【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両用盗難防止装置に関し、さらに詳しくは、車両の盗難をより確実に防止することができる、簡易な構造でかつ安価な車両用盗難防止装置及び盗難防止方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】
近年、車両の盗難は、高級自動車ばかりでなく軽自動車や建設重機等にまで及び激増の傾向にある。そこで、従来の車両用盗難防止装置として以下に示す様々なものが開発されている。例えば、車両への人の接近や侵入、車両の破壊等を検出する各種センサ（人検知センサ、振動検知センサ等）を備え、その各種センサで盗難行為を検出した際に、サイレン音やフラッシュ光等の警報を発生する警報発生タイプのものが知られている。また、ＧＰＳ技術等を利用して盗難車両を追跡する追跡タイプのものが知られている。さらに、車両のエンジンキーに内蔵されたＩＣチップのＩＤコードと、予め車両側に記憶されているＩＤコードとが一致しないとエンジンを始動させないイモビライザが知られている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来の各種盗難防止装置では、その機能が解除されて車両が盗難されているケースが多くあることが現状である。特に、従来の各種盗難防止装置を備える車両であっても、その車両にエンジンキーを付けエンジンが始動したままの状態で盗難された際には何らこれを防止することができないといった問題があった。
また、上記警報発生タイプの盗難防止装置では、動物や強風、地震等の影響で各種センサが誤作動を起こしやすく、その誤作動の際に発せられる大音量のサイレン音やフラッシュ光により近隣住民に迷惑をかけてしまうことがある。また、上記追跡タイプの盗難防止装置では、構造が複雑でかつ高額なものとなり、また追跡範囲にも限界がある。さらに、上記イモビライザでは、やはり、構造が複雑でかつ高額なものとなってしまう。
【０００４】
以上より本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、車両の盗難をより確実に防止することができる簡易な構造でかつ安価な車両用盗難防止装置及び盗難防止方法を提供することを目的とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
本発明の車両用盗難防止装置は、検知手段からの検知信号の入力に基づいて決定される複数の入力パターンを予め記憶する記憶手段と、前記記憶手段により記憶された複数の入力パターンのうち所定の入力パターンを選択する選択手段と、前記選択手段により選択された所定の入力パターンで前記検知手段からの検知信号が入力されたか否かを判定する判定手段と、前記判定手段の判定結果に基づいて、前記検知手段からの検知信号が所定の入力パターンで入力されないとき、車両の電源と始動手段とを接続するための始動用電線を遮断する一方、前記検知手段からの検知信号が所定の入力パターンで入力されたとき、前記始動用電線の遮断を解除する電線遮断手段とを備えることを特徴とする。
また、前記入力パターンは、前記検知手段からの検知信号の入力順序に基づいて決定されることができる。
また、前記入力パターンは、前記検知手段からの検知信号の入力回数に基づいて決定されることができる。
また、前記判定手段は、所定の設定時間内に前記検知手段からの検知信号が所定の入力パターンで入力されたか否かを判定することができる。
また、前記検知手段は、シートベルトの装着を検知するシートベルト装着検知手段から構成されることができる。
さらに、前記電線遮断手段は、前記始動用電線の途中に設けられるリレーであることができる。
本発明の盗難防止方法は、本発明の車両用盗難防止装置を用いて車両の盗難を防止することを特徴とする。
【０００６】
上記「検知手段」としては、人による所定の行為を検知してその検知信号を出力可能である限り、その種類、設置形態等は特に問わない。上記検知手段としては、例えば、車両の各種装置（ドアロック等の施錠機構、電動ウインド等の開閉機構、ヘッドライト等の照明機構、電動ミラー等の位置調整機構、ワイパー機構、エアコン等の空調機構、ラジオ等の音響機器、ナビゲーション装置等の付属装置、キーシリンダ機構、シートベルト機構など）におけるスイッチ等の操作具の操作行為を検出する手段、可動体（ドア、サンルーフ、ウインドガラス、ミラー、サンバイザー、グローブボックス、灰皿、ブレーキペダル、アクセルペダル、シフトレバー、シート、ヘッドレスト、ボンネット、トランクリッド等）の移動行為を検出する手段等を挙げることができる。上記検知手段は、例えば、１つのみが設定されていることができるが、車両の盗難を確実に防止し得るといった観点から、２つ以上の複数が設定されていることが好ましい。
【０００７】
また、上記「複数の入力パターン」としては、上記検知手段からの検知信号の入力に基づいて決定される限り、その種類、設定個数（２つ以上）等は特に問わない。上記「入力パターン」としては、例えば、（１）検知手段ａからの検知信号が１回入力される入力パターン、（２）検知手段ａからの検知信号が複数回（例えば、２回、３回等）入力される入力パターン、（３）検知手段ａからの検知信号が所定の設定時間（例えば、２秒、５秒等）以上連続して入力される入力パターン、（４）複数の検知手段ａ，ｂ…からの検知信号が順不同で入力される入力パターン、（５）複数の検知手段ａ，ｂ…からの検知信号が所定の順序で入力される入力パターン等を挙げることができる。そして、上記入力パターンは、例えば、複数の検知手段からの検知信号の入力順序並びに検知手段からの検知信号の入力回数及び入力時間の３種類のうち１つ又は２つ以上の組み合わせに基づいて決定されることができる。これにより、複雑で多彩な入力パターンを設定することができる。また、上記入力パターンとしては、例えば、＜１＞シートベルト装着検知手段からの検知信号が入力されると共に、上記全ての検知手段のうちシートベルト装着検知手段を除く手段からの検知信号が入力される入力パターン、＜２＞シートベルト装着検知手段からの検知信号が入力されると共に、上記可動体の移動を検知する１つ以上の検知手段からの検知信号が入力される入力パターン、＜３＞シートベルト装着検知手段からの検知信号が入力されると共に、表示部（例えば、警告灯等）に電気的に接続される１つ以上の検知手段（例えば、ドアロック、照明機構、ワイパー、空調機構、音響機器、付属装置等の操作具の操作を検知するもの、ドア、ブレーキペダル、シフトレバー、ボンネット、トランクリッド等の可動体の移動を検知するもの等）からの検知信号が入力される入力パターンなどを挙げることができる。
【０００８】
上記「選択手段」としては、複数の入力パターンのうち所定の入力パターンを選択可能である限り、その選択の方法、時期、順序等は特に問わない。上記選択手段による選択方法としては、例えば、手動により入力パターンを選択するもの、自動的に入力パターンを選択するもの等を挙げることができる。また、上記選択手段による選択時期としては、例えば、上記車両用盗難防止装置の起動時（又は停止時）に入力パターンを選択するもの、所定の設定時間（２４時間、４８時間、１日、１週間等）毎に入力パターンを選択するもの等を挙げることができる。また、上記選択手段による選択順序としては、例えば、所定の順序で入力パターンを選択するもの、順不同に入力パターンを選択するもの等を挙げることができる。そして、この選択手段と上述の複数の入力パターンとを適宜組み合わせることによって、例えば、曜日毎に違う入力パターンを選択して、月曜から日曜まで違う手順を踏まないとエンジンがかけられないようにできる。具体的には、（１）月曜日はエアコンのスイッチを押してからシートベルトを着けフォグのスイッチを押す、火曜日はハザードをつけてからシートベルトを着けワイパーを動かす、（２）月曜日はエアコンのスイッチを１回押してからシートベルトを着けフォグの２回スイッチを押す、火曜日はハザードをつけてからシートベルトを着けワイパーを動かす、（３）月曜日はエアコンのスイッチを５秒以上押してからシートベルトを着けフォグのスイッチを１０秒以上押す、火曜日はハザードをつけてからシートベルトを着けワイパーを動かす、というように、ある決められた手順を踏まないとエンジンがかからないようにすることができる。
【０００９】
上記「車両」としては、例えば、自動車、トラック、建設重機、自動二（三）輪車等を挙げることができる。また、上記「記憶手段」としては、例えば、ＲＯＭ、ＲＡＭ、ハードディスク、メモリチップ等の記憶媒体などを挙げることができる。また、上記「電源」としては、例えば、バッテリ（蓄電池）、熱電池、光電池、原子力電池、発電機等を挙げることができる。また、上記「始動手段」としては、例えば、エンジンにおけるスタータモータなどを挙げることができる。さらに、上記「設定時間」は、例えば、検知手段からの検知信号の入力を契機として計時されることができる。
尚、上記車両用盗難防止装置は、例えば、前記判定手段の判定結果に基づいて、前記検知手段からの検知信号が所定の入力パターンと異なる入力パターンで入力されたとき、警報を発生する警報発生手段を備えることができる。これにより、盗難行為を迅速に警報することができ車両の盗難をより確実に防止することができる。上記警報発生手段としては、例えば、音及び／又は光を周囲に発するもの、携帯端末へ警報信号を送信するもの等を挙げることができる。
【００１０】
【発明の効果】
本発明の車両用盗難防止装置によると、記憶手段によって複数の入力パターンが予め記憶され、選択手段によって、これらの複数の入力パターンのうち１つの所定の入力パターンが選択される。そして、判定手段によって、検知手段からの検知信号が、その選択された所定の入力パターンで入力されたかどうかが判定され、電線遮断手段によって、所定の入力パターンで入力されていないときには始動用電線が遮断される一方、所定の入力パターンで入力されたときには始動用電線の遮断が解除される。
【００１１】
従って、車両の正当な使用者（持ち主等）のみが知っている所定の入力パターンで検知手段からの検知信号が入力されない限り、例え偽造した合鍵を使っても始動手段を始動させることができない。また、選択手段によって、複数の入力パターンのなかから所定の入力パターンを選択することができる。その結果、車両の盗難をより確実に防止することができる。
さらに、車両にキーを付けエンジンが駆動したままの状態で盗難された場合であっても、エンジンを一端停止してしまうと、上述のように始動手段を再始動させることができず、最初に盗難された場所から近隣の場所で車両が発見されやすい。
また、盗難行為を警報する警報発生手段を備える場合であっても、従来のように誤作動し易い各種センサ（人検知センサ、振動検知センサ等）を設ける必要がないので、警報発生手段による誤報がほとんどなく、近隣住民に迷惑をかけてしまうことを抑制することができる。さらに、従来のような追跡タイプの盗難防止装置やイモビライザ等に比べて、比較的簡易な構造でかつ安価な車両用盗難防止装置を提供することができる等の利点がある。
【００１２】
また、入力パターンが、検知手段からの検知信号の入力回数に基づいて決定される場合は、複雑かつ多彩な入力パターンを設定することができ、車両の盗難をより確実に防止することができる。
また、入力パターンが、複数の検知手段からの検知信号の入力順序に基づいて決定される場合は、複雑かつ多彩な入力パターンを設定することができ、車両の盗難をより確実に防止することができる。
また、判定手段が、所定の設定時間内に検知手段からの検知信号が所定の入力パターンで入力されたか否かを判定する場合は、盗難をより確実に防止することができる。
また、検知手段が、シートベルトの装着を検知するシートベルト装着検知手段を備える場合は、シートベルトの未着状態では始動手段を始動させることができないので、盗難をより確実に防止できると共に運転者の安全性を向上することができる。
さらに、電線遮断手段が、始動用電線の途中に設けられるリレーである場合は、より簡易な構造でかつ安価なものとすることができる。
本発明の盗難防止方法によると、上記車両用盗難防止装置による効果と同じ効果を得ることができる。
【００１３】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いて実施例により本発明を具体的に説明する。
（１）車両用盗難防止装置の構成
本実施例に係る車両用盗難防止装置１（以下、盗難防止装置とも略記する。）は、図１に示すように、ＣＰＵ２及びメモリ３等からなる制御回路４を備えている。このメモリ３は、後述する３種類の入力パターン（１）〜（３）を記憶する入力パターン記憶部５を有している。上記制御回路４には、トグル式の付属スイッチ６（隠しスイッチ）が接続されている。この付属スイッチ６は、車両の使用者によって外側から見えにくい適宜箇所（例えば、ダッシュボードの下方部）に設置される。また、制御回路４には、スライド式の一対の設定スイッチ７ａ，７ｂが接続されている。これらの設定スイッチ７ａ，７ｂを操作することによって、後述の３種類の入力パターン（１）〜（３）と対応する３種類の設定▲１▼〜▲３▼のうち任意の設定を選択し得るようになっている。
尚、本実施例では、一対の設定スイッチ７ａ，７ｂが共に紙面上で左側にシフトされている際には、設定▲１▼、即ち入力パターン（１）が選択された状態となる。また、設定スイッチ７ａが右側、設定スイッチ７ｂが左側にシフトされている際には、設定▲２▼、即ち入力パターン（２）が選択された状態となる。さらに、設定スイッチ７ａが左側、設定スイッチ７ｂが右側にシフトされている際には、設定▲３▼、即ち入力パターン（３）が選択された状態となるものとする。
【００１４】
上記制御回路４に接続された一対のスタータ端子及び使用端子（図示せず）は、車両側のスタータ用電線９に接続されている。このスタータ用電線９は、エンジンキーがＳＴ位置（スタータ位置）で所定の電圧（例えば、＋１２Ｖ）を出力するものであり、盗難防止装置１の車両への取付け作業の際に、その途中部位が切断され、夫々の切断端部が上記一対のスタータ端子及び使用端子に接続されるようになっている。また、上記制御回路４に接続される運転状態キー端子（図示せず）は、エンジンキーがＩＧ位置（イグニッション位置）で所定の電圧（例えば、＋１２Ｖ）を出力する車両側のイグニション用電線１０に接続されている。さらに、制御回路４に接続されるシートベルト端子（図示せず）は、シートベルトを装着すると所定の電圧（例えば、＋１２Ｖ）を出力する車両側のシートベルト用電線１１に接続されている。
尚、上記各種電線９，１０，１１は、通常、ステアリングコラムカバーを外すと露出される。また、上記シートベルト用電線１１の途中には、シートベルトの未着時にこれを警告する警告ランプ（図示せず）が介在されている。
【００１５】
また、上記制御回路４は、入出力回路１２を介して常時開状態のリレー１３に接続されている。このリレー１３は、図２に示すように、バッテリ１５とスタータモータ１６とを接続する上記スタータ用電線９の途中に配置されている。従って、後述の作用で詳説する所定の条件を満足しない場合には、スタータ用電線９は遮断された状態のままである一方、所定の条件を満足する場合には、制御回路４によってリレー１３が閉鎖されスタータ用電線９は遮断を解除された状態（通電可能状態）となる。また、上記制御回路４には、アラーム１７やランプ１８ａ，１８ｂ等の警報発生手段が接続されている。尚、上記スタータ用電線９の途中には、常時開状態であり、エンジンキーを回してＳＴ位置に位置させた際に閉鎖されるキースイッチ５０が設けられている。
【００１６】
次に、３種類の入力パターン（１）〜（３）について説明する。入力パターン（１）は、シートベルト用電線１１から検知信号が入力される入力パターンである。また、入力パターン（２）は、イグニッション用電線１０から検知信号が入力されてから５秒以内に付属スイッチ６から検知信号が１回入力されると共に、シートベルト用電線１０から検知信号が入力される入力パターンである。さらに、入力パターン（３）は、イグニッション用電線１０から検知信号が入力されてから１０秒以内に付属スイッチ６から検知信号が２回続けて入力されると共に、シートベルト用電線１１から検知信号が入力される入力パターンである。
【００１７】
（２）車両用盗難防止装置の作用
次に、以上のように構成された車両用盗難防止装置１の作用について説明する。この盗難防止装置１を起動すると、上記制御回路４によって盗難防止処理が実行されることとなる。即ち、図３に示すように、常時開状態のリレー１３によってスタータ用電線９は遮断された状態とされている（ステップＳ１）。このスタータ用電線９の遮断状態では、スタータモータ１６に給電することができずエンジンを始動させることができない。そして、上記制御回路４によって、一対の設定スイッチ７ａ，７ｂの入力状態から設定▲１▼が選択されているのか否かが判断される（ステップＳ２）。その結果、設定▲１▼が選択されている場合（ステップＳ２でＹＥＳ判定の場合）には、設定▲１▼処理が実行されることとなる（ステップＳ３）。また、設定▲１▼が選択されていない場合（ステップＳ２でＮＯ判定の場合）には、設定▲２▼が選択されているか否かが判断されることとなる（ステップＳ４）。その結果、設定▲２▼が選択されている場合（ステップＳ４でＹＥＳ判定の場合）には、設定▲２▼処理が実行される（ステップＳ５）。また、設定▲２▼が選択されていない場合（ステップＳ４でＮＯ判定の場合）には、設定▲３▼が選択されているか否かが判断される（ステップＳ６）。その結果、設定▲３▼が選択されている場合（ステップＳ６でＹＥＳ判定の場合）には、設定▲３▼処理が実行されることとなる（ステップＳ７）。
【００１８】
次に、図４に示すように、設定▲１▼が選択されている場合に、入力パターン（１）で入力されたか否かを判断する設定▲１▼処理について説明する。この設定▲１▼処理では、先ず、シートベルト用電線１１から検知信号が入力されたか否か、即ち、運転者がシートベルトを装着しているか否かが判断される（ステップＰ１）。その結果、シートベルトを装着していない場合（ステップＰ１でＮＯ判定の場合）には、ステップＰ１が繰返される。このとき、スタータ用電線９は遮断状態のままであり、エンジンキーを回してもスタータモータ１６及びエンジンを始動させることができない。
一方、シートベルトを装着している場合（ステップＰ１でＹＥＳ判定の場合）には、制御回路４の制御指令によってリレー１３が閉鎖されてスタータ用電線９が通電可能状態とされる（ステップＰ２）。従って、この状態よりエンジンキーを回してＳＴ位置に位置させれば、スタータモータ１６及びエンジンを始動させることができる。
【００１９】
次に、図５に示すように、設定▲２▼が選択されている場合に、入力パターン（２）で入力されたか否かを判断する設定▲２▼処理について説明する。この設定▲２▼処理では、先ず、イグニッション用電線１０から検知信号が入力されたか否か、即ち、エンジンキーがＩＧ位置に位置したか否かが判断される（ステップＱ１）。その結果、エンジンキーがＩＧ位置に位置していない場合（ステップＱ１でＮＯ判定の場合）には、ステップＱ１を繰返すこととなる。また、エンジンキーがＩＧ位置に位置した場合（ステップＱ１でＹＥＳ判定の場合）には、タイマが作動される（ステップＱ２）。その後、タイマの計測に基づいて、エンジンキーをＩＧ位置に位置させてから５秒以内に付属スイッチ６から検知信号が１回入力されたか否かが判断される（ステップＱ３）。その結果、５秒経過しても付属スイッチ６から検知信号が入力されなかったり、検知信号が２回以上続けて入力されたりして、即ち、５秒以内に付属スイッチ６から検知信号が１回入力されない場合（ステップＱ３でＮＯ判定の場合）には、アラーム１７やランプ１８ａ，１８ｂ等の警報発生手段が起動されて警報が発せられる（ステップＱ４）。また、５秒以内に付属スイッチ６から検知信号が１回入力された場合（ステップＱ３でＹＥＳ判定の場合）には、上述した設定▲１▼処理と同様にして、シートベルトを装着しているか否かが判断され（ステップＱ５）、その結果、シートベルトを装着していない場合（ステップＱ５でＮＯ判定の場合）にはステップＱ５を繰返す。このとき、スタータ用電線９は遮断状態のままであり、エンジンキーを回してもスタータモータ１６及びエンジンを始動させることはできない。
一方、シートべルトを装着している場合（ステップＱ５でＹＥＳ判定の場合）には、スタータ用電線９が通電可能状態とされ（ステップＱ６）、エンジンキーを回せばスタータモータ１６及びエンジンを始動させることができる。
【００２０】
最後に、図６に示すように、設定▲３▼が選択されている場合に、入力パターン（３）で入力されたか否かを判断する設定▲３▼処理について説明する。尚、設定▲３▼処理において、そのステップＲ３以外は、上述の設定▲２▼処理と略同じ構成である。この設定▲３▼処理では、先ず、エンジンキーがＩＧ位置に位置したか否かが判断され（ステップＲ１）、その結果、エンジンキーがＩＧ位置に位置していない場合（ステップＲ１でＮＯ判定の場合）にはステップＲ１を繰返し、また、エンジンキーがＩＧ位置に位置した場合（ステップＲ１でＹＥＳ判定の場合）には、タイマが作動される（ステップＲ２）。その後、タイマの計測に基づいて、エンジンキーがＩＧ位置に位置してから１０秒以内に付属スイッチ６から検知信号が２回続けて入力されたか否かが判断される（ステップＲ３）。その結果、１０秒経過しても付属スイッチ６から検知信号が入力されなかったり、検知信号が１回しか入力されなかったり、３回以上続けて入力されたりして、即ち１０秒以内に付属スイッチ６から検知信号が２回続けて入力されない場合（ステップＲ３でＮＯ判定の場合）には、アラーム１７やランプ１８ａ，１８ｂ等の警報発生手段が起動され警報が発せられる（ステップＲ４）。また、１０秒以内に付属スイッチ６から検知信号が２回続けて入力された場合（ステップＲ３でＹＥＳ判定の場合）には、上述した設定▲１▼処理と同様にして、シートベルトを装着しているか否かが判断され（ステップＲ５）、その結果、シートベルトを装着していない場合（ステップＲ５でＮＯ判定の場合）には、ステップＲ５を繰返す。このとき、スタータ用電線９は遮断状態のままであり、エンジンキーを回してもスタータモータ１６及びエンジンを始動させることはできない。
一方、シートべルトを装着している場合（ステップＲ５でＹＥＳ判定の場合）には、スタータ用電線９が通電可能状態とされ（ステップＲ６）、エンジンキーを回せばスタータモータ１６及びエンジンを始動させることができる。
【００２１】
（３）実施例の効果
以上のように本実施例の車両用盗難防止装置１では、制御回路４に、複数の入力パターン▲１▼〜▲３▼を記憶する入力パターン記憶部５を設けると共に、この入力パターン記憶部５に記憶された複数の入力パターン▲１▼〜▲３▼のうち１つの入力パターンを選択するための設定スイッチ７ａ，７ｂを接続する一方、車両側のスタータ用電線９の途中に常時開状態のリレー１３を設け、制御回路４は、その選択された所定の入力パターンで入力されたと判断した場合にのみ、リレー１３を閉鎖してスタータ用電線９を通電可能状態とするように構成したので、車両の正当な使用者のみが知っている所定の入力パターンでの入力がない限り、例え偽造した合鍵を使ってもスタータ用電線９は遮断状態のままで、エンジンキーをＳＴ位置に位置させてもスタータモータ及びエンジンを始動させることができない。また、車両の正当な使用者は、設定スイッチ７ａ，７ｂの指先操作によって複数の入力パターン▲１▼〜▲３▼のうちから任意の入力パターンを選択でき、例えば、月曜日から日曜日まで日替わりで入力パターンを変更したり、この盗難防止装置の起動毎に入力パターンを変更したりできる。その結果、従来の各種盗難防止機構に比べて、車両の盗難をより確実に防止することができる。
さらに、車両にキーを付けエンジンが駆動したままの状態で盗難された場合であっても、エンジンを一端停止してしまうと、上述のようにスタータモータ及びエンジンを再始動させることができず、最初に盗難された場所から近隣の場所で車両が発見される可能性が大きい。
【００２２】
また、本実施例の車両用盗難防止装置１は、比較的安価な制御回路４及びリレー１３を基本的に備えて構成されているので、従来のように、追跡タイプの盗難防止装置やイモビライザに比べて、極めて簡易な構造でかつ安価なものを提供することができる。また、本実施例では、車両の正当な使用者により選択された所定の入力パターンと異なる入力パターンで入力された際に、これを警報するアラーム１７やランプ１８ａ，１８ｂ等の警報発生手段を備えているので、盗難行為を迅速に警報することができる。また、このような警報発生手段を備える場合であっても、従来のように、誤作動し易い各種センサ（人検知センサ、振動検知センサ等）を設ける必要がなく、従って、警報発生手段による誤報がほとんどなく、近隣住民に迷惑をかけてしまうことを防止できる。また、本実施例では、エンジンキーがＩＧ位置に位置したことを契機として計測開始されるタイマ機能を備え、所定の設定時間内に所定の入力パターンで入力されたか否かの判断に基づいて、スタータ用電線９の遮断／解除を制御するようにしたので、車両の盗難をより確実に防止することができる。また、本実施例では、シートベルト用電線１１からの検知信号が入力されたか否かの判断に基づいて、スタータ用電線９の遮断／解除を制御するようにしたので、車両の盗難をより確実に防止することができると共に運転者の安全性を向上させることができる。また、本実施例の車両用盗難防止装置１の車両への取付け作業は、その車両に予め装備されたスタータ用電線９、イグニッション用電線１０、シートベルト用電線１１等の電線に配線接続するといった比較的簡易な方法で実施することができる。
【００２３】
尚、本発明においては、前記実施例に限られず、目的、用途に応じて本発明の範囲内で種々変更した実施例とすることができる。即ち、本実施例では、シートベルト装着の検知信号が入力される入力パターン（１）〜（３）を設定したが、これに限定されず、例えば、これらの入力パターンに代えて（あるいは、これらの入力パターンと共に）ドアロックのロック状態の検知信号、電動ウインド全開の検知信号、ヘッドライト点灯の検知信号、エアコン起動の検知信号、ブレーキペダル踏込みの検知信号、サンバイザーの使用状態の検知信号、灰皿の引出し状態の検知信号等のうち１つ又は２つ以上が組合されて入力される入力パターンを設定してもよい。これにより、さらに複雑で多彩な入力パターンを設定することができ、車両の盗難をより確実に防止することができる。また、本実施例の付属スイッチ６の代わりに、車両に予め装備されるフォグランプ用スイッチ等の純正オプションを利用することができる。また、本実施例の選択スイッチ７ａ，７ｂの代わりに、盗難防止装置の起動（又は停止）毎に自動的に入力パターンを順次変更するようにしたり、所定の設定時間（例えば、２４時間等）毎に自動的に入力パターンを順次変更するようにしたりできる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本実施例に係る車両用盗難防止装置の全体構成を説明するためのブロック図である。
【図２】車両用盗難防止装置を構成するリレーを説明するためのブロック図である。
【図３】車両用盗難防止装置の作用を説明するためのフローチャート図である。
【図４】設定▲１▼処理を説明するためのフローチャート図である。
【図５】設定▲２▼処理を説明するためのフローチャート図である。
【図６】設定▲３▼処理を説明するためのフローチャート図である。
【符号の説明】
１；車両用盗難防止装置、４；制御回路、５；入力パターン記憶部、６；付属スイッチ、７ａ，７ｂ；設定スイッチ、９；スタータ用電線、１１；シートベルト用電線、１３；リレー、１５；バッテリ、１６；スタータモータ[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a vehicle anti-theft device, and more particularly, to a simple and inexpensive vehicle anti-theft device and an anti-theft method that can more reliably prevent vehicle theft.
[0002]
[Prior art]
2. Description of the Related Art In recent years, theft of vehicles has been rapidly increasing not only in luxury cars but also in light cars and heavy construction equipment. Therefore, various types of conventional anti-theft devices for vehicles have been developed as described below. For example, it is equipped with various sensors (human detection sensor, vibration detection sensor, etc.) that detect the approach or intrusion of the vehicle to the vehicle, the destruction of the vehicle, etc., and when the various sensors detect theft, the siren sound or flash light An alarm generation type that generates an alarm such as the above is known. A tracking type that tracks a stolen vehicle using GPS technology or the like is also known. Further, there is known an immobilizer which does not start an engine unless an ID code of an IC chip built in an engine key of a vehicle matches an ID code stored in the vehicle in advance.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the above various anti-theft devices of the related art, there are many cases where the function is canceled and the vehicle is stolen. In particular, even if the vehicle is equipped with various conventional anti-theft devices, there is a problem that if the vehicle is stolen with the engine key attached and the engine started, it cannot be prevented at all. .
In addition, in the above-mentioned alarm-type anti-theft device, various sensors are liable to malfunction due to the effects of animals, strong winds, earthquakes, etc. May cause trouble. In addition, the tracking type anti-theft device has a complicated structure and is expensive, and the tracking range is limited. Further, the immobilizer also has a complicated and expensive structure.
[0004]
In view of the above, the present invention has been made in view of the above-mentioned circumstances, and provides a simple and inexpensive vehicle anti-theft device and an anti-theft method with a simple structure that can more reliably prevent vehicle theft. Aim.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
The anti-theft device for a vehicle according to the present invention includes a storage unit for storing a plurality of input patterns determined based on an input of a detection signal from a detection unit, and a predetermined one of a plurality of input patterns stored by the storage unit. Selecting means for selecting an input pattern, a determining means for determining whether or not a detection signal has been input from the detecting means in a predetermined input pattern selected by the selecting means, and When the detection signal from the detection means is not input in a predetermined input pattern, the starting wire for connecting the power supply of the vehicle and the starting means is cut off, while the detection signal from the detection means is supplied to the predetermined input pattern. And an electric wire cut-off means for releasing the cut-off of the starting electric wire when inputted in a pattern.
Further, the input pattern can be determined based on an input order of detection signals from the detection unit.
Further, the input pattern can be determined based on the number of times a detection signal is input from the detection unit.
Further, the determination means can determine whether or not a detection signal from the detection means has been input in a predetermined input pattern within a predetermined set time.
Further, the detecting means may be constituted by a seat belt wearing detecting means for detecting the wearing of the seat belt.
Furthermore, the electric wire cutoff means may be a relay provided in the middle of the starting electric wire.
The anti-theft method of the present invention is characterized in that the theft of a vehicle is prevented by using the anti-theft device for a vehicle of the present invention.
[0006]
The "detection means" is not particularly limited in its type and installation form as long as it can detect a predetermined action by a person and output a detection signal. Examples of the detection means include various devices of a vehicle (a locking mechanism such as a door lock, an opening and closing mechanism such as an electric window, a lighting mechanism such as a headlight, a position adjusting mechanism such as an electric mirror, a wiper mechanism, and an air conditioning mechanism such as an air conditioner). Means for detecting the operation of operating devices such as switches in audio equipment such as radios, auxiliary equipment such as navigation devices, key cylinder mechanisms, seat belt mechanisms, etc .; movable bodies (doors, sunroofs, window glasses, mirrors, suns) Means for detecting a movement of a visor, a glove box, an ashtray, a brake pedal, an accelerator pedal, a shift lever, a seat, a headrest, a hood, a trunk lid, and the like can be given. For example, only one detection means can be set, but it is preferable that two or more detection means be set from the viewpoint that the vehicle can be reliably prevented from being stolen.
[0007]
The type and the set number (two or more) of the “plurality of input patterns” are not particularly limited as long as they are determined based on the input of the detection signal from the detection means. The “input pattern” includes, for example, (1) an input pattern in which a detection signal from the detection unit a is input once, and (2) a detection signal from the detection unit a a plurality of times (for example, twice, three times). Etc.) An input pattern to be input, (3) An input pattern in which a detection signal from the detection means a is continuously input for a predetermined set time (for example, 2 seconds, 5 seconds, or the like), and (4) a plurality of detection means and (5) an input pattern in which detection signals from a plurality of detection means a, b,... are input in a predetermined order. The input pattern is determined based on, for example, one or two or more combinations of the input order of the detection signals from the plurality of detection units and the number of times and the input time of the detection signals from the detection units. Can be done. Thereby, complicated and various input patterns can be set. As the input pattern, for example, a detection signal from <1> a seat belt wearing detecting unit is input, and a detecting signal from a unit of all the detecting units except the seat belt wearing detecting unit is input. <3> an input pattern in which a detection signal from the seat belt wearing detection means is input and a detection signal from one or more detection means for detecting the movement of the movable body is input; <3> A detection signal is input from the seat belt wearing detecting means, and one or more detecting means (for example, a door lock, a lighting mechanism, a wiper, and an air conditioning mechanism) electrically connected to a display unit (for example, a warning light). Detects the operation of operating tools such as audio equipment, attached devices, etc., and detects the movement of movable bodies such as doors, brake pedals, shift levers, hoods, trunk lids, etc. , And the like input pattern detection signal from things like) are inputted.
[0008]
The selection method is not particularly limited as long as a predetermined input pattern can be selected from a plurality of input patterns, and the selection method, timing, order, and the like are not particularly limited. Examples of the selection method by the selection unit include a method of manually selecting an input pattern, a method of automatically selecting an input pattern, and the like. The selection means may select the input pattern when the vehicle anti-theft device is started (or stopped), for a predetermined set time (24 hours, 48 hours, 1 day, 1 day, etc.). Weekly or the like). Examples of the selection order by the selection unit include a method of selecting input patterns in a predetermined order, a method of selecting input patterns in any order, and the like. Then, by appropriately combining this selection means with the plurality of input patterns described above, for example, a different input pattern can be selected for each day of the week, and the engine cannot be started unless a different procedure is performed from Monday to Sunday. . Specifically, (1) press the air conditioner switch on Monday and put on the seat belt and press the fog switch; on Tuesday put on the hazard and put on the seat belt and move the wiper; (2) turn on the air conditioner switch on Monday. Press once and then fasten the seat belt and press the fog switch twice. On Tuesday, put on the hazard and then wear the seat belt and move the wiper. Press the switch for more than 10 seconds, put on the hazard on Tuesday, put on the seat belt, and move the wiper, so that the engine will not start unless you follow a certain predetermined procedure.
[0009]
Examples of the “vehicle” include a car, a truck, a heavy construction machine, a motorcycle (three) -wheeled vehicle, and the like. In addition, examples of the “storage unit” include a storage medium such as a ROM, a RAM, a hard disk, and a memory chip. Further, examples of the “power source” include a battery (storage battery), a thermal battery, a photovoltaic battery, a nuclear battery, a generator, and the like. The "starting means" may be, for example, a starter motor in an engine. Further, the “set time” can be timed, for example, in response to an input of a detection signal from a detection unit.
The vehicle anti-theft device may be configured to generate an alarm when a detection signal from the detection unit is input in an input pattern different from a predetermined input pattern based on a determination result of the determination unit. Means can be provided. As a result, a burglary action can be quickly alerted, and theft of the vehicle can be more reliably prevented. Examples of the alarm generation unit include a unit that emits sound and / or light to the surroundings and a unit that transmits an alarm signal to a portable terminal.
[0010]
【The invention's effect】
According to the anti-theft device for a vehicle of the present invention, a plurality of input patterns are stored in advance by the storage means, and one predetermined input pattern is selected from the plurality of input patterns by the selection means. Then, the determination means determines whether or not the detection signal from the detection means has been input in the selected predetermined input pattern.If the input signal has not been input in the predetermined input pattern, the starting wire is On the other hand, when the input is made in a predetermined input pattern, the starting wire is released.
[0011]
Therefore, unless the detection signal is input from the detecting means in a predetermined input pattern known only to the legitimate user (owner, etc.) of the vehicle, the starting means cannot be started even if a forged duplicate key is used. Further, a predetermined input pattern can be selected from a plurality of input patterns by the selection means. As a result, theft of the vehicle can be more reliably prevented.
Furthermore, even if the vehicle is stolen with the key attached and the engine running, if the engine is stopped once, the starting means cannot be restarted as described above. Vehicles are easily found in nearby locations from stolen locations.
Further, even if the apparatus has an alarm generating means for alarming theft, it is not necessary to provide various sensors (human detection sensor, vibration detection sensor, etc.) which are liable to malfunction as in the prior art. There is almost no problem, and it is possible to suppress inconvenience to neighboring residents. Furthermore, as compared with a conventional tracking-type anti-theft device, an immobilizer, and the like, there is an advantage that an inexpensive anti-theft device for a vehicle having a relatively simple structure can be provided.
[0012]
Further, when the input pattern is determined based on the number of times the detection signal is input from the detection means, a complicated and diverse input pattern can be set, and theft of the vehicle can be more reliably prevented.
Further, when the input pattern is determined based on the input order of the detection signals from the plurality of detection means, a complicated and diverse input pattern can be set, and theft of the vehicle can be more reliably prevented. it can.
Further, when the determination means determines whether or not the detection signal from the detection means has been input in a predetermined input pattern within a predetermined set time, theft can be more reliably prevented.
Further, when the detecting means includes a seat belt wearing detecting means for detecting the wearing of the seat belt, the starting means cannot be started in a state where the seat belt is not worn, so that theft can be prevented more reliably and the driver can be prevented. Safety can be improved.
Furthermore, when the electric wire cutoff means is a relay provided in the middle of the starting electric wire, a simpler structure and lower cost can be achieved.
According to the anti-theft method of the present invention, the same effect as the above-described anti-theft device for a vehicle can be obtained.
[0013]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in detail with reference to the drawings.
(1) Configuration of vehicle anti-theft device
The vehicle anti-theft device 1 according to the present embodiment (hereinafter, also abbreviated as the anti-theft device) includes a control circuit 4 including a CPU 2 and a memory 3 as shown in FIG. The memory 3 has an input pattern storage unit 5 for storing three types of input patterns (1) to (3) described later. A toggle-type accessory switch 6 (hidden switch) is connected to the control circuit 4. The attached switch 6 is installed at an appropriate place (for example, a lower part of a dashboard) that is hardly seen from outside by a user of the vehicle. The control circuit 4 is connected to a pair of slide type setting switches 7a and 7b. By operating these setting switches 7a and 7b, an arbitrary setting can be selected from among three types of settings (1) to (3) corresponding to three types of input patterns (1) to (3) described later. It has become.
In this embodiment, when both the pair of setting switches 7a and 7b are shifted to the left on the paper, the setting (1), that is, the input pattern (1) is in a selected state. When the setting switch 7a is shifted to the right and the setting switch 7b is shifted to the left, the setting (2), that is, the input pattern (2) is selected. Further, when the setting switch 7a is shifted to the left and the setting switch 7b is shifted to the right, the setting (3), that is, the input pattern (3) is selected.
[0014]
A pair of starter terminals and use terminals (not shown) connected to the control circuit 4 are connected to a starter wire 9 on the vehicle side. The starter electric wire 9 outputs a predetermined voltage (for example, +12 V) when the engine key is in the ST position (starter position). It is cut and each cut end is connected to the pair of starter terminals and the use terminal. An operation state key terminal (not shown) connected to the control circuit 4 is connected to an ignition wire 10 on the vehicle side where the engine key outputs a predetermined voltage (for example, +12 V) at the IG position (ignition position). It is connected. Furthermore, a seatbelt terminal (not shown) connected to the control circuit 4 is connected to a vehicle-side seatbelt electric wire 11 that outputs a predetermined voltage (for example, +12 V) when the seatbelt is worn.
Incidentally, the various electric wires 9, 10, 11 are usually exposed when the steering column cover is removed. A warning lamp (not shown) is provided in the middle of the seatbelt electric wire 11 to warn the user when the seatbelt is not fastened.
[0015]
The control circuit 4 is connected via an input / output circuit 12 to a normally open relay 13. As shown in FIG. 2, the relay 13 is disposed in the middle of the starter electric wire 9 connecting the battery 15 and the starter motor 16. Therefore, when the predetermined condition described in detail in the operation to be described later is not satisfied, the starter wire 9 is kept in the cut-off state. On the other hand, when the predetermined condition is satisfied, the relay 13 is controlled by the control circuit 4. The starter electric wire 9 is closed and the cutoff is released (an energizable state). The control circuit 4 is connected to alarm generating means such as an alarm 17 and lamps 18a and 18b. A key switch 50 which is normally open and is closed when the engine key is turned to the ST position is provided in the middle of the starter wire 9.
[0016]
Next, three types of input patterns (1) to (3) will be described. The input pattern (1) is an input pattern in which a detection signal is input from the seatbelt electric wire 11. In the input pattern (2), the detection signal is input once from the attached switch 6 within 5 seconds after the detection signal is input from the ignition wire 10 and the detection signal is input from the seat belt wire 10. Input pattern. Further, the input pattern (3) is such that within 10 seconds after the detection signal is input from the ignition wire 10, the detection signal is input twice from the attached switch 6 and the detection signal is input from the seat belt wire 11. This is the input pattern to be input.
[0017]
(2) Operation of the vehicle anti-theft device
Next, the operation of the vehicle anti-theft device 1 configured as described above will be described. When the anti-theft device 1 is activated, the control circuit 4 executes anti-theft processing. That is, as shown in FIG. 3, the starter electric wire 9 is cut off by the normally open relay 13 (step S1). When the starter wire 9 is cut off, power cannot be supplied to the starter motor 16 and the engine cannot be started. Then, the control circuit 4 determines whether or not the setting (1) is selected from the input state of the pair of setting switches 7a and 7b (step S2). As a result, if the setting (1) is selected (YES in step S2), the setting (1) process is executed (step S3). If setting (1) is not selected (NO in step S2), it is determined whether setting (2) is selected (step S4). As a result, if setting (2) is selected (YES in step S4), setting (2) processing is executed (step S5). If setting (2) has not been selected (NO in step S4), it is determined whether setting (3) has been selected (step S6). As a result, when the setting (3) is selected (YES in step S6), the setting (3) processing is executed (step S7).
[0018]
Next, as shown in FIG. 4, when the setting (1) is selected, the setting (1) processing for judging whether or not the input is made in the input pattern (1) will be described. In the setting (1) process, first, it is determined whether or not a detection signal is input from the seatbelt electric wire 11, that is, whether or not the driver is wearing a seatbelt (step P1). As a result, when the seat belt is not fastened (NO in step P1), step P1 is repeated. At this time, the starter electric wire 9 remains in the cut-off state, and the starter motor 16 and the engine cannot be started even if the engine key is turned.
On the other hand, when the seatbelt is worn (YES in step P1), the relay 13 is closed by the control command of the control circuit 4 and the starter wire 9 is turned on (step P2). . Therefore, if the engine key is turned to the ST position in this state, the starter motor 16 and the engine can be started.
[0019]
Next, as shown in FIG. 5, when the setting (2) is selected, the setting (2) processing for judging whether or not the input is made in the input pattern (2) will be described. In the setting (2) process, first, it is determined whether or not a detection signal has been input from the ignition wire 10, that is, whether or not the engine key has been positioned at the IG position (step Q1). As a result, if the engine key is not located at the IG position (NO in step Q1), step Q1 is repeated. When the engine key is located at the IG position (YES in step Q1), the timer is operated (step Q2). Thereafter, based on the measurement of the timer, it is determined whether or not the detection signal has been input once from the attached switch 6 within 5 seconds after the engine key is positioned at the IG position (step Q3). As a result, the detection signal is not input from the accessory switch 6 even after 5 seconds have elapsed, or the detection signal is continuously input two or more times, that is, the detection signal is output once from the accessory switch 6 within 5 seconds. If no input is made (NO in step Q3), alarm generation means such as the alarm 17 and the lamps 18a and 18b are activated to generate an alarm (step Q4). If the detection signal is input once from the attached switch 6 within 5 seconds (YES in step Q3), whether the seat belt is fastened in the same manner as the setting (1) processing described above. It is determined (step Q5) whether or not the seat belt is not fastened (if NO in step Q5), step Q5 is repeated. At this time, the electric wire 9 for the starter remains in the cut-off state, and the starter motor 16 and the engine cannot be started even if the engine key is turned.
On the other hand, when the seat belt is mounted (YES in step Q5), the starter wire 9 is turned on (step Q6), and the starter motor 16 and the engine are started by turning the engine key. Can be done.
[0020]
Finally, as shown in FIG. 6, when the setting (3) is selected, the setting (3) processing for judging whether or not the input is made in the input pattern (3) will be described. In the setting (3) processing, the configuration is substantially the same as the setting (2) processing described above, except for step R3. In the setting (3) process, first, it is determined whether or not the engine key is located at the IG position (step R1). As a result, if the engine key is not located at the IG position (NO at step R1) If the engine key is located at the IG position (YES in step R1), the timer is operated (step R2). Thereafter, based on the measurement of the timer, it is determined whether or not the detection signal has been input twice consecutively from the attached switch 6 within 10 seconds after the engine key is located at the IG position (step R3). As a result, the detection signal is not input from the accessory switch 6 after 10 seconds, the detection signal is input only once, or the detection signal is continuously input three times or more, that is, the accessory switch is If the detection signal is not input twice consecutively from step 6 (NO in step R3), alarm generation means such as the alarm 17 and the lamps 18a and 18b are activated and an alarm is issued (step R4). If the detection signal is input twice consecutively from the attached switch 6 within 10 seconds (in the case of YES determination in step R3), the user fastens the seat belt in the same manner as the above setting (1). It is determined whether or not the seat belt is worn (step R5). As a result, if the seat belt is not fastened (NO in step R5), step R5 is repeated. At this time, the electric wire 9 for the starter remains in the cut-off state, and the starter motor 16 and the engine cannot be started even if the engine key is turned.
On the other hand, when the seat belt is mounted (YES in step R5), the starter wire 9 is turned on (step R6), and the starter motor 16 and the engine are started by turning the engine key. Can be done.
[0021]
(3) Effects of the embodiment
As described above, in the vehicle antitheft device 1 of the present embodiment, the control circuit 4 is provided with the input pattern storage unit 5 for storing a plurality of input patterns (1) to (3), and the input pattern storage unit 5 is provided. The setting switches 7a and 7b for selecting one input pattern from among a plurality of input patterns (1) to (3) stored in are connected to the starter wire 9 on the vehicle side. Since the relay 13 is provided and the control circuit 4 is configured to close the relay 13 and make the starter electric wire 9 energizable only when it is determined that the input is performed in the selected predetermined input pattern, As long as there is no input in a predetermined input pattern known only to the legitimate user of the vehicle, even if a forged duplicate key is used, the starter wire 9 is kept in the cut-off state, and the engine key is set to the ST position. It is not possible to start the starter motor and the engine also be. The legitimate user of the vehicle can select an arbitrary input pattern from a plurality of input patterns (1) to (3) by operating the fingertips of the setting switches 7a and 7b. For example, the input is changed daily from Monday to Sunday. The pattern can be changed or the input pattern can be changed every time the anti-theft device is activated. As a result, the vehicle can be more reliably prevented from being stolen as compared with conventional various anti-theft mechanisms.
Furthermore, even if the vehicle is stolen while the engine is driven with the key attached, if the engine is temporarily stopped, the starter motor and the engine cannot be restarted as described above, It is highly likely that vehicles will be found in nearby locations from the location where they were initially stolen.
[0022]
Further, the vehicle anti-theft device 1 of the present embodiment is basically provided with the relatively inexpensive control circuit 4 and the relay 13, so that the vehicle anti-theft device 1 can be applied to a tracking type anti-theft device or an immobilizer as in the prior art. In comparison, it is possible to provide an inexpensive device having an extremely simple structure. Further, in the present embodiment, when an input pattern different from a predetermined input pattern selected by a legitimate user of the vehicle is input, alarm generating means such as an alarm 17 and lamps 18a and 18b are provided. So that theft can be quickly alerted. Further, even when such an alarm generating means is provided, it is not necessary to provide various sensors (human detection sensor, vibration detection sensor, etc.) which are liable to malfunction as in the related art. There is almost no problem, and it is possible to prevent inconvenience to neighboring residents. Further, in the present embodiment, a timer function is started which starts measurement when the engine key is located at the IG position, and based on a determination as to whether or not an input is performed in a predetermined input pattern within a predetermined set time, Since the cutoff / release of the starter wire 9 is controlled, theft of the vehicle can be more reliably prevented. Further, in the present embodiment, the cutoff / cancellation of the starter wire 9 is controlled based on the determination as to whether or not the detection signal from the seatbelt wire 11 has been input. And safety of the driver can be improved. In addition, the work of attaching the vehicle antitheft device 1 of the present embodiment to a vehicle is performed by wiring and connecting to a wire such as a starter wire 9, an ignition wire 10, and a seatbelt wire 11 which are provided in advance in the vehicle. It can be implemented in a relatively simple manner.
[0023]
It should be noted that the present invention is not limited to the above-described embodiment, and may be variously modified within the scope of the present invention depending on the purpose and application. That is, in the present embodiment, the input patterns (1) to (3) for inputting the detection signal of seat belt wearing are set, but the present invention is not limited to this. For example, instead of these input patterns (or these Detection signal of door lock state, detection signal of electric window full open, detection signal of headlight lighting, detection signal of activation of air conditioner, detection signal of brake pedal depression, detection signal of sun visor use state, An input pattern may be set in which one or two or more of the detection signals of the ashtray withdrawal state are input in combination. As a result, more complicated and diverse input patterns can be set, and theft of the vehicle can be more reliably prevented. Further, instead of the accessory switch 6 of the present embodiment, a genuine option such as a fog light switch provided in advance in the vehicle can be used. Further, instead of the selection switches 7a and 7b of the present embodiment, the input pattern is automatically and sequentially changed every time the anti-theft device is started (or stopped), or a predetermined set time (for example, 24 hours) is used. It is possible to automatically change the input pattern every time.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a block diagram illustrating an overall configuration of a vehicle anti-theft device according to an embodiment.
FIG. 2 is a block diagram for explaining a relay constituting the vehicle antitheft device.
FIG. 3 is a flowchart for explaining the operation of the vehicle anti-theft device.
FIG. 4 is a flowchart for explaining setting (1) processing;
FIG. 5 is a flowchart for explaining setting (2) processing;
FIG. 6 is a flowchart for explaining setting (3) processing;
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1; Anti-theft device for vehicles, 4; Control circuit, 5; Input pattern storage part, 6; Attached switch, 7a, 7b; Setting switch, 9; Starter wire, 11; Seat belt wire, 13; Battery, 16; starter motor
