JP2004059538A - 新規なイミダゾキノリノン誘導体 - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は新規なイミダゾキノリノン誘導体に関する。これらの新規なイミダゾキノリノン誘導体はパーキンソン病治療剤として有用である。
【0002】
【従来の技術・発明が解決しようとする課題】
パーキンソン病は脳内の神経伝達物質ドーパミンが欠乏することによって引き起こされる運動障害である。
これまでパーキンソン病の治療はドーパミン前駆体L−DOPAによる補充療法が中心であったが、L−DOPAの長期服用により作用時間の短縮(wearing−off現象)や不安定化(On−off現象)、ジスキネジアなどの不随意運動障害や幻覚・妄想などの精神症状の発現が大きな問題となっている。これらL−DOPAの問題点は、L−DOPAの投与量や投与期間の長さに依存すると考えられていることから、発症初期よりドーパミン作動薬(ドーパミンD2 agonist)を使用することによって、L−DOPAの投与開始を遅らせ、投与量を減らすことが、パーキンソン病治療において重要だと考えられている。しかしながら、既存のドーパミン作動薬は服用初期の嘔吐・悪心、中期以降での効力不足などが問題点とされている。
セロトニン5−HT1A作動薬はうつ・不安などへの作用だけでなく、近年パーキンソン病などの運動障害に対しても改善作用を示す可能性が見出されている。実際に選択的5−HT1A作動薬クエン酸タンドスピロンがパーキンソン病の運動障害を改善させることが報告されている。加えて、5−HT1A作動薬はドーパミン刺激による嘔吐作用の抑制やL−DOPA長期療法時の作用時間の短縮などの副作用を軽減することが報告されている。したがって、ドーパミンD2受容体とセロトニン5−HT1A受容体の両方にagonist作用を示す薬物は、従来のドーパミン作動薬の問題点を改善し、加えてL−DOPA作用時間の延長や併発するうつ・不安症状に対する改善作用を併せ持つ、新しいパーキンソン病治療薬となりうることが考えられる。
例えば、WO00/16777にはパーキンソン病、ADHDなどの治療薬として、ドーパミンD2受容体とセロトニン5−HT1A受容体の両方にアゴニスト作用を示すピリド[1,2−a]−ピラジン誘導体が、WO90/15058、およびWO95/04056には中枢神経系活性を有する三環式窒素原子含有化合物が開示されている。また、WO00/29397にはドーパミンD2受容体とセロトニン5−HT1A受容体の両方にパーシャルアゴニスト作用を示すピペラジン、ピペリジン誘導体が開示されている。
【0003】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは鋭意検討した結果、以下に示す化合物がドーパミンD2受容体とセロトニン5−HT1A受容体の両受容体に対して、高い結合親和性と強いアゴニスト作用を有することを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は
[1]式(1)
【化3】
[式中、R1は式(2)
【0004】
【化4】
(式中、R10、R11は互いに独立して水素原子、ハロゲン原子、水酸基、置換または無置換のアルキル基、置換または無置換のアリール基、または置換または無置換のヘテロアリール基を表す。
Eは単結合、−O−、−O−CH2−、−S−または−S−CH2−を表す。
Bは6から16員の芳香族炭化水素環、3から8員の脂肪族炭化水素環、3から12員の脂肪族複素環、5から12員の芳香族複素環を表す。
【0005】
Qは水素原子、ハロゲン原子、置換または無置換のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、置換または無置換のアルコキシ基、置換または無置換のアルキルチオ基、置換または無置換のアミノ基、置換または無置換のカルバモイル基、カルボキシ基、ニトロ基、シアノ基、水酸基、置換または無置換のアルコキシカルボニル基、置換または無置換のアルキルカルボニル基、置換または無置換のアリールカルボニル基、または置換または無置換のアルキルスルホニル基を表す。Qで表される基はそれぞれ独立して2個以上存在してもよい。ただし、Eが単結合でかつBが3から8員の脂肪族炭化水素環を表す時、またはEが単結合でかつBが6から16員の芳香族炭化水素環のうちベンゼン環を表す時、Qは水素原子を表さない。
nは0から6の整数を表す。)を表す。
R2、R3、R4は互いに独立して水素原子、置換または無置換のアルキル基を表す。
Xは水素原子、ハロゲン原子、置換または無置換のアルキル基、水酸基、置換または無置換のアルコキシ基、置換または無置換のアルキルチオ基、シアノ基、ニトロ基、置換または無置換のカルバモイル基、カルボキシ基、置換または無置換のアルコキシカルボニル基、置換または無置換のアミノ基を表す。]
で表される化合物またはそれらの薬学上許容される塩、
【0006】
[2]R2がメチル基である上記1記載の化合物またはそれらの薬学上許容される塩、
[3]R3が水素原子である上記1または2記載の化合物またはそれらの薬学上許容される塩、
[4]R4が水素原子である上記1、2または3記載の化合物またはそれらの薬学上許容される塩、
[5]上記1〜4いずれか記載の化合物またはそれらの薬学上許容される塩を含有する医薬、および
[6]上記1〜4いずれか記載の化合物またはそれらの薬学上許容される塩を含有するパーキンソン病治療剤に関する。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明をさらに具体的に説明する。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子が挙げられる。
アルキル基としては、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、1−メチルブチル、2−メチルブチル、3−メチルブチル、1−エチルプロピル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニルまたはデシルなどの炭素原子数1から10の直鎖状または分枝鎖状のアルキル基が挙げられる。好ましいアルキル基としては炭素原子数1から6の直鎖状または分枝鎖状のアルキル基が挙げられる。
アルケニル基としては、例えばビニル、プロペニル、メチルプロペニル、ブテニルまたはメチルブテニルのような少なくとも1つの二重結合を有する炭素原子数2から5の直鎖状または分枝鎖状のアルケニル基が挙げられる。好ましいアルケニル基としては炭素原子数3から4の直鎖状または分枝鎖状のアルケニル基が挙げられる。
アルキニル基としては、例えばエチニル、プロピニル、メチルプロピニル、ブチニルまたはメチルブニル、のような少なくとも1つの三重結合を有する炭素原子数2から5の直鎖状または分枝鎖状アルキニル基が挙げられる。好ましいアルキニル基としては炭素原子数3から4の直鎖状または分枝鎖状のアルキニル基が挙げられる。
【0008】
アルコキシ基としては、例えばメトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、イソプロポキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ、ペントキシ、ヘキソキシ、ヘプトキシ、オクトキシ、ノニルオキシ、デシルオキシなどの炭素原子数1から10の直鎖状または分枝鎖状のアルコキシ基が挙げられる。好ましいアルコキシ基としては炭素原子数1から6の直鎖状または分枝鎖状のアルコキシ基が挙げられる。
アルキルチオ基としては、例えばメチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、ブチルチオ、イソプロピルチオ、イソブチルチオ、sec−ブチルチオ、tert−ブチルチオ、ペンチルチオ、ヘキチルチオ、ヘプチルチオ、オクチルチオ、ノニルチオ、デシルチオなどの炭素原子数1から10のアルキルチオ基が挙げられる。好ましいアルキルチオ基としては炭素原子数1から6の直鎖状または分枝鎖状のアルキル基を有するアルキルチオ基が挙げられる。
置換アルキル基、置換アルコキシ基、および置換アルキルチオ基における置換基としては、例えば前記のハロゲン原子(同一の炭素原子に1〜3個置換していてもよい)、水酸基、メトキシ、エトキシ、プロポキシなどのアルコキシ基、アミノ基、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノなどのアルキルアミノ基、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、メチルエチルアミノ、ジプロピルアミノなどのジアルキルアミノ基、アセチルアミノ、プロピオニルアミノ、ベンゾイルアミノ、ナフトイルアミノなどのアシルアミノ基、メトキシカルボニルアミノ、エトキシカルボニルアミノ、tert−ブトキシカルボニルアミノなどのアルコキシカルボニルアミノ基、メチルスルホニル、エチルスルホニルなどのアルキルスルホニル基、ベンゼンスルホニル、トルエンスルホニルなどのアリールスルホニル基、置換またはむ置換のアリール基などが挙げられる。
【0009】
アリール基としては、例えばフェニル、ナフチルなどの炭素原子数10以下のアリール基が挙げられる。
ヘテロアリール基としては、例えば窒素原子、硫黄原子および酸素原子からなる群から選ばれる1〜4個のヘテロ原子を含有する5または6員の芳香族複素環基が挙げられ、具体的には、ピリジル(窒素原子がオキシド化されていてもよい)、チエニル、フラニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、ピラジル、ピリミジル、ピリダジル、オキサゾリル、チアゾリル、オキサジアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリルなどが挙げられる。
置換アリール基、置換へテロアリール基の置換基としては、例えばハロゲン原子、水酸基、メチル、エチル、プロピルなどのアルキル基、メトキシ、エトキシ、プロポキシなどのアルコキシ基などが挙げられる。また、これら置換基は隣り合う二つのものが結合して環を形成してもよく、そのような置換アリール基としては次式
【化5】
(上式中R6は水素原子、低級アルキル基、ベンジル基または窒素原子の保護基を表す。)
で表されるような基なども挙げられる。
なお、置換基が2個以上存在する場合は、各々独立して、前記の基の中から選ぶことができる。
【0010】
6から16員の芳香族炭化水素環としては、例えばベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環が挙げられる。
上記の芳香族炭化水素環は他の複素環と縮合した縮合環であってもよく、そのような複素環としては、例えば窒素原子、硫黄原子および酸素原子からなる群から選ばれる1〜4個のヘテロ原子を含有する5から6員の複素環であって、飽和もしくは不飽和脂肪族複素環または芳香族複素環が挙げられる。そのような縮合環としては、例えばインドリン、イソインドリン、インドール、イソインドール、テトラヒドロキノリン、テトラヒドロイソキノリン、ジヒドロキノリン、キノリン、イソキノリン、クロマン、イソクロマンを挙げることができる。
3から8員の脂肪族炭化水素環としては、例えばシクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロオクテンのような、飽和または不飽和の脂肪族炭化水素環が挙げられる。好ましい脂肪族炭化水素環としては5から6員のものが挙げられる。
【0011】
3から12員の脂肪族複素環としては、例えば窒素原子、硫黄原子および酸素原子からなる群から選ばれる1〜4個のヘテロ原子を含有する飽和もしくは不飽和脂肪族複素環が挙げられ、例えばアジリジン、アゼチジン、ピロリジン、ピペリジン、アゼピン、アゼパン、イミダゾリジン、ピペラジン、ジアゼピン、ジヒドロフラン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロチオフェンなどが挙げられる。上記の脂肪族複素環は環内にアミド結合もしくはイミド結合を有していてもよく、例えばこはく酸イミド基、グルタル酸イミド基等の5から6員の環状イミド基または環状アミド基などが挙げられる。例えば次式のものが挙げられる。
【化6】
好ましい脂肪族複素環としては5から6員のものが挙げられる。
【0012】
上記の脂肪族複素環は他の環と縮合した縮合環であってもよく、そのような「他の環」としては、炭化水素環および複素環が挙げられる。炭化水素環としては、例えばベンゼン環、脂肪族炭化水素環(例えば前記の5から6員の飽和または不飽和脂肪族炭化水素環)が挙げられる。複素環としては、例えば窒素原子、硫黄原子および酸素原子からなる群から選ばれる1〜4個のヘテロ原子を含有する5から6員の複素環であって、飽和もしくは不飽和脂肪族複素環または芳香族複素環が挙げられる。そのような縮合環としては、例えば次式で表わされるものを挙げることができる。
【化7】
【0013】
【化8】
【化9】
(上記式中、実線と点線とで示される結合は単結合または二重結合であることを表し、E’は=CH−、−CH2−、−O−、−S−、−SO−または−SO2−を表す。R7は水素原子、アルキル基、ベンジル基、窒素原子の保護基または上記で定義した置換アルキル基を表わす。)
【0014】
5から12員の芳香族複素環としては、例えば窒素原子、硫黄原子および酸素原子からなる群から選ばれる1〜4個のヘテロ原子を含有する芳香族複素環が挙げられ、具体的には、ピリジン(窒素原子がオキシド化されていてもよい)、チオフェン、フラン、ピロール、ピラゾール、イミダゾール、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、オキサゾリン、チアゾリン、オキサジアゾリン、トリアゾール、テトラゾールなどが挙げられる。
上記の芳香族複素環基は他の環と縮合環を形成していてもよく、そのような他の環としては、上記脂肪族複素環で説明した「他の環」と同じものが挙げられる。そのような縮合複素環の具体例としては、例えばキノリン、イソキノリン、テトラヒドロキノリン、テトラヒドロイソキノリン、キナゾリン、インドール、イソインドール、ベンゾフラン、ベンゾチオフェンなどを挙げることができる。好ましくは9から10員のものが挙げられる。
【0015】
置換アミノ基の置換基としては、例えば前記の置換または無置換のアルキル基、アセチル、プロピオニル、ブチリルなどの炭素数7以下のアルカノイル基、ベンゾイル、ナフトイルなどの炭素数11以下のアロイル基、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニルなどの炭素数7以下のアルコキシカルボニル基などが挙げられる。置換アミノ基の具体例としては、例えばメチルアミノ基、エチルアミノ基、ジメチルアミノ基、アセチルアミノ基、プロピオニルアミノ基、ベンゾイルアミノ基、ナフトイルアミノ基、メトキシカルボニルアミノ、エトキシカルボニルアミノ、tert−ブトキシカルボニルアミノなどが挙げられる。
【0016】
置換カルバモイル基における置換基としては、例えば置換または無置換のアルキル基、置換または無置換のアリール基、アセチル、プロピオニル、ブチリルなどの炭素数7以下のアルカノイル基、ベンゾイル、ナフトイルなどの炭素数11以下のアロイル基などが挙げられる。置換カルバモイル基の具体例としては、例えばモノメチルカルバモイル基、ジメチルカルバモイル基、エチルカルバモイル基、モノフェニルカルバモイル基、メチルフェニルカルバモイル基、アセチルカルバモイル基、ベンゾイルカルバモイル基などが挙げられる。
アルコキシカルボニル基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基としては、前記のアルコキシ基、アルキル基、またはアリール基にカルボニルが結合した基が挙げられる。アルキルスルホニル基としては前記のアルキル基にスルホニルの結合した基が挙げられる。
置換アルコキシカルボニル基、置換アルキルカルボニル基、置換アリールカルボニル基、置換アルキルスルホニル基における置換基としては、前記の置換アルキル基、置換アルコキシ基、および置換アルキルチオ基における置換基と同じ基が挙げられる。
nは0から6の整数を表わし、好ましくは2から4が挙げられる。
【0017】
本発明化合物(1)またはその薬学上許容される塩は、以下の式に示す方法によって製造することができる。
製造法1(アミノ基のアルキル化、アシル化など)
【化10】
【化11】
(式中、R1、 R2、R3、R4およびXは前記のとおりであり、LGは脱離基を表す。)
脱離基LGとしては、例えば塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子や、例えばアセトキシ、トシルオキシ、メシルオキシなどのアシルオキシ基、スルホニルオキシ基などが挙げられる。
本発明化合物(1)またはその塩は、化合物(10)またはその塩を化合物(3)またはその塩と反応させることにより得ることができる。反応は、必要により塩基の存在下、また、場合により相間移動触媒の存在下、適当な不活性溶媒中で約−20℃〜用いた溶媒の沸点までの範囲の温度で、10分間〜48時間反応させることにより行うことができる。
塩基としては、例えばトリエチルアミン、ピリジン等の有機塩基、炭酸カリウム、水酸化ナトリウム、水素化ナトリウム等の無機塩基、ナトリウムメトキシド、カリウムtert−ブトキシド等の金属アルコキシド等が挙げられる。
相間移動触媒としては、例えば硫酸水素テトラブチルアンモニウムなどが挙げられる。
不活性溶媒としては、例えばアセトニトリルや、クロロホルム、ジクロロメタン等のハロゲン化炭化水素、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等のエーテル系溶媒、メタノール、エタノール、イソプロパノール等の低級アルコール類、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶媒もしくはこれらの混合溶媒が挙げられる。
【0018】
本発明化合物(1)のうち、式(1a)で表わされる化合物またはその塩は以下の方法によっても製造することができる。
製造法2(アミドの還元)
【化12】
【化13】
(式中、R2、R3、R4、X、R10、R11、BおよびQは前記と同じ意味を、n’は1から6の整数を、およびE0は単結合を表す。)
化合物(10)またはその塩を化合物(4)またはその塩と反応させてアミド結合を形成させることにより中間体(5)を製造することができる。このアミド結合形成反応は塩化チオニル、オキサリルクロライド等を用いる酸クロライド法、対応する酸無水物を用いる酸無水物法、クロロ炭酸エステル等を用いる混合酸無水物法、あるいはジシクロヘキシルカルボジイミドやカルボニルジイミダゾール等の縮合剤を用いる方法などの通常の方法を用いて行うことができる。
中間体(5)を適当な還元剤(例えば水素化リチウムアルミニウムあるいはジボランなど)を用いて、適当な不活性溶媒(例えばジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等のエーテル系溶媒など)中で、−20℃から用いた溶媒の沸点までの間の温度で、10分間〜48時間反応させることにより、化合物(1a)を得ることができる。より具体的には、テトラヒドロフラン中、氷冷下もしくは室温にてジボランを用いて20分間〜1時間、還元反応を行うことにより化合物(1a)を得ることができる。
【0019】
製造法3(還元的アミノ化)
【化14】
【化15】
(式中、R2、R3、R4、X、R10、R11、n’、E0、BおよびQは前記と同じ意味を表す。)
目的化合物(1a)またはその塩は、化合物(10)またはその塩を化合物(6)またはその塩と、還元的アミノ化条件で反応させることにより得られる。還元剤としてはトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム、水素化シアノホウ素ナトリウム、水素化ホウ素ナトリウムを用いることができ、化合物(10)と化合物(6)はそのまま混合しても、あるいはあらかじめエナミンを形成させておいてから反応させてもよい。反応は適当な不活性溶媒、例えばアセトニトリルや、クロロホルム、ジクロロメタン等のハロゲン化炭化水素、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等のエーテル系溶媒、メタノール、エタノール、イソプロパノール、酢酸等のプロトン性極性溶媒、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶媒もしくはこれらの混合溶媒中、−20℃から用いた溶媒の沸点までの間の温度で、10分間〜48時間反応させることにより行うことができる。
また、前記式(1)の化合物において、官能基を適宜変換することによって、式(1)の別の化合物としてもよい。官能基の変換は、通常行われる一般的方法[例えば、コンプリヘンシブ・オーガニック・トランスフォーメーションズ(Comprehensive Organic Transformations)、R.C.ラロック(Larock)著(1989年)等参照]によって行うことができる。
【0020】
中間体の製法
本発明で使用する中間体(10)はWO90/15058またはWO95/04056記載の方法に従って製造することができる。
本明細書を通じて、保護基、縮合剤などは、この技術分野において慣用されているIUPAC−IUB(生化学命名委員会)による略号で表わすことがある。出発化合物および目的化合物の好適な塩および医薬として許容しうる塩は、慣用の無毒性塩であり、それらとしては、有機酸塩(例えば酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、メタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、蟻酸塩、トルエンスルホン酸塩など)、無機酸塩(例えば塩酸塩、臭化水素酸塩、沃化水素酸塩、硫酸塩、硝酸塩、燐酸塩など)のような酸付加塩、アミノ酸(例えばアルギニン、アスパラギン酸、グルタミン酸など)との塩、または、アルカリ金属塩(例えばナトリウム塩、カリウム塩など)およびアルカリ土類金属塩(例えばカルシウム塩、マグネシウム塩など)などの金属塩、アンモニウム塩、有機塩基塩(例えばトリメチルアミン塩、トリエチルアミン塩、ピリジン塩、ピコリン塩、ジシクロヘキシルアミン塩、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン塩など)などの他、当業者が適宜選択することができる。
【0021】
上記において説明した製造法において、反応点以外の何れかの官能基が説明した反応条件下で変化するかまたは説明した方法を実施するのに不適切な場合は、反応点以外を保護し、反応させた後、脱保護することにより目的化合物を得ることができる。保護基としては、例えばプロテクティブ・グループス・イン・オーガニック・シンセシス(Protective Groups in Organic Synthesis)、グリーン(T.W./)著、ジョン・ワイリー・アンド・サンズ・インコーポレイテッド(John Wiley & Sons Inc.)(1981年)等に記載されているような通常の保護基を用いることができ、更に具体的には、アミンの保護基としてはエトキシカルボニル、t−ブトキシカルボニル、アセチル、ベンジル等を、また水酸基の保護基としてはトリアルキルシリル、アセチル、ベンジル等をあげることができる。
保護基の導入および脱離は、有機合成化学で常用される方法[例えば、上記のプロテクティブ・グループス・イン・オーガニック・シンセシス(Protective Groups in Organic Synthesis) 参照]あるいはそれらに準じた方法により行うことができる。
上記各製造法における中間体および目的化合物は、有機合成化学で常用される精製法、例えば中和、濾過、抽出、洗浄、乾燥、濃縮、再結晶、各種クロマトグラフィー等に付して単離精製することができる。また、中間体においては、特に精製することなく次の反応に供することも可能である。
【0022】
本発明化合物(1)の中には、互変異性体が存在し得るものがあるが、本発明は、これらを含め、全ての可能な異性体およびそれらの混合物を包含する。
本発明化合物(1)の薬学上許容される塩を取得したい時は、化合物(1)が薬学上許容される塩の形で得られる場合には、そのまま精製すればよく、また、遊離の形で得られる場合には、適当な有機溶媒に溶解もしくは懸濁させ、酸または塩基を加えて通常の方法により塩を形成させればよい。 また、化合物(1)およびその薬学上許容される塩は、水あるいは各種溶媒との付加物の形で存在することもあるが、これら付加物も本発明に包含される。本発明化合物(1)には、不斉炭素原子にもとづく1個以上の立体異性体が包含されうるが、かかる異性体およびそれらの混合物はすべてこの発明の範囲に包含される。
さらに本発明の範囲には本発明化合物(1)のプロドラッグも含まれる。本発明においてプロドラッグとは、生体内で酸加水分解により、あるいは酵素的に分解されて前記式(1)の化合物を与える誘導体をいう。例えば、前記式(1)の化合物が水酸基やアミノ基、またはカルボキシ基を有する場合は、これらの基を常法に従って修飾してプロドラッグを製造することができる。
【0023】
本発明化合物(1)およびその薬学上許容される塩は、ドーパミンアゴニスト作用などの薬理作用を有する。それゆえ、ドーパミン神経が介在する疾患、例えば、パーキンソン病、不安症、うつ病、高血圧、随伴高血圧、および精神分裂病などの治療または予防に有用である。さらに、本発明化合物(1)およびその薬学上許容される塩は、セロトニンアゴニスト作用などの薬理作用も有しているため、パーキンソン病における運動障害、不安障害、うつ症状、痴呆症状;気分障害;強迫性障害およびパニック障害を含む不安障害;痴呆、健忘症および加齢に関係した記憶障害を含む記憶障害;神経性食欲不良および神経性飢餓を含む摂食行動の障害;肥満症;睡眠障害;アルコール、たばこ、ニコチン等の薬物依存症;群発性頭痛;片頭痛;痛み;アルツハイマー病;慢性発作片頭痛;血管障害に関係した頭痛;神経弛緩薬誘導パーキンソン症候群、晩発性ジスキネジーを含むパーキンソン病、線条体黒質変性症や進行性核上性麻痺、小脳変性疾患などの運動障害の治療または予防にも有用である。
本発明化合物(1)およびその薬学上許容される塩は、さらに過プロラクチン血症などの内分泌異常;血管痙攣(特に、脳血管系の);運動性および分泌の変化が関与している胃腸管の障害;早発射精を含む性的機能不全;並びに薬物依存症などの治療または予防に有用である。
【0024】
医療目的には、本発明の化合物(1)およびその薬学上許容される塩は、局所、経腸、靜脈内、筋肉内、吸入、点鼻、関節内、髄腔内、経気管または経眼投与を含めての経口、非経口投与、外用に適した固体状または液状の有機または無機賦形剤などの薬学上許容しうる担体との混合物として医薬製剤の形態で使用できる。該医薬製剤としては、カプセル剤、錠剤、ペレット剤、糖衣錠、散剤、顆粒剤、坐剤、軟膏剤、クリーム剤、ローション剤、吸入剤、注射剤、パップ剤、ゲル剤、テープ剤、点眼剤、液剤、シロップ剤、エアゾール剤、懸濁剤、乳剤などの固体、半固体または液体が挙げられる。これらの製剤は通常の方法により製造することができる。所望により、これらの製剤に、助剤、安定剤、湿潤剤ないし乳化剤、緩衝剤、その他慣用の添加剤を加えることができる。
【0025】
本発明化合物(1)およびそれらの薬学上許容される塩の用量は患者の年齢および状態に応じて増減するが、化合物(1)の平均一回量約0.1mg、1mg、10mg、50mg、100mg、250mg、500mgおよび1000mgが、例えばパーキンソン病、精神分裂病、うつ病、季節的情動障害および気分変調を含む気分障害;一般的不安障害およびパニック障害を含む不安、その他の運動障害といった疾患に対して有効である。一般には、ヒトに投与する場合、1日当り0.1mg/個体ないし約1,000mg/個体、好ましくは1日当り1mg/個体ないし約100mg/個体の量を投与することができる。
【0026】
【実施例】
以下に実施例および試験例を用いて本発明を詳細に説明するが、本発明は何らこれらに限定されるものではない。
実施例1
(5R)−5−[メチル(2−フェノキシエチル)アミノ]−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン
【化16】
窒素雰囲気下、室温で(5R)−5−(メチルアミノ)−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン(100mg,0.49mmol)をジメチルスルホキシド(1mL)に溶解し、(2−クロロエトキシ)ベンゼン(158mg, 0.54mmol)を加え、70〜80℃で9時間攪拌した。室温にしたのち、5%炭酸カリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を減圧濃縮して得られた残留油状物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(クロロホルム/メタノール=95:5)と(酢酸エチル/ヘキサン=1:1〜メタノール/クロロホルム=0:1〜5:95)で2回溶出することにより精製し、(5R)−5−[メチル(2−フェノキシエチル)アミノ]−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン(黄色油状物、37mg、23%)を得た。
1H−NMR(CDCl3) 2.55(3H,s), 2.92−3.12(4H,m), 3.27−3.36(1H,m), 3.58(1H,dd,J=10.3, 12.0Hz), 4.08(2H,t,J=5.9Hz), 4.26(1H,ddd,J=1.2, 4.4, 12.0Hz), 6.86−7.00(6H,m), 7.24−7.32(2H,m), 8.42(1H,s)
【0027】
実施例1と同様の方法を用いて、実施例2〜16の化合物を製造した。
実施例2
(5R)−5−[[2−(ベンジルオキシ)エチル](メチル)アミノ]−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン
1H−NMR(DMSO−d6) 2.90(3H,s), 3.20(2H,br.s),3.40−3.60(2H,m), 3.70−3.90(3H,m), 4.01(1H,br.s), 4.28(1H,d, J=9.2Hz), 4.54(2H,s), 6.86(2H,d, J=7.7Hz),6.94(1H,t,J=7.6Hz), 7.25−7.35(5H,m), 9.98(1H,br.s), 10.83(1H,s)
実施例3
(5R)−5−[メチル(3−フェノキシプロピル)アミノ]−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン
1H−NMR(CDCl3) 1.96(2H,quint., J=6.5Hz), 2.44(3H,s), 2.72−2.87(2H,m), 2.94(2H,d, J=7.5Hz), 3.17−3.27(1H,m), 3.56(1H,dd, J=10.3Hz), 3.98−4.08(2H,m), 4.19(1H,dd, J=4.3, 12.0Hz), 6.81−6.98(6H,m), 7.22−7.32(2H,m), 8.18(1H,s)
【0028】
実施例4
(5R)−5−[(2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキサン−2−イルメチル)(メチル)アミノ]−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン
1H−NMR(DMSO−d6) 2.33(3H,s), 2.66(1H,dd, J=7.1, 15.7Hz), 2.98(1H,d, J=16.0Hz), 3.06(1H,quint., J=3.3Hz), 3.49(1H,dd, J=2.9, 6.9Hz), 3.87(1H,d, J=12.1Hz), 4.01(1H,dd, J=6.6, 13.9Hz), 4.09(2H,d, J=5.7Hz), 4.33(1H,d, J=11.7Hz), 4.52(1H,d, J=4.4Hz), 6.75−6.98(7H,m)
実施例5
(5R)−5−[[2−(2−メトキシフェノキシ)エチル](メチル)アミノ]−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン
1H−NMR(DMSO−d6) 2.32(3H,s), 2.65(1H,dd, J=6.8, 15.8Hz), 2.98(1H,dd, J=3.9, 16.1Hz), 3.04(1H,quint., J=3.4Hz), 3.47(1H,dd, J=7.0, 12.5Hz), 3.68(3H,s), 3.86(1H,dd, J=3.7, 12.1Hz), 4.17(4H,s), 6.80−6.95(7H,m), 7.13(1H,d, J=7.9Hz)
【0029】
実施例6
(5R)−5−[[3−(3−フルオロフェニル)プロピル](メチル)アミノ]−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン
1H−NMR(CDCl3) 1.75−1.90(2H,m), 2.41(3H,s), 2.55−2.70(4H,m), 2.85−3.00(2H,m), 3.15−3.28(1H,m), 3.54(1H,t, J=11.2Hz), 4.19(1H,dd, J=4.2, 12.0Hz), 6.85−6.93(4H,m), 6.94−7.01(2H,m), 7.15−7.30(1H,m), 9.04(1H,s)
実施例7
(5R)−5−[[3−(4−フルオロフェニル)プロピル](メチル)アミノ]−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン
1H−NMR(DMSO−d6) 1.97(2H,br.s), 2.62(2H,t, J=7.7Hz), 2.86(3H,s), 3.10−3.40(4H,m), 3.84(1H,t, J=9.7Hz), 4.03(1H,br.s), 4.22(1H,d, J=9.1Hz), 6.85(2H,d, J=7.5Hz), 6.93(1H,t, J=8.9Hz), 7.12(2H,t, J=8.9Hz), 7.26(2H,dd, J=5.7, 8.5Hz), 10.06(1H,s), 10.83(1H,s)
【0030】
実施例8
(5R)−5−[[3−(4−クロロフェニル)プロピル](メチル)アミノ]−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン
1H−NMR(DMSO−d6) 1.98(2H,br.s), 2.62(2H,t, J=7.9Hz), 2.86(3H,s), 3.10−3.40(4H,m), 3.84(1H,br.s), 4.03(1H,br.s), 4.23(1H,d, J=8.6Hz), 6.85(2H,d, J=7.4Hz), 6.94(1H,t, J=7.6Hz), 7.26(2H,d, J=8.5Hz), 7.36(2H,d, J=8.4Hz), 9.99(1H,s), 10.83(1H,s)
実施例9
(5R)−5−[[3−(3−クロロフェニル)プロピル](メチル)アミノ]−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン
1H−NMR(DMSO−d6) 1.99(2H,br.s), 2.64(2H,t, J=7.7Hz), 2.87(3H,s), 3.10−3.40(4H,m), 3.84(1H,br.s), 4.05(1H,br.s), 4.23(1H,d, J= 8.8Hz), 6.85(2H,d, J=7.5Hz), 6.94(1H,t, J=7.6Hz), 7.19−7.36(4H,m), 9.98(1H,s), 10.83(1H,s)
【0031】
実施例10
(5R)−5−[[3−(3−メトキシフェニル)プロピル](メチル)アミノ]−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン
1H−NMR(DMSO−d6) 1.90−2.10(2H,m), 2.50−2.60(2H,m), 2.86(3H,s), 3.10−3.35(2H,m), 3.80−3.90(1H,m), 4.04(1H,br.s), 4.22(1H,d, J=10.3Hz), 6.70−6.85(3H,m), 6.85(2H,d, J=7.4Hz), 6.94(1H,t, J=7.6Hz), 7.21(1H,t, J=8.0Hz)
実施例11
(5R)−5−(メチル{3−[3−(トリフルオロフェニル)フェニル]プロピル}アミノ)−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン
1H−NMR(DMSO−d6) 2.03(2H,br.s), 2.73(2H,dd, J=7.8Hz), 2.88(3H,s), 3.10−3.40(4H,m), 3.85(1H,br.s), 4.06(1H,br.s), 4.23(1H,d, J=9.8Hz), 6.85(2H,d, J=7.5Hz), 6.94(1H,t, J=7.6Hz), 7.50−7.65(4H,m), 10.01(1H,s), 10.83(1H,s)
【0032】
実施例12
(5R)−5−(メチル{3−[3−(トリフルオロメトキシ)フェニル]プロピル}アミノ)−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン
1H−NMR(DMSO−d6) 2.01(2H,br.s), 2.69(2H,t, J=7.8Hz), 2.87(3H,s), 3.10−3.40(4H,m), 3.75−3.90(1H,m), 4.05(1H,br.s), 4.23(1H,d, J=9.8Hz), 6.85(2H,d,J=7.4Hz), 6.94(1H,t, J=7.6Hz), 7.18−7.30(3H,m), 7.44(1H,t, J=7.9Hz), 9.93(1H,s), 10.83(1H,s)
実施例13
2−(4−{メチル[(5R)−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−5−イル]アミノ}ブチル)ヘキサヒドロ−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン
1H−NMR(CDCl3) 1.27−1.95 (12H,m), 2.39(3H,s), 2.55−2.70(2H,m), 2.80−3.00(4H,m), 3.10−3.30(1H,m), 3.45−3.60(3H,m), 4.17(1H,dd, J=4.3, 12.0Hz), 6.84−7.00(3H,m), 8.20(1H,br.s)
【0033】
実施例14
2−(4−{メチル[(5R)−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−5−イル]アミノ}ブチル)ヘキサヒドロ−1H−4,7−メタノイソインドール−1,3−ジオン
1H−NMR(CDCl3) 1.05−1.75(10H,m), 2.39(3H,s), 2.55−2.75(6H,m), 2.90−2.98(2H,m), 3.15−3.25(1H,m), 3.45−3.60(3H,m), 4.17(1H,dd, J=4.1, 12.4Hz), 6.84−7.00(3H,m), 8.19(1H,br.s)
実施例15
1−(4−{メチル[(5R)−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−5−イル]アミノ}ブチル)ピロリジン−2,5−ジオン
1H−NMR(DMSO−d6) 1.30−1.55(4H,m), 2.27(3H,s), 2.60(4H,s), 2.80−2.90(2H,m), 3.03−3.15(1H,m), 3.31(2H,s), 3.34(2H,t, J=7.9Hz), 3.49(1H,t, J=10.9Hz), 3.82(1H,dd, J=4.3, 11.8Hz), 6.73−6.88(3H,m), 10.59(1H,s)
【0034】
実施例16
2−(4−{メチル[(5R)−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−5−イル]アミノ}ブチル)−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン
1H−NMR(DMSO−d6) 1.35−1.46(2H,m), 1.54−1.65(2H,m), 2.27(3H,s), 2.45−2.60(2H,m), 2.80−2.86(2H,m), 3.03−3.12(1H,m), 3.48(1H,t, J=10.7Hz), 3.57(2H,t, J=6.8Hz), 3.83(1H,dd, J=4.0, 11.6Hz), 6.70−6.86(3H,m), 7.78−7.88(4H,m), 10.59(1H,s)
【0035】
実施例17
(5R)−5−[メチル(3−ピリジン−3−イルプロピル)アミノ]−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン
【化17】
窒素雰囲気下、室温で(5R)−5−(メチルアミノ)−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン(200mg, 0.98mmol)をジメチルホルムアミド(2mL)に溶解し、3−ピリジンプロピオン酸(151mg, 1.00mmol)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(133mg, 0.98mmol)、WSC HCl(189mg, 0.98mmol)を加え、室温で17時間攪拌した。反応溶液を10%炭酸カリウ水溶液に加え、酢酸エチル/トルエン(約3:1)で抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。有機層を減圧濃縮し、得られた残留油状物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(メタノール/クロロホルム=3:97)で溶出することにより精製し、N−メチル−N−[(5R)−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−5−イル]−3−ピリジン−3−イルプロパンアミド(白色粉末、202mg、61%)を得た。
窒素雰囲気下、N−メチル−N−[(5R)−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−5−イル]−3−ピリジン−3−イルプロパンアミド(150mg, 0.45mmol)をテトラヒドロフラン(1mL)に溶解して氷冷し、ボランテトラヒドロフラン錯体(1M, 1.4mL, 1.4mmol)をゆっくり滴下し、室温で16時間攪拌した。氷冷してメタノール(1.5mL)を滴下して室温で15分間攪拌し、減圧濃縮した。メタノール(2mL)を加えて3時間加熱還流し、6N塩酸水溶液(2mL)を加えてさらに2時間加熱還流した。室温にしたのち、10%炭酸カリウム水溶液を加えて酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィ(メタノール/クロロホルム = 2.5:97.5)で精製したところ、(5R)−5−[メチル(3−ピリジン−3−イルプロピル)アミノ]−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン(無色油状物、142mg、99%)が得られた。
1H−NMR(CDCl3) 1.82(2H,quint., J=7.4Hz), 2.41(3H,s), 2.55−2.70(4H,m), 2.85−3.00(2H,m), 3.22(1H,sep., J=5.0Hz),3.55(1H,dd, J=10.5, 11.9Hz), 4.19(1H,dd, J=4.3, 12.0Hz), 6.87(2H,t, J=7.2Hz), 6.97(1H,t, J=7.7Hz), 7.21(1H,dd, J=4.8, 7.7Hz), 7.51(1H,dt, J=1.8Hz), 8.45(1H,dd, J=1.6, 4.8Hz), 8.47(1H,d, J=2.1Hz)
【0036】
実施例17と同様の方法を用いて、実施例18〜23の化合物を製造した。
実施例18
(5R)−5−[メチル(3−ピリジン−2−イルプロピル)アミノ]−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン1H−NMR(CDCl3) 1.95(2H,quint., J=7.3Hz), 2.42(3H,s), 2.66−2.72(2H,m), 2.83(1H,t, J=7.6Hz), 2.90−3.00(2H,m), 3.22(1H,sep., J=5.0Hz), 3.52(1H,dd, J=10.6, 11.8Hz), 4.18(1H,dd, J=4.0, 12.0Hz), 6.83−6.90(2H,m), 6.93−6.98(1H,m), 7.11(1H,dd, J=4.9, 6.9Hz), 7.16(1H,d, J=7.7Hz), 7.59(1H,dt, J=1.8, 7.6Hz), 8.46(1H,s), 8.53(1H,dd, J=0.8, 4.8Hz)
実施例19
(5R)−5−[メチル(3−ピリジン−4−イルプロピル)アミノ]−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン1H−NMR(CDCl3) 1.83(2H,quint., J=7.4Hz), 2.41(3H,s), 2.55−2.70(4H,m), 2.90−3.00(2H,m), 3.22(1H,sep., J=4.9Hz),3.56(1H,t, J=11.2Hz), 4.18(1H,dd, J=4.4, 12.0Hz), 6.84−6.92(2H,m), 6.92−7.00(1H,m), 7.12(2H,d, J=5.1Hz), 8.49(1H,d, J=4.7Hz), 8.62(1H,s)
【0037】
実施例20
(5R)−5−[メチル(3−チエン−2−イルプロピル)アミノ]−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン
1H−NMR(CDCl3) 1.88(2H,quint., J=7.2Hz), 2.42(3H,s), 2.57−2.72(2H,m), 2.88(2H,t, J=7.4Hz), 2.90−3.00(2H,m), 3.22(1H,sep., J=5.0Hz), 3.53(1H,dd, J=10.6, 11.9Hz), 4.19(1H,dd, J=3.8, 12.0Hz), 6.80(1H,dd, J=1.0, 3.4Hz), 6.87(1H,t, J=7.4Hz), 6.92(1H,dd, J=3.4, 5.1Hz), 6.96(1H,t, J=7.7Hz), 7.11(1H,dd, J=1.2, 5.1Hz), 8.60(1H,s)
実施例21
(5R)−5−[[3−(2,5−ジヒドロフラン−2−イル)プロピル](メチル)アミノ]−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン
1H−NMR(CDCl3) 1.50−1.70(4H,m), 2.41(3H,s), 2.60−2.85(2H,m), 2.95−3.05(2H,m), 3.10−3.30(1H,m), 3.53(1H,t, J=11.2Hz), 4.20(1H,dd, J=4.4, 12.3Hz), 4.60−4.65(2H,m), 4.86(1H,br.s), 5.74−5.80(1H,m), 5.87−5.92(1H,m), 6.82−7.00(3H,m), 8.60(1H,s)
【0038】
実施例22
(5R)−5−[[3−(4−アミノフェニル)プロピル](メチル)アミノ]−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン 2塩酸塩
1H−NMR(DMSO−d6) 2.00−2.15(2H,brm), 2.62−2.70(2H,brm), 2.82(3H,s), 3.15−3.35(4H,brm), 3.79−3.87(1H,m), 3.95−4.04(1H,brm), 4.30−4.45(1H,brm), 6.90−6.96(1H,m), 7.30(2H,d), 7.35(2H,d),
10.25(1H,brs), 10.84(1H,s)
実施例23
(5R)−5−[[3−(3−アミノフェニル)プロピル](メチル)アミノ]−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン
1H−NMR(CDCl3) 1.80(2H,quint., J=7.4Hz), 2.41(3H,s), 2.50−2.70(4H,m), 2.85−3.00(2H,m), 3.21(1H,sep., J=5.0Hz),3.53(1H,dd, J=10.5, 11.9Hz), 3.63(2H,s), 4.19(1H,dd, J=3.9, 12.0Hz), 6.52(2H,dd, J=2.0, 10.2Hz), 6.60(1H,d,J=7.6Hz), 6.87(2H,t, J=7.4Hz), 6.96(1H,t, J=7.7Hz), 7.06(1H,t, J=7.6Hz), 8.63(1H,s)
【0039】
実施例24
N−[4−(3−{メチル[(5R)−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−5−イル]アミノ}プロピル)フェニル]アセトアミド
【化18】
(5R)−5−[[3−(4−アミノフェニル)プロピル](メチル)アミノ]−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン(43mg, 0.128mmol)のピリジン溶液(3.0mL)に氷冷下にてアセチルクロリド(10μl, 0.141mmol)を加え、同温にて1時間撹拌した。ついで、氷冷下にてアセチルクロリド(5.0μl, 0.075mmol)を追加し、同温にて更に1時間撹拌した。反応終了後、酢酸エチルにて希釈し、水洗した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(SiO2; 10g,クロロホルム/メタノール=100/1, 80/1, 50/1, 30/1, 10/1)にて精製し、N−[4−(3−{メチル[(5R)−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−5−イル]アミノ}プロピル)フェニル]アセトアミド(42mg,y=88%)を白色アモルファスとして得た。
1H−NMR(CDCl3) 1.79(2H,quint), 2.17(3H,s), 2.98(3H,s), 2.55−2.65(4H,m), 2.82−2.94(2H,m), 3.13−3.24(1H,m), 3.52(1H,dd), 4.15(1H,dd), 6.84−6.89(2H,m), 6.96(1H,t), 7.11−7.18(3H,m), 7.39(2H,d), 8.40(1H,s)
【0040】
実施例24と同様の方法を用いて、実施例22の化合物から実施例25、実施例23の化合物から実施例26〜28の化合物を製造した。
実施例25
メチル 4−(3−{メチル[(5R)−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−5−イル]アミノ}プロピル)フェニルカルバメート
1H−NMR(CDCl3) 1.79(2H,quint), 2.41(3H,s), 2.55−2.65(4H,m), 2.90−2.94(2H,m), 3.16−3.27(1H,m), 3.49−3.57(1H,m), 3.76(3H,s), 4.17(1H,dd), 6.63(1H,s), 6.86(1H,d), 6.89(1H,d), 6.96(1H,t), 7.12(2H,d), 7.28(2H,d), 8.98(1H,s)
実施例26
N−[3−(3−{メチル[(5R)−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−5−イル]アミノ}プロピル)フェニル]アセトアミド
1H−NMR(CDCl3) 1.81(2H,quint., J=7.2Hz), 2.18(3H,s), 2.39(3H,s), 2.50−2.65(4H,m), 2.83−3.00(2H,m), 3.18(1H, sep., J=4.8Hz), 3.52(1H,dd, J=10.1, 12.0Hz), 4.13(1H,dd, J=4.1, 12.1Hz), 6.87(2H,dd, J=4.3, 7.7Hz), 6.90−7.00(2H,m), 7.23(2H,t, J=7.8Hz), 7.30(1H,s), 7.40(1H,d, J=8.0Hz), 7.50(1H,s),
8.43(1H,s)
【0041】
実施例27
メチル 3−(3−{メチル[(5R)−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−5−イル]アミノ}プロピル)フェニルカルバメート
1H−NMR(CDCl3) 1.81(2H,quint., J=7.3Hz), 2.40(3H,s), 2.52−2.67(4H,m), 2.85−3.00(2H,m), 3.19(1H,sep., J=4.9Hz),3.53(1H, dd, J=10.2, 12.0Hz), 3.76(3H,s), 4.16(1H,dd, J=4.0, 12.0Hz), 6.73(1H,s), 6.85−6.92(3H,m), 6.96(1H,t, J=7.7Hz), 7.18−7.28(3H,m), 8.43(1H,s)
実施例28
2,2−ジメチル−N−[3−(3−{メチル[(5R)−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−5−イル]アミノ}プロピル)フェニル]プロパンアミド
1H−NMR(CDCl3) 1.31(9H,s), 1.82(2H,quint., J=7.4Hz), 2.40(3H,s), 2.52−2.68(4H,m), 2.85−3.00(2H,m), 3.20(1H,sep., J=5.0Hz), 3.53(1H,dd, J=10.4, 12.0Hz), 4.16(1H, dd, J=3.7, 12.0Hz), 6.87(2H, dd, J=2.6, 7.8Hz), 6.92−7.00(2H,m), 7.23(2H,t, J=7.8Hz), 7.28−7.36(2H,m), 7.44(1H,s), 8.40(1H,s)
【0042】
実施例29
N−メチル−2−(3−{メチル[(5R)−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−5−イル]アミノ}プロピル)ベンズアミド
【化19】
(5R)−5−(メチルアミノ)−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン(35mg, 0.172mmol)のメタノール溶液(3.0mL)に酢酸(0.5mL)、N−メチル−2−(3−オキソプロピル)ベンズアミド(40mg, 0.209mmol)、シアノ水素化ほう素ナトリウム(54mg, 0.860mmol)を加え、室温にて0.5時間攪拌した。反応終了後、10%炭酸カリウム水溶液中へ注加し、酢酸エチルにて抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(SiO2;15g,n−ヘキサン/酢酸エチル/メタノール=10/10/1→クロロホルム/メタノール=80/1, 50/1, 20/1, 10/1)にて精製し、N−メチル−2−(3−{メチル[(5R)−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−5−イル]アミノ}プロピル)ベンズアミド(60mg,y=92%)をアモルファスとして得た。
1H−NMR(CDCl3) 1.87(2H,quint), 2.41(3H,s), 2.58−2.66(2H,m), 2.81−2.88(4H,m), 2.97(3H,d), 3.10−3.20(1H,m), 3.45(1H,dd), 4.09(1H,dd), 6.49−6.55(1H,m), 6.81−6.88(2H,m), 6.95(1H,t), 7.18−7.39(4H,m), 8.77(1H,s)
【0043】
実施例29と同様の方法を用いて、実施例30、31の化合物を製造した。
実施例30
N−メチル−3−(3−{メチル[(5R)−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−5−イル]アミノ}プロピル)ベンズアミド
1H−NMR(CDCl3) 1.84(2H,quint), 2.41(3H,s), 2.57−2.64(2H,m), 2.69(2H,t), 2.83−2.93(1H,m), 3.00(3H,m), 3.13−3.22(1H,m), 3.47−3.55(1H,m), 3.72(1H,q), 4.08−4.17(1H,m), 6.30−6.40(1H,brm), 6.84−6.99(3H,m), 7.29−7.36(2H,m), 7.56(1H,d), 7.64(1H,s), 8.69(1H,brs)
実施例31
N−メチル−4−(3−{メチル[(5R)−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−5−イル]アミノ}プロピル)ベンズアミド
1H−NMR(CDCl3) 1.78−1.88(2H,m), 2.40(3H,s), 2.57−2.63(2H,m), 2.70(2H,t), 2.83−2.93(2H,m), 2.99−3.03(1H,m), 3.01(3H,d), 3.12−3.22(1H,m), 3.47(1H,dd), 4.10(1H,dd), 6.20−6.25(1H,m), 6.84−6.92(2H,m), 6.96(1H,t), 7.23(2H,d), 7.67(2H,d), 8.48(1H,s)
【0044】
実施例32
(5R)−5−[メチル(3−ピペリジン−2−イルプロピル)アミノ]−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン2トリフルオロ酢酸塩
【化20】
窒素雰囲気下、室温で(5R)−5−(メチルアミノ)−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン(300mg,1.48mmol)をジメチルスルホキシド(2.5mL)に溶解し、tert−ブチル2−(3−{[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキソ}プロピル)ピペリジン−1−カルボキシレート(587mg, 1.48mmol)を加え、70〜80℃で8時間攪拌した。反応溶液に飽和重曹水に加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和重曹水で洗浄した。有機層を減圧濃縮し、得られた残留油状物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(メタノール/酢酸エチル=3:97→4:96)で溶出することにより精製し、tert−ブチル 2−(3−{メチル[(5R)−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−5−イル]アミノ}プロピル)ピペリジン−1−カルボキシレート(薄黄色粉末、127mg、20%)を得た。
窒素雰囲気下、室温でtert−ブチル 2−(3−{メチル[(5R)−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−5−イル]アミノ}プロピル)ピペリジン−1−カルボキシレート(120mg, 0.28mmol)をトリフルオロ酢酸(1mL)に溶解し、室温で2時間攪拌した。溶媒を減圧濃縮すると(5R)−5−[メチル(3−ピペリジン−2−イルプロピル)アミノ]−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン(黄色油状物,221mg,定量的)を得た。
1H−NMR(DMSO−d6) 1.20−1.95(10H,m), 2.86(4H,s), 3.02(1H,s), 3.10−3.35(5H,m), 3.70−4.30(3H, m), 6.87(1H,t, J=7.6Hz), 6.95(1H,t, J=7.7Hz), 8.24(1H,s), 8.52(1H,s), 9.94(1H,s), 10.85(1H,s)
【0045】
実施例32と同様の方法を用いて、実施例33〜35の化合物を製造した。
実施例33
(5R)−5−[メチル(3−ピペリジン−4−イルプロピル)アミノ]−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン2トリフルオロ酢酸塩
1H−NMR(DMSO−d6) 1.15−1.30(4H,m), 1.51(1H,s), 1.67(2H,s), 1.79(2H,d, J=12.7Hz), 2.75−2.90(5H,m), 3.10−3.35(5H,m), 3.84(1H,q, J=9.9Hz), 4.03(1H,s), 4.24(1H,t, J=9.7Hz), 6.88(2H,d, J=5.8Hz), 6.94(1H,t, J=7.6Hz), 8.25(1H,d, J=9.7Hz), 8.53(1H,d, J=6.9Hz), 10.00(1H,s), 10.84(1H,s)
実施例34
(5R)−5−[メチル(3−ピペリジン−3−イルプロピル)アミノ]−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン2トリフルオロ酢酸塩
1H−NMR(DMSO−d6) 1.00−1.29(3H,brm), 1.50−1.82(6H,brm), 2.70−2.78(1H,m), 2.86(3H,brs), 3.13−3.28(6H,brm), 3.78−3.90(1H,brm), 3.98−4.07(1H,brm), 4.20−4.30(1H,brm), 6.84−6.89(2H,m), 6.94(1H,t), 8.30−8.42(1H,brm), 8.60−8.68(1H,brm), 10.00(1H,brs), 10.84(1H,s)
実施例35
(5R)−5−[メチル(2−ピペリジン−4−イルエチル)アミノ]−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン2塩酸塩
【0046】
実施例36
(5R)−5−[[3−(1−アセチルピペリジン−3−イル)プロピル](メチル)アミノ]−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン
【化21】
実施例34の化合物(50mg, 0.125mmol)の1,4−ジオキサン溶液(1.0ml)に1N水酸化ナトリウム溶液(1.0ml)、無水酢酸(14μl, 0.149mmol)を加え、室温にて1.5時間撹拌した。さらに反応系に無水酢酸(12μl, 0.125mmol)を追加し、室温にて3.5時間撹拌した。反応終了後、クロロホルムにて希釈し、水洗した。水層よりクロロホルムにて再抽出し、有機層をあわせて硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(SiO2;5g,クロロホルム/メタノール=50/1, 30/1, 10/1)にて精製し、(5R)−5−[[3−(1−アセチルピペリジン−3−イル)プロピル](メチル)アミノ]−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン(24mg,y=52%)を白色アモルファスとして得た。
1H−NMR(CDCl3) 1.10−1.32(3H,m), 1.40−1.56(4H,m), 1.85−1.93(1H,m), 2.08(3H,s), 2.39and2.41(total 3H,each s), 2.54−2.63(2H,m), 2.67(1H,dd), 2.90−3.05(2H,brm), 3.16−3.24(1H,m), 3.55(1H,ddd), 3.66−3.74(1H,brm), 4.14−4.22(1H,m), 4.39−4.50(1H,m), 6.86−6.91(2H,m), 6.94−7.00(1H,m), 8.55−8.65(1H,brm)
【0047】
実施例36と同様の方法を用いて、実施例34の化合物から実施例37,38を、実施例35の化合物から実施例39,40を、実施例32の化合物から実施例41〜43を、実施例33の化合物から実施例44〜47を製造した。
実施例37
メチル 3−(3−{メチル[(5R)−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−5−イル]アミノ}プロピル)ピペリジン−1−カルボキシレート
1H−NMR(CDCl3) 1.10−1.27(3H,m), 1.40−1.70(5H,m), 1.80−1.86(1H,m), 2.40(3H,s), 2.50−2.63(3H,m), 2.77(1H,ddd), 2.91−2.97(2H,m), 3.17−3.24(1H,m), 3.54(1H,t), 3.68(3H,s), 3.90−4.10(2H,brm), 4.18(1H,dd), 6.86−6.90(1H,m), 6.94−7.00(1H,m), 8.52(1H,s)
実施例38
(5R)−5−[{3−[1−(2,2−ジメチルプロパノイル)ピペリジン−3−イル]プロピル}(メチル)アミノ]−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン
1H−NMR(CDCl3) 1.06−1.72(8H,m), 1.28(9H,s), 1.86−1.91(1H,m), 2.35−2.43(1H,m), 2.40(3H,s), 2.52−2.61(2H,m), 2.72−2.81(1H,brm), 2.91−3.00(2H,m), 3.16−3.24(1H,m), 3.54(1H,t), 4.18(1H,dd), 4.32(2H,brd), 6.86−7.00(3H,m), 8.43(1H,s)
実施例39
(5R)−5−[[2−(1−アセチルピペリジン−4−イル)エチル](メチル)アミノ]−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン
【0048】
実施例40
メチル 4−(2−{メチル[(5R)−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−5−イル]アミノ}エチル)ピペリジン−1−カルボキシレート
実施例41
(5R)−5−[[3−(1−アセチルピペリジン−2−イル)プロピル](メチル)アミノ]−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン
1H−NMR(CDCl3) 1.30−1.85(10H,m), 2.08(3H,s), 2.38(3H,s), 2.50−2.70(2.4H,m), 2.87−3.00(2H,m), 3.10(0.6H,dt, J=2.4, 13.4Hz), 3.15−3.25(1H,m), 3.50−3.62(1.6H,m), 3.84(0.4H,br.s), 4.17(1H,dd, J=3.6, 11.9Hz), 4.54(0.4H,dd,J=3.8, 13.1Hz), 4.75−4.85(0.6H,br.s), 6.96(1H,dd, J=4.1, 7.6Hz), 6.85−6.92(2H,m), 9.00−9.10(1H,m)
実施例42
メチル 2−(3−{メチル[(5R)−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−5−イル]アミノ}プロピル)ピペリジン−1−カルボキシレート
1H−NMR(CDCl3) 1.20−1.90(11H,m), 2.35−2.50(3H,m), 2.61(2H,s), 2.75−3.05(3H,m), 3.10−3.25(1H,m), 3.45−3.60(1H,m), 3.67(2H,s), 3.90−4.30(3H,m), 6.88(2H,d, J=7.7Hz), 6.97(1H,t, J=7.7Hz), 8.42(1H,s)
【0049】
実施例43
(5R)−5−[{3−[1−(2,2−ジメチルプロパノイル)ピペリジン−2−イル]プロピル}(メチル)アミノ]−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン
実施例44
(5R)−5−(メチル{3−[1−(メチルスルホニル)ピペリジン−4−イル]プロピル}アミノ)−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン
1H−NMR(CDCl3) 1.20−1.40(5H,m), 1.50(2H,t, J=7.5Hz), 1.79(2H,d, J=10.1Hz), 2.40(3H,s), 2.50−2.65(3H,m), 2.77(3H,s), 2.90−3.00(2H,m), 3.17−3.23(1H,m), 3.45−3.56(1H,m), 3.78(2H,d, J=12.1 Hz), 4.17(1H,dd, J=11.7Hz), 6.87(2H,t, J=6.6 Hz), 6.97(1H,t, J=7.7Hz), 7.82(1H,s)
実施例45
(5R)−5−[[3−(1−アセチルピペリジン−4−イル)プロピル](メチル)アミノ]−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン2トリフルオロ酢酸塩
1H−NMR(CDCl3) 1.00−1.15(2H,m), 1.20−1.35(2H,m), 1.52(1H,s), 1.60−1.90(4H,m), 2.11(3H,s), 2.53(1H,t, J=12.8Hz), 2.86(3H,s), 2.90−3.45(5H,m), 3.80(1H,d, J=13.4Hz), 4.00(2H,s), 4.50(1H,s), 4.59(1H,d, J=13.1Hz), 6.95(2H,t, J=7.0Hz), 7.05(1H,t, J=7.7Hz)
【0050】
実施例46
メチル 4−(3−{メチル[(5R)−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−5−イル]アミノ}プロピル)ピペリジン−1−カルボキシレート
1H−NMR(CDCl3) 1.00−1.90(11H,m), 2.41(3H,s), 2.50−2.83(4H,m), 2.85−3.00(2H,m), 3.21(1H,sep., J=4.9Hz), 3.48−3.60(1H,m), 3.68(3H,s), 4.20(1H,dd, J=4.2, 12.0Hz), 6.89(2H,dd, J=7.4, 16.4Hz), 6.97(1H,t, J=7.6Hz), 9.54(1H,s)
実施例47
(5R)−5−[{3−[1−(2,2−ジメチルプロパノイル)ピペリジン−4−イル]プロピル}(メチル)アミノ]−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン
1H−NMR(CDCl3) 1.10(2H,ddd, J=3.4, 12.4, 25.2Hz), 1.15−1.35(12H,m), 1.45−1.55(3H,m), 1.72(2H,d, J=12.7Hz), 2.41(3H,s), 2.50−2.65(2H,m), 2.74(2H,t, J=12.4Hz), 2.80−3.00(2H,m), 3.21(1H,sep., J=5.0Hz), 3.54(1H,t, J=11.2Hz), 4.19(1H,dd, J=4.2, 12.0Hz), 4.40(2H, d, J=12.3Hz), 6.88(2H,t, J=7.6Hz), 6.97(1H,t, J=7.7Hz)
【0051】
実施例48
N−メチル−3−(3−{メチル[(5R)−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−5−イル]アミノ}プロピル)ピペリジン−1−カルボキシアミド
【化22】
実施例34の化合物(25mg, 0.063mmol)のジクロロメタン溶液(2.0ml)にトリエチルアミン(44μL, 0.314mmol)を加え、氷冷下トリフォスゲン(7.5mg, 0.025mmol)を加え、0.5時間攪拌した。次いで、メチルアミン塩酸塩(6.4mg, 0.094mmol)を加え、室温にて14時間、40℃にて6時間反応した。さらに、トリエチルアミン(26μL, 0.19mmol)、メチルアミン塩酸塩(6.4mg, 0.094mmol)を追加し、室温にて17時間反応した。反応終了後、飽和重曹水中へ注加し、クロロホルムにて抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(SiO2;5g, クロロホルム/メタノール=100/1, 80/1, 50/1, 30/1, 15/1, 10/1)にて精製し、N−メチル−3−(3−{メチル[(5R)−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−5−イル]アミノ}プロピル)ピペリジン−1−カルボキシアミド(21mg,y=87%)をアモルファスとして得た。
1H−NMR(CDCl3) 1.00−1.18(1H,m), 1.21−1.27(2H,m), 1.43−1.55(4H,m), 1.81−1.87(1H,m), 2.35−2.52(1H,m), 2.47(3H,s), 2.50−2.63(2H,m), 2.77−2.85(1H,m),2.80(3H,d), 2.92−3.00(2H,m), 3.17−3.23(1H,m), 3.51−3.61(1H,m), 3.77−3.87(2H,m), 4.16(1H,dt), 4.40−4.50(1H,m), 6.85−7.01(3H,m), 8.69(1H,s)
【0052】
実施例48と同様の方法を用いて、実施例33の化合物から実施例49の化合物を、実施例32の化合物から実施例50の化合物を製造した。
実施例49
N−メチル−4−(3−{メチル[(5R)−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−5−イル]アミノ}プロピル)ピペリジン−1−カルボキシアミド
1H−NMR(CDCl3) 0.75−0.90(1H,m), 1.05−1.30(4H,m), 1.32−1.72(4H,m), 2.40(3H,s), 2.48−2.65(2H,m), 2.73(2H,t, J=11.8Hz), 2.80, 2.81(3H,s), 2.85−3.00(2H,m), 3.15−3.25(1H,m), 3.54(1H,t, J=11.2Hz), 3.91(1H,d, J=13.1Hz), 4.18(1H, dd, J=4.1, 12.0Hz), 4.40(1H,d, J=4.5Hz), 6.88(2H, dd, J=2.9, 7.6Hz), 6.97(1H,t, J=7.7Hz), 8.47(1H,s)
実施例50
N−メチル−2−(3−{メチル[(5R)−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−5−イル]アミノ}プロピル)ピペリジン−1−カルボキシアミド
【0053】
実施例51
3−(3−{メチル[(5R)−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−5−イル]アミノ}プロピル)−N−フェニルピペリジン−1−カルボキシアミド
【化23】
実施例34の化合物(27mg, 0.067mmol)のジクロロメタン溶液(2.0ml)にトリエチルアミン(37μL, 0.266mmol)、フェニルイソシアネート(7.6μL, 0.070mmol)を加え、室温にて1時間攪拌した。反応終了後、飽和重曹水中へ注加し、クロロホルムにて抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(SiO2;5g,クロロホルム/メタノール=100/1, 80/1, 50/1, 30/1, 20/1)にて精製し、3−(3−{メチル[(5R)−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−5−イル]アミノ}プロピル)−N−フェニルピペリジン−1−カルボキシアミド(26mg,y=88%)をアモルファスとして得た。
1H−NMR(CDCl3) 1.07−1.35(3H,m), 1.46−1.77(5H,s), 1.85−1.94(1H,m), 2.38and2.39(total 3H,s), 2.50−2.64(3H,m), 2.84−3.00(3H,m), 3.13−3.23(1H,m), 3.51−3.62(1H,m), 3.90−4.03(1H,m), 4.10−4.18(1H,m), 6.45and6.51(total 1H,s),6.85−7.03(4H,m), 7.23−7.30(2H,m), 7.34−7.39(2H,m), 8.47(1H,s)
【0054】
実施例51と同様の方法を用いて、実施例33の化合物から実施例52の化合物、実施例32の化合物から実施例53の化合物を製造した。
実施例52
2−(3−{メチル[(5R)−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−5−イル]アミノ}プロピル)−N−フェニルピペリジン−1−カルボキシアミド
1H−NMR(CDCl3) 1.13−1.35(5H,m), 1.40−1.60(2H,m), 1.76(2H,d, J=10.9Hz), 2.41(3H,s), 2.50−2.65(2H,m), 2.80−3.00(4H,m), 3.15−3.25(1H,m), 3.55(1H,dd,J=10.4, 11.9Hz), 4.06(2H,d, J=13.2Hz), 4.18(1H,dd, J=4.2, 12.0Hz), 6.36(1H,s), 6.88(2H,d, J=7.8Hz), 6.94−7.05(2H,m), 7.25−7.38(4H,m), 8.38(1H,s)
実施例53
2−(3−{メチル[(5R)−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−5−イル]アミノ}プロピル)−N−フェニルピペリジン−1−カルボキシアミド
【0055】
上記の実施例と同様にして、以下に示す化合物を製造することができる。
(5R)−5−{メチル[2−(1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−5−イル)エチル]アミノ}−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン
メチル 5−(2−{メチル[(5R)−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−5−イル]アミノ}エチル)−3,4−ジヒドロキノリン −1(2H)−カルボキシレート
(5R)−5−[[2−(1−アセチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−5−イル)エチル](メチル)アミノ]−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン
(5R)−5−(メチル{2−[1−(メチルスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−5−イル]エチル}アミノ)−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン
(5R)−5−{メチル[2−(1−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−5−イル)エチル]アミノ}−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン
(5R)−5−{メチル[3−(4−メチルシクロヘキシル)プロピル]アミノ}−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン
(5R)−5−{メチル[3−(3−メチルシクロペンチル)プロピル]アミノ}−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン
【0056】
(5R)−5−[[3−(シクロヘキシルオキシ)プロピル](メチル)アミノ]−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン
(5R)−5−[[3−(シクロペンチルオキシ)プロピル](メチル)アミノ]−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン
(5R)−5−[[2−(シクロヘキシルメトキシ)エチル](メチル)アミノ]−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン
(5R)−5−[[2−(シクロペンチルメトキシ)エチル](メチル)アミノ]−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン
(5R)−5−[[2−(1−アセチルピペリジン−3−イル)エチル](メチル)アミノ]−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン
メチル 3−(2−{メチル[(5R)−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−5−イル]アミノ}エチル)ピペリジン−1−カルボキシレート
【0057】
(5R)−5−[{2−[1−(2,2−ジメチルプロパノイル)ピペリジン−3−イル]エチル}(メチル)アミノ]−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン
7−クロロ−5−[{3−[1−(2,2−ジメチルプロパノイル)ピペリジン−2−イル]プロピル}(メチル)アミノ]−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン
8−アミノ−5−[{3−[1−(2,2−ジメチルプロパノイル)ピペリジン−2−イル]プロピル}(メチル)アミノ]−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン
9−アミノ−5−[{3−[1−(2,2−ジメチルプロパノイル)ピペリジン−2−イル]プロピル}(メチル)アミノ]−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン
N−{5−[{3−[1−(2,2−ジメチルプロパノイル)ピペリジン−2−イル]プロピル}(メチル)アミノ]−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−8−イル}アセトアミド5−[{3−[1−(2,2−ジメチルプロパノイル)ピペリジン−2−イル]プロピル}(メチル)アミノ]−8−メトキシ−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン
2−{4−[(2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−5−イル)アミノ] ブチル}ヘキサヒドロ−1H−4,7−メタノイソインドール−1,3−ジオン
(5R)−2−{4−[(2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−5−イル)アミノ]ブチル}ヘキサヒドロ−1H−4,7−メタノイソインドール−1,3−ジオン
【0058】
試験例1: [ 3 H]quinpirole binding を用いたスクリーニング試験
1−1線条体膜標品の調製
膜標品はLevantら方法(J. Pharmacol. Exp. Ther., 262, 929−935 (1992))に従って調製した。すなわち、雄性ラットを断頭し、全脳を速やかに摘出し、氷冷下で線条体を分取した。これに湿重量に対して20倍量の緩衝液(50 mM Tris−HCl, 5 mM KCl, 2 mM MgCl2, 2 mM CaCl2, pH 7.4)を加え、氷冷中でTeflon−glass homogenizerを用いてホモジナイズした。これを4℃にて48,000 × gで15分間遠心分離し、得られた沈渣を氷冷緩衝液(50 mM Tris−HCl, 5 mM KCl, 2 mM MgCl2, 2 mM CaCl2, pH 7.4)にヒスコトロンを用いて分散し、再度4℃にて48,000 × gで15分間遠心分離した。こうして得られた膜標品は、上記の緩衝液に懸濁した後、−80℃で凍結保存した。
1−2受容体結合実験
[3H]quinpirole結合の測定はLevantらの方法に準じて行った。すなわち、5 mMKCl、2 mM MgCl2および2 mM CaCl2を含む50 mM Tris−HCl(pH 7.4)緩衝液で希釈した[3H]quinpirole(最終濃度2 nM) 50 μl、線条体膜標品447.5 μlおよびジメチルスルホキシドに溶解した被験薬溶液2.5 μlを加え全量を500 μlとした。この液を23℃で5時間反応させた後、ガラス繊維濾紙上に速やかに低圧吸引ろ過した。ガラス繊維濾紙は同緩衝液5 mlで3回洗浄した後、ACS−II(Amersham社)4ml入りのガラスバイアルに移し、濾紙上に残存する放射活性を液体シンチレーションカウンターを用いて測定した。
[3H]quinpiroleの非特異的結合は10μM (+)−butaclamol存在下での結合量とした。
次式により結合阻害率を算出した:
結合阻害率(%)=100−100×{[被験物質存在下での[3H]quinpirole結合量]−[10 μM (+)−butaclamol存在下での[3H]quinpirole 結合量]}/{[被験物質非存在下での[3H]quinpriole結合量]−[10 μM (+)−butaclamol存在下での[3H]quinpriole 結合量]}
【0059】
試験例2: [ 3 H]8−OH−DPAT binding 試験
2−1試験方法
Hall M.D.らの方法(J. Neurochem., 44, 1685−1696(1985))に準じて行った。雄性ラットを断頭し、全脳を速やかに摘出し、氷冷下で海馬を分取した。湿重量に対して40倍量の50 mM Tris−HCl(pH 7.4)を加え、氷浴中でTeflon−glass homogenizerを用いてホモジナイズ(3 min, 1 stroke/ min)し、その後40,000×gで10分間遠心分離(4℃)した。得られた沈渣を氷冷緩衝液(50 mM Tris−HCl (pH 7.4))にヒスコトロンTMを用いて分散し、40,000×g で10分間遠心分離(4℃)した。さらに、再懸濁し、洗浄操作を1回繰り返した。得られた沈渣を氷冷緩衝液(50 mM Tris−HCl (pH 7.4))にヒスコトロンTMを用いて分散し、37℃で1時間インキュベートし、その後 40,000×g で10分間遠心分離(4℃)した。さらに、再懸濁し、洗浄操作を1回繰り返した。得られた膜標品は、上記の緩衝液に懸濁した後−80 ℃で凍結保存した。
50 mM Tris−HCl (pH 7.4)、4 mM CaCl2 を含む緩衝液中に、[3H] 8−OH−DPAT (最終濃度 0.2 nM)を50 μl、被験薬溶液を2.5 μl、海馬膜標品を447.5 μlを加え、全量500 μlの反応液を用いて測定した。反応液を室温で20分間反応させた後、ガラス繊維濾紙上に速やかに低圧吸引濾過した。ガラス繊維濾紙は、緩衝液5 mlで3回洗浄した後、ACS−II (Amersham社)4ml入りのガラスバイアルに添加し、濾紙上に残存した受容体結合放射活性を液体シンチレーションカウンターで測定した。非特異的結合は1μM 8−OH−DPAT存在下での結合量とした。
次式により結合阻害率を算出した:
結合阻害率(%)=100−100×{[被験物質存在下での[3H]8−OH−DPAT結合量]−[1μM 8−OH−DPAT存在下での[3H]8−OH−DPAT結合量]]/{[被験物質非存在下での[3H]8−OH−DPAT結合量]−[1μM 8−OH−DPAT存在下での[3H]8−OH−DPAT結合量]}
【0060】
試験例3:5− HT 1A 受容体および D 2 受容体作動試験
3−1使用細胞および膜標品の調製
実験にはヒト5−HT1A受容体発現CHO細胞(human 5−HT1A/CHO)もしくはヒトdopamine D2L受容体発現CHO細胞(human D2L/CHO)を用いた。細胞は5% CO2インキュベーター中で、10% FCS、500 μg/ml Geneticinおよび100 U/ml penicillin−100 μg/ml streptmoycinを含むF12(すべてギブコ)にて培養し、膜標品は後記のA.Newmanらの方法にしたがって調製した。すなわち、緩衝液A(20mM HEPES、5mM MgSO4)にて剥離・採取した細胞を、Teflon−glass homogenizerでホモジナイズした後、遠心操作(50,000×g、30min、4℃)を行なった。沈渣は適量の緩衝液Aに再懸濁し、使用まで−80℃で保存した。膜標品中のタンパク質量は、標準物質にAlbumin Bovine(SIGMA)を用いて、Dye Reagent Concentrate(BIO−RAD)により定量した。
3−2実験方法
ヒト5−HT1A受容体およびヒトD2受容体に対する[35S]GTPγS結合の測定は、上記の膜標品を用い、A. Newmanらの方法(Eur. J. Pharmacol., 307, 107−111(1996))に準じて行なった。すなわち、10−5Mの各被験物質を含む緩衝液B(20mM HEPES、100 mM NaCl、10 mM MgSO4、1 μM GDP、0.1 mM DTT)中に、0.05 nMの[35S]GTPγS(デュポンNEN)および一定量(約50 μg/tube)の膜標品を加え、全量1 mlの反応液を22ないし30 ℃で20分間インキュベートした。反応終了後、反応液を氷冷した5mlの緩衝液Bで希釈し、ガラス繊維ろ紙(Whatman、GF/B)を用いて速やかに吸引ろ過することにより反応を終了させた。同緩衝液で2回洗浄したガラス繊維ろ紙をバイアルに入れ、4mlのACS−IIを添加した。ろ紙上の[35S]GTPγSの放射活性を液体シンチレーションカウンターで測定した。10 μMのGTPγS(Sigma)存在下で得られた非特異的結合から[35S]GTPγSの特異的結合を求めた。各被験物質の5−HT1A受容体およびD2受容体作動活性は、それぞれ10 μMの5−HTおよびdopamineによる[35S]GTPγS結合増加を100%としたときの増加率で表わした。
実施例で得られた化合物について、上記の試験例1、試験例2および試験例3の試験を行なった。その結果は表1に示すとおりである。
【0061】
【表1】
【0062】
【発明の効果】
上の試験結果に示される通り、本発明化合物はドーパミンD2受容体とセロトニン5−HT1A受容体の両受容体に対して、高い結合親和性と強いアゴニスト作用を有することが判明した。従って、本発明により新たなパーキンソン病治療剤の提供が可能となった。
【発明の属する技術分野】
本発明は新規なイミダゾキノリノン誘導体に関する。これらの新規なイミダゾキノリノン誘導体はパーキンソン病治療剤として有用である。
【0002】
【従来の技術・発明が解決しようとする課題】
パーキンソン病は脳内の神経伝達物質ドーパミンが欠乏することによって引き起こされる運動障害である。
これまでパーキンソン病の治療はドーパミン前駆体L−DOPAによる補充療法が中心であったが、L−DOPAの長期服用により作用時間の短縮(wearing−off現象)や不安定化(On−off現象)、ジスキネジアなどの不随意運動障害や幻覚・妄想などの精神症状の発現が大きな問題となっている。これらL−DOPAの問題点は、L−DOPAの投与量や投与期間の長さに依存すると考えられていることから、発症初期よりドーパミン作動薬(ドーパミンD2 agonist)を使用することによって、L−DOPAの投与開始を遅らせ、投与量を減らすことが、パーキンソン病治療において重要だと考えられている。しかしながら、既存のドーパミン作動薬は服用初期の嘔吐・悪心、中期以降での効力不足などが問題点とされている。
セロトニン5−HT1A作動薬はうつ・不安などへの作用だけでなく、近年パーキンソン病などの運動障害に対しても改善作用を示す可能性が見出されている。実際に選択的5−HT1A作動薬クエン酸タンドスピロンがパーキンソン病の運動障害を改善させることが報告されている。加えて、5−HT1A作動薬はドーパミン刺激による嘔吐作用の抑制やL−DOPA長期療法時の作用時間の短縮などの副作用を軽減することが報告されている。したがって、ドーパミンD2受容体とセロトニン5−HT1A受容体の両方にagonist作用を示す薬物は、従来のドーパミン作動薬の問題点を改善し、加えてL−DOPA作用時間の延長や併発するうつ・不安症状に対する改善作用を併せ持つ、新しいパーキンソン病治療薬となりうることが考えられる。
例えば、WO00/16777にはパーキンソン病、ADHDなどの治療薬として、ドーパミンD2受容体とセロトニン5−HT1A受容体の両方にアゴニスト作用を示すピリド[1,2−a]−ピラジン誘導体が、WO90/15058、およびWO95/04056には中枢神経系活性を有する三環式窒素原子含有化合物が開示されている。また、WO00/29397にはドーパミンD2受容体とセロトニン5−HT1A受容体の両方にパーシャルアゴニスト作用を示すピペラジン、ピペリジン誘導体が開示されている。
【0003】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは鋭意検討した結果、以下に示す化合物がドーパミンD2受容体とセロトニン5−HT1A受容体の両受容体に対して、高い結合親和性と強いアゴニスト作用を有することを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は
[1]式(1)
【化3】
[式中、R1は式(2)
【0004】
【化4】
(式中、R10、R11は互いに独立して水素原子、ハロゲン原子、水酸基、置換または無置換のアルキル基、置換または無置換のアリール基、または置換または無置換のヘテロアリール基を表す。
Eは単結合、−O−、−O−CH2−、−S−または−S−CH2−を表す。
Bは6から16員の芳香族炭化水素環、3から8員の脂肪族炭化水素環、3から12員の脂肪族複素環、5から12員の芳香族複素環を表す。
【0005】
Qは水素原子、ハロゲン原子、置換または無置換のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、置換または無置換のアルコキシ基、置換または無置換のアルキルチオ基、置換または無置換のアミノ基、置換または無置換のカルバモイル基、カルボキシ基、ニトロ基、シアノ基、水酸基、置換または無置換のアルコキシカルボニル基、置換または無置換のアルキルカルボニル基、置換または無置換のアリールカルボニル基、または置換または無置換のアルキルスルホニル基を表す。Qで表される基はそれぞれ独立して2個以上存在してもよい。ただし、Eが単結合でかつBが3から8員の脂肪族炭化水素環を表す時、またはEが単結合でかつBが6から16員の芳香族炭化水素環のうちベンゼン環を表す時、Qは水素原子を表さない。
nは0から6の整数を表す。)を表す。
R2、R3、R4は互いに独立して水素原子、置換または無置換のアルキル基を表す。
Xは水素原子、ハロゲン原子、置換または無置換のアルキル基、水酸基、置換または無置換のアルコキシ基、置換または無置換のアルキルチオ基、シアノ基、ニトロ基、置換または無置換のカルバモイル基、カルボキシ基、置換または無置換のアルコキシカルボニル基、置換または無置換のアミノ基を表す。]
で表される化合物またはそれらの薬学上許容される塩、
【0006】
[2]R2がメチル基である上記1記載の化合物またはそれらの薬学上許容される塩、
[3]R3が水素原子である上記1または2記載の化合物またはそれらの薬学上許容される塩、
[4]R4が水素原子である上記1、2または3記載の化合物またはそれらの薬学上許容される塩、
[5]上記1〜4いずれか記載の化合物またはそれらの薬学上許容される塩を含有する医薬、および
[6]上記1〜4いずれか記載の化合物またはそれらの薬学上許容される塩を含有するパーキンソン病治療剤に関する。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明をさらに具体的に説明する。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子が挙げられる。
アルキル基としては、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、1−メチルブチル、2−メチルブチル、3−メチルブチル、1−エチルプロピル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニルまたはデシルなどの炭素原子数1から10の直鎖状または分枝鎖状のアルキル基が挙げられる。好ましいアルキル基としては炭素原子数1から6の直鎖状または分枝鎖状のアルキル基が挙げられる。
アルケニル基としては、例えばビニル、プロペニル、メチルプロペニル、ブテニルまたはメチルブテニルのような少なくとも1つの二重結合を有する炭素原子数2から5の直鎖状または分枝鎖状のアルケニル基が挙げられる。好ましいアルケニル基としては炭素原子数3から4の直鎖状または分枝鎖状のアルケニル基が挙げられる。
アルキニル基としては、例えばエチニル、プロピニル、メチルプロピニル、ブチニルまたはメチルブニル、のような少なくとも1つの三重結合を有する炭素原子数2から5の直鎖状または分枝鎖状アルキニル基が挙げられる。好ましいアルキニル基としては炭素原子数3から4の直鎖状または分枝鎖状のアルキニル基が挙げられる。
【0008】
アルコキシ基としては、例えばメトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、イソプロポキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ、ペントキシ、ヘキソキシ、ヘプトキシ、オクトキシ、ノニルオキシ、デシルオキシなどの炭素原子数1から10の直鎖状または分枝鎖状のアルコキシ基が挙げられる。好ましいアルコキシ基としては炭素原子数1から6の直鎖状または分枝鎖状のアルコキシ基が挙げられる。
アルキルチオ基としては、例えばメチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、ブチルチオ、イソプロピルチオ、イソブチルチオ、sec−ブチルチオ、tert−ブチルチオ、ペンチルチオ、ヘキチルチオ、ヘプチルチオ、オクチルチオ、ノニルチオ、デシルチオなどの炭素原子数1から10のアルキルチオ基が挙げられる。好ましいアルキルチオ基としては炭素原子数1から6の直鎖状または分枝鎖状のアルキル基を有するアルキルチオ基が挙げられる。
置換アルキル基、置換アルコキシ基、および置換アルキルチオ基における置換基としては、例えば前記のハロゲン原子(同一の炭素原子に1〜3個置換していてもよい)、水酸基、メトキシ、エトキシ、プロポキシなどのアルコキシ基、アミノ基、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノなどのアルキルアミノ基、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、メチルエチルアミノ、ジプロピルアミノなどのジアルキルアミノ基、アセチルアミノ、プロピオニルアミノ、ベンゾイルアミノ、ナフトイルアミノなどのアシルアミノ基、メトキシカルボニルアミノ、エトキシカルボニルアミノ、tert−ブトキシカルボニルアミノなどのアルコキシカルボニルアミノ基、メチルスルホニル、エチルスルホニルなどのアルキルスルホニル基、ベンゼンスルホニル、トルエンスルホニルなどのアリールスルホニル基、置換またはむ置換のアリール基などが挙げられる。
【0009】
アリール基としては、例えばフェニル、ナフチルなどの炭素原子数10以下のアリール基が挙げられる。
ヘテロアリール基としては、例えば窒素原子、硫黄原子および酸素原子からなる群から選ばれる1〜4個のヘテロ原子を含有する5または6員の芳香族複素環基が挙げられ、具体的には、ピリジル(窒素原子がオキシド化されていてもよい)、チエニル、フラニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、ピラジル、ピリミジル、ピリダジル、オキサゾリル、チアゾリル、オキサジアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリルなどが挙げられる。
置換アリール基、置換へテロアリール基の置換基としては、例えばハロゲン原子、水酸基、メチル、エチル、プロピルなどのアルキル基、メトキシ、エトキシ、プロポキシなどのアルコキシ基などが挙げられる。また、これら置換基は隣り合う二つのものが結合して環を形成してもよく、そのような置換アリール基としては次式
【化5】
(上式中R6は水素原子、低級アルキル基、ベンジル基または窒素原子の保護基を表す。)
で表されるような基なども挙げられる。
なお、置換基が2個以上存在する場合は、各々独立して、前記の基の中から選ぶことができる。
【0010】
6から16員の芳香族炭化水素環としては、例えばベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環が挙げられる。
上記の芳香族炭化水素環は他の複素環と縮合した縮合環であってもよく、そのような複素環としては、例えば窒素原子、硫黄原子および酸素原子からなる群から選ばれる1〜4個のヘテロ原子を含有する5から6員の複素環であって、飽和もしくは不飽和脂肪族複素環または芳香族複素環が挙げられる。そのような縮合環としては、例えばインドリン、イソインドリン、インドール、イソインドール、テトラヒドロキノリン、テトラヒドロイソキノリン、ジヒドロキノリン、キノリン、イソキノリン、クロマン、イソクロマンを挙げることができる。
3から8員の脂肪族炭化水素環としては、例えばシクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロオクテンのような、飽和または不飽和の脂肪族炭化水素環が挙げられる。好ましい脂肪族炭化水素環としては5から6員のものが挙げられる。
【0011】
3から12員の脂肪族複素環としては、例えば窒素原子、硫黄原子および酸素原子からなる群から選ばれる1〜4個のヘテロ原子を含有する飽和もしくは不飽和脂肪族複素環が挙げられ、例えばアジリジン、アゼチジン、ピロリジン、ピペリジン、アゼピン、アゼパン、イミダゾリジン、ピペラジン、ジアゼピン、ジヒドロフラン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロチオフェンなどが挙げられる。上記の脂肪族複素環は環内にアミド結合もしくはイミド結合を有していてもよく、例えばこはく酸イミド基、グルタル酸イミド基等の5から6員の環状イミド基または環状アミド基などが挙げられる。例えば次式のものが挙げられる。
【化6】
好ましい脂肪族複素環としては5から6員のものが挙げられる。
【0012】
上記の脂肪族複素環は他の環と縮合した縮合環であってもよく、そのような「他の環」としては、炭化水素環および複素環が挙げられる。炭化水素環としては、例えばベンゼン環、脂肪族炭化水素環(例えば前記の5から6員の飽和または不飽和脂肪族炭化水素環)が挙げられる。複素環としては、例えば窒素原子、硫黄原子および酸素原子からなる群から選ばれる1〜4個のヘテロ原子を含有する5から6員の複素環であって、飽和もしくは不飽和脂肪族複素環または芳香族複素環が挙げられる。そのような縮合環としては、例えば次式で表わされるものを挙げることができる。
【化7】
【0013】
【化8】
【化9】
(上記式中、実線と点線とで示される結合は単結合または二重結合であることを表し、E’は=CH−、−CH2−、−O−、−S−、−SO−または−SO2−を表す。R7は水素原子、アルキル基、ベンジル基、窒素原子の保護基または上記で定義した置換アルキル基を表わす。)
【0014】
5から12員の芳香族複素環としては、例えば窒素原子、硫黄原子および酸素原子からなる群から選ばれる1〜4個のヘテロ原子を含有する芳香族複素環が挙げられ、具体的には、ピリジン(窒素原子がオキシド化されていてもよい)、チオフェン、フラン、ピロール、ピラゾール、イミダゾール、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、オキサゾリン、チアゾリン、オキサジアゾリン、トリアゾール、テトラゾールなどが挙げられる。
上記の芳香族複素環基は他の環と縮合環を形成していてもよく、そのような他の環としては、上記脂肪族複素環で説明した「他の環」と同じものが挙げられる。そのような縮合複素環の具体例としては、例えばキノリン、イソキノリン、テトラヒドロキノリン、テトラヒドロイソキノリン、キナゾリン、インドール、イソインドール、ベンゾフラン、ベンゾチオフェンなどを挙げることができる。好ましくは9から10員のものが挙げられる。
【0015】
置換アミノ基の置換基としては、例えば前記の置換または無置換のアルキル基、アセチル、プロピオニル、ブチリルなどの炭素数7以下のアルカノイル基、ベンゾイル、ナフトイルなどの炭素数11以下のアロイル基、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニルなどの炭素数7以下のアルコキシカルボニル基などが挙げられる。置換アミノ基の具体例としては、例えばメチルアミノ基、エチルアミノ基、ジメチルアミノ基、アセチルアミノ基、プロピオニルアミノ基、ベンゾイルアミノ基、ナフトイルアミノ基、メトキシカルボニルアミノ、エトキシカルボニルアミノ、tert−ブトキシカルボニルアミノなどが挙げられる。
【0016】
置換カルバモイル基における置換基としては、例えば置換または無置換のアルキル基、置換または無置換のアリール基、アセチル、プロピオニル、ブチリルなどの炭素数7以下のアルカノイル基、ベンゾイル、ナフトイルなどの炭素数11以下のアロイル基などが挙げられる。置換カルバモイル基の具体例としては、例えばモノメチルカルバモイル基、ジメチルカルバモイル基、エチルカルバモイル基、モノフェニルカルバモイル基、メチルフェニルカルバモイル基、アセチルカルバモイル基、ベンゾイルカルバモイル基などが挙げられる。
アルコキシカルボニル基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基としては、前記のアルコキシ基、アルキル基、またはアリール基にカルボニルが結合した基が挙げられる。アルキルスルホニル基としては前記のアルキル基にスルホニルの結合した基が挙げられる。
置換アルコキシカルボニル基、置換アルキルカルボニル基、置換アリールカルボニル基、置換アルキルスルホニル基における置換基としては、前記の置換アルキル基、置換アルコキシ基、および置換アルキルチオ基における置換基と同じ基が挙げられる。
nは0から6の整数を表わし、好ましくは2から4が挙げられる。
【0017】
本発明化合物(1)またはその薬学上許容される塩は、以下の式に示す方法によって製造することができる。
製造法1(アミノ基のアルキル化、アシル化など)
【化10】
【化11】
(式中、R1、 R2、R3、R4およびXは前記のとおりであり、LGは脱離基を表す。)
脱離基LGとしては、例えば塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子や、例えばアセトキシ、トシルオキシ、メシルオキシなどのアシルオキシ基、スルホニルオキシ基などが挙げられる。
本発明化合物(1)またはその塩は、化合物(10)またはその塩を化合物(3)またはその塩と反応させることにより得ることができる。反応は、必要により塩基の存在下、また、場合により相間移動触媒の存在下、適当な不活性溶媒中で約−20℃〜用いた溶媒の沸点までの範囲の温度で、10分間〜48時間反応させることにより行うことができる。
塩基としては、例えばトリエチルアミン、ピリジン等の有機塩基、炭酸カリウム、水酸化ナトリウム、水素化ナトリウム等の無機塩基、ナトリウムメトキシド、カリウムtert−ブトキシド等の金属アルコキシド等が挙げられる。
相間移動触媒としては、例えば硫酸水素テトラブチルアンモニウムなどが挙げられる。
不活性溶媒としては、例えばアセトニトリルや、クロロホルム、ジクロロメタン等のハロゲン化炭化水素、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等のエーテル系溶媒、メタノール、エタノール、イソプロパノール等の低級アルコール類、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶媒もしくはこれらの混合溶媒が挙げられる。
【0018】
本発明化合物(1)のうち、式(1a)で表わされる化合物またはその塩は以下の方法によっても製造することができる。
製造法2(アミドの還元)
【化12】
【化13】
(式中、R2、R3、R4、X、R10、R11、BおよびQは前記と同じ意味を、n’は1から6の整数を、およびE0は単結合を表す。)
化合物(10)またはその塩を化合物(4)またはその塩と反応させてアミド結合を形成させることにより中間体(5)を製造することができる。このアミド結合形成反応は塩化チオニル、オキサリルクロライド等を用いる酸クロライド法、対応する酸無水物を用いる酸無水物法、クロロ炭酸エステル等を用いる混合酸無水物法、あるいはジシクロヘキシルカルボジイミドやカルボニルジイミダゾール等の縮合剤を用いる方法などの通常の方法を用いて行うことができる。
中間体(5)を適当な還元剤(例えば水素化リチウムアルミニウムあるいはジボランなど)を用いて、適当な不活性溶媒(例えばジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等のエーテル系溶媒など)中で、−20℃から用いた溶媒の沸点までの間の温度で、10分間〜48時間反応させることにより、化合物(1a)を得ることができる。より具体的には、テトラヒドロフラン中、氷冷下もしくは室温にてジボランを用いて20分間〜1時間、還元反応を行うことにより化合物(1a)を得ることができる。
【0019】
製造法3(還元的アミノ化)
【化14】
【化15】
(式中、R2、R3、R4、X、R10、R11、n’、E0、BおよびQは前記と同じ意味を表す。)
目的化合物(1a)またはその塩は、化合物(10)またはその塩を化合物(6)またはその塩と、還元的アミノ化条件で反応させることにより得られる。還元剤としてはトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム、水素化シアノホウ素ナトリウム、水素化ホウ素ナトリウムを用いることができ、化合物(10)と化合物(6)はそのまま混合しても、あるいはあらかじめエナミンを形成させておいてから反応させてもよい。反応は適当な不活性溶媒、例えばアセトニトリルや、クロロホルム、ジクロロメタン等のハロゲン化炭化水素、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等のエーテル系溶媒、メタノール、エタノール、イソプロパノール、酢酸等のプロトン性極性溶媒、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶媒もしくはこれらの混合溶媒中、−20℃から用いた溶媒の沸点までの間の温度で、10分間〜48時間反応させることにより行うことができる。
また、前記式(1)の化合物において、官能基を適宜変換することによって、式(1)の別の化合物としてもよい。官能基の変換は、通常行われる一般的方法[例えば、コンプリヘンシブ・オーガニック・トランスフォーメーションズ(Comprehensive Organic Transformations)、R.C.ラロック(Larock)著(1989年)等参照]によって行うことができる。
【0020】
中間体の製法
本発明で使用する中間体(10)はWO90/15058またはWO95/04056記載の方法に従って製造することができる。
本明細書を通じて、保護基、縮合剤などは、この技術分野において慣用されているIUPAC−IUB(生化学命名委員会)による略号で表わすことがある。出発化合物および目的化合物の好適な塩および医薬として許容しうる塩は、慣用の無毒性塩であり、それらとしては、有機酸塩(例えば酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、メタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、蟻酸塩、トルエンスルホン酸塩など)、無機酸塩(例えば塩酸塩、臭化水素酸塩、沃化水素酸塩、硫酸塩、硝酸塩、燐酸塩など)のような酸付加塩、アミノ酸(例えばアルギニン、アスパラギン酸、グルタミン酸など)との塩、または、アルカリ金属塩(例えばナトリウム塩、カリウム塩など)およびアルカリ土類金属塩(例えばカルシウム塩、マグネシウム塩など)などの金属塩、アンモニウム塩、有機塩基塩(例えばトリメチルアミン塩、トリエチルアミン塩、ピリジン塩、ピコリン塩、ジシクロヘキシルアミン塩、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン塩など)などの他、当業者が適宜選択することができる。
【0021】
上記において説明した製造法において、反応点以外の何れかの官能基が説明した反応条件下で変化するかまたは説明した方法を実施するのに不適切な場合は、反応点以外を保護し、反応させた後、脱保護することにより目的化合物を得ることができる。保護基としては、例えばプロテクティブ・グループス・イン・オーガニック・シンセシス(Protective Groups in Organic Synthesis)、グリーン(T.W./)著、ジョン・ワイリー・アンド・サンズ・インコーポレイテッド(John Wiley & Sons Inc.)(1981年)等に記載されているような通常の保護基を用いることができ、更に具体的には、アミンの保護基としてはエトキシカルボニル、t−ブトキシカルボニル、アセチル、ベンジル等を、また水酸基の保護基としてはトリアルキルシリル、アセチル、ベンジル等をあげることができる。
保護基の導入および脱離は、有機合成化学で常用される方法[例えば、上記のプロテクティブ・グループス・イン・オーガニック・シンセシス(Protective Groups in Organic Synthesis) 参照]あるいはそれらに準じた方法により行うことができる。
上記各製造法における中間体および目的化合物は、有機合成化学で常用される精製法、例えば中和、濾過、抽出、洗浄、乾燥、濃縮、再結晶、各種クロマトグラフィー等に付して単離精製することができる。また、中間体においては、特に精製することなく次の反応に供することも可能である。
【0022】
本発明化合物(1)の中には、互変異性体が存在し得るものがあるが、本発明は、これらを含め、全ての可能な異性体およびそれらの混合物を包含する。
本発明化合物(1)の薬学上許容される塩を取得したい時は、化合物(1)が薬学上許容される塩の形で得られる場合には、そのまま精製すればよく、また、遊離の形で得られる場合には、適当な有機溶媒に溶解もしくは懸濁させ、酸または塩基を加えて通常の方法により塩を形成させればよい。 また、化合物(1)およびその薬学上許容される塩は、水あるいは各種溶媒との付加物の形で存在することもあるが、これら付加物も本発明に包含される。本発明化合物(1)には、不斉炭素原子にもとづく1個以上の立体異性体が包含されうるが、かかる異性体およびそれらの混合物はすべてこの発明の範囲に包含される。
さらに本発明の範囲には本発明化合物(1)のプロドラッグも含まれる。本発明においてプロドラッグとは、生体内で酸加水分解により、あるいは酵素的に分解されて前記式(1)の化合物を与える誘導体をいう。例えば、前記式(1)の化合物が水酸基やアミノ基、またはカルボキシ基を有する場合は、これらの基を常法に従って修飾してプロドラッグを製造することができる。
【0023】
本発明化合物(1)およびその薬学上許容される塩は、ドーパミンアゴニスト作用などの薬理作用を有する。それゆえ、ドーパミン神経が介在する疾患、例えば、パーキンソン病、不安症、うつ病、高血圧、随伴高血圧、および精神分裂病などの治療または予防に有用である。さらに、本発明化合物(1)およびその薬学上許容される塩は、セロトニンアゴニスト作用などの薬理作用も有しているため、パーキンソン病における運動障害、不安障害、うつ症状、痴呆症状;気分障害;強迫性障害およびパニック障害を含む不安障害;痴呆、健忘症および加齢に関係した記憶障害を含む記憶障害;神経性食欲不良および神経性飢餓を含む摂食行動の障害;肥満症;睡眠障害;アルコール、たばこ、ニコチン等の薬物依存症;群発性頭痛;片頭痛;痛み;アルツハイマー病;慢性発作片頭痛;血管障害に関係した頭痛;神経弛緩薬誘導パーキンソン症候群、晩発性ジスキネジーを含むパーキンソン病、線条体黒質変性症や進行性核上性麻痺、小脳変性疾患などの運動障害の治療または予防にも有用である。
本発明化合物(1)およびその薬学上許容される塩は、さらに過プロラクチン血症などの内分泌異常;血管痙攣(特に、脳血管系の);運動性および分泌の変化が関与している胃腸管の障害;早発射精を含む性的機能不全;並びに薬物依存症などの治療または予防に有用である。
【0024】
医療目的には、本発明の化合物(1)およびその薬学上許容される塩は、局所、経腸、靜脈内、筋肉内、吸入、点鼻、関節内、髄腔内、経気管または経眼投与を含めての経口、非経口投与、外用に適した固体状または液状の有機または無機賦形剤などの薬学上許容しうる担体との混合物として医薬製剤の形態で使用できる。該医薬製剤としては、カプセル剤、錠剤、ペレット剤、糖衣錠、散剤、顆粒剤、坐剤、軟膏剤、クリーム剤、ローション剤、吸入剤、注射剤、パップ剤、ゲル剤、テープ剤、点眼剤、液剤、シロップ剤、エアゾール剤、懸濁剤、乳剤などの固体、半固体または液体が挙げられる。これらの製剤は通常の方法により製造することができる。所望により、これらの製剤に、助剤、安定剤、湿潤剤ないし乳化剤、緩衝剤、その他慣用の添加剤を加えることができる。
【0025】
本発明化合物(1)およびそれらの薬学上許容される塩の用量は患者の年齢および状態に応じて増減するが、化合物(1)の平均一回量約0.1mg、1mg、10mg、50mg、100mg、250mg、500mgおよび1000mgが、例えばパーキンソン病、精神分裂病、うつ病、季節的情動障害および気分変調を含む気分障害;一般的不安障害およびパニック障害を含む不安、その他の運動障害といった疾患に対して有効である。一般には、ヒトに投与する場合、1日当り0.1mg/個体ないし約1,000mg/個体、好ましくは1日当り1mg/個体ないし約100mg/個体の量を投与することができる。
【0026】
【実施例】
以下に実施例および試験例を用いて本発明を詳細に説明するが、本発明は何らこれらに限定されるものではない。
実施例1
(5R)−5−[メチル(2−フェノキシエチル)アミノ]−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン
【化16】
窒素雰囲気下、室温で(5R)−5−(メチルアミノ)−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン(100mg,0.49mmol)をジメチルスルホキシド(1mL)に溶解し、(2−クロロエトキシ)ベンゼン(158mg, 0.54mmol)を加え、70〜80℃で9時間攪拌した。室温にしたのち、5%炭酸カリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を減圧濃縮して得られた残留油状物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(クロロホルム/メタノール=95:5)と(酢酸エチル/ヘキサン=1:1〜メタノール/クロロホルム=0:1〜5:95)で2回溶出することにより精製し、(5R)−5−[メチル(2−フェノキシエチル)アミノ]−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン(黄色油状物、37mg、23%)を得た。
1H−NMR(CDCl3) 2.55(3H,s), 2.92−3.12(4H,m), 3.27−3.36(1H,m), 3.58(1H,dd,J=10.3, 12.0Hz), 4.08(2H,t,J=5.9Hz), 4.26(1H,ddd,J=1.2, 4.4, 12.0Hz), 6.86−7.00(6H,m), 7.24−7.32(2H,m), 8.42(1H,s)
【0027】
実施例1と同様の方法を用いて、実施例2〜16の化合物を製造した。
実施例2
(5R)−5−[[2−(ベンジルオキシ)エチル](メチル)アミノ]−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン
1H−NMR(DMSO−d6) 2.90(3H,s), 3.20(2H,br.s),3.40−3.60(2H,m), 3.70−3.90(3H,m), 4.01(1H,br.s), 4.28(1H,d, J=9.2Hz), 4.54(2H,s), 6.86(2H,d, J=7.7Hz),6.94(1H,t,J=7.6Hz), 7.25−7.35(5H,m), 9.98(1H,br.s), 10.83(1H,s)
実施例3
(5R)−5−[メチル(3−フェノキシプロピル)アミノ]−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン
1H−NMR(CDCl3) 1.96(2H,quint., J=6.5Hz), 2.44(3H,s), 2.72−2.87(2H,m), 2.94(2H,d, J=7.5Hz), 3.17−3.27(1H,m), 3.56(1H,dd, J=10.3Hz), 3.98−4.08(2H,m), 4.19(1H,dd, J=4.3, 12.0Hz), 6.81−6.98(6H,m), 7.22−7.32(2H,m), 8.18(1H,s)
【0028】
実施例4
(5R)−5−[(2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキサン−2−イルメチル)(メチル)アミノ]−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン
1H−NMR(DMSO−d6) 2.33(3H,s), 2.66(1H,dd, J=7.1, 15.7Hz), 2.98(1H,d, J=16.0Hz), 3.06(1H,quint., J=3.3Hz), 3.49(1H,dd, J=2.9, 6.9Hz), 3.87(1H,d, J=12.1Hz), 4.01(1H,dd, J=6.6, 13.9Hz), 4.09(2H,d, J=5.7Hz), 4.33(1H,d, J=11.7Hz), 4.52(1H,d, J=4.4Hz), 6.75−6.98(7H,m)
実施例5
(5R)−5−[[2−(2−メトキシフェノキシ)エチル](メチル)アミノ]−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン
1H−NMR(DMSO−d6) 2.32(3H,s), 2.65(1H,dd, J=6.8, 15.8Hz), 2.98(1H,dd, J=3.9, 16.1Hz), 3.04(1H,quint., J=3.4Hz), 3.47(1H,dd, J=7.0, 12.5Hz), 3.68(3H,s), 3.86(1H,dd, J=3.7, 12.1Hz), 4.17(4H,s), 6.80−6.95(7H,m), 7.13(1H,d, J=7.9Hz)
【0029】
実施例6
(5R)−5−[[3−(3−フルオロフェニル)プロピル](メチル)アミノ]−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン
1H−NMR(CDCl3) 1.75−1.90(2H,m), 2.41(3H,s), 2.55−2.70(4H,m), 2.85−3.00(2H,m), 3.15−3.28(1H,m), 3.54(1H,t, J=11.2Hz), 4.19(1H,dd, J=4.2, 12.0Hz), 6.85−6.93(4H,m), 6.94−7.01(2H,m), 7.15−7.30(1H,m), 9.04(1H,s)
実施例7
(5R)−5−[[3−(4−フルオロフェニル)プロピル](メチル)アミノ]−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン
1H−NMR(DMSO−d6) 1.97(2H,br.s), 2.62(2H,t, J=7.7Hz), 2.86(3H,s), 3.10−3.40(4H,m), 3.84(1H,t, J=9.7Hz), 4.03(1H,br.s), 4.22(1H,d, J=9.1Hz), 6.85(2H,d, J=7.5Hz), 6.93(1H,t, J=8.9Hz), 7.12(2H,t, J=8.9Hz), 7.26(2H,dd, J=5.7, 8.5Hz), 10.06(1H,s), 10.83(1H,s)
【0030】
実施例8
(5R)−5−[[3−(4−クロロフェニル)プロピル](メチル)アミノ]−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン
1H−NMR(DMSO−d6) 1.98(2H,br.s), 2.62(2H,t, J=7.9Hz), 2.86(3H,s), 3.10−3.40(4H,m), 3.84(1H,br.s), 4.03(1H,br.s), 4.23(1H,d, J=8.6Hz), 6.85(2H,d, J=7.4Hz), 6.94(1H,t, J=7.6Hz), 7.26(2H,d, J=8.5Hz), 7.36(2H,d, J=8.4Hz), 9.99(1H,s), 10.83(1H,s)
実施例9
(5R)−5−[[3−(3−クロロフェニル)プロピル](メチル)アミノ]−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン
1H−NMR(DMSO−d6) 1.99(2H,br.s), 2.64(2H,t, J=7.7Hz), 2.87(3H,s), 3.10−3.40(4H,m), 3.84(1H,br.s), 4.05(1H,br.s), 4.23(1H,d, J= 8.8Hz), 6.85(2H,d, J=7.5Hz), 6.94(1H,t, J=7.6Hz), 7.19−7.36(4H,m), 9.98(1H,s), 10.83(1H,s)
【0031】
実施例10
(5R)−5−[[3−(3−メトキシフェニル)プロピル](メチル)アミノ]−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン
1H−NMR(DMSO−d6) 1.90−2.10(2H,m), 2.50−2.60(2H,m), 2.86(3H,s), 3.10−3.35(2H,m), 3.80−3.90(1H,m), 4.04(1H,br.s), 4.22(1H,d, J=10.3Hz), 6.70−6.85(3H,m), 6.85(2H,d, J=7.4Hz), 6.94(1H,t, J=7.6Hz), 7.21(1H,t, J=8.0Hz)
実施例11
(5R)−5−(メチル{3−[3−(トリフルオロフェニル)フェニル]プロピル}アミノ)−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン
1H−NMR(DMSO−d6) 2.03(2H,br.s), 2.73(2H,dd, J=7.8Hz), 2.88(3H,s), 3.10−3.40(4H,m), 3.85(1H,br.s), 4.06(1H,br.s), 4.23(1H,d, J=9.8Hz), 6.85(2H,d, J=7.5Hz), 6.94(1H,t, J=7.6Hz), 7.50−7.65(4H,m), 10.01(1H,s), 10.83(1H,s)
【0032】
実施例12
(5R)−5−(メチル{3−[3−(トリフルオロメトキシ)フェニル]プロピル}アミノ)−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン
1H−NMR(DMSO−d6) 2.01(2H,br.s), 2.69(2H,t, J=7.8Hz), 2.87(3H,s), 3.10−3.40(4H,m), 3.75−3.90(1H,m), 4.05(1H,br.s), 4.23(1H,d, J=9.8Hz), 6.85(2H,d,J=7.4Hz), 6.94(1H,t, J=7.6Hz), 7.18−7.30(3H,m), 7.44(1H,t, J=7.9Hz), 9.93(1H,s), 10.83(1H,s)
実施例13
2−(4−{メチル[(5R)−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−5−イル]アミノ}ブチル)ヘキサヒドロ−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン
1H−NMR(CDCl3) 1.27−1.95 (12H,m), 2.39(3H,s), 2.55−2.70(2H,m), 2.80−3.00(4H,m), 3.10−3.30(1H,m), 3.45−3.60(3H,m), 4.17(1H,dd, J=4.3, 12.0Hz), 6.84−7.00(3H,m), 8.20(1H,br.s)
【0033】
実施例14
2−(4−{メチル[(5R)−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−5−イル]アミノ}ブチル)ヘキサヒドロ−1H−4,7−メタノイソインドール−1,3−ジオン
1H−NMR(CDCl3) 1.05−1.75(10H,m), 2.39(3H,s), 2.55−2.75(6H,m), 2.90−2.98(2H,m), 3.15−3.25(1H,m), 3.45−3.60(3H,m), 4.17(1H,dd, J=4.1, 12.4Hz), 6.84−7.00(3H,m), 8.19(1H,br.s)
実施例15
1−(4−{メチル[(5R)−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−5−イル]アミノ}ブチル)ピロリジン−2,5−ジオン
1H−NMR(DMSO−d6) 1.30−1.55(4H,m), 2.27(3H,s), 2.60(4H,s), 2.80−2.90(2H,m), 3.03−3.15(1H,m), 3.31(2H,s), 3.34(2H,t, J=7.9Hz), 3.49(1H,t, J=10.9Hz), 3.82(1H,dd, J=4.3, 11.8Hz), 6.73−6.88(3H,m), 10.59(1H,s)
【0034】
実施例16
2−(4−{メチル[(5R)−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−5−イル]アミノ}ブチル)−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン
1H−NMR(DMSO−d6) 1.35−1.46(2H,m), 1.54−1.65(2H,m), 2.27(3H,s), 2.45−2.60(2H,m), 2.80−2.86(2H,m), 3.03−3.12(1H,m), 3.48(1H,t, J=10.7Hz), 3.57(2H,t, J=6.8Hz), 3.83(1H,dd, J=4.0, 11.6Hz), 6.70−6.86(3H,m), 7.78−7.88(4H,m), 10.59(1H,s)
【0035】
実施例17
(5R)−5−[メチル(3−ピリジン−3−イルプロピル)アミノ]−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン
【化17】
窒素雰囲気下、室温で(5R)−5−(メチルアミノ)−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン(200mg, 0.98mmol)をジメチルホルムアミド(2mL)に溶解し、3−ピリジンプロピオン酸(151mg, 1.00mmol)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(133mg, 0.98mmol)、WSC HCl(189mg, 0.98mmol)を加え、室温で17時間攪拌した。反応溶液を10%炭酸カリウ水溶液に加え、酢酸エチル/トルエン(約3:1)で抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。有機層を減圧濃縮し、得られた残留油状物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(メタノール/クロロホルム=3:97)で溶出することにより精製し、N−メチル−N−[(5R)−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−5−イル]−3−ピリジン−3−イルプロパンアミド(白色粉末、202mg、61%)を得た。
窒素雰囲気下、N−メチル−N−[(5R)−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−5−イル]−3−ピリジン−3−イルプロパンアミド(150mg, 0.45mmol)をテトラヒドロフラン(1mL)に溶解して氷冷し、ボランテトラヒドロフラン錯体(1M, 1.4mL, 1.4mmol)をゆっくり滴下し、室温で16時間攪拌した。氷冷してメタノール(1.5mL)を滴下して室温で15分間攪拌し、減圧濃縮した。メタノール(2mL)を加えて3時間加熱還流し、6N塩酸水溶液(2mL)を加えてさらに2時間加熱還流した。室温にしたのち、10%炭酸カリウム水溶液を加えて酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィ(メタノール/クロロホルム = 2.5:97.5)で精製したところ、(5R)−5−[メチル(3−ピリジン−3−イルプロピル)アミノ]−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン(無色油状物、142mg、99%)が得られた。
1H−NMR(CDCl3) 1.82(2H,quint., J=7.4Hz), 2.41(3H,s), 2.55−2.70(4H,m), 2.85−3.00(2H,m), 3.22(1H,sep., J=5.0Hz),3.55(1H,dd, J=10.5, 11.9Hz), 4.19(1H,dd, J=4.3, 12.0Hz), 6.87(2H,t, J=7.2Hz), 6.97(1H,t, J=7.7Hz), 7.21(1H,dd, J=4.8, 7.7Hz), 7.51(1H,dt, J=1.8Hz), 8.45(1H,dd, J=1.6, 4.8Hz), 8.47(1H,d, J=2.1Hz)
【0036】
実施例17と同様の方法を用いて、実施例18〜23の化合物を製造した。
実施例18
(5R)−5−[メチル(3−ピリジン−2−イルプロピル)アミノ]−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン1H−NMR(CDCl3) 1.95(2H,quint., J=7.3Hz), 2.42(3H,s), 2.66−2.72(2H,m), 2.83(1H,t, J=7.6Hz), 2.90−3.00(2H,m), 3.22(1H,sep., J=5.0Hz), 3.52(1H,dd, J=10.6, 11.8Hz), 4.18(1H,dd, J=4.0, 12.0Hz), 6.83−6.90(2H,m), 6.93−6.98(1H,m), 7.11(1H,dd, J=4.9, 6.9Hz), 7.16(1H,d, J=7.7Hz), 7.59(1H,dt, J=1.8, 7.6Hz), 8.46(1H,s), 8.53(1H,dd, J=0.8, 4.8Hz)
実施例19
(5R)−5−[メチル(3−ピリジン−4−イルプロピル)アミノ]−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン1H−NMR(CDCl3) 1.83(2H,quint., J=7.4Hz), 2.41(3H,s), 2.55−2.70(4H,m), 2.90−3.00(2H,m), 3.22(1H,sep., J=4.9Hz),3.56(1H,t, J=11.2Hz), 4.18(1H,dd, J=4.4, 12.0Hz), 6.84−6.92(2H,m), 6.92−7.00(1H,m), 7.12(2H,d, J=5.1Hz), 8.49(1H,d, J=4.7Hz), 8.62(1H,s)
【0037】
実施例20
(5R)−5−[メチル(3−チエン−2−イルプロピル)アミノ]−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン
1H−NMR(CDCl3) 1.88(2H,quint., J=7.2Hz), 2.42(3H,s), 2.57−2.72(2H,m), 2.88(2H,t, J=7.4Hz), 2.90−3.00(2H,m), 3.22(1H,sep., J=5.0Hz), 3.53(1H,dd, J=10.6, 11.9Hz), 4.19(1H,dd, J=3.8, 12.0Hz), 6.80(1H,dd, J=1.0, 3.4Hz), 6.87(1H,t, J=7.4Hz), 6.92(1H,dd, J=3.4, 5.1Hz), 6.96(1H,t, J=7.7Hz), 7.11(1H,dd, J=1.2, 5.1Hz), 8.60(1H,s)
実施例21
(5R)−5−[[3−(2,5−ジヒドロフラン−2−イル)プロピル](メチル)アミノ]−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン
1H−NMR(CDCl3) 1.50−1.70(4H,m), 2.41(3H,s), 2.60−2.85(2H,m), 2.95−3.05(2H,m), 3.10−3.30(1H,m), 3.53(1H,t, J=11.2Hz), 4.20(1H,dd, J=4.4, 12.3Hz), 4.60−4.65(2H,m), 4.86(1H,br.s), 5.74−5.80(1H,m), 5.87−5.92(1H,m), 6.82−7.00(3H,m), 8.60(1H,s)
【0038】
実施例22
(5R)−5−[[3−(4−アミノフェニル)プロピル](メチル)アミノ]−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン 2塩酸塩
1H−NMR(DMSO−d6) 2.00−2.15(2H,brm), 2.62−2.70(2H,brm), 2.82(3H,s), 3.15−3.35(4H,brm), 3.79−3.87(1H,m), 3.95−4.04(1H,brm), 4.30−4.45(1H,brm), 6.90−6.96(1H,m), 7.30(2H,d), 7.35(2H,d),
10.25(1H,brs), 10.84(1H,s)
実施例23
(5R)−5−[[3−(3−アミノフェニル)プロピル](メチル)アミノ]−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン
1H−NMR(CDCl3) 1.80(2H,quint., J=7.4Hz), 2.41(3H,s), 2.50−2.70(4H,m), 2.85−3.00(2H,m), 3.21(1H,sep., J=5.0Hz),3.53(1H,dd, J=10.5, 11.9Hz), 3.63(2H,s), 4.19(1H,dd, J=3.9, 12.0Hz), 6.52(2H,dd, J=2.0, 10.2Hz), 6.60(1H,d,J=7.6Hz), 6.87(2H,t, J=7.4Hz), 6.96(1H,t, J=7.7Hz), 7.06(1H,t, J=7.6Hz), 8.63(1H,s)
【0039】
実施例24
N−[4−(3−{メチル[(5R)−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−5−イル]アミノ}プロピル)フェニル]アセトアミド
【化18】
(5R)−5−[[3−(4−アミノフェニル)プロピル](メチル)アミノ]−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン(43mg, 0.128mmol)のピリジン溶液(3.0mL)に氷冷下にてアセチルクロリド(10μl, 0.141mmol)を加え、同温にて1時間撹拌した。ついで、氷冷下にてアセチルクロリド(5.0μl, 0.075mmol)を追加し、同温にて更に1時間撹拌した。反応終了後、酢酸エチルにて希釈し、水洗した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(SiO2; 10g,クロロホルム/メタノール=100/1, 80/1, 50/1, 30/1, 10/1)にて精製し、N−[4−(3−{メチル[(5R)−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−5−イル]アミノ}プロピル)フェニル]アセトアミド(42mg,y=88%)を白色アモルファスとして得た。
1H−NMR(CDCl3) 1.79(2H,quint), 2.17(3H,s), 2.98(3H,s), 2.55−2.65(4H,m), 2.82−2.94(2H,m), 3.13−3.24(1H,m), 3.52(1H,dd), 4.15(1H,dd), 6.84−6.89(2H,m), 6.96(1H,t), 7.11−7.18(3H,m), 7.39(2H,d), 8.40(1H,s)
【0040】
実施例24と同様の方法を用いて、実施例22の化合物から実施例25、実施例23の化合物から実施例26〜28の化合物を製造した。
実施例25
メチル 4−(3−{メチル[(5R)−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−5−イル]アミノ}プロピル)フェニルカルバメート
1H−NMR(CDCl3) 1.79(2H,quint), 2.41(3H,s), 2.55−2.65(4H,m), 2.90−2.94(2H,m), 3.16−3.27(1H,m), 3.49−3.57(1H,m), 3.76(3H,s), 4.17(1H,dd), 6.63(1H,s), 6.86(1H,d), 6.89(1H,d), 6.96(1H,t), 7.12(2H,d), 7.28(2H,d), 8.98(1H,s)
実施例26
N−[3−(3−{メチル[(5R)−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−5−イル]アミノ}プロピル)フェニル]アセトアミド
1H−NMR(CDCl3) 1.81(2H,quint., J=7.2Hz), 2.18(3H,s), 2.39(3H,s), 2.50−2.65(4H,m), 2.83−3.00(2H,m), 3.18(1H, sep., J=4.8Hz), 3.52(1H,dd, J=10.1, 12.0Hz), 4.13(1H,dd, J=4.1, 12.1Hz), 6.87(2H,dd, J=4.3, 7.7Hz), 6.90−7.00(2H,m), 7.23(2H,t, J=7.8Hz), 7.30(1H,s), 7.40(1H,d, J=8.0Hz), 7.50(1H,s),
8.43(1H,s)
【0041】
実施例27
メチル 3−(3−{メチル[(5R)−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−5−イル]アミノ}プロピル)フェニルカルバメート
1H−NMR(CDCl3) 1.81(2H,quint., J=7.3Hz), 2.40(3H,s), 2.52−2.67(4H,m), 2.85−3.00(2H,m), 3.19(1H,sep., J=4.9Hz),3.53(1H, dd, J=10.2, 12.0Hz), 3.76(3H,s), 4.16(1H,dd, J=4.0, 12.0Hz), 6.73(1H,s), 6.85−6.92(3H,m), 6.96(1H,t, J=7.7Hz), 7.18−7.28(3H,m), 8.43(1H,s)
実施例28
2,2−ジメチル−N−[3−(3−{メチル[(5R)−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−5−イル]アミノ}プロピル)フェニル]プロパンアミド
1H−NMR(CDCl3) 1.31(9H,s), 1.82(2H,quint., J=7.4Hz), 2.40(3H,s), 2.52−2.68(4H,m), 2.85−3.00(2H,m), 3.20(1H,sep., J=5.0Hz), 3.53(1H,dd, J=10.4, 12.0Hz), 4.16(1H, dd, J=3.7, 12.0Hz), 6.87(2H, dd, J=2.6, 7.8Hz), 6.92−7.00(2H,m), 7.23(2H,t, J=7.8Hz), 7.28−7.36(2H,m), 7.44(1H,s), 8.40(1H,s)
【0042】
実施例29
N−メチル−2−(3−{メチル[(5R)−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−5−イル]アミノ}プロピル)ベンズアミド
【化19】
(5R)−5−(メチルアミノ)−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン(35mg, 0.172mmol)のメタノール溶液(3.0mL)に酢酸(0.5mL)、N−メチル−2−(3−オキソプロピル)ベンズアミド(40mg, 0.209mmol)、シアノ水素化ほう素ナトリウム(54mg, 0.860mmol)を加え、室温にて0.5時間攪拌した。反応終了後、10%炭酸カリウム水溶液中へ注加し、酢酸エチルにて抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(SiO2;15g,n−ヘキサン/酢酸エチル/メタノール=10/10/1→クロロホルム/メタノール=80/1, 50/1, 20/1, 10/1)にて精製し、N−メチル−2−(3−{メチル[(5R)−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−5−イル]アミノ}プロピル)ベンズアミド(60mg,y=92%)をアモルファスとして得た。
1H−NMR(CDCl3) 1.87(2H,quint), 2.41(3H,s), 2.58−2.66(2H,m), 2.81−2.88(4H,m), 2.97(3H,d), 3.10−3.20(1H,m), 3.45(1H,dd), 4.09(1H,dd), 6.49−6.55(1H,m), 6.81−6.88(2H,m), 6.95(1H,t), 7.18−7.39(4H,m), 8.77(1H,s)
【0043】
実施例29と同様の方法を用いて、実施例30、31の化合物を製造した。
実施例30
N−メチル−3−(3−{メチル[(5R)−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−5−イル]アミノ}プロピル)ベンズアミド
1H−NMR(CDCl3) 1.84(2H,quint), 2.41(3H,s), 2.57−2.64(2H,m), 2.69(2H,t), 2.83−2.93(1H,m), 3.00(3H,m), 3.13−3.22(1H,m), 3.47−3.55(1H,m), 3.72(1H,q), 4.08−4.17(1H,m), 6.30−6.40(1H,brm), 6.84−6.99(3H,m), 7.29−7.36(2H,m), 7.56(1H,d), 7.64(1H,s), 8.69(1H,brs)
実施例31
N−メチル−4−(3−{メチル[(5R)−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−5−イル]アミノ}プロピル)ベンズアミド
1H−NMR(CDCl3) 1.78−1.88(2H,m), 2.40(3H,s), 2.57−2.63(2H,m), 2.70(2H,t), 2.83−2.93(2H,m), 2.99−3.03(1H,m), 3.01(3H,d), 3.12−3.22(1H,m), 3.47(1H,dd), 4.10(1H,dd), 6.20−6.25(1H,m), 6.84−6.92(2H,m), 6.96(1H,t), 7.23(2H,d), 7.67(2H,d), 8.48(1H,s)
【0044】
実施例32
(5R)−5−[メチル(3−ピペリジン−2−イルプロピル)アミノ]−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン2トリフルオロ酢酸塩
【化20】
窒素雰囲気下、室温で(5R)−5−(メチルアミノ)−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン(300mg,1.48mmol)をジメチルスルホキシド(2.5mL)に溶解し、tert−ブチル2−(3−{[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキソ}プロピル)ピペリジン−1−カルボキシレート(587mg, 1.48mmol)を加え、70〜80℃で8時間攪拌した。反応溶液に飽和重曹水に加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和重曹水で洗浄した。有機層を減圧濃縮し、得られた残留油状物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(メタノール/酢酸エチル=3:97→4:96)で溶出することにより精製し、tert−ブチル 2−(3−{メチル[(5R)−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−5−イル]アミノ}プロピル)ピペリジン−1−カルボキシレート(薄黄色粉末、127mg、20%)を得た。
窒素雰囲気下、室温でtert−ブチル 2−(3−{メチル[(5R)−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−5−イル]アミノ}プロピル)ピペリジン−1−カルボキシレート(120mg, 0.28mmol)をトリフルオロ酢酸(1mL)に溶解し、室温で2時間攪拌した。溶媒を減圧濃縮すると(5R)−5−[メチル(3−ピペリジン−2−イルプロピル)アミノ]−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン(黄色油状物,221mg,定量的)を得た。
1H−NMR(DMSO−d6) 1.20−1.95(10H,m), 2.86(4H,s), 3.02(1H,s), 3.10−3.35(5H,m), 3.70−4.30(3H, m), 6.87(1H,t, J=7.6Hz), 6.95(1H,t, J=7.7Hz), 8.24(1H,s), 8.52(1H,s), 9.94(1H,s), 10.85(1H,s)
【0045】
実施例32と同様の方法を用いて、実施例33〜35の化合物を製造した。
実施例33
(5R)−5−[メチル(3−ピペリジン−4−イルプロピル)アミノ]−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン2トリフルオロ酢酸塩
1H−NMR(DMSO−d6) 1.15−1.30(4H,m), 1.51(1H,s), 1.67(2H,s), 1.79(2H,d, J=12.7Hz), 2.75−2.90(5H,m), 3.10−3.35(5H,m), 3.84(1H,q, J=9.9Hz), 4.03(1H,s), 4.24(1H,t, J=9.7Hz), 6.88(2H,d, J=5.8Hz), 6.94(1H,t, J=7.6Hz), 8.25(1H,d, J=9.7Hz), 8.53(1H,d, J=6.9Hz), 10.00(1H,s), 10.84(1H,s)
実施例34
(5R)−5−[メチル(3−ピペリジン−3−イルプロピル)アミノ]−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン2トリフルオロ酢酸塩
1H−NMR(DMSO−d6) 1.00−1.29(3H,brm), 1.50−1.82(6H,brm), 2.70−2.78(1H,m), 2.86(3H,brs), 3.13−3.28(6H,brm), 3.78−3.90(1H,brm), 3.98−4.07(1H,brm), 4.20−4.30(1H,brm), 6.84−6.89(2H,m), 6.94(1H,t), 8.30−8.42(1H,brm), 8.60−8.68(1H,brm), 10.00(1H,brs), 10.84(1H,s)
実施例35
(5R)−5−[メチル(2−ピペリジン−4−イルエチル)アミノ]−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン2塩酸塩
【0046】
実施例36
(5R)−5−[[3−(1−アセチルピペリジン−3−イル)プロピル](メチル)アミノ]−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン
【化21】
実施例34の化合物(50mg, 0.125mmol)の1,4−ジオキサン溶液(1.0ml)に1N水酸化ナトリウム溶液(1.0ml)、無水酢酸(14μl, 0.149mmol)を加え、室温にて1.5時間撹拌した。さらに反応系に無水酢酸(12μl, 0.125mmol)を追加し、室温にて3.5時間撹拌した。反応終了後、クロロホルムにて希釈し、水洗した。水層よりクロロホルムにて再抽出し、有機層をあわせて硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(SiO2;5g,クロロホルム/メタノール=50/1, 30/1, 10/1)にて精製し、(5R)−5−[[3−(1−アセチルピペリジン−3−イル)プロピル](メチル)アミノ]−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン(24mg,y=52%)を白色アモルファスとして得た。
1H−NMR(CDCl3) 1.10−1.32(3H,m), 1.40−1.56(4H,m), 1.85−1.93(1H,m), 2.08(3H,s), 2.39and2.41(total 3H,each s), 2.54−2.63(2H,m), 2.67(1H,dd), 2.90−3.05(2H,brm), 3.16−3.24(1H,m), 3.55(1H,ddd), 3.66−3.74(1H,brm), 4.14−4.22(1H,m), 4.39−4.50(1H,m), 6.86−6.91(2H,m), 6.94−7.00(1H,m), 8.55−8.65(1H,brm)
【0047】
実施例36と同様の方法を用いて、実施例34の化合物から実施例37,38を、実施例35の化合物から実施例39,40を、実施例32の化合物から実施例41〜43を、実施例33の化合物から実施例44〜47を製造した。
実施例37
メチル 3−(3−{メチル[(5R)−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−5−イル]アミノ}プロピル)ピペリジン−1−カルボキシレート
1H−NMR(CDCl3) 1.10−1.27(3H,m), 1.40−1.70(5H,m), 1.80−1.86(1H,m), 2.40(3H,s), 2.50−2.63(3H,m), 2.77(1H,ddd), 2.91−2.97(2H,m), 3.17−3.24(1H,m), 3.54(1H,t), 3.68(3H,s), 3.90−4.10(2H,brm), 4.18(1H,dd), 6.86−6.90(1H,m), 6.94−7.00(1H,m), 8.52(1H,s)
実施例38
(5R)−5−[{3−[1−(2,2−ジメチルプロパノイル)ピペリジン−3−イル]プロピル}(メチル)アミノ]−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン
1H−NMR(CDCl3) 1.06−1.72(8H,m), 1.28(9H,s), 1.86−1.91(1H,m), 2.35−2.43(1H,m), 2.40(3H,s), 2.52−2.61(2H,m), 2.72−2.81(1H,brm), 2.91−3.00(2H,m), 3.16−3.24(1H,m), 3.54(1H,t), 4.18(1H,dd), 4.32(2H,brd), 6.86−7.00(3H,m), 8.43(1H,s)
実施例39
(5R)−5−[[2−(1−アセチルピペリジン−4−イル)エチル](メチル)アミノ]−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン
【0048】
実施例40
メチル 4−(2−{メチル[(5R)−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−5−イル]アミノ}エチル)ピペリジン−1−カルボキシレート
実施例41
(5R)−5−[[3−(1−アセチルピペリジン−2−イル)プロピル](メチル)アミノ]−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン
1H−NMR(CDCl3) 1.30−1.85(10H,m), 2.08(3H,s), 2.38(3H,s), 2.50−2.70(2.4H,m), 2.87−3.00(2H,m), 3.10(0.6H,dt, J=2.4, 13.4Hz), 3.15−3.25(1H,m), 3.50−3.62(1.6H,m), 3.84(0.4H,br.s), 4.17(1H,dd, J=3.6, 11.9Hz), 4.54(0.4H,dd,J=3.8, 13.1Hz), 4.75−4.85(0.6H,br.s), 6.96(1H,dd, J=4.1, 7.6Hz), 6.85−6.92(2H,m), 9.00−9.10(1H,m)
実施例42
メチル 2−(3−{メチル[(5R)−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−5−イル]アミノ}プロピル)ピペリジン−1−カルボキシレート
1H−NMR(CDCl3) 1.20−1.90(11H,m), 2.35−2.50(3H,m), 2.61(2H,s), 2.75−3.05(3H,m), 3.10−3.25(1H,m), 3.45−3.60(1H,m), 3.67(2H,s), 3.90−4.30(3H,m), 6.88(2H,d, J=7.7Hz), 6.97(1H,t, J=7.7Hz), 8.42(1H,s)
【0049】
実施例43
(5R)−5−[{3−[1−(2,2−ジメチルプロパノイル)ピペリジン−2−イル]プロピル}(メチル)アミノ]−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン
実施例44
(5R)−5−(メチル{3−[1−(メチルスルホニル)ピペリジン−4−イル]プロピル}アミノ)−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン
1H−NMR(CDCl3) 1.20−1.40(5H,m), 1.50(2H,t, J=7.5Hz), 1.79(2H,d, J=10.1Hz), 2.40(3H,s), 2.50−2.65(3H,m), 2.77(3H,s), 2.90−3.00(2H,m), 3.17−3.23(1H,m), 3.45−3.56(1H,m), 3.78(2H,d, J=12.1 Hz), 4.17(1H,dd, J=11.7Hz), 6.87(2H,t, J=6.6 Hz), 6.97(1H,t, J=7.7Hz), 7.82(1H,s)
実施例45
(5R)−5−[[3−(1−アセチルピペリジン−4−イル)プロピル](メチル)アミノ]−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン2トリフルオロ酢酸塩
1H−NMR(CDCl3) 1.00−1.15(2H,m), 1.20−1.35(2H,m), 1.52(1H,s), 1.60−1.90(4H,m), 2.11(3H,s), 2.53(1H,t, J=12.8Hz), 2.86(3H,s), 2.90−3.45(5H,m), 3.80(1H,d, J=13.4Hz), 4.00(2H,s), 4.50(1H,s), 4.59(1H,d, J=13.1Hz), 6.95(2H,t, J=7.0Hz), 7.05(1H,t, J=7.7Hz)
【0050】
実施例46
メチル 4−(3−{メチル[(5R)−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−5−イル]アミノ}プロピル)ピペリジン−1−カルボキシレート
1H−NMR(CDCl3) 1.00−1.90(11H,m), 2.41(3H,s), 2.50−2.83(4H,m), 2.85−3.00(2H,m), 3.21(1H,sep., J=4.9Hz), 3.48−3.60(1H,m), 3.68(3H,s), 4.20(1H,dd, J=4.2, 12.0Hz), 6.89(2H,dd, J=7.4, 16.4Hz), 6.97(1H,t, J=7.6Hz), 9.54(1H,s)
実施例47
(5R)−5−[{3−[1−(2,2−ジメチルプロパノイル)ピペリジン−4−イル]プロピル}(メチル)アミノ]−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン
1H−NMR(CDCl3) 1.10(2H,ddd, J=3.4, 12.4, 25.2Hz), 1.15−1.35(12H,m), 1.45−1.55(3H,m), 1.72(2H,d, J=12.7Hz), 2.41(3H,s), 2.50−2.65(2H,m), 2.74(2H,t, J=12.4Hz), 2.80−3.00(2H,m), 3.21(1H,sep., J=5.0Hz), 3.54(1H,t, J=11.2Hz), 4.19(1H,dd, J=4.2, 12.0Hz), 4.40(2H, d, J=12.3Hz), 6.88(2H,t, J=7.6Hz), 6.97(1H,t, J=7.7Hz)
【0051】
実施例48
N−メチル−3−(3−{メチル[(5R)−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−5−イル]アミノ}プロピル)ピペリジン−1−カルボキシアミド
【化22】
実施例34の化合物(25mg, 0.063mmol)のジクロロメタン溶液(2.0ml)にトリエチルアミン(44μL, 0.314mmol)を加え、氷冷下トリフォスゲン(7.5mg, 0.025mmol)を加え、0.5時間攪拌した。次いで、メチルアミン塩酸塩(6.4mg, 0.094mmol)を加え、室温にて14時間、40℃にて6時間反応した。さらに、トリエチルアミン(26μL, 0.19mmol)、メチルアミン塩酸塩(6.4mg, 0.094mmol)を追加し、室温にて17時間反応した。反応終了後、飽和重曹水中へ注加し、クロロホルムにて抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(SiO2;5g, クロロホルム/メタノール=100/1, 80/1, 50/1, 30/1, 15/1, 10/1)にて精製し、N−メチル−3−(3−{メチル[(5R)−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−5−イル]アミノ}プロピル)ピペリジン−1−カルボキシアミド(21mg,y=87%)をアモルファスとして得た。
1H−NMR(CDCl3) 1.00−1.18(1H,m), 1.21−1.27(2H,m), 1.43−1.55(4H,m), 1.81−1.87(1H,m), 2.35−2.52(1H,m), 2.47(3H,s), 2.50−2.63(2H,m), 2.77−2.85(1H,m),2.80(3H,d), 2.92−3.00(2H,m), 3.17−3.23(1H,m), 3.51−3.61(1H,m), 3.77−3.87(2H,m), 4.16(1H,dt), 4.40−4.50(1H,m), 6.85−7.01(3H,m), 8.69(1H,s)
【0052】
実施例48と同様の方法を用いて、実施例33の化合物から実施例49の化合物を、実施例32の化合物から実施例50の化合物を製造した。
実施例49
N−メチル−4−(3−{メチル[(5R)−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−5−イル]アミノ}プロピル)ピペリジン−1−カルボキシアミド
1H−NMR(CDCl3) 0.75−0.90(1H,m), 1.05−1.30(4H,m), 1.32−1.72(4H,m), 2.40(3H,s), 2.48−2.65(2H,m), 2.73(2H,t, J=11.8Hz), 2.80, 2.81(3H,s), 2.85−3.00(2H,m), 3.15−3.25(1H,m), 3.54(1H,t, J=11.2Hz), 3.91(1H,d, J=13.1Hz), 4.18(1H, dd, J=4.1, 12.0Hz), 4.40(1H,d, J=4.5Hz), 6.88(2H, dd, J=2.9, 7.6Hz), 6.97(1H,t, J=7.7Hz), 8.47(1H,s)
実施例50
N−メチル−2−(3−{メチル[(5R)−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−5−イル]アミノ}プロピル)ピペリジン−1−カルボキシアミド
【0053】
実施例51
3−(3−{メチル[(5R)−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−5−イル]アミノ}プロピル)−N−フェニルピペリジン−1−カルボキシアミド
【化23】
実施例34の化合物(27mg, 0.067mmol)のジクロロメタン溶液(2.0ml)にトリエチルアミン(37μL, 0.266mmol)、フェニルイソシアネート(7.6μL, 0.070mmol)を加え、室温にて1時間攪拌した。反応終了後、飽和重曹水中へ注加し、クロロホルムにて抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(SiO2;5g,クロロホルム/メタノール=100/1, 80/1, 50/1, 30/1, 20/1)にて精製し、3−(3−{メチル[(5R)−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−5−イル]アミノ}プロピル)−N−フェニルピペリジン−1−カルボキシアミド(26mg,y=88%)をアモルファスとして得た。
1H−NMR(CDCl3) 1.07−1.35(3H,m), 1.46−1.77(5H,s), 1.85−1.94(1H,m), 2.38and2.39(total 3H,s), 2.50−2.64(3H,m), 2.84−3.00(3H,m), 3.13−3.23(1H,m), 3.51−3.62(1H,m), 3.90−4.03(1H,m), 4.10−4.18(1H,m), 6.45and6.51(total 1H,s),6.85−7.03(4H,m), 7.23−7.30(2H,m), 7.34−7.39(2H,m), 8.47(1H,s)
【0054】
実施例51と同様の方法を用いて、実施例33の化合物から実施例52の化合物、実施例32の化合物から実施例53の化合物を製造した。
実施例52
2−(3−{メチル[(5R)−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−5−イル]アミノ}プロピル)−N−フェニルピペリジン−1−カルボキシアミド
1H−NMR(CDCl3) 1.13−1.35(5H,m), 1.40−1.60(2H,m), 1.76(2H,d, J=10.9Hz), 2.41(3H,s), 2.50−2.65(2H,m), 2.80−3.00(4H,m), 3.15−3.25(1H,m), 3.55(1H,dd,J=10.4, 11.9Hz), 4.06(2H,d, J=13.2Hz), 4.18(1H,dd, J=4.2, 12.0Hz), 6.36(1H,s), 6.88(2H,d, J=7.8Hz), 6.94−7.05(2H,m), 7.25−7.38(4H,m), 8.38(1H,s)
実施例53
2−(3−{メチル[(5R)−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−5−イル]アミノ}プロピル)−N−フェニルピペリジン−1−カルボキシアミド
【0055】
上記の実施例と同様にして、以下に示す化合物を製造することができる。
(5R)−5−{メチル[2−(1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−5−イル)エチル]アミノ}−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン
メチル 5−(2−{メチル[(5R)−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−5−イル]アミノ}エチル)−3,4−ジヒドロキノリン −1(2H)−カルボキシレート
(5R)−5−[[2−(1−アセチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−5−イル)エチル](メチル)アミノ]−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン
(5R)−5−(メチル{2−[1−(メチルスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−5−イル]エチル}アミノ)−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン
(5R)−5−{メチル[2−(1−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−5−イル)エチル]アミノ}−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン
(5R)−5−{メチル[3−(4−メチルシクロヘキシル)プロピル]アミノ}−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン
(5R)−5−{メチル[3−(3−メチルシクロペンチル)プロピル]アミノ}−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン
【0056】
(5R)−5−[[3−(シクロヘキシルオキシ)プロピル](メチル)アミノ]−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン
(5R)−5−[[3−(シクロペンチルオキシ)プロピル](メチル)アミノ]−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン
(5R)−5−[[2−(シクロヘキシルメトキシ)エチル](メチル)アミノ]−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン
(5R)−5−[[2−(シクロペンチルメトキシ)エチル](メチル)アミノ]−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン
(5R)−5−[[2−(1−アセチルピペリジン−3−イル)エチル](メチル)アミノ]−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン
メチル 3−(2−{メチル[(5R)−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−5−イル]アミノ}エチル)ピペリジン−1−カルボキシレート
【0057】
(5R)−5−[{2−[1−(2,2−ジメチルプロパノイル)ピペリジン−3−イル]エチル}(メチル)アミノ]−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン
7−クロロ−5−[{3−[1−(2,2−ジメチルプロパノイル)ピペリジン−2−イル]プロピル}(メチル)アミノ]−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン
8−アミノ−5−[{3−[1−(2,2−ジメチルプロパノイル)ピペリジン−2−イル]プロピル}(メチル)アミノ]−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン
9−アミノ−5−[{3−[1−(2,2−ジメチルプロパノイル)ピペリジン−2−イル]プロピル}(メチル)アミノ]−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン
N−{5−[{3−[1−(2,2−ジメチルプロパノイル)ピペリジン−2−イル]プロピル}(メチル)アミノ]−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−8−イル}アセトアミド5−[{3−[1−(2,2−ジメチルプロパノイル)ピペリジン−2−イル]プロピル}(メチル)アミノ]−8−メトキシ−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン
2−{4−[(2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−5−イル)アミノ] ブチル}ヘキサヒドロ−1H−4,7−メタノイソインドール−1,3−ジオン
(5R)−2−{4−[(2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−5−イル)アミノ]ブチル}ヘキサヒドロ−1H−4,7−メタノイソインドール−1,3−ジオン
【0058】
試験例1: [ 3 H]quinpirole binding を用いたスクリーニング試験
1−1線条体膜標品の調製
膜標品はLevantら方法(J. Pharmacol. Exp. Ther., 262, 929−935 (1992))に従って調製した。すなわち、雄性ラットを断頭し、全脳を速やかに摘出し、氷冷下で線条体を分取した。これに湿重量に対して20倍量の緩衝液(50 mM Tris−HCl, 5 mM KCl, 2 mM MgCl2, 2 mM CaCl2, pH 7.4)を加え、氷冷中でTeflon−glass homogenizerを用いてホモジナイズした。これを4℃にて48,000 × gで15分間遠心分離し、得られた沈渣を氷冷緩衝液(50 mM Tris−HCl, 5 mM KCl, 2 mM MgCl2, 2 mM CaCl2, pH 7.4)にヒスコトロンを用いて分散し、再度4℃にて48,000 × gで15分間遠心分離した。こうして得られた膜標品は、上記の緩衝液に懸濁した後、−80℃で凍結保存した。
1−2受容体結合実験
[3H]quinpirole結合の測定はLevantらの方法に準じて行った。すなわち、5 mMKCl、2 mM MgCl2および2 mM CaCl2を含む50 mM Tris−HCl(pH 7.4)緩衝液で希釈した[3H]quinpirole(最終濃度2 nM) 50 μl、線条体膜標品447.5 μlおよびジメチルスルホキシドに溶解した被験薬溶液2.5 μlを加え全量を500 μlとした。この液を23℃で5時間反応させた後、ガラス繊維濾紙上に速やかに低圧吸引ろ過した。ガラス繊維濾紙は同緩衝液5 mlで3回洗浄した後、ACS−II(Amersham社)4ml入りのガラスバイアルに移し、濾紙上に残存する放射活性を液体シンチレーションカウンターを用いて測定した。
[3H]quinpiroleの非特異的結合は10μM (+)−butaclamol存在下での結合量とした。
次式により結合阻害率を算出した:
結合阻害率(%)=100−100×{[被験物質存在下での[3H]quinpirole結合量]−[10 μM (+)−butaclamol存在下での[3H]quinpirole 結合量]}/{[被験物質非存在下での[3H]quinpriole結合量]−[10 μM (+)−butaclamol存在下での[3H]quinpriole 結合量]}
【0059】
試験例2: [ 3 H]8−OH−DPAT binding 試験
2−1試験方法
Hall M.D.らの方法(J. Neurochem., 44, 1685−1696(1985))に準じて行った。雄性ラットを断頭し、全脳を速やかに摘出し、氷冷下で海馬を分取した。湿重量に対して40倍量の50 mM Tris−HCl(pH 7.4)を加え、氷浴中でTeflon−glass homogenizerを用いてホモジナイズ(3 min, 1 stroke/ min)し、その後40,000×gで10分間遠心分離(4℃)した。得られた沈渣を氷冷緩衝液(50 mM Tris−HCl (pH 7.4))にヒスコトロンTMを用いて分散し、40,000×g で10分間遠心分離(4℃)した。さらに、再懸濁し、洗浄操作を1回繰り返した。得られた沈渣を氷冷緩衝液(50 mM Tris−HCl (pH 7.4))にヒスコトロンTMを用いて分散し、37℃で1時間インキュベートし、その後 40,000×g で10分間遠心分離(4℃)した。さらに、再懸濁し、洗浄操作を1回繰り返した。得られた膜標品は、上記の緩衝液に懸濁した後−80 ℃で凍結保存した。
50 mM Tris−HCl (pH 7.4)、4 mM CaCl2 を含む緩衝液中に、[3H] 8−OH−DPAT (最終濃度 0.2 nM)を50 μl、被験薬溶液を2.5 μl、海馬膜標品を447.5 μlを加え、全量500 μlの反応液を用いて測定した。反応液を室温で20分間反応させた後、ガラス繊維濾紙上に速やかに低圧吸引濾過した。ガラス繊維濾紙は、緩衝液5 mlで3回洗浄した後、ACS−II (Amersham社)4ml入りのガラスバイアルに添加し、濾紙上に残存した受容体結合放射活性を液体シンチレーションカウンターで測定した。非特異的結合は1μM 8−OH−DPAT存在下での結合量とした。
次式により結合阻害率を算出した:
結合阻害率(%)=100−100×{[被験物質存在下での[3H]8−OH−DPAT結合量]−[1μM 8−OH−DPAT存在下での[3H]8−OH−DPAT結合量]]/{[被験物質非存在下での[3H]8−OH−DPAT結合量]−[1μM 8−OH−DPAT存在下での[3H]8−OH−DPAT結合量]}
【0060】
試験例3:5− HT 1A 受容体および D 2 受容体作動試験
3−1使用細胞および膜標品の調製
実験にはヒト5−HT1A受容体発現CHO細胞(human 5−HT1A/CHO)もしくはヒトdopamine D2L受容体発現CHO細胞(human D2L/CHO)を用いた。細胞は5% CO2インキュベーター中で、10% FCS、500 μg/ml Geneticinおよび100 U/ml penicillin−100 μg/ml streptmoycinを含むF12(すべてギブコ)にて培養し、膜標品は後記のA.Newmanらの方法にしたがって調製した。すなわち、緩衝液A(20mM HEPES、5mM MgSO4)にて剥離・採取した細胞を、Teflon−glass homogenizerでホモジナイズした後、遠心操作(50,000×g、30min、4℃)を行なった。沈渣は適量の緩衝液Aに再懸濁し、使用まで−80℃で保存した。膜標品中のタンパク質量は、標準物質にAlbumin Bovine(SIGMA)を用いて、Dye Reagent Concentrate(BIO−RAD)により定量した。
3−2実験方法
ヒト5−HT1A受容体およびヒトD2受容体に対する[35S]GTPγS結合の測定は、上記の膜標品を用い、A. Newmanらの方法(Eur. J. Pharmacol., 307, 107−111(1996))に準じて行なった。すなわち、10−5Mの各被験物質を含む緩衝液B(20mM HEPES、100 mM NaCl、10 mM MgSO4、1 μM GDP、0.1 mM DTT)中に、0.05 nMの[35S]GTPγS(デュポンNEN)および一定量(約50 μg/tube)の膜標品を加え、全量1 mlの反応液を22ないし30 ℃で20分間インキュベートした。反応終了後、反応液を氷冷した5mlの緩衝液Bで希釈し、ガラス繊維ろ紙(Whatman、GF/B)を用いて速やかに吸引ろ過することにより反応を終了させた。同緩衝液で2回洗浄したガラス繊維ろ紙をバイアルに入れ、4mlのACS−IIを添加した。ろ紙上の[35S]GTPγSの放射活性を液体シンチレーションカウンターで測定した。10 μMのGTPγS(Sigma)存在下で得られた非特異的結合から[35S]GTPγSの特異的結合を求めた。各被験物質の5−HT1A受容体およびD2受容体作動活性は、それぞれ10 μMの5−HTおよびdopamineによる[35S]GTPγS結合増加を100%としたときの増加率で表わした。
実施例で得られた化合物について、上記の試験例1、試験例2および試験例3の試験を行なった。その結果は表1に示すとおりである。
【0061】
【表1】
【0062】
【発明の効果】
上の試験結果に示される通り、本発明化合物はドーパミンD2受容体とセロトニン5−HT1A受容体の両受容体に対して、高い結合親和性と強いアゴニスト作用を有することが判明した。従って、本発明により新たなパーキンソン病治療剤の提供が可能となった。
Claims (6)
- 式(1)
Eは単結合、−O−、−O−CH2−、−S−または−S−CH2−を表す。
Bは6から16員の芳香族炭化水素環、3から8員の脂肪族炭化水素環、3から12員の脂肪族複素環、5から12員の芳香族複素環を表す。
Qは水素原子、ハロゲン原子、置換または無置換のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、置換または無置換のアルコキシ基、置換または無置換のアルキルチオ基、置換または無置換のアミノ基、置換または無置換のカルバモイル基、カルボキシ基、ニトロ基、シアノ基、水酸基、置換または無置換のアルコキシカルボニル基、置換または無置換のアルキルカルボニル基、置換または無置換のアリールカルボニル基、または置換または無置換のアルキルスルホニル基を表す。Qで表される基はそれぞれ独立して2個以上存在してもよい。ただし、Eが単結合でかつBが3から8員の脂肪族炭化水素環を表す時、またはEが単結合でかつBが6から16員の芳香族炭化水素環のうちベンゼン環を表す時、Qは水素原子を表さない。
nは0から6の整数を表す。)を表す。
R2、R3、R4は互いに独立して水素原子、置換または無置換のアルキル基を表す。
Xは水素原子、ハロゲン原子、置換または無置換のアルキル基、水酸基、置換または無置換のアルコキシ基、置換または無置換のアルキルチオ基、シアノ基、ニトロ基、置換または無置換のカルバモイル基、カルボキシ基、置換または無置換のアルコキシカルボニル基、置換または無置換のアミノ基を表す。]
で表される化合物またはそれらの薬学上許容される塩。 - R2がメチル基である請求項1記載の化合物またはそれらの薬学上許容される塩。
- R3が水素原子である請求項1または2記載の化合物またはそれらの薬学上許容される塩。
- R4が水素原子である請求項1、2または3記載の化合物またはそれらの薬学上許容される塩。
- 請求項1〜4いずれか記載の化合物またはそれらの薬学上許容される塩を含有する医薬。
- 請求項1〜4いずれか記載の化合物またはそれらの薬学上許容される塩を含有するパーキンソン病治療剤。
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