JP2004064778A - 電子カメラ - Google Patents
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Abstract
【課題】ユーザの意図した状態、即ち音声と画像をリンクさせた上で所望の再生順序で画像再生が行える電子カメラを提供する。
【解決手段】撮像処理手段で処理された画像情報を当該画像情報に対応した付加情報を付加して画像ファイルとして情報記録媒体に記録する記録手段を有し、記録手段において、音声情報を有する音声ファイルを記録可能とすると共に、画像情報の再生順序を指定する再生順序情報と、音声ファイルと画像ファイルとの関連を規定する関連情報とを有する制御ファイルを情報記録媒体にさらに記録可能とする。
【選択図】図20
【解決手段】撮像処理手段で処理された画像情報を当該画像情報に対応した付加情報を付加して画像ファイルとして情報記録媒体に記録する記録手段を有し、記録手段において、音声情報を有する音声ファイルを記録可能とすると共に、画像情報の再生順序を指定する再生順序情報と、音声ファイルと画像ファイルとの関連を規定する関連情報とを有する制御ファイルを情報記録媒体にさらに記録可能とする。
【選択図】図20
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子カメラ、特に、情報を記録できる情報記録媒体を有し、外部機器に対して通信可能な電子カメラに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、ICメモリカード,磁気記録媒体,光磁気記録媒体等を記憶媒体とするデジタルスチルビデオカメラ(以下、DSCと記載する)においては、多機能化のための提案が数多くなされている。その1つとして、カメラに外部機器と接続可能なインターフェース(以下、I/Fと記載する)手段を設け、各種情報の授受を行うことが可能なカメラに関しての提案がなされている。
【0003】
例えば、本出願人が先に提案した第1のものとして特願平2−108468号のカメラは、パーソナルコンピュータ(以下、PCと記載する)とのI/F手段を内蔵しており、上記PCとの通信によりカメラの遠隔操作やPCとの映像信号の授受等の処理を行うことができるものであり、更に、第2のものとして本出願人が先の平成4年11月19日に提案したカメラは、モデムとのI/F手段を内蔵しており、モデムを介して電話回線による映像情報の通信を可能とするものであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、そのような従来のカメラには、静止画等をICメモリカードに記録できるようになっているが、その記録媒体における階層構造を、外部機器、例えばPC側から、変更するようなことが出来ないという課題があった。
【0005】
また、情報記録媒体に画像情報を画像ファイルとして記録する一方で、音声情報も同じ情報記録媒体上に記録が可能である。画像情報とこれに関連する音声情報とを同一のファイル内に一緒に記録すれば、再生時に両者が同時に関連付けられて再生されるが、音声情報が付加される画像情報と付加されない画像情報とが混在した場合にはその再生シーケンスが複雑化する。また、画像情報を連続して再生したいニーズもあり、この場合、予め再生したい順序通りに撮影を行っておけば何ら問題はないが、その場合には失敗画像等の不要な画像までも再生されてしまい不都合である。
【0006】
本発明は、このような従来のカメラの不都合を解決するためになされたものであり、ユーザの意図した状態、即ち音声と画像をリンクさせた上で所望の再生順序で画像再生が行える電子カメラを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の電子カメラは、被写体を撮像するレンズと、前記レンズを介して得られた画像を光電変換して撮像信号を得る撮像手段と、前記撮像手段で得られた撮像信号を処理して情報記録媒体に圧縮データとして記録可能な画像情報を生成する撮像処理手段と、前記撮像処理手段で処理された画像情報を当該画像情報に対応した付加情報を付加して画像ファイルとして情報記録媒体に記録する記録手段と、を有し、前記記録手段において、音声情報を有する音声ファイルを記録可能とすると共に、画像情報の再生順序を指定する再生順序情報と、音声ファイルと画像ファイルとの関連を規定する関連情報とを有する制御ファイルを前記情報記録媒体にさらに記録可能とすることを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図に基づいて説明する。
【0009】
図1は、本発明の一実施形態にかかるDSC(デジタルスチルカメラ)20の外観図である。該DSC20は、その画像情報の記録媒体としてICメモリカード17を用いるものとする。そして、適用すべきインターフェース(I/F)を異にする複数種類の外部機器であるPC(パーソナルコンピュータ)、または、モデムとに対して1つのコネクタ、および、該コネクタに接続される外部I/Fを介して通信可能とするものである。なお、上記I/Fとは、2つのシステム、または、装置を結合し、共有できるようにした装置、または、複数のプログラムが共用しているレジスタである。そして、該I/Fは、装置だけでなく、LSIを使ったインターフェース回路もある。
【0010】
本DSC20においては、上記図1に示すようにカメラ外装体18の前面部に被写体像を取り込む撮影レンズ1が配設されている。そして、外装体18の上面には制御動作指示用の操作スイッチ群14a〜14fと、LCD表示部13と、撮影動作の指示をするレリーズスイッチ19が配設されている。更に、側面部にはビデオ信号出力端子7と、PC、および、モデム等の複数の外部機器との信号授受のための接続部であってミニDINコネクタ等で構成されるコネクタ16と記録媒体であるメモリカード17の挿入口18aが配設さている。
【0011】
図2は、上記DSC20の制御部の主要ブロック構成図であり、本DSCは、レリーズスイッチ19(図1参照)の押圧に応動して、装着されているメモリカード17に撮像信号の記録を行い、また、後述する操作スイッチ群14a〜14fの操作により該メモリカード17上の指定されたコマ番号の画像ファイルの撮像記録信号を再生し、そのビデオ信号をビデオ信号出力端子7より出力する。なお、DSC20の各制御要素はシステムコントローラ10によりコントロールされるものとする。
【0012】
以下その構成について詳細に説明すると、まず、撮影時においては、被写体像が撮影レンズ1を介して撮像回路2に内蔵されるCCD等の撮像素子上に結像され、画像信号としてA/Dコンバータ3に出力される。A/Dコンバータ3でデジタル変換された画像データは、画像メモリであるVRAM4に一時的に記憶される。そして、VRAM4の画像データは、D/Aコンバータ5で再度アナログ変換され、ビデオ信号としてビデオ出力端子7より出力される。
【0013】
メモリカード17に画像データを記録する場合は、VRAM4から画像データをブロック単位で読み出し、圧縮/伸張回路7でJPEG(JOINT PHOTOGRAFICEXPERT GROUP)方式等によりデータ圧縮して、バス12を介してカードI/F11に入力する。そこで、メモリカード17上の指定された領域に上記圧縮データが書き込まれる。
【0014】
一方、再生時には、まず、後述するUPスイッチ14c,DOWNスイッチ14dを操作してコマ番号等を指定する。そのコマ番号、または、ファイル番号等は、LCD表示部13に表示される。その指定に基づいて、メモリカード17のメモリ領域が選択され、対応する画像データがカードI/F11、バス12を介して圧縮/伸長回路7に入力される。そこで、画像データの伸長処理がなされ、VRAM4に記憶される。その画像データは、再度、VRAM4から読み出されて、前述したようにD/Aコンバータ5でアナログ信号に変換され、ビデオエンコーダ6に入力する。そして、ビデオエンコーダ6でエンコードされ、ビデオ信号として出力される。
【0015】
更に、本DSC20には、外部機器との通信用I/FであるRS232CI/F15を内蔵しており、また、PC、または、モデムに接続可能なミニDINコネクタで構成されるコネクタ16が配設されている。該RS232CI/F15は、システムコントローラ10に内蔵されたインターフェース認識手段により認識した態様のI/Fを機能せしめられる。
【0016】
表1は、上記RS232CI/F15における入出力電圧レベルを示す表である。表1に示される出力電圧レンジ+15v〜−15vは、内蔵されている電圧レベル変換ICにより0〜5vのレンジに変換されて取り込まれる。
【0017】
【表1】
表2は、上記RS232CI/F15のピン番号とJIS規格の信号名等の関係を示す表である。なお、該表2において、DET は「DATA TERMINAL EQUIPMENT」であり、ターミナル、即ち、この場合、カメラを指している。また、DEC は、「DATA COMMUNICATION EQUIPMENT」であり、モデムまたはカメラを指している。
【0018】
【表2】
表3は、PCとの通信で使用するRS232CI/F15の信号線のピンNO.と信号名等の関係を示す表である。このようにPCとの通信時には3本の信号ラインでI/Fを構成する。なお、必要に応じて制御線を付加する。例えば、BUSY信号としてER,または、RS(表2参照)等を用いる。
【0019】
【表3】
表4は、モデムとの通信で使用するRS232CI/F15の信号線のピンNO.と信号名等を示す表である。この表に示すように上記PCとの通信ラインより多いライン数の態様でI/Fを構成する。なお、必要に応じて制御線を付加する。例えば、FG,CI(表2参照)を追加する。
【0020】
【表4】
図3は、DSC20の上記コネクタ16に外部機器であるPC22を接続したときの系統図である。モニタ21は、DSC20の再生画面、または、ファイル管理情報等を表示するためのモニタである。このようにPC22を接続した状態では、通常、PC22によりDSC20のファイル管理制御、または、撮影制御等の通信制御を行う場合が多い。
【0021】
図4は、DSC20の上記コネクタ16に外部機器であるモデム23を接続したときの系統図の一例である。同様に、モニタ21は、再生画面等のモニタである。更に、モデム23は、電話回線24、更に、モデム25を介してPC26と通信可能に接続されている。このようにモデム23を接続した状態では、通常、モデム23,25,電話回線24等を介してDSC20の撮影画像データを上記PC26に転送を行う場合が多い。
【0022】
図5は、前記操作スイッチ群14a〜14fの拡大図であり、該スイッチ群のうち、14aは、カメラの電源(POWER)スイッチ釦であり、14bは、記録、または、再生指示を行う記録/再生(REC/PLAY)スイッチ釦である。また、14cは、再生,消去コマ指定番号を1コマアップさせるアップ(UP)スイッチ釦であり、14dは、再生,消去コマ指定番号を1コマダウンさせるダウン(DOWN)スイッチ釦である。更に、14eは、接続されたモデムに対応するようにI/Fを機能させる指示を与えるモデム切り換え(MODEM)スイッチであり、14fは、記録画像ファイルの消去を指示するイレーズ(ERASE)スイッチ釦である。但し、ERASEスイッチは、撮影直後の再生をワンタッチで行うビュー(VIEW)スイッチも兼用している。
【0023】
図6は、前記表示部13の詳細を示す図であり、該表示部13は、記録された画面データの消去時に点灯する表示セグメント「ERASE」と、撮影画面データの再生時に点灯するセグメント「PLAY」と、外部機器としてモデムが選択された時に点灯するセグメント「MODEM」と、接続されたモデムが通信可能状態になった時に点灯するセグメント「CONNECT」と、コマ番号,ファイル処理状態等を表示する7セグメント表示部により構成されている。
【0024】
図7は、上記表示部13の表示の一例を示し、図7の(A)は再生するコマNO.をスイッチ14c,14dで指定したときのコマNO.の表示状態であり、図7の(B)はコマNO.1を指定した後、再生を行っているときの「PLAY」,コマNO.表示状態である。図7の(C)は外部機器としてモデムをケーブルでコネクタ16に接続し、モデムを指定したときの「MODEM」表示を示している。なお、本DSC20は、POWERスイッチ14aをオンにした時点では、外部I/Fは、PCからのコマンドがシステムコントローラ10の割り込み処理により受信可能状態に設定されている。従って、モデムと通信状態にするには、MODEMスイッチ14eをオン操作する。
【0025】
図8は、モデム23を接続し、指定したときの上記表示部13の表示状態を示す図であるが、この図8を用いて本DSC20のモデム23を用いたデータ転送手順を説明する。まず、図8の(A)に示すように、モデム23を選択し、接続され、通信可能状態になったとき、セグメント「CONNECT」が点滅する。そこで、通信を開始するが、まず、モデム内に、通常、内蔵されているATコマンドを利用して、システムコントローラ10に予め記憶されている相手先の電話番号を呼び出し、表4に示す送信要求信号「RS」をアクティブにすることによりキャリアを送信する。そして、表4に示すキャリア検出信号「CD」により相手側からキャリアが検出される。相手先の確認のために、信号「CAMERA」を送信する。通信先のPC26側からの確認信号「ACK」が受信できたならば、図8の(B)に示すように、接続完了したとして表示部の「CONNECT」を点灯させ、例えば、転送画像データのコマ番号「01」を表示する。
【0026】
なお、一定時間、例えば、1分以内に上記接続が完了しない場合、図8の(C)に示すように「Er」のエラー表示を行い、一旦、パワーオフした後、再試行する。また、上記各表示はモニタ21上にも表示可能である。
【0027】
接続が完了したら、UPスイッチ14c,DOWNスイッチ14dを操作してコマ番号を選択し、送信する画像をモニタ21上に表示する。トリガスイッチ19を押圧すると、該画像データが送信される。この画像データの送信は、最初ファイルサイズを送信し、その後、画像ファイルをバイナリデータとして送信する。受信側のPC26では、上記ファイルサイズ分の受信データを受信したらファイルとして媒体に格納する。なお、モデムの制御は、前述したように一般的に「ATコマンド」を用いる。また、CCITT規格を用いてもモデムの制御を行うことができる。
【0028】
次に、本DSC20の各制御処理動作をフローチャートを用いて、更に、詳細に説明する。
【0029】
図9は、サブルーチン「受信割り込み処理」のフローチャートである。DSC20は、パワーオンに伴い、RS232CI/F15は、システムコントローラ10によりPCと通信可能に設定される。その後、MODEMスイッチ14eを操作して、モデムモードに設定される。この状態ではモデム24からの送信信号が受信されると、システムコントローラ10で割り込み処理が実行され、モデム24からの受信信号の取り込みがなされる。
【0030】
即ち、図9のフローチャートにおいて、ステップS1で、現在、モデムモードであるかどうかのチェックを行う。モデムモードでなくPCモードであれば、ステップS2に進み、PCのコマンドに対応した処理を行う。また、モデムモードであった場合、システムコントローラ10内のモデム制御用パッファに受信データを格納する。このデータについての処理はモデム処理のサブルーチンにより実行される。
【0031】
図10は、トリガスイッチ19が操作された場合のサブルーチン「トリガスイッチ処理」のフローチャートである。
【0032】
本処理ではステップS5で、現在、モデムモードであるかどうかのチェックを行う。モデムモードでない場合、ステップS6に進み、更に、記録モードであるかのチェックをする。記録モードでなかった場合、そのまま本ルーチンを終了する。記録モードである場合、ステップS7に進み、撮影処理を行う。ステップS5の判別において、モデムモードであった場合、ステップS8に進む。そして、送信する画像データのファイルサイズを送信し、ステップS9において、画像データを送信して、本ルーチンを終了する。
【0033】
図11は、モデムスイッチ14eを操作したときにコールされるサブルーチン「モデムスイッチ処理」のフローチャートである。
【0034】
ステップS11において、現在、モデムモードであるかどうかのチェックを行い、モデムモードであった場合、ステップS13にジャンプし、後述するサブルーチン「モデムモード解除処理」がコールされる。また、モデムモードでなかった場合、ステップS12に進み、モードをモデム通信可能なモデムモードにセットする。この処理は、モデムモードを示すフラグを「1」にすることによりモード設定を行う。そして、ステップS14において、表示部13に「CONECT」表示を点滅させる。ステップS15,16にてモデム認識,設定を行う。この処理は、DSC20側から表4の信号「ER」を出力とし、モデム側から信号「DR」のアクティブ信号を返されたことが確認されると、ステップS17に進む。上記確認がなされなかった場合、ステップS22に進み、エラー表示を行って、本ルーチンを終了する。
【0035】
上記ステップS17において、ATコマンドによる回線接続処理を行う。この処理は、モデムに信号「RS」を出力し、モデム23からキャリアを出力させる。そして、前記表4に示す信号「CS」が検出され、更に、モデムからのキャリア検出信号である信号「CD」が検出されて、ステップS18で回線の接続完了が確認されたときは、ステップS19に進む。接続の完了が確認されなかった場合、ステップS22に進み、エラー表示を行って本ルーチンを終了する。
【0036】
ステップS19,20において、相手先の確認のために、信号「CAMERA」を送信し、通信先からの確認信号「ACK」が受信できるかどうかのチェックをする。該信号「ACK」が受信できた場合、表示部13に「CONNECT」を点灯させ、本ルーチンを終了する。しかし、一定時間内に、通信先からの確認信号「ACK」が受信できなかった場合、ステップS22にジャンプしてエラー表示を行う。
【0037】
図12は、前記ステップS13でコールされるサブルーチン「モデムモード解除処理」のフローチャートである。本ルーチンのステップS31においてモデムモードのクリアを行い、ステップS32により相手側に信号「COM−END」を送信する。相手側は該信号「COM−END」により信号送信用のキャリア信号の送信を停止する。ステップS33において、該キャリアの停止を検出したならば、ATコマンドを送って回線オフの処理を行う。そして、ステップS34にてモデムに対して送っていた信号「ER」をオフとし、モデム制御を終了する。更に、ステップS35にて表示部3を通常の記録、または、再生処理時の表示とし、本ルーチンを終了する。
【0038】
以上説明したように、本DSC20においては、1つの外部I/Fに接続されいる単一の接続部であるコネクタ16に接続されたモデム、あるいは、PC等のいづれかをシステムコントローラ10にて種類を認識して、その機器態様のインターフェースを機能させることによって、情報の通信を行うことが可能となる。従って、複数の外部機器との情報通信を可能とする機能性の高い、しかも、本体が小型化されたものを提供することができる。
【0039】
本DSC20は、外部機器との1つの接続部であるコネクタ16が配設されており、PCとモデムとの通信の切り換えは、モデムスイッチ14eを操作することによって行うものである。しかし、その変形例として図13に示すように受け側コネクタ31上部にモード切り換えスイッチの操作用のスイッチ操作部31aが配設されているものを提案できる。この変形例に適用される1つの外部機器であるモデムのコネクタ32に該スイッチ操作31aを押圧する突起32aを配設され、第2の外部機器であるPCのコネクタ33には該スイッチ操作31aを押圧する突起は配設しない。
【0040】
そして、モデム用のコネクタ32が接続された場合は、モード切り換えスイッチ操作部31aがオン操作され、自動的にモデムモードに切り換えられるが、PCがコネクタ32に接続された場合は、モード切り換えスイッチがオフ操作され、PCモードに切り換えられる。このように本変形例のものでは、手動切り換え操作を行うことなくモードの切り換えが可能となる。
【0041】
また、別の変形例として、外部機器とのコネクタの信号ラインにPCとモデムのモード指定信号ライン1本を設け、何れかの機器が接続された場合、該指定信号ラインの電圧レベルを検出することにより通信機器のモードを選択することができる。
【0042】
なお、前記例では電源オン後の通常状態がPC通信モードであることから、その状態で図1のコネクタ16にリモートコントロールユニット等を接続することによって、PC通信態様のI/Fによりリモートコントロール動作が可能となる。図14は、上記リモートコントロールユニット35のコネクタ35bをDSC20のコネクタ16に挿入した状態であり、この状態でリモートコントロール制御が可能となる。
【0043】
図15は、本発明の一実施形態にかかる記録媒体であるメモリカード17のデータの配置を示す図である。該データ領域は、JEIDA(日本電子工業振興協会)にて提案されているように基本的カードの互換性情報を与える属性情報を記録するアトリビュートメモリと画像情報を記録するコモンメモリにより構成されている。
【0044】
上記コモンメモリの先頭には、属性情報領域にはカードの互換性情報が記録される。続いて、ブートセクタ領域には、本DSC20のI/FのOS(オペレーティング システム)がDOSを用いることから後述するFAT(FILE ALLOCATION TABLE),ルートディレクトリ(階層構造)の管理領域情報が記録される。更に、上記FAT領域にはデータの記録領域情報がチェーン形式で記録され、ルートディレクトリ領域には後述するデータ記録領域にデータがどのように記録されているかの情報が記録される。
【0045】
続いて配設されているデータ記録領域には、各画像ファイルにより構成されている。各画像ファイルにはそれぞれ1コマ分の画像に関するデータが書き込まれている。図16に示すように該画像ファイルは、ヘッダと画像データとで構成され、該ヘッダには仕様タプル,データ形式タプル,撮影情報タプル,コメントタプル等が記録されている。上記仕様タプルは、仕様バージョン,ファイルの映像・音声・制御の別を示す種類,ヘッダの大きさを与える。データ形式タプルは,ファイル本体の形式、即ち、JPEG・非圧縮・PICT、その他画像データの保持形式のの形式別を与える。コメントタプルは、撮影の説明文等が記録される。本例のDSC20は、このコメントタプルの書き換えが可能であることを特徴とする。
【0046】
なお、画像ファイル記録領域には画像データファイルの他に、該画像データの画像に対応する音声情報が記録される音声ファイル、また、互いに対応する上記画像ファイルと音声ファイルの対応関係情報を格納する制御ファイルも格納される。この制御ファイルも全てのデータがタプル形式でデータ記録がなされている。更に、該画像ファイル記録領域には、サブディレクトリエントリも格納される。
【0047】
図17は、上記タプル形式のデータ構造を示す図であり、該タプルは規定データを表すタプルID,次タプルのポインタ,タプルデータとで構成されている。また、前記撮影情報タプルは、図18に示すように撮影情報IDと、次タプルポインタと、日付データと、絞りデータと、シャッタ速度データと,ホワイトバランス設定データと、フォーカス位置データと、ズーム位置データと、ストロボデータとで構成されている。
【0048】
また、前記コメントタプルは、図19に示すようにコメントIDと、次タプルポインタ(最終コード)と、コメントデータ長と、コメントデータとで構成され、このコメントタプル用として撮影時に一定の大きさの領域が確保される。
【0049】
更に、前記制御ファイルは、図20に示すように仕様タプルと、該ファイルが格納されるディレクトリのコメントタプルと、再生順序情報である再生シーケンスタプルと、画像ファイルとそれに対応する音声ファイルの関連情報を与えるファイル関連タプルとで構成されている。なお、この制御ファイルは画像ファイルと同じディレクトリ領域に格納されるが、サブディレクトリ内にも格納可能である。
【0050】
本DSC20は、PC等の外部機器により各種のコマンドを受け、それぞれの制御動作を行うものであるが、PC等から受信する該コマンドとその機能は、表5の一覧表に示される。なお、これらの各コマンドは、例えば、16進の数値データに基づいた送信信号によりDSC20に伝達される。
【0051】
【表5】
次に、本DSC20によるコメントデータの参照,書き込み,追記等の処理動作について説明する。なお、この動作の説明は、DSC20に対して前記図3に示すようにPC22を接続して、PC側からの指示でメモリカード17の画像ファイルのヘッダ内に格納されるコメントの書き込み,追記を行う場合を例にとって説明する。
【0052】
まず、メモリカード17の画像ファイルのディレクトリ情報をPC22が取り込み、図21に示すようにファイル名の表示をPC22側のモニタ上で行う。そこで、コメントを書き込むファイルの選択を図示のファイルNO.の中から選択する。もし、NO.1を指定した場合、図22に示すように該当ファイルDSC00001.J61の撮影データと現在のコメントが表示される。なお、このときDSC20側は、モニタ21(図3)にも該撮影データと現在のコメントを表示している。また、通常、コメント領域が設けられないメモリカードを使用した場合は該領域を作成するかの問い合わせを行う。
【0053】
そこで、PC22より表5に示すコメント書き込みコマンドを発信し、コメントを入力するとヘッダ内のコメント領域に新しいコメントデータが上書きされる。図23は、該上書き状態を示している。なお、入力コメントデータ容量が予め確保されたコメント領域より大きい場合、警告を出し、該領域を拡張可能のときは拡張する。
【0054】
また、PC22からの遠隔操作で撮影する場合、撮影データの設定をPC22側から行い、更に、撮影のタイミングの指示、および、撮影直後にコメントの書き込みもPC22側から行うことが可能である。
【0055】
上記コメント参照・変更動作について、図24のサブルーチン「コメント参照・変更処理」のフローチャートにより説明する。
【0056】
ステップS40,41において、メモリカード17の画像ファイルのディレクトリ情報をPC22が受信し、該ディレクトリ情報を表示する。ステップS42において、コメントを変更するファイル番号を入力する。この時点での表示は図21に示されている。
【0057】
ステップS43で上記入力ファイル番号に対応するファイルを指定する。そして、ステップS44,45で当該ファイルの撮影データとコメントデータを受信し、ステップS46で該撮影データとコメントデータの表示を行う。この時点での表示は図22に示される。ステップS47にて追加・変更コメントを入力する。ステップS48でコメントの変更の有無をチェックする。変更なしの場合はそのまま本ルーチンを終了するが、変更する場合、コメントを書き込んで本ルーチンを終了する。
【0058】
次に、コメント付き撮影を行う動作について、図25のサブルーチン「コメント付き撮影処理」のフローチャートによって説明する。なお、この撮影動作では、PC22からの遠隔操作で撮影する場合、撮影データの指定後、コメントの指定を行っておき、その後、撮影の指示をPC22から行う。そして、直後にコメントの書き込みが行われる。
【0059】
即ち、ステップS51,52で撮影データを入力し、撮影データを設定する。ステップS53でコメントを入力し、ステップS54で撮影指示入力の有無をチェックする。撮影指示があると、ステップS55に進み撮影を行う。更に、ステップS56において直前に撮影した画面に関するコメントの書き込みを行って、ステップS57でDSC20からのステータス信号の読み出しを行って、ステップS58に進み、DSC20の撮影可能状態をチェックし、可能であればステップS55に戻り、撮影不可であれば本ルーチンを終了する。
【0060】
次に、前記表5に示すPCとDSCの通信に用いられるコマンド処理動作の2,3のものについて詳細に説明する。
【0061】
まず、ディレクトリ送信コマンド処理について説明すると、図26は、PC22とDSC20とのディレクトリ送信コマンド、および、ディレクトリデータの送信のタイムチャートである。PC20からDSC22へそれぞれ1バイトの信号であるコマンド信号とディレクトリ指定信号がRS232C規格に沿って送信される。該ディレクトリ指定信号は、0がルートディレクトリを示し、0以外が指定した位置のディレクトリエントリのサブディレクトリを示す。そして、DSC20は、その信号を受けて割り込み処理により、PC22へ最大数Kバイトのディレクトリデータのバイト数データと、ディレクトリデータを送信する。
【0062】
図27は、ルートディレクトリの構成を示している。ルートディレクトリを構成するエントリ0,1,2,3……はそれぞれコマNO.のデータ領域の画像ファイルに対応することになる。但し、サブディレクトリが作成された場合、対応するエントリは、サブディレクトリのためのディレクトリエントリとなる。そして、該サブディレクトリデータは、データ領域に格納される。但し、そのサブディレクトリのエントリ0にはファイル名「・」とし自身の位置情報が格納されエントリ1にはファイル名「・・」とし上位のディレクトリの位置情報が格納される。そして、エントリ2以降にディレクトリデータが格納される。
【0063】
なお、図28は、32バイトで構成されるディレクトリエントリのフォーマットを示している。また、表6は、属性の値と属性の内容を示す表である。
【0064】
【表6】
次に、コメント送信について説明する。図29は、PC22とDSC20とのコメント送信コマンド、および、コメントデータの送信のタイムチャートである。PCからDSCへ1バイト信号であるコマンド信号がRS232Cの規格に沿って送信される。DSCは、その信号を受けて割り込み処理により、PCへコメントデータのバイト数データと、コメントデータを送信する。これらの処理は、ファイル指定コマンドの後で実行される。
【0065】
図30は、上記コメント送信動作のサブルーチン「コメント送信コマンド処理」のフローチャートである。ステップS61にてバス12をメモリカードアクセスに設定する。ステップS62で指定されたファイルの先頭アドレスをディレクトリの開始クラスタにより計算する。ステップS63でコメントタプルのサーチを行い、ステップS64で該コメントタプルの有無をチェックする。前述したようにメモリカードの記録仕様上コメントタプルがカードに設けられていない場合、ステップS68にジャンプして、コメントタプルが設けられていないことをPC22側に知らせるために信号「NAK」を送信し、ステップS67に進む。その後、コメントタプルを作成してコメントの書き込み可能状態とし、再度、コメント送信処理を実行することになる。
【0066】
一方、コメントタプルが検出できた場合、ステップS65に進む。該ステップS65において、コメントタプルのバイト数データを送信する。続いて、ステップS66にてコメントデータを送信する。その後、ステップS67においてバス12を解放して本ルーチンを終了する。
【0067】
次に、コメント書き込み動作について説明する。図31は、PC22とDSC20とのコメント書き込みコマンド、および、書き込みコメントデータの送信のタイムチャートである。即ち、PC22からDSC20へコマンド信号,バイト数データ信号,書き込み信号がRS232Cの規格に沿って送信される。DSC20は、その信号を受けて割り込み処理により、コメントデータの書き込みを行う。なお、この場合、DSC20からPC22への送信はない。
【0068】
図32は、上記コマンド書き込み動作のサブルーチン「コメント書き込みコマンド処理」のフローチャートである。ステップS71にてバイト数データの信号を受信し、ステップS72でバス12をメモリカードアクセスに設定する。ステップS73において、指定されたファイルの先頭アドレスをディレクトリの開始クラスタにより計算する。ステップS74でコメントタプルのサーチを行い、ステップS75で該コメントタプルの有無をチェックする。コメントタプルがメモリカードに設けられていない場合、ステップS80にジャンプする。コメントタプルが既に設けられてている場合、ステップS76に進む。
【0069】
ステップS76において、現在用意されているコメントタプルのバイト数が書き込み可能なバイト数であるかチェックする。バイト数が不足する場合は、ステップS79にジャンプして、PC22に書き込み不可である信号「NAK」を送信し、ステップS78に進む。一方、上記バイト数が不足しない場合、ステップS77に進み、受信したタプルデータを順次コメントデータに上書きする。そして、ステップS78にてバス12を解放して本ルーチンを終了する。
【0070】
上記ステップS80にジャンプした場合は、タプルの末尾にコメントタプルを生成し、ステップS81で生成タプル領域の大きさをチェックし、上記生成されたタプル領域がコメントデータを書き込むに十分な大きさであった場合、前記ステップS77にジャンプする。領域の大きさが不足する場合、ステップS82に進み、PC22側に信号「NAK」を送信し、前記ステップS78に進む。そして、生成コメントタプル領域が十分であった場合、ステップS77に進み、ステップS78にてバス12を解放して本ルーチンを終了する。
【0071】
本発明の一実施形態にかかるDSC20では、階層データ処理部であるシステムコントローラ10が、外部機器による外部I/F15を介して、情報記録媒体であるメモリカード17の階層データ構造管理領域の変更処理を行う。以下に、DSC20と接続されたPC22側の操作により管理領域であるディレクトリを変更する動作について説明する。
【0072】
図33は、変更処理時のPC22のメニュー画面であり、例えば、サブディレクトリの作成を行う場合、キーNO.1を選択する。画面表示が図34の表示となる。そこで、PC22のキーによりサブディレクトリ生成に伴うコメントを入力し、キー操作により「Y」を入力すると、サブディレクトリが生成される。
【0073】
また、図33のメニュー画面表示状態にてキーNO.2のファイル移動を選択すると、表示画面が図35のようにファイル名,サブディレクトリ名が表示され、どのファイルの移動を行うかの選択状態となる。この時点では図35に示すようにメモリカードには、画像ファイルとしてDSC00001.J6IとDSC00003.J6Iが記録されており、更に、サブディレクトリとして〈SDIR02〉があり、該サブディレクトリ中に画面ファイルとしてDSC02001.J6Iが格納されている。そこで、例えば、キー操作により「1」を入力して、画像ファイルDSC00001.J6Iを移動する指示を与える。そして、図36の表示に示すようにファイルの移動先の入力待ち状態となる。
【0074】
ファイルの移動先としてキー操作により「2」を入力すると、図37に示すように前記画像ファイルDSC00001.J6Iがサブディレクトリ〈SDIR02〉に移動した状態となる。なお、移動先がルートディレクトリである場合は、キー入力として「R」を入力することになる。
【0075】
前記サブディレクトリの作成処理におけるPC22側の動作を図38のサブルーチン「サブディレクトリ」のフローチャートによって説明すると、まず、ステップS91でサブディレクトリのコメントの入力処理を行い、ステップS92でサブディレクトリ作成コマンドをDSC20に送信する。ステップS93でコメントの書き込みを行い、ステップS94で該サブディレクトリの表示を行って、本ルーチンを終了する。
【0076】
前記ファイル移動処理におけるPC22側の動作を図39のサブルーチン「ファイルの移動」のフローチャートによって説明すると、まず、ステップS101でディレクトリの表示を行い、ステップS102で移動するファイルの指定入力を行う。ステップS103で移動先のディレクトリの入力を行う。ステップS104でディレクトリ移動コマンドをDSC20に送信する。ステップS105で移動された新ディレクトリを受信し、ステップS106で新ディレクトリの表示を行って、本ルーチンを終了する。
【0077】
次に、サブディレクトリ作成のDSC側の処理について詳細に説明する。図40は、PC22とDSC20間のサブディレクトリ作成時の通信信号のタイムチャートであり、PC22からDSC20へサブディレクトリの生成コマンドを送信する。DSC側ではディレクトリの最も順番の早い空きディレクトリをサーチし、そこにサブディレクトリを作成する。
【0078】
図41は、上記サブディレクトリ生成コマンド処理のサブルーチンのフローチャートである。ステップS111においてバス12をメモリカードアクセスに設定する。ステップS112でディレクトリの空きエントリをサーチする。そして、ステップS113で上記空きエントリの有無をチェックし、無しの場合、ステップS119にジャンプし、PC22へ信号「NAK」を送信し、後述するステップS118に進む。空きエントリありの場合、ステップS114に進み、ディレクトリのサイズの空きエリアをサーチする。その空きがない場合、前記ステップS119に進む。空きがある場合、ステップS116に進みサブディレクトリを登録する。ステップS117で上記サブディレクトリ内に制御ファイルを登録して、ステップS118に進み、バス12を開放して、本ルーチンを終了する。
【0079】
次に、ファイル移動動作のDSC側の処理について詳細に説明する。図42は、PC22とDSC20間のファイル移動時の通信信号のタイムチャートであり、PCからDSCへファイル移動コマンドを送信し、移動ファイルデータ、更に、移動先ディレクトリデータを送信する。なお、移動ファイルデータは、サブディレクトリまでとして2バイトデータとなり、移動先ディレクトリデータは、ルートディレクトリのみであるので1バイトデータとなる。これらのデータを取り込んでDSC20は、移動先ディレクトリに移動ファイルを登録することになる。
【0080】
図43は、上記ファイル移動処理のサブルーチンのフローチャートである。このルーチンにおいて、まず、ステップS121において移動ファイルデータを受信し、ステップS122で移動先ディレクトリデータを受信する。ステップS123でバス12をカードアクセスに設定する。そして、移動ファイルのディレクトリエントリを読み出す。ステップS125で移動先ディレクトリの空きエントリをサーチし、ステップS126で空きエントリの有無をチェックし、無しの場合、ステップS132にジャンプし、PC22へ信号「NAK」を送信し、後述するステップS131に進む。
【0081】
空きエントリありの場合、ステップS127に進み、ファイル名の重複をチェックする。ステップS128で重複が確認された場合、上記ステップS132にジャンプするが、重複していない場合、ステップS129に進み、空きエントリに読み込んだエントリのデータを読み込む。そして、ステップS130で元のエントリに消去マークを書き込み、ステップS131でバス12を開放して本ルーチンを終了する。
【0082】
なお、DSC20は、サブディレクトリの生成,ファイル移動の他に、ファイル名の変更,ファイルの削除等の処理もカメラ内部の組み込み機能として実行可能である。
【0083】
本実施形態は、この様にして、外部からの受信データにより、媒体の管理領域の変更を可能とする。
【0084】
次に、DSC20における、撮影画面のワンタッチ再生動作について説明する。このワンタッチ再生においては、撮影後、ERASEスイッチ14fを押圧すると、直前に撮影した画面の再生を行うものである。
【0085】
従来、ビューファインダを有する電子スチルカメラにおいては、撮影画面をフィールドメモリに格納し、ビューファインダで該画面を確認した後、記録媒体に書き込む操作を行っていた。しかし、これらの操作が複雑であり、使い勝手の悪いものであった。本DSC20における撮影画面のワンタッチ再生は、上記不具合を解決した処理であって、撮影した静止画像の確認が容易であり、しかも、DSC20に実装されるスイッチ数も少なくなる。
【0086】
図44は、DSC20によるトリガスイッチ操作による撮影処理動作のサブルーチン「トリガスイッチ処理」のフローチャートである。
【0087】
ステップS141において、DSCに装着しているメモリカードについてライトプロテクトが解除されているか、画像データが記録できるだけの空き容量があるか、適用可能なフォーマットがなされているか等のチェックを行う。記録不可と判別された場合、ステップS150にジャンプして警告処理を行う。記録可能であると判別された場合、ステップS142に進み、画像データを取り込む等の撮影処理を実行する。そして、ステップS143に進み、画像データの圧縮とメモリカード17への記録を行う。
【0088】
ステップS144にて記録コマNO.をシステムコントローラ10のRAMに退避させる。ステップS145で前記ヘッダファイルに撮影時刻,撮影データ等のヘッダデータを書き込む。ステップS146では、メモリカード17のFAT,ディレクトリのデータを記録の状態に従って書き込むファイルのクローズ処理を行って、ステップS147,148に進む。そこで、次の撮影記録のために後続のディレクトリのサーチとFATのサーチを行う。そして、ステップS149でメモリカード17に記録可能なメモリ領域が残っているかチェックし、記録不可であればステップS151にジャンプしてカードフルの表示を行う。記録可能であればそのまま本ルーチンを終了する。
【0089】
次に、ERASEスイッチ14fが押圧された場合に直前に撮影記録された画像を再生する動作を図45のサブルーチン「ERASEスイッチの処理」のフローチャートにより説明する。
【0090】
ステップS161で現在記録モードであるかどうかの判別を行う。記録モードでなければそのままリターンする。記録モードであれば、ステップS162において記録済みかどうかのチェックを行い、このチェックは、前記図44のステップS144での記録コマNO.の退避処理がなされたかどうかでチェックされる。そして、記録済みであればステップS163へ進み、記録済みでなければステップS168にジャンプし、画面を黒、または、ブルー画面とするミュート処理を行って、後述のステップS166に進む。
【0091】
ステップS163では、前記図44の撮影処理におけるステップS144で退避したコマNO.を読み出し、ステップS164で再生コマNO.を設定する。ステップS165でコマNO.,記録日付等と共に指定コマNO.対応の画像の再生を実行する。そして、ステップS166に進み、ERASEスイッチ14fがオフ状態になるのを待って、ステップS167に進む。該ステップS167では撮影レンズを介して取り込まれる撮像画面を表示して本ルーチンを終了する。
【0092】
なお、図44の処理でシステムコントローラ10に複数の撮影コマNO.を記憶するようにすれば、ERASEスイッチ14fとUPスイッチ14c、または、DOWNスイッチ14dを併用することによって、更に、それ以前に撮影した記録画面を再生することも可能である。
【0093】
次に、DSC20において、メモリカードの記録データを全消去を行う動作について説明する。この全消去動作においては、その消去時にメモリチェックを行うモードとメモリチェックを行わないモードを有している。
【0094】
従来、メモリカード,光磁気ディスク,または、フロッピーディスクを記録媒体とする電子スチルカメラにおいては、例えば、メモリカードに画像データを記録する前に、初期化、即ち、該メモリカードのメモリチェックと管理データの書き込み処理と、記録された全データの消去を行うための全消去処理とが必要であった。
【0095】
そして、カメラの操作性の向上のため、上記全消去と初期化の動作とが1つの連続動作として処理されていた。ところが、初期化動作のうちメモリチェックには長い時間を必要とする。従って、全消去処理を行う度に長い待ち時間を必要となる。また、全消去を行ったときでも以前のフォーマット形式を保持したい場合が当然考えられ、そのときは不都合である。
【0096】
本DSC20による全消去処理では簡便な操作で初期化と全消去の必要動作を行うことができ、しかも、初期化のフォーマットをユーザを指定することも可能とするものである。
【0097】
前記図15に示したメモリカード17のデータ配置におけるアトリビュートメモリ、または、コモンメモリには、前記図17に示したタプル形式で属性情報が記録されるが、表7,8は、そのタプルIDとその略称、および、その意味を示した表である。なお、このタプルID等は、前記JEIDAで提案されている「ICメモリカードガイドライン Ver.4.1 」によるものである。また、上記アトリビュートメモリには互換性に関する基本的なタプルが配置され、コモンメモリにはそれより上級のデータの互換生に関するタプルが配置されるものとする。
【0098】
【表7】
【表8】
上記メモリカード17のデータ配置におけるコモンメモリの属性情報領域に続いて配置されるブートセクタには、FAT、ディレクトリの管理情報が記録されるが、表9はそのブートセクタのフォーマットを示す。このフォーマットも前記JEIDAで提案されている「ICメモリカードガイドライン Ver.4.1」によるものである。上記ブートセクタにおいては、最初の部分にブートコードへのジャンプ命令、メーカ各等に続いて、 BPBとして示す範囲にはDOSの管理情報、即ち、上述したようにFAT、ディレクトリに対する管理情報が格納されている。このデータを読み出すことによりFAT、ディレクトリの解釈が可能となる。なお、このデータにはある程度の自由度が持たされている。
【0099】
【表9】
図46は、上記ブートセクタに続いて記録されるFATの構成を示した図である。FATデータの記録領域は各エントリがクラスタに対応して分割される。例えば、各エントリがそれぞれ2クラスタ,3クラスタ,………、最終クラスタに対応している。各エントリは12ビット構成とする。なお、最初の2つのエントリ0と1は、システム予約になっている。そして、FATのデータ構造としては、ディレクトリにより指定されたエントリに始まり、使用したクラスタを順次指定してゆくチェーン構造とする。チェーンの最後はOFFFH (H は16進数であることを示す) で終了する。なお、エントリデータ0は、未使用状態を示す。
【0100】
次に、表示画面の状態を参照しながら全消去動作の説明を行う。
【0101】
メモリカード17の全消去操作がなされた場合、管理領域のチェックを行い、既知のフォーマットがなされたものであれば、ファイルの消去のみを行う。また、既知のフォーマットがなされたものでないならば、メモリチェックとフォーマットを行う。
【0102】
図47は、フォーマットが必要である未フォーマットのメモリカード装着状態で全消去を行ったときの表示部13、または、モニタの表示画面を示す。この場合、後述する消去モードが「モードA」とする。その消去動作においては、まず、ERASEスイッチ14fとUPスイッチ14cとを多重押しして、全消去準備モードの設定を行うと、図47の(A)の「Aモード」の画面が表示され、セグメント「ERASE」が点滅する。そして、トリガスイッチ19を押すと、メモリカードが未フォーマットであることを確認し、メモリチェックとフォーマットとを行う初期化を開始する。
【0103】
図47の(B),(C)は上記初期化処理中の表示画面である。なお、メモリチェックには長い時間を要するので、メモリカードのメモリ全容量を64Kバイトのブロックに分け、メモリチェック動作中は、上記図47の(B),(C)に示すように未処理の該ブロック数をカウントダウンしてゆき、例えば、16、15等を残りのブロック数を表示する。従って、図47の(D)に示すように残りのブロック数が00になったときに初期化が終了する。
【0104】
なお、フォーマット済みのメモリカードが装着されたとき同じ操作を行った場合は、全消去準備状態となり、図47の(A)の表示がなされる。そして、トリガスイッチ19が押圧されたとき、メモリカードのフォーマットをチェックし、フォーマット済みであることが検出されたならば、管理領域に格納されているデータのみを消去するのみで全消去を終了し、直ちに図47の(D)の終了表示となる。従って、この処理動作は短時間で終了する。
【0105】
次に、消去モードを選択動作について説明する。この選択される消去モードとしては、表10に示すように「Aモード」,「Bモード」,「Cモード」がある。このようにいくつかの消去モードを必要とする理由は、フォーマットの種類によっては、メモリカードのコモン領域の属性情報の書き込みを行わないものなどの各種のフォーマットに対応可能とするためである。
【0106】
【表10】
即ち、上記「Aモード」は、上記図47で説明した全消去動作を行うモードであって、未フォーマットのメモリカードに対しては、メモリチェックと管理領域の書き込みを実行し、フォーマット済みのメモリカードに対しては管理領域の記録データの消去のみ行う。「Bモード」の消去動作では、フォーマットの如何に関わらず、メモリチェックと管理領域の書き込みを行う。また、「Cモード」の消去動作では、管理領域の書き込みを行うとき、コモンメモリの属性情報の書き込みを行わない。なお、これらのモードの選択は、ERASEスイッチ14fを押圧しながらUPスイッチ14cの押圧を繰り返すことによって選択される。
【0107】
図48は、上記消去モードの選択時の表示部13、または、モニタの表示画面を示し、図48の(A),(B),(C) は、ERASEスイッチ14fを押圧しながらUPスイッチ14cの押圧を繰り返して上記消去モードの「Aモード」,「Bモード」,「Cモード」を選択していった場合の表示画面である。なお、各モード指定時には「ERASE」表示が点滅する。更に、UPスイッチ14cを押圧すると再生モードに戻り、図48の(D)のように通常の再生時の表示画面となる。
【0108】
図49は、ERASEスイッチ14fとUPスイッチ14cとを押圧し、上記モードを選択する処理のサブルーチン「UPスイッチ処理」のフローチャートである。UPスイッチ14cの押圧に伴い本ルーチンがコールされると、ステップS171でERASEスイッチ14fのオンオフをチェックし、オフのときは、本ルーチンからリターンする。オンであった場合、ステップS172に進む。そして、消去が可能なメモリカードであるかをチェックする。このチェックは、メモリカードにライトプロテクトが掛かっているかどうか、また、メモリカードの種類、例えば、I/Oカード等でアクセスを禁止する属性情報が記録されているカードであるかのチェックを行う。消去不可であれば、図50に示すように表示部13、または、モニタにエラー表示を行って、本ルーチンを終了する。消去可であれば、ステップS173に進む。
【0109】
ステップS173では、すでに全消去準備モードに入っているかどうかをチェックする。もし全消去準備モードでなければ、ステップS174で全消去準備フラグをセットし、ステップS175で「ERASE」表示を点滅させ、「−A」に表示をする。その後、UPスイッチ14cの押圧がなければ、ステップS175で5秒間のタイマをセットして本ルーチンを終了する。また、ステップS173のチェックで、現在、全消去準備モードであれば、ステップS177にジャンプして、前記各消去モードに対応させてある消去モード指数をインクリメントする。そして、ステップS178で消去モード指数をチェックし、消去モードがすでに「Cモード」になっていれば、ステップS179にて全消去準備フラグをクリアして、ステップS180で「ERASE」表示を消灯して本ルーチンから戻る。
【0110】
次に、トリガスイッチ19を操作して消去を行うサブルーチン「トリガスイッチ処理」について、図51のフローチャートにより説明する。
【0111】
ステップS191,192,193において全消去準備モードが「Aモード」か、「Bモード」か、「Cモード」かの判別を行って、それぞれステップS196,197,198にジャンプして、後述するサブルーチン「全消去Aモード処理」,「全消去Bモード処理」,「全消去Cモード処理」をコールする。また、上記何れのモードでもなかった場合、ステップS194にてERASEスイッチ14fのオンオフをチェックする。オフの場合、本ルーチンを終了するが、オンである場合は、ステップS195に進み、後述する1コマ消去処理がコールされる。そして、1コマ消去を実行した後、本ルーチンを終了する。
【0112】
図52は、前記ステップS196でコールされるサブルーチン「全消去Aモード処理」のフローチャートである。本サブルーチンがコールされると、ステップS201で「ERASE」表示を点灯し、ステップS202で消去可能かどうかのチェックを行う。この処理は前記図49のステップS172の処理と同一のチェックであって、ライトプロテクトの有無の確認処理となる。消去不可のときはステップS208にジャンプして、表示部13、または、モニタにエラー表示(図50参照)、また、ブザーによる警告を行い、本ルーチンを終了する。
【0113】
消去が可能であるときは、ステップS203に進み、ブートセクタのチェックを行う。即ち、ブートセクタのデータが既知のものであれば、メモリチェックが不要であることから管理情報の書き換えのみでよく、ステップS204に進む。しかし、ブートセクタのチェックの結果、ブートセクタが既知のものでないか、未フォーマットのものであると判別したときは、メモリチェックを行うため、ステップS209にジャンプし、長い時間を掛けてメモリチェック等の全消去処理を行う。
【0114】
上記ステップS204ではFATのチェーンデータをクリアして、ステップS205にてディレクトリエントリの先頭にデータ0を書き込む。そして、ステップS206に進み、消去終了の表示をして、ステップS207で表示部13、また、モニタを通常表示状態に戻して本ルーチンを終了する。
【0115】
上記ステップS209に進んだ場合、カードのメモリ容量を検査する。この検査は、デバイス情報タプルに記録されているメモリ容量データを読み取ることになるが、該データが記録されていない場合は、メモリの検査を行ってメモリ容量を求める。そして、ステップS210で全メモリ容量を、例えば、64Kバイトで除算し、その商の値を未チェックの残量として表示する。ステップS211でメモリチェックを行い、未チェック分のメモリ残量を上記64Kバイト単位で表示する。上記メモリチェックは、64Kバイト毎に値55H とAAH を順次書き込んだ後、該書き込みデータを読み出し、値の一致をチェックする動作である。そして、上記残量が0になるまで続行する。その後、ステップS212〜S215にて属性情報,ブートセクタ,FAT,ルートディレクトリ等のデータの書き込みを実行して全消去を終了し、ステップS206に進む。上記属性情報その他の書き込みデータはメモリカードのメモリ容量によりデータの値が異なる。
【0116】
図53は、前記図51のステップS197でコールされるサブルーチン「全消去Bモード処理」のフローチャートである。本サブルーチンにおいて、ステップS221で「ERASE」表示を点灯し、ステップS222で消去可能かどうかのチェックを行う。消去不可のときはステップS232にジャンプして、エラー表示を行い、本ルーチンを終了する。消去可能であるときは、ステップS223以下に進む。このステップS223以下、S231までの処理は、前記図52のステップS209〜S215、および、ステップS206,S207の一連の消去動作と同一である。
【0117】
図54は、前記図51のステップS198でコールされるサブルーチン「全消去Cモード処理」のフローチャートである。本サブルーチンにおけるステップS241〜S251に示される処理は、上記図53の「全消去Bモード処理」サブルーチンに対してステップS226の属性情報の書き込みを除いたものと同一の処理を実行するものである。
【0118】
図55は、前記図51のステップS195でコールされるサブルーチン「1コマ消去処理」のフローチャートである。本サブルーチンにおいて、ステップS261で消去可能かどうかのチェックを行う。消去不可のときはステップS266にジャンプして、エラー表示を行い、本ルーチンを終了する。消去可能であるときは、ステップS262以下に進む。
【0119】
ステップS262で「ERASE」表示を点灯し、ステップS263で再生しているコマのディレクトリエントリの先頭に消去コマであることを示す0E5H を書き込む。前記図52のステップS205ではディレクトリエントリに0を書き込んだが、これはそのディレクトリ以降が未使用であることを示すことになる。本1コマ消去処理の場合、0E5H を書き込み、1 コマ消去であることを記録する。更に、ステップS264でディレクトリエントリのポインタが指すFATチェーンを0にクリアする。そして、ステップS265に進み、消去終了の表示をして、ステップS266で表示部13、また、モニタを通常表示状態に戻して本ルーチンを終了する。
【0120】
図56は、上記ステップS263で1コマ消去がなされたディレクトリエントリの先頭部を示した図である。このように4コマ目のディレクトリエントリの先頭が0E5H が書き込まれ、該コマが単独で消去された状態を示す、また、6コマ目に00H が書き込まれていることから、それ以降には未記録状態であることを示している。このように1コマ単位で消去されたファイルと以降が未記録であるファイルの識別が可能となる。更に、ディレクトリエントリの先頭に00H を書き込み、素早くそのディレクトリエントリ以降を未記録状態に設定することも可能となる。
【0121】
なお、上述した例では、消去の説明を行ってきたが、この消去動作の中には媒体のフォーマットとデータの消去の2つの動作が含まれており、カメラが必要に応じてフォーマットと消去の何れかの動作を選択する機能について説明してきた。そして、いままでの例では、未フォーマットのカードを装着した場合、ユーザが全消去の操作を行うことにより媒体のフォーマットが行われ、媒体が使用可能になる例について説明した。
【0122】
そこで、フォーマットという概念に不慣れなユーザのために、カードの装着時にカードフォーマットをチェックし、未フォーマットであれば、その旨警告し、例えば、ERASEスイッチの操作により、フォーマットを行うように構成することも可能である。この処理を図57のフローチャートに示す。
【0123】
なお、該フローチャートに記載されている「DOSフォーマット済み」とは、属性情報,ブートセクタ,FAT,ディレクトリが正しく書かれている状態を示し、「DSCフォーマット済み」とは、必要な制御ファイルが書かれている状態を示す。また、上記フォーマットを実行させるために、フォーマットスイッチを別に配設してもよいし、上述のようにERASEスイッチ等で兼用してもよい。
【0124】
【発明の効果】
本発明によると、音声情報と画像情報をそれぞれ別個のファイルとして記録するようになすと共にその関連を規定する情報を制御ファイル内に保持させている。さらに画像情報の再生順序を指定する情報をも制御ファイル内に保持させている。従って、ユーザの意図した状態、即ち音声と画像をリンクさせた上で所望の再生順序で画像再生が行えるというすぐれた作用効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかるカメラであるDSC(デジタルスチルカメラ)の外観図。
【図2】上記図1のDSCの制御部の主要ブロック構成図。
【図3】上記図1のDSCにPC(パーソナルコンピュータ)を接続したときの系統図。
【図4】上記図1のDSCにモデムを接続したときの系統図。
【図5】上記図1のDSCの操作スイッチ群の配置図。
【図6】上記図1のDSCの表示部の詳細図。
【図7】上記図1のDSCの表示部の表示例であって、(A)はコマNO.の表示状態、(B)は上記コマNO.の画像を再生しているときの表示状態、(C)はモデムを接続したときの表示状態をそれぞれ示す。
【図8】上記図1のDSCの表示部のモデムを接続したときの表示例であって、(A)は、モデムを接続、選択したときの表示状態、(B)は、接続完了時の表示状態、(C)は、接続不良時の表示状態を示す。
【図9】上記図1のDSCの外部機器との通信処理時にコールされるサブルーチン」受信割り込み処理」のフローチャート。
【図10】上記図1のDSCにおいて、トリガスイッチを操作したときにコールされるサブルーチン「トリガスイッチ処理」のフローチャート。
【図11】上記図1のDSCにおいて、モデムスイッチを操作したときコールされるサブルーチン「モデムスイッチ処理」のフローチャート。
【図12】上記図11のサブルーチン「モデムスイッチ処理」でコールされるサブルーチン「モデムモード解除処理」のフローチャート。
【図13】上記図1のDSCのコネクタ部の変形例の斜視図。
【図14】上記図1のDSCの接続部にリモートコントロールユニットを接続した状態での外観図。
【図15】上記図1のDSCに適用されるメモリカードのデータ配置図。
【図16】上記図15のデータ配置における画像ファイルの詳細な構成を示す図。
【図17】上記図1のDSCに適用されるメモリカードにおける管理情報のタプル形式のデータ構成図。
【図18】上記図1のDSCに適用されるメモリカードにおける撮影情報タプル構成図。
【図19】上記図1のDSCに適用されるメモリカードにおけるコメントタプル構成図。
【図20】上記図1のDSCに適用されるメモリカードにおける制御ファイルデータ構成図。
【図21】上記図1のDSCのメモリカードのコメント変更・ファイル移動を実施するときの対象ファイル選択時の表示画面。
【図22】上記図1のDSCのメモリカードのコメント変更処理時でのコメントデータの表示画面。
【図23】上記図1のDSCのメモリカードのコメントデータの追記を行ったときの表示画面。
【図24】上記図1のDSCにおけるコメント参照・変更処理時にコールされるサブルーチン「コメント参照・変更処理」のフローチャート。
【図25】上記図1のDSCにおけるコメント付き撮影処理時にコールされるサブルーチン「コメント付き撮影処理」のフローチャート。
【図26】上記図1のDSCとPCの通信処理におけるディレクトリ情報送信時の通信信号のタイムチャート。
【図27】上記図1のDSCのメモリカードのルートディレクトリの構成を示す図。
【図28】上記図1のDSCのメモリカードのディレクトリエントリのフォーマットを示す図。
【図29】上記図1のDSCとPCの通信処理におけるコメント情報送信時の通信信号のタイムチャート。
【図30】上記図1のDSCにおけるコメント送信処理時にコールされるサブルーチン「コメント送信コマンド処理」のフローチャート。
【図31】上記図1のDSCとPCの通信処理におけるコメント書き込み時の通信信号のタイムチャート。
【図32】上記図1のDSCにおけるコメント書き込み処理時にコールされるサブルーチン「コメント書き込みコマンド処理」のフローチャート。
【図33】本発明の一実施形態にかかるカメラである上記図1のDSCにおける管理情報変更処理を実施するときの選択表示画面。
【図34】上記図1のDSCにおける管理情報変更処理で、サブディレクトリ作成処理を選択したときの表示画面。
【図35】上記図1のDSCにおけるサブディレクトリ作成処理でファイルを選択するときの表示画面。
【図36】上記図1のDSCにおける管理情報変更処理で、ファイル移動処理を選択したとき、ファイルの移動先を選択するときの表示画面。
【図37】上記図1のDSCにおけるファイル移動処理で、ファイル移動状態を示す表示画面。
【図38】上記図1のDSCのサブディレクトリ作成処理時にコールされるサブルーチン「サブディレクトリ作成」のフローチャート。
【図39】上記図1のDSCのファイル移動処理時にコールされるサブルーチン「ファイルの移動」のフローチャート。
【図40】上記図1のDSCとPCの通信処理におけるサブディレクトリ作成時の通信信号のタイムチャート。
【図41】図40のサブディレクトリ作成時にコールされるサブルーチン「サブディレクトリの生成コマンド処理」のフローチャート。
【図42】上記図1のDSCとPCの通信処理におけるファイル移動動作時のデータ通信信号のタイムチャート。
【図43】図42のファイル移動処理時にコールされるサブルーチン「ファイル移動処理」のフローチャート。
【図44】上記図1のDSCのトリガスイッチ操作時にコールされる撮影処理のサブルーチン「撮影処理」のフローチャート。
【図45】上記図1のDSCのERASEスイッチ操作時にコールされるコマ再生動作のサブルーチン「ERASEスイッチの処理」のフローチャート。
【図46】上記図1のDSCに適用されるメモリカードのコモンメモリ中のFATの構成を示した図。
【図47】上記図1のDSCにおけるメモリカード記録データの消去処理「Aモード」での表示画面を示し、(A)はモードの種類の表示状態、(B),(C)は消去処理途中の表示状態、(D)は消去終了時の表示状態を示す。
【図48】上記図1のDSCにおけるメモリカード記録データの消去処理モード選択時の表示画面を示し、(A)は「Aモード」選択時の表示状態、(B)は「Bモード」選択時の表示状態、(C)は「Cモード」選択時の表示状態、(D)は消去終了後、通常の表示状態に戻った状態を示す。
【図49】上記図1のDSCにおけるUPスイッチ操作によりコールされる消去モード選択処理のサブルーチン「UPスイッチ処理」のフローチャート。
【図50】上記サブルーチン「UPスイッチ処理」処理において、消去不可と判別されたときの表示画面。
【図51】上記図1のDSCにおけるトリガスイッチ操作によりコールされる消去モード選択処理のサブルーチン「トリガスイッチ処理(消去モード選択)」のフローチャート。
【図52】上記図1のDSCにおける消去処理のサブルーチン「全消去Aモード処理」のフローチャート。
【図53】上記図1のDSCにおける消去処理のサブルーチン「全消去Bモード処理」のフローチャート。
【図54】上記図1のDSCにおける消去処理のサブルーチン「全消去Cモード処理」のフローチャート。
【図55】上記図1のDSCにおける消去処理のサブルーチン「1コマ消去処理」のフローチャート。
【図56】上記図1のDSCにおける1コマ消去処理によりファイルの消去を行ったときの各ディレクトリエントリの先頭データの一例を示す図。
【図57】上記図1のDSCにおいて、カードを挿入したときにフォーマットのチェック処理を行わせるようにしたときのサブルーチン「カード挿入時の処理」のフローチャート。
【符号の説明】
10 システムコントローラ(階層データ処理部)
15 RS232CI/F(インターフェース部)
16 コネクタ
17 メモリカード(情報記録媒体)
20 DSC(カメラ)
22 PC(外部機器)
23 モデム(外部機器)
31 コネクタ
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子カメラ、特に、情報を記録できる情報記録媒体を有し、外部機器に対して通信可能な電子カメラに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、ICメモリカード,磁気記録媒体,光磁気記録媒体等を記憶媒体とするデジタルスチルビデオカメラ(以下、DSCと記載する)においては、多機能化のための提案が数多くなされている。その1つとして、カメラに外部機器と接続可能なインターフェース(以下、I/Fと記載する)手段を設け、各種情報の授受を行うことが可能なカメラに関しての提案がなされている。
【0003】
例えば、本出願人が先に提案した第1のものとして特願平2−108468号のカメラは、パーソナルコンピュータ(以下、PCと記載する)とのI/F手段を内蔵しており、上記PCとの通信によりカメラの遠隔操作やPCとの映像信号の授受等の処理を行うことができるものであり、更に、第2のものとして本出願人が先の平成4年11月19日に提案したカメラは、モデムとのI/F手段を内蔵しており、モデムを介して電話回線による映像情報の通信を可能とするものであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、そのような従来のカメラには、静止画等をICメモリカードに記録できるようになっているが、その記録媒体における階層構造を、外部機器、例えばPC側から、変更するようなことが出来ないという課題があった。
【0005】
また、情報記録媒体に画像情報を画像ファイルとして記録する一方で、音声情報も同じ情報記録媒体上に記録が可能である。画像情報とこれに関連する音声情報とを同一のファイル内に一緒に記録すれば、再生時に両者が同時に関連付けられて再生されるが、音声情報が付加される画像情報と付加されない画像情報とが混在した場合にはその再生シーケンスが複雑化する。また、画像情報を連続して再生したいニーズもあり、この場合、予め再生したい順序通りに撮影を行っておけば何ら問題はないが、その場合には失敗画像等の不要な画像までも再生されてしまい不都合である。
【0006】
本発明は、このような従来のカメラの不都合を解決するためになされたものであり、ユーザの意図した状態、即ち音声と画像をリンクさせた上で所望の再生順序で画像再生が行える電子カメラを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の電子カメラは、被写体を撮像するレンズと、前記レンズを介して得られた画像を光電変換して撮像信号を得る撮像手段と、前記撮像手段で得られた撮像信号を処理して情報記録媒体に圧縮データとして記録可能な画像情報を生成する撮像処理手段と、前記撮像処理手段で処理された画像情報を当該画像情報に対応した付加情報を付加して画像ファイルとして情報記録媒体に記録する記録手段と、を有し、前記記録手段において、音声情報を有する音声ファイルを記録可能とすると共に、画像情報の再生順序を指定する再生順序情報と、音声ファイルと画像ファイルとの関連を規定する関連情報とを有する制御ファイルを前記情報記録媒体にさらに記録可能とすることを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図に基づいて説明する。
【0009】
図1は、本発明の一実施形態にかかるDSC(デジタルスチルカメラ)20の外観図である。該DSC20は、その画像情報の記録媒体としてICメモリカード17を用いるものとする。そして、適用すべきインターフェース(I/F)を異にする複数種類の外部機器であるPC(パーソナルコンピュータ)、または、モデムとに対して1つのコネクタ、および、該コネクタに接続される外部I/Fを介して通信可能とするものである。なお、上記I/Fとは、2つのシステム、または、装置を結合し、共有できるようにした装置、または、複数のプログラムが共用しているレジスタである。そして、該I/Fは、装置だけでなく、LSIを使ったインターフェース回路もある。
【0010】
本DSC20においては、上記図1に示すようにカメラ外装体18の前面部に被写体像を取り込む撮影レンズ1が配設されている。そして、外装体18の上面には制御動作指示用の操作スイッチ群14a〜14fと、LCD表示部13と、撮影動作の指示をするレリーズスイッチ19が配設されている。更に、側面部にはビデオ信号出力端子7と、PC、および、モデム等の複数の外部機器との信号授受のための接続部であってミニDINコネクタ等で構成されるコネクタ16と記録媒体であるメモリカード17の挿入口18aが配設さている。
【0011】
図2は、上記DSC20の制御部の主要ブロック構成図であり、本DSCは、レリーズスイッチ19(図1参照)の押圧に応動して、装着されているメモリカード17に撮像信号の記録を行い、また、後述する操作スイッチ群14a〜14fの操作により該メモリカード17上の指定されたコマ番号の画像ファイルの撮像記録信号を再生し、そのビデオ信号をビデオ信号出力端子7より出力する。なお、DSC20の各制御要素はシステムコントローラ10によりコントロールされるものとする。
【0012】
以下その構成について詳細に説明すると、まず、撮影時においては、被写体像が撮影レンズ1を介して撮像回路2に内蔵されるCCD等の撮像素子上に結像され、画像信号としてA/Dコンバータ3に出力される。A/Dコンバータ3でデジタル変換された画像データは、画像メモリであるVRAM4に一時的に記憶される。そして、VRAM4の画像データは、D/Aコンバータ5で再度アナログ変換され、ビデオ信号としてビデオ出力端子7より出力される。
【0013】
メモリカード17に画像データを記録する場合は、VRAM4から画像データをブロック単位で読み出し、圧縮/伸張回路7でJPEG(JOINT PHOTOGRAFICEXPERT GROUP)方式等によりデータ圧縮して、バス12を介してカードI/F11に入力する。そこで、メモリカード17上の指定された領域に上記圧縮データが書き込まれる。
【0014】
一方、再生時には、まず、後述するUPスイッチ14c,DOWNスイッチ14dを操作してコマ番号等を指定する。そのコマ番号、または、ファイル番号等は、LCD表示部13に表示される。その指定に基づいて、メモリカード17のメモリ領域が選択され、対応する画像データがカードI/F11、バス12を介して圧縮/伸長回路7に入力される。そこで、画像データの伸長処理がなされ、VRAM4に記憶される。その画像データは、再度、VRAM4から読み出されて、前述したようにD/Aコンバータ5でアナログ信号に変換され、ビデオエンコーダ6に入力する。そして、ビデオエンコーダ6でエンコードされ、ビデオ信号として出力される。
【0015】
更に、本DSC20には、外部機器との通信用I/FであるRS232CI/F15を内蔵しており、また、PC、または、モデムに接続可能なミニDINコネクタで構成されるコネクタ16が配設されている。該RS232CI/F15は、システムコントローラ10に内蔵されたインターフェース認識手段により認識した態様のI/Fを機能せしめられる。
【0016】
表1は、上記RS232CI/F15における入出力電圧レベルを示す表である。表1に示される出力電圧レンジ+15v〜−15vは、内蔵されている電圧レベル変換ICにより0〜5vのレンジに変換されて取り込まれる。
【0017】
【表1】
表2は、上記RS232CI/F15のピン番号とJIS規格の信号名等の関係を示す表である。なお、該表2において、DET は「DATA TERMINAL EQUIPMENT」であり、ターミナル、即ち、この場合、カメラを指している。また、DEC は、「DATA COMMUNICATION EQUIPMENT」であり、モデムまたはカメラを指している。
【0018】
【表2】
表3は、PCとの通信で使用するRS232CI/F15の信号線のピンNO.と信号名等の関係を示す表である。このようにPCとの通信時には3本の信号ラインでI/Fを構成する。なお、必要に応じて制御線を付加する。例えば、BUSY信号としてER,または、RS(表2参照)等を用いる。
【0019】
【表3】
表4は、モデムとの通信で使用するRS232CI/F15の信号線のピンNO.と信号名等を示す表である。この表に示すように上記PCとの通信ラインより多いライン数の態様でI/Fを構成する。なお、必要に応じて制御線を付加する。例えば、FG,CI(表2参照)を追加する。
【0020】
【表4】
図3は、DSC20の上記コネクタ16に外部機器であるPC22を接続したときの系統図である。モニタ21は、DSC20の再生画面、または、ファイル管理情報等を表示するためのモニタである。このようにPC22を接続した状態では、通常、PC22によりDSC20のファイル管理制御、または、撮影制御等の通信制御を行う場合が多い。
【0021】
図4は、DSC20の上記コネクタ16に外部機器であるモデム23を接続したときの系統図の一例である。同様に、モニタ21は、再生画面等のモニタである。更に、モデム23は、電話回線24、更に、モデム25を介してPC26と通信可能に接続されている。このようにモデム23を接続した状態では、通常、モデム23,25,電話回線24等を介してDSC20の撮影画像データを上記PC26に転送を行う場合が多い。
【0022】
図5は、前記操作スイッチ群14a〜14fの拡大図であり、該スイッチ群のうち、14aは、カメラの電源(POWER)スイッチ釦であり、14bは、記録、または、再生指示を行う記録/再生(REC/PLAY)スイッチ釦である。また、14cは、再生,消去コマ指定番号を1コマアップさせるアップ(UP)スイッチ釦であり、14dは、再生,消去コマ指定番号を1コマダウンさせるダウン(DOWN)スイッチ釦である。更に、14eは、接続されたモデムに対応するようにI/Fを機能させる指示を与えるモデム切り換え(MODEM)スイッチであり、14fは、記録画像ファイルの消去を指示するイレーズ(ERASE)スイッチ釦である。但し、ERASEスイッチは、撮影直後の再生をワンタッチで行うビュー(VIEW)スイッチも兼用している。
【0023】
図6は、前記表示部13の詳細を示す図であり、該表示部13は、記録された画面データの消去時に点灯する表示セグメント「ERASE」と、撮影画面データの再生時に点灯するセグメント「PLAY」と、外部機器としてモデムが選択された時に点灯するセグメント「MODEM」と、接続されたモデムが通信可能状態になった時に点灯するセグメント「CONNECT」と、コマ番号,ファイル処理状態等を表示する7セグメント表示部により構成されている。
【0024】
図7は、上記表示部13の表示の一例を示し、図7の(A)は再生するコマNO.をスイッチ14c,14dで指定したときのコマNO.の表示状態であり、図7の(B)はコマNO.1を指定した後、再生を行っているときの「PLAY」,コマNO.表示状態である。図7の(C)は外部機器としてモデムをケーブルでコネクタ16に接続し、モデムを指定したときの「MODEM」表示を示している。なお、本DSC20は、POWERスイッチ14aをオンにした時点では、外部I/Fは、PCからのコマンドがシステムコントローラ10の割り込み処理により受信可能状態に設定されている。従って、モデムと通信状態にするには、MODEMスイッチ14eをオン操作する。
【0025】
図8は、モデム23を接続し、指定したときの上記表示部13の表示状態を示す図であるが、この図8を用いて本DSC20のモデム23を用いたデータ転送手順を説明する。まず、図8の(A)に示すように、モデム23を選択し、接続され、通信可能状態になったとき、セグメント「CONNECT」が点滅する。そこで、通信を開始するが、まず、モデム内に、通常、内蔵されているATコマンドを利用して、システムコントローラ10に予め記憶されている相手先の電話番号を呼び出し、表4に示す送信要求信号「RS」をアクティブにすることによりキャリアを送信する。そして、表4に示すキャリア検出信号「CD」により相手側からキャリアが検出される。相手先の確認のために、信号「CAMERA」を送信する。通信先のPC26側からの確認信号「ACK」が受信できたならば、図8の(B)に示すように、接続完了したとして表示部の「CONNECT」を点灯させ、例えば、転送画像データのコマ番号「01」を表示する。
【0026】
なお、一定時間、例えば、1分以内に上記接続が完了しない場合、図8の(C)に示すように「Er」のエラー表示を行い、一旦、パワーオフした後、再試行する。また、上記各表示はモニタ21上にも表示可能である。
【0027】
接続が完了したら、UPスイッチ14c,DOWNスイッチ14dを操作してコマ番号を選択し、送信する画像をモニタ21上に表示する。トリガスイッチ19を押圧すると、該画像データが送信される。この画像データの送信は、最初ファイルサイズを送信し、その後、画像ファイルをバイナリデータとして送信する。受信側のPC26では、上記ファイルサイズ分の受信データを受信したらファイルとして媒体に格納する。なお、モデムの制御は、前述したように一般的に「ATコマンド」を用いる。また、CCITT規格を用いてもモデムの制御を行うことができる。
【0028】
次に、本DSC20の各制御処理動作をフローチャートを用いて、更に、詳細に説明する。
【0029】
図9は、サブルーチン「受信割り込み処理」のフローチャートである。DSC20は、パワーオンに伴い、RS232CI/F15は、システムコントローラ10によりPCと通信可能に設定される。その後、MODEMスイッチ14eを操作して、モデムモードに設定される。この状態ではモデム24からの送信信号が受信されると、システムコントローラ10で割り込み処理が実行され、モデム24からの受信信号の取り込みがなされる。
【0030】
即ち、図9のフローチャートにおいて、ステップS1で、現在、モデムモードであるかどうかのチェックを行う。モデムモードでなくPCモードであれば、ステップS2に進み、PCのコマンドに対応した処理を行う。また、モデムモードであった場合、システムコントローラ10内のモデム制御用パッファに受信データを格納する。このデータについての処理はモデム処理のサブルーチンにより実行される。
【0031】
図10は、トリガスイッチ19が操作された場合のサブルーチン「トリガスイッチ処理」のフローチャートである。
【0032】
本処理ではステップS5で、現在、モデムモードであるかどうかのチェックを行う。モデムモードでない場合、ステップS6に進み、更に、記録モードであるかのチェックをする。記録モードでなかった場合、そのまま本ルーチンを終了する。記録モードである場合、ステップS7に進み、撮影処理を行う。ステップS5の判別において、モデムモードであった場合、ステップS8に進む。そして、送信する画像データのファイルサイズを送信し、ステップS9において、画像データを送信して、本ルーチンを終了する。
【0033】
図11は、モデムスイッチ14eを操作したときにコールされるサブルーチン「モデムスイッチ処理」のフローチャートである。
【0034】
ステップS11において、現在、モデムモードであるかどうかのチェックを行い、モデムモードであった場合、ステップS13にジャンプし、後述するサブルーチン「モデムモード解除処理」がコールされる。また、モデムモードでなかった場合、ステップS12に進み、モードをモデム通信可能なモデムモードにセットする。この処理は、モデムモードを示すフラグを「1」にすることによりモード設定を行う。そして、ステップS14において、表示部13に「CONECT」表示を点滅させる。ステップS15,16にてモデム認識,設定を行う。この処理は、DSC20側から表4の信号「ER」を出力とし、モデム側から信号「DR」のアクティブ信号を返されたことが確認されると、ステップS17に進む。上記確認がなされなかった場合、ステップS22に進み、エラー表示を行って、本ルーチンを終了する。
【0035】
上記ステップS17において、ATコマンドによる回線接続処理を行う。この処理は、モデムに信号「RS」を出力し、モデム23からキャリアを出力させる。そして、前記表4に示す信号「CS」が検出され、更に、モデムからのキャリア検出信号である信号「CD」が検出されて、ステップS18で回線の接続完了が確認されたときは、ステップS19に進む。接続の完了が確認されなかった場合、ステップS22に進み、エラー表示を行って本ルーチンを終了する。
【0036】
ステップS19,20において、相手先の確認のために、信号「CAMERA」を送信し、通信先からの確認信号「ACK」が受信できるかどうかのチェックをする。該信号「ACK」が受信できた場合、表示部13に「CONNECT」を点灯させ、本ルーチンを終了する。しかし、一定時間内に、通信先からの確認信号「ACK」が受信できなかった場合、ステップS22にジャンプしてエラー表示を行う。
【0037】
図12は、前記ステップS13でコールされるサブルーチン「モデムモード解除処理」のフローチャートである。本ルーチンのステップS31においてモデムモードのクリアを行い、ステップS32により相手側に信号「COM−END」を送信する。相手側は該信号「COM−END」により信号送信用のキャリア信号の送信を停止する。ステップS33において、該キャリアの停止を検出したならば、ATコマンドを送って回線オフの処理を行う。そして、ステップS34にてモデムに対して送っていた信号「ER」をオフとし、モデム制御を終了する。更に、ステップS35にて表示部3を通常の記録、または、再生処理時の表示とし、本ルーチンを終了する。
【0038】
以上説明したように、本DSC20においては、1つの外部I/Fに接続されいる単一の接続部であるコネクタ16に接続されたモデム、あるいは、PC等のいづれかをシステムコントローラ10にて種類を認識して、その機器態様のインターフェースを機能させることによって、情報の通信を行うことが可能となる。従って、複数の外部機器との情報通信を可能とする機能性の高い、しかも、本体が小型化されたものを提供することができる。
【0039】
本DSC20は、外部機器との1つの接続部であるコネクタ16が配設されており、PCとモデムとの通信の切り換えは、モデムスイッチ14eを操作することによって行うものである。しかし、その変形例として図13に示すように受け側コネクタ31上部にモード切り換えスイッチの操作用のスイッチ操作部31aが配設されているものを提案できる。この変形例に適用される1つの外部機器であるモデムのコネクタ32に該スイッチ操作31aを押圧する突起32aを配設され、第2の外部機器であるPCのコネクタ33には該スイッチ操作31aを押圧する突起は配設しない。
【0040】
そして、モデム用のコネクタ32が接続された場合は、モード切り換えスイッチ操作部31aがオン操作され、自動的にモデムモードに切り換えられるが、PCがコネクタ32に接続された場合は、モード切り換えスイッチがオフ操作され、PCモードに切り換えられる。このように本変形例のものでは、手動切り換え操作を行うことなくモードの切り換えが可能となる。
【0041】
また、別の変形例として、外部機器とのコネクタの信号ラインにPCとモデムのモード指定信号ライン1本を設け、何れかの機器が接続された場合、該指定信号ラインの電圧レベルを検出することにより通信機器のモードを選択することができる。
【0042】
なお、前記例では電源オン後の通常状態がPC通信モードであることから、その状態で図1のコネクタ16にリモートコントロールユニット等を接続することによって、PC通信態様のI/Fによりリモートコントロール動作が可能となる。図14は、上記リモートコントロールユニット35のコネクタ35bをDSC20のコネクタ16に挿入した状態であり、この状態でリモートコントロール制御が可能となる。
【0043】
図15は、本発明の一実施形態にかかる記録媒体であるメモリカード17のデータの配置を示す図である。該データ領域は、JEIDA(日本電子工業振興協会)にて提案されているように基本的カードの互換性情報を与える属性情報を記録するアトリビュートメモリと画像情報を記録するコモンメモリにより構成されている。
【0044】
上記コモンメモリの先頭には、属性情報領域にはカードの互換性情報が記録される。続いて、ブートセクタ領域には、本DSC20のI/FのOS(オペレーティング システム)がDOSを用いることから後述するFAT(FILE ALLOCATION TABLE),ルートディレクトリ(階層構造)の管理領域情報が記録される。更に、上記FAT領域にはデータの記録領域情報がチェーン形式で記録され、ルートディレクトリ領域には後述するデータ記録領域にデータがどのように記録されているかの情報が記録される。
【0045】
続いて配設されているデータ記録領域には、各画像ファイルにより構成されている。各画像ファイルにはそれぞれ1コマ分の画像に関するデータが書き込まれている。図16に示すように該画像ファイルは、ヘッダと画像データとで構成され、該ヘッダには仕様タプル,データ形式タプル,撮影情報タプル,コメントタプル等が記録されている。上記仕様タプルは、仕様バージョン,ファイルの映像・音声・制御の別を示す種類,ヘッダの大きさを与える。データ形式タプルは,ファイル本体の形式、即ち、JPEG・非圧縮・PICT、その他画像データの保持形式のの形式別を与える。コメントタプルは、撮影の説明文等が記録される。本例のDSC20は、このコメントタプルの書き換えが可能であることを特徴とする。
【0046】
なお、画像ファイル記録領域には画像データファイルの他に、該画像データの画像に対応する音声情報が記録される音声ファイル、また、互いに対応する上記画像ファイルと音声ファイルの対応関係情報を格納する制御ファイルも格納される。この制御ファイルも全てのデータがタプル形式でデータ記録がなされている。更に、該画像ファイル記録領域には、サブディレクトリエントリも格納される。
【0047】
図17は、上記タプル形式のデータ構造を示す図であり、該タプルは規定データを表すタプルID,次タプルのポインタ,タプルデータとで構成されている。また、前記撮影情報タプルは、図18に示すように撮影情報IDと、次タプルポインタと、日付データと、絞りデータと、シャッタ速度データと,ホワイトバランス設定データと、フォーカス位置データと、ズーム位置データと、ストロボデータとで構成されている。
【0048】
また、前記コメントタプルは、図19に示すようにコメントIDと、次タプルポインタ(最終コード)と、コメントデータ長と、コメントデータとで構成され、このコメントタプル用として撮影時に一定の大きさの領域が確保される。
【0049】
更に、前記制御ファイルは、図20に示すように仕様タプルと、該ファイルが格納されるディレクトリのコメントタプルと、再生順序情報である再生シーケンスタプルと、画像ファイルとそれに対応する音声ファイルの関連情報を与えるファイル関連タプルとで構成されている。なお、この制御ファイルは画像ファイルと同じディレクトリ領域に格納されるが、サブディレクトリ内にも格納可能である。
【0050】
本DSC20は、PC等の外部機器により各種のコマンドを受け、それぞれの制御動作を行うものであるが、PC等から受信する該コマンドとその機能は、表5の一覧表に示される。なお、これらの各コマンドは、例えば、16進の数値データに基づいた送信信号によりDSC20に伝達される。
【0051】
【表5】
次に、本DSC20によるコメントデータの参照,書き込み,追記等の処理動作について説明する。なお、この動作の説明は、DSC20に対して前記図3に示すようにPC22を接続して、PC側からの指示でメモリカード17の画像ファイルのヘッダ内に格納されるコメントの書き込み,追記を行う場合を例にとって説明する。
【0052】
まず、メモリカード17の画像ファイルのディレクトリ情報をPC22が取り込み、図21に示すようにファイル名の表示をPC22側のモニタ上で行う。そこで、コメントを書き込むファイルの選択を図示のファイルNO.の中から選択する。もし、NO.1を指定した場合、図22に示すように該当ファイルDSC00001.J61の撮影データと現在のコメントが表示される。なお、このときDSC20側は、モニタ21(図3)にも該撮影データと現在のコメントを表示している。また、通常、コメント領域が設けられないメモリカードを使用した場合は該領域を作成するかの問い合わせを行う。
【0053】
そこで、PC22より表5に示すコメント書き込みコマンドを発信し、コメントを入力するとヘッダ内のコメント領域に新しいコメントデータが上書きされる。図23は、該上書き状態を示している。なお、入力コメントデータ容量が予め確保されたコメント領域より大きい場合、警告を出し、該領域を拡張可能のときは拡張する。
【0054】
また、PC22からの遠隔操作で撮影する場合、撮影データの設定をPC22側から行い、更に、撮影のタイミングの指示、および、撮影直後にコメントの書き込みもPC22側から行うことが可能である。
【0055】
上記コメント参照・変更動作について、図24のサブルーチン「コメント参照・変更処理」のフローチャートにより説明する。
【0056】
ステップS40,41において、メモリカード17の画像ファイルのディレクトリ情報をPC22が受信し、該ディレクトリ情報を表示する。ステップS42において、コメントを変更するファイル番号を入力する。この時点での表示は図21に示されている。
【0057】
ステップS43で上記入力ファイル番号に対応するファイルを指定する。そして、ステップS44,45で当該ファイルの撮影データとコメントデータを受信し、ステップS46で該撮影データとコメントデータの表示を行う。この時点での表示は図22に示される。ステップS47にて追加・変更コメントを入力する。ステップS48でコメントの変更の有無をチェックする。変更なしの場合はそのまま本ルーチンを終了するが、変更する場合、コメントを書き込んで本ルーチンを終了する。
【0058】
次に、コメント付き撮影を行う動作について、図25のサブルーチン「コメント付き撮影処理」のフローチャートによって説明する。なお、この撮影動作では、PC22からの遠隔操作で撮影する場合、撮影データの指定後、コメントの指定を行っておき、その後、撮影の指示をPC22から行う。そして、直後にコメントの書き込みが行われる。
【0059】
即ち、ステップS51,52で撮影データを入力し、撮影データを設定する。ステップS53でコメントを入力し、ステップS54で撮影指示入力の有無をチェックする。撮影指示があると、ステップS55に進み撮影を行う。更に、ステップS56において直前に撮影した画面に関するコメントの書き込みを行って、ステップS57でDSC20からのステータス信号の読み出しを行って、ステップS58に進み、DSC20の撮影可能状態をチェックし、可能であればステップS55に戻り、撮影不可であれば本ルーチンを終了する。
【0060】
次に、前記表5に示すPCとDSCの通信に用いられるコマンド処理動作の2,3のものについて詳細に説明する。
【0061】
まず、ディレクトリ送信コマンド処理について説明すると、図26は、PC22とDSC20とのディレクトリ送信コマンド、および、ディレクトリデータの送信のタイムチャートである。PC20からDSC22へそれぞれ1バイトの信号であるコマンド信号とディレクトリ指定信号がRS232C規格に沿って送信される。該ディレクトリ指定信号は、0がルートディレクトリを示し、0以外が指定した位置のディレクトリエントリのサブディレクトリを示す。そして、DSC20は、その信号を受けて割り込み処理により、PC22へ最大数Kバイトのディレクトリデータのバイト数データと、ディレクトリデータを送信する。
【0062】
図27は、ルートディレクトリの構成を示している。ルートディレクトリを構成するエントリ0,1,2,3……はそれぞれコマNO.のデータ領域の画像ファイルに対応することになる。但し、サブディレクトリが作成された場合、対応するエントリは、サブディレクトリのためのディレクトリエントリとなる。そして、該サブディレクトリデータは、データ領域に格納される。但し、そのサブディレクトリのエントリ0にはファイル名「・」とし自身の位置情報が格納されエントリ1にはファイル名「・・」とし上位のディレクトリの位置情報が格納される。そして、エントリ2以降にディレクトリデータが格納される。
【0063】
なお、図28は、32バイトで構成されるディレクトリエントリのフォーマットを示している。また、表6は、属性の値と属性の内容を示す表である。
【0064】
【表6】
次に、コメント送信について説明する。図29は、PC22とDSC20とのコメント送信コマンド、および、コメントデータの送信のタイムチャートである。PCからDSCへ1バイト信号であるコマンド信号がRS232Cの規格に沿って送信される。DSCは、その信号を受けて割り込み処理により、PCへコメントデータのバイト数データと、コメントデータを送信する。これらの処理は、ファイル指定コマンドの後で実行される。
【0065】
図30は、上記コメント送信動作のサブルーチン「コメント送信コマンド処理」のフローチャートである。ステップS61にてバス12をメモリカードアクセスに設定する。ステップS62で指定されたファイルの先頭アドレスをディレクトリの開始クラスタにより計算する。ステップS63でコメントタプルのサーチを行い、ステップS64で該コメントタプルの有無をチェックする。前述したようにメモリカードの記録仕様上コメントタプルがカードに設けられていない場合、ステップS68にジャンプして、コメントタプルが設けられていないことをPC22側に知らせるために信号「NAK」を送信し、ステップS67に進む。その後、コメントタプルを作成してコメントの書き込み可能状態とし、再度、コメント送信処理を実行することになる。
【0066】
一方、コメントタプルが検出できた場合、ステップS65に進む。該ステップS65において、コメントタプルのバイト数データを送信する。続いて、ステップS66にてコメントデータを送信する。その後、ステップS67においてバス12を解放して本ルーチンを終了する。
【0067】
次に、コメント書き込み動作について説明する。図31は、PC22とDSC20とのコメント書き込みコマンド、および、書き込みコメントデータの送信のタイムチャートである。即ち、PC22からDSC20へコマンド信号,バイト数データ信号,書き込み信号がRS232Cの規格に沿って送信される。DSC20は、その信号を受けて割り込み処理により、コメントデータの書き込みを行う。なお、この場合、DSC20からPC22への送信はない。
【0068】
図32は、上記コマンド書き込み動作のサブルーチン「コメント書き込みコマンド処理」のフローチャートである。ステップS71にてバイト数データの信号を受信し、ステップS72でバス12をメモリカードアクセスに設定する。ステップS73において、指定されたファイルの先頭アドレスをディレクトリの開始クラスタにより計算する。ステップS74でコメントタプルのサーチを行い、ステップS75で該コメントタプルの有無をチェックする。コメントタプルがメモリカードに設けられていない場合、ステップS80にジャンプする。コメントタプルが既に設けられてている場合、ステップS76に進む。
【0069】
ステップS76において、現在用意されているコメントタプルのバイト数が書き込み可能なバイト数であるかチェックする。バイト数が不足する場合は、ステップS79にジャンプして、PC22に書き込み不可である信号「NAK」を送信し、ステップS78に進む。一方、上記バイト数が不足しない場合、ステップS77に進み、受信したタプルデータを順次コメントデータに上書きする。そして、ステップS78にてバス12を解放して本ルーチンを終了する。
【0070】
上記ステップS80にジャンプした場合は、タプルの末尾にコメントタプルを生成し、ステップS81で生成タプル領域の大きさをチェックし、上記生成されたタプル領域がコメントデータを書き込むに十分な大きさであった場合、前記ステップS77にジャンプする。領域の大きさが不足する場合、ステップS82に進み、PC22側に信号「NAK」を送信し、前記ステップS78に進む。そして、生成コメントタプル領域が十分であった場合、ステップS77に進み、ステップS78にてバス12を解放して本ルーチンを終了する。
【0071】
本発明の一実施形態にかかるDSC20では、階層データ処理部であるシステムコントローラ10が、外部機器による外部I/F15を介して、情報記録媒体であるメモリカード17の階層データ構造管理領域の変更処理を行う。以下に、DSC20と接続されたPC22側の操作により管理領域であるディレクトリを変更する動作について説明する。
【0072】
図33は、変更処理時のPC22のメニュー画面であり、例えば、サブディレクトリの作成を行う場合、キーNO.1を選択する。画面表示が図34の表示となる。そこで、PC22のキーによりサブディレクトリ生成に伴うコメントを入力し、キー操作により「Y」を入力すると、サブディレクトリが生成される。
【0073】
また、図33のメニュー画面表示状態にてキーNO.2のファイル移動を選択すると、表示画面が図35のようにファイル名,サブディレクトリ名が表示され、どのファイルの移動を行うかの選択状態となる。この時点では図35に示すようにメモリカードには、画像ファイルとしてDSC00001.J6IとDSC00003.J6Iが記録されており、更に、サブディレクトリとして〈SDIR02〉があり、該サブディレクトリ中に画面ファイルとしてDSC02001.J6Iが格納されている。そこで、例えば、キー操作により「1」を入力して、画像ファイルDSC00001.J6Iを移動する指示を与える。そして、図36の表示に示すようにファイルの移動先の入力待ち状態となる。
【0074】
ファイルの移動先としてキー操作により「2」を入力すると、図37に示すように前記画像ファイルDSC00001.J6Iがサブディレクトリ〈SDIR02〉に移動した状態となる。なお、移動先がルートディレクトリである場合は、キー入力として「R」を入力することになる。
【0075】
前記サブディレクトリの作成処理におけるPC22側の動作を図38のサブルーチン「サブディレクトリ」のフローチャートによって説明すると、まず、ステップS91でサブディレクトリのコメントの入力処理を行い、ステップS92でサブディレクトリ作成コマンドをDSC20に送信する。ステップS93でコメントの書き込みを行い、ステップS94で該サブディレクトリの表示を行って、本ルーチンを終了する。
【0076】
前記ファイル移動処理におけるPC22側の動作を図39のサブルーチン「ファイルの移動」のフローチャートによって説明すると、まず、ステップS101でディレクトリの表示を行い、ステップS102で移動するファイルの指定入力を行う。ステップS103で移動先のディレクトリの入力を行う。ステップS104でディレクトリ移動コマンドをDSC20に送信する。ステップS105で移動された新ディレクトリを受信し、ステップS106で新ディレクトリの表示を行って、本ルーチンを終了する。
【0077】
次に、サブディレクトリ作成のDSC側の処理について詳細に説明する。図40は、PC22とDSC20間のサブディレクトリ作成時の通信信号のタイムチャートであり、PC22からDSC20へサブディレクトリの生成コマンドを送信する。DSC側ではディレクトリの最も順番の早い空きディレクトリをサーチし、そこにサブディレクトリを作成する。
【0078】
図41は、上記サブディレクトリ生成コマンド処理のサブルーチンのフローチャートである。ステップS111においてバス12をメモリカードアクセスに設定する。ステップS112でディレクトリの空きエントリをサーチする。そして、ステップS113で上記空きエントリの有無をチェックし、無しの場合、ステップS119にジャンプし、PC22へ信号「NAK」を送信し、後述するステップS118に進む。空きエントリありの場合、ステップS114に進み、ディレクトリのサイズの空きエリアをサーチする。その空きがない場合、前記ステップS119に進む。空きがある場合、ステップS116に進みサブディレクトリを登録する。ステップS117で上記サブディレクトリ内に制御ファイルを登録して、ステップS118に進み、バス12を開放して、本ルーチンを終了する。
【0079】
次に、ファイル移動動作のDSC側の処理について詳細に説明する。図42は、PC22とDSC20間のファイル移動時の通信信号のタイムチャートであり、PCからDSCへファイル移動コマンドを送信し、移動ファイルデータ、更に、移動先ディレクトリデータを送信する。なお、移動ファイルデータは、サブディレクトリまでとして2バイトデータとなり、移動先ディレクトリデータは、ルートディレクトリのみであるので1バイトデータとなる。これらのデータを取り込んでDSC20は、移動先ディレクトリに移動ファイルを登録することになる。
【0080】
図43は、上記ファイル移動処理のサブルーチンのフローチャートである。このルーチンにおいて、まず、ステップS121において移動ファイルデータを受信し、ステップS122で移動先ディレクトリデータを受信する。ステップS123でバス12をカードアクセスに設定する。そして、移動ファイルのディレクトリエントリを読み出す。ステップS125で移動先ディレクトリの空きエントリをサーチし、ステップS126で空きエントリの有無をチェックし、無しの場合、ステップS132にジャンプし、PC22へ信号「NAK」を送信し、後述するステップS131に進む。
【0081】
空きエントリありの場合、ステップS127に進み、ファイル名の重複をチェックする。ステップS128で重複が確認された場合、上記ステップS132にジャンプするが、重複していない場合、ステップS129に進み、空きエントリに読み込んだエントリのデータを読み込む。そして、ステップS130で元のエントリに消去マークを書き込み、ステップS131でバス12を開放して本ルーチンを終了する。
【0082】
なお、DSC20は、サブディレクトリの生成,ファイル移動の他に、ファイル名の変更,ファイルの削除等の処理もカメラ内部の組み込み機能として実行可能である。
【0083】
本実施形態は、この様にして、外部からの受信データにより、媒体の管理領域の変更を可能とする。
【0084】
次に、DSC20における、撮影画面のワンタッチ再生動作について説明する。このワンタッチ再生においては、撮影後、ERASEスイッチ14fを押圧すると、直前に撮影した画面の再生を行うものである。
【0085】
従来、ビューファインダを有する電子スチルカメラにおいては、撮影画面をフィールドメモリに格納し、ビューファインダで該画面を確認した後、記録媒体に書き込む操作を行っていた。しかし、これらの操作が複雑であり、使い勝手の悪いものであった。本DSC20における撮影画面のワンタッチ再生は、上記不具合を解決した処理であって、撮影した静止画像の確認が容易であり、しかも、DSC20に実装されるスイッチ数も少なくなる。
【0086】
図44は、DSC20によるトリガスイッチ操作による撮影処理動作のサブルーチン「トリガスイッチ処理」のフローチャートである。
【0087】
ステップS141において、DSCに装着しているメモリカードについてライトプロテクトが解除されているか、画像データが記録できるだけの空き容量があるか、適用可能なフォーマットがなされているか等のチェックを行う。記録不可と判別された場合、ステップS150にジャンプして警告処理を行う。記録可能であると判別された場合、ステップS142に進み、画像データを取り込む等の撮影処理を実行する。そして、ステップS143に進み、画像データの圧縮とメモリカード17への記録を行う。
【0088】
ステップS144にて記録コマNO.をシステムコントローラ10のRAMに退避させる。ステップS145で前記ヘッダファイルに撮影時刻,撮影データ等のヘッダデータを書き込む。ステップS146では、メモリカード17のFAT,ディレクトリのデータを記録の状態に従って書き込むファイルのクローズ処理を行って、ステップS147,148に進む。そこで、次の撮影記録のために後続のディレクトリのサーチとFATのサーチを行う。そして、ステップS149でメモリカード17に記録可能なメモリ領域が残っているかチェックし、記録不可であればステップS151にジャンプしてカードフルの表示を行う。記録可能であればそのまま本ルーチンを終了する。
【0089】
次に、ERASEスイッチ14fが押圧された場合に直前に撮影記録された画像を再生する動作を図45のサブルーチン「ERASEスイッチの処理」のフローチャートにより説明する。
【0090】
ステップS161で現在記録モードであるかどうかの判別を行う。記録モードでなければそのままリターンする。記録モードであれば、ステップS162において記録済みかどうかのチェックを行い、このチェックは、前記図44のステップS144での記録コマNO.の退避処理がなされたかどうかでチェックされる。そして、記録済みであればステップS163へ進み、記録済みでなければステップS168にジャンプし、画面を黒、または、ブルー画面とするミュート処理を行って、後述のステップS166に進む。
【0091】
ステップS163では、前記図44の撮影処理におけるステップS144で退避したコマNO.を読み出し、ステップS164で再生コマNO.を設定する。ステップS165でコマNO.,記録日付等と共に指定コマNO.対応の画像の再生を実行する。そして、ステップS166に進み、ERASEスイッチ14fがオフ状態になるのを待って、ステップS167に進む。該ステップS167では撮影レンズを介して取り込まれる撮像画面を表示して本ルーチンを終了する。
【0092】
なお、図44の処理でシステムコントローラ10に複数の撮影コマNO.を記憶するようにすれば、ERASEスイッチ14fとUPスイッチ14c、または、DOWNスイッチ14dを併用することによって、更に、それ以前に撮影した記録画面を再生することも可能である。
【0093】
次に、DSC20において、メモリカードの記録データを全消去を行う動作について説明する。この全消去動作においては、その消去時にメモリチェックを行うモードとメモリチェックを行わないモードを有している。
【0094】
従来、メモリカード,光磁気ディスク,または、フロッピーディスクを記録媒体とする電子スチルカメラにおいては、例えば、メモリカードに画像データを記録する前に、初期化、即ち、該メモリカードのメモリチェックと管理データの書き込み処理と、記録された全データの消去を行うための全消去処理とが必要であった。
【0095】
そして、カメラの操作性の向上のため、上記全消去と初期化の動作とが1つの連続動作として処理されていた。ところが、初期化動作のうちメモリチェックには長い時間を必要とする。従って、全消去処理を行う度に長い待ち時間を必要となる。また、全消去を行ったときでも以前のフォーマット形式を保持したい場合が当然考えられ、そのときは不都合である。
【0096】
本DSC20による全消去処理では簡便な操作で初期化と全消去の必要動作を行うことができ、しかも、初期化のフォーマットをユーザを指定することも可能とするものである。
【0097】
前記図15に示したメモリカード17のデータ配置におけるアトリビュートメモリ、または、コモンメモリには、前記図17に示したタプル形式で属性情報が記録されるが、表7,8は、そのタプルIDとその略称、および、その意味を示した表である。なお、このタプルID等は、前記JEIDAで提案されている「ICメモリカードガイドライン Ver.4.1 」によるものである。また、上記アトリビュートメモリには互換性に関する基本的なタプルが配置され、コモンメモリにはそれより上級のデータの互換生に関するタプルが配置されるものとする。
【0098】
【表7】
【表8】
上記メモリカード17のデータ配置におけるコモンメモリの属性情報領域に続いて配置されるブートセクタには、FAT、ディレクトリの管理情報が記録されるが、表9はそのブートセクタのフォーマットを示す。このフォーマットも前記JEIDAで提案されている「ICメモリカードガイドライン Ver.4.1」によるものである。上記ブートセクタにおいては、最初の部分にブートコードへのジャンプ命令、メーカ各等に続いて、 BPBとして示す範囲にはDOSの管理情報、即ち、上述したようにFAT、ディレクトリに対する管理情報が格納されている。このデータを読み出すことによりFAT、ディレクトリの解釈が可能となる。なお、このデータにはある程度の自由度が持たされている。
【0099】
【表9】
図46は、上記ブートセクタに続いて記録されるFATの構成を示した図である。FATデータの記録領域は各エントリがクラスタに対応して分割される。例えば、各エントリがそれぞれ2クラスタ,3クラスタ,………、最終クラスタに対応している。各エントリは12ビット構成とする。なお、最初の2つのエントリ0と1は、システム予約になっている。そして、FATのデータ構造としては、ディレクトリにより指定されたエントリに始まり、使用したクラスタを順次指定してゆくチェーン構造とする。チェーンの最後はOFFFH (H は16進数であることを示す) で終了する。なお、エントリデータ0は、未使用状態を示す。
【0100】
次に、表示画面の状態を参照しながら全消去動作の説明を行う。
【0101】
メモリカード17の全消去操作がなされた場合、管理領域のチェックを行い、既知のフォーマットがなされたものであれば、ファイルの消去のみを行う。また、既知のフォーマットがなされたものでないならば、メモリチェックとフォーマットを行う。
【0102】
図47は、フォーマットが必要である未フォーマットのメモリカード装着状態で全消去を行ったときの表示部13、または、モニタの表示画面を示す。この場合、後述する消去モードが「モードA」とする。その消去動作においては、まず、ERASEスイッチ14fとUPスイッチ14cとを多重押しして、全消去準備モードの設定を行うと、図47の(A)の「Aモード」の画面が表示され、セグメント「ERASE」が点滅する。そして、トリガスイッチ19を押すと、メモリカードが未フォーマットであることを確認し、メモリチェックとフォーマットとを行う初期化を開始する。
【0103】
図47の(B),(C)は上記初期化処理中の表示画面である。なお、メモリチェックには長い時間を要するので、メモリカードのメモリ全容量を64Kバイトのブロックに分け、メモリチェック動作中は、上記図47の(B),(C)に示すように未処理の該ブロック数をカウントダウンしてゆき、例えば、16、15等を残りのブロック数を表示する。従って、図47の(D)に示すように残りのブロック数が00になったときに初期化が終了する。
【0104】
なお、フォーマット済みのメモリカードが装着されたとき同じ操作を行った場合は、全消去準備状態となり、図47の(A)の表示がなされる。そして、トリガスイッチ19が押圧されたとき、メモリカードのフォーマットをチェックし、フォーマット済みであることが検出されたならば、管理領域に格納されているデータのみを消去するのみで全消去を終了し、直ちに図47の(D)の終了表示となる。従って、この処理動作は短時間で終了する。
【0105】
次に、消去モードを選択動作について説明する。この選択される消去モードとしては、表10に示すように「Aモード」,「Bモード」,「Cモード」がある。このようにいくつかの消去モードを必要とする理由は、フォーマットの種類によっては、メモリカードのコモン領域の属性情報の書き込みを行わないものなどの各種のフォーマットに対応可能とするためである。
【0106】
【表10】
即ち、上記「Aモード」は、上記図47で説明した全消去動作を行うモードであって、未フォーマットのメモリカードに対しては、メモリチェックと管理領域の書き込みを実行し、フォーマット済みのメモリカードに対しては管理領域の記録データの消去のみ行う。「Bモード」の消去動作では、フォーマットの如何に関わらず、メモリチェックと管理領域の書き込みを行う。また、「Cモード」の消去動作では、管理領域の書き込みを行うとき、コモンメモリの属性情報の書き込みを行わない。なお、これらのモードの選択は、ERASEスイッチ14fを押圧しながらUPスイッチ14cの押圧を繰り返すことによって選択される。
【0107】
図48は、上記消去モードの選択時の表示部13、または、モニタの表示画面を示し、図48の(A),(B),(C) は、ERASEスイッチ14fを押圧しながらUPスイッチ14cの押圧を繰り返して上記消去モードの「Aモード」,「Bモード」,「Cモード」を選択していった場合の表示画面である。なお、各モード指定時には「ERASE」表示が点滅する。更に、UPスイッチ14cを押圧すると再生モードに戻り、図48の(D)のように通常の再生時の表示画面となる。
【0108】
図49は、ERASEスイッチ14fとUPスイッチ14cとを押圧し、上記モードを選択する処理のサブルーチン「UPスイッチ処理」のフローチャートである。UPスイッチ14cの押圧に伴い本ルーチンがコールされると、ステップS171でERASEスイッチ14fのオンオフをチェックし、オフのときは、本ルーチンからリターンする。オンであった場合、ステップS172に進む。そして、消去が可能なメモリカードであるかをチェックする。このチェックは、メモリカードにライトプロテクトが掛かっているかどうか、また、メモリカードの種類、例えば、I/Oカード等でアクセスを禁止する属性情報が記録されているカードであるかのチェックを行う。消去不可であれば、図50に示すように表示部13、または、モニタにエラー表示を行って、本ルーチンを終了する。消去可であれば、ステップS173に進む。
【0109】
ステップS173では、すでに全消去準備モードに入っているかどうかをチェックする。もし全消去準備モードでなければ、ステップS174で全消去準備フラグをセットし、ステップS175で「ERASE」表示を点滅させ、「−A」に表示をする。その後、UPスイッチ14cの押圧がなければ、ステップS175で5秒間のタイマをセットして本ルーチンを終了する。また、ステップS173のチェックで、現在、全消去準備モードであれば、ステップS177にジャンプして、前記各消去モードに対応させてある消去モード指数をインクリメントする。そして、ステップS178で消去モード指数をチェックし、消去モードがすでに「Cモード」になっていれば、ステップS179にて全消去準備フラグをクリアして、ステップS180で「ERASE」表示を消灯して本ルーチンから戻る。
【0110】
次に、トリガスイッチ19を操作して消去を行うサブルーチン「トリガスイッチ処理」について、図51のフローチャートにより説明する。
【0111】
ステップS191,192,193において全消去準備モードが「Aモード」か、「Bモード」か、「Cモード」かの判別を行って、それぞれステップS196,197,198にジャンプして、後述するサブルーチン「全消去Aモード処理」,「全消去Bモード処理」,「全消去Cモード処理」をコールする。また、上記何れのモードでもなかった場合、ステップS194にてERASEスイッチ14fのオンオフをチェックする。オフの場合、本ルーチンを終了するが、オンである場合は、ステップS195に進み、後述する1コマ消去処理がコールされる。そして、1コマ消去を実行した後、本ルーチンを終了する。
【0112】
図52は、前記ステップS196でコールされるサブルーチン「全消去Aモード処理」のフローチャートである。本サブルーチンがコールされると、ステップS201で「ERASE」表示を点灯し、ステップS202で消去可能かどうかのチェックを行う。この処理は前記図49のステップS172の処理と同一のチェックであって、ライトプロテクトの有無の確認処理となる。消去不可のときはステップS208にジャンプして、表示部13、または、モニタにエラー表示(図50参照)、また、ブザーによる警告を行い、本ルーチンを終了する。
【0113】
消去が可能であるときは、ステップS203に進み、ブートセクタのチェックを行う。即ち、ブートセクタのデータが既知のものであれば、メモリチェックが不要であることから管理情報の書き換えのみでよく、ステップS204に進む。しかし、ブートセクタのチェックの結果、ブートセクタが既知のものでないか、未フォーマットのものであると判別したときは、メモリチェックを行うため、ステップS209にジャンプし、長い時間を掛けてメモリチェック等の全消去処理を行う。
【0114】
上記ステップS204ではFATのチェーンデータをクリアして、ステップS205にてディレクトリエントリの先頭にデータ0を書き込む。そして、ステップS206に進み、消去終了の表示をして、ステップS207で表示部13、また、モニタを通常表示状態に戻して本ルーチンを終了する。
【0115】
上記ステップS209に進んだ場合、カードのメモリ容量を検査する。この検査は、デバイス情報タプルに記録されているメモリ容量データを読み取ることになるが、該データが記録されていない場合は、メモリの検査を行ってメモリ容量を求める。そして、ステップS210で全メモリ容量を、例えば、64Kバイトで除算し、その商の値を未チェックの残量として表示する。ステップS211でメモリチェックを行い、未チェック分のメモリ残量を上記64Kバイト単位で表示する。上記メモリチェックは、64Kバイト毎に値55H とAAH を順次書き込んだ後、該書き込みデータを読み出し、値の一致をチェックする動作である。そして、上記残量が0になるまで続行する。その後、ステップS212〜S215にて属性情報,ブートセクタ,FAT,ルートディレクトリ等のデータの書き込みを実行して全消去を終了し、ステップS206に進む。上記属性情報その他の書き込みデータはメモリカードのメモリ容量によりデータの値が異なる。
【0116】
図53は、前記図51のステップS197でコールされるサブルーチン「全消去Bモード処理」のフローチャートである。本サブルーチンにおいて、ステップS221で「ERASE」表示を点灯し、ステップS222で消去可能かどうかのチェックを行う。消去不可のときはステップS232にジャンプして、エラー表示を行い、本ルーチンを終了する。消去可能であるときは、ステップS223以下に進む。このステップS223以下、S231までの処理は、前記図52のステップS209〜S215、および、ステップS206,S207の一連の消去動作と同一である。
【0117】
図54は、前記図51のステップS198でコールされるサブルーチン「全消去Cモード処理」のフローチャートである。本サブルーチンにおけるステップS241〜S251に示される処理は、上記図53の「全消去Bモード処理」サブルーチンに対してステップS226の属性情報の書き込みを除いたものと同一の処理を実行するものである。
【0118】
図55は、前記図51のステップS195でコールされるサブルーチン「1コマ消去処理」のフローチャートである。本サブルーチンにおいて、ステップS261で消去可能かどうかのチェックを行う。消去不可のときはステップS266にジャンプして、エラー表示を行い、本ルーチンを終了する。消去可能であるときは、ステップS262以下に進む。
【0119】
ステップS262で「ERASE」表示を点灯し、ステップS263で再生しているコマのディレクトリエントリの先頭に消去コマであることを示す0E5H を書き込む。前記図52のステップS205ではディレクトリエントリに0を書き込んだが、これはそのディレクトリ以降が未使用であることを示すことになる。本1コマ消去処理の場合、0E5H を書き込み、1 コマ消去であることを記録する。更に、ステップS264でディレクトリエントリのポインタが指すFATチェーンを0にクリアする。そして、ステップS265に進み、消去終了の表示をして、ステップS266で表示部13、また、モニタを通常表示状態に戻して本ルーチンを終了する。
【0120】
図56は、上記ステップS263で1コマ消去がなされたディレクトリエントリの先頭部を示した図である。このように4コマ目のディレクトリエントリの先頭が0E5H が書き込まれ、該コマが単独で消去された状態を示す、また、6コマ目に00H が書き込まれていることから、それ以降には未記録状態であることを示している。このように1コマ単位で消去されたファイルと以降が未記録であるファイルの識別が可能となる。更に、ディレクトリエントリの先頭に00H を書き込み、素早くそのディレクトリエントリ以降を未記録状態に設定することも可能となる。
【0121】
なお、上述した例では、消去の説明を行ってきたが、この消去動作の中には媒体のフォーマットとデータの消去の2つの動作が含まれており、カメラが必要に応じてフォーマットと消去の何れかの動作を選択する機能について説明してきた。そして、いままでの例では、未フォーマットのカードを装着した場合、ユーザが全消去の操作を行うことにより媒体のフォーマットが行われ、媒体が使用可能になる例について説明した。
【0122】
そこで、フォーマットという概念に不慣れなユーザのために、カードの装着時にカードフォーマットをチェックし、未フォーマットであれば、その旨警告し、例えば、ERASEスイッチの操作により、フォーマットを行うように構成することも可能である。この処理を図57のフローチャートに示す。
【0123】
なお、該フローチャートに記載されている「DOSフォーマット済み」とは、属性情報,ブートセクタ,FAT,ディレクトリが正しく書かれている状態を示し、「DSCフォーマット済み」とは、必要な制御ファイルが書かれている状態を示す。また、上記フォーマットを実行させるために、フォーマットスイッチを別に配設してもよいし、上述のようにERASEスイッチ等で兼用してもよい。
【0124】
【発明の効果】
本発明によると、音声情報と画像情報をそれぞれ別個のファイルとして記録するようになすと共にその関連を規定する情報を制御ファイル内に保持させている。さらに画像情報の再生順序を指定する情報をも制御ファイル内に保持させている。従って、ユーザの意図した状態、即ち音声と画像をリンクさせた上で所望の再生順序で画像再生が行えるというすぐれた作用効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかるカメラであるDSC(デジタルスチルカメラ)の外観図。
【図2】上記図1のDSCの制御部の主要ブロック構成図。
【図3】上記図1のDSCにPC(パーソナルコンピュータ)を接続したときの系統図。
【図4】上記図1のDSCにモデムを接続したときの系統図。
【図5】上記図1のDSCの操作スイッチ群の配置図。
【図6】上記図1のDSCの表示部の詳細図。
【図7】上記図1のDSCの表示部の表示例であって、(A)はコマNO.の表示状態、(B)は上記コマNO.の画像を再生しているときの表示状態、(C)はモデムを接続したときの表示状態をそれぞれ示す。
【図8】上記図1のDSCの表示部のモデムを接続したときの表示例であって、(A)は、モデムを接続、選択したときの表示状態、(B)は、接続完了時の表示状態、(C)は、接続不良時の表示状態を示す。
【図9】上記図1のDSCの外部機器との通信処理時にコールされるサブルーチン」受信割り込み処理」のフローチャート。
【図10】上記図1のDSCにおいて、トリガスイッチを操作したときにコールされるサブルーチン「トリガスイッチ処理」のフローチャート。
【図11】上記図1のDSCにおいて、モデムスイッチを操作したときコールされるサブルーチン「モデムスイッチ処理」のフローチャート。
【図12】上記図11のサブルーチン「モデムスイッチ処理」でコールされるサブルーチン「モデムモード解除処理」のフローチャート。
【図13】上記図1のDSCのコネクタ部の変形例の斜視図。
【図14】上記図1のDSCの接続部にリモートコントロールユニットを接続した状態での外観図。
【図15】上記図1のDSCに適用されるメモリカードのデータ配置図。
【図16】上記図15のデータ配置における画像ファイルの詳細な構成を示す図。
【図17】上記図1のDSCに適用されるメモリカードにおける管理情報のタプル形式のデータ構成図。
【図18】上記図1のDSCに適用されるメモリカードにおける撮影情報タプル構成図。
【図19】上記図1のDSCに適用されるメモリカードにおけるコメントタプル構成図。
【図20】上記図1のDSCに適用されるメモリカードにおける制御ファイルデータ構成図。
【図21】上記図1のDSCのメモリカードのコメント変更・ファイル移動を実施するときの対象ファイル選択時の表示画面。
【図22】上記図1のDSCのメモリカードのコメント変更処理時でのコメントデータの表示画面。
【図23】上記図1のDSCのメモリカードのコメントデータの追記を行ったときの表示画面。
【図24】上記図1のDSCにおけるコメント参照・変更処理時にコールされるサブルーチン「コメント参照・変更処理」のフローチャート。
【図25】上記図1のDSCにおけるコメント付き撮影処理時にコールされるサブルーチン「コメント付き撮影処理」のフローチャート。
【図26】上記図1のDSCとPCの通信処理におけるディレクトリ情報送信時の通信信号のタイムチャート。
【図27】上記図1のDSCのメモリカードのルートディレクトリの構成を示す図。
【図28】上記図1のDSCのメモリカードのディレクトリエントリのフォーマットを示す図。
【図29】上記図1のDSCとPCの通信処理におけるコメント情報送信時の通信信号のタイムチャート。
【図30】上記図1のDSCにおけるコメント送信処理時にコールされるサブルーチン「コメント送信コマンド処理」のフローチャート。
【図31】上記図1のDSCとPCの通信処理におけるコメント書き込み時の通信信号のタイムチャート。
【図32】上記図1のDSCにおけるコメント書き込み処理時にコールされるサブルーチン「コメント書き込みコマンド処理」のフローチャート。
【図33】本発明の一実施形態にかかるカメラである上記図1のDSCにおける管理情報変更処理を実施するときの選択表示画面。
【図34】上記図1のDSCにおける管理情報変更処理で、サブディレクトリ作成処理を選択したときの表示画面。
【図35】上記図1のDSCにおけるサブディレクトリ作成処理でファイルを選択するときの表示画面。
【図36】上記図1のDSCにおける管理情報変更処理で、ファイル移動処理を選択したとき、ファイルの移動先を選択するときの表示画面。
【図37】上記図1のDSCにおけるファイル移動処理で、ファイル移動状態を示す表示画面。
【図38】上記図1のDSCのサブディレクトリ作成処理時にコールされるサブルーチン「サブディレクトリ作成」のフローチャート。
【図39】上記図1のDSCのファイル移動処理時にコールされるサブルーチン「ファイルの移動」のフローチャート。
【図40】上記図1のDSCとPCの通信処理におけるサブディレクトリ作成時の通信信号のタイムチャート。
【図41】図40のサブディレクトリ作成時にコールされるサブルーチン「サブディレクトリの生成コマンド処理」のフローチャート。
【図42】上記図1のDSCとPCの通信処理におけるファイル移動動作時のデータ通信信号のタイムチャート。
【図43】図42のファイル移動処理時にコールされるサブルーチン「ファイル移動処理」のフローチャート。
【図44】上記図1のDSCのトリガスイッチ操作時にコールされる撮影処理のサブルーチン「撮影処理」のフローチャート。
【図45】上記図1のDSCのERASEスイッチ操作時にコールされるコマ再生動作のサブルーチン「ERASEスイッチの処理」のフローチャート。
【図46】上記図1のDSCに適用されるメモリカードのコモンメモリ中のFATの構成を示した図。
【図47】上記図1のDSCにおけるメモリカード記録データの消去処理「Aモード」での表示画面を示し、(A)はモードの種類の表示状態、(B),(C)は消去処理途中の表示状態、(D)は消去終了時の表示状態を示す。
【図48】上記図1のDSCにおけるメモリカード記録データの消去処理モード選択時の表示画面を示し、(A)は「Aモード」選択時の表示状態、(B)は「Bモード」選択時の表示状態、(C)は「Cモード」選択時の表示状態、(D)は消去終了後、通常の表示状態に戻った状態を示す。
【図49】上記図1のDSCにおけるUPスイッチ操作によりコールされる消去モード選択処理のサブルーチン「UPスイッチ処理」のフローチャート。
【図50】上記サブルーチン「UPスイッチ処理」処理において、消去不可と判別されたときの表示画面。
【図51】上記図1のDSCにおけるトリガスイッチ操作によりコールされる消去モード選択処理のサブルーチン「トリガスイッチ処理(消去モード選択)」のフローチャート。
【図52】上記図1のDSCにおける消去処理のサブルーチン「全消去Aモード処理」のフローチャート。
【図53】上記図1のDSCにおける消去処理のサブルーチン「全消去Bモード処理」のフローチャート。
【図54】上記図1のDSCにおける消去処理のサブルーチン「全消去Cモード処理」のフローチャート。
【図55】上記図1のDSCにおける消去処理のサブルーチン「1コマ消去処理」のフローチャート。
【図56】上記図1のDSCにおける1コマ消去処理によりファイルの消去を行ったときの各ディレクトリエントリの先頭データの一例を示す図。
【図57】上記図1のDSCにおいて、カードを挿入したときにフォーマットのチェック処理を行わせるようにしたときのサブルーチン「カード挿入時の処理」のフローチャート。
【符号の説明】
10 システムコントローラ(階層データ処理部)
15 RS232CI/F(インターフェース部)
16 コネクタ
17 メモリカード(情報記録媒体)
20 DSC(カメラ)
22 PC(外部機器)
23 モデム(外部機器)
31 コネクタ
Claims (1)
- 被写体を撮像するレンズと、
前記レンズを介して得られた画像を光電変換して撮像信号を得る撮像手段と、
前記撮像手段で得られた撮像信号を処理して情報記録媒体に圧縮データとして記録可能な画像情報を生成する撮像処理手段と、
前記撮像処理手段で処理された画像情報を当該画像情報に対応した付加情報を付加して画像ファイルとして情報記録媒体に記録する記録手段と、
を有し、
前記記録手段において、音声情報を有する音声ファイルを記録可能とすると共に、画像情報の再生順序を指定する再生順序情報と、音声ファイルと画像ファイルとの関連を規定する関連情報とを有する制御ファイルを前記情報記録媒体にさらに記録可能とすることを特徴とする電子カメラ。
Priority Applications (1)
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Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Related Parent Applications (1)
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JP5285451A Division JPH06233226A (ja) | 1993-11-16 | 1993-11-16 | カメラ |
Publications (1)
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JP2004064778A true JP2004064778A (ja) | 2004-02-26 |
Family
ID=31944774
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2003206983A Pending JP2004064778A (ja) | 2003-08-08 | 2003-08-08 | 電子カメラ |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2004064778A (ja) |
-
2003
- 2003-08-08 JP JP2003206983A patent/JP2004064778A/ja active Pending
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A02 | Decision of refusal |
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