JP2004092689A - ラジアル磁気軸受及びガスレーザ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】構成要素が少なく、製作が容易で、高速回転が容易に達成でき、制御性にすぐれた能動型のラジアル磁気軸受及びラジアル磁気軸受を用いたガスレーザ装置を提供することを目的とする。
【解決手段】ロータ1を回転自在に支持する能動型のラジアル磁気軸受において、ラジアル磁気軸受は、ロータ1の位置を検出する変位センサ4a,4bと、ロータ1に制御力として電磁力を加える電磁石3a,3bを有し、変位センサ4a,4bと電磁石3a,3bが互いに対向するように配置され、ロータ1には永久磁石3cから1方向に定常外力を作用させ、電磁石3a,3bをその発生する電磁力3a,3bと永久磁石3cからの定常外力が釣合う位置に配置した。
【選択図】 図1
【解決手段】ロータ1を回転自在に支持する能動型のラジアル磁気軸受において、ラジアル磁気軸受は、ロータ1の位置を検出する変位センサ4a,4bと、ロータ1に制御力として電磁力を加える電磁石3a,3bを有し、変位センサ4a,4bと電磁石3a,3bが互いに対向するように配置され、ロータ1には永久磁石3cから1方向に定常外力を作用させ、電磁石3a,3bをその発生する電磁力3a,3bと永久磁石3cからの定常外力が釣合う位置に配置した。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は電磁石からロータに作用する電磁力を制御して、該ロータを磁気浮上支持する能動型ラジアル磁気軸受及び該ラジアル磁気軸受を用いたレーザ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図8は従来の能動型のラジアル磁気軸受の概略構造を示す図である。ロータ51はその回転軸51aの両端に配置された能動型のラジアル磁気軸受52、53により回転自在に支持されている。ロータ51の回転軸51aの一方の軸端側には、回転軸51aに回転駆動力を与えるモータ54が配置されている。
【0003】
能動型のラジアル磁気軸受52、53はロータ51の半径方向位置を検出する変位センサ52a、53aと、ロータ51に半径方向の制御力として電磁力を与える電磁石52b、53bを具備している。そして、回転軸51aの変位センサ52a、53aに対向する位置には変位センサターゲット52c、53cが固着され、回転軸51aの電磁石52b、53bに対向する位置には電磁石ターゲット52d、53dが固着されている。
【0004】
図9(a)は図8のA−A断面図、図9(b)は図8のB―B断面図である。変位センサ52aは軸方向に垂直な平面で2方向(X軸方向、Y軸方向)の位置を検出できるように略90°の間隔をおいて配置されている。電磁石52bは軸方向に垂直な平面内に8極の磁極を具備し、2つの磁極を1対として電磁石を形成している。そして、向かい合う電磁石がプッシュプル的に動作することにより2方向の電磁力を電磁石ターゲット52dに与えることができる。能動型のラジアル磁気軸受52は、変位センサ52aの検出方向と電磁石52bの制御力(電磁力)の作用方向の位相を合わせることで、変位センサ52aの出力に応じた電磁力をフィードバック制御することにより動作する。
【0005】
しかしながら、上記従来の能動型のラジアル磁気軸受52は、変位センサ52aと電磁石52bがそれぞれ別個に必要であり、これらを回転軸51aの軸方向に順次配置する構成であった。このため、ラジアル磁気軸受52の構成要素が多くなるという問題点があった。また、変位センサ52aと電磁石52bをできるだけ正確に同軸同位相で配置する必要があった。これらの問題点により磁気軸受が高価となり、磁気軸受の適用拡大に多大な悪影響を与えていた。
【0006】
さらに、回転軸51aの軸方向長さが長くなりロータの固有振動数が低下し高速回転が困難となる。また、ラジアル磁気軸受52、53の設置寸法が大きくなるなどの問題点があった。さらに、変位センサ52a、53aにより半径方向位置を検出する位置と、電磁石52b、53bによる電磁力作用位置とが回転軸51aの軸方向において異なるため、特に高域の曲げモードに対して最適な制御を行うことができなくなるという問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上述の点に鑑みてなされたもので、構成要素が少なく、製作が容易で、高速回転が容易に達成でき、制御性にすぐれた能動型のラジアル磁気軸受及びラジアル磁気軸受を用いたガスレーザ装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため請求項1に記載の発明は、ロータを回転自在に支持する能動型ラジアル磁気軸受において、ラジアル磁気軸受は、ロータの位置を検出する変位センサと、ロータに制御力として電磁力を加える電磁石を有し、変位センサと電磁石が互いに対向するように配置され、ロータには少なくとも1方向に略定常外力を作用させ、電磁石をその発生する電磁力と略定常外力が釣合う位置に配置したことを特徴とする。
【0009】
上記のように、能動型のラジアル磁気軸受の電磁石と変位センサを互いに対向するように配置したので、変位センサと電磁石を軸方向の同一位置に配置することができる。このため、回転軸の軸長を短くでき、また変位センサによるロータの位置検出位置と電磁力が作用する位置を同一にできる。これにより、回転軸の固有振動数が上昇し、制御性も向上するから、ロータの高速回転が容易となると共に、軸受の省スペース化を図ることができる。
【0010】
さらに、電磁石を定常外力と釣合う位置に配置することから、従来4個必要であった電磁石を2個に減らすことができる。これにより、電気配線数が減って取扱いが容易となり、安価となる。
【0011】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のラジアル磁気軸受において、電磁石を2個有し、該電磁石を略90°間隔で、かつその発生する磁気力の合力に対向する方向に略定常外力が作用するように配置し、電磁石の各々に対向する位置に変位センサを配置したことを特徴とする。
【0012】
上記のように電磁石を略90°間隔で、かつその発生する磁気力の合力に対向する方向に略定常外力が作用するように配置し、電磁石の各々に対向する位置に変位センサを配置したことにより、各々の電磁石が他方に干渉することなく独立に制御できる。即ち、一方の電磁石によるロータの運動が他方の変位センサ出力にほとんど影響を与えないから、制御が1入力1出力となって、制御性が良好となる。
【0013】
また、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のラジアル磁気軸受において、ラジアル磁気軸受は横置きに配置したロータを支持する軸受として適用し、略定常外力にロータの重力を利用したことを特徴とする。
【0014】
上記のように、ラジアル磁気軸受で横置きに配置したロータを支持することにより、略定常外力にロータの重力を利用でき、その分定常外力を与える永久磁石等を省略できるから、より構成が簡素化でき好適となる。
【0015】
また、請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれか1項に記載のラジアル磁気軸受において、変位センサに誘導型変位センサを用いて、同一の鉄心に誘導型変位センサと電磁石を設けたことを特徴とする。
【0016】
上記のように、同一の鉄心にて誘導型変位センサを電磁石に対向するように構成することにより、構造をさらに簡略化でき、製作が容易となって、安価となる。特に鉄心の加工精度を確保することにより、変位センサと電磁石を容易に同軸同位相にすることができるため、安定した品質の磁気軸受を量産化することが可能となる。
【0017】
また、請求項5に記載の発明は、請求項4に記載のラジアル磁気軸受において、少なくとも変位センサ及び電磁石の内周面に隔壁を設けたことを特徴とする。
【0018】
上記のように変位センサ及び電磁石の内周面に隔壁を設けることにより,本発明の能動型ラジアル磁気軸受を様々な特殊環境下で使用することができる。
【0019】
また、請求項6に記載の発明は、レーザ容器内にガス循環ファンを具備するガスレーザ装置において、ガス循環ファンの回転軸を回転自在に支持する軸受に請求項5に記載のラジアル磁気軸受を用いたことを特徴とする。
【0020】
上記のようにガスレーザ装置のガス循環ファンの回転軸の軸受に請求項5に記載のラジアル磁気軸受を用いたことにより、気密容器内で循環するフッ素等のハロゲン系ガスを含む腐食性の強いレーザガスにより磁気軸受が腐食することなく,またレーザガスを汚染する可能性がなくなり、長期間安定した運転ができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態例を図面に基づいて説明する。図1は本発明に係る能動型のラジアル磁気軸受(第1実施形態)の構成例を示した図で、図1(a)はロータ軸に垂直方向の断面図、図1(b)は(a)のA−A断面図である。本発明に係る能動型のラジアル磁気軸受2は、上記従来の鉄心コア7に8極の磁極を設けたのに対してその半分の4極の磁極を設け、2つの電磁石3a、3bと、定常磁力を発生する永久磁石3cで構成される。
【0022】
そして、各々の電磁石3a、3bに対向する位置に変位センサ4a、4bを設けている。ロータ1には、2つの電磁石3a、3b及び変位センサ4a、4bに対向する位置に磁性材ターゲット5が設けられる。従来のラジアル磁気軸受では図8及び図9に示すように、電磁石ターゲット52d、53dと変位センサターゲット52c、53cがそれぞれ必要であったが、本発明に係るラジアル磁気軸受では電磁石3a、3b及び変位センサ4a、4bに共通の磁性材ターゲット5をロータ1側に設ければよい。
【0023】
図2は軸受に図1に示す構成のラジアル磁気軸受を用いたロータ装置の構成例を示す図で、図2(a)は側断面図、図2(b)は(a)のA−A断面図である。ロータ1はラジアル磁気軸受2、2によって回転自在に支持されている。そして一方のラジアル磁気軸受2の軸端側にはロータ1に回転駆動力を与えるモータ6が設置されている。
【0024】
ラジアル磁気軸受2、2は図3に示すように、2つの電磁石3a、3bの電磁力Fa、Fbの合力Fabと永久磁石3cの磁力Fcが釣合う位置に配置されている。変位センサ4a、4bは電磁石3a、3bの対向する位置に設けている。この永久磁石3cによる磁力Fcと2つの電磁石3a、3bの電磁力Fa、Fbの合力Fabによりロータ1は力の釣合いが保たれ、磁気浮上した状態で回転自在に支持される。つまり、変位センサ4a、4bの位置検出信号に基づいて、電磁石3a、3bの電磁力Fa、Fbを制御することにより、ロータ1を所望の位置で回転自在に支持することができる。
【0025】
図4は本発明に係るラジアル磁気軸受(第2実施形態)を用いたロータの一構成例を示す図で、図4(a)は側断面図、図4(b)は(a)のA−A断面図である。本ラジアル磁気軸受2、2は、図示するように2つの電磁石3a、3bが左右斜め上方(水平から左右略45°上方、両者の間隔は略90°)に位置するように配置され、変位センサ4a、4bは電磁石3a、3bに対向して下方に配置されている。ロータ1は横置きに設置されているため、重力による下向きの力が定常的に作用している。
【0026】
図5に示すように、ロータ1の重力による力Fgと、電磁石3aの電磁力Faと電磁石3bの電磁力Fbの合力Fabによりロータ1は力の釣合いが保たれ浮上する。したがって、ロータ1へ下向きの力を作用させる永久磁石を有していなくとも、重力を利用することで左右上方に引張る電磁石3a、3bのみで、全方向のロータ位置制御が可能となる。よって、変位センサ4a、4bの位置検出信号に基づいて、電磁石3a、3bの電磁力を制御することにより、ロータ1を所望の位置で回転自在に支持することができる。図5は、図4のラジアル磁気軸受における力の釣り合いを示したもので、Fgは重力である。
【0027】
図6は本発明に係る能動型のラジアル磁気軸受(第3実施形態)の構成例を示した図で、図6(a)はロータ軸に垂直方向の断面図、図6(b)は(a)のA−A断面図である。本発明のラジアル磁気軸受において、電磁石3a、3bの構造は前述の実施形態例と同一であるが、変位センサは誘導型変位センサ14a、14bを用いている。鉄心コア7は、電磁石3aを基準として電磁石3bを略90°の間隔をあけて配置できるようにし、4極の磁極を有する。また電磁石3a、3bのそれぞれ略180°対向する位置に誘導型変位センサ14a、14bを設置できるように磁極を形成している。
【0028】
上記構成とすることにより、1つの鉄心コア7にて2つの電磁石3a、3bと2つの誘導型変位センサ14a、14bを配置できるため、構造が簡略で安価な軸受を提供することができる。なお、鉄心コア7は鉄損(渦電流損及び/又はヒステリシス損)減少のため薄板の積層構造とするのが一般的である。この薄板はプレス打抜きで製作されるが、打抜きの金型にて鉄心コア7の各突起の位相をできるだけ高精度化することにより軸受は品質を安定化できる。即ち、従来技術では、変位センサの位置検出方向と電磁石の電磁力作用方向を極力厳密に合わせるために、変位センサ及び電磁石の相対位置を同軸同位相で組み立てる必要があったが、本発明の軸受では鉄心コア7の形状精度によりこれらは達成されるため、組立が容易となる。
【0029】
図7は第3実施形態例のラジアル磁気軸受をガスレーザ装置に適用した構成例を示す図である。ガスレーザ装置21は、ハロゲン系ガス、例えばフッ素ガスを含むレーザガスが封入されたレーザ容器22の内部に、レーザ光の発振を可能とする放電を得るための一対の主放電電極(図示しない)が配置されており、一対の主放電電極間に高速のレーザガス流を作り出すための循環ファン23が配置されている。
【0030】
循環ファン23の回転軸24はレーザ容器22の両端に設けられた本発明に係るラジアル磁気軸受2,2及びアキシャル磁気軸受25により非接触(磁気浮上)にて回転自在に支持されている。そして、一方のラジアル磁気軸受2の軸端側に設けられたモータ6により回転駆動力を循環ファン23に与える。
【0031】
回転軸24には、ラジアル磁気軸受2の磁性材ターゲット5が固着されている。そして、磁性材ターゲット5に対向する位置に、電磁石3a、3bと誘導型変位センサ14a、14bが同一の鉄心コア7に設けられている。電磁石3a、3bは回転軸24を吊り上げるために上方に位置する。
【0032】
ここで、ガスレーザ装置に本発明に係るラジアル磁気軸受2、2を用いるために、鉄心コア7の内周面には、レーザガス内に含まれるハロゲン系ガスに対して耐腐食性を有する材料、例えばSUS316L等のオーステナイト系ステンレス鋼で構成された隔壁28を設けて、電磁石3a、3bや変位センサ14a、14bのコイル等とレーザガスが接することを防止している。
【0033】
また、アキシャル磁気軸受25も同様に、変位センサ25aに隔壁30を設けてレーザガスと接することを防止しており、電磁石25b、25bはコイル部のみに隔壁29,29を設けレーザガスと接することを防止している。上記構成により、循環ファン23はレーザ容器22内で完全非接触にて回転駆動されるため、寿命が長く、振動も極めて少ないファン機構のガスレーザ装置21を提供できる。また循環ファン23を支持する磁気軸受も安価に提供できる。
【0034】
なお、本発明の実施例では、電磁石に対向する力として永久磁石の磁気力及び重力を用いているが、これらに限るものではない。例えば定常的な流体力等によりロータに対して一方向に作用する力がある場合は、その力を利用してもよいことは明らかである。
【0035】
【発明の効果】
以上説明したように、各請求項に記載の発明によれば下記のような優れた効果が得られる。
【0036】
請求項1に記載の発明によれば、電磁石と変位センサを互いに対向するように配置したので、変位センサと電磁石を軸方向の同一位置に配置できると共に、回転軸の軸長を短く、また変位センサによるロータの位置検出位置と電磁力が作用する位置を同一にでき、回転軸の固有振動数が上昇し、制御性が向上するから、ロータの高速回転が容易となると共に、軸受の省スペース化を図ることができる能動型のラジアル磁気軸受を提供できる。
【0037】
さらに、電磁石を定常外力と釣合う位置に配置することから、従来4個必要であった電磁石を2個に減らすことができ、電気配線数が減って取扱いが容易で、且つ安価な能動型のラジアル磁気軸受を提供できる。
【0038】
請求項2に記載の発明によれば、電磁石を略90°間隔で、かつその発生する磁気力の合力に対向する方向に略定常外力が作用するように配置し、電磁石の各々に対向する位置に変位センサを配置したことにより、各々の電磁石が他方に干渉することなく独立に制御できる。即ち、一方の電磁石によるロータの運動が他方の変位センサ出力にほとんど影響を与えないから、制御が1入力1出力となって、制御性が良好となる能動型のラジアル磁気軸受を提供できる。
【0039】
請求項3に記載の発明によれば、ラジアル磁気軸受で横置きに配置したロータを支持することにより、略定常外力にロータの重力を利用でき、より構成の簡単な能動型のラジアル磁気軸受を提供できる。
【0040】
請求項4に記載の発明によれば、同一の鉄心にて誘導型変位センサと電磁石が対向するように構成することにより、構造をさらに簡略化でき、製作が容易となって、安価となる。特に鉄心の加工精度を確保することにより、変位センサと電磁石を容易に同軸同位相にすることができるため、安定した品質で量産化が可能となる能動型のラジアル磁気軸受を提供できる。
【0041】
請求項5に記載の発明によれば、変位センサ及び電磁石の内周面に隔壁を設けることにより,腐食環境等特殊環境下で使用することができる能動型のラジアル磁気軸受を提供できる。
【0042】
請求項6に記載の発明によれば、ガス循環ファンの回転軸を回転自在に支持する軸受に請求項5に記載のラジアル磁気軸受を用いるので、気密容器内で循環するフッ素等のハロゲン系ガスを含む腐食性の強いレーザガスにより磁気軸受が腐食することなく,またレーザガスを汚染する可能性がなくなり、長期間安定した運転ができるガスレーザ装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るラジアル磁気軸受(第1実施形態)の構成例を示す図で、図1(a)はロータ軸に垂直方向の断面図、図1(b)は図1(a)のA−A断面図である。
【図2】図1のラジアル磁気軸受を用いたロータ装置の構成例を示す図で、図2(a)は側断面図、図2(b)は図2(a)のA−A断面図である。
【図3】図1に示すラジアル磁気軸受の力の釣合い状態を示す図である。
【図4】本発明に係るラジアル磁気軸受(第2実施形態)を用いたロータ装置の構成例を示す図である。
【図5】図4のロータ装置に用いるラジアル磁気軸受の力の釣合い状態を示す図である。
【図6】本発明に係るラジアル磁気軸受(第3実施形態)を示す図で、図6(a)はロータ軸に垂直方向の断面図、図6(b)は図6(a)のA−A断面図である。
【図7】図4のラジアル磁気軸受を用いたレーザ装置の構成例を示す側断面図である。
【図8】従来の能動型のラジアル磁気軸受の概略構造を示す図である。
【図9】図9(a)は図8のA−A断面図、図9(b)は図8のB−B断面図である。
【符号の説明】
1 ロータ
2 ラジアル磁気軸受
3a,b 電磁石
3c 永久磁石
4a,b 変位センサ
5 磁性材ターゲット
6 モータ
7 鉄心コア
14a,b 誘導型変位センサ
21 ガスレーザ装置
22 レーザ容器
23 循環ファン
24 回転軸
25 アキシャル磁気軸受
28 隔壁
29 隔壁
30 隔壁
【発明の属する技術分野】
本発明は電磁石からロータに作用する電磁力を制御して、該ロータを磁気浮上支持する能動型ラジアル磁気軸受及び該ラジアル磁気軸受を用いたレーザ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図8は従来の能動型のラジアル磁気軸受の概略構造を示す図である。ロータ51はその回転軸51aの両端に配置された能動型のラジアル磁気軸受52、53により回転自在に支持されている。ロータ51の回転軸51aの一方の軸端側には、回転軸51aに回転駆動力を与えるモータ54が配置されている。
【0003】
能動型のラジアル磁気軸受52、53はロータ51の半径方向位置を検出する変位センサ52a、53aと、ロータ51に半径方向の制御力として電磁力を与える電磁石52b、53bを具備している。そして、回転軸51aの変位センサ52a、53aに対向する位置には変位センサターゲット52c、53cが固着され、回転軸51aの電磁石52b、53bに対向する位置には電磁石ターゲット52d、53dが固着されている。
【0004】
図9(a)は図8のA−A断面図、図9(b)は図8のB―B断面図である。変位センサ52aは軸方向に垂直な平面で2方向(X軸方向、Y軸方向)の位置を検出できるように略90°の間隔をおいて配置されている。電磁石52bは軸方向に垂直な平面内に8極の磁極を具備し、2つの磁極を1対として電磁石を形成している。そして、向かい合う電磁石がプッシュプル的に動作することにより2方向の電磁力を電磁石ターゲット52dに与えることができる。能動型のラジアル磁気軸受52は、変位センサ52aの検出方向と電磁石52bの制御力(電磁力)の作用方向の位相を合わせることで、変位センサ52aの出力に応じた電磁力をフィードバック制御することにより動作する。
【0005】
しかしながら、上記従来の能動型のラジアル磁気軸受52は、変位センサ52aと電磁石52bがそれぞれ別個に必要であり、これらを回転軸51aの軸方向に順次配置する構成であった。このため、ラジアル磁気軸受52の構成要素が多くなるという問題点があった。また、変位センサ52aと電磁石52bをできるだけ正確に同軸同位相で配置する必要があった。これらの問題点により磁気軸受が高価となり、磁気軸受の適用拡大に多大な悪影響を与えていた。
【0006】
さらに、回転軸51aの軸方向長さが長くなりロータの固有振動数が低下し高速回転が困難となる。また、ラジアル磁気軸受52、53の設置寸法が大きくなるなどの問題点があった。さらに、変位センサ52a、53aにより半径方向位置を検出する位置と、電磁石52b、53bによる電磁力作用位置とが回転軸51aの軸方向において異なるため、特に高域の曲げモードに対して最適な制御を行うことができなくなるという問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上述の点に鑑みてなされたもので、構成要素が少なく、製作が容易で、高速回転が容易に達成でき、制御性にすぐれた能動型のラジアル磁気軸受及びラジアル磁気軸受を用いたガスレーザ装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため請求項1に記載の発明は、ロータを回転自在に支持する能動型ラジアル磁気軸受において、ラジアル磁気軸受は、ロータの位置を検出する変位センサと、ロータに制御力として電磁力を加える電磁石を有し、変位センサと電磁石が互いに対向するように配置され、ロータには少なくとも1方向に略定常外力を作用させ、電磁石をその発生する電磁力と略定常外力が釣合う位置に配置したことを特徴とする。
【0009】
上記のように、能動型のラジアル磁気軸受の電磁石と変位センサを互いに対向するように配置したので、変位センサと電磁石を軸方向の同一位置に配置することができる。このため、回転軸の軸長を短くでき、また変位センサによるロータの位置検出位置と電磁力が作用する位置を同一にできる。これにより、回転軸の固有振動数が上昇し、制御性も向上するから、ロータの高速回転が容易となると共に、軸受の省スペース化を図ることができる。
【0010】
さらに、電磁石を定常外力と釣合う位置に配置することから、従来4個必要であった電磁石を2個に減らすことができる。これにより、電気配線数が減って取扱いが容易となり、安価となる。
【0011】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のラジアル磁気軸受において、電磁石を2個有し、該電磁石を略90°間隔で、かつその発生する磁気力の合力に対向する方向に略定常外力が作用するように配置し、電磁石の各々に対向する位置に変位センサを配置したことを特徴とする。
【0012】
上記のように電磁石を略90°間隔で、かつその発生する磁気力の合力に対向する方向に略定常外力が作用するように配置し、電磁石の各々に対向する位置に変位センサを配置したことにより、各々の電磁石が他方に干渉することなく独立に制御できる。即ち、一方の電磁石によるロータの運動が他方の変位センサ出力にほとんど影響を与えないから、制御が1入力1出力となって、制御性が良好となる。
【0013】
また、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のラジアル磁気軸受において、ラジアル磁気軸受は横置きに配置したロータを支持する軸受として適用し、略定常外力にロータの重力を利用したことを特徴とする。
【0014】
上記のように、ラジアル磁気軸受で横置きに配置したロータを支持することにより、略定常外力にロータの重力を利用でき、その分定常外力を与える永久磁石等を省略できるから、より構成が簡素化でき好適となる。
【0015】
また、請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれか1項に記載のラジアル磁気軸受において、変位センサに誘導型変位センサを用いて、同一の鉄心に誘導型変位センサと電磁石を設けたことを特徴とする。
【0016】
上記のように、同一の鉄心にて誘導型変位センサを電磁石に対向するように構成することにより、構造をさらに簡略化でき、製作が容易となって、安価となる。特に鉄心の加工精度を確保することにより、変位センサと電磁石を容易に同軸同位相にすることができるため、安定した品質の磁気軸受を量産化することが可能となる。
【0017】
また、請求項5に記載の発明は、請求項4に記載のラジアル磁気軸受において、少なくとも変位センサ及び電磁石の内周面に隔壁を設けたことを特徴とする。
【0018】
上記のように変位センサ及び電磁石の内周面に隔壁を設けることにより,本発明の能動型ラジアル磁気軸受を様々な特殊環境下で使用することができる。
【0019】
また、請求項6に記載の発明は、レーザ容器内にガス循環ファンを具備するガスレーザ装置において、ガス循環ファンの回転軸を回転自在に支持する軸受に請求項5に記載のラジアル磁気軸受を用いたことを特徴とする。
【0020】
上記のようにガスレーザ装置のガス循環ファンの回転軸の軸受に請求項5に記載のラジアル磁気軸受を用いたことにより、気密容器内で循環するフッ素等のハロゲン系ガスを含む腐食性の強いレーザガスにより磁気軸受が腐食することなく,またレーザガスを汚染する可能性がなくなり、長期間安定した運転ができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態例を図面に基づいて説明する。図1は本発明に係る能動型のラジアル磁気軸受(第1実施形態)の構成例を示した図で、図1(a)はロータ軸に垂直方向の断面図、図1(b)は(a)のA−A断面図である。本発明に係る能動型のラジアル磁気軸受2は、上記従来の鉄心コア7に8極の磁極を設けたのに対してその半分の4極の磁極を設け、2つの電磁石3a、3bと、定常磁力を発生する永久磁石3cで構成される。
【0022】
そして、各々の電磁石3a、3bに対向する位置に変位センサ4a、4bを設けている。ロータ1には、2つの電磁石3a、3b及び変位センサ4a、4bに対向する位置に磁性材ターゲット5が設けられる。従来のラジアル磁気軸受では図8及び図9に示すように、電磁石ターゲット52d、53dと変位センサターゲット52c、53cがそれぞれ必要であったが、本発明に係るラジアル磁気軸受では電磁石3a、3b及び変位センサ4a、4bに共通の磁性材ターゲット5をロータ1側に設ければよい。
【0023】
図2は軸受に図1に示す構成のラジアル磁気軸受を用いたロータ装置の構成例を示す図で、図2(a)は側断面図、図2(b)は(a)のA−A断面図である。ロータ1はラジアル磁気軸受2、2によって回転自在に支持されている。そして一方のラジアル磁気軸受2の軸端側にはロータ1に回転駆動力を与えるモータ6が設置されている。
【0024】
ラジアル磁気軸受2、2は図3に示すように、2つの電磁石3a、3bの電磁力Fa、Fbの合力Fabと永久磁石3cの磁力Fcが釣合う位置に配置されている。変位センサ4a、4bは電磁石3a、3bの対向する位置に設けている。この永久磁石3cによる磁力Fcと2つの電磁石3a、3bの電磁力Fa、Fbの合力Fabによりロータ1は力の釣合いが保たれ、磁気浮上した状態で回転自在に支持される。つまり、変位センサ4a、4bの位置検出信号に基づいて、電磁石3a、3bの電磁力Fa、Fbを制御することにより、ロータ1を所望の位置で回転自在に支持することができる。
【0025】
図4は本発明に係るラジアル磁気軸受(第2実施形態)を用いたロータの一構成例を示す図で、図4(a)は側断面図、図4(b)は(a)のA−A断面図である。本ラジアル磁気軸受2、2は、図示するように2つの電磁石3a、3bが左右斜め上方(水平から左右略45°上方、両者の間隔は略90°)に位置するように配置され、変位センサ4a、4bは電磁石3a、3bに対向して下方に配置されている。ロータ1は横置きに設置されているため、重力による下向きの力が定常的に作用している。
【0026】
図5に示すように、ロータ1の重力による力Fgと、電磁石3aの電磁力Faと電磁石3bの電磁力Fbの合力Fabによりロータ1は力の釣合いが保たれ浮上する。したがって、ロータ1へ下向きの力を作用させる永久磁石を有していなくとも、重力を利用することで左右上方に引張る電磁石3a、3bのみで、全方向のロータ位置制御が可能となる。よって、変位センサ4a、4bの位置検出信号に基づいて、電磁石3a、3bの電磁力を制御することにより、ロータ1を所望の位置で回転自在に支持することができる。図5は、図4のラジアル磁気軸受における力の釣り合いを示したもので、Fgは重力である。
【0027】
図6は本発明に係る能動型のラジアル磁気軸受(第3実施形態)の構成例を示した図で、図6(a)はロータ軸に垂直方向の断面図、図6(b)は(a)のA−A断面図である。本発明のラジアル磁気軸受において、電磁石3a、3bの構造は前述の実施形態例と同一であるが、変位センサは誘導型変位センサ14a、14bを用いている。鉄心コア7は、電磁石3aを基準として電磁石3bを略90°の間隔をあけて配置できるようにし、4極の磁極を有する。また電磁石3a、3bのそれぞれ略180°対向する位置に誘導型変位センサ14a、14bを設置できるように磁極を形成している。
【0028】
上記構成とすることにより、1つの鉄心コア7にて2つの電磁石3a、3bと2つの誘導型変位センサ14a、14bを配置できるため、構造が簡略で安価な軸受を提供することができる。なお、鉄心コア7は鉄損(渦電流損及び/又はヒステリシス損)減少のため薄板の積層構造とするのが一般的である。この薄板はプレス打抜きで製作されるが、打抜きの金型にて鉄心コア7の各突起の位相をできるだけ高精度化することにより軸受は品質を安定化できる。即ち、従来技術では、変位センサの位置検出方向と電磁石の電磁力作用方向を極力厳密に合わせるために、変位センサ及び電磁石の相対位置を同軸同位相で組み立てる必要があったが、本発明の軸受では鉄心コア7の形状精度によりこれらは達成されるため、組立が容易となる。
【0029】
図7は第3実施形態例のラジアル磁気軸受をガスレーザ装置に適用した構成例を示す図である。ガスレーザ装置21は、ハロゲン系ガス、例えばフッ素ガスを含むレーザガスが封入されたレーザ容器22の内部に、レーザ光の発振を可能とする放電を得るための一対の主放電電極(図示しない)が配置されており、一対の主放電電極間に高速のレーザガス流を作り出すための循環ファン23が配置されている。
【0030】
循環ファン23の回転軸24はレーザ容器22の両端に設けられた本発明に係るラジアル磁気軸受2,2及びアキシャル磁気軸受25により非接触(磁気浮上)にて回転自在に支持されている。そして、一方のラジアル磁気軸受2の軸端側に設けられたモータ6により回転駆動力を循環ファン23に与える。
【0031】
回転軸24には、ラジアル磁気軸受2の磁性材ターゲット5が固着されている。そして、磁性材ターゲット5に対向する位置に、電磁石3a、3bと誘導型変位センサ14a、14bが同一の鉄心コア7に設けられている。電磁石3a、3bは回転軸24を吊り上げるために上方に位置する。
【0032】
ここで、ガスレーザ装置に本発明に係るラジアル磁気軸受2、2を用いるために、鉄心コア7の内周面には、レーザガス内に含まれるハロゲン系ガスに対して耐腐食性を有する材料、例えばSUS316L等のオーステナイト系ステンレス鋼で構成された隔壁28を設けて、電磁石3a、3bや変位センサ14a、14bのコイル等とレーザガスが接することを防止している。
【0033】
また、アキシャル磁気軸受25も同様に、変位センサ25aに隔壁30を設けてレーザガスと接することを防止しており、電磁石25b、25bはコイル部のみに隔壁29,29を設けレーザガスと接することを防止している。上記構成により、循環ファン23はレーザ容器22内で完全非接触にて回転駆動されるため、寿命が長く、振動も極めて少ないファン機構のガスレーザ装置21を提供できる。また循環ファン23を支持する磁気軸受も安価に提供できる。
【0034】
なお、本発明の実施例では、電磁石に対向する力として永久磁石の磁気力及び重力を用いているが、これらに限るものではない。例えば定常的な流体力等によりロータに対して一方向に作用する力がある場合は、その力を利用してもよいことは明らかである。
【0035】
【発明の効果】
以上説明したように、各請求項に記載の発明によれば下記のような優れた効果が得られる。
【0036】
請求項1に記載の発明によれば、電磁石と変位センサを互いに対向するように配置したので、変位センサと電磁石を軸方向の同一位置に配置できると共に、回転軸の軸長を短く、また変位センサによるロータの位置検出位置と電磁力が作用する位置を同一にでき、回転軸の固有振動数が上昇し、制御性が向上するから、ロータの高速回転が容易となると共に、軸受の省スペース化を図ることができる能動型のラジアル磁気軸受を提供できる。
【0037】
さらに、電磁石を定常外力と釣合う位置に配置することから、従来4個必要であった電磁石を2個に減らすことができ、電気配線数が減って取扱いが容易で、且つ安価な能動型のラジアル磁気軸受を提供できる。
【0038】
請求項2に記載の発明によれば、電磁石を略90°間隔で、かつその発生する磁気力の合力に対向する方向に略定常外力が作用するように配置し、電磁石の各々に対向する位置に変位センサを配置したことにより、各々の電磁石が他方に干渉することなく独立に制御できる。即ち、一方の電磁石によるロータの運動が他方の変位センサ出力にほとんど影響を与えないから、制御が1入力1出力となって、制御性が良好となる能動型のラジアル磁気軸受を提供できる。
【0039】
請求項3に記載の発明によれば、ラジアル磁気軸受で横置きに配置したロータを支持することにより、略定常外力にロータの重力を利用でき、より構成の簡単な能動型のラジアル磁気軸受を提供できる。
【0040】
請求項4に記載の発明によれば、同一の鉄心にて誘導型変位センサと電磁石が対向するように構成することにより、構造をさらに簡略化でき、製作が容易となって、安価となる。特に鉄心の加工精度を確保することにより、変位センサと電磁石を容易に同軸同位相にすることができるため、安定した品質で量産化が可能となる能動型のラジアル磁気軸受を提供できる。
【0041】
請求項5に記載の発明によれば、変位センサ及び電磁石の内周面に隔壁を設けることにより,腐食環境等特殊環境下で使用することができる能動型のラジアル磁気軸受を提供できる。
【0042】
請求項6に記載の発明によれば、ガス循環ファンの回転軸を回転自在に支持する軸受に請求項5に記載のラジアル磁気軸受を用いるので、気密容器内で循環するフッ素等のハロゲン系ガスを含む腐食性の強いレーザガスにより磁気軸受が腐食することなく,またレーザガスを汚染する可能性がなくなり、長期間安定した運転ができるガスレーザ装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るラジアル磁気軸受(第1実施形態)の構成例を示す図で、図1(a)はロータ軸に垂直方向の断面図、図1(b)は図1(a)のA−A断面図である。
【図2】図1のラジアル磁気軸受を用いたロータ装置の構成例を示す図で、図2(a)は側断面図、図2(b)は図2(a)のA−A断面図である。
【図3】図1に示すラジアル磁気軸受の力の釣合い状態を示す図である。
【図4】本発明に係るラジアル磁気軸受(第2実施形態)を用いたロータ装置の構成例を示す図である。
【図5】図4のロータ装置に用いるラジアル磁気軸受の力の釣合い状態を示す図である。
【図6】本発明に係るラジアル磁気軸受(第3実施形態)を示す図で、図6(a)はロータ軸に垂直方向の断面図、図6(b)は図6(a)のA−A断面図である。
【図7】図4のラジアル磁気軸受を用いたレーザ装置の構成例を示す側断面図である。
【図8】従来の能動型のラジアル磁気軸受の概略構造を示す図である。
【図9】図9(a)は図8のA−A断面図、図9(b)は図8のB−B断面図である。
【符号の説明】
1 ロータ
2 ラジアル磁気軸受
3a,b 電磁石
3c 永久磁石
4a,b 変位センサ
5 磁性材ターゲット
6 モータ
7 鉄心コア
14a,b 誘導型変位センサ
21 ガスレーザ装置
22 レーザ容器
23 循環ファン
24 回転軸
25 アキシャル磁気軸受
28 隔壁
29 隔壁
30 隔壁
Claims (6)
- ロータを回転自在に支持する能動型ラジアル磁気軸受において、
前記ラジアル磁気軸受は、ロータの位置を検出する変位センサと、ロータに制御力として電磁力を加える電磁石を有し、前記変位センサと前記電磁石が互いに対向するように配置され、ロータには少なくとも1方向に略定常外力を作用させ、前記電磁石をその発生する電磁力と前記略定常外力が釣合う位置に配置したことを特徴とするラジアル磁気軸受。 - 請求項1に記載のラジアル磁気軸受において、
前記電磁石を2個有し、該電磁石を略90°間隔で、かつその発生する磁気力の合力に対向する方向に前記略定常外力が作用するように配置し、前記電磁石の各々に対向する位置に変位センサを配置したことを特徴とするラジアル磁気軸受。 - 請求項2に記載のラジアル磁気軸受において、
前記ラジアル磁気軸受は横置きに配置したロータを支持する軸受として適用し、前記略定常外力にロータの重力を利用したことを特徴とするラジアル磁気軸受。 - 請求項1乃至3のいずれか1項に記載のラジアル磁気軸受において、
前記変位センサに誘導型変位センサを用いて、同一の鉄心に前記誘導型変位センサと前記電磁石を設けたことを特徴とするラジアル磁気軸受。 - 請求項4に記載のラジアル磁気軸受において、
少なくとも前記変位センサ及び前記電磁石の内周面に隔壁を設けたことを特徴とするラジアル磁気軸受。 - レーザ容器内にガス循環ファンを具備するガスレーザ装置において、
前記ガス循環ファンの回転軸を回転自在に支持する軸受に請求項5に記載のラジアル磁気軸受を用いたことを特徴とするガスレーザ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002251277A JP2004092689A (ja) | 2002-08-29 | 2002-08-29 | ラジアル磁気軸受及びガスレーザ装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2013185691A (ja) * | 2012-03-09 | 2013-09-19 | Toshiba Corp | 磁気浮上装置 |
EP3057209B1 (de) * | 2015-02-14 | 2019-07-17 | Franke & Heydrich KG | Antriebssystem in Form eines Torque-Motors |
-
2002
- 2002-08-29 JP JP2002251277A patent/JP2004092689A/ja active Pending
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EP3057209B1 (de) * | 2015-02-14 | 2019-07-17 | Franke & Heydrich KG | Antriebssystem in Form eines Torque-Motors |
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