JP2004056395A - 固体撮像素子の検査方法および検査プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】固体撮像素子の欠陥の一つである点滅白点を検査するための検査方法および検査プログラムを提供する。
【解決手段】ステップS102では、固体撮像素子によって撮像された画像のデータから白点画素を抽出してメモリAへ格納し、ステップS105では、固体撮像素子によって次に撮像された画像のデータから白点画素を抽出してメモリBへ格納し、ステップS106では、メモリAに格納された白点画素のデータとメモリBに格納された白点画素のデータとを比較演算し、比較演算の結果を“OK”または“NG”して出力する。比較演算の結果、白点画素が見つからなかった場合には、ステップS108でメモリBに格納されたデータをメモリAへ格納し、ステップS103からステップS106を所定回数繰り返し行う。
【選択図】 図2
【解決手段】ステップS102では、固体撮像素子によって撮像された画像のデータから白点画素を抽出してメモリAへ格納し、ステップS105では、固体撮像素子によって次に撮像された画像のデータから白点画素を抽出してメモリBへ格納し、ステップS106では、メモリAに格納された白点画素のデータとメモリBに格納された白点画素のデータとを比較演算し、比較演算の結果を“OK”または“NG”して出力する。比較演算の結果、白点画素が見つからなかった場合には、ステップS108でメモリBに格納されたデータをメモリAへ格納し、ステップS103からステップS106を所定回数繰り返し行う。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、固体撮像素子の白点欠陥を検査するための検査方法および検査プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
固体撮像素子としてのCCD(電荷結合素子)を利用したCCDカメラにおいては、レンズを通して入射した外光は、多数の受光素子を平面内にマトリックス状に配列して形成されたCCDで受光される。各受光素子は、それぞれの位置座標における受光量に応じた大きさのアナログ信号を出力する。
【0003】
CCDの各受光素子の出力は走査されて一つずつ順次A/D変換器でディジタル信号に変換された後に信号処理回路へ供給される。信号処理回路は、ディジタル信号を表示信号に変換し表示器に供給する。その結果、表示器の画面には、センサーマトリックスと1対1で対応する画像が表示されることになる。
【0004】
ところが、CCDを構成する多数の受光素子の中には、所定のレベルの電子信号を発生しない欠陥品が含まれることが確率的に避けられず、このような欠陥品の受光素子に対応する表示画面上の画素は正常の輝度を持たないいわゆる欠陥画素となる。
【0005】
欠陥画素の問題として、白点の発生がある。白点欠陥は、入射光量に対して所定以上の大きさの電気信号を出力するものであり、正常な画素より輝度が強く明るくなることから、いわゆる白点と呼ばれている。白点欠陥の発生は、主にCCDを構成するシリコンの格子欠陥が原因となっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
通常、白点欠陥は常時点灯しているため、目視や画像処理などによって簡単に検査することが可能である。ところが、ごく稀に瞬間的や周期的に点滅するような白点欠陥が発生することがある。このような点滅白点の検査方法については、従来提案されていない。
【0007】
そこで、本発明では、上記のように固体撮像素子の欠陥の一つである点滅白点を検査するための検査方法および検査プログラムを提供する。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の固体撮像素子の検査方法は、固体撮像素子によって撮像された画像のデータから白点画素を抽出し、記憶部の第1の領域に格納する第1ステップと、固体撮像素子によって次に撮像された画像のデータから白点画素を抽出し、記憶部の第2の領域へ格納する第2ステップと、記憶部の第1の領域に格納された白点画素のデータと記憶部の第2の領域に格納された白点画素のデータとを比較演算する第3ステップと、比較演算の結果を出力する第4ステップとを含み、比較演算の結果、白点画素が見つからなかった場合に、記憶部の第2の領域に格納されたデータを記憶部の第1の領域へ格納し、第2ステップから第4ステップを所定回数繰り返し行うことを特徴とする。
【0009】
本発明によれば、固体撮像素子によって撮像された画像のデータから抽出した白点画素のデータと、固体撮像素子によって次に撮像された画像のデータから抽出した白点画素のデータとを比較演算することで、点滅する白点画素が検出される。
【0010】
上記本発明の固体撮像装置の検査方法は、固体撮像素子によって撮像された画像のデータから白点画素を抽出し、記憶部の第1の領域に格納する第1ステップと、固体撮像素子によって次に撮像された画像のデータから白点画素を抽出し、記憶部の第2の領域へ格納する第2ステップと、記憶部の第1の領域に格納された白点画素のデータと記憶部の第2の領域に格納された白点画素のデータとを比較演算する第3ステップと、比較演算の結果を出力する第4ステップとをコンピュータに実行させ、さらにこのコンピュータに、比較演算の結果、白点画素が見つからなかった場合に、記憶部の第2の領域に格納されたデータを記憶部の第1の領域へ格納し、第2ステップから第4ステップを所定回数繰り返し行わせるための固体撮像素子の検査プログラムの実行により実現可能である。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の実施の形態における固体撮像素子の検査装置のブロック図である。
図1において、本実施形態における固体撮像素子の検査装置は、CCD1を駆動するCCDドライバ2、CCD1からのアナログ信号をデジタル処理する信号処理部3、信号処理部3によってデジタル処理された画像データを記憶する記憶部4、記憶部4に記憶された画像データに基づいて各種演算を行う演算部5、これら各部を制御する制御部6、および制御部6への指示や制御部6からの出力の表示等を行うインターフェイス部7を備える。
【0012】
CCD1は、実際に検査を行う対象としての固体撮像素子である。
CCDドライバ2は、CCD1を動作させるために、CCD1に対して制御クロックやバイアス等を与えるものである。
【0013】
信号処理部3は、CCD1からの出力(アナログ信号)を増幅してデジタル信号へ変換するものである。
記憶部4は、信号処理部3によってデジタル信号へ変換された後の画像データを記憶するものであって、1フィールド(画像)ごとに画像データを記憶するため、複数の記憶領域(メモリA,メモリB)を備える。
【0014】
演算部5は、記憶部4に格納されている画像データから白点画素の抽出処理や、記憶部4の異なる領域に格納されている白点画素が抽出されたデータの比較演算処理等を行う。
【0015】
制御部6は、CCDドライバ2、信号処理部3、記憶部4および演算部5の各ブロックを制御する。例えば、検査条件に応じた制御クロックやバイアスを出力するようにCCDドライバ2に命令したり、演算部5に対して画像処理の命令を出したりする。
【0016】
インターフェイス部7は、パーソナルコンピュータなどの端末により構成される。インターフェイス部7は、制御部6と情報のやり取りを行い、検査状況や検査結果などの情報の表示や、検査条件の変更や検査方法の入力等を行う。
【0017】
以下、上記構成の検査装置によるCCD1の検査手順について説明する。図2は図1の検査装置によるCCD1の検査フローを示している。
【0018】
ステップS101では、CCDドライバ2によって駆動されたCCD1によって撮像され、信号処理部3によってデジタル信号化された画像データをメモリAに格納する。
【0019】
ステップS102では、演算部5が、メモリAから画像データを取り出し、白点画素の抽出処理を行う。ここで、図3を用いて演算部5による白点画素の抽出処理の詳細について説明する。図3(a)は取り込み画像の例を示す図、(b)はX−X’間の画素レベルの波形を示す図である。演算部5は、図3(a),(b)に示すような画像データを平均化処理(本実施形態においてはメディアン処理)して同図(c)に示すような画像データとする。さらに演算部5は、これらの間の差分を取ることによって、同図(d)に示すような白点画素のデータを抽出し、メモリAに格納する。
【0020】
次のステップS103では、以下の処理を所定回数行ったかどうかのチェックを行う。なお、カウンタNの初期値は0であり、Countは以下の演算処理の繰り返し数(任意に設定可能)である。ここで、N<Countが成立した場合、すなわち以下の処理を所定回数行った場合には、制御部6はインターフェイス部7へ演算結果として“OK(良品)”を出力する。
【0021】
ステップS104では、CCDドライバ2によって駆動されたCCD1によって撮像され、信号処理部3によってデジタル信号化された画像データをメモリBに格納する。
【0022】
ステップS105では、演算部5が、メモリBから画像データを取り出し、白点画素の抽出処理を行い、白点画素のデータをメモリBへ格納する。この抽出処理は、図3で説明したものと同様である。
【0023】
ステップS106では、演算部5が、メモリA,Bに格納された白点画素のデータの比較演算を行う。この比較演算では、メモリAに格納された白点画素のレベルとメモリBに格納された白点画素のレベルとを比較し、ある条件を満たしたときに点滅白点が存在すると判定する。ここで、ある条件とは、点滅白点と判断する基準となるメモリAの白点レベルとメモリBの白点レベルとの差である。なお、この比較演算の詳細については後述する。
【0024】
ステップS107では、ステップS106の比較演算によって点滅白点が見つかった場合に、制御部6はインターフェイス部7へ演算結果として“NG(不良品)”を出力する。点滅白点が見つからなかった場合、ステップS108へ進む。
【0025】
ステップS108では、メモリBのデータをメモリAへ格納(コピー)する。ステップS109では、カウンタNをインクリメントし、ステップS103へ処理を戻す。
以上のステップS101〜S109の手順は、コンピュータのプログラムとして実現が可能である。
【0026】
次に、図4から図10を用いて、上記ステップS106の比較演算処理の詳細について説明する。
【0027】
本実施形態における点滅白点の検査では、CCD1によって撮像された画像のデータを複数回記憶部4に格納する。例えば、図4に示すように、初めに取り込んだ画像をA、次に取り込んだ画像をB、その次に取り込んだ画像をC・・・とする。そして、画像Aにおいて白点として検出された画素の白点レベルと、画像Bにおいて白点として検出された画素の白点レベルとを比較し、点滅白点を検出する。この演算が、上述のステップS106におけるメモリAとメモリBとの比較演算である。画像Aと画像Bの白点レベルの比較が終わると、次は画像Bと画像C、その次は画像Cと画像Dという具合に順次比較演算を行う。
【0028】
ここで、通常の白点(常時点灯)では、温度が一定であるとすると、図5に示すようにそのレベルも時間の経過に関わらず一定となる。一方、点滅白点の場合には、たとえ温度が一定であっても、図6に示すように時間の経過と共に白点レベルが大きく変動する。ところで、実際のCCD1では、その駆動によってCCD1自体の温度が図7に示すように時間の経過と共に上昇する。また、通常白点のレベルは、図8に示すようにCCD1の温度の上昇に伴って上昇する。
【0029】
これらのことから、通常白点と点滅白点では、それぞれ図9および図10に示すような特性の違いがあると考えられる。図9に示すように、通常白点のレベルは時間の経過と共に上昇するため、図4に示すように順次取り込んだ画像A,B,C・・・では、A<B<C<・・・のように先に取り込んだ画像よりも後に取り込んだ画像の方が白点のレベルは高いと考えられる。
【0030】
一方、点滅白点の場合、図10に示すように、画像A,B,Cの白点レベルがそれぞれa,b,cであれば、画像Aと画像Bの比較演算ではa>bという関係となるため、通常白点と区別することが可能である。ところが、画像Bと画像Cの比較演算では、b<cという関係となるため、通常白点と区別できない。したがって、本実施形態においては、通常a>bのように先に取り込んだ画像の方が後に取り込んだ画像よりも白点レベルが高いもの、すなわち、点から滅への変化のみを点滅白点として検出する。
【0031】
また、図10に示すように、画像Bと画像Cのそれぞれの白点レベルの差c−bは、図9に示す通常白点の場合の時間経過に伴う白点レベル差よりも大きな差となっている。また、点滅白点のレベルそのものが、通常白点のレベルよりも大きくなることもある。したがって、本実施形態の検査方法では、上記点滅レベルの検出条件に次の条件を加えることも可能である。
【0032】
(1)白点レベルがa>bの場合であって、その差がある値以上であれば点滅白点とする。
(2)白点レベルがa>bの場合であって、aがある値以上であれば点滅白点とする。
なお、これら以外の条件であっても、CCD1の使用、用途や使用状況によって様々な規格を取り入れることが可能である。
【0033】
次に、図2の検査フローの処理に要する時間を短縮するための態様について説明する。図11は図1の検査装置による別の検査フローを示している。なお、この態様は、異なるメモリであればパラレルに処理が可能であるということが前提となっている。
【0034】
図11に示す検査フローでは、大まかな流れは図2の検査フローと同様であるが、ステップS203において、CCDドライバ2によって駆動されたCCD1によって撮像され、信号処理部3によってデジタル信号化された画像データを比較演算に用いるメモリAではなくメモリCに格納する点で異なっている。メモリCへ一旦格納した画像データは、ステップS213においてメモリBへ格納(コピー)し、ステップS207における次の比較演算に用いる。
【0035】
これは画像データのメモリCへの格納に時間を要するため、画像データのメモリCへの格納処理をステップS204からステップS211の比較演算処理等の裏の処理としてパラレルに実行することによって、処理に要する時間を短縮するものである。
【0036】
【発明の効果】
本発明によれば、固体撮像素子によって撮像された画像のデータから抽出した白点画素のデータと、固体撮像素子によって次に撮像された画像のデータから抽出した白点画素のデータとを比較演算することで、従来検出できなかった点滅する白点画素を検出することができる。これにより、点滅白点欠陥の存在する固体撮像素子を不良品として排除することで、欠陥のない固体撮像素子を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における固体撮像素子の検査装置のブロック図である。
【図2】図1の検査装置による固体撮像素子の検査フロー図である。
【図3】白点画素の抽出処理についての説明図である。
【図4】比較演算処理の概要を示す説明図である。
【図5】温度一定の場合の時間と白点レベルの関係を示す図である。
【図6】温度一定の場合の時間と点滅白点レベルの関係を示す図である。
【図7】時間と固体撮像素子の温度の関係を示す図である。
【図8】温度と白点レベルの関係を示す図である。
【図9】時間と白点レベルの関係を示す図である。
【図10】時間と点滅白点レベルの関係を示す図である。
【図11】図1の検査装置による別の検査フローを示す図である。
【符号の説明】
1 CCD
2 CCDドライバ
3 信号処理部
4 記憶部
5 演算部
6 制御部
7 インターフェイス部
【発明の属する技術分野】
本発明は、固体撮像素子の白点欠陥を検査するための検査方法および検査プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
固体撮像素子としてのCCD(電荷結合素子)を利用したCCDカメラにおいては、レンズを通して入射した外光は、多数の受光素子を平面内にマトリックス状に配列して形成されたCCDで受光される。各受光素子は、それぞれの位置座標における受光量に応じた大きさのアナログ信号を出力する。
【0003】
CCDの各受光素子の出力は走査されて一つずつ順次A/D変換器でディジタル信号に変換された後に信号処理回路へ供給される。信号処理回路は、ディジタル信号を表示信号に変換し表示器に供給する。その結果、表示器の画面には、センサーマトリックスと1対1で対応する画像が表示されることになる。
【0004】
ところが、CCDを構成する多数の受光素子の中には、所定のレベルの電子信号を発生しない欠陥品が含まれることが確率的に避けられず、このような欠陥品の受光素子に対応する表示画面上の画素は正常の輝度を持たないいわゆる欠陥画素となる。
【0005】
欠陥画素の問題として、白点の発生がある。白点欠陥は、入射光量に対して所定以上の大きさの電気信号を出力するものであり、正常な画素より輝度が強く明るくなることから、いわゆる白点と呼ばれている。白点欠陥の発生は、主にCCDを構成するシリコンの格子欠陥が原因となっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
通常、白点欠陥は常時点灯しているため、目視や画像処理などによって簡単に検査することが可能である。ところが、ごく稀に瞬間的や周期的に点滅するような白点欠陥が発生することがある。このような点滅白点の検査方法については、従来提案されていない。
【0007】
そこで、本発明では、上記のように固体撮像素子の欠陥の一つである点滅白点を検査するための検査方法および検査プログラムを提供する。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の固体撮像素子の検査方法は、固体撮像素子によって撮像された画像のデータから白点画素を抽出し、記憶部の第1の領域に格納する第1ステップと、固体撮像素子によって次に撮像された画像のデータから白点画素を抽出し、記憶部の第2の領域へ格納する第2ステップと、記憶部の第1の領域に格納された白点画素のデータと記憶部の第2の領域に格納された白点画素のデータとを比較演算する第3ステップと、比較演算の結果を出力する第4ステップとを含み、比較演算の結果、白点画素が見つからなかった場合に、記憶部の第2の領域に格納されたデータを記憶部の第1の領域へ格納し、第2ステップから第4ステップを所定回数繰り返し行うことを特徴とする。
【0009】
本発明によれば、固体撮像素子によって撮像された画像のデータから抽出した白点画素のデータと、固体撮像素子によって次に撮像された画像のデータから抽出した白点画素のデータとを比較演算することで、点滅する白点画素が検出される。
【0010】
上記本発明の固体撮像装置の検査方法は、固体撮像素子によって撮像された画像のデータから白点画素を抽出し、記憶部の第1の領域に格納する第1ステップと、固体撮像素子によって次に撮像された画像のデータから白点画素を抽出し、記憶部の第2の領域へ格納する第2ステップと、記憶部の第1の領域に格納された白点画素のデータと記憶部の第2の領域に格納された白点画素のデータとを比較演算する第3ステップと、比較演算の結果を出力する第4ステップとをコンピュータに実行させ、さらにこのコンピュータに、比較演算の結果、白点画素が見つからなかった場合に、記憶部の第2の領域に格納されたデータを記憶部の第1の領域へ格納し、第2ステップから第4ステップを所定回数繰り返し行わせるための固体撮像素子の検査プログラムの実行により実現可能である。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の実施の形態における固体撮像素子の検査装置のブロック図である。
図1において、本実施形態における固体撮像素子の検査装置は、CCD1を駆動するCCDドライバ2、CCD1からのアナログ信号をデジタル処理する信号処理部3、信号処理部3によってデジタル処理された画像データを記憶する記憶部4、記憶部4に記憶された画像データに基づいて各種演算を行う演算部5、これら各部を制御する制御部6、および制御部6への指示や制御部6からの出力の表示等を行うインターフェイス部7を備える。
【0012】
CCD1は、実際に検査を行う対象としての固体撮像素子である。
CCDドライバ2は、CCD1を動作させるために、CCD1に対して制御クロックやバイアス等を与えるものである。
【0013】
信号処理部3は、CCD1からの出力(アナログ信号)を増幅してデジタル信号へ変換するものである。
記憶部4は、信号処理部3によってデジタル信号へ変換された後の画像データを記憶するものであって、1フィールド(画像)ごとに画像データを記憶するため、複数の記憶領域(メモリA,メモリB)を備える。
【0014】
演算部5は、記憶部4に格納されている画像データから白点画素の抽出処理や、記憶部4の異なる領域に格納されている白点画素が抽出されたデータの比較演算処理等を行う。
【0015】
制御部6は、CCDドライバ2、信号処理部3、記憶部4および演算部5の各ブロックを制御する。例えば、検査条件に応じた制御クロックやバイアスを出力するようにCCDドライバ2に命令したり、演算部5に対して画像処理の命令を出したりする。
【0016】
インターフェイス部7は、パーソナルコンピュータなどの端末により構成される。インターフェイス部7は、制御部6と情報のやり取りを行い、検査状況や検査結果などの情報の表示や、検査条件の変更や検査方法の入力等を行う。
【0017】
以下、上記構成の検査装置によるCCD1の検査手順について説明する。図2は図1の検査装置によるCCD1の検査フローを示している。
【0018】
ステップS101では、CCDドライバ2によって駆動されたCCD1によって撮像され、信号処理部3によってデジタル信号化された画像データをメモリAに格納する。
【0019】
ステップS102では、演算部5が、メモリAから画像データを取り出し、白点画素の抽出処理を行う。ここで、図3を用いて演算部5による白点画素の抽出処理の詳細について説明する。図3(a)は取り込み画像の例を示す図、(b)はX−X’間の画素レベルの波形を示す図である。演算部5は、図3(a),(b)に示すような画像データを平均化処理(本実施形態においてはメディアン処理)して同図(c)に示すような画像データとする。さらに演算部5は、これらの間の差分を取ることによって、同図(d)に示すような白点画素のデータを抽出し、メモリAに格納する。
【0020】
次のステップS103では、以下の処理を所定回数行ったかどうかのチェックを行う。なお、カウンタNの初期値は0であり、Countは以下の演算処理の繰り返し数(任意に設定可能)である。ここで、N<Countが成立した場合、すなわち以下の処理を所定回数行った場合には、制御部6はインターフェイス部7へ演算結果として“OK(良品)”を出力する。
【0021】
ステップS104では、CCDドライバ2によって駆動されたCCD1によって撮像され、信号処理部3によってデジタル信号化された画像データをメモリBに格納する。
【0022】
ステップS105では、演算部5が、メモリBから画像データを取り出し、白点画素の抽出処理を行い、白点画素のデータをメモリBへ格納する。この抽出処理は、図3で説明したものと同様である。
【0023】
ステップS106では、演算部5が、メモリA,Bに格納された白点画素のデータの比較演算を行う。この比較演算では、メモリAに格納された白点画素のレベルとメモリBに格納された白点画素のレベルとを比較し、ある条件を満たしたときに点滅白点が存在すると判定する。ここで、ある条件とは、点滅白点と判断する基準となるメモリAの白点レベルとメモリBの白点レベルとの差である。なお、この比較演算の詳細については後述する。
【0024】
ステップS107では、ステップS106の比較演算によって点滅白点が見つかった場合に、制御部6はインターフェイス部7へ演算結果として“NG(不良品)”を出力する。点滅白点が見つからなかった場合、ステップS108へ進む。
【0025】
ステップS108では、メモリBのデータをメモリAへ格納(コピー)する。ステップS109では、カウンタNをインクリメントし、ステップS103へ処理を戻す。
以上のステップS101〜S109の手順は、コンピュータのプログラムとして実現が可能である。
【0026】
次に、図4から図10を用いて、上記ステップS106の比較演算処理の詳細について説明する。
【0027】
本実施形態における点滅白点の検査では、CCD1によって撮像された画像のデータを複数回記憶部4に格納する。例えば、図4に示すように、初めに取り込んだ画像をA、次に取り込んだ画像をB、その次に取り込んだ画像をC・・・とする。そして、画像Aにおいて白点として検出された画素の白点レベルと、画像Bにおいて白点として検出された画素の白点レベルとを比較し、点滅白点を検出する。この演算が、上述のステップS106におけるメモリAとメモリBとの比較演算である。画像Aと画像Bの白点レベルの比較が終わると、次は画像Bと画像C、その次は画像Cと画像Dという具合に順次比較演算を行う。
【0028】
ここで、通常の白点(常時点灯)では、温度が一定であるとすると、図5に示すようにそのレベルも時間の経過に関わらず一定となる。一方、点滅白点の場合には、たとえ温度が一定であっても、図6に示すように時間の経過と共に白点レベルが大きく変動する。ところで、実際のCCD1では、その駆動によってCCD1自体の温度が図7に示すように時間の経過と共に上昇する。また、通常白点のレベルは、図8に示すようにCCD1の温度の上昇に伴って上昇する。
【0029】
これらのことから、通常白点と点滅白点では、それぞれ図9および図10に示すような特性の違いがあると考えられる。図9に示すように、通常白点のレベルは時間の経過と共に上昇するため、図4に示すように順次取り込んだ画像A,B,C・・・では、A<B<C<・・・のように先に取り込んだ画像よりも後に取り込んだ画像の方が白点のレベルは高いと考えられる。
【0030】
一方、点滅白点の場合、図10に示すように、画像A,B,Cの白点レベルがそれぞれa,b,cであれば、画像Aと画像Bの比較演算ではa>bという関係となるため、通常白点と区別することが可能である。ところが、画像Bと画像Cの比較演算では、b<cという関係となるため、通常白点と区別できない。したがって、本実施形態においては、通常a>bのように先に取り込んだ画像の方が後に取り込んだ画像よりも白点レベルが高いもの、すなわち、点から滅への変化のみを点滅白点として検出する。
【0031】
また、図10に示すように、画像Bと画像Cのそれぞれの白点レベルの差c−bは、図9に示す通常白点の場合の時間経過に伴う白点レベル差よりも大きな差となっている。また、点滅白点のレベルそのものが、通常白点のレベルよりも大きくなることもある。したがって、本実施形態の検査方法では、上記点滅レベルの検出条件に次の条件を加えることも可能である。
【0032】
(1)白点レベルがa>bの場合であって、その差がある値以上であれば点滅白点とする。
(2)白点レベルがa>bの場合であって、aがある値以上であれば点滅白点とする。
なお、これら以外の条件であっても、CCD1の使用、用途や使用状況によって様々な規格を取り入れることが可能である。
【0033】
次に、図2の検査フローの処理に要する時間を短縮するための態様について説明する。図11は図1の検査装置による別の検査フローを示している。なお、この態様は、異なるメモリであればパラレルに処理が可能であるということが前提となっている。
【0034】
図11に示す検査フローでは、大まかな流れは図2の検査フローと同様であるが、ステップS203において、CCDドライバ2によって駆動されたCCD1によって撮像され、信号処理部3によってデジタル信号化された画像データを比較演算に用いるメモリAではなくメモリCに格納する点で異なっている。メモリCへ一旦格納した画像データは、ステップS213においてメモリBへ格納(コピー)し、ステップS207における次の比較演算に用いる。
【0035】
これは画像データのメモリCへの格納に時間を要するため、画像データのメモリCへの格納処理をステップS204からステップS211の比較演算処理等の裏の処理としてパラレルに実行することによって、処理に要する時間を短縮するものである。
【0036】
【発明の効果】
本発明によれば、固体撮像素子によって撮像された画像のデータから抽出した白点画素のデータと、固体撮像素子によって次に撮像された画像のデータから抽出した白点画素のデータとを比較演算することで、従来検出できなかった点滅する白点画素を検出することができる。これにより、点滅白点欠陥の存在する固体撮像素子を不良品として排除することで、欠陥のない固体撮像素子を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における固体撮像素子の検査装置のブロック図である。
【図2】図1の検査装置による固体撮像素子の検査フロー図である。
【図3】白点画素の抽出処理についての説明図である。
【図4】比較演算処理の概要を示す説明図である。
【図5】温度一定の場合の時間と白点レベルの関係を示す図である。
【図6】温度一定の場合の時間と点滅白点レベルの関係を示す図である。
【図7】時間と固体撮像素子の温度の関係を示す図である。
【図8】温度と白点レベルの関係を示す図である。
【図9】時間と白点レベルの関係を示す図である。
【図10】時間と点滅白点レベルの関係を示す図である。
【図11】図1の検査装置による別の検査フローを示す図である。
【符号の説明】
1 CCD
2 CCDドライバ
3 信号処理部
4 記憶部
5 演算部
6 制御部
7 インターフェイス部
Claims (10)
- 固体撮像素子によって撮像された画像のデータから白点画素を抽出し、記憶部の第1の領域に格納する第1ステップと、
前記固体撮像素子によって次に撮像された画像のデータから白点画素を抽出し、前記記憶部の第2の領域へ格納する第2ステップと、
前記記憶部の第1の領域に格納された白点画素のデータと前記記憶部の第2の領域に格納された白点画素のデータとを比較演算する第3ステップと、
前記比較演算の結果を出力する第4ステップとを含み、
前記比較演算の結果、白点画素が見つからなかった場合に、前記記憶部の第2の領域に格納されたデータを前記記憶部の第1の領域へ格納し、前記第2ステップから第4ステップを所定回数繰り返し行うことを特徴とする固体撮像素子の検査方法。 - 前記白点画素の抽出は、前記画像データと、この画像データを平均化処理したものとの差分を取ることにより行うことを特徴とする請求項1記載の固体撮像素子の検査方法。
- 前記比較演算は、前記記憶部の第1の領域に格納された白点画素のレベルが、前記記憶部の第2の領域に格納された白点画素のレベルよりも高い場合に点滅白点が存在すると判定するものである請求項1記載の固体撮像素子の検査方法。
- 前記比較演算は、さらに前記記憶部の第1の領域に格納された白点画素のレベルと前記記憶部の第2の領域に格納された白点画素のレベルとの差が所定値以上の場合に点滅白点が存在すると判定するものである請求項3記載の固体撮像素子の検査方法。
- 前記比較演算は、さらに前記記憶部の第1の領域に格納された白点画素のレベルが所定値以上の場合に点滅白点が存在すると判定するものである請求項3記載の固体撮像素子の検査方法。
- 固体撮像素子によって撮像された画像のデータから白点画素を抽出し、記憶部の第1の領域に格納する第1ステップと、
前記固体撮像素子によって次に撮像された画像のデータから白点画素を抽出し、前記記憶部の第2の領域へ格納する第2ステップと、
前記記憶部の第1の領域に格納された白点画素のデータと前記記憶部の第2の領域に格納された白点画素のデータとを比較演算する第3ステップと、
前記比較演算の結果を出力する第4ステップとをコンピュータに実行させ、
さらにこのコンピュータに、前記比較演算の結果、白点画素が見つからなかった場合に、前記記憶部の第2の領域に格納されたデータを前記記憶部の第1の領域へ格納し、前記第2ステップから第4ステップを所定回数繰り返し行わせるための固体撮像素子の検査プログラム。 - 前記白点画素の抽出は、前記画像データと、この画像データを平均化処理したものとの差分を取ることにより行うことを特徴とする請求項6記載の固体撮像素子の検査プログラム。
- 前記比較演算は、前記記憶部の第1の領域に格納された白点画素のレベルが、前記記憶部の第2の領域に格納された白点画素のレベルよりも高い場合に点滅白点が存在すると判定するものである請求項6記載の固体撮像素子の検査プログラム。
- 前記比較演算は、さらに前記記憶部の第1の領域に格納された白点画素のレベルと前記記憶部の第2の領域に格納された白点画素のレベルとの差が所定値以上の場合に点滅白点が存在すると判定するものである請求項8記載の固体撮像素子の検査プログラム。
- 前記比較演算は、さらに前記記憶部の第1の領域に格納された白点画素のレベルが所定値以上の場合に点滅白点が存在すると判定するものである請求項8記載の固体撮像素子の検査プログラム。
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010074240A (ja) * | 2008-09-16 | 2010-04-02 | Canon Inc | 撮像装置および欠陥画素検出方法 |
US7876369B2 (en) | 2006-11-20 | 2011-01-25 | Sony Corporation | Image processing apparatus, image processing method, and program |
US9654668B2 (en) | 2014-01-17 | 2017-05-16 | Olympus Corporation | Image composition apparatus and image composition method |
-
2002
- 2002-07-18 JP JP2002210134A patent/JP2004056395A/ja active Pending
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JP2010074240A (ja) * | 2008-09-16 | 2010-04-02 | Canon Inc | 撮像装置および欠陥画素検出方法 |
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