JP2004070931A - 循環生産における個別情報管理方法および個別情報管理システム - Google Patents

循環生産における個別情報管理方法および個別情報管理システム Download PDF

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Abstract

【課題】この発明は、環生産における個別情報を簡単かつ確実に一局集中的に管理することが可能な循環生産における個別情報管理方法および個別情報管理システムの提供を目的とする。
【解決手段】各拠点1〜5の少なくとも一の拠点において、一種ないし二種以上の元素またはそれらの化合物からなり、かつ製品等の個別情報が関連付けられた情報提示物質を製品等に付与する。また、情報提示物質に関する情報と個別情報とが互いに対応するように設定された参照テーブルを管理コンピュータ9の参照テーブル記憶部96に記憶する。情報提示物質を付与した拠点以降の少なくとも一の拠点において、製品等から情報提示物質を検出装置8により検出し、その検出結果を管理コンピュータ9に送信する。管理コンピュータ9では、参照テーブルを参照することにより情報提示物質の検出結果に基づいて個別情報を特定し、それをデータベース記憶部97に記憶する。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、複数の原材料を用いて部品を生産し、さらに複数の部品を用いて製品を生産し、販売したあと回収して、再び新たな製品を生産する循環生産において、原材料、部品、製品、あるいは回収製品に関する個別情報を管理する個別情報管理方法に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
従来、生活環境の汚染防止、省資源、ゴミ消費量の減少等が強く要請される中、複数の原材料を用いて部品を生産し、さらに複数の部品を用いて製品を生産し、販売したあと回収して、再び新たな製品を生産する循環生産が各種業界において行われてきた。特に、近年では、産業の国際化によって、製品の生産および消費は、一つの国の中だけで行われることが少なくなり、近隣諸国あるいは全世界的な規模で循環生産が行われるようになってきている。
【0003】
そして、このように循環生産が広い地域に亘って行わるのに伴って、原材料、部品、製品、あるいは回収製品に関する個別情報を一局集中的に管理することがより一層重要になる。
【0004】
そこで、従来、上述のような個別情報を管理する方法として、製品の表面あるいは内面に対して個別情報を直接刻印したり、また製品の表面あるいは内面に対して個別情報が直接記載されたラベル等を貼り付けたり、あるいはまた製品の内部に対して個別情報が記憶されたICチップ等を設ける方法等が知れられている。
【0005】
しかしながら、いずれの方法においても、第三者によって製品等の個別情報が簡単に読み取られ、偽造や改竄が行われ易いという問題があった。また、刻印部分、ラベル、あるいはICチップが外部からの衝撃により破損したりあるいは剥がれ落ちるなどして、製品等の個別情報を特定することができない場合があるという問題があった。さらに、刻印部分、ラベル貼付部分、あるいはICチップ設置部分においてのみ製品等の個別情報を特定できるだけで、製品等のそれ以外の部分において製品等の個別情報を特定することは困難であるという問題があった。
【0006】
この発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであって、原材料、部品、製品、あるいは回収製品に対してそれらの個別情報を秘匿性を保持した状態で内有させることができ、かつ外部からの衝撃に係らず個別情報を保持することができるとともに、製品等の所望の箇所から個別情報を特定することができ、ひいては循環生産における製品等の個別情報を簡単かつ確実に一局集中的に管理することが可能な循環生産における個別情報管理方法および個別情報管理システムの提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上述の目的を達成するために、一ないし複数の原材料を用いて部品を生産し、さらに複数の部品を用いて製品を生産し、その製品を販売したあと回収して、再び新たな製品を生産する循環生産において、原材料、部品、製品、あるいは回収製品に関する個別情報を管理する個別情報管理方法であって、原材料を調達する原材料調達拠点、部品を生産する部品生産拠点、製品を生産する製品生産拠点、製品を販売する製品販売拠点、あるいは製品を回収する製品回収拠点の少なくとも一の拠点において、一種ないし二種以上の元素またはそれらの化合物からなり、かつ前記個別情報が関連付けられた情報提示物質を原材料、部品、製品、あるいは回収製品に付与し、前記情報提示物質に関する情報と前記個別情報とが互いに対応するように設定された参照テーブルを参照テーブル記憶手段に記憶し、前記情報提示物質を付与した拠点以降の少なくとも一の拠点において、前記原材料、部品、製品、あるいは回収製品から前記情報提示物質を検出手段により検出し、前記検出手段による情報提示物質の検出結果を前記検出装置からコンピュータに送信し、該コンピュータにおいて、前記参照テーブル記憶手段に記憶した参照テーブルを参照することによって前記情報提示物質の検出結果に基づいて前記個別情報を特定し、その特定した個別情報をデータベースとしてデータベース記憶部に記憶することによって前記個別情報を管理することを特徴とする。
【0008】
これによれば、製品等の個別情報が暗号的に関連付けられた情報提示物質が製品等に付与されるので、製品等に対して個別情報を秘匿性を保持した状態で内有させることができる。また、製品等に対して外部からの衝撃が加わっても情報提示物質そのものが変化することはないので、外部からの衝撃に関係なく製品等の個別情報を保持することができる。さらに、情報提示物質を製品等の全体に亘って付与すれば、製品等の所望の箇所から個別情報を特定することができる。さらにまた、情報提示物質は製品等の種類や素材等に関わらず付与され得るので、あらゆる製品等に個別情報を内有させることができる。従って、循環生産における製品等の個別情報を簡単かつ確実に一局集中的に管理することができ、それら製品等の個別情報に基づいて循環生産における原材料調達、部品生産、製品生産、および製品回収を効率的に行うことが可能となる。
【0009】
また、さらに、前記各拠点の少なくとも一の拠点において、前記個別情報を原材料、部品、製品、あるいは回収製品に設けられた付属記憶手段に記憶し、前記個別情報を付属記憶手段に記憶した拠点以降の少なくとも一の拠点において、前記付属記憶手段に記憶した前記個別情報を前記コンピュータに送信し、該コンピュータにおいて、その送信されてきた前記個別情報をデータベースとしてデータベース記憶部に記憶するのが望ましい。
【0010】
これによれば、ICチップ等の付属記憶手段からも製品等の個別情報が得られるので、情報提示物質による個別情報と組み合わせることによって、より多くの個別情報をより複雑な状態で製品等に内有させることができる。しかも、ICチップ等の付属記憶手段そのものに対して情報提示物質を付与することもでき、これによりICチップ等の付属記憶手段は記憶による個別情報と情報提示物質による個別情報とを共に内有することができる。
【0011】
また、さらに、前記各拠点の少なくとも一の拠点において、拠点に関する情報を当該拠点に設けられた端末装置からコンピュータに送信し、該コンピュータにおいて、その送信されてきた拠点に関する情報をデータベースとしてデータベース記憶部に記憶するのが望ましい。
【0012】
これによれば、拠点に関する情報も得られるので、情報提示物質による個別情報、さらにはICチップ等の付属記憶手段による個別情報と相俟って、循環生産における原材料調達、部品生産、製品生産、および製品回収をより効率的に行うことが可能となる。
【0013】
また、前記各拠点間を巡回移動して、原材料、部品、製品、あるいは回収製品を各拠点間で移送する物流手段において、前記原材料、部品、製品、あるいは回収製品から情報提示物質を検出手段により検出し、その検出手段による情報提示物質の検出結果を前記コンピュータに送信するのが望ましい。なお、この物流手段には、船舶、航空機、あるいは自動車等が挙げられる。
【0014】
これによれば、各拠点を巡回移動する物流手段から製品等の個別情報が得られるので、よりタイムリーに製品等の個別情報を管理することができる。
【0015】
また、前記コンピュータにより、前記データベース記憶部に記憶した個別情報に基づいて前記物流手段の巡回移動の経路を決定するのが望ましい。
【0016】
これによれば、運搬船の巡回移動の最適な経路が決定され得るので、運搬船の搭載スペースを常に効率的に利用することができるとともに、各拠点へは必要な物資を適切な時期に送り込むことができる。
【0017】
また、この発明は、一ないし複数の原材料を用いて部品を生産し、さらに複数の部品を用いて製品を生産し、その製品を販売したあと回収して、再び新たな製品を生産する循環生産において、原材料、部品、製品、あるいは回収製品に関する個別情報を管理する個別情報管理システムであって、原材料を調達する原材料調達拠点、部品を生産する部品生産拠点、製品を生産する製品生産拠点、製品を販売する製品販売拠点、あるいは製品を回収する製品回収拠点の少なくとも一の拠点において、一種ないし二種以上の元素またはそれらの化合物からなり、かつ前記個別情報が関連付けられた情報提示物質を原材料、部品、製品、あるいは回収製品に付与する情報提示物質付与手段と、前記情報提示物質に関する情報と前記個別情報とが互いに対応するように設定された参照テーブルを記憶する参照テーブル記憶手段と、前記情報提示物質を付与した拠点以降の少なくとも一の拠点において、前記原材料、部品、製品、あるいは回収製品から前記情報提示物質を検出する検出手段と、前記参照テーブル記憶手段に記憶された参照テーブルを参照することによって前記情報提示物質の検出結果に基づいて前記個別情報を特定する特定手段と、該特定手段により特定された前記個別情報をデータベースとして記憶するデータベース記憶部と、を備えてなることを特徴とする。
【0018】
これによれば、製品等の個別情報が暗号的に関連付けられた情報提示物質が製品等に付与されるので、製品等に対して個別情報を秘匿性を保持した状態で内有させることができる。また、製品等に対して外部からの衝撃が加わっても情報提示物質そのものが変化することはないので、外部からの衝撃に関係なく製品等の個別情報を保持することができる。さらに、情報提示物質を製品等の全体に亘って付与すれば、製品等の所望の箇所から個別情報を特定することができる。さらにまた、情報提示物質は製品等の種類や素材等に関わらず付与され得るので、あらゆる製品等に個別情報を内有させることができる。従って、循環生産における製品等の個別情報を簡単かつ確実に一局集中的に管理することができ、それら製品等の個別情報に基づいて循環生産における原材料調達、部品生産、製品生産、および製品回収を効率的に行うことが可能となる。
【0019】
【発明の実施の形態】
次にこの発明の一実施形態について説明する。
【0020】
[システム全体構成]
図1は、この実施形態に係る個別情報管理方法を実施する循環生産システムの全体構成を模式的に示す図である。
【0021】
この循環生産システムは、原材料を調達する原材料調達拠点(1)と、部品を生産する部品生産拠点(2)と、製品を生産する製品生産拠点(3)と、製品を販売する製品販売拠点(4)と、製品を回収する製品回収拠点(5)と、各拠点(1)〜(5)を統括的に管理する管理本部(6)とを備え、各拠点(1)〜(5)と管理本部(6)とが通信ネットワーク(図1の点線)を介して接続されている。
【0022】
各拠点(1)〜(5)は、全てが互いに離れた地域に設置される場合もあるし、複数の拠点が隣接する地域あるいは同じ地域に設置される場合もある。例えば、原材料調達拠点(1)はアフリカ地域、部品生産拠点(2)は南アジア地域、製品生産拠点(3)は東南アジア拠点、製品販売拠点(4)および製品回収拠点(5)は日本や北アメリカにそれぞれ設置される。
【0023】
各拠点(1)〜(5)には、物流手段である運搬船(7)が巡回寄港して荷下ろし荷揚げが可能な港湾設備が設けられている。運搬船(7)は、各拠点(1)〜(5)を順番に巡回したり、寄港が不要な拠点を飛ばして次の拠点に巡回移動する場合もある。通常は、各拠点(1)〜(5)の番号昇順に図1の矢印方向に移動するが、一時的に逆方向に移動することもある。
【0024】
各拠点(1)〜(5)における工場等と各港湾設備との間には、トラックや鉄道などの補助的な物流手段を用いて製品等を移送することができる。工場と各港湾設備とが隣接していたり一体化している場合は、これら補助的な物流手段は不要である。
【0025】
各拠点(1)〜(5)のうち少なくとも一の拠点には、情報提示物質付与設備(10)が設けられている。この情報提示物質付与設備(10)は、原材料、部品、製品、あるいは回収製品(以下、製品等ともいう)に対して、それらに関する個別情報が関連付けられた情報提示物質を付与するものである。なお、図1の例では、原材料調達拠点(1)にのみ情報提示物質付与設備(10)が設けられているが、その他の一ないし複数の拠点(2)〜(5)に情報提示物質付与設備(10)が設けられてもよい。
【0026】
また、前記情報提示物質を付与する拠点以降の少なくとも一の拠点では、製品等から前記情報提示物質を検出する検出装置(8)が設けられている。この検出装置(8)による情報提示物質の検出結果は、通信ネットワークを介して管理本部(6)の後述の管理コンピュータ(6)に送信される。なお、図1の例では、製品回収拠点(5)にのみ検出装置(8)が設けられているが、その他の一ないし複数の拠点(1)〜(4)に情報提示物質付与設備(10)を設けてもよい。
【0027】
管理本部(9)には、管理コンピュータ(9)が設置されている。この管理コンピュータ(6)は、情報提示物質に関する情報と製品等の個別情報とが互いに対応するように設定された参照テーブルを後述の参照テーブル記憶部(96)に記憶するものとなされている。また、管理コンピュータ(9)は、前記検出装置(8)から通信ネットワークを介して送信されてきた情報提示物質の検出結果に基づいて前記製品等の個別情報を特定したり、さらにその個別情報に基づいて種々の処理や演算を実行するものとなされている。
【0028】
[原材料]
原材料は、鉱物、動植物、無機物、有機物その他の物質が含まれる。原材料は、自然界から取り出した天然物そのままのもの、不純物や不要物の除去や精製を行ったもの、利用に必要な変形や変性を加えたもの、部品として使用するのに適した形状に加工したもの、複数の原材料を調合したもの、複数の原材料を反応させて別の物質に変えたもの等も含まれる。なお、このような加工や処理が施された原材料は部品に含めることもできる。
【0029】
[部品]
部品は、例えば電気製品や精密機械におけるモータや電球、半導体素子のように、それ自体が独立した製品として流通しているものや、糸やシートのような不定形なもの、液体や粉体の形態であるもの等も含む。液体や粉体の部品は、原材料とみなされる場合もある。複数の金属から製造された合金や複合材料も部品とみなすことができる。
【0030】
[製品]
製品は、一般的な工業製品が適用されるものであり、電気製品や精密機械製品のように明確に独立した複数の部品を組み合わせて構成される製品のほか、複数の糸で構成される繊維製品や、複数の薬剤を混ぜて構成される化学薬品、複数の食材を組み合わせて製造される食品等も含まれる。
【0031】
[情報提示物質]
情報提示物質は、原材料、部品、製品、あるいは回収製品に付与されるもので、一種ないし二種以上の元素またはそれらの化合物からなり、かつ前記製品等の個別情報が関連付けられている。
【0032】
この情報提示物質としては、製品等に対して一般に含有されることのない一種ないし二種以上の元素、またはそれらの化合物(酸化物、硫化物、有機酸化物など)が好ましい。このような元素としては、例えば、元素番号31から元素番号88までの元素、好ましくはランタノイド系元素、さらに好ましくはネオジム(Nd)、プロメチウム(Pm)、サマリウム(Sm)、ユーロビウム(Eu)、ガドリニウム(Gd)、テルビウム(Tb)、ホルミウム(Ho)を一種または二種以上の組合せにおいて用いるのがよい。これらの元素は、各種プラスチック、塗料、インク、繊維中にほとんど含有されることがなく、またスペクトル分析による測定が容易であり、さらに経済的かつ衛生的で、素材物性への影響が無く、酸化物等の化合物としての入手も容易である点で好ましい。なお、情報提示物質は10μm以下の微粒子状のものを用いるのが好ましい。
【0033】
また、この情報提示物質としては、電磁波の照射に伴って線スペクトルを呈する物質を用いるのがより一層好ましい。このような情報提示物質としては、例えば、3d軌道を有する遷移元素、または/および4f軌道を有する希土類元素が添加された単結晶や、3d軌道を有する遷移元素、または/および4f軌道を有する希土類元素が添加されたガラスや、4f軌道を有する希土類元素や、3d軌道を有する遷移元素、または/および4f軌道を有する希土類元素を中心とした錯体などが挙げられる。これら情報提示物質は、所定の波長領域の電磁波、好ましくは紫外線から赤外線までの波長領域の電磁波、さらに好ましくは可視光線から近赤外線までの波長領域の電磁波が照射されると、その電磁波の照射に伴ってエネルギー幅が非常に狭く、かつエネルギー値が非常に高い線スペクトルを放射するため、情報提示物質をより精度良く検出することができる。
【0034】
また、前記情報提示物質は、製品等の外観や物性への影響を抑えるために、前記製品等の固有の性質に影響を与えない微量の範囲で含有されるのが好ましい。前記製品等の固有の性質に影響を与えない微量の範囲としては、製品等の種類などにより様々に変動し得るが、好ましくは製品等に対して0.1ppmから1000ppmまでの範囲(0.1ppmおよび1000ppmを含む)、さらに好ましくは0.5ppmから200ppm(0.5ppmおよび1000ppmを含む)までの範囲がよい。このように0.1ppm以上とするのは、主として一般に現在の使用に供されている検出装置(8)の精度との関係のためであり、1000ppm以下とするのは、多くの製品等の外観や物性に影響を与えないためである。また、その範囲の中でも0.5ppmから200ppmとするのは、測定の信頼性を十分に確保しつつ、また経済的負担も低く抑え、さらに製品等の固有の性質に与える影響も極めて低いものとなし得るためである。
【0035】
また、製品等の個別情報は、特に限定されるものではなく、製品等そのものに関する情報のほか、当該製品等に用いられる原材料や部品に関する情報であってもよい。例えば、当該製品等の種類、製造履歴、流通履歴、使用履歴、製造メーカー、あるいは一連番号・符合などが挙げられる。
【0036】
また、情報提示物質に関する情報と製品等の個別情報とは互いに対応するものとなされている。例えば、図6(a)に示すように、情報提示物質に関する情報が情報提示物質の種類(X、Y、Z)、製品等の個別情報が製品等の種類(a、b、c)で、それら情報提示物質の種類(X、Y、Z)と製品等の種類(a、b、c)とがそれぞれ対応する場合、情報提示物質X、Y、またはZが検出されれば、製品等の種類a、b、またはcを特定することができる。
【0037】
また、図6(b)に示すように、情報提示物質に関する情報がある情報提示物質の含有量(α、β、γ)、製品等の個別情報が製品等の製造メーカー(A、B、C)で、それら情報提示物質の含有量(α、β、γ)と製品等の製造メーカー(A、B、C)とがそれぞれ対応する場合、ある情報提示物質の含有量α、β、またはγ程度が検出されれば、製造メーカーA、B、またはCを特定することができる。
【0038】
また、図6(c)に示すように、情報提示物質に関する情報が情報提示物質の種類(X、Y、Z)とその含有量、前記製品等の情報が数値データで、数値データの各桁が情報提示物質の種類(X、Y、Z)に対応し、かつ数値データの各桁の数値が情報提示物質の含有量に対応する場合、情報提示物質の種類X、YおよびZと各含有量が検出されれば、製品等の個別情報としての数値データを特定することができる。これによれば、数値データがバーコード的な情報を有することなり、様々な個別情報を製品等に簡単に含ませることができる。特に数値データを複数桁にすれば、より多くの個別情報を製品等に簡単に含ませることができる。なお、図6(c)の例では、情報提示物質の含有量(ピーク値)を10倍して四捨五入したものを数値データとして用いている。
【0039】
また、図6(d)に示すように、情報提示物質に関する情報が情報提示物質の時間的減衰特性(la、lb、lc)、製品等の個別情報が製品等の製造メーカ(A、B、C)で、それら時間的減衰特性(la、lb、lc)と製造メーカ(A、B、C)とがそれぞれ対応する場合、情報提示物質の時間的減衰特性la、lb、またはlcが特定されれば、製品等の製造メーカA、B、またはCが特定される。なお、この情報提示物質の時間的減衰特定とは、横軸を時間とした場合における情報提示物質の蛍光強度の減衰についての特性のことをいう(図6(d)では3種類の情報提示物質の時間的減衰特性を図示している)。
【0040】
前記製品等に対する情報提示物質の付与は、製品等そのものに情報提示物質を含有させることにより行うものとしてよい。例えば、当該製品等中に情報提示物質を添加したり、当該製品等中に情報提示物質を重合、架橋、イオン結合等の化学結合をもって導入したり、あるいは当該製品等の表面に情報提示物質を塗布することが挙げられる。
【0041】
また、前記製品等に対する情報提示物質の付与は、製品等の包装体やラベル等に前記情報提示物質を含有させることにより行うものとしてもよい。この包装体やラベル等としては、各種プラスチック材料のほか、塗料、インク、繊維、あるいは金属等が挙げられる。
【0042】
前記製品等やラベル等に対する情報提示物質の含有方法としては、特に限定されるものでなく、製品等やラベル等または情報提示物質の種類に応じた方法でよい。例えば、製品等がプラスチックの場合、ドラムタンブラー等によりドライブレンドした後に直接成形する方法や、エクストルーダーによりコンパウンド加工する方法や、インターナルミキサーあるいは加熱ロールによるコンパウンドあるいは成形を実施する方法などが挙げられる。また、マスターバッチ化した上での使用を実施してもよい。また、製品等に情報提示物質の含有させる際、均一な分布と分散を確保するために、脂肪酸アマイド、脂肪酸金属塩、あるいは脂肪酸エステルを滑剤として使用してもよい。
【0043】
[拠点]
この拠点は、目的とする機能を果たすための設備を備えた工場や倉庫、オフィス等の施設あるいは施設群で構成される。拠点には、物資の搬入および搬出を行うためのトラックターミナル、鉄道駅、港湾設備、あるいは空港等の物流施設が設けられる。従って、拠点は、単独の工場や施設である場合、複数の工場あるいは施設群である場合、工場や施設を含む一定範囲の地域全体である場合を含む。
【0044】
<原材料調達拠点>
原材料調達拠点(1)は、原材料が調達できる地域あるいはその近傍に設けられる。具体的には、原材料が天然物の場合には産出地が調達拠点となり、天然物に加工や処理を施して原材料にする場合にはこれらの加工や処理を行う場所が調達拠点となる。一つの部品に複数の原材料を用いる場合には、複数の原材料調達拠点(1)が配置される。一つの原材料調達拠点(1)で複数の原材料を調達することもできる。
【0045】
<部品生産拠点>
部品生産拠点(2)は、原材料調達拠点(1)の近傍に配置されるのがよい。近傍とは、原材料調達拠点(1)と部品生産拠点(2)とが別の場所で近くにあると場合と同じ場所にある場合とを包含する意味で用いる。部品生産拠点(2)では、一種類あるいは複数種類の原材料を用いて部品を生産するので、部品の生産工場や生産設備が配置される。一種類の部品だけを生産してもよいし、同じ原材料から複数種類の部品を生産したり、複数種類の原材料を様々に組み合わせて複数種類の部品を生産するものとしてもよい。
【0046】
<製品生産拠点>
製品生産拠点(3)は、製品販売拠点(4)の近傍に配置されるのが好ましい。製品生産拠点(3)に一部の部品生産拠点(2)や製品販売拠点(4)が並設されている場合もある。国や地域による仕様の違いがある場合には、それぞれの国または地域ごとにそれぞれ適した製品を生産する製品生産拠点(3)を配置するのがよい。
【0047】
<製品販売拠点>
製品販売拠点(4)は、製品を販売するのに適した場所に設定されるのが好ましい。消費者向けの製品であれば、大消費地あるいはその近郊に設けられ、生産者向けや製造者向けの製品であれば、生産地域や工業地域に近い場所に設けることができる。製品販売拠点(4)には、販売会社や在庫製品の保管場所、消費者サービス施設などを設け、保守管理サービスのための施設を設けることもできる。
【0048】
<製品回収拠点>
製品回収拠点(5)は、劣化、使用済みあるいは故障品となった製品等を回収し、製品販売拠点(4)と同じかそれに隣接した地域に配置されるのが好ましい。そのようにすれば、製品の販売データをもとにして製品の回収をスムーズに行うことができる。製品の販売データや後述する個別情報を一元的に管理していれば、製品回収拠点(5)における製品の回収が行い易い。
【0049】
回収される製品は、消費者あるいは購入者が製品回収拠点(5)まで持ち込むようにしてもよいし、消費者や購入者が製品の販売業者まで持ち込んで回収してもよいし、専門の回収業者が消費者や購入者のところまで回収しに行ってもよい。製品ごとに個別情報を管理していれば、耐久年数が過ぎた製品の購入者に、販売業者や回収業者から連絡を行って回収しに行くことができる。個別の製品に、故障や性能劣化の程度、耐久期限などを表示したり送信したりする情報発信機能を有していれば、回収時期を容易に知ることができる。
【0050】
[管理本部]
この管理本部(6)は、管理コンピュータ(9)を含み、その他の管理機能を果たす設備や作業者が配置されている。管理本部(6)は、各拠点とは別の場所に設けてもよいし、各拠点のいずれかに併設してもよい。通信ネットワークの一部を構成する通信衛星や、物流手段である運搬船(7)に管理本部(6)を設けておくこともできる。
【0051】
[物流手段]
この物流手段は、原材料、部品、製品、あるいは回収製品を、各拠点間で輸送するものである。大量の物資を経済的に輸送する物流手段として船舶すなわち運搬船(7)が好ましい。船舶は、比較的大規模な再資源化設備を設置するのも容易である。また、人工密集地域から離れた海洋上を移動しながら再資源化作業を行えるので、居住地域に環境汚染等の悪影響を与えることが少ない。物流手段として船舶を利用する場合は、各拠点またはその近傍には船舶が寄港して荷下ろし荷揚げが可能な港湾設備を備えられている。
【0052】
また、港湾と拠点の工場等との間にはトラックや鉄道等の物流手段と組み合わせて輸送することができる。また、大型の船舶と各拠点間との間を、小型船舶やヘリコプター等の補助的な物流手段で連絡すれば、各拠点間には大規模な港湾設備は不要になる。
【0053】
また、船舶以外の物流手段として、航空機やトラック、鉄道も利用できる。これらの物流手段には、大規模な再資源化設備を設置するのは困難であるが、小規模な再資源化設備であれば設置可能である。
【0054】
[再資源化設備]
この再資源化設備とは、回収製品から新たな部品または製品の製造に有用な材料を再生するもので、基本的な配置構造は通常の再資源化設備と同様でよい。
【0055】
再資源化設備には、製品の解体および部品の解体を行う解体設備、解体した部品から有用な資源となる部材を選別して取り出したり、材料によって分類して回収する設備、材料を溶融したり溶解したりして基本的な材料に戻す設備等を含む。
【0056】
再資源化は、原材料調達拠点(1)で調達される新たな原材料と同じ状態のものにする場合と、原材料と同じものでなくても、部品生産拠点(2)での部品生産に利用できる段階まで再資源化しておく場合がある。例えば、部品生産拠点(2)で原材料を精製したり成分調整したりして使用する場合、製品から再資源化された材料は精製や成分調整が既になされていると、再度の精製や成分調整が不要になる。
【0057】
[検出装置(8)]
検出装置(8)は、前記拠点(1)〜(8)のうち少なくとも一の拠点(図1では製品回収拠点(5))に設けられ、図2に示すように、各部の制御や、各種画面の表示、データの転送、種々の演算等を行う中央演算処理装置(CPU)を有する制御部(81)と、各種処理を実行するためのプログラムが格納されているROM(Read Only Memory)(82)と、前記制御部が各種処理を実行するときに必要なデータやプログラムが適宜記憶されるRAM(Random Access Memory)(83)と、各種操作ボタン等からなる操作部(84)と、各種画面を表示する表示部(85)と、前記製品等から情報提示物質を検出する検出部(86)と、記録媒体であるCD−ROMを起動するドライブ(87)と、通信ネットワークを介して前記管理コンピュータ(9)とデータの送受等を行う通信部(88)とを備えてなる。
【0058】
前記検出部(86)は、発光部(86a)と受光部(86b)を備えてなり、発光部(86a)から所定波長領域の電磁波を発光することにより製品等に対して該電磁波を照射し、その電磁波の照射に伴って情報提示物質から放射された蛍光を受光部(86b)により受光することにより情報提示物質を検出する。
【0059】
この情報提示物質の検出結果(情報提示物質の蛍光データ)は、例えば図5に示すように、横軸を各情報提示物質のエネルギー値(情報提示物質の種類に対応)、縦軸を各情報提示物質の蛍光強度(情報提示物質の含有量等に対応)としたスペクトル分析図などにより表される。情報提示物質の検出結果は、通信部(88)から通信ネットワークを介して前記管理コンピュータ(9)に送信される。
【0060】
[管理コンピュータ(9)]
管理コンピュータ(9)は、前記管理本部(6)に設けられ、図3に示すように、各部の制御や、各種画面の表示、データの転送、種々の演算等を行う中央演算処理装置(CPU)を有する制御部(91)と、各種処理を実行するためのプログラムが格納されているROM(Read Only Memory)(92)と、前記制御部が各種処理を実行するときに必要なデータやプログラムが適宜記憶されるRAM(Random Access Memory)(93)と、各種操作ボタン等からなる操作部(94)と、各種画面を表示する表示部(95)と、情報提示物質に関する情報と製品等の個別情報とが互いに対応するように設定された参照テーブルを記憶する参照テーブル記憶部(96)と、製品等の個別情報をデータベースとして記憶するデータベース記憶部(97)と、通信ネットワークを介して各拠点の検出装置(8)とデータの送受等を行う通信部(98)とを備えてなる。
【0061】
前記参照テーブル記憶部(97)は、例えば図6(a)〜(d)に示すように、製品等に付与された情報提示物質に関する情報と、その製品等の個別情報とが互いに対応するように設定された参照テーブルを記憶するものである。この参照テーブルは、拠点側からの要求に応じて管理本部(6)側において設定して記憶してもよいし、拠点側が設定したものを管理本部(6)側において記憶するものとしてもよい。
【0062】
前記データベース記憶部(97)は、後述の制御部(91)により特定された製品等の個別情報をデータベースとして記憶するものである。このデータベース記憶部(97)は、製品等に設けられた付属記憶装置(101)から通信ネットワークを介して送信されてきた製品等の個別情報や、各拠点に設けられた端末装置(図示略)から通信ネットワークを介して送信されてきた各拠点に関する情報(各拠点における作業の進行状況や運搬船(7)の稼働状況等)などを併せてデータベースとして記憶するものとしてもよい。
【0063】
前記制御部(91)は、各部の制御等のほか、前記検出装置(8)から通信ネットワークを介して送信されてきた情報提示物質の検出結果(情報提示物質の蛍光データ)に基づいて情報提示物質に関する情報を特定し、さらに前記参照テーブル記憶部(96)を参照することによって情報提示物質に関する情報に対応する製品等の個別情報を特定する機能を有する。
【0064】
例えば、参照テーブル記憶部(96)に図6(a)に示すような参照テーブルが記憶されている場合、制御部(91)は、前記検出装置(8)から通信ネットワークを介して送信されてきた情報提示物質の検出結果に基づいて情報提示物質に関する情報(例えば、情報提示物質の種類X)を特定し、さらに前記参照テーブル記憶部の参照テーブルを参照することによって情報提示物質に関する情報(情報提示物質の種類X)に対応する製品等の個別情報(製品等の種類a)を特定する。
【0065】
また、参照テーブル記憶部(96)に図6(b)に示すような参照テーブルが記憶されている場合、制御部(91)は、前記検出装置(8)から通信ネットワークを介して送信されてきた情報提示物質の検出結果に基づいて情報提示物質に関する情報(例えば、情報提示物質の含有量α)を特定し、さらに前記参照テーブル記憶部(96)の参照テーブルを参照することによって情報提示物質に関する情報(情報提示物質の含有量α)に対応する製品等の個別情報(製品等の製造メーカA)を特定する。
【0066】
また、参照テーブル記憶部(96)に図6(c)に示すような参照テーブルが記憶されている場合、制御部(91)は、前記検出装置(8)から通信ネットワークを介して送信されてきた情報提示物質の検出結果に基づいて情報提示物質に関する情報(例えば、情報提示物質の種類X・含有量0.294、種類Y・含有量0.336、種類Z・含有量0.109)を特定し、さらに前記参照テーブル記憶部(96)の参照テーブルを参照することによって情報提示物質に関する情報(情報提示物質の種類X・含有量0.294、種類Y・含有量0.336、種類Z・含有量0.109)に対応する製品等の個別情報(数値データ:331)を特定する。
【0067】
また、参照テーブル記憶部(96)に図6(d)に示すような参照テーブルが記憶されている場合、制御部(91)は、前記検出装置(8)から通信ネットワークを介して送信されてきた情報提示物質の検出結果に基づいて情報提示物質に関する情報(例えば、時間的減衰特性la)を特定し、さらに前記参照テーブル記憶部(96)の上表4を参照することによって情報提示物質に関する情報(時間的減衰特性la)に対応する製品等の個別情報(製造メーカA)を特定する。
【0068】
これら特定された製品等の個別情報は、管理コンピュータ(9)の表示部(95)に表示されたり、通信ネットワークを介して各拠点側に送信されて検出装置(8)の表示部(85)や端末装置の表示部に表示されたり、あるいは制御部(91)により各種演算に用いられる。この制御部(91)による演算には、例えば、前記データベース記憶部(97)に記憶されている製品等の個別情報や拠点に関する情報などに基づいて、物流手段である運搬船(7)の巡回移動の経路を決定演算が挙げられる。
【0069】
[通信ネットワーク]
この通信ネットワークは、各拠点や運搬船(7)と管理本部(6)とを結び、互いに情報交換を行うことができるようになっている。この通信ネットワークには、インターネット通信網、光ファイバー網、海底ケーブル通信網、衛星通信網、あるいはそれらの組合せなどが挙げられる。特に、各拠点が異なる国に亘って設けられている場合、通信ネットワークに通信衛星を用いるものとすれば、地球上のいずれの地域にある拠点や航行中の運搬船(7)のいずれとの間においても高速で確実な情報交換が可能となる。
【0070】
[付属記憶装置]
付属記憶装置は、製品等にICチップ等の付属記憶手段として設けられ、前記情報提示物資とは別に製品等の個別情報を記憶するものである。このような付属記憶装置は、記憶内容の変更や追記ができることが望ましい。このような付属記憶装置は、製品完成後の使用時や廃棄時に発生する個別情報を記憶させるのに好適である。具体的には、例えば、使用頻度や使用環境によって異なる経年劣化の程度や、故障、修理、あるいは部品交換の履歴などの個別情報が挙げられる。
【0071】
この付属記憶装置に記憶された製品等の個別情報は、何らかの読取装置により読み取られて通信ネットワークを介して管理コンピュータ(9)に送信されたり、あるいは同じく製品等に設けられた送信手段により通信ネットワークを介して管理コンピュータ(9)に直接送信されてもよい。
【0072】
この送信手段は、通常の電気機器における通信回路や通信装置が採用される。送信経路は、有線であってもよいし無線であってもよい。電話ケーブルや電話回線、CATV回線を利用することもできる。双方向TV装置のように製品そのものに通信機能を有している場合にはそれを利用することもできる。
【0073】
また、製品等の個別情報は、上述のように前記管理コンピュータ(9)に直接送信するものとしてもよいし、一旦は製品の販売会社や管理会社等の受信設備に個別情報を蓄えておき、必要に応じて、管理コンピュータ(9)に送信するものとしてもよい。さらに、個別情報は、製品等の表示灯、ディスプレイ部、計器、あるいはスピーカ等により視覚的あるいは聴覚的に出力されるものとしてもよい。
【0074】
図4は、工業製品の具体例として、PDP(プラズマディスプレイパネル)式TV装置を表している。TV装置は、薄い板状をなし、情報提示物質を付与されたPDP(102)が筐体の内部に取り付けられており、筐体には電源装置や選局装置、音響装置なども組み込まれている。このTV装置は、通常のTV信号を受信する受信装置に加え、この製品の個別情報を送受信する手段として、付属記憶装置(101)を備えており、この付属記憶装置(101)に記憶している個別情報を適宜管理コンピュータ(9)に送信するようになっている。また、個別情報を、PDPからなるディスプレイ部(102)に視覚的に出力することもできるようになっている。
【0075】
なお、このようなICチップなどの付属記憶装置は、情報提示物質とは無関係に単独で作ることも可能であるが、その構成材料として、情報提示物質を含有した成形材料、塗料、インク、回路形成材料などを用いることにより、情報提示物質と付属記憶装置の両方の機能を同時に果たすように構成することもできる。
【0076】
[循環生産システムの流れ]
<原材料調達>
まず、原材料調達拠点(1)において必要な原材料を調達する(S1)。
【0077】
原材料が天然材料の場合、採掘、採取、伐採、あるいは収穫などの手段で原材料を調達する。原材料が素材を加工したり処理したりする必要があるものである場合、素材に対してそれらの必要な加工や処理を施す。原材料が鉱物の場合、鉱山、採掘設備、選鉱設備、あるいは精製設備が原材料調達拠点(1)に設けられる。原材料が木材等の場合、栽培農園、採取場、集積場、加工工場が原材料調達拠点(1)に設けられる。
【0078】
また、一つの部品あるいは製品に対して、調達地域が異なる複数種類の原材料を用いる場合は、それぞれの原材料調達拠点において各原材料を調達する。また、同じ原材料に対して、複数の原材料調達拠点が設けられている場合は、価格や調達可能量などの条件を考慮して、いずれか一箇所あるいは複数箇所の原材料調達拠点(1)から必要な原材料を調達する。
【0079】
<部品生産>
次に、部品生産拠点(2)において、前記原材料調達拠点(1)で調達した原材料を用いて部品を生産する(S2)。
【0080】
調達地域が異なる複数種類の原材料を用いる場合は、それぞれの原材料調達拠点(1)で調達された原材料を用いる。また、同じ原材料を調達する複数の原材料調達拠点(1)が設けられている場合は、価格や調達可能量などの条件を考慮して、いずれか一箇所あるいは複数箇所の原材料調達拠点(1)で調達された原材料を用いる。
【0081】
<製品生産>
次に、製品生産拠点(3)において、前記部品生産拠点(2)で生産された部品を用いて製品を生産する(S3)。
【0082】
部品生産拠点(2)が異なる複数種類の部品を用いる場合は、それぞれの部品生産拠点で調達された部品を用いる。また、同じ部品を生産する複数の部品生産拠点が設けられている場合は、価格や調達可能量などの条件を考慮して、いずれか一箇所あるいは複数箇所の部品生産拠点(2)で生産された部品を用いる。
【0083】
<製品販売>
次に、製品販売拠点(4)において、前記製品生産拠点(3)で生産された製品を販売する(S4)。
【0084】
製品販売は、製品を販売するのに適した場所で行われ、消費者向けの製品であれば、大消費地あるいはその近郊で販売し、生産者向けや製造者向けの製品であれば、生産地域や工業地域に近い場所で販売する。
【0085】
<製品回収>
次に、製品回収拠点(5)において、前記製品販売拠点(4)で販売された製品で、性能劣化が進んだ製品や、故障によって使用不能になった製品を回収する(S5)。
【0086】
製品回収は、製品を購入して使用している消費者等から直接に製品が持ち込まれてもよいし、販売業者あるいは回収業者を介して製品回収拠点(5)に送られてもよい。
【0087】
<再資源化>
次に、製品回収拠点(5)や運搬船(7)等において、上述のように回収した回収製品を解体等して再資源化する(S6)。
【0088】
この製品回収拠点(5)や運搬船(7)等に回収された製品は、製品解体ラインにおいて分解および解体されて、個々の部品を取り出したり、原材料の違いによって分離したり、再資源化が可能な材料と廃棄しなければならない材料とに分別されたりする。再資源化が可能な材料は、再び部品生産が可能な状態に加工あるいは処理する再資源化処理が施される。このような製品解体ラインや再資源化ラインは運搬船(7)に設置されるものであってもよい。
【0089】
<運搬船(7)の巡回>
運搬船(7)は、原材料調達拠点(1)、部品生産拠点(2)、製品組立拠点、製品販売拠点(4)、および製品回収拠点(5)を順番に巡回する。
【0090】
原材料調達拠点(1)では、原材料を荷揚げする。運搬船(7)で再資源化された材料のうち原材料調達拠点(1)で加工や処理が必要な材料を荷下ろしする場合もある。部品生産拠点(2)では、原材料調達拠点(1)で調達された原材料および運搬船(7)で再資源化された原材料を荷下ろしして、代わりに部品を荷揚げする。製品生産拠点(3)では、部品を荷下ろしして、代わりに製品を荷揚げする。製品販売拠点(4)では、製品を荷下ろしする。製品回収拠点(5)では、解体された材料や再資源化された材料を荷揚げする。
【0091】
また、運搬船(7)がそれぞれの拠点に到着する時期を適切に設定することで、運搬船(7)の搭載スペースを常に効率的に利用することが可能となるとともに、各拠点へは必要な荷物を適切な時期に送り込むことができる。運搬船(7)の巡回計画は、予め設定しておいてもよいし、管理本部(6)で取得された各情報に基づいて適宜に修正したり変更したりすることができる。
【0092】
[循環生産システムにおける個別情報管理の流れ]
<情報提示物質の付与>
まず、前記各拠点(1)〜(5)の少なくとも一の拠点(図1の例では原材料調達拠点(1))において、原材料、部品、製品、あるいは回収製品に対して、それらに関する個別情報が関連付けられた情報提示物質を付与する(S11)。
【0093】
この個別情報の付与手段は、たとえば、部品の成形時に原材料への混合・混錬により含有する方法、塗料、インクなどに含有させて塗布、印刷する方法、ラベルや包装体として付与する方法などが挙げられる。
【0094】
また、製品や回収製品が、ICチップなどの付属記憶手段を有している場合には、この付属記憶手段に応じた情報書込方法によって、この付属記憶手段に個別情報を記憶させることもできる。
【0095】
具体的な製品として上述した図4のPDP(プラズマディスプレイパネル)式TV装置を例にすると、原材料調達拠点においては、PDP(102)を製造するのに必要な原材料に、産地、調達年月日などの個別情報を情報提示物質を含有した塗料、インクなどの形で塗布、印刷して付与することができる。
【0096】
また、部品生産拠点においては、PDP(102)を構成するSiO2、Al2O3などからなる基板、PbOやAgなどからなる基板やPbOやAgなどからなる電極、ITO/SnO2などからなる透明電極、PbO、SiO2などからなる誘電体、PbO、SiO2などからなる封着フリット、MgOなどからなるMgO膜、PbO、SiO2などからなるリブ、Y、Ba、Zn、Gd、Alなどからなる蛍光体などに情報提示物質を練り込んで、たとえば、材料組成、製造条件などの情報を付与し、各々の部品を形成することができる。
【0097】
また、製品生産拠点においては、製品の構成に必要な複数部品を調達し、各々の組み立て工法によって組み立てられが、各々の部品に情報提示物質を含有した塗料、インク、ラベルなどの形で塗布、印刷あるいは貼り付けて付与することができる。あるいは、また、付属記憶手段(101)に個別情報を記憶させることもできる。
【0098】
また、製品販売拠点においては、販売会社、販売年月日などの個別情報を前述と同様の方法で付与する。あるいは、また、付属記憶手段(101)に個別情報を記憶させることもできる。
【0099】
また、製品回収拠点においても、回収地、使用履歴などの個別情報を同様の方法で付与する。あるいは、また、付属記憶手段(101)に個別情報を記憶させることもできる。
【0100】
この情報提示物質に関する情報と製品等に関する個別情報は、管理コンピュータ(9)の参照テーブル記憶部(96)に互いに対応するように参照テーブルとして記憶される。この参照テーブルは、管理本部(6)側が拠点側からの要求に応じて設定した上で参照テーブル記憶部(96)に記憶してもよいし、拠点側が設定したものを管理本部(6)側において参照テーブル記憶部(96)に記憶するものとしてもよい。
【0101】
なお、製品の使用時間や、製品の使用中に発生した故障や修理等の使用履歴情報は、付属記憶手段に適宜記憶させることが望ましい。
【0102】
<情報提示物質の検出>
次に、前記情報提示物質を付与した拠点以降の少なくとも一の拠点(図1では製品回収拠点(5))において、検出装置(8)によって原材料、部品、製品、あるいは回収製品から情報提示物質を検出し、その情報提示物質の検出結果(情報提示物質の蛍光データ)を通信ネットワークを介して前記管理本部(6)の管理コンピュータ(9)に送信する(S12)。
【0103】
この検出装置(86)による情報提示物質の検出は、発光部(86a)から所定波長領域の電磁波を発光することにより製品等に対して該電磁波を照射し、その電磁波の照射に伴って情報提示物質から放射された蛍光を受光部(86b)により受光することにより行う。
【0104】
なお、前記情報提示物質の検出は、前記ICチップ等の付属記憶装置からの前記個別情報の読み取りと同時に行われるものとしてもよいし、別々に行われるものとしてもよい。
【0105】
<個別情報の特定>
次に、管理本部(6)において、管理コンピュータ(9)が前記情報提示物質の検出結果に基づいて製品等の個別情報を特定する(S13)。
【0106】
この製品等の個別情報の特定は、前記検出装置(8)から通信ネットワークを介して送信されてきた情報提示物質の検出結果(情報提示物質の蛍光データ)に基づいて情報提示物質に関する情報を特定し、さらに前記参照テーブル記憶部(96)を参照することによって情報提示物質に関する情報に対応する製品等の個別情報を特定することにより行う。
【0107】
この特定した製品等の個別情報は、前記管理コンピュータ(9)のデータベース記憶部(97)にデータベースとして記憶される。また、製品等に設けられた付属記憶装置(101)に記憶された個別情報も、拠点側から通信ネットワークを介して管理コンピュータ(9)に送信され、管理コンピュータ(9)のデータベース記憶部(97)にデータベースとして記憶される。さらに、拠点に関する情報も、拠点側に設けられた端末装置から通信ネットワークを介して管理コンピュータ(9)に送信され、管理コンピュータ(9)のデータベース記憶部(97)にデータベースとして記憶される。
【0108】
製品として図4に示したTV装置を例にすると、たとえば、回収拠点(5)で回収したTV装置から検出装置(8)によって検出した情報提示物質の検出結果を通信ネットワークを介して管理本部の管理コンピュータ(9)に送信し、製品の個別情報を参照テーブル記憶データから参照して回収製品か否かを判定することができる。
【0109】
また、ICチップなどの付属記憶装置(101)には、TV装置に組み込まれたPDP(102)の長時間使用による蛍光体の蛍光特性の劣化特性の状況を劣化信号として入出力することも可能であり、このようにすると、情報提示物質による不変の個別情報で製造メーカーなどを照合、識別し、その上で、付属記憶装置(101)によって製品の使用履歴情報を読み取り、照合、識別して、管理コンピュータ(9)に入力されている一定の基準のもとに回収の判断を仰ぐことができる。
【0110】
また、管理本部(6)の管理コンピュータ(9)に通信ネットワークでつながれた通信衛星を活用することにより、地球規模で適正な回収製品の選別、回収、解体、再資源化の循環システムを効率的に運用することが可能である。
【0111】
<その他の処理>
次に、同じく管理本部(6)において、管理コンピュータ(9)が前記データベース記憶部(97)に記憶されている製品等の個別情報や拠点に関する情報に基づいて所定の処理を行う(S14)。
【0112】
例えば、管理コンピュータ(9)は、製品等の個別情報や拠点に関する情報を管理コンピュータ(9)の表示部(95)に表示したり、通信ネットワークを介して各拠点側に送信して検出装置(8)の表示部(85)や端末装置の表示部に表示する。
【0113】
また、管理コンピュータ(9)は、製品等の個別情報を通信ネットワークを介して各拠点側に送信して、各拠点に設けられた装置の駆動制御に供する。例えば、管理コンピュータ(9)は、製品回収拠点(5)から送信されてきた情報提示物質の検出結果に基づいて、該情報提示物質が付与された製品等の種類を特定し、その製品等の種類の情報を製品回収拠点(5)に送信すれば、製品回収拠点(5)に設けられた分別装置等がその製品等の種類の情報に従って当該製品等を分別することができる。
【0114】
また、管理コンピュータ(9)は、個々の製品の回収時期および回収場所を予測するものとしてもよい。この予測に基づいて、製品回収拠点(5)への運搬船(7)の搬送時期を決めることができる。回収製品の量が一定量を越えたときに運搬船(7)が製品回収拠点(5)に寄港すれば効率的な運用か可能である。
【0115】
さらに、管理コンピュータ(9)は、各拠点における作業の進行状況についての情報をも取得し、それに基づいて運搬船(7)の巡回経路や寄港時期を決定することができる。例えば、原材料調達拠点(1)で調達された原材料の量が所定の量に達したときに運搬船(7)を寄港させる。部品生産拠点(2)で原材料の在庫が少なくなる時点で、原材料を搭載した運搬船(7)が部品生産拠点(2)に寄港するようにする。このように、各拠点における作業の進行状況を常に監視し、その情報を収集することで運搬船(7)に常時最適に巡回行動をとらせることができる。
【0116】
【発明の効果】
請求項1に係る発明によれば、製品等の個別情報が暗号的に関連付けられた情報提示物質が製品等に付与されるので、製品等に対して個別情報を秘匿性を保持した状態で内有させることができる。また、製品等に対して外部からの衝撃が加わっても情報提示物質そのものが変化することはないので、外部からの衝撃に関係なく製品等の個別情報を保持することができる。さらに、情報提示物質を製品等の全体に亘って付与すれば、製品等の所望の箇所から個別情報を特定することができる。さらにまた、情報提示物質は製品等の種類や素材等に関わらず付与され得るので、あらゆる製品等に個別情報を内有させることができる。従って、循環生産における製品等の個別情報を簡単かつ確実に一局集中的に管理することができ、それら製品等の個別情報に基づいて循環生産における原材料調達、部品生産、製品生産、および製品回収を効率的に行うことが可能となる。
【0117】
請求項2に係る発明によれば、ICチップ等の付属記憶手段からも製品等の個別情報が得られるので、情報提示物質による個別情報と組み合わせることによって、より多くの個別情報をより複雑な状態で製品等に内有させることができる。しかも、ICチップ等の付属記憶手段そのものに対して情報提示物質を付与することもでき、これによりICチップ等の付属記憶手段は記憶による個別情報と情報提示物質による個別情報とを共に内有することができる。
【0118】
請求項3に係る発明によれば、拠点に関する情報も得られるので、情報提示物質による個別情報、さらにはICチップ等の付属記憶手段による個別情報と相俟って、循環生産における原材料調達、部品生産、製品生産、および製品回収をより効率的に行うことが可能となる。
【0119】
請求項4に係る発明によれば、各拠点を巡回移動する運搬船から製品等の個別情報が得られるので、よりタイムリーに製品等の個別情報を管理することができる。
【0120】
請求項5に係る発明によれば、運搬船の巡回移動の最適な経路が決定され得るので、運搬船の搭載スペースを常に効率的に利用することができるとともに、各拠点へは必要な物資を適切な時期に送り込むことができる。
【0121】
請求項6に係る発明によれば、製品等の個別情報が暗号的に関連付けられた情報提示物質が製品等に付与されるので、製品等に対して個別情報を秘匿性を保持した状態で内有させることができる。また、製品等に対して外部からの衝撃が加わっても情報提示物質そのものが変化することはないので、外部からの衝撃に関係なく製品等の個別情報を保持することができる。さらに、情報提示物質を製品等の全体に亘って付与すれば、製品等の所望の箇所から個別情報を特定することができる。さらにまた、情報提示物質は製品等の種類や素材等に関わらず付与され得るので、あらゆる製品等に個別情報を内有させることができる。従って、循環生産における製品等の個別情報を簡単かつ確実に一局集中的に管理することができ、それら製品等の個別情報に基づいて循環生産における原材料調達、部品生産、製品生産、および製品回収を効率的に行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態に係る個別情報管理方法を実施する循環生産システムの全体構成の模式図である。
【図2】図1の検出装置のハードウェア構成を示す図である。
【図3】図1の管理コンピュータのハードウェア構成を示す図である。
【図4】製品の一例を示す斜視図である。
【図5】情報提示物質の検出結果(蛍光データ)の一例を示すスペクトル分析図である。
【図6】参照テーブルの例を示す図である。
【図7】循環生産システムの流れを示すフローチャートである。
【図8】個別情報管理の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
1・・・原材料調達拠点
2・・・部品生産拠点
3・・・製品生産拠点
4・・・製品販売拠点
5・・・製品回収拠点
6・・・管理本部
7・・・運搬船
8・・・検出装置
9・・・管理コンピュータ

Claims (6)

  1. 一ないし複数の原材料を用いて部品を生産し、さらに複数の部品を用いて製品を生産し、その製品を販売したあと回収して、再び新たな製品を生産する循環生産において、原材料、部品、製品、あるいは回収製品に関する個別情報を管理する個別情報管理方法であって、
    原材料を調達する原材料調達拠点、部品を生産する部品生産拠点、製品を生産する製品生産拠点、製品を販売する製品販売拠点、あるいは製品を回収する製品回収拠点の少なくとも一の拠点において、一種ないし二種以上の元素またはそれらの化合物からなり、かつ前記個別情報が関連付けられた情報提示物質を原材料、部品、製品、あるいは回収製品に付与し、
    前記情報提示物質に関する情報と前記個別情報とが互いに対応するように設定された参照テーブルを参照テーブル記憶手段に記憶し、
    前記情報提示物質を付与した拠点以降の少なくとも一の拠点において、前記原材料、部品、製品、あるいは回収製品から前記情報提示物質を検出手段により検出し、
    前記検出手段による情報提示物質の検出結果を前記検出装置からコンピュータに送信し、
    該コンピュータにおいて、前記参照テーブル記憶手段に記憶した参照テーブルを参照することによって前記情報提示物質の検出結果に基づいて前記個別情報を特定し、
    その特定した個別情報をデータベースとしてデータベース記憶部に記憶することによって前記個別情報を管理することを特徴とする循環生産における個別情報管理方法。
  2. さらに、前記各拠点の少なくとも一の拠点において、前記個別情報を原材料、部品、製品、あるいは回収製品に設けられた付属記憶手段に記憶し、
    前記個別情報を付属記憶手段に記憶した拠点以降の少なくとも一の拠点において、前記付属記憶手段に記憶した前記個別情報を前記コンピュータに送信し、
    該コンピュータにおいて、その送信されてきた前記個別情報をデータベースとしてデータベース記憶部に記憶する請求項1に記載の循環生産における個別情報管理方法。
  3. さらに、前記各拠点の少なくとも一の拠点において、拠点に関する情報を当該拠点に設けられた端末装置からコンピュータに送信し、
    該コンピュータにおいて、その送信されてきた拠点に関する情報をデータベースとしてデータベース記憶部に記憶する請求項1または請求項2に記載の循環生産における個別情報管理方法。
  4. 前記各拠点間を巡回移動して、原材料、部品、製品、あるいは回収製品を各拠点間で移送する物流手段において、前記原材料、部品、製品、あるいは回収製品から情報提示物質を検出手段により検出し、その検出手段による情報提示物質の検出結果を前記コンピュータに送信する請求項1ないし請求項3に記載の循環生産における個別情報管理方法。
  5. 前記コンピュータにより、前記データベース記憶部に記憶した個別情報に基づいて前記物流手段の巡回移動の経路を決定する請求項1ないし請求項4に記載の循環生産における個別情報管理方法。
  6. 一ないし複数の原材料を用いて部品を生産し、さらに複数の部品を用いて製品を生産し、その製品を販売したあと回収して、再び新たな製品を生産する循環生産において、原材料、部品、製品、あるいは回収製品に関する個別情報を管理する個別情報管理システムであって、
    原材料を調達する原材料調達拠点、部品を生産する部品生産拠点、製品を生産する製品生産拠点、製品を販売する製品販売拠点、あるいは製品を回収する製品回収拠点の少なくとも一の拠点において、一種ないし二種以上の元素またはそれらの化合物からなり、かつ前記個別情報が関連付けられた情報提示物質を原材料、部品、製品、あるいは回収製品に付与する情報提示物質付与手段と、
    前記情報提示物質に関する情報と前記個別情報とが互いに対応するように設定された参照テーブルを記憶する参照テーブル記憶手段と、
    前記情報提示物質を付与した拠点以降の少なくとも一の拠点において、前記原材料、部品、製品、あるいは回収製品から前記情報提示物質を検出する検出手段と、
    前記参照テーブル記憶手段に記憶された参照テーブルを参照することによって前記情報提示物質の検出結果に基づいて前記個別情報を特定する特定手段と、
    該特定手段により特定された前記個別情報をデータベースとして記憶するデータベース記憶部と、
    を備えてなることを特徴とする循環生産における個別情報管理システム。
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