JP2004096040A - Polyphenylenesulfide film for circuit board - Google Patents

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JP2004096040A
JP2004096040A JP2002258648A JP2002258648A JP2004096040A JP 2004096040 A JP2004096040 A JP 2004096040A JP 2002258648 A JP2002258648 A JP 2002258648A JP 2002258648 A JP2002258648 A JP 2002258648A JP 2004096040 A JP2004096040 A JP 2004096040A
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resin
circuit board
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polyphenylene sulfide
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Yutaka Harada
原田 裕
Kenji Tsunashima
綱島 研二
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Toray Industries Inc
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Toray Industries Inc
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Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To provide an insulating substrate with excellent dimensional stability as a circuit board while having excellent electric characteristics of a polyphenylenesulfide. <P>SOLUTION: The polyphenylenesulfide film for the circuit board has a main component of the polyphenylenesulfide resin, including 50-70 wt.% of liquid crystalline resins. <P>COPYRIGHT: (C)2004,JPO

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、回路基板用ポリフェニレンスルフィドフィルムに関するものであり、特に寸法安定性に優れ加工適正に優れた信頼性の高い多層回路基板を形成しうるポリフェニレンスルフィドフィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電気、電子部品分野において、機器の小型化や高機能化の観点から、ハンダ耐熱性、熱および湿度に対する高寸法安定性、低吸水性および高周波特性などの諸特性が高次元でバランス化した絶縁基材の要求が増加している。
【0003】
従来より、電気・電子機器の部品として用いられる回路基板(配線基板)としては、ガラスクロスにエポキシ樹脂を含浸した基材(以下、便宜上「ガラエポ基材」と略称する)、ポリイミドフィルム、アラミド繊維にエポキシ樹脂を含浸した基材、さらに、回路基板としては、ポリフェニレンスルフィド(以下、PPSと略称することがある)を基材としたものが提案されている。具体的に、PPSを基材とした回路基板としては、繊維状物にPPSを含浸させた繊維シート(特許文献1)などが知られている。
【0004】
【特許文献1】
特開平5−310957号公報
しかしながら、従来のこれらの基材はそれぞれ下記のような問題点を有している。ガラエポ基材は、高周波特性に劣り、また吸湿特性に問題があるため周波数が高くなれば誘電特性がさらに悪化するという問題点があり、さらにスルーホール加工としてレーザー法が適用できずファイン化に限界がある。また、ポリイミドフィルムは、耐熱性に優れているが、高周波特性と吸湿寸法安定性に劣る。またアラミド繊維基材は、吸湿特性に問題があるため、波数が高くなれば誘電特性がさらに悪化するという問題点があり、スルーホール加工としてレーザーが適用できるものの、その加工面(穴の内壁や切断面など)は炭化、分解などのため表面が荒れた状態になるという問題がある。
【0005】
また、PPSフィルム単体では、未延伸シートの場合、低吸湿性、難燃性および高周波特性などの特性は満足しているが、二軸配向フィルムに比べると耐熱性が十分ではなく、加工工程が増加する程結晶化が進み脆くなる。結晶サイズなどをコントロールした場合には耐熱性と脆さの点ではかなり改良されるが満足できるレベルではなく、多層回路基板として用いた場合寸法安定性、脆さの点で問題を有している。
【0006】
また、二軸配向したPPSフィルムは、熱収縮率が高く、例えば、回路基板の製造工程で熱が加わると熱収縮のためにフィルムが変形し、回路のズレが生じ易い。そのため、アニール処理などで熱収縮率を小さくする加工が行なわれているが、260℃における熱収縮率を1%以下にするとフィルムの平面性が著しく悪化してしまうという問題点を有している。
【0007】
また、PPS樹脂をガラスクロスなどの繊維状物に含浸したシート状物の場合は、耐熱性、熱寸法安定性、吸湿性、難燃性および高周波特性に優れるが、折り曲げ等の力が加わるとクラックが発生したり、熱融着性に乏しく、ガラスクロスがあるためレーザーによる穴あけができず、スルーホール加工が困難であるなど回路基板の加工性に問題があった。特に、薄肉化、かつ熱融着性を要求される分野では用途が限定されていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、上記の諸問題を解決すること、すなわち、PPSの優れた高周波特性、低吸湿性および難燃性を活かし、寸法安定性に優れ回路基板に適した絶縁基材を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明のPPSフィルムは上記課題を解決するために主として次の構成を有する。すなわち、
ポリフェニレンスルフィド樹脂を主たる構成成分とするフィルムであって、液晶性樹脂が5〜70wt%含有されていることを特徴とする回路基板用ポリフェニレンスルフィドフィルムである。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施の形態について説明する。
【0011】
本発明のPPSフィルムは、下記のポリフェニレンスルフィド樹脂からなるものである。
【0012】
本発明でいうポリフェニレンスルフィド樹脂とは、ポリフェニレンスルフィド成分を好ましくは70モル%以上、より好ましくは80モル%以上含む樹脂である。PPS成分がかかる好ましい範囲であると、ポリマの結晶性と熱転移温度などが高く、PPSフィルムの特徴である良好な高周波数特性、低吸湿性および難燃性などの諸特性を発揮できる。
【0013】
上記PPS樹脂において、繰り返し単位の20モル%未満、好ましくは10モル%未満であれば、共重合可能な他のスルフィド結合を含有する単位が含まれていても差し支えない。このような共重合可能な他のスルフィド結合を含有する単位としては、例えば、3官能単位、エーテル単位、スルホン単位、ケトン単位、メタ結合単位、アルキル基などの置換基を有するアリール単位、ビフェニル単位、ターフェニレン単位、ビニレン単位、カーボネート単位などが具体例として挙げられ、このうち一つまたは二つ以上共存させて構成することができる。この場合、該構成単位は、ランダム型またはブロック型のいずれの共重合方法であってもよい。
【0014】
本発明において、ポリフェニレンスルフィドを主成分とする樹脂組成物とは、上記したポリフェニレンスルフィド樹脂を60重量%以上含む樹脂組成物をいう。PPS樹脂の含有量がかかる好ましい範囲であると、該組成物からなる含浸シートの機械特性、耐熱性、熱融着特性、吸湿寸法安定性、誘電特性などを優れたものに維持することができる。なお、該樹脂組成物中の残りの40重量%未満はPPS以外のポリマー、無機または有機のフィラー、滑材、着色剤などの添加物を含むことができる。PPS樹脂の分子は、分岐鎖を有した高分子でも、一部架橋構造を有した高分子であってもよいが、直鎖・線状の分子量5万以上の高分子であることが好ましい。
【0015】
本発明のPPS樹脂のメルトフローレート(MFR)は、100g/10分以下であることが好ましく、75g/10分以下がより好ましい。
【0016】
また、本発明のPPSフィルムの厚さは、製膜性や加工特性を考慮し、回路基板として小型化する必要があることから、1〜300μmが好ましく、2〜200μmがより好ましい。
【0017】
本発明のPPSフィルムは、液晶性樹脂が5〜70wt%、好ましくは20〜60wt%含有されているものである。液晶性樹脂の含有量が5wt%未満であると、寸法安定性が劣り、70wt%を越えると液晶性樹脂が配向しやすくなり製膜性が悪化する。
【0018】
本発明において、液晶性樹脂とは、サーモトロピック液晶樹脂などの溶融状態でも結晶のような規則だった構造を有する樹脂のことであり、従来から知られているものを用いることができる。
【0019】
例えば、液晶性ポリエステル樹脂の場合、パラヒドロキシ安息香酸(HBA)成分を主メソゲンとして40〜90重量%含有し、しかも流動性改良のために4,4’−ジヒドロキシビフェニル(DHB)を含んだ液晶性ポリエステルが好ましい。メソゲンの含有形式は、ランダム共重合、ブロック共重合、ブランチ共重合、およびそれらの組み合わせ複合共重合など任意の形式でよいが、本発明の場合、ポリエチレンテレフタレート(PET)あるいはポリエチレンナフタレート(PEN)/HBA/DHB/テレフタル酸(TPA)等からなる液晶性樹脂、HBA/6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸を主成分とする共重合体、HBA/4,4’−ジヒドロキシビフェニルとテレフタル酸、イソフタル酸との共重合体、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸とパラアミノフェノールとの共重合体、HBA/ハイドロキノン(HQ)/セバシン酸(SA)との共重合体などが好ましい。このような成分から構成される液晶性ポリエステル樹脂は、溶融状態でも規則だった構造を有し、溶融時の流動によって分子が容易に流れ方向に配向するのである。
【0020】
また、液晶性樹脂を単独で用いる代わりに、上記液晶性樹脂を含むポリマーアロイを用いてもよい。混合あるいは化学結合させるアロイ用ポリマーとしては、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリアリレート、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルスルホン、ポリスルホンなどの熱可塑性樹脂を使用することができるが、これらに限定されない。液晶性樹脂と前記ポリマーアロイの混合割合は、重量比で、10:90〜90:10が好ましく、より好ましくは20:80〜80:20である。液晶性樹脂を含むポリマーアロイも液晶性樹脂による優れた特性を保有する。
【0021】
本発明において、フィルム中に含まれる液晶性樹脂はポリフェニレンスルフィド樹脂中に島状に分散していることが好ましい。液晶性樹脂の分散状態は、フィルム断面を電子顕微鏡等で観察することにより確認できる。島状に分散させる方法は特に限定されないが、粘度の小さい液晶性樹脂を用いる方法や液晶性樹脂の比率をPPS樹脂より少なくするなどの方法が好ましく用いられる。
【0022】
また、本発明のPPSフィルムの少なくとも片方の面に別の基材(金属、シート)が積層されてあったり、別の樹脂やコート剤がコーティングされたり、モールドされてあってもよい。さらに本発明のPPSフィルムを熱や紫外線などで酸化架橋してあってもよい。
【0023】
本発明のPPSフィルムは、特に回路基板のベース基材として最適である。回路基板は、本発明のPPSフィルムの少なくとも片面に電気回路が形成されたものである。
【0024】
電気回路とは、導電体をパターン化した電気の通路で、その導電体としては、銅、アルミニウムなどの金属または、銅、銀、カーボンなどを含有する導電性塗料などが通常用いられる。また、電気回路に電気部品や電子部品が実装されていてもよい。また、該回路基板が2層以上積層されてあってもよい。かかる回路基板はドリル、レーザーなどで穴加工が容易である。回路の形成方法は熱可塑性樹脂含浸繊維シートに張り付けた金属箔に感光性樹脂を塗布し、回路形状を光で焼き付けた後未露光部分の樹脂を除去し、銅箔の場合には塩化第二鉄水溶液でエッチングする方法や、熱可塑性樹脂含浸繊維シートに回路形状を付与した金型でプレス転写して窪みを形成し、該窪み部分に導電性塗料を流し込む等の方法がある。
【0025】
本発明の熱可塑性樹脂含浸繊維シートは、特に優れた熱寸法安定性を有し、また、表層に熱可塑性樹脂を含浸しているため金型プレスによる回路転写法に好適に使用できる。
【0026】
次に本発明のポリフェニレンスルフィドフィルムの製造方法について述べるが、これに限定されない。
【0027】
本発明に用いられるPPSは、従来から知られている方法により製造したPPS樹脂を用いることができる。例えば、硫化ナトリウムとp−ジクロロベンゼンを、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)などのアミド系極性溶媒中で高温高圧化で反応させる。必要によっては、トリハロベンゼンなどの共重合成分を含ませることもできる。重合度調整剤として、苛性アルカリやカルボン酸アルカリ金属塩などを添加し、230〜280℃で重合反応させる。重合後にポリマーを冷却し、ポリマーを水スラリーとしてフィルターで濾過後、粒状ポリマーを得る。これを酢酸塩などの水溶液中で30〜100℃、10〜60分攪拌処理し、イオン交換水にて30〜80℃で数回洗浄、乾燥してPPS粉末ポリマーを得る。この粉末ポリマーを、酸素分圧10トール以下、好ましくは5トール以下でNMPにて洗浄後、30〜80℃のイオン交換水で数回洗浄し、5トール以下の減圧下で乾燥する。この後、無機粒子を混合する。混合する方法は特に限定されないが、樹脂と無機粒子の混合物を単軸あるいは2軸の押出機、バンバリーミキサー、ニーダー及び、ミキシングロールなどの通常公知の溶融混合機に供給して250〜450℃で混練する方法などを例としてあげることができる。もちろん必要に応じて、他の高分子化合物や酸化珪素、酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、酸化チタン、酸化アルミニウム、架橋ポリエステル、架橋ポリスチレン、マイカ、タルク、カオリンなどの無機、有機化合物や熱分解防止剤、熱安定剤および酸化防止剤などを添加してもよい。また、この際液晶性樹脂も同時に混合しても良い。
【0028】
本発明のPPSフィルムは未延伸フィルムであっても延伸(配向)フィルムであってもかまわないが、回路を多層化するときの加工性から未延伸フィルムであることが好ましい。ここで未延伸フィルムとは、フィルム長手方向、幅方向に延伸処理されていないフィルムをいう。
【0029】
まず、上記方法で作製したPPS樹脂を150〜180℃の温度で1〜3時間真空乾燥、この際にはポリマー中の不純物や含有酸素量を低減させるために好ましくは1000Pa未満、より好ましくは500Pa未満、さらに好ましくは100Pa未満で真空乾燥することが好ましい。このポリマーと液晶性樹脂をエクストルーダーに代表される溶融押出機装置に供給され、該ポリマー組成物の融点以上、好ましくは290℃〜350℃の範囲の温度に加熱し充分混練した後、スリット状のダイから連続的に押し出し、シート状に該ポリマーを成形し該ポリマーのガラス転移温度以下の温度まで急速冷却することにより、実質的に無配向のPPSシートを得る。次いで、延伸(配向)フィルムを得る方法は、得られた無配向PPSシートを、逐次二軸延伸法、同時二軸延伸法、チューブラー法、圧延法などの周知の延伸方法を用いて延伸することができる。
【0030】
このようにして得られた絶縁基材に金属層を設ける方法は、例えば本発明の熱可塑性樹脂含浸繊維シートと金属箔を重ね合わせて、温度200〜350℃、圧力1〜30kg/cm2 の条件で熱融着したり、また該熱可塑性樹脂含浸繊維シートの製造と同時に金属箔を熱融着して積層することもできる。更に金属を蒸着法、スパッタリング法、メッキなどの方法で絶縁基材の面に金属層を設けることもできる。このようにして得られた絶縁基材の金属層をエッチング法(例えば、塩化第2鉄水溶液によるエッチング)で所望の電気回路を作製し配線基板を得る。
【0031】
また、電気回路を銀、銅などの金属およびそれらの合金またはカーボンなどの導体を含有する導電性のペーストをシルク印刷法などの方法で電気回路を形成し、配線基板を得ることもできる。また、得られた配線基板は、組み合わせて多層回路基板を製造することもできる。多層回路基板は、2層以上重ね合わせて温度200〜350℃、圧力1〜100kg/cm2 の条件で熱融着して多層回路基板を製造できる。上記の多層回路基板にスルーホールを設けてもよい。スルーホールは、ドリル、レーザーなどの方法で設けることができるが、本発明の回路基板はレーザーによるスルーホール加工が好ましい。さらに、各層をメッキ法などの方法で層間接続することもできる。また、回路基板には必要に応じて電子部品などがハンダなどで実装される。
[物性の測定法]
次に、本発明で使用した測定法について以下に述べる。
1.フィルム厚さ:
ダイヤルゲージを用いて測定した。
2.メルトフローレート(MFR):
フローテスターを用いて、315.5℃、荷重5kgf、滞留時間5分、オリフィス直径0.0825インチ、オリフィス長さ0.315インチの条件で測定した。
3.線膨張係数:
ASTM−D696に基づき、線膨張係数を測定した。
【0032】
【実施例】
(実施例1)
直鎖状PPS樹脂(MFR:50g/10分)に液晶性樹脂(東レ(株)製“シベラス”)を50重量%の割合でドライブレンドし、タンブラーにて2分間予備混合した後、シリンダー温度300〜340℃に設定した2軸押出機で溶融混練し、ストランドカッターによりペレット化し、180℃、80Paの雰囲気下で5時間真空乾燥した。該ペレットにステアリン酸カルシウム0.05重量%を添加し均一に分散させ、これをシリンダー径150mmの公知の一軸押出機に供給し、310℃で溶融させた後、10μm以上の異物をカットする濾過フィルターを通過させて、リップ幅1200ミリ、リップ間隙1.5mmのTダイ口金からフィルム状に押出した。このようにして押出された溶融フィルムに静電荷を印加させて、表面温度25℃のキャスティングドラム(直径800mm)に密着冷却固化させて、厚さ100μmのフィルムが得られた。得られたフィルムの断面を電子顕微鏡で観察したところ、液晶性樹脂がPPS樹脂中に島状に分散しており、フィルムの線膨張係数は35ppm/℃であった。
(実施例2)
直鎖状PPS樹脂(MFR:50g/10分)に液晶性樹脂(ポリプラスチック(株)製“ベクトラA950”)を50wt%の割合でドライブレンドし、タンブラーにて2分間予備混合した後シリンダー温度300〜340℃に設定した2軸押出機で溶融混練し1mm径の繊維状に押し出しカッターで1cmの長さに切断し、180℃、80Paの雰囲気下で5時間真空乾燥した。該繊維状ペレットに直鎖状PPS樹脂(MFR:50g/10分)を液晶性樹脂が40wt%になるように混合し、かつステアリン酸カルシウム0.05重量%を添加し均一に分散させ、これをシリンダー径150mmの公知の一軸押出機に供給し、310℃で溶融させた後、10μm以上の異物をカットする濾過フィルターを通過させて、リップ幅1200ミリ、リップ間隙1.5mmのTダイ口金からフィルム状に押出した。このようにして押出された溶融フィルムに静電荷を印加させて、表面温度25℃のキャスティングドラム(直径800mm)に密着冷却固化させて、厚さ100μmのPPSフィルムを得た。得られたフィルムの断面を電子顕微鏡で観察したところ、液晶性樹脂がPPS樹脂中に細長い島状に分散しており、得られたフィルムの線膨張係数は30ppm/℃であった。
(比較例1)
MFRが200g/10分のPPS樹脂のみを用いたこと以外は実施例1と同様にして厚さ100μmのPPSフィルムを製膜した。線膨張係数は70ppm/℃と大きくなった。
【0033】
【発明の効果】
本発明のポリフェニレンスルフィドフィルムは、PPSの優れた高周波特性、低吸湿性および難燃性を活かし、寸法安定性に優れ回路基板に適した絶縁基材として好適に用いられる。
[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a polyphenylene sulfide film for a circuit board, and more particularly to a polyphenylene sulfide film capable of forming a highly reliable multilayer circuit board having excellent dimensional stability and excellent processing.
[0002]
[Prior art]
In the field of electrical and electronic components, from the viewpoint of miniaturization and high functionality of equipment, insulation with various characteristics such as solder heat resistance, high dimensional stability against heat and humidity, low water absorption and high frequency characteristics are balanced at a high level. There is an increasing demand for substrates.
[0003]
2. Description of the Related Art Conventionally, circuit boards (wiring boards) used as components of electric / electronic devices include substrates made of glass cloth impregnated with an epoxy resin (hereinafter, abbreviated as "glass epoxy substrates" for convenience), polyimide films, and aramid fibers. As a circuit board, a substrate made of polyphenylene sulfide (hereinafter, may be abbreviated as PPS) has been proposed as a substrate impregnated with an epoxy resin. Specifically, as a circuit board using PPS as a base material, a fiber sheet in which a fibrous material is impregnated with PPS (Patent Document 1) is known.
[0004]
[Patent Document 1]
However, these conventional substrates each have the following problems. Glass epoxy substrates have poor high-frequency characteristics, and have problems with moisture absorption characteristics, so the dielectric characteristics are further degraded at higher frequencies. There is. Further, the polyimide film is excellent in heat resistance, but is inferior in high-frequency characteristics and dimensional stability of moisture absorption. Also, the aramid fiber base material has a problem in that the dielectric properties are further deteriorated when the wave number is high because of the problem of the moisture absorption property. Although the laser can be applied as a through hole processing, the processing surface (the inner wall of the hole or the like) can be used. Cut surface) has a problem that the surface becomes rough due to carbonization and decomposition.
[0005]
In addition, the PPS film alone satisfies properties such as low hygroscopicity, flame retardancy and high-frequency characteristics in the case of an unstretched sheet, but has insufficient heat resistance compared to a biaxially oriented film, and requires a processing step. As the amount increases, crystallization proceeds and the material becomes brittle. When controlling the crystal size, etc., the heat resistance and brittleness are considerably improved, but not at a satisfactory level, and when used as a multilayer circuit board, there is a problem in dimensional stability, brittleness .
[0006]
Further, the biaxially oriented PPS film has a high heat shrinkage. For example, when heat is applied in the process of manufacturing a circuit board, the film is deformed due to heat shrinkage, and the circuit is likely to be displaced. For this reason, processing to reduce the heat shrinkage rate is performed by annealing or the like. However, when the heat shrinkage rate at 260 ° C. is set to 1% or less, there is a problem that the flatness of the film is significantly deteriorated. .
[0007]
In the case of a sheet-like material in which a fibrous material such as glass cloth is impregnated with a PPS resin, the sheet-like material is excellent in heat resistance, thermal dimensional stability, hygroscopicity, flame retardancy and high-frequency characteristics, but when a force such as bending is applied. There was a problem in workability of the circuit board, such as generation of cracks, poor heat sealability, difficulty in drilling through holes due to the presence of glass cloth, and difficulty in through-hole processing. In particular, applications have been limited in fields where thinning and heat-fusibility are required.
[0008]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to solve the above-mentioned problems, that is, to provide an insulating base material which is excellent in dimensional stability and is suitable for a circuit board by utilizing the excellent high-frequency characteristics, low moisture absorption and flame retardancy of PPS. It is in.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
The PPS film of the present invention mainly has the following constitution in order to solve the above problems. That is,
A polyphenylene sulfide film for a circuit board, comprising a polyphenylene sulfide resin as a main component and containing 5 to 70% by weight of a liquid crystalline resin.
[0010]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, preferred embodiments of the present invention will be described.
[0011]
The PPS film of the present invention comprises the following polyphenylene sulfide resin.
[0012]
The polyphenylene sulfide resin referred to in the present invention is a resin containing a polyphenylene sulfide component preferably at least 70 mol%, more preferably at least 80 mol%. When the PPS component is in such a preferable range, the polymer has high crystallinity and heat transition temperature, and can exhibit various characteristics such as good high frequency characteristics, low moisture absorption and flame retardancy, which are characteristics of the PPS film.
[0013]
In the above-mentioned PPS resin, as long as it is less than 20 mol%, preferably less than 10 mol% of the repeating unit, another unit containing a copolymerizable sulfide bond may be contained. Examples of such a unit containing another copolymerizable sulfide bond include, for example, a trifunctional unit, an ether unit, a sulfone unit, a ketone unit, a meta bond unit, an aryl unit having a substituent such as an alkyl group, and a biphenyl unit. Specific examples thereof include a terphenylene unit, a vinylene unit, and a carbonate unit, and one or more of them can be used. In this case, the constitutional unit may be a random or block copolymerization method.
[0014]
In the present invention, the resin composition containing polyphenylene sulfide as a main component refers to a resin composition containing the above-mentioned polyphenylene sulfide resin in an amount of 60% by weight or more. When the content of the PPS resin is in such a preferable range, the impregnated sheet made of the composition can maintain excellent mechanical properties, heat resistance, heat fusion properties, moisture dimensional stability, dielectric properties, and the like. . The remaining less than 40% by weight in the resin composition may contain additives other than PPS, such as polymers other than PPS, inorganic or organic fillers, lubricants, and coloring agents. The PPS resin molecule may be a polymer having a branched chain or a polymer partially having a crosslinked structure, but is preferably a straight-chain or linear polymer having a molecular weight of 50,000 or more.
[0015]
The melt flow rate (MFR) of the PPS resin of the present invention is preferably 100 g / 10 minutes or less, and more preferably 75 g / 10 minutes or less.
[0016]
Further, the thickness of the PPS film of the present invention is preferably 1 to 300 μm, and more preferably 2 to 200 μm, since it is necessary to reduce the size of the circuit board in consideration of film forming properties and processing characteristics.
[0017]
The PPS film of the present invention contains the liquid crystalline resin in an amount of 5 to 70 wt%, preferably 20 to 60 wt%. When the content of the liquid crystalline resin is less than 5 wt%, the dimensional stability is inferior, and when it exceeds 70 wt%, the liquid crystalline resin is easily oriented and the film forming property is deteriorated.
[0018]
In the present invention, the liquid crystalline resin is a resin having a regular structure such as a crystal even in a molten state, such as a thermotropic liquid crystal resin, and a conventionally known resin can be used.
[0019]
For example, in the case of a liquid crystalline polyester resin, a liquid crystal containing 40 to 90% by weight of a parahydroxybenzoic acid (HBA) component as a main mesogen and containing 4,4′-dihydroxybiphenyl (DHB) for improving fluidity. Polyester is preferred. The mesogen-containing form may be any form such as random copolymerization, block copolymerization, branch copolymerization, and combination copolymerization thereof. In the case of the present invention, polyethylene terephthalate (PET) or polyethylene naphthalate (PEN) / HBA / DHB / liquid crystalline resin composed of terephthalic acid (TPA), copolymer containing HBA / 6-hydroxy-2-naphthoic acid as a main component, HBA / 4,4'-dihydroxybiphenyl and terephthalic acid, isophthalic acid A copolymer with an acid, a copolymer of 6-hydroxy-2-naphthoic acid and paraaminophenol, a copolymer of HBA / hydroquinone (HQ) / sebacic acid (SA), and the like are preferable. The liquid crystalline polyester resin composed of such components has a regular structure even in a molten state, and molecules are easily oriented in the flowing direction by the flow during the melting.
[0020]
Instead of using the liquid crystal resin alone, a polymer alloy containing the liquid crystal resin may be used. As the alloy polymer to be mixed or chemically bonded, thermoplastic resins such as polyamide, polyimide, polyamideimide, polyetherimide, polyarylate, polyphenylene sulfide, polyetheretherketone, polyethersulfone, and polysulfone can be used. However, the present invention is not limited to these. The mixing ratio of the liquid crystalline resin and the polymer alloy is preferably from 10:90 to 90:10, more preferably from 20:80 to 80:20 by weight. A polymer alloy containing a liquid crystal resin also has excellent properties due to the liquid crystal resin.
[0021]
In the present invention, the liquid crystalline resin contained in the film is preferably dispersed in the polyphenylene sulfide resin in an island shape. The dispersed state of the liquid crystalline resin can be confirmed by observing the cross section of the film with an electron microscope or the like. The method of dispersing in an island shape is not particularly limited, but a method of using a liquid crystal resin having a small viscosity or a method of reducing the ratio of the liquid crystal resin to that of the PPS resin is preferably used.
[0022]
Further, another substrate (metal, sheet) may be laminated on at least one surface of the PPS film of the present invention, or another resin or a coating agent may be coated or molded. Further, the PPS film of the present invention may be oxidatively cross-linked by heat or ultraviolet rays.
[0023]
The PPS film of the present invention is particularly suitable as a base material for a circuit board. The circuit board is obtained by forming an electric circuit on at least one surface of the PPS film of the present invention.
[0024]
The electric circuit is an electric passage formed by patterning a conductor. As the conductor, a metal such as copper or aluminum, or a conductive paint containing copper, silver, carbon, or the like is generally used. Further, an electric component or an electronic component may be mounted on the electric circuit. Further, two or more circuit boards may be laminated. Such a circuit board can be easily drilled with a drill, a laser or the like. The circuit is formed by applying a photosensitive resin to a metal foil attached to a thermoplastic resin impregnated fiber sheet, baking the circuit shape with light, removing the unexposed resin, and using copper chloride in the case of copper foil. There are a method of etching with an aqueous iron solution, a method of press-transferring a thermoplastic resin impregnated fiber sheet with a mold having a circuit shape to form a depression, and pouring a conductive paint into the depression.
[0025]
The thermoplastic resin-impregnated fiber sheet of the present invention has particularly excellent thermal dimensional stability, and since the surface layer is impregnated with the thermoplastic resin, it can be suitably used for a circuit transfer method using a die press.
[0026]
Next, a method for producing the polyphenylene sulfide film of the present invention will be described, but is not limited thereto.
[0027]
As the PPS used in the present invention, a PPS resin produced by a conventionally known method can be used. For example, sodium sulfide is reacted with p-dichlorobenzene in an amide-based polar solvent such as N-methyl-2-pyrrolidone (NMP) at high temperature and high pressure. If necessary, a copolymer component such as trihalobenzene can be included. A caustic alkali or an alkali metal carboxylate is added as a polymerization degree regulator, and the polymerization reaction is performed at 230 to 280 ° C. After the polymerization, the polymer is cooled, and the polymer is converted into a water slurry and filtered through a filter to obtain a granular polymer. This is stirred in an aqueous solution of acetate or the like at 30 to 100 ° C. for 10 to 60 minutes, washed several times with ion-exchanged water at 30 to 80 ° C., and dried to obtain a PPS powder polymer. The polymer powder is washed with NMP at an oxygen partial pressure of 10 Torr or less, preferably 5 Torr or less, washed several times with ion-exchanged water at 30 to 80 ° C., and dried under reduced pressure of 5 Torr or less. Thereafter, the inorganic particles are mixed. The method of mixing is not particularly limited, and the mixture of the resin and the inorganic particles is supplied to a generally known melt mixer such as a single-screw or twin-screw extruder, a Banbury mixer, a kneader, and a mixing roll at 250 to 450 ° C. A method of kneading can be given as an example. Of course, if necessary, other polymer compounds, silicon oxide, magnesium oxide, calcium carbonate, titanium oxide, aluminum oxide, crosslinked polyester, crosslinked polystyrene, mica, talc, kaolin and other inorganic and organic compounds and thermal decomposition inhibitors, A heat stabilizer and an antioxidant may be added. At this time, a liquid crystalline resin may be mixed at the same time.
[0028]
The PPS film of the present invention may be an unstretched film or a stretched (oriented) film, but is preferably an unstretched film from the viewpoint of processability when a circuit is multilayered. Here, the unstretched film refers to a film that has not been stretched in the film longitudinal direction and the width direction.
[0029]
First, the PPS resin produced by the above method is vacuum-dried at a temperature of 150 to 180 ° C. for 1 to 3 hours, and in this case, preferably less than 1000 Pa, more preferably 500 Pa to reduce impurities and oxygen content in the polymer. It is preferable to perform vacuum drying at less than 100 Pa, more preferably less than 100 Pa. The polymer and the liquid crystalline resin are supplied to a melt extruder apparatus represented by an extruder, heated to a temperature equal to or higher than the melting point of the polymer composition, preferably in a range of 290 ° C. to 350 ° C., and sufficiently kneaded. The polymer is continuously extruded from a die, molded into a sheet, and rapidly cooled to a temperature equal to or lower than the glass transition temperature of the polymer to obtain a substantially non-oriented PPS sheet. Next, as a method for obtaining a stretched (oriented) film, the obtained non-oriented PPS sheet is stretched using a known stretching method such as a sequential biaxial stretching method, a simultaneous biaxial stretching method, a tubular method, a rolling method, or the like. be able to.
[0030]
The method of providing a metal layer on the insulating base material thus obtained is performed, for example, by laminating the thermoplastic resin-impregnated fiber sheet of the present invention and a metal foil at a temperature of 200 to 350 ° C. and a pressure of 1 to 30 kg / cm 2 . It is also possible to perform heat fusion under the conditions, or to laminate the metal foil simultaneously with the production of the thermoplastic resin impregnated fiber sheet by heat fusion. Further, a metal layer can be provided on the surface of the insulating base material by a method such as vapor deposition, sputtering, and plating. The metal layer of the insulating base material thus obtained is formed into a desired electric circuit by an etching method (for example, etching with an aqueous ferric chloride solution) to obtain a wiring board.
[0031]
In addition, a wiring board can be obtained by forming an electric circuit from a conductive paste containing a metal such as silver or copper and an alloy thereof or a conductor such as carbon by a method such as a silk printing method. Further, the obtained wiring boards can be combined to produce a multilayer circuit board. The multilayer circuit board can be manufactured by laminating two or more layers and thermally fusing them under the conditions of a temperature of 200 to 350 ° C. and a pressure of 1 to 100 kg / cm 2 . A through hole may be provided in the multilayer circuit board. The through hole can be provided by a method such as a drill or a laser, but the circuit board of the present invention is preferably processed by a laser to make the through hole. Further, the respective layers can be connected to each other by a method such as a plating method. Further, electronic components and the like are mounted on the circuit board by soldering or the like as necessary.
[Measurement method of physical properties]
Next, the measuring method used in the present invention will be described below.
1. Film thickness:
It was measured using a dial gauge.
2. Melt flow rate (MFR):
Using a flow tester, the measurement was performed at 315.5 ° C., a load of 5 kgf, a residence time of 5 minutes, an orifice diameter of 0.0825 inch, and an orifice length of 0.315 inch.
3. Linear expansion coefficient:
The linear expansion coefficient was measured based on ASTM-D696.
[0032]
【Example】
(Example 1)
A liquid crystalline resin ("Siveras" manufactured by Toray Industries, Inc.) was dry-blended at a ratio of 50% by weight to a linear PPS resin (MFR: 50 g / 10 minutes), preliminarily mixed in a tumbler for 2 minutes, and then heated at a cylinder temperature. The mixture was melt-kneaded with a twin-screw extruder set at 300 to 340 ° C, pelletized with a strand cutter, and vacuum dried at 180 ° C and 80 Pa for 5 hours. 0.05% by weight of calcium stearate is added to the pellets and dispersed uniformly. The dispersion is fed to a known single-screw extruder having a cylinder diameter of 150 mm, melted at 310 ° C., and then cut to remove foreign substances of 10 μm or more. And extruded into a film form from a T-die die having a lip width of 1200 mm and a lip gap of 1.5 mm. An electrostatic charge was applied to the molten film extruded in this manner, and the molten film was tightly cooled and solidified on a casting drum (diameter 800 mm) having a surface temperature of 25 ° C. to obtain a film having a thickness of 100 μm. When the cross section of the obtained film was observed with an electron microscope, the liquid crystalline resin was dispersed in the PPS resin in an island shape, and the coefficient of linear expansion of the film was 35 ppm / ° C.
(Example 2)
A linear PPS resin (MFR: 50 g / 10 min) was dry-blended with a liquid crystal resin (“Vectra A950” manufactured by Polyplastics Co., Ltd.) at a ratio of 50 wt%, and premixed in a tumbler for 2 minutes, and then the cylinder temperature was increased. The mixture was melt-kneaded with a twin-screw extruder set at 300 to 340 ° C., extruded into a 1 mm-diameter fiber, cut into 1 cm lengths by a cutter, and vacuum-dried at 180 ° C. and 80 Pa for 5 hours. A linear PPS resin (MFR: 50 g / 10 min) is mixed with the fibrous pellets so that the liquid crystalline resin becomes 40 wt%, and 0.05% by weight of calcium stearate is added and uniformly dispersed. It is supplied to a known single-screw extruder having a cylinder diameter of 150 mm, melted at 310 ° C., and then passed through a filtration filter for cutting foreign substances of 10 μm or more, from a T-die die having a lip width of 1200 mm and a lip gap of 1.5 mm. Extruded into a film. An electrostatic charge was applied to the molten film extruded in this manner, and the molten film was cooled and solidified in close contact with a casting drum (diameter 800 mm) having a surface temperature of 25 ° C. to obtain a PPS film having a thickness of 100 μm. The cross section of the obtained film was observed with an electron microscope. As a result, the liquid crystal resin was dispersed in the PPS resin in an elongated island shape, and the coefficient of linear expansion of the obtained film was 30 ppm / ° C.
(Comparative Example 1)
A 100 μm thick PPS film was formed in the same manner as in Example 1, except that only the PPS resin having an MFR of 200 g / 10 min was used. The linear expansion coefficient increased to 70 ppm / ° C.
[0033]
【The invention's effect】
The polyphenylene sulfide film of the present invention makes use of the excellent high-frequency characteristics, low moisture absorption and flame retardancy of PPS, and is suitably used as an insulating base material having excellent dimensional stability and suitable for a circuit board.

Claims (4)

ポリフェニレンスルフィド樹脂を主たる構成成分とするフィルムであって、液晶性樹脂が50〜70wt%含有されていることを特徴とする回路基板用ポリフェニレンスルフィドフィルム。What is claimed is: 1. A polyphenylene sulfide film for a circuit board, comprising a polyphenylene sulfide resin as a main component and containing 50 to 70 wt% of a liquid crystalline resin. 該液晶性樹脂がポリフェニレン樹脂中に島状に分散していることを特徴とする請求項1に記載の回路基板用ポリフェニレンスルフィドフィルム。The polyphenylene sulfide film for a circuit board according to claim 1, wherein the liquid crystalline resin is dispersed in an island shape in the polyphenylene resin. フィルム厚さが300μm以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の回路基板用ポリフェニレンスルフィドフィルム。The polyphenylene sulfide film for a circuit board according to claim 1, wherein the film thickness is 300 μm or less. フィルムが未延伸フィルムであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の回路基板用ポリフェニレンスルフィドフィルム。The polyphenylene sulfide film for a circuit board according to any one of claims 1 to 3, wherein the film is an unstretched film.
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