【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電線、ケーブル等の配線作業および消磁コイル等に使用される粘着テープに関し、燃焼時にハロゲン含有有毒ガスを発生しないようにしたノンハロゲン粘着テープであって、難燃性、機械強度、耐熱性、柔軟性の何れの特性をも満足するようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、電線、ケーブル等の配線作業および消磁コイル等に使用される粘着テープとしては、軟質ポリ塩化ビニルからなる厚み0.1〜0.3mm、幅15〜30mmのテープ状の基材の一方の表面にブチルゴム系粘着剤などからなる粘着剤層を形成したもの(以下、「PVC製粘着テープ」という。)が広く使用されている。
【0003】
ところで、現在環境問題が重視され、ダイオキシンの発生源とされている塩化ビニル系プラスチックの使用を取りやめる動きがある。このため、電線、ケーブルなどの被覆材についても脱塩化ビニル化が進んでおり、電線、ケーブルの接続等に使用されている粘着テープにも脱塩化ビニル化が要求されつつある。
【0004】
この要求を満たすものとして、粘着テープの基材をなす樹脂組成物にポリオレフィン系ポリマーを使用するとともに、例えば、ノンハロゲン系難燃剤として水酸化マグネシウムなどの金属水酸化物を配合することによって難燃性を付与し、燃焼時にダイオキシンやハロゲン含有ガスを発生しないようにしたものが提案されている。
【0005】
しかしながら、このような基材をなす樹脂組成物にポリオレフィン系ポリマーを使用する粘着テープ(以下、「ポリオレフィン系ポリマー製粘着テープ」という。)にあっては、PVC製粘着テープに比べて難燃性が劣るといった問題があった。そして、ポリオレフィン系ポリマーからなる基材に金属水酸化物の難燃剤を配合したものでは、難燃性、機械強度、耐熱性、柔軟性の何れの特性をも満足する組成物の確立は非常に困難であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は上記従来の問題点に鑑み、ポリオレフィン系ポリマー製粘着テープにおいて、難燃性、機械強度、耐熱性、柔軟性の何れの特性をも満足させるようにしたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
そこで、この発明による粘着テープは、基材と粘着剤層とからなる粘着テープであって、基材をなす樹脂組成物が、密度0.89g/cm3以下の超低密度ポリエチレンを70wt%以上と、エチルアクリレート含有量30モル%以上のエチレン−エチルアクリレート共重合体を1〜30wt%含むポリオレフィン系ベースポリマー100重量部に、金属水酸化物80〜150重量部と難燃助剤1〜15重量部を配合したものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
この発明による粘着テープは、基材と、この基材の上に形成された粘着剤層とからなる。
この粘着テープの基材を構成する樹脂組成物としては、ポリオレフィン系ポリマーをベースポリマーとするものが用いられ、このポリオレフィン系ポリマーは、密度0.89g/cm3以下の超低密度ポリエチレンを必須成分として全量の70wt%以上含むとともに、エチルアクリレート含有量30モル%以上のエチレン−エチルアクリレート共重合体を1〜30wt%含むものが用いられる。
【0009】
超低密度ポリエチレンとしては、密度が0.89g/cm3以下であるものが用いられ、メルトフローレート(温度190℃、荷重2.16kg、時間10分)が0.1〜10のものが好ましく、具体的には日本ユニカー社製、商品名「DFDB1088」、「DFDB1085」などが使用できる。
【0010】
また、エチルアクリレート含有量30モル%以上のエチレン−エチルアクリレート共重合体としては、好ましくはエチルアクリレート含有量がモル比で30〜50%、メルトフローレート0.1〜50のものが用いられる。
【0011】
また、粘着テープに高難燃性を付与する(UL510に規定する難燃試験に合格する)ためには、ノンハロゲン系難燃剤として金属水酸化物を配合するとともに、難燃助剤を配合する。
【0012】
この金属水酸化物には、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウムなどが用いられ、なかでも難燃性付与効果が高い水酸化マグネシウムが好ましい。
粘着テープに高難燃性を付与する場合、ポリオレフィン系ポリマー100重量部に対して、金属水酸化物を80〜150重量部、好ましくは100〜130重量部配合する。80重量部未満では必要な難燃性が得られず(UL510に規定する難燃試験に合格できず)、150重量部を超えると組成物の機械強度、伸び等が大きく低下する。
【0013】
また樹脂組成物の難燃性を高めるために、ガム状シリコーン、シリコーン樹脂粉末などのシリコーン化合物、赤リン、ポリリン酸メラニン、ポリリン酸アンモニウム、ヒドロキシスズ酸亜鉛、モリブデン化合物、モリブデン水酸化アルミニウムなどから選択される1種または2種以上を混合した難燃助剤を適宜配合する。この難燃助剤の配合量は、ベースポリマー100重量部に対して、1〜15重量部、好ましくは8〜12重量部とされる。1重量部未満では配合効果が得られず、15重量部を超えるとコストが嵩む。
【0014】
上述したように、ポリオレフィン系ポリマーにノンハロゲン系難燃剤として金属水酸化物を配合するとともに難燃助剤を配合してなる樹脂組成物において、密度0.89g/cm3以下の超低密度ポリエチレンを70wt%以上と、エチルアクリレート含有量30モル%以上のエチレン−エチルアクリレート共重合体を1〜30wt%含むポリオレフィン系ベースポリマー100重量部に、金属水酸化物80〜150重量部と難燃助剤1〜15重量部を配合し、この樹脂組成物からなる基材を使用して粘着テープを作製することによって、UL510に規定された難燃性試験に合格し、かつ引張強度10.3MPa以上、伸び60%以上、加熱変形率50%以下(加熱変形残率50%超)、柔軟性を有するといった、難燃性、機械強度、耐熱性、柔軟性の何れの特性をも満足した粘着テープを取得することができる。
【0015】
なお、粘着テープの基材をなす樹脂組成物には、さらに必要に応じて老化防止剤、着色剤、無機充填剤、紫外線吸収剤、銅害防止剤などを適宜配合してもよい。
【0016】
さらに、この樹脂組成物について、重金属含有量0.1重量%以下で、かつ塩素、フッ素、臭素などのハロゲン元素を含有しないことが好ましい。重金属含有量0.1重量%以下とすることで、燃焼灰分中に有害とされるカドニウム、鉛などが規制値以下となり、処分が容易となる。
【0017】
また、上記樹脂組成物からなる基材は、体積抵抗率が1013Ω/cm3以上であることが好ましく、これにより得られる粘着テープは充分な電気絶縁性を有し、PVC製粘着テープと同様に電気絶縁処理にも使用し得る。
【0018】
次に、粘着剤層としては、ハロゲンやリン、その他有害な元素が含有されていなければ特に限定されず、ゴム系粘着剤、アクリル系粘着剤などの一般的な粘着剤が使用できる。また粘着剤には必要に応じて粘着付与剤、軟化剤、酸化防止剤、老化防止剤、顔料、充填剤等が添加されてもよい。
【0019】
粘着剤の具体例としては、次の粘着剤を1種もしくは2種以上組み合わせて用いることができる。
(イ)SBR系粘着剤、(ロ)アクリル系粘着剤、(ハ)天然ゴム系粘着剤、(二)イソプレンゴム系粘着剤、(ホ)イソブチレンゴム系粘着剤
【0020】
SBR系粘着剤としては、スチレン−ブタジエンゴムを主成分とし、これにロジン、ロジン誘導体、テルペン樹脂、石油樹脂、コーバル、アルキルフェノールなどの粘着付与剤(タッキファイヤー)や、プロセスオイルなどの軟化剤、カーボンブラック、ケイ酸塩、炭酸カルシウム、クレーなどの充填剤、トルエン、ヘキサン、無鉛ガソリンなどの溶剤、老化防止剤などを配合したものなどが用いられる。
【0021】
アクリル系粘着剤としては、種々のアクリル酸エステルを2種以上共重合したガラス転移温度が−20℃以下のアクリル共重合体を主成分とするもので、必要に応じて上述の粘着付与剤、軟化剤、充填剤、溶剤、老化防止剤などを適宜配合したものなどが用いられる。
【0022】
アクリル系粘着剤は、一般にブチルゴム系粘着剤やSBR系粘着剤などに比べて、粘着性が高いため、粘着剤層の層厚が薄くても十分強力な粘着力が得られる。粘着剤層の層厚が薄くてすめば、粘着テープ全体の厚みを一定とすると、基材の厚みを厚くすることができ、粘着テープの基材の機械的強度を高めることが可能となる。
【0023】
天然ゴム系粘着剤としては、天然ゴムを主成分とし、これに上述の粘着付与剤、軟化剤、充填剤、溶剤、老化防止剤などを適宜配合したものなどが用いられる。
イソプレンゴム系粘着剤としては、イソプレンゴムを主成分とし、これに上述の粘着付与剤、軟化剤、充填剤、溶剤、老化防止剤などを適宜配合したものなどが用いられる。
イソブチレンゴム系粘着剤としては、イソブチレンゴムを主成分とし、これに上述の粘着付与剤、軟化剤、充填剤、溶剤、老化防止剤などを適宜配合したものなどが用いられる。
【0024】
また、粘着テープを製造する方法としては、特に限定されないが、前記の樹脂組成物を溶融混練し、押出成形、インフレーション成形、カレンダー成形などによって、厚み0.1〜0.3mmの広幅のフィルムを製造し、粘着テープの基材とする。次いで、この基材の片面に前記の粘着剤をコーティング装置により所定の厚みに塗布した後、スリッターにて幅15〜30mmに裁断して巻き取る方法などがある。
【0025】
この場合、基材の粘着剤を塗布する面に、コロナ処理、プライマー処理等を行うことにより、粘着剤層と基材との接着力を向上させる方法を採ることも可能である。
また粘着剤層の厚みも限定されるものでなく、接着性および難燃性を損なわない程度にすればよく、数μm〜500μmで使用可能であり、一般には10μm〜200μmの範囲が好ましい。
【0026】
以下に、本発明による粘着テープの実施例を挙げ、本発明を詳細に説明する。なお本発明は、以下の実施例のみに限定されるものではない。
【0027】
表1または表2(実施例1〜7、比較例1〜7)に示すような配合組成(重量部表示)の樹脂組成物を用意し、これらをインフレーション成形して厚み0.17mmのフィルム状の基材をそれぞれ取得した。そして、基材の片面に天然ゴム系粘着剤を塗布した後、スリッターで裁断し、幅19mmの粘着テープとした。
【0028】
表1及び表2に示す、粘着テープ特性についての物性値の試験方法は、いずれも、UL510に定められた規定に基づいて試験を行った。
なお、柔軟性については、柔軟性試験に合格したものを○で示すとともに、柔軟性試験に合格するが柔軟性にあまり優れないものを△で示し、不合格のものを×で示した。
また、難燃性については、難燃性試験に合格したものを○で示し、不合格のものを×で示した。
【0029】
そして判定において、引張強度10.3MPa以上、伸び60%以上、加熱変形率が50%以下、難燃性試験と柔軟性試験に合格し、難燃性、機械強度、耐熱性、柔軟性の何れの特性をも満足するものを○で示すとともに、何れかの特性を満足しないものを×で示した。
【0030】
表1及び表2において、次の材料を用いた。
VLDPE(Type1):超低密度ポリエチレン(密度0.884g/cm3、日本ユニカー製の商品名「DFDB1088」)、
VLDPE(Type2):超低密度ポリエチレン(密度0.904g/cm3、日本ユニカー製の商品名「DFDA1137」)、
EEA(Type1):エチレン−エチルアクリレート共重合体(エチルアクリレート含有量34モル%、三井デュポンポリケミカル社製の商品名「A−709」)、
EEA(Type2):エチレン−エチルアクリレート共重合体(エチルアクリレート含有量15モル%、三井デュポンポリケミカル社製の商品名「A−710」)、
水Mg:ステアリン酸処理水酸化マグネシウム
難燃助剤:赤リン
老化防止剤:フェノール系酸化防止剤
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】
表1及び表2の結果より、本発明の配合組成の樹脂組成物からなる基材、つまり密度0.89g/cm3以下の超低密度ポリエチレンを70wt%以上と、エチルアクリレート含有量30モル%以上のエチレン−エチルアクリレート共重合体を1〜30wt%含むポリオレフィン系ベースポリマー100重量部に、金属水酸化物80〜150重量部と難燃助剤1〜15重量部を配合した樹脂組成物からなる基材を使用することで、UL510に規定する試験方法により粘着テープ特性を判定したところ、引張強度10.3MPa以上、伸び60%以上、加熱変形率50%以下(加熱変形残率が50%を超える)を示し、かつ難燃性試験、柔軟性試験に合格する良好な粘着テープを取得することができた。
すなわち、難燃性、機械強度、耐熱性、柔軟性の何れの特性をも満足した粘着テープを取得することができた。
【0034】
一方、表1に示すように、密度0.89g/cm3以下の超低密度ポリエチレンを60wt%しか含有しない樹脂組成物を基材として使用した場合(比較例1)、引張強度10.3MPaを満たすことができず機械強度を満足させることができず、またエチレン−エチルアクリレート共重合体を含有しない樹脂組成物を基材として使用した場合(比較例2)、難燃性試験に不合格であった。また密度が0.89g/cm3を超える超低密度ポリエチレンを使用した場合(比較例3)や、エチルアクリレート含有量30モル%未満のエチレン−エチルアクリレート共重合体を使用した場合(比較例4)は、柔軟性試験に不合格であった。
【0035】
また、表2に示すように、金属水酸化物(ステアリン酸処理水酸化マグネシウム)の配合量が80重量部未満である場合(比較例5)は、難燃性試験に不合格であり、難燃助剤を配合しなかった場合(比較例6)も、柔軟性試験に不合格であった。さらに金属水酸化物(ステアリン酸処理水酸化マグネシウム)の配合量が150重量部を超える場合(比較例7)は難燃性試験に合格するものの、引張強度10.3MPaを満たすことができず、また柔軟性試験も不合格であった。
【0036】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、燃焼時にダイオキシンやハロゲン含有ガスなどの有害物質を発生することがないポリオレフィン系ポリマー製粘着テープにおいて、密度0.89g/cm3以下の超低密度ポリエチレンを70wt%以上と、エチルアクリレート含有量30モル%以上のエチレン−エチルアクリレート共重合体を1〜30wt%含むポリオレフィン系ベースポリマー100重量部に、金属水酸化物80〜150重量部と難燃助剤1〜15重量部を配合した樹脂組成物からなる基材を使用して粘着テープを作製することによって、難燃性、機械強度、耐熱性、柔軟性の何れの特性をも満足した粘着テープを提供することができた。つまり、この発明による粘着テープによれば、従来のPVC製粘着テープと同等以上の難燃性能を有し、かつテープ特性に優れるとともに、燃焼時にダイオキシンやハロゲン含有ガスなどの有害物質を発生することがなく、発煙量も少量となる。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to an adhesive tape used for wiring work of electric wires and cables and a degaussing coil and the like. The present invention relates to a non-halogen adhesive tape which does not generate a toxic gas containing halogen at the time of combustion. It is intended to satisfy both the properties of flexibility and flexibility.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, as an adhesive tape used for wiring work of wires, cables, etc. and for degaussing coils, etc., one of a tape-shaped base material having a thickness of 0.1 to 0.3 mm and a width of 15 to 30 mm made of soft polyvinyl chloride is used. What has formed the adhesive layer which consists of a butyl rubber-type adhesive on the surface (it is hereafter called "PVC adhesive tape") is widely used.
[0003]
By the way, environmental issues are now considered important, and there is a movement to stop using vinyl chloride plastic which is a source of dioxin. For this reason, vinyl chloride is also being applied to coating materials such as electric wires and cables, and vinyl chloride is also being required for adhesive tapes used for connection of electric wires and cables.
[0004]
As a material satisfying this requirement, a polyolefin-based polymer is used in the resin composition forming the base material of the pressure-sensitive adhesive tape, and for example, a flame-retardant compound is prepared by blending a metal hydroxide such as magnesium hydroxide as a non-halogen-based flame retardant. Has been proposed in which dioxin and halogen-containing gas are not generated during combustion.
[0005]
However, the pressure-sensitive adhesive tape using a polyolefin-based polymer in the resin composition constituting such a base material (hereinafter referred to as “polyolefin-based polymer pressure-sensitive adhesive tape”) is more flame-retardant than the PVC-based pressure-sensitive adhesive tape. Was inferior. In addition, in the case where a flame retardant of a metal hydroxide is blended with a base material composed of a polyolefin-based polymer, it is extremely difficult to establish a composition that satisfies all of the properties of flame retardancy, mechanical strength, heat resistance, and flexibility. It was difficult.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention has been made in view of the above-mentioned conventional problems, and is intended to satisfy all of the properties of flame retardancy, mechanical strength, heat resistance and flexibility in a polyolefin polymer adhesive tape.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
Therefore, the pressure-sensitive adhesive tape according to the present invention is a pressure-sensitive adhesive tape comprising a base material and a pressure-sensitive adhesive layer, wherein the resin composition forming the base material comprises 70% by weight or more of ultra-low-density polyethylene having a density of 0.89 g / cm 3 or less. And 100 to 100 parts by weight of a polyolefin base polymer containing 1 to 30 wt% of an ethylene-ethyl acrylate copolymer having an ethyl acrylate content of 30 mol% or more, 80 to 150 parts by weight of a metal hydroxide and 1 to 15 parts of a flame retardant auxiliary It is a mixture of parts by weight.
[0008]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
The pressure-sensitive adhesive tape according to the present invention comprises a substrate and a pressure-sensitive adhesive layer formed on the substrate.
As the resin composition constituting the base material of the pressure-sensitive adhesive tape, a resin composition containing a polyolefin-based polymer as a base polymer is used. The polyolefin-based polymer is composed of an ultra-low-density polyethylene having a density of 0.89 g / cm 3 or less as an essential component. Used are those containing 70 wt% or more of the total amount and 1 to 30 wt% of an ethylene-ethyl acrylate copolymer having an ethyl acrylate content of 30 mol% or more.
[0009]
As the ultra-low density polyethylene, those having a density of 0.89 g / cm 3 or less are used, and those having a melt flow rate (temperature of 190 ° C., load of 2.16 kg, time of 10 minutes) of 0.1 to 10 are preferable. Specifically, trade names “DFDB1088”, “DFDB1085”, etc. manufactured by Nippon Unicar Co., Ltd. can be used.
[0010]
Further, as the ethylene-ethyl acrylate copolymer having an ethyl acrylate content of 30 mol% or more, preferably, an ethylene acrylate content having a molar ratio of 30 to 50% and a melt flow rate of 0.1 to 50 is used.
[0011]
Further, in order to impart high flame retardancy to the pressure-sensitive adhesive tape (pass the flame retardancy test specified in UL510), a metal hydroxide is blended as a non-halogen flame retardant, and a flame retardant auxiliary is blended.
[0012]
As the metal hydroxide, magnesium hydroxide, aluminum hydroxide, calcium hydroxide or the like is used, and among them, magnesium hydroxide having a high flame-retardant effect is preferable.
When imparting high flame retardancy to the pressure-sensitive adhesive tape, 80 to 150 parts by weight, preferably 100 to 130 parts by weight of a metal hydroxide is added to 100 parts by weight of the polyolefin-based polymer. If the amount is less than 80 parts by weight, the necessary flame retardancy cannot be obtained (the flame retardancy test specified in UL 510 cannot be passed), and if it exceeds 150 parts by weight, the mechanical strength, elongation, etc. of the composition are greatly reduced.
[0013]
In order to enhance the flame retardancy of the resin composition, gum-like silicone, silicone compounds such as silicone resin powder, red phosphorus, melanin polyphosphate, ammonium polyphosphate, zinc hydroxystannate, molybdenum compound, molybdenum aluminum hydroxide, etc. One or more selected flame retardant aids are appropriately blended. The compounding amount of the flame retardant aid is 1 to 15 parts by weight, preferably 8 to 12 parts by weight based on 100 parts by weight of the base polymer. If the amount is less than 1 part by weight, no compounding effect can be obtained, and if it exceeds 15 parts by weight, the cost increases.
[0014]
As described above, in a resin composition containing a metal hydroxide as a non-halogen flame retardant in a polyolefin polymer and a flame retardant aid, an ultra-low density polyethylene having a density of 0.89 g / cm 3 or less is used. 80 to 150 parts by weight of a metal hydroxide and 100 parts by weight of a polyolefin base polymer containing 1 to 30% by weight of an ethylene-ethyl acrylate copolymer having an ethyl acrylate content of 30% by mole or more and a flame retardant aid of 70% by weight or more By blending 1 to 15 parts by weight and preparing a pressure-sensitive adhesive tape using the base material made of this resin composition, it passed the flame retardancy test prescribed in UL510, and had a tensile strength of 10.3 MPa or more, Flame retardancy, mechanical strength, heat resistance such as elongation of 60% or more, heat deformation rate of 50% or less (heat deformation residual rate of more than 50%), and flexibility It is possible to obtain an adhesive tape that satisfies both the properties of flexibility and flexibility.
[0015]
The resin composition forming the base material of the pressure-sensitive adhesive tape may optionally further contain an antioxidant, a coloring agent, an inorganic filler, an ultraviolet absorber, a copper damage inhibitor and the like, if necessary.
[0016]
Further, it is preferable that the resin composition has a heavy metal content of 0.1% by weight or less and does not contain a halogen element such as chlorine, fluorine and bromine. By setting the heavy metal content to 0.1% by weight or less, cadmium, lead, and the like, which are detrimental to the combustion ash, fall below the regulated value, thereby facilitating disposal.
[0017]
Further, the substrate made of the above resin composition preferably has a volume resistivity of 10 13 Ω / cm 3 or more, and the pressure-sensitive adhesive tape obtained thereby has a sufficient electric insulating property. It can also be used for electrical insulation.
[0018]
Next, the pressure-sensitive adhesive layer is not particularly limited as long as it does not contain halogen, phosphorus, and other harmful elements, and a general pressure-sensitive adhesive such as a rubber-based pressure-sensitive adhesive or an acrylic-based pressure-sensitive adhesive can be used. If necessary, a tackifier, a softener, an antioxidant, an antioxidant, a pigment, a filler, and the like may be added to the pressure-sensitive adhesive.
[0019]
As specific examples of the pressure-sensitive adhesive, the following pressure-sensitive adhesives can be used alone or in combination of two or more.
(A) SBR-based adhesive, (b) acrylic-based adhesive, (c) natural rubber-based adhesive, (ii) isoprene rubber-based adhesive, (e) isobutylene rubber-based adhesive
As the SBR-based pressure-sensitive adhesive, a styrene-butadiene rubber is used as a main component. Fillers such as carbon black, silicates, calcium carbonate, clay, and the like, solvents such as toluene, hexane, and unleaded gasoline, and antioxidants are used.
[0021]
As the acrylic pressure-sensitive adhesive, the main component is an acrylic copolymer having a glass transition temperature of −20 ° C. or lower, which is obtained by copolymerizing two or more kinds of various acrylates. Those appropriately mixed with a softener, a filler, a solvent, an antioxidant and the like are used.
[0022]
Acrylic pressure-sensitive adhesives generally have higher tackiness than butyl rubber-based pressure-sensitive adhesives, SBR-based pressure-sensitive adhesives, and the like, so that a sufficiently strong adhesive force can be obtained even when the thickness of the pressure-sensitive adhesive layer is small. If the thickness of the pressure-sensitive adhesive layer is small, it is possible to increase the thickness of the base material and to increase the mechanical strength of the base material of the pressure-sensitive adhesive tape if the thickness of the entire pressure-sensitive adhesive tape is kept constant.
[0023]
As the natural rubber-based pressure-sensitive adhesive, a natural rubber-based pressure-sensitive adhesive to which a tackifier, a softener, a filler, a solvent, an antioxidant, and the like are appropriately blended is used.
As the isoprene rubber-based pressure-sensitive adhesive, one containing isoprene rubber as a main component and appropriately blending the above-mentioned tackifier, softener, filler, solvent, antioxidant and the like is used.
As the isobutylene rubber-based pressure-sensitive adhesive, a material containing isobutylene rubber as a main component and appropriately blending the above tackifier, softener, filler, solvent, antioxidant, and the like is used.
[0024]
The method for producing the pressure-sensitive adhesive tape is not particularly limited, but the above resin composition is melt-kneaded, and extrusion molding, inflation molding, calender molding, or the like is used to form a wide film having a thickness of 0.1 to 0.3 mm. Manufacture and use as a base material for adhesive tape. Next, there is a method in which the above-mentioned pressure-sensitive adhesive is applied to one surface of the base material by a coating device to a predetermined thickness, and then cut into a width of 15 to 30 mm by a slitter and wound.
[0025]
In this case, a method of improving the adhesive strength between the pressure-sensitive adhesive layer and the substrate by performing corona treatment, primer treatment, or the like on the surface of the substrate on which the pressure-sensitive adhesive is applied may be employed.
Also, the thickness of the pressure-sensitive adhesive layer is not limited, and may be any value as long as the adhesiveness and flame retardancy are not impaired.
[0026]
Hereinafter, the present invention will be described in detail with reference to Examples of the pressure-sensitive adhesive tape according to the present invention. The present invention is not limited only to the following examples.
[0027]
A resin composition having a composition (in parts by weight) as shown in Table 1 or Table 2 (Examples 1 to 7 and Comparative Examples 1 to 7) was prepared, and these were blown and formed into a 0.17 mm thick film. Were obtained respectively. Then, after applying a natural rubber-based pressure-sensitive adhesive to one surface of the substrate, the substrate was cut with a slitter to obtain a pressure-sensitive adhesive tape having a width of 19 mm.
[0028]
The test methods for the physical property values of the pressure-sensitive adhesive tape shown in Tables 1 and 2 were all based on the rules defined in UL510.
Regarding the flexibility, those that passed the flexibility test were indicated by ○, those that passed the flexibility test but were not so excellent in flexibility were indicated by Δ, and those that failed were indicated by x.
Regarding the flame retardancy, those that passed the flame retardancy test were indicated by ○, and those that failed were indicated by x.
[0029]
Then, in the judgment, the tensile strength was 10.3 MPa or more, the elongation was 60% or more, the heating deformation rate was 50% or less, the flame retardancy test and the flexibility test were passed, and any of flame retardancy, mechanical strength, heat resistance, and flexibility was evaluated. Those satisfying the above characteristics are indicated by ○, and those not satisfying any of the characteristics are indicated by ×.
[0030]
In Tables 1 and 2, the following materials were used.
VLDPE (Type 1): ultra low density polyethylene (density 0.884 g / cm 3 , trade name “DFDB1088” manufactured by Nippon Unicar),
VLDPE (Type 2): ultra low density polyethylene (density 0.904 g / cm 3 , trade name “DFDA1137” manufactured by Nippon Unicar),
EEA (Type 1): ethylene-ethyl acrylate copolymer (ethyl acrylate content 34 mol%, trade name “A-709” manufactured by DuPont-Mitsui Polychemicals),
EEA (Type 2): ethylene-ethyl acrylate copolymer (ethyl acrylate content: 15 mol%, trade name “A-710” manufactured by DuPont-Mitsui Polychemicals),
Water Mg: Stearic acid treated magnesium hydroxide Flame retardant: Red phosphorus Antioxidant: Phenolic antioxidant
[Table 1]
[0032]
[Table 2]
[0033]
From the results in Tables 1 and 2, the base composed of the resin composition having the composition of the present invention, that is, the ultra-low-density polyethylene having a density of 0.89 g / cm 3 or less is 70 wt% or more, and the ethyl acrylate content is 30 mol%. From a resin composition obtained by blending 80 to 150 parts by weight of a metal hydroxide and 1 to 15 parts by weight of a flame retardant with 100 parts by weight of a polyolefin-based base polymer containing 1 to 30% by weight of the above ethylene-ethyl acrylate copolymer. When the adhesive tape characteristics were determined by the test method specified in UL510 by using the base material, the tensile strength was 10.3 MPa or more, the elongation was 60% or more, and the heat deformation rate was 50% or less (the heat deformation residual rate was 50% ), And a good pressure-sensitive adhesive tape that passed the flame retardancy test and the flexibility test was obtained.
That is, it was possible to obtain an adhesive tape satisfying any of the properties of flame retardancy, mechanical strength, heat resistance, and flexibility.
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On the other hand, as shown in Table 1, when a resin composition containing only 60 wt% of ultra-low density polyethylene having a density of 0.89 g / cm 3 or less was used as a base material (Comparative Example 1), the tensile strength was 10.3 MPa. When the resin composition could not be satisfied, the mechanical strength could not be satisfied, and a resin composition containing no ethylene-ethyl acrylate copolymer was used as a base material (Comparative Example 2), it failed in the flame retardancy test. there were. In addition, a case where an ultra-low density polyethylene having a density exceeding 0.89 g / cm 3 is used (Comparative Example 3) or a case where an ethylene-ethyl acrylate copolymer having an ethyl acrylate content of less than 30 mol% is used (Comparative Example 4) ) Failed the flexibility test.
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Further, as shown in Table 2, when the blending amount of the metal hydroxide (magnesium hydroxide treated with stearic acid) was less than 80 parts by weight (Comparative Example 5), it failed the flame retardancy test, In the case where the combustion aid was not blended (Comparative Example 6), the flexibility test was also failed. Further, when the compounding amount of the metal hydroxide (magnesium hydroxide treated with stearic acid) exceeds 150 parts by weight (Comparative Example 7), the composition passes the flame retardancy test, but cannot satisfy the tensile strength of 10.3 MPa. The flexibility test also failed.
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【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, in a polyolefin-based polymer adhesive tape which does not generate harmful substances such as dioxin and halogen-containing gas during combustion, an ultra-low density polyethylene having a density of 0.89 g / cm 3 or less is used. And 80 to 150 parts by weight of metal hydroxide and 100 to 100 parts by weight of a polyolefin-based base polymer containing 1 to 30% by weight of an ethylene-ethyl acrylate copolymer having an ethyl acrylate content of 30% by mole or more. Pressure-sensitive adhesive tape that satisfies all of the properties of flame retardancy, mechanical strength, heat resistance, and flexibility by producing a pressure-sensitive adhesive tape using a base material composed of a resin composition containing 1 to 15 parts by weight of an agent Could be provided. In other words, according to the pressure-sensitive adhesive tape of the present invention, the pressure-sensitive adhesive tape has flame retardancy equal to or higher than that of a conventional PVC pressure-sensitive adhesive tape, has excellent tape properties, and generates harmful substances such as dioxin and halogen-containing gas during combustion. There is no smoke and the amount of smoke is small.