JP2004088627A - マルチソースオーディオ装置 - Google Patents

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Kazuo Tamura
田村 一生
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Abstract

【課題】DVDを含む複数の音源から供給される異なる音量レベルのオーディオ信号の種類に応じて音量レベル補償が必要なもののみを自動的に補償増幅すると共に、その補償特性を任意に設定できる、より小型、省電力消費、且つ低ノイズなマルチソースオーディオ装置を提供することを目的とする。
【解決手段】第1の音量レベルを有する第1の音声信号(SNA1)と、第1の音量レベルより所定レベル差(Lc)だけ小さな第2の音量レベル(C)を有する第2の音声信号(Sa1)とを、当該所定レベル(Lc)を補償して同一の音量レベル(0)で再生するマルチソースオーディオ装置(MSA)において、任意に決定される減衰特性(Ln、Lc)で、第1の音声信号(SNA2)および第2の音声信号(Sa2)をそれぞれ減衰して、同一の音量レベルを有する第3の音声信号(SNA3)および第4の音声信号(Sa3)を生成する。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、DVDを含む複数の音源から入力される音声信号に対して、ユーザの指示に応じて切り替わる音源に適した音量で音声を再生するマルチソースオーディオ装置に関し、さらに詳述するとドルビーデジタル信号の再生時には他の音源に比べて任意なだけ音量を上げて再生できるマルチソースオーディオ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、DVDを含む複数種類のオーディオ信号源に記録されているオーディオ信号をユーザが好む音質且つ音量で再生できるマルチソースオーディオ装置が望まれている。オーディオ信号源には、DVD、CD、VCD、およびMDに代表される光記録メディア(光ディスク)や、MP3データが記録された磁気記録メディア(なお、MP3データは光ディスクに記録されていても良い)、さらにFM/AM放送、外部から入力される光信号および電気信号が含まれる。
【0003】
しかしながら、記録されているオーディオ信号は、その音源毎に所定の音量レベルで記録されている。それ故に、同一のマルチソースオーディオ装置で、再生される音声の音量は、再生される音源の種類によって異なる。このような例として、音源としてDVDの場合について説明する。
【0004】
DVDには、大別して、ドルビーデジタルサウンドと非ドルビーデジタルサウンドの2種類のオーディオデータの少なくとも一方が記録されている。ドルビーデジタルサウンドはAC−3として知られているドルビーデジタル技術によって圧縮記録されているオーディオデータ(以降、「AC−3オーディオ信号」と称する)であり、非ドルビーデジタルサウンドとはドルビーデジタル技術によって圧縮記録されていないオーディオデータ(以降、「非AC−3オーディオ信号」と称する)である。
【0005】
AC−3オーディオ信号の記録音量レベルは、再生されるソフト或いは再生条件によって差はあるものの、非AC−3信号の音量レベルに比べて数dB〜10dB程度低いのが現状である。たとえば、映画ソフトの台詞などの場合、その差は、概ね5dB程低い。そのために、ユーザがマルチソースオーディオ装置においてDVDからAC−3オーディオ信号をユーザの好みの音量で再生するには、非AC−3オーディオ信号の再生時に比べて、マルチソースオーディオ装置の再生音量を5dB程大きく調整する必要がある。言い換えれば、非AC−3オーディオ信号の再生時には、AC−3オーディオ信号の再生時に比べて、マルチソースオーディオ装置の再生音量を5dB程小さく調整する必要がある。
【0006】
マルチソースオーディオ装置で、ユーザがDVDから音声を好みの音量で再生している場合を考えると、再生対象オーディオ信号がAC−3オーディオ信号から非AC−3オーディオ信号に切り替わる場合には、ユーザの好みより5dB程大きな音量で音声が再生される。このような場合、ユーザの意に反して、突然5dBも大きな音量で音声が再生されるため、マルチソースオーディオ装置が据え置きタイプのような大出力であれば、ユーザ或いは周囲の人にも驚きと共に不愉快な思いを与える。また、マルチソースオーディオ装置がポータブルタイプのような小出力なものであっても、通常は、ユーザはイアフォンを利用するので、据え置きタイプに比べて、ユーザの驚きは一層不愉快且つ健康上有害ですらある。
【0007】
また、非AC−3オーディオ信号からAC−3オーディオ信号に切り替わる場合には、再生音量が急に小さくなるので、ユーザや周囲の人に与える驚きや不愉快感は小さいものの、やはり好ましくない。何れの場合においてもユーザは、その都度、マルチソースオーディオ装置の再生音量を調整し直すという煩雑な作業が必要である。なお、このような問題はDVDにおけるAC−3オーディオ信号と非AC−3オーディオとの間でのみに固有の問題ではない。つまり、AC−3オーディオ信号が非AC−3オーディオ信号に比べて、記録音量レベルが低いと言う関係があるすべてのマルチソースオーディオ装置に成り立つ。このような、非AC−3オーディオ信号の音源としては、CDや従来のアナログの音声信号源も含まれる。
【0008】
この意味において、本明細書においては、DVDから再生される非AC−3オーディオ信号を非AC−3デジタルオーディオ信号と称し、DVD以外から再生或いは入力される非AC−3オーディオ信号を改めて非AC−3オーディオ信号と呼称する。さらに、非AC−3デジタルオーディオ信号と非AC−3オーディオ信号をあわせて、非AC−3音声信号SNAと称する。なお、接尾辞のSNAは必要に応じて表示したり、さらに非AC−3音声信号SNAを区別する必要がある場合にはSNAのさらに数字を附して識別するものとする。
【0009】
図10に、AC−3オーディオ信号および非AC−3オーディオ信号間で再生音声を切り替える際に、再生音量レベルを自動的に調整する従来のマルチソースオーディオ装置を示す。従来のマルチソースオーディオ装置MSAcは、マルチソース再生器100、音声信号選択器200、音量補償器300、音声信号処理器400、表示器500、および制御器600を含む。先ず、これらの構成要素の機能について説明した後に、その構成および動作について詳細に説明する。
【0010】
マルチソース再生器100は、複数のオーディオ信号源を有し、同オーディオ信号源から個別にオーディオ信号を取り出して音声信号選択器200に供給する。音声信号選択器200は、制御部600から入力されるセレクタ制御信号SOsに基づいて、マルチソース再生器100で現在再生或いは出力されているオーディオ信号を選択的に音量補償器300に供給する。なお、このマルチソース再生器100から音声信号選択器200を経由して、音量補償器300に入力されるオーディオ信号を再生オーディオ信号SD1と称する。
【0011】
音量補償器300は、制御部600から供給される音量補償制御信号SCcに基づいて、音声信号選択器200を介してマルチソース再生器100から供給される再生オーディオ信号SD1の音量レベルを固定的に補償して被補償再生オーディオ信号SD1cを生成する。そして、被補償再生オーディオ信号SD1cのうちで、AC−3オーディオ信号Sa1に対応する被補償AC−3オーディオ信号Sa1cのみを音声信号処理器400に供給する。
【0012】
なお、音量補償器300は、被補償再生オーディオ信号SD1cのうちで、非AC−3音声信号SNA1(Sr1、Sm1、Sc1、Sn1、Sv1、Sp1、およびSx1)に対応するオーディオ信号は音声信号処理器400に出力することなく、音声信号選択器200から入力されたものをそのまま音声信号処理器400に供給する。このような、音量補償器300から音声信号処理器400に供給される被補償再生オーディオ信号SD1cと非AC−3音声信号SNA1(Sr1、Sm1、Sc1、Sn1、Sv1、Sp1、およびSx1)を被補償オーディオ信号SD1mと称する。
【0013】
音声信号処理器400は、音量補償器300から供給される被補償オーディオ信号SD1m、種々の処理を施して、音声としてユーザに提示する。
【0014】
表示器500は、好ましくは、LED等などの発光手段で構成されて、マルチソースオーディオ装置MSAcの動作モードなどの情報を光によってユーザに提示する。制御器600は、マルチソース再生器100、音声信号選択器200、音声信号処理器400、および表示器500に接続されて、マルチソースオーディオ装置MSAc全体の動作を制御する。
【0015】
マルチソース再生器100は、FM/AMチューナ110、MDドライブ120、コンビネーションドライブ130、拡張入力端子(図1では「AUX」と表示)140、および光入力端子(図1では「OPT−IN」と表示)150を含む。FM/AMチューナ110は、ラジオのFM放送或いはAM放送を受信して、放送音声信号Sr1を生成して、音声信号選択器200に出力する。
【0016】
MDドライブ120は、MD(R)に録音されている音声信号を再生して、MD音声信号Sm1として音声信号選択器200に出力する。補助入力端子140は、外部のオーディオ機器に接続されて、同オーディオ機器から入力される音声信号を補助音声信号Sx1として音声信号選択器200に出力する。
【0017】
光入力端子150は、光出力端子を有する外部のオーディオ機器に接続されて、同オーディオ機器から入力される光音声信号が入力される。音声信号選択器200に出力する。入力された光音声信号は、MDドライブ120に入力されて、MD音声信号Sm1として音声信号選択器200に出力される。
【0018】
コンビネーションドライブ130は、少なくとも1つの光ディスクドライブ132と、ドライブコントローラ134とを含む。光ディスクドライブ132は、異なる光ディスクメディアを装着して、同光メディアから音声信号を読み出して音声信号選択器200の入力端子に出力する。なお、光ディスクドライブ132は、装着する光ディスクの種類を検出する手段を備え、検出された光ディスクの種類毎に、異なる光ディスクドライブとして認識される。よって、本明細書においては、説明の便宜上、それぞれを異なるドライブとして説明する。つまり、コンビネーションドライブ130は、CDドライブ132_1、DVDドライブ132_2、VCDドライブ132_3、およびMP3ドライブ132_4を含む。
【0019】
CDドライブ132_1は、CDからPCM音声信号Sc1を再生して出力する。DVDドライブ132_2は、DVDからAC−3オーディオ信号Sa1或いは非AC−3デジタルオーディオ信号Sn1を再生して出力する。VCDドライブ132_3はビデオCDから音声信号を再生して、ビデオCD音声信号Sv1として出力する。MP3ドライブ132_4は、光ディスクに記録されたMP3ファイルから音声データを再生して、MP3音声信号Sp1として出力する。
【0020】
ドライブコントローラ134は、光ディスクドライブ132に接続されて、制御信号SCを相互に交換すると共に光ディスクドライブ132の動作を制御する。なお、ドライブコントローラ134は、制御信号SCに基づいて、光ディスクドライブ132に装着されている光ディスクの種類を検出すると共に、DVDドライブ132_2から出力される再生信号がAC−3オーディオ信号Sa1および非AC−3デジタルオーディオ信号Sn1の何れであるかを検出する。同検出結果に基づき、ドライブコントローラ134は、コンビネーションドライブ130の動作状態を表す情報をコンビネーションドライブ状態信号SMの一部として制御器600に出力する。なお、コンビネーションドライブ状態信号SMには、再生されている音源を示す情報も含まれる。
【0021】
音声信号選択器200は、それぞれがFM/AMチューナ110、MDドライブ120、コンビネーションドライブ130(CDドライブ132_1、DVDドライブ132_2、VCDドライブ132_3、MP3ドライブ132_4)、補助入力端子140、および光入力端子150に接続された複数の入力ポートと、音量補償器300に接続された1つの出力ポートと、セレクタ制御信号SOsに基づいて、入力ポートの1つ選択して出力ポートに接続するセレクタを含む。音声信号選択器200は、現時点でマルチソース再生器100で再生されている放送音声信号Sr1、MD音声信号Sm1、PCM音声信号Sc1、AC−3オーディオ信号Sa1、非AC−3デジタルオーディオ信号Sn1、ビデオCD音声信号Sv1、MP3音声信号Sp1、および補助音声信号Sx1の何れかを出力する。
【0022】
結果的に、音声信号選択器200は、マルチソース再生器100で再生或いはマルチソース再生器100に入力されるすべての音声信号(Sr1、Sm1、Sc1、Sa1、Sn1、Sv1、Sp1、およびSx1)を出力できる。この意味において、音声信号選択器200が音量補償器300に出力する音声信号(Sr1、Sm1、Sc1、Sa1、Sn1、Sv1、Sp1、或いはSx1)を再生オーディオ信号SD1と総称する。
【0023】
音量補償器300は、補償アンプ310および被補償信号選択器320を含む。被補償信号選択器320は、補償アンプ310を介して音声信号選択器200の出力ポートに接続される第1の入力ポートと、音声信号選択器200の出力ポートに直接接続される第2の入力ポートと、音声信号処理器400に接続される出力ポートと、制御器600から入力される音量補償制御信号SCcに基づいて、入力ポートの1つを選択して出力ポートに接続するセレクタを含む。音声信号選択器200から出力される再生オーディオ信号SD1は、補償アンプ310に入力されると共に、被補償信号選択器320の第2の入力ポートに入力される。
【0024】
補償アンプ310は、音声信号選択器200から入力される再生オーディオ信号SD1を所定のゲインGcで一律に増幅して被補償信号選択器320の2つの入力ポートの一方に出力する。補償アンプ310のゲイン値は、上述のAC−3オーディオ信号Sa1と非AC−3デジタルオーディオ信号Sn1の音量レベルの差を補償すべく適正に定められる任意の一定値である。なお、本明細書においては、上述の如く、5dB程度の出力音声の音量に相当する値に設定される。この補償アンプ310における所定のゲイン値Gcを、AC−3オーディオ信号Sa1の音量を補償するための「補償ゲイン値Gc」と称すと共に、補償された音量レベルを「補償レベルLc」と称す。
【0025】
つまり、補償アンプ310は、放送音声信号Sr1を増幅して被補償放送音声信号Sr1cを生成し、MD音声信号Sm1を増幅して、被補償MD音声信号Sm1cを生成し、PCM音声信号Sc1を増幅して被補償PCM音声信号Sc1cを生成し、AC−3オーディオ信号Sa1を増幅して被補償AC−3オーディオ信号Sa1cを生成し、非AC−3デジタルオーディオ信号Sn1を増幅して被補償非AC−3デジタルオーディオ信号Sn1cを生成し、ビデオCD音声信号Sv1を増幅してビデオCD音声信号Sv1cを生成し、MP3音声信号Sp1を増幅して被補償MP3音声信号Sp1cを生成し、補助音声信号Sx1を増幅して被補償補助音声信号Sx1cを生成して、被補償再生オーディオ信号SD1cとして、被補償信号選択器320の第1の入力ポートに出力する。
【0026】
なお、被補償信号選択器320の第2の入力ポートには、音声信号選択器200を介して音量補償器300に入力された再生オーディオ信号SD1が直接入力されていることは上述の通りである。
【0027】
被補償信号選択器320のセレクタは、音量補償制御信号SCcによって、補償アンプ310から出力されている被補償再生オーディオ信号SD1cが、被補償AC−3オーディオ信号Sa1cの場合にのみ第1の入力ポートを選択し、それ以外の場合は第2の入力ポートを選択するように制御される。結果、被補償信号選択器320からは、放送音声信号Sr1、MD音声信号Sm1、PCM音声信号Sc1、被補償AC−3オーディオ信号Sa1c、非AC−3デジタルオーディオ信号Sn1、ビデオCD音声信号Sv1、MP3音声信号Sp1、および補助音声信号Sx1が被補償オーディオ信号SD1mとして出力される。
【0028】
音声信号処理器400は、プリアンプ410、固定音量調整器420、パワーアンプ430、およびスピーカ440を含む。プリアンプ410、固定音量調整器420、およびパワーアンプ430は、それぞれマルチソースオーディオ装置MSAcの物理特性に基づき固定的に定めれた動作特性が与えられている。つまり、プリアンプ410、固定音量調整器420、およびパワーアンプ430は、それぞれに固定的に設定された一定の増幅特性で、音量補償器300から入力される被補償オーディオ信号SD1m(被補償AC−3オーディオ信号Sa1c、放送音声信号Sr1、MD音声信号Sm1、PCM音声信号Sc1、非AC−3デジタルオーディオ信号Sn1、ビデオCD音声信号Sv1、MP3音声信号Sp1、および補助音声信号Sx1)に対して同一の動作特性で増幅して、スピーカ440から音声として出力する。
【0029】
つまり、プリアンプ410は同一のゲインGprで、被補償AC−3オーディオ信号Sa1cを増幅して、一次増幅被補償AC−3オーディオ信号Sa2cを生成し、放送音声信号Sr1を増幅して一次増幅放送音声信号Sr2を生成し、MD音声信号Sm1を増幅して一次増幅MD音声信号Sm2を生成し、PCM音声信号Sc1を増幅して一次増幅PCM音声信号Sc2を生成し、非AC−3デジタルオーディオ信号Sn1を増幅して一次増幅非AC−3デジタルオーディオ信号Sn2を生成し、ビデオCD音声信号Sv1を増幅して一次増幅ビデオCD音声信号Sv2を生成し、MP3音声信号Sp1を増幅して一次増幅MP3音声信号Sp2を生成して、補助音声信号Sx1を増幅して一次増幅補助音声信号Sx2を生成して、一次増幅被補償オーディオ信号SD2cとして固定音量調整器420に出力する。
【0030】
図11、図12、および図13を参照して、固定音量調整器420について説明する。図11に示すように、固定音量調整器420は、プリアンプ410から入力される一次増幅被補償オーディオ信号SD2cを減衰特性で減衰させて、音声データSD3を生成する減衰器422と、減衰器422の減衰動作を制御する減衰制御器(図11では、「MPU I/F」と表示)424とを含む。
【0031】
減衰器422は、n個(nは任意の自然数)の互いに直列に接続される減衰抵抗R1〜Rnと抵抗Rとを含む。なお実施の形態においては、nは7であり、減衰抵抗R1、R2、R3、R4、R5、R6、およびR7はそれぞれ−1dB、−2dB、−4dB、−8dB、−16dB、−32dB、および−64dBの減衰値が設定されている。そして、これら減衰抵抗R1〜R7のそれぞれに並列にスイッチングトランジスタTr1〜Tr7が設けられている。スイッチングトランジスタTr1〜Tr7のそれぞれは、減衰制御器424によって開閉が固定されたパターンに制御されて、減衰器422として所望の減衰特性が得られる。
【0032】
減衰制御器424は、好ましくはマイクロプロセッサMPUで構成される。
減衰制御器424は、減衰パラメータテーブルTrpを有している。そして、減衰パラメータテーブルTrpには、固定音量調整器420として所望の減衰特性を得るためのスイッチングトランジスタTr1〜Tr7の開閉パターン情報が格納されている。つまり、減衰制御器424は減衰パラメータテーブルTrpに格納されている開閉パターン情報に基づいて、スイッチングトランジスタTr1〜Tr7を開閉させて、減衰抵抗R1〜R7の接続パターンを変化させることによって、減衰器422の減衰特性を制御するものである。
【0033】
図12に、固定音量調整器420の減衰特性を示す。同図において、横軸は固定音量調整器420(減衰器422)に入力される一次増幅被補償オーディオ信号SD2cの大きさ(dBv)を示し、縦軸は固定音量調整器420(減衰器422)から出力される音声データSDの大きさ(dBv)を示す。この減衰特性は、次式(1)で表現できる。
SD3=St+SD2c−5 ・・・・ (1)
上式1における、Stは再生音量の調整ステップ量であり、「−5」は一次増幅被補償オーディオ信号SD2cのペデスタルレベル定数であり単位はdBである(図12参照)。
【0034】
つまり、プリアンプ410から出力された一次被補償オーディオ信号SD2cの一次増幅被補償AC−3オーディオ信号Sa2c、一次増幅放送音声信号Sr2、一次増幅MD音声信号Sm2、一次増幅PCM音声信号Sc2、一次増幅非AC−3デジタルオーディオ信号Sn2、一次増幅ビデオCD音声信号Sv2、一次増幅MP3音声信号Sp2、および一次増幅補助音声信号Sx2のそれぞれは、図13に示すような所定のパターンで連結された減衰抵抗R1〜R7によって規定される特性で減衰さることによって、調整一次増幅被補償AC−3オーディオ信号Sa3、調整一次増幅放送音声信号Sr3、調整一次増幅MD音声信号Sm3、調整一次増幅PCM音声信号Sc3、調整一次増幅非AC−3デジタルオーディオ信号Sn3、調整一次増幅ビデオCD音声信号Sv3、調整一次増幅MP3音声信号Sp3、および調整一次増幅補助音声信号Sx3が生成されて、音声データSD3として出力される。
【0035】
図13を参照して、図12に示した減衰特性を得るために、減衰制御器424によるスイッチングトランジスタTr1〜Tr7の開閉制御について説明する。再生音量の調整ステップ量Stが0の場合は、図13の左部に示すように、スイッチングトランジスタTr1、およびTr3のみが開に制御される。また、図13の右部に示すように、調整ステップ量Stが−50の場合は、スイッチングトランジスタTr4、およびTr7のみが閉に制御される。このような、スイッチングトランジスタTr1〜Tr7の開閉パターンを適正に制御することによって、任意の調整ステップ量Stに対する減衰特性が得られる。
【0036】
制御器600は、好ましくは、オペレーションコントローラ610、受光器620、およびリモコン630を含む。ユーザは、リモコン630を操作して、マルチソースオーディオ装置MSAcに対する指示を与えることができる。つまり、ユーザの操作に応じて、リモコン630はリモコン信号SRを照射する。受光器620は、リモコン630から照射されたリモコン信号SRを受けて、ユーザの操作意志を反映したユーザ指示信号SUをオペレーションコントローラ610に出力する。
【0037】
オペレーションコントローラ610は、受光器620から入力されるユーザ指示信号SUに基づいて、コンビネーションドライブ130の動作を制御信号するためのコンビネーションドライブ制御信号SOcを生成して、ドライブコントローラ134に出力する。ドライブコントローラ134は、コンビネーションドライブ制御信号SOcに基づいて、制御信号SCを生成して、光ディスクドライブ132を制御する。
【0038】
一方、ドライブコントローラ134は、光ディスクドライブ132に装着されている光ディスクの種別を表すメディア識別情報やコンビネーションドライブ130の動作状態情報を含むコンビネーションドライブ状態信号SMを生成してオペレーションコントローラ610に出力する。なお、コンビネーションドライブ状態信号SMに、DVDドライブ132_2で再生されて出力される信号がAC−3オーディオ信号Sa1から非AC−3デジタルオーディオ信号Sn1の何れであるかを示す情報も含まれていることは上述の通りである。
【0039】
オペレーションコントローラ610は、コンビネーションドライブ状態信号SMに基づいて、音声信号選択器200の動作を制御するセレクタ制御信号SOsと、音量補償器300の動作を制御する音量補償制御信号SCcと、音声信号処理器400の動作を制御する音声処理制御信号SOpを生成して、それぞれを、音声信号選択器200、音量補償器300、および音声信号処理器400に出力する。つまり、オペレーションコントローラ610は、ユーザ指示信号SUに基づいて、FM/AMチューナ110、MDドライブ120、コンビネーションドライブ130、補助入力端子140、および光入力端子150の何れが利用されているかを検出する。つまり、音声信号選択器200に入力されている音声信号が、放送音声信号Sr1、MD音声信号Sm1、PCM音声信号Sc1、ビデオCD音声信号Sv1、MP3音声信号Sp1、および補助音声信号Sx1の何れであるかを検出する。
【0040】
つまり、マルチソースオーディオ装置MSAcにおいては、音声信号処理器400による音声信号処理の前に、AC−3オーディオ信号Sa1を増幅して、非AC−3デジタルオーディオ信号Sn1との音量差が補償された被補償AC−3オーディオ信号Sa1cを生成する。この被補償AC−3オーディオ信号Sa1cを非AC−3デジタルオーディオ信号Sn1や、DVD以外の音源から再生された非AC−3オーディオデータと同様に音声を再現する。
【0041】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、マルチソースオーディオ装置MSAcにおいては、AC−3オーディオ信号Sa1の音量レベルを非AC−3デジタルオーディオ信号Sn1とのレベル差に相当する補償レベルLcだけ信号処理の前に補償している。しかしながら、ユーザの音量に対する好みは、ユーザが異なれば異なる。また、同じユーザであって音量に対する好みは、再生される音声の内容や質によって異なる。音声の内容としては、例えば、音楽や語学教材と用途の別がある。さらに、音声の質には、音楽であればクラッシックやポピュラー、或いはロックなどと言うジャンルの別があり、さらに同一ジャンルにおいても人声や楽器の種類の別がある。
【0042】
しかしながら、上述の如くマルチソースオーディオ装置MSAcにおいては、補償レベルLcは固定値のために、そのようなユーザの好みに応えるには、音源が切り替わる毎に、固定音量調整器420を操作して好みの音量に設定しなければならい。つまり、このような音量に対する好みは、ユーザ毎にある程度決まっているので、再生音声データがAC−3オーディオ信号Sa1から非AC−3デジタルオーディオ信号Sn1へ(又は、その逆に)と切り替わる度にユーザが固定音量調整器420を調整し直すと言うのは煩雑であり、やはり好ましくない。つまり、補償レベルLcは、ユーザの好みに応じて、それぞれ適正に可変であることが望ましい。
【0043】
さらに、適正な補償レベルLcは上述の如くユーザの好みだけに起因するのではなく、マルチソースオーディオ装置MSAcの設計仕様或いは製造品質によっても異なる。つまり、マルチソースオーディオ装置MSAcが大出力タイプであるか小出力タイプであるかによっても異なる。さらに、これはユーザの好みにも通じるが、マルチソースオーディオ装置MSAcの使用される環境や状態によっても異なる。さらに、マルチソースオーディオ装置MSAcの製品化に際しては、他の類似商品との差別化をはかるために、補償レベルLcの値を含め調整特性を様々に自由に設定できることが非常に望ましい。
【0044】
さらに、マルチソースオーディオ装置MSAcにおいては、マルチソース再生器100から出力される再生オーディオ信号SD1がすべて補償アンプ310によって補償レベルLcだけ補償増幅されて、被補償再生オーディオ信号SD1cが生成される。しかしながら、補償増幅されるべきなのは、AC−3オーディオ信号Sa1だけであり、それ以外の放送音声信号Sr1、 MD音声信号Sm1、PCM音声信号Sc1、非AC−3デジタルオーディオ信号Sn1、ビデオCD音声信号Sv1、MP3音声信号Sp1、および補助音声信号Sx1は補償増幅の必要はない。これら必要のない補償増幅動作は、マルチソースオーディオ装置MSAcに対する無用なノイズ要因であるばかりでなく、無駄に電力を消費している。
【0045】
上述のような無駄な電力消費に関しては、そのような無用な補償増幅動作を廃止することが最も有効である。そうすれば、無用なノイズ要因も解消される。さらに、無用な補償増幅動作に関与しているハードウェアを不要にできれば、コスト低減、軽量化、および小型化に関しても改善が期待できる。また、上述の補償レベルLcの問題は、AC−3オーディオ信号と非AC−3音声信号との間に限定されるものでなく、要は異なる音量レベルで記録された異なる音源間で音声を再生する場合に不可避な問題である。
【0046】
よって、本発明は、DVDを含む複数の音源から供給される異なる音量レベルのオーディオ信号の種類に応じて音量レベル補償が必要なもののみを自動的に補償増幅すると共に、その補償特性を任意に設定できる、より小型、省電力消費、且つ低ノイズなマルチソースオーディオ装置を提供することを目的とする。
【0047】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
第1の発明は、第1の音量レベルを有する第1の音声信号と、第1の音量レベルより所定レベル差だけ小さな第2の音量レベルを有する第2の音声信号とを、所定レベル差を補償して同一の音量レベルで再生するマルチソースオーディオ装置であって、
減衰係数、ペデスタルレベル定数、および調整ステップ量で任意に決定される減衰特性で、第1の音声信号および第2の音声信号をそれぞれ減衰して、同一の音量レベルを有する第3の音声信号および第4の音声信号を生成する音声信号減衰器と、
第1の音声信号に対してはペデスタルレベルを0に設定し、第2の音声信号に対してはペデスタルレベルを所定レベル差に設定する減衰特性調整器とを備える。
【0048】
上述のように、第1の発明においては、記録レベルの異なる音声信号からも同一のレベルで音声を再生できる。、
【0049】
第2の発明は、第1の発明において、減衰係数をKsとし、ペデスタルレベル定数をCとし、調整ステップ量をStとし、第1の音声信号をSNA2とし、第2の音声信号をSa2として、第3の音声信号をSNA3とし、第4の音声信号をSa3とする時に、
SNA3=SNA2+Ks・StおよびSa3 =Sa2+Ks・St+Cで表される関係があることを特徴とする。
【0050】
第3の発明は、第2の発明において、減衰係数をKsとし、ペデスタルレベル定数Cは−5dBであることを特徴とする。
【0051】
第4の発明は、第3の発明において、音声信号減衰器は、
互いに直列に接続される複数の減衰抵抗と、
複数の減衰抵抗のそれぞれを選択的にバイパスする複数のスイッチングトランジスタと、
減衰係数、ペデスタルレベル定数、および調整ステップ量Stの少なくとも1つに基づいて、複数のスイッチングトランジスタの開閉を制御する減衰制御器とを備える。
【0052】
第5の発明は、第4の発明において、所定レベル差に基づいて、減衰係数、ペデスタルレベル定数、および調整ステップ量Stを決定する減衰特性決定器をさらに備える。
【0053】
上述のように、第5の発明においては、所望の減衰特性を任意に得ることができる。
【0054】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について詳述する前に、図9を参照して、本発明におけるマルチソースオーディオ装置の概念について説明する。図9に示すマルチソースオーディオ装置MSArは、上述の従来のマルチソースオーディオ装置MSAcにおける無用な補償増幅動作に起因するノイズ要因の除去に対する1つの解法として提案するものである。マルチソースオーディオ装置MSArは、マルチソースオーディオ装置MSAcにおける音量補償器300が音量補償器300rに交換されている。また、音量補償器300rは、音量補償器300において、補償アンプ310の下流側に設けられた被補償信号選択器320を取り除くと共に、補償アンプ310の上流側に補償化信号選択器330が設けられている。
【0055】
補償化信号選択器330は、音声信号選択器200の出力ポートに接続される入力ポートと、補償アンプ310を介してプリアンプ410に接続される第1の出力ポートと、プリアンプ410に直接接続される第2の出力ポートと、音量補償制御信号SCcに基づいて、出力ポートの1つを選択して入力ポートに接続するセレクタを含む。
【0056】
補償化信号選択器330は、音量補償制御信号SCcに基づいて、マルチソース再生器100から出力される再生オーディオ信号SD1のうちでAC−3オーディオ信号Sa1のみを補償アンプ310に入力させる。マルチソース再生器100から出力されるAC−3オーディオ信号Sa1以外の非AC−3音声信号SNA信号(放送音声信号Sr1、MD音声信号Sm1、PCM音声信号Sc1、非AC−3デジタルオーディオ信号Sn1、ビデオCD音声信号Sv1、MP3音声信号Sp1、および補助音声信号Sx1)はすべて、直接プリアンプ410に入力させる。
【0057】
このような構成することによって、マルチソースオーディオ装置MSArにおいては、補償アンプ310は、本当に補償増幅を必要とするAC−3オーディオ信号Sa1に対してのみ稼働する。よって、マルチソースオーディオ装置MSAcにおける補償アンプ310が非AC−3オーディオ信号(Sr1、Sm1、Sc1、Sn1、Sv1、Sp1、Sx1)に対しても稼働することによって、不要な電力消費を防止すると共に、ノイズ要因となる時間を最小限にとどめることができる。
【0058】
しかしながら、AC−3オーディオ信号Sa1に対してのみにせよ、やはり補償アンプ310の稼働は、省エネおよび省ノイズ要因の観点から望ましくない。また、AC−3オーディオ信号Sa1の補償レベルLcも固定値であるよりも、任意な値に可変に設定できることが望ましいことは上述の通りである。
【0059】
マルチソースオーディオ装置MSArにおいて、補償レベルLcを可変にするためには、補償アンプ310のゲインGcを可変にする必要がある。しかしながら、ゲインGcを可変にするは補償アンプ310の構造が複雑になると共に、サイズも大きくなり、さらに消費電力の増加にもつながるので得策ではない。このような、音量補償器300或いは音量補償器300rを改善しても、マルチソースオーディオ装置の小型化、省電力消費化、且つ低ノイズ化は期待できない。この観点からは、音量補償器300或いは音量補償器300r自体の廃止が望ましい。
【0060】
しかしながら、音量補償器300或いは音量補償器300rを廃止するには、少なくともそれらが担っている補償増幅機能を、新たなハードウェアを追加的に設けることなく実現する必要がある。さらに、本発明の目的を達成するには、補償レベルLcを可変に調整できることが必要である。
【0061】
これらの点を鑑みて、本発明においては、音声信号処理器400において、固定音量調整器420の代わりに調整特性を可変制御できる可変音量調整器を用いることによって、AC−3オーディオ信号Sa1の補償レベルLcを可変調整を可能する。そして、結果、音量補償器300或いは音量補償器300rを廃止して、マルチソースオーディオ装置を小型化、省電力消費化、且つ低ノイズ化すると共に、さらに補償特性も任意に調整できる機能を実現するものである。
【0062】
以下に、図1、図2、図3、図4、図5、図6、図7、および図8を参照して、本発明の実施の形態にかかるマルチソースオーディオ装置について具体的に説明する。
図1に示す様に、本発明にかかるマルチソースオーディオ装置MSAは、図9に示したマルチソースオーディオ装置MSArにおいて、音量補償器300rを廃止すると共に、音声信号処理器400および制御器600がそれぞれ音声信号処理器400pおよび制御器600pと交換されている。
【0063】
制御器600pは、制御器600におけるオペレーションコントローラ610がオペレーションコントローラ610pに交換されている。オペレーションコントローラ610pは、オペレーションコントローラ610の有する機能に加えて、さらにドライブコントローラ134から入力されるコンビネーションドライブ状態信号SMに基づいて、音声信号処理器400p(可変音量調整器420p)で処理すべきオーディオ信号がAC−3オーディオ信号Sa1か非AC−3音声信号SNA1(Sr1、Sm1、Sc1、Sn1、Sv1、Sx1)の何れであるか判定して、処理するオーディオ信号に適した減衰特性を指定する調整特性指定情報SPを生成する。この調整特性指定情報SPは、音声信号処理器400pに供給される。
【0064】
音声信号処理器400pは、音声信号処理器400における固定音量調整器420が可変固定音量調整器420pに置き換えられている。固定音量調整器420の減衰特性が固定的に定められているのに対して、可変音量調整器420pの動作(調整)特性は、制御器600pから入力される調整特性指定情報SPに基づいて任意に調整される。
【0065】
音量補償器300rが廃止された結果、音声信号処理器400pのプリアンプ410には、音声信号選択器200から出力される再生オーディオ信号SD1(Sr1、Sm1、Sc1、Sa1、Sn1、Sv1、Sp1、Sx1)が入力される。プリアンプ410は、再生オーディオ信号SD1の放送音声信号Sr1を増幅して、マルチソースオーディオ装置MSAcおよびマルチソースオーディオ装置MSArと同様に、一次増幅放送音声信号Sr2、一次増幅MD音声信号Sm2、一次増幅PCM音声信号Sc2、一次増幅非AC−3デジタルオーディオ信号Sn2、一次増幅ビデオCD音声信号Sv2、一次増幅MP3音声信号Sp2、および一次増幅補助音声信号Sx2を生成する。
【0066】
マルチソースオーディオ装置MSAにおいては、プリアンプ410には被補償AC−3オーディオ信号Sa1cの代わりにAC−3オーディオ信号Sa1が入力されるので、プリアンプ410はAC−3オーディオ信号Sa1を増幅して、一次増幅被補償AC−3オーディオ信号Sa2cの代わりに一時増幅オーディオ信号SD2を生成する。
【0067】
プリアンプ410からは、これらの一次増幅放送音声信号Sr2、一次増幅MD音声信号Sm2、一時増幅オーディオ信号SD2、一次増幅非AC−3デジタルオーディオ信号Sn2、一次増幅ビデオCD音声信号Sv2、一次増幅MP3音声信号Sp2、および一次増幅補助音声信号Sx2が一次増幅オーディオ信号SD2として、可変音量調整器420pに対して出力される。つまり、可変音量調整器420pには、補償レベルLcだけ補償増幅されていないAC−3オーディオ信号Sa1である一時増幅オーディオ信号SD2が供給される点が、上述のマルチソースオーディオ装置MSAcおよびマルチソースオーディオ装置MSArの場合と異なる。
【0068】
そして、可変音量調整器420pは、制御器600pから供給される調整特性指定情報SPに基づいて、入力されてくる一次増幅オーディオ信号SD2の各オーディオ信号の種類毎、つまりAC−3オーディオ信号であるか非AC−3音声信号SNAであるかに応じてその調整特性を変化させる。具体的には、可変音量調整器420pは、入力される非AC−3音声信号SNA2である一次増幅放送音声信号Sr2、一次増幅PCM音声信号Sc2、一次増幅MD音声信号Sm2、一次増幅非AC−3デジタルオーディオ信号Sn2、一次増幅ビデオCD音声信号Sv2、一次増幅MP3音声信号Sp2、および一次増幅補助音声信号Sx2に対しては、音声信号処理器400と同様に、それぞれの信号のペデスタルレベルを補償することなく、標準の音量調整特性で調整して、調整一次増幅放送音声信号Sr3、調整一次増幅MD音声信号Sm3、調整一次増幅PCM音声信号Sc3、調整一次増幅非AC−3デジタルオーディオ信号Sn3、調整一次増幅ビデオCD音声信号Sv3、および一次増幅補助音声信号Sx3を生成する。
【0069】
一方、AC−3オーディオ信号である一時増幅オーディオ信号SD2に関しては、そのペデスタルレベルを補償レベルLcだけ補正することによって、結果的に上述のマルチソースオーディオ装置MSAcおよびマルチソースオーディオ装置MSArと同様に調整一次増幅被補償AC−3オーディオ信号Sa3が生成される。そして、可変音量調整器420pで生成されたこれらの信号は音声データSD3として、パワーアンプ430に出力される。
【0070】
つまり、本発明にかかるマルチソースオーディオ装置MSAにおいては、上述の従来のマルチソースオーディオ装置MSAcにおける音量補償器300、マルチソースオーディオ装置MSAcの改良であるマルチソースオーディオ装置MSArにおける音量補償器300rを廃止したにも拘わらず、固定音量調整器420を可変音量調整器420pに置き換えるとともに、オペレーションコントローラ610をオペレーションコントローラ610pに置き換えることによって、マルチソースオーディオ装置MSAの小型化、省電力化、省ノイズ化を実現しながら同一の音声データSD3を得ることができる。
【0071】
次に、図2〜図7を参照して、可変音量調整器420pによる可変減衰特性について説明する。図2に示すように、可変音量調整器420pは、図11に示した固定音量調整器420において、減衰制御器424が減衰制御器424pに置き換えられている。減衰制御器424は、上述の通り、固定音量調整器420として所望の減衰特性を得るためのスイッチングトランジスタTr1〜Tr7の開閉パターン情報が予め格納されている減衰パラメータテーブルTrpを備え、同パターン情報に基づいて、スイッチングトランジスタTr1〜Tr7を開閉させて、減衰抵抗R1〜R7の接続パターンを変化させることによって、自身の減衰特性を固定的に制御する。
【0072】
一方、減衰制御器424pは、減衰パラメータテーブルTrp、つまり、予め固定的に決められた減衰抵抗R1〜R7の開閉パターンを備えることなく、制御器600pから入力される調整特性指定情報SPが指示する再生オーディオ信号の種類に適した減衰特性を実現するべく、減衰抵抗R1〜R7の開閉パターンを算出して、スイッチングトランジスタTr1〜Tr7のそれぞれの開閉を制御することで、自身の減衰特性を可変的に制御するものである。
【0073】
以下に、先ず、図3および図4を参照して、一次増幅オーディオ信号SD2がAC−3信号である時に適用される減衰特性およびそのような減衰特性を得るための減衰制御器424pによるスイッチングトランジスタTr1〜Tr7の開閉制御について説明する。その後、図5および図6を参照して、一次増幅オーディオ信号SD2が非AC−3オーディオ信号である時に適用される減衰特性およびそのような減衰特性を得るための減衰制御器424pによるスイッチングトランジスタTr1〜Tr7の開閉制御について説明する。
【0074】
図3に、一次増幅オーディオ信号SD2がAC−3オーディオ信号(一次増幅PCM音声信号Sc2)である時に適用される減衰特性の一例を示す。直線La0は、調整ステップ量Stが0の時の減衰特性を示し、直線La5は調整ステップ量Stが−50の時の減衰特性を示す。本発明において、一次増幅オーディオ信号SD2がAC−3信号(一次増幅被補償AC−3オーディオ信号Sa2c)である時に適用される減衰特性は、次式(2)で表現できる。
SD3=SD2+(Ks・St)+C ・・・・ (2)
Ksは調整ステップ量Stに対する選択される減衰係数であり、Cは一次増幅オーディオ信号SD2のペデスタルレベル定数である。本発明においては、調整ステップ量St、減衰係数Ks、およびペデスタルレベル定数Cは、それぞれに任意に定めることができる。
【0075】
直線La0は、減衰係数Ksは1、調整ステップ量Stは0、ペデスタルレベル定数Cは0dBにそれぞれ設定された時の減衰特性性を示す。そして、直線La5は、減衰係数Ksは1、調整ステップ量Stは−50、ペデスタルレベル定数Cは0dBvの場合を示す。このような、減衰係数Ks、調整ステップ量St、およびペデスタルレベル定数Cの値を適切且つ任意に設定することによって、様々な直線LaN(Nは自然数)、つまり様々な減衰特性が得られる。
【0076】
例えば、調整ステップ量Stのみを0以下且つ−50以上の任意の値Mに設定すれば、直線La0と直線La5の間に、調整ステップ量St=Mに対応する直線LaMで規定される減衰特性が得られる。そして、Mを−50より小さな値に設定すれば、直線LaMは直線La5より下側に位置する。そして、可変音量調整器420pに入力された一次増幅オーディオ信号SD2(一次増幅AC−3オーディオ信号Sa2)は、このようにして得られた様々な減衰特性に従って減衰されて、音声データSD3(調整一次増幅被補償AC−3オーディオ信号Sa3)として出力される。
【0077】
図4に、図3に示した、減衰特性を得るために設定されるスイッチングトランジスタTr1〜Tr7の開閉パターンを示す。図3において、直線La0で示される特性は、図4の左部に示すように、スイッチングトランジスタTr1〜Tr7のすべてが閉に制御される。また、直線La5で示される特性は、図4の右部に示すように、スイッチングトランジスタTr2、Tr5、およびTr6が開に制御される。このような、スイッチングトランジスタTr1〜Tr7の開閉パターンを適正に制御することによって、一時増幅オーディオ信号SD2に対して適用される減衰特性が任意の調整ステップ量St毎に得られる。
【0078】
図5に、一次増幅オーディオ信号SD2が非AC−3音声信号SNA2である一次増幅放送音声信号Sr2、一次増幅MD音声信号Sm2、一次増幅PCM音声信号Sc2、一次増幅非AC−3デジタルオーディオ信号Sn2、一次増幅ビデオCD音声信号Sv2、一次増幅MP3音声信号Sp2、および一次増幅補助音声信号Sx2の何れかである時に適用される減衰特性の一例を示す。直線Ln1は、調整ステップ量Stが0の時の減衰特性を示し、直線Ln5は調整ステップ量Stが−50の時の減衰特性を示す。
【0079】
本発明において、一次増幅オーディオ信号SD2が非AC−3信号(一次増幅放送音声信号Sr2、一次増幅MD音声信号Sm2、一次増幅PCM音声信号Sc2、一次増幅非AC−3デジタルオーディオ信号Sn2、一次増幅ビデオCD音声信号Sv2、一次増幅MP3音声信号Sp2、および一次増幅補助音声信号Sx2の何れか)である時に適用される減衰特性も、上式(2)で表現できる。
【0080】
つまり、Ksは調整ステップ量Stに対する選択される減衰係数であり、Cは一次増幅オーディオ信号SD2のペデスタルレベル定数である。本発明においては、調整ステップ量St、減衰係数Ks、およびペデスタルレベル定数Cは、それぞれに任意に定めることができる。しかしながら、ペデスタルレベル定数Cは、上述の補償レベルLcに相当する−5dBに設定される。
【0081】
しかしながら、この場合は、非AC−3音声信号SNA2である一次増幅オーディオ信号SD2は、図10、図11、および図12を参照して説明したように、従来のマルチソースオーディオ装置MSAcの固定音量調整器420に入力される一次増幅オーディオ信号SD2を構成する一次増幅放送音声信号Sr2、一次増幅MD音声信号Sm2、一次増幅PCM音声信号Sc2、一次増幅非AC−3デジタルオーディオ信号Sn2、一次増幅ビデオCD音声信号Sv2、一次増幅MP3音声信号Sp2、および一次増幅補助音声信号Sx2の何れかである。よって、可変音量調整器420pが適用する減衰特性(Ln)は、図12に示す固定音量調整器420が適用する減衰特性(Lc)と同じように設定される。
【0082】
つまり、直線Ln0は、減衰係数Ksは1、調整ステップ量Stは0、ペデスタルレベル定数Cは−5dBにそれぞれ設定された時の減衰特性性を示す。そして、直線Ln5は、減衰係数Ksは1、調整ステップ量Stは−50、ペデスタルレベル定数Cは−5dBの場合を示す。つまり、上式(1)は、本来は任意に設定される上式(2)における減衰係数Ks、調整ステップ量St、およびペデスタルレベル定数Cがそれぞれ1、0又は−50、および−5dBに固定的に設定された特殊解と見なすことができる。
【0083】
逆に言えば、本発明においては、特殊解にすぎない上式(1)を一般解である上式(2)に拡張すると共に、そのように拡張された一般解を実行できるような可変音量調整器420pおよびオペレーションコントローラ610pを新たに提案するものである。なお、直線Laと同様に、調整ステップ量Stのみを0以下且つ−50以上の任意の値Mに設定すれば、直線Lc0と直線Lc5の間に、調整ステップ量St=Mに対応する直線LcMで規定される減衰特性が得られる。
【0084】
図6に、図5に示した、減衰特性を得るために設定されるスイッチングトランジスタTr1〜Tr7の開閉パターンを示す。調整ステップ量Stが0の場合(直線Ln0)は、図6の左部に示すように、スイッチングトランジスタTr1およびTr3のみが開に制御される。また、調整ステップ量Stが−50の場合(直線ln5)は、図6の右部に示すように、スイッチングトランジスタTr1、Tr2、Tr3、Tr5、およびTr6が開に制御される。
【0085】
このような、スイッチングトランジスタTr1〜Tr7の開閉パターンを適正に制御することによって、非AC−3音声信号SNA2である一時増幅オーディオ信号SD2に対して適用される減衰特性が任意の調整ステップ量St毎に得られる。結果、可変音量調整器420pからは、調整一次増幅放送音声信号Sr3。調整一次増幅MD音声信号Sm3、調整一次増幅PCM音声信号Sc3、調整一次増幅非AC−3デジタルオーディオ信号Sn3、調整一次増幅ビデオCD音声信号Sv3、調整一次増幅MP3音声信号Sp3、および調整一次増幅補助音声信号Sx3の何れかが音声データSD3として出力される。
【0086】
図7に、さらに、本発明において、一次増幅オーディオ信号SD2がAC−3オーディオ信号(一次増幅AC−3オーディオ信号Sa2)である場合に、適用される上述以外の減衰特性の例を示す。同図に示す直線Lp1、直線Lp2、直線Lp3、および直線Lp4は、すべてペデスタルレベル定数Cが0で且つ調整ステップ量Stが0或いは−20の何れかで、減衰係数Ksが1、2、3、・・の場合の減衰特性を示す。
【0087】
具体的には、直線Lp1は、調整ステップ量Stが0で減衰係数Ksが自然数の場合を示す。このような、調整ステップ量Stが0の場合は減衰係数Ksの値が変わっても、その減衰特性は一定である。
【0088】
直線Lp2、直線Lp3、および直線Lp4においては、調整ステップ量Stは−20で一定であるが、減衰係数Ksはそれぞれ1、2、および3に設定される。このような、調整ステップ量Stの値が0でなければ、減衰特性(Lp)は減衰係数Ksの値に比例して小さくなる。
【0089】
次に、図8に示すフローチャートを参照して、マルチソースオーディオ装置MSAによる、音源に適した音量で音声を再生するための再生音量補正動作について説明する。マルチソースオーディオ装置MSAに電源が投入されてその動作が開始されると、先ず、
ステップS2において、ユーザ指示信号SUに基づいて、オペレーションコントローラ610pによって、マルチソース再生器100からのオーディオ信号の読み出しおよび音声再生の指示がされているか否かが判断される。Noと判断される場合は、同ステップにおける判断を繰り返す。そして、Yesと判断されて時点で、制御は次のステップS4に進む。
【0090】
ステップS4において、ユーザ指示信号SUに基づいて、オペレーションコントローラ610によって、コンビネーションドライブ130の再生動作が指定されているか否かが判断される。Yesの場合、制御は次のステップS6に進む。
【0091】
ステップS6において、ユーザ指示信号SUおよびコンビネーションドライブ状態信号SMに基づいて、オペレーションコントローラ610pによって、DVDドライブ132_2が指定されているか否かが判断される。より詳細に言えば、コンビネーションドライブ130においては、何かメディアが装着されると、ドライブコントローラ134によって、メディアから記録データを再生させて、その再生データに基づいて、メディアの種類を自動的に判定する。さらに、メディアがDVDである場合には、再生信号がAC−3オーディオ信号であるか非AC−3音声信号であるかも判断される。
【0092】
なお、DVDドライブ132_2にDVDが実際に装着されていない場合には、リモコン630でDVDドライブ132_2を指示することができないので、ユーザ指示信号SUがDVDの再生を指示している場合は、DVDドライブ132_2には常にDVDが装着されている。なお、本ステップで、Yesと判断される場合、制御は次のステップS8に進む。
【0093】
ステップS8において、オペレーションコントローラ610pはDVDドライブ132_2を示すセレクタ制御信号SOsを生成して、音声信号選択器200に出力する。音声信号選択器200はセレクタ制御信号SOsに基づいて、セレクタにDVDドライブ132_2に接続されている入力端子を選択させる。そして、制御は次のステップS10に進む。
【0094】
ステップS10において、ユーザ指示信号SUおよびステップS6での再生データに基づいて、DVDドライブ132_2から読み出される音声信号がAC−3オーディオ信号であるAC−3オーディオ信号Sa1か否かが判断される。Yesの場合、制御は次のステップS12に進む。
【0095】
ステップS12において、オペレーションコントローラ610pは、AC−3オーディオ信号用減衰特性Laを規定するパラメータを含む調整特性指定情報SPを生成して可変音量調整器420pに出力する。可変音量調整器420pは、この調整特性指定情報SPに基づいて、スイッチングトランジスタTr1〜Tr7の開閉を制御して、図4を参照して説明した直線LaMに代表されるAC−3用減衰特性に設定する。そして、制御は次のステップS14に進む。
【0096】
ステップS14において、DVDドライブ132_2からAC−3オーディオ信号Sa1が読み出される。そして、このAC−3オーディオ信号Sa1は、音声信号選択器200を介して、再生オーディオ信号SD1としてプリアンプ410に対して出力される。そして、制御は次のステップS16に進む。
【0097】
ステップS16において、プリアンプ410は再生オーディオ信号SD1として入力されるAC−3オーディオ信号Sa1を一次増幅して、一次増幅AC−3オーディオ信号Sa2を生成する。この一次増幅AC−3オーディオ信号Sa2は、一次増幅オーディオ信号SD2として、可変音量調整器420pに対して出力される。そして、制御は次のステップS18に進む。
【0098】
ステップS18において、可変音量調整器420pは、上述のステップS12で設定されたAC−3用減衰特性(La)で、入力される一次増幅オーディオ信号SD2(一次増幅AC−3オーディオ信号Sa2)を減衰して、調整一次増幅被補償AC−3オーディオ信号Sa3を生成する。この調整一次増幅被補償AC−3オーディオ信号Sa3は、音声データSD3としてパワーアンプ430に対して出力される。そして、再生音量補正動作を終了する。
【0099】
上述のステップS10でNo、つまりDVDから読み出される音声データが非AC−3音声信号SNA1である非AC−3デジタルオーディオ信号Sn1である場合には、制御はステップS20に進む。
【0100】
ステップS20においては、オペレーションコントローラ610pは、前述のステップS12におけるのと同様に、但し、非AC−3音声信号用減衰特性Lnを規定するパラメータを含む調整特性指定情報SPを生成して可変音量調整器420pに出力する。可変音量調整器420pは、この調整特性指定情報SPに基づいて、スイッチングトランジスタTr1〜Tr7の開閉を制御して、図5を参照して説明した直線LnMに代表される非AC−3音声信号用減衰特性Lnに設定する。そして、制御は次のステップS22に進む。
【0101】
ステップS22においては、前述のステップS14におけるのと同様にDVDドライブ132_2から、但し、非AC−3デジタルオーディオ信号Sn1が読み出される。そして、この非AC−3デジタルオーディオ信号Sn1は、音声信号選択器200を介して、再生オーディオ信号SD1としてプリアンプ410に対して出力される。そして、制御は次のステップS30に進む。
【0102】
また、上述のステップS4でNo、つまりマルチソースオーディオ装置MSAに含まれる音源のうちでコンビネーションドライブ130以外の音源装置であるFM/AMチューナ110、MDドライブ120、補助入力端子140、および光入力端子150の何れかが選択されている場合には、制御はステップS24に進む。
【0103】
さらに、上述のステップS6でNo、つまりコンビネーションドライブ130のうちで、DVDドライブ132_2以外の音源装置であるCDドライブ132_1、VCDドライブ132_3、およびMP3ドライブ132_4の何れかが選択されている場合には、制御はステップS24に進む。
【0104】
ステップS24において、オペレーションコントローラ610pは上述のステップS8におけるのと同様に、但し、FM/AMチューナ110、MDドライブ120、補助入力端子140、光入力端子150、CDドライブ132_1、VCDドライブ132_3、およびMP3ドライブ132_4のうちで選択されている音源装置を示すセレクタ制御信号SOsを生成して、音声信号選択器200に出力する。音声信号選択器200はセレクタ制御信号SOsに基づいて、セレクタに選択された音源装置に接続されている入力端子に接続させる。そして、制御は次のステップS26に進む。
【0105】
ステップS26において、オペレーションコントローラ610pは、前述のステップS20と同様に、非AC−3音声信号用減衰特性Lnを規定するパラメータを含む調整特性指定情報SPを生成して可変音量調整器420pに出力する。可変音量調整器420pは、この調整特性指定情報SPに基づいて、スイッチングトランジスタTr1〜Tr7の開閉を制御して、図5を参照して説明した直線LaMに代表されるAC−3用減衰特性に設定する。そして、制御は次のステップS28に進む。
【0106】
ステップS28において、上述のステップS22と同様に、但し、FM/AMチューナ110、MDドライブ120、補助入力端子140、光入力端子150、CDドライブ132_1、VCDドライブ132_3、およびMP3ドライブ132_4の何れかから、非AC−3音声信号SNA1から非AC−3デジタルオーディオ信号Sn1を除いた放送音声信号Sr1、MD音声信号Sm1、PCM音声信号Sc1、ビデオCD音声信号Sv1、およびMP3音声信号Sp1の何れか)が読み出される。そして、この読み出された非AC−3音声信号(SNA1−Sn1)は、音声信号選択器200を介して再生オーディオ信号SD1としてプリアンプ410に出力される。そして、制御はステップS30に進む。
【0107】
ステップS30において、プリアンプ410は、再生オーディオ信号SD1として入力される非AC−3音声信号SNA1の放送音声信号Sr1、MD音声信号Sm1、PCM音声信号Sc1、非AC−3デジタルオーディオ信号Sn1、ビデオCD音声信号Sv1、MP3音声信号Sp1、および補助音声信号Sx1のそれぞれを一次増幅して、一次増幅非AC−3デジタルオーディオ信号Sn2の一次増幅放送音声信号Sr2、一次増幅MD音声信号Sm2、一次増幅PCM音声信号Sc2、一次増幅非AC−3デジタルオーディオ信号Sn2、一次増幅ビデオCD音声信号Sv2、一次増幅MP3音声信号Sp2、および一次増幅補助音声信号Sx2を生成して、一次増幅オーディオ信号SD2として可変音量調整器420pに出力する。そして、制御は次のステップS32に進む。
【0108】
ステップS32において、可変音量調整器420pは、前述のステップS20或いはステップS26において設定された非AC−3音声信号用減衰特性Lnによって、一次増幅オーディオ信号SD2として入力される一次増幅放送音声信号Sr2、一次増幅MD音声信号Sm2、一次増幅PCM音声信号Sc2、一次増幅非AC−3デジタルオーディオ信号Sn2、一次増幅ビデオCD音声信号Sv2、一次増幅MP3音声信号Sp2、および一次増幅補助音声信号Sx2のそれぞれを減衰して、非AC−3音声信号SNA3である調整一次増幅放送音声信号Sr3、調整一次増幅MD音声信号Sm3、調整一次増幅PCM音声信号Sc3、調整一次増幅非AC−3デジタルオーディオ信号Sn3、調整一次増幅ビデオCD音声信号Sv3、調整一次増幅MP3音声信号Sp3、および調整一次増幅補助音声信号Sx3を生成して、音声データSD3としてパワーアンプ430に出力する。そして、再生音量補正動作を終了する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態にかかるマルチソースオーディオ装置の構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示す可変音量調整器の構成を示すブロック図である。
【図3】図2に示す可変音量調整器がAC−3音声信号に適用する減衰特性の説明図である。
【図4】図3に示す減衰特性を実現するための、可変音量調整器の減衰器の動作を説明する図である。
【図5】図2に示す可変音量調整器が非AC−3音声信号に適用する減衰特性の説明図である。
【図6】図5に示す減衰特性を実現するための、可変音量調整器の減衰器の動作を説明する図である。
【図7】図2に示す可変音量調整器がAC−3音声信号に適用する、図3に示したのとは別の、さらに減衰特性の説明図である。
【図8】図1に示すマルチソースオーディオ装置の音声信号の再生音量補正動作を動作を示すフローチャートである。
【図9】図1に示すマルチソースオーディオ装置とは異なる構成のマルチソースオーディオ装置の構成を示すブロック図である。
【図10】従来のマルチソースオーディオ装置の構成を示すブロック図である。
【図11】図10に示す固定音量調整器の構成を示すブロック図である。
【図12】図11に示す固定音量調整器の減衰特性図である。
【図13】図12に示す減衰特性を実現するための、固定音量調整器の減衰器の動作を説明する図である。
【符号の説明】
MSA、MSAr、MSAC マルチソースオーディオ装置
100 マルチソース部
110 FM/AMチューナ
120 MDドライブ
130 コンビネーションドライブ
132_1 CDドライブ
132_2 DVDドライブ
132_3 VCDドライブ
132_4 MP3ドライブ
134 ドライブコントローラ
140 補助入力端子
150 光入力端子
200 音声信号選択器
300、300r 音量補償器
310 補償アンプ
320 被補償信号選択器
330 補償化信号選択器
400、400p 音声信号処理器
410 プリアンプ
420 固定音量調整器
420p 可変音量調整器
422 減衰器
424、424p 減衰制御器
430 パワーアンプ
440 スピーカ
500 表示器
600 制御器
610、 610p オペレーションコントローラ
620 受光器
630 リモコン
R 抵抗
R1〜R7 減衰抵抗
Tr1〜Tr7 スイッチングトランジスタ
Trp 減衰パラメータテーブル

Claims (5)

  1. 第1の音量レベルを有する第1の音声信号と、当該第1の音量レベルより所定レベル差だけ小さな第2の音量レベルを有する第2の音声信号とを、当該所定レベル差を補償して同一の音量レベルで再生するマルチソースオーディオ装置であって、
    減衰係数、ペデスタルレベル定数、および調整ステップ量で任意に決定される減衰特性で、前記第1の音声信号および第2の音声信号をそれぞれ減衰して、同一の音量レベルを有する第3の音声信号および第4の音声信号を生成する音声信号減衰手段と、
    前記第1の音声信号に対しては前記ペデスタルレベルを0に設定し、前記第2の音声信号に対しては前記ペデスタルレベルを前記所定レベル差に設定する減衰特性調整手段とを備えるマルチソースオーディオ装置。
  2. 前記減衰係数をKsとし、前記ペデスタルレベル定数をCとし、前記調整ステップ量をStとし、前記第1の音声信号をSNA2とし、前記第2の音声信号をSa2として、前記第3の音声信号をSNA3とし、前記第4の音声信号をSa3とする時に、
    SNA3=SNA2+Ks・StおよびSa3=Sa2+Ks・St+Cで表される関係があることを特徴とする請求項1に記載のマルチソースオーディオ装置。
  3. 前記減衰係数をKsとし、前記ペデスタルレベル定数Cは−5dBであることを特徴とする請求項2に記載のマルチソースオーディオ装置。
  4. 前記音声信号減衰手段は、
    互いに直列に接続される複数の減衰抵抗と、
    前記複数の減衰抵抗のそれぞれを選択的にバイパスする複数のスイッチングトランジスタと、
    前記減衰係数、前記ペデスタルレベル定数、および前記調整ステップ量Stの少なくとも1つに基づいて、前記複数のスイッチングトランジスタの開閉を制御する減衰制御手段とを備える請求項3に記載のマルチソースオーディオ装置。
  5. 前記所定レベル差に基づいて、前記減衰係数、前記ペデスタルレベル定数、および前記調整ステップ量Stを決定する減衰特性決定手段をさらに備える請求項4に記載のマルチソースオーディオ装置。
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