【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プリン、ゼリー及びヨーグルト等を無菌状態で包装する方法、例えばスチレン系樹脂シートからインラインで容器を成形し、これに食品を充填した後蓋材を用いてヒートシールする、いわゆる成形充填包装(FFS包装)に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、プリン、ゼリー及びヨーグルト等の食品を無菌状態で包装する方法として、無菌状態の環境で熱可塑性樹脂シートを成形ゾーンにおいて連続的に熱成形(Thermo−forming)して多数の容器を成形して、インラインで食品充填ゾーンに移送して前記の食品を充填した後、シールゾーンにて蓋材を用いてヒートシールし、その後に食品が充填された個々の容器か、あるいは複数個単位で切り離して商品とするFFS包装が広く行われている。このFFS包装においては、蓋材に施された印刷図柄と容器が常に決められた位置でヒートシールされ、個々の容器か複数個単位で切り離す際に蓋材の印刷図柄と容器が正確に重なっていることが、その商品の意匠性の観点から極めて重要である。しかしながら蓋材に図柄を厳密に等間隔で印刷することは困難であり、ごく僅かなズレであっても、何の調整も行わずに連続してFFS包装を行っていくと、このズレが累積されて、その商品の意匠性が損なわれてしまう。
【0003】
この課題を解決するために、例えば累積されたズレを光電管等により検知し、蓋材に塑性変形を与える制御機構にてピッチ差を補償する方法が行われている。即ち、図柄及び検出用マークのピッチ間隔が間欠容器駆動機構の寸動距離より僅かに短く印刷された蓋材を使用し、包装工程において所定の位置に設置された光電管等にマークが検知されると塑性変形を伴う制御機構により蓋材のピッチ間隔が所定量引き伸ばされ、これを繰り返すことによりピッチズレをある一定範囲内で制御する方法である。塑性変形を賦与する方法としては、蓋材の両端を所定間隔で固定し、その後、プッシャーで蓋材流れ方向と垂直に引き伸ばし、保持した後に解放する方法等がある。
【0004】
従来、上記の制御方法に適用される蓋材としては、アルミニウム箔を基材層としてプラスチックフィルムと積層した積層フィルムが用いられてきた。代表的な蓋材としては、例えば特開平9−24960号公報に記載されているような2軸延伸ポリエチレンテレフタレート(O−PET)フィルム/接着剤/アルミニウム箔/接着剤/シーラント層の構成が良く用いられている。この積層フィルムにおいては、アルミニウム箔は、一定の張力が加えられてわずかに引き伸ばされて、その外力が取り除かれた後に、その伸びが維持される塑性体としての性質を有する。このようなアルミニウム箔を基材層とした前記のような構成の積層体を蓋材として用いることにより、前記の制御方法を容易に行うことができる。
【0005】
一方で、近年使用済みの包装材料を回収して再利用する動きが急速に進んできており、前記アルミニウム箔と樹脂フィルムの積層体からなる蓋材は、両者を完全に分離できないことから、その分別回収ができず焼却するしかなく、焼却した場合もアルミニウム箔は完全に灰化しないため、多量の未焼却物が残るという問題を生じている。更に、アルミニウム箔は裂けやすいため、その包装工程のトラブルで誤って食品に混入した場合に蓋材のアルミニウム箔は金属探知器で検出できないことからこれを除くことができず、より裂けにくい代替材料の開発が望まれている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記問題を解決する為に、アルミニウム箔を含まない蓋材であって、FFS包装装置で良好に使用できる熱可塑性樹脂組成物フィルムの積層体からなり、プラスチックとして回収できるかもしくは容易に焼却処理できる蓋材を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記の課題を解決することを目的として鋭意検討した結果本発明に至った。即ち、本発明は少なくとも印刷層、基材層とヒートシール層を有し、実質的に熱可塑性樹脂組成物のみからなる積層フィルムであって、且つ該積層フィルムを10%以下の延伸を加えその張力を除いて15秒以上経過した後に、該積層フィルムに残留する塑性変形量が0.2%以上である成形充填包装用蓋材である。又、該蓋材よりなる蓋を有する食品容器包装体である。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下に本発明を詳細に説明する。
【0009】
一般に成形充填包装用の蓋材は、所定のピッチ間隔で図柄およびマークが印刷された積層体フィルムもしくはシートをロール状に巻いた形状で食品を製造するメーカーに供給され、そこで樹脂シートから熱成形され、更に内容物が充填された容器の上に連続的に供給され、加熱冶具によって該蓋材が容器のフランジ上にヒートシールされ、これによって容器の上に蓋が形成される。この工程の後に切断工具が使用され、容器が一個ずつ、又は1列以上の複数個単位のいずれかに分離されている。該工程では蓋材に施された図柄が容器と可能な限り正確に対応することが肝要であり、そのために前記のピッチ補償工程が備えられている。
【0010】
本発明の蓋材は、少なくとも基材層とヒートシール層からなる積層フィルムであって、基材層がアルミニウム箔を含まず且つ該積層フィルムを10%以下の延伸を加えその張力を除いて15秒後に、該積層フィルムに残留する塑性変形量が0.2%以上に保たれる蓋材である。
【0011】
本発明において蓋材の塑性変形量とは、前記のピッチ補償工程において固定された両端の中にある所定の長さに印刷されたマーク間の距離を基準とし、その後延伸操作の後一定時間後に同様にマーク間の距離を測定し、その基準距離に対する変化量を最初の基準距離で除した値である。ここで蓋材の延伸量が大きいほど該塑性変形量が大きくなることは言うまでもないが、印刷図柄の商品価値、装置の取り合いから通常は10%以下である。又延伸時の温度は通常5〜35℃の範囲であり、必要により前記温度範囲内の一定温度で行うことが好ましい。該ピッチ補償工程において、延伸後は張力は完全に解放され、その張力を除いた後少なくとも15秒経過した後にヒートシールされるのが一般的である。従って張力を除いた後15秒後の塑性変形量の値が重要である。
【0012】
この値が0.2%未満であると蓋材に印刷した図柄のピッチ間隔のズレを補償できず容器とその蓋に形成された印刷との間に視認可能なズレを生じてしまう。また、該塑性変形量は、ピッチ間隔のズレの補償の観点からは特に上限は無いが、シールされたあと蓋の図柄の精度を一定に保つ意味からは通常は5%未満である。従って、本発明の蓋材は10%以下の延伸で、容器にヒートシールする際に0.2%以上の塑性変形量が保持される特性を有することが必要である。延伸方法は、蓋材の両端を固定し、その中央をプッシャー等で流れ方向と垂直下向きに押す公知の方法があるが、蓋材の一方の端を流れ方向と同方向に延伸してもよい。また蓋材の延伸速度は特に限定されるものではないが、生産速度の点から5mm/秒以上であることが好ましい。
【0013】
本発明の蓋材は、基本的には印刷フィルム層/基材層/ヒートシール層からなり、必要に応じて各層間に接着層を設ける。本発明の基材層はアルミニウム箔を含まず10%以下の延伸を加えその張力を除いた後15秒後に残留する塑性変形量が、0.2%以上に保たれるフィルムであれば、特に限定されるものではない。該当する樹脂としては無延伸耐衝撃性ポリスチレン系フィルム、セロハンフィルム、無延伸低密度ポリエチレンフィルム、無延伸高密度ポリエチレンフィルム等が挙げられる。この基材層の厚さは蓋材の前記塑性変形量を満たすのであれば特に限定されるものではないが、一般的には蓋材の厚さの30%以上の厚さである。
【0014】
本発明で使用される印刷フィルム層は、一般的に用いられている印刷を施したO−PETフィルムが使用される。該フィルム上に図柄やマークのピッチ間距離が管理された印刷が施される。ピッチ間距離は所定の距離に印刷されるべきであるが、本発明においては、通常印刷ピッチのズレが0.2%以下であるものを用いる。フィルムの厚みは特に限定されるものではないが、12〜25μmが望ましい。厚みが12μm未満であるとラミネート時に寸法誤差を生じやすく、25μmより厚いとコスト面及び塑性変形量の点で不利である。
【0015】
本発明の蓋材は印刷フィルム層に用いるフィルムとして、必要に応じて帯電防止処理したものを用いる。帯電防止剤として界面活性剤系帯電防止剤、高分子型帯電防止剤等をグラビアロール、ロールコーターやスプレー等で塗布する事ができる。また、これら帯電防止剤を均一に塗布するために、帯電防止剤処理を行う前に、表面にコロナ処理やオゾン処理することが望ましい。
【0016】
本発明のヒートシール層は容器素材との封止が可能であれば特に限定されないが、エチレン酢酸ビニル共重合体及びワックスを主成分とするホットメルト接着剤、アクリル系接着剤、非相溶樹脂ブレンド系接着剤等が好適に使用される。非相溶系の樹脂ブレンドの例としては、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン−1、ポリ−4−メチルペンテン−1、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体およびその水添物、熱可塑性ポリウレタン等のブレンド物があげられる。なお、ヒートシール強度は、手で容易に開封可能な強度であることが好ましく、容器口部に対する剥離強度の最大値が、剥離速度300m/分の際に10〜20Nになることを目安として、シール層の厚さ及び配合を調整する。
【0017】
これらの印刷フィルム層、基材層及びヒートシール層の各フィルムを積層する方法としては、一般に行われている(1)ドライラミネート法、(2)アンカーコート剤を塗布した後、その上に前記熱接着性樹脂をTダイなどにより、直接押出しコートして積層する方法、(3)積層面にアンカーコート剤を塗布した後、その上に前記熱接着性樹脂のフィルムを、ポリエチレン、またはその他のポリオレフィン系樹脂を接着層に用いて、押出しラミネートにより積層する方法があり、いずれの方法も用いることができる。
【0018】
本発明のFFS包装用蓋材は、ロール状に巻いた形状でFFS包装装置に供給され、別途供給されたポリエチレン、ポリスチレン又はポリプロピレン等の熱可塑性樹脂組成物からなるシートを熱成形し、食品等の内容物を充填した容器のフランジ面にヒートシールされ食品包装体となる。
【0019】
【実施例】
以下本発明の実施例を比較例と対比して説明する。
(実施例1) 厚さが16μmで帯電防止性能を有するO−PETフィルム(ユニチカ(株)製 PET両面コロナ処理)を用い、そのコロナ処理放電処理面にグラビア印刷方式で正確に74.3mmのピッチ間隔を有するマーク及び図柄を印刷した。次にドライラミネート機を用い、片側から基材層フィルムとして両面にコロナ処理を施した厚さ35μmの無延伸高密度ポリエチレンフィルム(タマポリHDタマポリ(株)製)を繰出し、上記O−PETフィルムのコロナ処理面にグラビアコーターによりイソシアネート系二液型接着剤を乾燥時塗布量3.5g/m2となるようにコーティングし乾燥させたフィルムと貼り合わせ、その後40℃で7日間養生させることにより総厚51μmのドライラミネートフィルムAを得た。
【0020】
一方、ヒートシール層の組成物として(イ)スチレン−ブタジエンブロック共重合体樹脂(電気化学工業社製、商品名:デンカクリアレン、スチレン含有量80%、ブタジエン含有量20%)、(ロ)エチレン−ブテン−1ランダム共重合体(三井化学製、商品名:タフマーA)、(ハ)スチレン−ブタジエンブロック共重合体(JSR社製、商品名:STRレジン、スチレン40%、ブタジエン60%)、(ニ)耐衝撃性ポリスチレン樹脂(東洋スチレン社製、商品名:トーヨースチロールHI−E6)をそれぞれ40,25,25,10%となるようにブレンドした後、単軸押出機(シリンダー径40mm)にて温度200℃で溶融混練し、コンパウンドペレットとし、単軸押出機(シリンダー径40mm)にて、押出温度200℃、ブローアップ比2.0倍、引取速度20m/分で厚み33μmのフィルムを製膜した。製膜後にラミネート表面にコロナ処理を施し、シール層用フィルムとした。(ヒートシール層B)
【0021】
次に押出しラミネーターを用い、片側からドライラミネートフィルムAを繰出し、他方からシール層Bを繰出し、T−ダイを備えた単軸押出ラミネーター(シリンダ径65mm)により、温度320℃で押出した低密度ポリエチレン樹脂(日本ポリケム社製、商品名:ノバテックLD)を厚み20μmとなるように押出し、ラミネートを行い、総厚101μmの蓋材原反を得た。
【0022】
得られた蓋材原反フィルムの両端を285mmとなるように固定し、片側を流れ方向に10mm/秒で14.3mm延伸(5%延伸)し、4秒間保持した後に張力を解放した。張力を開放した後15秒後にピッチ間の距離を測定した。その際の変化量を最初のピッチ間距離で除した塑性変形量は0.8%であった。
【0023】
(実施例2) 基材層に両面コロナ処理を施した厚さ50μmの無延伸高密度ポリエチレンフィルム(タマポリHD タマポリ(株)製)を用いた以外は、実施例1と同様に作製を行い、総厚116μmの蓋材原反を得た。実施例1同様に塑性変形量を測定した結果は0.9%であった。
【0024】
(実施例3) 基材層に両面コロナ処理を施した厚さ50μmの無延伸耐衝撃性ポリスチレンフィルム(東洋化学製 ハーレンH)を用いた以外は、実施例1と同様に作製を行い、総厚116μmの蓋材原反を得た。実施例1同様に塑性変形量を測定した結果は0.9%であった。
【0025】
(比較例1) 厚さが15μmの2軸延伸ナイロンフィルム(ユニチカ(株)製 ONBC 両面コロナ処理)を用い、そのコロナ処理放電処理面にグラビア印刷方式で正確に74.3mmのピッチ間隔を有するマーク及び図柄を印刷した。次にドライラミネート機を用い、片側から基材層フィルムとして両面コロナ処理を施した厚さ25μmの無延伸ポリプロピレンフィルム(東レ合成フィルム トレファンNO)を用いた以外は、実施例1と同様に作製を行い、総厚90μmの蓋材原反を得た。延伸量を10%とした以外は実施例1同様に塑性変形量を測定した結果は0.1%であった。
【0026】
(比較例2) 基材層に両面コロナ処理を施した厚さ50μmの無延伸ポリプロピレンフィルム(東レ合成フィルム トレファンNO)を用いた以外は、実施例1と同様に作製を行い、総厚115μmの蓋材原反を得た。延伸量を10%とした以外は実施例1同様に塑性変形量を測定した結果は0.1%であった。
【0027】
(評価項目及び評価基準)
実施例及び比較例の蓋材を、一般に使用されている成形包装充填機を用いて以下の評価を行った。
(印刷位置合わせ)
蓋材原反を200m使用した時に、蓋材に印刷した図柄のピッチ間隔のズレを補償できず容器とその蓋に形成された印刷との間に視認可能なズレを生じてしまうものがないものの容器数が全く生じないものを○、1個以上生じたものを×とした。
【0028】
評価結果を纏めて表1に示す。
【0029】
【表1】
【0030】
(表1の注釈) 表中の基材層のフィルム構成樹脂の略号は下記のものを示す。
1) PET・・・二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(ユニチカ PET)
2) Ny・・・・二軸延伸ナイロンフィルム(ユニチカ ONBC)
3) HDPE・・無延伸高密度ポリエチレンフィルム(タマポリ(株)製 タマポリHD)
4) HI・・・無延伸耐衝撃性ポリスチレンフィルム(東洋化学製 ハーレンH)
5) CPP・・無延伸ポリプロピレンフィルム(東レ合成フィルム トレファンNO)
【0031】
【発明の効果】
本発明の蓋材はアルミニウム箔を含まない蓋材であって、その塑性変形特性によりFFS包装装置の制御機構でそのピッチズレを補償することが可能であり、一方で実質的に熱可塑性樹脂組成物のみの積層体からなるので、プラスチックとして回収できるかもしくは容易に焼却処理することができる。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention provides a method for packaging pudding, jelly, yogurt, etc. under aseptic conditions, for example, forming a container inline from a styrene-based resin sheet, filling it with food, and then heat-sealing using a lid material. It relates to packaging (FFS packaging).
[0002]
[Prior art]
2. Description of the Related Art Conventionally, as a method of packaging foods such as pudding, jelly, and yogurt in an aseptic state, a thermoplastic resin sheet is continuously thermoformed in a molding zone in an aseptic state to form a large number of containers. Then, after transferring to the food filling zone in-line and filling the food, heat sealing is performed using a lid material in the sealing zone, and then the individual containers filled with the food or separated into a plurality of units. FFS packaging as a commercial product is widely performed. In this FFS packaging, the printed design applied to the lid and the container are always heat-sealed at a predetermined position, and when the individual container or a plurality of units are cut off, the printed design of the lid and the container are accurately overlapped. Is very important from the viewpoint of the design of the product. However, it is difficult to print the pattern on the lid material at exactly the same intervals. Even if the deviation is very small, if the FFS packaging is performed continuously without any adjustment, this deviation will accumulate. As a result, the design of the product is impaired.
[0003]
In order to solve this problem, for example, a method of detecting an accumulated displacement by a photoelectric tube or the like and compensating for a pitch difference by a control mechanism for applying plastic deformation to the lid member has been performed. That is, a mark is detected on a photoelectric tube or the like installed at a predetermined position in a packaging process using a lid material in which the pitch interval between the design and the detection mark is slightly shorter than the inching distance of the intermittent container driving mechanism. In this method, the pitch interval of the lid member is extended by a predetermined amount by a control mechanism involving plastic deformation, and by repeating this, the pitch deviation is controlled within a certain range. As a method of imparting plastic deformation, there is a method in which both ends of the lid material are fixed at a predetermined interval, then stretched by a pusher in a direction perpendicular to the flow direction of the lid material, held, and released.
[0004]
Heretofore, as a lid material applied to the above control method, a laminated film in which an aluminum foil is laminated as a base material layer with a plastic film has been used. As a typical lid material, for example, a biaxially stretched polyethylene terephthalate (O-PET) film / adhesive / aluminum foil / adhesive / sealant layer structure described in JP-A-9-24960 is good. Used. In this laminated film, the aluminum foil has a property as a plastic body whose elongation is maintained after a certain tension is applied and the aluminum foil is slightly stretched and its external force is removed. By using a laminate having the above-described configuration using the aluminum foil as the base material layer as a lid material, the above-described control method can be easily performed.
[0005]
On the other hand, in recent years, the movement of collecting and reusing used packaging materials has been rapidly advancing, and the lid material made of the laminate of the aluminum foil and the resin film cannot be completely separated from each other. Since it cannot be separated and collected, it must be incinerated. Even when incinerated, the aluminum foil does not completely incinerate, so that a problem that a large amount of unincinerated material remains. Furthermore, since aluminum foil is easily torn, if it is accidentally mixed into food due to a problem in the packaging process, the aluminum foil of the lid cannot be detected because it cannot be detected by a metal detector. The development of is desired.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention solves the above problem by providing a lid material containing no aluminum foil, comprising a laminate of a thermoplastic resin composition film which can be favorably used in an FFS packaging device, and which can be collected or easily recovered as plastic. To provide a lid material that can be incinerated.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
The inventor of the present invention has conducted intensive studies for the purpose of solving the above-mentioned problems, and has reached the present invention. That is, the present invention is a laminated film having at least a printing layer, a base material layer, and a heat seal layer, and is substantially composed of only a thermoplastic resin composition, and the laminated film is stretched by 10% or less. A lid for forming, filling and packaging in which the amount of plastic deformation remaining in the laminated film after 15 seconds or more excluding the tension is 0.2% or more. Further, it is a food container package having a lid made of the lid material.
[0008]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in detail.
[0009]
In general, lids for forming, filling and packaging are supplied to manufacturers that manufacture food in the form of rolls of laminated films or sheets with designs and marks printed at predetermined pitch intervals, where they are thermoformed from resin sheets. Then, the contents are continuously supplied onto the container filled with the contents, and the lid material is heat-sealed on the flange of the container by a heating jig, whereby a lid is formed on the container. After this step, a cutting tool is used to separate the containers either one by one or in multiple units in one or more rows. In this step, it is important that the design applied to the lid material correspond to the container as accurately as possible, and the pitch compensation step is provided for that purpose.
[0010]
The lid material of the present invention is a laminated film comprising at least a base material layer and a heat seal layer, wherein the base material layer does not contain an aluminum foil, and the laminated film is stretched by 10% or less to remove 15% of its tension. This is a lid material in which the amount of plastic deformation remaining in the laminated film after 0.2 seconds is maintained at 0.2% or more.
[0011]
In the present invention, the amount of plastic deformation of the lid material is based on the distance between marks printed to a predetermined length in both ends fixed in the pitch compensation step, and then after a predetermined time after the stretching operation Similarly, the distance is obtained by measuring the distance between marks and dividing the amount of change with respect to the reference distance by the initial reference distance. Here, it goes without saying that the greater the amount of extension of the lid material, the greater the amount of plastic deformation, but it is usually 10% or less in view of the commercial value of the printed design and the compatibility of the device. The temperature at the time of stretching is usually in the range of 5 to 35 ° C., and if necessary, it is preferable to carry out the stretching at a constant temperature within the above temperature range. In the pitch compensation step, the tension is completely released after stretching, and heat sealing is generally performed at least 15 seconds after the tension is removed. Therefore, the value of the amount of plastic deformation 15 seconds after removing the tension is important.
[0012]
If this value is less than 0.2%, it is not possible to compensate for the deviation of the pitch interval of the pattern printed on the lid material, and a visible deviation will occur between the container and the print formed on the lid. The amount of plastic deformation has no particular upper limit from the viewpoint of compensating the deviation of the pitch interval, but is usually less than 5% from the viewpoint of keeping the accuracy of the design of the lid after sealing. Therefore, it is necessary that the lid material of the present invention has a property that the plastic deformation amount is maintained at 0.2% or more when the lid material is heat-sealed to the container when stretched at 10% or less. The stretching method includes a known method in which both ends of the lid material are fixed and the center thereof is pressed downward by a pusher or the like in a direction perpendicular to the flow direction, but one end of the lid material may be stretched in the same direction as the flow direction. . The stretching speed of the lid material is not particularly limited, but is preferably 5 mm / sec or more from the viewpoint of production speed.
[0013]
The lid material of the present invention basically comprises a print film layer / a substrate layer / a heat seal layer, and an adhesive layer is provided between each layer as needed. The base material layer of the present invention does not include an aluminum foil, and is preferably a film in which the amount of plastic deformation remaining after 15 seconds after stretching by applying 10% or less and removing the tension is maintained at 0.2% or more. It is not limited. Examples of the applicable resin include a non-stretched impact-resistant polystyrene film, a cellophane film, a non-stretched low-density polyethylene film, and a non-stretched high-density polyethylene film. The thickness of the base material layer is not particularly limited as long as it satisfies the above-mentioned amount of plastic deformation of the lid material, but is generally 30% or more of the thickness of the lid material.
[0014]
As the print film layer used in the present invention, a commonly used printed O-PET film is used. Printing is performed on the film in which the distance between the pitches of symbols and marks is controlled. The distance between the pitches should be printed at a predetermined distance, but in the present invention, a printing pitch deviation of 0.2% or less is usually used. The thickness of the film is not particularly limited, but is preferably 12 to 25 μm. If the thickness is less than 12 μm, a dimensional error tends to occur during lamination, and if it is more than 25 μm, it is disadvantageous in terms of cost and plastic deformation.
[0015]
As the lid material of the present invention, a film which has been subjected to an antistatic treatment as necessary is used as the film used for the print film layer. As an antistatic agent, a surfactant type antistatic agent, a polymer type antistatic agent and the like can be applied by a gravure roll, a roll coater, a spray or the like. Further, in order to uniformly apply these antistatic agents, it is desirable to subject the surface to corona treatment or ozone treatment before performing the antistatic agent treatment.
[0016]
The heat seal layer of the present invention is not particularly limited as long as it can be sealed with the container material, but a hot melt adhesive containing an ethylene-vinyl acetate copolymer and a wax as a main component, an acrylic adhesive, an incompatible resin Blend adhesives and the like are preferably used. Examples of incompatible resin blends include high density polyethylene, low density polyethylene, linear low density polyethylene, polypropylene, polybutene-1, poly-4-methylpentene-1, ethylene-propylene copolymer, ethylene- Examples include a vinyl acetate copolymer, an ethylene-acrylate copolymer, a styrene-butadiene copolymer and a hydrogenated product thereof, and a blend of a thermoplastic polyurethane and the like. In addition, the heat seal strength is preferably a strength that can be easily opened by hand, and the maximum value of the peel strength with respect to the container mouth is 10 to 20 N when the peel speed is 300 m / min. Adjust the thickness and composition of the seal layer.
[0017]
As a method of laminating each film of the print film layer, the base material layer and the heat seal layer, generally performed are (1) a dry lamination method, and (2) after applying an anchor coating agent, A method of directly extruding and laminating a thermo-adhesive resin with a T-die or the like, and (3) applying an anchor coat agent on a lamination surface, and then coating the thermo-adhesive resin film thereon with polyethylene or other There is a method of laminating by extrusion lamination using a polyolefin-based resin for the adhesive layer, and any of these methods can be used.
[0018]
The lid material for FFS packaging of the present invention is supplied to an FFS packaging device in a rolled shape, and a sheet made of a thermoplastic resin composition such as polyethylene, polystyrene or polypropylene supplied separately is thermoformed to form a food or the like. Is heat-sealed on the flange surface of the container filled with the above-mentioned contents to form a food package.
[0019]
【Example】
Hereinafter, examples of the present invention will be described in comparison with comparative examples.
(Example 1) Using an O-PET film (PET double-sided corona treatment manufactured by Unitika Co., Ltd.) having a thickness of 16 μm and having antistatic performance, the corona-treated discharge-treated surface was exactly 74.3 mm thick by a gravure printing method. Marks and symbols having pitch intervals were printed. Next, using a dry laminator, a non-stretched high-density polyethylene film (manufactured by Tamapoly HD Tamapoly Co., Ltd.) having a thickness of 35 μm and subjected to corona treatment on both sides as a substrate layer film from one side was fed, and the above-mentioned O-PET film was removed. The corona-treated surface is coated with an isocyanate-based two-component adhesive with a gravure coater to a coating amount of 3.5 g / m 2 when dried and bonded to a dried film, and then cured at 40 ° C. for 7 days. A dry laminated film A having a thickness of 51 μm was obtained.
[0020]
On the other hand, as the composition of the heat seal layer, (a) styrene-butadiene block copolymer resin (trade name: Denkaclearen, manufactured by Denki Kagaku Kogyo Co., Ltd., styrene content 80%, butadiene content 20%), (b) Ethylene-butene-1 random copolymer (manufactured by Mitsui Chemicals, trade name: Tuffmer A), (c) Styrene-butadiene block copolymer (manufactured by JSR Corporation, trade name: STR resin, styrene 40%, butadiene 60%) , (D) Impact-resistant polystyrene resin (manufactured by Toyo Styrene Co., Ltd., trade name: Toyostyrol HI-E6) was blended to give 40, 25, 25, and 10%, respectively, and then a single screw extruder (cylinder diameter 40 mm) ) Is melt-kneaded at a temperature of 200 ° C. to obtain compound pellets, and is extruded at a temperature of 200 ° C. using a single screw extruder (cylinder diameter: 40 mm). Appu ratio 2.0 times, was formed a film having a thickness of 33μm at a take-up speed of 20 m / min. After forming the film, the laminate surface was subjected to a corona treatment to obtain a film for a seal layer. (Heat seal layer B)
[0021]
Next, using an extrusion laminator, the dry laminated film A was fed out from one side, the sealing layer B was fed out from the other side, and a low-density polyethylene extruded at a temperature of 320 ° C. by a single-screw extrusion laminator (cylinder diameter 65 mm) equipped with a T-die. A resin (manufactured by Nippon Polychem Co., Ltd., trade name: Novatec LD) was extruded so as to have a thickness of 20 μm, and was laminated to obtain an original cover material having a total thickness of 101 μm.
[0022]
Both ends of the obtained cover material raw film were fixed to 285 mm, and one side was stretched 14.3 mm (5% stretch) at 10 mm / sec in the flow direction, and after holding for 4 seconds, the tension was released. Fifteen seconds after releasing the tension, the distance between the pitches was measured. The amount of plastic deformation obtained by dividing the amount of change at that time by the initial pitch distance was 0.8%.
[0023]
(Example 2) Production was performed in the same manner as in Example 1 except that a non-stretched high-density polyethylene film (manufactured by Tamapoly HD Tamapoly Co., Ltd.) having a thickness of 50 µm and a corona treatment on both sides of a base material layer was used. An original cover material having a total thickness of 116 μm was obtained. The result of measuring the amount of plastic deformation in the same manner as in Example 1 was 0.9%.
[0024]
(Example 3) Except for using a non-stretched impact-resistant polystyrene film (Harren H manufactured by Toyo Chemical Co., Ltd.) with a thickness of 50 μm and a corona treatment on both sides of the base material layer, the same procedure as in Example 1 was carried out. An original cover material having a thickness of 116 μm was obtained. The result of measuring the amount of plastic deformation in the same manner as in Example 1 was 0.9%.
[0025]
(Comparative Example 1) Using a 15-μm-thick biaxially stretched nylon film (ONBC double-sided corona treatment manufactured by Unitika Ltd.), the corona-treated discharge treatment surface has a pitch interval of exactly 74.3 mm by a gravure printing method. Marks and designs were printed. Next, using a dry laminator, a non-stretched polypropylene film (Toray Synthetic Film Trefan NO) having a thickness of 25 μm and subjected to corona treatment on both sides as a substrate layer film from one side was used. Was carried out to obtain a raw material for a lid material having a total thickness of 90 μm. The amount of plastic deformation was measured in the same manner as in Example 1 except that the stretching amount was 10%, and the result was 0.1%.
[0026]
(Comparative Example 2) Except for using a 50 μm-thick unstretched polypropylene film (Toray Synthetic Film Trefane No.) having a base material layer subjected to corona treatment on both sides, it was produced in the same manner as in Example 1 and had a total thickness of 115 μm. The raw material of the lid material was obtained. The amount of plastic deformation was measured in the same manner as in Example 1 except that the stretching amount was 10%, and the result was 0.1%.
[0027]
(Evaluation items and evaluation criteria)
The lids of the examples and comparative examples were evaluated as follows using a generally used molding and packaging machine.
(Print position alignment)
When the lid material is used for 200 m, the gap between the pitches of the symbols printed on the lid material cannot be compensated, and there is no visible deviation between the container and the print formed on the lid.も の indicates that no number of containers occurred, and X indicates that one or more containers occurred.
[0028]
Table 1 summarizes the evaluation results.
[0029]
[Table 1]
[0030]
(Notes in Table 1) The abbreviations of the film constituent resins of the base material layer in the table indicate the following.
1) PET: Biaxially stretched polyethylene terephthalate film (Unitika PET)
2) Ny: Biaxially stretched nylon film (Unitika ONBC)
3) HDPE ··· Unstretched high-density polyethylene film (Tamapoli HD)
4) HI: Unstretched impact-resistant polystyrene film (Harren H, manufactured by Toyo Chemical Co., Ltd.)
5) CPP ・ ・ Unstretched polypropylene film (Toray Synthetic Film Trefane NO)
[0031]
【The invention's effect】
The lid material of the present invention is a lid material containing no aluminum foil, and its plastic deformation characteristics make it possible to compensate for the pitch shift by the control mechanism of the FFS packaging apparatus, while the thermoplastic resin composition is substantially Since it is composed of only a laminate, it can be recovered as plastic or can be easily incinerated.