JP2004077452A - 画像の処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】尿試料などの被検体を濃縮することなく撮影して得られた多数の画像を、確実にかつ迅速簡便に観察し得るようにするための画像処理方法を提供する。
【解決手段】被写体画像の部分画像を、撮影範囲が重ならないように複数枚撮影し、これらの部分画像の任意の枚数を重ね合わせることによって合成画像を作成する画像の処理方法とする。
【選択図】 図11

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像の処理方法に係わり、特に臨床検査の際に、血液や尿などの有形成分の画像を用いて観察あるいは解析する場合に、有効に用い得る画像の処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
体液中に含まれる有形成分、例えば尿中に含まれる血球や組織細胞などは、人の健康と密接な関係があり、臨床検査の領域で重要な検査項目の一つとなっている。
【0003】
従来、尿中の有形成分の分析は、尿試料を遠心分離により50倍程度に濃縮し、必要に応じて有形成分を染色した後、プレート上に標本を作成し、顕微鏡で観察することにより行われてきた。しかしながら、上記濃縮作業は全て用手によって実施されており、作業を担当する検査技師にとって大きな負担となっている。また、比較的小さい遠心力で、かつ用手で行うため濃縮度合いのばらつきが大きいという問題があった。更に、得られた濃縮試料を採取する作業においてもばらつきがあるため、顕微鏡観察に供する被検体の成分分布が必ずしも均一とならない場合があり、分析の再現性が悪いという問題もあった。
【0004】
これに対し、試料を濃縮せずに検査に供する方法として、たとえば、特開平5−296915号公報、特開平5−322885号公報、特開平10−185803号公報などにより、自動分析装置を用いる方法が提案されている。しかし、一部の非健常者を除いて尿中の有形成分の量が極めて少ないため、自動分析装置を用いても、多数の画像を観察あるいは画像解析しなければならないため、多くの時間と手数を必要とするという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記の現状に鑑み、尿試料などの被検体を濃縮する工程を省き、濃縮にともなう作業手間と分析結果の再現性不良といった問題を解消するとともに、濃縮することなく撮影して得られる多数の画像を、確実にかつ迅速簡便に観察あるいは解析し得るようにするための画像処理方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明によると上記課題は、次のようにして解決される。
(1) 被写体画像の部分画像を、撮影範囲が重ならないように複数枚撮影し、これらの部分画像の任意の枚数を重ね合わせることによって合成画像を作成することを特徴とする画像の処理方法とする。
【0007】
(2) 上記(1)項において、前記複数枚の部分画像を、同じ大きさのものとするとともに、同じ画素数で構成する。
【0008】
(3) 上記(1)項または(2)項において、前記部分画像を、デジタルデータに変換し、所定の複数色で構成される格子状の画像として形成する。
【0009】
(4) 上記(3)項において、前記所定の複数色を、赤、緑、青の3原色とする。
【0010】
(5) 上記(4)項において、前記部分画像から合成画像を作成する方法を、次の手順で行う。
a)合成しようとする複数の部分画像の中から、任意の1枚Aを取り出して、赤、緑、青の3原色それぞれについて、画像中におけるすべての画素の強度を調べ、どのレベルの強度の出現頻度が最も高いかを見出す。
b)赤、緑、青を、前項で見出した、それぞれの原色についての出現頻度が最も高い強度の割合で合成した色を背景色とする。
c)前記1枚Aの部分画像における、それぞれの画素について、その画素における赤、緑、青の3原色のそれぞれについて、前記背景色における赤、緑、青の強度の値を差引くことにより、それぞれの3原色について、背景色における原色よりも小さい強度を有する画素のマイナス値、および大きい強度を有する画素のプラス値を求める。
d)部分画像のうち前記1枚Aと異なる他の1枚Bを除く、他のすべての部分画像についても、同様にしてその部分画像における各画素における3原色のそれぞれのマイナス値とプラス値を求める。
e)前記1枚Bを除く他のすべての部分画像について、同一座標の画素について、3原色のそれぞれについて、前記マイナス値とプラス値に基づいて、背景色における強度との差の合計を求める。
f)次いで、得られた各画素における合計値を、前記1枚Bの部分画像の対応する画素における赤、緑、青のそれぞれの強度の値と合算して、1枚の画像として生成することにより合成画像を作成する。
【0011】
(6) 上記(1)項〜(5)項のいずれかにおいて、用いる部分画像の枚数を、5〜30枚とする。
【0012】
(7) 上記(1)項〜(6)項のいずれかにおいて、前記被写体を、顕微鏡による検査時に用いるプレート上に広がり得る、有形成分を含む液体とする。
【0013】
(8) 上記(7)項において、前記有形成分を含む液体を、臨床検査用体液、水質分析用の水、環境分析用の水のいずれかとする。
【0014】
(9) 上記(8)項において、前記臨床検査用体液を、尿、血液、髄液、精液、関節液、腹水のいずれかとする。
【0015】
(10) 上記(7)項において、前記有形成分を含む液体における有形成分の識別を容易にするため、この有形成分を染色して用いる。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明は、被写体画像の部分画像を、撮影範囲が重ならないように複数枚撮影し、これらの部分画像の任意の枚数を重ね合わせることによって合成画像を作成することを特徴とする画像の処理方法である。
【0017】
被写体は、顕微鏡による検査時に用いるプレート上に広がり得る、有形成分を含む液体が対象となる。撮影範囲が重なった場合は、その部分における有形成分を重複して計数することになり、正確な計数ができない。有形成分としては、たとえば、血球、細胞、微生物その他各種粒子があり、これら有形成分を含む液体の代表的なものとしては、臨床検査用体液、水質分析用の水道水、環境分析用のダム水などがある。
【0018】
臨床検査用体液としては、たとえば尿、血液、髄液、精液、関節液、腹水などがあげられる。
【0019】
被写体画像の部分画像の撮影方法を尿を例にして以下に説明する。
先ず、採取した尿を透光性のプレート上に適量を滴下し、その上にカバーグラスを重ねて置き、撮影用被写体を作製する。透光性プレートの材質としては、ガラスやプラスチック製のものが好適に使用できる。撮影用被写体を作成する際に、有形成分の識別を容易にする目的で染色液を用いて有形成分の染色を、必要に応じて行なってもよい。
【0020】
この被写体の一部分を、CCDカメラ等の撮影装置で撮影し、デジタルデータの電気信号に変換し、赤緑青の3原色で構成された格子状の画像(ビットマップ画像)として、半導体メモリや固定磁気ディスク等の記憶装置に保存する。撮影の手段としては、デジタルカメラ、CCDカラービデオカメラ等が挙げられ、操作性の点でオートフォーカス機能を有するカメラが好ましい。
【0021】
1枚に撮影される被写体の面積は特に制限されないが、撮影するカメラの能力や設定した倍率に依存して決まる。例えば、生物顕微鏡(オリンパス光学社製BX−50)に20倍の対物レンズを装着して、CCDカメラ(ソニー社製XC−003)で撮影する場合には被写体の撮影範囲が0.0432mmとなる(横0.24mm、縦0.18mm)。
【0022】
詳しくは、プレート面と平行にカメラまたは被写体を移動し、被写体の撮影した範囲が重ならない別の一部分を上記同様に撮影し、保存する。
撮影範囲が重ならないよう被写体を移動する方法は、手動で行ってもよいが例えばステッピングモータ、サーボモータやリニアモータなどを使用して自動的に行うことが好ましい。撮影の移動間隔は上記撮影範囲が重ならないよう考慮して決めればよく、通常撮影範囲の縦、横幅の1.1〜10倍であり、さらに移動の精度や効率を考慮すると1.5〜5倍が好適である。
【0023】
以上の操作を繰り返し行うことで、複数の部分画像を撮影して記憶装置に保存する。部分画像を撮影するコマ数は、被写体に含まれる有形成分の濃度に応じて2枚以上で任意に決めればよいが、通常3〜500コマであり、再現性や作業効率の観点で10〜200コマの範囲で選択されるのが好適である。
【0024】
各撮影点においてカメラから得られた画像の電気信号を記憶装置に保存する方法は特に制限なく公知の技術を使用することができるが、赤、緑、青の3原色で構成される小さな光の点の格子状の並び(ビットマップ画像)として記録する方法が一般的である。例示すると、CCDカメラより得られた画像の電気信号をコンピュータに取りつけられた画像取込み回路基板(エイアンドティー社製KP1400)にて量子化し、被写体の部分画像をビットマップ画像としてコンピュータ上の記憶装置のRAMに保存する方法が挙げられる。
【0025】
本発明において、部分画像から合成画像を作成する方法は、次の方法が推奨される。
まず、記憶装置に保存した合成しようとする複数のビットマップ画像の中から任意の1枚Aを取り出して、赤、緑、青の3原色それぞれについて、画像中におけるすべての画素の強度を調べ、それに基づいて度数分布図を作成し、どのレベルの強度の出現頻度が最も高いかを見出す。
【0026】
次いで、赤、緑、青を、先に見出したそれぞれの原色についての出現頻度が最も高い強度の割合で合成した色を背景色とする。
【0027】
次に前記1枚Aの部分画像における、それぞれの画素について、その画素における赤、緑、青の3原色のそれぞれについて、前記背景色における赤、緑、青の強度の値を差引くことにより、それぞれの3原色について、背景色における原色よりも小さい強度を有する画素のマイナス値、および大きい強度を有する画素のプラス値を求める。
【0028】
部分画像のうち前記1枚Aと異なる他の1枚Bを除く、他のすべての部分画像についても、同様にしてその部分画像における各画素における3原色のそれぞれのマイナス値とプラス値を求める。
さらに前記1枚Bを除く他のすべての部分画像について、同一座標の画素について、3原色のそれぞれについて、前記マイナス値とプラス値に基づいて、背景色における強度との差の合計を求める。
【0029】
次いで、得られた各画素における合計値を、前記1枚Bの部分画像の対応する画素における赤、緑、青のそれぞれの強度の値と合算して、1枚の画像として生成することにより合成画像を作成する。
【0030】
本発明において、保存する複数の部分画像を、同じ大きさのものとするとともに、同じ画素数(同じ数の小さな点の配置すなわちビットマップ)で構成することにより、部分画像を合成する際に部分画像の一部を切り取って抽出したり、あるいは一部を削除したりするような画像加工の操作を行うことなく、合成しようとする複数の部分画像を同一の処理操作で重ね合せることができる。
【0031】
本発明において、合成画像を作成する際に重ね合せる部分画像の数は、被写体に含まれる有形成分の濃度や合成した画像の観察などを考慮して任意に決めることができ、通常3〜100枚である。さらに、本発明では被写体中の有形成分濃度が低い場合に特に大きな効果が得られること、また重ね合せの数が多くなり過ぎると合成画像の背景がノイズの影響を受けやすくなることなどを考慮すると、重ね合せる部分画像の数は5〜30の範囲がより好適である。
【0032】
【実施例】
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1
(部分画像の撮影)
尿カップに採取された尿を、ピペットにより25マイクロリットル分取し、縦26mm横76mm厚み1.5mmのプレート上に25マイクロリットル滴下した。滴下した尿の上に縦22mm横22mm厚み0.17mmのカバーグラスを載せ、尿を均一に広げ、観察用スライドを作製した。
できあがった観察用スライドを生物顕微鏡(オリンパス社製BX−50)の観察ステージに固定し、観察ステージを手動により、前後、左右、上下に動かして位置を調整した。
【0033】
顕微鏡に装着した対物レンズは、20倍の対物レンズ(オリンパス社製UPlanFl20x)である。顕微鏡には、カメラアダプタを取り付け、CCDカメラ(ソニー社製XC−003)を取り付けた。
本実施例での機器構成で得られる画像の被写体におけるサイズは、横240マイクロメートル、縦180マイクロメートルであった。
【0034】
観察ステージを前後左右方向に0.5mmずつ移動させて、縦横10×10の撮影点に移動し、それぞれの撮影点において上下方向のレンズ移動を行い、スライド上の尿中有形成分に対し焦点を合わせ、CCDカメラ(ソニー社製XC−003)を用いて撮影を行った。
【0035】
それぞれの撮影点においてCCDカメラで得られた画像の電気信号を、コンピュータに取り付けられた画像取り込み回路基板(エイアンドティー社製KP1400)にて量子化し、被写体の部分画像を赤緑青3原色のデータの格子状の集まりとして、コンピュータ上のRAM(ランダムアクセスメモリ)に保存した。
上記手順を繰返し行うことで、合計100枚の画像をコンピュータ上のRAMに保存した。
こうして得られた部分画像のうち10枚分を図1〜図10に示す。
【0036】
(合成画像の作成)
最初に、合成しようとする10枚のビットマップ画像の中から2枚目を取り出して、赤、緑、青の3原色それぞれについて、画像中での強度(密度)によるヒストグラムを作成し、どの強度(密度)の出現頻度が最も高いかを割り出した。赤、緑、赤のそれぞれで出現頻度が最も高い強度(密度)の割合で合成した色を背景色とした。次に、記憶装置に保存された2枚目の部分画像のそれぞれの画素について背景色の赤、緑、青の強度の値を差引くことにより、背景色より低い強度を持つ画素はマイナスの値として、背景色より高い強度を持つ画素はプラスの値として求めた。3〜10枚目の部分画像に対して、同様の操作を行って合成しようとする全ての部分画像についてそれぞれ背景色との差を求めた。
【0037】
さらに、重ね合せる2〜10枚目の部分画像のビットマップの同じ位置(同一座標)の画素に対して、それぞれの部分画像で求めた背景色との差の合計を求めた。こうして得られた各画素での合計値を、1枚目の部分画像の対応する画素の赤、緑、青の強度の値と合算して1枚の画像として生成することにより合成画像を作成した。
以上の操作を、図1〜図10に示す10枚の部分画像に対して行って得た合成画像を図11に示す。
【0038】
実施例2
実施例1で得られた合成画像をコンピュータの表示装置に表示して、赤血球と白血球の個数を計数した。その結果を表1に示す。
また、同時に細胞の形態を観察したところ、上皮細胞は認められなかった。合成前の部分画像10枚についてもそれぞれ赤血球、白血球、細胞の個数を計数し、細胞の形態を観察した結果を表1に示す。合成画像中の有形成分の数は部分画像中の有形成分の合計と一致した。
【0039】
【表1】
Figure 2004077452
【0040】
実施例3
実施例1に示したと同様の操作によって、実施例1で得られた100枚の部分画像のうち88枚について11枚ずつ合成し、さらに残り12枚の部分画像を同様の操作で合成して、合わせて9枚の合成画像を得た。合成画像をコンピュータの表示装置の一画面に9枚表示させたところ、全ての画像中の有形成分を画面のスクロールなしに一望することができた。
【0041】
比較例1
実施例1で得られた100枚の部分画像をコンピュータの表示装置に一画面9枚ずつ表示させたところ、合計12画面にまたがった。100枚の部分画像を見るためには画面をスクロールする必要があった。
【0042】
実施例4
尿カップに採取された尿を、ピペットにより25マイクロリットル分取し、あらかじめ100マイクロメートルの高さ方向の空間を空けて固定されたガラス板とカバーグラスの隙間に25マイクロリットル滴下した。滴下された尿は毛細管現象により、ガラス板とカバーグラスの隙間を広がっていき、観察用スライドができあがった。
以降の操作は実施例1と同様に行ない、10枚の部分画像に対して合成画像を作成した。部分画像10枚を図12〜図21に、また合成画像を図22に示す。この合成画像により、尿中の上皮細胞を容易に観察することができた。
【0043】
実施例5
自動焦点機能を持った尿中有形成分分析装置(エイアンドティー社製UM01)に、試験管に移した尿検体を架設し分析装置の取扱説明書に従って分析操作を行った。
分析装置による自動分析が完了して、1つの検体に関して100枚の部分画像データを得た。この部分画像は顕微鏡で撮影した実施例1と同様のものであった。得られた画像データを光磁気ディスクを介して、実施例1で画像合成を行ったコンピュータのRAMに取り込んだ。以降の操作は実施例1と同様に行って、部分画像10枚ずつを合成して、図23〜62に示す40枚の部分画像から図63〜図66に示す4枚の合成画像を得た。
【0044】
できあがった合成画像をコンピュータの表示装置に表示して、赤血球、白血球、細胞などの個数を計数した。また、細胞の形態を観察した。
図6のように合成画像を表示することで、大きな画面で容易に形態観察や細胞の個数を数えることができた。
【0045】
【発明の効果】
本発明によれば、下記の効果が奏せられる。
(1) 請求項1記載の発明によれば、次のような各種の優れた効果がみられる。
a)試料の濃縮工程が不必要であるため、検査技師にとって、従来大きな負担となっていた濃縮作業における手数が省けるとともに、濃縮にともなうばらつきや再現性の不良が解消される。
【0046】
b)従来、試料を濃縮せずに検査に供する方法として公知であった自動分析装置を用いる方法と対比して、多数の画像を合成画像として、迅速に簡便かつ確実に観察あるいは解析することができる。
すなわち、たとえば有形成分の濃度が低い被写体の場合でも、多数の部分画像を観察する必要がなく、合成画像として、被写体中の有形成分をまとめて観察や計数を行うことができる。
【0047】
c)多数の部分画像を対象とする場合でも、1枚ないし少数の合成画像を表示すればよいため、複数枚の画像を一度に表示する場合においても、1枚当りの表示面積を大きくとることができることから、有形成分の観察や計数を行うことが容易である。
さらに、合成画像をコンピュータによる画像解析ソフトに供することにより、簡便に、自動的に有形成分の計数や形態判別などを行うことができる。
【0048】
(2) 請求項2記載の発明によれば、部分画像の一部を切り取って抽出したり、一部を削除したりするような面倒な画像加工の操作を行うことなく合成画像を作成することができる。
【0049】
(3) 請求項3記載の発明によれば、デジタルデータの電気信号を利用して、合成画像を正確かつ簡便に作成することができる。
【0050】
(4) 請求項4記載の発明によれば、合成画像の作成が簡単である。
【0051】
(5) 請求項5記載の発明によれば、背景色という概念を導入することにより、部分画像の枚数が多い場合においても、効率よく、かつ正確に合成画像を作成することができる。
【0052】
(6) 請求項6記載の発明によれば、本発明の効果が、良好に発揮されるとともに、部分画像の枚数が過多となり、ノイズの悪影響を受けることを防止することができる。
【0053】
(7) 請求項7記載の発明によれば、顕微鏡と撮影装置を用いて、部分画像を簡単に得ることができる。
【0054】
(8) 請求項8記載の発明によれば、本発明の効果が、有効に発揮される。
【0055】
(9) 請求項9記載の発明によれば、臨床検査用体液の場合は、一般に被検体の数も多く、かつ特に高精度を要求される場合が多く、本発明を最も効果的に供することができる。
【0056】
(10) 請求項10記載の発明によれば、合成画像における有形成分の観察が容易となり、計数や分析を効率的に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1における10枚の部分画像の1つを示す。
【図2】実施例1における10枚の部分画像の他の1つを示す。
【図3】実施例1における10枚の部分画像のさらに他の1つを示す。
【図4】実施例1における10枚の部分画像のさらに他の1つを示す。
【図5】実施例1における10枚の部分画像のさらに他の1つを示す。
【図6】実施例1における10枚の部分画像のさらに他の1つを示す。
【図7】実施例1における10枚の部分画像のさらに他の1つを示す。
【図8】実施例1における10枚の部分画像のさらに他の1つを示す。
【図9】実施例1における10枚の部分画像のさらに他の1つを示す。
【図10】実施例1における10枚の部分画像のさらに他の1つを示す。
【図11】図1〜図10に示した10枚の部分画像の合成画像を示す。
【図12】実施例4における10枚の部分画像の1つを示す。
【図13】実施例4における10枚の部分画像の他の1つを示す。
【図14】実施例4における10枚の部分画像のさらに他の1つを示す。
【図15】実施例4における10枚の部分画像のさらに他の1つを示す。
【図16】実施例4における10枚の部分画像のさらに他の1つを示す。
【図17】実施例4における10枚の部分画像のさらに他の1つを示す。
【図18】実施例4における10枚の部分画像のさらに他の1つを示す。
【図19】実施例4における10枚の部分画像のさらに他の1つを示す。
【図20】実施例4における10枚の部分画像のさらに他の1つを示す。
【図21】実施例4における10枚の部分画像のさらに他の1つを示す。
【図22】図12〜図21に示した10枚の部分画像の合成画像を示す。
【図23】実施例5における40枚の部分画像の1つを示す。
【図24】実施例5における40枚の部分画像の他の1つを示す。
【図25】実施例5における40枚の部分画像のさらに他の1つを示す。
【図26】実施例5における40枚の部分画像のさらに他の1つを示す。
【図27】実施例5における40枚の部分画像のさらに他の1つを示す。
【図28】実施例5における40枚の部分画像のさらに他の1つを示す。
【図29】実施例5における40枚の部分画像のさらに他の1つを示す。
【図30】実施例5における40枚の部分画像のさらに他の1つを示す。
【図31】実施例5における40枚の部分画像のさらに他の1つを示す。
【図32】実施例5における40枚の部分画像のさらに他の1つを示す。
【図33】実施例5における40枚の部分画像のさらに他の1つを示す。
【図34】実施例5における40枚の部分画像のさらに他の1つを示す。
【図35】実施例5における40枚の部分画像のさらに他の1つを示す。
【図36】実施例5における40枚の部分画像のさらに他の1つを示す。
【図37】実施例5における40枚の部分画像のさらに他の1つを示す。
【図38】実施例5における40枚の部分画像のさらに他の1つを示す。
【図39】実施例5における40枚の部分画像のさらに他の1つを示す。
【図40】実施例5における40枚の部分画像のさらに他の1つを示す。
【図41】実施例5における40枚の部分画像のさらに他の1つを示す。
【図42】実施例5における40枚の部分画像のさらに他の1つを示す。
【図43】実施例5における40枚の部分画像のさらに他の1つを示す。
【図44】実施例5における40枚の部分画像のさらに他の1つを示す。
【図45】実施例5における40枚の部分画像のさらに他の1つを示す。
【図46】実施例5における40枚の部分画像のさらに他の1つを示す。
【図47】実施例5における40枚の部分画像のさらに他の1つを示す。
【図48】実施例5における40枚の部分画像のさらに他の1つを示す。
【図49】実施例5における40枚の部分画像のさらに他の1つを示す。
【図50】実施例5における40枚の部分画像のさらに他の1つを示す。
【図51】実施例5における40枚の部分画像のさらに他の1つを示す。
【図52】実施例5における40枚の部分画像のさらに他の1つを示す。
【図53】実施例5における40枚の部分画像のさらに他の1つを示す。
【図54】実施例5における40枚の部分画像のさらに他の1つを示す。
【図55】実施例5における40枚の部分画像のさらに他の1つを示す。
【図56】実施例5における40枚の部分画像のさらに他の1つを示す。
【図57】実施例5における40枚の部分画像のさらに他の1つを示す。
【図58】実施例5における40枚の部分画像のさらに他の1つを示す。
【図59】実施例5における40枚の部分画像のさらに他の1つを示す。
【図60】実施例5における40枚の部分画像のさらに他の1つを示す。
【図61】実施例5における40枚の部分画像のさらに他の1つを示す。
【図62】実施例5における40枚の部分画像のさらに他の1つを示す。
【図63】図23〜図32に示した10枚の部分画像の合成画像を示す。
【図64】図33〜図42に示した10枚の部分画像の合成画像を示す。
【図65】図43〜図52に示した10枚の部分画像の合成画像を示す。
【図66】図53〜図62に示した10枚の部分画像の合成画像を示す。

Claims (10)

  1. 被写体画像の部分画像を、撮影範囲が重ならないように複数枚撮影し、これらの部分画像の任意の枚数を重ね合わせることによって合成画像を作成することを特徴とする画像の処理方法。
  2. 前記複数枚の部分画像を、同じ大きさのものとするとともに、同じ画素数で構成したことを特徴とする請求項1記載の画像の処理方法。
  3. 前記部分画像を、デジタルデータに変換し、所定の複数色で構成される格子状の画像として形成することを特徴とする請求項1または2に記載の画像の処理方法。
  4. 前記所定の複数色を、赤、緑、青の3原色としたことを特徴とする請求項3記載の画像の処理方法。
  5. 前記部分画像から合成画像を作成する方法を、次の手順で行うことを特徴とする請求項4記載の画像の処理方法。
    a)合成しようとする複数の部分画像の中から、任意の1枚Aを取り出して、赤、緑、青の3原色それぞれについて、画像中におけるすべての画素の強度を調べ、どのレベルの強度の出現頻度が最も高いかを見出す。
    b)赤、緑、青を、前項で見出した、それぞれの原色についての出現頻度が最も高い強度の割合で合成した色を背景色とする。
    c)前記1枚Aの部分画像における、それぞれの画素について、その画素における赤、緑、青の3原色のそれぞれについて、前記背景色における赤、緑、青の強度の値を差引くことにより、それぞれの3原色について、背景色における原色よりも小さい強度を有する画素のマイナス値、および大きい強度を有する画素のプラス値を求める。
    d)部分画像のうち前記1枚Aと異なる他の1枚Bを除く、他のすべての部分画像についても、同様にしてその部分画像における各画素における3原色のそれぞれのマイナス値とプラス値を求める。
    e)前記1枚Bを除く他のすべての部分画像について、同一座標の画素について、3原色のそれぞれについて、前記マイナス値とプラス値に基づいて、背景色における強度との差の合計を求める。
    f)次いで、得られた各画素における合計値を、前記1枚Bの部分画像の対応する画素における赤、緑、青のそれぞれの強度の値と合算して、1枚の画像として生成することにより合成画像を作成する。
  6. 用いる部分画像の枚数を、5〜30枚とすることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の画像の処理方法。
  7. 前記被写体を、顕微鏡による検査時に用いるプレート上に広がり得る、有形成分を含む液体としたことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の画像の処理方法。
  8. 前記有形成分を含む液体を、臨床検査用体液、水質分析用の水、環境分析用の水のいずれかとしたことを特徴とする請求項7記載の画像の処理方法。
  9. 前記臨床検査用体液を、尿、血液、髄液、精液、関節液、腹水のいずれかとしたことを特徴とする請求項8記載の画像の処理方法。
  10. 前記有形成分を含む液体における有形成分の識別を容易にするため、この有形成分を染色して用いることを特徴とする請求項7記載の画像の処理方法。
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