JP2004067694A - 粉防己抽出物の抗炎症作用 - Google Patents
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Abstract
【課題】毒性の低い抗炎症作用を有する生理活性物質の提供。
【解決手段】粉防己特性成分抽出物(SPRST)に抗炎症作用を見出した。SPRSTの抗炎症作用は、SPRSTに含まれるTetrandrine、Fangchinoline及びその他の有効成分が互いに作用した結果によるものである。つまりSPRSTとは、抗炎症作用をもつ細胞毒性の低い漢方薬特殊抽出成分である。SPRSTは、G タンパク質によりカルシウム流入(calcium influx)及び活性酸素(ROS)の発生をアップ-レギュレーションし、また好中球の過度な活性化によるMac−1(CD11B/CD18)の出現を防止することで、抗炎症及び虚血心臓の防御作用をもつ。
【解決手段】粉防己特性成分抽出物(SPRST)に抗炎症作用を見出した。SPRSTの抗炎症作用は、SPRSTに含まれるTetrandrine、Fangchinoline及びその他の有効成分が互いに作用した結果によるものである。つまりSPRSTとは、抗炎症作用をもつ細胞毒性の低い漢方薬特殊抽出成分である。SPRSTは、G タンパク質によりカルシウム流入(calcium influx)及び活性酸素(ROS)の発生をアップ-レギュレーションし、また好中球の過度な活性化によるMac−1(CD11B/CD18)の出現を防止することで、抗炎症及び虚血心臓の防御作用をもつ。
Description
本発明は、「特殊処理したラディックス ステファニアエ テトランドラエ(Radix Stephaniae tetrandrae):粉防己(中国語)」(以下(SPRST)ということがある)の存在または不存在が、分離されたヒト末梢好中球(isolated peripheral human neutrophils)にあたえる影響、すなわち炎症反応に関する。
特に、本発明は、SPRST抽出物の抗炎症作用に関し、この作用は、G−タンパク質が活性化中に、マック-1(Mac−1)の過度な活性化(up−regulation)を防止し、また、好中球の強固な接着(firm adhesion)を防止するという調整(modulation)を行うことを通じて、活性酸素(ROS)の発生及びカルシウム(Ca2+)の流入を妨げることによるものである。
特に、本発明は、SPRST抽出物の抗炎症作用に関し、この作用は、G−タンパク質が活性化中に、マック-1(Mac−1)の過度な活性化(up−regulation)を防止し、また、好中球の強固な接着(firm adhesion)を防止するという調整(modulation)を行うことを通じて、活性酸素(ROS)の発生及びカルシウム(Ca2+)の流入を妨げることによるものである。
中国の伝統的な医薬である「ラディックス ステファニアエ テトランドラエ(Radix Stephaniae tetrandrae)、(フェン−ファン−チ;Fen−Fan−Chi)、防己」はステファニア テトランドラ エス ムーア (メニスパーマセアエ)(Stephania tetrandra S. Moore (Menispermaceae) )の乾燥根である。
ラディックス ステファニアエ テトランドラエ(Radix Stephaniae tetrandrae)(以下(RSTということあり))における主要成分は、ビスベンジルイソキノリン(bisbenzylisoquinoline)、プロトバーベリン(protoberberine)、モルフィナン(morphinane)及びフェナンスレン(phenanthrene)の型に分類されるアルカロイドである。
RSTの主な活性成分は、テトラドリン(Tetrandrine 略称Tet)、ファングキノリン(Fangchinoline 略称Fan)、オブロンギン(oblongine 略称Obl)、シクラノリン(cyclanoline 略称Cyc)、メニシン(menisine)及びメニシジン(menisidine)である。
ステファニア テトランドラ エス ムーア の代わりに用いられる他の植物は、ラデックス コックラス トリロブス(メニスパーマセ)(Radix Cocculus trilobus (Menispermace))であり、これはトリロビン(trilobine)、イソトリロビン(isotrilobine)、マグノフローリン(magnoflorine)、トリロバミン(trilobamine)、コクロビン(coclobine)、メニサリン(menisarine)及びノルメニサリン(normenisarine)を含んでいる。
ラディックス ステファニアエ テトランドラエ(Radix Stephaniae tetrandrae)またはラディックス コックラス トリロブス(Radix Cocculus trilobus)と類似の外観を示し、ラディックス アリストロチア ウェスランディ(Radix Aristolochia weslsndi)とラディックス アリストロチア ヘテロフィラ(Radix Aristolochia heterophylla )と呼ばれているウマノスズクサ科(Aristolochiaceae)に属する植物から得られた他の2種の類似した医薬は、それらの有毒成分であるアリストロキン酸(aristolochic acid)による腎臓毒(nephrotoxicity)として良く知られている。
ラディックス ステファニアエ テトランドラエ(Radix Stephaniae tetrandrae)(以下(RSTということあり))における主要成分は、ビスベンジルイソキノリン(bisbenzylisoquinoline)、プロトバーベリン(protoberberine)、モルフィナン(morphinane)及びフェナンスレン(phenanthrene)の型に分類されるアルカロイドである。
RSTの主な活性成分は、テトラドリン(Tetrandrine 略称Tet)、ファングキノリン(Fangchinoline 略称Fan)、オブロンギン(oblongine 略称Obl)、シクラノリン(cyclanoline 略称Cyc)、メニシン(menisine)及びメニシジン(menisidine)である。
ステファニア テトランドラ エス ムーア の代わりに用いられる他の植物は、ラデックス コックラス トリロブス(メニスパーマセ)(Radix Cocculus trilobus (Menispermace))であり、これはトリロビン(trilobine)、イソトリロビン(isotrilobine)、マグノフローリン(magnoflorine)、トリロバミン(trilobamine)、コクロビン(coclobine)、メニサリン(menisarine)及びノルメニサリン(normenisarine)を含んでいる。
ラディックス ステファニアエ テトランドラエ(Radix Stephaniae tetrandrae)またはラディックス コックラス トリロブス(Radix Cocculus trilobus)と類似の外観を示し、ラディックス アリストロチア ウェスランディ(Radix Aristolochia weslsndi)とラディックス アリストロチア ヘテロフィラ(Radix Aristolochia heterophylla )と呼ばれているウマノスズクサ科(Aristolochiaceae)に属する植物から得られた他の2種の類似した医薬は、それらの有毒成分であるアリストロキン酸(aristolochic acid)による腎臓毒(nephrotoxicity)として良く知られている。
ラディックス ステファニア テトランドラエ(Radix Stephania tetrandrae)、すなわちステファニアエ テトランドリネ エス ムーア (メニスパーマセアエ)(Stephaniae tetrandrine S. Moore (Menispermaceae) )の乾燥根は、中国では公にまた伝統的に鎮痛薬及び抗−高血圧薬として用いられている。
ラディックス ステファニア テトランドラエ に含有される主要な化学成分は、tetranedrine(Tet)とfangchinoline(Fan)である(非特許文献1)。 Tet は最高のカルシウム流入阻止剤(Calcium−entry blocker)として特徴付けられている (非特許文献2)。Tetは数多くの薬理活性を示す。例えば、心臓血管系不調の調整作用(非特許文献3)、抗−腫瘍作用(非特許文献4)、さらに抗-炎症作用(非特許文献5)を示す。
Fanは血管拡張剤及びカルシウム チャンネル ブロッカー(Calcium channel blocker)としてTetよりも小さい効果のものであることが知られている。(非特許文献6)。
Fanは、さらに抗酸化作用を示し(非特許文献7)、マウス耳浮腫モデルにおいて(非特許文献8)、また、ヒト末梢単球(human peripheral monocyte)から放出されるサイトカイン(cytokines)による前炎症(proinflammatory)において(非特許文献9)抗炎症作用を示す。
ラディックス ステファニア テトランドラエ に含有される主要な化学成分は、tetranedrine(Tet)とfangchinoline(Fan)である(非特許文献1)。 Tet は最高のカルシウム流入阻止剤(Calcium−entry blocker)として特徴付けられている (非特許文献2)。Tetは数多くの薬理活性を示す。例えば、心臓血管系不調の調整作用(非特許文献3)、抗−腫瘍作用(非特許文献4)、さらに抗-炎症作用(非特許文献5)を示す。
Fanは血管拡張剤及びカルシウム チャンネル ブロッカー(Calcium channel blocker)としてTetよりも小さい効果のものであることが知られている。(非特許文献6)。
Fanは、さらに抗酸化作用を示し(非特許文献7)、マウス耳浮腫モデルにおいて(非特許文献8)、また、ヒト末梢単球(human peripheral monocyte)から放出されるサイトカイン(cytokines)による前炎症(proinflammatory)において(非特許文献9)抗炎症作用を示す。
我々は、分離されたイシュミア/リパーフューズド(I/R)(ischaemia/reperfused (I/R))のラット心臓において、10%程度のTet を含有しているS. tetrandrae の粗精製抽出物が、心臓保護作用においてTetと同等の効果を生じること、しかもベラパミル(verapamil)の副作用を回避することをすでに開示している(非特許文献10)。
しかしながら、作用の機構は未解明のままであった。
心筋梗塞における心筋のI/R障害において好中球の活性化及び遊走(transmigration)が決定的な役割を果たすこと(非特許文献11)、及び、好中球の浸透が、心筋のI/R損傷の誘導に関与するということによって本質的な病理学的な作用を強めているということ(非特許文献12)は良く知られている。
損傷組織中への好中球の浸透は、好中球が内皮細胞と接着することで始まり、ついで組織中へ溢出することによる(非特許文献13)。
しかしながら、作用の機構は未解明のままであった。
心筋梗塞における心筋のI/R障害において好中球の活性化及び遊走(transmigration)が決定的な役割を果たすこと(非特許文献11)、及び、好中球の浸透が、心筋のI/R損傷の誘導に関与するということによって本質的な病理学的な作用を強めているということ(非特許文献12)は良く知られている。
損傷組織中への好中球の浸透は、好中球が内皮細胞と接着することで始まり、ついで組織中へ溢出することによる(非特許文献13)。
この生理機能は、回転(rolling)、活性化、強固な接着(firm adhesion)及び遊走(transmigration)を含む異なった相からなる(非特許文献14)。 それらの相における分子レベルでの説明は、分子と接着する好中球と内皮細胞との異なる細胞間の特殊な相互作用を含むものである。
これらは次の三つの主要な亜目に分けられる。(1)選択及びそれらのムチン配位子(mucin ligands)、(2)インテグリン(integrins)、及び(3)それらの細胞外マトリックスまたは免疫グロブリン亜目リガンド(非特許文献15)。 上記選択は、回転において重要であるけれども、好中球の強固な接着と遊走は本質的にベータ2インテグリンに依存しない(非特許文献16)。
上記ベータ2インテグリンは 心筋のI/Rにおいて好中球を高め(elevated)、活性化する重要な型であるCD11b/CD18(Mac-1)というヘテロ二量体糖タンパク質の一グループからなる(非特許文献17)。このような、損傷組織のサイトへの好中球の強固な接着及び/または遊走をとりなすMac−1を妨害するものは、炎症コントロール用の医薬として可能性のある目的物である。そして、活性酸素(ROS)は白血球 Mac−1 の発現(expression)と白血球と内皮細胞の接着を調整(modulate)できることが開示されている。そして、これらは抗酸化剤によって減少させることができる(非特許文献18)。 さらに、カルシウムの流入に抵抗することは好中球の接着と関係なくMac−1 を弱めることができる(非特許文献19)。
これらは次の三つの主要な亜目に分けられる。(1)選択及びそれらのムチン配位子(mucin ligands)、(2)インテグリン(integrins)、及び(3)それらの細胞外マトリックスまたは免疫グロブリン亜目リガンド(非特許文献15)。 上記選択は、回転において重要であるけれども、好中球の強固な接着と遊走は本質的にベータ2インテグリンに依存しない(非特許文献16)。
上記ベータ2インテグリンは 心筋のI/Rにおいて好中球を高め(elevated)、活性化する重要な型であるCD11b/CD18(Mac-1)というヘテロ二量体糖タンパク質の一グループからなる(非特許文献17)。このような、損傷組織のサイトへの好中球の強固な接着及び/または遊走をとりなすMac−1を妨害するものは、炎症コントロール用の医薬として可能性のある目的物である。そして、活性酸素(ROS)は白血球 Mac−1 の発現(expression)と白血球と内皮細胞の接着を調整(modulate)できることが開示されている。そして、これらは抗酸化剤によって減少させることができる(非特許文献18)。 さらに、カルシウムの流入に抵抗することは好中球の接着と関係なくMac−1 を弱めることができる(非特許文献19)。
本件研究において我々は、S. tetrandraeの特殊処理抽出物(SPRST)は、ほんの1.3%のTetと0.7%のFanを含むものであるが、好中球の強固な接着と遊走を阻害するということを確認した。我々は、分子接着の高まり(upregulation)を阻害することがその作用に含まれているものと仮定した。 上記したように、好中球の接着と遊走はMac−1に依存し、活性酸素(ROS)及びカルシウムの移動によって調整(modulate)されるのである。
したがって、好中球におけるROSの生成及カルシウムの移動だけでなく、N−formyl−methionyl−leucyl−phenylalanine(fMLP)またはleukotrieneB4(LTB4)で誘導された強固な接着と遊走がSPRSTの作用を研究するために分析された。特に、好中球の表面でのMac−1の発現(expression)が研究された。
したがって、好中球におけるROSの生成及カルシウムの移動だけでなく、N−formyl−methionyl−leucyl−phenylalanine(fMLP)またはleukotrieneB4(LTB4)で誘導された強固な接着と遊走がSPRSTの作用を研究するために分析された。特に、好中球の表面でのMac−1の発現(expression)が研究された。
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本発明は、前記の従来の課題を解決しようとするもので、抗炎症作用を有する毒性のない生理活性物質を、容易に入手できる漢方薬から得ることを課題とする。
本発明はS. tetrandraeの特定成分抽出物(SPRST)に関し、ROS生成及びカルシウムの流入を阻害することにより、G−タンパク質のmodulation(調節、調整)をとおして、Mac−1(CD11b/CD18)−依存好中球の活性化と強固な接着を妨げることにより、抽出物が発揮する抗−炎症作用に関する。
この発明は、主として抗−炎症作用をもつ薬学的特定成分抽出物(SPRST)を用いるが、必要に応じて各種の希釈剤及び賦形剤を配合できる。
この発明は、主として抗−炎症作用をもつ薬学的特定成分抽出物(SPRST)を用いるが、必要に応じて各種の希釈剤及び賦形剤を配合できる。
この発明は各種の修正及び変更を加えることができるけれども、本発明のいくつかの具体的なものが例として図面で示され、そして詳細に記述されている。
開示された特別のものがこの発明を制限するものではなく、この発明はすべての修正、等価物及び互換性のあるものを、特許請求の範囲に定義されているこの発明の精神と視野に入る限りにおいてカバーするものであることを理解すべきであろう。
開示された特別のものがこの発明を制限するものではなく、この発明はすべての修正、等価物及び互換性のあるものを、特許請求の範囲に定義されているこの発明の精神と視野に入る限りにおいてカバーするものであることを理解すべきであろう。
今や本発明は、添付した表と図面を参照しながら具体例が記述される。
図1は、Tet、Fan、Cyc、及びOblを含有するSPRSTの活性原理の高速液体クロマトグラフィー(HPLC)パターンである。
図1(A)は溶媒のブランクコントロール
図1(B)は4種のアルカロイドのHPLCパターンを示す
図1(C)は4種のアルカロイドとアリストロキン酸のHPLCパターンを示す
1.オブロンギン(oblongine 略称Obl)
2.シクラノリン(cyclanoline 略称Cyc)
3.ファングキノリン(fangchinoline 略称Fan)
4.テトラドリン(tetrandrine 略称Tet)
図1は、Tet、Fan、Cyc、及びOblを含有するSPRSTの活性原理の高速液体クロマトグラフィー(HPLC)パターンである。
図1(A)は溶媒のブランクコントロール
図1(B)は4種のアルカロイドのHPLCパターンを示す
図1(C)は4種のアルカロイドとアリストロキン酸のHPLCパターンを示す
1.オブロンギン(oblongine 略称Obl)
2.シクラノリン(cyclanoline 略称Cyc)
3.ファングキノリン(fangchinoline 略称Fan)
4.テトラドリン(tetrandrine 略称Tet)
図2は、fMLPで誘導された(induced)好中球の強固な接着の抑制における、SPRST、TetまたはFanの平均 濃度-応答 曲線。
好中球(1×107/ml)を1μMのBCECF-AMで20分間37℃で処理して、2度洗浄した。BCECF-標識好中球(5×105/ml)を1−10μg/mlのSPRS、TetまたはFanで、10分間37℃で予備処理し、フィブリノゲン-被覆24-ウエルプレート(24-well plate)に入れた(plated)。1μMのfMLPでさらに15分37℃で刺激した後、非-接着細胞を流出し接着細胞を蛍光強度を測定することにより定量した。
数値は平均値±S.E.M.(標準偏差値)(n=6). *p<0.05, fMLPのみを受け入れた試料と比較している。
1.fMLPとFan
2.fMLPとTet
3.fMLPとSPRST
好中球(1×107/ml)を1μMのBCECF-AMで20分間37℃で処理して、2度洗浄した。BCECF-標識好中球(5×105/ml)を1−10μg/mlのSPRS、TetまたはFanで、10分間37℃で予備処理し、フィブリノゲン-被覆24-ウエルプレート(24-well plate)に入れた(plated)。1μMのfMLPでさらに15分37℃で刺激した後、非-接着細胞を流出し接着細胞を蛍光強度を測定することにより定量した。
数値は平均値±S.E.M.(標準偏差値)(n=6). *p<0.05, fMLPのみを受け入れた試料と比較している。
1.fMLPとFan
2.fMLPとTet
3.fMLPとSPRST
図3は、LTB4で誘導された好中球の強固な接着の抑制における、SPRST、TetまたはFanの平均 濃度−応答 曲線。
好中球(1×107/ml)をBCECF-AM(1μM)で20分間37℃で予備処理して、2度洗浄した。BCECF-標識好中球(5×105/ml)を1−10μg/mlのSPRS、TetまたはFanで、10分間37℃で予備処理し、フィブリノゲン-被覆24-ウエルプレート(24−well plate)に入れた(plated)。0.1μMのLTB4でさらに15分37℃で刺激した後、非-接着細胞を流出し接着細胞を蛍光強度を測定することにより定量した。
数値は平均値±S.E.M. (標準偏差値)(n=6). *p<0.05, LTB4のみを受け入れた試料と比較している。
1.LTB4とFan
2.LTB4とTet
3.LTB4とSPRST
好中球(1×107/ml)をBCECF-AM(1μM)で20分間37℃で予備処理して、2度洗浄した。BCECF-標識好中球(5×105/ml)を1−10μg/mlのSPRS、TetまたはFanで、10分間37℃で予備処理し、フィブリノゲン-被覆24-ウエルプレート(24−well plate)に入れた(plated)。0.1μMのLTB4でさらに15分37℃で刺激した後、非-接着細胞を流出し接着細胞を蛍光強度を測定することにより定量した。
数値は平均値±S.E.M. (標準偏差値)(n=6). *p<0.05, LTB4のみを受け入れた試料と比較している。
1.LTB4とFan
2.LTB4とTet
3.LTB4とSPRST
図4は、fMLPで誘導された好中球の遊走の抑制にける、SPRST、TetまたはFanの平均 濃度−応答 曲線。
好中球(1×107/ml)をBCECF−AM(1μM)で20分間37℃で処理して、2度洗浄した。BCECF-標識好中球(5×105/ml)を1−10μg/mlのSPRS、TetまたはFanで、10分間37℃で予備処理し、フィブリノゲン−被覆インサート(inserts)の上部チャンバー(upper chamber)に入れた(plated)。下部チャンバーで1μMのfMLPでさらに60分37℃で刺激した後、下部チャンバーに遊走した細胞を蛍光強度を測定することにより定量した。
数値は平均値±S.E.M. (標準偏差値)(n=6). *p<0.05, fMLPを受け入れた試料と比較している。
1.fMLPとFan
2.fMLPとTet
3.fMLPとSPRST
好中球(1×107/ml)をBCECF−AM(1μM)で20分間37℃で処理して、2度洗浄した。BCECF-標識好中球(5×105/ml)を1−10μg/mlのSPRS、TetまたはFanで、10分間37℃で予備処理し、フィブリノゲン−被覆インサート(inserts)の上部チャンバー(upper chamber)に入れた(plated)。下部チャンバーで1μMのfMLPでさらに60分37℃で刺激した後、下部チャンバーに遊走した細胞を蛍光強度を測定することにより定量した。
数値は平均値±S.E.M. (標準偏差値)(n=6). *p<0.05, fMLPを受け入れた試料と比較している。
1.fMLPとFan
2.fMLPとTet
3.fMLPとSPRST
図5は、LTB4で誘導された好中球の遊走の抑制における、SPRST、TetまたはFanの平均 濃度−応答 曲線。
好中球(1×107/ml)をBCECF-AM(1μM)で20分間37℃で処理して、2度洗浄した。BCECF-標識好中球(5×105/ml)を1−10μg/mlのSPRS、TetまたはFanで、10分間37℃で予備処理し、フィブリノゲン-被覆インサート(inserts)の上部チャンバー(upper chamber)に入れた(plated)。下部チャンバーで0.1μMのLTB4でさらに60分37℃で刺激した後、下部チャンバーに遊走した細胞を蛍光強度を測定することにより定量した。
数値は平均値±S.E.M. (標準偏差値)(n=6). *p<0.05, LTB4のみを受け入れた試料と比較している。
1.LTB4とFan
2.LTB4とTet
3.LTB4とSPRST
好中球(1×107/ml)をBCECF-AM(1μM)で20分間37℃で処理して、2度洗浄した。BCECF-標識好中球(5×105/ml)を1−10μg/mlのSPRS、TetまたはFanで、10分間37℃で予備処理し、フィブリノゲン-被覆インサート(inserts)の上部チャンバー(upper chamber)に入れた(plated)。下部チャンバーで0.1μMのLTB4でさらに60分37℃で刺激した後、下部チャンバーに遊走した細胞を蛍光強度を測定することにより定量した。
数値は平均値±S.E.M. (標準偏差値)(n=6). *p<0.05, LTB4のみを受け入れた試料と比較している。
1.LTB4とFan
2.LTB4とTet
3.LTB4とSPRST
図6は、fMLPが誘導されたMac−1の活性化(upregulation)に対するSPRST、TetまたはFanの作用。
好中球の細胞表面における全Mac−1レベルのフローサイトメトリック分析(flow cytometric analysis)。
SPRSTや fMLPによる処理をしていない対照好中球及びSPRST(10μg/ml)で前処理した試料('fMLP+SPRSTで表示)を1μMのfMLPで刺激(stimulate)した。
5-10μg/mlのSPRST,Tet及びFanの存在下または不存在下でのfMLPで活性化した(upregulated)Mac−1発現(expression)の統計的概要。
平均チャンネル蛍光(mean channel fluorescence;MCF)における正味の減少量を、非特殊(Nnon-specific)IgG1で処理(staining)(70±12)した試料の数値からMCF値を差引くことにより計算した。
対照の数値は112±12である。表示した数値は、実験でのMCF(n=3−5)の平均S.E.M.である。*p<0.05, fMLPを受け入れた試料と比較している。
1. 対照(薬品なし)
2. fMLPのみ
3. fMLP と5 μg/ml SPRST
4. fMLP と10 μg/ml SPRST
5. fMLP と5 μg/ml Tet
6. fMLP と10 μg/ml Tet
7. fMLP と5 μg/ml Fan
8. fMLP と10 μg/ml Fan
好中球の細胞表面における全Mac−1レベルのフローサイトメトリック分析(flow cytometric analysis)。
SPRSTや fMLPによる処理をしていない対照好中球及びSPRST(10μg/ml)で前処理した試料('fMLP+SPRSTで表示)を1μMのfMLPで刺激(stimulate)した。
5-10μg/mlのSPRST,Tet及びFanの存在下または不存在下でのfMLPで活性化した(upregulated)Mac−1発現(expression)の統計的概要。
平均チャンネル蛍光(mean channel fluorescence;MCF)における正味の減少量を、非特殊(Nnon-specific)IgG1で処理(staining)(70±12)した試料の数値からMCF値を差引くことにより計算した。
対照の数値は112±12である。表示した数値は、実験でのMCF(n=3−5)の平均S.E.M.である。*p<0.05, fMLPを受け入れた試料と比較している。
1. 対照(薬品なし)
2. fMLPのみ
3. fMLP と5 μg/ml SPRST
4. fMLP と10 μg/ml SPRST
5. fMLP と5 μg/ml Tet
6. fMLP と10 μg/ml Tet
7. fMLP と5 μg/ml Fan
8. fMLP と10 μg/ml Fan
図7は、LTB4で誘導されたMac−1の活性化(upregulation)に対するSPRST、TetまたはFanの作用。
好中球の細胞表面における全Ma−1レベルのフローサイトメトリック分析。
SPRSTや LTB4による処理をしていない対照好中球及びSPRST(10μg/ml)で前処理した試料('LTB4+SPRSTで表示)を0.1μMのLTB4で刺激(stimulate)した。
5−10μg/mlのSPRST,Tet及びFanの存在下または不存在下でのLTB4−(低いパネル;lower panel)で活性化した(upregulated)Mac−1発現(expression)の統計的概要。
平均チャンネル蛍光(mean channel fluorescence;ΔMCF)における正味の減少量を、非特殊(Nnon-specific)IgG1で処理(staining)(70±12)した試料の数値からMCF値を差引くことにより計算した。
対照の数値は113±10である。表示した数値は、実験でのΔMCF(n=3−5)の平均S.E.M.である。*p<0.05, LTB4のみを受け入れた試料と比較している。
1. 対照(薬品なし)
2. LTB4のみ
3. LTB4 と5 μg/ml SPRST
4. LTB4 と10 μg/ml SPRST
5. LTB4 と5 μg/ml Tet
6. LTB4 と10 μg/ml Tet
7. LTB4 と5 μg/ml Fan
8. LTB4 と10 μg/ml Fan
好中球の細胞表面における全Ma−1レベルのフローサイトメトリック分析。
SPRSTや LTB4による処理をしていない対照好中球及びSPRST(10μg/ml)で前処理した試料('LTB4+SPRSTで表示)を0.1μMのLTB4で刺激(stimulate)した。
5−10μg/mlのSPRST,Tet及びFanの存在下または不存在下でのLTB4−(低いパネル;lower panel)で活性化した(upregulated)Mac−1発現(expression)の統計的概要。
平均チャンネル蛍光(mean channel fluorescence;ΔMCF)における正味の減少量を、非特殊(Nnon-specific)IgG1で処理(staining)(70±12)した試料の数値からMCF値を差引くことにより計算した。
対照の数値は113±10である。表示した数値は、実験でのΔMCF(n=3−5)の平均S.E.M.である。*p<0.05, LTB4のみを受け入れた試料と比較している。
1. 対照(薬品なし)
2. LTB4のみ
3. LTB4 と5 μg/ml SPRST
4. LTB4 と10 μg/ml SPRST
5. LTB4 と5 μg/ml Tet
6. LTB4 と10 μg/ml Tet
7. LTB4 と5 μg/ml Fan
8. LTB4 と10 μg/ml Fan
図8は、フローサイトメトリーによる、fMLPで誘導されたROS(H2O2)の生成に対するSPRST、TetまたはFanの作用
好中球(1×106/lm)をDCFH−DA(20μM)を加え37℃で5分培養した。
標識後、細胞を5−10μg/mlのSPRST及び他の薬剤で10分間前処理し、fMLP(1μM)で刺激した。
ついで30分後にH2O2の生成がフローサイトメトリーによって測定された。
H2O2(DCF蛍光)のフローサイトメトリック分析結果
1.SPRSTとfMLPの処理をしていない対照好中球
2.fMLP、 fMLPのみで刺激した試料
3.fMLP+SPRST、 fMLPで刺激し SPRST(10μg/lm)で前処理した試料
好中球(1×106/lm)をDCFH−DA(20μM)を加え37℃で5分培養した。
標識後、細胞を5−10μg/mlのSPRST及び他の薬剤で10分間前処理し、fMLP(1μM)で刺激した。
ついで30分後にH2O2の生成がフローサイトメトリーによって測定された。
H2O2(DCF蛍光)のフローサイトメトリック分析結果
1.SPRSTとfMLPの処理をしていない対照好中球
2.fMLP、 fMLPのみで刺激した試料
3.fMLP+SPRST、 fMLPで刺激し SPRST(10μg/lm)で前処理した試料
図9は、fMLPで誘導されたROS(O2 ―)の生成に対するSPRST、TetまたはFanの作用
好中球(1×106/lm)をハイドロエチジュウム(hydoroethidium)(10μM)を加え37℃で15分培養した。
標識後、細胞を5-10μg/mlのSPRST及び他の薬剤で10分間前処理し、fMLP(1μM)で刺激した。
ついで30分後にO2 −の生成がフローサイトメトリック分析によって測定された。
1.SPRSTとfMLPの処理をしていない対照好中球
2.fMLP、 fMLPのみで刺激した試料
3.fMLP+SPRST、 fMLPで刺激し SPRST(10μg/lm)で前処理した試料
好中球(1×106/lm)をハイドロエチジュウム(hydoroethidium)(10μM)を加え37℃で15分培養した。
標識後、細胞を5-10μg/mlのSPRST及び他の薬剤で10分間前処理し、fMLP(1μM)で刺激した。
ついで30分後にO2 −の生成がフローサイトメトリック分析によって測定された。
1.SPRSTとfMLPの処理をしていない対照好中球
2.fMLP、 fMLPのみで刺激した試料
3.fMLP+SPRST、 fMLPで刺激し SPRST(10μg/lm)で前処理した試料
図10は、5−10μg/mlのSPRST,Tet及びFanの存在下または不存在下でのfMLPで誘導されたH2O2とROS(O2 −)の生成に対するSPRST、TetまたはFanの作用の統計的概要。
対照の数値はDCF(H2O2)とEB(O2 −)のそれぞれで11.0±0.8と10.7±0.4である。数値は平均±S.E.M. (標準偏差値)(n=5−8)である。*p<0.05, fMLPのみで処理した試料における DCF(H2O2)とEB(O2 −)のそれぞれと比較している。
1. 対照(薬品なし)
2. fMLPのみ
3. fMLP と5 μg/ml SPRST
4. fMLP と10 μg/ml SPRST
5. fMLP と5 μg/ml Tet
6. fMLP と10 μg/ml Tet
7. fMLP と5 μg/ml Fan
8. fMLP と10 μg/ml Fan
対照の数値はDCF(H2O2)とEB(O2 −)のそれぞれで11.0±0.8と10.7±0.4である。数値は平均±S.E.M. (標準偏差値)(n=5−8)である。*p<0.05, fMLPのみで処理した試料における DCF(H2O2)とEB(O2 −)のそれぞれと比較している。
1. 対照(薬品なし)
2. fMLPのみ
3. fMLP と5 μg/ml SPRST
4. fMLP と10 μg/ml SPRST
5. fMLP と5 μg/ml Tet
6. fMLP と10 μg/ml Tet
7. fMLP と5 μg/ml Fan
8. fMLP と10 μg/ml Fan
図11は、fMLPで誘導された細胞内のアルカリ化(pHi)の阻止における平均 濃度-応答 曲線。
好中球(1×106/ml)をBCECF−AM(2μg/ml)で30分間37℃で処理して、2度洗浄した。BCECF-標識好中球を10μg/mlのSPRS、Tet及びFanで、10μMのベラパミル(verapamil:Verap)と同時に、10分間37℃で予備処理した。
fMLP(1μM)で刺激した後、pHiをMaterial and Methodsに記載されているフローサイトメトリック分析により測定し、結果を図に示した。数値は平均±S.E.M. (標準偏差値)(n=5)
1.fMLPのみ
2. fMLP とverapamil
3. fMLP とFan
4. fMLP とTet
5. fMLP とSPRST
好中球(1×106/ml)をBCECF−AM(2μg/ml)で30分間37℃で処理して、2度洗浄した。BCECF-標識好中球を10μg/mlのSPRS、Tet及びFanで、10μMのベラパミル(verapamil:Verap)と同時に、10分間37℃で予備処理した。
fMLP(1μM)で刺激した後、pHiをMaterial and Methodsに記載されているフローサイトメトリック分析により測定し、結果を図に示した。数値は平均±S.E.M. (標準偏差値)(n=5)
1.fMLPのみ
2. fMLP とverapamil
3. fMLP とFan
4. fMLP とTet
5. fMLP とSPRST
図12は、fMLPで誘導された細胞内のカルシウム濃度([Ca2+]i)変化に対するSPRST、Tet及びFanの作用。
好中球(2×106/lm)をフラ(fura)2−AM(5μM)を加え37℃で45分前処理(preloaded)し、2度HBSS(カルシウムなし)で洗った。
5−10μg/mlのSPRST、Tet及びFan、同時に10μMのベラパミル(verapamil:Verapa)で10分間薬剤処理した後、それぞれの処理物から1mlの細胞懸濁液を取り、等容積のHBSS(2mMのCa2+含有)と混ぜて、それぞれキューベット(cuvette)に移した。
G-タンパク研究のために、試料は500ng/mlの百日咳の毒素(pertussis toxin;PTX)で37℃、2時間前処理した。各試料はマイクロマグネチック撹拌器により37℃で5分間穏やかに混ぜ合わせ、ついで1μMのfMLPを添加した。
[Ca2+]iをMaterial and Methodsに記載されているように分光蛍光計で測定した。
正味の[Ca2+]iの増加は、それぞれの実験値から対照の数値(対照細胞の [Ca2+]iは108±16nM)を差引くことにより計算した。
数値は平均±S.E.M.(標準偏差値)(n=4−8)。*p<0.05, それぞれfMLPのみで処理した試料と比較している
1. fMLP
2. fMLPとPTX
3. fMLPとベラパミル(verapamil:Verap)
4. fMLP と5 μg/ml SPRST
5. fMLP と10 μg/ml SPRST
6. fMLP と5 μg/ml Tet
7. fMLP と10 μg/ml Tet
8. fMLP と5 μg/ml Fan
9. fMLP と10 μg/ml Fan
好中球(2×106/lm)をフラ(fura)2−AM(5μM)を加え37℃で45分前処理(preloaded)し、2度HBSS(カルシウムなし)で洗った。
5−10μg/mlのSPRST、Tet及びFan、同時に10μMのベラパミル(verapamil:Verapa)で10分間薬剤処理した後、それぞれの処理物から1mlの細胞懸濁液を取り、等容積のHBSS(2mMのCa2+含有)と混ぜて、それぞれキューベット(cuvette)に移した。
G-タンパク研究のために、試料は500ng/mlの百日咳の毒素(pertussis toxin;PTX)で37℃、2時間前処理した。各試料はマイクロマグネチック撹拌器により37℃で5分間穏やかに混ぜ合わせ、ついで1μMのfMLPを添加した。
[Ca2+]iをMaterial and Methodsに記載されているように分光蛍光計で測定した。
正味の[Ca2+]iの増加は、それぞれの実験値から対照の数値(対照細胞の [Ca2+]iは108±16nM)を差引くことにより計算した。
数値は平均±S.E.M.(標準偏差値)(n=4−8)。*p<0.05, それぞれfMLPのみで処理した試料と比較している
1. fMLP
2. fMLPとPTX
3. fMLPとベラパミル(verapamil:Verap)
4. fMLP と5 μg/ml SPRST
5. fMLP と10 μg/ml SPRST
6. fMLP と5 μg/ml Tet
7. fMLP と10 μg/ml Tet
8. fMLP と5 μg/ml Fan
9. fMLP と10 μg/ml Fan
図13は、LTB4で誘導された細胞内のカルシウム濃度([Ca2+]i)変化に対するSPRST、Tet及びFanの作用。
好中球(2×106/lm)をフラ(fura)2−AM(5μM)を加え37℃で45分前処理(preloaded)し、2度HBSS(カルシウムなし)で洗った。
5-10μg/mlのSPRST、Tet及びFan、同時に10μMのベラパミル(verapamil:Verapa)で10分間薬剤処理した後、それぞれの処理物から1mlの細胞懸濁液を取り、等容積のHBSS(2mMのCa2+含有)と混ぜて、それぞれキューベット(cuvette)に移した。
G-タンパクの研究のために、試料は500ng/mlの百日咳の毒素(pertussis toxin;PTX)で37℃、2時間前処理した。各試料はマイクロマグネチック撹拌器により37℃で5分間穏やかに混ぜ合わせ、ついで0.1μMのLTB4(低いパネル;lower panel)を添加した。
[Ca2+]iをMaterial and Methodsに記載されているように分光蛍光計で測定した。
正味の[Ca2+]iの増加は、それぞれの実験値から対照の数値(対照細胞の [Ca2+]iは108±16nM)を差引くことにより計算した。
数値は平均±S.E.M.(標準偏差値)(n=4-8)。*p<0.05, それぞれLTB4のみで処理した試料と比較している
1. LTB4
2. LTB4 とPTX
3. LTB4 と5 μg/ml SPRST
4. LTB4 と10 μg/ml SPRST
5. LTB4 と5 μg/ml Tet
6. LTB4 と10 μg/ml Tet
7. LTB4 と5 μg/ml Fan
8. LTB4 と10 μg/ml Fan
好中球(2×106/lm)をフラ(fura)2−AM(5μM)を加え37℃で45分前処理(preloaded)し、2度HBSS(カルシウムなし)で洗った。
5-10μg/mlのSPRST、Tet及びFan、同時に10μMのベラパミル(verapamil:Verapa)で10分間薬剤処理した後、それぞれの処理物から1mlの細胞懸濁液を取り、等容積のHBSS(2mMのCa2+含有)と混ぜて、それぞれキューベット(cuvette)に移した。
G-タンパクの研究のために、試料は500ng/mlの百日咳の毒素(pertussis toxin;PTX)で37℃、2時間前処理した。各試料はマイクロマグネチック撹拌器により37℃で5分間穏やかに混ぜ合わせ、ついで0.1μMのLTB4(低いパネル;lower panel)を添加した。
[Ca2+]iをMaterial and Methodsに記載されているように分光蛍光計で測定した。
正味の[Ca2+]iの増加は、それぞれの実験値から対照の数値(対照細胞の [Ca2+]iは108±16nM)を差引くことにより計算した。
数値は平均±S.E.M.(標準偏差値)(n=4-8)。*p<0.05, それぞれLTB4のみで処理した試料と比較している
1. LTB4
2. LTB4 とPTX
3. LTB4 と5 μg/ml SPRST
4. LTB4 と10 μg/ml SPRST
5. LTB4 と5 μg/ml Tet
6. LTB4 と10 μg/ml Tet
7. LTB4 と5 μg/ml Fan
8. LTB4 と10 μg/ml Fan
図14は、AlF4 -で誘導された細胞内のカルシウム濃度([Ca2+]i)変化に対するSPRST、Tet及びFanの作用。
フラ(fura)2−AMまたはBCECF-AMで標識した好中球を5-10μg/mlのSPRST及び他の薬剤で37℃、10分間前処理した。
G-タンパクの研究のために、試料は500ng/mlの百日咳の毒素(pertussis toxin;PTX)で37℃、2時間前処理した後、直接的な活性化剤であるAlF4 -(10mM NaFと10μM AlCl3)を添加した。
AlF4 -で誘導された[Ca2+]iの変化をMaterial and Methodsに記載されているように測定した。
自然な接着を示す未処理の好中球の蛍光強度は218±22であった。
数値は平均±S.E.M.(標準偏差値)(n=5)。*p<0.05, それぞれAlF4 -のみで処理した試料の[Ca2+]iと好中球の接着と比較している
1. AlF4 -
2. AlF4 - とPTX
3. AlF4 - と5 μg/ml SPRST
4. AlF4 - と10 μg/ml SPRST
5. AlF4 - と5 μg/ml Tet
6. AlF4 - と10 μg/ml Tet
7. AlF4 - と5 μg/ml Fan
8. AlF4 - と10 μg/ml Fan
フラ(fura)2−AMまたはBCECF-AMで標識した好中球を5-10μg/mlのSPRST及び他の薬剤で37℃、10分間前処理した。
G-タンパクの研究のために、試料は500ng/mlの百日咳の毒素(pertussis toxin;PTX)で37℃、2時間前処理した後、直接的な活性化剤であるAlF4 -(10mM NaFと10μM AlCl3)を添加した。
AlF4 -で誘導された[Ca2+]iの変化をMaterial and Methodsに記載されているように測定した。
自然な接着を示す未処理の好中球の蛍光強度は218±22であった。
数値は平均±S.E.M.(標準偏差値)(n=5)。*p<0.05, それぞれAlF4 -のみで処理した試料の[Ca2+]iと好中球の接着と比較している
1. AlF4 -
2. AlF4 - とPTX
3. AlF4 - と5 μg/ml SPRST
4. AlF4 - と10 μg/ml SPRST
5. AlF4 - と5 μg/ml Tet
6. AlF4 - と10 μg/ml Tet
7. AlF4 - と5 μg/ml Fan
8. AlF4 - と10 μg/ml Fan
図15は、AlF4 -で誘導された好中球の接着性の変化に対するSPRST、Tet及びFanの作用。
フラ(fura)2−AMまたはBCECF-AMで標識した好中球を5-10μg/mlのSPRST及び他の薬剤で37℃、10分間前処理した。
G-タンパクの研究のため、試料は500ng/mlの百日咳の毒素(pertussis toxin;PTX)で37℃、2時間前処理した後、直接的な活性化剤であるAlF4 -(10mM NaFと10μM AlCl3)を添加した。
AlF4 -で誘導された好中球の接着性の変化をMaterial and Methodsに記載されているように測定した。
未処理の自然な接着を示す好中球の蛍光強度は218±22であった。
数値は平均±S.E.M.(標準偏差値)(n=5)。*p<0.05, それぞれAlF4 -のみで処理した試料の[Ca2+]iと好中球の接着と比較している
1. AlF4 -
2. AlF4 - とPTX
3. AlF4 - と5 μg/ml SPRST
4. AlF4 - と10 μg/ml SPRST
5. AlF4 - と5 μg/ml Tet
6. AlF4 - と10 μg/ml Tet
7. AlF4 - と5 μg/ml Fan
8. AlF4 - と10 μg/ml Fan
フラ(fura)2−AMまたはBCECF-AMで標識した好中球を5-10μg/mlのSPRST及び他の薬剤で37℃、10分間前処理した。
G-タンパクの研究のため、試料は500ng/mlの百日咳の毒素(pertussis toxin;PTX)で37℃、2時間前処理した後、直接的な活性化剤であるAlF4 -(10mM NaFと10μM AlCl3)を添加した。
AlF4 -で誘導された好中球の接着性の変化をMaterial and Methodsに記載されているように測定した。
未処理の自然な接着を示す好中球の蛍光強度は218±22であった。
数値は平均±S.E.M.(標準偏差値)(n=5)。*p<0.05, それぞれAlF4 -のみで処理した試料の[Ca2+]iと好中球の接着と比較している
1. AlF4 -
2. AlF4 - とPTX
3. AlF4 - と5 μg/ml SPRST
4. AlF4 - と10 μg/ml SPRST
5. AlF4 - と5 μg/ml Tet
6. AlF4 - と10 μg/ml Tet
7. AlF4 - と5 μg/ml Fan
8. AlF4 - と10 μg/ml Fan
図16は、PMA−で刺激したヒト好中球による過酸化物陰イオン(O2 −)生成物に対するSPRST抽出物の作用。
試料を各種のSPRST抽出物(100μg/ml)で37℃、10分間前処理した。
PMA(100μg/ml)で誘導されたO2 −(EB)生成物は、PMA(100ng/ml)を添加して30分後にフローサイトメーター(flow cytometer)(FACSCaliburTM)で測定された。
*p<0.05, PMAのみで処理した試料と比較している。
数値は6回の実験のもので、平均±S.E.M.(標準偏差値)
RST/H2O(RSTを水だけで抽出したもの)
RST/H2O/EtOH(RSTを水で抽出した残渣をエタノールで抽出したもの)
RST/EtOH(RSTをエタノールだけで抽出したもの)
RST/EtOH/H2O(RSTをエタノールで抽出した残渣を水で抽出したもの)
RST/EtOH/CH2Cl2(RSTをエタノールで抽出した残渣をCH2Cl2で抽出したもの)
RST/CH2Cl2(RSTをCH2Cl2だけで抽出したもの)
SPRST/CH2Cl2/EtOH(RSTをCH2Cl2で抽出した残渣をエタノールで抽出したもの)
SPRST/CH2Cl2/ H2O(RSTをCH2Cl2で抽出した残渣を水で抽出したもの)
1. 対照(薬剤なし)
2. PMA
3. RST/H2O
4. RST/H2O/EtOH
5. RST/EtOH
6. RST/EtOH/H2O
7. RST/EtOH/CH2Cl2
8. RST/CH2Cl2
9. SPRST/CH2Cl2/EtOH
10. SPRST/CH2Cl2/ H2O
試料を各種のSPRST抽出物(100μg/ml)で37℃、10分間前処理した。
PMA(100μg/ml)で誘導されたO2 −(EB)生成物は、PMA(100ng/ml)を添加して30分後にフローサイトメーター(flow cytometer)(FACSCaliburTM)で測定された。
*p<0.05, PMAのみで処理した試料と比較している。
数値は6回の実験のもので、平均±S.E.M.(標準偏差値)
RST/H2O(RSTを水だけで抽出したもの)
RST/H2O/EtOH(RSTを水で抽出した残渣をエタノールで抽出したもの)
RST/EtOH(RSTをエタノールだけで抽出したもの)
RST/EtOH/H2O(RSTをエタノールで抽出した残渣を水で抽出したもの)
RST/EtOH/CH2Cl2(RSTをエタノールで抽出した残渣をCH2Cl2で抽出したもの)
RST/CH2Cl2(RSTをCH2Cl2だけで抽出したもの)
SPRST/CH2Cl2/EtOH(RSTをCH2Cl2で抽出した残渣をエタノールで抽出したもの)
SPRST/CH2Cl2/ H2O(RSTをCH2Cl2で抽出した残渣を水で抽出したもの)
1. 対照(薬剤なし)
2. PMA
3. RST/H2O
4. RST/H2O/EtOH
5. RST/EtOH
6. RST/EtOH/H2O
7. RST/EtOH/CH2Cl2
8. RST/CH2Cl2
9. SPRST/CH2Cl2/EtOH
10. SPRST/CH2Cl2/ H2O
図17は、Fan 、Tet、 SPRSTの好中球細胞毒性に対する評価。PMA、及びその拮抗剤staurosporine、SPRSTが誘発した細胞毒性を比較。データは死亡率の平均値を表わす。
細胞の生存能力をプロピジュム アイオダイド エックスクルジオン アッセイ(propidium iodide exclusion assay)によって測定した。
細胞(2×106/lm)をSPRSTまたは他の試験薬品とともに1時間培養した。
細胞懸濁液をpropidium iodide(10μg/ml)とフルオレセイン ジアセテート(fluorescein diacetate)(100ng/ml)とともに室温で10分間さらに培養した。
細胞懸濁液をフォローサイトメーター(flow cytometer:FACSCaliburTM;Becton Dickinson)で直ちに分析した。
前方及び右側に散乱する赤(>630nm)と緑(520nm)の蛍光を記録した。
塊や破片からのものを排除し、単細胞からの光散乱とするためゲート処理(gating)した後、細胞の数(1×104個)を緑の蛍光(生きているもの)対赤の蛍光(死んでいるもの)で表示した。
細胞の生存率(%)をPower Macintosh 7300/200 コンピューターでCellQuest(登録商標)のソフト(Becton Dickinson)用い計算した。
数値は異なった日に、異なったラットからの細胞を用いて行われた5回の実験の平均±S.E.M.(標準偏差値)である。
1. 溶媒対照(0.5%DMSO)
2. PMA
3. スタウロスポリン(staurosporine)
4. Fan 1μg/ml
5. Fan 5μg/ml
6. Fan 10μg/ml
7. Tet 1μg/ml
8. Tet 5μg/ml
9. Tet 10μg/ml
10. SPRST 1μg/ml
11. SPRST 5μg/ml
12. SPRST 10μg/ml
13. Tet(1μg/ml)+ Fan(1μg/ml)
14. Tet(2.5μg/ml)+ Fan(2.5μg/ml)
15. Tet(5μg/ml)+ Fan(5μg/ml)
細胞の生存能力をプロピジュム アイオダイド エックスクルジオン アッセイ(propidium iodide exclusion assay)によって測定した。
細胞(2×106/lm)をSPRSTまたは他の試験薬品とともに1時間培養した。
細胞懸濁液をpropidium iodide(10μg/ml)とフルオレセイン ジアセテート(fluorescein diacetate)(100ng/ml)とともに室温で10分間さらに培養した。
細胞懸濁液をフォローサイトメーター(flow cytometer:FACSCaliburTM;Becton Dickinson)で直ちに分析した。
前方及び右側に散乱する赤(>630nm)と緑(520nm)の蛍光を記録した。
塊や破片からのものを排除し、単細胞からの光散乱とするためゲート処理(gating)した後、細胞の数(1×104個)を緑の蛍光(生きているもの)対赤の蛍光(死んでいるもの)で表示した。
細胞の生存率(%)をPower Macintosh 7300/200 コンピューターでCellQuest(登録商標)のソフト(Becton Dickinson)用い計算した。
数値は異なった日に、異なったラットからの細胞を用いて行われた5回の実験の平均±S.E.M.(標準偏差値)である。
1. 溶媒対照(0.5%DMSO)
2. PMA
3. スタウロスポリン(staurosporine)
4. Fan 1μg/ml
5. Fan 5μg/ml
6. Fan 10μg/ml
7. Tet 1μg/ml
8. Tet 5μg/ml
9. Tet 10μg/ml
10. SPRST 1μg/ml
11. SPRST 5μg/ml
12. SPRST 10μg/ml
13. Tet(1μg/ml)+ Fan(1μg/ml)
14. Tet(2.5μg/ml)+ Fan(2.5μg/ml)
15. Tet(5μg/ml)+ Fan(5μg/ml)
ステファニア テトランドラ エス ムーア(Stephania tetrandra S. Moore)の根は、台北(台湾)の漢方薬市場で購入した。
これは中国の伝統的な医薬、メニスパーマセアエ(Menispermaceae) 科植物のフェン-ファン-チ(Fen-Fan-Chi)である
ラディックス ステファニアエ テトランドラエ(Radix Stephaniae tetrandrae:RST)の抽出物は、水または/及び有機混合溶媒で抽出された。
天然生成物のために用いられるある抽出法またはソックスレー抽出法は、我々の発明にとって好適なものである。有機混合溶媒は、エタノール(EtOH)、ジクロロメタン(CH2Cl2)、アセトン(acetone)から一種以上が適宜選択される。合わされた抽出液は乾燥され、カラムクロマトグラフィーを用いて分離される。クロマトグラフィーに好ましいゲルは、シリカゲル、ダイアイオン(Diaion)、セファデックス(Sephadex)、C-18から選択される。クロマトグラフィーの好ましい溶離溶液は、水及びメタノール(MeOH)、エタノール(EtOH)、ジクロロメタン(CH2Cl2)、アセトン(acetone)、トルエンのような有機溶媒やそれらの混合溶媒から一種以上が適宜選択される。
これは中国の伝統的な医薬、メニスパーマセアエ(Menispermaceae) 科植物のフェン-ファン-チ(Fen-Fan-Chi)である
ラディックス ステファニアエ テトランドラエ(Radix Stephaniae tetrandrae:RST)の抽出物は、水または/及び有機混合溶媒で抽出された。
天然生成物のために用いられるある抽出法またはソックスレー抽出法は、我々の発明にとって好適なものである。有機混合溶媒は、エタノール(EtOH)、ジクロロメタン(CH2Cl2)、アセトン(acetone)から一種以上が適宜選択される。合わされた抽出液は乾燥され、カラムクロマトグラフィーを用いて分離される。クロマトグラフィーに好ましいゲルは、シリカゲル、ダイアイオン(Diaion)、セファデックス(Sephadex)、C-18から選択される。クロマトグラフィーの好ましい溶離溶液は、水及びメタノール(MeOH)、エタノール(EtOH)、ジクロロメタン(CH2Cl2)、アセトン(acetone)、トルエンのような有機溶媒やそれらの混合溶媒から一種以上が適宜選択される。
本発明は、S. tetrandraeの特定成分抽出物(SPRST)が炎症反応、すなわち、好中球の強固な接着及び遊走の阻害、心臓血管系の病気(cardiovascular disease)の防止、に薬学的な作用、を持っていることを開示している。
このS. tetrandraeの特定成分抽出物(SPRST)とは、水 または/及び 天然物の抽出やソックスレー抽出に用いる混合有機溶媒を用いて抽出されたものだけではなく、各種のSPRST抽出物を含んで(including)いる。この各種のSPRST抽出物は、RST/H2O/EtOH、RST/EtOH、RST/EtOH/H2O、RST/EtOH/CH2Cl2、RST/CH2Cl2、RST/CH2Cl2/EtOH及びRST/CH2Cl2/H2Oである。各種のSPRST抽出物の製造方法を詳細に述べると、一度抽出されたRST残渣を再び好適な溶媒、EtOH、H2O、 CH2Cl2などなどで抽出したものである。例えば、RST/H2O/EtOHは、水で抽出したRST残渣をエタノールで抽出したものである。RST/EtOHは、RSTをエタノールだけでで抽出したものである。RST/EtOH/H2Oは、エタノールで抽出したRST残渣を水で抽出したものである。RST /EtOH/ CH2Cl2は、CH2Cl2で抽出したRST残渣をエタノールで抽出したものである。RST / CH2Cl2は、RSTをCH2Cl2だけで抽出したものである。RST/CH2Cl2/EtOHは、CH2Cl2で抽出したRST残渣をエタノールで抽出したものである。RST/CH2Cl2/H2Oは、CH2Cl2で抽出したRST残渣を水で抽出したものである。
このS. tetrandraeの特定成分抽出物(SPRST)とは、水 または/及び 天然物の抽出やソックスレー抽出に用いる混合有機溶媒を用いて抽出されたものだけではなく、各種のSPRST抽出物を含んで(including)いる。この各種のSPRST抽出物は、RST/H2O/EtOH、RST/EtOH、RST/EtOH/H2O、RST/EtOH/CH2Cl2、RST/CH2Cl2、RST/CH2Cl2/EtOH及びRST/CH2Cl2/H2Oである。各種のSPRST抽出物の製造方法を詳細に述べると、一度抽出されたRST残渣を再び好適な溶媒、EtOH、H2O、 CH2Cl2などなどで抽出したものである。例えば、RST/H2O/EtOHは、水で抽出したRST残渣をエタノールで抽出したものである。RST/EtOHは、RSTをエタノールだけでで抽出したものである。RST/EtOH/H2Oは、エタノールで抽出したRST残渣を水で抽出したものである。RST /EtOH/ CH2Cl2は、CH2Cl2で抽出したRST残渣をエタノールで抽出したものである。RST / CH2Cl2は、RSTをCH2Cl2だけで抽出したものである。RST/CH2Cl2/EtOHは、CH2Cl2で抽出したRST残渣をエタノールで抽出したものである。RST/CH2Cl2/H2Oは、CH2Cl2で抽出したRST残渣を水で抽出したものである。
Radix Stephaniae tetrandraeの主要活性成分は、テトラドリン(Tetrandrine 略称Tet)、ファングキノリン(Fangchinoline 略称Fan)、オブロンギン(oblongine 略称Obl)、シクラノリン(cyclanoline 略称Cyc)、メニシン(menisine)及びメニシジン(menisidine)である。SPRSTにアリストロキン酸(aristolochic acid)が含まれていないことはHPLC法で確かめた。
上記4種のアルカロイドを植物抽出物中に分離する能力をみるために、各種の溶媒が試験された。
(NH4)H2PO4で緩衝したMeOH−H2OまたはMeCN−H2Oによる逆相カラム(Cosmosil 5C18-AR-II,4.6×25mm)での傾斜溶離システムではよい結果がでなかった。ここにイオン-ペア試薬(SDS)を用いたが完全な分離はできなかった。
結局、KH2PO4でpH2.91−3.00緩衝したMeCN−H2Oによる上記逆相カラムでの傾斜溶離システムで完全な分離が達成された。
(NH4)H2PO4で緩衝したMeOH−H2OまたはMeCN−H2Oによる逆相カラム(Cosmosil 5C18-AR-II,4.6×25mm)での傾斜溶離システムではよい結果がでなかった。ここにイオン-ペア試薬(SDS)を用いたが完全な分離はできなかった。
結局、KH2PO4でpH2.91−3.00緩衝したMeCN−H2Oによる上記逆相カラムでの傾斜溶離システムで完全な分離が達成された。
逆相高速度液体クロマトグラフ法(reversed−phase high−performance liquid chromatographic method)によりRadix Stephaniae tetrandraeに含まれる4種のアルカロイドを同時に測定することに成功した。
この方法はこの4種の化合物についての外部基準として用いる。
これらの化合物は我々の研究室で各種のクロマトグラフ法を用いて分離される。
この方法は、逆相カラム及び直線傾斜溶離法を用い、ジハイドロジェンホスフェート(dihydrogenphosphate)の緩衝で、HPLC-グレードのアセトニトリル移動相(mobile phase)により45分で完全な分離ができる。
これら4種の化合物に対する検量線の直線性が維持できる範囲は、4種の化合物とも12.5-1637μg/mlである。
テトラドリン(Tetrandrine)、ファングキノリン(Fangchinoline)、シクラノリン(Cyclanoline)及びオブロンギン(Oblongine)の検出限界(S/N=3)は、それぞれ0.95,0.95,0.95と1.69μg/mlである。図1Bは、Radix Stephaniae tetrandrae に含まれている4種のアルカロイド、Tetrandrine、Fangchinoline、Cyclanoline及びOblongineのHPLCパターンを示している。
SPRST全量中のTetrandrine、Fangchinoline、Cyclanoline及びOblongineの合計の含有量は5〜20%である。
この方法はこの4種の化合物についての外部基準として用いる。
これらの化合物は我々の研究室で各種のクロマトグラフ法を用いて分離される。
この方法は、逆相カラム及び直線傾斜溶離法を用い、ジハイドロジェンホスフェート(dihydrogenphosphate)の緩衝で、HPLC-グレードのアセトニトリル移動相(mobile phase)により45分で完全な分離ができる。
これら4種の化合物に対する検量線の直線性が維持できる範囲は、4種の化合物とも12.5-1637μg/mlである。
テトラドリン(Tetrandrine)、ファングキノリン(Fangchinoline)、シクラノリン(Cyclanoline)及びオブロンギン(Oblongine)の検出限界(S/N=3)は、それぞれ0.95,0.95,0.95と1.69μg/mlである。図1Bは、Radix Stephaniae tetrandrae に含まれている4種のアルカロイド、Tetrandrine、Fangchinoline、Cyclanoline及びOblongineのHPLCパターンを示している。
SPRST全量中のTetrandrine、Fangchinoline、Cyclanoline及びOblongineの合計の含有量は5〜20%である。
4種のアルカロイドの保持時間を順序に従って示すと、Oblongine(Obl)が10.11分、Cyclanoline(Cyc)が11.71分、Fangchinoline(Fan)が26.69分、Tetrandrine(Tet)が32.69分である。
図1(B)にはSPRSTにおいてアリストロキン酸のパターンは80分たっても現れていない。
図1(B)にはSPRSTにおいてアリストロキン酸のパターンは80分たっても現れていない。
図1(A)における対照としての溶媒の図は、5〜50分の保持時間においていかなる成分のパターンをも示していない。アリストロキン酸とSPRSTとの混合物を試料とした場合、4種のアルカロイドの通常のパターンと、保持時間63.12分でアリストロキン酸のピークが観察される(図1(C))。
本発明において、1〜10μg/mlのSPRSTで10分間前処理された好中球は、その強固な接着性(図2と図3)及び遊走性(図4と図5)がかなり弱められている。
SPRSTの2種の活性成分であるTet及びFanは、SPRSTと同程度の効力を示した(図2と図3)。0.1μg/mlのTetまたはFan(SPRSTは1.3%のTetと0.7%のFanを含んでいる)で前処理された好中球は、単一薬剤処理だけでなくTetとFanとの組合せ処理でも、好中球の強固な接着性及び遊走性を弱めることができない(データ提示せず)。このことは、TetとFan に加え他の成分がSPRSTの薬効成分として含まれていることを示している。SPRSTの抗-接着性及び遊走阻害作用が細胞毒作用によるものでないことは、こうした条件下では、SPRST-処理好中球と対照細胞との間に生存率に差がないことから明らかである(実験の終了時点における生存率は95%以上:図17)。好中球の接着性(Albelda et al., 1994)及び遊走性(Werr et al., 2000)におけるMac−1(CD11b/CD18)の重要性を視野に入れて、SPRSTの抗−炎症作用の機構をさらに説明するために、我々は、Ma−1の細胞表面表現レベル(Ccell surface expression levels)におけるSPRSTの作用を研究した。
SPRSTの2種の活性成分であるTet及びFanは、SPRSTと同程度の効力を示した(図2と図3)。0.1μg/mlのTetまたはFan(SPRSTは1.3%のTetと0.7%のFanを含んでいる)で前処理された好中球は、単一薬剤処理だけでなくTetとFanとの組合せ処理でも、好中球の強固な接着性及び遊走性を弱めることができない(データ提示せず)。このことは、TetとFan に加え他の成分がSPRSTの薬効成分として含まれていることを示している。SPRSTの抗-接着性及び遊走阻害作用が細胞毒作用によるものでないことは、こうした条件下では、SPRST-処理好中球と対照細胞との間に生存率に差がないことから明らかである(実験の終了時点における生存率は95%以上:図17)。好中球の接着性(Albelda et al., 1994)及び遊走性(Werr et al., 2000)におけるMac−1(CD11b/CD18)の重要性を視野に入れて、SPRSTの抗−炎症作用の機構をさらに説明するために、我々は、Ma−1の細胞表面表現レベル(Ccell surface expression levels)におけるSPRSTの作用を研究した。
ROSがMac-1の活性化(upregulation)を促進すること及び抗-酸化剤がMac−1介在した好中球の堆積と接着、それにつづくイシューミアとリパーフージョン(Iischemia and reperfusion)を減少させることが報告(非特許文献20)されている。この研究において、fMLPによって誘導されたROS(O2 □-とH2O2)生成物は、TetとFanによるのと同じようにSPRSTによって減少させられる(図4)。このことは、SPRST、Tet、FanはROSスカベンジャー(scavenger)として働き、それによってMac−1表現の活性低下(douwn-regulate)と、つづいて好中球の強固な接着/遊走が低下することを示している。我々の以前の研究において、抗酸化剤(過酸化物ディスムターゼ(dismutase)及びカタラーゼ(catlase))は、Mac−1の表現の低下と好中球のフィブリノーゲンへの接着の低下とともに、ROSの産生をかなり低下させることが確かめられた(非特許文献21)。このROS産生の測定の研究で用いられたフローサイトメトリック分析法は、好中球中の細胞内に蓄積するO2 -とH2O2をオンラインでモニタリングすることを可能にした。我々はO2 -とH2O2の蓄積は、刺激処理(stimulatin)後に直ちに始まることを見出した(データ開示せず)。このような刺激に対する反応である急速なO2 -とH2O2の蓄積は及びMac−1の活性化がROSのスカベンジャーによって阻止できるという我々の観察(Shen et al., 1999)は次のことを示唆している。
つまり、ROSは、好中球作用の調整(regulation)に関与する早期の信号分子であることを示唆している。
この議論は、ROSは、リガンド-刺激NF−kB、各種タンパク質キナーゼC(PKC)、マイトゲン−活性化(mitogen-activated)タンパクキナーゼ(MAPK)、及びチロシン(tyrosine)キナーゼ/フォスフォターゼも同様に、それらの活性化において第二のメッセンジャーとして働くというFinkelの観察(非特許文献22)によって強化される。こうして、我々は、ROSが第二のメッセンジャー機構をとおして好中球の作用を調整できるということを示唆した。
つまり、ROSは、好中球作用の調整(regulation)に関与する早期の信号分子であることを示唆している。
この議論は、ROSは、リガンド-刺激NF−kB、各種タンパク質キナーゼC(PKC)、マイトゲン−活性化(mitogen-activated)タンパクキナーゼ(MAPK)、及びチロシン(tyrosine)キナーゼ/フォスフォターゼも同様に、それらの活性化において第二のメッセンジャーとして働くというFinkelの観察(非特許文献22)によって強化される。こうして、我々は、ROSが第二のメッセンジャー機構をとおして好中球の作用を調整できるということを示唆した。
膜−結合NADPH酸化酵素の活性化による好中球によるROS産生は、この酵素の活性を維持するための一時的なサイトソリック(sytosolic)なアルカリ化によって伴われる(非特許文献23)。この研究において、fMLPは急速に誘導され細胞内アルカリ化を強める(図11)。
非特許文献24はこれに匹敵する発見を報告している。ベラパミル(verapamil)は、SPRST、Tet、Fanもそうであるが、すばやいサイトソリックなアルカリ化を制限する(図11)。このアルカリ化は、ROSの産生を調整するfMLP-誘導アルカリ化が介在しているカルシウム依存の経路を示している。このことは、fMLPによって誘導されたROSの産生は、ROSの産生を妨げる機構がブロックされてしまった好中球のカルシウムに依存している起爆剤(priming)に関係しているという観察(Lew et al.,1984)によってさらに説明される。我々は、fMLPとLTB4がすばやいそして顕著な[Ca2+]iの増加の引き金になるということ、さらに、この現象はSPRST、Tet、Fanによって減少させることができることを見出した(図12)。
こうして、カルシウム移動の調整(modulation)がこれらの医薬によって可能な状態になった。この可能性を明らかにするために、SPRST、AlF4 -、カルシウムの流入を誘導するG-タンパク質直接活性化剤が、対象となる(fMLPまたはLTB4)−介在のカルシウム移動の受容体に導入された。SPRST、Tet、Fanは、誘導カルシウム流入を、好中球の接着性もそうであるが、濃度に応じて弱めた(図13)。それゆえ、G-タンパク質はSPRSTによって調整できる。1.3%のTetと0.7%のFanを含有するSPRSTは、AlF4 -で誘導されたカルシウムの流入と好中球の接着の阻害においてTetとFanと同様の効果を示すもの(図13,ANOVA, p>0.05)であるから、TetとFanに加えて他の成分がSPRSTの作用に介在していること示している。
非特許文献24はこれに匹敵する発見を報告している。ベラパミル(verapamil)は、SPRST、Tet、Fanもそうであるが、すばやいサイトソリックなアルカリ化を制限する(図11)。このアルカリ化は、ROSの産生を調整するfMLP-誘導アルカリ化が介在しているカルシウム依存の経路を示している。このことは、fMLPによって誘導されたROSの産生は、ROSの産生を妨げる機構がブロックされてしまった好中球のカルシウムに依存している起爆剤(priming)に関係しているという観察(Lew et al.,1984)によってさらに説明される。我々は、fMLPとLTB4がすばやいそして顕著な[Ca2+]iの増加の引き金になるということ、さらに、この現象はSPRST、Tet、Fanによって減少させることができることを見出した(図12)。
こうして、カルシウム移動の調整(modulation)がこれらの医薬によって可能な状態になった。この可能性を明らかにするために、SPRST、AlF4 -、カルシウムの流入を誘導するG-タンパク質直接活性化剤が、対象となる(fMLPまたはLTB4)−介在のカルシウム移動の受容体に導入された。SPRST、Tet、Fanは、誘導カルシウム流入を、好中球の接着性もそうであるが、濃度に応じて弱めた(図13)。それゆえ、G-タンパク質はSPRSTによって調整できる。1.3%のTetと0.7%のFanを含有するSPRSTは、AlF4 -で誘導されたカルシウムの流入と好中球の接着の阻害においてTetとFanと同様の効果を示すもの(図13,ANOVA, p>0.05)であるから、TetとFanに加えて他の成分がSPRSTの作用に介在していること示している。
ROSの産生とCa2+移動の阻害に加えて、SPRSTはMac−1の発現(expression)を調整する他の生物化学的経路をも阻害する。例えば、、Mac−1の発現はホスホリパーゼA2(アラキドン酸塩の合成を触媒する)によって調整される、なぜならホスホリパーゼA2の阻害剤は、Mac−1の表面発現を阻害するから(非特許文献25)である。Tetは、アラキドン酸塩の代謝経路下流でプロスタグランディンE2とロイコトリエンC4/D4/E4の産生を減少させることが知られている(The et al.,1990)。この生化学的な経路はSPRSTの標的になり、一方、Mac-1の発現が調整できると思われる。
さらに、MAPK経路が、NADPH酸化酵素の活性化(Yamamori et al., 2000)、好中球の移動(非特許文献26)、ベータ2インテグリン表現(beta2 integrin expression)(Tandon et al., 2000)もそうであるが、これらを含む炎症反応の広範にわたる調整に中心的な役割をはたしているということは注目される。これらの生化学的経路が好中球の接着及び遊走に依存するMac−1の調整においてSPRSTの標的になるかどうかにつきさらなる研究がまたれており、現在我々の研究室でも研究している。
さらに、MAPK経路が、NADPH酸化酵素の活性化(Yamamori et al., 2000)、好中球の移動(非特許文献26)、ベータ2インテグリン表現(beta2 integrin expression)(Tandon et al., 2000)もそうであるが、これらを含む炎症反応の広範にわたる調整に中心的な役割をはたしているということは注目される。これらの生化学的経路が好中球の接着及び遊走に依存するMac−1の調整においてSPRSTの標的になるかどうかにつきさらなる研究がまたれており、現在我々の研究室でも研究している。
結論的には、Mac−1の活性化の抑制によって好中球の接着と遊走を阻害するということは、SPRSTの心臓保護作用を意味するものであるということ我々は示したのである。
Mac−1表現におけるSPRSTの阻害作用は、ROS産生の不活性化(down regulation)及び細胞内Ca2+の移動の低下、最後に部分的なG-タンパク質の調整によって介在される。SPRSTの作用それ自体は、TetとFanに加え、ひとつまたは複数の化合物に帰することができる。なぜなら、TetとFanの組合せによる低い投与量(0.1μg/ml)では目だった作用は観察されなかったからである。
Mac−1表現におけるSPRSTの阻害作用は、ROS産生の不活性化(down regulation)及び細胞内Ca2+の移動の低下、最後に部分的なG-タンパク質の調整によって介在される。SPRSTの作用それ自体は、TetとFanに加え、ひとつまたは複数の化合物に帰することができる。なぜなら、TetとFanの組合せによる低い投与量(0.1μg/ml)では目だった作用は観察されなかったからである。
本発明は、薬学的な濃度(1−10μg/ml)において、抗−炎症剤、抗−接着剤、遊走阻止薬剤として効果的である、SPRSTに関し、SPRSTは、その活性成分であるTetとFanとともに好中球の初期相での活性化を制限することによって、イシューミック レパーフージョン(ischeaemic reperfusion)損傷に対して臨床的に有益なものである。
SPRST 、Tet、Fanは、fMLPまたはLTB4によって誘導されるMac−1の活性化を顕著に阻止するが、これは最終的には好中球の膜でのMac−1の活性化を阻止することにより抗-接着、遊走阻害作用が発現する。
SPRST(1−10μg/ml)は、濃度に依存してN−formyl−methionyl−leucyl−phenlalanin(fMLP)- または ロイコトリエンB4(LTB4)−誘導の好中球の強固な接着及び遊走を阻止する。SPRST中の2種の活性成分であるfangchinoline(Fan)、tetrandrine(Tet)で前処理した好中球においても同様の結果が観察された。好中球の強固な接着/遊走は、主にMac−1(CD11b/CD18)に依存し、活性酸素(ROS)産生によって調整されることが報告されている。SPRST 、Tet、Fanは、fMLP−またはLTB4−誘導のMac−1の活性とROSの産生を減少させた。SPRST 、Tet、Fanは、ベラパミル(verapamil)も同様、好中球のROS産生の本質的機構であるfMLP-誘導の急速な細胞内アルカリ化を弱める。
そして、[Ca2+]iの増加はカルシウム依存の経路が含まれていることを示唆している。AlF4による直接G-タンパク質活性化もまた[Ca2+]iの増加と強固な接着の引き金であるが、これは百日咳菌毒によって阻止でき、SPRST 、Tet、Fanによって部分的に戻すことができる。これらのことは、好中球の接着と遊走の阻害作用はSPRSTの心筋保護作用を意味するものであることを明らかにしている。このSPRSTの作用はTetとFanに加えてほかのひとつまたは複数の化合物によって介在されている。なぜなら、0.1μg/mlのTetとFanとの組合せでは、SPRSTの作用を示せないからである。我々は、SPRST抽出物は、ROSの産生及びG-タンパク質の調整をとおしてのCa2+の流入を阻止することにより、好中球の活性化におけるMac−1の活性化(up−regulation)を阻止して、抗−炎症作用を発揮すると結論付けた。
そして、[Ca2+]iの増加はカルシウム依存の経路が含まれていることを示唆している。AlF4による直接G-タンパク質活性化もまた[Ca2+]iの増加と強固な接着の引き金であるが、これは百日咳菌毒によって阻止でき、SPRST 、Tet、Fanによって部分的に戻すことができる。これらのことは、好中球の接着と遊走の阻害作用はSPRSTの心筋保護作用を意味するものであることを明らかにしている。このSPRSTの作用はTetとFanに加えてほかのひとつまたは複数の化合物によって介在されている。なぜなら、0.1μg/mlのTetとFanとの組合せでは、SPRSTの作用を示せないからである。我々は、SPRST抽出物は、ROSの産生及びG-タンパク質の調整をとおしてのCa2+の流入を阻止することにより、好中球の活性化におけるMac−1の活性化(up−regulation)を阻止して、抗−炎症作用を発揮すると結論付けた。
SPRST及びその活性成分であるTetとFanの細胞毒分析
この研究で使われるこれらの薬剤(SPRST、Tet、Fan)の濃度(1−10μg/ml)は、好中球に対して目だった細胞毒を示さない。(薬剤処理後の生存率は98%以上;ヨウ素化プロピジュウム 除外分析(propidium iodide exclusive assay))図17に見られるように、SPRST 、Tet、Fanの細胞毒性は、10μg/mlの濃度で、それぞれたったの0.64±0.14%、1.24±0.17%、0.84±0.11%であった。SPRSTで誘導された細胞毒作用は、その活性要素よりも小さいものであった。TetとFanの組合せの細胞毒性(1.5±0.23%)はTetまたはFan単独の場合よりも強かった。薬剤のない条件では、死んだ細胞は約0.65±0.28%であった。こうした結果は、SPRSTは高い濃度においてTetまたはFanより低い細胞毒性であるということをを示している。
この研究で使われるこれらの薬剤(SPRST、Tet、Fan)の濃度(1−10μg/ml)は、好中球に対して目だった細胞毒を示さない。(薬剤処理後の生存率は98%以上;ヨウ素化プロピジュウム 除外分析(propidium iodide exclusive assay))図17に見られるように、SPRST 、Tet、Fanの細胞毒性は、10μg/mlの濃度で、それぞれたったの0.64±0.14%、1.24±0.17%、0.84±0.11%であった。SPRSTで誘導された細胞毒作用は、その活性要素よりも小さいものであった。TetとFanの組合せの細胞毒性(1.5±0.23%)はTetまたはFan単独の場合よりも強かった。薬剤のない条件では、死んだ細胞は約0.65±0.28%であった。こうした結果は、SPRSTは高い濃度においてTetまたはFanより低い細胞毒性であるということをを示している。
Ca2+の流入とSPRST-阻止した好中球の接着性
ROS産生に加えて、膀胱カルシウム変動(cytosolic calcium fluctuation)もまた、好中球移動を調整(regulate)する(Lawson and Maxfield, 1995)、そして、我々は以前にカルシウムの流入を妨害すると好中球依存のMac−1を減少させることができる(Shen et al., 1999)ということを報告している。それゆえ、Ca2+の移動におけるSPRST、Tet、Fanの作用が測定された。
カルシウムの流入は、受容体-連結による活性化(recepto−coupled activation)によって、または直接的なG-タンパク質の活性化によって引き金を引かれる。
これらの薬剤の可能な標的を明らかにするために、fMLP/LTB4(受容体に介在された;receptor-mediated)またはAlF4 -(直接的なG-タンパク質に介在された;direct G protein mediated)によって誘導されたカルシウム移動が検討された。fMLPまたはLTB4が引き起こした急速な[Ca2+]iの増加は百日咳菌毒(PTX)の前処理によって止めることができるが、この増加はSPRST、Tet、Fanによって濃度依存的に阻害される(図12、p<0.05,n=4−8)。
AlF4 -が誘導した[Ca2+]iの増加と好中球の強固な接着もまた、PTXにより顕著に阻害され、そして、SPRST、Tet、Fanによって濃度依存的に減少されたた。(図13,p<0.05,n=5)。SPRSTはAlF4 -によって誘導されたCa2+の移動または接着への対抗においてTet、Fanと同程度の効力であった。(図13,ANOVA,p>0.05)
ROS産生に加えて、膀胱カルシウム変動(cytosolic calcium fluctuation)もまた、好中球移動を調整(regulate)する(Lawson and Maxfield, 1995)、そして、我々は以前にカルシウムの流入を妨害すると好中球依存のMac−1を減少させることができる(Shen et al., 1999)ということを報告している。それゆえ、Ca2+の移動におけるSPRST、Tet、Fanの作用が測定された。
カルシウムの流入は、受容体-連結による活性化(recepto−coupled activation)によって、または直接的なG-タンパク質の活性化によって引き金を引かれる。
これらの薬剤の可能な標的を明らかにするために、fMLP/LTB4(受容体に介在された;receptor-mediated)またはAlF4 -(直接的なG-タンパク質に介在された;direct G protein mediated)によって誘導されたカルシウム移動が検討された。fMLPまたはLTB4が引き起こした急速な[Ca2+]iの増加は百日咳菌毒(PTX)の前処理によって止めることができるが、この増加はSPRST、Tet、Fanによって濃度依存的に阻害される(図12、p<0.05,n=4−8)。
AlF4 -が誘導した[Ca2+]iの増加と好中球の強固な接着もまた、PTXにより顕著に阻害され、そして、SPRST、Tet、Fanによって濃度依存的に減少されたた。(図13,p<0.05,n=5)。SPRSTはAlF4 -によって誘導されたCa2+の移動または接着への対抗においてTet、Fanと同程度の効力であった。(図13,ANOVA,p>0.05)
SPRSTとその活性成分であるTetとFanの好中球接着と遊走の阻害
SPRST及び/またはその活性成分であるTetとFanは、好中球の浸透を阻害することができるかどうかを試験するため、我々は、試験管内(in vitro)分析システムを確立した。そのシステムにおいて、好中球の強固な接着と遊走、これらは好中球の浸透作用を誘導するためにfMLP(1μM)またはLTB4(1μM)が使われた。
接着性の分析において、未処理の好中球は蛍光強度が260±18の自発的接着を示したのに対して、fMLPまたはLTB4は好中球の強固な接着に関して、バックグランドレベルとの比較で200%の増加を引き起こした(図2と図3)。SPRST、Tet、Fanで前処理した好中球は、fMLP-またはLTB4-で誘導された好中球の強固な接着を濃度依存的に阻害した(図2と図3)。TetとFanの組合せ 1または10μg/ml(0.1μg/mlではない)は、好中球の接着をさらに減らした(データは示していない)。同様の結果が、遊走研究で観察された(図4と図5)。未処理の好中球は、蛍光強度が254±14の自発的遊走を示した(図4)。SPRST、Tet、Fanは、単独では自然な好中球の接着と遊走に影響を与えなかった(ANOVA,P>0.05)。この研究で用いた薬品の濃度は、好中球に対して細胞毒ではなかった(生存率は薬品処理後>95%;プロピジュウム アイオダイド 除外分析 propidium iodide exclusion assay)。
SPRST及び/またはその活性成分であるTetとFanは、好中球の浸透を阻害することができるかどうかを試験するため、我々は、試験管内(in vitro)分析システムを確立した。そのシステムにおいて、好中球の強固な接着と遊走、これらは好中球の浸透作用を誘導するためにfMLP(1μM)またはLTB4(1μM)が使われた。
接着性の分析において、未処理の好中球は蛍光強度が260±18の自発的接着を示したのに対して、fMLPまたはLTB4は好中球の強固な接着に関して、バックグランドレベルとの比較で200%の増加を引き起こした(図2と図3)。SPRST、Tet、Fanで前処理した好中球は、fMLP-またはLTB4-で誘導された好中球の強固な接着を濃度依存的に阻害した(図2と図3)。TetとFanの組合せ 1または10μg/ml(0.1μg/mlではない)は、好中球の接着をさらに減らした(データは示していない)。同様の結果が、遊走研究で観察された(図4と図5)。未処理の好中球は、蛍光強度が254±14の自発的遊走を示した(図4)。SPRST、Tet、Fanは、単独では自然な好中球の接着と遊走に影響を与えなかった(ANOVA,P>0.05)。この研究で用いた薬品の濃度は、好中球に対して細胞毒ではなかった(生存率は薬品処理後>95%;プロピジュウム アイオダイド 除外分析 propidium iodide exclusion assay)。
SPRST、Tet、FanによるMac−1(CD11b/AD18)活性化阻害
細胞外マトリクスへの好中球の接着は主としてMac−1(CD11b/AD18)の活性化に依存しており(非特許文献27)、β2インテグリン(β2integrins)は好中球の溢血の調節をしている(Werr et al., 2000)。それで、我々はMac-1の活性低下(down regulation)の効力によってが好中球の接着及び/または遊走を阻害できるかどうかを試験した。Mac−1の発現(expression)におけるこれらの薬品の作用を評価するために、我々はfMLP−またはLTB4−で刺激された好中球における、Mac−1の表面でのレベルを、薬品による前処理をしたものとしないものについてフローサイトメトリック分析法(flow cytometric analysis)で測定した。fMLPまたはLTB4はMac−1蛍光に顕著な増加を生じた。一方、SPRST(10μg/ml)で前処理した試料においてMac−1の蛍光の明らかな左へのシフトが観察された(図6)。TetとF anは、SPRSTもそうであるが、fMLP-またはLTB4-で誘導されたMac−1の活性化(upregulation)を顕著に阻害したという統計的な概要が図7で説明された(p<0.05,n=3-5)。
細胞外マトリクスへの好中球の接着は主としてMac−1(CD11b/AD18)の活性化に依存しており(非特許文献27)、β2インテグリン(β2integrins)は好中球の溢血の調節をしている(Werr et al., 2000)。それで、我々はMac-1の活性低下(down regulation)の効力によってが好中球の接着及び/または遊走を阻害できるかどうかを試験した。Mac−1の発現(expression)におけるこれらの薬品の作用を評価するために、我々はfMLP−またはLTB4−で刺激された好中球における、Mac−1の表面でのレベルを、薬品による前処理をしたものとしないものについてフローサイトメトリック分析法(flow cytometric analysis)で測定した。fMLPまたはLTB4はMac−1蛍光に顕著な増加を生じた。一方、SPRST(10μg/ml)で前処理した試料においてMac−1の蛍光の明らかな左へのシフトが観察された(図6)。TetとF anは、SPRSTもそうであるが、fMLP-またはLTB4-で誘導されたMac−1の活性化(upregulation)を顕著に阻害したという統計的な概要が図7で説明された(p<0.05,n=3-5)。
SPRST、Tet、Fanの細胞内ROS(O2 -及びH2O2)産生の阻害
ROS(例えばO2 -及びH2O2)がMac-1の表現(expression)を活性化(upregulate)し、好中球の接着を強めることそしてこれは抗酸化剤によって阻止できることは開示されている(Serrano et al., 1996; Fraticelli et al., 1996)。そこで、我々は、好中球によるROSの新規の産生がMac−1の活性化に関わっていて、SPRSTによって減少されると仮定した。我々は、SPRSTの存在及び不存在においてfMLP−刺激好中球における細胞内ROS産生を測定するためフローサイトメトリック分析法(flow cytomettic method)を用いた。fMLP-刺激の細胞内H2O2の蓄積(DCF蛍光により測定)及びO2 -の蓄積(EB蛍光により測定)を示す代表的な実験が、それぞれ図8と図9に説明されており、5回の実験の結果が図10にまとめられている。SPRST、Tet、Fanは、fMLPによって誘導されたEBとDCFの蛍光強度を濃度に依存して減少した(図10、p<0.05,n=5-8)。
ROS(例えばO2 -及びH2O2)がMac-1の表現(expression)を活性化(upregulate)し、好中球の接着を強めることそしてこれは抗酸化剤によって阻止できることは開示されている(Serrano et al., 1996; Fraticelli et al., 1996)。そこで、我々は、好中球によるROSの新規の産生がMac−1の活性化に関わっていて、SPRSTによって減少されると仮定した。我々は、SPRSTの存在及び不存在においてfMLP−刺激好中球における細胞内ROS産生を測定するためフローサイトメトリック分析法(flow cytomettic method)を用いた。fMLP-刺激の細胞内H2O2の蓄積(DCF蛍光により測定)及びO2 -の蓄積(EB蛍光により測定)を示す代表的な実験が、それぞれ図8と図9に説明されており、5回の実験の結果が図10にまとめられている。SPRST、Tet、Fanは、fMLPによって誘導されたEBとDCFの蛍光強度を濃度に依存して減少した(図10、p<0.05,n=5-8)。
SPRST、Tet、Fanの限定的なfMLP-誘導の細胞内pH(pHi)のアルカリ化
fMLPに誘導されたROS産生は、カルシウム感受性があり(Lew et al., 1984)、NADPHオキシダーゼの活性を維持するために、一時的なサイトソリックなアルカリ化(transient cytosolic alkalization)を伴っている(Henderson and Meech, 1999)。この研究において、我々はfMLPが60分以上にわたり急速で奥深いpHiのアルカリ化を誘導することを観察した(図11)。
10μg/mlのSPRST、Tet、Fanでの前処理は、verapamil(10μM)での前処理でもそうであるが、fMLPによって誘導されたサイトソリック(cytosolic)なアルカリ化を顕著に制限した(ANOVA,P<0.05,n=5)。このことは、これらの薬品はカルシウム-依存の経路を調整(modulate)できるということを示している。
fMLPに誘導されたROS産生は、カルシウム感受性があり(Lew et al., 1984)、NADPHオキシダーゼの活性を維持するために、一時的なサイトソリックなアルカリ化(transient cytosolic alkalization)を伴っている(Henderson and Meech, 1999)。この研究において、我々はfMLPが60分以上にわたり急速で奥深いpHiのアルカリ化を誘導することを観察した(図11)。
10μg/mlのSPRST、Tet、Fanでの前処理は、verapamil(10μM)での前処理でもそうであるが、fMLPによって誘導されたサイトソリック(cytosolic)なアルカリ化を顕著に制限した(ANOVA,P<0.05,n=5)。このことは、これらの薬品はカルシウム-依存の経路を調整(modulate)できるということを示している。
本発明の「粉防己」特定成分抽出物(SPRST)とし、Tetrandrine、Fangchinoline、cyclanoline、oblongine等を含む4種のアルカロイドで、ほかには生理活性の有効成分であること。本発明「粉防己」特定成分抽出物(SPRST)は、粉防己(Stephania Tetrandrinerandra S. Moore)の塊根から本発明の発見分離方法で抽出したものである。化合物は、必要に応じて各種賦形剤、キャリア、もしくは希釈剤と製薬上の許容される酸を加えて塩とし、薬効を備えた構造物を添加した組成物である。当該薬剤は、経口服用、直腸投与の可能な固形薬剤、液体薬剤、もしくは腸を経由しない注射薬剤、あるいは直接患部に塗布する軟膏などの形態にすることができる。当該固形薬剤は、周知の薬剤方法でデンプン、カルボキシメチルセルロースナトリウムなどを添加して崩散剤としたり、アルコール、グリセリンなどの粘剤、もしくはステアリン酸マグネシウム、乳糖などを加えて錠剤としたり、もしくはカプセルに充填したり、あるいは坐薬の固形剤とする、色々な似ている薬剤が仕上げることができる。本発明を使用した化合物の水溶液、塩溶液をリン酸塩緩衝液で水素指数(pH)を調整し、そのpHを適切な程度となる。または補助剤、乳化剤を添加して注射薬剤やその他の液状薬剤に仕上げることも出来る。本発明の化合物、もしくは製薬上で許容される酸を加えて塩とし物を各種基剤と混合し、これまで周知の方法によって色々な薬剤に仕上げることも出来る。本発明の化合物は、主成分の備える薬学の組成物を哺乳動物において薬効を示すのに使用されることが可能となり、一般的な投与量は症状に応じて配合調整する、通常1人1回あたり50から300mgで、毎日3回とする。
上述したように、本発明には、創造性、新規性、そして進歩性がある。すなわち(1)本発明のSPRST抽出物は、植物からのTet,Fanの活性成分抽出物より高収率で、簡単で低コストである。本発明のSPRSTでは、充分に「粉防己」の漢方薬の有効成分を利用した。(2) 本発明のSPRSTは、同等な作用濃度のもとでは、Tetrandrine とFangchinolineより薬効は明らかで、毒性も低かった。(3)HPLCを利用し、SPRST中の活性成分TetあるいはFanを簡便に迅速に同定、定量し、よって、化学鑑定のための優れた品質管理法を提供できた。 HPLCを利用し、SPRSTの化学組成の素早い品質鑑別を行い、本発明では、ウマノスズクサ科(Aristolochiaceae)植物及びその他の防己科(Menispermaceae)植物の有毒成分アリストロキン酸(aristolochic acid)を含まないことを確定した。(4) フローサイトメトリー法によって、SPRSTの活性成分の生理活性を確認して、抗炎症効果があるという結果が示された。Flow cytometricの分析を応用し、速く有効なSPRST抗炎症生物活性の品質規制を行った。(5)本発明では、化学成分及び抗炎症生物活性の双方向の品質規制を行い、これをSPRSTの優良な品質を確保するための先進科学方法とした。
以下に発明の実施例を説明する。
100g粉防己(Stephania Tetrandrinerandra S. Moore)を細かく砕き,95% EtOH 1500mlに浸し80℃で抽出した。これを毎回5時間、計5回行う。毎回抽出して得られた抽出液を分析液とし、各回余った抽出液を減圧濃縮し、再度抽出を行った。
100g粉防己を細かく砕き,メチレン塩化物(CH2Cl2)1500mlに浸し80℃で抽出した。これを毎回5時間、計5回行う。40ml毎回得られた抽出液を95% EtOH で再び抽出し、得られた抽出液を分析液とし、各回余った抽出液を減圧濃縮した。
100g粉防己を細かく砕き,95% エタノール(EtOH) 1500mlに浸し80℃で抽出した。これを毎回5時間、計5回行う。得られた抽出液を減圧濃縮行った。
100g粉防己を細かく砕き,95% EtOH 1500mlに浸し80℃で抽出した。これを毎回5時間、計5回行う。40ml毎回得られた抽出液をメタノール(MeOH)で再び抽出し、得られた抽出液を分析液とし、各回余った抽出液を減圧濃縮した。
本発明のSPRST、及びSPRSTに含まれるTetrandrine、Fangchinolineは、「粉防己」(Stephania Tetrandrinerandra S. Moor)塊根を本発明が用いる抽出方法で調製したものである。
薬品は、まず0.1N 塩酸.(HCl)溶液に溶かし、10 mM貯蔵溶液をつくる。RST/H2O/EtOHとは、RST抽出過程を表したものである。すなわち、水抽出後に、EtOH抽出ということである。他もこれに準じる。
薬品は、まず0.1N 塩酸.(HCl)溶液に溶かし、10 mM貯蔵溶液をつくる。RST/H2O/EtOHとは、RST抽出過程を表したものである。すなわち、水抽出後に、EtOH抽出ということである。他もこれに準じる。
本発明のSPRSTは、本発明の抽出方法で製造したものを運用する。
Hitachi Model L-7100高速液体クロマトグラフィーを応用、C18逆相クロマトグラフィー(Cosmosil 5C18−AR−II, 4.6 × 250 mm)を採用し、移動相はAcetonitrile(CH3CN)− kaliumdihydrogenphosphat(KH2PO4) 緩衝溶液、linerar gradient elutionを利用、測定波長は280nm。上述4種成分を外插基準とする。45分間内に4種の成分を完全分離させ、その定量線形回帰方程式及び相関係数の濃度を12.5〜1637μg/ml範囲間に置き,検測の極限をS/N=3に依り計算し、4種の検測規格品Tetrandrine (0.95μg/ml), Fangchinoline (0.95μg/ml), cyclanoline (0.95μg/ml), oblongine (1.69μg/ml) を検測する。
Hitachi Model L-7100高速液体クロマトグラフィーを応用、C18逆相クロマトグラフィー(Cosmosil 5C18−AR−II, 4.6 × 250 mm)を採用し、移動相はAcetonitrile(CH3CN)− kaliumdihydrogenphosphat(KH2PO4) 緩衝溶液、linerar gradient elutionを利用、測定波長は280nm。上述4種成分を外插基準とする。45分間内に4種の成分を完全分離させ、その定量線形回帰方程式及び相関係数の濃度を12.5〜1637μg/ml範囲間に置き,検測の極限をS/N=3に依り計算し、4種の検測規格品Tetrandrine (0.95μg/ml), Fangchinoline (0.95μg/ml), cyclanoline (0.95μg/ml), oblongine (1.69μg/ml) を検測する。
錠剤投与形
「粉防己」特定成分抽出物 50 mg
ラクトース 30 mg
澱粉 4 mg
マグネシウムステアリン酸 6 mg
小麦粉 10 mg
「粉防己」特定成分抽出物 50 mg
ラクトース 30 mg
澱粉 4 mg
マグネシウムステアリン酸 6 mg
小麦粉 10 mg
[好中球の調製]
健康な一般成人より静脈血液を採血し、ヘパリン(20 unit/ml)を抗凝血剤とする。Ficollこう配(gradient)により分離した好中球を採用し、遠心分離後、低張液で残った膨張赤血球を除く。簡単に述べると、50 ml遠心分離管で混ぜ合わされた血液及び3 % dextran を、室温で静かに20-30分間置き、ほとんどの赤血球が沈殿した後、そっと上部の白血球を多く含む層を集め、4℃、250´gで遠心分離15分間する。細胞の沈殿物を集め、リン酸塩緩衝剤(PBS,phosphate buffered saline)で再度懸濁する。懸濁液をそっと、先に入れてある1.077 g/ml Ficoll液(Histopaque 1077, Sigma) 6 mlの上層に注入する。後で白血球の分離が不完全とならないよう、この二層の溶液が決して混じらないように注意する。それから連続して20℃、400´g、40分間遠心分離をし、上層の全ての液体を除き、残った細胞沈殿物が好中球である。多少白血球も混じっている。0.2 % NaCl、6 ml懸濁30秒で細胞沈殿物を散らし、素早く1.8% NaCl、6 mlを加え、溶液の等張を回復させる。この時赤血球は、ほとんど完全に膨張破壊している。
再度の遠心分離20℃、120 ´ g 3分間により得られた細胞沈殿物をリン酸塩緩衝剤(PBS)で1回きれいに洗う。最後に1-2万個の細胞を取る。細胞標本遠心製片機(cytospin)で切片をつくり、Giemsa染色をする。顕微鏡で細胞型態を観察し、細胞純度を検験する。ほとんどが好中球で、純度は普通95%より高い。調製完成した好中球は、最後にHBSS(Hanks’ balanced salt solution)中に懸濁する。一般細胞濃度は1−2´106/ml に調整する。以下の実験は特に説明がない限り、薬物と細胞懸濁液反応の体積比は1:100(10 ml in 1.0 ml)とする。
健康な一般成人より静脈血液を採血し、ヘパリン(20 unit/ml)を抗凝血剤とする。Ficollこう配(gradient)により分離した好中球を採用し、遠心分離後、低張液で残った膨張赤血球を除く。簡単に述べると、50 ml遠心分離管で混ぜ合わされた血液及び3 % dextran を、室温で静かに20-30分間置き、ほとんどの赤血球が沈殿した後、そっと上部の白血球を多く含む層を集め、4℃、250´gで遠心分離15分間する。細胞の沈殿物を集め、リン酸塩緩衝剤(PBS,phosphate buffered saline)で再度懸濁する。懸濁液をそっと、先に入れてある1.077 g/ml Ficoll液(Histopaque 1077, Sigma) 6 mlの上層に注入する。後で白血球の分離が不完全とならないよう、この二層の溶液が決して混じらないように注意する。それから連続して20℃、400´g、40分間遠心分離をし、上層の全ての液体を除き、残った細胞沈殿物が好中球である。多少白血球も混じっている。0.2 % NaCl、6 ml懸濁30秒で細胞沈殿物を散らし、素早く1.8% NaCl、6 mlを加え、溶液の等張を回復させる。この時赤血球は、ほとんど完全に膨張破壊している。
再度の遠心分離20℃、120 ´ g 3分間により得られた細胞沈殿物をリン酸塩緩衝剤(PBS)で1回きれいに洗う。最後に1-2万個の細胞を取る。細胞標本遠心製片機(cytospin)で切片をつくり、Giemsa染色をする。顕微鏡で細胞型態を観察し、細胞純度を検験する。ほとんどが好中球で、純度は普通95%より高い。調製完成した好中球は、最後にHBSS(Hanks’ balanced salt solution)中に懸濁する。一般細胞濃度は1−2´106/ml に調整する。以下の実験は特に説明がない限り、薬物と細胞懸濁液反応の体積比は1:100(10 ml in 1.0 ml)とする。
[好中球粘着(adhesion)の測定]
fMLP及或いはロイコトリエン(LTB4)で誘導された好中球活性化粘着(adhesion)の測定は以下の通りである。まずリン酸塩緩衝剤(PBS)で50 μg/ml の250 μlフィブリノゲン(fibrinogen)をつくり、組織培養24プレートに入れ,室温で2時間置いた後、プレート面にフィブリノゲンを覆う。上層の余分な液体を除き、HBSSで清浄する。1%牛の血清アルブミン(BSA,bovine serum albumin)でプレート面のブロック化 (blocking)処理を行う。これは、細胞とプレート面が粘着しないようにするためのものである。ブロック化処理1時間後、0.1% Tween−20を含むHBSSで2回、Tween−20を含まないHBSS(Hanks’ balanced salt solution)で1回洗浄し、培養プレートの前処理を完成する。
調製済みの好中球懸濁液1.0 ml (5´105/ml)を培養プレートにそっと入れる。まず、37℃でSPRST (1-10 μg/ml)と10分間培養し、それから1 μM fMLP或いはロイコトリエン(LTB4)と15分間反応させる。粘着していない細胞を完全に取り除き、1 mM Ca2+を含む500 μl リン酸塩緩衝剤(PBS)で2回そっと洗浄する。プレート面に粘着している0.25%細胞膜用染色剤(rose Bengal) 液を室温で10分間染色する。余分な染色液を除き、プレート面をリン酸塩緩衝剤(PBS)で2回清浄する。最後に250 μl の50%之EtOHで30分培養し、溶けて細胞膜に付着した染色剤(rose Bengal)を除き、染色剤が完全に溶けてから、200 μl 抽出し、丸型シャーレに置き(micro−plate reader)EL311sx で波長570 nm時の溶液OD値を測定する。溶液の吸光値を除いたものが測定値である。最終的はOD570´100を粘着(adhesion)程度の量化指標とする。あるいは好中球をまず、BCECF-AM蛍光剤でマークし、実験終了時に蛍光リーダー(Cytofluor 2300, Millipore R)を激発光485 nm 、蛍光 530nmに設定し、プレート面に粘着しているBCECFを読み取り、これを粘着(adhesion)の細胞量とする。
fMLP及或いはロイコトリエン(LTB4)で誘導された好中球活性化粘着(adhesion)の測定は以下の通りである。まずリン酸塩緩衝剤(PBS)で50 μg/ml の250 μlフィブリノゲン(fibrinogen)をつくり、組織培養24プレートに入れ,室温で2時間置いた後、プレート面にフィブリノゲンを覆う。上層の余分な液体を除き、HBSSで清浄する。1%牛の血清アルブミン(BSA,bovine serum albumin)でプレート面のブロック化 (blocking)処理を行う。これは、細胞とプレート面が粘着しないようにするためのものである。ブロック化処理1時間後、0.1% Tween−20を含むHBSSで2回、Tween−20を含まないHBSS(Hanks’ balanced salt solution)で1回洗浄し、培養プレートの前処理を完成する。
調製済みの好中球懸濁液1.0 ml (5´105/ml)を培養プレートにそっと入れる。まず、37℃でSPRST (1-10 μg/ml)と10分間培養し、それから1 μM fMLP或いはロイコトリエン(LTB4)と15分間反応させる。粘着していない細胞を完全に取り除き、1 mM Ca2+を含む500 μl リン酸塩緩衝剤(PBS)で2回そっと洗浄する。プレート面に粘着している0.25%細胞膜用染色剤(rose Bengal) 液を室温で10分間染色する。余分な染色液を除き、プレート面をリン酸塩緩衝剤(PBS)で2回清浄する。最後に250 μl の50%之EtOHで30分培養し、溶けて細胞膜に付着した染色剤(rose Bengal)を除き、染色剤が完全に溶けてから、200 μl 抽出し、丸型シャーレに置き(micro−plate reader)EL311sx で波長570 nm時の溶液OD値を測定する。溶液の吸光値を除いたものが測定値である。最終的はOD570´100を粘着(adhesion)程度の量化指標とする。あるいは好中球をまず、BCECF-AM蛍光剤でマークし、実験終了時に蛍光リーダー(Cytofluor 2300, Millipore R)を激発光485 nm 、蛍光 530nmに設定し、プレート面に粘着しているBCECFを読み取り、これを粘着(adhesion)の細胞量とする。
[好中球の遊走(transmigration)測定]
Krull M等の遊走測定方法(非特許文献 16)を修正;直径6.5 mm幅 5 μm の円形のシャーレにぴったりと粘着させたフィブリノゲン(fibrinogen) 20 μg/ml, 100 μlを粘着(adhesion)の基礎とする。実験を行う前に、好中球をBCEF(2',7'−bis−(2−carboxyethyl)−5,6− carboxyfluorescein acetoxymethyl esTetrandrine)蛍光剤でマークし、それから試験薬品SPRST、Tetrandrine、Fangchinolineを37℃で先ず10 分作用させた後、100 μlを取り、シャーレの上層内敷内に置く。そして、下層に発炎症誘導物質1 μMのfMLP(N−formyl−methionyl−leucyl−phenylalanine) 或いはロイコトリエン(LTB4)を加え、37℃培養箱の中で60分培養し、最後に好中球は、炎症物質の誘導により遊走(transmigration)が下層に入り込む。その数量はBCECFで定められ、蛍光プレートリーダー(Cytofluor 2300, Millipore R)を発光485 nm 蛍光 530 nm に設定し、蛍光強度を読み取る。
Krull M等の遊走測定方法(非特許文献 16)を修正;直径6.5 mm幅 5 μm の円形のシャーレにぴったりと粘着させたフィブリノゲン(fibrinogen) 20 μg/ml, 100 μlを粘着(adhesion)の基礎とする。実験を行う前に、好中球をBCEF(2',7'−bis−(2−carboxyethyl)−5,6− carboxyfluorescein acetoxymethyl esTetrandrine)蛍光剤でマークし、それから試験薬品SPRST、Tetrandrine、Fangchinolineを37℃で先ず10 分作用させた後、100 μlを取り、シャーレの上層内敷内に置く。そして、下層に発炎症誘導物質1 μMのfMLP(N−formyl−methionyl−leucyl−phenylalanine) 或いはロイコトリエン(LTB4)を加え、37℃培養箱の中で60分培養し、最後に好中球は、炎症物質の誘導により遊走(transmigration)が下層に入り込む。その数量はBCECFで定められ、蛍光プレートリーダー(Cytofluor 2300, Millipore R)を発光485 nm 蛍光 530 nm に設定し、蛍光強度を読み取る。
[好中球接着分子(Mac−1)発現の測定]
Mac-1は、Endemannの方法を若干修正する。SPRST、Tetrandrine、Fangchinoline処理済みの好中球細胞懸濁液を100 ng/ml PMA、1 μM のfMLP (N−formyl−methionyl−leucyl−phenylalanine) 或いはロイコトリエン(LTB4)で20−40分間作用させ、遠心分離で細胞(pellet)の沈殿を取り、再度懸濁を1 mlの冷たく熱を取った活性化処理の10% FBS及び10 mM sodium azide (NaN3)のPBS中に入れる。Mac−1の蛍光染色の手順を全て氷上で行う。
上述の細胞懸濁液とMac−1のIgG1(mouse anti−human CD11b)培養を60分行い、あるいはnon-specificityな抗体IgG1(Sigma)をMac−1の一次抗体に替え、抗体backgroud値の対照用とする。冷たいPBS(phosphate buffered saline)−FCS−azideで2回洗浄し、Mac−1一次抗体を持つ細胞を再度蛍光標示の二次抗体goat anti−mouse(IgG)で 30分避光作用を行い、5% FBSを含むPBSで2回洗浄する。最後に1%細胞懸濁をpara−formaldehyde緩衝液(sheath fluid)において、Flow cytometric(FACSort; Becton Dickinson) 分析を用いMac-1の表現の出現量を量る。データは、蛍光値(mean channel fluorescence) がMac−1表現の含量であり,Cell Quest (R)(Becton Dickinson)で計算する。
Mac-1は、Endemannの方法を若干修正する。SPRST、Tetrandrine、Fangchinoline処理済みの好中球細胞懸濁液を100 ng/ml PMA、1 μM のfMLP (N−formyl−methionyl−leucyl−phenylalanine) 或いはロイコトリエン(LTB4)で20−40分間作用させ、遠心分離で細胞(pellet)の沈殿を取り、再度懸濁を1 mlの冷たく熱を取った活性化処理の10% FBS及び10 mM sodium azide (NaN3)のPBS中に入れる。Mac−1の蛍光染色の手順を全て氷上で行う。
上述の細胞懸濁液とMac−1のIgG1(mouse anti−human CD11b)培養を60分行い、あるいはnon-specificityな抗体IgG1(Sigma)をMac−1の一次抗体に替え、抗体backgroud値の対照用とする。冷たいPBS(phosphate buffered saline)−FCS−azideで2回洗浄し、Mac−1一次抗体を持つ細胞を再度蛍光標示の二次抗体goat anti−mouse(IgG)で 30分避光作用を行い、5% FBSを含むPBSで2回洗浄する。最後に1%細胞懸濁をpara−formaldehyde緩衝液(sheath fluid)において、Flow cytometric(FACSort; Becton Dickinson) 分析を用いMac-1の表現の出現量を量る。データは、蛍光値(mean channel fluorescence) がMac−1表現の含量であり,Cell Quest (R)(Becton Dickinson)で計算する。
[細胞内ROS(包括O2 ?-及びH2O2を含む細胞内ROS量の測定]
Robinson法に基づきROSの測定を行う。1.5 ml細胞懸濁液(2×106/ml)を取り、1.5 μ1 のDCFH-DAで37℃の温浴を10分間、あるいはhydroethidium (Molecular Probe)を加える。hydroethidiumはそのまま細胞に入り、ethidium bromide が酸化形成される時にDNAに組み込まれ、波長590 nm (FL2) で蛍光が観測できる。上述したDCFH−DA、ethidium bromideマークされた細胞は、試験薬品SPRST、Tetrandrine、Fangchinolineで予処理し、fMLP(N−formyl−methionyl−leucyl− phenylalanine)の激発により大量に生じたH2O2、あるいは O2 -、上述反応により生じたDCF及びethidium bromide蛍光、並びに蛍光強度の変化によりH2O2、あるいはO2 ?-相対含量を推測し、Flow cytometric観測の蛍光値表示とする。
Robinson法に基づきROSの測定を行う。1.5 ml細胞懸濁液(2×106/ml)を取り、1.5 μ1 のDCFH-DAで37℃の温浴を10分間、あるいはhydroethidium (Molecular Probe)を加える。hydroethidiumはそのまま細胞に入り、ethidium bromide が酸化形成される時にDNAに組み込まれ、波長590 nm (FL2) で蛍光が観測できる。上述したDCFH−DA、ethidium bromideマークされた細胞は、試験薬品SPRST、Tetrandrine、Fangchinolineで予処理し、fMLP(N−formyl−methionyl−leucyl− phenylalanine)の激発により大量に生じたH2O2、あるいは O2 -、上述反応により生じたDCF及びethidium bromide蛍光、並びに蛍光強度の変化によりH2O2、あるいはO2 ?-相対含量を推測し、Flow cytometric観測の蛍光値表示とする。
[SPRSTの調製及び反応の進行]
まずSPRST 、Tetrandrine、Fangchinolineを0.1N HCl溶液に溶かし10 mM (stock solution)を製成する。実験に臨む前に再度、PBSを1.0 μM−0.1 mM に希釈する。G タンパク質の研究は、細胞をまず37℃のG タンパク質抑制剤百日ぜき毒素で120分間温浴させ、それからG タンパク質活性剤(AlF4 -) 或いはその他の刺激剤を加える。
まずSPRST 、Tetrandrine、Fangchinolineを0.1N HCl溶液に溶かし10 mM (stock solution)を製成する。実験に臨む前に再度、PBSを1.0 μM−0.1 mM に希釈する。G タンパク質の研究は、細胞をまず37℃のG タンパク質抑制剤百日ぜき毒素で120分間温浴させ、それからG タンパク質活性剤(AlF4 -) 或いはその他の刺激剤を加える。
[カルシウム濃度変化の測定]
好中球の懸濁液を先ず5 μMのFura−2/AM (Molecular Probes, USA)で37℃温浴45分間させる。Fura-2/AMはエステル化合物であるため、非常に容易に細胞に入りこむ。エステル水解酵素によりFura-2となった後は脂溶性を失い、いかなる細胞や臓器、あるいは細胞膜内に入りことができなくなる。温浴後はカルシウムフリーのHBSS ( Hank’s balanced saline solution)で2回洗浄し、再度2 mMカルシウムフリーのSPRST,Tet,Fanまたはコントロールを含むHBSSで改めて懸濁し、細胞数を1×107/mlに調整する。2 mlこの細胞懸濁液を取り、4面に光が透るcuvettes(Sarsted, Germany)に入れ、さらに避光、恒温、及び自動撹拌装置のある蛍光プレートリーダー(Hitachi F−4500; Hitachi Instruments, CA) に移し5分間温める。続いて、実験する薬物を加え10分置く。そして、AlF4 -(10 mM NaF を10 μM AlCl3に加え) 、A23187 (1 μM)、thapsigargin (1 μM) 或いは(fMLP(N−formyl−methionyl−leucyl−phenylalanine)(1 μM)等刺激剤を加え、細胞内Ca2+の放出を激発させる。Fura-2本身と細胞内に釈放されたCa2+が結合し、適当な波長激発の下に、蛍光が生じ、蛍光プレートリーダーで蛍光変化を記録する。リーダーで蛍光を測定する際、自己光源からはほとんど同時に連続で波長340 nm (E 340) 及び380 nm (E 380)で励起され、波長510 nm (Em510) で0.2秒毎に1回の蛍光が記録される。F-4500ソフトを用い、自動的に連続記録から得られる蛍光強度を比の値 (R)に換算し、Grynkiewiczが導き出した公式(1985)に基づき、自動的に細胞内Ca2+の真の濃度を計算する。公式は以下のとおりである:
[Ca2+]i = Kd(R-Rmin)( Sf380) / (Rmax-R) (Sb380)
Kd, 224 nM,即わちFura-2の37℃における解離常数。
R, 於E340及E380激発光の下で検出される蛍光強度比。
Rmax , 0.2 % digitonin 溶解細胞膜を加えることで、Fura-2と溶液中の全てのカルシウム.が結合した計測値。
Rmim , 25 mM EGTA を加え、全てのカルシウム.を除き、Fura-2が自由になった時の測定値。
Sf380 , E 380により激発された、自由態なFura-2から生じた蛍光強度常数。
Sb380 ,E 380により激発された結合した状態のFura-2が生じた常数。
好中球の懸濁液を先ず5 μMのFura−2/AM (Molecular Probes, USA)で37℃温浴45分間させる。Fura-2/AMはエステル化合物であるため、非常に容易に細胞に入りこむ。エステル水解酵素によりFura-2となった後は脂溶性を失い、いかなる細胞や臓器、あるいは細胞膜内に入りことができなくなる。温浴後はカルシウムフリーのHBSS ( Hank’s balanced saline solution)で2回洗浄し、再度2 mMカルシウムフリーのSPRST,Tet,Fanまたはコントロールを含むHBSSで改めて懸濁し、細胞数を1×107/mlに調整する。2 mlこの細胞懸濁液を取り、4面に光が透るcuvettes(Sarsted, Germany)に入れ、さらに避光、恒温、及び自動撹拌装置のある蛍光プレートリーダー(Hitachi F−4500; Hitachi Instruments, CA) に移し5分間温める。続いて、実験する薬物を加え10分置く。そして、AlF4 -(10 mM NaF を10 μM AlCl3に加え) 、A23187 (1 μM)、thapsigargin (1 μM) 或いは(fMLP(N−formyl−methionyl−leucyl−phenylalanine)(1 μM)等刺激剤を加え、細胞内Ca2+の放出を激発させる。Fura-2本身と細胞内に釈放されたCa2+が結合し、適当な波長激発の下に、蛍光が生じ、蛍光プレートリーダーで蛍光変化を記録する。リーダーで蛍光を測定する際、自己光源からはほとんど同時に連続で波長340 nm (E 340) 及び380 nm (E 380)で励起され、波長510 nm (Em510) で0.2秒毎に1回の蛍光が記録される。F-4500ソフトを用い、自動的に連続記録から得られる蛍光強度を比の値 (R)に換算し、Grynkiewiczが導き出した公式(1985)に基づき、自動的に細胞内Ca2+の真の濃度を計算する。公式は以下のとおりである:
[Ca2+]i = Kd(R-Rmin)( Sf380) / (Rmax-R) (Sb380)
Kd, 224 nM,即わちFura-2の37℃における解離常数。
R, 於E340及E380激発光の下で検出される蛍光強度比。
Rmax , 0.2 % digitonin 溶解細胞膜を加えることで、Fura-2と溶液中の全てのカルシウム.が結合した計測値。
Rmim , 25 mM EGTA を加え、全てのカルシウム.を除き、Fura-2が自由になった時の測定値。
Sf380 , E 380により激発された、自由態なFura-2から生じた蛍光強度常数。
Sb380 ,E 380により激発された結合した状態のFura-2が生じた常数。
[細胞内pHの測定]
我々は、Boyer & Hedly (非特許文献 17) 方法を以下のように修正した。:細胞を先ず37℃の状態に置き、BCECF −AM (2 μg/ml)で30分温浴しマークする。PBS (phosphate buffered saline)で余分なBCECF-AMを洗浄したのち、細胞濃度を1×106cells/ml に調整する。細胞は先ず薬物で10分処理し、それから1 μM fMLP (N−formyl−methionyl−leucyl−phenylalanine)を加え、CO2培養箱の中で恒温で培養する。Flow cytometricを用い、異なった時間における細胞質蛍光の変化を観測する。細胞内pHを測定するため、ratioを採用しpHiに換算する。BCECFは波長525-535 nm において蛍光強度とpHiは正比例する。即ち蛍光が強ければpH 値も高くなる。従って、525 nm での計測蛍光値は、640 nm での計測蛍光値 (pHと関連しない蛍光値)とは、比較に値する。このR値は、実験時の光線照射、細胞厚薄の不揃い、機器不安定、蛍光剤濃度不均等などの障害を除くことができる。また、高濃度のカリウム緩衝液で調製したpH値6.8−7.8の緩衝液をPBS (phosphate buffered saline)の代わりに細胞実験緩衝液として使い,製作検量線とする。原理は以下の通りである。細胞懸濁を異なるpH値の緩衝液の平衡時3分間にnigericin (H+/K+イオンチャネラー)を加える。この時nigericinは、細胞内外のK+ 及びH+ イオン濃度比を同等にする。
このため、(K+)内=(K+)外の時、(H+)内は(H+)外にも等しい。従って、緩衝液のpH(Y 値)を測定しさえすれば、この時の細胞の525 nm の蛍光強度(X 値)に対応する。即ちpHi値の対応値となる。このように、6.5−7.8において測定される系列緩衝液により得られる対応系列蛍光値により、pH対応の蛍光値の検量線が求められる (Y = aX+b)。
我々は、Boyer & Hedly (非特許文献 17) 方法を以下のように修正した。:細胞を先ず37℃の状態に置き、BCECF −AM (2 μg/ml)で30分温浴しマークする。PBS (phosphate buffered saline)で余分なBCECF-AMを洗浄したのち、細胞濃度を1×106cells/ml に調整する。細胞は先ず薬物で10分処理し、それから1 μM fMLP (N−formyl−methionyl−leucyl−phenylalanine)を加え、CO2培養箱の中で恒温で培養する。Flow cytometricを用い、異なった時間における細胞質蛍光の変化を観測する。細胞内pHを測定するため、ratioを採用しpHiに換算する。BCECFは波長525-535 nm において蛍光強度とpHiは正比例する。即ち蛍光が強ければpH 値も高くなる。従って、525 nm での計測蛍光値は、640 nm での計測蛍光値 (pHと関連しない蛍光値)とは、比較に値する。このR値は、実験時の光線照射、細胞厚薄の不揃い、機器不安定、蛍光剤濃度不均等などの障害を除くことができる。また、高濃度のカリウム緩衝液で調製したpH値6.8−7.8の緩衝液をPBS (phosphate buffered saline)の代わりに細胞実験緩衝液として使い,製作検量線とする。原理は以下の通りである。細胞懸濁を異なるpH値の緩衝液の平衡時3分間にnigericin (H+/K+イオンチャネラー)を加える。この時nigericinは、細胞内外のK+ 及びH+ イオン濃度比を同等にする。
このため、(K+)内=(K+)外の時、(H+)内は(H+)外にも等しい。従って、緩衝液のpH(Y 値)を測定しさえすれば、この時の細胞の525 nm の蛍光強度(X 値)に対応する。即ちpHi値の対応値となる。このように、6.5−7.8において測定される系列緩衝液により得られる対応系列蛍光値により、pH対応の蛍光値の検量線が求められる (Y = aX+b)。
[細胞毒性評価]
有効な薬物作用濃度1−10μg/mlを選ぶために、実験が終わる毎に、trypan blue 溶液で死細胞(出染料を排出できない)を染め、顕微鏡で死細胞の数を数える(青色に染まったもの)と青く染まっていない細胞数を(活細胞)合計し、死亡率を計算し細胞毒性評価方法とする。
有効な薬物作用濃度1−10μg/mlを選ぶために、実験が終わる毎に、trypan blue 溶液で死細胞(出染料を排出できない)を染め、顕微鏡で死細胞の数を数える(青色に染まったもの)と青く染まっていない細胞数を(活細胞)合計し、死亡率を計算し細胞毒性評価方法とする。
[統計分析]
実験データはmean±S.E.M.で表わす。実験ニーズに基づきAVOVAデータの統計的有意差を検定する。変異数分析に有意がある際は、post-hoc Dunnett's testによる比較と対照群との間の平均値に差異があるか否か、P < 0.05を以て統計的有意の差異とする。濃度-反応効應関係は濃度を以て、-反応の線形回帰勾配は0をもってStudent’s t−test,P < 0.05を以て統計的有意の差異ありと看做す。
実験データはmean±S.E.M.で表わす。実験ニーズに基づきAVOVAデータの統計的有意差を検定する。変異数分析に有意がある際は、post-hoc Dunnett's testによる比較と対照群との間の平均値に差異があるか否か、P < 0.05を以て統計的有意の差異とする。濃度-反応効應関係は濃度を以て、-反応の線形回帰勾配は0をもってStudent’s t−test,P < 0.05を以て統計的有意の差異ありと看做す。
Claims (9)
- テトラドリン(Tetrandrine)、ファングキノリン(Fangchinoline)、シクラノリン(cyclanoline)、オブロンギン(oblongine)等のアルカロイドを含む粉防己特定成分抽出物(SPRST)を有効成分として含む生理活性物質。
- アリストロキン酸を含まないことを特徴とする請求項1記載の生理活性物質。
- 高速液体クロマトグラフィーにより、波長280nmで検定して、テトラドリン(Tetrandrine)、ファングキノリン(Fangchinoline)、シクラノリン(cyclanoline)、オブロンギン(oblongine)の4種のアルカロイドが分離でき、アリストロキン酸を含まないことによって請求項1または2に記載の粉防己特定成分抽出物(SPRST)の品質を規制する方法。
- CH3CN-KH2PO4緩衝溶液を移動相として、線形濃度勾配溶出法(linerar gradient elution)を利用し、
波長280nmで検定し、45分内に4種のアルカロイドは完全に分離でき、その定量線形回帰方程式及び相関係数の濃度は12.5〜1637μg/ml範囲の間である条件で、高速液体クロマトグラフィーを行う請求項3に記載の方法。 - テトラドリン(Tetrandrine)、ファングキノリン(Fangchinoline)、シクラノリン(cyclanoline)、オブロンギン(oblongine)の4種のアルカロイドをメタノールに溶解した標準溶液を作成する、
検量線(Calibration cruve)は、テトラドリン(Tetrandrine)のために12.5〜250μg/ml、ファングキノリン(Fangchinoline)のために12.5〜250μg/ml、シクラノリン(cyclanoline)のために163.7〜1637.5μg/ml、オブロンギン(oblongine)のために145〜1450μg/mlの濃度範囲をカバーする4点に基いて確立し、
標準溶液が、高速液体クロマトグラフィーに注入され、
標準グラフ(Calibration graph)は、濃度のピーク面積の線形逆分析(linear regression analysis)によってプロットする
工程を含む請求項3または4記載の方法。 - 粉防己を、CH3CN-KH2PO4緩衝溶液を移動相として、線形濃度勾配溶出法(linerar gradient elution)を利用した高速液体クロマトグラフィーによって分離する工程を含む、請求項1または2に記載の生理活性物質を製造する方法。
- テトラドリン(Tetrandrine)、ファングキノリン(Fangchinoline)、シクラノリン(cyclanoline)、オブロンギン(oblongine)等のアルカロイドを含む粉防己特定成分抽出物(SPRST)を有効成分とする抗炎症効果を有する医薬組成物。
- テトラドリン(Tetrandrine)、ファングキノリン(Fangchinoline)、シクラノリン(cyclanoline)、オブロンギン(oblongine)等のアルカロイドを含む粉防己特定成分抽出物(SPRST)を有効成分とする虚血心臓(ishaemic-reperfusion injury)に対する防御効果を有する医薬組成物。
- 希釈剤及び/または賦形剤をさらに含む請求項7または8記載の医薬組成物。
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- 2003-08-05 JP JP2003287220A patent/JP2004067694A/ja active Pending
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