JP2004078259A - 電子的プロダクトの使用制御方式 - Google Patents
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Abstract
【課題】プロダクトサーバに過大な負担をかけることなく、個々の電子的プロダクトに各電子的プロダクト固有の使用制限を課す。
【解決手段】サプライヤシステム10は、個々の電子的プロダクトに、使用条件を示した許可フラグを付して、許可フラグ付電子的プロダクト60をプロダクトサーバ30にアップロードする。プロダクトサーバ30は、多数の許可フラグ付電子的プロダクト60を蓄積する。ユーザシステム30は、ユーザ所望の電子的プロダクト80をプロダクトサーバ20から取得してユーザ所望の使用態様で使用するように処理するが、その際、その電子的プロダクトに付された許可フラグ70もプロダクトサーバ30から取得して、その許可フラグ70に基づいて、その電子的プロダクト80に関して、どのような使用態様(ダウンロード、印刷、ファイル保存など)を許可するか、有料か無料か、有料の場合の課金処理などを制御する。
【選択図】 図1
【解決手段】サプライヤシステム10は、個々の電子的プロダクトに、使用条件を示した許可フラグを付して、許可フラグ付電子的プロダクト60をプロダクトサーバ30にアップロードする。プロダクトサーバ30は、多数の許可フラグ付電子的プロダクト60を蓄積する。ユーザシステム30は、ユーザ所望の電子的プロダクト80をプロダクトサーバ20から取得してユーザ所望の使用態様で使用するように処理するが、その際、その電子的プロダクトに付された許可フラグ70もプロダクトサーバ30から取得して、その許可フラグ70に基づいて、その電子的プロダクト80に関して、どのような使用態様(ダウンロード、印刷、ファイル保存など)を許可するか、有料か無料か、有料の場合の課金処理などを制御する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、デジタルイメージのような電子的プロダクトの使用を制御するための方式に関し、特に、電子的プロダクトのサプライヤがユーザによる電子的プロダクトの利用をコントロールするための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
デジタルイメージのような電子的プロダクトをインターネットのような通信ネットワークを通じて、プロダクトサーバからユーザのコンピュータマシンに伝送するサービスが知られている。このようなサービスにおいて、電子的プロダクトのサプライヤが、ユーザによる電子的プロダクトの使用に関し、商売上の或いは著作権上の制限を加えたい場合がある。例えば、閲覧は無料であるが、ダウンロードは有料であり、また、印刷は禁止するなどといった制限である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような使用制限を課すことを可能にするための一つの方法として、プロダクトサーバが、電子的プロダクト毎にそれに課された使用制限の内容を認識して、その使用制限によって許された態様でのみその電子的プロダクトを提供する(例えば、閲覧は自由にさせるが、ダウンロードはさせない、など)よう、プロダクトサーバが制御を行なう方法が考え得る。しかし、この方法では、電子的プロダクトの数やユーザの人数が増えると、プロダクトサーバの処理負担が過大になる可能性があり、高速に電子的プロダクトをユーザに提供することが難しくなるであろう。
【0004】
一方、予め会員として登録した特定のユーザにのみ電子的プロダクトを提供するサーバも知られている。このようなサーバの多くは、会員IDとパスワードによる認証を通過したユーザに対しては、会員専用エリアに置かれた様々な電子的プロダクトを全て自由にダウンロードさせるようになっており、個々の電子的プロダクトに各電子的プロダクト固有の使用制限を課すものではない。
【0005】
また、従来の電子的プロダクトの提供サービスは、ユーザにとって充分に利用しやすいものではなかった。例えば、デジタルイメージの場合、そのサムネイルイメージを見ただけでは、それが代金を支払ってまで入手する価値があるイメージなのかどうか正しく判断することが難しい。また、例えば、デジタルイメージの場合、仮にそれが非常にピクセル量が多い非常に画質の素晴らしいイメージであって、ユーザがそのイメージを購入したとしても、ユーザの持つパーソナルコンピュ−タのメモリ容量では、その巨大データサイズのイメージを取扱いきれないかもしれないし、ユーザの持つプリンタの用紙サイズでは、そのイメージのピクセル量の多さを充分に活かせるような大サイズのプリントアウトを出力することは不可能かもしれない。
【0006】
従って、本発明の目的は、プロダクトサーバに過大な負担をかけることなく、個々の電子的プロダクトに各電子的プロダクト固有の使用制限を課すことができるようにすることにある。
【0007】
本発明の別の目的は、ユーザにとって一層利用し易い方法で電子的プロダクトの使用を制御できるようにすることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に従う第1の電子プロダクトの使用制御方式は、プロダクト提供手段とプロダクト使用手段とを備える。プロダクト提供手段は、個々の電子的プロダクトに、使用条件を示したフラグ情報を関連付けて、前記フラグ情報が関連付けられた電子的プロダクトを、所望の格納場所に格納する。プロダクト使用手段は、前記電子的プロダクトを前記格納場所から取得して、取得した電子的プロダクトをユーザ所望の使用態様で使用するための処理を行なうものであって、前記取得した電子的プロダクトに関連付けられたフラグ情報に基づいて、前記取得した電子的プロダクトを使用するための処理を制御する。
【0009】
好適な実施形態では、この使用制御方式は、以下の(1)〜(4)
(1)プロダクトサーバと、前記プロダクトサーバに通信ネットワークを介して通信可能なサプライヤシステムとユーザシステムとを備え、前記サプライヤシステムが、前記プロダクト提供手段を有し、前記プロダクトサーバが、前記格納領域を有し、前記ユーザシステムが、前記プロダクト使用手段を有する、
(2)2つのコンピュータシステムが通信ネットワークを介して接続され、一方のコンピュータシステムが、前記プロダクト提供手段と前記格納領域とを有し、他方のコンピュータシステムが、前記プロダクト使用手段を有する、
(3)2つのコンピュータシステムが通信ネットワークを介して接続され、一方のコンピュータシステムが、前記プロダクト提供手段を有し、他方のコンピュータシステムが、前記格納領域と前記プロダクト使用手段とを有する、
(4)1つのコンピュータシステムが、前記プロダクト提供手段、前記格納領域、及び前記プロダクト使用手段を有する、
のいずれかの構成を有する。
【0010】
本発明に従う第2の電子プロダクトの使用制御方法は、コンピュータにて、個々の電子的プロダクトに、使用条件を示したフラグ情報を関連付けて、前記フラグ情報が関連付けられた電子的プロダクトを、所望の格納場所に格納するステップと、前記コンピュータ又は別のコンピュータにて、前記電子的プロダクトを取得して、取得した電子的プロダクトをユーザ所望の使用態様で使用するための処理を行なうステップと、前記コンピュータ又は別のコンピュータにて、前記取得した電子的プロダクトに関連付けられたフラグ情報に基づいて、前記取得した電子的プロダクトを使用するための処理を制御するステップとを有する。
【0011】
本発明の第3の側面に従うコンピュータプログラム(以下、第3のプログラム)は、個々の電子的プロダクトに、使用条件を示したフラグ情報を関連付けるステップと、前記フラグ情報が関連付けられた電子的プロダクトを所望の格納場所に格納するステップとをコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラムである。
【0012】
また、好適な実施形態では、第3のプログラムは、元のイメージデータから、ピクセル量の異なる2以上のイメージデータを生成するステップと、前記生成された2以上のイメージデータの各々を1又は複数の断片イメージデータに分割するステップと、前記2以上のイメージデータを分割して得られた多数の断片イメージの集合を、1つの電子的プロダクトとするステップとを更にコンピュータに実行させることができる。
【0013】
好適な実施形態では、第3のプログラムは、以下の(1)及び(2)
(1)所定の複数の使用態様のうちのどの使用態様が許可又は禁止されるか、
(2)許可された使用態様について、次の▲1▼〜▲4▼の少なくとも一つ
▲1▼有料か無料か、
▲2▼使用の対価、
▲3▼一度の支払で使用可能な範囲(例えば、使用可能な回数及び時間長の少なくとも一方)、
▲4▼前記電子的プロダクトのどの部分の使用が許可又は禁止されるか、
の事項を設定し、設定された事項を示す前記フラグ情報を生成するステップを更にコンピュータに実行させることができる。
【0014】
本発明の第4の側面に従うコンピュータプログラムは、使用条件を示したフラグ情報が関連付けられている電子的プロダクトを取得して、取得した電子的プロダクトをユーザ所望の使用態様で使用するための処理を行うステップと、前記取得した電子的プロダクトに関連付けられている前記フラグ情報に基づいて、前記取得した電子的プロダクトを使用するための処理を制御するステップとをコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラムである。
【0015】
好適な実施形態では、前記電子的プロダクトは、元のイメージデータから生成された、ピクセル量の異なる2以上のイメージデータを分割して得られた多数の断片イメージの集合であり、前記使用するための処理を行うステップでは、ユーザ所望の使用態様で使用するのに適したピクセル量のイメージデータを構成する1又は複数の断片イメージデータのうち、使用するのに必要な断片イメージデータだけを選択的に取得する。
【0016】
好適な実施形態では、前記フラグ情報には、以下の(1)及び(2)
(1)所定の複数の使用態様のうちのどの使用態様が許可又は禁止されるか、
(2)許可された使用態様について、次の▲1▼〜▲4▼のうちの少なくとも一つ
▲1▼有料か無料か、
▲2▼使用の対価、
▲3▼一度の支払で使用可能な範囲、
▲4▼前記電子的プロダクトのどの部分の使用が許可又は禁止されるか、
の事項が示されており、前記制御するステップでは、前記(1)により許可された使用態様で使用するための処理のみを許可し、前記許可した処理を、前記(2)に従って制御する。
【0017】
好適な実施形態では、前記フラグ情報には、以下の(1)及び(2)
(1)所定の複数の使用態様のうちのどの使用態様が許可又は禁止されるか、
(2)許可された使用態様について、有料か無料か、
が示されており、前記制御するステップでは、前記フラグ情報に、ユーザ所望の使用態様が有料と示されている場合、課金のための処理を行なって、その課金のための処理が終わった後に、前記ユーザ所望の使用態様での使用を許可する。
【0018】
本発明の第5の側面に従うコンピュータプログラムは、元のイメージデータを取得するステップと、前記元のイメージデータから、ピクセル量の異なる2以上のイメージデータを生成するステップと、前記生成された2以上のイメージデータの各々を1又は複数の断片イメージデータに分割するステップと、前記2以上のイメージデータを分割して得られた多数の断片イメージの集合を、1つの電子的プロダクトとして所望の格納領域に格納するステップと、電子的プロダクトを取得して、取得した電子的プロダクトをユーザ所望の使用態様で使用するための処理を行うステップと、ユーザ使用の所望態様で使用するのに適したピクセル量のイメージデータを構成する1又は複数の断片イメージデータのうち、使用するのに必要な断片イメージデータだけを前記格納領域から選択的に取得するステップとをコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラムである。
【0019】
本発明の第6の側面に従うコンピュータプログラムは、イメージデータを取得するステップと、コンピュータのスクリーン上にウィンドウを表示するステップと、前記取得したイメージデータを、前記ウィンドウに表示するステップと、前記イメージデータが表示されている前記ウィンドウが前記スクリーン上で見えているとき、前記スクリーンのコピーを禁止し、そのウィンドウが前記スクリーン上に見えないとき(例えば、最小化又は閉じられているとき)、前記スクリーンのコピーを許可するステップとをコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラムである。
【0020】
本発明の第7の側面に従う方式は、プロダクト提供手段と商品購入手段とを備える。そのプロダクト提供手段は、商品を紹介するための個々の電子的プロダクトに、前記商品の売買条件を示したフラグ情報を関連付けて、前記フラグ情報が関連付けられた電子的プロダクトを、所望の格納場所に格納する。商品購入手段は、電子的プロダクトを前記格納場所から取得して、取得した電子的プロダクトが紹介する商品を購入するための処理を行なうものであって、前記取得した電子的プロダクトに関連付けられたフラグ情報に基づいて、前記取得した電子的プロダクトが紹介する商品を購入するための処理を制御する。
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明に従って提供され得る電子的プロダクトの種類には、静止イメージ、動イメージ、ビデオ、文字文書、コンピュータプログラム、それらの組合せなど様々なものがあるが、以下の実施形態では、静止イメージを提供する場合を例にとり説明する。
【0022】
図1は、本発明に従うシステムの一実施形態の全体構成を示す。
【0023】
図1に示すように、サプライヤシステム10、プロダクトサーバ20、ユーザシステム30及び課金サーバ40が、通信ネットワーク例えばインターネット50を介して、通信可能に接続されている。サプライヤシステム10は、静止イメージのサプライヤが使用するコンピュータシステムであり、所望の使用制限を記述した許可フラグを所望の静止イメージに付加して、それをプロダクトサーバ20にアップロードすることができる。プロダクトサーバ20は、サプライヤシステム10からアップロードされた様々なイメージデータを蓄積し、例えばWWWの方法によって、ユーザシステム30からの要求に応じて、要求されたイメージデータをユーザシステム30に送信するというサービスを行なう。ユーザシステム30は、ユーザが使用するコンピュータシステムである。課金サーバ40は、ユーザシステム30がプロダクトサーバ20から有料のイメージデータの提供を受けるときに、ユーザからサプライヤへの代金支払いのための決済処理を行なうためのサーバである。多数のサプライヤと多数のユーザが存在することができ、その場合には当然、サプライヤシステム10はサプライヤの数分だけ、また、ユーザシステム30はユーザの数分だけ存在することができる。
【0024】
サプライヤシステム10には、「イメージビルダ」と呼ばれるコンピュータプログラム11がインスト−ルされている。イメージビルダ11は、任意のオリジナルのイメージデータに、サプライヤ所望の使用制限を設定した上で、それをこの明細書で「許可フラグ付ML(マルチレベル:複数ピクセル量)」形式と呼ばれる、上記使用制限を示した許可フラグが付加された特別の形式のイメージデータ(以下、「許可フラグ付MLイメージ」という、後述するように複数のファイルのセットである)60に変換して、その許可フラグ付MLイメージ60をインターネット50を通じてプロダクトサーバ20にアップロードする機能をもつ。また、イメージビルダ11は、後述のイメージコレクタ32を有する(イメージコレクタ32は、後述のイメージビューワ31を有する)。イメージビルダ11の具体的な機能、及び、許可フラグ付MLイメージ60の具体的な構成は、後に説明する。
【0025】
プロダクトサーバ20は、サプライヤシステム10からアップロードされた1以上の(通常は多数の)許可フラグ付MLイメージを蓄積していて、ユーザシステム30から来る特定の許可フラグ付MLイメージ60に対する閲覧、ダウンロード、印刷などのアクセス要求(例えば、閲覧要求、ダウンロード要求、印刷要求など)に応答して、その特定の許可フラグ付MLイメージ60に含まれている許可フラグ70或るいは所要イメージ80などのデータをユーザシステム30に送信する。具体的にどのようなデータがユーザシステム30に送信されるかについては、後に説明する。
【0026】
ユーザシステム30には、HTML形式のファイルを閲覧するためのWebブラウザ21と、イメージビューワ31を有するイメージコレクタ32とがインストールされている。イメージビューワ31は、プロダクトサーバ20に蓄積されている様々な許可フラグ付MLイメージ60の中から、ユーザ所望のイメージを選択して、それを閲覧する機能を持つ。必ずしもそうでなければならないわけではないが、この実施形態では、どのような使用制限が付加されたイメージでも、閲覧は無料で自由にできるようになっている。また、必ずしもそうでなければならないわけではないが、この実施形態では、イメージビューワ31は、ユーザがユーザシステム30のWebブラウザ21を用いてプロダクトサーバ(WWWサーバ)20にログインしたときに、例えばJAVA(登録商標)やActiveX(商標)などの技術によるモバイルプログラムとして、ユーザシステム30に自動的に供給されてそのWebブラウザ21にプラグインされて、Webブラウザ21のウィンドウ上で所望のイメージを表示するようになっている。
【0027】
ユーザシステム30内のイメージコレクタ32は、プロダクトサーバ20に蓄積されている様々な許可フラグ付MLイメージ60の中から、ユーザ所望のものを選択して、そのイメージの閲覧、ダウンロード、印刷、ファイル保存及びコピーなどを行なう機能をもっている。前述したように、個々の許可フラグ付MLイメージ60には、サプライヤが設定した使用制限を示す許可フラグが含まれている。イメージコレクタ32は、選択された許可フラグ付MLイメージ60の許可フラグを読み、これを用いて、そのイメージに対して設定された使用制限の範囲内で、許可された使用態様(例えば、ダウンロードと印刷は有料であり、ファイル保存は禁止など)のみを可能にするように、そのイメージの閲覧、ダウンロード、印刷、ファイル保存及びコピーの動作を制御する。そのため、プロダクトサーバ20は、個々の許可フラグ付MLイメージ60の使用制限に関して、格別の制御を行なう必要はない。必ずしもそうでなければならないわけではないが、この実施形態では、イメージコレクタ32は、上述したイメージビューワ31から起動できるようになっている(例えば、イメージビューワ31がWebブラウザ21のウィンドウ内に表示する所定のボタンをユーザがクリックすると、イメージコレクタ32が起動するようになっている)。
【0028】
イメージコレクタ32は、許可フラグによって有料であることが示されている使用行為(例えば、有料のダウンロード、有料の印刷など)を行なう際には、課金サーバ40に接続して、その有料の使用行為を行なう権利を買うための購入要求90をその課金サーバに送る。課金サーバ30は、その購入要求90に応答して、購入代金をユーザからサプライヤへ支払うための決済処理を行なう。イメージコレクタ32は、購入要求90が課金サーバ30に受け入れられたこと(又は、決済処理が完了したこと)を確認して初めて、その有料の使用行為を実行する(例えば、有料イメージをダウンロードする、印刷するなど)。
【0029】
以下、上記した構成に基づく動作をより具体的に説明する。
【0030】
図2は、サプライヤシステム10のディスプレイ画面に表示されるイメージビルダ11のGUI(グラフィカル・ユーザ・インタフェース)のメインのウィンドウの例を示す。
【0031】
オペレータは、図2に示したイメージビルダ11のウィンドウ100上で、「画像変換」ボタン110を操作し、それによって前面表示された画面上で種々の操作を行うことで、所望のイメージを許可フラグ付MLイメージに変換することができる。
【0032】
すなわち、「画像変換」ボタン110の操作によって表示される画面には、画像変換ボタン110、アップロードボタン120、イメージボックス111、プロパティボックス112、元イメージファイルパスボックス113、処理条件ボックス114、許可フラグボックス115及びファイル管理リスト116などが存在する。
【0033】
ファイル管理リスト(以下、単に「管理リスト」と言う)116には、ユーザにイメージファイルが利用される度に更新されるログファイルに基づいて、過去に利用されたイメージファイル(例えば、表示された、変換された、ダウンロードされた、編集された等のイメージファイル)の履歴が表示される(サプライヤシステム10の任意のディレクトリに存在するファイルのリストが表示されても良い)。オペレータは、管理リスト116の中から所望のイメージファイルを、変換対象のファイルとして選択することができる。また、別の方法の例として、オペレータは、サプライヤシステム10内の所望の場所(例えば、デスクトップ、所望ディレクトリ等)にあるファイルの一覧を表示させ、その一覧から所望のイメージファイルを変換対象として選択することもできる。或るイメージファイルが変換対象として選択されると、そのファイルのパスが元イメージファイルパスボックス113に表示され、そのイメージが再生されてイメージボックス111に表示され、また、そのファイルのプロパティ(縦×横サイズ、元画像サイズ、など)がプロパティボックス112に表示される。
【0034】
オペレータは、処理条件ボックス114に、変換された許可フラグ付MLイメージについての各種の処理条件、例えば、変換イメージの保存先、変換先のフォルダ名、MLイメージの名称、圧縮方式、メッシュサイズなど)を設定することができる。メッシュサイズが設定された場合、イメージビルダ11は、そのメッシュサイズと、変換対象の元のイメージファイル(通常、大ピクセル量のビットマップ画像)のピクセル量とに基づいて、レベルの数を自動的に設定することができる(レベルの数は、オペレータが設置してもよい)。
【0035】
また、オペレータは、許可フラグボックス115を用いて、変換された許可フラグ付MLイメージに対する各種の使用制限を設定することができる。例えば、「許可フラグの内容を設定する」121と、「閲覧のみを許可する」122と、「全てを許可する」123の3種類の選択肢を、その選択肢のラジオボタンをオンにすることで、択一的に選ぶことができる。そのうち、「閲覧のみを許可する」122が選択されると、ユーザによるそのイメージの閲覧のみが許可され(無料)、他の使用態様、例えばダウンロード、印刷、ファイル保存及びコピーなどは禁止される。また、「全てを許可する」123が選択されると、閲覧、ダウンロード、印刷、ファイル保存及びコピーなどの全ての使用態様がユーザに対して許可される(無料)。また、「許可フラグの内容を設定する」121が選択されると、使用態様毎に更に詳細な制限事項を設定することができる。
【0036】
使用態様毎に設定できる詳細な制限事項とは、例えば、次のようなものである。すなわち、「ダウンロード」131、「再アップロード」132、「印刷」133、「ファイル保存」134のチェックボックスにチェックマークを入れることで、そのイメージのダウンロード、再アップロード(上記ダウンロードでユーザが取得したイメージを他のネットワークサイトで再利用すること)、印刷及びファイル保存(上記ダウンロードでユーザが取得したイメージを所定の汎用ファイル形式(例えば、JPEG形式など)で保存すること)という使用態様を幾つでも許可することができる。そして、許可した各使用態様毎に、レベル選択用コンボボックス141から所望のレベルを選択することで、その使用態様が許可されるそのイメージのレベル範囲を設定することができる。さらに、各使用態様毎に、「有料にする」のチェックボックスにチェックマークを入れ且つ価格ボックス142に価格を入力することで、その使用態様をその入力された価格で有料で許可することを設定することができる。
【0037】
なお、上述したレベル選択用コンボボックス141で設定できるレベル範囲の「レベル」とは、ピクセル量(又は解像度)のレベルを意味する。すなわち、後に詳述するように、許可フラグ付MLイメージには同一イメージについてのピクセル量(つまりピクセル数)の異なる複数枚のイメージデータが含まれているが、上記「レベル」とは、それらピクセル量の異なる複数枚のイメージのピクセル量の相対レベルのことを意味する。例えば、ピクセル量の異なる8枚のイメージデータが含まれている場合には、そのうちの最も大きいピクセル量のイメージデータのレベルは「7」であり、2番目に大きいピクセル量のイメージデータのレベルは「6」であり、以下、ピクセル量が1段階下がるとレベルが1だけ下がり、そして、最も小さいピクセル量のイメージデータのレベルは「0」である。レベルの数は(つまり、ピクセル量の異なるイメージデータの枚数)は、個々の許可フラグ付MLイメージ毎によって異なる(詳細は後述する)。上述したレベル選択用コンボボックス141で、例えば「全てのレベル」が選択されたならば、その許可フラグ付MLイメージに含まれる全てのレベルのイメージデータに対して当該使用態様が許可され、また、例えば「レベルNまで許可」が選択されたならば、「レベルN」以下のレベルのイメージデータに対して当該使用態様が許可され、「レベルN」より高いレベルのイメージデータに対しては当該使用態様が禁止される。
【0038】
上記したような所要の諸事項を設定した上で、オペレータが「変換実行」ボタンを操作すると、イメージビルダ11は、所定の方法で(例えば、OS(例えばMicrosoft社のWindows(登録商標))が持っているユニークID生成モジュール(例えばGUID)を用いて)、ユニークな画像IDを生成させてそれを変換対象の元イメージデータに割当てる。そして、イメージビルダ11は、元イメージファイルパスボックス113に書かれている元イメージファイルパスから変換対象の元イメージファイルを読み、その元イメージファイル内の元イメージデータを基にして許可フラグ付MLイメージを生成する。このとき、イメージビルダ11は、元イメージデータをコピーしてそれを最高レベルのイメージデータとし、次に、その最高レベルのイメージデータからピクセル量を1段階低下させたイメージデータを作成して、それを2番目に高いレベルのイメージデータとし、次に、その最高レベルのイメージデータからピクセル量を2段階低下させた(又は、2番目に高いレベルのイメージデータからピクセル量を1段階低下させた)イメージデータを作成して、それを3番目に高いレベルのイメージデータとし、以下、同様の方法でピクセル量を1段階づつ低下させたイメージデータを生成していって、最後のレベル「0」のイメージデータまでを作成する。なお、イメージデータのピクセル量を低下させる具体的な方法としては、例えば、以下の(1)〜(3)、
(1)元イメージデータの縦横のピクセル数を半分ずつ減らす(例えば、1段階低下するなら、元イメージデータの縦横のピクセル数を半分減らし、2段階低下するなら、そのピクセル数を4分の1減らす)、
(2)元イメージデータのピクセル量と、最高レベル及び最低レベルとに基づいて、1段階低下するのにピクセル数を縦横に幾つ減らすべきか(換言すれば、イメージデータの縮小倍率)を計算し、その計算結果に基づいてピクセル量を減らす、
(3)生成するイメージデータの最低レベルや縮小倍率をユーザが入力し、ユーザに入力された縮小倍率で段階的にイメージデータのピクセル量を減らす、
のいずれかの方法を採用し得る。
【0039】
イメージビルダ11は、こうして作成した最高レベルから最低レベル「0」までのピクセル量の異なる複数枚のイメージデータの各々を、所定の小サイズの矩形ブロック(メッシュ)に細分割する(但し、最低レベル「0」のイメージデータはメッシュ分割しなくても良い)。このとき、イメージビルダ11は、全てのメッシュのファイルに、割当てた画像IDを格納する。また、イメージビルダ11は、図2の使用条件ボックス115に設定された使用条件(例えば、許可された使用態様の種類や、課金情報など)を表した許可フラグを記述した許可フラグファイル(以下、適宜に「IMFファイル」と言う)も作成する(このファイルは、改竄されることを防止するために暗号化される)。また、イメージビルダ11は、この許可フラグ付MLイメージのフォーマット情報(例えば、画像ID、メッシュサイズ、レベルの数(階層深さ)など)を記述したフォーマットファイル(以下、適宜に「IMIファイル」と言う)も作成する。さらに、イメージビルダ11は、許可フラグ付MLイメージの保存先へのパスが記録されたインポートファイル(以下、適宜に「MIIファイル」と言う)も作成する。以上の、最高レベルから最低レベルまでの複数枚のイメージデータと、IMFファイルと、IMIファイルと、MIIファイルとのセットによって、許可フラグ付MLイメージが構成される。
【0040】
こうして許可フラグ付MLイメージを生成すると、イメージビルダ11は、その許可フラグ付MLイメージを、処理条件ボックス114に書かれた処理条件に従って保存する。処理条件ボックス114に書かれている処理条件には、例えば、次のような事項がある。すなわち、「変換イメージ保存先」は、許可フラグ付MLイメージが保存されるディレクトリを指定する。「変換先フォルダ名」は、許可フラグ付MLイメージが格納されるフォルダの名称を指定する。イメージビルダ11は、「変換イメージ保存先」のディレクトリに、「変換先フォルダ名」のフォルダを作成して、そのフォルダに許可フラグ付MLイメージを格納することになる。「MLイメージ名称」は、許可フラグ付MLイメージの名称を指定する(デフォルト設定では「変換先フォルダ名」と「MLイメージ名称」は同一名称にされる)。「圧縮方式」は、許可フラグ付MLイメージに含まれるピクセル量の異なる複数枚のイメージデータを圧縮して保存する場合の圧縮方式(例えば、可逆圧縮、不可逆圧縮)を指定する。「メッシュサイズ」は、上述したメッシュのサイズ(例えば、正方形メッシュの場合ならば、その一辺のドット数)を指定する。
【0041】
図3は、保存された許可フラグ付MLイメージの構成例を示す。
【0042】
図3に示すものは、例えば「IBK130D050602」というMLイメージ名称をもつ許可フラグ付MLイメージの構成例である。この許可フラグ付MLイメージは、そのMLイメージ名称と同じフォルダ名「IBK130D050602」をもつフォルダ200に格納されており、複数個のイメージフォルダ210〜260と複数個のファイル270〜290のセットによって構成される。
【0043】
複数個のイメージフォルダ210〜260には、メッシュ分割されたレベル(ピクセル量)の異なる複数枚のイメージデータが、それぞれ格納されている。図示の例では、レベル「0」〜レベル「5」の6枚のイメージデータが、メッシュ分割されて、そのレベル番号と同一名称のフォルダ名をもつ6つのイメージフォルダ(以下、適宜「レベルイメージフォルダ」と言う)210〜260に、それぞれ格納されている。なお、各レベルイメージフォルダ210〜260内の各メッシュのファイル(以下、「メッシュファイル」)には、イメージビルダ11によって作成された画像IDが所定位置(例えば先頭又は最後尾)に含まれている。また、各メッシュファイルには、イメージ作成元のサプライヤに関するサプライヤ情報など種々の情報が格納されても良い。また、複数のメッシュから成る各イメージデータには、可視又は不可視の電子透かしが埋め込まれても良い。
【0044】
識別子「IMI」をもつファイル270は、この許可フラグ付MLイメージのフォーマット情報(例えば、画像ID、メッシュサイズ、階層深さなど)を格納したフォーマットファイルである。識別子「IMF」をもつファイル280は、この許可フラグ付MLイメージの使用制限を示した許可フラグを格納した許可フラグファイルであり、このファイルは、改竄されることを防止するために圧縮及び暗号化されている。識別子「MII」をもつファイル(以下、つまりMIIファイル)290は、所定のときに生成されるものであって、イメージコレクタ32を呼び出すためのファイルである。このMIIファイルには、イメージのロケーション情報が記録される、具体的には、例えば、元イメージの変換の際に、許可フラグ付MLイメージの保存先へのパスが記録され、許可フラグ付MLイメージのアップロードの際に、そのMLイメージのアップロード先へのパス(例えば許可フラグ付MLイメージのトップフォルダへのパス)が記録される。
【0045】
再び図2を参照する。図3に示したような構成の許可フラグ付MLイメージが作成されて保存された後、オペレータが「アップロード」ボタン120を操作すると、イメージビルダ11は、任意のプロダクトサーバ20に接続して、その許可フラグ付MLイメージを、上記フォルダ構成のままそれを格納したフォルダ200ごと、オペレータ所望のプロダクトサーバ20の所望ディレクトリにアップロードする。
【0046】
その際、イメージビルダ11は、アップロード先のディレクトリ名に基づいて、アップロード完了後の許可フラグ付MLイメージのトップフォルダへのパスを、許可フラグ付MLイメージ内のMIIファイルに格納する。
【0047】
また、イメージビルダ11は、許可フラグ付MLイメージをアップロードする際、イメージビルダ11は、図3に示したような許可フラグ付MLイメージを構成する複数のフォルダ210〜260及びファイル270〜290を一ファイルに纏めたりすることなく、これら複数のフォルダ210〜260及びファイル270〜290に分かれた構成のまま、それをアップロードする(複数のフォルダ210〜260及びファイル270〜290の少なくとも一方を一ファイルに纏めても良い)。
【0048】
また、イメージビルダ11は、同じイメージを、ユーザシステム30の標準のウェブブラウザでもブラウズできるように、イメージビューワ31用のHTMLファイルも生成して、そのHTMLファイルも許可フラグ付MLイメージと一緒に、プロダクトサーバ20にアップロードする。そのHTMLファイルは、例えば、特定のHTMLページのテンプレートを用いて作成することができる。そのテンプレートは、例えば、図4の(A)及び(B)に例示するように、所定又は所望レベルのイメージの表示場所2001にイメージビューワが埋め込まれているものである。また、そのテンプレートは、表示されるイメージのタイトル、そのイメージの作成元の会社のロゴマーク、許可フラグ付MLイメージ内のIMIファイルやIMFファイルに書かれてある全部又は一部の情報など、所定の又はユーザ所望の事項を、所定の場所又はユーザ所望の場所に表示できるようになっていても良い。また、そのテンプレートは、HTMLページのデザイン(文字や背景等の色、フォントサイズ、ページレイアウト等)をユーザが自由に編集できるようにもなっていても良い。また、そのテンプレートは、所定の又は所望の場所に、コレクタ起動ボタン2000を可視又は不可視に埋め込むことができるようにもなっている。コレクタ起動ボタン2000には、MIIファイルがリンクしており、コレクタ起動ボタン2000が操作されたときは、それにリンクしているMIIファイルに基づいてイメージコレクタ32が起動する。
【0049】
プロダクトサーバ20は、アップロードされた許可フラグ付MLイメージを保持し、そして、ユーザシステム30内のイメージコレクタ32からの要求に応えて、イメージコレクタ32が要求する許可フラグ付MLイメージ内の特定データをユーザシステム30に送信する。ここで、特定データとは、例えば、多くのユーザシステム30に標準装備されているWebブラウザ21で閲覧できるように、HTMLファイルである。
【0050】
ユーザシステム30は、電子的プロダクトデータ20からの特定データを受信し、必要に応じてイメージコレクタ32及びイメージビューワ31の少なくとも一方を起動する。例えば、ユーザシステム30は、Webブラウザ21を用いて、許可フラグ付MLイメージ内のHTMLファイルをプロダクトサーバ20からダウンロードしてそのファイル内のHTMLページを表示することができ、そのHTMLページ上でコレクタ起動ボタンが操作されたら、イメージコレクタ32を起動する。
【0051】
図5は、ユーザシステム30のディスプレイ画面に表示されるイメージコレクタ32のGUIウィンドウの例を示す。
【0052】
図5に示すように、このウィンドウ300には、「画像変換」ボタン310、「ダウンロード」ボタン320、「印刷」ボタン330、「ファイル保存」ボタン340、「電子メール」ボタン350、「コピー」ボタン360、メインイメージボックス371、メインイメージズーミングバー372、管理リスト373、サブイメージボックス375、サブイメージズーミングバー376、プロパティボックス377、利用条件タブ378などがある。
【0053】
イメージコレクタ32は、起動されると、過去に利用されたイメージファイル(例えば、表示された、変換された、ダウンロードされた、印刷された等のイメージファイル)の履歴を管理リスト373に表示する(ユーザシステム30又はプロダクトサーバ20内の任意のディレクトリに存在するファイルのリストが表示されても良いし、アクセス先の場所にある様々な許可フラグ付MLイメージのタイトルや場所などの書誌的情報を収集して、それを表示しても良い)。
【0054】
また、イメージコレクタ32は、起動すると、所定の又は所望の場所(例えば、ユーザ所望のプロダクトサーバ20の所定又は所望ディレクトリ、又は、MIIファイルに記載のMLトップフォルダパス)にアクセスして、その場所から、所定の表示倍率等の情報に基づいてイメージデータを取得し、それをメインイメージボックス371及びサブイメージボックス375に表示する。ここで、「所定の表示倍率」とは、例えば、デフォルトの表示倍率でも良いし、過去に一度表示されたことがあるイメージデータならば、そのイメージデータが閉じられたとき、印刷されたとき、又はファイル保存されたときの表示倍率でも良い。また、表示されるイメージデータは、表示に最適レベルのイメージデータ(具体的には、そのイメージデータの全ての又は一部のメッシュの結合)である。
【0055】
イメージコレクタ32は、イメージデータを表示する際、そのイメージデータを有する許可フラグ付MLイメージの中から、IMIファイル270とIMFファイル280を読み込む。そして、イメージコレクタ32は、読み込んだIMIファイル270から、イメージ情報を得て、それをプロパティボックス377に表示する。また、イメージコレクタ32は、読み込んだIMFファイル280から、使用条件を得て、その使用条件をグラフィカルにウィンドウ300に表示してユーザに知らせる。使用条件のグラフィカルな表示態様としては、一例として、ウィンドウ300の上部に並ぶ各種使用態様の要求ボタン、すなわち、「ダウンロード」ボタン320、「印刷」ボタン330、「ファイル保存」ボタン340、「電子メール」ボタン350、「コピー」ボタン360の表示色を、無料で許可された使用態様のボタンと、有料で許可された使用態様のボタンと、禁止された使用態様のボタンとで違える(例えば、無料許可の場合は白色、有料許可の場合は黄色、禁止の場合は半透明など、或いは、許可の場合はイネーブル状態、禁止の場合はディスエーブル状態にするなど)というような方法が採用し得る。また、使用条件の詳細(例えば、使用態様毎に、許可か禁止か、無料か有料か、価格はいくらか、許可されたレベル範囲は何か、など)は、ウィンドウ300内の「利用条件」タブ378をクリックすると、そのタブ378の下方のボックス377の位置に表示され得る。
【0056】
また、イメージコレクタ32は、メインイメージボックス371とサブイメージボックス375にそれぞれ表示するのに使用するレベル(ピクセル量)と1又は複数のメッシュの番号とを決定して、プロダクトサーバ20から、決定されたレベルをもつ決定された1又は複数のメッシュ番号のメッシュファイルを読み込む。そして、イメージコレクタ32は、読み込んだ全てのメッシュファイルについて、各メッシュファイルに記録されている画像IDが、そのメッシュファイルを含んだMLイメージ内のIMIファイルに記録されている画像IDと一致するか否かの第1のチェックを行なう。また、イメージコレクタ32は、それら全てのメッシュファイルが格納されていた場所が、それらのメッシュファイルを含んだMLイメージ内のMIIファイルに記録されているロケーション情報が示す場所と一致するか否かの第2のチェックを行なう。第1及び第2の少なくとも一方のチェックの結果、不一致があった場合は、イメージコレクタ32は、1又は複数のメッシュデータの結合を行わず、例えばエラーメッセージを表示し、不一致がなかった場合、全てのメッシュファイル内のメッシュデータを結合し、メインイメージボックス371とサブイメージボックス375にそれぞれイメージデータの全部又は一部を表示する。
【0057】
ところで、上記使用するレベルとメッシュの番号を決定する方法としては、例えば次のような方法が採用し得る。すなわち、ユーザがメインイメージズーミングバー372を操作することで決まるメインイメージボックス371での表示のズーム倍率、また、ユーザがサブイメージズーミングバー376を操作することで決まるサブイメージボックス375での表示のズーム倍率(メインメインイメージボックス371のズーム倍率からは独立している)にそれぞれ基づいて、各ズーム倍率での表示に最適なレベルを計算し、その最適レベル以下の全てのレベルを、「使用するレベル」として決定する。例えば、最適レベルが「3」であれば、レベル「3」〜「0」の4つのレベルが、「使用するレベル」として決定されるわけである。そして、こうして「使用するレベル」として決定された複数のレベルの各々のイメージデータの中から、メインイメージボックス371とサブイメージボックス375にそれぞれ表示されるイメージの領域を覆う全てのメッシュ、又は、その領域よりも上下左右の少なくとも1つの方向に若干広い領域を覆う全てのメッシュを、「使用するメッシュ」として決定する(後者の場合であれば、イメージデータの表示後にその表示範囲が変更されても、メッシュ番号の決定、読み込み、第1及び第2のチェック等の上記各種処理を実行しなくて済む可能性があり、迅速に、変更後の表示範囲を表示し得る)。
【0058】
また、上記のように決定された複数のレベルのメッシュデータをプロダクトサーバ20から読み込み、そして、それを用いてイメージデータを表示する手順としては、例えば次のような手順が採用し得る。すなわち、決定された複数のレベルのうち、レベル(ピクセル量)のより低い方のメッシュデータ(例えば、表示領域をできるだけ少ない数のメッシュ(例えば1メッシュ)でカバー可能なレベルのメッシュデータ、或いは、最適レベルより1又は複数段階低いレベルのメッシュデータ)をより先順で読み込み、次に、高レベルのメッシュデータ(例えば、最適レベルのメッシュデータ又は低レベルと最適レベルの中間的なレベルのメッシュデータ)を読み込む。そして、イメージを表示するときには、既に読み込んだ複数のレベルのメッシュデータ中から、最もレベル(ピクセル量)の高いメッシュデータを選び、それを用いてイメージを表示する。このような読み込み及び表示の手順を採用すると、ユーザの要求したズーム倍率で完全なイメージを表示し終わるまでに、粗いイメージからより精細なイメージへと徐々に表示イメージが改善されていくプログレッシブ表示を実現できるとともに、粗いイメージは即座に表示されるので、ユーザに長い待ち時間を主観的に感じさせることがない。
【0059】
ユーザがメインイメージズーミングバー372とサブイメージズーミングバー376をそれぞれ動かすと、ズーム倍率が変わる。これに即座に応答して、イメージコレクタ32は、上述した「使用するレベルとメッシュの番号」を計算し直して、足りないメッシュデータがあれば、それをプロダクトサーバ20から読み込み、新しいズーム倍率のイメージを作成し直して表示する。従って、ユーザは、メインイメージズーミングバー372とサブイメージズーミングバー376を操作することで、選択イメージを所望のズーム倍率で観察して調べることができ、しかも、メインとサブの2つのイメージボックス371、375に異なるズーム倍率でイメージを表示して対比することもできるので、その選択イメージが本当に自分が欲しいものかどうかの判断を正確にすることができる。
【0060】
イメージコレクタ32は、一方のイメージボックス(例えばメインイメージボックス371)上のイメージの表示範囲の外枠を、所定模様及び所定色の線で、他方のイメージボックス(例えばサブイメージボックス375)のイメージ上に表示することができる(それを表示するか否かはユーザの要求に応じて決めても良い)。これにより、ユーザは、一方のイメージボックスでイメージのズーム倍率を変更したりスクロール操作を行ったりして表示範囲を変更しても、他方のイメージボックスで、イメージ全体のどこが一方のイメージボックス上で表示されているかを把握できるので便利である。
【0061】
ユーザがウィンドウ300の上部に並んだ「ダウンロード」ボタン320、「印刷」ボタン330、「ファイル保存」ボタン340などの使用態様毎の要求ボタンをそれぞれ操作すると、イメージコレクタ32は、選択イメージのダウンロード、印刷、ファイル保存、電子メール送信、コピーなどの要求された使用態様を実行するための処理を行なう。但し、許可フラグファイルによって許可されている使用態様のみ実行することができ、禁止されている使用態様は、その要求ボタンが押されても実行しない。ここで、「ダウンロード」とは、ユーザ所望のレベルのイメージデータをメッシュ分割された形式のままでダウンロードすることである。「印刷」とは、ユーザ所望のピクセル量でユーザ所望のサイズの用紙にそのイメージを印刷することである。また、「ファイル保存」とは、ユーザ所望のレベルのイメージデータを、メッシュ分割された形式ではなく、所定の汎用形式(例えばJPEG形式)の1つのファイルに変換して、ユーザシステム30内のユーザ所望の場所に保存することである。「電子メール送信」とは、ユーザ所望のレベルのイメージデータそれ自体又はそれが格納されている場所の情報(例えばURL)を電子メールで所望の相手に提供することである。「コピー」とは、ユーザ所望のレベルのイメージデータを、メモリ上の所定領域(例えば一般的に「クリップボード」と呼ばれるもの)にコピーすることである。
【0062】
無料で許可されている使用態様については、その要求ボタンが押されれば、イメージコレクタ32は、直ちにその実行処理を行なう。一方、有料で許可されている使用態様については、その要求ボタンが押されると、イメージコレクタ32は、まず、課金サーバ40に接続して、課金サーバ40を用いた代金の支払い処理を行なう。このとき、イメージコレクタ32は、図6に例示するような支払方法選択ウィンドウ400をユーザシステム30のディスプレイ画面に表示し、ユーザは、このウィンドウ400で所望の支払方法を選択して、代金の支払い処理を行なう。支払い処理が正常に終わると、イメージコレクタ32は、要求された使用態様を実行する。
【0063】
ところで、イメージコレクタ32は、選択イメージの印刷を実行するときには(つまり、「印刷」ボタン330が操作されたときは)、ウィンドウ300上に、図7に例示するように、「範囲印刷」ボタン1001、「トリミング印刷」ボタン1002、レベル選択コンボボックス1003、及び「レベル印刷」ボタン1004を表示する。
【0064】
「範囲印刷」ボタン1001が操作された場合、イメージコレクタ32は、メインイメージボックス371及びサブイメージボックス375の少なくとも一方のボックス、好適にはメインイメージボックス371上で、ユーザが印刷範囲を指定することができるようにする。これにより、ユーザは、所定の方法、例えば、メインイメージボックス371上でマウスの右ボタンをダウンしたままマウスを動かすことで、メインイメージボックス371に表示されているイメージの印刷範囲(印刷されたときに表示される範囲)を指定することができる(印刷範囲の外枠形状は、典型的には方形であるが、方形に限らず、円形、楕円形、ユーザ所望の形状など他の形状であっても良い)。ここで、イメージコレクタ32は、ユーザ所望の印刷範囲が一方のイメージボックス(例えばメインイメージボックス371)上で指定されたとき、他方のイメージボックス(例えばサブイメージボックス375)に表示さえているイメージ上に、指定された印刷範囲の外枠を表示することができる(それを表示するか否かはユーザの要求に応じて決めても良い)。これにより、ユーザは、一方のイメージボックスで印刷範囲を指定したときに、他方のイメージボックスで、イメージ全体においてどこが印刷範囲なのかを把握できるので便利である。
【0065】
印刷範囲の指定後、例えば再び「範囲印刷」ボタン1001が操作されたときは、イメージコンレクタ32は、後述の図8の印刷設定ウィンドウ500を表示する。
【0066】
「トリミング印刷」ボタン1002が操作された場合、イメージコレクタ32は、メインイメージボックス371及びサブイメージボックス375の少なくとも一方のボックス、好適にはメインイメージボックス371上のイメージの表示範囲を印刷範囲として決定する。印刷範囲決定後、イメージコンレクタ32は、後述の図8の印刷設定ウィンドウ500を表示する。
【0067】
レベル選択コンボボックス1003のプルダウンボタンが操作された場合、イメージコレクタ32は、表示されているイメージのIMFファイルに基づいて、1以上の選択可能なレベルを一覧表示する。このとき、イメージコレクタ32は、選択可能なレベルのうち、有料で印刷可能なレベルは強調表示(例えば後述の通常表示とは異なる表示態様で表示)し、無料で印刷可能なレベルは通常表示しても良い。ユーザは、一覧表示された1以上のレベルの中から所望のレベル(ピクセル量)を選択することができる。
【0068】
レベル選択後、「レベル印刷」ボタン1004が操作されたときは、イメージコンレクタ32は、後述の図8の印刷設定ウィンドウ500を表示する。
【0069】
イメージコレクタ32は、「レベル印刷」ボタン1004が操作された等の上記の場合に、図8に例示するような印刷設定ウィンドウ500をユーザシステム30のディスプレイ画面に表示する。この印刷設定ウィンドウ500では、ユーザは、解像度フィールド510に、印刷時の解像度を設定することができ、また、「プリンタの設定」ボタン520を操作して「プリンタの設定」ウィンドウ(図示省略)を表示し、その「プリンタの設定」ウィンドウを用いて印刷で使用する用紙のサイズ及び方向(縦か横か)などの印刷条件を設定することができる。このようにして、印刷の解像度と用紙サイズと用紙方向が設定されると、イメージコレクタ32は、設定された印刷解像度と用紙サイズと用紙方向の条件下で選択イメージの全域を完全に印刷するのに必要な最低限の用紙枚数を自動計算する。また、それとともに、イメージコレクタ32は、(プリンタが縁無し印刷が可能な場合)それらの複数の用紙を印刷後に一切カットすることなしに貼り合わせると、完全な選択イメージのプリントアウトが得られるように、各用紙に割り当てる選択イメージ内のエリアと、各用紙の糊しろのエリアとを自動計算して、図8に参照番号541〜544で例示するように、それら複数の用紙の各々に割り当てた選択イメージ内のエリアと各用紙の糊しろのエリアとを表示する。図8の例は、4枚の用紙が必要であると計算された場合であって、それら4枚の用紙にそれぞれ割り当てられた4つのイメージエリア541〜544において、参照番号の末尾に「M」を付した部分(図中、白っぽく表示されている)は糊しろとなるエリアであり、参照番号の末尾に「B」を付した部分は、プリントアウトとして有効利用されるボディエリアである。
【0070】
「印刷開始」ボタン530が操作されると、イメージコレクタ32は、プロダクトサーバ20から、各用紙毎に、設定された印刷解像度での印刷に最適なレベルをもった、その用紙に割り当てられたイメージエリアを覆うメッシュデータのみを選択して読み込み、読み込んだメッシュデータを用いて1枚のイメージデータ(そのうちの糊しろのエリアの色調は、糊しろと分かるように例えば薄い色に修正する)を作成して、それをプリンタドライバに渡して、その用紙の印刷を実行させる。この動作を、必要な全ての用紙について繰り返す。
【0071】
これにより、ユーザは、手元の小さい用紙しか使えないプリンタを用いて、高解像度イメージの大ピクセル量のプリントアウトを簡単に得ることが出来る。また、各用紙の印刷時には、その用紙の印刷に必要なイメージデータだけを読み込んで処理すればよく、選択イメージ全体のデータを読み込む必要はないので、ユーザシステム30がもつ主記憶の容量よりも遥かにデータサイズが大きいイメージのプリントアウトを得ることできる。
【0072】
イメージコレクタ32は、印刷時にユーザが設定した解像度や用紙サイズや用紙方向が変われば、上述した用紙枚数やイメージエリアの割り当てや糊しろエリアの設定などを、自動的に変更することができる。例えば、同一のイメージ(例えば2048×1752ドット)に関して、図8は、例えば印刷解像度が120dpiで用紙がA5サイズで横と設定した場合であり、図9は、例えば、300dpiでA4サイズで縦と設定した場合であり、図10は、例えば、300dpiでA4サイズで横と設定した場合であり、図11は、例えば、150dpiでA5サイズで横と設定した場合である。この機能を活用して、ユーザは、例えば、使用する用紙サイズが変わっても、常に同一の印刷解像度を指定することで、用紙サイズに関係なく常に同じサイズのプリントアウトを得るなど、所望の態様でプリントアウトを得ることができる。
【0073】
ところで、イメージコレクタ32は、電子メールの送信を実行するときには(すなわち、図5に示したウィンドウ300上で「電子メール」ボタン350が操作されたときは)、ウィンドウ300上に、図12に例示するように、「選択範囲送信」ボタン3001、「トリミング送信」ボタン3002、「URL送信」ボタン3003、及び「添付形式送信」ボタン3004を表示する。
【0074】
「選択範囲送信」ボタン3001が操作された場合、イメージコレクタ32は、メインイメージボックス371及びサブイメージボックス375の少なくとも一方のボックス、好適にはメインイメージボックス371上で、ユーザがイメージの所望範囲を指定することができるようにする。所望範囲は、例えば、メインイメージボックス371上でマウスの右ボタンをダウンしたままマウスを動かすことで指定することができる(その範囲の外枠形状は、典型的には方形であるが、方形に限らず、円形、楕円形、ユーザ所望の形状など他の形状であっても良い)。ここで、イメージコレクタ32は、所望範囲が一方のイメージボックス(例えばメインイメージボックス371)上で指定されたとき、他方のイメージボックス(例えばサブイメージボックス375)に表示さえているイメージ上に、指定された所望範囲の外枠を表示することができる(それを表示するか否かはユーザの要求に応じて決めても良い)。これにより、ユーザは、一方のイメージボックスで所望範囲を指定したときに、他方のイメージボックスで、イメージ全体においてどこが所望範囲なのかを把握できるので便利である。
【0075】
所望範囲の指定後、例えば再び「選択範囲送信」ボタン3001が操作されたときは、イメージコンレクタ32は、その所望範囲を、所定の汎用ファイル形式(例えば、JPEG形式など)のイメージファイルにする。そして、イメージコンレクタ32は、ユーザシステム30内の電子メールソフト(図示せず)を起動して、電子メールソフトに、送信元及び宛先の電子メールアドレス、タイトル、本文等を入力するための電子メール送信画面を表示させ、且つ、その画面上の本文の欄に、ユーザ所望のイメージの所望範囲を表示させる。これにより、ユーザは、所望イメージの所望範囲を所望の宛先へ電子メールで提供することができる。
【0076】
「トリミング送信」ボタン3002が操作された場合、イメージコレクタ32は、メインイメージボックス371及びサブイメージボックス375の少なくとも一方のボックス、好適にはメインイメージボックス371上のイメージの表示範囲をイメージ提供範囲として決定する。その後、イメージコンレクタ32は、そのイメージ提供範囲を、所定の汎用ファイル形式(例えば、JPEG形式など)のイメージファイルにする。そして、イメージコンレクタ32は、ユーザシステム30内の電子メールソフト(図示せず)を起動して、電子メールソフトに、上記電子メール送信画面を表示させ、且つ、その画面上の本文の欄に、決定したイメージ提供範囲を表示させる。これにより、ユーザは、所望イメージの直前の表示範囲を所望の宛先へ電子メールで提供することができる。
【0077】
「URL送信」ボタン3003が操作された場合、イメージコレクタ32は、ユーザシステム30内の電子メールソフト(図示せず)を起動して、電子メールソフトに、上記電子メール送信画面を表示させ、且つ、その画面上の本文の欄に、現在表示されているイメージのURL(若しくは、そのイメージを見ることができるHTMLページのURL)を記載させる。これにより、ユーザは、所望イメージがあるURLを所望の宛先へ電子メールで提供することができる。
【0078】
「添付形式送信」ボタン3004が操作された場合、イメージコレクタ32は、ユーザシステム30内の電子メールソフト(図示せず)を起動して、電子メールソフトに、上記電子メール送信画面を表示させる。また、イメージコレクタ32は、現在表示されているイメージを持つ許可フラグ付MLイメージの全体(つまりトップフォルダ)又は一部をダウンロードして所定形式で圧縮し、圧縮したものを電子メールソフトに添付ファイルとして持たせる。これにより、ユーザは、所望イメージを持つ許可フラグ付イメージの全部又は一部を所望の宛先へ電子メールで提供することができる。
【0079】
なお、これまで、イメージコレクタ32の機能について説明したが、イメージコレクタ32の上記複数の機能のうち、イメージデータの表示に関する機能は、イメージビューワ31も備えている(例えば、メッシュファイルのファイル名の決定や、画像ID同士の比較などの機能)。
【0080】
以上、本実施形態のシステムについて説明した。以下、図13以降を用いて、上記システムにおいて、サプライヤシステム10で用意されたイメージがユーザシステム30において利用されるまでの流れを詳細に説明する。
【0081】
図13及び図14は、サプライヤシステム10で用意されたイメージデータが許可フラグ付MLイメージに変換されるまでの流れを示す。なお、図ではステップを「S」と略記している。
【0082】
サプライヤシステム10のオペレータの命令によってイメージビルダ11が起動したら、イメージビルダ11は、図2に示したウィンドウ100を表示する。そのとき、イメージビルダ11は、過去に利用されたイメージファイルの履歴が記録されたログファイルを参照し、管理リスト116に、過去に利用されたイメージファイルの履歴を一覧表示する。
【0083】
イメージビルダ11は、管理リスト116の中からオペレータ所望のイメージファイルが選択される等の方法によって、元イメージファイルパスボックス113に元イメージファイルパスが入力され、「ロード」ボタンが操作されたら(S1)、入力された元イメージファイルパスに基づいて、オペレータ所望の元イメージファイルを読み出し、そのイメージファイルを開いてイメージボックス111に元イメージ(許可フラグ付MLイメージに変換される前のイメージ)を表示する(S2)。そのとき、イメージビルダ11は、元イメージファイルのファイル名、場所(例えば、元イメージファイルの保存場所であっても良いし、元イメージの撮影場所であっても良い)をイメージボックス111の下に表示したり、元イメージファイルのプロパティ(縦×横サイズ、元画像サイズ、など)をプロパティボックス112に表示したりする(S3)。
【0084】
その後、オペレータは、元イメージファイルが許可フラグ付MLイメージに変換されたときのそのMLイメージについての各種の処理条件、例えば、変換イメージの保存先、変換先のフォルダ名、MLイメージの名称、圧縮方式、メッシュサイズなどを処理条件ボックス114に設定する(S4)。メッシュサイズが設定された場合、イメージビルダ11は、そのメッシュサイズと、変換対象の元のイメージファイル(通常、大ピクセル量のビットマップ画像)のピクセル量とに基づいて、その元イメージファイルについて用意するレベルの数を計算する(S5)。
【0085】
その後、オペレータは、許可フラグボックス115を用いて、変換された許可フラグ付MLイメージに対する各種の使用制限を設定する。具体的には、オペレータは、「許可フラグの内容を設定する」121と、「閲覧のみを許可する」122と、「全てを許可する」123の3種類の択一的に選ぶ。また、例えば、それらのうち「許可フラグの内容を設定する」121を選択した場合、オペレータは、許可フラグ付MLイメージのダウンロード、再アップロード、印刷及びファイル保存という使用態様を、許可した各使用態様毎に、レベル選択用コンボボックス141から所望のレベルを選択することで、その使用態様が許可されるそのイメージのレベル範囲を設定する(選択可能なレベルの数は、S5の計算結果によって異なる)。
【0086】
許可フラグの設定の後、「変換実行」ボタンが押されたら(S7でY)、イメージビルダ11は、図14に示す流れで変換処理を実行する(S8)。
【0087】
すなわち、イメージビルダ11は、図14に示すように、所定の方法、例えば、OSが持っているユニークID付与モジュールに、ユニークな画像IDを生成させる(S10)。次に、イメージビルダ11は、元イメージファイルパスボックス113に書かれている元イメージファイルパスから変換対象の元イメージファイルを読み込んでメモリに展開し(S11)、図13のS4で指定された保存先にそのS4で設定されたフォルダ名のフォルダを作る(S12)。そして、イメージビルダ11は、メモリに展開されている元イメージのデータをメッシュサイズで読み込んで圧縮し(圧縮方式は、汎用の圧縮方式ではなく、専用のイメージビルダ、コレクタ、又はビューワでなければ解凍することができない方式)、且つ、圧縮されたメッシュデータ用のメッシュファイルを作成して、全メッシュファイルの各々に、圧縮されたメッシュデータ及びS10で生成された画像IDを格納する(S13)。イメージビルダ11は、そのメッシュファイルを、許可フラグ付MLイメージに属するi番目(所定レベル)のフォルダ(例えば、元イメージデータのメッシュファイルなら最高レベルのイメージフォルダ)に格納する(S14)。イメージビルダ11は、このS13及びS14の処理を、元イメージデータの全てのメッシュについて行う(S15でN、S13、S14)。また、イメージビルダ11は、元イメージの全てのメッシュについてS13及びS14の処理を終えたら(S15でY)、元イメージデータからピクセル量を1段階低下させたイメージデータを作成して、それを2番目に高いレベルのイメージデータとし、そのイメージデータについても、S13及びS14と同様の処理を行う(なお、そのイメージデータのメッシュファイルは、元イメージデータのレベルの1段階下のレベルのフォルダに格納する)(S16、S17)。
【0088】
イメージビルダ11は、全てのレベルのイメージデータについて、S13及びS14と同様の処理を行い、それが終了したら(S18でY)、許可フラグ付MLイメージのフォーマット情報(例えば、画像ID、メッシュサイズ、レベルの数(階層深さ)など)を記述したフォーマットファイル、つまりIMIファイルを作成する(S19)。また、イメージビルダ11は、図2の使用条件ボックス115に設定された使用条件(例えば、許可された使用態様の種類や、課金情報など)を表した許可フラグを記述した許可フラグファイル、つまり、IMFファイルも作成する(S20−A)。さらに、イメージビルダ11は、許可フラグ付MLイメージの保存先へのパスが記録されたMIIファイルも作成する(S20−B)。
【0089】
以上の、最高レベルから最低レベルまでの複数枚のイメージデータと、IMIファイルと、IMFファイルと、MIIファイルとのセットによって、許可フラグ付MLイメージが構成される。この許可フラグ付MLイメージは、S12で作ったフォルダにおいて、処理条件ボックス114に「MLイメージ名称」として入力された名称を持っている。
【0090】
次に、図15を参照して、図2に示したウィンドウ100において、「アップロード」ボタン120が操作されたときのイメージビルダ11の動作を説明する。
【0091】
オペレータが「アップロード」ボタン120を操作すると、イメージビルダ11は、オペレータの操作に従って、アップロード対象のイメージを表示するイメージビューワ31を埋め込んだHTMLページのデザインを決める(S21)。HTMLページのデザイン(例えば、イメージビューワの埋め込み位置、コレクタ起動ボタンの埋め込み位置、ズーミングバーの有無など)は、既に述べた通り、例えば、図4の(A)及び(B)に例示したテンプレートにより固定であっても良いし、オペレータが自由に変えることができても良い。
【0092】
HTMLページを作成したら、イメージビルダ11は、オペレータから、アップロード先(ディレクトリ名など)の指定を受けて(S22)、アップロード実行要求を受けたら(S23)、S21で決定されたデザインのHTMLページを有するHTMLファイルを作成し(S24)、且つ、許可フラグ付MLイメージのアップロード先へのパスをMIIファイルに記録してMIIファイルを更新する(S25)。そして、イメージビルダ11は、任意の(または所定の)プロダクトサーバ20に接続して、S24で作成したHTMLファイルと共に、許可フラグ付MLイメージを、図3に示したフォルダ構成のまま、プロダクトサーバ20のアップロード先ディレクトリにアップロードする(S26)。
【0093】
プロダクトサーバ20は、図16に示すような流れで動作する。
【0094】
すなわち、プロダクトサーバ20は、許可フラグ付MLイメージのアップロードをサプライヤシステム10から受けたときは(S27)、その許可フラグ付MLイメージを、サプライヤシステム10に指定された場所(例えば、図15のS22で指定されたアップロード先)で保持する(S28)。また、プロダクトサーバ20は、ユーザシステム30からファイル要求を受けたときは(S29)、そのファイル要求に応じたファイル(例えば、HTMLページ、或いは、許可フラグ付MLイメージ内の或るレベルのイメージデータに係る各メッシュファイル)をユーザシステム30に送信する(S30)。
【0095】
次に、図17を参照して、ユーザシステム30の動作を説明する。
【0096】
ユーザシステム30は、ユーザの操作に従って、Webブラウザ21を起動し(S41)、所定の又はユーザ所望のURLにアクセスする(S42)。このとき、ユーザシステム30は、プロダクトサーバ20内の、イメージビューワが埋め込まれているHTMLページにアクセスした場合は(S43)、そのイメージビューワを起動する(S44)。
【0097】
図18は、イメージビューワの動作流れを示す。
【0098】
イメージビューワは、起動したら、所定の表示倍率(例えばデフォルトの表示倍率)等の情報に基づいて、所定の表示領域に表示するのに最適なレベル(ピクセル量)と、その表示領域におけるイメージデータの表示範囲とを計算し、計算された表示範囲内の座標値から、表示すべきメッシュデータを持つメッシュファイルのファイル名(例えばメッシュ番号)を求める(S31)。
【0099】
イメージビューワは、求められたファイル名を持つメッシュファイルがメモリ・キャッシュにあれば(S32でY)、そのメッシュファイルを読み込んで(S33)、そのメッシュファイルが正当か否かを判定する(S33−1)。
【0100】
具体的には、イメージビューワは、読み込んだ全てのメッシュファイルについて、各メッシュファイルに記録されている画像IDが、そのメッシュファイルを含んだMLイメージ内のIMIファイルに記録されている画像IDと一致するか否かの第1のチェックを行なう。また、イメージコレクタ32は、それら全てのメッシュファイルが格納されていた場所が、それらのメッシュファイルを含んだMLイメージ内のMIIファイルに記録されているロケーション情報が示す場所(例えば、MLイメージのアップロード先)と一致するか否かの第2のチェックを行なう。第1及び第2の少なくとも一方のチェックの結果、不一致があった場合は(S33−1でN)、イメージビューワは、1又は複数のメッシュデータの結合を行わず、例えばエラーメッセージを表示し(S33−3)、不一致がなかった場合、全てのメッシュファイル内のメッシュデータを結合して描画する(S33−4)。
【0101】
S32において、イメージビューワは、求められたファイル名を持つ1又は複数のメッシュファイルがメモリ・キャッシュになければ(S32でN)、表示領域を1メッシュでカバーできる最大レベル(それがなければ、最も少ない数のメッシュでカバーできる最大レベル)とそのメッシュのファイル名を計算する(S34)。その結果、そのファイル名を持つメッシュファイルがメモリ・キャッシュにあれば(S35でY)、イメージビューワは、上述のS33〜S33−4と同様の処理を実行する(S36〜S36−3)。
【0102】
一方、S34で求められたファイル名を持つ1又は複数のメッシュファイルがメモリ・キャッシュになければ(S35でN)、イメージビューワは、その1又は複数のメッシュファイルを、プロダクトサーバ20内の、S34で求められたレベルのイメージフォルダから順次取得してメモリ・キャッシュに入れ(S37)、上記S33〜S33−3と同様の処理を行なう。
【0103】
続いて、イメージビューワは、S34で求められたレベルよりも所定段階高いレベル(例えば1段階高いレベル若しくは表示に最適なレベル)で表示に必要な1又は複数のメッシュファイルがメモリ・キャッシュにあるか否かを調べ、あれば、上述のS33〜S33−4と同様の処理を実行し、なければ、プロダクトサーバ20内の、イメージフォルダから必要な1又は複数のメッシュファイルを読み込んでメモリ・キャッシュに入れ(S38)、上記S33〜S33−3と同様の処理を行なう。
【0104】
以上の処理によって、イメージビューワは、表示に最適なレベルの必要な全てのメッシュデータを取得し結合して、表示に最適なレベルのイメージデータの全部又は一部を表示する。
【0105】
その後、ズーム倍率変更操作或いはスクロール操作が行なわれる等してイメージデータの表示範囲を変更する必要が生じた場合、イメージビューワは、上述したS31以降の処理を行う。
【0106】
イメージビューワは、HTMLページ上に表示されたイメージデータが不正にコピーされないように、図19に示すような流れでコピー制御を行なう。
【0107】
すなわち、イメージビューワは、HTMLページが表示されているウィンドウが、ユーザシステム30のスクリーン(例えば、ウィンドウの最大表示領域)上に見えているときは(S500でY)、OSに対してスクリーンコピーを禁止するよう指令を出し(S501)、最小化、閉じられた、又は別のウィンドウの背面に完全に隠れていることによって見えていないときは(S500でN)、OSにスクリーンコピーの禁止をキャンセルさせる。ここで、「スクリーンコピー」とは、一般にパーソナルコンピュータに搭載のOSに標準装備されている機能であって、ディスプレイ画面全体の表示内容を所定のメモリ領域にコピーすることである。なお、イメージビューワは、スクリーンコピーだけでなく、HTMLページ上のイメージデータそれ自体のコピーも禁止したり許可したりすることができる。また、イメージビューワは、表示されているHTMLページに関連した許可フラグ付MLイメージ内のIMFファイルを参照し、ファイル保存及びコピーが許可されていなければ、たとえウィンドウがスクリーン上に見えていなくても、スクリーンコピー(及びイメージデータそれ自体のコピー)を禁止することができる。また、このようなコピー制御は、イメージビューワのみならず、イメージコレクタ及びイメージビルダも行なうことができる。
【0108】
HTMLページ上でコレクタ起動ボタンが操作されてイメージコレクタが起動した場合(イメージコレクタは別の方法で起動することもできる)、イメージコレクタは、図20に示すような動作を行なう。
【0109】
すなわち、イメージコレクタは、まず、操作されたコレクタ起動ボタンに関連付けられているMIIファイルを読み込む(S51)。次に、イメージコレクタは、そのMIIファイルに記述のロケーション情報が示す場所に存在する許可フラグ付MLイメージ(以下、「ターゲットMLイメージ」と言う)内のIMIファイルを読み込む(S52)。また、イメージコレクタは、その許可フラグ付イメージに関する情報(例えばトップフォルダのパス等)を、イメージコレクタのウィンドウ300(図5参照)の管理リスト373に追加する(S53)。
【0110】
その後、イメージコレクタは、図18を参照して説明したイメージビューワの動作と同じ動作で、メッシュデータを取得し描画する(S54)。すなわち、例えば、イメージコレクタは、IMIファイルに記述の画像IDと、読み込んだメッシュファイル内の画像IDとを用いて上記第1のチェックを行なったり、MIIファイルに記述のロケーション情報と、読み込んだ各メッシュファイルの保存場所とを用いて上記第2のチェックを行なったりする。
【0111】
また、イメージコレクタは、ターゲットMLイメージ内のIMFファイルを取得し(S55)、そのIMFファイルから使用条件を得て、既に例示した方法で、その使用条件をグラフィカルにウィンドウ300に表示してユーザに知らせる(S56)。
【0112】
その後、イメージコレクタは、ユーザの操作に応じた処理を実行する。例えば、イメージコレクタは、管理リスト373上の或るイメージ情報(例えばファイル名)がクリックされたときは(S57)、S51以降の処理を実行する。また、イメージコレクタは、「ダウンロード」ボタン320が操作されたときは、ダウンロード処理を実行し(S58)、「印刷」ボタン330が操作されたときは、印刷処理を実行し(S59)、「ファイル保存」ボタン340が操作されたときは、ファイル保存処理を実行し(S60)、「電子メール」ボタン350が操作されたときは、電子メール送信処理を実行し(S61)、「コピー」ボタン360が操作されたときは、表示されているイメージデータをクリップボードへコピーする(S62)。
【0113】
具体的には、「ダウンロード」ボタン等の各種ボタン320〜360が操作された場合、イメージコレクタは、図21に示すような動作を行う。
【0114】
すなわち、イメージコレクタは、各種ボタン320〜360が操作されたとき、そのボタンに対応した使用態様が許可されているか否かを判断し(S71)、許可されていなければ(S71でN)、エラーメッセージをユーザシステム30に表示する(エラーメッセージの表示に限らず、他のエラー処理を行っても良い)(S72)。
【0115】
イメージコレクタは、S71での判断の結果、操作されたボタンに対応した使用態様(つまりユーザ所望の使用態様)での使用が許可されている場合、更に、それが有料か無料かを判断し(S73)、無料であれば(S73でN)、ユーザ所望の使用態様での使用のための処理を実行する(S74)。一方、S73での判断の結果、有料であれば(S73でY)、イメージコレクタは、画像IDに関連付けられた許可キー(支払いが行われたことを示す情報)が記録されているログが所定の場所(例えば、ユーザシステム30又は課金サーバ51内)に存在するか否かチェックし(S75)、存在すれば(S75でY)、ユーザ所望の使用態様での使用のための処理を実行する(S74)。
【0116】
S75のチェックの結果、存在しなければ(S75でN)、イメージコレクタは、図6に例示したような支払方法選択ウィンドウ400をユーザシステム30のディスプレイ画面に表示する(S76)。イメージコレクタは、このウィンドウ400でユーザ所望の支払方法が選択されたならば、支払入力画面(例えば、ユーザの氏名、住所、クレジットカードのカード番号等を入力するための画面)を表示する(S77)。そして、その支払入力画面に所定事項が入力されて支払ボタンが押されたならば(S78)、イメージコレクタは、支払入力画面に入力された情報を含む許可キー発行依頼情報を課金サーバ51に送信して、課金サーバ51から、許可キーを発行するか否かの回答を待つ(S79)。許可キー発行依頼情報には、ユーザの氏名、住所、クレジットカード番号等の個人情報や、ユーザ所望のイメージデータに割当てられている画像IDや、イメージコレクタのCDキー(シリアル番号)などが含まれている。
【0117】
イメージコレクタは、課金サーバ51から回答を受けたとき(S80)、その回答の内容が否定的な内容であれば(S81でN)、支払ができない旨を示すエラーメッセージを表示する(S82)。一方、イメージコレクタは、課金サーバ51からの回答の内容が肯定的な内容であれば(S81でY)、課金サーバ51から発行された許可キーを受け取り、購入されたイメージデータに割当てられている画像IDにその許可キーを対応付け、その画像IDに対応付けられた許可キーを記録した許可キーログファイルを生成しそれを保存する(S83)。そして、イメージコレクタは、その許可キーに関する許可キー情報(例えば許可キーの識別情報)を所定の方法でユーザに告知して(S84)、その後、ユーザ所望の使用態様での使用を行なうための処理を実行する(S85)。
【0118】
この実施形態では、例えば、イメージコレクタが再インストールされたときや、許可キーログファイルが誤って消去されたときは、ユーザがユーザシステム30に、告知された許可キー情報を入力すれば、イメージコレクタがその入力された許可キー情報を用いて、一旦発行された許可キーを再度入手し、所望のイメージデータを所望の使用態様で使用することができる。
【0119】
ユーザシステム30から許可キー発行依頼情報をもらう課金サーバ51は、図22に示すような動作を行なう。
【0120】
すなわち、課金サーバ51は、ユーザシステム30内のイメージコレクタから、画像IDやCDキー等が含まれている許可キー発行依頼情報を受けて(S91)、それを、所定の管理ログファイルに記録する(S92)。そして、課金サーバ51は、受信した許可キー発行依頼情報に含まれている情報のうち、ユーザの個人情報(氏名、クレジットカード番号等)を、ユーザ所望の支払方法に対応した決済機関へ通知して回答を待つ(S93)。
【0121】
その後、課金サーバ51は、決済機関からの回答を受けて、その回答の内容が、決済を認めない旨の回答であれば(S94でN)、その旨をイメージコレクタに通知すると共に(S95)、決済NGを所定の管理ログファイルに記録する(S96)。一方、決済機関からの回答の内容が、決済を認める旨の回答であれば(S94でY)、課金サーバ51は、S91で受けた許可キー発行依頼情報に含まれている画像ID及びCDキーと、所定時(例えば、許可キー発行依頼情報を受けた時、或いは、決済機関から回答を受けた時)の日時とに基づいて許可キーを生成し、それをユーザシステムに提供する(S97)。許可キーは、画像ID、CDキー、及び、日時情報に基づいて生成されるものなので、正当に決済されたイメージデータ、課金処理に使用されたイメージコレクタ、及び所定の日時にユニークなものとなる。
【0122】
以上のような流れで、イメージコレクタが許可キーを受け取ったならば、その許可キーに対応した使用態様での使用が可能になる。
【0123】
例えば、ダウンロードであれば、図23に示すように、イメージコレクタは、許可された許可フラグ付MLイメージ全体を、所定の又はユーザ所望の格納場所にダウンロードし(S100)、そのMLイメージ内のMIIファイルに、ダウンロードしたMLイメージの保存先を書込む(S101)。この結果、ダウンロード後の許可フラグ付MLイメージの状態は、元イメージデータから生成された許可フラグ付MLイメージの状態と略同様である(MIIファイルの内容が異なる程度である)。
【0124】
また、ファイル保存又はコピーであれば、図24に示すように、イメージコレクタは、使用が許可されたレベルのイメージデータを構成する全てのメッシュデータを取得し、それらをつなぎ合わせて1つのイメージデータとし、そのイメージデータを、所定の汎用形式(例えばJPEG形式)の1つのファイルにして(S110)、ユーザシステム30内のユーザ所望の場所に保存する(S111)。なお、この流れにおいて、保存されるイメージデータは、全イメージデータであっても良いし、メインイメージボックス371又はサブイメージボックス375に表示されている範囲内のメッシュデータから成るイメージデータであっても良いし、ユーザに選択された範囲内のメッシュデータから成るイメージデータであっても良い。また、この流れにおいて、取得するメッシュデータのレベルは、許可されている1又は複数のレベルからユーザに選択されたレベルであっても良いし、メインイメージボックス371又はサブイメージボックス375に表示されていたときのレベルであっても良い。また、変換後の汎用形式は、複数の汎用形式(例えば、JPEG、BMP、PMG等)からユーザが選択可能である。また、変換後のイメージファイル内の所定の場所に、画像ID等のセキュリティ情報が書かれたり、変換後のイメージデータに可視又は不可視の電子透かしが埋め込まれたりしても良い。
【0125】
イメージコレクタは、印刷を実行するときには、図25に示すような動作を実行する。
【0126】
すなわち、イメージコレクタは、ウィンドウ300上で、範囲印刷、トリミング印刷、及びレベル印刷のいずれかの印刷方法が選択されて(S120)、印刷ボタン1001、1002、又は1004が押されたら(S121)、印刷設定ウィンドウ500(図8参照)を表示する。イメージコレクタは、印刷設定ウィンドウ500に、印刷解像度、用紙サイズ、用紙方向等の印刷条件が入力されたときは、その印刷条件を読み込み(S122)、入力された印刷解像度と用紙サイズと用紙方向の条件下で選択イメージ(具体的には、ユーザに指定された選択範囲内のイメージ、イメージボックス371又は375での表示範囲内のイメージ、ユーザに指定されたレベルの全メッシュから成るイメージのいずれか)の全域を完全に印刷するのに必要な最低限の用紙枚数を自動計算する。また、それとともに、イメージコレクタは、(プリンタが縁無し印刷が可能な場合)それらの複数の用紙を印刷後に一切カットすることなしに貼り合わせると、完全な選択イメージのプリントアウトが得られるように、各用紙に割り当てる選択イメージ内のエリアと、各用紙の糊しろのエリアとを自動計算して、図8に参照番号541〜544で例示したように、それら複数の用紙の各々に割り当てた選択イメージ内のエリアと各用紙の糊しろのエリアとを表示する。このとき、イメージコレクタは、図8に例示した小さな表示領域541〜544毎に、その表示領域での表示に最適なレベルの、選択イメージ内のエリアにおける全メッシュデータを選択的に取得し、それらを繋ぎ合わせて1つの部分選択イメージを生成し表示する。また、そのとき、イメージコレクタは、部分選択イメージにおいて、ボディエリアは濃く、糊しろエリアは薄く表示する(S123)。
【0127】
イメージコレクタは、ユーザに印刷条件が変更された場合は(S124でY)、再びS122及びS123の処理を行い、印刷条件が変更されることなく、「印刷開始」ボタンが押された場合は(S124でN、S125)、次の処理を実行する。すなわち、イメージコレクタは、メモリキャッシュ又はプロダクトサーバ20から、各用紙毎に、設定された印刷解像度での印刷に最適なレベル又はユーザ所望のレベルをもった、その用紙に割り当てられたイメージエリア(ボディエリアとのりしろエリアから成るエリア)を覆うメッシュデータのみを選択的に読み込み、読み込んだメッシュデータを用いて1枚のビットマップイメージデータ(そのうちの糊しろのエリアの色調は、糊しろと分かるように例えば薄い色に修正する)を作成して、それをプリンタドライバに渡し、その用紙の印刷を実行させる(S126)。この動作を、S123で計算された全ての用紙について繰り返す(S127)。
【0128】
これにより、ユーザは、手元の小さい用紙しか使えないプリンタを用いて、高解像度イメージの大ピクセル量のプリントアウトを簡単に得ることが出来る。また、各用紙の印刷時には、その用紙の印刷に必要なイメージデータだけを読み込んで処理すればよく、選択イメージ全体のデータを読み込む必要はないので、ユーザシステム30がもつ主記憶の容量よりも遥かにデータサイズが大きいイメージのプリントアウトを得ることができる。
【0129】
イメージコレクタは、電子メールの送信を実行するときには、以下の流れで動作する。
【0130】
すなわち、イメージコレクタは、図5のウィンドウ300で「電子メール」ボタン350が操作された後に、選択範囲送信、トリミング送信、URL送信、及び添付形式送信のいずれかの送信方法の選択を受け付け、いずれかの送信方法が選択されたときに、選択された送信方法に対応した処理を実行する。
【0131】
具体的には、選択範囲送信が選択された場合、イメージコレクタは、例えばメインイメージボックス371上で、全イメージにおけるユーザ所望の送信範囲の指定を受け付け、ユーザ所望の送信範囲が指定されたらならば、その送信範囲内のメッシュデータの結合を、汎用ファイル形式のイメージファイルにする。そして、イメージコレクタは、ユーザシステム30内の電子メールソフトを起動して、その電子メールソフトをして、電子メールの本文の欄に、ユーザ所望の送信範囲内のイメージを表示せしめる。
【0132】
トリミング送信が選択された場合、イメージコレクタは、ユーザシステム30内の電子メールソフトを起動して、その電子メールソフトをして、電子メールの本文の欄に、例えばメインイメージボックス371上での表示範囲内のイメージを表示せしめる。
【0133】
URL送信が選択された場合、イメージコレクタは、ユーザシステム30内の電子メールソフトを起動して、電子メールソフトをして、電子メールの本文の欄に、現在表示されているイメージデータのURL(若しくは、そのイメージを見ることができるHTMLページのURL)を記載せしめる。
【0134】
添付形式送信が選択された場合、イメージコレクタは、ユーザシステム30内の電子メールソフトを起動すると共に、現在表示されているイメージデータを持つ許可フラグ付MLイメージの全体又は一部をダウンロードして所定形式で圧縮し、圧縮したものを電子メールソフトに添付ファイルとして持たせる。
【0135】
以上、上述した実施形態によれば、イメージビルダ11の機能により、サプライヤは、自分が提供する個々のイメージデータに対して固有の使用制限を課すことができる。
【0136】
また、上述した実施形態によれば、様々な使用態様でプロダクトサーバ20内のイメージをユーザが使用する場合、プロダクトサーバ20としては、単にユーザシステム30から要求されたデータをユーザシステム30へ送るという単純な動作を行なうだけでよく、使用制限にもとづく制御や、課金処理などの面倒な処理を行なう必要はない。この観点から、例えば、プロダクトサーバ20は、複数のユーザ間で共有可能な単なるストレージでも良い。
【0137】
また、上述した実施形態によれば、イメージデータは、1又は複数のメッシュデータに細分化されている。1又は複数のメッシュデータを結合して1つのイメージデータにすることは、専用のビューワ機能を備えたソフトウェアでないとできない。このため、イメージデータの不正使用の軽減が図れる。
【0138】
また、上述した実施形態によれば、取得したメッシュファイル内のメッシュデータを再生するときは、そのメッシュファイル内に書かれている画像IDと、そのメッシュファイルに関連付いているIMIファイルに書かれている画像IDとが比較され、その比較の結果、不一致があれば、メッシュデータは再生されない。イメージデータを構成するメッシュデータの結合体がたとえ不正にコピーされたとしても、その不正にコピーされたメッシュデータにはIMIファイルは関連付いていないので、不正コピーされたイメージデータが再生されて使用されるのを防ぐことができる。
【0139】
また、上述した実施形態によれば、取得したメッシュファイル内のメッシュデータを再生するときは、そのメッシュファイルの格納場所と、そのメッシュファイルに関連付いたMIIファイル上のロケーション情報が示す場所とが比較され、不一致があれば、メッシュデータは再生されない。イメージデータを構成するメッシュデータの結合体が不正にコピーされた場合、MIIファイルにコピー先の場所が記録されることはない。従って、不正コピーされたイメージデータが再生されて使用されるのを防ぐことができる。
【0140】
また、上述した実施形態によれば、イメージコレクタの機能により、小さい用紙しか使えないプリンタを用いて、高解像度イメージの大ピクセル量のプリントアウトを簡単に得ることが出来る。また、各用紙の印刷時には、その用紙の印刷に必要なイメージデータだけを読み込んで処理すればよく、選択イメージ全体のデータを読み込む必要はないので、ユーザシステム30がもつ主記憶の容量よりも遥かにデータサイズが大きいイメージのプリントアウトを得ることができる。
【0141】
以上、本発明の実施形態を説明したが、これは本発明の説明のための例示であり、この実施形態のみに本発明の範囲を限定する趣旨ではない。従って、本発明は、その要旨を逸脱することなく、他の様々な形態で実施することが可能である。
【0142】
例えば、上述の実施形態では、一つの許可フラグ付MLイメージには、同じイメージについてピクセル量の異なる複数枚のイメージデータが含まれていたが、それに加えて、例えば、同一対象物を多くの異なる方向から眺めた多数のイメージについて、同様に、ピクセル量の異なる複数枚のイメージデータを用意して、それらを一つの許可フラグ付MLイメージに含ませることにより、一つの対象物を三次元的に様々な方向から任意のズーム倍率で眺めた画像を表示するようにすることもできる。
【0143】
また、例えば、イメージビルダ11は、ローカルなパーソナルコンピュータにおいて、画像管理ソフトウェアとして利用されても良い(つまりオフラインで使用されても良い)。例えば、イメージビルダ11は、デジタルカメラ等から入力されたイメージデータをMLイメージに変換して、ユーザ所望の格納場所に格納し、ユーザの要求に応じて、最適レベルの又はユーザ所望レベルのメッシュデータを選択的に読み出して、表示したり印刷したり等を行うことができる。なお、この場合、イメージビルダ11は、選択的にメッシュデータを読み出す場合は、例えば、メモリ・キャッシュに必要なメッシュデータが存在するか否かを調べ、存在すればそのメモリ・キャッシュから選択的に必要なメッシュデータを読み出し、存在しなければ、所定の記憶装置(例えば、内蔵ハードディスクや、MOドライブ内のMOディスク等)内から必要なメッシュデータを選択的に読み出す。
【0144】
また、例えば、イメージビルダ11は、サプライヤの要求に応じて、イメージデータの料金の他に、一度の支払で使用可能な有効範囲を設定できても良い。その有効範囲としては、例えば、使用可能な回数、使用可能な時間制限などがある。
【0145】
また、例えば、印刷の際、プリンタドライバに対してふちなし印刷を自動的に設定しても良い。また、例えば、イメージコレクタ32は、プリンタドライバがその設定を受け付けないときは、ユーザに手動でふちなしモードを設定するよう案内しても良い。
【0146】
また、例えば、メッシュデータを表示するときは、各メッシュについて、まず、最適レベルの必要メッシュファイルを探し、それが無ければ、それより1段階低レベルの代替ファイルを探し、それも無ければ、更に1段階低レベルの代替ファイルを探しても良い。すなわち、最適レベルの必要ファイルを最優先に探し、それがない場合、段階的により低レベルの代替ファイルを探していくようにしても良い。また、より低レベルのメッシュが既に代替表示されていたところに、より高レベルのメッシュを表示しようとする場合には、その先に代替表示されていた低レベルのメッシュを消去して、より高レベルのメッシュを新たに表示しても良い。
【0147】
また、例えば、イメージビルダ11は、全てのメッシュデータの各々を、専用のイメージビューワ31のみが解凍できる特別の方法で圧縮しても良い。
【0148】
また、例えば、MIIファイルに記録されるロケーション情報は、MLイメージ内の各レベルのイメージデータを構成する各メッシュファイル毎に記録されても良い。
【0149】
また、同一のイメージデータを構成する複数のメッシュは、必ずしも、同一フォルダや同一マシン内に保存されなければならないわけではない。例えば、同じイメージデータを構成する複数のメッシュは2台以上のマシンに分けて保存されても良い。この場合、MIIファイルには、各メッシュ毎に保存場所が記録される。
【0150】
また、例えば、許可フラグ付MLイメージを構成する複数の要素(各レベルのレベルイメージフォルダ、IMIファイル、IMFファイル、及びMIIファイル)は、互いに関連付けられていれば、必ずしも全ての要素が同一のフォルダ内又はマシン内に存在しなくても良い。
【0151】
また、例えば、ユーザシステム30が今までに使用したイメージデータの画像IDと、ユーザシステム30又はそのユーザを識別するためのユーザ情報とを対応付けて保存するための、ユーザシステム30とは別のコンピュータシステムがあっても良い。
【0152】
また、例えば、イメージビルダ11を用いて、商品のイメージデータを提供しても良い。その場合、イメージビルダ11は、サプライヤの要求に従って、商品の価格やその他の販売情報(以下、売買条件情報)をイメージデータに付加して提供しても良い。また、その場合、イメージコレクタは、売買条件情報を認識し、その売買条件情報に基づいて、表示されたイメージデータが表す商品の受注処理、課金処理等を制御しても良い。また、例えば、サプライヤシステム10又はプロダクトサーバ20は、各商品の在庫に関する在庫情報(例えば在庫数など)を管理し、ユーザシステム30から受注を受ける度に、その在庫情報を更新し、商品の在庫数がゼロになったときには、その商品のイメージデータを削除しユーザシステムに提供されないようにしても良い。これ以外にも、種々の売買制御が考えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従う電子的プロダクト提供システムの全体構成を示すブロック図。
【図2】イメージビルダ11のGUIウィンドウの例を示す図。
【図3】許可フラグ付MLイメージの構成例を示す図。
【図4】(A)HTMLイメージのテンプレートの第1の例を示す図。(B)HTMLイメージのテンプレートの第1の例を示す図。
【図5】イメージコレクタ32のGUIウィンドウの例を示す図。
【図6】イメージコレクタ32が提供する支払方法選択ウィンドウ400の例を示す図。
【図7】「印刷」ボタン330が操作されたときにイメージコレクタ32のウィンドウ300に表示されるボタン等を示す図。
【図8】印刷設定ウィンドウの例を示す図。
【図9】印刷設定ウィンドウの別の例を示す図。
【図10】印刷設定ウィンドウのまた別の例を示す図。
【図11】印刷設定ウィンドウの更にまた別の例を示す図。
【図12】「印刷」ボタン350が操作されたときにイメージコレクタ32のウィンドウ300に表示される4種のボタンを示す図。
【図13】サプライヤシステム10で用意されたイメージデータを許可フラグ付MLイメージに変換するまでの流れを示す図。
【図14】許可フラグ付MLイメージへの変換処理の具体的な流れを示す図。
【図15】サプライヤシステムにおいて、アップロード処理が行なわれるときのイメージビルダの動作流れを示す図。
【図16】プロダクトサーバの動作流れを示す図。
【図17】ユーザシステム30のイメージビューワが起動するまでの動作流れの例を示す図。
【図18】イメージビューワの動作流れを示す図。
【図19】イメージビューワのコピー禁止制御の流れを示す図。
【図20】イメージコレクタが起動した後の動作流れを示す図。
【図21】イメージコレクタが表示したウィンドウ上でユーザ所望の使用態様の実行ボタンが押されたときの処理流れの概要を示す図。
【図22】課金サーバの動作流れを示す図。
【図23】イメージコレクタが行うダウンロードの処理流れを示す図。
【図24】イメージコレクタが行うファイル保存又はコピーの処理流れを示す図。
【図25】イメージコレクタが行う印刷制御の処理流れを示す図。
【符号の説明】
10 サプライヤシステム
11 イメージビルダ
20 プロダクトサーバ
21 Webブラウザ
30 ユーザシステム
31 イメージビューワ
32 イメージコレクタ
【発明が属する技術分野】
本発明は、デジタルイメージのような電子的プロダクトの使用を制御するための方式に関し、特に、電子的プロダクトのサプライヤがユーザによる電子的プロダクトの利用をコントロールするための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
デジタルイメージのような電子的プロダクトをインターネットのような通信ネットワークを通じて、プロダクトサーバからユーザのコンピュータマシンに伝送するサービスが知られている。このようなサービスにおいて、電子的プロダクトのサプライヤが、ユーザによる電子的プロダクトの使用に関し、商売上の或いは著作権上の制限を加えたい場合がある。例えば、閲覧は無料であるが、ダウンロードは有料であり、また、印刷は禁止するなどといった制限である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような使用制限を課すことを可能にするための一つの方法として、プロダクトサーバが、電子的プロダクト毎にそれに課された使用制限の内容を認識して、その使用制限によって許された態様でのみその電子的プロダクトを提供する(例えば、閲覧は自由にさせるが、ダウンロードはさせない、など)よう、プロダクトサーバが制御を行なう方法が考え得る。しかし、この方法では、電子的プロダクトの数やユーザの人数が増えると、プロダクトサーバの処理負担が過大になる可能性があり、高速に電子的プロダクトをユーザに提供することが難しくなるであろう。
【0004】
一方、予め会員として登録した特定のユーザにのみ電子的プロダクトを提供するサーバも知られている。このようなサーバの多くは、会員IDとパスワードによる認証を通過したユーザに対しては、会員専用エリアに置かれた様々な電子的プロダクトを全て自由にダウンロードさせるようになっており、個々の電子的プロダクトに各電子的プロダクト固有の使用制限を課すものではない。
【0005】
また、従来の電子的プロダクトの提供サービスは、ユーザにとって充分に利用しやすいものではなかった。例えば、デジタルイメージの場合、そのサムネイルイメージを見ただけでは、それが代金を支払ってまで入手する価値があるイメージなのかどうか正しく判断することが難しい。また、例えば、デジタルイメージの場合、仮にそれが非常にピクセル量が多い非常に画質の素晴らしいイメージであって、ユーザがそのイメージを購入したとしても、ユーザの持つパーソナルコンピュ−タのメモリ容量では、その巨大データサイズのイメージを取扱いきれないかもしれないし、ユーザの持つプリンタの用紙サイズでは、そのイメージのピクセル量の多さを充分に活かせるような大サイズのプリントアウトを出力することは不可能かもしれない。
【0006】
従って、本発明の目的は、プロダクトサーバに過大な負担をかけることなく、個々の電子的プロダクトに各電子的プロダクト固有の使用制限を課すことができるようにすることにある。
【0007】
本発明の別の目的は、ユーザにとって一層利用し易い方法で電子的プロダクトの使用を制御できるようにすることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に従う第1の電子プロダクトの使用制御方式は、プロダクト提供手段とプロダクト使用手段とを備える。プロダクト提供手段は、個々の電子的プロダクトに、使用条件を示したフラグ情報を関連付けて、前記フラグ情報が関連付けられた電子的プロダクトを、所望の格納場所に格納する。プロダクト使用手段は、前記電子的プロダクトを前記格納場所から取得して、取得した電子的プロダクトをユーザ所望の使用態様で使用するための処理を行なうものであって、前記取得した電子的プロダクトに関連付けられたフラグ情報に基づいて、前記取得した電子的プロダクトを使用するための処理を制御する。
【0009】
好適な実施形態では、この使用制御方式は、以下の(1)〜(4)
(1)プロダクトサーバと、前記プロダクトサーバに通信ネットワークを介して通信可能なサプライヤシステムとユーザシステムとを備え、前記サプライヤシステムが、前記プロダクト提供手段を有し、前記プロダクトサーバが、前記格納領域を有し、前記ユーザシステムが、前記プロダクト使用手段を有する、
(2)2つのコンピュータシステムが通信ネットワークを介して接続され、一方のコンピュータシステムが、前記プロダクト提供手段と前記格納領域とを有し、他方のコンピュータシステムが、前記プロダクト使用手段を有する、
(3)2つのコンピュータシステムが通信ネットワークを介して接続され、一方のコンピュータシステムが、前記プロダクト提供手段を有し、他方のコンピュータシステムが、前記格納領域と前記プロダクト使用手段とを有する、
(4)1つのコンピュータシステムが、前記プロダクト提供手段、前記格納領域、及び前記プロダクト使用手段を有する、
のいずれかの構成を有する。
【0010】
本発明に従う第2の電子プロダクトの使用制御方法は、コンピュータにて、個々の電子的プロダクトに、使用条件を示したフラグ情報を関連付けて、前記フラグ情報が関連付けられた電子的プロダクトを、所望の格納場所に格納するステップと、前記コンピュータ又は別のコンピュータにて、前記電子的プロダクトを取得して、取得した電子的プロダクトをユーザ所望の使用態様で使用するための処理を行なうステップと、前記コンピュータ又は別のコンピュータにて、前記取得した電子的プロダクトに関連付けられたフラグ情報に基づいて、前記取得した電子的プロダクトを使用するための処理を制御するステップとを有する。
【0011】
本発明の第3の側面に従うコンピュータプログラム(以下、第3のプログラム)は、個々の電子的プロダクトに、使用条件を示したフラグ情報を関連付けるステップと、前記フラグ情報が関連付けられた電子的プロダクトを所望の格納場所に格納するステップとをコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラムである。
【0012】
また、好適な実施形態では、第3のプログラムは、元のイメージデータから、ピクセル量の異なる2以上のイメージデータを生成するステップと、前記生成された2以上のイメージデータの各々を1又は複数の断片イメージデータに分割するステップと、前記2以上のイメージデータを分割して得られた多数の断片イメージの集合を、1つの電子的プロダクトとするステップとを更にコンピュータに実行させることができる。
【0013】
好適な実施形態では、第3のプログラムは、以下の(1)及び(2)
(1)所定の複数の使用態様のうちのどの使用態様が許可又は禁止されるか、
(2)許可された使用態様について、次の▲1▼〜▲4▼の少なくとも一つ
▲1▼有料か無料か、
▲2▼使用の対価、
▲3▼一度の支払で使用可能な範囲(例えば、使用可能な回数及び時間長の少なくとも一方)、
▲4▼前記電子的プロダクトのどの部分の使用が許可又は禁止されるか、
の事項を設定し、設定された事項を示す前記フラグ情報を生成するステップを更にコンピュータに実行させることができる。
【0014】
本発明の第4の側面に従うコンピュータプログラムは、使用条件を示したフラグ情報が関連付けられている電子的プロダクトを取得して、取得した電子的プロダクトをユーザ所望の使用態様で使用するための処理を行うステップと、前記取得した電子的プロダクトに関連付けられている前記フラグ情報に基づいて、前記取得した電子的プロダクトを使用するための処理を制御するステップとをコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラムである。
【0015】
好適な実施形態では、前記電子的プロダクトは、元のイメージデータから生成された、ピクセル量の異なる2以上のイメージデータを分割して得られた多数の断片イメージの集合であり、前記使用するための処理を行うステップでは、ユーザ所望の使用態様で使用するのに適したピクセル量のイメージデータを構成する1又は複数の断片イメージデータのうち、使用するのに必要な断片イメージデータだけを選択的に取得する。
【0016】
好適な実施形態では、前記フラグ情報には、以下の(1)及び(2)
(1)所定の複数の使用態様のうちのどの使用態様が許可又は禁止されるか、
(2)許可された使用態様について、次の▲1▼〜▲4▼のうちの少なくとも一つ
▲1▼有料か無料か、
▲2▼使用の対価、
▲3▼一度の支払で使用可能な範囲、
▲4▼前記電子的プロダクトのどの部分の使用が許可又は禁止されるか、
の事項が示されており、前記制御するステップでは、前記(1)により許可された使用態様で使用するための処理のみを許可し、前記許可した処理を、前記(2)に従って制御する。
【0017】
好適な実施形態では、前記フラグ情報には、以下の(1)及び(2)
(1)所定の複数の使用態様のうちのどの使用態様が許可又は禁止されるか、
(2)許可された使用態様について、有料か無料か、
が示されており、前記制御するステップでは、前記フラグ情報に、ユーザ所望の使用態様が有料と示されている場合、課金のための処理を行なって、その課金のための処理が終わった後に、前記ユーザ所望の使用態様での使用を許可する。
【0018】
本発明の第5の側面に従うコンピュータプログラムは、元のイメージデータを取得するステップと、前記元のイメージデータから、ピクセル量の異なる2以上のイメージデータを生成するステップと、前記生成された2以上のイメージデータの各々を1又は複数の断片イメージデータに分割するステップと、前記2以上のイメージデータを分割して得られた多数の断片イメージの集合を、1つの電子的プロダクトとして所望の格納領域に格納するステップと、電子的プロダクトを取得して、取得した電子的プロダクトをユーザ所望の使用態様で使用するための処理を行うステップと、ユーザ使用の所望態様で使用するのに適したピクセル量のイメージデータを構成する1又は複数の断片イメージデータのうち、使用するのに必要な断片イメージデータだけを前記格納領域から選択的に取得するステップとをコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラムである。
【0019】
本発明の第6の側面に従うコンピュータプログラムは、イメージデータを取得するステップと、コンピュータのスクリーン上にウィンドウを表示するステップと、前記取得したイメージデータを、前記ウィンドウに表示するステップと、前記イメージデータが表示されている前記ウィンドウが前記スクリーン上で見えているとき、前記スクリーンのコピーを禁止し、そのウィンドウが前記スクリーン上に見えないとき(例えば、最小化又は閉じられているとき)、前記スクリーンのコピーを許可するステップとをコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラムである。
【0020】
本発明の第7の側面に従う方式は、プロダクト提供手段と商品購入手段とを備える。そのプロダクト提供手段は、商品を紹介するための個々の電子的プロダクトに、前記商品の売買条件を示したフラグ情報を関連付けて、前記フラグ情報が関連付けられた電子的プロダクトを、所望の格納場所に格納する。商品購入手段は、電子的プロダクトを前記格納場所から取得して、取得した電子的プロダクトが紹介する商品を購入するための処理を行なうものであって、前記取得した電子的プロダクトに関連付けられたフラグ情報に基づいて、前記取得した電子的プロダクトが紹介する商品を購入するための処理を制御する。
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明に従って提供され得る電子的プロダクトの種類には、静止イメージ、動イメージ、ビデオ、文字文書、コンピュータプログラム、それらの組合せなど様々なものがあるが、以下の実施形態では、静止イメージを提供する場合を例にとり説明する。
【0022】
図1は、本発明に従うシステムの一実施形態の全体構成を示す。
【0023】
図1に示すように、サプライヤシステム10、プロダクトサーバ20、ユーザシステム30及び課金サーバ40が、通信ネットワーク例えばインターネット50を介して、通信可能に接続されている。サプライヤシステム10は、静止イメージのサプライヤが使用するコンピュータシステムであり、所望の使用制限を記述した許可フラグを所望の静止イメージに付加して、それをプロダクトサーバ20にアップロードすることができる。プロダクトサーバ20は、サプライヤシステム10からアップロードされた様々なイメージデータを蓄積し、例えばWWWの方法によって、ユーザシステム30からの要求に応じて、要求されたイメージデータをユーザシステム30に送信するというサービスを行なう。ユーザシステム30は、ユーザが使用するコンピュータシステムである。課金サーバ40は、ユーザシステム30がプロダクトサーバ20から有料のイメージデータの提供を受けるときに、ユーザからサプライヤへの代金支払いのための決済処理を行なうためのサーバである。多数のサプライヤと多数のユーザが存在することができ、その場合には当然、サプライヤシステム10はサプライヤの数分だけ、また、ユーザシステム30はユーザの数分だけ存在することができる。
【0024】
サプライヤシステム10には、「イメージビルダ」と呼ばれるコンピュータプログラム11がインスト−ルされている。イメージビルダ11は、任意のオリジナルのイメージデータに、サプライヤ所望の使用制限を設定した上で、それをこの明細書で「許可フラグ付ML(マルチレベル:複数ピクセル量)」形式と呼ばれる、上記使用制限を示した許可フラグが付加された特別の形式のイメージデータ(以下、「許可フラグ付MLイメージ」という、後述するように複数のファイルのセットである)60に変換して、その許可フラグ付MLイメージ60をインターネット50を通じてプロダクトサーバ20にアップロードする機能をもつ。また、イメージビルダ11は、後述のイメージコレクタ32を有する(イメージコレクタ32は、後述のイメージビューワ31を有する)。イメージビルダ11の具体的な機能、及び、許可フラグ付MLイメージ60の具体的な構成は、後に説明する。
【0025】
プロダクトサーバ20は、サプライヤシステム10からアップロードされた1以上の(通常は多数の)許可フラグ付MLイメージを蓄積していて、ユーザシステム30から来る特定の許可フラグ付MLイメージ60に対する閲覧、ダウンロード、印刷などのアクセス要求(例えば、閲覧要求、ダウンロード要求、印刷要求など)に応答して、その特定の許可フラグ付MLイメージ60に含まれている許可フラグ70或るいは所要イメージ80などのデータをユーザシステム30に送信する。具体的にどのようなデータがユーザシステム30に送信されるかについては、後に説明する。
【0026】
ユーザシステム30には、HTML形式のファイルを閲覧するためのWebブラウザ21と、イメージビューワ31を有するイメージコレクタ32とがインストールされている。イメージビューワ31は、プロダクトサーバ20に蓄積されている様々な許可フラグ付MLイメージ60の中から、ユーザ所望のイメージを選択して、それを閲覧する機能を持つ。必ずしもそうでなければならないわけではないが、この実施形態では、どのような使用制限が付加されたイメージでも、閲覧は無料で自由にできるようになっている。また、必ずしもそうでなければならないわけではないが、この実施形態では、イメージビューワ31は、ユーザがユーザシステム30のWebブラウザ21を用いてプロダクトサーバ(WWWサーバ)20にログインしたときに、例えばJAVA(登録商標)やActiveX(商標)などの技術によるモバイルプログラムとして、ユーザシステム30に自動的に供給されてそのWebブラウザ21にプラグインされて、Webブラウザ21のウィンドウ上で所望のイメージを表示するようになっている。
【0027】
ユーザシステム30内のイメージコレクタ32は、プロダクトサーバ20に蓄積されている様々な許可フラグ付MLイメージ60の中から、ユーザ所望のものを選択して、そのイメージの閲覧、ダウンロード、印刷、ファイル保存及びコピーなどを行なう機能をもっている。前述したように、個々の許可フラグ付MLイメージ60には、サプライヤが設定した使用制限を示す許可フラグが含まれている。イメージコレクタ32は、選択された許可フラグ付MLイメージ60の許可フラグを読み、これを用いて、そのイメージに対して設定された使用制限の範囲内で、許可された使用態様(例えば、ダウンロードと印刷は有料であり、ファイル保存は禁止など)のみを可能にするように、そのイメージの閲覧、ダウンロード、印刷、ファイル保存及びコピーの動作を制御する。そのため、プロダクトサーバ20は、個々の許可フラグ付MLイメージ60の使用制限に関して、格別の制御を行なう必要はない。必ずしもそうでなければならないわけではないが、この実施形態では、イメージコレクタ32は、上述したイメージビューワ31から起動できるようになっている(例えば、イメージビューワ31がWebブラウザ21のウィンドウ内に表示する所定のボタンをユーザがクリックすると、イメージコレクタ32が起動するようになっている)。
【0028】
イメージコレクタ32は、許可フラグによって有料であることが示されている使用行為(例えば、有料のダウンロード、有料の印刷など)を行なう際には、課金サーバ40に接続して、その有料の使用行為を行なう権利を買うための購入要求90をその課金サーバに送る。課金サーバ30は、その購入要求90に応答して、購入代金をユーザからサプライヤへ支払うための決済処理を行なう。イメージコレクタ32は、購入要求90が課金サーバ30に受け入れられたこと(又は、決済処理が完了したこと)を確認して初めて、その有料の使用行為を実行する(例えば、有料イメージをダウンロードする、印刷するなど)。
【0029】
以下、上記した構成に基づく動作をより具体的に説明する。
【0030】
図2は、サプライヤシステム10のディスプレイ画面に表示されるイメージビルダ11のGUI(グラフィカル・ユーザ・インタフェース)のメインのウィンドウの例を示す。
【0031】
オペレータは、図2に示したイメージビルダ11のウィンドウ100上で、「画像変換」ボタン110を操作し、それによって前面表示された画面上で種々の操作を行うことで、所望のイメージを許可フラグ付MLイメージに変換することができる。
【0032】
すなわち、「画像変換」ボタン110の操作によって表示される画面には、画像変換ボタン110、アップロードボタン120、イメージボックス111、プロパティボックス112、元イメージファイルパスボックス113、処理条件ボックス114、許可フラグボックス115及びファイル管理リスト116などが存在する。
【0033】
ファイル管理リスト(以下、単に「管理リスト」と言う)116には、ユーザにイメージファイルが利用される度に更新されるログファイルに基づいて、過去に利用されたイメージファイル(例えば、表示された、変換された、ダウンロードされた、編集された等のイメージファイル)の履歴が表示される(サプライヤシステム10の任意のディレクトリに存在するファイルのリストが表示されても良い)。オペレータは、管理リスト116の中から所望のイメージファイルを、変換対象のファイルとして選択することができる。また、別の方法の例として、オペレータは、サプライヤシステム10内の所望の場所(例えば、デスクトップ、所望ディレクトリ等)にあるファイルの一覧を表示させ、その一覧から所望のイメージファイルを変換対象として選択することもできる。或るイメージファイルが変換対象として選択されると、そのファイルのパスが元イメージファイルパスボックス113に表示され、そのイメージが再生されてイメージボックス111に表示され、また、そのファイルのプロパティ(縦×横サイズ、元画像サイズ、など)がプロパティボックス112に表示される。
【0034】
オペレータは、処理条件ボックス114に、変換された許可フラグ付MLイメージについての各種の処理条件、例えば、変換イメージの保存先、変換先のフォルダ名、MLイメージの名称、圧縮方式、メッシュサイズなど)を設定することができる。メッシュサイズが設定された場合、イメージビルダ11は、そのメッシュサイズと、変換対象の元のイメージファイル(通常、大ピクセル量のビットマップ画像)のピクセル量とに基づいて、レベルの数を自動的に設定することができる(レベルの数は、オペレータが設置してもよい)。
【0035】
また、オペレータは、許可フラグボックス115を用いて、変換された許可フラグ付MLイメージに対する各種の使用制限を設定することができる。例えば、「許可フラグの内容を設定する」121と、「閲覧のみを許可する」122と、「全てを許可する」123の3種類の選択肢を、その選択肢のラジオボタンをオンにすることで、択一的に選ぶことができる。そのうち、「閲覧のみを許可する」122が選択されると、ユーザによるそのイメージの閲覧のみが許可され(無料)、他の使用態様、例えばダウンロード、印刷、ファイル保存及びコピーなどは禁止される。また、「全てを許可する」123が選択されると、閲覧、ダウンロード、印刷、ファイル保存及びコピーなどの全ての使用態様がユーザに対して許可される(無料)。また、「許可フラグの内容を設定する」121が選択されると、使用態様毎に更に詳細な制限事項を設定することができる。
【0036】
使用態様毎に設定できる詳細な制限事項とは、例えば、次のようなものである。すなわち、「ダウンロード」131、「再アップロード」132、「印刷」133、「ファイル保存」134のチェックボックスにチェックマークを入れることで、そのイメージのダウンロード、再アップロード(上記ダウンロードでユーザが取得したイメージを他のネットワークサイトで再利用すること)、印刷及びファイル保存(上記ダウンロードでユーザが取得したイメージを所定の汎用ファイル形式(例えば、JPEG形式など)で保存すること)という使用態様を幾つでも許可することができる。そして、許可した各使用態様毎に、レベル選択用コンボボックス141から所望のレベルを選択することで、その使用態様が許可されるそのイメージのレベル範囲を設定することができる。さらに、各使用態様毎に、「有料にする」のチェックボックスにチェックマークを入れ且つ価格ボックス142に価格を入力することで、その使用態様をその入力された価格で有料で許可することを設定することができる。
【0037】
なお、上述したレベル選択用コンボボックス141で設定できるレベル範囲の「レベル」とは、ピクセル量(又は解像度)のレベルを意味する。すなわち、後に詳述するように、許可フラグ付MLイメージには同一イメージについてのピクセル量(つまりピクセル数)の異なる複数枚のイメージデータが含まれているが、上記「レベル」とは、それらピクセル量の異なる複数枚のイメージのピクセル量の相対レベルのことを意味する。例えば、ピクセル量の異なる8枚のイメージデータが含まれている場合には、そのうちの最も大きいピクセル量のイメージデータのレベルは「7」であり、2番目に大きいピクセル量のイメージデータのレベルは「6」であり、以下、ピクセル量が1段階下がるとレベルが1だけ下がり、そして、最も小さいピクセル量のイメージデータのレベルは「0」である。レベルの数は(つまり、ピクセル量の異なるイメージデータの枚数)は、個々の許可フラグ付MLイメージ毎によって異なる(詳細は後述する)。上述したレベル選択用コンボボックス141で、例えば「全てのレベル」が選択されたならば、その許可フラグ付MLイメージに含まれる全てのレベルのイメージデータに対して当該使用態様が許可され、また、例えば「レベルNまで許可」が選択されたならば、「レベルN」以下のレベルのイメージデータに対して当該使用態様が許可され、「レベルN」より高いレベルのイメージデータに対しては当該使用態様が禁止される。
【0038】
上記したような所要の諸事項を設定した上で、オペレータが「変換実行」ボタンを操作すると、イメージビルダ11は、所定の方法で(例えば、OS(例えばMicrosoft社のWindows(登録商標))が持っているユニークID生成モジュール(例えばGUID)を用いて)、ユニークな画像IDを生成させてそれを変換対象の元イメージデータに割当てる。そして、イメージビルダ11は、元イメージファイルパスボックス113に書かれている元イメージファイルパスから変換対象の元イメージファイルを読み、その元イメージファイル内の元イメージデータを基にして許可フラグ付MLイメージを生成する。このとき、イメージビルダ11は、元イメージデータをコピーしてそれを最高レベルのイメージデータとし、次に、その最高レベルのイメージデータからピクセル量を1段階低下させたイメージデータを作成して、それを2番目に高いレベルのイメージデータとし、次に、その最高レベルのイメージデータからピクセル量を2段階低下させた(又は、2番目に高いレベルのイメージデータからピクセル量を1段階低下させた)イメージデータを作成して、それを3番目に高いレベルのイメージデータとし、以下、同様の方法でピクセル量を1段階づつ低下させたイメージデータを生成していって、最後のレベル「0」のイメージデータまでを作成する。なお、イメージデータのピクセル量を低下させる具体的な方法としては、例えば、以下の(1)〜(3)、
(1)元イメージデータの縦横のピクセル数を半分ずつ減らす(例えば、1段階低下するなら、元イメージデータの縦横のピクセル数を半分減らし、2段階低下するなら、そのピクセル数を4分の1減らす)、
(2)元イメージデータのピクセル量と、最高レベル及び最低レベルとに基づいて、1段階低下するのにピクセル数を縦横に幾つ減らすべきか(換言すれば、イメージデータの縮小倍率)を計算し、その計算結果に基づいてピクセル量を減らす、
(3)生成するイメージデータの最低レベルや縮小倍率をユーザが入力し、ユーザに入力された縮小倍率で段階的にイメージデータのピクセル量を減らす、
のいずれかの方法を採用し得る。
【0039】
イメージビルダ11は、こうして作成した最高レベルから最低レベル「0」までのピクセル量の異なる複数枚のイメージデータの各々を、所定の小サイズの矩形ブロック(メッシュ)に細分割する(但し、最低レベル「0」のイメージデータはメッシュ分割しなくても良い)。このとき、イメージビルダ11は、全てのメッシュのファイルに、割当てた画像IDを格納する。また、イメージビルダ11は、図2の使用条件ボックス115に設定された使用条件(例えば、許可された使用態様の種類や、課金情報など)を表した許可フラグを記述した許可フラグファイル(以下、適宜に「IMFファイル」と言う)も作成する(このファイルは、改竄されることを防止するために暗号化される)。また、イメージビルダ11は、この許可フラグ付MLイメージのフォーマット情報(例えば、画像ID、メッシュサイズ、レベルの数(階層深さ)など)を記述したフォーマットファイル(以下、適宜に「IMIファイル」と言う)も作成する。さらに、イメージビルダ11は、許可フラグ付MLイメージの保存先へのパスが記録されたインポートファイル(以下、適宜に「MIIファイル」と言う)も作成する。以上の、最高レベルから最低レベルまでの複数枚のイメージデータと、IMFファイルと、IMIファイルと、MIIファイルとのセットによって、許可フラグ付MLイメージが構成される。
【0040】
こうして許可フラグ付MLイメージを生成すると、イメージビルダ11は、その許可フラグ付MLイメージを、処理条件ボックス114に書かれた処理条件に従って保存する。処理条件ボックス114に書かれている処理条件には、例えば、次のような事項がある。すなわち、「変換イメージ保存先」は、許可フラグ付MLイメージが保存されるディレクトリを指定する。「変換先フォルダ名」は、許可フラグ付MLイメージが格納されるフォルダの名称を指定する。イメージビルダ11は、「変換イメージ保存先」のディレクトリに、「変換先フォルダ名」のフォルダを作成して、そのフォルダに許可フラグ付MLイメージを格納することになる。「MLイメージ名称」は、許可フラグ付MLイメージの名称を指定する(デフォルト設定では「変換先フォルダ名」と「MLイメージ名称」は同一名称にされる)。「圧縮方式」は、許可フラグ付MLイメージに含まれるピクセル量の異なる複数枚のイメージデータを圧縮して保存する場合の圧縮方式(例えば、可逆圧縮、不可逆圧縮)を指定する。「メッシュサイズ」は、上述したメッシュのサイズ(例えば、正方形メッシュの場合ならば、その一辺のドット数)を指定する。
【0041】
図3は、保存された許可フラグ付MLイメージの構成例を示す。
【0042】
図3に示すものは、例えば「IBK130D050602」というMLイメージ名称をもつ許可フラグ付MLイメージの構成例である。この許可フラグ付MLイメージは、そのMLイメージ名称と同じフォルダ名「IBK130D050602」をもつフォルダ200に格納されており、複数個のイメージフォルダ210〜260と複数個のファイル270〜290のセットによって構成される。
【0043】
複数個のイメージフォルダ210〜260には、メッシュ分割されたレベル(ピクセル量)の異なる複数枚のイメージデータが、それぞれ格納されている。図示の例では、レベル「0」〜レベル「5」の6枚のイメージデータが、メッシュ分割されて、そのレベル番号と同一名称のフォルダ名をもつ6つのイメージフォルダ(以下、適宜「レベルイメージフォルダ」と言う)210〜260に、それぞれ格納されている。なお、各レベルイメージフォルダ210〜260内の各メッシュのファイル(以下、「メッシュファイル」)には、イメージビルダ11によって作成された画像IDが所定位置(例えば先頭又は最後尾)に含まれている。また、各メッシュファイルには、イメージ作成元のサプライヤに関するサプライヤ情報など種々の情報が格納されても良い。また、複数のメッシュから成る各イメージデータには、可視又は不可視の電子透かしが埋め込まれても良い。
【0044】
識別子「IMI」をもつファイル270は、この許可フラグ付MLイメージのフォーマット情報(例えば、画像ID、メッシュサイズ、階層深さなど)を格納したフォーマットファイルである。識別子「IMF」をもつファイル280は、この許可フラグ付MLイメージの使用制限を示した許可フラグを格納した許可フラグファイルであり、このファイルは、改竄されることを防止するために圧縮及び暗号化されている。識別子「MII」をもつファイル(以下、つまりMIIファイル)290は、所定のときに生成されるものであって、イメージコレクタ32を呼び出すためのファイルである。このMIIファイルには、イメージのロケーション情報が記録される、具体的には、例えば、元イメージの変換の際に、許可フラグ付MLイメージの保存先へのパスが記録され、許可フラグ付MLイメージのアップロードの際に、そのMLイメージのアップロード先へのパス(例えば許可フラグ付MLイメージのトップフォルダへのパス)が記録される。
【0045】
再び図2を参照する。図3に示したような構成の許可フラグ付MLイメージが作成されて保存された後、オペレータが「アップロード」ボタン120を操作すると、イメージビルダ11は、任意のプロダクトサーバ20に接続して、その許可フラグ付MLイメージを、上記フォルダ構成のままそれを格納したフォルダ200ごと、オペレータ所望のプロダクトサーバ20の所望ディレクトリにアップロードする。
【0046】
その際、イメージビルダ11は、アップロード先のディレクトリ名に基づいて、アップロード完了後の許可フラグ付MLイメージのトップフォルダへのパスを、許可フラグ付MLイメージ内のMIIファイルに格納する。
【0047】
また、イメージビルダ11は、許可フラグ付MLイメージをアップロードする際、イメージビルダ11は、図3に示したような許可フラグ付MLイメージを構成する複数のフォルダ210〜260及びファイル270〜290を一ファイルに纏めたりすることなく、これら複数のフォルダ210〜260及びファイル270〜290に分かれた構成のまま、それをアップロードする(複数のフォルダ210〜260及びファイル270〜290の少なくとも一方を一ファイルに纏めても良い)。
【0048】
また、イメージビルダ11は、同じイメージを、ユーザシステム30の標準のウェブブラウザでもブラウズできるように、イメージビューワ31用のHTMLファイルも生成して、そのHTMLファイルも許可フラグ付MLイメージと一緒に、プロダクトサーバ20にアップロードする。そのHTMLファイルは、例えば、特定のHTMLページのテンプレートを用いて作成することができる。そのテンプレートは、例えば、図4の(A)及び(B)に例示するように、所定又は所望レベルのイメージの表示場所2001にイメージビューワが埋め込まれているものである。また、そのテンプレートは、表示されるイメージのタイトル、そのイメージの作成元の会社のロゴマーク、許可フラグ付MLイメージ内のIMIファイルやIMFファイルに書かれてある全部又は一部の情報など、所定の又はユーザ所望の事項を、所定の場所又はユーザ所望の場所に表示できるようになっていても良い。また、そのテンプレートは、HTMLページのデザイン(文字や背景等の色、フォントサイズ、ページレイアウト等)をユーザが自由に編集できるようにもなっていても良い。また、そのテンプレートは、所定の又は所望の場所に、コレクタ起動ボタン2000を可視又は不可視に埋め込むことができるようにもなっている。コレクタ起動ボタン2000には、MIIファイルがリンクしており、コレクタ起動ボタン2000が操作されたときは、それにリンクしているMIIファイルに基づいてイメージコレクタ32が起動する。
【0049】
プロダクトサーバ20は、アップロードされた許可フラグ付MLイメージを保持し、そして、ユーザシステム30内のイメージコレクタ32からの要求に応えて、イメージコレクタ32が要求する許可フラグ付MLイメージ内の特定データをユーザシステム30に送信する。ここで、特定データとは、例えば、多くのユーザシステム30に標準装備されているWebブラウザ21で閲覧できるように、HTMLファイルである。
【0050】
ユーザシステム30は、電子的プロダクトデータ20からの特定データを受信し、必要に応じてイメージコレクタ32及びイメージビューワ31の少なくとも一方を起動する。例えば、ユーザシステム30は、Webブラウザ21を用いて、許可フラグ付MLイメージ内のHTMLファイルをプロダクトサーバ20からダウンロードしてそのファイル内のHTMLページを表示することができ、そのHTMLページ上でコレクタ起動ボタンが操作されたら、イメージコレクタ32を起動する。
【0051】
図5は、ユーザシステム30のディスプレイ画面に表示されるイメージコレクタ32のGUIウィンドウの例を示す。
【0052】
図5に示すように、このウィンドウ300には、「画像変換」ボタン310、「ダウンロード」ボタン320、「印刷」ボタン330、「ファイル保存」ボタン340、「電子メール」ボタン350、「コピー」ボタン360、メインイメージボックス371、メインイメージズーミングバー372、管理リスト373、サブイメージボックス375、サブイメージズーミングバー376、プロパティボックス377、利用条件タブ378などがある。
【0053】
イメージコレクタ32は、起動されると、過去に利用されたイメージファイル(例えば、表示された、変換された、ダウンロードされた、印刷された等のイメージファイル)の履歴を管理リスト373に表示する(ユーザシステム30又はプロダクトサーバ20内の任意のディレクトリに存在するファイルのリストが表示されても良いし、アクセス先の場所にある様々な許可フラグ付MLイメージのタイトルや場所などの書誌的情報を収集して、それを表示しても良い)。
【0054】
また、イメージコレクタ32は、起動すると、所定の又は所望の場所(例えば、ユーザ所望のプロダクトサーバ20の所定又は所望ディレクトリ、又は、MIIファイルに記載のMLトップフォルダパス)にアクセスして、その場所から、所定の表示倍率等の情報に基づいてイメージデータを取得し、それをメインイメージボックス371及びサブイメージボックス375に表示する。ここで、「所定の表示倍率」とは、例えば、デフォルトの表示倍率でも良いし、過去に一度表示されたことがあるイメージデータならば、そのイメージデータが閉じられたとき、印刷されたとき、又はファイル保存されたときの表示倍率でも良い。また、表示されるイメージデータは、表示に最適レベルのイメージデータ(具体的には、そのイメージデータの全ての又は一部のメッシュの結合)である。
【0055】
イメージコレクタ32は、イメージデータを表示する際、そのイメージデータを有する許可フラグ付MLイメージの中から、IMIファイル270とIMFファイル280を読み込む。そして、イメージコレクタ32は、読み込んだIMIファイル270から、イメージ情報を得て、それをプロパティボックス377に表示する。また、イメージコレクタ32は、読み込んだIMFファイル280から、使用条件を得て、その使用条件をグラフィカルにウィンドウ300に表示してユーザに知らせる。使用条件のグラフィカルな表示態様としては、一例として、ウィンドウ300の上部に並ぶ各種使用態様の要求ボタン、すなわち、「ダウンロード」ボタン320、「印刷」ボタン330、「ファイル保存」ボタン340、「電子メール」ボタン350、「コピー」ボタン360の表示色を、無料で許可された使用態様のボタンと、有料で許可された使用態様のボタンと、禁止された使用態様のボタンとで違える(例えば、無料許可の場合は白色、有料許可の場合は黄色、禁止の場合は半透明など、或いは、許可の場合はイネーブル状態、禁止の場合はディスエーブル状態にするなど)というような方法が採用し得る。また、使用条件の詳細(例えば、使用態様毎に、許可か禁止か、無料か有料か、価格はいくらか、許可されたレベル範囲は何か、など)は、ウィンドウ300内の「利用条件」タブ378をクリックすると、そのタブ378の下方のボックス377の位置に表示され得る。
【0056】
また、イメージコレクタ32は、メインイメージボックス371とサブイメージボックス375にそれぞれ表示するのに使用するレベル(ピクセル量)と1又は複数のメッシュの番号とを決定して、プロダクトサーバ20から、決定されたレベルをもつ決定された1又は複数のメッシュ番号のメッシュファイルを読み込む。そして、イメージコレクタ32は、読み込んだ全てのメッシュファイルについて、各メッシュファイルに記録されている画像IDが、そのメッシュファイルを含んだMLイメージ内のIMIファイルに記録されている画像IDと一致するか否かの第1のチェックを行なう。また、イメージコレクタ32は、それら全てのメッシュファイルが格納されていた場所が、それらのメッシュファイルを含んだMLイメージ内のMIIファイルに記録されているロケーション情報が示す場所と一致するか否かの第2のチェックを行なう。第1及び第2の少なくとも一方のチェックの結果、不一致があった場合は、イメージコレクタ32は、1又は複数のメッシュデータの結合を行わず、例えばエラーメッセージを表示し、不一致がなかった場合、全てのメッシュファイル内のメッシュデータを結合し、メインイメージボックス371とサブイメージボックス375にそれぞれイメージデータの全部又は一部を表示する。
【0057】
ところで、上記使用するレベルとメッシュの番号を決定する方法としては、例えば次のような方法が採用し得る。すなわち、ユーザがメインイメージズーミングバー372を操作することで決まるメインイメージボックス371での表示のズーム倍率、また、ユーザがサブイメージズーミングバー376を操作することで決まるサブイメージボックス375での表示のズーム倍率(メインメインイメージボックス371のズーム倍率からは独立している)にそれぞれ基づいて、各ズーム倍率での表示に最適なレベルを計算し、その最適レベル以下の全てのレベルを、「使用するレベル」として決定する。例えば、最適レベルが「3」であれば、レベル「3」〜「0」の4つのレベルが、「使用するレベル」として決定されるわけである。そして、こうして「使用するレベル」として決定された複数のレベルの各々のイメージデータの中から、メインイメージボックス371とサブイメージボックス375にそれぞれ表示されるイメージの領域を覆う全てのメッシュ、又は、その領域よりも上下左右の少なくとも1つの方向に若干広い領域を覆う全てのメッシュを、「使用するメッシュ」として決定する(後者の場合であれば、イメージデータの表示後にその表示範囲が変更されても、メッシュ番号の決定、読み込み、第1及び第2のチェック等の上記各種処理を実行しなくて済む可能性があり、迅速に、変更後の表示範囲を表示し得る)。
【0058】
また、上記のように決定された複数のレベルのメッシュデータをプロダクトサーバ20から読み込み、そして、それを用いてイメージデータを表示する手順としては、例えば次のような手順が採用し得る。すなわち、決定された複数のレベルのうち、レベル(ピクセル量)のより低い方のメッシュデータ(例えば、表示領域をできるだけ少ない数のメッシュ(例えば1メッシュ)でカバー可能なレベルのメッシュデータ、或いは、最適レベルより1又は複数段階低いレベルのメッシュデータ)をより先順で読み込み、次に、高レベルのメッシュデータ(例えば、最適レベルのメッシュデータ又は低レベルと最適レベルの中間的なレベルのメッシュデータ)を読み込む。そして、イメージを表示するときには、既に読み込んだ複数のレベルのメッシュデータ中から、最もレベル(ピクセル量)の高いメッシュデータを選び、それを用いてイメージを表示する。このような読み込み及び表示の手順を採用すると、ユーザの要求したズーム倍率で完全なイメージを表示し終わるまでに、粗いイメージからより精細なイメージへと徐々に表示イメージが改善されていくプログレッシブ表示を実現できるとともに、粗いイメージは即座に表示されるので、ユーザに長い待ち時間を主観的に感じさせることがない。
【0059】
ユーザがメインイメージズーミングバー372とサブイメージズーミングバー376をそれぞれ動かすと、ズーム倍率が変わる。これに即座に応答して、イメージコレクタ32は、上述した「使用するレベルとメッシュの番号」を計算し直して、足りないメッシュデータがあれば、それをプロダクトサーバ20から読み込み、新しいズーム倍率のイメージを作成し直して表示する。従って、ユーザは、メインイメージズーミングバー372とサブイメージズーミングバー376を操作することで、選択イメージを所望のズーム倍率で観察して調べることができ、しかも、メインとサブの2つのイメージボックス371、375に異なるズーム倍率でイメージを表示して対比することもできるので、その選択イメージが本当に自分が欲しいものかどうかの判断を正確にすることができる。
【0060】
イメージコレクタ32は、一方のイメージボックス(例えばメインイメージボックス371)上のイメージの表示範囲の外枠を、所定模様及び所定色の線で、他方のイメージボックス(例えばサブイメージボックス375)のイメージ上に表示することができる(それを表示するか否かはユーザの要求に応じて決めても良い)。これにより、ユーザは、一方のイメージボックスでイメージのズーム倍率を変更したりスクロール操作を行ったりして表示範囲を変更しても、他方のイメージボックスで、イメージ全体のどこが一方のイメージボックス上で表示されているかを把握できるので便利である。
【0061】
ユーザがウィンドウ300の上部に並んだ「ダウンロード」ボタン320、「印刷」ボタン330、「ファイル保存」ボタン340などの使用態様毎の要求ボタンをそれぞれ操作すると、イメージコレクタ32は、選択イメージのダウンロード、印刷、ファイル保存、電子メール送信、コピーなどの要求された使用態様を実行するための処理を行なう。但し、許可フラグファイルによって許可されている使用態様のみ実行することができ、禁止されている使用態様は、その要求ボタンが押されても実行しない。ここで、「ダウンロード」とは、ユーザ所望のレベルのイメージデータをメッシュ分割された形式のままでダウンロードすることである。「印刷」とは、ユーザ所望のピクセル量でユーザ所望のサイズの用紙にそのイメージを印刷することである。また、「ファイル保存」とは、ユーザ所望のレベルのイメージデータを、メッシュ分割された形式ではなく、所定の汎用形式(例えばJPEG形式)の1つのファイルに変換して、ユーザシステム30内のユーザ所望の場所に保存することである。「電子メール送信」とは、ユーザ所望のレベルのイメージデータそれ自体又はそれが格納されている場所の情報(例えばURL)を電子メールで所望の相手に提供することである。「コピー」とは、ユーザ所望のレベルのイメージデータを、メモリ上の所定領域(例えば一般的に「クリップボード」と呼ばれるもの)にコピーすることである。
【0062】
無料で許可されている使用態様については、その要求ボタンが押されれば、イメージコレクタ32は、直ちにその実行処理を行なう。一方、有料で許可されている使用態様については、その要求ボタンが押されると、イメージコレクタ32は、まず、課金サーバ40に接続して、課金サーバ40を用いた代金の支払い処理を行なう。このとき、イメージコレクタ32は、図6に例示するような支払方法選択ウィンドウ400をユーザシステム30のディスプレイ画面に表示し、ユーザは、このウィンドウ400で所望の支払方法を選択して、代金の支払い処理を行なう。支払い処理が正常に終わると、イメージコレクタ32は、要求された使用態様を実行する。
【0063】
ところで、イメージコレクタ32は、選択イメージの印刷を実行するときには(つまり、「印刷」ボタン330が操作されたときは)、ウィンドウ300上に、図7に例示するように、「範囲印刷」ボタン1001、「トリミング印刷」ボタン1002、レベル選択コンボボックス1003、及び「レベル印刷」ボタン1004を表示する。
【0064】
「範囲印刷」ボタン1001が操作された場合、イメージコレクタ32は、メインイメージボックス371及びサブイメージボックス375の少なくとも一方のボックス、好適にはメインイメージボックス371上で、ユーザが印刷範囲を指定することができるようにする。これにより、ユーザは、所定の方法、例えば、メインイメージボックス371上でマウスの右ボタンをダウンしたままマウスを動かすことで、メインイメージボックス371に表示されているイメージの印刷範囲(印刷されたときに表示される範囲)を指定することができる(印刷範囲の外枠形状は、典型的には方形であるが、方形に限らず、円形、楕円形、ユーザ所望の形状など他の形状であっても良い)。ここで、イメージコレクタ32は、ユーザ所望の印刷範囲が一方のイメージボックス(例えばメインイメージボックス371)上で指定されたとき、他方のイメージボックス(例えばサブイメージボックス375)に表示さえているイメージ上に、指定された印刷範囲の外枠を表示することができる(それを表示するか否かはユーザの要求に応じて決めても良い)。これにより、ユーザは、一方のイメージボックスで印刷範囲を指定したときに、他方のイメージボックスで、イメージ全体においてどこが印刷範囲なのかを把握できるので便利である。
【0065】
印刷範囲の指定後、例えば再び「範囲印刷」ボタン1001が操作されたときは、イメージコンレクタ32は、後述の図8の印刷設定ウィンドウ500を表示する。
【0066】
「トリミング印刷」ボタン1002が操作された場合、イメージコレクタ32は、メインイメージボックス371及びサブイメージボックス375の少なくとも一方のボックス、好適にはメインイメージボックス371上のイメージの表示範囲を印刷範囲として決定する。印刷範囲決定後、イメージコンレクタ32は、後述の図8の印刷設定ウィンドウ500を表示する。
【0067】
レベル選択コンボボックス1003のプルダウンボタンが操作された場合、イメージコレクタ32は、表示されているイメージのIMFファイルに基づいて、1以上の選択可能なレベルを一覧表示する。このとき、イメージコレクタ32は、選択可能なレベルのうち、有料で印刷可能なレベルは強調表示(例えば後述の通常表示とは異なる表示態様で表示)し、無料で印刷可能なレベルは通常表示しても良い。ユーザは、一覧表示された1以上のレベルの中から所望のレベル(ピクセル量)を選択することができる。
【0068】
レベル選択後、「レベル印刷」ボタン1004が操作されたときは、イメージコンレクタ32は、後述の図8の印刷設定ウィンドウ500を表示する。
【0069】
イメージコレクタ32は、「レベル印刷」ボタン1004が操作された等の上記の場合に、図8に例示するような印刷設定ウィンドウ500をユーザシステム30のディスプレイ画面に表示する。この印刷設定ウィンドウ500では、ユーザは、解像度フィールド510に、印刷時の解像度を設定することができ、また、「プリンタの設定」ボタン520を操作して「プリンタの設定」ウィンドウ(図示省略)を表示し、その「プリンタの設定」ウィンドウを用いて印刷で使用する用紙のサイズ及び方向(縦か横か)などの印刷条件を設定することができる。このようにして、印刷の解像度と用紙サイズと用紙方向が設定されると、イメージコレクタ32は、設定された印刷解像度と用紙サイズと用紙方向の条件下で選択イメージの全域を完全に印刷するのに必要な最低限の用紙枚数を自動計算する。また、それとともに、イメージコレクタ32は、(プリンタが縁無し印刷が可能な場合)それらの複数の用紙を印刷後に一切カットすることなしに貼り合わせると、完全な選択イメージのプリントアウトが得られるように、各用紙に割り当てる選択イメージ内のエリアと、各用紙の糊しろのエリアとを自動計算して、図8に参照番号541〜544で例示するように、それら複数の用紙の各々に割り当てた選択イメージ内のエリアと各用紙の糊しろのエリアとを表示する。図8の例は、4枚の用紙が必要であると計算された場合であって、それら4枚の用紙にそれぞれ割り当てられた4つのイメージエリア541〜544において、参照番号の末尾に「M」を付した部分(図中、白っぽく表示されている)は糊しろとなるエリアであり、参照番号の末尾に「B」を付した部分は、プリントアウトとして有効利用されるボディエリアである。
【0070】
「印刷開始」ボタン530が操作されると、イメージコレクタ32は、プロダクトサーバ20から、各用紙毎に、設定された印刷解像度での印刷に最適なレベルをもった、その用紙に割り当てられたイメージエリアを覆うメッシュデータのみを選択して読み込み、読み込んだメッシュデータを用いて1枚のイメージデータ(そのうちの糊しろのエリアの色調は、糊しろと分かるように例えば薄い色に修正する)を作成して、それをプリンタドライバに渡して、その用紙の印刷を実行させる。この動作を、必要な全ての用紙について繰り返す。
【0071】
これにより、ユーザは、手元の小さい用紙しか使えないプリンタを用いて、高解像度イメージの大ピクセル量のプリントアウトを簡単に得ることが出来る。また、各用紙の印刷時には、その用紙の印刷に必要なイメージデータだけを読み込んで処理すればよく、選択イメージ全体のデータを読み込む必要はないので、ユーザシステム30がもつ主記憶の容量よりも遥かにデータサイズが大きいイメージのプリントアウトを得ることできる。
【0072】
イメージコレクタ32は、印刷時にユーザが設定した解像度や用紙サイズや用紙方向が変われば、上述した用紙枚数やイメージエリアの割り当てや糊しろエリアの設定などを、自動的に変更することができる。例えば、同一のイメージ(例えば2048×1752ドット)に関して、図8は、例えば印刷解像度が120dpiで用紙がA5サイズで横と設定した場合であり、図9は、例えば、300dpiでA4サイズで縦と設定した場合であり、図10は、例えば、300dpiでA4サイズで横と設定した場合であり、図11は、例えば、150dpiでA5サイズで横と設定した場合である。この機能を活用して、ユーザは、例えば、使用する用紙サイズが変わっても、常に同一の印刷解像度を指定することで、用紙サイズに関係なく常に同じサイズのプリントアウトを得るなど、所望の態様でプリントアウトを得ることができる。
【0073】
ところで、イメージコレクタ32は、電子メールの送信を実行するときには(すなわち、図5に示したウィンドウ300上で「電子メール」ボタン350が操作されたときは)、ウィンドウ300上に、図12に例示するように、「選択範囲送信」ボタン3001、「トリミング送信」ボタン3002、「URL送信」ボタン3003、及び「添付形式送信」ボタン3004を表示する。
【0074】
「選択範囲送信」ボタン3001が操作された場合、イメージコレクタ32は、メインイメージボックス371及びサブイメージボックス375の少なくとも一方のボックス、好適にはメインイメージボックス371上で、ユーザがイメージの所望範囲を指定することができるようにする。所望範囲は、例えば、メインイメージボックス371上でマウスの右ボタンをダウンしたままマウスを動かすことで指定することができる(その範囲の外枠形状は、典型的には方形であるが、方形に限らず、円形、楕円形、ユーザ所望の形状など他の形状であっても良い)。ここで、イメージコレクタ32は、所望範囲が一方のイメージボックス(例えばメインイメージボックス371)上で指定されたとき、他方のイメージボックス(例えばサブイメージボックス375)に表示さえているイメージ上に、指定された所望範囲の外枠を表示することができる(それを表示するか否かはユーザの要求に応じて決めても良い)。これにより、ユーザは、一方のイメージボックスで所望範囲を指定したときに、他方のイメージボックスで、イメージ全体においてどこが所望範囲なのかを把握できるので便利である。
【0075】
所望範囲の指定後、例えば再び「選択範囲送信」ボタン3001が操作されたときは、イメージコンレクタ32は、その所望範囲を、所定の汎用ファイル形式(例えば、JPEG形式など)のイメージファイルにする。そして、イメージコンレクタ32は、ユーザシステム30内の電子メールソフト(図示せず)を起動して、電子メールソフトに、送信元及び宛先の電子メールアドレス、タイトル、本文等を入力するための電子メール送信画面を表示させ、且つ、その画面上の本文の欄に、ユーザ所望のイメージの所望範囲を表示させる。これにより、ユーザは、所望イメージの所望範囲を所望の宛先へ電子メールで提供することができる。
【0076】
「トリミング送信」ボタン3002が操作された場合、イメージコレクタ32は、メインイメージボックス371及びサブイメージボックス375の少なくとも一方のボックス、好適にはメインイメージボックス371上のイメージの表示範囲をイメージ提供範囲として決定する。その後、イメージコンレクタ32は、そのイメージ提供範囲を、所定の汎用ファイル形式(例えば、JPEG形式など)のイメージファイルにする。そして、イメージコンレクタ32は、ユーザシステム30内の電子メールソフト(図示せず)を起動して、電子メールソフトに、上記電子メール送信画面を表示させ、且つ、その画面上の本文の欄に、決定したイメージ提供範囲を表示させる。これにより、ユーザは、所望イメージの直前の表示範囲を所望の宛先へ電子メールで提供することができる。
【0077】
「URL送信」ボタン3003が操作された場合、イメージコレクタ32は、ユーザシステム30内の電子メールソフト(図示せず)を起動して、電子メールソフトに、上記電子メール送信画面を表示させ、且つ、その画面上の本文の欄に、現在表示されているイメージのURL(若しくは、そのイメージを見ることができるHTMLページのURL)を記載させる。これにより、ユーザは、所望イメージがあるURLを所望の宛先へ電子メールで提供することができる。
【0078】
「添付形式送信」ボタン3004が操作された場合、イメージコレクタ32は、ユーザシステム30内の電子メールソフト(図示せず)を起動して、電子メールソフトに、上記電子メール送信画面を表示させる。また、イメージコレクタ32は、現在表示されているイメージを持つ許可フラグ付MLイメージの全体(つまりトップフォルダ)又は一部をダウンロードして所定形式で圧縮し、圧縮したものを電子メールソフトに添付ファイルとして持たせる。これにより、ユーザは、所望イメージを持つ許可フラグ付イメージの全部又は一部を所望の宛先へ電子メールで提供することができる。
【0079】
なお、これまで、イメージコレクタ32の機能について説明したが、イメージコレクタ32の上記複数の機能のうち、イメージデータの表示に関する機能は、イメージビューワ31も備えている(例えば、メッシュファイルのファイル名の決定や、画像ID同士の比較などの機能)。
【0080】
以上、本実施形態のシステムについて説明した。以下、図13以降を用いて、上記システムにおいて、サプライヤシステム10で用意されたイメージがユーザシステム30において利用されるまでの流れを詳細に説明する。
【0081】
図13及び図14は、サプライヤシステム10で用意されたイメージデータが許可フラグ付MLイメージに変換されるまでの流れを示す。なお、図ではステップを「S」と略記している。
【0082】
サプライヤシステム10のオペレータの命令によってイメージビルダ11が起動したら、イメージビルダ11は、図2に示したウィンドウ100を表示する。そのとき、イメージビルダ11は、過去に利用されたイメージファイルの履歴が記録されたログファイルを参照し、管理リスト116に、過去に利用されたイメージファイルの履歴を一覧表示する。
【0083】
イメージビルダ11は、管理リスト116の中からオペレータ所望のイメージファイルが選択される等の方法によって、元イメージファイルパスボックス113に元イメージファイルパスが入力され、「ロード」ボタンが操作されたら(S1)、入力された元イメージファイルパスに基づいて、オペレータ所望の元イメージファイルを読み出し、そのイメージファイルを開いてイメージボックス111に元イメージ(許可フラグ付MLイメージに変換される前のイメージ)を表示する(S2)。そのとき、イメージビルダ11は、元イメージファイルのファイル名、場所(例えば、元イメージファイルの保存場所であっても良いし、元イメージの撮影場所であっても良い)をイメージボックス111の下に表示したり、元イメージファイルのプロパティ(縦×横サイズ、元画像サイズ、など)をプロパティボックス112に表示したりする(S3)。
【0084】
その後、オペレータは、元イメージファイルが許可フラグ付MLイメージに変換されたときのそのMLイメージについての各種の処理条件、例えば、変換イメージの保存先、変換先のフォルダ名、MLイメージの名称、圧縮方式、メッシュサイズなどを処理条件ボックス114に設定する(S4)。メッシュサイズが設定された場合、イメージビルダ11は、そのメッシュサイズと、変換対象の元のイメージファイル(通常、大ピクセル量のビットマップ画像)のピクセル量とに基づいて、その元イメージファイルについて用意するレベルの数を計算する(S5)。
【0085】
その後、オペレータは、許可フラグボックス115を用いて、変換された許可フラグ付MLイメージに対する各種の使用制限を設定する。具体的には、オペレータは、「許可フラグの内容を設定する」121と、「閲覧のみを許可する」122と、「全てを許可する」123の3種類の択一的に選ぶ。また、例えば、それらのうち「許可フラグの内容を設定する」121を選択した場合、オペレータは、許可フラグ付MLイメージのダウンロード、再アップロード、印刷及びファイル保存という使用態様を、許可した各使用態様毎に、レベル選択用コンボボックス141から所望のレベルを選択することで、その使用態様が許可されるそのイメージのレベル範囲を設定する(選択可能なレベルの数は、S5の計算結果によって異なる)。
【0086】
許可フラグの設定の後、「変換実行」ボタンが押されたら(S7でY)、イメージビルダ11は、図14に示す流れで変換処理を実行する(S8)。
【0087】
すなわち、イメージビルダ11は、図14に示すように、所定の方法、例えば、OSが持っているユニークID付与モジュールに、ユニークな画像IDを生成させる(S10)。次に、イメージビルダ11は、元イメージファイルパスボックス113に書かれている元イメージファイルパスから変換対象の元イメージファイルを読み込んでメモリに展開し(S11)、図13のS4で指定された保存先にそのS4で設定されたフォルダ名のフォルダを作る(S12)。そして、イメージビルダ11は、メモリに展開されている元イメージのデータをメッシュサイズで読み込んで圧縮し(圧縮方式は、汎用の圧縮方式ではなく、専用のイメージビルダ、コレクタ、又はビューワでなければ解凍することができない方式)、且つ、圧縮されたメッシュデータ用のメッシュファイルを作成して、全メッシュファイルの各々に、圧縮されたメッシュデータ及びS10で生成された画像IDを格納する(S13)。イメージビルダ11は、そのメッシュファイルを、許可フラグ付MLイメージに属するi番目(所定レベル)のフォルダ(例えば、元イメージデータのメッシュファイルなら最高レベルのイメージフォルダ)に格納する(S14)。イメージビルダ11は、このS13及びS14の処理を、元イメージデータの全てのメッシュについて行う(S15でN、S13、S14)。また、イメージビルダ11は、元イメージの全てのメッシュについてS13及びS14の処理を終えたら(S15でY)、元イメージデータからピクセル量を1段階低下させたイメージデータを作成して、それを2番目に高いレベルのイメージデータとし、そのイメージデータについても、S13及びS14と同様の処理を行う(なお、そのイメージデータのメッシュファイルは、元イメージデータのレベルの1段階下のレベルのフォルダに格納する)(S16、S17)。
【0088】
イメージビルダ11は、全てのレベルのイメージデータについて、S13及びS14と同様の処理を行い、それが終了したら(S18でY)、許可フラグ付MLイメージのフォーマット情報(例えば、画像ID、メッシュサイズ、レベルの数(階層深さ)など)を記述したフォーマットファイル、つまりIMIファイルを作成する(S19)。また、イメージビルダ11は、図2の使用条件ボックス115に設定された使用条件(例えば、許可された使用態様の種類や、課金情報など)を表した許可フラグを記述した許可フラグファイル、つまり、IMFファイルも作成する(S20−A)。さらに、イメージビルダ11は、許可フラグ付MLイメージの保存先へのパスが記録されたMIIファイルも作成する(S20−B)。
【0089】
以上の、最高レベルから最低レベルまでの複数枚のイメージデータと、IMIファイルと、IMFファイルと、MIIファイルとのセットによって、許可フラグ付MLイメージが構成される。この許可フラグ付MLイメージは、S12で作ったフォルダにおいて、処理条件ボックス114に「MLイメージ名称」として入力された名称を持っている。
【0090】
次に、図15を参照して、図2に示したウィンドウ100において、「アップロード」ボタン120が操作されたときのイメージビルダ11の動作を説明する。
【0091】
オペレータが「アップロード」ボタン120を操作すると、イメージビルダ11は、オペレータの操作に従って、アップロード対象のイメージを表示するイメージビューワ31を埋め込んだHTMLページのデザインを決める(S21)。HTMLページのデザイン(例えば、イメージビューワの埋め込み位置、コレクタ起動ボタンの埋め込み位置、ズーミングバーの有無など)は、既に述べた通り、例えば、図4の(A)及び(B)に例示したテンプレートにより固定であっても良いし、オペレータが自由に変えることができても良い。
【0092】
HTMLページを作成したら、イメージビルダ11は、オペレータから、アップロード先(ディレクトリ名など)の指定を受けて(S22)、アップロード実行要求を受けたら(S23)、S21で決定されたデザインのHTMLページを有するHTMLファイルを作成し(S24)、且つ、許可フラグ付MLイメージのアップロード先へのパスをMIIファイルに記録してMIIファイルを更新する(S25)。そして、イメージビルダ11は、任意の(または所定の)プロダクトサーバ20に接続して、S24で作成したHTMLファイルと共に、許可フラグ付MLイメージを、図3に示したフォルダ構成のまま、プロダクトサーバ20のアップロード先ディレクトリにアップロードする(S26)。
【0093】
プロダクトサーバ20は、図16に示すような流れで動作する。
【0094】
すなわち、プロダクトサーバ20は、許可フラグ付MLイメージのアップロードをサプライヤシステム10から受けたときは(S27)、その許可フラグ付MLイメージを、サプライヤシステム10に指定された場所(例えば、図15のS22で指定されたアップロード先)で保持する(S28)。また、プロダクトサーバ20は、ユーザシステム30からファイル要求を受けたときは(S29)、そのファイル要求に応じたファイル(例えば、HTMLページ、或いは、許可フラグ付MLイメージ内の或るレベルのイメージデータに係る各メッシュファイル)をユーザシステム30に送信する(S30)。
【0095】
次に、図17を参照して、ユーザシステム30の動作を説明する。
【0096】
ユーザシステム30は、ユーザの操作に従って、Webブラウザ21を起動し(S41)、所定の又はユーザ所望のURLにアクセスする(S42)。このとき、ユーザシステム30は、プロダクトサーバ20内の、イメージビューワが埋め込まれているHTMLページにアクセスした場合は(S43)、そのイメージビューワを起動する(S44)。
【0097】
図18は、イメージビューワの動作流れを示す。
【0098】
イメージビューワは、起動したら、所定の表示倍率(例えばデフォルトの表示倍率)等の情報に基づいて、所定の表示領域に表示するのに最適なレベル(ピクセル量)と、その表示領域におけるイメージデータの表示範囲とを計算し、計算された表示範囲内の座標値から、表示すべきメッシュデータを持つメッシュファイルのファイル名(例えばメッシュ番号)を求める(S31)。
【0099】
イメージビューワは、求められたファイル名を持つメッシュファイルがメモリ・キャッシュにあれば(S32でY)、そのメッシュファイルを読み込んで(S33)、そのメッシュファイルが正当か否かを判定する(S33−1)。
【0100】
具体的には、イメージビューワは、読み込んだ全てのメッシュファイルについて、各メッシュファイルに記録されている画像IDが、そのメッシュファイルを含んだMLイメージ内のIMIファイルに記録されている画像IDと一致するか否かの第1のチェックを行なう。また、イメージコレクタ32は、それら全てのメッシュファイルが格納されていた場所が、それらのメッシュファイルを含んだMLイメージ内のMIIファイルに記録されているロケーション情報が示す場所(例えば、MLイメージのアップロード先)と一致するか否かの第2のチェックを行なう。第1及び第2の少なくとも一方のチェックの結果、不一致があった場合は(S33−1でN)、イメージビューワは、1又は複数のメッシュデータの結合を行わず、例えばエラーメッセージを表示し(S33−3)、不一致がなかった場合、全てのメッシュファイル内のメッシュデータを結合して描画する(S33−4)。
【0101】
S32において、イメージビューワは、求められたファイル名を持つ1又は複数のメッシュファイルがメモリ・キャッシュになければ(S32でN)、表示領域を1メッシュでカバーできる最大レベル(それがなければ、最も少ない数のメッシュでカバーできる最大レベル)とそのメッシュのファイル名を計算する(S34)。その結果、そのファイル名を持つメッシュファイルがメモリ・キャッシュにあれば(S35でY)、イメージビューワは、上述のS33〜S33−4と同様の処理を実行する(S36〜S36−3)。
【0102】
一方、S34で求められたファイル名を持つ1又は複数のメッシュファイルがメモリ・キャッシュになければ(S35でN)、イメージビューワは、その1又は複数のメッシュファイルを、プロダクトサーバ20内の、S34で求められたレベルのイメージフォルダから順次取得してメモリ・キャッシュに入れ(S37)、上記S33〜S33−3と同様の処理を行なう。
【0103】
続いて、イメージビューワは、S34で求められたレベルよりも所定段階高いレベル(例えば1段階高いレベル若しくは表示に最適なレベル)で表示に必要な1又は複数のメッシュファイルがメモリ・キャッシュにあるか否かを調べ、あれば、上述のS33〜S33−4と同様の処理を実行し、なければ、プロダクトサーバ20内の、イメージフォルダから必要な1又は複数のメッシュファイルを読み込んでメモリ・キャッシュに入れ(S38)、上記S33〜S33−3と同様の処理を行なう。
【0104】
以上の処理によって、イメージビューワは、表示に最適なレベルの必要な全てのメッシュデータを取得し結合して、表示に最適なレベルのイメージデータの全部又は一部を表示する。
【0105】
その後、ズーム倍率変更操作或いはスクロール操作が行なわれる等してイメージデータの表示範囲を変更する必要が生じた場合、イメージビューワは、上述したS31以降の処理を行う。
【0106】
イメージビューワは、HTMLページ上に表示されたイメージデータが不正にコピーされないように、図19に示すような流れでコピー制御を行なう。
【0107】
すなわち、イメージビューワは、HTMLページが表示されているウィンドウが、ユーザシステム30のスクリーン(例えば、ウィンドウの最大表示領域)上に見えているときは(S500でY)、OSに対してスクリーンコピーを禁止するよう指令を出し(S501)、最小化、閉じられた、又は別のウィンドウの背面に完全に隠れていることによって見えていないときは(S500でN)、OSにスクリーンコピーの禁止をキャンセルさせる。ここで、「スクリーンコピー」とは、一般にパーソナルコンピュータに搭載のOSに標準装備されている機能であって、ディスプレイ画面全体の表示内容を所定のメモリ領域にコピーすることである。なお、イメージビューワは、スクリーンコピーだけでなく、HTMLページ上のイメージデータそれ自体のコピーも禁止したり許可したりすることができる。また、イメージビューワは、表示されているHTMLページに関連した許可フラグ付MLイメージ内のIMFファイルを参照し、ファイル保存及びコピーが許可されていなければ、たとえウィンドウがスクリーン上に見えていなくても、スクリーンコピー(及びイメージデータそれ自体のコピー)を禁止することができる。また、このようなコピー制御は、イメージビューワのみならず、イメージコレクタ及びイメージビルダも行なうことができる。
【0108】
HTMLページ上でコレクタ起動ボタンが操作されてイメージコレクタが起動した場合(イメージコレクタは別の方法で起動することもできる)、イメージコレクタは、図20に示すような動作を行なう。
【0109】
すなわち、イメージコレクタは、まず、操作されたコレクタ起動ボタンに関連付けられているMIIファイルを読み込む(S51)。次に、イメージコレクタは、そのMIIファイルに記述のロケーション情報が示す場所に存在する許可フラグ付MLイメージ(以下、「ターゲットMLイメージ」と言う)内のIMIファイルを読み込む(S52)。また、イメージコレクタは、その許可フラグ付イメージに関する情報(例えばトップフォルダのパス等)を、イメージコレクタのウィンドウ300(図5参照)の管理リスト373に追加する(S53)。
【0110】
その後、イメージコレクタは、図18を参照して説明したイメージビューワの動作と同じ動作で、メッシュデータを取得し描画する(S54)。すなわち、例えば、イメージコレクタは、IMIファイルに記述の画像IDと、読み込んだメッシュファイル内の画像IDとを用いて上記第1のチェックを行なったり、MIIファイルに記述のロケーション情報と、読み込んだ各メッシュファイルの保存場所とを用いて上記第2のチェックを行なったりする。
【0111】
また、イメージコレクタは、ターゲットMLイメージ内のIMFファイルを取得し(S55)、そのIMFファイルから使用条件を得て、既に例示した方法で、その使用条件をグラフィカルにウィンドウ300に表示してユーザに知らせる(S56)。
【0112】
その後、イメージコレクタは、ユーザの操作に応じた処理を実行する。例えば、イメージコレクタは、管理リスト373上の或るイメージ情報(例えばファイル名)がクリックされたときは(S57)、S51以降の処理を実行する。また、イメージコレクタは、「ダウンロード」ボタン320が操作されたときは、ダウンロード処理を実行し(S58)、「印刷」ボタン330が操作されたときは、印刷処理を実行し(S59)、「ファイル保存」ボタン340が操作されたときは、ファイル保存処理を実行し(S60)、「電子メール」ボタン350が操作されたときは、電子メール送信処理を実行し(S61)、「コピー」ボタン360が操作されたときは、表示されているイメージデータをクリップボードへコピーする(S62)。
【0113】
具体的には、「ダウンロード」ボタン等の各種ボタン320〜360が操作された場合、イメージコレクタは、図21に示すような動作を行う。
【0114】
すなわち、イメージコレクタは、各種ボタン320〜360が操作されたとき、そのボタンに対応した使用態様が許可されているか否かを判断し(S71)、許可されていなければ(S71でN)、エラーメッセージをユーザシステム30に表示する(エラーメッセージの表示に限らず、他のエラー処理を行っても良い)(S72)。
【0115】
イメージコレクタは、S71での判断の結果、操作されたボタンに対応した使用態様(つまりユーザ所望の使用態様)での使用が許可されている場合、更に、それが有料か無料かを判断し(S73)、無料であれば(S73でN)、ユーザ所望の使用態様での使用のための処理を実行する(S74)。一方、S73での判断の結果、有料であれば(S73でY)、イメージコレクタは、画像IDに関連付けられた許可キー(支払いが行われたことを示す情報)が記録されているログが所定の場所(例えば、ユーザシステム30又は課金サーバ51内)に存在するか否かチェックし(S75)、存在すれば(S75でY)、ユーザ所望の使用態様での使用のための処理を実行する(S74)。
【0116】
S75のチェックの結果、存在しなければ(S75でN)、イメージコレクタは、図6に例示したような支払方法選択ウィンドウ400をユーザシステム30のディスプレイ画面に表示する(S76)。イメージコレクタは、このウィンドウ400でユーザ所望の支払方法が選択されたならば、支払入力画面(例えば、ユーザの氏名、住所、クレジットカードのカード番号等を入力するための画面)を表示する(S77)。そして、その支払入力画面に所定事項が入力されて支払ボタンが押されたならば(S78)、イメージコレクタは、支払入力画面に入力された情報を含む許可キー発行依頼情報を課金サーバ51に送信して、課金サーバ51から、許可キーを発行するか否かの回答を待つ(S79)。許可キー発行依頼情報には、ユーザの氏名、住所、クレジットカード番号等の個人情報や、ユーザ所望のイメージデータに割当てられている画像IDや、イメージコレクタのCDキー(シリアル番号)などが含まれている。
【0117】
イメージコレクタは、課金サーバ51から回答を受けたとき(S80)、その回答の内容が否定的な内容であれば(S81でN)、支払ができない旨を示すエラーメッセージを表示する(S82)。一方、イメージコレクタは、課金サーバ51からの回答の内容が肯定的な内容であれば(S81でY)、課金サーバ51から発行された許可キーを受け取り、購入されたイメージデータに割当てられている画像IDにその許可キーを対応付け、その画像IDに対応付けられた許可キーを記録した許可キーログファイルを生成しそれを保存する(S83)。そして、イメージコレクタは、その許可キーに関する許可キー情報(例えば許可キーの識別情報)を所定の方法でユーザに告知して(S84)、その後、ユーザ所望の使用態様での使用を行なうための処理を実行する(S85)。
【0118】
この実施形態では、例えば、イメージコレクタが再インストールされたときや、許可キーログファイルが誤って消去されたときは、ユーザがユーザシステム30に、告知された許可キー情報を入力すれば、イメージコレクタがその入力された許可キー情報を用いて、一旦発行された許可キーを再度入手し、所望のイメージデータを所望の使用態様で使用することができる。
【0119】
ユーザシステム30から許可キー発行依頼情報をもらう課金サーバ51は、図22に示すような動作を行なう。
【0120】
すなわち、課金サーバ51は、ユーザシステム30内のイメージコレクタから、画像IDやCDキー等が含まれている許可キー発行依頼情報を受けて(S91)、それを、所定の管理ログファイルに記録する(S92)。そして、課金サーバ51は、受信した許可キー発行依頼情報に含まれている情報のうち、ユーザの個人情報(氏名、クレジットカード番号等)を、ユーザ所望の支払方法に対応した決済機関へ通知して回答を待つ(S93)。
【0121】
その後、課金サーバ51は、決済機関からの回答を受けて、その回答の内容が、決済を認めない旨の回答であれば(S94でN)、その旨をイメージコレクタに通知すると共に(S95)、決済NGを所定の管理ログファイルに記録する(S96)。一方、決済機関からの回答の内容が、決済を認める旨の回答であれば(S94でY)、課金サーバ51は、S91で受けた許可キー発行依頼情報に含まれている画像ID及びCDキーと、所定時(例えば、許可キー発行依頼情報を受けた時、或いは、決済機関から回答を受けた時)の日時とに基づいて許可キーを生成し、それをユーザシステムに提供する(S97)。許可キーは、画像ID、CDキー、及び、日時情報に基づいて生成されるものなので、正当に決済されたイメージデータ、課金処理に使用されたイメージコレクタ、及び所定の日時にユニークなものとなる。
【0122】
以上のような流れで、イメージコレクタが許可キーを受け取ったならば、その許可キーに対応した使用態様での使用が可能になる。
【0123】
例えば、ダウンロードであれば、図23に示すように、イメージコレクタは、許可された許可フラグ付MLイメージ全体を、所定の又はユーザ所望の格納場所にダウンロードし(S100)、そのMLイメージ内のMIIファイルに、ダウンロードしたMLイメージの保存先を書込む(S101)。この結果、ダウンロード後の許可フラグ付MLイメージの状態は、元イメージデータから生成された許可フラグ付MLイメージの状態と略同様である(MIIファイルの内容が異なる程度である)。
【0124】
また、ファイル保存又はコピーであれば、図24に示すように、イメージコレクタは、使用が許可されたレベルのイメージデータを構成する全てのメッシュデータを取得し、それらをつなぎ合わせて1つのイメージデータとし、そのイメージデータを、所定の汎用形式(例えばJPEG形式)の1つのファイルにして(S110)、ユーザシステム30内のユーザ所望の場所に保存する(S111)。なお、この流れにおいて、保存されるイメージデータは、全イメージデータであっても良いし、メインイメージボックス371又はサブイメージボックス375に表示されている範囲内のメッシュデータから成るイメージデータであっても良いし、ユーザに選択された範囲内のメッシュデータから成るイメージデータであっても良い。また、この流れにおいて、取得するメッシュデータのレベルは、許可されている1又は複数のレベルからユーザに選択されたレベルであっても良いし、メインイメージボックス371又はサブイメージボックス375に表示されていたときのレベルであっても良い。また、変換後の汎用形式は、複数の汎用形式(例えば、JPEG、BMP、PMG等)からユーザが選択可能である。また、変換後のイメージファイル内の所定の場所に、画像ID等のセキュリティ情報が書かれたり、変換後のイメージデータに可視又は不可視の電子透かしが埋め込まれたりしても良い。
【0125】
イメージコレクタは、印刷を実行するときには、図25に示すような動作を実行する。
【0126】
すなわち、イメージコレクタは、ウィンドウ300上で、範囲印刷、トリミング印刷、及びレベル印刷のいずれかの印刷方法が選択されて(S120)、印刷ボタン1001、1002、又は1004が押されたら(S121)、印刷設定ウィンドウ500(図8参照)を表示する。イメージコレクタは、印刷設定ウィンドウ500に、印刷解像度、用紙サイズ、用紙方向等の印刷条件が入力されたときは、その印刷条件を読み込み(S122)、入力された印刷解像度と用紙サイズと用紙方向の条件下で選択イメージ(具体的には、ユーザに指定された選択範囲内のイメージ、イメージボックス371又は375での表示範囲内のイメージ、ユーザに指定されたレベルの全メッシュから成るイメージのいずれか)の全域を完全に印刷するのに必要な最低限の用紙枚数を自動計算する。また、それとともに、イメージコレクタは、(プリンタが縁無し印刷が可能な場合)それらの複数の用紙を印刷後に一切カットすることなしに貼り合わせると、完全な選択イメージのプリントアウトが得られるように、各用紙に割り当てる選択イメージ内のエリアと、各用紙の糊しろのエリアとを自動計算して、図8に参照番号541〜544で例示したように、それら複数の用紙の各々に割り当てた選択イメージ内のエリアと各用紙の糊しろのエリアとを表示する。このとき、イメージコレクタは、図8に例示した小さな表示領域541〜544毎に、その表示領域での表示に最適なレベルの、選択イメージ内のエリアにおける全メッシュデータを選択的に取得し、それらを繋ぎ合わせて1つの部分選択イメージを生成し表示する。また、そのとき、イメージコレクタは、部分選択イメージにおいて、ボディエリアは濃く、糊しろエリアは薄く表示する(S123)。
【0127】
イメージコレクタは、ユーザに印刷条件が変更された場合は(S124でY)、再びS122及びS123の処理を行い、印刷条件が変更されることなく、「印刷開始」ボタンが押された場合は(S124でN、S125)、次の処理を実行する。すなわち、イメージコレクタは、メモリキャッシュ又はプロダクトサーバ20から、各用紙毎に、設定された印刷解像度での印刷に最適なレベル又はユーザ所望のレベルをもった、その用紙に割り当てられたイメージエリア(ボディエリアとのりしろエリアから成るエリア)を覆うメッシュデータのみを選択的に読み込み、読み込んだメッシュデータを用いて1枚のビットマップイメージデータ(そのうちの糊しろのエリアの色調は、糊しろと分かるように例えば薄い色に修正する)を作成して、それをプリンタドライバに渡し、その用紙の印刷を実行させる(S126)。この動作を、S123で計算された全ての用紙について繰り返す(S127)。
【0128】
これにより、ユーザは、手元の小さい用紙しか使えないプリンタを用いて、高解像度イメージの大ピクセル量のプリントアウトを簡単に得ることが出来る。また、各用紙の印刷時には、その用紙の印刷に必要なイメージデータだけを読み込んで処理すればよく、選択イメージ全体のデータを読み込む必要はないので、ユーザシステム30がもつ主記憶の容量よりも遥かにデータサイズが大きいイメージのプリントアウトを得ることができる。
【0129】
イメージコレクタは、電子メールの送信を実行するときには、以下の流れで動作する。
【0130】
すなわち、イメージコレクタは、図5のウィンドウ300で「電子メール」ボタン350が操作された後に、選択範囲送信、トリミング送信、URL送信、及び添付形式送信のいずれかの送信方法の選択を受け付け、いずれかの送信方法が選択されたときに、選択された送信方法に対応した処理を実行する。
【0131】
具体的には、選択範囲送信が選択された場合、イメージコレクタは、例えばメインイメージボックス371上で、全イメージにおけるユーザ所望の送信範囲の指定を受け付け、ユーザ所望の送信範囲が指定されたらならば、その送信範囲内のメッシュデータの結合を、汎用ファイル形式のイメージファイルにする。そして、イメージコレクタは、ユーザシステム30内の電子メールソフトを起動して、その電子メールソフトをして、電子メールの本文の欄に、ユーザ所望の送信範囲内のイメージを表示せしめる。
【0132】
トリミング送信が選択された場合、イメージコレクタは、ユーザシステム30内の電子メールソフトを起動して、その電子メールソフトをして、電子メールの本文の欄に、例えばメインイメージボックス371上での表示範囲内のイメージを表示せしめる。
【0133】
URL送信が選択された場合、イメージコレクタは、ユーザシステム30内の電子メールソフトを起動して、電子メールソフトをして、電子メールの本文の欄に、現在表示されているイメージデータのURL(若しくは、そのイメージを見ることができるHTMLページのURL)を記載せしめる。
【0134】
添付形式送信が選択された場合、イメージコレクタは、ユーザシステム30内の電子メールソフトを起動すると共に、現在表示されているイメージデータを持つ許可フラグ付MLイメージの全体又は一部をダウンロードして所定形式で圧縮し、圧縮したものを電子メールソフトに添付ファイルとして持たせる。
【0135】
以上、上述した実施形態によれば、イメージビルダ11の機能により、サプライヤは、自分が提供する個々のイメージデータに対して固有の使用制限を課すことができる。
【0136】
また、上述した実施形態によれば、様々な使用態様でプロダクトサーバ20内のイメージをユーザが使用する場合、プロダクトサーバ20としては、単にユーザシステム30から要求されたデータをユーザシステム30へ送るという単純な動作を行なうだけでよく、使用制限にもとづく制御や、課金処理などの面倒な処理を行なう必要はない。この観点から、例えば、プロダクトサーバ20は、複数のユーザ間で共有可能な単なるストレージでも良い。
【0137】
また、上述した実施形態によれば、イメージデータは、1又は複数のメッシュデータに細分化されている。1又は複数のメッシュデータを結合して1つのイメージデータにすることは、専用のビューワ機能を備えたソフトウェアでないとできない。このため、イメージデータの不正使用の軽減が図れる。
【0138】
また、上述した実施形態によれば、取得したメッシュファイル内のメッシュデータを再生するときは、そのメッシュファイル内に書かれている画像IDと、そのメッシュファイルに関連付いているIMIファイルに書かれている画像IDとが比較され、その比較の結果、不一致があれば、メッシュデータは再生されない。イメージデータを構成するメッシュデータの結合体がたとえ不正にコピーされたとしても、その不正にコピーされたメッシュデータにはIMIファイルは関連付いていないので、不正コピーされたイメージデータが再生されて使用されるのを防ぐことができる。
【0139】
また、上述した実施形態によれば、取得したメッシュファイル内のメッシュデータを再生するときは、そのメッシュファイルの格納場所と、そのメッシュファイルに関連付いたMIIファイル上のロケーション情報が示す場所とが比較され、不一致があれば、メッシュデータは再生されない。イメージデータを構成するメッシュデータの結合体が不正にコピーされた場合、MIIファイルにコピー先の場所が記録されることはない。従って、不正コピーされたイメージデータが再生されて使用されるのを防ぐことができる。
【0140】
また、上述した実施形態によれば、イメージコレクタの機能により、小さい用紙しか使えないプリンタを用いて、高解像度イメージの大ピクセル量のプリントアウトを簡単に得ることが出来る。また、各用紙の印刷時には、その用紙の印刷に必要なイメージデータだけを読み込んで処理すればよく、選択イメージ全体のデータを読み込む必要はないので、ユーザシステム30がもつ主記憶の容量よりも遥かにデータサイズが大きいイメージのプリントアウトを得ることができる。
【0141】
以上、本発明の実施形態を説明したが、これは本発明の説明のための例示であり、この実施形態のみに本発明の範囲を限定する趣旨ではない。従って、本発明は、その要旨を逸脱することなく、他の様々な形態で実施することが可能である。
【0142】
例えば、上述の実施形態では、一つの許可フラグ付MLイメージには、同じイメージについてピクセル量の異なる複数枚のイメージデータが含まれていたが、それに加えて、例えば、同一対象物を多くの異なる方向から眺めた多数のイメージについて、同様に、ピクセル量の異なる複数枚のイメージデータを用意して、それらを一つの許可フラグ付MLイメージに含ませることにより、一つの対象物を三次元的に様々な方向から任意のズーム倍率で眺めた画像を表示するようにすることもできる。
【0143】
また、例えば、イメージビルダ11は、ローカルなパーソナルコンピュータにおいて、画像管理ソフトウェアとして利用されても良い(つまりオフラインで使用されても良い)。例えば、イメージビルダ11は、デジタルカメラ等から入力されたイメージデータをMLイメージに変換して、ユーザ所望の格納場所に格納し、ユーザの要求に応じて、最適レベルの又はユーザ所望レベルのメッシュデータを選択的に読み出して、表示したり印刷したり等を行うことができる。なお、この場合、イメージビルダ11は、選択的にメッシュデータを読み出す場合は、例えば、メモリ・キャッシュに必要なメッシュデータが存在するか否かを調べ、存在すればそのメモリ・キャッシュから選択的に必要なメッシュデータを読み出し、存在しなければ、所定の記憶装置(例えば、内蔵ハードディスクや、MOドライブ内のMOディスク等)内から必要なメッシュデータを選択的に読み出す。
【0144】
また、例えば、イメージビルダ11は、サプライヤの要求に応じて、イメージデータの料金の他に、一度の支払で使用可能な有効範囲を設定できても良い。その有効範囲としては、例えば、使用可能な回数、使用可能な時間制限などがある。
【0145】
また、例えば、印刷の際、プリンタドライバに対してふちなし印刷を自動的に設定しても良い。また、例えば、イメージコレクタ32は、プリンタドライバがその設定を受け付けないときは、ユーザに手動でふちなしモードを設定するよう案内しても良い。
【0146】
また、例えば、メッシュデータを表示するときは、各メッシュについて、まず、最適レベルの必要メッシュファイルを探し、それが無ければ、それより1段階低レベルの代替ファイルを探し、それも無ければ、更に1段階低レベルの代替ファイルを探しても良い。すなわち、最適レベルの必要ファイルを最優先に探し、それがない場合、段階的により低レベルの代替ファイルを探していくようにしても良い。また、より低レベルのメッシュが既に代替表示されていたところに、より高レベルのメッシュを表示しようとする場合には、その先に代替表示されていた低レベルのメッシュを消去して、より高レベルのメッシュを新たに表示しても良い。
【0147】
また、例えば、イメージビルダ11は、全てのメッシュデータの各々を、専用のイメージビューワ31のみが解凍できる特別の方法で圧縮しても良い。
【0148】
また、例えば、MIIファイルに記録されるロケーション情報は、MLイメージ内の各レベルのイメージデータを構成する各メッシュファイル毎に記録されても良い。
【0149】
また、同一のイメージデータを構成する複数のメッシュは、必ずしも、同一フォルダや同一マシン内に保存されなければならないわけではない。例えば、同じイメージデータを構成する複数のメッシュは2台以上のマシンに分けて保存されても良い。この場合、MIIファイルには、各メッシュ毎に保存場所が記録される。
【0150】
また、例えば、許可フラグ付MLイメージを構成する複数の要素(各レベルのレベルイメージフォルダ、IMIファイル、IMFファイル、及びMIIファイル)は、互いに関連付けられていれば、必ずしも全ての要素が同一のフォルダ内又はマシン内に存在しなくても良い。
【0151】
また、例えば、ユーザシステム30が今までに使用したイメージデータの画像IDと、ユーザシステム30又はそのユーザを識別するためのユーザ情報とを対応付けて保存するための、ユーザシステム30とは別のコンピュータシステムがあっても良い。
【0152】
また、例えば、イメージビルダ11を用いて、商品のイメージデータを提供しても良い。その場合、イメージビルダ11は、サプライヤの要求に従って、商品の価格やその他の販売情報(以下、売買条件情報)をイメージデータに付加して提供しても良い。また、その場合、イメージコレクタは、売買条件情報を認識し、その売買条件情報に基づいて、表示されたイメージデータが表す商品の受注処理、課金処理等を制御しても良い。また、例えば、サプライヤシステム10又はプロダクトサーバ20は、各商品の在庫に関する在庫情報(例えば在庫数など)を管理し、ユーザシステム30から受注を受ける度に、その在庫情報を更新し、商品の在庫数がゼロになったときには、その商品のイメージデータを削除しユーザシステムに提供されないようにしても良い。これ以外にも、種々の売買制御が考えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従う電子的プロダクト提供システムの全体構成を示すブロック図。
【図2】イメージビルダ11のGUIウィンドウの例を示す図。
【図3】許可フラグ付MLイメージの構成例を示す図。
【図4】(A)HTMLイメージのテンプレートの第1の例を示す図。(B)HTMLイメージのテンプレートの第1の例を示す図。
【図5】イメージコレクタ32のGUIウィンドウの例を示す図。
【図6】イメージコレクタ32が提供する支払方法選択ウィンドウ400の例を示す図。
【図7】「印刷」ボタン330が操作されたときにイメージコレクタ32のウィンドウ300に表示されるボタン等を示す図。
【図8】印刷設定ウィンドウの例を示す図。
【図9】印刷設定ウィンドウの別の例を示す図。
【図10】印刷設定ウィンドウのまた別の例を示す図。
【図11】印刷設定ウィンドウの更にまた別の例を示す図。
【図12】「印刷」ボタン350が操作されたときにイメージコレクタ32のウィンドウ300に表示される4種のボタンを示す図。
【図13】サプライヤシステム10で用意されたイメージデータを許可フラグ付MLイメージに変換するまでの流れを示す図。
【図14】許可フラグ付MLイメージへの変換処理の具体的な流れを示す図。
【図15】サプライヤシステムにおいて、アップロード処理が行なわれるときのイメージビルダの動作流れを示す図。
【図16】プロダクトサーバの動作流れを示す図。
【図17】ユーザシステム30のイメージビューワが起動するまでの動作流れの例を示す図。
【図18】イメージビューワの動作流れを示す図。
【図19】イメージビューワのコピー禁止制御の流れを示す図。
【図20】イメージコレクタが起動した後の動作流れを示す図。
【図21】イメージコレクタが表示したウィンドウ上でユーザ所望の使用態様の実行ボタンが押されたときの処理流れの概要を示す図。
【図22】課金サーバの動作流れを示す図。
【図23】イメージコレクタが行うダウンロードの処理流れを示す図。
【図24】イメージコレクタが行うファイル保存又はコピーの処理流れを示す図。
【図25】イメージコレクタが行う印刷制御の処理流れを示す図。
【符号の説明】
10 サプライヤシステム
11 イメージビルダ
20 プロダクトサーバ
21 Webブラウザ
30 ユーザシステム
31 イメージビューワ
32 イメージコレクタ
Claims (13)
- 個々の電子的プロダクトに、使用条件を示したフラグ情報を関連付けて、前記フラグ情報が関連付けられた電子的プロダクトを、所望の格納場所に格納するプロダクト提供手段と、
前記電子的プロダクトを前記格納場所から取得して、取得した電子的プロダクトをユーザ所望の使用態様で使用するための処理を行なうものであって、前記取得した電子的プロダクトに関連付けられたフラグ情報に基づいて、前記取得した電子的プロダクトを使用するための処理を制御するプロダクト使用手段と
を備えた電子的プロダクトの使用制御方式。 - 以下の(1)〜(4)
(1)プロダクトサーバと、前記プロダクトサーバに通信ネットワークを介して通信可能なサプライヤシステムとユーザシステムとを備え、前記サプライヤシステムが、前記プロダクト提供手段を有し、前記プロダクトサーバが、前記格納領域を有し、前記ユーザシステムが、前記プロダクト使用手段を有する、
(2)2つのコンピュータシステムが通信ネットワークを介して接続され、一方のコンピュータシステムが、前記プロダクト提供手段と前記格納領域とを有し、他方のコンピュータシステムが、前記プロダクト使用手段を有する、
(3)2つのコンピュータシステムが通信ネットワークを介して接続され、一方のコンピュータシステムが、前記プロダクト提供手段を有し、他方のコンピュータシステムが、前記格納領域と前記プロダクト使用手段とを有する、
(4)1つのコンピュータシステムが、前記プロダクト提供手段、前記格納領域、及び前記プロダクト使用手段を有する、
のいずれかの構成を有する請求項1記載の電子プロダクトの使用制御方式。 - コンピュータにて、個々の電子的プロダクトに、使用条件を示したフラグ情報を関連付けて、前記フラグ情報が関連付けられた電子的プロダクトを、所望の格納場所に格納するステップと、
前記コンピュータ又は別のコンピュータにて、前記電子的プロダクトを取得して、取得した電子的プロダクトをユーザ所望の使用態様で使用するための処理を行なうステップと、
前記コンピュータ又は別のコンピュータにて、前記取得した電子的プロダクトに関連付けられたフラグ情報に基づいて、前記取得した電子的プロダクトを使用するための処理を制御するステップと
を有する電子的プロダクトの使用制御方法。 - 個々の電子的プロダクトに、使用条件を示したフラグ情報を関連付けるステップと、
前記フラグ情報が関連付けられた電子的プロダクトを所望の格納場所に格納するステップと
をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラム。 - 元のイメージデータから、ピクセル量の異なる2以上のイメージデータを生成するステップと、
前記生成された2以上のイメージデータの各々を1又は複数の断片イメージデータに分割するステップと、
前記2以上のイメージデータを分割して得られた多数の断片イメージの集合を、1つの電子的プロダクトとするステップと
を更にコンピュータに実行させる請求項4記載のコンピュータプログラム。 - 以下の(1)及び(2)
(1)所定の複数の使用態様のうちのどの使用態様が許可又は禁止されるか、
(2)許可された使用態様について、次の▲1▼〜▲4▼の少なくとも一つ
▲1▼有料か無料か、
▲2▼使用の対価、
▲3▼一度の支払で使用可能な範囲、
▲4▼前記電子的プロダクトのどの部分の使用が許可又は禁止されるか、
の事項を設定し、設定された事項を示す前記フラグ情報を生成するステップを更にコンピュータに実行させる請求項4記載のコンピュータプログラム。 - 使用条件を示したフラグ情報が関連付けられている電子的プロダクトを取得して、取得した電子的プロダクトをユーザ所望の使用態様で使用するための処理を行うステップと、
前記取得した電子的プロダクトに関連付けられている前記フラグ情報に基づいて、前記取得した電子的プロダクトを使用するための処理を制御するステップとをコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラム。 - 前記電子的プロダクトは、元のイメージデータから生成された、ピクセル量の異なる2以上のイメージデータを分割して得られた多数の断片イメージの集合であり、
前記使用するための処理を行うステップでは、ユーザ所望の使用態様で使用するのに適したピクセル量のイメージデータを構成する1又は複数の断片イメージデータのうち、使用するのに必要な断片イメージデータだけを選択的に取得する、
請求項7記載のコンピュータプログラム。 - 前記フラグ情報には、以下の(1)及び(2)
(1)所定の複数の使用態様のうちのどの使用態様が許可又は禁止されるか、
(2)許可された使用態様について、次の▲1▼〜▲4▼のうちの少なくとも一つ
▲1▼有料か無料か、
▲2▼使用の対価、
▲3▼一度の支払で使用可能な範囲、
▲4▼前記電子的プロダクトのどの部分の使用が許可又は禁止されるか、
の事項が示されており、
前記制御するステップでは、前記(1)により許可された使用態様で使用するための処理のみを許可し、前記許可した処理を、前記(2)に従って制御する、請求項7記載のコンピュータプログラム。 - 前記フラグ情報には、以下の(1)及び(2)
(1)所定の複数の使用態様のうちのどの使用態様が許可又は禁止されるか、
(2)許可された使用態様について、有料か無料か、
が示されており、
前記制御するステップでは、前記フラグ情報に、ユーザ所望の使用態様が有料と示されている場合、課金のための処理を行なって、その課金のための処理が終わった後に、前記ユーザ所望の使用態様での使用を許可する、
請求項7記載のコンピュータプログラム。 - 元のイメージデータを取得するステップと、
前記元のイメージデータから、ピクセル量の異なる2以上のイメージデータを生成するステップと
前記生成された2以上のイメージデータの各々を1又は複数の断片イメージデータに分割するステップと、
前記2以上のイメージデータを分割して得られた多数の断片イメージの集合を、1つの電子的プロダクトとして所望の格納領域に格納するステップと、
電子的プロダクトを取得して、取得した電子的プロダクトをユーザ所望の使用態様で使用するための処理を行うステップと、
ユーザ使用の所望態様で使用するのに適したピクセル量のイメージデータを構成する1又は複数の断片イメージデータのうち、使用するのに必要な断片イメージデータだけを前記格納領域から選択的に取得するステップと
をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラム。 - イメージデータを取得するステップと、
コンピュータのスクリーン上にウィンドウを表示するステップと、
前記取得したイメージデータを、前記ウィンドウに表示するステップと、
前記イメージデータが表示されている前記ウィンドウが前記スクリーン上で見えているとき、前記スクリーンのコピーを禁止し、そのウィンドウが前記スクリーン上に見えないとき、前記スクリーンのコピーを許可するステップと
をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラム。 - 商品を紹介するための個々の電子的プロダクトに、前記商品の売買条件を示したフラグ情報を関連付けて、前記フラグ情報が関連付けられた電子的プロダクトを、所望の格納場所に格納するプロダクト提供手段と、
電子的プロダクトを前記格納場所から取得して、取得した電子的プロダクトが紹介する商品を購入するための処理を行なうものであって、前記取得した電子的プロダクトに関連付けられたフラグ情報に基づいて、前記取得した電子的プロダクトが紹介する商品を購入するための処理を制御する商品購入手段と
を備えた商品購入制御方式。
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JP2002211724A JP2004078259A (ja) | 2002-06-19 | 2002-07-19 | 電子的プロダクトの使用制御方式 |
Applications Claiming Priority (2)
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005317015A (ja) * | 2004-04-26 | 2005-11-10 | Terten | デジタルデータの取引方法及びそのシステム |
US7092909B2 (en) * | 1999-07-07 | 2006-08-15 | Sony Corporation | Information processing apparatus and method, and distribution medium |
JP2008217449A (ja) * | 2007-03-05 | 2008-09-18 | Toshiba Corp | 遠隔制御装置、遠隔制御方法、及び遠隔制御プログラム |
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2002
- 2002-07-19 JP JP2002211724A patent/JP2004078259A/ja active Pending
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