JP2004082369A - Laminated polyester film for prepaid card - Google Patents

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Satoshi Kitazawa
北澤 諭
Koji Kubo
久保 耕司
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Toyobo Film Solutions Ltd
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Teijin DuPont Films Japan Ltd
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Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a laminated polyester film for a prepaid card which is excellent in antistatic properties, back transferability, cutting resistance, blocking resistance, recovery properties and also excellent in the and adhesiveness with a leuco dye. <P>SOLUTION: The laminated polyester film for the prepaid card is constituted by applying an antistatic coating film, of which the swelling ratio in toluene is 250-700% and the surface resistivity value under a condition of a temperature of 23°C and a relative humidity of 50% is not more than 5×10<SP>11</SP>, to at least on one surface of the polyester film. <P>COPYRIGHT: (C)2004,JPO

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はプリペードカード用積層ポリエステルフィルムに関し、更に詳しくは感熱記録層との接着性、帯電防止性、背面転写性、耐削れ性、耐ブロッキング性、回収性、印刷性等に優れたプリペードカード用積層ポリエステルフィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】
磁気カードは、いわゆるキャッシュレスの便利さからクレジットカードとして利用され、金融機関では現金の自動入金、引き出し等、公共の通信、運輸機関ではテレホンカード、オレンジカード、イオカード、パスネット、バスカード等として使用され、最近では、パチンコ業界でパチンコカードとして使用され、普及している。
【0003】
一方、基材となるプラスチックフィルムとしては、耐水性、耐薬品性、機械的強度、寸法安定性、電気特性に優れたポリエステルフィルム、特にポリエチレンテレフタレートやポリエチレン−2,6−ナフタレートからなるフィルムが用いられ、或いは検討されているが、かかるポリエステルフィルムは帯電し易い欠点を有している。フィルムが帯電すると、その表面にゴミやほこりが付着し、品質上のトラブルが生じる。また、フィルム加工工程で有機溶剤を用いる場合には、帯電したフィルムからの放電により引火の危険が生じる。
【0004】
このような帯電による問題の対策として、ポリエステルフィルムに有機スルホン酸塩基等のアニオン性化合物、金属粉、カーボン粉等を練り込む方法や、ポリエステルフィルムの表面に金属化合物を蒸着する方法等が提案され、実用化されている。しかしながら、このような方法ではフィルムの透明性が低下してしまう問題や、加工コストが高いといった問題がある。
【0005】
また、別の方法として、フィルム表面に制電性塗膜を形成する方法が種々提案され、かつ実用化されている。この制電性塗膜に含有させる帯電防止剤としては、低分子型のものや高分子型のものが知られているが、それぞれ長短所を有する。そこで、帯電防止剤はその特性を用途に合わせて使い分けられる。例えば、低分子型の帯電防止剤としては、スルホン酸塩基を有する長鎖アルキル化合物(特開平4−28728号公報)等のような界面活性剤型のアニオン系帯電防止剤が知られており、また高分子型の帯電防止剤としては、主鎖にイオン化された窒素元素を有するポリマー(特開平3−255139号公報、特開平4−288127号公報、特開平6−320390号公報)や、スルホン酸塩基変性ポリスチレン(特開平5−320394号公報)等が知られている。
【0006】
しかしながら、低分子型の帯電防止剤を用いた帯電防止性塗膜では、帯電防止剤の一部が塗膜中を移動して界面に集積しフィルムの反対面等に移行する問題や、帯電防止性が経時的に低下するという問題がある。一方、高分子型の帯電防止剤を用いた帯電防止性塗膜では、良好な帯電防止性を得るために多量の帯電防止剤の配合が必要であるため、或いは膜厚の厚い帯電防止性塗膜を形成させることが必要であるため経済的でない。
【0007】
また、製品にならなかった屑フィルム(例えば、製造工程で切断除去したフィルム端部等)を回収し、フィルム製造用の再生材料として使用すると、溶融製膜の際に該再生材料中に含まれる塗膜成分が熱劣化し、得られたフィルムが著しく着色し実用性に欠ける(回収性が劣る)ものとなる等の問題が生じる。更に、フィルム同士が剥離し難い(ブロッキングする)、塗膜が削れ易い等の欠点が生じ、その解決が望まれている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、かかる従来技術の問題点を解消し、コロナ放電処理等の前処理を施すことなく低加工コストで帯電防止性塗膜を塗設でき、かつ優れた帯電防止性、背面転写性、耐削れ性、耐ブロッキング性、回収性を有すると共に、ロイコ染料との接着性に優れたプリペードカード用積層ポリエステルフィルムを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
すなわち本発明は、ポリエステルフィルムの少なくとも片面に、トルエンに対する膨潤率が250〜700%で、かつ23℃、相対湿度50%における、表面固有抵抗値が5×1011以下である帯電防止性塗膜が塗設されていることを特徴とするプリペードカード用積層ポリエステルフィルムである。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
【0011】
[ポリエステル]
本発明においてポリエステルとは、ジカルボン酸成分とグリコール成分とからつくられる線状飽和ポリエステルである。このジカルボン酸成分としては、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、4,4´−ジフェニルジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸を例示することができる。特にフィルムの機械的性質の点から、テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸が好ましい。
【0012】
また、このグリコール成分としてはエチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−へキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、ポリエチレングリコールを例示することができる。特にフィルムの剛直性の点から、エチレングリコールが好ましい。
【0013】
かかるポリエステルのうち、ポリエチレンテレフタレートあるいはポリエチレン−2,6−ナフタレートが機械的特性(例えば高ヤング率)に優れ、熱的特性(例えば耐熱寸法安定性)に優れたフィルムが得られるため好ましい。
【0014】
上記ポリエステルは、第三成分として上記ジカルボン酸成分あるいはグリコール成分を共重合したコポリエステルであってもよく、三官能以上の多価カルボン酸成分あるいはポリオール成分を得られるポリエステルが実質的に線状となる範囲(例えば、5mol%以下)で少量共重合したポリエステルであっても良い。
【0015】
かかるポリエステルは常法により作ることができ、ポリエステルの固有粘度が0.45dl/g以上であるとフィルムの剛性が大きい等の機械的特性が良好となるため好ましい。
【0016】
上記ポリエステルには、フィルムの滑り性を良好なものとするため、滑剤として平均粒径が0.01〜2.0μm程度の有機や無機の微粒子を、例えば0.01〜5重量%の配合割合で含有させることができる。
【0017】
本発明において、ポリエステルフィルムは、酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、カオリン、タルク、酸化チタン、硫酸バリウム等のような無機微粒子、架橋シリコーン樹脂、架橋ポリスチレン樹脂、架橋アクリル樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂等のような耐熱性ポリマーからなる有機微粒子、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン・プロピレンコポリマー、オレフィン系アイオノマーのような他の樹脂、着色剤、安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、蛍光増白剤等を必要に応じて含有することもできる。
【0018】
本発明におけるポリエステルフィルムは、白色顔料を5〜25重量%含んでいる白色ポリエステルフィルムが好ましいが、その表面光沢度は所望により、任意に選択することができる。白色顔料としては、例えば酸化チタン、硫酸バリウムを用いることができる。
【0019】
本発明におけるポリエステルフィルムの厚さは、好ましくは20〜500μm、更に好ましくは50〜450μm、特に好ましくは75〜300μmである。厚さが20μm未満ではフィルムの腰が弱くなり、フィルムが厚すぎ、例えば500μmを超えると製膜性が劣る傾向が見られ好ましくない。
【0020】
[塗膜]
本発明において、帯電防止性塗膜は、トルエンに対する膨潤率が250〜700%であることが必要である。膨潤率が250%未満であると帯電防止性塗膜の上に向ける感熱記録層との接着性が不足し、700%を超えると耐溶剤性が不足し、磁性層加工工程で、帯電防止塗膜が削れたり、接着性が悪くなる。帯電防止性塗膜は、23℃、相対湿度50%における、表面固有抵抗値が5×1011以下である。表面固有抵抗値が5×1011を越えると帯電防止効果が小さく、印刷等の工程で塵埃が付着し、印刷欠点になる可能性やプリペードカードとなった時のカードの搬送性が悪くなる。
【0021】
この帯電防止性塗膜は、ガラス転移温度−10〜40℃のアクリル共重合体(A)20〜70重量%、好ましくは35〜65重量%、式(1)で示される構造の繰り返し単位を主成分とする帯電防止剤(B)15〜60重量%、好ましくは20〜50重量%、オキサゾリン基を有する重合体(C)3〜25重量%、好ましくは5〜15重量%、及び界面活性剤(D)1〜15重量%、好ましくは3〜10重量%を含有することが好ましい。ここでの重量%は、帯電防止性塗膜の重量を100重量%としたときに各成分が帯電防止性塗膜占める重量割合である。
【0022】
【化3】

Figure 2004082369
【0023】
(但し、式(1)中のR、RはそれぞれH又はCH、Rは炭素数が2〜10のアルキレン基、R、Rはそれぞれ炭素数が1〜5の飽和炭化水素基、Rは炭素数が2〜10のアルキレン基、mは1〜20の数、nは1〜40の数、Yはハロゲンイオン、モノもしくはポリハロゲン化アルキルイオン、ナイトレートイオン、サルフェートイオン、アルキルサルフェートイオン、スルホネートイオン又はアルキルスルホネートイオンである。)
この帯電防止性塗膜は、水性塗液を、ポリエステルフィルムに塗布し、乾燥、延伸することにより、ポリエステルフィルムのうえに設けることができる。
【0024】
このとき用いる水性塗液は、ガラス転移温度−10〜40℃のアクリル共重合体(A)20〜70重量%、式(1)で示される構造の繰り返し単位を主成分とする帯電防止剤(B)15〜60重量%、オキサゾリン基を有する重合体(C)3〜25重量%、及び界面活性剤(D)1〜15重量%を含有する水性塗液であり、ガラス転移温度−10〜40℃のアクリル共重合体(A)35〜65重量%、帯電防止剤(B)20〜50重量%、オキサゾリン基を有する重合体(C)5〜15重量%、及び界面活性剤(D)3〜10重量%を含有する水性塗液であることが好ましい。ここでの重量%は、水性塗液の固形分の重量を100重量%としたときに各成分が固形分に占める重量割合である。
【0025】
本発明において、ガラス転移温度−10〜40℃のアクリル共重合体(A)(以下『重合体(A)』と略記することがある。)の塗膜中の割合は20〜70重量%、好ましくは35〜65重量%である。この割合が20重量%未満であると、帯電防止性塗膜(以下『塗膜』と略記することがある。)のポリエステルフィルムへの密着力が不足する。またこの割合が70重量%を超えると、帯電防止性積層ポリエステルフィルム(以下、『塗布フィルム』と略記することがある。)の耐ブロッキング性が悪化する。塗膜中の重合体(A)の下限は35重量%であることが塗膜のポリエステルフィルムへの密着性が特に良好になるため好ましく、上限は65重量%であることが塗布フィルムの耐ブロッキング性が特に良好になるため好ましい。
【0026】
本発明において、前記式(1)で示される帯電防止剤(B)(以下、『帯電防止剤(B)』と略記することがある。)の塗膜中の割合は15〜60重量%、20〜50重量%である。この割合が15重量%未満であると、塗布フィルムの帯電防止性が不足する。また、この割合が60重量%を超えると塗膜のポリエステルフィルムへの密着力が不足する。塗膜中における帯電防止剤(B)の割合の下限は20重量%であることが、塗布フィルムの帯電防止性が特に良好になるため好ましく、上限は50重量%であることが塗膜のポリエステルフィルムへの密着性が特に良好になるため好ましい。
【0027】
本発明において、オキサゾリン基を有する重合体(C)(以下『重合体(C)』と略記することがある。)の塗膜中の割合は3〜25重量%、好ましくは5〜15重量%である。この割合が3重量%未満であると塗膜の上にインキ層を積層した際に剪断接着性が不足する。また、この割合が25重量%を超えると塗膜のポリエステルフィルムへの密着力が不足し、塗布フィルムの耐ブロッキング性が不足する。塗膜中の重合体(C)の下限は5重量%であることが、剪断接着性が特に良好になるため好ましく、上限は15重量%であることが塗膜のポリエステルフィルムへの密着力や塗布フィルムの耐ブロッキング性が特に良好になるため好ましい。
【0028】
本発明において、界面活性剤(D)(以下、『界面活性剤(D)』と略記することがある。)の割合は1〜15重量%、好ましくは3〜10重量%である。この割合が1重量%未満であると、水性塗液のポリエステルフィルムへの濡れ性が不足する。また、この割合が15重量%を超えると塗膜のポリエステルフィルムへの密着力が不足し、塗布フィルムの耐ブロッキング性が不足する。塗膜中における界面活性剤(D)の割合の下限は3重量%であることが、水性塗液のポリエステルフィルムへの濡れ性が特に良好になるため好ましく、上限は10重量%であることが塗膜のポリエステルフィルムへの密着力や塗布フィルムの耐ブロッキング性が特に良好になるため好ましい。
【0029】
[アクリル共重合体(A)]
本発明においては、塗膜中のバインダー成分として、ガラス転移温度−10〜40℃のアクリル共重合体(A)を用いる。この重合体(A)の構成成分としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、2−ヒドロキシエチルアクリレート、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、グリシジルメタクリレート、アクリルメタクリレート、アクリルアミド、メタクリルアミド,N−メチロールメタクリルアミド、スチレン、酢酸ビニル、アクリルニトリル、メタクリルニトリル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、ジビニルベンゼン等の他の不飽和単量体等を例示できる。特に、トルエンに対する膨潤率のためのモノマーにはスチレン、アクリル酸−2−エチルヘキシルが好ましく、このモノマーの共重合割合は、スチレンが2〜40mol%、特に好ましくは5〜30mol%共重合されていることが好ましい。アクリル酸−2−エチルヘキシルでは10〜40mol%が好ましく、特に好ましくは、13〜30mol%共重合されていることが好ましい。それぞれの添加量については、下限以下では、トルエンに対する膨潤率が不足し、感熱記録層との接着性が不足し、上限以上では耐溶剤性が不足する。
【0030】
[帯電防止剤(B)]
本発明における帯電防止剤(B)は下記式(1)で示される構造を繰り返し単位とする化合物である。
【0031】
【化4】
Figure 2004082369
【0032】
(但し、式(1)中のR、RはそれぞれH又はCH、Rは炭素数が2〜10のアルキレン基、R、Rはそれぞれ炭素数が1〜5の飽和炭化水素基、Rは炭素数が2〜10のアルキレン基、mは1〜20の数、nは1〜40の数、Yはハロゲンイオン、モノもしくはポリハロゲン化アルキルイオン、ナイトレートイオン、サルフェートイオン、アルキルサルフェートイオン、スルホネートイオン又はアルキルスルホネートイオンである。)
帯電防止剤(B)のうち、式(1)中のYがRSO で示されるアルキルスルホネートイオン(但し、Rは炭素数が1〜5の飽和炭化水素基)であり、−(OR−のRがエチレン基であり、mが1〜20の数、−(RO)−のRがエチレン基であり、nが1〜40の数であるものは、塗膜とポリエステルフィルムとの接着性、塗膜の耐熱性が良好であり、特に塗布フィルムの制電性に優れるので好ましい。
【0033】
帯電防止剤(B)は、例えば下記の方法で好ましく製造することができる。すなわち、アクリル酸エステルモノマーを乳化重合により、重量平均分子量2000〜100000のポリアクリル酸エステルとし、次いでN,N−ジアルキルアミノアルキルアミン(例えば、N,N−ジメチルアミノプロピルアミン、N,N−ジエチルアミノプロピルアミン等)と反応させてアミド化し、最後に4級ヒドロキシアルキル化反応を行わせて4級カチオン対を導入することで製造できる。
【0034】
帯電防止剤(B)の平均分子量(数平均分子量)は、3000〜300000、更に5000〜100000であることが好ましい。この平均分子量が3000未満であると、帯電防止剤(B)の背面転写性が悪化する傾向があり、一方平均分子量が300000を超えると、水性塗液の粘度が高くなりすぎフィルムに均一に塗布し難くなるため好ましくない。
【0035】
帯電防止剤(B)は、前記式(1)中のYが、CHSO 、CSO 、またはCSO であり、−(OR−が−(OC−であり、かつmが1〜5であることが好ましい。また、−(RO)−が−(CO)−であり、かつnが1〜10であることが特に好ましい。
【0036】
[重合体(C)]
本発明における帯電防止性塗膜には、塗膜の耐溶剤性またはフィルムの耐ブロッキング性を良好な物とするため、オキサゾリン基を有する重合体(C)を配合する。この重合体(C)としては、特公昭63−48884号公報、特開平2−60941号公報、特開平2−99537号公報等に記載されている重合体、あるいはこれらに準じた重合体を挙げることができる。
【0037】
具体的には、下記一般式(2)で表わされる付加重合性オキサゾリン(a)、及び必要に応じて他のモノマー(b)を重合させて得られる重合体を挙げることができる。
【0038】
【化5】
Figure 2004082369
【0039】
(但し、式(2)中のR、R、RおよびR10は、それぞれ、水素、ハロゲン、アルキル基、アラルキル基、フェニル基および置換フェニル基から選ばれる置換基を示し、R11は付加重合性不飽和結合基を有する非環状有機基を示す。)
付加重合性オキサゾリン(a)の具体例としては、2−ビニル−2−オキサゾリン、2−ビニル−4−メチル−2−オキサゾリン、2−ビニル−5−メチル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−4−メチル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−5−メチル−2−オキサゾリンを挙げることができ、これらの1種または2種以上の混合物を使用することができる。これらの中、2−イソプロペニル−2−オキサゾリンが工業的に入手しやすく好適である。
【0040】
次に、付加重合性オキサゾリン以外のモノマー(b)としては、付加重合性オキサゾリン(a)と共重合可能なモノマーであれば特に制限はなく、例えば、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸ブチルなどのアクリル酸エステル、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸などの不飽和カルボン酸、アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどの不飽和ニトリル、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミドなどの不飽和アミド、、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどのビニルエステル、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテルなどのビニルエーテル、エチレン、プロピレンなどのα−オレフィン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニルなどの含ハロゲン−α,β−不飽和モノマー、スチレン、α−メチルスチレンなどのα,β−不飽和芳香族モノマーを挙げることができる。
【0041】
これらの1種または2種以上の混合物を使用することができるが、特にメタクリル酸メチル、メタクリルアミドが共重合されていることが好ましい。これら以外のモノマーが共重合されていてもよいが、いずれにしても重合体(C)を構成するモノマーの主要な3成分として、不可重合性のオキサゾリン含有モノマー、メタクリル酸メチル、メタクリルアミドが共重合されていることが好ましい。ここで言う主要な3成分という意味は、オキサゾリン含有共重合体を構成するモノマーの内、含有量の多いものから3成分と言う意味であり、他の共重合モノマーの存在は否定しない。更にオキサゾリン当量が80〜250g/当量であることが好ましい。また、オキサゾリン基を有する重合体は、水分散性、水溶性であることが好ましく、特に水溶性であることが好ましい。水と混合可能な有機溶媒を併用して、水分散性、水溶性を達成してもよい。
【0042】
付加重合性オキサゾリン(a)および必要に応じて少なくとも1種以上の他のモノマー(b)を用いて重合体を得るためには、従来から公知の重合法によって重合することができる。例えば、乳化重合法(重合触媒、水、界面活性剤およびモノマーを一括混合して重合する方法)、モノマー滴下法、多段重合法、プレエマルジョン法など各種の方法を採用できる。
【0043】
重合触媒は、従来から公知のものを使用することができる。例えば、過酸化水素、過硫酸カリウム、2,2´−アゾビス(2−アミノジプロパン)2塩酸塩など、通常のラジカル重合開始剤を挙げることができる。
【0044】
重合温度としては、通常0〜100℃、好ましくは50〜80℃、重合時間としては、通常1〜10時間である。
【0045】
付加重合性オキサゾリン(a)および少なくとも1種以上の他のモノマー(b)を用いて重合体を得る場合、付加重合性オキサゾリン(a)の配合量は全モノマーに対して0.5重量%以上の範囲で適宜決めることが好ましい。付加重合性オキサゾリン(a)の配合量が0.5重量%未満では、本発明の目的を達成することが困難となることがある。
【0046】
付加重合性オキサゾリン(a)からなる重合体は、塗膜を形成する組成物中に1〜20重量%、更に5〜10重量%含まれていることが好ましい。含有量が1重量%未満では、耐熱性、耐溶剤性、耐ブロッキング性が不十分であり、他方20重量%を超えると接着性が不十分となり好ましくない。
【0047】
[界面活性剤(D)]
本発明においては、塗膜とポリエステルフィルムとの接着性を強固なものとし、塗布フィルムの耐ブロッキング性を良好なものとするため、界面活性剤(D)を配合する。
【0048】
かかる界面活性剤(D)としては、例えばアルキレンオキサイド単独重合体、アルキレンオキサイド共重合体、脂肪族アルコール・アルキレンオキサイド付加物、多価アルコール脂肪族エステル、長鎖脂肪族アミドアルコール等のノニオン系界面活性剤、4級アンモニウム塩を有する化合物、アルキルピリジニウム塩を有する化合物、スルホン酸塩を有する化合物等のカチオン系又はアニオン系界面活性剤を挙げることができ、特にノニオン界面活性剤が塗膜とベースフィルムとの接着性や制電性ポリエステルフィルムの耐ブロッキング性に対する効果が優れるため好ましい。
【0049】
[水性塗液]
本発明において塗膜は、前記成分の組成物を含む水性塗液をポリエステルフィルムの少なくとも片面に塗布し、乾燥、延伸することにより塗設する。用いる塗液は、水を媒体とし、前記成分の組成物が溶解および/または分散されているもの(水性塗液)である。尚、水性塗液には、塗液の安定性を助ける目的で若干量の有機溶剤を含ませても良い。この有機溶剤としては、メチルエチルケトン、アセトン、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、シクロヘキサノン、n−ヘキサン、トルエン、キシレン、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノールを例示することができる。有機溶剤は複数種含まれていてもよい。
【0050】
本発明においては、好ましくは前記組成を含む水性塗液を用いて塗膜を塗設するが、この水性塗液には塗膜表面の滑り性を良好なものとし、かつフィルムの耐ブロッキング性を良好なものとするため、接着性等の特性を損なわない範囲で滑剤を添加することが好ましい。この滑剤としては、例えばポリスチレン樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、尿素樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂等の微粒子を好ましく挙げることができる。これらの樹脂の微粒子は、塗膜中に微粒子で含まれるものであれば熱可塑性であっても熱硬化性のものであってもよい。この微粒子の平均粒径は20〜80nmであり、含有量が5〜20重量%であることが好ましい。
【0051】
本発明において、水性塗液には本発明の目的を損なわない範囲で、紫外線吸収剤、顔料、潤滑剤、ブロッキング防止剤、水溶性高分子樹脂、オキサゾリン、メラミン、エポキシ、アジリジン等の架橋剤や他の帯電防止剤等の添加剤を配合することができる。
【0052】
本発明における水性塗液中の固形分濃度は、通常30重量%以下であり、更には0.5〜30重量%であることが好ましい。この割合が0.5重量%未満であると、ポリエステルフィルムへの塗れ性が不足し、また30重量%を超えると塗膜外観が悪化するので好ましくない。
【0053】
[塗膜の塗設]
本発明においては上述の成分を含む水性塗液をポリエステルフィルムの少なくとも片面に塗布するが、このフィルムとしては結晶配向が完了する前のポリエステルフィルムが好ましい。この配向結晶が完了する前のポリエステルフィルムとしては、ポリエステルを熱溶融してそのままフィルム状とした未延伸状フィルム、未延伸フィルムを縦方向または横方向のいずれかの方向に延伸した一軸延伸フィルム、未延伸フィルムを縦方向及び横方向の二方向に低倍率で延伸した更に延伸可能な二軸延伸フィルム(最終的に縦方向及び横方向に再延伸して配向結晶化を完了させる前の二軸延伸フィルム)を例示することができる。
【0054】
ポリエステルフィルムへの水性塗液の塗布方法としては、公知の任意の塗工法が適用できる。例えばロールコート法、グラビアコート法、マイクログラビアコート法、リバースコート法、ロールブラッシュ法、スプレーコート法、エアーナイフコート法、含浸法及びカーテンコート法を単独または組み合わせて適用すると良い。
【0055】
塗布量は走行しているフィルム1mあたり0.5〜50g、更には5〜30gが好ましい。最終乾燥塗膜(塗膜)の厚さとしては、0.02〜1μmが必要であり、好ましくは0.05〜0.8μmである。塗膜の厚さが0.02μm未満であると、帯電防止性が不十分となり、他方1μmを超えると、耐ブロッキング性が低下するので好ましくない。塗布はフィルムの用途に応じて片面のみに行うことも両面に行うこともできる。塗布後、乾燥することにより、均一な塗膜となる。
【0056】
[ポリエステルフィルム]
本発明においては、ポリエステルフィルムに水性塗液を塗布した後、乾燥、好ましくは延伸処理を行うが、この乾燥は90〜130℃で2〜20秒間行うのが好ましい。この乾燥は延伸処理の予熱処理ないし延伸時の加熱処理をかねることができる。ポリエステルフィルムの延伸処理は、温度70〜140℃で縦方向に2.5〜7倍、横方向に2.5〜7倍、面積倍率で8倍以上、更には9〜28倍延伸するのが好ましい。再延伸する場合には、1.05〜3倍の倍率で延伸するのが好ましい(但し、面積倍率は前記と同じ)。延伸後の熱固定処理は最終延伸温度より高く融点以下の温度で1〜30秒行うのが好ましい。例えばポリエチレンテレフタレートフィルムでは170〜240℃で2〜30秒熱固定するのが好ましい。
【0057】
かくして得られた帯電防止性積層ポリエステルフィルムは、塗布外観、帯電防止性、水系塗料との接着性、耐ブロッキング性、背面転写性、耐削れ性、回収性に優れたものであり、例えば磁気カード(例えばテレホンカード、プリペードカード)、ICカード、電子材料、グラフィック材料、製版フィルム、OHPフィルム、包装用フィルム、ラベルとして有用である。
【0058】
[磁気記録層]
本発明の積層ポリエステルフィルムには、帯電防止性塗膜のうえに磁気記録層を設けることができる。この磁気記録層は、代表例として以下のものを挙げることができる。すなわち磁性紛として、例えばγ−Fe、CrO、Co−γ−Fe、Fe、BaO・6FeO、メタル磁性紛等を用い、また、バインダーとして、例えば酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、PVCなどのビニル樹脂、アクリル樹脂、アクリロニトリル/ブタジエン共重合体などのゴム系樹脂、ニトロセルロースなどのセルロース系樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリウレタン系樹脂等を用い、更に必要に応じ分散剤、滑剤、安定剤、カーボン等の帯電防止剤、可塑剤等を混合した物を挙げることができる。
【0059】
[印刷インキ層]
本発明の積層ポリエステルフィルムには、帯電防止性塗膜のうえに印刷インキ層を設けることができる。この印刷インキ層は特に限定されないが、従来知られている紫外線硬化型印刷インキ、電子線硬化型インキ、感熱記録型インキ等を用いることができる。
【0060】
本発明の積層ポリエステルフィルムにおいては、帯電防止性塗膜の上に磁性層を設け、該磁性層面とは反対側のポリエステルフィルム面に紫外線硬化インキ層を設けることもできる。
【0061】
【実施例】
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。尚、実施例中の部は重量部を表わす。また、実施例における評価は次に示す方法で行った。
1.表面固有抵抗(帯電防止性)
サンプルフィルムの表面固有抵抗を、タケダ理研社製・固有抵抗測定器を使用し、測定温度23℃、測定湿度60%の条件で、印加電圧500Vで1分後の表面固有抵抗値(Ω/□)を測定する。尚、表面固有抵抗値は3×1012(Ω/□)以下が好ましく、3×1011以下が更に好ましい。
【0062】
2.感熱記録層接着性評価
フィルムの塗膜塗布面に下記に示す評価用塗料(感熱記録層塗料)をマイヤバーで乾燥後の厚さが、約10μmになるように塗布し、60℃で3分間乾燥して感熱記録層塗料塗膜を塗設する。次いでこの感熱記録層上にセロテープ(18mm幅;ニチバン製)を15cmの長さに貼り、この上を2Kgの手動式荷重ロールで一定の荷重を与え、密着させ、フィルムを固定してセロハンテープの一端を90゜方向に剥離することにより剥離接着力を評価する。接着性は次の基準で評価する。
ランクA:感熱記録層が全く剥離しない(感熱記録層接着性良好)
ランクB:塗膜と感熱記録層間が部分的に凝集破壊状に剥離する(感熱記録層接着性やや良好)
ランクC:塗膜と感熱記録層間が層状に剥離する(感熱記録層接着性不良)
評価用塗料:固形分換算で、
▲1▼染料(TG−11;日本化薬(株)製)        10重量部
▲2▼顕色剤(TG−SA;日本化薬(株)製)       20重量部
▲3▼メタクリル樹脂(BR−56;三菱レーヨン(株)製) 70重量部
▲4▼トルエン                      70重量部
感熱記録層塗料を得る。
【0063】
3.耐ブロッキング性
50mm幅に切断したサンプルフィルムの積層物塗膜塗設面と非塗設面とを重ねあわせ.50kg/cmの荷重下、60℃×80%RHにて17時間処理した後、塗設面と非塗設面との剥離力を測定し、耐ブロッキング性を下記の通り評価する。
ランクA:     剥離力≦10g(耐ブロッキング性良好)
ランクB: 10g<剥離力≦30g(耐ブロッキング性やや不良)
ランクC: 30g<剥離力    (耐ブロッキング性不良)
【0064】
4.背面転写性
サンプルフィルムの塗布面と非塗布面とを重ねて6kg/cmの荷重を加え、50℃×70%RHの条件で17時間処理した後、非塗布面の水接触角(θ:背面転写性の代用特性)を測定し、下記の基準により評価する。
ランクA:      θ≧55°(背面転写性良好)
ランクB:  55°>θ≧48°(背面転写性やや良好)
ランクC:  48°>θ    (背面転写性不良)
水接触角は上記サンプルフィルムを、非塗布面を上にして接触角測定装置(エルマ社製)にセットし、温度23℃の条件にて水滴を落下させてから1分後の接触角を読み取ることにより測定する。尚、背面転写性が全く無いフィルムの水接触角は60〜72°であり、背面転写性良好なフィルムの水接触角は55°以上であり、背面転写性が著しい(背面転写性不良)フィルムの水接触角は48°未満である。
【0065】
5.耐削れ性
20mm幅に切断したフィルムサンプルを用い、フィルムの塗膜面を直径10mmの円柱状ステンレス製固定バーにあてて200gの荷重を加えた状態で80m走行させた後、バーに付着した塗膜の白粉を観察し、耐削れ性を下記の通り評価する。
ランクA:バーに白粉の付着が無い(耐削れ性良好)
ランクB:バーに白粉がやや付着する(耐削れ性やや不良)
ランクC:バーに白粉が多量に付着する(耐削れ性不良)
【0066】
6.再生フィルムの着色度(回収性)
塗膜を設けないフィルムを粉砕し、押出機にて約300℃で溶融しチップ化し、次いで得られたチップを用いて溶融製膜し、ブランクフィルムを作成する。このフィルムの着色度をブランクとする。一方、積層物塗膜を設けたサンプルフィルムを粉砕し、押出機にて約300℃で溶融しチップ化し、次いで得られたチップを用いて溶融製膜し、再生フィルムを作成する。このフィルムの着色度を下記の基準により評価する。
ランクA:着色度がブランクフィルム並み
ランクB:フィルムがやや着色している
ランクC:フィルムの着色度が大で実用性に欠ける
【0067】
7.磁性塗料接着力
フィルムの塗膜塗布面に下記に示す評価用塗料(磁気塗料)をマイヤバーで乾燥後の厚さが、約4μmになるように塗布し、100℃で3分間乾燥して磁性塗料塗膜を塗設する。その後60℃で24時間エージングし、次いでスコッチテープNo.600(3M社製)巾12.7mm、長さ15cmを気泡の入らないように粘着し、その上をJISC2701(1975)記載の手動式荷重ロールでならし密着させ、テープ巾に切り出す。このサンプルの塗膜と磁気塗料塗膜と180°剥離した時の力を測定し、磁性塗料接着力とした。
評価用塗料:固形分換算で、
▲1▼ウレタン樹脂 ニッポラン2304(日本ポリウレタン製) 25部
▲2▼塩ビ・酢ビ樹脂 エスレックA(積水化学製)       50部
▲3▼分散剤  レシオンP (理研ビタミン製)         1部
▲4▼磁性剤  CTX−860(戸田化学製)        500部
をメチルエチルケトン/トルエン/シクロヘキサノン混合溶剤に溶解して40%液とし、サンドグラインダーで2時間分散する。その後架橋剤のコロネートL25部(固形分換算)を添加し、よく攪拌して磁性塗料を得る。
【0068】
8.UVインキの接着性
サンプルフィルムの塗膜塗設面に紫外線硬化型印刷インキ(東洋インキ製フラッシュドライFDO紅APN)をRIテスター(明製作所製)により印刷した後、中圧水銀灯(80W/cm、一灯式;日本電池製)UVキュア装置でキュアリングを行い、厚み3.0μmのUVインキ層を形成する。このUVインキ層上にセロテープ(18mm幅;ニチバン製)を15cmの長さに貼り、この上を2Kgの手動式荷重ロールで一定の荷重を与え、フィルムを固定してセロハンテープの一端を90゜方向に剥離することにより剥離接着力を評価する。接着性は次の基準で評価する。
ランクA:インキ層が全く剥離しない(インキ接着性良好)
ランクB:塗膜とインキ層間が部分的に凝集破壊状に剥離する(インキ接着性やや良好)
ランクC:塗膜とインキ層間が層状に剥離する(インキ接着性不良)
【0069】
9.オキサゾリン当量
オキサゾリンを含有する重合体の溶液を凍結乾燥し、これをH−MNRにて分析し、オキサゾリン基に由来する吸収ピーク強度、その他のモノマーに由来する吸収ピーク強度からオキサゾリン等量を算出した。
【0070】
10.二次転移点
デュポン製 Thermal Analyst 2000型 示差熱量計にて、20℃/分の昇温速度にて測定した。
11.膨潤率の測定
水性塗液、及びアクリル共重合体の水性液を、ジャーレに50g入れ、80℃で72時間乾燥し、乾燥膜を1cmに切り出し、重量を測定する。この重量をW0とする。切り出した乾燥膜を、トルエンの入った容器に1時間浸漬し、取り出し重量を測定する。この重量をW1とする。これより、下記の式から膨潤率を求める。
膨潤率(%)=(W1−W0)/W0×100
【0071】
[実施例1]
固有粘度(オルソクロロフェノール、35℃)0.65dl/gのポリエチレンテレフタレート(PET)90wt%と平均粒径0.4μmの酸化チタン10wt%からなる組成物を溶融して冷却ドラム上にキャストし、次いで得られた未延伸フィルムを縦方向に3.6倍延伸した。この一軸延伸フィルムの片面にメタクリル酸メチル(35mol%)、アクリル酸エチル(20mol%)、スチレン(15mol%)、及びアクリル酸2−エチルヘキシル(30mol%)から作成されたアクリル共重合体(数平均分子量:215000、Tg=21℃、トルエン膨潤率:480%)(A−1)55wt%、下記式(1−2)で示される繰り返し単位からなり、分子量27500の高分子帯電防止剤(B−1)30wt%、2−イソプロペニル−2−オキサゾリン(63mol%)、メタクリル酸メチル(14mol%)、メタクリルアミド(23mol%)からなるオキサゾリン基を含有する重合体(分子量:100000、Tg=100℃、オキサゾリン等量=150g(固形分)/等量)(C−1)10wt%、及びポリオキシエチレンラウリルエーテル(D−1)5wt%、からなる固形分組成の10wt%水性液を4g/m(wet)の塗布量でマイクログラビアコート法にてフィルムの片面に塗布した。乾燥後、横方向に3.6倍延伸し、230℃で熱処理して厚さ188μmのプリペードカード用積層ポリエステルフィルムを得た。このフィルムの特性を表2にまとめて示す。
【0072】
【化6】
Figure 2004082369
【0073】
[実施例2〜13]
塗布剤の種類と比率を表1に示すように変える以外は、実施例1と同様にしてプリペードカード用積層ポリエステルフィルムを得た。このフィルムの特性を表2に示す。
【0074】
尚、表1においてアクリル共重合体の種類(A−2、A−3、A−4、A−5、A−6)は、下記の化合物であることを示す。
(A−2):メタクリル酸メチル(40mol%)、アクリル酸エチル(30mol%)、アクリル酸ブチル(25mol%)、及びスチレン(5mol%)から作成されたアクリル共重合体(数平均分子量:235000、Tg=27℃、トルエン膨潤率:570%)
(A−3):メタクリル酸メチル(55mol%)、アクリル酸エチル(30mol%)、スチレン(10mol%)、及びN−メチロールメタクリルアミド(5mol%)から作成されたアクリル共重合体(数平均分子量:260000、Tg=53℃、トルエン膨潤率:800%)
(A−4):メタクリル酸メチル(10mol%)、アクリル酸エチル(5mol%)、アクリル酸ブチル(75mol%)、及びスチレン(10mol%)から作成されたアクリル共重合体(数平均分子量:260000、Tg=−22℃)
(A−5):メタクリル酸メチル(35mol%)、アクリル酸エチル(50mol%)、アクリロニトリル(10mol%)、及びN−メチロールメタクリルアミド(5mol%)から作成されたアクリル共重合体(数平均分子量:260000、Tg=28℃、トルエン膨潤率:120%)
(A−6):スチレン(50mol%)、アクリル酸−2−エチルヘキシル(50mol%)から作成されたアクリル共重合体(数平均分子量:240000、Tg=6℃、トルエン膨潤率:トルエンに溶解)
表1において、帯電防止剤(B−2)、オキサゾリン基を有する重合体(C−2、C−3)は、下記の化合物であることを示す。
(B−2):下記式(1−3)で示される繰り返し単位からなり、分子量29000の高分子帯電防止剤
【0075】
【化7】
Figure 2004082369
【0076】
(C−2):2−イソプロペニル−2−オキサゾリン(33mol%)、メタクリル酸メチル(15mol%)、メタクリルアミド(46mol%)、及びメタクリル酸エチレンオキサイド付加体(付加数:9)(6mol%)からなるオキサゾリン基を含有する重合体(分子量:70000、Tg=60℃、オキサゾリン等量=220g(固形分)/等量)
(C−3):2−イソプロペニル−2−オキサゾリン(20mol%)、スチレン(38mol%)、アクリル酸ブチル(42mol%)からなるオキサゾリン基を含有する重合体(分子量:80000、Tg=0℃、オキサゾリン等量=555g(固形分)/等量)
【0077】
[実施例14]
ポリエチレンテレフタレート(PET)をポリエチレンナフタレート(PEN:固有粘度0.60dl/g、Tg121℃)に変える以外は、実施例1と同様にしてプリペードカード用積層ポリエステルフィルムを得た。このフィルムの特性を表2にまとめて示す。
【0078】
[比較例1〜11]
塗布剤の種類と比率を表1に示すように変える以外は、実施例1と同様にしてプリペードカード用積層ポリエステルフィルムを得た。このフィルムの特性を表2にまとめて示す。
【0079】
[比較例12]
固形分組成をアクリル共重合体(A−1)70wt%、帯電防止剤をポリスチレンスルホン酸ナトリウム(B−3)25wt%、及びポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル(D−2)5wt%からなる組成に変更する以外は、実施例1と全く同様にしてプリペードカード用積層ポリエステルフィルムを得た。このフィルムの特性を表2にまとめて示す。
【0080】
[比較例13]
固形分組成をアクリル共重合体(A−1)70wt%、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(B−4)25wt%、及びポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル(D−2)5wt%からなる組成に変更する以外は、実施例1と全く同様にしてプリペードカード用積層ポリエステルフィルムを得た。このフィルムの特性を表2にまとめて示す。
【0081】
[比較例14]
実施例1において、組成物をコーテイングせずに得た二軸延伸ポリエステルフィルムの特性を表2にまとめて示す。
【0082】
【表1】
Figure 2004082369
【0083】
【表2】
Figure 2004082369
【0084】
【発明の効果】
本発明におけるプリペードカード用積層ポリエステルフィルムは、従来のものに比べて、感熱記録層との接着性に優れ、しかも低湿度下における帯電防止性、背面転写性、耐削れ性、耐ブロッキング性、回収性、印刷性等に優れた、磁気カード、例えばテレホンカード、オレンジカード、パチンコカード、磁気乗車券、ポイントカード、アミューズメントでの入場券等のフィルムとして有用である。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a laminated polyester film for a prepaid card, and more particularly to a prepaid card excellent in adhesiveness to a heat-sensitive recording layer, antistatic property, back transfer property, abrasion resistance, blocking resistance, recoverability, printability and the like. It relates to a laminated polyester film.
[0002]
[Prior art]
Magnetic cards are used as credit cards because of their so-called cashless convenience.Financial institutions use cash cards for automatic deposits and withdrawals, and public communications.Transportation companies use telephone cards, orange cards, IO cards, passnets, and bus cards. Used and recently used as a pachinko card in the pachinko industry and has become popular.
[0003]
On the other hand, as a plastic film as a base material, a polyester film excellent in water resistance, chemical resistance, mechanical strength, dimensional stability, and electrical properties, particularly a film made of polyethylene terephthalate or polyethylene-2,6-naphthalate is used. However, such polyester films have a disadvantage that they are easily charged. When the film is charged, dirt and dust adhere to the surface, causing quality problems. Further, when an organic solvent is used in the film processing step, there is a danger of ignition due to discharge from the charged film.
[0004]
As a countermeasure against such a problem due to charging, a method of kneading an anionic compound such as an organic sulfonate group, a metal powder, a carbon powder, or the like into a polyester film, a method of depositing a metal compound on the surface of the polyester film, and the like have been proposed. Has been put to practical use. However, such a method has a problem that the transparency of the film is reduced and a problem that the processing cost is high.
[0005]
As another method, various methods for forming an antistatic coating film on the film surface have been proposed and put to practical use. As the antistatic agent to be contained in the antistatic coating film, a low molecular weight type and a high molecular type are known, but each has advantages and disadvantages. Therefore, the antistatic agent can be properly used according to its characteristics. For example, as a low-molecular type antistatic agent, a surfactant type anionic antistatic agent such as a long-chain alkyl compound having a sulfonate group (JP-A-4-28728) is known. Polymer-type antistatic agents include polymers having an ionized nitrogen element in the main chain (JP-A-3-255139, JP-A-4-288127, JP-A-6-320390), and sulfone. Acid-base modified polystyrene (JP-A-5-320394) and the like are known.
[0006]
However, in the case of an antistatic coating film using a low-molecular-weight antistatic agent, there is a problem that part of the antistatic agent moves in the coating film, accumulates at the interface, and migrates to the opposite surface of the film. There is a problem that the property decreases with time. On the other hand, in the case of an antistatic coating film using a polymer type antistatic agent, a large amount of an antistatic agent must be blended in order to obtain good antistatic properties, or a thick antistatic coating is required. It is not economical because it is necessary to form a film.
[0007]
In addition, if a scrap film that did not become a product (for example, a film end portion cut and removed in a manufacturing process) is collected and used as a recycled material for film production, it is included in the recycled material during melt film formation. There are problems such as the coating film components being thermally degraded, and the resulting film being markedly colored and lacking in practicality (inferior in recoverability). In addition, disadvantages such as difficulty in peeling (blocking) between the films and easiness of shaving of the coating film occur, and a solution to the problem is desired.
[0008]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to solve the problems of the prior art, to apply an antistatic coating film at a low processing cost without performing a pretreatment such as a corona discharge treatment, and to provide excellent antistatic properties and back transfer. Another object of the present invention is to provide a laminated polyester film for a prepaid card having excellent properties, abrasion resistance, blocking resistance, and recoverability, and having excellent adhesion to a leuco dye.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
That is, according to the present invention, at least one surface of the polyester film has a swelling ratio with respect to toluene of 250 to 700%, a surface specific resistance value of 5 × 10 at 23 ° C. and a relative humidity of 50%.11A laminated polyester film for a prepaid card, which is provided with the following antistatic coating film.
[0010]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in detail.
[0011]
[polyester]
In the present invention, the polyester is a linear saturated polyester formed from a dicarboxylic acid component and a glycol component. Examples of the dicarboxylic acid component include terephthalic acid, isophthalic acid, 2,6-naphthalenedicarboxylic acid, hexahydroterephthalic acid, 4,4'-diphenyldicarboxylic acid, adipic acid, sebacic acid, and dodecanedicarboxylic acid. . Particularly, terephthalic acid and 2,6-naphthalenedicarboxylic acid are preferred from the viewpoint of the mechanical properties of the film.
[0012]
Examples of the glycol component include ethylene glycol, diethylene glycol, propylene glycol, 1,3-propanediol, 1,4-butanediol, neopentyl glycol, 1,6-hexanediol, cyclohexanedimethanol, and polyethylene glycol. be able to. Particularly, ethylene glycol is preferable from the viewpoint of the rigidity of the film.
[0013]
Among such polyesters, polyethylene terephthalate or polyethylene-2,6-naphthalate is preferred because a film having excellent mechanical properties (for example, high Young's modulus) and excellent thermal properties (for example, heat-resistant dimensional stability) can be obtained.
[0014]
The polyester may be a copolyester obtained by copolymerizing the dicarboxylic acid component or the glycol component as the third component, and the polyester from which a trifunctional or higher polyvalent carboxylic acid component or a polyol component is obtained is substantially linear. A polyester copolymerized in a small amount within a certain range (for example, 5 mol% or less) may be used.
[0015]
Such a polyester can be produced by a conventional method, and when the intrinsic viscosity of the polyester is 0.45 dl / g or more, the mechanical properties such as high rigidity of the film are improved, which is preferable.
[0016]
In the polyester, organic or inorganic fine particles having an average particle size of about 0.01 to 2.0 μm are used as a lubricant, for example, in an amount of 0.01 to 5% by weight to improve the slipperiness of the film. Can be contained.
[0017]
In the present invention, the polyester film is made of an inorganic fine particle such as silicon oxide, aluminum oxide, magnesium oxide, calcium carbonate, kaolin, talc, titanium oxide, barium sulfate, a crosslinked silicone resin, a crosslinked polystyrene resin, a crosslinked acrylic resin, and a urea resin. , Organic fine particles made of heat-resistant polymer such as melamine resin, other resins such as polyethylene, polypropylene, ethylene-propylene copolymer, olefin-based ionomer, coloring agent, stabilizer, antioxidant, ultraviolet absorber, fluorescence enhancement A whitening agent and the like can be contained as needed.
[0018]
The polyester film in the present invention is preferably a white polyester film containing 5 to 25% by weight of a white pigment, and the surface glossiness can be arbitrarily selected as desired. As the white pigment, for example, titanium oxide and barium sulfate can be used.
[0019]
The thickness of the polyester film in the present invention is preferably 20 to 500 μm, more preferably 50 to 450 μm, and particularly preferably 75 to 300 μm. If the thickness is less than 20 μm, the film becomes too stiff and the film is too thick, for example, if it exceeds 500 μm, the film-forming properties tend to be poor, which is not preferable.
[0020]
[Coating]
In the present invention, the antistatic coating film needs to have a swelling ratio of 250 to 700% with respect to toluene. If the swelling ratio is less than 250%, the adhesiveness to the heat-sensitive recording layer on the antistatic coating film is insufficient, and if it exceeds 700%, the solvent resistance is insufficient. The film is scraped or the adhesiveness deteriorates. The antistatic coating film has a surface specific resistance of 5 × 10 at 23 ° C. and 50% relative humidity.11It is as follows. Surface specific resistance value is 5 × 1011When the value exceeds, the antistatic effect is small, dust adheres in a process such as printing, and there is a possibility that a printing defect occurs, and the transportability of the card when it becomes a prepaid card deteriorates.
[0021]
This antistatic coating film contains 20 to 70% by weight, preferably 35 to 65% by weight of an acrylic copolymer (A) having a glass transition temperature of -10 to 40 ° C, and a repeating unit having a structure represented by the formula (1). 15 to 60% by weight, preferably 20 to 50% by weight of an antistatic agent (B) as a main component, 3 to 25% by weight, preferably 5 to 15% by weight of a polymer (C) having an oxazoline group, and surface activity The composition preferably contains 1 to 15% by weight, preferably 3 to 10% by weight of the agent (D). Here, the weight% is the weight ratio of each component to the antistatic coating film when the weight of the antistatic coating film is 100% by weight.
[0022]
Embedded image
Figure 2004082369
[0023]
(However, R in the formula (1)1, R2Is H or CH respectively3, R3Is an alkylene group having 2 to 10 carbon atoms, R4, R5Is a saturated hydrocarbon group having 1 to 5 carbon atoms,6Is an alkylene group having 2 to 10 carbon atoms, m is a number of 1 to 20, n is a number of 1 to 40, Y isIs a halogen ion, a mono- or polyhalogenated alkyl ion, a nitrate ion, a sulfate ion, an alkyl sulfate ion, a sulfonate ion or an alkyl sulfonate ion. )
This antistatic coating film can be provided on a polyester film by applying an aqueous coating solution to a polyester film, drying and stretching.
[0024]
The aqueous coating liquid used at this time is an acrylic copolymer (A) having a glass transition temperature of −10 to 40 ° C., 20 to 70% by weight, and an antistatic agent mainly composed of a repeating unit having a structure represented by the formula (1) ( B) An aqueous coating solution containing 15 to 60% by weight, a polymer having an oxazoline group (C) 3 to 25% by weight, and a surfactant (D) 1 to 15% by weight, and has a glass transition temperature of -10 to 10%. 35 to 65% by weight of acrylic copolymer (A) at 40 ° C, 20 to 50% by weight of antistatic agent (B), 5 to 15% by weight of polymer (C) having oxazoline group, and surfactant (D) It is preferably an aqueous coating liquid containing 3 to 10% by weight. Here, the weight% is a weight ratio of each component to the solid content when the weight of the solid content of the aqueous coating liquid is 100% by weight.
[0025]
In the present invention, the proportion of the acrylic copolymer (A) having a glass transition temperature of −10 to 40 ° C. (hereinafter sometimes abbreviated as “polymer (A)”) in the coating film is 20 to 70% by weight. Preferably it is 35 to 65% by weight. If the proportion is less than 20% by weight, the adhesion of the antistatic coating film (hereinafter sometimes abbreviated as “coating film”) to the polyester film is insufficient. If this proportion exceeds 70% by weight, the blocking resistance of the antistatic laminated polyester film (hereinafter sometimes abbreviated as “coating film”) deteriorates. The lower limit of the polymer (A) in the coating film is preferably 35% by weight because the adhesion of the coating film to the polyester film is particularly good, and the upper limit is 65% by weight. It is preferable because the property is particularly good.
[0026]
In the present invention, the proportion of the antistatic agent (B) represented by the above formula (1) (hereinafter sometimes abbreviated as “antistatic agent (B)”) in the coating film is 15 to 60% by weight, 20 to 50% by weight. When this proportion is less than 15% by weight, the antistatic property of the coated film is insufficient. If the proportion exceeds 60% by weight, the adhesion of the coating film to the polyester film becomes insufficient. The lower limit of the proportion of the antistatic agent (B) in the coating film is preferably 20% by weight because the antistatic property of the coated film is particularly good, and the upper limit is preferably 50% by weight. This is preferable because the adhesion to the film becomes particularly good.
[0027]
In the present invention, the proportion of the polymer (C) having an oxazoline group (hereinafter sometimes abbreviated as “polymer (C)”) in the coating film is 3 to 25% by weight, preferably 5 to 15% by weight. It is. If this proportion is less than 3% by weight, the shear adhesion becomes insufficient when the ink layer is laminated on the coating film. On the other hand, if the proportion exceeds 25% by weight, the adhesion of the coating film to the polyester film is insufficient, and the blocking resistance of the applied film is insufficient. The lower limit of the polymer (C) in the coating film is preferably 5% by weight because shear adhesion is particularly good, and the upper limit is 15% by weight. It is preferable because the coating film has particularly good blocking resistance.
[0028]
In the present invention, the ratio of the surfactant (D) (hereinafter sometimes abbreviated as “surfactant (D)”) is 1 to 15% by weight, preferably 3 to 10% by weight. If this proportion is less than 1% by weight, the wettability of the aqueous coating liquid to the polyester film will be insufficient. On the other hand, if this proportion exceeds 15% by weight, the adhesion of the coating film to the polyester film is insufficient, and the blocking resistance of the applied film is insufficient. The lower limit of the proportion of the surfactant (D) in the coating film is preferably 3% by weight because the wettability of the aqueous coating liquid to the polyester film is particularly good, and the upper limit is preferably 10% by weight. This is preferable because the adhesion of the coating film to the polyester film and the blocking resistance of the coating film become particularly good.
[0029]
[Acrylic copolymer (A)]
In the present invention, an acrylic copolymer (A) having a glass transition temperature of -10 to 40C is used as a binder component in the coating film. The constituent components of the polymer (A) include methyl acrylate, ethyl acrylate, butyl acrylate, 2-ethylhexyl acrylate, 2-hydroxyethyl acrylate, methyl methacrylate, ethyl methacrylate, butyl methacrylate, Other unsaturated monomers such as hydroxyethyl methacrylate, glycidyl methacrylate, acrylic methacrylate, acrylamide, methacrylamide, N-methylol methacrylamide, styrene, vinyl acetate, acrylonitrile, methacrylonitrile, vinyl chloride, vinylidene chloride, divinylbenzene, etc. Can be exemplified. In particular, styrene and 2-ethylhexyl acrylate are preferred as monomers for the swelling ratio with respect to toluene, and the copolymerization ratio of this monomer is such that styrene is copolymerized in an amount of 2 to 40 mol%, particularly preferably 5 to 30 mol%. Is preferred. In 2-ethylhexyl acrylate, 10 to 40 mol% is preferable, and particularly preferably, 13 to 30 mol% is copolymerized. When the amount of each addition is less than the lower limit, the swelling ratio with respect to toluene is insufficient, the adhesiveness to the heat-sensitive recording layer is insufficient, and when the amount is more than the upper limit, the solvent resistance is insufficient.
[0030]
[Antistatic agent (B)]
The antistatic agent (B) in the present invention is a compound having a structure represented by the following formula (1) as a repeating unit.
[0031]
Embedded image
Figure 2004082369
[0032]
(However, R in the formula (1)1, R2Is H or CH respectively3, R3Is an alkylene group having 2 to 10 carbon atoms, R4, R6Is a saturated hydrocarbon group having 1 to 5 carbon atoms,6Is an alkylene group having 2 to 10 carbon atoms, m is a number of 1 to 20, n is a number of 1 to 40, Y isIs a halogen ion, a mono- or poly-halogenated alkyl ion, a nitrate ion, a sulfate ion, an alkyl sulfate ion, a sulfonate ion or an alkyl sulfonate ion. )
In the antistatic agent (B), Y in the formula (1)Is R7SO3 An alkylsulfonate ion represented by the formula (where R7Is a saturated hydrocarbon group having 1 to 5 carbon atoms), and-(OR3)m-R3Is an ethylene group, m is a number of 1 to 20, and-(R6O)n-R6Is an ethylene group, and n is a number of 1 to 40, since the adhesiveness between the coating film and the polyester film and the heat resistance of the coating film are good, and particularly, the antistatic property of the coating film is excellent.
[0033]
The antistatic agent (B) can be preferably produced, for example, by the following method. That is, an acrylic acid ester monomer is converted into a polyacrylic acid ester having a weight average molecular weight of 2,000 to 100,000 by emulsion polymerization, and then N, N-dialkylaminoalkylamine (for example, N, N-dimethylaminopropylamine, N, N-diethylamino). Propylamine) to produce amidation, and finally a quaternary hydroxyalkylation reaction to introduce a quaternary cation pair.
[0034]
The average molecular weight (number average molecular weight) of the antistatic agent (B) is preferably 3,000 to 300,000, more preferably 5,000 to 100,000. When the average molecular weight is less than 3000, the back transferability of the antistatic agent (B) tends to deteriorate, while when the average molecular weight exceeds 300,000, the viscosity of the aqueous coating solution becomes too high and the aqueous coating solution is uniformly coated on the film. It is not preferable because it becomes difficult to perform.
[0035]
The antistatic agent (B) is represented by Y in the above formula (1).But CH3SO3 , C2H5SO3 Or C3H7SO3 And-(OR3)m-Is-(OC2H4)mAnd m is preferably 1 to 5. Also,-(R6O)n-Is-(C2H4O)nIt is particularly preferred that n is 1 to 10.
[0036]
[Polymer (C)]
The polymer (C) having an oxazoline group is blended with the antistatic coating film of the invention in order to improve the solvent resistance of the coating film or the blocking resistance of the film. Examples of the polymer (C) include polymers described in JP-B-63-48884, JP-A-2-60941, JP-A-2-9937, and the like, or polymers similar thereto. be able to.
[0037]
Specific examples include an addition-polymerizable oxazoline (a) represented by the following general formula (2) and, if necessary, a polymer obtained by polymerizing another monomer (b).
[0038]
Embedded image
Figure 2004082369
[0039]
(However, R in the formula (2)7, R8, R9And R10Represents a substituent selected from hydrogen, halogen, an alkyl group, an aralkyl group, a phenyl group and a substituted phenyl group,11Represents a non-cyclic organic group having an addition-polymerizable unsaturated bond group. )
Specific examples of the addition-polymerizable oxazoline (a) include 2-vinyl-2-oxazoline, 2-vinyl-4-methyl-2-oxazoline, 2-vinyl-5-methyl-2-oxazoline, and 2-isopropenyl- Examples thereof include 2-oxazoline, 2-isopropenyl-4-methyl-2-oxazoline, and 2-isopropenyl-5-methyl-2-oxazoline. One or a mixture of two or more of these can be used. it can. Among them, 2-isopropenyl-2-oxazoline is easily available industrially and is suitable.
[0040]
Next, the monomer (b) other than the addition-polymerizable oxazoline is not particularly limited as long as it is a monomer copolymerizable with the addition-polymerizable oxazoline (a). For example, methyl acrylate, methyl methacrylate, butyl acrylate Acrylates such as butyl methacrylate, unsaturated carboxylic acids such as acrylic acid, methacrylic acid and itaconic acid, unsaturated nitriles such as acrylonitrile and methacrylonitrile, acrylamide, methacrylamide, N-methylol acrylamide, N-methylol methacryl Unsaturated amides such as amides; vinyl esters such as vinyl acetate and vinyl propionate; vinyl ethers such as methyl vinyl ether and ethyl vinyl ether; α-olefins such as ethylene and propylene; vinyl chloride; vinylidene chloride; Halogen-containing -α, such alkenyl, beta-unsaturated monomers, styrene, alpha such as α- methylstyrene, can be mentioned beta-unsaturated aromatic monomer.
[0041]
One or a mixture of two or more of these can be used, but it is particularly preferable that methyl methacrylate and methacrylamide are copolymerized. Although monomers other than these may be copolymerized, in any case, non-polymerizable oxazoline-containing monomers, methyl methacrylate, and methacrylamide are the three main components constituting the polymer (C). It is preferably polymerized. The meaning of the main three components here means the three components from the monomer having a large content among the monomers constituting the oxazoline-containing copolymer, and the presence of other copolymerized monomers is not denied. Further, the oxazoline equivalent is preferably 80 to 250 g / equivalent. Further, the polymer having an oxazoline group is preferably water-dispersible and water-soluble, and particularly preferably water-soluble. Water dispersibility and water solubility may be achieved by using an organic solvent that can be mixed with water.
[0042]
In order to obtain a polymer using the addition-polymerizable oxazoline (a) and, if necessary, at least one or more other monomers (b), polymerization can be performed by a conventionally known polymerization method. For example, various methods such as an emulsion polymerization method (a method of collectively mixing and polymerizing a polymerization catalyst, water, a surfactant, and a monomer), a monomer dropping method, a multistage polymerization method, and a pre-emulsion method can be employed.
[0043]
Conventionally known polymerization catalysts can be used. Examples thereof include ordinary radical polymerization initiators such as hydrogen peroxide, potassium persulfate, and 2,2′-azobis (2-aminodipropane) dihydrochloride.
[0044]
The polymerization temperature is usually 0 to 100 ° C, preferably 50 to 80 ° C, and the polymerization time is usually 1 to 10 hours.
[0045]
When a polymer is obtained using the addition-polymerizable oxazoline (a) and at least one other monomer (b), the amount of the addition-polymerizable oxazoline (a) is 0.5% by weight or more based on all monomers. It is preferable to determine as appropriate within the range. If the amount of the addition-polymerizable oxazoline (a) is less than 0.5% by weight, it may be difficult to achieve the object of the present invention.
[0046]
The polymer comprising the addition-polymerizable oxazoline (a) is preferably contained in the composition for forming a coating film in an amount of 1 to 20% by weight, more preferably 5 to 10% by weight. When the content is less than 1% by weight, heat resistance, solvent resistance, and blocking resistance are insufficient, and when it exceeds 20% by weight, the adhesiveness is insufficient, which is not preferable.
[0047]
[Surfactant (D)]
In the present invention, a surfactant (D) is blended in order to strengthen the adhesion between the coating film and the polyester film and to improve the blocking resistance of the applied film.
[0048]
Examples of the surfactant (D) include nonionic interfaces such as alkylene oxide homopolymers, alkylene oxide copolymers, aliphatic alcohol / alkylene oxide adducts, polyhydric alcohol aliphatic esters, and long-chain aliphatic amide alcohols. Examples of the surfactant include a cationic or anionic surfactant such as a surfactant, a compound having a quaternary ammonium salt, a compound having an alkylpyridinium salt, and a compound having a sulfonic acid salt. It is preferable because it has excellent effects on the adhesion to the film and the blocking resistance of the antistatic polyester film.
[0049]
[Aqueous coating liquid]
In the present invention, the coating film is applied by applying an aqueous coating liquid containing the composition of the above-mentioned components to at least one surface of a polyester film, drying and stretching. The coating liquid to be used is one in which the composition of the above components is dissolved and / or dispersed using water as a medium (aqueous coating liquid). The aqueous coating liquid may contain a small amount of an organic solvent for the purpose of assisting the stability of the coating liquid. Examples of the organic solvent include methyl ethyl ketone, acetone, ethyl acetate, tetrahydrofuran, dioxane, cyclohexanone, n-hexane, toluene, xylene, methanol, ethanol, n-propanol, and isopropanol. A plurality of organic solvents may be contained.
[0050]
In the present invention, preferably, a coating film is applied using an aqueous coating solution containing the above-mentioned composition.However, the aqueous coating solution has good slipperiness on the coating film surface, and has an excellent blocking resistance. In order to obtain good properties, it is preferable to add a lubricant within a range that does not impair properties such as adhesiveness. Preferred examples of the lubricant include fine particles such as polystyrene resin, acrylic resin, melamine resin, silicone resin, fluorine resin, urea resin, benzoguanamine resin, polyamide resin, and polyester resin. The fine particles of these resins may be thermoplastic or thermosetting as long as the fine particles are contained in the coating film. The average particle diameter of the fine particles is preferably from 20 to 80 nm, and the content is preferably from 5 to 20% by weight.
[0051]
In the present invention, the aqueous coating liquid, within a range that does not impair the purpose of the present invention, a UV absorbent, a pigment, a lubricant, a blocking inhibitor, a water-soluble polymer resin, oxazoline, melamine, epoxy, a crosslinking agent such as aziridine and Other additives such as an antistatic agent can be blended.
[0052]
The solid content concentration in the aqueous coating liquid in the present invention is usually 30% by weight or less, and more preferably 0.5 to 30% by weight. If the proportion is less than 0.5% by weight, the coatability on a polyester film is insufficient, and if it exceeds 30% by weight, the appearance of the coating film is unfavorably deteriorated.
[0053]
[Coating of coating film]
In the present invention, the aqueous coating solution containing the above-mentioned components is applied to at least one surface of the polyester film, and the film is preferably a polyester film before the completion of the crystal orientation. As the polyester film before the completion of the oriented crystal, a non-stretched film obtained by hot-melting the polyester to form a film as it is, a uniaxially stretched film obtained by stretching the unstretched film in either the longitudinal direction or the transverse direction, A further stretchable biaxially stretched film obtained by stretching an unstretched film at a low magnification in two directions, that is, a longitudinal direction and a transverse direction. Stretched film).
[0054]
As a method for applying the aqueous coating liquid to the polyester film, any known coating method can be applied. For example, a roll coating method, a gravure coating method, a microgravure coating method, a reverse coating method, a roll brush method, a spray coating method, an air knife coating method, an impregnation method, and a curtain coating method may be applied alone or in combination.
[0055]
Coating amount is 1m of running film20.5 to 50 g, more preferably 5 to 30 g per unit. The thickness of the final dried coating film (coating film) needs to be 0.02 to 1 μm, and preferably 0.05 to 0.8 μm. When the thickness of the coating film is less than 0.02 μm, the antistatic property becomes insufficient. On the other hand, when the thickness exceeds 1 μm, the blocking resistance decreases, which is not preferable. Coating can be performed on only one side or both sides depending on the use of the film. After coating, the coating is dried to form a uniform coating.
[0056]
[Polyester film]
In the present invention, after the aqueous coating liquid is applied to the polyester film, drying, preferably stretching treatment is performed, and this drying is preferably performed at 90 to 130 ° C. for 2 to 20 seconds. This drying can serve as a pre-heat treatment for the stretching treatment or a heat treatment for the stretching. The stretching process of the polyester film is preferably performed at a temperature of 70 to 140 ° C. in the longitudinal direction by 2.5 to 7 times, in the transverse direction by 2.5 to 7 times, and in an area magnification of 8 times or more, and more preferably 9 to 28 times. preferable. When re-stretching, it is preferable to stretch at a magnification of 1.05 to 3 times (however, the area magnification is the same as described above). The heat setting after the stretching is preferably performed at a temperature higher than the final stretching temperature and lower than the melting point for 1 to 30 seconds. For example, in the case of a polyethylene terephthalate film, it is preferable to heat set at 170 to 240 ° C. for 2 to 30 seconds.
[0057]
The thus obtained antistatic laminated polyester film has excellent application appearance, antistatic properties, adhesion to water-based paints, blocking resistance, backside transferability, abrasion resistance, and recoverability. (For example, telephone cards, prepaid cards), IC cards, electronic materials, graphic materials, plate making films, OHP films, packaging films, and labels.
[0058]
[Magnetic recording layer]
In the laminated polyester film of the present invention, a magnetic recording layer can be provided on the antistatic coating film. As the magnetic recording layer, the following can be mentioned as typical examples. That is, as magnetic powder, for example, γ-Fe2O3, CrO2, Co-γ-Fe2O3, Fe3O4, BaO.6FeO3Using metal magnetic powder, etc., and as a binder, for example, vinyl resins such as vinyl acetate, polyvinylidene chloride, PVC, acrylic resins, rubber resins such as acrylonitrile / butadiene copolymer, and cellulose resins such as nitrocellulose; Examples thereof include a mixture of an epoxy resin, a phenol resin, and a polyurethane-based resin, and further, if necessary, a mixture of a dispersant, a lubricant, a stabilizer, an antistatic agent such as carbon, a plasticizer, and the like.
[0059]
[Printing ink layer]
In the laminated polyester film of the present invention, a printing ink layer can be provided on the antistatic coating film. The printing ink layer is not particularly limited, but conventionally known ultraviolet curable printing inks, electron beam curable inks, and thermosensitive recording inks can be used.
[0060]
In the laminated polyester film of the present invention, a magnetic layer may be provided on the antistatic coating film, and an ultraviolet curable ink layer may be provided on the polyester film surface opposite to the magnetic layer surface.
[0061]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described specifically with reference to Examples, but the present invention is not limited to the following Examples. The parts in the examples are parts by weight. The evaluation in the examples was performed by the following method.
1. Surface resistivity (antistatic)
The surface resistivity of the sample film was measured using a resistivity measurement device (manufactured by Takeda Riken Co., Ltd.) at a measurement temperature of 23 ° C. and a measurement humidity of 60% at an applied voltage of 500 V for 1 minute (Ω / □). ) Is measured. The surface resistivity is 3 × 1012(Ω / □) or less, preferably 3 × 1011The following are more preferred.
[0062]
2. Thermal recording layer adhesion evaluation
A paint for evaluation (heat-sensitive recording layer paint) shown below is applied to the coating surface of the film with a Myrbar so that the thickness after drying is about 10 μm, and dried at 60 ° C. for 3 minutes to be dried. Apply the coating. Next, a cellophane tape (18 mm width; made by Nichiban) was applied to the heat-sensitive recording layer to a length of 15 cm, a constant load was applied to the heat-sensitive recording layer with a 2 kg hand-operated load roll, and the film was fixed to fix the film. The peel adhesion is evaluated by peeling one end in the direction of 90 °. Adhesion is evaluated according to the following criteria.
Rank A: Thermal recording layer is not peeled off at all (good thermal recording layer adhesiveness)
Rank B: The coating film and the heat-sensitive recording layer are partially separated in a cohesive failure state (adhesion of the heat-sensitive recording layer is slightly good).
Rank C: The coating film and the heat-sensitive recording layer peeled off in a layered manner (poor adhesion of the heat-sensitive recording layer)
Evaluation paint: In terms of solid content,
(1) Dye (TG-11; manufactured by Nippon Kayaku Co., Ltd.): 10 parts by weight
(2) Developer (TG-SA; manufactured by Nippon Kayaku Co., Ltd.) 20 parts by weight
(3) methacrylic resin (BR-56; manufactured by Mitsubishi Rayon Co., Ltd.) 70 parts by weight
(4) Toluene 70 parts by weight
A heat-sensitive recording layer paint is obtained.
[0063]
3. Blocking resistance
The laminated film coating surface of the sample film cut to 50 mm width and the non-coated surface were overlapped. 50kg / cm2After treating at 60 ° C. × 80% RH for 17 hours under a load of, the peeling force between the coated surface and the non-coated surface is measured, and the blocking resistance is evaluated as follows.
Rank A: ΔPeel strength ≦ 10 g (good blocking resistance)
Rank B: 10 g <peeling force ≦ 30 g (slightly poor blocking resistance)
Rank C: {30 g <peeling force} (poor blocking resistance)
[0064]
4. Back transferability
6kg / cm by overlaying the coated and uncoated surfaces of the sample film2, And treated for 17 hours under the conditions of 50 ° C. × 70% RH. Then, the water contact angle (θ: substitute property of backside transferability) of the non-coated surface is measured and evaluated according to the following criteria.
Rank A: θ ≧ 55 ° (good backside transferability)
Rank B: 55 °> θ ≧ 48 ° (Slightly good backside transferability)
Rank C: {48 °> θ} (backside transferability is poor)
For the water contact angle, the sample film is set on a contact angle measuring device (manufactured by Elma) with the non-coated side facing up, and the contact angle is read one minute after dropping a water drop at a temperature of 23 ° C. Measurement. The water contact angle of the film having no backside transferability is 60 to 72 °, the water contact angle of the film having good backside transferability is 55 ° or more, and the backside transferability is remarkable (poor backside transferability). Has a water contact angle of less than 48 °.
[0065]
5. Scratch resistance
Using a film sample cut to a width of 20 mm, the coated surface of the film was applied to a cylindrical stainless steel fixed bar having a diameter of 10 mm, and was run for 80 m under a load of 200 g. Are observed, and the abrasion resistance is evaluated as follows.
Rank A: no white powder adhered to the bar (good abrasion resistance)
Rank B: White powder slightly adheres to the bar (slightly poor abrasion resistance)
Rank C: A large amount of white powder adheres to the bar (defective abrasion resistance)
[0066]
6. Color of recycled film (recoverability)
A film without a coating film is pulverized, melted at about 300 ° C. with an extruder to form chips, and then melt-formed using the obtained chips to form a blank film. The coloring degree of this film is defined as a blank. On the other hand, a sample film provided with a laminate coating film is pulverized, melted at about 300 ° C. by an extruder to form chips, and then melt-formed using the obtained chips to produce a reclaimed film. The degree of coloring of this film is evaluated according to the following criteria.
Rank A: The degree of coloring is comparable to that of a blank film
Rank B: The film is slightly colored
Rank C: The film has a high degree of coloring and lacks practicality
[0067]
7. Magnetic paint adhesion
The following paint for evaluation (magnetic paint) is applied to the coating surface of the film using a Myer bar so that the thickness after drying becomes about 4 μm, and dried at 100 ° C. for 3 minutes to apply the magnetic paint coating. Set up. Thereafter, aging was performed at 60 ° C. for 24 hours. A 600 (manufactured by 3M) width of 12.7 mm and a length of 15 cm are adhered so as not to contain air bubbles. The force when the coating film of this sample was peeled from the magnetic coating film by 180 ° was measured and defined as the magnetic coating adhesive force.
Evaluation paint: In terms of solid content,
(1) Urethane resin タ ン Nipporan 2304 (made by Nippon Polyurethane) ポ リ ウ レ タ ン 25 parts
▲ 2 ▼ PVC / Vinegar Resin S-Lec A (Sekisui Chemical) 50 parts
(3) Dispersant (Ratio P) (manufactured by RIKEN Vitamin) 1 part
(4) Magnetic agent (CTX-860 (Toda Chemical)) 500 parts
Is dissolved in a mixed solvent of methyl ethyl ketone / toluene / cyclohexanone to make a 40% solution, and dispersed with a sand grinder for 2 hours. Thereafter, 25 parts (in terms of solid content) of coronate L as a cross-linking agent are added and stirred well to obtain a magnetic paint.
[0068]
8. UV ink adhesion
After printing an ultraviolet-curing printing ink (flash dry FDO red APN made by Toyo Ink APN) on the coating surface of the sample film with an RI tester (manufactured by Meiji Seisakusho), a medium pressure mercury lamp (80 W / cm, single-lamp type; Japan) Curing is performed with a UV curing device (made by a battery) to form a 3.0 μm thick UV ink layer. A cellophane tape (18 mm width; made by Nichiban) was applied to the UV ink layer to a length of 15 cm, a constant load was applied on the UV ink layer with a 2 kg hand-operated load roll, the film was fixed, and one end of the cellophane tape was fixed at 90 °. The peel adhesion is evaluated by peeling in the direction. Adhesion is evaluated according to the following criteria.
Rank A: The ink layer is not peeled at all (good ink adhesion)
Rank B: The coating film and the ink layer are partially peeled in a cohesive failure state (ink adhesion is slightly good).
Rank C: The coating film and the ink layer are peeled off in layers (poor ink adhesion).
[0069]
9. Oxazoline equivalent
The solution of the oxazoline-containing polymer is lyophilized and1The product was analyzed by H-MNR, and the oxazoline equivalent was calculated from the absorption peak intensity derived from the oxazoline group and the absorption peak intensity derived from other monomers.
[0070]
10. Secondary transition point
It was measured at a heating rate of 20 ° C./min using a differential calorimeter (DuPont Thermal Analyst 2000 type).
11. Measurement of swelling ratio
50 g of the aqueous coating solution and the aqueous solution of the acrylic copolymer were placed in a jar and dried at 80 ° C. for 72 hours to form a dry film of 1 cm.2Cut out and weigh. This weight is designated as W0. The cut dry film is immersed in a container containing toluene for 1 hour, taken out and the weight is measured. This weight is defined as W1. From this, the swelling ratio is determined from the following equation.
Swelling rate (%) = (W1-W0) / W0 × 100
[0071]
[Example 1]
A composition comprising 90 wt% of polyethylene terephthalate (PET) having an intrinsic viscosity (orthochlorophenol, 35 ° C.) of 0.65 dl / g and 10 wt% of titanium oxide having an average particle diameter of 0.4 μm is melted and cast on a cooling drum, Next, the obtained unstretched film was stretched 3.6 times in the machine direction. An acrylic copolymer (number average) formed from methyl methacrylate (35 mol%), ethyl acrylate (20 mol%), styrene (15 mol%), and 2-ethylhexyl acrylate (30 mol%) on one surface of the uniaxially stretched film. Molecular weight: 215000, Tg = 21 ° C., toluene swelling ratio: 480%) (A-1) 55 wt%, composed of a repeating unit represented by the following formula (1-2) and having a molecular weight of 27,500 and a polymer antistatic agent (B- 1) A polymer containing an oxazoline group consisting of 30 wt%, 2-isopropenyl-2-oxazoline (63 mol%), methyl methacrylate (14 mol%), and methacrylamide (23 mol%) (molecular weight: 100,000, Tg = 100 ° C.) , Oxazoline equivalent = 150 g (solid content) / equivalent) (C-1) 10 wt% Polyoxyethylene lauryl ether (D-1) 5wt%, the 10 wt% aqueous solution of solid composition comprising a 4g / m2(Wet) was applied to one side of the film by a microgravure coating method. After drying, the film was stretched 3.6 times in the transverse direction and heat-treated at 230 ° C. to obtain a 188 μm-thick laminated polyester film for a prepaid card. Table 2 summarizes the properties of this film.
[0072]
Embedded image
Figure 2004082369
[0073]
[Examples 2 to 13]
A laminated polyester film for a prepaid card was obtained in the same manner as in Example 1, except that the type and ratio of the coating agent were changed as shown in Table 1. The properties of this film are shown in Table 2.
[0074]
In Table 1, the types (A-2, A-3, A-4, A-5, and A-6) of the acrylic copolymer indicate the following compounds.
(A-2): Acrylic copolymer made from methyl methacrylate (40 mol%), ethyl acrylate (30 mol%), butyl acrylate (25 mol%), and styrene (5 mol%) (number average molecular weight: 235000) , Tg = 27 ° C, toluene swelling ratio: 570%)
(A-3): Acrylic copolymer (number average molecular weight) prepared from methyl methacrylate (55 mol%), ethyl acrylate (30 mol%), styrene (10 mol%), and N-methylol methacrylamide (5 mol%) : 260,000, Tg = 53 ° C, toluene swelling ratio: 800%)
(A-4): Acrylic copolymer made from methyl methacrylate (10 mol%), ethyl acrylate (5 mol%), butyl acrylate (75 mol%), and styrene (10 mol%) (number average molecular weight: 260,000) , Tg = -22 ° C)
(A-5): Acrylic copolymer (number average molecular weight) prepared from methyl methacrylate (35 mol%), ethyl acrylate (50 mol%), acrylonitrile (10 mol%), and N-methylol methacrylamide (5 mol%) : 260,000, Tg = 28 ° C, toluene swelling ratio: 120%)
(A-6): Acrylic copolymer prepared from styrene (50 mol%) and 2-ethylhexyl acrylate (50 mol%) (number average molecular weight: 240,000, Tg = 6 ° C., toluene swelling ratio: dissolved in toluene)
In Table 1, the antistatic agent (B-2) and the polymer having an oxazoline group (C-2, C-3) are the following compounds.
(B-2): a polymer antistatic agent having a molecular weight of 29000 and comprising a repeating unit represented by the following formula (1-3)
[0075]
Embedded image
Figure 2004082369
[0076]
(C-2): 2-isopropenyl-2-oxazoline (33 mol%), methyl methacrylate (15 mol%), methacrylamide (46 mol%), and an ethylene oxide methacrylate adduct (addition number: 9) (6 mol%) ) -Containing polymer having an oxazoline group (molecular weight: 70000, Tg = 60 ° C., oxazoline equivalent = 220 g (solid content) / equivalent)
(C-3): 2-isopropenyl-2-oxazoline (20 mol%), a polymer containing an oxazoline group consisting of styrene (38 mol%) and butyl acrylate (42 mol%) (molecular weight: 80000, Tg = 0 ° C.) , Oxazoline equivalent = 555 g (solid content) / equivalent)
[0077]
[Example 14]
A laminated polyester film for a prepaid card was obtained in the same manner as in Example 1, except that polyethylene terephthalate (PET) was changed to polyethylene naphthalate (PEN: intrinsic viscosity: 0.60 dl / g, Tg: 121 ° C.). Table 2 summarizes the properties of this film.
[0078]
[Comparative Examples 1 to 11]
A laminated polyester film for a prepaid card was obtained in the same manner as in Example 1, except that the type and ratio of the coating agent were changed as shown in Table 1. Table 2 summarizes the properties of this film.
[0079]
[Comparative Example 12]
The solid content is 70% by weight of the acrylic copolymer (A-1), the antistatic agent is 25% by weight of sodium polystyrenesulfonate (B-3), and 5% by weight of polyoxyethylene nonylphenyl ether (D-2). Except for the change, a laminated polyester film for a prepaid card was obtained in exactly the same manner as in Example 1. Table 2 summarizes the properties of this film.
[0080]
[Comparative Example 13]
Except that the solid content composition is changed to a composition comprising 70% by weight of an acrylic copolymer (A-1), 25% by weight of sodium dodecylbenzenesulfonate (B-4), and 5% by weight of polyoxyethylene nonylphenyl ether (D-2). In the same manner as in Example 1, a laminated polyester film for a prepaid card was obtained. Table 2 summarizes the properties of this film.
[0081]
[Comparative Example 14]
Table 2 summarizes the properties of the biaxially stretched polyester film obtained in Example 1 without coating the composition.
[0082]
[Table 1]
Figure 2004082369
[0083]
[Table 2]
Figure 2004082369
[0084]
【The invention's effect】
The laminated polyester film for a prepaid card according to the present invention has better adhesiveness to a heat-sensitive recording layer than conventional ones, and also has antistatic properties under low humidity, back transferability, abrasion resistance, blocking resistance, and recovery. It is useful as a film of a magnetic card, such as a telephone card, an orange card, a pachinko card, a magnetic ticket, a point card, an admission ticket for amusement, etc., which has excellent properties and printability.

Claims (11)

ポリエステルフィルムの少なくとも片面に、トルエンに対する膨潤率が250〜700%で、かつ23℃、相対湿度50%における、表面固有抵抗値が5×1011以下である帯電防止性塗膜が塗設されていることを特徴とするプリペードカード用積層ポリエステルフィルム。An antistatic coating film having a swelling ratio to toluene of 250 to 700% and a specific surface resistance of 5 × 10 11 or less at 23 ° C. and a relative humidity of 50% is applied to at least one surface of the polyester film. A laminated polyester film for a prepaid card. 帯電防止性塗膜が、ガラス転移温度−10〜40℃のアクリル共重合体(A)20〜70重量%、下記式(1)で示される構造の繰り返し単位を主成分とする帯電防止剤(B)15〜60重量%、オキサゾリン基を有する重合体(C)3〜25重量%、及び界面活性剤(D)1〜15重量%を含有する塗膜である、請求項1記載のプリペードカード用積層ポリエステルフィルム。
Figure 2004082369
(但し、式(1)中のR、RはそれぞれH又はCH、Rは炭素数が2〜10のアルキレン基、R、Rはそれぞれ炭素数が1〜5の飽和炭化水素基、Rは炭素数が2〜10のアルキレン基、mは1〜20の数、nは1〜40の数、Yはハロゲンイオン、モノもしくはポリハロゲン化アルキルイオン、ナイトレートイオン、サルフェートイオン、アルキルサルフェートイオン、スルホネートイオン又はアルキルスルホネートイオンである。)
The antistatic coating film is composed of 20 to 70% by weight of an acrylic copolymer (A) having a glass transition temperature of -10 to 40 ° C, and an antistatic agent mainly composed of a repeating unit having a structure represented by the following formula (1) ( The prepaid card according to claim 1, which is a coating film containing B) 15 to 60% by weight, a polymer having an oxazoline group (C) 3 to 25% by weight, and a surfactant (D) 1 to 15% by weight. For laminated polyester film.
Figure 2004082369
(However, in the formula (1), R 1 and R 2 are each H or CH 3 , R 3 is an alkylene group having 2 to 10 carbon atoms, and R 4 and R 5 are each a saturated carbon atom having 1 to 5 carbon atoms. A hydrogen group, R 6 is an alkylene group having 2 to 10 carbon atoms, m is a number of 1 to 20, n is a number of 1 to 40, Y is a halogen ion, a mono- or polyhalogenated alkyl ion, a nitrate ion, It is a sulfate ion, an alkyl sulfate ion, a sulfonate ion or an alkyl sulfonate ion.)
帯電防止性塗膜が、ガラス転移温度−10〜40℃のアクリル共重合体(A)20〜70重量%、下記式(1)で示される構造の繰り返し単位を主成分とする帯電防止剤(B)15〜60重量%、オキサゾリン基を有する重合体(C)3〜25重量%、及び界面活性剤(D)1〜15重量%を含有する水性塗液を、ポリエステルフィルムに塗布し、乾燥、延伸して得られる帯電防止性塗膜である、請求項1記載のプリペードカード用積層ポリエステルフィルム。
Figure 2004082369
(但し、式(1)中のR、RはそれぞれH又はCH、Rは炭素数が2〜10のアルキレン基、R、Rはそれぞれ炭素数が1〜5の飽和炭化水素基、Rは炭素数が2〜10のアルキレン基、mは1〜20の数、nは1〜40の数、Yはハロゲンイオン、モノもしくはポリハロゲン化アルキルイオン、ナイトレートイオン、サルフェートイオン、アルキルサルフェートイオン、スルホネートイオン又はアルキルスルホネートイオンである。)
The antistatic coating film is composed of 20 to 70% by weight of an acrylic copolymer (A) having a glass transition temperature of -10 to 40 ° C, and an antistatic agent mainly composed of a repeating unit having a structure represented by the following formula (1) ( B) An aqueous coating liquid containing 15 to 60% by weight, 3 to 25% by weight of a polymer having an oxazoline group (C), and 1 to 15% by weight of a surfactant (D) is applied to a polyester film and dried. The laminated polyester film for a prepaid card according to claim 1, which is an antistatic coating film obtained by stretching.
Figure 2004082369
(However, in the formula (1), R 1 and R 2 are each H or CH 3 , R 3 is an alkylene group having 2 to 10 carbon atoms, and R 4 and R 5 are each a saturated carbon atom having 1 to 5 carbon atoms. A hydrogen group, R 6 is an alkylene group having 2 to 10 carbon atoms, m is a number of 1 to 20, n is a number of 1 to 40, Y is a halogen ion, a mono- or polyhalogenated alkyl ion, a nitrate ion, It is a sulfate ion, an alkyl sulfate ion, a sulfonate ion or an alkyl sulfonate ion.)
水性塗液が、ガラス転移温度−10〜40℃のアクリル共重合体(A)35〜65重量%、帯電防止剤(B)20〜50重量%、オキサゾリン基を有する重合体(C)5〜15重量%、及び界面活性剤(D)3〜10重量%を含有する水性塗液である、請求項3記載のプリペードカード用積層ポリエステルフィルム。Aqueous coating liquid contains 35 to 65% by weight of acrylic copolymer (A) having a glass transition temperature of -10 to 40 ° C, 20 to 50% by weight of antistatic agent (B), and 5 to 10% of polymer (C) having oxazoline group. The laminated polyester film for a prepaid card according to claim 3, which is an aqueous coating solution containing 15% by weight and 3 to 10% by weight of a surfactant (D). アクリル共重合体(A)が、スチレンを2〜40mol%及び/またはアクリル酸−2−エチルヘキシルを10〜40mol%共重合したアクリル共重合体である、請求項2または3記載のプリペードカード用積層ポリエステルフィルム。The laminate for a prepaid card according to claim 2 or 3, wherein the acrylic copolymer (A) is an acrylic copolymer obtained by copolymerizing 2 to 40 mol% of styrene and / or 10 to 40 mol% of 2-ethylhexyl acrylate. Polyester film. オキサゾリン基を有する重合体(C)が、水溶性であり、ガラス転移温度が50〜120℃であり、オキサゾリン等量が80〜250g/等量である請求項2または3記載のプリペードカード用積層ポリエステルフィルム。The laminate for a prepaid card according to claim 2 or 3, wherein the polymer (C) having an oxazoline group is water-soluble, has a glass transition temperature of 50 to 120C, and has an oxazoline equivalent of 80 to 250 g / equivalent. Polyester film. オキサゾリン基を有する重合体(C)が、メタクリル酸メチル及びメタクリルアミドを共重合成分とする請求項2または3記載のプリペードカード用積層ポリエステルフィルム。The laminated polyester film for a prepaid card according to claim 2 or 3, wherein the polymer (C) having an oxazoline group contains methyl methacrylate and methacrylamide as copolymer components. ポリエステルフィルムがポリエチレンテレフタレートフィルムまたはポリエチレン−2,6−ナフタレートフィルムである請求項1記載のプリペードカード用積層ポリエステルフィルム。The laminated polyester film for a prepaid card according to claim 1, wherein the polyester film is a polyethylene terephthalate film or a polyethylene-2,6-naphthalate film. ポリエステルフィルムが白色顔料を5〜25重量%含有する白色ポリエステルフィルムである請求項1記載のプリペードカード用積層ポリエステルフィルム。The laminated polyester film for a prepaid card according to claim 1, wherein the polyester film is a white polyester film containing 5 to 25% by weight of a white pigment. 帯電防止性塗膜の上に磁性層を設け、該磁性層面とは反対側のポリエステルフィルム面に紫外線硬化インキ層を設けた請求項9に記載のプリペードカード用積層ポリエステルフィルム。The laminated polyester film for a prepaid card according to claim 9, wherein a magnetic layer is provided on the antistatic coating film, and an ultraviolet curable ink layer is provided on the polyester film surface opposite to the magnetic layer surface. 帯電防止性塗膜の上に紫外線硬化インキ層または熱硬化性インキ層を設けた請求項10に記載のプリペードカード用積層ポリエステルフィルム。The laminated polyester film for a prepaid card according to claim 10, wherein an ultraviolet curable ink layer or a thermosetting ink layer is provided on the antistatic coating film.
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011126957A (en) * 2009-12-16 2011-06-30 Toyobo Co Ltd Easily adhesive thermoplastic resin film
KR20210126577A (en) 2019-02-13 2021-10-20 도요보 가부시키가이샤 laminated polyester film
KR20210145190A (en) 2019-03-26 2021-12-01 도요보 가부시키가이샤 laminated polyester film
CN115612396A (en) * 2022-12-19 2023-01-17 潍坊恒彩数码影像材料有限公司 Degradable thermosensitive film coating based on gamma-cyclodextrin modified cellulose and preparation method thereof

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