JP2004083557A - 創傷用外用剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】大量の滲出液を生ずる褥瘡,皮膚潰瘍,火傷等の皮膚損傷治療において、これまでにない利便性を有し、且つ従来これらの治療に使用されてきた薬剤の様々な特長をも享有する創傷用外用剤を提供する。
【解決手段】本発明の創傷用外用剤は、水溶性高分子および架橋剤を含有し、粉粒状または軟膏状であることを特徴とする。本外用剤が滲出液を吸収した後には、これら構成成分の作用によってゾルからゲルへ相転移することにより壊死組織の吸着除去作用や創傷面の保護作用を発揮し、更にその後も持続的に滲出液を吸収することができ、使用後において実質的に一塊状となることにより容易に除去できるという高い治療効果と利便性を有する。

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、皮膚創傷の治療および処置に使用される創傷用外用剤に関するものである。さらに詳しくは、本発明に係る粉粒状および軟膏状の創傷用外用剤は、粉粒状または軟膏状であるが故に複雑な創傷面にも隈なく密着することができ、滲出液を吸収してゲル化することにより壊死組織を吸着除去し得、また、ゲル化した後も持続的な滲出液の吸収能を発揮することによって皮膚組織の修復を促進することができ、更に、使用後においては実質的に一塊状となることにより容易に除去されるという優れた特長を享有するものである。
【0002】
【従来の技術】
皮膚損傷、特に皮膚全層に及ぶ褥瘡や重度の皮膚潰瘍、火傷等では、滲出液の激しい発生が観察され、これが皮膚修復の妨げとなっている。従って、これらの治療においては、創傷面からいかに滲出液を排出し除去できるかが問題となる。そこで、滲出液を伴う皮膚損傷の治療では、古くはショ糖からなるグラニュー糖や白糖などが用いられていた。
【0003】
ショ糖は、特に褥瘡の治療において静菌作用や肉芽増殖作用を発揮すると共に、添加された糖そのものにより創傷面から滲出液をドレナージ(排液)するという効果を有し、その結果組織修復が進むと考えられている。また、粒状であるショ糖は、布状の保護材などと異なり、複雑な創傷面にも隈なく密着して保護することが可能である。
【0004】
しかし、ショ糖は滲出液の排出作用を有するものの、その吸収作用は少ない。従って、排出された滲出液は糖の層を通過してガーゼ等に染み出し、着衣などを汚す原因となる。また、外部へ染み出した滲出液は、患者に不快感を及ぼすのみならず、介護者に創傷周囲や着衣等の洗浄の手間を与えるなど、実際の介護や治療において大きな問題となっている。そこで、複雑な創傷面に対しても密着保護ができ、且つ滲出液の吸収作用を有する様な創傷用の処置剤が望まれていた。
【0005】
そのような創傷用処置剤が、特許文献1に記載されている。当該処置剤は乾燥粉末状のゲルを構成成分とし、当該ゲル内に滲出液を吸収保持することができる。しかも、滲出液を吸収することにより当該ゲルは膨潤し、粘着性を具備することとなった粒子同士が、ある程度つながりのある物質となって容易に除去することができるという利便性を有する。また、特許文献2には、同様の作用を有する皮膚潰瘍用外用散剤が開示されている。当該散剤は、構成成分としてゲル(水膨潤性セルロース+結合剤)のみならず糖およびヨードホールを含有しているため、滲出液吸収作用および利便性だけでなく、創傷治療効果と共に雑菌の感染予防効果をも享有する。
【0006】
しかしながら、これら技術でも、重度の皮膚損傷治療においては、その効果が充分でない場合がある。
【0007】
例えば、従来の創傷治療剤では、構成成分として不溶性であるゲル状物質を使用しており、これが滲出液を吸収して膨潤することにより粒子間の密着性が増加するが、斯かる膨潤のみでは構成粒子間に強固な結合が生じず、使用後に一塊となって容易に除去できるという利便性を発揮することができない。特に、創傷面が深く複雑な形状を呈している重度の創傷治療では、治療剤が創傷面に深く入り込む場合があるため、ゲルが膨潤して粒子間の粘着性が増すだけでは充分な強度を有する一塊となることができず、創傷面に膨潤粒子が残留するおそれがある。創傷部位の皮膚修復を促進すべく糖や殺菌剤などを含有せしめた場合には、治療剤が一塊となる性質がさらに抑制されるため、使用後除去する際に膨潤ゲルが千切れる等により薬剤残留の可能性が高くなる。この点に関して、特許文献1には、「多くの場合これは創傷から既に洗浄することによって完全に除去することができる。」旨の記載があるが、介護者の日常的な手間や寝たきり患者の苦痛を考慮すれば、斯かる洗浄は好ましくない。
【0008】
また、重度の創傷治療において創傷面からの壊死組織の除去は非常に効果的であるが、当初からゲル状物質を含有せしめると、使用後に壊死組織を吸着除去することができる程の強度を有する一塊を形成することができない。
【0009】
更に、治療における利便性を高めるべく、従来の治療剤を軟膏剤として利用する場合には、粒子間の結合性はさらに減少することとなるため、使用後に一塊として容易に除去することができない。即ち、従来の治療剤を軟膏として利用することは、非常に困難である。
【0010】
【特許文献1】
特公昭61−34829号公報(請求項1等)
【特許文献2】
特開平9−169655号公報(請求項1等)
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
上述した様に、重度の褥瘡,皮膚潰瘍,火傷等の治療においては、実際の治療現場における利便性が高く、且つ更なる治療効果を有する創傷用外用剤が望まれている。
【0012】
そこで本発明の課題は、多量の滲出液を伴う皮膚創傷、特に重度の褥瘡等に対して、複雑な創傷面に密着することができ、患部からの滲出液の排出を積極的且つ継続的に誘導し、これを吸収して外部へ漏出することがなく、しかも、糖類や殺菌剤等の他成分を含有せしめても壊死組織を吸着できる程の強度を有する実質的に一塊状のゲルを形成して創傷面を保護することができ、使用後においてはガーゼ等と共に壊死組織を吸着したまま容易に剥離することのできる粉粒状創傷用外用剤を提供することにある。
【0013】
また、上記粉粒状創傷用外用剤を含有する軟膏剤であれば、この様な特性を享有すると共に伸展性があるため創傷面への投与が容易であり、また、ガーゼ等に容易に被覆することができると考えられる。従って、本発明のもう一つの課題は、治療効果が高く且つ更なる利便性を有する創傷治療用の軟膏状外用剤を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決すべく創傷用の外用剤につき鋭意研究を重ねたところ、ゾル状(未架橋状)の高分子を創傷面で滲出液によりゲル化させれば極めて滲出液吸収能に優れるのみでなく、適度な強度を持つゲルに転化できるため使用後においては実質的に一塊状となることにより容易に除去できることを見出して、本発明を完成した。
【0015】
即ち、本発明の粉粒状創傷用外用剤は、皮膚創傷の治療および処置に使用される外用剤であり、水溶性高分子を2%以上(好ましくは5%以上)および架橋剤を0.01%以上20%以下含有し、且つ該水溶性高分子が未架橋の状態であることを特徴とする。
【0016】
当該粉粒状創傷用外用剤では、上記水溶性高分子がその構造中に酸性基を有するものであり、上記架橋剤が多価金属塩であるものが好ましい。ゾル−ゲル転化後のゲルの性質を容易に調整することができ、特に、創傷面に存在する壊死組織を内部に取り込んだままそれを除去できる程の強度を有するゲルを形成することが可能になるからである。
【0017】
これらの組み合わせとしては、ポリアクリル酸ナトリウムとアルミニウム含有架橋剤が好ましい。本発明に係る創傷用外用剤の構成成分としての優秀性が、後述の実施例により実証されているからである。
【0018】
当該粉粒状創傷用外用剤は、更に殺菌剤を0.1%以上10%以下含有するものが好適であり、上記殺菌剤としては、ヨウ素系殺菌剤が好ましい。創傷面の殺菌や雑菌の感染を防止することができ、創傷治療剤として優れているからである。
【0019】
また、糖類を5%以上70%以下含有するものが好ましい。糖類は古くから創傷治療の実績があり、静菌作用や肉芽増殖作用を有するからである。
【0020】
更に、当該粉粒状創傷用外用剤の含有水分は3%以下であることが好ましい。水分が多いと水溶性高分子等が溶解し、ゲル化するおそれがあるからである。
【0021】
また、本発明の軟膏状創傷用外用剤は、上記の粉粒状創傷用外用剤および流動性付与剤を含有することを特徴とする。従って、上記粉粒状創傷用外用剤の効果をそのまま享有する上に伸展性に優れ、創傷用外用剤としての利便性に極めて優れている。
【0022】
上記流動性付与剤としてはマクロゴールが好ましい。軟膏の構成成分としての実績に優れるからである。
【0023】
【発明の実施の形態】
本発明に係る創傷用外用剤が有する最大の特徴は、使用前には粉粒状または軟膏状であるが、創傷部位の滲出液を吸収することにより初めて水溶性高分子が溶解し、同時に架橋剤により架橋されゲルへ相転移することにある。そして、粉粒状または軟膏状製剤本来の性質によって複雑な創傷面に密着することが可能であり、ゲル化することによって創傷表面に存在する壊死組織を吸着除去することができ、且つ創傷部位を保護することができ、使用後に実質的に一塊状となって容易に除去することができる。
【0024】
本発明において特筆すべきは、本発明の創傷用外用剤は充分な強度を有するゲルを形成することができるために、実際の治療の場面で非常に利便性の高い軟膏剤として利用しても滲出液を吸収してゲル化し、上述した本発明の効果を発揮できることにある。
【0025】
更に、本発明の創傷用外用剤に含有される水溶性高分子は、ゾル状物質からゲルへ相転移しても吸収能を発揮することができるため、継続的に滲出液を吸収することにより創傷部位の再生を促すことができる。
【0026】
以下に、これらの効果を発揮することができる本発明の実施形態について詳述する。
【0027】
本発明で用いられる「水溶性高分子」は、外用剤として薬理上許容されるものであり、また、使用前には未架橋の状態にあり且つ粉粒状であるが、滲出液等の液体および架橋剤の存在によってゲル化するものであれば特に限定はされない。このような「水溶性高分子」としては、例えば、その構造中にカルボキシル基を有するものとしてポリアクリル酸,アルギン酸,ペクチン,カルメロース,デンプンアクリル酸グラフト共重合体,カルボキシビニルポリマー等;スルホン酸基を有するものとしてカラギーナン等;水酸基を有するものとしてポリビニルアルコール,アルギン酸,ペクチン,カルメロース,カラギーナン等;多糖類としてキサンタンガム,ゲランガム,アルギン酸,ペクチン,カルメロース,カラギーナン等;タンパク質としてゼラチン等;これらの塩;およびこれら二種以上の組み合わせを挙げることができる。但し、ポリアクリル酸やアルギン酸のように多価イオンによりゲル化するものを塩として使用する場合には、ナトリウム塩,カリウム塩等の一価金属塩を使用することが好ましい。
【0028】
ここで「ゲル」とは、あらゆる溶媒に不溶の三次元網目構造をもつ高分子およびその膨潤体をいい(高分子学会ら編集,新版「高分子辞典」朝倉書店,第129頁)、「ゾル−ゲル転移」とは、ゾルを構成する粒子(または分子)間に相互作用を生じ、媒質を含んだもので全体が固まったゲルへ変化することをいう(同「高分子辞典」,第255頁)。即ち、本発明の構成成分である「水溶性高分子」は、当初未架橋の状態にあるものが滲出液に溶解して架橋剤により架橋されてゲル化するものであるので、分子間で架橋され三次元網目構造となる前の粒子であるいわばゾル状の高分子をいう。尚、従来の技術文献の中には、元々三次元網目構造を有するゲル状の乾燥物質が、水分を吸収し膨潤して不溶性の粘状物質となることを「ゲル化」と呼んでいるものがあるが、本発明における定義では、これを「ゲル化(ゾル−ゲル転移)」とはいわない。
【0029】
本発明の「水溶性高分子」は、「水溶性」であるが故に先ず滲出液に溶解し、同様に溶解した架橋剤によって各高分子相互の結合が高度に進行するため、当初から水不溶性のゲル状物質が膨潤するものよりも、はるかに高強度で且つ実質的に一塊のゲル状物質を形成することができる。
【0030】
ゲル化した「水溶性高分子」は、滲出液吸収作用ができる限り高く継続的であることが好ましい。寝たきりの褥瘡患者では、創傷治療剤の交換に多大な苦痛を与えるため、交換回数を少しでも減らすことが要求されるからである。従って、斯かる治療剤の滲出液吸収能は、できる限り高く継続的である方が望ましい。このような滲出液吸収能は、水溶性高分子の種類を選択することによって調節することもできる。
【0031】
水溶性高分子の配合比は、創傷用外用剤全体に対して2%以上であることが必要である。水溶性高分子の配合比が2%未満となると薬剤のゲル化が起こらず、創傷滲出液の持続的な吸収能が得られないからである。従って、十分な滲出液吸収能を享有させるには、水溶性高分子の配合比は5%以上であることが好ましく、更に10%以上であることが好ましく、更に20%以上であることが好ましく、更に30%以上であることが好ましく、更に40%以上であることが好ましく、更に50%以上であることが好ましく、特に好ましくは60%以上である。本発明の創傷用外用剤を軟膏剤として利用する場合には、軟膏剤全体質量に対して5%以上含有させることが好ましく、更に10%以上が好ましく、特に好ましくは15%以上である。水溶性高分子の配合比の上限は特に制限されないが、他の構成成分との兼合い等を考慮して、95%以下が好ましく、更に好ましくは90%以下である。
【0032】
本発明で使用される「架橋剤」は、外用剤として薬理上許容されるものであり、滲出液に対する充分な溶解性を示し、ゾル状の「水溶性高分子」を架橋してゲル化することができるものであれば、その種類は特に限定されない。例えば、カルボキシ基またはスルホン酸基を有する「水溶性高分子」に対しては多価金属塩が、水酸基を有するものに対してはホウ酸(その塩やホウ砂を含む),ジカルボン酸,ジアルデヒド等が使用され得る。尚、「架橋剤」は、滲出液のみに対しては充分な溶解性を示さないものであっても、滲出液と水溶性高分子である多価アルコール等との相互作用によって溶解性を示すものであればよい。
【0033】
「架橋剤」としては、多価金属塩を用いることが好ましい。入手が容易であり、また薬理上の挙動がよく調査されており、安全に使用することが可能だからである。そのような「多価金属塩」としては、例えば、アルミニウム含有架橋剤として酸化アルミニウム,酢酸アルミニウム,アルミニウムグリシネート,乳酸アルミニウム,カリウムミョウバン,ジヒドロキシアルミニウムアラントイナート,ショ糖硫酸エステルアルミニウム塩,含水ケイ酸アルミニウム,合成ケイ酸アルミニウム等;多価金属塩化物として塩化マグネシウム,塩化カルシウム等;多価金属臭化物として臭化マグネシウム,臭化カルシウム等;多価金属酸化物として酸化カルシウム,酸化アルミニウム等;有機酸多価金属塩として酢酸アルミニウム,アルミニウムグリシネート,乳酸アルミニウム等;ケイ酸類の多価金属塩としてケイ酸マグネシウム,含水ケイ酸アルミニウム,ケイ酸アルミン酸マグネシウム,メタケイ酸アルミン酸マグネシウム,合成ケイ酸アルミニウム等;アルミニウムおよびマグネシウム含有物として合成ヒドロタルサイト,水酸化アルミナマグネシウム等;及びこれらの2種以上の組み合わせを挙げることができる。
【0034】
架橋剤の配合量としては、創傷用外用剤全体に対して0.01%以上(好ましくは0.1%以上、更に好ましくは1%以上、更に好ましくは2%以上)、20%以下(好ましくは15%以下、更に好ましくは10%以下)であることが必要である。0.01%未満であると創傷滲出液を吸収した後の十分な架橋形成が達成されず、壊死組織の除去が困難となるからである。一方、20%以上を超えると、ゲル化した際にゲルそのものが堅くなりすぎて離水を起こし、滲出液の十分な吸収能が得られない。また、本発明の創傷用外用剤を軟膏剤とする場合には、水溶性高分子との接触を考慮すれば、架橋剤の配合量はより多い方が好ましい。
【0035】
適切な本発明の作用効果、即ち、ゲル化前およびゲル化後における創傷滲出液の十分な吸水能を有し、且つゲル化後において壊死組織を吸着しつつ使用後容易に除去できるという効果は、水溶性高分子の選択や組み合わせ、水溶性高分子と架橋剤の組み合わせ、架橋剤の選択や組み合わせ、及びこれら構成成分の含有量を、適宜工夫することによって発揮される。例えば、滲出液の存在により比較的容易にゲル化する組み合わせとして、その構造中にカルボキシル基やスルホン酸基などの酸性基を有する水溶性高分子と、多価金属塩である架橋剤との組み合わせを挙げることができる。
【0036】
本発明の構成成分である「水溶性高分子」と「架橋剤」は、共に創傷面からの滲出液に溶解され相互作用することにより、ゲル化する。従って、創傷表面に存在する壊死組織を内部に取り込んだまま充分な強度を有するゲルを形成することができるため、当初よりゲル状の物質が膨潤するのみである従来の治療剤よりも、壊死組織の除去能は著しく高い。
【0037】
本発明の創傷用外用剤は、水溶性高分子および架橋剤の他に、創傷治療のために既に使用されている医薬品の添加も可能である。例えば、滲出液の排出作用と共に静菌作用や肉芽増殖作用を有する糖類;雑菌の感染および増殖を防止する殺菌剤;トリプシン,ブロメライン,ストレプトキナーゼ,ストレプトドルナーゼ,フィブリノリジン,デオキシリボヌクレアーゼ等のタンパクや核酸の分解酵素;酸化亜鉛,アズレン等の消炎剤;塩化リゾチーム,トレチノイントコフェリル,プロスタグランジン,ブクラデシンナトリウム,アルクロキサ,繊維芽細胞増殖因子(FGF),肝細胞増殖因子(HGF)等の肉芽形成促進剤などを目的に応じて含有させればよい。また、吸水を更に補助するために、吸水性ポリマービーズを含有してもよい。
【0038】
本発明に含有される「殺菌剤」は、殺菌作用を有するものであれば特に限定されないが、薬理上許容されることが必要である。このような殺菌剤として、例えばスルファジアジン銀;ポビドンヨード,ヨウ素,ヨウ化物イオン塩等のヨウ素系殺菌剤;硫酸フラジオマイシン;アクリノール;クロルヘキシジン;塩化ベンザルコニウム;塩化ベンゼトニウム等を挙げることができる。これらのうち、ヨウ素系殺菌剤が好ましい。ヨウ素系殺菌剤は、高い抗微生物作用や化学的性状を有するからである。また、ヨウ素と共にヨウ化カリウムを含有せしめれば、安定性および水溶性を発揮することが可能となる。更に、本発明の構成成分である水溶性高分子は、ヨウ素を長期に亘り安定に保持することができるという作用効果をも有する。
【0039】
本発明に含有される「糖類」としては、例えば精製糖,グラニュー糖,白糖等のショ糖や、ソルビトール,マンニトール,果糖,ブドウ糖,キシリトール,乳糖,麦芽糖,マルチトール,トレハロース等の創傷治療効果を有する糖類を挙げることができる。これらの中で、グラニュー糖,白糖等のショ糖が、特に創傷治療効果が高い故、好適に使用され得る。
【0040】
「糖類」の含有量は、5%以上70%以下が好適である。5%未満であれば糖類の治療効果を充分に発揮することができない一方で、70%を超えると充分な強度を有するゲルを形成することができないからである。当該含有量としては、10%以上60%以下が更に好ましい。
【0041】
以上の添加物はゲル化能を有さないために、滲出液吸収後における外用剤全体の一塊形成を阻害する原因となる。しかし、本発明の創傷用外用剤は、優れたゲル化能を有するために、治療効果を有する添加物を含有せしめた場合であっても、使用後容易に除去することができ且つ壊死組織を吸着除去できる程の強度を有する実質的に一塊状なゲルを形成することができる。
【0042】
本発明の粉粒状創傷用外用剤は、粉粒状であるが故に可塑性を享有し、複雑な創傷面にも隈なく密着し、各々の部位でゲルに相転移することにより創傷部位を保護することができる。また、粉粒状であれば、軟膏剤として利用する場合に、軟膏剤全体に構成成分を均一分散させることが容易である。粉粒状を保つためには、その含有水分が3%以下であることが好ましい。水分含量が3%を超えると、水溶性高分子が溶解し架橋が進行することにより本外用剤の可塑性は失われてしまい、また、粉粒状製剤としての特性を発揮することができない場合があるからである。更に、長期の安定性などを考慮すれば、水分含量は2%以下(更には1%以下)であることが好ましい。
【0043】
ここで「粉粒状」とは、「粉状」および「粒状」の両方を含む概念であり、一般に「粉状」または「粒状」と認識されるものであれば特にその粒径は規定されない。但し、複雑な創傷面に密着できる程度に、その粒径は細かいことが求められる。
【0044】
本発明に係る粉粒状創傷用外用剤の使用態様としては、創傷部位に直接散布投与した後に滅菌ガーゼ等で被覆する方法などが考えられる。この様にガーゼ等と共に使用すれば、ゲル化した本発明の外用剤は、壊死組織を吸着したままガーゼ等と一緒に除去することが可能となる。即ち、全く創傷面に触れることなく使用後の外用剤を除去でき、且つ外用剤が創傷面に残留することが殆どないために洗浄作業が必要とされないことから、本発明の創傷用外用剤は、日常治療作業の利便性が限りなく高い。
【0045】
本発明の粉粒状創傷用外用剤は、そのまま散剤として利用することができるが、この場合には使用時に粉体が飛散し、シーツや着衣、あるいは皮膚や手を汚すことがある。従って、本発明の創傷用外用剤は、軟膏剤として利用すれば、粉粒状創傷用外用剤の特性を享有しつつ、且つ更に高度な実際の創傷治療の場においての利便性を発揮することができる。
【0046】
本発明の軟膏状創傷用外用剤は、粉粒状創傷用外用剤に流動性付与剤を添加し混合することによって製造することができる。ここで「流動性付与剤」とは、粉粒状剤に流動性を与えるものであり、且つ水溶性高分子および架橋剤の一方または両方を溶解せずゲル化を進行せしめないものをいう。このような「流動性付与剤」としては、医療上許容されるものであり、上記特性を有するものであれば特に限定されないが、例えばマクロゴール,グリセリン,ブタンジオール,プロピレングリコール,ワセリン,流動パラフィン,プラスチベースなどを挙げることができる。
【0047】
本発明の軟膏状創傷用外用剤の使用態様としては、創傷面に塗布してその上からガーゼ等により被覆したり、予め本外用剤を滅菌ガーゼ等に塗布しておき創傷面を覆うものが考えられる。尚、ガーゼ等への塗布は、粉粒剤よりも、伸展性を有する軟膏剤とした方が容易で利便性が高い。更に、本発明の軟膏状創傷用外用剤は、使用後においてガーゼ等と共に創傷面から容易に剥離することができるため、介護者に負担をかけることが少ない。
【0048】
本発明の創傷用外用剤は、滲出液が少ない創面に使用する際には、創面を生理的食塩水等で洗浄後、そのまま拭き取らずに使用したり、また濡れたガーゼを使用したりする使用態様が考えられる。また、軟膏剤として利用する場合には、ゲル化を促進するため使用前にあらかじめ本軟膏剤を水に浸漬してもよい。
【0049】
本発明の創傷用外用剤には上記の成分のほかに、必要に応じて賦形剤,pH調整剤(酒石酸等),緩衝剤,界面活性剤,湿潤剤,可塑剤,着色剤,防腐剤,香料,安定化剤等を通常の配合量で配合できる。
【0050】
【実施例】
次に、実施例および試験例により本発明を更に詳しく説明するが、これらは本発明を何ら限定するものではない。なお、本実施例および比較例における配合量の値は全て質量%である。
【0051】
(実施例1)粉粒状創傷用外用剤の調製
本発明の粉粒状創傷用外用剤を、散剤として以下の配合量で調製した。
【0052】
【表1】
Figure 2004083557
【0053】
(実施例2)軟膏状創傷用外用剤の調製
本発明の軟膏状創傷用外用剤を、以下の配合量で調製した。
【0054】
【表2】
Figure 2004083557
【0055】
(比較例1)
比較例として、以下の配合量で粉粒状および軟膏状の創傷用外用剤を調製した。
【0056】
【表3】
Figure 2004083557
【0057】
(比較例2)
比較例として、特公昭61−34829号公報(特許文献1)の記載に従い、当初よりゲル状物質である以下の外用剤を調製した。
【0058】
【表4】
Figure 2004083557
【0059】
上記配合により厚さ3mmのゲル板を調製し洗浄後、乾燥器中50℃で24時間乾燥した。これを粉砕してふるいをかけ、粒径0.2mm以下の粉粒状外用剤を調整した。
【0060】
(試験例1)
実施例1,2に示した製剤例1および4の外用剤を、それぞれ50gラミネートチューブに充填した後、湿度75%、温度40℃の安定性試験機に入れて、1ヶ月後と2ヶ月後に有効成分であるヨウ素含量への影響を調べた。ヨウ素量の測定は、「第十三改正日本薬局方解説書」廣川書店(1996年)のC−2606に記載の定量法に基づき行なった。また、2ヶ月後における外観を観察した。その結果を、充填時のヨウ素含量を100%として、残存するヨウ素含量を対初期値%として表5に示す。
【0061】
【表5】
Figure 2004083557
【0062】
表5に示すように、2ヶ月後におけるいずれの製剤も、外観上何の変化も見られず、また有効成分であるヨウ素が95%以上残存していた。従って、本発明の創傷用外用剤は、散剤としても軟膏剤として利用しても、長期間に亘ってヨウ素を安定に保持できることが明らかとなった。
【0063】
(試験例2)
本発明の外用剤である製剤例1と4、比較例として製剤例6〜8の外用剤を、豚の肉片に適量塗布してガーゼで覆い、常温で1日放置した後ガーゼを剥がし、それぞれの製剤が容易に除去できるか、および製剤の状態を観察した。結果を表6に示す。
【0064】
【表6】
Figure 2004083557
【0065】
表6の中列中、製剤がガーゼと共に容易に除去できた場合を○、できない場合を×、右列中、滲出液を吸収してゲル化していた状態を○、ゲル化しない状態を×とした。
【0066】
上記結果によれば、1日放置後、本発明の外用剤(製剤例1と4)は、滲出液の排出・吸収作用を示してゲル化し、ガーゼと共に容易に除去することができた。
【0067】
しかし一方、比較例である製剤例6と7は、滲出液排出作用を示しはしたがそれを保持することはできず、滲出液がガーゼに染み出していた。斯かる結果は、製剤例6と7を実際に使用すると滲出液がガーゼに染み出し、ひいてはシーツ等を濡らす結果となり、患者に不快感を与えることを示している。
【0068】
また、比較例である製剤例8は、元々ゲル状物質であり確かに滲出液を吸収して膨潤してはいたが、実質的な一塊を形成するには至らず、粒状物質が集合している状態であり粒子同士の結合は弱いものであるため、ガーゼと共に除去できるものではなかった。
【0069】
この結果より、本発明の創傷用外用剤は、散剤としても軟膏剤として利用しても、滲出液を吸収してゲル化することにより創傷面を保護することができ、また治療後においては容易に除去することができるという高い利便性を有していることが明確にされた。
【0070】
(試験例3)
ラットの背を除毛して直径1cmの円形に熱傷をつくり、ラットによる創傷モデルを作成した。本発明に係る外用剤である製剤例1および4と、比較例である製剤例6〜8の製剤を当該創傷モデルに500mg塗布し、ガーゼで覆って1日放置した。その間、ラットは拘束具により拘束した。その後ガーゼを剥がし、製剤が容易に除去できるか、および製剤の状態を観察した。結果を表7に示す。
【0071】
【表7】
Figure 2004083557
【0072】
表7中の記号の意は、表5と同義とする。
【0073】
本試験結果によれば、上記試験例2と同様に、本発明に係る外用剤は滲出液を排出吸収してゲル化し、高い治療効果と利便性を示すことができたが、比較例の外用剤では、滲出液がガーゼに染み出していた。また、製剤例8の状態も試験例2と同様であり、実質的な一塊を形成するには至っていなかった。
【0074】
この結果より、本発明の創傷用外用剤は、実際の創傷治療の場面においても、滲出液を吸収してゲル化することにより創傷面を保護することができ、また治療後においては容易に除去できることが明確となった。
【0075】
【発明の効果】
本発明の創傷用外用剤は、粉粒状または軟膏状であることから複雑な創傷面の細部にも隈なく密着することが可能であり、各創傷部位において優れた滲出液吸収作用を示し、その後ゲル化する。このゲル化によって創傷部位の保護が可能であり、且つその後も継続して滲出液を吸収することができるため、薬剤の交換回数を減らすことが可能であり、患者への負担を軽減することができる。また、ゲル化した本発明の創傷用外用剤は、充分な強度を有するために壊死組織を吸着除去することができ、糖類や殺菌剤などゲル化能を有しない治療剤を含有せしめても、使用後実質的に一塊状となって容易に除去することが可能である。更に、本発明の軟膏状創傷用外用剤は、実際の皮膚創傷治療の場において、より高い利便性を発揮することができる。
【0076】
このように本発明の創傷用外用剤および軟膏剤は、従来にない利便性等を有するため、重度の褥瘡,皮膚潰瘍,火傷等の皮膚創傷治療に有効である。

Claims (10)

  1. 皮膚創傷の治療および処置に使用される外用剤であり、水溶性高分子を2質量%以上(以下、特に断らない限り「質量%」を「%」として示す)および架橋剤を0.01%以上20%以下含有し、且つ該水溶性高分子が未架橋の状態であることを特徴とする粉粒状創傷用外用剤。
  2. 上記水溶性高分子を5%以上含有する請求項1に記載の粉粒状創傷用外用剤。
  3. 上記水溶性高分子がその構造中に酸性基を有するものであり、上記架橋剤が多価金属塩である請求項1または2に記載の粉粒状創傷用外用剤。
  4. 上記水溶性高分子がポリアクリル酸ナトリウムであり、上記架橋剤がアルミニウム含有架橋剤である請求項3に記載の粉粒状創傷用外用剤。
  5. 殺菌剤を0.1%以上10%以下含有する請求項1〜4のいずれかに記載の粉粒状創傷用外用剤。
  6. 上記殺菌剤が、ヨウ素系殺菌剤である請求項5に記載の粉粒状創傷用外用剤。
  7. 糖類を5%以上70%以下含有する請求項1〜6のいずれかに記載の粉粒状創傷用外用剤。
  8. 含有水分が3%以下である請求項1〜7のいずれかに記載の粉粒状創傷用外用剤。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の粉粒状創傷用外用剤および流動性付与剤を含有することを特徴とする軟膏状創傷用外用剤。
  10. 上記流動性付与剤がマクロゴールである請求項9に記載の軟膏状創傷用外用剤。
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