JP2004062106A - 投写型表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】RGB層積層型カラーEL変調パネルを備え、各色層のデフォーカ スによる色ボケを抑制する投写型表示装置を提供する。
【解決手段】電界発光素子は色の3原色を発光する3層の電界発光層を積層状に配置し、かつ各電界発光層は2次元マトリックス配列状に発光画素が配され、画像情報に応じた入力信号に則して色の3原色の強度分配を含めた画像変調パターンを発光放射し、前記放射光を投影レンズにより画像を表示する物体に投影して加法混色カラー像を表示する投写型表示装置において、前記投影レンズは、前記色の3原色をつかさどり発光放射する各電界発光層の配置面位置と、前記画像を表示する物体面とが各色の3原色の波長帯域の放射強度重心波長において光学的共役関係となるよう前記投影レンズが軸上色収差を有することを特徴とする投写型表示装置。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像表示装置に関するものである。特に、画像パターンを発光する素子を投影対象物に拡大投影する表示装置、すなわちプロジェクタ表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、プロジェクタ型ディスプレイは、通常は液晶パネルやマイクロミラーデバイスを光変調素子として受動的スイッチングに利用して、光の透過と遮断または偏向を制御して選択された光パターンをスクリーンに投射することで、スクリーン上に映像を表示する。
【0003】
しかしながら、上述のようなディスプレイにおいて、液晶パネルやマイクロミラーデバイスを光変調素子として用いているため、必ずや遮断状態における光は不用エネルギとして偏光素子や、光吸収媒質に吸収させて、排除することが前提となっている。また、液晶の場合、光透過率や、各画素の開口効率や偏光制御精度によって不要な照明光が存在せざるおえない点、マイクロミラーデバイスにおいても各画素の開口効率や、斜入射照明による投影レンズの開口数と照明系の開口数において軸対称光学系の瞳を有効使用することが困難といった、根本的な前提に立って成立しているものである。そこで、表示画像を明るくするために、メタルハライドや高圧水銀ランプを光源として用いているが、光源電圧として高電圧を使用しなければならない点や光源が高熱を発生するという問題が別途生ずることとなっている。
【0004】
このような、エネルギ使用効率の低さを根本的に解決する手段として、特開平11−67448号公報(株式会社豊田中央研究所)、特開2000−66301号公報(セイコーエプソン株式会社)にて提案されている。上記2件においては、有機電界発光素子(以下有機EL素子と表現する)をマトリクス配置した発光パネル(以下有機ELパネルと表現する)として、この発光パネルの各有機EL素子を映像情報に基づいて駆動発光し、投影光学系によって表示対象物に投影表示することが提案されている。有機EL素子は、自発光素子であるため、別途照明光源は不要であり、有機ELパネルは、映像情報に応じてパターン発光させることができるため、変調素子としての透過型の液晶パネルなどは不要であり、従って発光放射された光を有効に表示に利用することができる。このことによって、不要な光エネルギを生成することなく、低電力にて高輝度の表示を容易に得ることが期待されている、また、有機ELパネルのみで、映像を変調出力できるため、その構成が簡単であり、装置の小型、軽量化を図ることが容易であるといった効果が期待できる。
【0005】
しかしながら、画像を拡大しスクリーン等の物体に投影表示する投写型表示装置の画像変調光源として用いる場合、直視型のディスプレイとして有機EL素子を用いるのに比べ、有機EL素子からの放射光量を格段に多くしなければならない。即ち、有機ELパネルに配される各画素に投入する電力エネルギを多くして、発光量を増大する必要が生じてくるが、有機EL素子を高輝度で発光させると投入電力に対する放射光量の発光効率が低下するといった不具合が発生する。
【0006】
これは、発光層に注入する電荷キャリア量、即ち電流量を増加させるために印加電圧を高めることとなるが、電圧を高めることは発光層にかかる電界勾配を大きくすることと同等で、この電界勾配が大きくなると、発光層領域で電子とホールが留まり励起子を形成し、再結合によってフォトンを放射するエレクトロ・ルミネッセンス放射現象に対して、発光層領域に電荷キャリアが留まらず、発光層を付き抜けるリーク電流が増大することで、投入電力に対する放射光量の発光効率が低下する。電荷キャリアが発光層からあふれることを防止して発光効率を向上させるために、ダブルへテロポテンシャル構造をとる方向で開発がなされているが、電子阻止層のLUMO側ポテンシャル障壁の高さ、ホール阻止層のHOMO側ポテンシャル障壁の高さが構成材料に依存し、発光層にかかる電界勾配に対して十分に機能する状況までは達していないのが現状である。
【0007】
このために色の3原色の発光画素の繰返しマトリックス配列構成した有機ELパネルを投影する構成よりも、色の3原色を個別に発光する3体の別体有機ELパネルを用い、ダイクロイック波長帯域分離膜を配したプリズム等合波手段によって3色の光を合波して投影する構成の方が、一つの画素にかかる電力量が減少することで、投入電力に対する放射光量の発光効率が向上する。
【0008】
しかし、この構成においても、有機EL素子は一般的に無偏光状態の光を放射することや、光放射指向性が等方となることと、ダイクロイック波長帯域分離膜への光の入射角度による分離波長シフト特性や、S偏光とP偏光によってダイクロイック波長帯域分離膜の分離波長差が生じることによって、ダイクロイック波長帯域分離膜を配したプリズム等合波手段によって3色の光を合波することによる、有機EL素子からの放射光をロスなく合波することは困難であって、つまり、3色の色を発光する3枚の有機ELパネルを用いて、光合波しても、光の使用効率は単純な和にはならない。
【0009】
そこで、一つの有機ELパネルであって、層構成に色の3原色をつかさどり発光する有機EL発光層を3層有する、積層型で発光層を3層有する有機ELパネルを投影する構成をとることによって、各有機EL発光層に投入する電力量を少なくすることができ、かつ3色の光を合波する効率を低下させることなく、投入電力に対して発光量また、スクリーン等の物体への投影光量の効率を向上させることができる。
【0010】
【発明の解決しようとする課題】
しかしながら、前記した一つの有機ELパネルであって、層構成に色の3原色をつかさどり発光する有機EL発光層を3層有する、積層型で発光層を3層有する有機ELパネルを投影する構成において、層構成で配された、色の3原色をつかさどる3層の有機EL発光層の厚み方向の配置位置のずれによって、スクリーン等の物体へ投影レンズによって投影した場合、3色の色によって結像位置が異なるため、色に依存する画像ボケが生じてしまうといった欠点が生じる。この画像ボケは投影拡大倍率が大きくなればなるほど顕著に発生し、プロジェクタと呼ばれる投射型拡大表示装置においては、致命的な欠点となってしまう。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本願発明は、電界発光素子に色の3原色を発光する3層の電界発光層を積層状に配置し、かつ各電界発光層は2次元マトリックス配列状に発光画素が配され、画像情報に応じた入力信号に則して色の3原色の発光輝度分配を含めた画像変調パターンを発光放射する変調発光パネルを用い、前記放射光を投影レンズにより投影し、画像を表示する物体に投影して加法混色カラー像を表示する投写型表示装置であって、前記投影レンズは、前記色の3原色をつかさどり発光放射する各電界発光層の配置面位置と、前記画像を表示する物体面とが3原色各色の波長帯域の放射強度重心波長において光学的共役関係となるよう前記投影レンズに軸上色収差を持たせることによって、3層の層配置位置の異なる電界発光層から放射される3色の色の投影結像位置を合わせることで、色に依存する画像ボケを防止できるようにして、かつ電界発光素子の各発光層に投入する電力を抑制し、発光効率を維持して高輝度放射、またスクリーン等の物体への投影照度を高くできるようにしたものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の投写型表示装置を図面を参照しながら説明する
本発明の投写型表示装置の実施形態を図1に基づき説明する。図1は投写型表示装置を構成する主要な光学系の断面図である。
1は画像情報を光の発光パターン情報として光放射する電界発光素子であり、10は電界発光素子の膜構造を保持するガラス基板で、画像信号に応じて電気的に電界発光素子1を制御するコントローラ4からの電気信号にもとづき電界発光素子1はパターン化された光を発光する。電界発光素子1から放射された光は、投影レンズ2によって捕えられスクリーン3に投写される。スクリーン3はその表面において光拡散特性を有するものであって、拡散反射された光を目で見ることで画像を認識する構成となっている。
【0013】
この構成において、投写型表示装置として、スクリーン3は反射型であっても透過型であってもよく、かつ所定拡散性を有するものを用いればスクリーン3を直視して画像を認識する表示装置として機能するものである。
【0014】
次に第1の実施形態にて用いる電界発光素子1の構造について図2を用いて説明する。電界発光素子の基本的な構造は、図2(b)に示すごとく、透明ガラス基板10を基材として、陽極電極となるITO(酸化インジウム錫)からなるブルー用ホール輸送透明薄膜電極14Bを図2(a)に示すように図面横方向に配線パターニングして配し、ブルー用ホール輸送透明薄膜電極14B上に正電荷(ホール)のみを輸送するα−NPDからなるブルー用ホール輸送層15Bが配され、ブルー用ホール輸送層15Bの上にブルー色を発光するCBP電荷誘導体ホストをFlrpic発光体ゲストをドーピングした材料からなるブルー色を発光する電界発光層1Bが配され、その上に負電荷(電子)のみを輸送するBCPからなるブルー用電子輸送層16Bが配され、その上に電子移動度の高いMgとAgの合金からなる数十オングストロームの厚みのブルー用薄膜金属電極17Bを図2(a)に示すように図面縦方向にブルー用ホール輸送透明薄膜電極14Bの配線方向と直交するように、配線パターニングして配されている。かつその上に電子バッファ層としてITOからなるブルー用電子輸送透明薄膜18Bがブルー用薄膜金属電極17Bと同等な形状でパターニングされ配されて、その上に全領域を覆うように窒化シリコン等からなるブルー用絶縁体保護層19Bで絶縁カバーされている。
【0015】
このブルー用の構成の上にグリーン用膜構成、レッド用膜構成が同様な構成で積層されるが、順に、図2(a)に示すようにパターニングされたITOからなるグリーン用ホール輸送透明薄膜電極14G、正電荷(ホール)のみを輸送するα−NPDからなるグリーン用ホール輸送層15G、グリーン色を発光するCBP電荷誘導体ホストにIr(ppy)発光体ゲストをドーピングした材料からなるグリーン色を発光する電界発光層1G、負電荷(電子)のみを輸送するBCPからなるグリーン用電子輸送層16G、図2(a)に示すようにパターニングされた、電子移動度の高いMgとAgの合金からなる数十オングストロームの厚みのグリーン用薄膜金属電極17G、図2(a)に示すようにパターニングされた、電子バッファ層としてITOからなるグリーン用電子輸送透明薄膜18G、全領域を覆う窒化シリコン等からなるグリーン用絶縁体保護層19G、図2(a)に示すようにパターニングされたITOからなるレッド用ホール輸送透明薄膜電極14R、正電荷(ホール)のみを輸送するα−NPDからなるレッド用ホール輸送層15R、レッド色を発光するCBP電荷誘導体ホストにBtpIr(acac)発光体ゲストをドーピングした材料からなるレッド色を発光する電界発光層1R、負電荷(電子)のみを輸送するBCPからなるレッド用電子輸送層16R、図2(a)に示すようにパターニングされた、電子移動度の高いMgとAgの合金からなる数十オングストロームの厚みのレッド用薄膜金属電極17R、図2(a)に示すようにパターニングされた、電子バッファ層としてITOからなるレッド用電子輸送透明薄膜18R、全領域を覆う窒化シリコン等からなるレッド用絶縁体保護層19R、と構成されている。
【0016】
ブルー用ホール輸送透明薄膜電極14Bからブルー用電子輸送透明薄膜18B、グリーン用ホール輸送透明薄膜電極14Gからグリーン用電子輸送透明薄膜18G、レッド用ホール輸送透明薄膜電極14Rからレッド用電子輸送透明薄膜18Rの膜構成は電界的に独立な構成を取っており、電界発光層1R、1G、1Bにホールキャリアを効率的に注入するためと、電子キャリアを遮蔽ブロッキングするために、ホール輸送層(15R、15G、15B)が配され、また電界発光層(1R、1G、1B)に電子キャリアを効率的に注入するためと、ホールキャリアを遮蔽ブロッキングするために、電子輸送層(16R、16G、16B)が配され、エネルギポテンシャル的にダブルへテロ構造で電界発光層をサンドイッチしている。ホール輸送層(15R、15G、15B)には陽極電極のITOからなるホール輸送透明薄膜電極(14R、14G、14B)からホールキャリアが供給され、電子輸送層(16R、16G、16B)には、ITOが電子移動度が低いため数十オングストロームの超薄膜で形成することで光透過性を高くした電子移動度の高い薄膜金属電極(17R、17G、17B)を介して、陰極電極として用いるITOからなる電子輸送透明薄膜(18R、18G、18B)から電子キャリアのバッファ層として電子が供給されるように構成されている。
【0017】
このように電界発光層1R、1G、1Bにホールと電子の電荷キャリアが注入され、CBP電荷誘導体を介して電界キャリアが運搬され励起子を形成する。そしてこの励起子が再結合することによってフォトンが生成され放射発光が起こるものである。
以上が基本的な電界発光素子の構造で、各発光画素30は、ホール輸送透明薄膜電極14R、14G、14Bと、電子輸送透明薄膜電極18R、18G、18Bの配線マトリックス配置によって構成され、発光材料であるレッド色発光のBtpIr(acac)発光体ゲスト、グリーン色発光のIr(ppy)発光体ゲスト、ブルー色発光のFlrpic発光体ゲストは3重項状態励起子による発光である燐光発光材料である。積層構造で各色の光が、ガラス基板10側に放射することによって、フルカラーを表現する電界発光素子1を実現するものである。またガラス基板10側に放射する放射光量を増大させるために、レッド用絶縁体保護層19Rの上にさらに誘電体光干渉多層膜や金属に反射ミラー層を設けてもよい。ただし、ブルー色を発光する電界発光層1Bから放射したフォトンがグリーン色を発光する電界発光層1Gとレッド色を発光する電界発光層1Rに吸収されることによるフォトルミネッセンス放射をある確率で起こすため、また同様にグリーン色を発光する電界発光層1Gから放射したフォトンがレッド色を発光する電界発光層1Rに吸収されることによるフォトルミネッセンス放射をある確率で起こすため、表示色の入力画像信号に対するチューニングが必要となってくる。
【0018】
上記実施形態の電界発光材料に用いている発光材料にはイリジウム錯体を用い発光波長は錯体構造の配位子を一部置換した分子や末端原子を置換した分子によってポテンシャルエネルギギャップを変えたイリジウム錯体の種を用いる。レッド色発光のBtpIr(acac)発光体ゲスト、グリーン色発光のIr(ppy)発光体ゲスト、ブルー色発光のFlrpic発光体ゲストはそれぞれ配位子を変えたものである。
【0019】
ここで用いる燐光発光材料は電荷キャリアのパルス注入から発光が開始されピーク発光から半減発光量に減衰するまでの時間は遅くとも1ミリ秒以下のもので、イリジウム錯体を用いた燐光発光材料は発光層の膜厚によっても発光遅延減衰時間は変動するものであるが、発光層の膜厚を約30nmとした場合半減発光減衰時間は10マイクロ秒以下で燐光を発光するものである。ここで燐光発光の半減発光減衰時間が1ミリ秒より極端に長く10ミリ秒を超えるほど発光遅延が生じる燐光発光材料または素子構成を用いると、消光までに数10ミリ秒の時間を要することとなり視覚認識的に残像として認識されてしまうことで動画表示の場合動作の尾引き現象が生じてしまうといった問題が生じてしまうため、好ましくは燐光発光の半減発光減衰時間は1ミリ秒より短い燐光発光材料または素子構成を取ることが必要となる。
【0020】
一方、励起3重項状態から発光する燐光発光は励起1重項状態発光に蛍光発光に対して理論的に量子変換効率が4倍になるもので、投入電力エネルギに対して発光光量を多く変換できることで発光効率が高く投射型表示装置の変調光源として電界発光素子を用いる場合には明るい表示を得やすくなるため、投射型表示装置の品質を高めるうえでも有効である。
【0021】
次に本発明の趣旨である、ブルー、グリーン、レッドの色の3原色をつかさどり発光放射する各電界発光層(1R,1G,1B)の配置面位置と、画像を表示する物体面とが3原色各色の波長帯域の放射強度重心波長において光学的共役関係となるよう投影レンズ2に軸上色収差を持たせることについて、図3を用いて説明する。
【0022】
図3は投影レンズ2によって電界発光素子1が入力される画像情報に応じたて発光するパターン放射光を投影レンズの絞り6を通過する光をスクリーン3に投影する構成を示す図で、電界発光素子1は、レッド色を発光する電界発光層1Rから放射される光は、ガラス基板10側の全て透明な層を透りぬけ、図中上方に放射し、このときグリーン色を発光する電界発光層1G、ブルー色を発光する電界発光層1Bにおいては、ポテンシャルバンドギャップエネルギがレッド色光のフォトンエネルギよりも大きいため吸収は起こらない。また同様に、グリーン色を発光する電界発光層1Gから放射される光は、ガラス基板10側の全て透明な層を透りぬけ、図中上方に放射し、このときブルー色を発光する電界発光層1Bにおいては、ポテンシャルバンドギャップエネルギがレッド色光のフォトンエネルギよりも大きいため吸収は起こらない。即ち、レッド、グリーン、ブルー各色の光は重なって放射されるものである。
【0023】
一方投影レンズ2は、光軸5に対して軸対称な構造を取る投影レンズ2は不図示の構成するレンズに光波長分散の設計によって、レッド色波長の焦点距離が最も長く、次にグリーン色波長の焦点距離が長く、ブルー色波長の焦点距離が最も短くなるよう、電界発光層(1R、1G、1B)の面間距離に合わせて軸上色収差が設計されたもので、電界発光層(1R、1G、1B)各層から放射される光の波長帯域の放射光量重心波長に対して、レッド色を発光する電界発光層1Rとグリーン色を発光する電界発光層1Gとブルー色を発光する電界発光層1Bの各発光層の面がスクリーン3の画像投影表示面と光学的共役関係になっている。即ち図中のブルーレンズ入射側光束8B、グリーンレンズ入射側光束8G、レッドレンズ入射側光束8Rがレンズ出射側光束7に合成集約されるようになっているものである。
【0024】
このことによって、光拡散スクリーン上の投影像はレッド色、グリーン色、ブルー色の各色が、フォーカスした状態で重なり合うため、色による画像解像度低下が起こらなく、シャープなキレのよい高解像な画像が表示できるようになる。
【0025】
【発明の効果】
以上説明したように、電界発光素子には色の3原色を発光する3層の電界発光層を積層状に配置し、かつ各電界発光層は2次元マトリックス配列状に発光画素が配され、画像情報に応じた入力信号に則して色の3原色の強度分配を含めた画像変調パターンを発光放射し、前記放射光を投影レンズにより画像を表示する物体に投影して加法混色カラー像を表示する投写型表示装置において、前記投影レンズは、前記色の3原色をつかさどり発光放射する各電界発光層の配置面位置と、前記画像を表示する物体面とが各色の3原色波長帯域の放射強度重心波長において光学的共役関係となるよう前記投影レンズが軸上色収差を有することによって、レッド色、グリーン色、ブルー色の光放射をつかさどる3層の電界発光層の層配置位置から放射される3色の色の投影結像位置を合わせることで、色に依存する画像ボケを防止できるようにして、かつ電界発光素子の各発光層に投入する電力を抑制し、発光効率を維持して高輝度放射、またスクリーン等の物体への投影照度を高くできるようにしたものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る投写型表示装置を構成する主要な光学系の断面図
【図2】本発明の実施形態に用いる電界発光素子の要部の概略図((a),(b))
【図3】本発明の投影レンズの結像関係を示す概略図
【符号の説明】
1 電界発光素子
1R レッド色を発光する電界発光層
1G グリーン色を発光する電界発光層
1B ブルー色を発光する電界発光層
2 投影レンズ
2 スクリーン
3 コントローラ
5 光軸
6 絞り
7 レンズ出射側光束
8R レッドレンズ入射側光束
8G グリーンレンズ入射側光束
8B ブルーレンズ入射側光束
10 ガラス基板
14R レッド用ホール輸送透明薄膜電極
14G グリーン用ホール輸送透明薄膜電極
14B ブルー用ホール輸送透明薄膜電極
15R レッド用ホール輸送層
15G グリーン用ホール輸送層
15B ブルー用ホール輸送層
16R レッド用電子輸送層
16G グリーン用電子輸送層
16B ブルー用電子輸送層
17R レッド用薄膜金属電極
17G グリーン用薄膜金属電極
17B ブルー用薄膜金属電極
18R レッド色用電子輸送透明薄膜
18G グリーン用電子輸送透明薄膜
18B ブルー用電子輸送透明薄膜
19R レッド用絶縁体保護層
19G グリーン用絶縁体保護層
19B ブルー用絶縁体保護層
20R レッド放射光
20G グリーン放射光
20B ブルー放射光
30 画素

Claims (7)

  1. 電界発光素子は色の3原色を発光する3層の電界発光層を積層状に配置し、かつ各電界発光層は2次元マトリックス配列状に発光画素が配され、画像情報に応じた入力信号に則して色の3原色の強度分配を含めた画像変調パターンを発光放射し、前記放射光を投影レンズにより画像を表示する物体に投影して加法混色カラー像を表示する投写型表示装置において、前記投影レンズは、前記色の3原色をつかさどり発光放射する各電界発光層の配置面位置と、前記画像を表示する物体面とが各色の3原色の波長帯域の放射強度重心波長において光学的共役関係となるよう前記投影レンズが軸上色収差を有することを特徴とする投写型表示装置。
  2. 前記投影レンズは電界発光素子側にテレセントリック特性を有することを特徴とする請求項1記載の投写型表示装置。
  3. 前記電界発光素子はレッド、グリーン、ブルーの3色の光を発光放射する3層の電界発光層を有し、各電界発光層は、光放射側の表面側から順にブルー、グリーン、レッド発光放射層の層配置からなることを特徴とする請求項1記載の投写型表示装置。
  4. 前記電界発光素子内に積層構造にて配される色の3原色を発光する各電界発光層は、それぞれITO(酸化インジウム錫)透明薄膜電極層、ホール輸送層、電界発光層、電子輸送層、透明薄膜金属層、ITO透明薄膜電極層の層構成で挟持されITO透明薄膜電極層を共通電位電極として電圧印加して電荷キャリアを注入して発光させる構造で、かつ前記透明薄膜金属層の層厚は10nmよりも薄いことを特徴とする請求項1記載の投写型表示装置。
  5. 各電界発光層を挟持するホール輸送層、電界発光層、電子輸送層のポテンシャルエネルギ構造はダブルへテロ構造であることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の投写型表示装置。
  6. 投写像はスクリーンに投写され、所定指向性を有した拡散反射光によって認識することができることを特徴とする請求項1から5記載の投写型表示装置。
  7. 投写像はスクリーンに投写され、所定指向性を有した拡散透過光によって認識することができることを特徴とする請求項1から5記載の投写型表示装置。
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