JP2004071323A - Color cathode-ray tube and its manufacturing method - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、シャドウマスクを備えたカラー陰極線管及びこのカラー陰極線管の製造方法に係り、特に、画面全体にわたって輝度を向上する構造を備えたシャドウマスク及びこの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、カラー陰極線管は、ほぼ矩形状のパネル及びファンネルを有した真空外囲器を備えている。パネルの有効部内面には、蛍光体スクリーンが形成されている。また、真空外囲器内には、蛍光体スクリーンに対向して、ほぼ矩形状のシャドウマスクが配置されている。シャドウマスクは、蛍光体スクリーンに対向したほぼ矩形状の有効面を有し、この有効面には、多数の電子ビーム通過開孔が所定の配列で形成されている。
【0003】
一方、ファンネルのネック内には、電子ビームを放出する電子銃構体が配設されている。電子銃構体から放出された3電子ビームは、ファンネルの外側に装着された偏向ヨークから発生された偏向磁界により偏向され、シャドウマスクの電子ビーム通過開孔を介して蛍光体スクリーンを水平方向及び垂直方向に走査する。これにより、カラー画像が表示される。この際、シャドウマスクの各開孔は、電子銃構体から放出された3電子ビームを選別して、蛍光体スクリーンを構成する所望の3色蛍光体層に入射させる。
【0004】
シャドウマスクの電子ビーム通過開孔の形状には、大別して円形状と矩形状の2種類があり、文字や図形を表示するディスプレイ管では、主として円形状の開孔を有したシャドウマスクが用いられている。また、一般家庭で用いられる民生用カラー受像管では、主として矩形状の開孔を有したシャドウマスクが用いられている。いずれの場合でも、各開孔は、基本的に、シャドウマスクの蛍光体スクリーンと対向する面に開口した大孔と、電子銃構体と対向する面に開口した小孔と、を互いに連通した連通孔によって構成されている。
【0005】
このようなカラー陰極線管の重要な特性の一つとして、画面の輝度が挙げられる。従来からカラー陰極線管の輝度を向上させるために種々の技術が検討されてきたが、現在継承されている技術として、蛍光体スクリーンの電子銃構体側に配置したメタルバック層の採用や、各種高輝度蛍光体の使用などが挙げられる。
【0006】
また、近年、大画面化に対応するため、カラー陰極線管のEbと呼ばれる高圧電圧を上げることにより、輝度を向上する方法も取られている。このEbは、カラー陰極線管の蛍光体スクリーン、シャドウマスク、及びファンネルの内面に印加される電圧であり、Ebを上げることにより電子ビームの速度を上げ蛍光体への衝突エネルギを上げることができる。その結果、蛍光体による輝度が向上する。
【0007】
しかしながら、Ebを上げた場合、偏向ヨークから発生した偏向磁界を通る電子ビームの通過時間が短くなり、その分、電子ビームの偏向範囲が小さくなる。したがって、この場合、偏向電力を大きくする必要があり、省エネルギの点から望ましくない。
【0008】
更に、実用化には至っていないが、従来からフォーカスマスクと呼ばれる方法で輝度を向上させる試みがなされてきた。以下、フォーカスマスクの原理について説明する。
【0009】
現在主流とされているカラー陰極線管は、前記したように、その内部に色選択電極として機能するシャドウマスクを備えている。そして、電子銃構体から放出された電子ビームは、偏向磁界により偏向された後、その一部がシャドウマスクの開孔を通過して蛍光体に衝突する。この際、電子銃構体から放出された電子ビームの内、シャドウマスクの開孔を通過する電子ビームは全体の約20%であり、残りの約80%はシャドウマスクに衝突するだけで画面の輝度には寄与していない。フォーカスマスクは、このようなシャドウマスクに衝突する電子ビームの一部を蛍光面に到達させることを目的としている。
【0010】
具体的に述べると、フォーカスマスクでは、シャドウマスクの電子銃構体側の表面に電極が配置されている。そして、この電極にシャドウマスクと別電位を与え、シャドウマスクと電極とで4極子レンズを構成し、この4極子レンズによりシャドウマスクに衝突する電子ビームの軌道を変え、電子ビームを蛍光体まで導くように構成されている。
【0011】
このフォーカスマスクの構造は、例えば、特開昭52−87970号公報、特開昭52−87972号公報、特開昭52−89068号公報、特開昭56−3951号公報、米国特許第4,427,918号に開示されているように、シャドウマスクの電子銃構体側の面に絶縁層を配置し、絶縁層の上に電極を形成した構造が提案されており、その製造方法は、特開昭63−62129号公報などに開示されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開昭52−87970号公報、特開昭52−87972号公報、特開昭52−89068号公報、特開昭56−3951号公報に示されている構成では、両電極が金属板で形成されているため、これら2枚の電極を画面全域に亘って正確に位置決めすることは困難となる。
【0013】
また、上述した公知文献では、他の構成として、すだれ状の2枚の電極を直交させて配置することでシャドウマスクの開孔を形成しているが、このような構造ではシャドウマスクの曲面を形成することが困難となる。同時に、シャドウマスクの開孔を、開孔の縦方向に1/2ピッチずつずらして配列したスタガ状にすることは実質的に不可能である。開孔をスタガ状に配列できない場合、画面上にモアレと呼ばれる干渉縞が発生し、画面の表示品位を大きく劣化させることになり、実現性は低い。
【0014】
また、米国特許第4,427,918号に示された構造では、シャドウマスクの開孔列方向に延びた無孔部の高さを他の部分よりも高くしたリッジと呼ばれる部分を形成し、その上に電極が形成されている。このような構造では、電極の形状を部分的に変更することは実質的に不可能となる。そのため、画面中央部と画面周辺部とで異なる電極配置にすることは困難であり、カラー陰極線管に使用した場合、画面全体で良好な電子ビーム集束効果が得られるとは考えられない。
【0015】
また、このような構造では、従来よりも板厚が厚いシャドウマスク材を使用した場合と同じことになり、画面の周辺部に偏向された電子ビームの一部がシャドウマスクのリッジ部に衝突する恐れがある。この場合、一般的にケラレと呼ばれるシャドウマスク板厚による影が発生する。そのため、画面周辺での輝度向上は低下すると予想できる。
【0016】
上述したように、従来から提案されているフォーカスマスクでは、電極形成に高い精度が要求されるとともに、シャドウマスク面を所望の形状に成形することが困難となる。また、電極の形成自由度が低く、電子ビームの制御が実質的に不可能であるといった問題がある。
【0017】
この発明は、上述した課題に鑑みなされたものであって、その目的は、画面全域に亘って電子ビームのフォーカス特性を向上することが可能であるとともに、画面全域の輝度を向上することが可能なカラー陰極線管及びこのカラー陰極線管の製造方法を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】
この発明の第1の様態によるカラー陰極線管は、
内面に蛍光体スクリーンが配置されたパネルを有した外囲器と、
前記外囲器内に配設され、前記蛍光体スクリーンに向けて電子ビームを放出する電子銃構体と、
前記蛍光体スクリーンに対向して配設されているとともに、前記電子銃構体から放出された電子ビームを選別する複数の開孔を有したシャドウマスクと、
を備え、
前記シャドウマスクの電子銃構体側の表面上には、前記開孔の両側に位置し、電子ビームの照射により帯電して電子ビームに作用する電子レンズを形成するパターン化された突状部が設けられ、
前記突状部は、誘電体層と、前記誘電体層より低い体積抵抗率を有するとともに前記誘電体層の上に積層された低抵抗層と、を有して形成されたことを特徴とする。
【0019】
また、この発明の第2の様態によるカラー陰極線管の製造方法は、
電子銃構体から放出された電子ビームを選別する複数の開孔を有したシャドウマスクを備えたカラー陰極線管の製造方法において、
前記シャドウマスクの電子銃構体側の表面上において、前記開孔の両側に位置し、電子ビームの照射により帯電して電子ビームに作用する電子レンズを形成するストライプ状の突状部は、
開孔列が形成された板状のマスク基材の電子銃構体側となる表面上で前記各開孔列の両側に誘電体材料を含むペーストをストライプ状に塗布して乾燥し、誘電体層を形成し、
前記誘電体層より低い体積抵抗率を有する低抵抗材料を含むペーストを前記誘電体層上にストライプ状に塗布して乾燥し、低抵抗層を形成し、
前記誘電体層及び前記低抵抗層を焼成することによって形成することを特徴とする。
【0020】
このカラー陰極線管によれば、動作時、突状部に電子ビームが照射されると、誘電体層は、例えばマイナスに帯電する。これにより、誘電体層は、電子ビームに作用する電子レンズを形成する。電子ビームは、シャドウマスクの開孔を通過する際、この開孔の両側に設けられた誘電体層間を通り、これらの誘電体層により両側から反発力を受けて集束する。これにより、開孔に向かう電子ビームのうち、シャドウマスクに衝突していた一部を、開孔を通過させることが可能となる。したがって、開孔を通過する電子ビーム量が増加し、蛍光体スクリーンに達する電子ビームの密度を上げ、画面の輝度を向上することができる。
【0021】
また、このカラー陰極線管によれば、開孔の両側に設けた誘電体層により、電子ビームを集束する構成であることから、従来のような電極を設ける必要がなく、かつ、これらの電極同士を位置合わせすることも不要となる。
【0022】
さらに、各突状部は、誘電体層の上層に誘電体層より低抵抗な低抵抗層を有している。このため、誘電体層の帯電量すなわち電子ビームへの作用力を調整することができ、電子ビームの集束状態を容易に制御することが可能となる。すなわち、突状部に電子ビームが照射されて誘電体層に帯電した電荷は、低抵抗層を通じて移動する。これにより、突状部に帯電する電荷量を均一化することができる。また、突状部に帯電した電荷は、低抵抗層を通じて迅速に除電されるため、残像の発生を低減することが可能となる。
【0023】
したがって、画面全域で良好なフォーカス状態を得ることができるとともに輝度の向上したカラー陰極線管を提供することができる。
【0024】
さらに、このカラー陰極線管の製造方法によれば、マスク基材に低抵抗層及び誘電体層を含む突状部を形成した後、マスク基材を成形することから、所望形状のシャドウマスクを容易に得ることができる。また、マスク基材上に突状部を形成する際、その突状部の幅、開孔に対する位置等を自由に調整することが可能である。これは、シャドウマスクの中央部と周辺部とで開孔に対する突状部の位置にグレードを付け、シャドウマスク曲面、及び、電子ビームの集束状態に合わせた配置とすることを可能とするものである。
【0025】
したがって、容易に製造することができ、しかも、画面全域で良好なフォーカス状態を得ることができるとともに輝度の向上したカラー陰極線管を製造することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、この発明の実施の形態に係るカラー陰極線管及びその製造方法について詳細に説明する。
【0027】
図1に示すように、カラー陰極線管は、真空外囲器10を備えている。この真空外囲器10は、周縁にスカート部2を有し外面がほぼ矩形状のパネル1と、パネル1のスカート部2に連接されたファンネル4と、ファンネル4の小径部に連接された円筒状のネック3と、を有している。蛍光体スクリーン6は、パネル1の内面に配置されている。偏向ヨーク7は、ネック3からファンネル4にかけてその外周に装着され、水平偏向コイル、及び垂直偏向コイルを含んで構成されている。
【0028】
インライン型電子銃構体9は、ネック3の内部に配設されている。この電子銃構体9は、同一水平面上を通るセンタービーム8Gおよびその両側の一対のサイドビーム8B,8Rからなる水平軸X方向に一列に配置された3電子ビーム8(B,G,R)を管軸Z方向に放出する。パネル1とファンネル4との結合部分の内側には、外部磁界を遮蔽するインナーシールド11が配置されている。
【0029】
シャドウマスク12は、真空外囲器10内において蛍光体スクリーン6に対向して配設され、矩形状のマスクフレーム14に取り付けられている。このシャドウマスク12は、後述するように、色選別用の多数の電子ビーム通過開孔(以下、開孔と称する)が形成されたマスク主面20と、マスク主面20の周縁から管軸Z方向に沿って延出しているとともにマスクフレーム14に固定されたスカート部18と、を有し、プレス成形により形成されている。シャドウマスク12は、マスクフレーム14に固定された弾性支持体15をパネル1のスカート部2の内面に突設されたスタッドピン17と係合することにより、パネル1に対して脱着自在に支持されている。
【0030】
なお、真空外囲器10及びシャドウマスク12は、円筒状のネック3の中心軸からパネル1の中心を通って延びる管軸Zと、管軸Zと直交して延びる長軸(水平軸)Xと、管軸Z及び長軸Xと直交して延びる短軸(垂直軸)Yと、を有している。
【0031】
上述したような構成のカラー陰極線管では、電子銃構体9から放出された3電子ビーム8B、8G、8Rは、偏向ヨーク7により発生された偏向磁界すなわちピンクッション型の水平偏向磁界と、バレル型の垂直偏向磁界とによって形成された非斉一磁界により、水平軸X方向及び垂直軸Y方向に偏向され、シャドウマスク12の開孔を介して蛍光体スクリーン6を水平方向及び垂直方向に走査する。これにより、カラー画像が表示される。
【0032】
図2に示すように、蛍光体スクリーン6は、それぞれパネル1の短軸Y方向に延びているとともに長軸X方向に所定の隙間を置いて並列に並んだ複数のストライプ状の黒色光吸収層40と、それぞれ光吸収層40間の隙間に設けられ短軸Y方向に延びたストライプ状の3色蛍光体層42B、42G、42Rと、を有している。
【0033】
図1および図3の(a)及び(b)に示すように、シャドウマスク12は、プレス成形により形成され、なだらかなドーム状に成形されたほぼ矩形状のマスク主面20と、マスク主面20の全周に亘って、マスク主面20の周縁21からマスク主面20に対してほぼ垂直な管軸Z方向に沿って延出したスカート部18と、を一体に備えている。マスク主面20は、多数の開孔列19が所定の配列ピッチで形成されたほぼ矩形状の有孔部20aと、この有孔部20aの周囲を囲んだ矩形枠状の無孔部20bとを有している。
【0034】
有孔部20aに設けられた複数の開孔列19は、それぞれ短軸Yとほぼ平行に延びているとともに長軸X方向に所定の配列ピッチでほぼ並列に設けられている。また、各開孔列19は、それぞれブリッジ32を介して複数個の開孔34を一列に並べて構成されている。各開孔34は、細長いほぼ矩形状に形成され、その幅方向がシャドウマスク12の長軸X方向と平行になるように、かつ、長手方向がシャドウマスクの短軸Y方向と平行になるように形成されている。また、各開孔34は、シャドウマスク12の蛍光体スクリーン側の表面に開口した大孔と、電子銃構体側の表面に開口した小孔と、を互いに連通させてなる連通孔によって構成されている。
【0035】
さらに、1つの開孔列19の開孔34は、隣合う他の開孔列19の開孔34に対して短軸Y方向に1/2ピッチずれて位置し、いわゆるスタガ状に配列されている。また、開孔列19の配列ピッチは、有孔部20aの中央部と、長軸X方向の周辺部とで異なる値に設定され、特に、有孔部20aの中央部から長軸X方向の周辺部に向かうにしたがって徐々に大きくなっている。
【0036】
この実施の形態において、シャドウマスク12は、板厚0.22mmのアンバー(Fe−36%Ni合金)で形成されている。また、各開孔列19における短軸Y方向の開孔ピッチは0.6mmであり、開孔列19の長軸X方向に沿った配列ピッチは、短軸Y付近で0.75mm、長軸X方向周辺部で0.82mmであり、マスク中心部から長軸X方向周辺部に近づくにしたがって大きくなるバリアブルピッチとした。
【0037】
また、開孔34を構成する大孔の幅方向の開孔寸法は、短軸Y上の開孔34で0.46mm、長軸X方向周辺部の開孔34で0.50mmとし、小孔の幅方向の開孔寸法は、短軸Y上の開孔で0.18mm、長軸X方向周辺部の開孔34で0.20mmとした。さらに、電子ビームが長軸X方向周辺部の開孔34に46°の偏向角度で入射する場合、長軸X方向周辺部の開孔34は、小孔に対して大孔が0.06mmだけ偏心した形状としている。
【0038】
一方、この実施の形態によれば、シャドウマスク12は、有孔部20aの電子銃構体側の表面に設けられた複数のストライプ状の突状部50を備えている。この突状部50は、誘電体層50Aと、この誘電体層50Aより低い体積抵抗率を有する低抵抗層(電荷移動層)50Bとを有して形成されている。この低抵抗層50Bは、誘電体層50Aの上に積層されている。
詳細に述べると、図4乃至図6に示すように、有孔部20aの電子銃構体側の表面において、隣合う開孔列19の間、すなわち、各開孔列19の両側には、それぞれストライプ状の突状部50が形成され、シャドウマスク12の短軸Yとほぼ平行な方向に沿って延びている。
【0039】
各突状部50は、ほぼ半円形の横断面形状を有し、例えば、長軸X方向に沿った幅(シャドウマスク12に接触する底辺の幅)50Wが約0.25〜0.3mm、高さ(シャドウマスク12に接触する底辺から管軸Z方向に沿った高さ)50Hが約0.03〜0.05mmに形成されている。なお、突状部50の横断面形状は、半円形に限らず、矩形等の他の形状としてもよい。
【0040】
各突状部50は、下層に配置された誘電体層50Aと、誘電体層50Aの上層に配置された低抵抗層50Bとを備えている。低抵抗層50Bは、誘電体層50Aの一部を露出するように配置されている。すなわち、低抵抗層50Bは、誘電体層50Aの幅より狭い幅を有している。これにより、誘電体層50Aは、少なくともその側部が低抵抗層50Bから露出されることになる。
【0041】
誘電体層50Aは、0.01以上0.03mm以下の厚さを有している。これに対して、低抵抗層50Bは、0.001以上0.01mm、好ましくは0.005以上0.01mm以下の厚さを有している。また、誘電体層50Aは、約0.3mm程度の幅を有している。これに対して、低抵抗層50Bは、約0.2mm程度の幅を有している。なお、低抵抗層50Bは、誘電体層50Aの幅と同等の幅を有していても良い。
また、誘電体層50Aは、ガラスを主成分とする絶縁物質を焼結することによって形成されている。好適な材料としては、リチウム系アルカリ硼珪酸ガラスの粉末であり、このガラス粉末をセルロース系のバインダー及び溶剤を混錬してなるガラスペーストをスクリーン印刷し、乾燥・焼結することによって誘電体層50Aが形成される。
【0042】
なお、表面粗さ、誘電率、及び体積抵抗率が適切であれば、リチウム系アルカリ硼珪酸ガラス粉末の他に、ビスマス系硼珪酸ガラス、鉛ガラス等の少なくとも1種類を主成分として用いることも可能である。これらのガラスには、表面粗さ、誘電率、及び体積抵抗率を調整するための顔料などの調整剤が含まれていても良い。
【0043】
この誘電体層50Aは、その平均表面粗さが0.2μm以下(好ましくは0.15μm以下)であり、また、その誘電率が3以上(好ましくは5以上)であり、しかも、その体積抵抗率が1.0E+12以上(好ましくは5.0E+12以上)1.0E+16Ω・cm以下である。
【0044】
一方、低抵抗層50Bは、金属性材料、すなわち導電物質を含有した導電ガラス、金属アルコキシドの転化物などを用いて形成される。この低抵抗層50Bは、その体積抵抗率が1.0E+12未満である。なお、低抵抗層50Bの幅は、誘電体層50Aの幅に対して適当に設定することにより、誘電体層50Aの露出面積を変更可能であり、誘電体層50Aの体積抵抗率や誘電率を考慮して決定される。
【0045】
なお、この平均表面粗さは、小坂製作所製表面粗さ計SE−30Hにより、カットオフ0.08mmの条件にて測定した。また、誘電率、及び体積抵抗率は、JIS C2141「電気絶縁用セラミック材料試験方法」に基づいて測定した。
【0046】
これら突状部50の開孔列19に対する配設位置は、有孔部20aの中央部と、有孔部20aの長軸X方向周辺部とで相違している。すなわち、図6の(a)に示すように、有孔部20aの中央部において、各突状部50は、隣合う2つの開孔列19間のほぼ中心に配置されている。有孔部20aの中央部では、電子ビーム8がシャドウマスク12の表面に対してほぼ垂直に入射するため、各開孔34の両側に位置した突状部50は、この開孔34に対して左右対称の設けられていることが望ましい。
【0047】
また、図6の(b)に示すように、有孔部20aの長軸X方向周辺部に設けられた突状部50は、有孔部20aの中央部に設けられた突状部50よりも、開孔列19に対して中央部よりに配置されている。すなわち、長軸X方向周辺部において、隣接する2つの開孔列19間に設けられた突状部50は、マスク中央側の開孔列に近づけて配置されている。有孔部20aの周辺部では、電子ビーム8がシャドウマスク12表面の法線に対して所定角度だけ傾いてに入射する。このため、各開孔34の両側に位置した突状部50をそれぞれ中央部側に配置することにより、各突状部50と開孔34を通過する電子ビーム8との距離を略同一にすることができる。
【0048】
つまり、シャドウマスク12の全域において、開孔34を通過する電子ビーム8と各突状部50との距離を略同一にすることにより、電子ビーム8に両側に設けられた突状部50は、電子ビーム8に対して略均等に作用する。これにより、電子ビーム8の軌道が不所望にシフトすることを防止することができる。
【0049】
上述したように構成されたカラー陰極線管によれば、図7に示すように、動作初時、電子銃構体から放出された電子ビーム8の一部が突状部50の誘電体層50Aに衝突し、各誘電体層50Aは、マイナスに帯電する。誘電体層50Aが帯電することにより、誘電体層50Aの電位は、前述したEbよりも低い電圧となる。その結果、シャドウマスク12と誘電体層50Aとの間に電位差が生じる。この電位差と、誘電体層50Aと、シャドウマスク12の矩形開孔34とにより電子レンズとしての4極子レンズが形成される。
【0050】
図4及び図7に示すように、この4極子レンズは、隣接した2つの誘電体層50A間を通って開孔34に向かう電子ビーム8を、開孔34の幅方向が実際の開孔径よりも細く、また、開孔34の長手方向が実際の開孔径よりも長い縦長形状に集束する作用をもつことになる。
【0051】
このように電子ビーム8を縦長形状に集束することにより、シャドウマスク12に衝突していた電子ビームの一部を開孔34を通過させて蛍光体スクリーン6に導くことが可能となる。そして、開孔34の長手方向、つまり、シャドウマスク12の短軸Y方向については、シャドウマスク12のブリッジ32によって影になっていた蛍光体層部分を発光させ、かつ、長軸X方向では、電子ビームスポットの密度を高めることができる。これにより、蛍光体層の発光輝度を向上させることが可能となる。
【0052】
また、突状部50は、誘電体層50Aの上層に低抵抗層50Bを有している。このため、誘電体層50Aの帯電量すなわち電子ビームへの作用力を調整することができ、電子ビームの集束状態を容易に制御することが可能となる。すなわち、突状部50に電子ビームが照射されて誘電体層50Aに帯電した電荷は、低抵抗層50Bを通じて移動する。これにより、低抵抗層50Bを設けない構造と比較して、突状部50に帯電する電荷量を均一化することが可能となる。また、突状部50に帯電した電荷は、低抵抗層50Bを通じて迅速に除電されるため、残像の発生を低減することが可能となる。
【0053】
さらに、突状部50は、金属製のマスク基材上に誘電体層50Aを配置し、さらにこの誘電体層50A上に低抵抗層50Bを配置して構成されている。つまり、突状部50は、電荷が帯電する誘電体層50Aを比較的低抵抗なマスク基材及び低抵抗層50Bで挟持したサンドイッチ構造で形成されている。これにより、誘電体層50Aの下層側(マスク基材側)に帯電した電荷及び上層側(低抵抗層側)に帯電した電荷を迅速に移動させることができる。つまり、突状部50に帯電する電荷量を均一化できるとともに、迅速に除電することが可能となる。
【0054】
また、シャドウマスク有孔部20aの長軸X方向周辺部では、誘電体層50Aをシャドウマスク中央部側の開孔列側に近づけて設けることで、前記とほぼ同様な効果を得ることが可能となる。その結果、全画面領域で良好なフォーカス特性を得ることができる。
【0055】
すなわち、有孔部20aの長軸X方向周辺部において、電子ビーム8は、シャドウマスクの表面に対して斜めに入射する。そのため、図6の(b)に2点鎖線で示すように、開孔34の両側に設けられた誘電体層50Aが開孔34に対して左右対称に位置していると、電子ビーム8は、シャドウマスク中央部側の誘電体層50Aの近くを通過し、このシャドウマスク中央部側の誘電体層50Aからより大きな反発力を受ける。そのため、電子ビーム8は、2点鎖線で示すように、シャドウマスク有孔部20aの周辺側へ向かう偏向量が増加し、蛍光体スクリーン上の所定位置に到達することが困難となる。
【0056】
したがって、上述した実施の形態のように、有孔部20aの長軸X方向周辺部において、誘電体層50Aをシャドウマスク中央部側の開孔列19に近づけて設けることにより、電子ビーム8の不所望な偏向を抑制することができ、電子ビーム8を所望の蛍光体層上に集束させることができる。
【0057】
このような効果は、シャドウマスク有孔部の中央部と周辺部とで、開孔列19に対する誘電体層50Aを含む突状部50の配設位置を変えることにより得られるが、シャドウマスク有孔部20aの中央と周辺部とで、突状部50の幅、高さ、あるいは誘電率を調整することによっても、前記と同様の効果を得ることができる。そして、上述したように、突状部50のみを調整することにより電子ビームの集束特性を制御し、画面全域で良好なフォーカス特性を得ることができる。
【0058】
なお、本願発明者らによる実験では、前記した条件でカラー陰極線管を動作させた場合、従来よりも約20%の輝度向上を達成することができた。また、この実施の形態によれば、シャドウマスク12の板厚に対して高さ数十μmの誘電体層50Aを設けることで、すなわち図5に示したように誘電体層50Aが10μm以上30μm以下の膜厚を有するよう形成することにより、充分な効果を得ることができる。このため、シャドウマスク12の板厚を増加させる必要がなく、前述したケラレの心配も皆無となる。
【0059】
誘電体層50Aの膜厚が10μm未満の場合、誘電体層50は、電子ビームの照射により帯電するが、電子ビームに対して作用する十分なレンズ強度を有した電子レンズを形成することができない。また、誘電体層50Aの膜厚が30μmを越えた場合、帯電した電荷が除電されにくくなり、残像現象が発生する。なお、この誘電体層の厚さの下限は、誘電体物質の誘電率、体積抵抗率、及び誘電体層形成の作業性を考慮して決める必要がある。誘電率が高いほど、または体積抵抗率が大きいほど、誘電体層の膜厚を薄くしても同様の効果が得られる。
【0060】
ところで、この誘電体層50Aは、3以上、より好ましくは5以上の誘電率を有するように形成されている。誘電率が3未満の場合、電子ビームの照射により帯電するが、電子ビームに対して作用する十分なレンズ強度を有する電子レンズを形成することができない。
【0061】
また、この誘電体層50Aは、0.2μm以下、より好ましくは0.15μm以下の平均表面粗さを有するように形成されている。図11は、平均表面粗さと、画面上の相対輝度との関係を示す図である。ここで、相対輝度とは、誘電体層50Aを設けなかった場合の輝度に対する相対値である。図11に示したように、誘電体層50Aの平均表面粗さを0.2μm以下とすることにより、相対輝度を飛躍的に向上できることがわかる。
【0062】
また、この誘電体層50Aは、1.0E+12Ω・cm以上、より好ましくは5.0E+12Ω・cm以上の体積抵抗率を有するように形成されている。図12は、体積抵抗率と、画面上の相対輝度との関係を示す図である。図12に示したように、誘電体層50Aの体積抵抗率が1.0E+12Ω・cm未満の場合には、誘電体層50Aが電子ビームの照射により帯電するが、帯電した電子が容易に除電されてしまい、電子レンズのレンズ強度を十分に達成することができない。このため、電子ビームを集束する効果が十分に得られず、輝度を十分に向上することができない。これに対して、誘電体層50Aの体積抵抗率を1.0E+12Ω・cm以上とすることにより、十分なレンズ強度を有する電子レンズを形成することが可能となり、画面上における相対輝度を飛躍的に向上できることがわかる。また、誘電体層50Aの体積抵抗率が1.0E+16Ω・cmを越えた場合、帯電した電荷が除電されにくくなり、残像現象が発生するため、1.0E+16Ω・cm以下とすることが望ましい。
【0063】
次に、上記のように構成されたカラー陰極線管の製造方法におけるシャドウマスクの製造方法について説明する。
まず、図8に示すように、アンバー材などの矩形板状のマスク基材(フラットマスク)52を用意し、従来と同様に、有孔部20aとなる領域に多数の開孔34を形成する。
【0064】
続いて、マスク基材52の電子銃構体側となる表面上で各開孔列19の両側に、ストライプ状の誘電体層50Aを形成する。この誘電体層50Aは、例えばスクリーン印刷法により、誘電体材料を含むペーストを所定パターンに塗布し、乾燥することにより形成される。
【0065】
続いて、この誘電体層50Aの上にストライプ状の低抵抗層50Bを形成する。この低抵抗層50Bは、例えばスクリーン印刷法により、誘電体層50Aより低い体積抵抗率を有する導電成分を含有した導電ガラスなどの低抵抗材料を含むペーストを塗布し、乾燥することにより形成される。
【0066】
続いて、誘電体層50A及び低抵抗層50Bを積層することによって突状部50が形成されたマスク基材52をプレス金型に装着し、150乃至300℃の温間でプレス成形する。これにより、所望形状のマスク主面20およびスカート部18を有したシャドウマスク12を形成する。このプレス成形時に、一般には、金型の寿命を長くするための潤滑剤としてシリコンなどの耐熱オイルが塗布されるが、これらの潤滑剤は、乾燥の済んだ突状部50を構成する絶縁物質層53に浸透し、ガラスの焼結を阻害する。このため、潤滑剤の塗布無しで、あるいは、図9に示すようにマスク基材52の有孔部20a全面あるいは絶縁物質層53上のみに絶縁物質層内のバインダーよりも低温度で熱分解する樹脂からなるオーバーコート層54を塗布して、プレス成形することが望ましい。オーバーコート材としては、セルロース系の樹脂、アクリル系の樹脂等を用いることができる。
【0067】
続いて、絶縁物質層53内のバインダーを焼き飛ばすとともにオーバーコート層を熱分解する脱バインダー処理を行った後、シャドウマスク12全体を約500〜650℃程度で焼成することにより、絶縁物質層53を焼結して誘電体層50を形成するとともに、シャドウマスク表面の黒化を行う。
【0068】
以上の工程により、電子銃構体側の表面にストライプ状の突状部50を有した所定形状のシャドウマスク12が得られる。
【0069】
このような製造方法によれば、マスク基材52を曲面状に成形する前にストライプ状の突状部50を形成するため、これらの突状部50を所定位置に正確に形成することができる。また、プレス成形時における突状部50の位置ズレもなく、成形後の位置ズレも発生しない。したがって、最終的に形成される突状部50の位置精度を充分に高くすることができる。さらに、スクリーン印刷を用いることにより、突状部50の形成位置、幅、高さ等を容易に制御することが可能となる。
【0070】
なお、この発明は、上述した実施の形態に限定されることなく、この発明の範囲内で種々変形可能である。例えば、上述した実施の形態では、各開孔列の両側に突状部50を1つずつ設ける構成としたが、図10に示すように、各開孔列の両側に複数本、例えば、2本ずつ突状部50を配置する構成としてもよい。
【0071】
このような構成によれば、突状部50が帯電、除電する時間を短くすることが可能となる。すなわち、突状部50の誘電体層50Aに帯電した電子は、カラー陰極線管の動作終了後、残像時間を短縮するためには直ちに除電されなければならない。そして、除電の速度を早くするためには、電子ビーム衝突終了後、電子が直ちにシャドウマスク12の基材及び低抵抗層50Bに移動し、誘電体層50上の電子を少なくする必要がある。除電に要する時間が著しく長い場合には、画面上に不要な残像が発生し、好ましくない。
【0072】
そこで、前記のように開孔列の両側に突状部50を複数本ずつ設けた場合、突状部50を1本のみ設ける場合に比較して、各誘電体層50Aの幅、高さ等を小さくしても同様の集束作用を得ることができる。そして、各誘電体層50Aの幅、高さ等を小さくすることにより、誘電体層50Aの表面上に帯電した電子は、その表面を移動してシャドウマスク基材及び低抵抗層に到達する距離が短くなり、結果として除電時間を短縮することが可能となる。従って、不要な残像の発生を低減することができる。
【0073】
また、シャドウマスクに形成された開孔は、矩形状に限らず円形状としてもよく、蛍光体スクリーン側の蛍光体層もストライプ状に限らずドット状とすることも可能である。更に、誘電体層50Aは、各開孔34の両側に設けられ4極子レンズを形成するように配置されていればよく、ストライプ状に限らず、島状、ドット状等の所望形状にパターニングされた構成としても良い。同様に、上述した実施の形態で示した各部の寸法、形状は一例で有り、必要に応じて種々変形可能である。
【0074】
さらに、この発明において、色選別機構であるシャドウマスクは、プレス成形型のマスクに限らず、テンションを作用させるテンション型のマスクとしても良い。
【0075】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、画面全域に亘って電子ビームのフォーカス特性を向上することが可能であるとともに、画面全域の輝度を向上することが可能なカラー陰極線管及びこのカラー陰極線管の製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、この発明の一実施の形態に係るカラー陰極線管の構造を概略的に示す水平断面図である。
【図2】図2は、図1に示したカラー陰極線管における蛍光体スクリーンの一部を拡大して示す平面図である。
【図3】図3の(a)は、図1に示したカラー陰極線管におけるシャドウマスクの構造を概略的に示す斜視図であり、図3の(b)は、シャドウマスクの一部を拡大して示す平面図である。
【図4】図4は、シャドウマスク、蛍光体スクリーン、及び電子ビームの関係を模式的に示す図である。
【図5】図5は、突状部が形成されたシャドウマスクの電子銃構体側表面の構造を概略的に示す斜視図である。
【図6】図6の(a)は、シャドウマスクの有孔部の中央部における断面構造を示す図であり、図6の(b)は、シャドウマスク有孔部の長軸方向周辺部における断面構造を示す図である。
【図7】図7は、シャドウマスクの有孔部の中央部を通る電子ビームの集束状態を模式的に示す図である。
【図8】図8は、シャドウマスクの製造に用いられるマスク基材を示す平面図である。
【図9】図9は、シャドウマスクの製造工程において、マスク基材の電子銃構体側表面にオーバーコート層を形成した状態を示す断面図である。
【図10】図10は、この発明の変形例に係るカラー陰極線管に適用可能なシャドウマスクの一部を拡大して示す断面図である。
【図11】図11は、誘電体層の平均表面粗さに対する画面上の相対強度の関係を示す図である。
【図12】図12は、誘電体層の体積抵抗率に対する画面上の相対輝度の関係を示す図である。
【符号の説明】
6…蛍光体スクリーン
9…電子銃構体
10…真空外囲器
12…シャドウマスク
19…開孔列
20…マスク主面
20a…有孔部
34…開孔
42R、42G、42B…蛍光体層
50…突状部
50A…誘電体層
50B…低抵抗層
52…マスク基材[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a color cathode ray tube provided with a shadow mask and a method of manufacturing the color cathode ray tube, and more particularly, to a shadow mask provided with a structure for improving luminance over the entire screen and a method of manufacturing the same.
[0002]
[Prior art]
Generally, a color cathode ray tube includes a vacuum envelope having a substantially rectangular panel and a funnel. A phosphor screen is formed on the inner surface of the effective portion of the panel. A substantially rectangular shadow mask is arranged in the vacuum envelope so as to face the phosphor screen. The shadow mask has a substantially rectangular effective surface facing the phosphor screen, and a large number of electron beam passage apertures are formed on the effective surface in a predetermined arrangement.
[0003]
On the other hand, an electron gun structure that emits an electron beam is disposed in the neck of the funnel. The three electron beams emitted from the electron gun assembly are deflected by a deflection magnetic field generated from a deflection yoke mounted outside the funnel, and move the phosphor screen horizontally and vertically through an electron beam passage opening of a shadow mask. Scan in the direction. Thereby, a color image is displayed. At this time, each opening of the shadow mask selects three electron beams emitted from the electron gun structure and makes the three electron beams incident on a desired three-color phosphor layer constituting the phosphor screen.
[0004]
The shape of the electron beam passage aperture of the shadow mask is roughly classified into two types, a circular shape and a rectangular shape. In a display tube for displaying characters and figures, a shadow mask having a circular shape is mainly used. ing. In a consumer color picture tube used in ordinary households, a shadow mask having a rectangular opening is mainly used. In any case, each opening is basically a communicating hole that communicates a large hole opening on the surface of the shadow mask facing the phosphor screen and a small hole opening on the surface facing the electron gun assembly. It is constituted by holes.
[0005]
One of the important characteristics of such a color cathode ray tube is luminance of a screen. Conventionally, various techniques have been studied to improve the brightness of color cathode ray tubes, but the techniques that have been inherited today include the adoption of a metal back layer placed on the electron gun structure side of the phosphor screen and various heights. The use of a luminance phosphor and the like can be mentioned.
[0006]
In recent years, in order to cope with the enlargement of the screen, a method of improving the luminance by increasing a high voltage called Eb of the color cathode ray tube has been adopted. This Eb is a voltage applied to the inner surfaces of the phosphor screen, the shadow mask, and the funnel of the color cathode ray tube. By increasing the Eb, the speed of the electron beam can be increased and the collision energy with the phosphor can be increased. As a result, the luminance by the phosphor is improved.
[0007]
However, when Eb is increased, the passage time of the electron beam passing through the deflection magnetic field generated from the deflection yoke is shortened, and accordingly, the deflection range of the electron beam is reduced. Therefore, in this case, it is necessary to increase the deflection power, which is not desirable from the viewpoint of energy saving.
[0008]
Further, although not yet put to practical use, attempts have been made to improve the luminance by a method called a focus mask. Hereinafter, the principle of the focus mask will be described.
[0009]
As described above, a color cathode ray tube which is mainly used at present has a shadow mask functioning as a color selection electrode therein. Then, the electron beam emitted from the electron gun assembly is deflected by the deflecting magnetic field, and a part of the electron beam collides with the phosphor through the opening of the shadow mask. At this time, about 20% of the electron beam emitted from the electron gun assembly passes through the opening of the shadow mask, and about 80% of the remaining electron beam only collides with the shadow mask, resulting in a brightness of the screen. Has not contributed. The focus mask aims to make a part of the electron beam colliding with such a shadow mask reach the phosphor screen.
[0010]
Specifically, in the focus mask, electrodes are arranged on the surface of the shadow mask on the electron gun structure side. A different potential from the shadow mask is applied to this electrode, and a quadrupole lens is formed by the shadow mask and the electrode. The quadrupole lens changes the trajectory of the electron beam colliding with the shadow mask, and guides the electron beam to the phosphor. It is configured as follows.
[0011]
The structure of the focus mask is described in, for example, JP-A-52-87970, JP-A-52-87972, JP-A-52-89068, JP-A-56-3951, and U.S. Pat. As disclosed in Japanese Patent No. 427,918, there has been proposed a structure in which an insulating layer is disposed on a surface of an electron gun structure side of a shadow mask and an electrode is formed on the insulating layer. It is disclosed in, for example, JP-A-63-62129.
[0012]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the configurations disclosed in JP-A-52-87970, JP-A-52-87972, JP-A-52-89068, and JP-A-56-3951, both electrodes are made of a metal plate. Therefore, it is difficult to accurately position these two electrodes over the entire screen.
[0013]
Further, in the above-mentioned known document, as another configuration, the opening of the shadow mask is formed by arranging two interdigital electrodes orthogonal to each other, but in such a structure, the curved surface of the shadow mask is formed. It is difficult to form. At the same time, it is practically impossible to form the openings of the shadow mask in a staggered manner in which the openings are displaced by 1/2 pitch in the longitudinal direction of the openings. If the apertures cannot be arranged in a staggered manner, interference fringes called moiré are generated on the screen, which greatly degrades the display quality of the screen, and is not feasible.
[0014]
Further, in the structure disclosed in U.S. Pat. No. 4,427,918, a portion called a ridge is formed in which the height of a non-porous portion extending in the opening row direction of the shadow mask is higher than other portions. An electrode is formed thereon. In such a structure, it is substantially impossible to partially change the shape of the electrode. Therefore, it is difficult to arrange different electrode arrangements in the central portion of the screen and the peripheral portion of the screen, and when used in a color cathode ray tube, it is not considered that a good electron beam focusing effect is obtained over the entire screen.
[0015]
Further, in such a structure, the same effect as when a shadow mask material having a larger thickness than the conventional one is used is obtained, and a part of the electron beam deflected to the peripheral portion of the screen collides with the ridge portion of the shadow mask. There is fear. In this case, shadows due to the thickness of the shadow mask, generally called vignetting, occur. Therefore, it can be expected that the luminance improvement around the screen is reduced.
[0016]
As described above, in the focus masks conventionally proposed, high precision is required for electrode formation, and it is difficult to form the shadow mask surface into a desired shape. Further, there is a problem that the degree of freedom in forming the electrodes is low, and control of the electron beam is substantially impossible.
[0017]
The present invention has been made in view of the above-described problems, and has as its object to improve the focus characteristics of an electron beam over the entire screen and improve the luminance of the entire screen. Another object of the present invention is to provide a color cathode ray tube and a method for manufacturing the color cathode ray tube.
[0018]
[Means for Solving the Problems]
The color cathode ray tube according to the first aspect of the present invention comprises:
An envelope having a panel in which a phosphor screen is arranged on an inner surface,
An electron gun assembly disposed in the envelope and emitting an electron beam toward the phosphor screen;
A shadow mask, which is disposed to face the phosphor screen and has a plurality of openings for selecting an electron beam emitted from the electron gun structure,
With
On the surface of the shadow mask on the side of the electron gun structure, there are provided patterned protrusions located on both sides of the aperture and forming an electron lens that is charged by irradiation with an electron beam and acts on the electron beam. And
The protrusion is formed to have a dielectric layer and a low resistance layer having a lower volume resistivity than the dielectric layer and stacked on the dielectric layer. .
[0019]
Further, a method for manufacturing a color cathode ray tube according to the second aspect of the present invention includes:
In a method of manufacturing a color cathode ray tube having a shadow mask having a plurality of openings for selecting an electron beam emitted from an electron gun assembly,
On the surface of the shadow mask on the side of the electron gun assembly, on both sides of the opening, a stripe-shaped protrusion that forms an electron lens that is charged by irradiation with an electron beam and acts on the electron beam,
A paste containing a dielectric material is applied in a stripe shape on both sides of each of the aperture rows on the surface of the plate-shaped mask substrate on which the aperture rows are formed, which is on the side of the electron gun structure, and dried. Form
A paste containing a low-resistance material having a lower volume resistivity than the dielectric layer is applied in a stripe shape on the dielectric layer and dried to form a low-resistance layer,
It is characterized by being formed by firing the dielectric layer and the low resistance layer.
[0020]
According to this color cathode ray tube, when the projection is irradiated with the electron beam during operation, the dielectric layer is charged to, for example, minus. Thereby, the dielectric layer forms an electron lens acting on the electron beam. When the electron beam passes through the opening of the shadow mask, it passes through dielectric layers provided on both sides of the opening, and is focused by receiving repulsive force from both sides by these dielectric layers. This makes it possible to pass a part of the electron beam heading for the opening, which has collided with the shadow mask, through the opening. Therefore, the amount of the electron beam passing through the aperture is increased, the density of the electron beam reaching the phosphor screen is increased, and the brightness of the screen can be improved.
[0021]
Further, according to the color cathode ray tube, since the electron beams are focused by the dielectric layers provided on both sides of the aperture, there is no need to provide electrodes as in the conventional case, and these electrodes are not provided. It is not necessary to align the positions.
[0022]
Further, each protruding portion has a low-resistance layer having a lower resistance than the dielectric layer above the dielectric layer. For this reason, the charge amount of the dielectric layer, that is, the acting force on the electron beam can be adjusted, and the focusing state of the electron beam can be easily controlled. That is, the electric charge charged to the dielectric layer by irradiating the projection with the electron beam moves through the low resistance layer. This makes it possible to equalize the amount of charge charged to the protrusion. In addition, since the charge on the protruding portion is rapidly eliminated through the low-resistance layer, it is possible to reduce the occurrence of an afterimage.
[0023]
Therefore, it is possible to provide a color cathode-ray tube in which a good focus state can be obtained over the entire screen and the luminance is improved.
[0024]
Further, according to the method for manufacturing a color cathode ray tube, since a projection including a low-resistance layer and a dielectric layer is formed on a mask substrate, and then the mask substrate is molded, a shadow mask having a desired shape can be easily formed. Can be obtained. Further, when forming the protruding portion on the mask base material, it is possible to freely adjust the width of the protruding portion, the position with respect to the opening, and the like. This grades the positions of the protruding portions with respect to the apertures in the central portion and the peripheral portion of the shadow mask, and makes it possible to arrange the shadow mask curved surface and the arrangement according to the focusing state of the electron beam. is there.
[0025]
Therefore, the color cathode ray tube which can be easily manufactured, can obtain a good focus state over the entire screen, and has improved luminance can be manufactured.
[0026]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, a color cathode ray tube and a method for manufacturing the same according to an embodiment of the present invention will be described in detail with reference to the drawings.
[0027]
As shown in FIG. 1, the color cathode ray tube includes a
[0028]
The in-line type electron gun structure 9 is disposed inside the neck 3. The electron gun assembly 9 includes three electron beams 8 (B, G, R) arranged in a line in the horizontal axis X direction, including a
[0029]
The
[0030]
The
[0031]
In the color cathode ray tube having the above-described configuration, the three
[0032]
As shown in FIG. 2, the
[0033]
As shown in FIGS. 1 and 3A and 3B, the
[0034]
The plurality of
[0035]
Further, the
[0036]
In this embodiment, the
[0037]
The size of the large hole constituting the
[0038]
On the other hand, according to this embodiment, the
More specifically, as shown in FIGS. 4 to 6, on the surface of the perforated
[0039]
Each protruding
[0040]
Each
[0041]
The
The
[0042]
If the surface roughness, the dielectric constant, and the volume resistivity are appropriate, in addition to the lithium-based alkali borosilicate glass powder, at least one of bismuth-based borosilicate glass and lead glass may be used as a main component. It is possible. These glasses may contain an adjusting agent such as a pigment for adjusting the surface roughness, the dielectric constant, and the volume resistivity.
[0043]
This
[0044]
On the other hand, the low-
[0045]
The average surface roughness was measured with a surface roughness meter SE-30H manufactured by Kosaka Seisakusho under the condition of cutoff 0.08 mm. In addition, the dielectric constant and the volume resistivity were measured based on JIS C2141 “Test method for ceramic materials for electrical insulation”.
[0046]
The positions of the
[0047]
Further, as shown in FIG. 6B, the protruding
[0048]
That is, by making the distance between the
[0049]
According to the color cathode ray tube configured as described above, as shown in FIG. 7, at the beginning of operation, a part of the
[0050]
As shown in FIG. 4 and FIG. 7, this quadrupole lens transmits an
[0051]
By focusing the
[0052]
Further, the
[0053]
Further, the protruding
[0054]
In addition, in the peripheral portion of the shadow mask perforated
[0055]
That is, the
[0056]
Therefore, as in the above-described embodiment, by providing the
[0057]
Such an effect can be obtained by changing the arrangement position of the
[0058]
In experiments conducted by the inventors of the present application, when the color cathode ray tube was operated under the above-described conditions, it was possible to achieve about 20% improvement in luminance as compared with the conventional case. Further, according to this embodiment, by providing the
[0059]
When the thickness of the
[0060]
Incidentally, the
[0061]
The
[0062]
The
[0063]
Next, a method of manufacturing the shadow mask in the method of manufacturing the color cathode ray tube configured as described above will be described.
First, as shown in FIG. 8, a rectangular plate-shaped mask base material (flat mask) 52 such as an invar material is prepared, and a large number of
[0064]
Subsequently, a stripe-shaped
[0065]
Subsequently, a stripe-shaped low-
[0066]
Subsequently, the
[0067]
Subsequently, the binder in the insulating
[0068]
Through the above steps, a
[0069]
According to such a manufacturing method, since the stripe-shaped
[0070]
The present invention is not limited to the above-described embodiment, but can be variously modified within the scope of the present invention. For example, in the above-described embodiment, one protruding
[0071]
According to such a configuration, it is possible to shorten the time for the protruding
[0072]
Therefore, when a plurality of
[0073]
The aperture formed in the shadow mask is not limited to a rectangular shape but may be a circular shape, and the phosphor layer on the phosphor screen side may be not only a stripe shape but also a dot shape. Further, the
[0074]
Further, in the present invention, the shadow mask serving as the color selection mechanism is not limited to a press-molding mask, but may be a tension-type mask that applies tension.
[0075]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, it is possible to improve the focus characteristics of the electron beam over the entire area of the screen, and at the same time, to improve the luminance of the entire area of the screen. A method for manufacturing a tube can be provided.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a horizontal sectional view schematically showing a structure of a color cathode ray tube according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is an enlarged plan view showing a part of a phosphor screen in the color cathode ray tube shown in FIG. 1;
3A is a perspective view schematically showing a structure of a shadow mask in the color cathode ray tube shown in FIG. 1, and FIG. 3B is an enlarged view of a part of the shadow mask. FIG.
FIG. 4 is a diagram schematically showing a relationship between a shadow mask, a phosphor screen, and an electron beam.
FIG. 5 is a perspective view schematically showing the structure of the surface of the shadow mask on which the projections are formed on the electron gun assembly side.
6A is a diagram showing a cross-sectional structure at the center of the perforated portion of the shadow mask, and FIG. 6B is a diagram showing a cross-sectional structure of the perforated portion of the shadow mask in the long axis direction. It is a figure showing a section structure.
FIG. 7 is a diagram schematically showing a focused state of an electron beam passing through a central portion of a perforated portion of a shadow mask.
FIG. 8 is a plan view showing a mask base material used for manufacturing a shadow mask.
FIG. 9 is a cross-sectional view showing a state in which an overcoat layer is formed on the surface of the mask substrate on the side of the electron gun structure in the manufacturing process of the shadow mask.
FIG. 10 is an enlarged sectional view showing a part of a shadow mask applicable to a color cathode ray tube according to a modification of the present invention.
FIG. 11 is a diagram illustrating a relationship between a relative intensity on a screen and an average surface roughness of a dielectric layer.
FIG. 12 is a diagram illustrating a relationship between a volume resistivity of a dielectric layer and a relative luminance on a screen.
[Explanation of symbols]
6 ... Phosphor screen
9 ... Electron gun assembly
10. Vacuum envelope
12 ... Shadow mask
19 ... row of apertures
20 ... Mask main surface
20a ... perforated part
34 ... opening
42R, 42G, 42B ... phosphor layer
50 ... projection
50A: dielectric layer
50B ... Low resistance layer
52 ... Mask base material
Claims (18)
前記外囲器内に配設され、前記蛍光体スクリーンに向けて電子ビームを放出する電子銃構体と、
前記蛍光体スクリーンに対向して配設されているとともに、前記電子銃構体から放出された電子ビームを選別する複数の開孔を有したシャドウマスクと、
を備え、
前記シャドウマスクの電子銃構体側の表面上には、前記開孔の両側に位置し、電子ビームの照射により帯電して電子ビームに作用する電子レンズを形成するパターン化された突状部が設けられ、
前記突状部は、誘電体層と、前記誘電体層より低い体積抵抗率を有するとともに前記誘電体層の上に積層された低抵抗層と、を有して形成されたことを特徴とするカラー陰極線管。An envelope having a panel in which a phosphor screen is arranged on an inner surface,
An electron gun assembly disposed in the envelope and emitting an electron beam toward the phosphor screen;
A shadow mask, which is disposed to face the phosphor screen and has a plurality of openings for selecting an electron beam emitted from the electron gun structure,
With
On the surface of the shadow mask on the side of the electron gun structure, there are provided patterned protrusions located on both sides of the aperture and forming an electron lens that is charged by irradiation with an electron beam and acts on the electron beam. And
The protrusion is formed to have a dielectric layer and a low resistance layer having a lower volume resistivity than the dielectric layer and stacked on the dielectric layer. Color cathode ray tube.
前記突状部は、前記開孔列とほぼ平行に延びたストライプ状に形成されたことを特徴とする請求項1に記載のカラー陰極線管。The shadow mask has a plurality of aperture rows provided substantially in parallel,
2. The color cathode ray tube according to claim 1, wherein the projecting portion is formed in a stripe shape extending substantially parallel to the row of apertures.
前記各開孔列は、前記マスク有孔部の長軸方向を幅方向とするほぼ矩形状の開孔を、マスク有孔部の短軸方向に沿って複数並べて構成されていることを特徴とする請求項4に記載のカラー陰極線管。The shadow mask has a substantially rectangular mask hole having a long axis and a short axis that are orthogonal to each other through the tube axis while the opening is formed,
Each of the aperture rows is formed by arranging a plurality of substantially rectangular apertures whose width direction is the major axis direction of the mask aperture section along the minor axis direction of the mask aperture section. The color cathode ray tube according to claim 4, wherein
前記シャドウマスクの電子銃構体側の表面上において、前記開孔の両側に位置し、電子ビームの照射により帯電して電子ビームに作用する電子レンズを形成するストライプ状の突状部は、
開孔列が形成された板状のマスク基材の電子銃構体側となる表面上で前記各開孔列の両側に誘電体材料を含むペーストをストライプ状に塗布して乾燥し、誘電体層を形成し、
前記誘電体層より低い体積抵抗率を有する低抵抗材料を含むペーストを前記誘電体層上にストライプ状に塗布して乾燥し、低抵抗層を形成し、
前記誘電体層及び前記低抵抗層を焼成することによって形成することを特徴とするカラー陰極線管の製造方法。In a method of manufacturing a color cathode ray tube having a shadow mask having a plurality of openings for selecting an electron beam emitted from an electron gun assembly,
On the surface of the shadow mask on the side of the electron gun assembly, on both sides of the opening, a stripe-shaped protrusion that forms an electron lens that is charged by irradiation with an electron beam and acts on the electron beam,
A paste containing a dielectric material is applied in a stripe shape on both sides of each of the aperture rows on the surface of the plate-shaped mask substrate on which the aperture rows are formed, which is on the side of the electron gun structure, and dried. Form
A paste containing a low-resistance material having a lower volume resistivity than the dielectric layer is applied in a stripe shape on the dielectric layer and dried to form a low-resistance layer,
A method for manufacturing a color cathode ray tube, characterized by forming the dielectric layer and the low resistance layer by firing.
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