
13) A method of alleviating the bitterness of arginine by mixing 3 to 8 parts by weight of L-ascorbic acid powder with 100 parts by weight of L-arginine hydrochloride powder.
[0035]
14) 3 to 8 parts by weight of L-ascorbic acid powder is mixed with 100 parts by weight of L-arginine hydrochloride powder, and 20 to 50 parts by weight of a granulation base is added to 100 parts by weight of the mixture. Spray dry to reduce the bitterness of arginine.
[0036]
15) A dietary supplement containing the mixture comprising the powder described in 13 or 14, a dietary supplement obtained by molding the mixture into tablets, a dietary supplement obtained by molding the mixture into granules, and a processed food having enhanced nutritional value.
[0037]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described in more detail based on examples.
(Production Example 1)
21 g of L-arginine hydrochloride (molecular weight 210.66) powder and 1 gram of DL-lactic acid (molecular weight 90.08) (corresponding to 4.8 parts by weight per 100 parts by weight of L-arginine hydrochloride) were mortar-made And uniformly mixed, and passed through a standard sieve having a mesh size of 149 μm specified in JIS Z8801 to obtain 22 g of a mixed powder. Then, 10.5 g of pregelatinized starch was added to 22 g of this powder and spray-dried to obtain L-arginine hydrochloride granulated powder.
[0038]
(Production Example 2)
32 g of L-arginine hydrochloride powder and 1 g of DL-malic acid (molecular weight 134.09) powder (corresponding to 3.1 parts by weight with respect to 100 parts by weight of L-arginine hydrochloride) are placed in a mortar made of ceramic and uniformly mixed. The mixture was mixed and passed through a standard sieve having a mesh size of 149 μm specified in JIS Z8801 to obtain 33 g of a mixed powder. Then, 16.0 g of pregelatinized starch was added to 33 g of this powder and spray-dried to obtain L-arginine hydrochloride granulated powder.
[0039]
(Production Example 3)
28 g of L-arginine hydrochloride powder and 1 g of citric acid (molecular weight: 192.13) powder (equivalent to 3.8 parts by weight with respect to 100 parts by weight of L-arginine hydrochloride) are placed in a mortar made of ceramic and mixed uniformly. Then, 29 g of the mixed powder was obtained by passing through a standard sieve having a mesh size of 149 μm specified in JIS Z8801. Next, 13.5 g of pregelatinized starch was added to 29 g of this powder and spray-dried to obtain a granulated L-arginine hydrochloride powder.
[0040]
(Production Example 4)
21 g of L-arginine hydrochloride powder and 1 g of L-tartaric acid (molecular weight: 150.09) powder (equivalent to 4.8 parts by weight per 100 parts by weight of L-arginine hydrochloride) are placed in a ceramic mortar and mixed uniformly. Then, the mixture was passed through a standard sieve having a mesh size of 149 μm specified in JIS Z8801 to obtain 22 g of the mixed powder. Then, 11.0 g of pregelatinized starch was added to 22 g of this powder and spray-dried to obtain L-arginine hydrochloride granulated powder.
[0041]
(Production Example 5)
17 g of L-arginine hydrochloride powder and 1 g of L-ascorbic acid (molecular weight: 176.13) powder (equivalent to 5.6 parts by weight with respect to 100 parts by weight of L-arginine hydrochloride) are placed in a mortar made of ceramic and uniformly mixed. The mixture was mixed and passed through a standard sieve having a mesh size of 149 μm specified in JIS Z8801 to obtain 18 g of a mixed powder. Then, 11.0 g of pregelatinized starch was added to 18 g of this powder and spray-dried to obtain L-arginine hydrochloride granulated powder.
[0042]
(Sensory test)
The L-arginine hydrochloride granulated powder obtained in Production Examples 1 to 5 was eaten by five sensory test panelists to perform a sensory test. The results were as shown in Table 1 below.
In Table 1, the symbol + indicates that bitterness or acidity is considerably strong, ± indicates that there is almost no bitterness or acidity, and-indicates that bitterness or acidity is not felt.
[Table 1]
【The invention's effect】
The present invention eliminates the bitterness peculiar to arginine, thereby making it extremely easy to take orally, and in addition to improving the taste, improving the moisture proof, antioxidant, anti-browning and preservative effects, and intact in dosage forms such as granules and tablets. Alternatively, it becomes easy to use as a nutritionally enhanced food material for a dietary supplement or processed food.
[0045]
The nutritionally-enriched foodstuffs according to the present invention can reduce lifestyle-related diseases caused by excess lysine, deficiency of arginine, that is, lysine / arginine imbalance, by shifting the diet of Japanese to Western diet and consuming a large amount of animal protein. It is possible to provide dietary supplements and processed foods that are excellent in prevention and prevention of deterioration of various physiological functions due to aging.