JP2004058896A - Steering gear for vehicle - Google Patents
Steering gear for vehicle Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004058896A JP2004058896A JP2002221775A JP2002221775A JP2004058896A JP 2004058896 A JP2004058896 A JP 2004058896A JP 2002221775 A JP2002221775 A JP 2002221775A JP 2002221775 A JP2002221775 A JP 2002221775A JP 2004058896 A JP2004058896 A JP 2004058896A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- steering
- transmission mechanism
- differential transmission
- actuator
- reaction force
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Steering Control In Accordance With Driving Conditions (AREA)
- Power Steering Mechanism (AREA)
Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、操舵部材の操作に基づいて転舵輪を転舵させる車両用操舵装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、ステアリングホイール等の操舵部材と転舵輪との間の機械的な連結を解き、操舵伝達系の一部を電気的な経路で構成する、いわゆるステア・バイ・ワイヤ・システム(単にSBWとも称する)の車両用操舵装置が提供されている。
例えば特開平1−233170号公報の装置では、ステアリングシャフトに設けたエンコーダによってステアリングホイールの操舵位置を検出し、車両の進行方向をヨーレイトジャイロによって検出する。そして、検出された操舵位置に基づく進行変化指示値と、ヨーレイトジャイロの検出結果に基づく実際の進行方向変化量との偏差がゼロになるように、転舵輪を転舵制御している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この種のステア・バイ・ワイヤ・システムでは、例えば操舵用アクチュエータ及び/又は反力用アクチュエータとしての電動モータ等に断線等を生じたとき等に対するフェールセーフ対策が重要である。
そこで、上記フェール発生時に操舵部材から転舵輪への機械的な結合を達成してマニュアルステアリングとして機能させることが考えられる。
【0004】
しかしながら、この場合、所要の転舵量を得るために操舵部材を通常量以上に操作しなければならないといった事態が生じるおそれがある。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、いわゆるステア・バイ・ワイヤ・システムにおける操舵用アクチュエータ及び/又は反力用アクチュエータの異常発生時にも良好な操舵を達成することができる車両用操舵装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
上記目的を達成するため、
請求項1記載の発明は、操舵部材から転舵輪への機械的な結合を断つことのできる操舵伝達系と、転舵輪を転舵させるための操舵用アクチュエータとを備え、上記操舵伝達系は、上記操舵部材に連なる第1要素、転舵輪に連なる第2要素、並びに、第1及び第2要素を関連付ける第3要素を含む差動伝達機構と、変速機と、差動伝達機構の第3要素に駆動伝達可能に連結され操舵部材に操舵反力を与えるための反力用アクチュエータとを含み、差動伝達機構と変速機は操舵伝達系の駆動伝達経路に直列に配置され、差動伝達機構は当該差動伝達機構の入力部材の回転を出力部材に伝達しないトルクスプリット状態と、入力部材の回転を出力部材に伝達する状態とに切り換え可能であることを特徴とするものである。
【0006】
本発明では、例えばフェール発生時に、それまでSBWでトルクスプリット状態にあった差動伝達機構を駆動伝達状態に切り換えてマニュアル操舵を達成する。このとき、差動伝達機構と変速機との組み合わせにて、良好な操舵フィーリングが得られる。
請求項2記載の発明は、請求項1において、上記差動伝達機構は、さらに、上記第3要素を回転不能に拘束することのできる拘束手段と、上記反力用アクチュエータ及び/又は操舵用アクチュエータの異常発生時に上記第3要素を回転不能に拘束するように拘束手段の動作を制御する制御部とを備えることを特徴とするものである。
【0007】
本発明では、反力用アクチュエータ及び/又は操舵用アクチュエータの異常発生時に、差動伝達機構の上記第3要素を回転不能に拘束することで、差動伝達機構の残りの2つの要素による伝達比で当該差動伝達機構を増速状態又は減速状態にすることができ、変速機としての減速機又は増速機との組み合わせにて、良好なマニュアル操舵を達成することができる。
請求項3記載の発明は、上記変速機は、差動伝達機構の駆動伝達経路の上流又は下流に設けられ、上記制御部は、反力用アクチュエータ及び/又は操舵用アクチュエータの異常発生時に操舵伝達系の伝達比を略1:1に制御することを特徴とするものである。
【0008】
本発明では、反力用アクチュエータ及び/又は操舵用アクチュエータの異常発生時において、変速機の伝達比を、差動伝達機構による伝達比の例えば逆比に設定することにより、操舵伝達系全体としての伝達比を概ね1:1にでき、運手者にとって違和感のない操舵フィーリングのマニュアル操舵を達成することができる。
請求項4記載の発明は、請求項3において、上記変速機は上記差動伝達機構とは別の差動伝達機構を含み、上記別の差動伝達機構は、駆動伝達経路の上流側部分及び下流側部分にそれぞれ連なる第1及び第2要素と、これら第1及び第2要素を関連付ける第3要素とを含み、
上記別の差動伝達機構の第3要素を回転不能に拘束することのできる、上記拘束手段とは別の拘束手段を設け、
上記制御部は、通常時に上記別の差動伝達機構の2つの要素の相対回転を拘束し、反力用アクチュエータ及び/又は操舵用アクチュエータの異常発生時に上記別の差動伝達機構の第3要素のみを上記別の拘束手段によって回転不能に拘束することを特徴とするものである。
【0009】
本発明では、変速機として設けられる別の差動伝達機構は、通常時は、2つの要素の相対回転を拘束することで、上記別の差動伝達機構全体が一体に回転するので、伝達比に影響を与えない。そして、反力用アクチュエータ及び/又は操舵用アクチュエータの異常発生時に、上記別の差動伝達機構の第3要素を回転不能に拘束することで、操舵伝達系の全体の伝達比を概ね1:1にする。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の好ましい実施の形態を添付図面を参照しつつ説明する。
図1は本発明の一実施の形態の車両用操舵装置の概略構成を示す模式図である。図1を参照して、本車両用操舵装置1は、例えばステアリングホイール等の操舵部材2に一体回転可能に連結される第1操舵軸3と、この第1操舵軸3と変速機としての減速機4Aを介して連結される第2操舵軸5と、この第2操舵軸5と差動伝達機構6Aを介して連結される第3操舵軸7と、この第3操舵軸7に連結されるラックアンドピニオン機構等の舵取り機構8とを備える。
【0011】
減速機4Aは第1操舵軸3の回転を減速して第2操舵軸5に伝達する。すなわち第1及び第2操舵軸3,5がそれぞれ減速機4Aの入力軸(入力部材)及び出力軸(出力部材)となっている。差動伝達機構6Aは、第2操舵軸5と第3操舵軸7との差動回転を許容するための機構であり、例えば遊星ギヤ機構等の遊星伝達機構からなる。第2及び第3操舵軸5,7がそれぞれ差動伝達機構6Aの入力軸(入力部材)及び出力軸(出力部材)となっている。
【0012】
図1では操舵部材2から転舵輪9への操舵伝達系Aの駆動伝達経路において、減速機4Aが差動伝達機構6Aの上流に配置されているが、これに限らず、下流に配置されても良い。何れにしても減速機4Aと差動伝達機構6Aが駆動伝達経路に直列に配置されていれば良い。減速機4Aは例えば平歯車を組み合わせて構成されても良いし、遊星ギヤ機構その他の差動伝達機構により構成されても良い。
【0013】
舵取り機構8は、車両の左右方向に延びて配置された転舵軸10と、この転舵軸10の両端にタイロッド11を介して結合され、転舵輪9を支持するナックルアーム12とを備える。転舵軸10はハウジング13により支承されて軸方向に摺動可能とされており、その途中部に、電動モータからなる操舵用アクチュエータ14が同軸的に組み込まれている。操舵用アクチュエータ14の駆動回転は、ボールねじ機構等の運動変換機構等によって転舵軸10の摺動に変換され、この転舵軸10の摺動により転舵輪9の転舵が達成される。
【0014】
転舵軸10の一部には、ラック15が形成されており、このラック15には、第3操舵軸7の端部に設けられて第3操舵軸7と一体回転するピニオン16が噛み合わされている。操舵用アクチュエータ14及び/又は後述する反力用アクチュエータ22の異常発生時に、操舵部材2の操作に応じて第3操舵軸7が回転駆動されると、この第3操舵軸7の回転がピニオン16及びラック15により、転舵軸10の摺動に変換され、転舵輪9の転舵が達成される。
【0015】
差動伝達機構6Aは、第2操舵軸5に一体回転するキャリア17と、このキャリア17によって回転自在に保持される第1要素(遊星部材)としての複数の遊星ギヤ18と、各遊星ギヤ18に噛み合い且つ第3操舵軸7に一体回転する第2要素(太陽部材)としての太陽ギヤ19と、各遊星ギヤ18に噛み合う内歯20aを内周に持つ第3要素(リング部材)としてのリングギヤ20とを含む。
リングギヤ20は外周に外歯20bを形成することで例えばウォームホイールを構成している。この外歯20bは例えばウォームからなる駆動伝達ギヤ21を介して、操舵部材2に操作反力を与えるための反力用アクチュエータ22に駆動連結されている。この反力用アクチュエータ22は例えば電動モータからなり、そのケーシングは車体の適所に固定されている。
【0016】
23は反力用アクチュエータ22及び/又は操舵用アクチュエータ14の異常発生時にリングギヤ20を回転不能に拘束するための拘束手段としてのプランジャである。プランジャ23としては、ソレノイドその他の電磁式のプランジャや油圧式のプランジャを用いることができる。また、プランジャ23に代えて、パウダーブレーキ、ヒステリシスブレーキ、その他公知の電磁ブレーキを用いることもできる。ただし、本実施の形態では、電磁式のプランジャ23を用いる場合に則して説明する。
【0017】
電磁式のプランジャ23は、例えばステアリングコラム等の固定部材に固定される固定部23aと、固定部23aから伸縮してリングギヤ20の外周面に押圧可能な可動部23bとを備える。固定部23aはステアリングコラムや車体等の固定部材に取り付けられている。プランジャ23は単一でも良いし、リングギヤ20と同心の円周上に並べて複数設けられても良い。プランジャ23の可動部23bは通常時は図1に示すように縮小され、リングギヤ20から離反している。
【0018】
操舵用アクチュエータ14及び/又は反力用アクチュエータ22に異常が発生していない通常時は、差動伝達機構6Aがトルクスプリット状態にあり、第2操舵軸5の回転を第3操舵軸7に伝達しないようにしている。すなわち、通常時は、車両用操舵装置1が、操舵伝達系Aの途中部において機械的な連結が断たれたステア・バイ・ワイヤ・システムとして機能する。
一方、操舵用アクチュエータ14及び/又は反力用アクチュエータ22に異常が発生したときに、プランジャ23は、例えば内蔵するソレノイドが励磁されることにより、可動部23bを伸長させてリングギヤ20に押圧し、リングギヤ20の回転を拘束する。その結果、第2操舵軸5の回転が、キャリア17と太陽ギヤ19のギヤ比で増速されて第3操舵軸7に伝達される。
【0019】
すなわち、差動伝達機構6Aが変速機として機能するので、操舵部材2の回転が、減速機4A、増速状態の差動伝達機構6Aを介してピニオン16に伝達され、本車両用操舵装置1をマニュアルステアリング状態にすることができる。このとき、減速機4Aの減速比を差動伝達機構6Aの変速比に応じて予め設定しておくことにより、操舵伝達系Aの伝達比、すなわち操舵部材2の操作量に対する転舵輪9の転舵量の比を、1:1ないしはこれに近づけた伝達比でのマニュアル操舵を実現することができる。
【0020】
操舵用アクチュエータ14、反力用アクチュエータ22及びプランジャ23はマイクロプロセッサ等を含む制御部Cにより制御されるようになっている。
第1操舵軸3には操舵部材2による操舵角(操舵位置)を検出するための操舵位置センサとしての操舵角センサ24、及び操舵部材2から入力される操舵トルクを検出するためのトルクセンサ25が設けられている。これら操舵角センサ24及びトルクセンサ25からの検出信号が制御部Cに入力される。
【0021】
また、転舵軸10には転舵軸10の軸方向位置に関連して転舵位置を検出するための転舵位置センサ26が設けられており、この転舵位置センサ26による検出信号も制御部Cに入力される。また、制御部Cには、車速を検出するための車速センサ27からの検出信号が入力されるようになっている。
制御部Cは、上記各センサ類からの入力信号に基づいて、操舵用アクチュエータ14、反力用アクチュエータ22及びプランジャ23をそれぞれ駆動するための駆動部としての駆動回路28,29,30に制御信号を出力する。
【0022】
図2は制御部Cにより実行される舵取り制御の処理について説明するためのフローチャートである。図2を参照して、制御部Cは操舵用アクチュエータ14及び/又は反力用アクチュエータ22が正常に動作しているか否かを監視している(ステップS1)。
操舵用アクチュエータ14及び/又は反力用アクチュエータ22に異常が発生していない場合には(ステップS1でNO)、制御部Cが、電磁式のプランジャ23の励磁を解除しておき(ステップS2)、反力用アクチュエータ22によって例えば路面反力に応じた操作反力を操舵部材2に与えるためのトルクを発生させる(ステップS3)。
【0023】
また、例えば車両の走行状況等に応じて操舵部材2の回転量と転舵輪9の転舵量との比(伝達比、ギヤ比)を設定し〔VGR(Variable Gear Ratio)機能〕、この設定した伝達比及び操舵部材2の操作量などに基づいて、操舵用アクチュエータ14の電圧指令値を設定し、その電圧指令値に応じた制御信号を駆動回路28に与えて、操舵用アクチュエータ14を駆動制御する(ステップS4)。
これにより、操舵用アクチュエータ14から、操舵部材2の操作方向に応じた方向に転舵軸10を摺動させるためのトルクが出力され、車両の走行状況や操舵部材2の操作態様に応じた良好な操舵が達成される。なお、必ずしも、VGR機能を設定する必要はない。
【0024】
こうして、操舵用アクチュエータ14を駆動制御している間に、操舵用アクチュエータ14及び/又は反力用アクチュエータ22に異常が発生すると(ステップS1でYES)、制御部Cは、駆動回路29に制御信号を出力し反力用アクチュエータ22をオフする(空回り可能な状態とする)と共に、駆動回路30に制御信号を出力し、それまで励磁を解除させていた電磁式のプランジャ23を励磁する(ステップS5,S6)。これにより、操舵部材2と舵取り機構8との間で、減速機4A及び増速機として働く差動伝達機構6Aを介する機械的な結合が達成され、マニュアルステアリングとして機能させることができる。なお、減速機4Aの減速比を差動伝達機構6Aの変速比に応じ設定することで伝達比を1:1に近似させることができる。
【0025】
以上のように、本実施の形態では、通常時はステア・バイ・ワイヤ・システムとして機能させ、反力用アクチュエータ22により適当な操舵反力を操舵部材2に与え、必要であればVGR機能を発揮させる。そして、操舵用アクチュエータ14及び/又は反力用アクチュエータ22の異常発生時には、差動伝達機構6Aの1要素の回転を拘束する簡便な構造にて、操舵部材2と舵取り機構4Aとを差動伝達機構6Aを介して機械的に結合させ、マニュアル操舵による良好な操舵を達成できる。
【0026】
特に、本実施の形態では、操舵用アクチュエータ14及び/又は反力用アクチュエータ22のフェール発生時にマニュアル操舵に切り換えると、差動伝達機構6Aが増速機として機能するが、操舵伝達系Aの駆動伝達経路に予め上述した如く差動伝達機構6Aの変速比に応じて設定された減速比の減速機4Aを介在させておくことで、操舵伝達系Aの全体としての伝達比を1:1ないしはこれに近い伝達比にすることができる。その結果、操舵用アクチュエータ14及び/又は反力用アクチュエータ22のフェール発生時にも良好な操舵フィーリングを達成することができる。
【0027】
また、マニュアル操舵時において、リングギヤ20の回転を拘束した場合に、キャリア17及び太陽ギヤ19が同方向に回転するので、操舵部材2の操舵方向と転舵輪9の転舵方向の対応関係は維持される。したがって、操舵伝達系Aに、回転方向を変換するための機構を設ける必要もない。
次いで、図3は本発明の別の実施の形態を示している。図3を参照して、本実施の形態が図1の実施の形態と主に異なるのは下記である。
【0028】
すなわち、図1の実施の形態の差動伝達機構6Aでは、キャリア17を第2操舵軸5に一体回転可能に連結すると共に、太陽ギヤ19を第3操舵軸7に一体回転可能に連結していたが、本実施の形態の差動伝達機構6Bでは、太陽ギヤ19を第2操舵軸5に一体回転可能に連結すると共に、キャリア17を第3操舵軸7に連結する。
また、図1の実施の形態では、第1操舵軸3と第2操舵軸5との間に減速機4Aを介在させていたが、本実施の形態では、第1操舵軸3と第2操舵軸5との間に増速機4Bを介在させている。他の構成については、図1の実施の形態と同様であるので、図に同一符号を付してその説明を省略する。
【0029】
本実施の形態では、操舵用アクチュエータ14及び/又は反力用アクチュエータ22のフェール発生時にリングギヤ20を回転不能に拘束すると、差動伝達機構6Bが減速機として働くが、操舵伝達系Aの駆動伝達経路に予め増速機4Bを配置して、増速機4Bの増速比を減速状態の差動伝達機構6Bに応じて予め設定しておくことで、マニュアル操舵時の操舵伝達系Aの全体としての伝達比を1:1ないしはこれに近い伝達比とすることができ、フェール発生時にも良好な操舵を達成することができる。
【0030】
図1の差動伝達機構6Aや図3の差動伝達機構6Bでは、キャリア17及び太陽ギヤ19の何れか一方を入力側とし他方を出力側にレイアウトし、操舵用アクチュエータ14及び/又は反力用アクチュエータ22のフェール時にリングギヤ20を拘束したが、これに限らない。
例えば図4(A)に示すように、キャリア17を減速機4Aに連なる第2操舵軸5に一体回転可能に連結する共に、リングギヤ20を第3操舵軸7に一体回転可能に連結する差動伝達機構6Cを採用し、操舵用アクチュエータ14及び/又は反力用アクチュエータ22のフェール発生時にプランジャ23によって太陽ギヤ19の回転を拘束して差動伝達機構6Cを増速機として機能させるようにしても良い。
【0031】
また、図4(B)に示すように、リングギヤ20を増速機4Bに連なる第2操舵軸5に一体回転可能に連結する共に、キャリア17を第3操舵軸7に一体回転可能に連結する差動伝達機構6Dを採用し、操舵用アクチュエータ14及び/又は反力用アクチュエータ22のフェール発生時にプランジャ23によって太陽ギヤ19の回転を拘束して差動伝達機構6Dを減速機として機能させるようにしても良い。
【0032】
なお、図4(A),図4(B)においては示していないが、反力用アクチュエータ22は太陽ギヤ19に駆動伝達可能に連結されることになる。
次いで、図5〜図7は本発明のさらに別の実施の形態の車両用操舵装置の概略構成を示す模式図である。図5を参照して、本実施の形態が図1の実施の形態と異なるのは下記である。
まず、変速機を構成する減速機として、第2の差動伝達機構4Cを用いている。本実施の形態においては、図1の実施の形態と同様の構成の差動伝達機構6Aについては、第1の差動伝達機構6Aと呼ぶことにする。なお、上記の第1及び第2の差動伝達機構6A,4Cを互いに共通化し、変速比が逆比となるように連結することにより、簡単に操舵伝達系A全体の伝達比を1:1とすることもできる。
【0033】
第2の差動伝達機構4Cは、第1操舵軸3の端部に一体回転可能に連結された入力側となる第1要素(太陽部材)としての太陽ギヤ31と、出力側となる第2操舵軸5に一体回転するキャリア32により回転自在に保持されて太陽ギヤ31と噛み合う第2要素(遊星部材)としての複数の遊星ギヤ33と、各遊星ギヤ33に噛み合う内歯34aを内周に持つ第3要素(リング部材)としてのリングギヤ34とを含む。
【0034】
第1操舵軸3は、操舵部材2に一体回転可能に連結されるアッパ軸3aと、第2の差動伝達機構4Cの入力軸となるロワ軸3bとに分割され、これらアッパ軸3aとロワ軸3bとが、例えばスプライン等を有する継手35を介して一体回転可能で且つ軸方向に相対移動可能に連結される。具体的にはアッパ軸3aは軸方向移動を規制され、ロワ軸3bが軸方向に移動可能としてある。
ロワ軸3bにはラック36が設けられ、このラック36にピニオン37を噛み合わされてる。ピニオン37は駆動用のモータ38により回転駆動され、このピニオン37の回転がラック36及びロワ軸3bの軸方向移動に変換される。
【0035】
図6を参照して、ロワ軸3bには太陽ギヤ31に隣接するテーパ部3cが相対回転拘束手段として設けられている。テーパ部3cは操舵部材2側にいくにしたがって、その径が次第に大きくなっている。また、各遊星ギヤ33の端部には上記テーパ部3cと逆向きに傾斜するテーパ部33aが形成されている。
例えばロワ軸3bが下降すると、ロワ軸3bのテーパ部3cが遊星ギヤ33のテーパ部33aに摩擦係合することで、遊星ギヤ33と太陽ギヤ31(及び第1操舵軸3のロワ軸3b)との相対回転が互いに拘束される。すなわち、差動状態にない第2の差動伝達機構4Cを介してロワ軸3bと第2操舵軸5が一体に回転することになる。
【0036】
再び図5を参照して、39は後述する所要時にリングギヤ34を回転不能に拘束するための拘束手段としてのプランジャである。プランジャ39は、前記プランジャ23と同様の構成の電磁式のプランジャであり、ステアリングコラム等の固定部材に固定される固定部39aと、固定部39aから伸縮してリングギヤ34の外周面に押圧可能な可動部39bを有している。
制御部Cは、電磁式のプランジャ39及び上記のモータ38をそれぞれ駆動するための駆動部としての駆動回路40,41に制御信号を出力する。
【0037】
操舵用アクチュエータ14及び/又は反力用アクチュエータ22に異常が発生していない通常時は、プランジャ39の可動部39bが図5に示すように縮小されて、リングギヤ34から離反しており、しかも、ロワ軸3bが下降状態にあって遊星ギヤ33と太陽ギヤ31の相対回転が規制されているので、差動伝達機構4C全体が一体に回転する結果、第1操舵軸3及び第2操舵軸5が一体回転している。また、通常時は、第1の差動伝達機構6Aは第2操舵軸5の回転を第3操舵軸7に伝えないトルクスプリット状態にある。このため、車両用操舵装置1が、操舵部材2から転舵輪9への操舵伝達系Aの途中部において機械的な連結が断たれたステア・バイ・ワイヤ・システムとして機能する。
【0038】
また、操舵用アクチュエータ14及び/又は反力用アクチュエータ22に異常が発生したときには、プランジャ23によって第1の差動伝達機構6Aのリングギヤ20の回転を拘束することで、第1の差動伝達機構6Aが増速機として機能させる一方、プランジャ39によって第2の差動伝達機構4Cのリングギヤ34の回転を拘束することで、第2の差動伝達機構4Cを減速機として機能させる。なお、このとき、第1の差動伝達機構6Aと第2の差動伝達機構4Cを共通の部材を用いて構成していると、操舵部材2の回転が、減速機として機能する第2の差動伝達機構4C、増速状態の第1の差動伝達機構6Aを介してピニオン16に伝達され、本車両用操舵装置1を伝達比1:1のマニュアルステアリング状態にすることができる。
【0039】
図7は制御部Cにより実行される舵取り制御の処理について説明するためのフローチャートである。図7を参照して、制御部Cは操舵用アクチュエータ14及び/又は反力用アクチュエータ22が正常に動作しているか否かを監視している(ステップT1)。
操舵用アクチュエータ14及び/又は反力用アクチュエータ22に異常が発生していない場合には(ステップT1でNO)、制御部Cが、各電磁式のプランジャ23,39の励磁を解除しておく(ステップT2)。また、第1操舵軸3のロワ軸3bを下降させて、第2の差動伝達機構4Cの2つの要素の相対回転をロックすることで、第1操舵軸3と第2操舵軸5を直結しておく(ステップT3)。また、反力用アクチュエータ22によって例えば路面反力に応じた操作反力を操舵部材2に与えるためのトルクを発生させる(ステップT4)。
【0040】
また、例えば車両の走行状況等に応じて操舵部材2の回転量と転舵輪9の転舵量との比(伝達比、ギヤ比)を設定し〔VGR(Variable Gear Ratio)機能〕、この設定した伝達比及び操舵部材2の操作量などに基づいて、操舵用アクチュエータ14の電圧指令値を設定し、その電圧指令値に応じた制御信号を駆動回路28に与えて、操舵用アクチュエータ14を駆動制御する(ステップT5)。
これにより、操舵用アクチュエータ14から、操舵部材2の操作方向に応じた方向に転舵軸10を摺動させるためのトルクが出力され、車両の走行状況や操舵部材2の操作態様に応じた良好な操舵が達成される。なお、必ずしも、VGR機能を設定する必要はない。
【0041】
こうして、操舵用アクチュエータ14を駆動制御している間に、操舵用アクチュエータ14及び/又は反力用アクチュエータ22に異常が発生すると(ステップT1でYES)、制御部Cは、駆動回路29に制御信号を出力し反力用アクチュエータ22をオフする(空回り可能な状態とする。ステップT6)。さらに、第1操舵軸3bのロワ軸3bを上昇させると共に、駆動回路30,40に制御信号を出力し、それまで励磁を解除させていた電磁式の各プランジャ23,39を励磁する(ステップT7,T8)。
【0042】
これにより、操舵部材2と舵取り機構8との間で、第1及び第2の差動伝達機構4C,6Aを介する機械的な結合が達成され、マニュアルステアリングとして機能させることができる。しかも、第1及び第2の差動伝達機構6A,4Cを共通の部材を用いて構成し、且つそれぞれ増速機及び減速機として機能させることで、操舵伝達系A全体としての伝達比を1:1にすることができる。
以上のように、本実施の形態では、通常時はステア・バイ・ワイヤ・システムとして機能させ、反力用アクチュエータ22により適当な操舵反力を操舵部材2に与え、必要であればVGR機能を発揮させる。そして、操舵用アクチュエータ14及び/又は反力用アクチュエータ22の故障発生時には、各差動伝達機構6A,4Cの1要素の回転を拘束する簡便な構造にて、操舵部材2と舵取り機構8とを各差動伝達機構6A,4Cを介して機械的に結合させ、伝達比を1:1にして、マニュアル操舵による良好な操舵を達成できる。
【0043】
また、マニュアル操舵時において、各差動伝達機構6A,4Cのリングギヤ20,34の回転を拘束した場合に、キャリア17,32及び太陽ギヤ19,31が同方向に回転するので、操舵部材2の操舵方向と転舵輪9の転舵方向の対応関係は維持される。したがって、操舵伝達系Aに、回転方向を変換するための機構を設ける必要もない。
特に、本実施の形態では、第1及び第2の差動伝達機構6A、4Cをして部品の共通化により、製造コストを安くすることができる。
【0044】
なお、第1の差動伝達機構6A及び第2の差動伝達機構4Cは部品の共通化を図ることなく伝達比を1:1にすることも可能であり、又、1:1に近づける等種々に設定することも可能である。
なお、本発明は、上記各実施の形態に限定されるものではなく、例えば、図3,図4A,図4Bの実施の形態において、増速機や減速機として差動伝達機構を用い、図5〜図7の実施の形態と同様にして、フェール発生時のマニュアル操舵の伝達比を1:1又はこれに近づけるようにしても良い。
【0045】
その他、本発明は上記各実施の形態に限定されるものではなく、例えば、差動伝達機構6A〜6C,4Cとして用いた遊星ギヤ機構に代えて、遊星ローラ機構を用いることが可能である。
なお、本発明においては、操舵用アクチュエータの異常発生時にマニュアル操舵に移行したが、これに限らず、運転者がマニュアル操舵を希望する場合に、例えば別途に設けられた操作手段による操作により、マニュアル操舵に移行するようにしても良い。このようにすることにより、SBWを好まない運転者にとっても支障がなくなる。
【0046】
その他、本発明の特許請求の範囲で種々の変更を施すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の車両用操舵装置の概略構成を示す模式図である。
【図2】図1の車両用操舵装置の舵取り制御の流れを示すフローチャートである。
【図3】本発明の別の実施の形態の車両用操舵装置の概略構成を示す模式図である。
【図4】図4(A)及び図4(B)はそれぞれ本発明の別の実施の形態の車両用操舵装置の概略構成を示す模式図である。
【図5】本発明の別の実施の形態の車両用操舵装置の概略構成を示す模式図である。
【図6】図5の実施の形態において減速機としての第2の差動伝達機構を示す模式的断面図である。
【図7】図5の車両用操舵装置の舵取り制御の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 車両用操舵装置
2 操舵部材
3 第1操舵軸
4A 減速機(変速機)
4B 増速機(変速機)
4C 第2の差動伝達機構(減速機、変速機)
5 第2操舵軸
6A,6B,6C,6D (第1の)差動伝達機構
7 第3操舵軸
8 舵取り機構
9 転舵輪
10 転舵軸
A 操舵伝達系
15 ラック
16 ピニオン
17 キャリア
18 遊星ギヤ(遊星部材)
19 太陽ギヤ(太陽部材)
20 リングギヤ(リング部材)
22 反力用アクチュエータ
23 プランジャ(拘束手段)
C 制御部
24 操舵角センサ
25 トルクセンサ
26 転舵位置センサ
27 車速センサ
28,29,30 駆動回路
31 太陽ギヤ
32 キャリア
33 遊星ギヤ
34 リングギヤ
36 ラック
37 ピニオン
38 モータ
39 プランジャ(拘束手段)
40,41 駆動回路[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a vehicle steering device that steers steered wheels based on an operation of a steering member.
[0002]
[Prior art]
2. Description of the Related Art In recent years, a so-called steer-by-wire system (also referred to simply as SBW), in which a mechanical connection between a steering member such as a steering wheel and a steered wheel is released and a part of a steering transmission system is constituted by an electric path. ) Is provided.
For example, in the device disclosed in JP-A-1-233170, a steering position of a steering wheel is detected by an encoder provided on a steering shaft, and a traveling direction of a vehicle is detected by a yaw rate gyro. Then, the steered wheels are steered so that the deviation between the travel change instruction value based on the detected steering position and the actual travel direction change amount based on the yaw rate gyro detection result becomes zero.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
However, in this type of steer-by-wire system, it is important to take fail-safe measures against, for example, disconnection of an electric motor or the like as a steering actuator and / or a reaction force actuator.
Therefore, it is conceivable to achieve mechanical coupling from the steering member to the steered wheels at the time of the occurrence of the failure to function as a manual steering.
[0004]
However, in this case, a situation may occur in which the steering member must be operated to a normal amount or more in order to obtain a required steering amount.
SUMMARY OF THE INVENTION The present invention has been made in view of the above-described problems, and has been made in consideration of the above-described problems, and provides a vehicle steering system capable of achieving good steering even when an abnormality occurs in a steering actuator and / or a reaction force actuator in a so-called steer-by-wire system. It is intended to provide a device.
[0005]
Means for Solving the Problems and Effects of the Invention
To achieve the above objectives,
The invention according to
[0006]
In the present invention, for example, when a failure occurs, the differential transmission mechanism that has been in the torque split state by the SBW is switched to the drive transmission state to achieve manual steering. At this time, a good steering feeling can be obtained by the combination of the differential transmission mechanism and the transmission.
According to a second aspect of the present invention, in the first aspect, the differential transmission mechanism further includes a restraining means capable of restraining the third element so as not to rotate, and the reaction force actuator and / or the steering actuator. And a control unit for controlling the operation of the restraining means so as to restrain the third element from rotating when the abnormality occurs.
[0007]
In the present invention, when an abnormality occurs in the reaction force actuator and / or the steering actuator, the third element of the differential transmission mechanism is restrained from rotating so that the transmission ratio of the remaining two elements of the differential transmission mechanism can be reduced. Thus, the differential transmission mechanism can be set in a speed-up state or a deceleration state, and good manual steering can be achieved in combination with a speed reducer or a speed increaser as a transmission.
According to a third aspect of the present invention, the transmission is provided upstream or downstream of a drive transmission path of a differential transmission mechanism, and the control unit transmits the steering transmission when an abnormality occurs in the reaction force actuator and / or the steering actuator. The transmission ratio of the system is controlled to approximately 1: 1.
[0008]
According to the present invention, when an abnormality occurs in the reaction force actuator and / or the steering actuator, the transmission ratio of the transmission is set to, for example, an inverse ratio of the transmission ratio of the differential transmission mechanism, thereby providing an overall steering transmission system. The transmission ratio can be made approximately 1: 1 and manual steering with a steering feeling that is comfortable for the operator can be achieved.
According to a fourth aspect of the present invention, in the third aspect, the transmission includes a differential transmission mechanism different from the differential transmission mechanism, wherein the another differential transmission mechanism includes an upstream portion of a drive transmission path and A first element and a second element respectively connected to the downstream portion, and a third element that associates the first and second elements;
A restraint means different from the restraint means, which can restrain the third element of the another differential transmission mechanism from rotating, is provided.
The control unit normally restricts the relative rotation of the two elements of the another differential transmission mechanism, and when the abnormality of the reaction force actuator and / or the steering actuator occurs, the third element of the another differential transmission mechanism. Only the other member is non-rotatably constrained by the other constraining means.
[0009]
According to the present invention, another differential transmission mechanism provided as a transmission normally restricts relative rotation of two elements, so that the whole of the other differential transmission mechanism rotates integrally. Does not affect When an abnormality occurs in the reaction force actuator and / or the steering actuator, the third element of the another differential transmission mechanism is restrained from rotating so that the transmission ratio of the entire steering transmission system is approximately 1: 1. To
[0010]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Preferred embodiments of the present invention will be described with reference to the accompanying drawings.
FIG. 1 is a schematic diagram showing a schematic configuration of a vehicle steering system according to an embodiment of the present invention. Referring to FIG. 1, a
[0011]
The
[0012]
In FIG. 1, in the drive transmission path of the steering transmission system A from the
[0013]
The
[0014]
A
[0015]
The
The
[0016]
[0017]
The
[0018]
Normally, when no abnormality occurs in the
On the other hand, when an abnormality occurs in the
[0019]
That is, since the
[0020]
The steering
The
[0021]
Further, the steered
The control unit C sends control signals to drive
[0022]
FIG. 2 is a flowchart for explaining a steering control process performed by the control unit C. Referring to FIG. 2, the control unit C monitors whether the steering
If no abnormality has occurred in the
[0023]
In addition, for example, a ratio (transmission ratio, gear ratio) between the amount of rotation of the steering
As a result, a torque for sliding the turning
[0024]
When an abnormality occurs in the
[0025]
As described above, in the present embodiment, normally, the steering
[0026]
Particularly, in the present embodiment, when the steering is switched to manual steering when the
[0027]
In addition, during manual steering, when the rotation of the
Next, FIG. 3 shows another embodiment of the present invention. Referring to FIG. 3, this embodiment is mainly different from the embodiment of FIG. 1 in the following.
[0028]
That is, in the
Further, in the embodiment of FIG. 1, the
[0029]
In the present embodiment, if the
[0030]
In the
For example, as shown in FIG. 4A, a differential that connects the
[0031]
Further, as shown in FIG. 4B, the
[0032]
Although not shown in FIGS. 4A and 4B, the
Next, FIGS. 5 to 7 are schematic views showing a schematic configuration of a vehicle steering system according to still another embodiment of the present invention. Referring to FIG. 5, the present embodiment is different from the embodiment of FIG. 1 in the following.
First, a second
[0033]
The second
[0034]
The
A
[0035]
Referring to FIG. 6, a tapered
For example, when the
[0036]
Referring again to FIG. 5,
The control unit C outputs a control signal to drive
[0037]
In a normal state in which no abnormality has occurred in the
[0038]
When an abnormality occurs in the
[0039]
FIG. 7 is a flowchart for explaining a process of steering control performed by the control unit C. Referring to FIG. 7, the control unit C monitors whether the steering
If no abnormality has occurred in the
[0040]
In addition, for example, a ratio (transmission ratio, gear ratio) between the amount of rotation of the steering
As a result, a torque for sliding the turning
[0041]
When an abnormality occurs in the
[0042]
This achieves mechanical coupling between the steering
As described above, in the present embodiment, normally, the steering
[0043]
When the rotation of the ring gears 20 and 34 of the
In particular, in the present embodiment, the first and second
[0044]
The transmission ratio of the first
The present invention is not limited to the above embodiments. For example, in the embodiments shown in FIGS. 3, 4A and 4B, a differential transmission mechanism is used as a speed increaser or a speed reducer. As in the embodiments of FIGS. 5 to 7, the transmission ratio of manual steering when a failure occurs may be set to 1: 1 or close thereto.
[0045]
In addition, the present invention is not limited to the above embodiments, and for example, a planetary roller mechanism can be used instead of the planetary gear mechanism used as the
Note that, in the present invention, the steering operation is shifted to manual steering when an abnormality occurs in the steering actuator. However, the present invention is not limited to this. For example, when the driver desires manual steering, manual operation is performed by operation using separately provided operating means. A transition to steering may be made. By doing so, there is no problem even for drivers who do not like SBW.
[0046]
In addition, various changes can be made within the scope of the claims of the present invention.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic diagram showing a schematic configuration of a vehicle steering system according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a flowchart showing a flow of steering control of the vehicle steering system of FIG. 1;
FIG. 3 is a schematic diagram showing a schematic configuration of a vehicle steering device according to another embodiment of the present invention.
FIGS. 4A and 4B are schematic diagrams each showing a schematic configuration of a vehicle steering system according to another embodiment of the present invention.
FIG. 5 is a schematic diagram showing a schematic configuration of a vehicle steering system according to another embodiment of the present invention.
FIG. 6 is a schematic sectional view showing a second differential transmission mechanism as a speed reducer in the embodiment of FIG.
FIG. 7 is a flowchart showing a flow of steering control of the vehicle steering system in FIG. 5;
[Explanation of symbols]
1 Vehicle steering system
2 Steering members
3 First steering axis
4A reduction gear (transmission)
4B gearbox (transmission)
4C Second differential transmission mechanism (reduction gear, transmission)
5 Second steering axis
6A, 6B, 6C, 6D (First) Differential Transmission Mechanism
7 Third steering axis
8 Steering mechanism
9 Steering wheel
10 Steering axis
A Steering transmission system
15 racks
16 Pinion
17 Career
18 Planetary gear (planetary member)
19 Sun gear (sun member)
20 Ring gear (ring member)
22 Reaction Force Actuator
23 Plunger (restraint means)
C control unit
24 Steering angle sensor
25 Torque sensor
26 Steering position sensor
27 Vehicle speed sensor
28, 29, 30 drive circuit
31 Sun Gear
32 career
33 planetary gear
34 ring gear
36 racks
37 Pinion
38 motor
39 Plunger (restraint means)
40, 41 drive circuit
Claims (4)
上記操舵伝達系は、上記操舵部材に連なる第1要素、転舵輪に連なる第2要素、並びに、第1及び第2要素を関連付ける第3要素を含む差動伝達機構と、変速機と、差動伝達機構の第3要素に駆動伝達可能に連結され操舵部材に操舵反力を与えるための反力用アクチュエータとを含み、
差動伝達機構と変速機は操舵伝達系の駆動伝達経路に直列に配置され、
差動伝達機構は当該差動伝達機構の入力部材の回転を出力部材に伝達しないトルクスプリット状態と、入力部材の回転を出力部材に伝達する状態とに切り換え可能であることを特徴とする車両用操舵装置。A steering transmission system that can disconnect mechanical coupling from the steering member to the steered wheels, and a steering actuator for steering the steered wheels,
A differential transmission mechanism including a first element connected to the steering member, a second element connected to the steered wheels, and a third element that associates the first and second elements; a transmission; A reaction force actuator coupled to the third element of the transmission mechanism so as to be able to transmit the drive, and for applying a steering reaction force to the steering member;
The differential transmission mechanism and the transmission are arranged in series in the drive transmission path of the steering transmission system,
The differential transmission mechanism is switchable between a torque split state in which the rotation of the input member of the differential transmission mechanism is not transmitted to the output member, and a state in which the rotation of the input member is transmitted to the output member. Steering gear.
上記制御部は、反力用アクチュエータ及び/又は操舵用アクチュエータの異常発生時に操舵伝達系の伝達比を略1:1に制御することを特徴とする車両用操舵装置。In claim 2, the transmission is provided upstream or downstream of a drive transmission path of the differential transmission mechanism,
The control device controls the transmission ratio of a steering transmission system to approximately 1: 1 when an abnormality occurs in the reaction force actuator and / or the steering actuator.
上記別の差動伝達機構の第3要素を回転不能に拘束することのできる、上記拘束手段とは別の拘束手段を設け、
上記制御部は、通常時に上記別の差動伝達機構の2つの要素の相対回転を拘束し、反力用アクチュエータ及び/又は操舵用アクチュエータの異常発生時に上記別の差動伝達機構の第3要素のみを上記別の拘束手段によって回転不能に拘束することを特徴とする車両用操舵装置。4. The transmission according to claim 3, wherein the transmission includes a differential transmission mechanism different from the differential transmission mechanism, and the another differential transmission mechanism is connected to an upstream portion and a downstream portion of a drive transmission path, respectively. And a second element, and a third element that associates the first and second elements,
A restraint means different from the restraint means, which can restrain the third element of the another differential transmission mechanism from rotating, is provided.
The control unit normally restricts the relative rotation of the two elements of the another differential transmission mechanism, and when the abnormality of the reaction force actuator and / or the steering actuator occurs, the third element of the another differential transmission mechanism. A steering device for a vehicle, characterized in that only the other restraining means restrains only the non-rotatable.
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002221775A JP2004058896A (en) | 2002-07-30 | 2002-07-30 | Steering gear for vehicle |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002221775A JP2004058896A (en) | 2002-07-30 | 2002-07-30 | Steering gear for vehicle |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004058896A true JP2004058896A (en) | 2004-02-26 |
Family
ID=31941996
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002221775A Pending JP2004058896A (en) | 2002-07-30 | 2002-07-30 | Steering gear for vehicle |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004058896A (en) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1605185A2 (en) | 2004-06-10 | 2005-12-14 | Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. | Planetary-roller-type continuously variable transmission |
EP1714850A1 (en) | 2005-04-21 | 2006-10-25 | Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. | Planetary roller driving device and steering apparatus comprising the same |
EP2357383A1 (en) | 2005-02-24 | 2011-08-17 | Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. | Traction drive transmission device, and steering device for vehicle |
-
2002
- 2002-07-30 JP JP2002221775A patent/JP2004058896A/en active Pending
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1605185A2 (en) | 2004-06-10 | 2005-12-14 | Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. | Planetary-roller-type continuously variable transmission |
JP2005351386A (en) * | 2004-06-10 | 2005-12-22 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | Planetary roller type continuously variable transmission |
US7273436B2 (en) | 2004-06-10 | 2007-09-25 | Mitsubishi Heavy Industries Inc. | Planetary-roller-type continuously variable transmission |
EP1605185B1 (en) * | 2004-06-10 | 2014-11-05 | Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. | Planetary-roller-type continuously variable transmission |
EP2357383A1 (en) | 2005-02-24 | 2011-08-17 | Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. | Traction drive transmission device, and steering device for vehicle |
US8092333B2 (en) | 2005-02-24 | 2012-01-10 | Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. | Torque transmission structure, traction drive transmission device, and steering device for vehicle |
EP1714850A1 (en) | 2005-04-21 | 2006-10-25 | Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. | Planetary roller driving device and steering apparatus comprising the same |
CN100434756C (en) * | 2005-04-21 | 2008-11-19 | 三菱重工业株式会社 | Planetary roller driving device and steering apparatus comprising the same |
US7604560B2 (en) | 2005-04-21 | 2009-10-20 | Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. | Planetary roller driving device and steering apparatus comprising the same |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4147836B2 (en) | Vehicle steering system | |
JP2006177423A (en) | Planetary gear device | |
CN113508068B (en) | Device for turning steerable wheels | |
JP4720362B2 (en) | Steering device | |
JP2013516358A (en) | Vehicle active steering device and steering mechanism using such device | |
JP2005112025A (en) | Steering control device | |
JP4106990B2 (en) | Vehicle steering system | |
JP4055519B2 (en) | Vehicle steering system | |
JP4055520B2 (en) | Vehicle steering system | |
JP2003118597A (en) | Vehicular steering device | |
JP2004058896A (en) | Steering gear for vehicle | |
JP4062038B2 (en) | Vehicle steering system | |
JP4055484B2 (en) | Vehicle steering system | |
JP2004009989A (en) | Steering device for vehicle | |
JP2949604B2 (en) | Electric power steering system | |
JP4189727B2 (en) | Vehicle steering system | |
JP2006123857A (en) | Vehicular steering device | |
JP2949603B2 (en) | Electric power steering system | |
US20050061576A1 (en) | Variable gear-ratio mechanism and steering control system using same | |
JP4089374B2 (en) | Vehicle steering system | |
JPH07315235A (en) | Method of operating power steering system and power steeringsystem | |
JP4062020B2 (en) | Vehicle steering system | |
JP2005262992A (en) | Steering device | |
JPH05139332A (en) | Steering device for vehicle | |
JP2005082098A (en) | Steering device for vehicle |