JP2004094542A - 文書管理システム - Google Patents

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JP2004094542A
JP2004094542A JP2002254105A JP2002254105A JP2004094542A JP 2004094542 A JP2004094542 A JP 2004094542A JP 2002254105 A JP2002254105 A JP 2002254105A JP 2002254105 A JP2002254105 A JP 2002254105A JP 2004094542 A JP2004094542 A JP 2004094542A
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Hiroaki Ikeda
池田 浩彰
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Hitachi Software Engineering Co Ltd
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Abstract

【課題】多量な文書や多様化する文書を公開するに際し、迅速かつ安全に自動マスキング,一括マスキングを行なうことができるようにする。
【解決手段】作成文書2またはそのPDF文書4をXMLタグのタグ辞書27を用いて構造解析29し、これらの文書論理構造を表わし文書要素毎にXMLタグが付加されたXML文書3を作成する。これら文書102〜104は、文書原本として、保管される。これらXMLタグには、タグ辞書27に基づいて、各文書要素に付加されたタグにマスキング加工をするか、しないかの優先度を示す非公開レベルが定義されている。PDF文書4をマスキング処理30をする場合には、このPDF文書4とXML文書3とを突き合せ、PDF文書4の文書要素を、これに対応するXML文書の文書要素のタグに応じて、マスキング処理するか、しないかの判定をする。
【選択図】     図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子的な文書管理方法に係り、特に、内部文書を外部へ開示するに際し、その公開文書にマスキング加工をして一部非公開とする文書管理システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
文書を電子的に扱う技術として、文書の持つ物理構造及び論理構造を取り扱う技術が夫々普及している。
【0003】
どのような文書も、必ず固有の構造を有している。かかる構造としては、大きく「物理構造」と「論理構造」とに分けられる。前者は、判型や版面,組み方向,書体,文字サイズ,字詰め長,行間,インデント量などといった物理的な量で表わすことができる構造を言い、後者は、体裁とは全く独立に、文書がもともと備えている内容に基づく構造を言う。
【0004】
文書構造を用いて構成されたものとして知られているのが、ネットワーク上で公開されているホームページであり、このホームページは、HTML(HyperText Markup Language)と呼ばれる構造化文書によって構成されている。HTMLと同様に、最近になって使われる頻度が上がってきたXML(eXtensible MarkupLanguage)も、同様に、構造化文書の1つである。XMLは、コンピュータシステム上で構造化文書を記述するために考案された規格であり、その最大の特徴は、文書の論理構造を割りと自由に規定できることにある。
【0005】
紙に印刷された文書は、必ず「物理構造」と「論理構造」との両方の構造を有しているが、SGML(Standard Generalized Markup Language)やXMLなどの言語による、いわゆる「構造化文書」と呼ばれるものは、「論理構造」のみを情報として有しているため、ある文書をXML化する際、例えば、自組織の文書では、文書番号と発信先及び日付は必須とし、続けてタイトルと本文が入るといったような文書構造があるとすれば、XML文書では、この文書の構造をそのように規定することができる。XML文書は、文書を「タグ」と呼ばれる構造の組み合わせで表現する。
【0006】
また、文書の配布によく利用される文書の物理構造を保持した文書フォーマットとして、PDF(Portable Document Format)が知られている。この規格は、Adobe Systems社が開発した文書交換形式であって、コンピュータやモニタの機種,OS,搭載フォントといったプラットフォームの違いを吸収し、プラットフォームが異なっても、同じ体裁でページが表示できることを目指したファイルフォーマットである。ファイル作成時に使用したアプリケーションやプラットフォームに拘りなく、あらゆるソースドキュメントについて、元のフォントやレイアウト,カラー,グラフィックスを全て保持する汎用性のあるファイルフォーマットのため、配信用電子文書として多く利用されている。
【0007】
このような技術背景を基に、各企業内や自治体では、各部署内に保持する内部の文書を電子化し管理する動向がある。内部文書を電子化してストックすることにより、内部情報の共有化,文書検索の作業効率化,保管場所の省スペース化を目指し、文書起案・決裁システムや公文書交換システムなどの各システムを総合的に統合し、事務作業の根幹をなす文書事務の発生から廃棄までの処理を一括管理するシステムを構築しつつある。
【0008】
さらに、特に、自治体などの行政内部では、「行政機関の保有する情報の公開に関する法律」に基づいて、行政機関が保有する情報の一層の公開を図り、国民に対する政府の諸活動を説明する責務(アカウンタビリティ)を全うし、公正で民主的な行政の推進を目指すための情報公開制度が制度化されている。
【0009】
このような情報公開に際し、個人情報などの機密情報が文書に含まれる場合には、開示請求があった公開文書に対し、マスキング(墨消し)による伏字加工が施される。この文書へのマスキングを行なう手段として、現状では、開示請求があった文書に対し、クライアントソフトがユーザの操作によって手作業でマスキングを行なっているのが一般的である。
【0010】
このマスキング作業を簡略化するためのアプローチとして、
(イ)予め非公開となる単語そのものを定義しておき、その単語を対象文書から自動検索してマスキングする手法や、
(ロ)一度マスキングを行なった単語そのものを蓄積しておき、その単語が対象文書に出現した際に自動検出するといった手法
がある。また、マスキングの自動化を目指すアプローチとしては、
(ハ)予め文書の書式形態フォームを定義しておき、これによる定型文書の決まった場所に非公開情報を記述することにより、非公開情報欄に記載された情報をマスキングするといった手法
がある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記の公開文書に対する従来のマスキングの手法では、次のような多くの問題があった。
【0012】
まず、手作業によるマスキング作業であるために、マスキングを行なう担当者への負担が大きく、さらに大量の文書への対応が求められることが多くなるため、さらに負担が増大する。特に、開示申請後の個別対応による文書公開の形態から、今後、インターネットやイントラネット環境を利用して閲覧者がWEBブラウザを介して文書を閲覧する形態へと文書公開の仕組みが変化した際、この文書公開システムのもとでは、文書の量が膨大になり、公開対象文書の全てに対し、予め公開用文書として機密情報や個人情報に対しての伏字加工を施しておく必要があり、大量文書に対する自動処理が行なえない現時点での仕組みでは、運用上大きな問題が生じる。
【0013】
また、決裁文書に対して、手作業や目視によるマスキング作業が発生することにより、公開時のタイムラグが発生し、即時性が保たれない可能性がある。また、ケースによっては、このマスキング作業時に機密情報の漏洩や改竄の危険性も否定できない。
【0014】
これらの問題に対して、解決する手段としては、以下の方法が想定される。
【0015】
まず、予め固定フォーマットの文書として、上記(ハ)の特定の非公開情報欄を設けた固定フォームを用意することができれば、自動化も可能である。しかしながら、全ての文書に対して予め定まった文書構造を用意する必要があり、文書の種類が多岐にわたる場合には、全ての文書に対して、固定フォームを用意することができないという問題が生じる。
【0016】
また、予め定まったフォーマットの文書を想定した場合、固定のフォーム,固定の文書入力システムで作成された起案文書については、予め定まったフォーマットを用意することができるが、起案文書に対する添付書類や議事録,統計資料など組織内に流通するフリーフォーマットで作成された文書まで、予め定まったフォーマットを用意することはできないという問題があった。
【0017】
さらに、組織内部で作成された文書全てが公開対象となる場合には、フリーフォーマットの文書についても、同様に、自動マスキングや一括マスキングが行なえなければ、フリーフォーマットの文書に対して、手作業によるマスキングが必要になる。この手作業によるマスキング作業は、作業量の負担という問題だけでなく、目視による確認に頼る比重が大きいため、マスキング作業の取りこぼしが起こる危険性も高い。
【0018】
作業軽減を目的とした上記の(イ),(ロ)非公開単語登録機能の場合、対象となるのは文字列である単語となってしまい、個人情報のように、文字列そのものに関連性を持たせているような場合には、新規の文字列を検出することができず、結果、マスキング漏れとなり得る。
【0019】
以上のように、従来のマスキング手法の問題点として、マスキング作業そのものが煩雑であり、作業者に対して負担となる作業量の問題や公開に際し、大量文書に対する自動マスキング,一括マスキングへの対応時における運用上の問題,マスキング作業がその担当者個人のスキルやノウハウに依存し、マスキング漏れが発生する懸念を含む情報保護上の問題などが挙げられる。
【0020】
本発明の目的は、かかる問題を解消し、多量な文書や多様化する文書を公開するに際し、迅速かつ安全に自動マスキング,一括マスキングを行なうことができるようにした一部非公開とする文書管理システムを提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、文書構造を表わすXMLを解析するために、非公開レベルを示す属性とタグ名称を備えたXMLのタグ辞書をデータ構造として保持し、公開文書作成時に非公開箇所を指定するのではなく、文書作成時に文書作成者自身が文書の任意の箇所に意味付けを行なうことにより、非公開属性を含む文書論理構造を生成するものである。
【0022】
また、作成文書あるいはそのPDF文書に加え、非公開属性を含む文書構造を示すXML文書も合わせて原本とし、かかる原本を元にして文書のマスキング加工を実現させるものである。
【0023】
さらに、マスキング加工によって生成された一部伏字PDF文書あるいは伏字XLM文書を公開文書とし、原本と合わせ、それらを関連付けて一元管理する。具体的には、
文書原本である作成文書あるいはそのPDF,文書構造を示したXML文書を用いて、文書に対する位置指定と文書論理構造記憶を行なう文書論理構造編集機構と、文書論理構造を解析してXMLタグの付加を行なう文書構造出力機構とを有する文書構造作成機能と、
原本読み取りとXML読み取りと伏字処理とを行なう自動マスキング機構と、PDF読み取りと論理構造追加編集と伏字処理を行なう手動マスキング機構とを有する公開文書生成機能と
を備え、外部への公開文書である一部伏字PDF文書あるいは伏字XLM文書の出力を行なうことを特徴とするものである。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面を用いて説明する。
【0025】
図1は本発明による文書管理システムの一実施形態を示すシステム図である。
【0026】
同図において、この実施形態は、文書作成者による作成文書2の文書論理構造を示すXML文書3とこの作成文書2もしくはそのミラーであるPDFの文書(PDF文書)4とを文書原本1とし、この文書原本1をマスキング処理して公開文書24(伏字XML文書26,一部伏字PDF文書25)を生成するものであり、そのための機能として、次の機能を備えたものである。
【0027】
文書作成機能5:文書を作成し、これを編集し、文書原本1の作成文書2として出力する(文書編集・出力6)。作成文書2は、後述するように、文書番号やタイトル,本文などの文書項目からなり、本文は夫々が属性を有するデキスト情報の文書要素からなっている。
【0028】
文書構造作成機能7:作成文書2やPDF文書4での位置を指定し(位置指定9)、これら文書の論理構造を記憶(文書論理構造記憶10)する文書論理構造編集機構8と、文書論理構造を解析し(文書論理構造解析12)、指定した位置毎にこの解析結果に応じたXMLのタグ情報を付加(タグ付け13)する文書構造出力機構11とを有する。
【0029】
この文書構造出力機構11により、文書項目や本文の文書要素にXMLタグ情報が付加されたXML文書3が生成される。後述するように、タグ情報毎にマスキングの優先度を示す非公開レベルが設定されており、文書公開に際し、公開文書を作成する作業者によってレベルを指定すると、この指定レベル以上の優先度を有するタグ情報が付加された文書要素がマスキング加工され、非公開となる。これにより、一部非公開の文書である伏字XML文書26が作成されることになる。かかる伏字XML文書26は、インターネットなどの通信手段を用いて公開文書を提供するときに用いられる。
【0030】
タグ辞書27:タグ情報の意味付けを行なう。即ち、文書論理構造の解析とタグとの関連を定義付ける。
【0031】
公開文書生成機能14:原本読み取り16とXML読み取り17と伏字処理18を行なう自動マスキング機構15と、PDF文書読み取り20と論理構造追加編集21と伏字処理22とを行なう手動マスキング機構19と、PDF文書生成機構23を有し、PDF文書4を自動(自動マスキング機構15)で、あるいは手動(手動マスキング機構19)でマスキング加工し、公開文書24としての一部伏字PDF文書25を作成するものである。
【0032】
これは、PDF文書4をマスキング処理し、請求者に手渡しやディスプレイなどで公開文書を提供するための一部伏字PDF文書25を生成するためのものである。また、かかる一部伏字PDF文書25を作成するために、XML文書3を利用するものであり、その文書要素をマスキング処理するか否かの判定をXML文書3の該当する文書要素に付加されているXLMタグを利用するものである。
【0033】
ここで、自動マスキング機構15は、文書構造作成機能7で生成されるXML文書3を用い、PDF文書4をこのXML文書3と照合して、文書要素毎に、XML文書3のタグの非公開レベルを基にマスキング(伏字処理)をするか、しないかを決めるようにする。また、手動マスキング機構19は、PDF文書4の記述を確認しながら、文書要素毎にマスキング(伏字処理)をするか、しないかを決める。
【0034】
図2は図1に示す実施形態の全体処理を示す図であり、これを図1に示す構成と関連させて説明する。
【0035】
作成文書2は、文書番号や日付,見出し(タイトル),本文などといったテキスト形式の項目(以下、文書項目という)からなる論理構造を有しており、また、本文は、夫々がそれ自体で論理的に意味のある属性を持つ1つの論理的にまとまったテキスト情報(以下、文書要素という)の1つまたはそれ以上から構成されている。
【0036】
作成文書2を生成するときには、あるいは、作成文書2を編集するときには(図1の文書構造作成機能7での文書論理構造編集機構8)、文書項目毎に「文書番号」や「日付」,「見出し」,「本文」などといった名称のうちの該当するものが付加され、また、本文においては、その文書要素毎に、「標準」,「非公開」,「名前」,「住所」といったようなその属性を表わす属性情報が付加されて、これら文書項目や文書要素の意味付けがなされる(図2における作成文書2またはPDF文書4は、このように意味付けられた文書である)。かかる文書項目の名称や属性情報は予め定義されており、タグ辞書27では、これら文書項目の名称や属性情報毎にそれに関連付けてXMLのタグが設定されている。なお、文書項目の名称や属性情報が付加されたかかる作成文書2をもとに、そのミラーとしてのPDF文書4が作成される。
【0037】
このように、意味付けのために文書項目あるいは文書要素を指定するのが、図1における上記文書論理構造編集機構8での位置指定9であり、また、位置指定9によって指定された文書項目あるいは文書要素に名称や属性情報を付加することが、この文書論理構造編集機構8での文書論理構造記憶10である。
【0038】
そして、図1での文書構造作成機能7の文書構造出力機構11は、このように意味付けされた作成文書2もしくはそのミラーであるPDF文書4からその論理構造を表わすXML文書3が生成されるのであるが、図2では、これを構造解析29として表わしている。
【0039】
即ち、意味付けされた作成文書2の編集時にリアルタイムで、もしくはかかる作成文書2やPDF文書4の保存後の任意の時期に、付加された名称や属性情報をもとに、その論理構造が解析され(構造解析29)、文書項目や本文の文書要素毎にその名称や属性情報に該当するタグがタグ辞書27をもとに、即ち、タグ選択リスト28から選択されて付加され(図1のタグ付け13)、XML文書3が生成される。生成されたXML文書3と上記の作成文書2もしくはPDF文書4は、文書原本1として、互いに関連付けられて保管される。
【0040】
このタグ選択リスト28としては、タグ辞書27でのデータ構造の構成要素である英文タグ27a,和文タグ27b,種別27c,非公開レベル27dのうち、文書項目の名称や本文中の文書要素の属性情報が関連付けられた和文タグ27bが使用される。タグ辞書27のデータ構造についての詳細は後述する。
【0041】
そして、図1での公開文書生成機能14が、かかる文書原本1から公開文書24である一部伏字PDF文書25や伏字XML文書26を作成するものであるが、図2では、これをマスキング処理30として示している。
【0042】
即ち、これらXML文書3やPDF文書4をマスキング加工するのであるが(マスキング処理30)、XML文書3をマスキング加工して伏字XML文書26を生成するときには、後述するように、タグ辞書27において、各タグ毎に文書要素を公開するかどうかの判定のためのレベル(程度。優先度)が非公開レベル27dとして定義されており、作業者が指定するレベル(以下、指定レベルという)に対して、文書要素に付加されているタグの非公開レベルの関係に基づいて、この文書要素をマスキングするか否かを決定するようにしたマスキング加工が行なわれる。これらの処理により、伏字XML文書26が生成される。
【0043】
また、PDF文書4に対しては、これに対応するXML文書3と突き合わせて、このXML文書3の文書要素に該当する文書要素を検出し、この文書要素に対して、これに該当するXML文書3の文書要素と同じ上記のマスキング処理を行なうことにより、一部伏字PDF文書25が生成される。
【0044】
図示する一部伏字PDF文書25と伏字XML文書26での「■■■■■」がマスキングされた文書要素を示すものである。
【0045】
かかる公開文書24は、公開の請求があったときに、文書原本1から、上記のようにして、作成される。
【0046】
次に、各情報の構造について説明する。
【0047】
図3は文書作成時にこの作成文書の各要素に割り当てられる属性情報を説明するための図である。
【0048】
図3(a)は作成文書2の本文31を示すものであって、テキスト情報32の「平成13年……お知らせします。」,「あいうえお」,「かきくけこ」……が夫々本文31の文書要素をなすものである。文書の作成時には、タグ選択リスト28を構成するタグに対応する属性情報が用いられ、各文書要素に該当する属性情報が付加される。
【0049】
図3(b)は本文31のテキスト情報32とこれに付加された属性情報33との関連を示すものであり、かかる属性情報33の付加は、文書作成者や編集者などの作業者により、作成文書2の作成時あるいは編集時に行なわれる。これによって各文書要素が意味付けられるが、この意味付けを行なう前の文書要素には、「標準デフォルト」34といったデフォルトの属性情報が付加されており、作業者がこのような「標準デフォルト」34以外の属性情報を付加すると、その文書要素はこの属性情報で新たな意味付けがなされたことになる。例えば、文書要素「かきくけこ」に非公開を意味付けた場合には、この文書要素に「非公開」35の属性情報が設定(付加)されることになる。
【0050】
なお、この属性情報の付加は、既存ワープロソフトの機能追加のために提供されているAPI(Application Program Interface)あるいはXML編集エディタによって実装される。
【0051】
図4は文書論理構造の情報を示す図である。
【0052】
図4(a)に示すXML文書2の論理情報3aは、文書保存時あるいは編集時にリアルタイムで実行される構造解析処理29(図2)によって生成されたXML文書3であり、これを構成する各文書要素が<  >,</  >で示すタグで意味付けられている。
【0053】
図4(b)はこのXML文書3のもとの作成文書2を示している。ここで、この作成文書2は、文書番号37,発信先38,日付39,タイトルとしての見出し40とこれに続く本文41との文書項目からなる文書36である。本文41では、各文書要素42,43,44に、その意味付けにより、「標準」(上記の標準デフォルト34),「公開」,「標準」といった属性情報が付加されている。
【0054】
これに対し、XML文書3では、文書全体をタグ〈文書〉,〈/文書〉で囲んだ文書情報としている。そして、この文書内では、文書番号「平13−04−001」はタグ〈文書番号〉,〈/文書番号〉で囲んだ文書要素とし、発信先「総務部」はタグ〈発信先〉,〈/発信先〉で囲んだ文書要素とし、以下同様にして、本文41はタグ〈本文〉,〈/本文〉で囲んだ文書要素としている。これらタグも、タグ辞書27から得られるものである。そして、かかるタグ〈本文〉,〈/本文〉間では、本文の各文書要素42,43,44がその属性情報に対応したタグで囲まれた文書要素としており、例えば、文書要素42は属性情報「標準」に対応したタグ〈標準〉,〈/標準〉で囲まれた文書要素とし、文書要素43は属性情報「非公開」に対応したタグ〈非公開〉,〈/非公開〉で囲まれた文書要素としている。
【0055】
図5はXMLタグとマスキング加工との関係を説明するための図である。
【0056】
図5(a)において、XML文書に設定されたタグには、タグ辞書27でマスキング加工の優先度を決めるレベルが非公開に定義されている。即ち、図2でも示したように、タグ辞書27の構成要素は、英文タグ27a,和文タグ27b,種別27c,非公開レベル27dと新しい構成要素のための拡張用の空領域27eとからなっている。
【0057】
ここで、英文タグ27aは、非日本語環境との互換性を保つために使用されるタグ名称であり、和文タグ27bは日本語のタグ名称であって、この集合が作業者が使用するタグ選択リスト28(図2)に用いられる。種別27cはタグ集合に対する分類を行なうものであり、非公開レベル27dは0以上のレベル値が設定され、レベル0は全公開情報として常に公開されることを示すものである。レベル1以上の非公開レベル27dは、非公開設定がなされているものであって、この各レベルは下位レベルを包含する。ここでは、レベル値が大きいほど上位とし、レベル1はレベル2の下位となる。
【0058】
また、レベル1以上の非公開レベル27dのタグが付加されているといっても、その文書要素がマスキングされるとは限らない。これは作業者のレベルの指定によるものであり、この指定されたレベルの非公開レベルが付加されているタグの文書要素とそれより下位の非公開レベルが付加されているタグの文書要素とがマスキングされる。
【0059】
各タグに図5(a)に示す非公開レベルが設定されているものとして、各文書要素のマスキングについて、図5(b)により、説明する。
【0060】
同図において、XML文書3では、本文の各文書情報に、図示するようなタグが付加されており、夫々のタグには、図5(a)に示すような非公開レベル27dが設定されているものとする。
【0061】
そこで、この時点でマスキング加工の作業者がレベル0を指定すると(指定レベル0)、タグ「非公開」に非公開レベル2が、タグ「名前」に非公開レベル1が夫々設定されているにも拘らず、即ち、タグの種類に拘らず、本文中の全ての文書要素が公開されることになり、本文全体を公開した公開文書50aが得られる。また、マスキング加工の作業者がレベル1を指定すると(指定レベル1)、非公開レベル1のタグ「名前」が付加されている文書要素「さしすせそ」がマスキングされて非公開となり、その上位の非公開レベル2のタグ「非公開」が付加されている文書要素「かきくけこ」がマスキングされずに公開され、一部マスキングされた公開文書50bが得られる。さらに、マスキング加工の作業者がレベル2を指定すると(指定レベル2)、非公開レベル2のタグ「非公開」が付加されている文書要素「かきくけこ」がマスキングされて非公開となるが、これより下位である非公開レベル1のタグ「名前」が付加されている文書要素「さしすせそ」もマスキングされて非公開となり、さらに多くがマスキングされた公開文書50cが得られる。なお、元のXML文書3はそのまま保存されている。
【0062】
このようにして、この実施形態では、マスキングの作業者が指定するレベルに応じて、本文の全ての文書要素を公開とすることができるし、非公開とする文書要素を変更することもできる。これにより、組織内の特定部署の職員とそれ以外の部署の職員と外来者とで公開する情報を異ならせることができ、しかも、非公開のレベル指定という簡単な操作でもって、これを実現できるものである。
【0063】
図6は公開のためにマスキング対象となるPDF文書4のデータ構造についての説明図であり、PDF文書4内部の文字情報のみからなるテキスト情報の構造について説明する。
【0064】
同図において、PDF文書4が有するテキスト情報は、テキストブロック内に記述されている。テキストブロックは、その始まりを表わすBT(BeginText)4aからその終りを表わすET(EndTEXT)4gまでの範囲である。また、PDF文書4からそのテキスト情報部分だけを順序よく取り出すために、このテキストブロック内にテキスト情報の先頭を示す「Tf(Text front)」4bやテキスト情報の座標系を表わす「Tm(Text matrix)」4cといった一連の描画オペレータ群が設定されている。
【0065】
テキスト情報は、ASCCI文字列または16進数表記で表わされる。ここでは、テキスト情報の文書要素”Hello World”がASCCI文字列4dで
(Hello World)Tj
として表わされており、オペレータ「Tj」4fは印刷されるものであることを表わしている。また、文書要素”こんにちは皆さん”が16進数表記4eで、
〈A4B3A4CBA4C1A4CFB3A7A4B5A4F3〉Tj
として表わされている。このように、PDF文書4のテキストブロック内において、(  ),<  >データに対して操作を加えることにより、PDF文書4内の文字列情報を取得、設定が可能となる。
【0066】
図7はマスキング処理を加える際のPDF文書構造を示す図である。
【0067】
ここで扱う本文の例としては、図7(b)に示すように、「Hello World こんにちは 皆さん お元気ですか」とする。そして、この場合の文書要素は、「Hello World」,「こんにちは 皆さん」,「お元気ですか」とする。
【0068】
PDF文書4では、図7(a)に示すように、テキストブロック(BT〜ET)内で、文書要素「Hello World」がASCCI文字列
(Hello World)Tj
で含まれ、文書要素「こんにちは 皆さん」,「お元気ですか」が夫々、16進数表記
〈A4B3A4CBA4C1A4CFB3A7A4B5A4F3〉Tj
〈A4AAB8B5B5A4A4C7A4B9A4AB〉Tj
で含まれている。
【0069】
また、XML文書3では、図7(a)に示されるように、文書要素「Hello World」が標準タグで
〈標準〉Hello World〈/標準〉
として含まれ、文書要素「こんにちは 皆さん」が非公開タグで、文書要素「お元気ですか」が標準タグで夫々
〈非公開〉こんにちは 皆さん〈/非公開〉
〈標準〉お元気ですか〈/標準〉
として含まれている。
【0070】
いま、図5に示したように、非公開タグには非公開レベル2が設定されており、作業者による指定レベルが2とすると、先に図5で説明したように、XML文書3の文書要素「〈非公開〉こんにちは 皆さん〈/非公開〉」はマスキングされ、図7(c)に示す伏字XML文書26が生成されることになる。
【0071】
PDF文書4については、図7(b)に示すように、その文書要素51を順次抽出し、これとXML文書3から抽出した文書要素52とを突き合わせてそれらの先頭部から検索し、両者の同じ文書要素を一致させていく。そして、XML文書3での非公開タグが付加された文書要素「〈非公開〉こんにちは 皆さん〈/非公開〉」に対応するPDF文書4の文書要素〈A4B3A4CBA4C1A4CFB3A7A4B5A4F3〉53が見つかると、図7(d)に示すように、これを”A2A3”の繰り返しからなるマスク情報54と置き換える。このようにして、図7(c)に示すように、マスキング処理された一部伏字PDF文書25が生成されることになる。
【0072】
次に、この実施形態の処理の流れについて説明する。
【0073】
図8は作成文書2もしくはPDF文書4からXML文書3を生成する文書構造解析処理の一具体例を示すフローチャートである。
【0074】
まず、図8(a)において、文書構造解析の対象文書がXML文書3を新たに作成する新規の文書であるか、既に構造解析されてXML文書が存在するのかを判定する(ステップ100)。XML文書3の新規作成であれば、XML文書3の生成処理を行なうサブフローチャートを実行し(ステップ101)、XML文書3の新規でなければ、XML文書3の編集を行なうサブフローチャートを実行する(ステップ102)。
【0075】
図9は図8におけるXML文書3を新規作成するステップ101の一具体例を示すサブフローチャートである。
【0076】
同図において、XML生成処理では、まず、解析対象文書の文書番号やタイトルといった本文以外の文書項目に対し、図4で説明したように、その属性に対応するタグを付加する(ステップ201)。ここで、この解析対象文書は作成文書2の場合もあるし、PDF文書4の場合もあり、解析対象文書がPDF文書4であるときには(ステップ202)、まず、後に図12で説明するように、PDF文書4でのオペレータBT〜ETの範囲のテキスト情報を取得し、これを本文として、XMLの本文タグ〈本文〉,〈/本文〉を付加する(ステップ203)。さらに、この本文中の各文書要素にデフォルトの標準タグを付加する(ステップ204)。そして、PDF文書4のかかる本文内に既に非公開や名前などといった文書構造情報が存在すれば(ステップ205)、この構造情報を継承し、これに該当するXMLのタグを付加する(ステップ206)。また、かかる構造情報がない文書要素は、ステップ204で付加された標準タグが付加されたままとなる。しかる後、図8に示すメイン処理に戻る。
【0077】
解析対象文書がPDF文書4ではなく、作成文書2である場合には(ステップ202)、この作成文書2内のテキスト情報(即ち、本文)を取得し、これに本文タグ〈本文〉,〈/本文〉を付加する(ステップ207)。そして、作業者が選択した属性情報とタグ辞書27(即ち、タグ選択リスト28)を基にタグの付加を行なう(ステップ208)。また、作業者が指定する属性情報がない文書要素に対しては、デフォルトの標準タグを付加する(ステップ209)。しかる後、図8に示すメイン処理に戻る。
【0078】
図10は図8に示すステップ102のXML編集処理の流れの一具体例を示すフローチャートである。
【0079】
同図において、既に作成されたXML文書3に対し、まず、作業者が指定した文書要素の文字列を取得し(ステップ301)、該当文書、即ち、これに該当する作成文書2もしくはPDF文書4のテキスト情報も取得する(ステップ302)。次に、XML文書3内の作業者が選択した上記文字列の位置を取得し(ステップ303)、この該当文字列の前後に作業者が上記のように指定した属性情報とタグ辞書27とを基に、該当するタグを付加する(ステップ304)。このとき、補正処理として、付加したタグの前に終了タグを挿入し(ステップ305)、同じく補正処理として、挿入したタグの後方に開始タグを挿入する(ステップ306)。また、タグの挿入により、二重になっているタグを検出し(ステップ307)、二重タグが存在すれば(ステップ308)、二重タグのうち一方を削除することで最適化を行ない(ステップ309)、メイン処理に戻る。
【0080】
例えば、図7(a)に示すXML文書3が既に生成されており、これについて、「こんにちは皆さん」という文書要素を「こんにちは」と「皆さん」という2つの文書要素に分割する編集を行なう場合、例えば、作成文書2で文書要素「こんにちは」,「皆さん」に夫々標準と非公開の属性を割り当てたとすると、XML文書では、文書要素「こんにちは」にタグ〈標準〉,〈/標準〉が、文書要素「皆さん」に〈非公開〉,〈/非公開〉が付加されることになるが、かかる付加を既に生成されたXML文書3上で行なうと、もとの文書要素「こんにちは皆さん」に、図7(a)に示すように、タグ〈非公開〉,〈/非公開〉が付加されているので、新たな文書要素に対しては、
〈非公開〉〈標準〉こんにちは〈/標準〉
〈非公開〉皆さん〈/非公開〉〈/非公開〉
となる。図10でのステップ308,309の処理は、文書要素「こんにちは」の前部に付加されているタグ〈非公開〉を除き、文書要素「こんにちは」の後部に付加されているタグ〈非公開〉を除くものである。このようにして、
〈標準〉こんにちは〈/標準〉
〈非公開〉皆さん〈/非公開〉
と正しく編集されてXML文書3が得られることになる。
【0081】
図11はPDF文書4のマスキング処理の一具体例を示すフローチャートである。
【0082】
同図において、マスキング処理の対象とする文書がPDF文書4か否かをチェックし(ステップ401)、PDF文書4であれば、このPDF文書4を公開文書用としてコピーする(ステップ402)。また、対象文書がPDF文書でなければ(ステップ401)、この文書をPDF文書化し、公開文書用とする(ステップ403)。
【0083】
次いで、PDF文書4内のテキスト情報を取得する図12に示すサブフローチャートに沿って、PDF文書4のテキスト情報を取得する(ステップ404)。そして、対象文書に関連したXML文書3の情報を読み込み(ステップ405)、その中からタグ<本文>で表わされる本文のテキスト情報を取得する(ステップ406)。これらPDF文書4から取得したテキスト情報とXML文書3から取得したテキスト情報とを、図7で説明したように、突き合わせ走査を行ない(ステップ407)、タグ辞書27を参照し、作業者の指定レベル以上の上位の公開レベルのタグを持つXML文書3の文書要素とテキスト情報が一致するPDF文書4のテキスト情報の該当箇所を検出し(ステップ408)、該当箇所が一致する場合には(ステップ409)、XML文書3の該当文書要素の文字列をマスキング文字列「■■■■」へ変換し(ステップ410)、PDF文書4の該当する個所のテキスト情報の文字列をマスキング文字列「A2A3A2……」に変換する(ステップ411)。かかるステップ407〜411の処理は操作終了まで繰り返し、走査が終了したところで(ステップ412)、得られた公開用のXML文書,PDF文書、即ち、伏字XML文書26,一部伏字PDF文書25を保存する(ステップ413)。
【0084】
図12は図9におけるステップ203,図11におけるステップ404のPDF文書4内のテキスト情報を取得する処理の流れの一具体例を示すサブフローチャートである。
【0085】
同図において、図6に示すようなデータ構成のPDF文書4内のテキスト情報を取得する際には、まず、このPDF文書4内のオペレータBT〜ETの範囲のテキストブロックを走査して(ステップ501)、走査終了まで(ステップ507)までステップ502〜506を繰り返す。このテキストブロック内の文字列情報を取得する(ステップ502)。ここで、取得対象とする文書要素がオペレータ(  )が付加された文書要素である場合には(ステップ503)、その文字列情報はASCCI文字列として取得し(ステップ504)、取得対象とする文書要素がオペレータ<  >が付加された文書要素であるときには(ステップ505)、その文字列情報は16進数表記文字列であるが、これを解析してテキスト文字列情報とする(ステップ506)。このステップ502〜506の処理は操作が終了するまで繰り返し(ステップ507)、走査終了したところでテキスト情報を返し(ステップ508)、図9あるいは図11に示すメイン処理へ戻る。
【0086】
次に、作業者による作業の流れについて説明する。
【0087】
図13は作業者による文書作成作業の流れの一具体例を示すフローチャートである。
【0088】
同図において、既存の作成文書がある場合には(ステップ601)、この既存の作成文書2を読み込み(ステップ602)、ステップ603からの次の作業に進み、新規に文書を作成した場合には(ステップ601)、直ちにステップ603からの次の作業に進む。
【0089】
次の作業では、文書の編集を行ない(ステップ603)、その文書中の非公開とする文書要素を選択し(ステップ604)、タグ選択リスト28(図2)で定義された該当する属性情報を選択して付加する(ステップ605)。かかるステップ603〜605の作業は文書全体について繰り返し行なわれ(ステップ606)、ステップ603〜605までの処理が終了すると、意味付けられた作成文書2が完成し、文書原本1(図1)として保存する(ステップ607)。
【0090】
新規に作成された文書に対しては、承認者によるその記述内容の確認及び承認が行なわれることになる。図14はその承認者の承認作業の流れの一具体例を示すフローチャートである。
【0091】
同図において、文書が新規に作成されると、承認者は、決裁確認として、その文書の記述内容を確認し(ステップ701)、非公開の属性の設定箇所が妥当であることを確認し(ステップ702)、承認か非承認かの判断を行なう(ステップ74)。承認がなされなかった場合には、文書の作成者へ棄却の通知を行ない(ステップ709)、作業が終了する。また、確認後、承認された場合には(ステップ703)、この文書は文書原本1としての作成文書2として確定し(ステップ704)、さらに、この作成文書2に対するPDF文書4,XML文書3を上記のようにして作成し(ステップ705)。これらも文書原本1として、作成文書2と関連付けて保存される。これにより、文書原本1が確定する(ステップ706)。さらに、公開文書24(図1)も同時に作成した場合には(ステップ707)、この公開文書24も保存される(ステップ708)。
【0092】
図15は公開文書24の生成処理の流れの一具体例を示すフローチャートである。
【0093】
公開文書24の生成処理には、複数の文書から自動的に一括生成する処理と、文書を1つ1つ確認しながら生成する処理とがある。
【0094】
まず、まとめて一括自動生成を行なう場合には(ステップ801)、対象文書が選択され(ステップ802)、自動マスキング処理115(図1)により、上記のように、XML文書3を用いて公開用の一部伏字PDF文書25が生成され(ステップ803)、また、文書構造作成機能7(図1)により、公開用の伏字XML文書126が生成される(ステップ804)。
【0095】
また、確認生成を行なう場合には(ステップ801)、文書を指定し(ステップ805)、その文書にマスキング処理が自動で行なわれた上でマスキング処理されたPDF文書4の内容が表示されるので、作業者はそのマスキング状態を確認することができる(ステップ806)。この確認結果を基に、追加マスキングを行なう際には(ステップ807)、そのマスキング箇所を指定し(ステップ810)、XML文書3のマスキング処理を行なってPDF文書4のマスキング処理を行なう(ステップ811)。そして、再びマスキング状態の確認をする(ステップ807)。追加マスキングの必要がなくなったところで文書を保存し(ステップ808)、公開文書24である一部伏字PDF文書25と伏字XML文書26となる(ステップ809)。
【0096】
なお、以上説明した実施形態では、非公開文書24として、一部伏字PDF文書25と伏字XML文書26とを生成するものとしたが、いずれか一方であってもよい。例えば、手渡しやディスプレイなどで文書公開する場合には、一応PDF文書4のマスキングに使用するために、XML文書3は作成するが、一部伏字PDF文書25を作成すればよいし、また、インターネットなどの通信手段で公開する場合には、伏字XML文書26のみを作成し、PDF文書4は必要ない。
【0097】
また、図1において、公開文書生成機能14として、自動マスキング機構15と手動マスキング機構19とを有するものとしたが、これらのうちのいずれか一方を有するようにしてもよい。
【0098】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、これまで手作業や目視に頼っていたマスキング処理を、フリーフォーマットの文書を含めて、自動マスキングや一括マスキングにより、公開文書を生成することが可能となる。
【0099】
そして、自動マスキング処理により、担当者の作業量が軽減し、さらに、公開までのタイムラグを抑えて情報公開までの即時性が期待できる。
【0100】
また、自動マスキング処理が実現することにより、大量の内部文書に対しても、一括して公開文書を生成することができ、インターネットを利用した情報公開システムへの対応が容易になる。これまでは、個別対応で開示請求があった文書を送付や受け渡しとしていたものを、ブラウザを介した閲覧が、添付文書を含めて、できるようになり、決裁終了後の原本から公開対象文書を自動で生成し、そのまま情報発信することが可能となる。さらに、論理構造文書(XML文書)に対するマスキングも可能であるので、このXMLデータを流用することにより、ブラウザによる閲覧だけでなく、マルチチャネルへの情報発信も、原本及び公開文書ともに、可能となる。
【0101】
また、文書起案時に個人情報,機密情報といった意味付け(属性情報の付加)を行なうことができため、従来、公開準備フェーズであるマスキング個別対応後に行なっていた承認を、文書の承認ルートで済ませることができる。つまり、決裁時には、マスキング箇所についての承認も合わせて行なうことが可能であり、さらには、ワークフローを組み合わせることにより、決裁時の原本確定と同時に、公開文書の生成も可能となる。つまり、承認経路の簡略化をはじめ、事務処理全般の作業効率化に貢献することになる。
【0102】
さらに加えて、マスキング作業時の情報漏洩の防止が期待できる。従来では、マスキング作業者が文書原本を目にした上で、この文書原本にマスキング加工を施してきた。従って、機密情報や個人情報を含む文書がマスキング担当者の手に渡ることになり、厳密な意味での情報保護は行なわれず、マスキング担当者のモラルに委ねられていた。これに対し、本発明では、基本的なマスキング処理をソフトウェア的に施すことにより、文書原本は承認ルートのみの流通に留めることができ、冗長な情報の流通を抑止できる。
【0103】
さらには、マスキング処理後の文書のみ内部閲覧させるように、アクセス権の制御を行なう、あるいはアクセス権に応じて、非公開レベルに関連付けた閲覧許可を行なうための基盤として使用することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による文書管理システムの一実施形態を示す構成図である。
【図2】図1に示す実施形態の処理形態の全体像を示す図である。
【図3】文書作成時に作成文書の各文書要素に割り当てられる属性情報を説明するための図である。
【図4】文書論理構造の情報を示す図である。
【図5】XMLタグとマスキング加工との関係を説明するための図である。
【図6】マスキング対象となるPDF文書のデータ構造についての説明図である。
【図7】図1に示す実施形態のマスキング処理を加える際のPDF文書構造を示す図である。
【図8】作成文書もしくはPDF文書からXML文書を生成する文書構造解析処理の一具体例を示すフローチャートである。
【図9】図8におけるXML文書を新規作成するステップ101の一具体例を示すサブフローチャートである。
【図10】図8におけるステップ102のXML編集処理の流れの一具体例を示すフローチャートである。
【図11】PDF文書のマスキング処理の一具体例を示すフローチャートである。
【図12】図9におけるステップ203,図11におけるステップ404のPDF文書4内のテキスト情報を取得する処理の流れの一具体例を示すサブフローチャートである。
【図13】作業者による文書作成作業の流れの一具体例を示すフローチャートである。
【図14】承認者による作成文書の承認作業の流れの一具体例を示すフローチャートである。
【図15】公開文書の生成処理の流れの一具体例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 文書原本
2 作成文書
3 XML文書
4 PDF文書
5 文書作成機能
6 文書編集・出力機構
7 文書構造作成機能
8 文書論理構造編集機構
9 位置指定処理
10 文書論理構造記憶処理
11 文書構造出力機構
12 文書論理構造解析処理
13 タグ付け処理
14 公開文書生成機能
15 自動マスキング機構
16 原本読み取り処理
17 XML読み取り処理
18 伏字処理
19 手動マスキング機構
20 PDF文書読み取り処理
21 論理構造追加編集処理
22 伏字処理
23 PDF文書生成機構
24 公開文書
25 一部伏字PDF文書
26 伏字XML文書
27 タグ辞書
28 タグ選択リスト
29 構造解析処理
30 マスキング処理
31 本文
32 テキスト情報
33 属性情報
51,52 文書要素

Claims (6)

  1. 電子的な文書管理環境のもとに、外部への公開文書に対して一部伏字加工を施すようにして一部非公開とする文書管理システムであって、
    作成文書あるいは作成文書のPDF文書と文書論理構造を示すXML文書を文書原本とし、
    該文書原本に対する位置指定と文書論理構造記憶を行なう文書論理構造編集機構と、文書論理構造を解析し解析結果に応じたXMLタグの付加を行なう文書構造出力機構とを有する文書構造作成機能と、
    原本読み取りとXML読み取りと伏字処理を行なう自動マスキング機構と、PDF読み取りと論理構造追加編集と伏字処理を行なう手動マスキング機構とを有する公開文書生成機能と
    を備え、外部への公開文書である一部伏字PDF文書と伏字XLM文書との少なくともいずれか一方を生成して出力することを特徴とする文書管理システム。
  2. 電子的な文書管理環境のもとに、外部への公開文書に対して一部伏字加工を施すようにして一部非公開とする文書管理システムであって、
    作成文書あるいは作成文書のPDF文書と文書論理構造を示すXML文書を文書原本とし、
    該XML文書内に伏字処理を指示するタグを付加し、
    原本読み取りとXML読み取りと伏字処理を行なう自動マスキング機能と、PDF読み取りと論理構造追加編集と伏字処理を行なう手動マスキング機構とを有する公開文書生成機能を備え、
    外部への公開文書である一部伏字PDF文書と伏字XLM文書との少なくともいずれか一方を生成して出力することを特徴とする文書管理システム。
  3. 電子的な文書管理環境のもとに、外部への公開文書に対して一部伏字加工を施すようにして一部非公開とする文書管理システムであって、
    作成文書あるいは作成文書のPDF文書を文書原本とし、
    該文書原本に対する位置指定と文書論理構造記憶を行なう文書論理構造編集機構と、文書論理構造を解析し解析結果に応じたXMLタグの付加を行なう文書構造出力機構とを有する文書構造作成機能により、該文書原本の文書論理構造を示すXML文書を生成し、
    該XLMタグは該XML文書での伏字処理を指示するものであって、該PDF文書を該XML文書と照合し、該XML文書に付加されたXMLタグの指示に従って、該PDF文書を伏字処理し、一部伏字PDF文書を生成することを特徴とする文書管理システム。
  4. 電子的な文書管理環境のもとに、外部への公開文書に対して一部伏字を行なう文書管理システムであって、
    作成文書あるいはそのPDF文書と文書構造を示したXML文書を文書原本とし、
    該文書原本に対する位置指定と文書論理構造記憶を行なう文書論理構造編集機構と、文書論理構造を解析しXMLタグの付加を行なう文書構造出力機構を有する文書構造作成機能によって伏字情報を指定し、
    原本読み取りとXML読み取りと伏字処理を行なう自動マスキング機構、またはPDF文書読み取りと論理構造追加編集と伏字処理を行なう手動マスキング機構のいずれかあるいは両方によって該文書原本に伏字加工を施すことを特徴とする文書管理システム。
  5. 電子的な文書管理環境のもとに、一部に伏字加工を施した外部への公開文書を管理するための文書管理システムであって、
    作成文書あるいはそのPDF文書と伏字のための情報を含む文書論理構造を示すXML文書とを文書原本とし、該文書原本をもとに伏字処理されて生成された一部伏字PDF文書あるいは伏字XLM文書を公開文書とし、該文書原本と伏字処理によって生成された該公開文書とを関連付けて一元管理することを特徴とする文書管理システム。
  6. 電子的な文書管理環境のもとに、外部への公開文書に対しての一部伏字処理を行ない一部非公開とする文書管理システムであって、
    該公開文書作成のための作成文書の文書論理構造を示すXML文書を解析するために、非公開レベルを示す属性とタグ情報とこれらの関連を定義付けたタグ辞書を有することを特徴とする文書管理システム。
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