JP2004085771A - Method of making lithographic printing plate - Google Patents

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JP2004085771A
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Kenji Hirata
平田 賢治
Izumi Akaiwa
赤岩 和泉
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a method of obtaining a printing plate having high printing durability without process irregularity in a method for developing a printing plate which uses a photographically formed silver halide image as oleophilic and ink acceptable. <P>SOLUTION: The method of making a lithographic printing plate comprises: exposing a photographic material having at least a silver halide emulsion layer on a support; developing; and then selectively changing an undeveloped silver halide image portion into oleophilic and ink acceptable. In this method, the photographic material has a layer containing a polymer comprising at least a monomer having a functional group which gives activity of hydrophilicity and a monomer having a functional group having affinity with silver ion on the silver halide emulsion layer. <P>COPYRIGHT: (C)2004,JPO

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はハロゲン化銀乳剤を有する写真材料を露光、現像処理後、親油化処理を施し、未現像のハロゲン化銀像部を、選択的に親油化しインキ受容性にする平版印刷版の作成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
平版印刷は、油脂性のインキを受理する親油性の部分と、インキを受け付けない親水性の部分に、水とインキの両方を版面に供給して親油性部は着色性のインキを親水性部は水を選択的に受け入れ、該画線上のインキを紙などの基質に転写させることによってなされている。従って、良い印刷物を得るためには表面の親油性及び親水性の差が充分大きくて、水及びインキを適用したときに、親油性部は十分量のインキを受け付け、親水性部はインキを全く受け付けないことが必要である。
【0003】
高い感度を有し、かつスペクトル増感できるハロゲン化銀乳剤からなる写真材料は印刷版の製造に好適で、既に幾つかの方法が知られている。写真ゼラチン、ハロゲン化銀乳剤を利用して平版印刷版を作成する方法を大別すると、次のような方法が知られている。
【0004】
(1)タンニング現像を利用する方法で、親水性ゼラチン、およびハロゲン化銀乳剤をタンニング現像して現像部のゼラチンを硬化させ親油性、インキ受理性にする方法(米国特許第3,146,104号)。
【0005】
(2)銀塩拡散転写法を応用し、形成された表面金属銀模様を親油化し、インキ受理性として利用する印刷版(米国特許第3,721,559号、同第3,490,905号、特公昭48−30562号、J.Phot.Sci,8,26〜32(1960)A.Rott&L.Dehaes)。
【0006】
(3)エッチングブリーチを応用し、現像された銀像部若しくは転写現像によって形成された銀像部を漂白液で処理し、同時に銀画像部分のゼラチンを破壊して親油性の表面を露出させることにより平版印刷版を作成する方法(米国特許第3,385,701号、同第3,814,603号、特公昭44−27242号)。
【0007】
(4)ハロゲン化銀乳剤層の未現像のハロゲン化銀像部を選択的に親油化しインキ受容化する方法(米国特許第3,454,398号、同3,764,323号、同3,099,209号、特公昭57−3939号、特公昭61−23545号、特開平4−12353号、特開平9−304934号、特開平9−304935号等)。
【0008】
今日、ハロゲン化銀乳剤を用いて実用化されている平版印刷版は、上記(2)の銀塩拡散転写法(DTR法)が主流である。しかし、この方法は特別の製版装置やDTR用現像液が必要となる。他方、本発明の平版印刷版は上記分類の(4)に属し、銀塩拡散転写法とは全く異なる機構でインキ受容性部が形成される。
【0009】
本発明の処理工程としては、写真材料を画像露光後、ハロゲン化銀写真材料の現像液で化学現像処理を行い、その後、未現像のハロゲン化銀部にインキ受容性を持たせるため、ハロゲン化銀溶剤及び銀イオンと反応して難溶性化合物を形成する有機化合物を含む処理液(以後感脂化処理液と称す)で親油化処理する方法であり、特公昭57−3939号にも記載されている。
【0010】
ここでハロゲン化銀溶剤とはハロゲン化銀に作用して、それよりも溶解度の高い錯体を形成することのできる化合物であり、例えばチオ硫酸塩、チオシアン酸塩、チオ尿素類、沃化物、臭化物、塩化物などが挙げられている。又ここで銀イオンと反応して難溶性化合物を形成する有機化合物とは、ハロゲン化銀溶剤によって形成された可溶性銀錯体よりも安定度が高く、且つ溶解度の低い銀錯体化合物を形成できる有機化合物であり、特に有用な有機化合物としては、メルカプト基もしくはチオン基を根幹として有している複素環化合物などが挙げられている。
【0011】
しかしながら従来上記方法によって作成される平版印刷版は、写真材料用の自動現像機で処理すると、処理ムラが生じやすく、その結果として部分的なインキ乗り不良を起こしたり、耐刷に影響を及ぼすことから、実用のレベルには達していない。
【0012】
この処理ムラを改善するために特開平4−12353号では感脂化処理液にアセチレンアルコール系界面活性剤を添加する方法が示されているも、処理ムラと印刷性に関して高いレベルを確保するには至っていない。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
従って本発明の目的は、上記(4)の方法によって作成される平版印刷版の感脂化処理に於いて、処理ムラを無くし、耐刷力に優れた平版印刷版の作成方法を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は支持体上に少なくともハロゲン化銀乳剤層を有する写真材料を露光し、現像処理後、未現像のハロゲン化銀像部を選択的に親油化し、インキ受容性にする平版印刷版の作成に於いて、前記ハロゲン化銀乳剤層の上に、親水化活性を与える官能基を有するモノマーと銀イオンと親和性を有する官能基を有するモノマーから少なくともなるポリマーを含有する層を有する写真材料を用いることで上記目的を満足させる事を見出した。上記ポリマーは下記一般式(1)で表される。
【0015】
【化2】

Figure 2004085771
式中、Aは親水化活性を与える官能基を有するモノマー単位、Bは銀イオンと親和性を有する官能基を有するモノマー単位、Cは共重合可能なエチレン性不飽和モノマー単位を表し、lは重量比で50〜99.9%、mは重量比で0.1〜50%、nは重量比で0〜40%を表す。
【0016】
本発明の更に好ましい態様としては、支持体上に少なくともハロゲン化銀乳剤層を有し、更にその上に、親水化活性を与える官能基を有するモノマーと銀イオンと親和性を有する官能基を有するモノマーから少なくともなるポリマーを含有する層を有する写真材料を、露光し、化学現像した後、ハロゲン化銀溶剤、分子中に一つのメルカプト基を有する有機化合物及び分子中に二つ以上のメルカプト基を有する有機化合物を含有する処理液(感脂化処理液)で処理することで上記目的を達成できた。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明に用いる親水化活性を与える官能基を有するモノマーと銀イオンと親和性を有する官能基を有するモノマーから少なくともなるポリマーに関して詳細に説明する。親水化活性を与える官能基とは、官能基の構造中に水溶性基を含有しているものであり、水溶性基の具体例としてはカルボキシ基、スルホ基、カルバモイル基、カルボキシアミノ基、アミジノ基、ヒドロキシ基、アミノ基、アンモニオ基、ホスホリル基等が挙げられる。銀イオンとの親和性を有する官能基とは、官能基の構造中に銀イオンと相互作用を有する分子構造を含有しているものであり、銀イオンと相互作用を有する分子構造の具体例としてはメルカプト基、アミノ基、チオン構造、チオウレイド構造、ウレイド構造、イソチオウレイド構造、イソウレイド構造、チオエーテル構造、グアニルイソチオウレイド構造、含窒素複素環(イミダゾール環、トリアゾール環、ベンゾトリアゾール環、テトラゾール環、チアゾール環、オキサジアゾール環、チアジアゾール環、ピリジン環、トリアジン環等)等が挙げられる。
【0018】
本発明の親水化活性を与える官能基を有するモノマーと銀イオンと親和性を有する官能基を有するモノマーから少なくともなるポリマーのより好ましい態様である一般式(1)について以下に詳しく説明する。Aは親水化活性を与える官能基を有するモノマー単位であり、具体例としてはカルバモイルエチレン基、カルバモイルプロピレン基、カルボキシエチレン基、カルボキプロピレン基、1,2−ジカルボキシエチレン基、ヒドロキシエチレン基、スルホエチレン基、スルホプロピレン基、4−スルホフェニルエチレン基等が挙げられるが、これらに限定される訳ではない。
【0019】
Bは銀イオンと親和性を有する官能基を有するモノマー単位であり、官能基の構造中に銀イオンと相互作用を有する分子構造を含有しているものであり、銀イオンと相互作用を有する分子構造の具体例としてはメルカプト基、アミノ基、チオン構造、チオウレイド構造、ウレイド構造、イソチオウレイド構造、イソウレイド構造、チオエーテル構造、グアニルイソチオウレイド構造、含窒素複素環(イミダゾール環、トリアゾール環、ベンゾトリアゾール環、テトラゾール環、チアゾール環、オキサジアゾール環、チアジアゾール環、ピリジン環、トリアジン環等)等が挙げられる。
【0020】
Cは共重合可能なエチレン性不飽和モノマー単位を表し、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、2−エチルヘキシル等のアクリル酸またはメタクリル酸のアルキルエステル類、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のアクリル酸またはメタクリル酸の誘導体、N−ビニルピロール、N−ビニルピロリドン等のN−ビニル化合物、スチレン化合物等が挙げられる。
【0021】
l、m及びnの重量比はlが50.0〜99.9%、mが0.1〜50.0%、nが0〜40.0%の範囲内であり、l、m及びnの好ましい重量比は各モノマーの構造によって異なるが、lが70.0〜99.0%、mが1.0〜30.0%、nが0〜29.0%の範囲内である。より好ましくはモノマー単位Cを含まないポリマーが良い。本発明のポリマーの分子量に関して特に制限は無いが、好ましい範囲は分子量で5000〜50000の間にある。以下に本発明のポリマーの具体例を挙げるが、これらに限定されるものではない。
【0022】
【化3】
Figure 2004085771
【0023】
【化4】
Figure 2004085771
【0024】
【化5】
Figure 2004085771
【0025】
本発明に用いる写真材料の好ましい態様は、支持体上に、染料もしくは顔料を有する親水性コロイド下塗層を有し、この下塗層の上に順にハロゲン化銀乳剤層、本発明のポリマー層を有するものであり、該ポリマー層は最上層であることが好ましい。本発明のポリマーの使用量は、ポリマーの構造や平均分子量等によって最適量も異なるが、好ましくは一平方メートル当たり0.5g以下の量で使われ、より好ましい量は0.001〜0.2gの範囲内である。
【0026】
本発明に用いられる写真材料のハロゲン化銀は、塩化銀、塩臭化銀、臭化銀で、ヨウ化物を含んでいてもよい。感光性材料の結合剤はゼラチンが好ましい。しかしその一部又は全部を他のコロイド物質、例えば、アルブミン、カゼイン、ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコール−無水マレイン酸エステル、ポリビニルアルコール−スチレン無水マレイン酸エステル、アルギン酸塩、セルロース誘導体などで置換してもよい。
【0027】
ハロゲン化銀に対する結合剤、好ましくはゼラチンの重量比及び結合剤の絶対量は、本発明の印刷版の製造において、その品質を決定する重要な要素である。硝酸銀として表したハロゲン化銀の量を1とした時の結合剤の量は0.3〜2.0の間で好適である。結合剤の比率が0.3以下では乳剤層としての皮膜強度が低下しやすく、印刷特性として好ましくない結果を生じさせやすい。一方、結合剤の比率が高くなると、インキ受容性が低下することがある。ハロゲン化銀乳剤層は、硝酸銀量に換算して0.6〜7g/m、結合剤量に換算して0.18〜2.1g/mで塗布されることが好ましい。
【0028】
本発明の写真材料の製造において、他の重要な要素は、感光性ハロゲン化銀乳剤層の硬膜にある。少なくとも印刷前の段階で、十分に硬化されていなければならない。硬化剤を通常の乳剤層の硬膜法と同様に乳剤層塗液中に添加してもよいし、また、現像、製版処理の前もしくは後の段階で、例えば熱処理などの方法で硬化されてもよい。安定した効果特性を得るためには硬化剤を含むハロゲン化銀乳剤を塗布乾燥後、適度に加温処理されることが好ましい。この加温処理は、良好な硬化度を得るための処理であり、それは、例えば80〜150℃で数分もしくは数十分間、あるい30〜50℃で数日間(1〜20日間位)の処理であってもよい。
【0029】
硬化剤としては、通常のハロゲン化銀乳剤層の硬化剤として使用されている化合物が使用できる。例えばホルマリン、グリオキザール、グルタールアルデヒド、ムコクロム酸などのアルデヒド系硬化剤、更に、尿素−ホルマリン縮合物、メラニン−ホルマリン縮合物も有効であり、また、エポキシ系、アジリジン系化合物、活性オレフィン類、イソシアネート系化合物、トリアジン類などの有機硬化剤、クロム、アルミニウム、ジルコニウムなどの無機多価金属塩類など、写真乳剤の硬化剤として公知の化合物を単独もしくはいくつかを併用して使用できる。
【0030】
また、ハロゲン化銀乳剤層は、印刷中のコロイドの磨耗を防ぐために、粒子の大きさで約2〜10μmの径を有する微粒子を含有させるのが良く、シリカ、クレー、タルク、シークライト、米でんぷんなどが使用できるが、特にシリカが好ましい。
【0031】
シリカは1平方メートルあたり0.01〜1gとなる様にハロゲン化銀乳剤中に添加される。シリカ粒子濃度が過度に高くなると、印刷中にインキ濃度が上がりにくくなったりスカミング現象を起こしたりする。
【0032】
写真鮮鋭度、最終的には印刷物の解像度および鮮鋭度を改良する目的で、いわゆる反射防止染料又は顔料を適用することが好ましい。これらはハロゲン化銀乳剤層中、あるいは支持体とハロゲン化銀乳剤層との間のいわゆる反射防止層中、あるいは支持体をはさんでハロゲン化銀乳剤層と反対側の層中に適用することによって目的は達成される。
【0033】
ハロゲン化銀乳剤用の支持体は、当技術分野で普通に使用されている任意の支持体を用いることができる。例えば、両側をポリエチレンで被覆した紙、ポリエチレンテレフタレートのような樹脂フィルム、金属シート等を用いることができる。
【0034】
その他、塗布性を改良するために界面活性剤や、写真感光特性を維持するための安定剤、カブリ防止剤、増感色素、現像剤や、現像促進剤およびハロゲン化銀乳剤層を着色させる目的で染料、顔料等を、任意に含有できる。
【0035】
本発明に用いられる感脂化処理液に関して詳細に説明する。感脂化処理液に含まれるハロゲン化銀溶剤は、特に銀塩拡散転写法(DTR法)を用いた平版印刷版処理方法に於ける処理系に含まれる事が広く知られており、本発明に適用できる。本発明のハロゲン化銀溶剤とはハロゲン化銀に作用して、それよりも溶解度の高い錯体を形成することのできる化合物であり、具体例としては、亜硫酸塩(亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム等)、チオ硫酸塩(チオ硫酸ナトリウム等)、チオシアン酸塩(チオシアン酸カリウム等)、アミン類(エチレンジアミン等)、アルカノールアミン類(ジエタノールアミン、N−メチルモノエタノールアミン等)、チオエーテル類(3、6−ジチア−1,8−オクタンジオール等)、チオ尿素類(テトラメチルチオ尿素等)、沃化物(沃化カリウム、沃化ナトリウム等)、臭化物(臭化ナトリウム等)、塩化物(塩化カリウム等)等が挙げられ、特に好ましいハロゲン化銀溶剤としてはチオシアン酸カリウム、3,6−ジチア−1,8−オクタンジオール、沃化カリウム、沃化ナトリウムが挙げられる。但し、これらに限定されるものではない。
【0036】
本発明の感脂化処理液に含まれる銀イオンと反応して難溶性化合物を形成する有機化合物としては、特公昭57−3939号に記載されている様に、ハロゲン化銀溶剤によって形成された可溶性銀錯体よりも安定度が高く、且つ溶解度の低い銀錯体化合物を形成できる有機化合物であり、特に有用な有機化合物としては、メルカプト基もしくはチオン基を根幹として有している複素環化合物などが用いられる。
【0037】
本発明の目的に有効なハロゲン化銀溶剤及び銀イオンと反応して難溶性化合物を形成する有機化合物の使用量は、ハロゲン化銀乳剤の組成に依存して一律ではないが、ハロゲン化銀溶剤が10−3モル/L〜1モル/Lの範囲内であり、難溶性化合物を形成する有機化合物は10−4モル/L〜10−1モル/Lの範囲内で使用するのが好ましい。
【0038】
本発明の感脂化処理液のより好ましい態様としては、前記の銀イオンと反応して難溶性化合物を形成する有機化合物に於いて、分子中に一つのメルカプト基を有する有機化合物と分子中に二つ以上のメルカプト基を有する有機化合物を含有する感脂化処理液を用いる事である。
【0039】
本発明の感脂化処理液に含まれる分子中に一つのメルカプト基を有する有機化合物は、銀イオンと反応して難溶性化合物を形成する物であり、前記のハロゲン化銀溶剤によって形成された可溶性銀錯体よりも安定度が高く、且つ溶解度の低い銀錯体化合物を形成できる有機化合物である。本発明の分子中に一つのメルカプト基を有する有機化合物は、平版印刷版のインキ受容部のインキ受容性を高める為に必要であり、これは銀イオンと分子中に一つのメルカプト基を有する有機化合物のメルカプト基を介した難溶性銀錯体化合物が、未現像部のハロゲン化銀粒子表面、あるいは写真感材の未現像部の表面(支持体から見てポリマー層が存在する側の面)もしくは表面近傍で形成されると推測している。
【0040】
従って分子中に一つのメルカプト基を有する有機化合物の好ましい構造は、メルカプト基置換の芳香族環もしくは含窒素複素環を基本構造とし、且つ分子中に少なくとも4個以上の炭素原子で構成されるアルキル基が置換された構造である。ここで好ましい芳香族環もしくは含窒素複素環としては、ベンゼン環、ピリジン環、ピリミジン環、ピリダジン環、ピラジン環、イミダゾール環、チアゾール環、オキサゾール環、テトラゾール環、オキサジアゾール環、チアジアゾール環、トリアゾール環、トリアジン環等が挙げられる。又、ここで好ましい4個以上の炭素原子で構成されるアルキル基としては、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、n−ドデシル基、iso−ブチル基、iso−ペンチル基、iso−ノニル基、sec−ブチル基、sec−ヘプチル基、sec−ノニル基、tert−ブチル基、tert−ペンチル基、tert−ヘキシル基等が挙げられる。以下に本発目の分子中に一つのメルカプト基を有する有機化合物の具体例を挙げるが、これらに限定されるものではない。
【0041】
【化6】
Figure 2004085771
【0042】
【化7】
Figure 2004085771
【0043】
本発明の感脂化処理液に含まれる分子中に二つ以上のメルカプト基を有する有機化合物とは、銀イオンと反応して難溶性化合物を形成する物であり、前記のハロゲン化銀溶剤によって形成された可溶性銀錯体よりも安定度が高く、且つ溶解度の低い化合物を形成できる有機化合物である。分子中に二つ以上のメルカプト基を有する有機化合物は、平版印刷版のインキ受容部の耐刷性を高める為に必要であり、これは銀イオンと分子中に二つ以上のメルカプト基を有する有機化合物による難溶性銀錯体が形成する事によって、上記のインキ受容性を発現する本発明の分子中に一つのメルカプト基を有する有機化合物と銀イオンによる難溶性銀錯体の形成に影響を及ぼし、写真材料の未現像部の、より表面側(支持体から見てポリマー層が存在する側の面)にインキ受容性銀錯体が効率的に形成されると推測している。
【0044】
本発明の分子中に二つ以上のメルカプト基を有する有機化合物の好ましい構造は、芳香族環もしくは含窒素複素環を基本構造としている事であり、ここで好ましい芳香族環もしくは含窒素複素環としては、ベンゼン環、ピリジン環、ピリミジン環、ピリダジン環、ピラジン環、イミダゾール環、チアゾール環、オキサゾール環、テトラゾール環、オキサジアゾール環、チアジアゾール環、トリアゾール環、トリアジン環等が挙げられ、特に好ましいのはベンゼン環、テトラゾール環、オキサジアゾール環、チアジアゾール環、トリアゾール環、トリアジン環である。又、メルカプト基は芳香族環もしくは含窒素複素環に直接置換されていてもよく、アルキレン基、アリーレン基、アミド基等を介して間接的に置換されていてもよい。以下に本発明の分子中に二つ以上のメルカプト基を有する有機化合物の具体例を挙げるが、これらに限定されるものではない。
【0045】
【化8】
Figure 2004085771
【0046】
【化9】
Figure 2004085771
【0047】
本発明の感脂化処理液中に含まれるハロゲン化銀溶剤、分子中に一つのメルカプト基を有する有機化合物及び分子中に二つ以上のメルカプト基を有する有機化合物の含有モル比は本発明の効果を充分に発現するには重要な因子であり、ハロゲン化銀溶剤の含有モル量を1とすると、分子中に一つのメルカプト基を有する有機化合物と分子中に二つ以上のメルカプト基を有する有機化合物の合計した含有モル比率が0.02〜1.00の範囲で含まれるのが好ましい。
【0048】
又、本発明の感脂化処理液中に含まれる分子中に一つのメルカプト基を有する有機化合物と分子中に二つ以上のメルカプト基を有する有機化合物の含有モル比に於いては、分子中に一つのメルカプト基を有する有機化合物の含有モル量を1とすると、分子中に二つ以上のメルカプト基を有する有機化合物の含有モル比率は0.1〜10の範囲で含まれるのが好ましい。
【0049】
本発明の感脂化処理液は、該有機化合物の溶解性を良くするために、メタノール、エタノール、プロパノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール等の水混和性有機溶媒を含有してもよい。
【0050】
本発明の感脂化処理液はpH4〜8の間で緩衝されていることが好ましい。pHの緩衝剤としては、酢酸、クエン酸、リン酸等、pKa値が4〜8の酸と、それらの塩類の中から選択できる。また、該変換液は各種の他の成分を含んでもよい。例えばヒドロキシエチルセルロースなどの水可溶性ポリマー類、コロイダルシリカなどの表面親水化剤等を含むことができる。
【0051】
本発明の感脂化処理液には、界面活性剤(アルギン酸プロピレングリコールエステル、特開平4−12353号記載のアセチレン系界面活性剤、特開平9−304935号記載のアミノ酸系界面活性剤など)、アミノポリカルボン酸塩(エチレンジアミン四酢酸ナトリウムなど)等を一種または二種以上を用いることができる。
【0052】
本発明に用いる現像液の現像主薬としてはハイドロキノン、クロロハイドロキノン、ブロモハイドロキノン、イソプロピルハイドロキノン、メチルハイドロキノン、2,3−ジクロロハイドロキノン、2,5−ジクロロハイドロキノン、2,3−ジブロモハイドロキノン、2,5−ジメチルハイドロキノン、ハイドロキノンモノスルホネートなどがある。
【0053】
本発明には上記現像主薬に加えて1−フェニル−3−ピラゾリドン又はその誘導体又は、p−アミノフェノール系現像主薬を加えることができる。具体例としては1−フェニル−3−ピラゾリドン、1−フェニル−4,4−ジメチル−3−ピラゾリドン、1−フェニル−4−メチル−4−ヒドロキシメチル−3−ピラゾリドン、1−フェニル−5−メチル−3−ピラゾリドン、1−(p−アミノフェニル)−4,4−ジメチル−3−ピラゾリドン、1−(p−トリル)−4,4−ジメチル−3−ピラゾリドンなどがある。本発明に用いるp−アミノフェノール系現像主薬としてはN−メチル−p−アミノフェノール、N−(β−ヒドロキシエチル)−p−アミノフェノール、N−(4−ヒドロキシフェニル)グリシン、2−メチル−p−アミノフェノール、p−ベンジルアミノフェノール等があるが、なかでもN−メチル−p−アミノフェノールが好ましい。
【0054】
現像主薬は通常0.03モル/L〜0.8モル/Lの量で用いられるのが好ましい。またジヒドロキシベンゼン類と1−フェニル−3−ピラゾリドン類又はp−アミノフェノール類との組合せを用いる場合には前者を0.1モル/L〜0.5モル/L、後者を0.01〜0.1モル/Lの量で用いるのが好ましい。
【0055】
本発明に用いる現像主薬の保恒剤としては亜硫酸塩類、例えば亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、重亜硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸カリウム、ホルムアルデヒド重亜硫酸ナトリウムなどがある。使用量は特に制限されないが好ましくは0.05モル/L〜1.0モル/Lの範囲で用いられる。
【0056】
現像液には、その他必要により緩衝剤(例えば、炭酸塩、ほう酸塩、アルカノールアミン、スルホサリチル酸等)、アルカリ剤(例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等)、溶解助剤(ポリエチレングリコール類、これらのエステル等)、pH調整剤(例えば、酢酸の如き有機酸等)、現像促進剤、界面活性剤、硬膜剤などを含有させることができる。
【0057】
現像液には更にカブリ防止剤(例えば、5−ニトロインダゾール、5−ニトロベンツイミダゾール、5−メチルベンゾトリアゾール、5−ニトロベンゾトリアゾールの如きベンゾトリアゾール、ベンゾチアゾール、1−フェニル−5−メルカプトテトラゾールの如きテトラゾール、チアゾール或いは英国特許第1,269,268号に記載の化合物など)、キレート化剤(例えば、エチレンジアミン四酢酸、これらのアルカリ金属塩、ポリリン酸塩、ニトリロ酢酸塩)を含有させることができる。
【0058】
上記成分以外に用いられる添加剤としては、臭化ナトリウム、ヨウ化カリウムのような現像抑制剤、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、N,N−ジメチルホルムアミド、メチルセロソルブ、ヘキシレングリコール、エタノール、メタノールのような有機溶剤を含んでもよく、更に必要に応じて色調剤、消泡剤、硬水軟化剤などを含んでもよい。
【0059】
この様にして調整された現像液のpH値は所望の濃度とコントラストをあたえるに充分な程度に選択されるが、約8〜12の範囲にあることが望ましい。
【0060】
本発明は未現像のハロゲン化銀をインキ受容部に変換して平版印刷版を作成する方法であり、用いるハロゲン化銀材料がネガタイプのときはポジタイプの印刷版、またポジタイプのハロゲン化銀感光材料のときはネガタイプの印刷版が得られる。
【0061】
本発明の処理において用いることの出来る自動現像機としては、大日本スクリーン製造(株)製LD281Q、LD360、LD381、LD480Q、富士写真フィルム(株)製FG680A、FG950A、FG710A等があるが自動現像機の種類に限定されない。また、銀塩拡散転写法を利用した平版印刷版の処理に用いられる自動現像機についても処理に用いることができる。
【0062】
写真材料の現像処理温度及び時間は相互に関係し、且つ全処理時間との関係において決定され、一般に約20〜50℃で10秒〜3分であるが、高速迅速処理の場合には約30〜50℃で10秒から40秒である。
【0063】
【実施例】
以下に実施例を掲げ本発明を更に詳細に説明するが、これだけに限定されるわけではない。
【0064】
(1)写真材料の製造
厚さ175μmの下引き済みポリエチレンテレフタレートフィルム片面(裏面)に導電性カーボン(SD10M、大日本インキ製)2g/m、ゼラチン1.5g/mを含む裏塗り第1層、平均粒子サイズ3.5μmのシリカ粒子を0.1g/m、硬化剤として2,4−ジクロロ−6−ヒドロキシ−s−トリアジンナトリウムを含有するマット化剤(ゼラチン量1g/m)の第2層を設けた。その反対側の面(表面)をコロナ放電加工後、下塗り層及びハロゲン化銀乳剤層を重層塗布した。
【0065】
下塗り層は、ゼラチン3.5g/m、カーボンブラック、平均粒径3.5μmのシリカ粉末を1.2g/m、スチレン−ブタジエンラテックス(日本エーアンドエル株式会社製POL752A)2g/m、及び硬膜剤として2,4−ジクロロ−6−ヒドロキシ−s−トリアジンナトリウムを含有する。
【0066】
ハロゲン化銀乳剤層は、ダブルジェット混合法で作成された平均粒子径0.3μmの塩沃化銀(塩化銀99モル%)乳剤を用いた。該ハロゲン化銀は、混合時に、塩化ロジウムをハロゲン化銀1モル当たり5×10−6モルと、ヘキサクロロイリジウム(IV)酸カリウムをハロゲン化銀1モル当たり3×10−6モル含有し、混合終了後、脱塩処理した後、化学増感(金−硫黄増感)を施したものである。ハロゲン化銀乳剤層は更に、1−フェニル−3−ピラゾリドンを0.1g/m、ヘリウム−ネオン用増感色素をハロゲン化銀1モル当たり1×10−3モル、硬膜剤としてN−メチロールエチレン尿素、及び界面活性剤を含有する。該ハロゲン化銀乳剤層は、銀量で1.0g/m(ゼラチン量0.8g/m)となるように塗布した。
【0067】
下塗り層とハロゲン化銀乳剤層を塗布乾燥後、本発明のポリマーあるいは比較のポリマーを0.02g/mとなるようにハロゲン化銀乳剤層の上側に塗布し、乾燥して表1で示される比較と本発明の写真材料を作成した。
【0068】
(2)処理方法
上記写真材料をヘリウム−ネオンレーザー光源(633nm)を有する出力機で画像を露光し、下記処方の現像液及び感脂化処理液をそれぞれ自動現像機LD221(大日本スクリーン製)の第1槽及び第2槽に入れ、第1槽は35℃、第2槽で30℃に温調した条件で30秒設定の処理を行い、乾燥して平版印刷版を得た。
【0069】
<現像液>
水                      600ml
EDTA・2Na                  1g
水酸化ナトリウム                 50g
亜硫酸カリウム                 100g
ハイドロキノン                  44g
N−メチル−p−アミノフェノール1/2硫酸塩  2.4g
ハイドロキノンモノスルホン酸カリウム       40g
5−メチルベンゾトリアゾール          0.2g
臭化カリウム                    4g
水酸化カリウムを用いてpHを11.80に合わせ、水を加えて1リットルにした。
【0070】
<感脂化処理液>
水                       600ml
ジエチレングリコール                50g
水酸化ナトリウム                         4g
リン酸水素2カリウム                25g
沃化カリウム                    15g
B−3                        2g
C−5                        3g
リン酸(85%)を加えてpHを7.50に合わせ、水を加えて1リットルにし感脂化処理液を作成した。
【0071】
(3)印刷と評価
ついで印刷版をオフセット印刷機であるリョービ3200CD(リョービK.K社製オフセット印刷機の商標)にセットし、下記組成のエッチ液で版面を充分に湿し、下記組成の給湿液、インキにABdick3−1012を用いて、印刷を行なった。
【0072】
<エッチ液>
イソプロパノール                                   400ml
エチレングリコール                                          50g
3−メルカプト−4−アセトアミド−5−(n−ヘプチル)−1、2、4−トリ
アゾール                                1g
水を加えて1リットルとする。
【0073】
<給湿液>
o−リン酸                                10g
硝酸ニッケル                                5g
亜硝酸ナトリウム                           5g
エチレングリコール                      100g
コロイダルシリカ(20%水溶液)     28g
水を加えて2リットルとする。
【0074】
処理ムラは、版面の画像に目視で判定できる程度に直接にムラが発生する場合は少なく、むしろ印刷開始初期の段階で明瞭に認識できることがほとんどである。処理ムラが起こると、網点や細線のような繊細な画像の一部もしくは大部分が、印刷開始初期段階で欠落したりインキ乗り不良となって、本来の画像が印刷物に再現できなくなる。本実施例に於ける処理ムラの評価は、30%の網点を版面全域に焼き付けて処理した印刷版を用いて印刷し、印刷開始から200枚目の印刷物を観察し、網点の再現状態を以下の基準で評価した。
【0075】
○;30%の網点がほぼ忠実に再現されている。
△;網点画像の一部が欠落している。
×;網点画像のかなりの部分が欠落している。
【0076】
本実施例に於ける耐刷性の評価は、ベタ部(平版印刷版では親油性部分に相当)で構成された画像データを焼き付けて処理した印刷版を用いて印刷し、5万枚まで印刷を行い、画像が欠落して本来の画像が印刷物に再現できなくなったときの印刷枚数を次の評価基準により判定した。
【0077】
○;2万枚以上
△;5千枚以上〜2万枚未満
×;5千枚未満
【0078】
【表1】
──────────────────────────
平版印刷材料  ポリマー  処理ムラ   耐刷性
──────────────────────────
A(比較)   な し    ×      ×
B(比較)   比較(1)  ×      ×
C(本発明)  A−1    ○      ○
D(本発明)  A−2    ○      ○
E(本発明)  A−3    ○      ○
F(本発明)  A−4    ○      ○
G(本発明)  A−7    ○      ○
H(本発明)  A−8    ○      ○
──────────────────────────
【0079】
【化10】
Figure 2004085771
【0080】
【発明の効果】
本発明によれば、写真的に形成されたハロゲン化銀像を親油性、インキ受容性として応用する印刷版の現像処理方法に於いて、処理ムラがなく、高耐刷の印刷版を得ることができる。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a lithographic printing plate in which a photographic material having a silver halide emulsion is exposed and developed, and then subjected to an oleophilic treatment to selectively unlipeize the undeveloped silver halide image portion to make the ink receptive. It is about the creation method.
[0002]
[Prior art]
In lithographic printing, both water and ink are supplied to the plate surface to the lipophilic portion that accepts oily ink and the hydrophilic portion that does not accept ink, and the lipophilic portion converts the coloring ink to the hydrophilic portion. Is performed by selectively receiving water and transferring the ink on the object to a substrate such as paper. Therefore, in order to obtain good printed matter, the difference in lipophilicity and hydrophilicity of the surface is sufficiently large, and when water and ink are applied, the lipophilic portion accepts a sufficient amount of ink and the hydrophilic portion completely absorbs ink. It is necessary not to accept.
[0003]
A photographic material comprising a silver halide emulsion having high sensitivity and capable of spectral sensitization is suitable for producing a printing plate, and several methods are already known. The following methods are generally known when preparing a lithographic printing plate using photographic gelatin and a silver halide emulsion.
[0004]
(1) A method utilizing tanning development, in which hydrophilic gelatin and a silver halide emulsion are tanned to harden the gelatin in the developing portion to make them lipophilic and ink-receptive (US Pat. No. 3,146,104). issue).
[0005]
(2) A printing plate (US Pat. Nos. 3,721,559 and 3,490,905) which uses a silver salt diffusion transfer method to lipophilize the formed surface metallic silver pattern and utilize it as ink receptivity. No., JP-B-48-30562, J. Photo. Sci, 8, 26-32 (1960) A. Rott & L. Dehaes).
[0006]
(3) Applying an etching breach to treat the developed silver image portion or the silver image portion formed by transfer development with a bleaching solution, and at the same time, destroy the gelatin in the silver image portion to expose the lipophilic surface. (US Pat. Nos. 3,385,701, 3,814,603, and JP-B-44-27242).
[0007]
(4) A method in which an undeveloped silver halide image portion of a silver halide emulsion layer is selectively made lipophilic to receive ink (US Pat. Nos. 3,454,398, 3,764,323, and 3). No. 5,099,209, JP-B-57-3939, JP-B-61-23545, JP-A-4-12353, JP-A-9-304934, JP-A-9-304935 and the like.
[0008]
At present, the lithographic printing plate practically used by using a silver halide emulsion is mainly the silver salt diffusion transfer method (DTR method) of the above (2). However, this method requires a special plate making device and a developer for DTR. On the other hand, the lithographic printing plate of the present invention belongs to the above classification (4), and the ink receiving portion is formed by a mechanism completely different from the silver salt diffusion transfer method.
[0009]
In the processing step of the present invention, after imagewise exposing the photographic material, a chemical developing treatment is performed with a developing solution of the silver halide photographic material. This is a method in which a lipophilic treatment is carried out with a treatment liquid containing an organic compound which forms a hardly soluble compound by reacting with a silver solvent and silver ions (hereinafter referred to as a sensitization treatment liquid), which is also described in JP-B-57-3939. Have been.
[0010]
Here, the silver halide solvent is a compound capable of acting on silver halide to form a complex having higher solubility than the solvent, such as thiosulfate, thiocyanate, thioureas, iodide, and bromide. , Chloride and the like. Here, the organic compound which forms a poorly soluble compound by reacting with silver ions is an organic compound having higher stability than a soluble silver complex formed by a silver halide solvent and capable of forming a silver complex compound having low solubility. Particularly useful organic compounds include heterocyclic compounds having a mercapto group or a thione group as a base.
[0011]
However, lithographic printing plates conventionally produced by the above method are liable to cause processing unevenness when processed by an automatic developing machine for photographic materials, and as a result, partial inking failure may occur and printing durability may be affected. Therefore, it has not reached a practical level.
[0012]
In order to improve the processing unevenness, Japanese Patent Application Laid-Open No. Hei 4-12353 discloses a method of adding an acetylene alcohol-based surfactant to a sensitizing solution, but it is necessary to ensure a high level of processing unevenness and printability. Has not been reached.
[0013]
[Problems to be solved by the invention]
Accordingly, an object of the present invention is to provide a method of preparing a lithographic printing plate excellent in printing durability by eliminating unevenness in the sensitization treatment of the lithographic printing plate prepared by the method (4). It is.
[0014]
[Means for Solving the Problems]
The present invention relates to a lithographic printing plate which is obtained by exposing a photographic material having at least a silver halide emulsion layer on a support and, after development processing, selectively lipophilic an undeveloped silver halide image portion to make it ink-receptive. A photographic material having a layer containing, on the silver halide emulsion layer, a polymer comprising at least a monomer having a functional group providing hydrophilicity and a monomer having a functional group having an affinity for silver ions; It was found that the above purpose was satisfied by using. The polymer is represented by the following general formula (1).
[0015]
Embedded image
Figure 2004085771
In the formula, A is a monomer unit having a functional group that imparts hydrophilicity, B is a monomer unit having a functional group having an affinity for silver ions, C is a copolymerizable ethylenically unsaturated monomer unit, and 1 is 50 to 99.9% by weight ratio, m represents 0.1 to 50% by weight ratio, and n represents 0 to 40% by weight ratio.
[0016]
As a further preferred embodiment of the present invention, at least a silver halide emulsion layer is provided on a support, and further, a monomer having a functional group imparting hydrophilic activity and a functional group having an affinity for silver ions are further provided thereon. A photographic material having a layer containing a polymer comprising at least a monomer is exposed and chemically developed, and then a silver halide solvent, an organic compound having one mercapto group in a molecule, and two or more mercapto groups in a molecule. The above object was achieved by treating with a treatment liquid containing the organic compound (a sensitizing treatment liquid).
[0017]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
The polymer used in the present invention, which comprises at least a monomer having a functional group imparting a hydrophilic activity and a monomer having a functional group having an affinity for silver ions, will be described in detail. The functional group that imparts hydrophilizing activity is a functional group containing a water-soluble group in the structure of the functional group. Specific examples of the water-soluble group include a carboxy group, a sulfo group, a carbamoyl group, a carboxyamino group, and an amidino group. Group, hydroxy group, amino group, ammonium group, phosphoryl group and the like. A functional group having an affinity for silver ions is a functional group containing a molecular structure having interaction with silver ions in the structure of the functional group, and as a specific example of a molecular structure having interaction with silver ions. Is a mercapto group, amino group, thione structure, thioureido structure, ureide structure, isothioureide structure, isouureide structure, thioether structure, guanylisothioureide structure, nitrogen-containing heterocyclic ring (imidazole ring, triazole ring, benzotriazole ring, tetrazole ring, thiazole ring, Ring, oxadiazole ring, thiadiazole ring, pyridine ring, triazine ring, etc.).
[0018]
The general formula (1), which is a more preferred embodiment of the polymer of the present invention comprising at least a monomer having a functional group imparting hydrophilic activity and a monomer having a functional group having an affinity for silver ions, will be described in detail below. A is a monomer unit having a functional group that imparts hydrophilizing activity, and specific examples include carbamoylethylene, carbamoylpropylene, carboxyethylene, carboxypropylene, 1,2-dicarboxyethylene, hydroxyethylene, and sulfo. Examples thereof include, but are not limited to, an ethylene group, a sulfopropylene group, and a 4-sulfophenylethylene group.
[0019]
B is a monomer unit having a functional group having an affinity for silver ions and having a molecular structure having an interaction with silver ions in the structure of the functional group, and a molecule having an interaction with silver ions. Specific examples of the structure include a mercapto group, an amino group, a thione structure, a thioureide structure, an ureide structure, an isothioureide structure, an isouride structure, a thioether structure, a guanyl isothioureide structure, and a nitrogen-containing heterocycle (an imidazole ring, a triazole ring, a benzotriazole ring). , A tetrazole ring, a thiazole ring, an oxadiazole ring, a thiadiazole ring, a pyridine ring, a triazine ring, etc.).
[0020]
C represents a copolymerizable ethylenically unsaturated monomer unit, and alkyl esters of acrylic acid or methacrylic acid such as methyl, ethyl, n-propyl, isopropyl, n-butyl and 2-ethylhexyl, acrylonitrile, methacrylonitrile, etc. And N-vinyl compounds such as N-vinylpyrrole and N-vinylpyrrolidone, and styrene compounds.
[0021]
The weight ratio of l, m and n is such that l is in the range of 50.0 to 99.9%, m is in the range of 0.1 to 50.0%, n is in the range of 0 to 40.0%, and l, m and n The preferred weight ratio varies depending on the structure of each monomer, but l is within the range of 70.0 to 99.0%, m is within the range of 1.0 to 30.0%, and n is within the range of 0 to 29.0%. More preferably, a polymer containing no monomer unit C is preferable. There is no particular limitation on the molecular weight of the polymer of the present invention, but the preferred range is between 5,000 and 50,000 in molecular weight. Hereinafter, specific examples of the polymer of the present invention will be described, but the invention is not limited thereto.
[0022]
Embedded image
Figure 2004085771
[0023]
Embedded image
Figure 2004085771
[0024]
Embedded image
Figure 2004085771
[0025]
A preferred embodiment of the photographic material used in the present invention has a hydrophilic colloid undercoat layer having a dye or a pigment on a support, a silver halide emulsion layer and a polymer layer of the present invention in this order on the undercoat layer. The polymer layer is preferably the uppermost layer. Although the optimum amount of the polymer of the present invention varies depending on the structure, average molecular weight, and the like of the polymer, it is preferably used in an amount of 0.5 g or less per square meter, more preferably 0.001 to 0.2 g. Within range.
[0026]
The silver halide of the photographic material used in the present invention is silver chloride, silver chlorobromide, silver bromide, and may contain iodide. The binder of the photosensitive material is preferably gelatin. However, some or all of them may be replaced with other colloidal substances, for example, albumin, casein, polyvinyl alcohol, polyvinyl alcohol-maleic anhydride, polyvinyl alcohol-styrene maleic anhydride, alginate, cellulose derivatives and the like. .
[0027]
The weight ratio of binder, preferably gelatin, to silver halide and the absolute amount of binder are important factors in determining the quality of the printing plates of the present invention. When the amount of silver halide expressed as silver nitrate is 1, the amount of the binder is preferably between 0.3 and 2.0. When the ratio of the binder is 0.3 or less, the strength of the film as the emulsion layer is apt to be lowered, and unfavorable results are likely to be produced as the printing characteristics. On the other hand, when the ratio of the binder increases, the ink receptivity may decrease. The silver halide emulsion layer is 0.6 to 7 g / m 2 in terms of silver nitrate. 2 0.18 to 2.1 g / m in terms of binder amount 2 It is preferable to apply.
[0028]
Another important factor in the production of the photographic material of the present invention is the hardening of the photosensitive silver halide emulsion layer. It must be sufficiently cured, at least before printing. A curing agent may be added to the emulsion layer coating solution in the same manner as in a normal emulsion layer hardening method, or it may be cured by a method such as heat treatment at a stage before or after development and plate making. Is also good. In order to obtain stable effect characteristics, it is preferable that a silver halide emulsion containing a curing agent is coated and dried, and then appropriately heated. This heating treatment is a treatment for obtaining a good degree of curing, for example, at 80 to 150 ° C. for several minutes or tens of minutes, or at 30 to 50 ° C. for several days (about 1 to 20 days). May be performed.
[0029]
As the curing agent, a compound used as a usual curing agent for a silver halide emulsion layer can be used. For example, aldehyde-based curing agents such as formalin, glyoxal, glutaraldehyde, and mucochromic acid, and urea-formalin condensate and melanin-formalin condensate are also effective. Compounds known as hardeners for photographic emulsions, such as organic compounds, organic hardeners such as triazines, and inorganic polyvalent metal salts such as chromium, aluminum and zirconium, can be used alone or in combination.
[0030]
The silver halide emulsion layer preferably contains fine particles having a particle size of about 2 to 10 μm in order to prevent abrasion of the colloid during printing. Silica, clay, talc, secretite, rice Although starch and the like can be used, silica is particularly preferred.
[0031]
Silica is added to the silver halide emulsion in an amount of 0.01 to 1 g per square meter. If the silica particle concentration is excessively high, the ink concentration becomes difficult to increase during printing, or a scumming phenomenon occurs.
[0032]
For the purpose of improving the photographic sharpness and ultimately the resolution and sharpness of the printed matter, it is preferable to apply a so-called antireflection dye or pigment. These should be applied in the silver halide emulsion layer, or in the so-called antireflection layer between the support and the silver halide emulsion layer, or in the layer opposite the silver halide emulsion layer across the support. The purpose is achieved by.
[0033]
As the support for the silver halide emulsion, any support commonly used in the art can be used. For example, paper coated on both sides with polyethylene, a resin film such as polyethylene terephthalate, a metal sheet, or the like can be used.
[0034]
In addition, surfactants for improving coatability, stabilizers for maintaining photographic light-sensitive properties, antifoggants, sensitizing dyes, developers, development accelerators, and the purpose of coloring the silver halide emulsion layer And a dye, a pigment and the like can be arbitrarily contained.
[0035]
The sensitizing solution used in the present invention will be described in detail. It is widely known that the silver halide solvent contained in the sensitizing solution is included in a processing system in a lithographic printing plate processing method using a silver salt diffusion transfer method (DTR method). Applicable to The silver halide solvent of the present invention is a compound capable of acting on silver halide to form a complex having higher solubility than the silver halide solvent. Specific examples thereof include sulfites (sodium sulfite, potassium sulfite, etc.), Thiosulfates (such as sodium thiosulfate), thiocyanates (such as potassium thiocyanate), amines (such as ethylenediamine), alkanolamines (such as diethanolamine and N-methylmonoethanolamine), thioethers (such as 3,6-dithia) -1,8-octanediol, etc.), thioureas (tetramethylthiourea, etc.), iodides (potassium iodide, sodium iodide, etc.), bromides (sodium bromide, etc.), chlorides (potassium chloride, etc.), etc. Particularly preferred silver halide solvents are potassium thiocyanate and 3,6-dithia-1,8-octanediene. Lumpur, potassium iodide, include sodium iodide. However, it is not limited to these.
[0036]
As the organic compound which forms a hardly soluble compound by reacting with silver ions contained in the sensitizing solution of the present invention, as described in JP-B-57-3939, a silver halide solvent is used. Organic compounds having higher stability than soluble silver complexes and capable of forming silver complex compounds having low solubility, particularly useful organic compounds include heterocyclic compounds having a mercapto group or a thione group as a base. Used.
[0037]
The amount of the silver halide solvent effective for the purpose of the present invention and the amount of the organic compound which reacts with silver ions to form a poorly soluble compound is not uniform depending on the composition of the silver halide emulsion. Is 10 -3 Mol / L to 1 mol / L, and the organic compound forming the poorly soluble compound is 10 mol / L. -4 Mol / L-10 -1 It is preferable to use within the range of mol / L.
[0038]
As a more preferred embodiment of the sensitizing solution of the present invention, in the organic compound which forms a hardly soluble compound by reacting with the silver ion, the organic compound having one mercapto group in the molecule and the organic compound having one in the molecule That is, a sensitizing solution containing an organic compound having two or more mercapto groups is used.
[0039]
The organic compound having one mercapto group in the molecule contained in the sensitizing solution of the present invention is a substance which forms a hardly soluble compound by reacting with silver ions, and is formed by the above-mentioned silver halide solvent. Organic compounds having higher stability than soluble silver complexes and capable of forming silver complex compounds having low solubility. The organic compound having one mercapto group in the molecule of the present invention is necessary to enhance the ink receptivity of the ink receiving portion of the lithographic printing plate, and is composed of an organic compound having silver ion and one mercapto group in the molecule. The sparingly soluble silver complex compound via the mercapto group of the compound may be present on the surface of the undeveloped portion of the silver halide grain, or on the surface of the undeveloped portion of the photographic material (the surface on the side where the polymer layer is present from the support) or It is speculated that they are formed near the surface.
[0040]
Therefore, the preferred structure of the organic compound having one mercapto group in the molecule is an alkyl having a mercapto group-substituted aromatic ring or nitrogen-containing heterocyclic ring as a basic structure and having at least 4 or more carbon atoms in the molecule. It is a structure in which the group is substituted. Here, preferred aromatic rings or nitrogen-containing heterocycles include a benzene ring, a pyridine ring, a pyrimidine ring, a pyridazine ring, a pyrazine ring, an imidazole ring, a thiazole ring, an oxazole ring, a tetrazole ring, an oxadiazole ring, a thiadiazole ring, and a triazole. And a triazine ring. Further, preferred alkyl groups composed of 4 or more carbon atoms include n-butyl group, n-pentyl group, n-hexyl group, n-heptyl group, n-octyl group, n-nonyl group, n-decyl group, n-dodecyl group, iso-butyl group, iso-pentyl group, iso-nonyl group, sec-butyl group, sec-heptyl group, sec-nonyl group, tert-butyl group, tert-pentyl group, and a tert-hexyl group. Specific examples of the organic compound having one mercapto group in the molecule of the present invention will be shown below, but it should not be construed that the invention is limited thereto.
[0041]
Embedded image
Figure 2004085771
[0042]
Embedded image
Figure 2004085771
[0043]
The organic compound having two or more mercapto groups in the molecule contained in the sensitizing solution of the present invention is a compound which reacts with silver ions to form a hardly soluble compound, and is formed by the silver halide solvent. It is an organic compound having higher stability than the formed soluble silver complex and capable of forming a compound having low solubility. Organic compounds having two or more mercapto groups in the molecule are necessary to enhance the printing durability of the ink receiving part of the lithographic printing plate, which has silver ions and two or more mercapto groups in the molecule. The formation of the sparingly soluble silver complex by the organic compound affects the formation of the sparingly soluble silver complex by the silver compound and the organic compound having one mercapto group in the molecule of the present invention that expresses the ink receptivity described above, It is presumed that the ink receptive silver complex is efficiently formed on the more undeveloped portion of the photographic material (on the side where the polymer layer is present as viewed from the support).
[0044]
A preferred structure of the organic compound having two or more mercapto groups in the molecule of the present invention is that an aromatic ring or a nitrogen-containing heterocyclic ring is used as a basic structure. Are benzene ring, pyridine ring, pyrimidine ring, pyridazine ring, pyrazine ring, imidazole ring, thiazole ring, oxazole ring, tetrazole ring, oxadiazole ring, thiadiazole ring, triazole ring, triazole ring, etc., and particularly preferred. Is a benzene ring, a tetrazole ring, an oxadiazole ring, a thiadiazole ring, a triazole ring, and a triazine ring. Further, the mercapto group may be directly substituted with an aromatic ring or a nitrogen-containing heterocyclic ring, or may be indirectly substituted with an alkylene group, an arylene group, an amide group or the like. Specific examples of the organic compound having two or more mercapto groups in the molecule of the present invention are shown below, but the invention is not limited thereto.
[0045]
Embedded image
Figure 2004085771
[0046]
Embedded image
Figure 2004085771
[0047]
The silver halide solvent contained in the sensitizing solution of the present invention, the organic compound having one mercapto group in the molecule and the content molar ratio of the organic compound having two or more mercapto groups in the molecule are the present invention. It is an important factor for sufficiently exhibiting the effect. If the molar amount of the silver halide solvent is 1, the organic compound having one mercapto group in the molecule and the organic compound having two or more mercapto groups in the molecule It is preferable that the total content molar ratio of the organic compound is included in the range of 0.02 to 1.00.
[0048]
Further, in the molar ratio of the organic compound having one mercapto group in the molecule contained in the sensitizing solution of the present invention and the organic compound having two or more mercapto groups in the molecule, Assuming that the molar amount of the organic compound having one mercapto group is 1, the molar ratio of the organic compound having two or more mercapto groups in the molecule is preferably in the range of 0.1 to 10.
[0049]
The sensitizing solution of the present invention may contain a water-miscible organic solvent such as methanol, ethanol, propanol, ethylene glycol and diethylene glycol in order to improve the solubility of the organic compound.
[0050]
The sensitizing solution of the present invention is preferably buffered between pH 4 and 8. The pH buffering agent can be selected from acids having a pKa value of 4 to 8 and salts thereof, such as acetic acid, citric acid, and phosphoric acid. Further, the conversion liquid may contain various other components. For example, water-soluble polymers such as hydroxyethylcellulose, surface hydrophilizing agents such as colloidal silica, and the like can be included.
[0051]
Surfactants (propylene glycol alginate, acetylene-based surfactants described in JP-A-4-123353, amino acid-based surfactants described in JP-A-9-304935, etc.) may be used in the sensitizing solution of the present invention. One or two or more aminopolycarboxylates (such as sodium ethylenediaminetetraacetate) can be used.
[0052]
The developing agents of the developer used in the present invention include hydroquinone, chlorohydroquinone, bromohydroquinone, isopropylhydroquinone, methylhydroquinone, 2,3-dichlorohydroquinone, 2,5-dichlorohydroquinone, 2,3-dibromohydroquinone, and 2,5-dichlorohydroquinone. Examples include dimethylhydroquinone and hydroquinone monosulfonate.
[0053]
In the present invention, 1-phenyl-3-pyrazolidone or a derivative thereof or a p-aminophenol-based developing agent can be added to the above-mentioned developing agent. Specific examples include 1-phenyl-3-pyrazolidone, 1-phenyl-4,4-dimethyl-3-pyrazolidone, 1-phenyl-4-methyl-4-hydroxymethyl-3-pyrazolidone, 1-phenyl-5-methyl -3-pyrazolidone, 1- (p-aminophenyl) -4,4-dimethyl-3-pyrazolidone, 1- (p-tolyl) -4,4-dimethyl-3-pyrazolidone and the like. The p-aminophenol-based developing agents used in the present invention include N-methyl-p-aminophenol, N- (β-hydroxyethyl) -p-aminophenol, N- (4-hydroxyphenyl) glycine, and 2-methyl- There are p-aminophenol and p-benzylaminophenol, among which N-methyl-p-aminophenol is preferable.
[0054]
The developing agent is preferably used usually in an amount of 0.03 mol / L to 0.8 mol / L. When a combination of dihydroxybenzenes and 1-phenyl-3-pyrazolidones or p-aminophenols is used, the former is 0.1 mol / L to 0.5 mol / L, and the latter is 0.01 to 0 mol / L. It is preferably used in an amount of .1 mol / L.
[0055]
Preservatives of the developing agent used in the present invention include sulfites such as sodium sulfite, potassium sulfite, sodium bisulfite, potassium metabisulfite, and sodium formaldehyde sodium sulfite. The amount used is not particularly limited, but is preferably used in the range of 0.05 mol / L to 1.0 mol / L.
[0056]
The developing solution may further contain a buffer (eg, carbonate, borate, alkanolamine, sulfosalicylic acid, etc.), an alkaline agent (eg, sodium hydroxide, potassium hydroxide, lithium hydroxide, etc.), a dissolution aid (eg, Polyethylene glycols, esters thereof, etc.), pH adjusters (for example, organic acids such as acetic acid), development accelerators, surfactants, hardeners and the like can be contained.
[0057]
The developer may further contain an antifoggant (for example, benzotriazole such as 5-nitroindazole, 5-nitrobenzimidazole, 5-methylbenzotriazole, 5-nitrobenzotriazole, benzothiazole, 1-phenyl-5-mercaptotetrazole). And a chelating agent (eg, ethylenediaminetetraacetic acid, an alkali metal salt thereof, a polyphosphate salt, a nitriloacetate salt) or a tetrazole, a thiazole, or a compound described in British Patent No. 1,269,268. it can.
[0058]
Additives other than the above components include sodium bromide, a development inhibitor such as potassium iodide, ethylene glycol, diethylene glycol, triethylene glycol, N, N-dimethylformamide, methyl cellosolve, hexylene glycol, ethanol, An organic solvent such as methanol may be contained, and if necessary, a color tone agent, an antifoaming agent, a water softener and the like may be contained.
[0059]
The pH value of the developer adjusted in this manner is selected to a degree sufficient to give a desired concentration and contrast, but is preferably in a range of about 8 to 12.
[0060]
The present invention relates to a method for preparing a lithographic printing plate by converting undeveloped silver halide into an ink receiving portion. When the silver halide material to be used is a negative type, a positive type printing plate or a positive type silver halide photosensitive material is used. In the case of, a negative type printing plate is obtained.
[0061]
Examples of automatic developing machines that can be used in the processing of the present invention include LD281Q, LD360, LD381, LD480Q manufactured by Dainippon Screen Mfg. Co., Ltd., and FG680A, FG950A, FG710A manufactured by Fuji Photo Film Co., Ltd. Is not limited to the type. Further, an automatic developing machine used for processing a lithographic printing plate utilizing a silver salt diffusion transfer method can be used for the processing.
[0062]
The processing temperature and time of the photographic material are interrelated and determined in relation to the total processing time, generally from about 20 to 50 ° C for 10 seconds to 3 minutes, but for high speed rapid processing about 30 seconds. 10 to 40 seconds at 5050 ° C.
[0063]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described in more detail with reference to Examples, but is not limited thereto.
[0064]
(1) Manufacture of photographic materials
Conductive carbon (SD10M, manufactured by Dainippon Ink) 2 g / m on one side (back side) of a polyethylene terephthalate film having a thickness of 175 μm and having been drawn down 2 , Gelatin 1.5g / m 2 The first layer of the back coating containing 0.1 g / m 2 of silica particles having an average particle size of 3.5 μm. 2 Matting agent containing sodium 2,4-dichloro-6-hydroxy-s-triazine as a hardening agent (gelatin amount 1 g / m 2 2 2) was provided. The opposite side (surface) was subjected to corona discharge machining, and then an undercoat layer and a silver halide emulsion layer were coated in multiple layers.
[0065]
The undercoat layer is gelatin 3.5 g / m2. 2 , Carbon black, silica powder having an average particle size of 3.5 μm was 1.2 g / m 2. 2 Styrene-butadiene latex (POL752A, manufactured by A & L Co., Ltd.) 2 g / m 2 And sodium 2,4-dichloro-6-hydroxy-s-triazine as a hardening agent.
[0066]
As the silver halide emulsion layer, a silver chloroiodide (silver chloride: 99 mol%) emulsion having an average particle diameter of 0.3 μm prepared by a double jet mixing method was used. The silver halide was mixed with rhodium chloride in an amount of 5 × 10 5 per mole of silver halide. -6 And potassium hexachloroiridate (IV) in an amount of 3 × 10 -6 It contains a mole, completes mixing, desalinates, and is then subjected to chemical sensitization (gold-sulfur sensitization). The silver halide emulsion layer further contained 1 g / m of 1-phenyl-3-pyrazolidone. 2 Sensitizing dye for helium-neon was added in an amount of 1 × 10 5 per mole of silver halide. -3 Mol, N-methylol ethylene urea as a hardener, and a surfactant. The silver halide emulsion layer had a silver amount of 1.0 g / m 2. 2 (Gelatin amount 0.8 g / m 2 ).
[0067]
After coating and drying the undercoat layer and the silver halide emulsion layer, 0.02 g / m 2 of the polymer of the present invention or a comparative polymer is applied. 2 Was applied on the upper side of the silver halide emulsion layer, and dried to prepare the photographic materials of the present invention and the comparisons shown in Table 1.
[0068]
(2) Processing method
The photographic material is exposed to an image with an output device having a helium-neon laser light source (633 nm), and a developing solution and a sensitizing solution having the following formulation are respectively supplied to a first tank of an automatic developing machine LD221 (manufactured by Dainippon Screen). The mixture was placed in the second tank, the first tank was treated at a temperature of 35 ° C., and the temperature of the second tank was controlled at 30 ° C., and the treatment was performed for 30 seconds, followed by drying to obtain a lithographic printing plate.
[0069]
<Developer>
600 ml of water
EDTA ・ 2Na 1g
Sodium hydroxide 50g
Potassium sulfite 100g
Hydroquinone 44g
N-methyl-p-aminophenol 1/2 sulfate 2.4 g
Hydroquinone monosulfonate potassium 40g
0.2 g of 5-methylbenzotriazole
Potassium bromide 4g
The pH was adjusted to 11.80 with potassium hydroxide and water was added to make up to 1 liter.
[0070]
<Degreasing treatment liquid>
600 ml of water
50 g of diethylene glycol
Sodium hydroxide 4g
25 g of dipotassium hydrogen phosphate
15g of potassium iodide
B-3 2g
C-5 3g
Phosphoric acid (85%) was added to adjust the pH to 7.50, and water was added to make 1 liter to prepare a sensitized solution.
[0071]
(3) Printing and evaluation
Then, the printing plate was set on a Ryobi 3200CD (trademark of Ryobi KK offset printing machine), which is an offset printing machine, and the plate surface was sufficiently wetted with an etchant having the following composition to obtain a moisturizing solution and ink having the following composition. Printing was performed using ABdick3-1012.
[0072]
<Etch liquid>
400 ml of isopropanol
50 g of ethylene glycol
3-mercapto-4-acetamido-5- (n-heptyl) -1,2,4-tri
Azole 1g
Add water to make 1 liter.
[0073]
<Humidifier>
o-phosphoric acid 10g
Nickel nitrate 5g
Sodium nitrite 5g
100 g of ethylene glycol
Colloidal silica (20% aqueous solution) 28g
Add water to make up 2 liters.
[0074]
In the processing unevenness, there are few cases where the unevenness is directly generated to the extent that the image on the printing plate can be visually determined, and in most cases, it can be clearly recognized in the early stage of printing. When the processing unevenness occurs, a part or most of a delicate image such as a halftone dot or a thin line is missing at the initial stage of the printing start or the ink is not sufficiently applied, so that the original image cannot be reproduced on the printed matter. The evaluation of the processing unevenness in this embodiment is performed by printing using a printing plate in which 30% of the halftone dots are printed on the entire surface of the printing plate, observing the 200th printed matter from the start of printing, and examining the halftone dot reproduction state. Was evaluated according to the following criteria.
[0075]
;: 30% of halftone dots are almost faithfully reproduced.
Δ: Part of the halftone dot image is missing.
X: A considerable part of the halftone dot image is missing.
[0076]
In this embodiment, the printing durability was evaluated by printing using a printing plate obtained by printing and processing image data composed of a solid portion (corresponding to an oleophilic portion in a lithographic printing plate), and printing up to 50,000 sheets. Was performed, and the number of prints when the original image could not be reproduced on the printed matter due to the lack of the image was determined based on the following evaluation criteria.
[0077]
○: 20,000 sheets or more
△: 5,000 or more to less than 20,000
×: less than 5,000 sheets
[0078]
[Table 1]
──────────────────────────
Lithographic printing materials Polymer Processing unevenness Printing durability
──────────────────────────
A (Comparison) None × ×
B (Comparison) Comparison (1) × ×
C (the present invention) A-1 ○ ○
D (the present invention) A-2 ○ ○
E (the present invention) A-3 ○ ○
F (the present invention) A-4 ○ ○
G (the present invention) A-7 ○ ○
H (the present invention) A-8 ○ ○
──────────────────────────
[0079]
Embedded image
Figure 2004085771
[0080]
【The invention's effect】
According to the present invention, in a method for developing a printing plate in which a photographicly formed silver halide image is applied as lipophilicity and ink receptivity, it is possible to obtain a printing plate with no processing unevenness and high printing durability. Can be.

Claims (3)

支持体上に少なくともハロゲン化銀乳剤層を有する写真材料を露光し、現像処理後、未現像のハロゲン化銀像部を選択的に親油化し、インキ受容性にする平版印刷版の作成に於いて、前記写真材料が前記ハロゲン化銀乳剤層の上に、親水化活性を与える官能基を有するモノマーと銀イオンと親和性を有する官能基を有するモノマーから少なくともなるポリマーを含有する層を有することを特徴とする平版印刷版の作成方法。A lithographic printing plate is prepared by exposing a photographic material having at least a silver halide emulsion layer on a support, and after developing, selectively lipophilicize undeveloped silver halide image areas to make them ink-receptive. Wherein the photographic material has, on the silver halide emulsion layer, a layer containing a polymer comprising at least a monomer having a functional group imparting hydrophilic activity and a monomer having a functional group having affinity for silver ions. A method of preparing a lithographic printing plate characterized by the following. 前記ポリマーが一般式(1)で表されるポリマーである請求項1に記載の平版印刷版の作成方法。
Figure 2004085771
式中、Aは親水化活性を与える官能基を有するモノマー単位、Bは銀イオンと親和性を有する官能基を有するモノマー単位、Cは共重合可能なエチレン性不飽和モノマー単位を表し、lは重量比で50〜99.9%、mは重量比で0.1〜50%、nは重量比で0〜40%を表す。
The method for preparing a lithographic printing plate according to claim 1, wherein the polymer is a polymer represented by the general formula (1).
Figure 2004085771
In the formula, A is a monomer unit having a functional group that imparts hydrophilicity, B is a monomer unit having a functional group having an affinity for silver ions, C is a copolymerizable ethylenically unsaturated monomer unit, and 1 is 50 to 99.9% by weight ratio, m represents 0.1 to 50% by weight ratio, and n represents 0 to 40% by weight ratio.
支持体上に少なくともハロゲン化銀乳剤層を有し、更にその上に、親水化活性を与える官能基を有するモノマーと銀イオンと親和性を有する官能基を有するモノマーから少なくともなるポリマーを含有する層を有する写真材料を露光し、化学現像した後、ハロゲン化銀溶剤、分子中に一つのメルカプト基を有する有機化合物及び分子中に二つ以上のメルカプト基を有する有機化合物を含有する処理液で処理することを特徴とする平版印刷版の作成方法。A layer comprising at least a silver halide emulsion layer on a support, and further comprising a polymer comprising at least a monomer having a functional group imparting hydrophilizing activity and a monomer having a functional group having affinity for silver ions Is exposed and chemically developed, and then processed with a processing solution containing a silver halide solvent, an organic compound having one mercapto group in a molecule and an organic compound having two or more mercapto groups in a molecule. A method of preparing a lithographic printing plate, characterized in that:
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