JP2004077807A - カラー画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】複数色のトナー像を重ね合わせてカラー画像を形成するカラー画像形成装置において、定着不良を起こすことなく、色の再現範囲を最大にする。
【解決手段】各画素の、複数色の濃度をそれぞれ表す複数の濃度データに基づき、濃度に対応する複数色のトナー重量を求め(102)、それに基づきトナー総量を求め(103)、そのトナー総量が所定の期制値を超えているときに、濃度データの値を減衰させて、総重量が規制値以下となるようにする濃度調整を行う(101、104、105、106)。上記の複数の色が黒色および黒色以外の複数の色を含む場合、黒色の濃度データの値を減衰させず、黒色以外の色の濃度データの値に対し同じ係数を掛けて減衰させるのが望ましい。
【選択図】 図1
【解決手段】各画素の、複数色の濃度をそれぞれ表す複数の濃度データに基づき、濃度に対応する複数色のトナー重量を求め(102)、それに基づきトナー総量を求め(103)、そのトナー総量が所定の期制値を超えているときに、濃度データの値を減衰させて、総重量が規制値以下となるようにする濃度調整を行う(101、104、105、106)。上記の複数の色が黒色および黒色以外の複数の色を含む場合、黒色の濃度データの値を減衰させず、黒色以外の色の濃度データの値に対し同じ係数を掛けて減衰させるのが望ましい。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は記録媒体に複数色のトナー画像を重ね合わせることによりカラー画像を形成するカラー画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
カラー画像形成装置の一例としてタンデム型電子写真方式の画像形成装置がある。この画像形成装置は、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色のトナー画像を順次記録媒体、例えば記録用紙の上に転写し、または順次中間転写媒体に転写した後一括して記録媒体の上に転写し、その後加熱して定着する。このような画像形成においては、定着工程における定着能力の制限により4色のトナーの総量を規制しなければならない。単色における最大濃度の転写を同時に4色に対して適用した場合には定着処理時にオフセットといわれる定着不良を起こしてしまう。そのため従来の装置においては潜像形成のために用いられる発光手段へ駆動信号を送る回路において、3色以上混色する領域の濃度が規定値を超えないように例えばそれぞれの色の濃度の合計が240%以下(個々の色についての最大値を100%とする)になるようにデータ処理を行って駆動信号の大きさを調整することにより、上記の定着不良を防止してきた。即ち、仮にシアン(C),マゼンタ(M),イエロー(Y),ブラック(Bk)の各濃度の百分率をa1,b1,c1,d1とした場合、a1+b1+c1+d1>240であるときは、各色のトナーの濃度を次のように変換する。
【0003】
変換後のBk濃度 d2=d1 (黒の濃度は変更しない)
変換後のC濃度 a2=a1×(240−d1)/(a1+b1+c1)
変換後のM濃度 b2=b1×(240−d1)/(a1+b1+c1)
変換後のY濃度 c2=c1×(240−d1)/(a1+b1+c1)
【0004】
濃度の変換の方法には、上記以外の方法もあるが、大抵の場合画像の濃度を表す濃度データに対し、一定の上限値を設けるのが普通である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した画像形成装置には、環境変動や経時変化によって各種ローラの抵抗値が変ったり、露光エネルギーが変動することにより、感光体上のトナー量が変動してこれによって記録媒体上の画像の濃度が変動した場合や、画像形成装置のガンマ特性が変化した場合に総量規制のための濃度制限値に対応する濃度データの値が変動してしまうという問題がある。また濃度とトナー重量が正比例していないのに、濃度によって一律に制限を行っているため、本来はもっと濃度の高い色が再現できるにも拘らず、それよりも濃度の低い色としてしまうこともあり、プロセスブラック(混色黒)の色再現範囲が狭まるという問題があった。
【0006】
さらに転写媒体である記録用紙の種類や厚さによる定着不良を回避するために紙種により各色に対する最大濃度DMAXを低下させる機能を持たせた場合、
定着不良が発生しない単色のY,M,Cの濃度も低下させることになり色再現範囲が狭まってしまうという問題があった。
【0007】
以上の問題点を鑑み、本発明は、重量規制の範囲内において、常に最大の濃度を表現できるようにし、色再現範囲を広くすることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明のカラー画像形成装置は、
各画素の、複数色の濃度をそれぞれ表す複数の濃度データに基づき、前記濃度に対応する複数色のトナー重量を求める濃度重量変換手段と、
前記濃度重量変換手段により求められた複数色のトナー重量を互いに加算して総重量を求める総量計算手段と、
前記総量計算手段により求められた総重量が所定の規制値を超えているときに、前記濃度データの値を減衰させて、前記総重量が前記規制値以下となるようにする濃度調整手段とを有する
ことを特徴とする。
【0009】
前記複数の色が黒色および黒色以外の複数の色を含み、前記濃度調整整手段が、前記黒色の濃度データの値を減衰させず、前記黒色以外の色の濃度データの値を減衰させるものであっても良い。
【0010】
この場合、前記濃度調整手段が、前記黒色以外の色の複数色の濃度データに対し同じ係数を掛けて減衰させるものであっても良い。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付の図面を参照して説明する。
第1の実施の形態
図1は本発明の第1の実施の形態のカラー画像形成装置の概略的構成を示す図である。この実施の形態の画像形成装置は、タンデム型電子写真方式の画像形成装置である。
【0012】
同図において、1は給紙トレイ、2はホッピングローラ、3はレジストローラ、4は吸着ローラ、5は転写ベルト従動ローラ、6は導電性樹脂フィルム製の転写ベルト、7は転写ベルト駆動ローラであり、転写ベルト従動ローラ5と対で転写ベルト6を張架している。8は転写ベルト6上のトナー像の濃度を計測する濃度検知手段であり、光を照射してその反射光を測定し電気信号に変換する。9は定着器ユニットである。
【0013】
Tkはブラックトナー像形成手段であり、トナータンク10、現像ブレード11、弾性体から成る現像ローラ12、スポンジから成るトナー供給ローラ13、金属ローラ表面に感光体層をコーティングした感光体ドラム14、LEDアレイから成るLED露光ヘッド15、弾性体から成る帯電ローラ16、スポンジまたは弾性体から成る転写ローラ17、金属板に弾性体を接合したクリーニングブレード18、クリーニングブレード18により掻き落とされたトナーを収容する排トナー回収容器19を備えている。
【0014】
Tyはイエロートナー像形成手段、Tmはマゼンタトナー像形成手段、Tcはシアントナー像形成手段であり、トナー像形成手段Ty、Tm、Tcの各構成要素は、トナー像形成手段Tkの対応する構成要素と同様に構成されている。
【0015】
即ち、イエロートナー像形成手段Tyは、トナータンク20、現像ブレード21、現像ローラ22、トナー供給ローラ23、感光体ドラム24、LED露光ヘッド25、帯電ローラ26、転写ローラ27、クリーニングブレード28、排トナー回収容器29を備えている。同様に、マゼンタトナー像形成手段Tmは、トナータンク30、現像ブレード31、現像ローラ32、トナー供給ローラ33、感光体ドラム34、LED露光ヘッド35、帯電ローラ36、転写ローラ37、クリーニングブレード38、排トナー回収容器39を備えている。同様に、シアントナー像形成手段Tcは、トナータンク40、現像ブレード41、現像ローラ42、トナー供給ローラ43、感光体ドラム44、LED露光ヘッド45、帯電ローラ46、転写ローラ47、クリーニングブレード48、排トナー回収容器49を備えている。
【0016】
50は金属板に弾性体を接合することにより形成され、転写ベルト6上のトナーを掻き落とす転写ベルトクリーニングブレード、51は転写ベルトクリーニングブレード50の掻き落としたトナーを回収する排トナー容器である。
【0017】
図2は図1の装置のデータ処理部および制御部を示すブロック図である。濃度検知手段8からの信号がプリンタ制御部52に入力され、プリンタ制御部52はプリンタコントローラ53からの信号により露光ヘッド15、25、35、45を発光させるようになっている。プリンタ制御部52はまた、濃度検知手段8からの信号により高圧回路54を制御し、ブラック用現像バイアス電圧55、イエロー用現像バイアス電圧56、マゼンタ用現像バイアス電圧57、シアン用現像バイアス電圧58を変更できるようになっている。
【0018】
図3は図1の濃度検知手段8を示す図である。転写ベルト6は樹脂フィルムで出来ており、表面は平滑で光沢を持っている。また色は黒色である。59は転写ベルト上に形成されたトナー像、60は濃度センサユニット、61、62は赤外線発光素子、63は受光素子で、光に応じた出力電圧を発生する。64はレンズである。赤外線発光素子61と受光素子63は被測定物である転写ベルト6上に対して同じ傾きを持っている。65は受光素子63の出力をA/D変換器のダイナミックレンジに合わせた出力に増幅するDC−DC変換を行う増幅器、66は8bit精度のA/D変換器であり、変換結果を濃度検知制御部67に送出できるようになっている。濃度検知制御部67はプリンタ制御部52からの信号に応じて発光素子61又は62を選択的に発光させることができ、発光素子61、62が発光した時の受光素子63の受光レベルを8bitのデジタルデータに変換してプリンタ制御部52に出力可能となっている。
【0019】
次に本実施の形態の画像形成装置の印字動作の概略を説明する。プリンタコントローラ53は図示しないホストインターフェースから受信した画像データに対し、後述の処理を施してBk、Y、M、Cのそれぞれの2値データの画像信号を生成し、プリンタ制御部52に送る。これらの2値データはそれぞれLED露光ヘッド15、25、35、45に供給されて発光素子の駆動に用いられる。
【0020】
プリンタ制御部52は図示しない紙検知手段により紙の有無を確認したのち給紙トレイ1上の記録用紙Pをホッピングローラ2により送り出す。記録用紙はレジストローラ3によりタイミングを調整され、吸着ローラ4に印加されたバイアス電圧により転写ベルト6に吸着され、転写ローラ6により搬送されて、順に、ブラックトナー像形成手段Tk、イエロートナー像形成手段Ty、マゼンタトナー像形成手段Tm、シアントナー像形成手段Tcを通過する。
【0021】
ブラックトナー像形成手段Tkにおけるトナー像形成動作は以下のとおりである。感光体ドラム14は帯電ローラ16により表面を一様に帯電される。これと平行して、プリンタコントローラ53より送出された画像信号に応じてプリンタ制御部52はLED露光ヘッド15を駆動する。感光体ドラム14上には露光ヘッド15により露光された部分に潜像が形成される。一方、トナータンク10内のブラックトナーはトナー供給ローラ13により現像ローラ12に供給される。現像ローラ12に印加されたバイアス電圧と現像ブレード11により現像ローラ12上には帯電トナーの薄層が形成される。この帯電トナー層が現像ローラ12と感光体ドラム14の接触する部分で感光体ドラム14上の潜像を現像して感光体ドラム14上にブラックトナー像が形成される。プリンタ制御部52は前記ブラックトナー像が記録用紙の所定位置に転写されるようレジストローラ3により記録用紙を転写ベルト6に搬送する。そして転写ローラ17に印加されたバイアス電圧により感光体ドラム14上のブラックトナー像が記録用紙に転写される。
【0022】
以降Y、M、Cも同様にしてそれぞれのトナー像形成手段Ty、Tm、Tcにおいてトナー像が形成され記録用紙に転写される。各色のトナー像は記録用紙の所定位置に正確に転写されるよう潜像の形成タイミングをプリンタ制御部52により制御される。記録用紙は転写ベルト駆動ローラ7の部分で、転写ベルト6から分離されて定着器ユニット9に供給され、そこで、トナーが記録用紙に加熱、加圧されてトナー画像が定着され、しかる後排出される。
【0023】
次に本実施の形態の装置の濃度制御のためのバイアス電圧決定方法について説明する。濃度検知手段8は先にも述べたように、転写ベルト6上に形成されたトナー像の濃度を検知可能となっている。装置は電源投入後の印字動作前、または所定のタイミング、例えば前回濃度制御後に規定枚数印字した場合や図示しない温度湿度センサによる値が所定の変化をした場合などにこの処理を行う。
【0024】
プリンタ制御部52は記録用紙に転写する場合と同様にして直接転写ベルト上にべた画像を形成する。このべた画像は所定の大きさのトナー像であり、濃度検知手段8が検知可能な位置に形成される。
【0025】
図4は現像ローラ12、22、32、42に印加されるバイアス電圧DBと転写ベルト上のトナー像の濃度の関係を示すグラフである。4色のトナー(Bk、Y、M、C)の各々について、各トナー像形成手段において、最大濃度1.5を生じさせると予想される現像バイアス電圧よりも十分に低い現像バイアス電圧(それによって生じる濃度が最大濃度制御値1.5よりも確実に低くなるような現像バイアス電圧)をaL(V)(= aL_Bk, aL_Y, aL_M, 又は aL_C)、十分に高い現像バイアス電圧(それによって生じる濃度が最大濃度制御値1.5よりも確実に高くなるような現像バイアス電圧)をaH(V)(=aH_Bk, aH_Y, aH_M, aH_C)とする。以下、Bk、Y、M、Cの順に低い現像バイアス電圧を掛けてそれぞれの場合の濃度を検出し、次いで同じ順で高い現像バイアス電圧を掛けてそれぞれの場合の濃度を検出するものとして説明するが、この順序は任意である。
【0026】
最初にプリンタ制御部52は高圧回路54を制御しブラック用現像バイアス電圧55をaL_Bkに制御し、転写ベルト6上にBkのトナー像を形成する。形成されたトナー像は濃度検知手段8により8bitのデータとして出力され、プリンタ制御部52はその値を保持する。プリンタ制御部52はBkのトナー像の濃度を測定する時、所定の信号を濃度検知制御部67に送出し、濃度検知制御部67は発光素子61を発光させ受光素子63により受光した結果を増幅器65、A/D変換器66を通して8bit化し、プリンタ制御部52に出力する。転写ベルト6は表面が平滑で光沢があるのでトナー像59がBkである場合低濃度部で発光素子61からの光の反射が多く、高濃度部で発光素子61からの反射が少なくなり、図6に示すようなデータを得ることができる。
【0027】
次に、プリンタ制御部52は高圧回路54を制御しイエロー用現像バイアス電圧56をaL_Yにし、転写ベルト6上にYのトナー像を形成する。形成されたトナー像は濃度検知手段8により8bitのデータとして出力され、プリンタ制御部52はその値を保持する。
【0028】
次に、プリンタ制御部52は高圧回路54を制御しマゼンタ用現像バイアス電圧57をaL_Mにし、転写ベルト6上にMのトナー像を形成する。形成されたトナー像は濃度検知手段8により8bitのデータとして出力され、プリンタ制御部52はその値を保持する。
【0029】
次に、プリンタ制御部52は高圧回路54を制御しシアン用現像バイアス電圧58をaL_Cにする。次に転写ベルト6上にCのトナー像を形成する。形成されたトナー像は濃度検知手段8により8bitのデータとして出力され、プリンタ制御部52はその値を保持する。
【0030】
プリンタ制御部52はC、M、Yのトナー像の濃度を測定する時、所定の信号を濃度検知制御部67に送出し、濃度検知制御部67は発光素子62を発光させ受光素子63により受光した結果を増幅器65、A/D変換器66を通して8bit化し、プリンタ制御部52に出力する。発光素子62からの赤外線波長の光が転写ベルト6に当たった直接反射(正反射)成分は受光素子63には入射しないので、トナー像59がC、M、Yである場合低濃度部で発光素子61からの光の反射が少なく、高濃度部で発光素子61からの反射が多くなり、図5に示すようなデータを得ることができる。
【0031】
このような一連の動作で得た、現像バイアス電圧aL_Bk, aL_Y, aL_M, aL_C時の濃度をそれぞれdL_Bk、dL_Y、dL_M、dL_Cとしてプリンタ制御部52のメモリに保持する。
【0032】
次にプリンタ制御部52は高圧回路54を制御しブラック用現像バイアス電圧55、イエロー用現像バイアス電圧56、マゼンタ用現像バイアス電圧57、シアン用現像バイアス電圧58をそれぞれaH_Bk, aH_Y, aH_M, aH_Cとし、上記と同様に順にトナー像濃度dH_Bk、dH_Y、dH_M、dH_Cを測定し、プリンタ制御部52のメモリに保持する。
【0033】
なお、転写ベルト6上に濃度検出のために生成されたトナー像はクリーニングブレード50により掻き落とされ、排トナー回収容器51に回収される。
【0034】
このようにして、現像バイアス電圧aL_Bk、aL_Y、aL_M、aL_C、及びaH_Bk、aH_Y、aH_M、aH_Cを用いたときの、トナー像濃度の実測値dL_Bk、dL_Y、dL_M、dL_C、及びdH_Bk、dH_Y、dH_M、dH_Cが求められたら、これらに基づき、濃度1.5を生じさせる現像バイアス電圧の値を以下のように内挿により求める。
【0035】
即ち、プリンタ制御部52は内部の不揮発性メモリ等に保持されている図5および図6で示される特性を記憶したテーブルを参照して濃度1.5の時に濃度検知手段8から得られる既知の8bitデータdT_Bk、dT_Y、dT_M、dT_Cを参照して、下記の式で表わされる現像バイアス電圧aTを求める。
【0036】
ブラック用現像バイアス電圧aT_Bk
=aL_Bk+(aH_Bk−aL_Bk)×(dT_Bk−dL_Bk)÷(dH_Bk−dL_Bk)
イエロー用現像バイアス電圧aT_Y
=aL_Y+(aH_Y−aL_Y)×(dT_Y−dL_Y)÷(dH_Y−dL_Y)
マゼンタ用現像バイアス電圧aT_M
=aL_M+(aH_M−aL_M)×(dT_M−dL_M)÷(dH_M−dL_M)
シアン用現像バイアス電圧aT_C
=aL_C+(aH_C−aL_C)×(dT_C−dL_C)÷(dH_C−dL_C)
【0037】
これにより求めた現像バイアス電圧aT_Bk、aT_Y、aT_M、aT_Cとなるようにプリンタ制御部52は高圧回路54を制御する。これ以降次のバイアス電圧決定動作までこの現像バイアス電圧で印字を行う。これにより印字トナー像の最大濃度DMAXは各色1.5に維持される。
【0038】
次に印字の際のデータ処理の概略を説明する。プリンタコントローラ53は図示しないホストインターフェースから送られた画像データによりそのメモリ内に画像データを展開するが通常フルカラー画像は多値の8bitのRGBまたはCMYKデータである場合が多い。以下の説明では、RGBの画像データが供給されるものとする。
【0039】
プリンタコントローラ53では、図12に示すように、図示しないホストインターフェースから供給された画素信号R、G、Bを色変換ユニット91で、C、M、Y、Bkの濃度信号DI_C、DI_M、DI_Y、DI_Bkに変換し、次にこれに対して総量規制ユニット92で、総量規制のための濃度調整を行い、次にこれに対し、ガンマ変換ユニット93でガンマ変換を行い、次にこれに対し、ディザ処理ユニット94でディザ処理を行う。ディザ処理を行った結果得られる2値データがプリント制御部52に供給される。
【0040】
ガンマ変換ユニット93におけるガンマ変換は、仮にこれを行わないとすると、プリントエンジンの特性により、入力データに対する印字濃度が図7に示すようになってしまうために、これを補償するために行う変換であり、予め実験により求めた値を、プリンタコントローラ53内の不揮発性メモリ等で構成されたテーブルに保持させておき、これを用いて変換を行う。変換後の濃度データと印字濃度との関係は例えば図8に示すように直線的である。
【0041】
ディザ処理ユニット94におけるディザ処理は、ガンマ変換されたデータに対して組織的ディザ法により処理を行って2値データを生成するものである。
【0042】
プリンタ制御部52は、この2値データに応じて露光ヘッド15、25、35、45を駆動する。
【0043】
総量規制ユニット92における総量規制処理は、ガンマ変換ユニット93におけるガンマ変換に先立って行われるものであり、この総量規制処理が本実施の形態の特徴を成す。
【0044】
以下、総量規制処理について詳しく説明する。この処理は、供給された濃度データ(ホストインタフェースから供給された画像信号に対し色変換を行なうことにより得られた濃度データ)に基づいて、仮にその濃度データを用いて印字を行った場合に記録媒体上に転写されるであろう4色のトナーのそれぞれの重量を推定し、その合計、即ち総量を算出し、その値が所定の規制値を超えている場合には、以下に説明するように濃度データを減衰させて、トナーの総量が上記規制値を超えないようにするための処理である。
【0045】
図9(a)の表1はC、M、Y、Bkのそれぞれについての、単色のトナー重量と濃度の関係の一例を表わしている。グラフにすると図9(b)のようになる。表1において、「CおよびM」、「Y」、「Bk」の欄の数値は、それぞれの濃度を示す。また図10(a)の表2はC、M、Y、Bkのそれぞれについての、単色の濃度とそれに対するトナー重量の関係の一例を示している。グラフにすると図10(b)のようになる。なお、これらの図や、本願中の他の図において、「cm^2」は「cm2」を表わす。また、表2において「CおよびM」、「Y」、「Bk」の欄の数値は、単位面積当たりの重量(mg/cm2)を示す。C、M、Y、Bkの各々の濃度の値が1.5のときの濃度を100%としているので、C、M、Y、Bkのすべての色が100%の濃度のときは、表2から、トナー総重量は単位面積当り0.7+0.7+0.65+0.54=2.59(mg/cm2)となる。
【0046】
一方、従来例について説明したように、単位面積当たりのトナー総量が過大になると定着不良が生じるので、トナー総量は所定の規制値T、例えば2.00(mg/cm2)以下となるように、濃度データを減衰させる必要がある。この濃度データの減衰は、各画素について行われる。
【0047】
図11の表3は各色の8ビットの各値(0乃至255)に対して、生成されるトナー像の単位面積当りのトナー重量を示している。表3において「CおよびM」、「Y」、「Bk」の欄の数値は、単位面積当たりの重量(mg/cm2)を示す。この表の値をプリンタコントローラ53内の不揮発性メモリ等にテーブルとして保持しておき処理を行う。
【0048】
まず同一画素のC、M、Y、Bkの濃度データ(色変換ユニット91から出力されるデータ)をDI_C、DI_M、DI_Y、DI_Bkとし、その濃度データを用いたときに記録媒体に転写されることになる各色のトナーの重量(推定値)をWI_C、WI_M、WI_Y、WI_Bkとすると、トナー総量Wは、
W = (WI_C)+(WI_M)+(WI_Y)+(WI_Bk)
で与えられる。
【0049】
この総量が規制値T(例えばT=2.00mg/cm2)以下であるときは、供給された濃度データを減衰させることなく、その濃度データを用いて印字を行う。
【0050】
一方、この総量が規制値Tを超えるときは、以下のように濃度データに1よりも小さい係数を掛けることにより濃度データを減衰させる。このように減衰させるに当たり、本実施の形態のように、トナーが黒色のトナーを含む場合は、黒の濃度は変更せず、他の三色(シアン、マゼンタ、イエロー)の濃度データに対し同じ係数を掛ける。また、印字を行なったときのトナー総量が上記規制値T以下であって、しかも最も大きな値となるように上記濃度データに掛ける係数を定める。上記のように、黒の濃度を変更しないのは、黒を印字するときの色の純度を高めるとともに、鮮明になるようにするためである。また、黒以外の三色の濃度データに対し同じ係数を掛けるのは、色相の変化を防ぐためである。さらに、印字を行なったときのトナー総量が上記規制値T以下であって、しかも最も大きな値となるように上記濃度データに掛ける係数を定めるのは、定着不良を回避しながら、色再現範囲を最大にするためである。
【0051】
上記の条件を満たす係数を見つけるには、例えば二分探索法を用いる。以下、この場合、以下に詳述する例では、求める係数は1/2(減衰後の濃度データが入力された濃度データの50%)以上であると推定して、3/4を初期値として二分探索を行う。
【0052】
この二分探索による濃度最適値を求めるための構成(プリンタコントローラ53の一部を成す)を機能ブロック図で表わすと図13に示すごとくとなる。
【0053】
図13において、91は図12にも示されている色変換ユニットであり、図示しないホストインターフェースから供給される画素信号R、G、B(又はこれを一旦メモリに蓄積したもの)を受けてこれを色変換し、C、M、Y、Bkの濃度信号DI_C、DI_M、DI_Y、DI_Bkを発生する。
【0054】
総量規制ユニット92は、乗算ユニット101c、101m、101y、濃度重量変換ユニット102k、102c、102m、102y、総量算出ユニット103、比較ユニット104、制御ユニット105、係数発生ユニット106、ゲート107c、107m、107y、切換えスイッチ108c、108m、108y、109c、109m、109yを有する。これらのうち、乗算ユニット101c、101m、101y、比較ユニット104、制御ユニット105および係数発生ユニット106により、濃度調整手段が構成されている。
【0055】
係数発生ユニット106から発生される係数は最適値の探索中、逐次変更される。乗算ユニット101c、101m、101yは係数発生ユニット106から出力される係数を、その入力DI_C,DI_M、DI_Yに乗算して乗算結果をD_C、D_M、D_Yとして出力する。
【0056】
図示しないホストインターフェースから供給された画素信号(又はこれを一旦メモリに蓄積した後読み出された信号)R、G、Bは、色変換ユニット100において各色の濃度データDI_C、DI_M、DI_Y、DI_Bkに変換される。
【0057】
色変換ユニット100の出力は、直接濃度重量変換ユニット102kに供給されるとともに、切換えスイッチ108c、108m、108y、109c、109m、109yを介して濃度重量変換ユニット102c、102m、102yに供給される。なお、切換えスイッチ108c、108m、108y、109c、109m、109yは通常図示の状態にあり、色変換ユニット91の出力を濃度重量変換ユニット102c、102m、102yに供給している。
【0058】
濃度重量変換ユニット102k、102c、102m、102yは、入力された濃度データDI_Bk、DI_C、DI_M、DI_Yを、テーブルを参照することにより、対応する重量データWI_Bk、WI_C、WI_M、WI_Yに変換する。総量算出ユニット103は、濃度重量変換ユニット102c、102m、102yからの重量データで表わされる重量(これらもWI_Bk、WI_C、WI_M、WI_Yで表わされる)を互いに加算して総量Wを求める。
【0059】
比較ユニット104は、総量算出ユニット103で求められた総量Wを所定の規制値Tと比較し、比較結果信号を出力する。
【0060】
制御ユニット105は比較の結果に基づいて、切換えスイッチ108c、108m、108y、109c、109m、109yを制御する。即ち、比較の結果W>Tであれば、切換えスイッチ108c、108m、108y、109c、109m、109yを図示とは逆の状態、即ち、色変換ユニット91の出力を乗算ユニット101c、101m、101yを介して濃度重量変換ユニット102c、102m、102y及びゲート107c、107m、107yに供給する状態にする。
【0061】
制御ユニット105はまた、比較ユニット104における比較結果、及びそれ以前に係数発生ユニット105から出力された係数の値に基づき、係数発生ユニットから発生される係数の値を変更する。
【0062】
この係数の値は最適係数値を探索している間は、1より小さくかつ1/2(=0.5)以上の範囲で逐次変更される。即ち、上記のように色変換ユニット91から供給された濃度データを用いて算出された総量Wが規制値Tを超えるときは、最初3/4(=0.75)に設定され、その後の最適値探索中においては、二分探索法の手順に従って、乗算、総量計算及び比較の処理を一巡する毎に1/2n(nは最初は「2」で、1回の乗算、総量計算及び比較の処理を一巡する毎に順次1ずつ大きな整数とされる)ずつ増加又は減少される。
【0063】
以下、総量規制ユニット92の動作を、色変換ユニット91の動作とともに、、図14乃至図16を参照して説明する。
【0064】
まず、印字対象頁の最初の画素の画像信号R、G、Bを受信し、(又はメモリから読み出す)(201)。次に、この入力画素信号R、G、BをC、M、Y、Bkの濃度データDI_C、DI_M、DI_Y、DI_Bkに変換する(202)。次に、濃度重量変換ユニット102c、102m、102y、102kにおいて、上記の濃度データDI_C、DI_M、DI_Y、DI_Bkに基づき、テーブルを参照することにより、対応する重量WI_C、WI_M、WI_Y、WI_Bkを求める(203)。
次に、総量算出ユニット103において、重量WI_C、WI_M、WI_Y、WI_Bkを加算して総量Wを算出する(204)。次に、濃度の総量Wを規制値Tと比較する(205)。
【0065】
濃度の総量Wが規制値T以下であれば、ステップ206に進み、ゲート107c、107m、107yを開き、そのときの濃度データ(ステップ202で求められた)DI_C、DI_M、DI_Y、DI_Bkを出力用濃度データDO_C、DO_M、DO_Y、DO_Bkとして、
即ち、
DO_C = DI_C
DO_M = DI_M
DO_Y = DI_Y
DO_Bk = DI_Bk
により、DO_C、DO_M、DO_Y、DO_Bkを求めて、ガンマ変換ユニット93に供給する。
【0066】
一方、濃度データDI_Bkは、そのまま出力用濃度データDO_Bkとしてガンマ変換ユニット93に供給される(207)。
【0067】
ステップ207の後、処理を終わったばかりの画素が印字対象頁の最後の画素かどうかの判断を行い(208)、最後の画素でなければ、次に画素の信号を受信し(或いは読み出し)(209)、ステップ202に戻る。
【0068】
ステップ208で最後の画素であれば、終了して、次の頁の画素(印字データ)の入力を待つ。
【0069】
ステップ205で濃度の総量Wが規制値Tを超えているときは、係数最適値探索の処理210を行う。この係数最適値探索は以下のように行われる。
【0070】
図15乃至図16は、係数最適値探索の処理210の詳細を示す。
まず、パラメータn(その役割は後の説明で明らかとなる)を2に設定する(301)。次に、ステップ302において、係数発生ユニット106から発生される係数hの値を3/4(=0.75)として、ステップ303において、乗算ユニット101c、101m、101yで、C、M、Yの入力値(色変換ユニット91から供給された値)DI_C、DI_M、DI_Yに係数h(=3/4)を乗算し乗算結果を、D_C、D_M、D_Yとして出力させる。
【0071】
次に、上記のステップ203、204と同様、濃度に対応する重量を求め(304)、それらを加算して総量を求める(305)。
次に求められた総量Wを規制値Tと比較する(306)。
比較の結果W=Tであれば、最適値探索処理を終わり、ステップ307に進み、ゲート107c、107m、107yを開き、そのときの濃度データ(ステップ302で求められた)D_C、D_M、D_Yを出力用濃度データDO_C、DO_M、DO_Yとして、即ち、
DO_C=D_C
DO_M=D_M
DO_Y=D_Y
によりDO_C、DO_M、DO_Yを求めて、ガンマ変換ユニット93に供給する。
【0072】
ステップ307の後、ステップ207(図14)に進み、濃度データDI_Bkを、そのまま出力用濃度データDO_Bkとしてガンマ変換ユニット93に供給する。
【0073】
ステップ306でW>Tであればステップ311(図16)に進む。一方、W<Tであればステップ331(図16)に進む。
【0074】
ステップ311では、パラメータnに1を加算する。次のステップ312では、係数hから1/2nを減算したものを新たな係数hとして、係数発生ユニット106から出力させる。
【0075】
次のステップ313では、乗算ユニット101c、101m、101yにおいて、入力濃度データDI_C、DI_M、DI_Yにhを乗算し、乗算結果を濃度D_C、D_M、D_Yとして出力させる。
【0076】
次に、上記のステップ203、204と同様、濃度に対応する重量を求め(314)、それらを加算して総量を求める(315)。次に求められた総量Wを規制値Tと比較する(316)。
【0077】
比較の結果W=Tであれば、最適値探索処理を終わり、ステップ307(図15)に進む。
【0078】
ステップ316において、W>Tであれば、次にnが8に達したかどうかの判定を行う(317)。達していなければ、ステップ311に戻る。
【0079】
ステップ317において、nが8に達していれば、ステップ318に進み、hから1/28を減算したものを新たな係数hとして、係数発生ユニット106から出力させ、次にステップ319において、乗算ユニット101c、101m、101yで、
D_C=DI_C×h
D_M=DI_M×h
D_Y=DI_Y×h
を求め、次にステップ320において、ゲート107c、107m、107yを開いてその時のD_C、D_M、D_YをDO_C、DO_M、DO_Yとしてガンマ変換ユニット93に供給する。そして、ステップ207(図14)に進む。
【0080】
図16のステップ316において、W<Tであれば、次にnが8に達したかどうかの判定を行う(321)。達していれば、最適値探索処理を終わり、ステップ307(図15)に進む。
【0081】
ステップ321において、nが8に達していなければ、ステップ331に進む。ステップ331では、ステップ311と同様、パラメータnに1を加算する。次のステップ332では、係数hに1/2nを加算したものを新たな係数hとして、係数発生ユニット106から出力させる。そして、ステップ313に進む。
【0082】
言換えると、以上の最適値を求める二分探索においては、色変換ユニット91から供給される濃度データ(入力濃度データ)で印字したと仮定したときのトナーの総重量を計算し、その値Wが規制値Tがよりも大きいときは、C、M、Yの入力濃度データに対して係数3/4を掛けることにより濃度を減衰させ(濃度データの値を3/4倍にする)、その場合のトナー総重量を算出し、規制値Tよりも大きいか小さいかに応じて、係数を1/23(=1/8)だけ減らすか、増やすかする(濃度データの値を1/23倍だけ減らすか、増やすかする)。次にそのようにして変更されたトナー濃度を用いた場合のトナー総重量を算出し、規制値Tよりも大きいか小さいかに応じて、係数を1/24(=1/16)だけ減らすか、増やすかする(濃度データの値を1/24倍だけ減らすか、増やすかする)。このような操作を繰り返し、最後に係数を1/28(=1/256)、(即ち濃度データの値を8ビットのデータの最小単位)だけ減らすか増やすかした後の算出トナー総重量が規制値よりも大きければ1/28だけ減らしたものを係数の最適値(トナー総重量が規制値を超えず、かつ最大の値)とし(即ち、濃度データの値を1/28倍だけ減らしたものを濃度データの最適値とし)、一方、最後に係数を1/28だけ減らすか増やすかした後の算出トナー総重量が規制値以下であれば、その時の係数値を最適値(トナー総重量が規制値を超えず、かつ最大の値)とする(そのときの濃度データの値を最適値とする)。また、上記の繰り返し処理の途中で、トナー総重量が規制値に等しくなったら、(最後に係数を1/28だけ減らすか増やすかする処理まで進んでいなくても)その時の係数を最適値とする。このように、係数の最適値を求める処理は、同時に(減衰後の)濃度データの最適値を求める処理でもある。このようにして求められる係数hの最適値は、最大値の約1/2以上(厳密には、127乃至255)であり、仮に真の最適値が127未満のときは、127が最適値として決定される。
【0083】
以下に上記の二分探索処理を、具体的な数値を用いてより詳細に、また図15および図16の処理のうちのステップと対応付けて説明する。なお、以下の説明では、「係数」の最適値ではなく、濃度の最適値を求める処理として説明する。
【0084】
まず、下記のように各値を仮定する。また値に小数点が出た場合は切り捨てる。
DI_C÷2=D2_C,
DI_C÷4=D4_C,
DI_C÷8=D8_C,
DI_C÷16=D16_C,
DI_C÷32=D32_C,
DI_C÷64=D64_C,
DI_C÷128=D128_C,
DI_C÷256=D256_C,
DI_M÷2=D2_M,
DI_M÷4=D4_M,
DI_M÷8=D8_M,
DI_M÷16=D16_M,
DI_M÷32=D32_M,
DI_M÷64=D64_M,
DI_M÷128=D128_M,
DI_M÷256=D256_M,
DI_Y÷2=D2_Y,
DI_Y÷4=D4_Y,
DI_Y÷8=D8_Y,
DI_Y÷16=D16_Y,
DI_Y÷32=D32_Y,
DI_Y÷64=D64_Y,
DI_Y÷128=D128_Y,
DI_Y÷256=D256_Y,
【0085】
ここでまず
(D2_C)+(D4_C)、
(D2_M)+(D4_M)、
(D2_Y)+(D4_Y)
の各濃度値のトナー重量をテーブル(表3)から求める(これは図15のステップ302、303、304に相当する)。ここでのトナー重量をWa_C、Wa_M、Wa_Yとする。次にトナー総重量Wを、
W = (Wa_C)+(Wa_M)+(Wa_Y)+(WI_Bk)
により求める(これは図15のステップ305に相当する)。
【0086】
そして、W= (Wa_C)+(Wa_M)+(Wa_Y)+(WI_Bk)>T (=2.00mg/cm2)の場合は(この比較は、図15のステップ306に相当する)、
濃度を
(D2_C)+(D4_C)−(D8_C)、
(D2_M)+(D4_M)−(D8_M)、
(D2_Y)+(D4_Y)−(D8_Y)
としたときのトナー重量を表3から求める(これらの処理は、図16のステップ311、312、313、314に相当する)。ここでのトナー重量をWb_C、Wb_M、Wb_Yとする。そして、トナー総重量Wを、
W= (Wb_C)+(Wb_M)+(Wb_Y)+(WI_Bk)
により求める(図16のステップ315)。
【0087】
W = (Wa_C)+(Wa_M)+(Wa_Y)+(WI_Bk)<T (=2.00mg/cm2)の場合は
濃度を
(D2_C)+(D4_C)+(D8_C)、
(D2_M)+(D4_M)+(D8_M)、
(D2_Y)+(D4_Y)+(D8_Y)
としたときのトナー重量を表3から求める(ステップ331、332、313、314)。
【0088】
ここでのトナー重量をWc_C、Wc_M、Wc_Yとする。そしてトナー総重量Wを、
W = (Wc_C)+(Wc_M)+(Wc_Y)+(WI_Bk)
により求める(ステップ315)となる。
【0089】
このようにして順次規制値T(=2.00mg/cm2)以下かどうかによって
D2_C〜D256_C、
D2_M〜D256_M、
D2_Y〜D256_Y、
の各項を加算または減算して最後に求まった値、例えば
(D2_C)+(D4_C)+(D8_C)+(D16_C)+(D32_C)+(D64_C)+(D128_C)+(D256_C)
(D2_M)+(D4_M)+(D8_M)+(D16_M)+(D32_M)+(D64_M)+(D128_M)+(D256_M)
(D2_Y)+(D4_Y)+(D8_Y)+(D16_Y)+(D32_Y)+(D64_Y)+(D128_Y)+(D256_Y)
や
(D2_C)+(D4_C)−(D8_C)−(D16_C)−(D32_C)−(D64_C)−(D128_C)−(D256_C)
(D2_M)+(D4_M)−(D8_M)−(D16_M)−(D32_M)−(D64_M)−(D128_M)−(D256_M)
(D2_Y)+(D4_Y)−(D8_Y)−(D16_Y)−(D32_Y)−(D64_Y)−(D128_Y)−(D256_Y)
などが求まる濃度最適値である。
【0090】
以上のような変換(濃度調整による総量規制)を全領域(全画素)に対して行う(ステップ201、208、209)。なおBkに関しては変換は行わない。実際の値を例に取ると
C=220、M=190、Y=250、Bk=255
の場合0.55+0.46+0.62+0.54=2.17mg/cm2となるので
C=220/2+220/4=165、M=190/2+190/4=142、
Y=250/2+250/4=187、Bk=255
この時の重量は0.39+0.35+0.30+0.54=1.58mg/cm2となるのでさらに
C=220/2+220/4+220/8=192、M=190/2+190/4+190/8=166、
Y=250/2+250/4+250/8=218、Bk=255
この時の重量は0.46+0.40+0.43+0.54=1.83mg/cm2となるのでさらに
C=220/2+220/4+220/8+220/16=206、
M=190/2+190/4+190/8+190/16=178、
Y=250/2+250/4+250/8+250/16=234、
Bk=255
この時の重量は0.51+0.43+0.53+0.54=2.01mg/cm2となるのでさらに
C=220/2+220/4+220/8+220/16−220/32=199、
M=190/2+190/4+190/8+190/16−190/32=172、
Y=250/2+250/4+250/8+250/16−250/32=226、
Bk=255
この時の重量は0.49+0.41+0.48+0.54=1.92mg/cm2となるのでさらに
C=220/2+220/4+220/8+220/16−220/32+220/64=202、
M=190/2+190/4+190/8+190/16−190/32+190/64=175、
Y=250/2+250/4+250/8+250/16−250/32+250/64=230、
Bk=255
この時の重量は0.49+0.42+0.5+0.54=1.95mg/cm2となるのでさらに
C=220/2+220/4+220/8+220/16−220/32+220/64+220/128=204、
M=190/2+190/4+190/8+190/16−190/32+190/64+190/128=176、
Y=250/2+250/4+250/8+250/16−250/32+250/64+250/128=233、
Bk=255
この時の重量は0.5+0.42+0.52+0.54=1.98mg/cm2となるのでさらに
C=220/2+220/4+220/8+220/16−220/32+220/64+220/128+220/256=205、
M=190/2+190/4+190/8+190/16−190/32+190/64+190/128+190/256=177、
Y=250/2+250/4+250/8+250/16−250/32+250/64+250/128+250/256=233、
Bk=255
この時の重量は0.50+0.42+0.52+0.54=1.98mg/cm2となる。
【0091】
最後の式で求まった値を最適の濃度を用いたときの総重量とするが、計算途中で2.00mg/cm2となる値があった場合はそのときの濃度データを最適値として採用する。
【0092】
以上説明した変換(係数乃至は濃度調整による総量規制)を全画像領域に対して(各画素について)行った後、ガンマ補正、2値化を行う。以下プリンタコントローラ53はプリンタ制御部52に2値化データを送出し印字を行う。
【0093】
上記の実施の形態によれば、トナー総重量を規制値以下に抑制するので、定着不良の発生を防止することができる。また、各画素について、トナー総重量が規制値を超えない範囲で、トナー濃度を最も大きくすることができるので、色再現範囲をトナー不良を生じない範囲で最大にすることができる。さらに、トナー濃度の調整に祭し、各色の濃度の比を変えることなく、濃度を小さくするので、表現される色の色相が変わることがない。さらに、ブラックの濃度は調整しないので、ブラックの純度を高く保ち、かつ鮮明さを損なうことがない。
【0094】
上記の実施の形態では、切換スイッチ108c、108m、108y、109c、109m、109yを用いて色変換ユニット91からの出力を乗算ユニット101c、101m、101yを介して濃度重量変換ユニット102c、102m、102yに伝えたり、乗算ユニットを介さずに濃度重量変換ユニットに伝えたりしているが、これらの切換スイッチを用いず、常に乗算ユニットを介して濃度重量変換ユニットに伝えることし、濃度データを減衰させる必要のないときは、係数を1に設定することとしても良い。
【0095】
上記の実施の形態は、非磁性1成分現像、露光ヘッドによる露光でタンデム方式の画像形成装置に関するものであるが、上記した総量規制のための濃度調整は、2成分現像方式の画像形成装置、レーザー露光式の画像形成装置、中間転写体方式の画像形成装置にも適用できる。
【0096】
また、濃度制御のための現像バイアス電圧設定のために、転写ベルト上で濃度を測定しているが、本発明はこれに限定されない。さらに、最大濃度を生じさせると推定される現像バイアス電圧よりも十分に小さい現像バイアス電圧で濃度を測定し、次に最大濃度を生じさせると推定される現像バイアス電圧よりも十分に大きい現像バイアス電圧で濃度を測定し、これらより測定された濃度に基づいて、最大濃度を生じさせる現像バイアス電圧を内挿により求めているが、上記の2つの現像バイアス電圧の一方のみを用いて濃度を測定し、既知の現像バイアス電圧−濃度特性を参照して、濃度の差分に対応する現像バイアス電圧の差分を求め、これを測定に用いた現像バイアス電圧に加算又は減算することにより最大濃度に対応する現像バイアス電圧を求めることとしても良い。
【0097】
また、濃度から重量を求めるためにテーブルを用いているが、濃度と重量の計算式により、重量を求めることとしても良い。
【0098】
また、ガンマ補正後のガンマカーブはガンマ=1としているが他の値であってもよい。
【0099】
さらに、単位面積当りのトナー総重量の規制値Tを2.00mg/cm2以下としているがこの値は、用いられる記録媒体、トナー、画像形成装置の特性などの種々の条件によって変わるものである。
【0100】
第2の実施の形態
図17は本発明の第2の実施の形態のカラー画像形成装置を示し、図18は第2の実施の形態の画像形成装置のデータ処理部及び制御部を示すブロック図である。この実施の形態の画像形成装置は、第1の実施の形態と概して同じであるが、以下の点で異なる。即ち、この実施の形態の画像形成装置は、厚さ検知手段68を備えている。この厚さ検知手段68は、例えば、圧電素子を備えたものであり、1対のレジストローラ3のうち、下側のローラ3aは回転軸が固定されており、一方上側のローラ3bは上下方向に揺動可能となっていて、その変位を、圧電素子により電圧に変換する。
【0101】
厚さ検知手段68で検知された信号はプリンタ制御部52に入力される。プリンタ制御部52は内部に予め保持されたデータによりレジストローラ3を通過する転写媒体の厚さをそのデータと比較して厚紙かそうでないかを判断する。例えば厚さ0.12mmの105g/m2より厚い紙を厚紙と規定した場合、予めプリンタ制御部52はレジストローラ3の変位が0.12mmの時の厚さ検知手段68による出力電圧値を閾値Vtとして予め保持しておき、この閾値Vtと、印字中に記録用紙が搬送されたときの厚さ検知手段68の出力電圧値Vpとを比較してVpがVt以上と判断されるときは、搬送されている記録用紙が厚紙であると判定し、この情報(判定結果)をプリンタコントローラ53に伝える。
【0102】
プリンタコントローラ53はプリンタ制御部52からの上記判定結果に応じて、トナー総重量の規制値を切換える。即ち、厚紙のときは通常よりも小さい値にする。例えば、厚紙のときは、上記規制値を1.80mg/cm2とし、そうでない場合には2.10mg/cm2とする。
【0103】
第2の実施の形態によれば、記録用紙の厚さに応じてトナー総重量の規制値を切換えるので、紙厚に応じた最適の制御を行うことができる。紙厚に関わらずトナー総重量の規制値を一定にする場合には、厚い記録用紙の場合に若干の定着不良が起きるのを容認するか、逆に普通紙などの比較的薄い記録用紙の場合にトナー総重量の規制値にマージンを持たせる(このため濃度の色再現範囲(プロセスブラックの最大濃度)が定着不良を起こさない最大範囲よりも狭く抑えられる)必要があるが、第2の実施の形態では、この点についての改善を図ることができる。即ち、普通紙の場合に、厚紙に対するマージンを持たせる必要がなくなるので普通紙のプロセスブラック最大濃度を大きくとることが可能となり、一方厚紙の場合には定着不良の発生をより少なくすることができる。
【0104】
上記の実施の形態では、厚さ検知手段68を用いて紙の厚さを検知したが、オぺレータ操作やホストインターフェースやネットワーク経由により紙の厚さ示す情報をプリンタ制御部52伝え、その情報に基づいてトナー総重量の規制値の切換えを行っても良い。
【0105】
また、トナー総重量の規制値を厚紙の場合に1.80mg/cm2とし、普通紙の場合に2.10mg/cm2としているが、これらの値は、用いられる記録媒体、トナー、画像形成装置の特性などの種々の条件によって異なる値に設定することができる。
【0106】
また本実施の形態ではトナー総重量の規制値を2段階に切換えているが、3段階以上の切換えを行っても良い。
【0107】
上記の実施の形態では、記録用紙の厚さに基づいてトナー総重量の規制値を変更している。これは言いかえると、厚さによって分類される記録用紙の種類を認識し、その認識結果に応じてトナー総重量の規制値を変更することでもある。しかし、本発明はこれに限定されず、記録媒体の厚さ以外の属性により分類された種類を認識する転写媒体認識手段を設け、この認識手段による認識結果に応じてトナー総重量の規制値を変更することとしても良い。
【0108】
第3の実施の形態
図19は本発明の第3の実施の形態のカラー画像形成装置を示す概略構成図、図20は、そのデータ処理部及び制御部を示すブロック図である。この実施の形態の画像形成装置は、第1の実施の形態と概して同じであるが、以下の点で異なる。即ち、この実施の形態の画像形成装置は、温度センサ69を備えている。この温度センサ69は例えばサーミスタなどで形成され、定着器9内の温度、例えば定着ローラの表面温度を計測する。
【0109】
なお、定着器内の温度センサは、定着器の温度制御のために、画像形成装置において良く用いられているものであるが、第1及び第2の実施の形態では、それらの特徴ではないので図示を省略している。本実施の形態では、プリンタ制御部52が、温度検知手段69からの信号に応じて定着器9の温度制御を行うだけでなく、トナー総重量の規制値の変更を行う。
【0110】
例えば検出された定着器の温度が制御目標値Temp1以上の場合は上記のトナー総重量の規制値を第1の値、例えば2.00mg/cm2と設定し、それより低いときは、第1の値よりも低い第2の値、例えば1.90mg/cm2と設定する。
【0111】
さらに、検出された定着器の温度が目標値Temp1よりも低い閾値Temp2よりも低くなったときは、それ以降新たな記録媒体への印字を保留する。即ち、すでに転写開始した記録媒体に対しては転写及び定着を継続し、後続の記録媒体の印字(給紙、転写、定着)を保留して、定着器の温度が上昇するのを待ち、定着器の温度がTemp1になったら、印字を再開する。
【0112】
本実施の形態によれば、紙が湿気を含んでいたり、紙が冷えていたなどの理由で、連続印字により定着器のローラ温度が低くなってしまっても、トナー総重量の規制値を下げることにより定着不良を回避することができ、その定着器温度に応じた最適な印字を行うことができる。
【0113】
上記の実施の形態では、定着器の温度を示す情報を温度センサによる計測によって得ているが、このようにする代わりに、連続印字枚数と温度(一般に連続印字を行なう時には、2枚目において温度が低下し、その後温度制御により温度が再び上昇し所定値に収束する)との関係を予め求めてテーブルに記憶させておき、連続印字枚数を計数し、計数結果に基づいて温度を推定しても良い。また、記録媒体が厚いほど印字に伴う温度低下が大きいことから、厚さと温度低下との関係を予め求めてテーブルに記憶させておき、検出された紙厚に基づいて温度を推定しても良い。
【0114】
第4の実施の形態
第1乃至第3の実施の形態は、LEDヘッドを用いた画像形成装置に関するものであるが、本発明は、LEDヘッドの代わりにレーザースキャナーユニットを用いた画像形成装置にも適用でき、その場合にも同様の効果を得ることができる。以下、一例として第3の実施の形態と同様の構成であって、LEDヘッドの代わりにレーザースキャナーユニットを用いた画像形成装置について説明する。
【0115】
図21は本発明の第4の実施の形態のカラー画像形成装置を示す概略構成図、図22は、そのデータ処理部及び制御部を示すブロック図である。この実施の形態の画像形成装置は、上記のように、第3の実施の形態と同様であるが、以下の点で異なる。即ち、第3の実施の形態のLEDヘッドで構成された露光ヘッド15、25、35、45の代わりにそれぞれBk、Y、M、C用のレーザスキャナーユニット70、71、72、73が設けられており、プリンタ制御部52は、LEDヘッドを駆動する信号の代わりに、それぞれBk、Y、M、C用のレーザ駆動信号74、75、76、77を発生する。
【0116】
また、第1乃至第3の実施の形態ではプロセスブラックのトナー総重量規制(92)及びガンマ変換(93)をプリンタコントローラ53で行っていたが、本実施の形態においてはプリンタ制御部52で行う。さらに、第1乃至第3の実施の形態では、ディザ処理(94)を行っているが、本実施の形態では、ディザ処理を行わず、ガンマ変換(93)後の8ビットのデータに基づいて、レーザ駆動電流をパルス幅変調することにより階調制御を行う。
【0117】
またレーザースキャナーユニットを用いた場合の、補正前のガンマ特性は例えば図23のようになる。補正後は図8と同様直線的なものである。
【0118】
第4の実施の形態によれば、レーザ−スキャナーユニットを用いた画像形成装置の場合にも、LEDヘッドを用いた画像形成装置と同様定着不良を起こすこなく、色再現範囲を最大にすることができる。
【0119】
なお、第1乃至第4の実施の形態のいずれにおいても、温度湿度センサ等からの情報に基づいてガンマ変換の内容を定める(変換特性を変更する)こととしても良い。
【0120】
また、上記の実施の形態のいずれにおいても、ガンマ変換処理に先だって総量規制を行っているが、逆にガンマ変換処理の後で、総量規制処理を行なうこととしても良い。
【0121】
【発明の効果】
本発明によれば、定着不良を起こすことなく、色の再現範囲を最大にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態のカラー画像形成装置の概略的構成を示す図である。
【図2】図1の装置のデータ処理部および制御部を示すブロック図である。
【図3】図1の装置の濃度検知手段を示す図である。
【図4】現像ローラに印加されるバイアス電圧と転写ベルト上のトナー像の濃度の関係を示すグラフである。
【図5】シアン、マゼンタ、イエローのトナー像の濃度検出値の濃度依存性を示すグラフである。
【図6】ブラックトナー像の濃度検出値の濃度依存性を示すグラフである。
【図7】ガンマ補正をしない場合の濃度データと出力濃度との関係を示すグラフである。
【図8】ガンマ補正をした場合の濃度データと出力濃度との関係を示すグラフである。
【図9】トナー像の単位面積当たりのトナー重量に対する各トナー像の濃度の値を示す表及びグラフである。
【図10】トナー像の濃度に対する単位面積当たりの重量の値を示す表及びグラフである。
【図11】8ビットの濃度データの値の各々に対する単位面積当たりの重量を値を示す表である。
【図12】プリンタコントローラの構成の一部を示す機能ブロック図である。
【図13】図12の総量制御ユニットの詳細を示すブロック図である。
【図14】図12の色変換ユニット及び総量制御ユニットの動作を示すフローチャートである。
【図15】図12の総量制御ユニットの動作を示すフローチャートである。
【図16】図12の総量制御ユニットの動作を示すフローチャートである。
【図17】本発明の第2の実施の形態のカラー画像形成装置を示す概略図である。
【図18】図17の装置のデータ処理部及び制御部を示すブロック図である。
【図19】本発明の第3の実施の形態のカラー画像形成装置を示す概略図である。
【図20】図19の装置のデータ処理部及び制御部を示すブロック図である。
【図21】本発明の第4の実施の形態のカラー画像形成装置を示す概略図である。
【図22】図21の装置のデータ処理部及び制御部を示すブロック図である。
【図23】第4の実施の形態の画像形成装置の、ガンマ補正をしない場合の濃度データと出力濃度との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
P 記録用紙、 Tk ブラック用トナー像形成手段、 Ty イエロー用トナー像形成手段、Tm マゼンタ用トナー像形成手段、Tc シアン用トナー像形成手段、 6 転写ベルト、 8 濃度検知手段、 9 定着器ユニット、 52 プリンタ制御部、53 プリンタコントローラ、 54 高圧回路、 68 厚さ検出手段、 69 温度検知手段、 91 色変換ユニット、 92総量制御ユニット、 93 ガンマ変換ユニット、 94 ディザ゛処理ユニット、 101c,101m,101y 乗算ユニット、 102k,102c,102m,102y 濃度重量変換ユニット、103 総量算出ユニット、 104 比較ユニット、 105 制御ユニット、 106 係数発生ユニット、 107c,107m,107y ゲート、 108c,108m,108y,109c,109m,109y 切換えスイッチ。
【発明の属する技術分野】
この発明は記録媒体に複数色のトナー画像を重ね合わせることによりカラー画像を形成するカラー画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
カラー画像形成装置の一例としてタンデム型電子写真方式の画像形成装置がある。この画像形成装置は、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色のトナー画像を順次記録媒体、例えば記録用紙の上に転写し、または順次中間転写媒体に転写した後一括して記録媒体の上に転写し、その後加熱して定着する。このような画像形成においては、定着工程における定着能力の制限により4色のトナーの総量を規制しなければならない。単色における最大濃度の転写を同時に4色に対して適用した場合には定着処理時にオフセットといわれる定着不良を起こしてしまう。そのため従来の装置においては潜像形成のために用いられる発光手段へ駆動信号を送る回路において、3色以上混色する領域の濃度が規定値を超えないように例えばそれぞれの色の濃度の合計が240%以下(個々の色についての最大値を100%とする)になるようにデータ処理を行って駆動信号の大きさを調整することにより、上記の定着不良を防止してきた。即ち、仮にシアン(C),マゼンタ(M),イエロー(Y),ブラック(Bk)の各濃度の百分率をa1,b1,c1,d1とした場合、a1+b1+c1+d1>240であるときは、各色のトナーの濃度を次のように変換する。
【0003】
変換後のBk濃度 d2=d1 (黒の濃度は変更しない)
変換後のC濃度 a2=a1×(240−d1)/(a1+b1+c1)
変換後のM濃度 b2=b1×(240−d1)/(a1+b1+c1)
変換後のY濃度 c2=c1×(240−d1)/(a1+b1+c1)
【0004】
濃度の変換の方法には、上記以外の方法もあるが、大抵の場合画像の濃度を表す濃度データに対し、一定の上限値を設けるのが普通である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した画像形成装置には、環境変動や経時変化によって各種ローラの抵抗値が変ったり、露光エネルギーが変動することにより、感光体上のトナー量が変動してこれによって記録媒体上の画像の濃度が変動した場合や、画像形成装置のガンマ特性が変化した場合に総量規制のための濃度制限値に対応する濃度データの値が変動してしまうという問題がある。また濃度とトナー重量が正比例していないのに、濃度によって一律に制限を行っているため、本来はもっと濃度の高い色が再現できるにも拘らず、それよりも濃度の低い色としてしまうこともあり、プロセスブラック(混色黒)の色再現範囲が狭まるという問題があった。
【0006】
さらに転写媒体である記録用紙の種類や厚さによる定着不良を回避するために紙種により各色に対する最大濃度DMAXを低下させる機能を持たせた場合、
定着不良が発生しない単色のY,M,Cの濃度も低下させることになり色再現範囲が狭まってしまうという問題があった。
【0007】
以上の問題点を鑑み、本発明は、重量規制の範囲内において、常に最大の濃度を表現できるようにし、色再現範囲を広くすることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明のカラー画像形成装置は、
各画素の、複数色の濃度をそれぞれ表す複数の濃度データに基づき、前記濃度に対応する複数色のトナー重量を求める濃度重量変換手段と、
前記濃度重量変換手段により求められた複数色のトナー重量を互いに加算して総重量を求める総量計算手段と、
前記総量計算手段により求められた総重量が所定の規制値を超えているときに、前記濃度データの値を減衰させて、前記総重量が前記規制値以下となるようにする濃度調整手段とを有する
ことを特徴とする。
【0009】
前記複数の色が黒色および黒色以外の複数の色を含み、前記濃度調整整手段が、前記黒色の濃度データの値を減衰させず、前記黒色以外の色の濃度データの値を減衰させるものであっても良い。
【0010】
この場合、前記濃度調整手段が、前記黒色以外の色の複数色の濃度データに対し同じ係数を掛けて減衰させるものであっても良い。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付の図面を参照して説明する。
第1の実施の形態
図1は本発明の第1の実施の形態のカラー画像形成装置の概略的構成を示す図である。この実施の形態の画像形成装置は、タンデム型電子写真方式の画像形成装置である。
【0012】
同図において、1は給紙トレイ、2はホッピングローラ、3はレジストローラ、4は吸着ローラ、5は転写ベルト従動ローラ、6は導電性樹脂フィルム製の転写ベルト、7は転写ベルト駆動ローラであり、転写ベルト従動ローラ5と対で転写ベルト6を張架している。8は転写ベルト6上のトナー像の濃度を計測する濃度検知手段であり、光を照射してその反射光を測定し電気信号に変換する。9は定着器ユニットである。
【0013】
Tkはブラックトナー像形成手段であり、トナータンク10、現像ブレード11、弾性体から成る現像ローラ12、スポンジから成るトナー供給ローラ13、金属ローラ表面に感光体層をコーティングした感光体ドラム14、LEDアレイから成るLED露光ヘッド15、弾性体から成る帯電ローラ16、スポンジまたは弾性体から成る転写ローラ17、金属板に弾性体を接合したクリーニングブレード18、クリーニングブレード18により掻き落とされたトナーを収容する排トナー回収容器19を備えている。
【0014】
Tyはイエロートナー像形成手段、Tmはマゼンタトナー像形成手段、Tcはシアントナー像形成手段であり、トナー像形成手段Ty、Tm、Tcの各構成要素は、トナー像形成手段Tkの対応する構成要素と同様に構成されている。
【0015】
即ち、イエロートナー像形成手段Tyは、トナータンク20、現像ブレード21、現像ローラ22、トナー供給ローラ23、感光体ドラム24、LED露光ヘッド25、帯電ローラ26、転写ローラ27、クリーニングブレード28、排トナー回収容器29を備えている。同様に、マゼンタトナー像形成手段Tmは、トナータンク30、現像ブレード31、現像ローラ32、トナー供給ローラ33、感光体ドラム34、LED露光ヘッド35、帯電ローラ36、転写ローラ37、クリーニングブレード38、排トナー回収容器39を備えている。同様に、シアントナー像形成手段Tcは、トナータンク40、現像ブレード41、現像ローラ42、トナー供給ローラ43、感光体ドラム44、LED露光ヘッド45、帯電ローラ46、転写ローラ47、クリーニングブレード48、排トナー回収容器49を備えている。
【0016】
50は金属板に弾性体を接合することにより形成され、転写ベルト6上のトナーを掻き落とす転写ベルトクリーニングブレード、51は転写ベルトクリーニングブレード50の掻き落としたトナーを回収する排トナー容器である。
【0017】
図2は図1の装置のデータ処理部および制御部を示すブロック図である。濃度検知手段8からの信号がプリンタ制御部52に入力され、プリンタ制御部52はプリンタコントローラ53からの信号により露光ヘッド15、25、35、45を発光させるようになっている。プリンタ制御部52はまた、濃度検知手段8からの信号により高圧回路54を制御し、ブラック用現像バイアス電圧55、イエロー用現像バイアス電圧56、マゼンタ用現像バイアス電圧57、シアン用現像バイアス電圧58を変更できるようになっている。
【0018】
図3は図1の濃度検知手段8を示す図である。転写ベルト6は樹脂フィルムで出来ており、表面は平滑で光沢を持っている。また色は黒色である。59は転写ベルト上に形成されたトナー像、60は濃度センサユニット、61、62は赤外線発光素子、63は受光素子で、光に応じた出力電圧を発生する。64はレンズである。赤外線発光素子61と受光素子63は被測定物である転写ベルト6上に対して同じ傾きを持っている。65は受光素子63の出力をA/D変換器のダイナミックレンジに合わせた出力に増幅するDC−DC変換を行う増幅器、66は8bit精度のA/D変換器であり、変換結果を濃度検知制御部67に送出できるようになっている。濃度検知制御部67はプリンタ制御部52からの信号に応じて発光素子61又は62を選択的に発光させることができ、発光素子61、62が発光した時の受光素子63の受光レベルを8bitのデジタルデータに変換してプリンタ制御部52に出力可能となっている。
【0019】
次に本実施の形態の画像形成装置の印字動作の概略を説明する。プリンタコントローラ53は図示しないホストインターフェースから受信した画像データに対し、後述の処理を施してBk、Y、M、Cのそれぞれの2値データの画像信号を生成し、プリンタ制御部52に送る。これらの2値データはそれぞれLED露光ヘッド15、25、35、45に供給されて発光素子の駆動に用いられる。
【0020】
プリンタ制御部52は図示しない紙検知手段により紙の有無を確認したのち給紙トレイ1上の記録用紙Pをホッピングローラ2により送り出す。記録用紙はレジストローラ3によりタイミングを調整され、吸着ローラ4に印加されたバイアス電圧により転写ベルト6に吸着され、転写ローラ6により搬送されて、順に、ブラックトナー像形成手段Tk、イエロートナー像形成手段Ty、マゼンタトナー像形成手段Tm、シアントナー像形成手段Tcを通過する。
【0021】
ブラックトナー像形成手段Tkにおけるトナー像形成動作は以下のとおりである。感光体ドラム14は帯電ローラ16により表面を一様に帯電される。これと平行して、プリンタコントローラ53より送出された画像信号に応じてプリンタ制御部52はLED露光ヘッド15を駆動する。感光体ドラム14上には露光ヘッド15により露光された部分に潜像が形成される。一方、トナータンク10内のブラックトナーはトナー供給ローラ13により現像ローラ12に供給される。現像ローラ12に印加されたバイアス電圧と現像ブレード11により現像ローラ12上には帯電トナーの薄層が形成される。この帯電トナー層が現像ローラ12と感光体ドラム14の接触する部分で感光体ドラム14上の潜像を現像して感光体ドラム14上にブラックトナー像が形成される。プリンタ制御部52は前記ブラックトナー像が記録用紙の所定位置に転写されるようレジストローラ3により記録用紙を転写ベルト6に搬送する。そして転写ローラ17に印加されたバイアス電圧により感光体ドラム14上のブラックトナー像が記録用紙に転写される。
【0022】
以降Y、M、Cも同様にしてそれぞれのトナー像形成手段Ty、Tm、Tcにおいてトナー像が形成され記録用紙に転写される。各色のトナー像は記録用紙の所定位置に正確に転写されるよう潜像の形成タイミングをプリンタ制御部52により制御される。記録用紙は転写ベルト駆動ローラ7の部分で、転写ベルト6から分離されて定着器ユニット9に供給され、そこで、トナーが記録用紙に加熱、加圧されてトナー画像が定着され、しかる後排出される。
【0023】
次に本実施の形態の装置の濃度制御のためのバイアス電圧決定方法について説明する。濃度検知手段8は先にも述べたように、転写ベルト6上に形成されたトナー像の濃度を検知可能となっている。装置は電源投入後の印字動作前、または所定のタイミング、例えば前回濃度制御後に規定枚数印字した場合や図示しない温度湿度センサによる値が所定の変化をした場合などにこの処理を行う。
【0024】
プリンタ制御部52は記録用紙に転写する場合と同様にして直接転写ベルト上にべた画像を形成する。このべた画像は所定の大きさのトナー像であり、濃度検知手段8が検知可能な位置に形成される。
【0025】
図4は現像ローラ12、22、32、42に印加されるバイアス電圧DBと転写ベルト上のトナー像の濃度の関係を示すグラフである。4色のトナー(Bk、Y、M、C)の各々について、各トナー像形成手段において、最大濃度1.5を生じさせると予想される現像バイアス電圧よりも十分に低い現像バイアス電圧(それによって生じる濃度が最大濃度制御値1.5よりも確実に低くなるような現像バイアス電圧)をaL(V)(= aL_Bk, aL_Y, aL_M, 又は aL_C)、十分に高い現像バイアス電圧(それによって生じる濃度が最大濃度制御値1.5よりも確実に高くなるような現像バイアス電圧)をaH(V)(=aH_Bk, aH_Y, aH_M, aH_C)とする。以下、Bk、Y、M、Cの順に低い現像バイアス電圧を掛けてそれぞれの場合の濃度を検出し、次いで同じ順で高い現像バイアス電圧を掛けてそれぞれの場合の濃度を検出するものとして説明するが、この順序は任意である。
【0026】
最初にプリンタ制御部52は高圧回路54を制御しブラック用現像バイアス電圧55をaL_Bkに制御し、転写ベルト6上にBkのトナー像を形成する。形成されたトナー像は濃度検知手段8により8bitのデータとして出力され、プリンタ制御部52はその値を保持する。プリンタ制御部52はBkのトナー像の濃度を測定する時、所定の信号を濃度検知制御部67に送出し、濃度検知制御部67は発光素子61を発光させ受光素子63により受光した結果を増幅器65、A/D変換器66を通して8bit化し、プリンタ制御部52に出力する。転写ベルト6は表面が平滑で光沢があるのでトナー像59がBkである場合低濃度部で発光素子61からの光の反射が多く、高濃度部で発光素子61からの反射が少なくなり、図6に示すようなデータを得ることができる。
【0027】
次に、プリンタ制御部52は高圧回路54を制御しイエロー用現像バイアス電圧56をaL_Yにし、転写ベルト6上にYのトナー像を形成する。形成されたトナー像は濃度検知手段8により8bitのデータとして出力され、プリンタ制御部52はその値を保持する。
【0028】
次に、プリンタ制御部52は高圧回路54を制御しマゼンタ用現像バイアス電圧57をaL_Mにし、転写ベルト6上にMのトナー像を形成する。形成されたトナー像は濃度検知手段8により8bitのデータとして出力され、プリンタ制御部52はその値を保持する。
【0029】
次に、プリンタ制御部52は高圧回路54を制御しシアン用現像バイアス電圧58をaL_Cにする。次に転写ベルト6上にCのトナー像を形成する。形成されたトナー像は濃度検知手段8により8bitのデータとして出力され、プリンタ制御部52はその値を保持する。
【0030】
プリンタ制御部52はC、M、Yのトナー像の濃度を測定する時、所定の信号を濃度検知制御部67に送出し、濃度検知制御部67は発光素子62を発光させ受光素子63により受光した結果を増幅器65、A/D変換器66を通して8bit化し、プリンタ制御部52に出力する。発光素子62からの赤外線波長の光が転写ベルト6に当たった直接反射(正反射)成分は受光素子63には入射しないので、トナー像59がC、M、Yである場合低濃度部で発光素子61からの光の反射が少なく、高濃度部で発光素子61からの反射が多くなり、図5に示すようなデータを得ることができる。
【0031】
このような一連の動作で得た、現像バイアス電圧aL_Bk, aL_Y, aL_M, aL_C時の濃度をそれぞれdL_Bk、dL_Y、dL_M、dL_Cとしてプリンタ制御部52のメモリに保持する。
【0032】
次にプリンタ制御部52は高圧回路54を制御しブラック用現像バイアス電圧55、イエロー用現像バイアス電圧56、マゼンタ用現像バイアス電圧57、シアン用現像バイアス電圧58をそれぞれaH_Bk, aH_Y, aH_M, aH_Cとし、上記と同様に順にトナー像濃度dH_Bk、dH_Y、dH_M、dH_Cを測定し、プリンタ制御部52のメモリに保持する。
【0033】
なお、転写ベルト6上に濃度検出のために生成されたトナー像はクリーニングブレード50により掻き落とされ、排トナー回収容器51に回収される。
【0034】
このようにして、現像バイアス電圧aL_Bk、aL_Y、aL_M、aL_C、及びaH_Bk、aH_Y、aH_M、aH_Cを用いたときの、トナー像濃度の実測値dL_Bk、dL_Y、dL_M、dL_C、及びdH_Bk、dH_Y、dH_M、dH_Cが求められたら、これらに基づき、濃度1.5を生じさせる現像バイアス電圧の値を以下のように内挿により求める。
【0035】
即ち、プリンタ制御部52は内部の不揮発性メモリ等に保持されている図5および図6で示される特性を記憶したテーブルを参照して濃度1.5の時に濃度検知手段8から得られる既知の8bitデータdT_Bk、dT_Y、dT_M、dT_Cを参照して、下記の式で表わされる現像バイアス電圧aTを求める。
【0036】
ブラック用現像バイアス電圧aT_Bk
=aL_Bk+(aH_Bk−aL_Bk)×(dT_Bk−dL_Bk)÷(dH_Bk−dL_Bk)
イエロー用現像バイアス電圧aT_Y
=aL_Y+(aH_Y−aL_Y)×(dT_Y−dL_Y)÷(dH_Y−dL_Y)
マゼンタ用現像バイアス電圧aT_M
=aL_M+(aH_M−aL_M)×(dT_M−dL_M)÷(dH_M−dL_M)
シアン用現像バイアス電圧aT_C
=aL_C+(aH_C−aL_C)×(dT_C−dL_C)÷(dH_C−dL_C)
【0037】
これにより求めた現像バイアス電圧aT_Bk、aT_Y、aT_M、aT_Cとなるようにプリンタ制御部52は高圧回路54を制御する。これ以降次のバイアス電圧決定動作までこの現像バイアス電圧で印字を行う。これにより印字トナー像の最大濃度DMAXは各色1.5に維持される。
【0038】
次に印字の際のデータ処理の概略を説明する。プリンタコントローラ53は図示しないホストインターフェースから送られた画像データによりそのメモリ内に画像データを展開するが通常フルカラー画像は多値の8bitのRGBまたはCMYKデータである場合が多い。以下の説明では、RGBの画像データが供給されるものとする。
【0039】
プリンタコントローラ53では、図12に示すように、図示しないホストインターフェースから供給された画素信号R、G、Bを色変換ユニット91で、C、M、Y、Bkの濃度信号DI_C、DI_M、DI_Y、DI_Bkに変換し、次にこれに対して総量規制ユニット92で、総量規制のための濃度調整を行い、次にこれに対し、ガンマ変換ユニット93でガンマ変換を行い、次にこれに対し、ディザ処理ユニット94でディザ処理を行う。ディザ処理を行った結果得られる2値データがプリント制御部52に供給される。
【0040】
ガンマ変換ユニット93におけるガンマ変換は、仮にこれを行わないとすると、プリントエンジンの特性により、入力データに対する印字濃度が図7に示すようになってしまうために、これを補償するために行う変換であり、予め実験により求めた値を、プリンタコントローラ53内の不揮発性メモリ等で構成されたテーブルに保持させておき、これを用いて変換を行う。変換後の濃度データと印字濃度との関係は例えば図8に示すように直線的である。
【0041】
ディザ処理ユニット94におけるディザ処理は、ガンマ変換されたデータに対して組織的ディザ法により処理を行って2値データを生成するものである。
【0042】
プリンタ制御部52は、この2値データに応じて露光ヘッド15、25、35、45を駆動する。
【0043】
総量規制ユニット92における総量規制処理は、ガンマ変換ユニット93におけるガンマ変換に先立って行われるものであり、この総量規制処理が本実施の形態の特徴を成す。
【0044】
以下、総量規制処理について詳しく説明する。この処理は、供給された濃度データ(ホストインタフェースから供給された画像信号に対し色変換を行なうことにより得られた濃度データ)に基づいて、仮にその濃度データを用いて印字を行った場合に記録媒体上に転写されるであろう4色のトナーのそれぞれの重量を推定し、その合計、即ち総量を算出し、その値が所定の規制値を超えている場合には、以下に説明するように濃度データを減衰させて、トナーの総量が上記規制値を超えないようにするための処理である。
【0045】
図9(a)の表1はC、M、Y、Bkのそれぞれについての、単色のトナー重量と濃度の関係の一例を表わしている。グラフにすると図9(b)のようになる。表1において、「CおよびM」、「Y」、「Bk」の欄の数値は、それぞれの濃度を示す。また図10(a)の表2はC、M、Y、Bkのそれぞれについての、単色の濃度とそれに対するトナー重量の関係の一例を示している。グラフにすると図10(b)のようになる。なお、これらの図や、本願中の他の図において、「cm^2」は「cm2」を表わす。また、表2において「CおよびM」、「Y」、「Bk」の欄の数値は、単位面積当たりの重量(mg/cm2)を示す。C、M、Y、Bkの各々の濃度の値が1.5のときの濃度を100%としているので、C、M、Y、Bkのすべての色が100%の濃度のときは、表2から、トナー総重量は単位面積当り0.7+0.7+0.65+0.54=2.59(mg/cm2)となる。
【0046】
一方、従来例について説明したように、単位面積当たりのトナー総量が過大になると定着不良が生じるので、トナー総量は所定の規制値T、例えば2.00(mg/cm2)以下となるように、濃度データを減衰させる必要がある。この濃度データの減衰は、各画素について行われる。
【0047】
図11の表3は各色の8ビットの各値(0乃至255)に対して、生成されるトナー像の単位面積当りのトナー重量を示している。表3において「CおよびM」、「Y」、「Bk」の欄の数値は、単位面積当たりの重量(mg/cm2)を示す。この表の値をプリンタコントローラ53内の不揮発性メモリ等にテーブルとして保持しておき処理を行う。
【0048】
まず同一画素のC、M、Y、Bkの濃度データ(色変換ユニット91から出力されるデータ)をDI_C、DI_M、DI_Y、DI_Bkとし、その濃度データを用いたときに記録媒体に転写されることになる各色のトナーの重量(推定値)をWI_C、WI_M、WI_Y、WI_Bkとすると、トナー総量Wは、
W = (WI_C)+(WI_M)+(WI_Y)+(WI_Bk)
で与えられる。
【0049】
この総量が規制値T(例えばT=2.00mg/cm2)以下であるときは、供給された濃度データを減衰させることなく、その濃度データを用いて印字を行う。
【0050】
一方、この総量が規制値Tを超えるときは、以下のように濃度データに1よりも小さい係数を掛けることにより濃度データを減衰させる。このように減衰させるに当たり、本実施の形態のように、トナーが黒色のトナーを含む場合は、黒の濃度は変更せず、他の三色(シアン、マゼンタ、イエロー)の濃度データに対し同じ係数を掛ける。また、印字を行なったときのトナー総量が上記規制値T以下であって、しかも最も大きな値となるように上記濃度データに掛ける係数を定める。上記のように、黒の濃度を変更しないのは、黒を印字するときの色の純度を高めるとともに、鮮明になるようにするためである。また、黒以外の三色の濃度データに対し同じ係数を掛けるのは、色相の変化を防ぐためである。さらに、印字を行なったときのトナー総量が上記規制値T以下であって、しかも最も大きな値となるように上記濃度データに掛ける係数を定めるのは、定着不良を回避しながら、色再現範囲を最大にするためである。
【0051】
上記の条件を満たす係数を見つけるには、例えば二分探索法を用いる。以下、この場合、以下に詳述する例では、求める係数は1/2(減衰後の濃度データが入力された濃度データの50%)以上であると推定して、3/4を初期値として二分探索を行う。
【0052】
この二分探索による濃度最適値を求めるための構成(プリンタコントローラ53の一部を成す)を機能ブロック図で表わすと図13に示すごとくとなる。
【0053】
図13において、91は図12にも示されている色変換ユニットであり、図示しないホストインターフェースから供給される画素信号R、G、B(又はこれを一旦メモリに蓄積したもの)を受けてこれを色変換し、C、M、Y、Bkの濃度信号DI_C、DI_M、DI_Y、DI_Bkを発生する。
【0054】
総量規制ユニット92は、乗算ユニット101c、101m、101y、濃度重量変換ユニット102k、102c、102m、102y、総量算出ユニット103、比較ユニット104、制御ユニット105、係数発生ユニット106、ゲート107c、107m、107y、切換えスイッチ108c、108m、108y、109c、109m、109yを有する。これらのうち、乗算ユニット101c、101m、101y、比較ユニット104、制御ユニット105および係数発生ユニット106により、濃度調整手段が構成されている。
【0055】
係数発生ユニット106から発生される係数は最適値の探索中、逐次変更される。乗算ユニット101c、101m、101yは係数発生ユニット106から出力される係数を、その入力DI_C,DI_M、DI_Yに乗算して乗算結果をD_C、D_M、D_Yとして出力する。
【0056】
図示しないホストインターフェースから供給された画素信号(又はこれを一旦メモリに蓄積した後読み出された信号)R、G、Bは、色変換ユニット100において各色の濃度データDI_C、DI_M、DI_Y、DI_Bkに変換される。
【0057】
色変換ユニット100の出力は、直接濃度重量変換ユニット102kに供給されるとともに、切換えスイッチ108c、108m、108y、109c、109m、109yを介して濃度重量変換ユニット102c、102m、102yに供給される。なお、切換えスイッチ108c、108m、108y、109c、109m、109yは通常図示の状態にあり、色変換ユニット91の出力を濃度重量変換ユニット102c、102m、102yに供給している。
【0058】
濃度重量変換ユニット102k、102c、102m、102yは、入力された濃度データDI_Bk、DI_C、DI_M、DI_Yを、テーブルを参照することにより、対応する重量データWI_Bk、WI_C、WI_M、WI_Yに変換する。総量算出ユニット103は、濃度重量変換ユニット102c、102m、102yからの重量データで表わされる重量(これらもWI_Bk、WI_C、WI_M、WI_Yで表わされる)を互いに加算して総量Wを求める。
【0059】
比較ユニット104は、総量算出ユニット103で求められた総量Wを所定の規制値Tと比較し、比較結果信号を出力する。
【0060】
制御ユニット105は比較の結果に基づいて、切換えスイッチ108c、108m、108y、109c、109m、109yを制御する。即ち、比較の結果W>Tであれば、切換えスイッチ108c、108m、108y、109c、109m、109yを図示とは逆の状態、即ち、色変換ユニット91の出力を乗算ユニット101c、101m、101yを介して濃度重量変換ユニット102c、102m、102y及びゲート107c、107m、107yに供給する状態にする。
【0061】
制御ユニット105はまた、比較ユニット104における比較結果、及びそれ以前に係数発生ユニット105から出力された係数の値に基づき、係数発生ユニットから発生される係数の値を変更する。
【0062】
この係数の値は最適係数値を探索している間は、1より小さくかつ1/2(=0.5)以上の範囲で逐次変更される。即ち、上記のように色変換ユニット91から供給された濃度データを用いて算出された総量Wが規制値Tを超えるときは、最初3/4(=0.75)に設定され、その後の最適値探索中においては、二分探索法の手順に従って、乗算、総量計算及び比較の処理を一巡する毎に1/2n(nは最初は「2」で、1回の乗算、総量計算及び比較の処理を一巡する毎に順次1ずつ大きな整数とされる)ずつ増加又は減少される。
【0063】
以下、総量規制ユニット92の動作を、色変換ユニット91の動作とともに、、図14乃至図16を参照して説明する。
【0064】
まず、印字対象頁の最初の画素の画像信号R、G、Bを受信し、(又はメモリから読み出す)(201)。次に、この入力画素信号R、G、BをC、M、Y、Bkの濃度データDI_C、DI_M、DI_Y、DI_Bkに変換する(202)。次に、濃度重量変換ユニット102c、102m、102y、102kにおいて、上記の濃度データDI_C、DI_M、DI_Y、DI_Bkに基づき、テーブルを参照することにより、対応する重量WI_C、WI_M、WI_Y、WI_Bkを求める(203)。
次に、総量算出ユニット103において、重量WI_C、WI_M、WI_Y、WI_Bkを加算して総量Wを算出する(204)。次に、濃度の総量Wを規制値Tと比較する(205)。
【0065】
濃度の総量Wが規制値T以下であれば、ステップ206に進み、ゲート107c、107m、107yを開き、そのときの濃度データ(ステップ202で求められた)DI_C、DI_M、DI_Y、DI_Bkを出力用濃度データDO_C、DO_M、DO_Y、DO_Bkとして、
即ち、
DO_C = DI_C
DO_M = DI_M
DO_Y = DI_Y
DO_Bk = DI_Bk
により、DO_C、DO_M、DO_Y、DO_Bkを求めて、ガンマ変換ユニット93に供給する。
【0066】
一方、濃度データDI_Bkは、そのまま出力用濃度データDO_Bkとしてガンマ変換ユニット93に供給される(207)。
【0067】
ステップ207の後、処理を終わったばかりの画素が印字対象頁の最後の画素かどうかの判断を行い(208)、最後の画素でなければ、次に画素の信号を受信し(或いは読み出し)(209)、ステップ202に戻る。
【0068】
ステップ208で最後の画素であれば、終了して、次の頁の画素(印字データ)の入力を待つ。
【0069】
ステップ205で濃度の総量Wが規制値Tを超えているときは、係数最適値探索の処理210を行う。この係数最適値探索は以下のように行われる。
【0070】
図15乃至図16は、係数最適値探索の処理210の詳細を示す。
まず、パラメータn(その役割は後の説明で明らかとなる)を2に設定する(301)。次に、ステップ302において、係数発生ユニット106から発生される係数hの値を3/4(=0.75)として、ステップ303において、乗算ユニット101c、101m、101yで、C、M、Yの入力値(色変換ユニット91から供給された値)DI_C、DI_M、DI_Yに係数h(=3/4)を乗算し乗算結果を、D_C、D_M、D_Yとして出力させる。
【0071】
次に、上記のステップ203、204と同様、濃度に対応する重量を求め(304)、それらを加算して総量を求める(305)。
次に求められた総量Wを規制値Tと比較する(306)。
比較の結果W=Tであれば、最適値探索処理を終わり、ステップ307に進み、ゲート107c、107m、107yを開き、そのときの濃度データ(ステップ302で求められた)D_C、D_M、D_Yを出力用濃度データDO_C、DO_M、DO_Yとして、即ち、
DO_C=D_C
DO_M=D_M
DO_Y=D_Y
によりDO_C、DO_M、DO_Yを求めて、ガンマ変換ユニット93に供給する。
【0072】
ステップ307の後、ステップ207(図14)に進み、濃度データDI_Bkを、そのまま出力用濃度データDO_Bkとしてガンマ変換ユニット93に供給する。
【0073】
ステップ306でW>Tであればステップ311(図16)に進む。一方、W<Tであればステップ331(図16)に進む。
【0074】
ステップ311では、パラメータnに1を加算する。次のステップ312では、係数hから1/2nを減算したものを新たな係数hとして、係数発生ユニット106から出力させる。
【0075】
次のステップ313では、乗算ユニット101c、101m、101yにおいて、入力濃度データDI_C、DI_M、DI_Yにhを乗算し、乗算結果を濃度D_C、D_M、D_Yとして出力させる。
【0076】
次に、上記のステップ203、204と同様、濃度に対応する重量を求め(314)、それらを加算して総量を求める(315)。次に求められた総量Wを規制値Tと比較する(316)。
【0077】
比較の結果W=Tであれば、最適値探索処理を終わり、ステップ307(図15)に進む。
【0078】
ステップ316において、W>Tであれば、次にnが8に達したかどうかの判定を行う(317)。達していなければ、ステップ311に戻る。
【0079】
ステップ317において、nが8に達していれば、ステップ318に進み、hから1/28を減算したものを新たな係数hとして、係数発生ユニット106から出力させ、次にステップ319において、乗算ユニット101c、101m、101yで、
D_C=DI_C×h
D_M=DI_M×h
D_Y=DI_Y×h
を求め、次にステップ320において、ゲート107c、107m、107yを開いてその時のD_C、D_M、D_YをDO_C、DO_M、DO_Yとしてガンマ変換ユニット93に供給する。そして、ステップ207(図14)に進む。
【0080】
図16のステップ316において、W<Tであれば、次にnが8に達したかどうかの判定を行う(321)。達していれば、最適値探索処理を終わり、ステップ307(図15)に進む。
【0081】
ステップ321において、nが8に達していなければ、ステップ331に進む。ステップ331では、ステップ311と同様、パラメータnに1を加算する。次のステップ332では、係数hに1/2nを加算したものを新たな係数hとして、係数発生ユニット106から出力させる。そして、ステップ313に進む。
【0082】
言換えると、以上の最適値を求める二分探索においては、色変換ユニット91から供給される濃度データ(入力濃度データ)で印字したと仮定したときのトナーの総重量を計算し、その値Wが規制値Tがよりも大きいときは、C、M、Yの入力濃度データに対して係数3/4を掛けることにより濃度を減衰させ(濃度データの値を3/4倍にする)、その場合のトナー総重量を算出し、規制値Tよりも大きいか小さいかに応じて、係数を1/23(=1/8)だけ減らすか、増やすかする(濃度データの値を1/23倍だけ減らすか、増やすかする)。次にそのようにして変更されたトナー濃度を用いた場合のトナー総重量を算出し、規制値Tよりも大きいか小さいかに応じて、係数を1/24(=1/16)だけ減らすか、増やすかする(濃度データの値を1/24倍だけ減らすか、増やすかする)。このような操作を繰り返し、最後に係数を1/28(=1/256)、(即ち濃度データの値を8ビットのデータの最小単位)だけ減らすか増やすかした後の算出トナー総重量が規制値よりも大きければ1/28だけ減らしたものを係数の最適値(トナー総重量が規制値を超えず、かつ最大の値)とし(即ち、濃度データの値を1/28倍だけ減らしたものを濃度データの最適値とし)、一方、最後に係数を1/28だけ減らすか増やすかした後の算出トナー総重量が規制値以下であれば、その時の係数値を最適値(トナー総重量が規制値を超えず、かつ最大の値)とする(そのときの濃度データの値を最適値とする)。また、上記の繰り返し処理の途中で、トナー総重量が規制値に等しくなったら、(最後に係数を1/28だけ減らすか増やすかする処理まで進んでいなくても)その時の係数を最適値とする。このように、係数の最適値を求める処理は、同時に(減衰後の)濃度データの最適値を求める処理でもある。このようにして求められる係数hの最適値は、最大値の約1/2以上(厳密には、127乃至255)であり、仮に真の最適値が127未満のときは、127が最適値として決定される。
【0083】
以下に上記の二分探索処理を、具体的な数値を用いてより詳細に、また図15および図16の処理のうちのステップと対応付けて説明する。なお、以下の説明では、「係数」の最適値ではなく、濃度の最適値を求める処理として説明する。
【0084】
まず、下記のように各値を仮定する。また値に小数点が出た場合は切り捨てる。
DI_C÷2=D2_C,
DI_C÷4=D4_C,
DI_C÷8=D8_C,
DI_C÷16=D16_C,
DI_C÷32=D32_C,
DI_C÷64=D64_C,
DI_C÷128=D128_C,
DI_C÷256=D256_C,
DI_M÷2=D2_M,
DI_M÷4=D4_M,
DI_M÷8=D8_M,
DI_M÷16=D16_M,
DI_M÷32=D32_M,
DI_M÷64=D64_M,
DI_M÷128=D128_M,
DI_M÷256=D256_M,
DI_Y÷2=D2_Y,
DI_Y÷4=D4_Y,
DI_Y÷8=D8_Y,
DI_Y÷16=D16_Y,
DI_Y÷32=D32_Y,
DI_Y÷64=D64_Y,
DI_Y÷128=D128_Y,
DI_Y÷256=D256_Y,
【0085】
ここでまず
(D2_C)+(D4_C)、
(D2_M)+(D4_M)、
(D2_Y)+(D4_Y)
の各濃度値のトナー重量をテーブル(表3)から求める(これは図15のステップ302、303、304に相当する)。ここでのトナー重量をWa_C、Wa_M、Wa_Yとする。次にトナー総重量Wを、
W = (Wa_C)+(Wa_M)+(Wa_Y)+(WI_Bk)
により求める(これは図15のステップ305に相当する)。
【0086】
そして、W= (Wa_C)+(Wa_M)+(Wa_Y)+(WI_Bk)>T (=2.00mg/cm2)の場合は(この比較は、図15のステップ306に相当する)、
濃度を
(D2_C)+(D4_C)−(D8_C)、
(D2_M)+(D4_M)−(D8_M)、
(D2_Y)+(D4_Y)−(D8_Y)
としたときのトナー重量を表3から求める(これらの処理は、図16のステップ311、312、313、314に相当する)。ここでのトナー重量をWb_C、Wb_M、Wb_Yとする。そして、トナー総重量Wを、
W= (Wb_C)+(Wb_M)+(Wb_Y)+(WI_Bk)
により求める(図16のステップ315)。
【0087】
W = (Wa_C)+(Wa_M)+(Wa_Y)+(WI_Bk)<T (=2.00mg/cm2)の場合は
濃度を
(D2_C)+(D4_C)+(D8_C)、
(D2_M)+(D4_M)+(D8_M)、
(D2_Y)+(D4_Y)+(D8_Y)
としたときのトナー重量を表3から求める(ステップ331、332、313、314)。
【0088】
ここでのトナー重量をWc_C、Wc_M、Wc_Yとする。そしてトナー総重量Wを、
W = (Wc_C)+(Wc_M)+(Wc_Y)+(WI_Bk)
により求める(ステップ315)となる。
【0089】
このようにして順次規制値T(=2.00mg/cm2)以下かどうかによって
D2_C〜D256_C、
D2_M〜D256_M、
D2_Y〜D256_Y、
の各項を加算または減算して最後に求まった値、例えば
(D2_C)+(D4_C)+(D8_C)+(D16_C)+(D32_C)+(D64_C)+(D128_C)+(D256_C)
(D2_M)+(D4_M)+(D8_M)+(D16_M)+(D32_M)+(D64_M)+(D128_M)+(D256_M)
(D2_Y)+(D4_Y)+(D8_Y)+(D16_Y)+(D32_Y)+(D64_Y)+(D128_Y)+(D256_Y)
や
(D2_C)+(D4_C)−(D8_C)−(D16_C)−(D32_C)−(D64_C)−(D128_C)−(D256_C)
(D2_M)+(D4_M)−(D8_M)−(D16_M)−(D32_M)−(D64_M)−(D128_M)−(D256_M)
(D2_Y)+(D4_Y)−(D8_Y)−(D16_Y)−(D32_Y)−(D64_Y)−(D128_Y)−(D256_Y)
などが求まる濃度最適値である。
【0090】
以上のような変換(濃度調整による総量規制)を全領域(全画素)に対して行う(ステップ201、208、209)。なおBkに関しては変換は行わない。実際の値を例に取ると
C=220、M=190、Y=250、Bk=255
の場合0.55+0.46+0.62+0.54=2.17mg/cm2となるので
C=220/2+220/4=165、M=190/2+190/4=142、
Y=250/2+250/4=187、Bk=255
この時の重量は0.39+0.35+0.30+0.54=1.58mg/cm2となるのでさらに
C=220/2+220/4+220/8=192、M=190/2+190/4+190/8=166、
Y=250/2+250/4+250/8=218、Bk=255
この時の重量は0.46+0.40+0.43+0.54=1.83mg/cm2となるのでさらに
C=220/2+220/4+220/8+220/16=206、
M=190/2+190/4+190/8+190/16=178、
Y=250/2+250/4+250/8+250/16=234、
Bk=255
この時の重量は0.51+0.43+0.53+0.54=2.01mg/cm2となるのでさらに
C=220/2+220/4+220/8+220/16−220/32=199、
M=190/2+190/4+190/8+190/16−190/32=172、
Y=250/2+250/4+250/8+250/16−250/32=226、
Bk=255
この時の重量は0.49+0.41+0.48+0.54=1.92mg/cm2となるのでさらに
C=220/2+220/4+220/8+220/16−220/32+220/64=202、
M=190/2+190/4+190/8+190/16−190/32+190/64=175、
Y=250/2+250/4+250/8+250/16−250/32+250/64=230、
Bk=255
この時の重量は0.49+0.42+0.5+0.54=1.95mg/cm2となるのでさらに
C=220/2+220/4+220/8+220/16−220/32+220/64+220/128=204、
M=190/2+190/4+190/8+190/16−190/32+190/64+190/128=176、
Y=250/2+250/4+250/8+250/16−250/32+250/64+250/128=233、
Bk=255
この時の重量は0.5+0.42+0.52+0.54=1.98mg/cm2となるのでさらに
C=220/2+220/4+220/8+220/16−220/32+220/64+220/128+220/256=205、
M=190/2+190/4+190/8+190/16−190/32+190/64+190/128+190/256=177、
Y=250/2+250/4+250/8+250/16−250/32+250/64+250/128+250/256=233、
Bk=255
この時の重量は0.50+0.42+0.52+0.54=1.98mg/cm2となる。
【0091】
最後の式で求まった値を最適の濃度を用いたときの総重量とするが、計算途中で2.00mg/cm2となる値があった場合はそのときの濃度データを最適値として採用する。
【0092】
以上説明した変換(係数乃至は濃度調整による総量規制)を全画像領域に対して(各画素について)行った後、ガンマ補正、2値化を行う。以下プリンタコントローラ53はプリンタ制御部52に2値化データを送出し印字を行う。
【0093】
上記の実施の形態によれば、トナー総重量を規制値以下に抑制するので、定着不良の発生を防止することができる。また、各画素について、トナー総重量が規制値を超えない範囲で、トナー濃度を最も大きくすることができるので、色再現範囲をトナー不良を生じない範囲で最大にすることができる。さらに、トナー濃度の調整に祭し、各色の濃度の比を変えることなく、濃度を小さくするので、表現される色の色相が変わることがない。さらに、ブラックの濃度は調整しないので、ブラックの純度を高く保ち、かつ鮮明さを損なうことがない。
【0094】
上記の実施の形態では、切換スイッチ108c、108m、108y、109c、109m、109yを用いて色変換ユニット91からの出力を乗算ユニット101c、101m、101yを介して濃度重量変換ユニット102c、102m、102yに伝えたり、乗算ユニットを介さずに濃度重量変換ユニットに伝えたりしているが、これらの切換スイッチを用いず、常に乗算ユニットを介して濃度重量変換ユニットに伝えることし、濃度データを減衰させる必要のないときは、係数を1に設定することとしても良い。
【0095】
上記の実施の形態は、非磁性1成分現像、露光ヘッドによる露光でタンデム方式の画像形成装置に関するものであるが、上記した総量規制のための濃度調整は、2成分現像方式の画像形成装置、レーザー露光式の画像形成装置、中間転写体方式の画像形成装置にも適用できる。
【0096】
また、濃度制御のための現像バイアス電圧設定のために、転写ベルト上で濃度を測定しているが、本発明はこれに限定されない。さらに、最大濃度を生じさせると推定される現像バイアス電圧よりも十分に小さい現像バイアス電圧で濃度を測定し、次に最大濃度を生じさせると推定される現像バイアス電圧よりも十分に大きい現像バイアス電圧で濃度を測定し、これらより測定された濃度に基づいて、最大濃度を生じさせる現像バイアス電圧を内挿により求めているが、上記の2つの現像バイアス電圧の一方のみを用いて濃度を測定し、既知の現像バイアス電圧−濃度特性を参照して、濃度の差分に対応する現像バイアス電圧の差分を求め、これを測定に用いた現像バイアス電圧に加算又は減算することにより最大濃度に対応する現像バイアス電圧を求めることとしても良い。
【0097】
また、濃度から重量を求めるためにテーブルを用いているが、濃度と重量の計算式により、重量を求めることとしても良い。
【0098】
また、ガンマ補正後のガンマカーブはガンマ=1としているが他の値であってもよい。
【0099】
さらに、単位面積当りのトナー総重量の規制値Tを2.00mg/cm2以下としているがこの値は、用いられる記録媒体、トナー、画像形成装置の特性などの種々の条件によって変わるものである。
【0100】
第2の実施の形態
図17は本発明の第2の実施の形態のカラー画像形成装置を示し、図18は第2の実施の形態の画像形成装置のデータ処理部及び制御部を示すブロック図である。この実施の形態の画像形成装置は、第1の実施の形態と概して同じであるが、以下の点で異なる。即ち、この実施の形態の画像形成装置は、厚さ検知手段68を備えている。この厚さ検知手段68は、例えば、圧電素子を備えたものであり、1対のレジストローラ3のうち、下側のローラ3aは回転軸が固定されており、一方上側のローラ3bは上下方向に揺動可能となっていて、その変位を、圧電素子により電圧に変換する。
【0101】
厚さ検知手段68で検知された信号はプリンタ制御部52に入力される。プリンタ制御部52は内部に予め保持されたデータによりレジストローラ3を通過する転写媒体の厚さをそのデータと比較して厚紙かそうでないかを判断する。例えば厚さ0.12mmの105g/m2より厚い紙を厚紙と規定した場合、予めプリンタ制御部52はレジストローラ3の変位が0.12mmの時の厚さ検知手段68による出力電圧値を閾値Vtとして予め保持しておき、この閾値Vtと、印字中に記録用紙が搬送されたときの厚さ検知手段68の出力電圧値Vpとを比較してVpがVt以上と判断されるときは、搬送されている記録用紙が厚紙であると判定し、この情報(判定結果)をプリンタコントローラ53に伝える。
【0102】
プリンタコントローラ53はプリンタ制御部52からの上記判定結果に応じて、トナー総重量の規制値を切換える。即ち、厚紙のときは通常よりも小さい値にする。例えば、厚紙のときは、上記規制値を1.80mg/cm2とし、そうでない場合には2.10mg/cm2とする。
【0103】
第2の実施の形態によれば、記録用紙の厚さに応じてトナー総重量の規制値を切換えるので、紙厚に応じた最適の制御を行うことができる。紙厚に関わらずトナー総重量の規制値を一定にする場合には、厚い記録用紙の場合に若干の定着不良が起きるのを容認するか、逆に普通紙などの比較的薄い記録用紙の場合にトナー総重量の規制値にマージンを持たせる(このため濃度の色再現範囲(プロセスブラックの最大濃度)が定着不良を起こさない最大範囲よりも狭く抑えられる)必要があるが、第2の実施の形態では、この点についての改善を図ることができる。即ち、普通紙の場合に、厚紙に対するマージンを持たせる必要がなくなるので普通紙のプロセスブラック最大濃度を大きくとることが可能となり、一方厚紙の場合には定着不良の発生をより少なくすることができる。
【0104】
上記の実施の形態では、厚さ検知手段68を用いて紙の厚さを検知したが、オぺレータ操作やホストインターフェースやネットワーク経由により紙の厚さ示す情報をプリンタ制御部52伝え、その情報に基づいてトナー総重量の規制値の切換えを行っても良い。
【0105】
また、トナー総重量の規制値を厚紙の場合に1.80mg/cm2とし、普通紙の場合に2.10mg/cm2としているが、これらの値は、用いられる記録媒体、トナー、画像形成装置の特性などの種々の条件によって異なる値に設定することができる。
【0106】
また本実施の形態ではトナー総重量の規制値を2段階に切換えているが、3段階以上の切換えを行っても良い。
【0107】
上記の実施の形態では、記録用紙の厚さに基づいてトナー総重量の規制値を変更している。これは言いかえると、厚さによって分類される記録用紙の種類を認識し、その認識結果に応じてトナー総重量の規制値を変更することでもある。しかし、本発明はこれに限定されず、記録媒体の厚さ以外の属性により分類された種類を認識する転写媒体認識手段を設け、この認識手段による認識結果に応じてトナー総重量の規制値を変更することとしても良い。
【0108】
第3の実施の形態
図19は本発明の第3の実施の形態のカラー画像形成装置を示す概略構成図、図20は、そのデータ処理部及び制御部を示すブロック図である。この実施の形態の画像形成装置は、第1の実施の形態と概して同じであるが、以下の点で異なる。即ち、この実施の形態の画像形成装置は、温度センサ69を備えている。この温度センサ69は例えばサーミスタなどで形成され、定着器9内の温度、例えば定着ローラの表面温度を計測する。
【0109】
なお、定着器内の温度センサは、定着器の温度制御のために、画像形成装置において良く用いられているものであるが、第1及び第2の実施の形態では、それらの特徴ではないので図示を省略している。本実施の形態では、プリンタ制御部52が、温度検知手段69からの信号に応じて定着器9の温度制御を行うだけでなく、トナー総重量の規制値の変更を行う。
【0110】
例えば検出された定着器の温度が制御目標値Temp1以上の場合は上記のトナー総重量の規制値を第1の値、例えば2.00mg/cm2と設定し、それより低いときは、第1の値よりも低い第2の値、例えば1.90mg/cm2と設定する。
【0111】
さらに、検出された定着器の温度が目標値Temp1よりも低い閾値Temp2よりも低くなったときは、それ以降新たな記録媒体への印字を保留する。即ち、すでに転写開始した記録媒体に対しては転写及び定着を継続し、後続の記録媒体の印字(給紙、転写、定着)を保留して、定着器の温度が上昇するのを待ち、定着器の温度がTemp1になったら、印字を再開する。
【0112】
本実施の形態によれば、紙が湿気を含んでいたり、紙が冷えていたなどの理由で、連続印字により定着器のローラ温度が低くなってしまっても、トナー総重量の規制値を下げることにより定着不良を回避することができ、その定着器温度に応じた最適な印字を行うことができる。
【0113】
上記の実施の形態では、定着器の温度を示す情報を温度センサによる計測によって得ているが、このようにする代わりに、連続印字枚数と温度(一般に連続印字を行なう時には、2枚目において温度が低下し、その後温度制御により温度が再び上昇し所定値に収束する)との関係を予め求めてテーブルに記憶させておき、連続印字枚数を計数し、計数結果に基づいて温度を推定しても良い。また、記録媒体が厚いほど印字に伴う温度低下が大きいことから、厚さと温度低下との関係を予め求めてテーブルに記憶させておき、検出された紙厚に基づいて温度を推定しても良い。
【0114】
第4の実施の形態
第1乃至第3の実施の形態は、LEDヘッドを用いた画像形成装置に関するものであるが、本発明は、LEDヘッドの代わりにレーザースキャナーユニットを用いた画像形成装置にも適用でき、その場合にも同様の効果を得ることができる。以下、一例として第3の実施の形態と同様の構成であって、LEDヘッドの代わりにレーザースキャナーユニットを用いた画像形成装置について説明する。
【0115】
図21は本発明の第4の実施の形態のカラー画像形成装置を示す概略構成図、図22は、そのデータ処理部及び制御部を示すブロック図である。この実施の形態の画像形成装置は、上記のように、第3の実施の形態と同様であるが、以下の点で異なる。即ち、第3の実施の形態のLEDヘッドで構成された露光ヘッド15、25、35、45の代わりにそれぞれBk、Y、M、C用のレーザスキャナーユニット70、71、72、73が設けられており、プリンタ制御部52は、LEDヘッドを駆動する信号の代わりに、それぞれBk、Y、M、C用のレーザ駆動信号74、75、76、77を発生する。
【0116】
また、第1乃至第3の実施の形態ではプロセスブラックのトナー総重量規制(92)及びガンマ変換(93)をプリンタコントローラ53で行っていたが、本実施の形態においてはプリンタ制御部52で行う。さらに、第1乃至第3の実施の形態では、ディザ処理(94)を行っているが、本実施の形態では、ディザ処理を行わず、ガンマ変換(93)後の8ビットのデータに基づいて、レーザ駆動電流をパルス幅変調することにより階調制御を行う。
【0117】
またレーザースキャナーユニットを用いた場合の、補正前のガンマ特性は例えば図23のようになる。補正後は図8と同様直線的なものである。
【0118】
第4の実施の形態によれば、レーザ−スキャナーユニットを用いた画像形成装置の場合にも、LEDヘッドを用いた画像形成装置と同様定着不良を起こすこなく、色再現範囲を最大にすることができる。
【0119】
なお、第1乃至第4の実施の形態のいずれにおいても、温度湿度センサ等からの情報に基づいてガンマ変換の内容を定める(変換特性を変更する)こととしても良い。
【0120】
また、上記の実施の形態のいずれにおいても、ガンマ変換処理に先だって総量規制を行っているが、逆にガンマ変換処理の後で、総量規制処理を行なうこととしても良い。
【0121】
【発明の効果】
本発明によれば、定着不良を起こすことなく、色の再現範囲を最大にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態のカラー画像形成装置の概略的構成を示す図である。
【図2】図1の装置のデータ処理部および制御部を示すブロック図である。
【図3】図1の装置の濃度検知手段を示す図である。
【図4】現像ローラに印加されるバイアス電圧と転写ベルト上のトナー像の濃度の関係を示すグラフである。
【図5】シアン、マゼンタ、イエローのトナー像の濃度検出値の濃度依存性を示すグラフである。
【図6】ブラックトナー像の濃度検出値の濃度依存性を示すグラフである。
【図7】ガンマ補正をしない場合の濃度データと出力濃度との関係を示すグラフである。
【図8】ガンマ補正をした場合の濃度データと出力濃度との関係を示すグラフである。
【図9】トナー像の単位面積当たりのトナー重量に対する各トナー像の濃度の値を示す表及びグラフである。
【図10】トナー像の濃度に対する単位面積当たりの重量の値を示す表及びグラフである。
【図11】8ビットの濃度データの値の各々に対する単位面積当たりの重量を値を示す表である。
【図12】プリンタコントローラの構成の一部を示す機能ブロック図である。
【図13】図12の総量制御ユニットの詳細を示すブロック図である。
【図14】図12の色変換ユニット及び総量制御ユニットの動作を示すフローチャートである。
【図15】図12の総量制御ユニットの動作を示すフローチャートである。
【図16】図12の総量制御ユニットの動作を示すフローチャートである。
【図17】本発明の第2の実施の形態のカラー画像形成装置を示す概略図である。
【図18】図17の装置のデータ処理部及び制御部を示すブロック図である。
【図19】本発明の第3の実施の形態のカラー画像形成装置を示す概略図である。
【図20】図19の装置のデータ処理部及び制御部を示すブロック図である。
【図21】本発明の第4の実施の形態のカラー画像形成装置を示す概略図である。
【図22】図21の装置のデータ処理部及び制御部を示すブロック図である。
【図23】第4の実施の形態の画像形成装置の、ガンマ補正をしない場合の濃度データと出力濃度との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
P 記録用紙、 Tk ブラック用トナー像形成手段、 Ty イエロー用トナー像形成手段、Tm マゼンタ用トナー像形成手段、Tc シアン用トナー像形成手段、 6 転写ベルト、 8 濃度検知手段、 9 定着器ユニット、 52 プリンタ制御部、53 プリンタコントローラ、 54 高圧回路、 68 厚さ検出手段、 69 温度検知手段、 91 色変換ユニット、 92総量制御ユニット、 93 ガンマ変換ユニット、 94 ディザ゛処理ユニット、 101c,101m,101y 乗算ユニット、 102k,102c,102m,102y 濃度重量変換ユニット、103 総量算出ユニット、 104 比較ユニット、 105 制御ユニット、 106 係数発生ユニット、 107c,107m,107y ゲート、 108c,108m,108y,109c,109m,109y 切換えスイッチ。
Claims (6)
- 複数色のトナー像を重ね合わせてカラー画像を形成する画像形成装置において、
各画素の、複数色の濃度をそれぞれ表す複数の濃度データに基づき、前記濃度に対応する複数色のトナー重量を求める濃度重量変換手段と、
前記濃度重量変換手段により求められた複数色のトナー重量を互いに加算して総重量を求める総量計算手段と、
前記総量計算手段により求められた総重量が所定の規制値を超えているときに、前記濃度データの値を減衰させて、前記総重量が前記規制値以下となるようにする濃度調整手段とを有する
ことを特徴とするカラー画像形成装置。 - 前記濃度調整手段が、前記総重量が前記規制値以下であってかつ最も大きな値となるように、前記濃度データの値を減衰させることを特徴とする請求項1に記載のカラー画像形成装置。
- 前記複数の色が黒色および黒色以外の複数の色を含み、前記濃度調整整手段は、前記黒色の濃度データの値を減衰させず、前記黒色以外の色の濃度データの値を減衰させることを特徴とする請求項1に記載のカラー画像形成装置。
- 前記濃度調整手段が、前記黒色以外の色の複数色の濃度データに対し同じ係数を掛けて減衰させることを特徴とする請求項3に記載のカラー画像形成装置。
- 記録媒体の種類を認識する記録媒体認識手段をさらに備え、前記トナー重量調整手段は、前記トナー総重量の規制値を、前記記録媒体認識手段により認識された記録媒体の種類により変更する
ことを特徴とする請求項1に記載のカラー画像形成装置。 - 転写媒体に転写されたトナー像を定着させるトナー像定着手段をさらに備え、
前記トナー重量調整手段は、前記トナー総重量の前記規制値を、前記トナー定着手段の温度に応じて変更する
ことを特徴とする請求項1に記載のカラー画像形成装置。
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2002
- 2002-08-19 JP JP2002238125A patent/JP2004077807A/ja not_active Withdrawn
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