JP2004080062A - ドライエッチング装置 - Google Patents

ドライエッチング装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2004080062A
JP2004080062A JP2003401714A JP2003401714A JP2004080062A JP 2004080062 A JP2004080062 A JP 2004080062A JP 2003401714 A JP2003401714 A JP 2003401714A JP 2003401714 A JP2003401714 A JP 2003401714A JP 2004080062 A JP2004080062 A JP 2004080062A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
plasma
dry etching
etching apparatus
magnetic field
sample
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2003401714A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4246610B2 (ja
JP2004080062A5 (ja
Inventor
Naoyuki Koto
小藤 直行
Masashi Mori
森 政士
Katanobu Yokogawa
横川 賢悦
Naoshi Itabashi
板橋 直志
Kazunori Tsujimoto
辻本 和典
Shinichi Taji
田地 新一
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP2003401714A priority Critical patent/JP4246610B2/ja
Publication of JP2004080062A publication Critical patent/JP2004080062A/ja
Publication of JP2004080062A5 publication Critical patent/JP2004080062A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4246610B2 publication Critical patent/JP4246610B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • ing And Chemical Polishing (AREA)
  • Drying Of Semiconductors (AREA)

Abstract

 【課題】 ドライエッチングにおいて高異方性、低ゲート破壊率の加工を達成する。
 【解決手段】 真空の内外を分離する誘電体2の大気側の面に設置されたマイクロストリップライン4にUHF電力を供給することによって発生した電磁波と磁場のECR共鳴によってプラズマを生成し、このプラズマにより導電膜のドライエッチングを行う。
【選択図】 図1

Description

 本発明は、本発明は、半導体装置を製造する際のドライエッチング工程に用いられる有磁場プラズマ発生装置、およびこの有磁場プラズマ発生装置を用いた半導体装置の配線等のドライエッチング工程を含む半導体装置の製造方法に関する。
 従来、半導体装置の製造の際に用いられるプラズマ処理の工程に、有磁場プラズマ発生装置が用いられてきた。この有磁場プラズマ発生装置については、例えば特許文献1や特許文献2に記載されている。
 特許文献1は、図2に示すようにアースに接地された円盤状電極1と誘電体2および誘電体を介して対向する面に設置された高周波の印加された円盤状電極3よりなるマイクロストリップアンテナ(以下MSAと略する)に、高周波としてマイクロ波を供給した際にMSAから放射される電磁波と、ソレノイドコイルによって形成される磁場との電子サイクロトロン共鳴(ECR)によって、真空処理室内に反応性ガスのプラズマを形成するものである。このプラズマを、試料台上に保持された試料に照射することによって試料を加工する。反応性ガスは、試料に対向する面に設置された誘電体のシャワープレート構造から供給される。また、MSAは真空処理室の内部と外部を分ける誘電体の大気側に設置される構造になっている。
 特許文献2は、真空処理室内に設置したMSAにUHF波を供給することによってMSAから放射される電磁波と、ソレノイドコイルによって形成される磁場のECR共鳴によって、プラズマを形成するものである。
特開平8−337887号公報
特開平9−321031号公報
 近年半導体の微細加工では、異方性エッチングのために0.5Pa以下の低圧力での処理が必須になっている。また、チャージアップによるゲート破壊防止のため、ゲート配線やゲート配線に電気的につながったメタル配線をエッチングする場合、(1)ウエーハ上のイオン電流密度を低減することと(2)イオン電流密度の面内分布を均一にすることの二つが重要になっている。
 しかし、従来の有磁場プラズマ発生装置では、低圧力の条件で、低イオン電流密度で安定均一な放電をさせることが難しかった。前記の特開平8−337887は、マイクロ波を用いているため、波長が処理室に対して短く、処理室内では複数のモードのプラズマが存在可能である。そのため、低圧低イオン電流の条件では、プラズマが存在可能なモード間で頻繁に転位し、放電が安定しないことがわかった。また、前記の特開平9−321031は、MSAを真空処理室内部に設置しているため、近接場によるMSAの円盤状電極3の端部の強電界によって、アンテナ端部の付近で高密度のプラズマが生成され、低圧領域で均一なプラズマを生成できないことがわかった。
 また、イオン電流密度の面内分布が不均一になってしまうと、面内のエッチング速度が不均一になってしまい、ひいては歩留まりに影響してしまう。
 本発明の目的は、イオン電流密度やエッチング速度の面内分布が均一で、低圧の条件で、かつの低イオン電流密度で安定な均一な放電のできる有磁場プラズマ発生装置及びこの装置を用いた半導体装置の製造方法を提供することにある。
 上記目的は、(1)分離板を介した真空処理室外部に設置したアンテナ(MSA)に300MHz以上1GHz以下のUHF波を供給することによってMSAから放射される電磁波と、ソレノイドコイルによって形成される磁場のECR共鳴によって、プラズマを形成する方式を用いることで達成される。UHF波を用いているため、波長が処理室内径と同等となり、単一モードのプラズマしか存在できない。そのため、モード間転位によるプラズマの不安定がなくなる。また、真空処理室の内部と真空処理室内よりも圧力が高い大気側の外部を分ける誘電体(分離板)の大気側にMSAを設置した構造にすることで、近接場による円盤状電極MSA端部の、強電界による高密度プラズマの生成が抑制され、低圧でも均一なプラズマが生成できる。なお、本明細書では、UHF帯とは、300MHz以上1GHz以下の周波数領域をいう。
 また、ガスを供給するシャワープレートと試料台との距離を100mm未満とすることで、密パターンと疎パターンのCDゲインの差が小さくなる効果がある。さらに、シャワープレート径をウエハー径の3/4以下とすることで、さらにCDゲインの差を小さくすることが可能となる。
 (2)また、UHF帯の周波数を用い、0.1Pa〜0.5Paの低圧の条件で、かつ、0.6mA/cm2〜2mA/cm2の低イオン電流密度でプラズマ処理を行うことで達成される。0.1Pa以上の圧力、かつイオン電流密度0.6mA/cm2以上とすることで、実用的なエッチング速度を維持することができる。一方、チャージアップ低減のため、イオン電流密度は2mA/cm2以下とすることが、また異方性エッチングを達成するため、0.5Pa以下の圧力とすることが必要である。
 ここで、0.5Paの条件でMSAに印加する周波数を変化させた場合の放電特性を図5に示す。周波数が1GHz以上では、0.5Pa以下の低圧では、放電不安定の問題があるため、2mA/cm2以下の低密度領域が実現できない。また、周波数300MHz以下の周波数では、電磁波の放射効率が悪いため、近接場電界によるプラズマ発生のない本構造では、プラズマ放電が維持できない。すなわち、0.5Paの低圧で2mA/cm2以下の低イオン電流密度のプラズマを効率的に生成できるのは、300MHz以上1GHz以下の領域に限られることがわかる。
 (3)さらに、アンテナからみて凸型のECR面になるような磁場分布を形成して、プラズマ処理することによって達成される。特に、ECR面とシャワープレートとの交点がアンテナ径よりも内側になると効果的である。このようにすることで、ECR共鳴が中心部で生じ、中心部のプラズマ密度が増加し、均一な分布を形成できる。
 具体的には、アンテナの上方に小径コイルを設置する。この小径コイルの内径は、アンテナ径よりも小さくする。
 また、プラズマ放電を着火する際には、アンテナから見て凹型のECR面となるようにし、着火後凸型のECR面となるように制御すると良い。プラズマ放電の着火性は、凸型のECR面の場合には悪く、凹型のECR面の場合は良好だからである。特に、ECR面とシャワープレートとの交点がアンテナ径の外側になる場合、着火性が向上する。このようなECR面の凹凸面の制御は、試料台外周部の磁場コイルを制御することで行うことができる。
 (4)さらに、特にプラズマ密度が外高分布となっている場合、アンテナ裏面に高さが30mm以上の空洞部を設けることで、達成される。このようにすることで、電界の外周での集中を緩和し、プラズマ密度の外高分布を解消することができる。そして、イオン電流密度の面内分布が均一化され、エッチング速度の面内均一化が図れるようになる。
 (5)また、エッチング中のプラズマ密度の変化をモニタリングし、プラズマ密度が増加した場合はアンテナから見て凸型のECRの曲率を増加させ、逆にプラズマ密度が減少した場合は、アンテナから見て凸型のECRの曲率を減少させるように、磁場コイルにフィードバックをかけることによっても達成される。特に、プラズマ密度が増加すると外周高プラズマ分布となり、プラズマ密度が減少すると中心高プラズマ分布となるからである。多層膜をエッチングする際は、被エッチング膜の種類に伴い、プラズマ中に放出される反応生成物が変化し、プラズマ密度が変化するため、特に多層膜をエッチングする際、このようにモニタリングすると効果的である。
 本発明の構成とすることにより、異方性加工の可能な0.5Pa以下の低圧でも1mA/cm2以下の均一かつ低イオン電流密度のプラズマが実現できるため、ゲート破壊のない均一なエッチングが可能である。
 (実施例1)図1は本発明のドライエッチング装置の一例である。
 この装置では、MSA4から放射される電磁波と、ソレノイドコイル5,6によって形成される磁場との電子サイクロトロン共鳴によって、真空処理室内に反応性ガスのプラズマが形成される。このプラズマを、試料台7上に保持された試料8に照射することによって試料8を加工する。反応性ガスは、試料に対向する面に設置されたシャワープレート9から供給することによって、均一な反応性ガスの供給が可能である。また、真空処理室の内部と外部を分ける誘電体10の大気側にMSA4が設置されることによって、近接場による円盤状電極3の端部での高密度プラズマの生成が抑制される。また、円盤状電極3の腐食による特性の変化や円盤状電極3の腐食反応生成物による試料の汚染も防止できる。本実施例では、誘電体10として厚み35mmの石英円盤を用いた。
 また、本装置では、円盤状電極3に印加する高周波としてUHF帯の高周波を用いることによって、低圧低密度のプラズマでも安定なプラズマを形成できる。さらに、均一プラズマ形成に最適な軸対象のプラズマが形成できるよう次の二つの工夫がしてある。一点目はMSA4で図3のような軸対称のTM01モードが共振できるよう円盤状電極3に印加するUHF波の周波数、円盤状電極3の径、誘電体円盤2の材料および厚みを設定している。本実施例では、UHF波の周波数を450MHz、円盤状電極3の径を255mm、誘電体2として厚み20mmのアルミナを用いた。二点目は円盤状電極3に軸対象に高周波を給電できるよう、給電部11を円錐形状にし、円錐の頂点からアンテナに給電する構造になっている。また、本装置では、金属汚染対策として石英の内筒12を入れている。このような誘電体性の内筒12を入れる場合、内筒が少しでも偏心して、設置されると、プラズマが軸対象からずれる問題がある。この問題を解決するためには、アース電位に接地された導体円筒13を設け、かつ、図1中にアース折返し高さとして定義される内筒12と導体円筒13の重なり部分の長さを10mm以上にすることで、完全に防止できることがわかった。
 本装置を用いて塩素ガスプラズマの放電特性を評価した結果を図4に示す。また、比較のために従来の有磁場マイクロ波プラズマ発生装置の放電特性も図4に示す。図4に示したとおり、従来の有磁場マイクロ波プラズマでは、圧力が低いほど、またイオン電流密度が低いほど、放電が不安定となってしまった。しかし、本発明のように、UHF帯の周波数を、MSAに印加することで、従来の有磁場マイクロ波プラズマ発生装置では実現できなかった低圧低イオン電流の領域でも、安定で均一な放電ができるようになった。
 なお、実施例1のアンテナ構造では、図6に示すように中心の電界強度が強いため、磁場がないか、もしくは、磁場が非常に弱い場合、中心でのプラズマ密度が高くなる。したがって、さらに高均一のプラズマを得るためには、外周のプラズマ密度を増大させるか、もしくは、中心のプラズマ密度を低下させる必要がある。外周のプラズマ密度を増加させるECR磁場の調整方法を実施例2で、中心のプラズマ密度を低下させる方法を実施例3でそれぞれ説明する。
 (実施例2)本実施例は、上述のように、外周のプラズマ密度を増加させるECR磁場の形成方法について述べる。
 図7は実施例1のアンテナ構造の場合の電界の向きを示している。本構造では外周部で横向き、中心部で縦向きの電界が生じる。このため、図8のように、電子サイクロトロン共鳴の生じるレベル大きさの縦向きの磁場がある場合、電界と磁場が直交する外周で強い共鳴が生じるため、外周のプラズマ密度を増加させることができる。このような、磁場を作るためには、図8のソレノイドコイル6のように、上端面が円盤状導体3より高く、下端面がシャワープレート下端より低く、アンテナからシャワープレートの外周を覆うようなソレノイドコイルを搭載する必要がある。このソレノイドコイル6の電流の大きさを調節し、縦向きの磁場の大きさを、増減させることによって、イオン電流密度の分布を調整できる。
 例えば条件1のように磁場強度が弱く電子サクロトロン共鳴を起こす領域(以下ECR面と略す)が真空処理室外部にある場合は、図9のように中心高のイオン電流密度分布に、また、条件3のように磁場強度が強くECR面が真空処理室内部に完全に入る場合には、外周高分布になる。特に磁場強度が外周で強く、外周のみにECR面がある場合(条件2)、図9のように高均一性のプラズマが実現できる。
 (実施例3)本実施例では、前述したとおり、中心のプラズマ密度を低下させる方法を説明する。
 図10のような発散磁場を用いた場合、プラズマが磁場に沿って外周方向に拡散していくため、中心のプラズマ密度を低減できる。このような発散磁場を作るには、内径の小さいソレノイドコイル14をMSA4の上部に設置することによって実現できることがわかった。
 図11にソレノイドコイル14の内径と均一性の関係を示す。ソレノイドコイルの内径がアンテナ径より大きい場合、コイル電流を大きくしてもイオン電流密度のウエーハ面内分布は中高を示す正の値をとる。内径がアンテナ径255mmより小さくなるになるところから、コイル電流に依存して均一性が変化するようになり、電流を増やすにしたがって、中高分布を示す正の均一性から、ウエーハ面内分布が均一であることを示す均一性0%、さらに外高分布を示す負の均一性にまで調整できるようになることがわかる。このことから、均一なプラズマを作るためには内径がアンテナ径より小さいソレノイドコイル14を設置することが適していることがわかった。
 (実施例4)本実施例では、ECR面の凸型形状とイオン電流密度の関係について示す。
 実施例2および3のソレノイドコイルを用いて、イオン電流密度の面内分布の均一化を図った。二つのソレノイドコイルの電流を調整し、図12に示すようにECR面がフラットな磁場(条件1)、下に凸になるように調整した磁場(条件2)、さらに曲率を大きくし、外周部のECR面が真空処理室の外にでる磁場(条件3)の場合のイオン電流密度の面内分布を図13に示す。ECR面の曲率が大きい条件においても、外周部のECR面が真空処理室の外にでない場合は、外周高の分布しか得られない。ECR面の外周部が真空処理室外部にでる条件でのみ、均一から中高の分布がえられることがわかった。
 次に、ECR面を上に凸にして、イオン電流密度の面内分布を測定した。この装置構成においても実施例2の場合と同様ECR面の中心部が真空処理室の外にでる条件でのみイオン電流密度の面内分布が均一になることが確認された。
 (実施例5)本実施例では、外高のイオン電流密度分布を低下させて、面内均一性を高める方法を示す。
 実施例2の条件3の上凸型磁場でも、イオン電流密度を均一にできる方法として、次の方法がある。図14のように円盤状電極1にリング上の空洞部15を設けることで、円盤状電極3の外周の電界強度を低減し、外周のイオン電流密度を低下させる方法である。この時の試料8上のイオン電流密度の面内分布を図15に示す。空洞の大きさが30mm以上にすることで、外周のプラズマ密度が低下し、外高分布が緩和されるがわかった。また、この時、プラズマ密度自身も増大することがわかった。
 (実施例6)本実施例では、プラズマ放電の着火とプラズマ処理のECR面との関係について示す。
 実施例3の下凸ECR磁場を用いた場合、プラズマの着火性が悪い問題がある。この問題を解決するため、ECR面が上に凸になるような磁場分布、即ちアンテナから見て凹型のECR面となるような状態でプラズマを着火させ、その後、イオン電流密度の面内分布が均一になるように磁場分布を調整する方法を検討した。
 ECR面の上凸の曲率を大きくするためには、図16のソレノイドコイル16のようにアンテナ面より下に、処理室径より大きな内径のソレノイドコイルを設け、これに高電流を流すことによって達成される。このようなコイルを用いて、上に凸のECR磁場を作り、1200WのUHF電力を1秒間投入してプラズマを着火させ、その後、下凸ECR磁場即ちアンテナから見て凸型のECR面となるような磁場分布に切替えて均一なプラズマを生成した。これにより、良好な着火性と安定な均一放電が持続されることが確認された。
 なお、実施例2〜6の磁場制御によるプラズマの均一化およびプラズマ着火性の改善についてはゲート・メタルなどの配線材料のエッチングだけでなく、酸化膜、低誘電率膜などの絶縁膜材料のエッチングにおいても効果がある。
 (実施例7)実施例3の装置において測定したイオン電流密度および下凸ECR磁場の曲率とイオン電流密度の面内分布の均一性との関係を図17に示す。下凸ECR磁場の曲率が同じ条件で、UHF電力高くしてイオン電流密度を増やした場合、イオン電流密度面内分布の均一性が中高を表わす正から外周高を表わす負に変化することがわかる。
 このことから、多層膜構造の試料のエッチングを想定すると、エッチング中に被エッチング材料が変化するため、プラズマ中に放出されるエッチング反応生成物の種類が変わることによって、イオン電流密度が変化し、イオン電流密度の面内均一性が低下することが予想される。したがって、多層構造の試料のエッチング中でも、均一なイオン電流密度の面内分布を維持するためには、イオン電流密度の変化に伴って、下凸ECR磁場の曲率を変える必要がある。
 これに対応するため、図18のように、試料に印加するバイアスのパワーとピークtoピーク電圧(バイアス電圧の最小値と最大値の差)の関係からイオン電流密度を計算し、その結果を用いて下凸ECR磁場の曲率の最適値を計算し、ソレノイドコイル電流にフィードバックするシステムを開発した。本システムを用いて、エッチングすることによって多層構造の試料のエッチング中でも、イオン電流密度面内分布を均一に保つことができる。
 (実施例8)本実施例では、多層配線のエッチングを行った例を示す。実施例7の装置を用いて多層構造のメタル配線のエッチングを行なった。被エッチング試料としては、図19に示すように、ゲート配線上にCVDで堆積させた酸化シリコン15上に、窒化チタン(TiN)18、アルミニウム・銅・シリコン混晶(Al−Cu−Si)19、窒化チタン(TiN)20の順で堆積させ、その上にレジストマスク21を形成させた構造のものを用いた。この試料を、Cl2とBCl3、CH44%Ar希釈ガス(以下NRと略す)の混合ガスのプラズマを用いて0.5Paの低圧で、1mA/cm2の低イオン電流密度の得られるUHF電力800Wの条件で、試料には40Wの800KHzのRFバイアスを印加してエッチングした。エッチング後、CF4とO2の混合ガスプラズマでレジストをアッシング除去し、NMD-3でウエット処理した後の形状を図20に示す。
 図20に示した疎ハ゜ターンのCDゲインと試料−シャワープレート間の距離の関係を測定した。その結果を図21に示す。なお、CDゲインとは、図20に示した通り、エッチングパターン寸法太り量(細り量)をいう。
 シャワーフ゜レートと試料台の間の距離が100mm以上となる従来装置のエッチング条件では、周辺のハ゜ターンに比べ、中心のハ゜ターンのCDケ゛インが大きくなる問題があったが、シャワーフ゜レートと試料台の間の距離を100mm未満にすることで、中心ハ゜ターンのCDケ゛インが低減され、周辺ハ゜ターンと中心ハ゜ターンのCDケ゛インの差が少くなることがわかる。また、この効果には図1中に示したのシャワーフ゜レート径も重要な要因であり、シャワーフ゜レート径170mmでは、効果がなく、シャワーフ゜レート径がウエーハ径の3/4になるシャワーフ゜レート径150mm以下でCDケ゛イン低減の効果が現れることがわかった。シャワーフ゜レート径100mmでは試料−シャワーフ゜レート間の距離を60mmにまで短くすることによって、CDケ゛インの面内差のない加工が行なえることがわかった。
 シャワープレート径100mm、試料−シャワープレート間の距離60mmの条件でエッチングした試料のゲートの破壊を測定した結果を図22に示す。ゲート破壊を受けたICチップを示す黒い部分が全く見られない。すなわち、1mA/cm2以下の低イオン電流密度にすることによって、異方性加工の可能な0.5Pa以下の低圧でもゲート破壊のないエッチングを実現できることがわかった。
 ここでは、メタルのエッチングについて述べたが、本実施例の試料−シャワープレート間距離の効果や、低圧低イオン電流におけるエッチングの効果は、ゲートのエッチングでも同様である。
 なお、上記の密パターンとは、例えばDRAMではメモリマット部の配線パターンをいい、疎パターンとは、周辺回路部の配線パターンをいう。
 (実施例9)図23はCMOSゲート加工工程の流れを示す図である。まず、CVD法によってシリコン酸化膜上にi-Polyを堆積させる。このi-Poly上にフォトレジストを塗布してリソグラフィー技術によってパターニングを行いレジストパターンを形成する。このレジストパターンをマスクにしてP+のイオン注入を行なった後、レジストを剥離してアニールを行うことによって、隣り合うi-Poly層 n+Poly-Si層を形成する。このi-Poly/n+Poly-Si層上にCVDによってSi3N4を堆積させる。次にフォトレジストを塗布してリソグラフィー技術によってパターニングを行いレジストパターンを形成する。このレジストパターンをマスクにしてSi3N4層をCHF3/O2/Ar混合ガスプラズマによって異方性エッチングする。さらにレジストをアッシング除去してSi3N4マスクを形成する。このサンプルのi-Poly/n+Poly-Si層をSi3N4をマスクとして、実施例2の装置を用いて、異方性エッチングを行った。異方性エッチングは、Cl2、O2、HBrの混合ガスを用いて0.1〜0.2Paの低圧、1mA/cm2の低イオン電流密度の得られるUHF電力800Wで、試料に800KHz・40WのRFバイアスを印加して行った。本装置でエッチングすることによって、i-Polyパターンとn+Poly-Siパターンで形状差のないエッチングが行えた。次に残ったSi3N4/Poly-Siパターンをマスクにリンのドーピング工程を行いCMOSゲートを形成させた。
本発明のドライエッチング装置の一例。 マイクロストリップアンテナ(MSA)構造。 TM01モードMSAの円盤状電極3上の電界。 図1の装置の放電安定性のマップ。 イオン電流密度のUHF周波数依存性。 図1の装置中の放射電界強度の分布。 図1の装置中の放射電界の向き。 図1の装置中の磁力線およびECR面の例。 磁場によるイオン電流密度面内分布の変化。 ソレノイドコイル14を備えた装置中の発散磁場の場合の磁力線の例。 ソレノイドコイルの内径とイオン電流密度面内分布の均一性の関係。 図10の装置中のECR面の例。 磁場によるイオン電流密度の面内分布の変化。 アース導体に空洞部を設けたドライエッチング装置の例。 図14の装置のイオン電流密度の面内分布。 ソレノイドコイル16を備えた装置の例。 下凸磁場の曲率とイオン電流密度の面内分布の均一性の関係。 多層膜エッチング中のイオン電流面内分布を均一に保つためのフードバック回路の例。 メタル配線の被エッチング試料の断面構造。 エッチング、レジストアッシング除去、および、ウエット処理後のメタル配線の断面構造。 試料−シャワーフ゜レート間距離と疎ハ゜ターンCDケ゛インの関係。 本発明の装置でエッチングしたメタル配線試料におけるゲート破壊の状況。 CMOSゲート加工工程の流れ。
符号の説明
1…円盤状電極、2…誘電体、3…円盤状電極、4…MSA、5、6…ソレノイドコイル、7…試料台、8…試料、9…シャワープレート、10…誘電体、11…円錐状給電部、12…石英内筒、13…導体円筒、14…ソレノイドコイル、15…空洞部、16…ソレノイドコイル、17…酸化シリコン、18…窒化チタン、19…アルミニウム・銅・シリコンの混晶、20…窒化チタン、21…レジストマスク。

Claims (6)

  1.  処理室と、
     被検査試料を該試料室内に保持する試料台と、
     ガスを処理室内に導入する手段と、
     ガスを処理室外へ排出する手段と、
     UHF電源と
     前記UHF電源に接続され、かつ大気圧中に配置された電磁波を放射するためのアンテナと、
     前記アンテナと前記試料室の間に配置された分離板とを有し、
     前記アンテナは、前記UHF周波数の電圧が印加される円盤状電極と、アース電極と、前記円盤状電極との間に配置される誘電体板とを有することを特徴とするドライエッチング装置。
  2.  請求項1に記載のドライエッチング装置において、
     前記誘電体は石英からなることを特徴とするドライエッチング装置。
  3.  請求項1に記載のドライエッチング装置において、
     前記ガス導入手段は、ガスシャワー手段を備え、前記ガスシャワー手段と前記試料台との距離が100nm以下であることを特徴とするドライエッチング装置。
  4.  請求項1に記載のドライエッチング装置において、
     前記UHF周波数は、300MHz以上1GHzであることを特徴とするドライエッチング装置。
  5.  請求項1に記載のドライエッチング装置において、
     前記アンテナは、TM01モードが共振できるように設定されていることを特徴とする請求項5記載のドライエッチング装置。
  6.  請求項1に記載のドライエッチング装置において、
     円錐形の給電部を備えたことを特徴とするドライエッチング装置。
JP2003401714A 2003-12-01 2003-12-01 シャワープレート構造体 Expired - Lifetime JP4246610B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003401714A JP4246610B2 (ja) 2003-12-01 2003-12-01 シャワープレート構造体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003401714A JP4246610B2 (ja) 2003-12-01 2003-12-01 シャワープレート構造体

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP01017299A Division JP3542514B2 (ja) 1999-01-19 1999-01-19 ドライエッチング装置

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2004080062A true JP2004080062A (ja) 2004-03-11
JP2004080062A5 JP2004080062A5 (ja) 2006-03-09
JP4246610B2 JP4246610B2 (ja) 2009-04-02

Family

ID=32025994

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003401714A Expired - Lifetime JP4246610B2 (ja) 2003-12-01 2003-12-01 シャワープレート構造体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4246610B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP4246610B2 (ja) 2009-04-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8222157B2 (en) Hybrid RF capacitively and inductively coupled plasma source using multifrequency RF powers and methods of use thereof
JP3987131B2 (ja) 誘導増強された反応性イオンエッチング
KR100505903B1 (ko) 플라즈마처리장치 및 이것을 사용한 플라즈마처리방법
KR100718578B1 (ko) 드라이 에칭 장치 및 반도체 장치의 제조방법
US6653791B1 (en) Method and apparatus for producing uniform process rates
TWI536873B (zh) 低電子溫度微波表面波電漿處理方法及設備
US6518705B2 (en) Method and apparatus for producing uniform process rates
US10354841B2 (en) Plasma generation and control using a DC ring
US7804250B2 (en) Apparatus and method to generate plasma
JP3854909B2 (ja) プラズマ処理装置
US6573190B1 (en) Dry etching device and dry etching method
JPH11297679A (ja) 試料の表面処理方法および装置
JP3885026B2 (ja) 半導体装置の製造方法
JP4246610B2 (ja) シャワープレート構造体
JP4369449B2 (ja) 半導体装置の製造方法
JPH1167725A (ja) プラズマエッチング装置
JP2004140391A (ja) プラズマ処理装置および方法
JPH09162169A (ja) プラズマ処理方法及びその装置
JP2004221545A (ja) プラズマエッチング方法
KR20030078560A (ko) 플라즈마 식각 장치
JPH11241189A (ja) 誘導結合放電エッチング装置
JP2012023162A (ja) 半導体製造装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060119

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060119

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20060119

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080708

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080715

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080916

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20081216

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090108

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120116

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130116

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140116

Year of fee payment: 5

EXPY Cancellation because of completion of term