JP2004053464A - 人体検出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、動作停止か退室かの判別をより正確に行なうことのできる人体検出装置を提供することを課題とする。
【解決手段】浴室等を所定時間間隔で撮像する撮像装置を有する人体検出センサと、人体の動き量を前記所定時間間隔前後の両画像の比較により受光量の差として演算する動き量演算手段と、該動き量演算手段により人体の動きの有無を判定する動き有無判定手段を有するものにおいて、人体の動きがなくなったときにおける1枚の取得画像の内の特定画素とこれに隣接する隣接画素との画素データの差を演算する隣接画素差演算手段を設けたことで、例えばその画素データの差を二乗して加算し、この演算結果により動作停止か退室かの判別を行うようにしている。
【選択図】 図17
【解決手段】浴室等を所定時間間隔で撮像する撮像装置を有する人体検出センサと、人体の動き量を前記所定時間間隔前後の両画像の比較により受光量の差として演算する動き量演算手段と、該動き量演算手段により人体の動きの有無を判定する動き有無判定手段を有するものにおいて、人体の動きがなくなったときにおける1枚の取得画像の内の特定画素とこれに隣接する隣接画素との画素データの差を演算する隣接画素差演算手段を設けたことで、例えばその画素データの差を二乗して加算し、この演算結果により動作停止か退室かの判別を行うようにしている。
【選択図】 図17
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、所定時間間隔で撮像する撮像装置により浴室等を監視して人体の動きに異常が生じた場合には、遠隔場所に居る他者に警報を発する人体検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、出願人は特願2001―189020により、浴室等を所定時間間隔で撮像する撮像装置を有する人体検出センサと、人体の動き量を前記所定時間間隔前後の両画像の比較により受光量の差として演算する動き量演算手段と、該動き量演算手段による演算結果を用いて人体の動きの有無を判定する人体検出装置を先に提案した。そして、入浴者が監視領域内で体調をくずして転倒等することによる動作の停止の判断あるいは監視領域から出ることによる退室判断については、人体の動き有り信号の時間的な差によって判断するようにしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の人体検出装置においては、人体の動き量を所定時間間隔前後の両画像の比較による受光量の差として演算する動き量演算手段を使用して動きを算出しているため、特に入浴者による動作の停止や退室動作が両画像の画像処理タイミングよりも速いスピードで行われた場合には、動作停止、退室動作の判断を正確に行うことができず、誤検出が生じるという問題点を有していた。
【0004】
そこで、本発明は上記問題点に鑑み、動作停止か退室かの判別をより正確に行なうことのできる人体検出装置を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の人体検出装置は、浴室等を所定時間間隔で撮像する撮像装置を有する人体検出センサと、人体の動き量を前記所定時間間隔前後の両画像の比較により受光量の差として演算する動き量演算手段と、該動き量演算手段により人体の動きの有無を判定する動き有無判定手段を有するものにおいて、人体の動きがなくなったときにおける1枚の取得画像の内の特定画素とこれに隣接する隣接画素との画素データの差を演算する隣接画素差演算手段を設け、該隣接画素差演算手段による演算値に応じて動作停止か退室かの判別を行う判別手段を設けたことを第1の特徴としている。
この第1の特徴によれば、人体の動きがなくなったときにおける1枚の取得画像の内の特定画素とこれに隣接する隣接画素との画素データの差を演算する隣接画素差演算手段を設けたことで、例えばその画素データの差を二乗して加算し、この演算結果により動作停止か退室かの判別を行うようにしている。1の特定画素の周囲8方向の各画素との画素データの差、例えば画像階調の差のデータを演算することにより、この演算値が高い場合には指定された領域で人が存在しており、またその値が低い場合には人が存在していない、ことを実験的に知得したことを利用して、この演算値に応じて動作停止か退室かの判定をすることとしている。すなわち演算値が高い場合には動作停止したものと判別し、また演算値が低い場合には退室したものと判別するようにしている。これにより、1枚の実画像を処理することにより判別でき、2枚の画像を比較する時間に比べて短時間で判別することができて、判別時間の短縮を図ることができる。なお、動き量とは、実際に撮像した2枚の実画像を比較し、受光量の差を演算することで求めた値をいう。
【0006】
また、本発明の人体検出装置は、浴室等を所定時間間隔で撮像する撮像装置を有する人体検出センサと、人体の動き量を前記所定時間間隔前後の両画像の比較により受光量の差として演算する動き量演算手段と、該動き量演算手段により人体の動きの有無を判定する動き有無判定手段を有するものにおいて、人体の動きがなくなったときの取得画像の内の特定画素とこれに隣接する隣接画素との画素データの差を演算する隣接画素差演算手段と、該隣接画素差演算手段による演算値を予め定めた閾値と一定時間比較する比較手段を設け、この比較結果に応じて動作停止か退室かの判別を行う判別手段を設けたことを第2の特徴としている。
この第2の特徴によれば、隣接画素差演算手段による演算値を予め定めた閾値と一定時間比較する比較手段を設け、この比較結果に応じて動作停止か退室かの判別を行う判別手段を設けたことにより、一瞬の信号によることなく、時間的に継続して閾値と比較判断することで、動作停止か退室かの判別の判断をより正確に行いうる。
【0007】
また、本発明の人体検出装置は、浴室等を所定時間間隔で撮像する撮像装置を有する人体検出センサと、人体の動き量を前記所定時間間隔前後の両画像の比較により受光量の差として演算する動き量演算手段と、該動き量演算手段により人体の動きの有無を判定する動き有無判定手段を有するものにおいて、人体の動きがなくなったときにおける1枚の取得画像の内の特定画素とこれに隣接する隣接画素との画素データの差を演算する隣接画素差演算手段を設け、該隣接画素差演算手段による演算結果及び前記動き量演算手段による演算結果により動作停止か退室かの判別を行う判別手段を設けたことを第3の特徴としている。
この第3の特徴によれば、上記の特徴に加え、隣接画素差演算手段による演算結果のみならず動き量演算手段による演算結果により判別するようにしているので、瞬時における演算値による判別に加えて経時的な動き量の演算による判別を併用して、動作停止か退室かを判断させることで、誤検知を低減してより正確に判別できることとなる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。図1は本発明の一実施形態を示す全体構成図である。図2は本発明の一実施形態を示す電気回路のブロック図である。図3は人体検出センサの画像検出部の1画素を構成する画像コア回路の構成を示す回路図である。図4はセンサの撮像範囲と検知範囲及び検知領域との関係を示す説明図である。図5は本発明の一実施形態を示す制御フローチャートである。図6は本発明の一実施形態を示す人体停止検出のフローチャートである。図7は人体検出センサと温水機器とリモコンとの関係を示す一実施形態の説明図である。図8は人体検出センサと温水機器とリモコンとの関係を示す他実施形態の電気制御のブロック図である。図9は一実施例を示す記憶部の拡大図である。図10の(a)は右下方へ向けて移動した物体の現画像と前画像を示す図、(b)は前画像の明暗を各画素毎に示す図、(c)は現画像の明暗を各画素毎に示す図である。図11は画像の境界に対応する画素における明暗の変化を示す差分画像を表わした図である。図12は一実施形態を示す電気回路ブロック図、図13は一実施形態を示す人体監視のフローチャートである。図14はリモコンと人体検出センサとの関係を示す電気ブロック図である。図15は他実施形態を示すリモコンと温水機器と人体検出センサとの接続関係を示す電気回路図である。図16は表示関係を示す電気ブロック図である。図17は本発明の一実施形態を示すフローチャートである。図18は特定画素とその周囲画素との関係を示す説明図である。
【0009】
図1は本発明の一実施形態の概略を示すものであって、浴室1の内部には浴槽2及び洗場3を設けてある。4は浴室1への出入口である。5は人体センサであり、その詳細については後述するが、浴室1の内壁面上部に取り付けてある。具体的には、浴槽2の長手方向に接する浴室壁面の上部位置に取り付けてある。温水機器40には、該温水機器40を遠隔位置から操作する浴室に設置した風呂リモコン60及び台所に設置した台所リモコン70を接続してある。
そして人体センサ5は、本実施形態では浴室1の壁面に取り付けているが、この例に限ることなく、浴室1の天井内面に取り付けても良い。
人体センサ5は、人工網膜を利用した撮像装置を有し、浴室1における人体の動きを撮像して画像処理する人体検出センサ51と、赤外線による熱検知により人体を検知する赤外線センサ52とから構成している。撮像装置は浴室等の監視領域を所定時間間隔ごとに撮像するものである。
【0010】
浴室1には温水機器40を遠隔操作する風呂リモコン60を設置し、また台所には温水機器40を遠隔操作する台所リモコン70を設置している。
ここに、温水機器40とは、湯水を加熱し浴槽等に供給するための機器であり、具体的には給湯器付風呂釜、給湯器付暖房機、温水暖房機、給湯器等により構成されている。
温水機器にはガスを燃料とするもののみならず石油を燃料とするものでもよい。
温水機器40と人体検出センサ51とはケーブル41で接続されている。ケーブル41の末端には分岐コネクタ43により、二方に分岐し、一方には人体検出センサ51、他方にはスイッチ80を設けた退室リモコンに接続してある。
そして、給湯器等を制御する前記リモコン60、70には、浴室1に入浴者がいることを知らせる液晶表示パネル等の表示部を有しており、人体センサ5が入浴者を検知して、検知信号を出力すると、表示部が点灯等表示するようになっている。
表示部は上記のものに限られず、入浴者の動きが一定時間無かった場合、浴槽で寝ているかまたは倒れたと推測し、まず風呂リモコン60で警報音あるいは音声により注意を喚起し、浴室側から応答が所定時間内にない場合には、台所リモコン70において警報音あるいは音声により家族等の他者に警報報知するようにしてある。
【0011】
そして、温水機器40には熱交換器及びバーナが内蔵されており、制御のための各種センサを設けてある。
また、温水機器40から浴槽2に対して給湯落し込み管46が接続配管されている。また、人体センサ5を作動させるための電源は、温水機器40の電源プラグ47から導入され、温水機器40のコントローラ42部の図示しないトランスを介して降圧され低電圧化されて供給される。
【0012】
図2は人工網膜チップを利用した人体検出センサ51と、赤外線センサ52とからなる人体センサ5の具体構成を示したものである。
人体検出センサ51は、監視領域を所定時間間隔で撮像する撮像装置6と、撮像装置6を制御すると共に撮像画像を処理、判定等するマイクロコンピュータからなる制御装置7とから構成されている。
また、制御装置7と前述したリモコン60、70とは例えば後述する通信IC等の通信部53により送受信するようにしてある。
そして、人体検出センサ51の他に赤外線センサ52を同一のケース体内に設け、その制御装置7を共用し、浴室1が暗い場合の監視の相互補填を行なうようにしてある。
【0013】
前記撮像装置6の撮像部8は、縦128×横128画素からなる解像度の画像検出部9、結像レンズ10、スキャナ11、マルチプレクサ12及びスキャナ駆動制御部13から構成されている。画像検出部9は縦32×横32画素のものを用いても良く、また多数の画素の一部で画像の検出処理をしても良い。画像検出部9の画素はそれぞれモノクロ256階調「レベル0(黒)〜255(白)の256階調」で表現される。
【0014】
そして、撮像部8においては、浴室内の画像は、結像レンズ10によって画像検出部9に結像される。スキャナ11は、スキャナ駆動制御部13によって駆動制御されており、スキャナ駆動制御部13は画像検出部9の各画素列を順次一定周期毎に受光状態(オン状態)となるように制御している。
受光状態となった1列の各画素から同時に出力された光電流は、マルチプレクサ12によって複数の電気信号は1つの電気信号にまとめられ、増幅器14で増幅された後、アナログ電圧として出力される。アナログデータからデジタルデータへの変換は制御装置7の変換器により行うようにしてある。
【0015】
また、画像検出部9の各画素は、図3に示すように画素コア回路17によって構成されている。画素コア回路17は受光素子18、電荷蓄積回路19、感度可変回路20から構成されており、感度可変端子21及びリセット端子22がスキャナ11に接続され、光電流出力端子23がマルチプレクサ12に接続されている。
【0016】
図2においてゲイン調整部16は、画像出力部15における画像平均値(画像の明るさ)をチェックし、画像平均値が適切な範囲から外れていれば、増幅器14によって撮像装置6のゲインを調整すると共にスキャナ駆動制御部13によって画像検出部9の蓄積時間を調整し、適正な明るさの画像が得られるように調光する。この調光は後述する分割された各検知領域毎に行ってもよい。
【0017】
人工網膜を用いた撮像装置6では、画像平均値は、画像検出部9を構成する全画素における階調(0階調(黒)〜255階調(白)の256階調)の平均値であり、0〜255の値で表わさせる。
この画像平均値は増幅器14のゲインと画像検出部9の蓄積時間によって決定される。
ここで、ゲインはカメラの絞りに相当し、蓄積時間はカメラのシャッタースピードに相当する。従って、撮像装置6の適正な画像平均値を得ようとすれば、適当なゲインに固定しておき、蓄積時間を調整すればよい。あるいは、適当な蓄積時間を固定しておき、ゲインを調整すればよい。
【0018】
そして、図2において少なくとも撮像をおこなう画像検出部9とスキャナ11とスキャナ駆動部13とゲイン調整部16とは1チップで構成されている。このチップは人工網膜チップと称される。
また、このチップの裏面位置には、制御装置7を設けてあり、この制御装置7は各種のソフトウエアを組み込んだマイクロコンピュータからなり、この内部には人体検出センサ51による検知処理を行なう検知領域を複数の領域に分割する領域分割手段24等をソフトウエアーとして組み込んである。
【0019】
具体的には、図4に示すように、制御装置7に入力された画像情報を処理するためのポイントテーブル25を複数域に分割するものである。
すなわち人体検出センサ51による検出可能な撮像能力範囲(ポイントテーブル25全体に相当)を、まず画像処理の必要な検知領域26と、画像処理を行なわない非検知領域27とに区画している。
すなわち、撮像能力範囲のすべてを検知領域とはしていない。
これにより検出処理可能な検出処理領域のうちの一部を、実際に検知し処理するセンサ検知領域として使用することで画像の処理範囲を限定して、画像処理の速度を早めている。
さらに前記の検知領域26を、図4のように、入口領域29と洗場領域30と浴槽領域31との3つの領域に分割するようにしてある。検知領域26の分割については、この例に限られることなく、入口領域29と該入口領域29以外の領域の2つに分割してもよい。例えば、洗場領域30及び浴槽領域31を合わせて1つの領域に設定しても差しつかえない。ここに入口領域29とは、浴室の場合には浴室内であって浴室への出入口ドアの近傍に位置する領域をいう。洗場領域30とは、主として頭や体を洗う床部の領域をいい、また、浴槽領域31とは浴槽が位置している領域をさす。このように分割された領域毎に、順次画像情報が制御装置7に入力されて、領域毎に検出、演算等の処理がなされるのである。
【0020】
そして、人体センサ51を構成する結像レンズ10と撮像装置6と制御装置7とは、前記赤外線センサ52と共に1つのケースに納められ、人体センサセットとして壁面等に取り付けられる。取り付け位置は浴室への出入口4を含め、浴室1全体を視野角に納めるようにすれば良い。
【0021】
そして、撮像装置6の検知出力と赤外線センサ52の検知出力はそれぞれ判定手段32へ入力される。判定手段32は撮像装置6からの出力と赤外線センサ52からの出力に基づき、浴室における入浴者の有無や入浴者の動きなどを総合的に判断するようになっている。
【0022】
人工網膜により検出した画像は次のように画像処理される。
画像を制御、処理する制御装置7は、画像検出部9を構成する全画素から画像情報を一定時間毎に受信し、一定時間毎に画像情報を受け取ると、該画像情報を処理し、判定手段32により入浴者の動きを判定するのである。
【0023】
次に、人工網膜21でとらえた画像から人の動きを抽出するための画像処理方法を説明する。
マイクロコンピュータで構成される制御装置7は、所定時間毎に画像情報を受け取ると、当該画像情報から入浴者の動きを所定の解析アルゴリズムに従って解析し、入浴者の動きを監視する。
【0024】
具体的には、いま図10(a)のように正方形の物体の画像(明画像)Pが位置P1から位置P2へ移動したとする。このとき、明るい画素を記号B、暗い画素を記号Dで表わせば、前画像は図10(b)で表わされ、現画像は図10(c)で表わされる。この前後の画像は、図12の画像記憶手段115により一旦記憶される。撮像された画像は順次更新され常に最新の両画像が記憶されるようになっている。そして動き量演算手段111により、分割された領域毎に前記2枚の画像が比較されて、各領域の各画素(x、y)毎に、前画像pの受光量Pp(x、y)と現画像nの受光量Pn(x、y)との差分(動き量)
D(x、y)=Pn(x、y)−Pp(x、y)
が演算され、演算結果は図11のような差分画像として得ることができる。図11の差分画像においては、差分D(x、y)が正の画素は+記号で表わし、負の画素は−記号で表わし、D(x、y)がゼロの画素は0記号で表わしている。このような差分の総和を捉えることで、動きがあるか否かを各領域毎に判定することができ、この判定は動き有無判定手段114にて行われる。動き量が生じていなければ「動き無し」と判定され、生じていれば「動きあり」と判定される。人体の動きに相当する所定値以上の動き量により、動きの有無を判定するようにしてある。
【0025】
一方、動き有無領域検出手段112により、前述した分割された領域毎に動きのある領域か否かを検出するようにしてある。すなわち、撮像装置6で撮像された撮像画像は、入口領域29、洗場領域30及び浴槽領域31の順に一定時間毎に制御装置7に読み込まれ、この画像データを解析することで、動きのある領域を検出するようにしてある。この検出は例えば、前述した動き量の生じた領域を動きのある領域として検出すればよい。あるいは、人の動きにより生じる電圧の変化を捉えて、変化のある領域を動きのある領域であるとして、その領域を検出するようにすればよい。そして、動きの発生している領域が、予め特定された領域に該当するか否かを特定領域該当判定手段113により判定するようにしてある。特定領域とは、浴槽領域31又は洗場領域30を意味し、入口領域29を除く領域である。動きのある領域が特定領域か否かは、例えば信号が符合するか否かにより、あるいは他の検知領域を順次検索して特定領域以外の領域で動きがなければ特定領域に該当すると判断させている。このような検索は、動きの有無と動きのある領域の信号から、順次状態を遷移させてマイクロコンピュータ内で検索させている。
【0026】
また、人体検出センサ51は感度を自動調整するための感度調整回路(図示せず)を備えており、浴室内が暗い場合には感度を高くし、浴室内が明るい場合には、感度を低くすることによって検出精度が高くなるようにしている。
【0027】
次に、浴室1に人が入室したか否か等の判別について説明する。
図5において、人が浴室1に入り始めると、まず待機状態にある赤外線センサ52が人体を検知してオンとなる(ステップS1)。次に、人体検出センサ51が一定時間内に(ステップS2)動き量演算手段111により洗場で動き量を検出すれば、動き有無判定手段114によって人の動きの有無が判定される(ステップS3)。そして、この動き有無判定手段114による出力信号と、赤外線センサ52による出力信号との両出力信号がオンしたとき、人体判定手段118により人体の動きが浴室であったものと判断される(ステップS4)。このように、人体検出センサ51による人体検知には撮像及び動き量の演算等に時間を要すること、あるいは浴室1が暗い場合には監視感度が鈍いことから、赤外線センサ52を併用し、赤外線センサ52が人体を検出した後、人体検出センサ51が動き量を検出することで、人体検出センサ51の弱点を補い、入室したことの判断の確実性を期しているものである。
【0028】
また、人体検出センサ51が洗場3において人を検知しなかった場合(ステップS3でノーの場合)でも、浴槽2において人を検知すると(ステップS5)、赤外線センサ52及び人体検出センサ51が共に人を検知している場合には(ステップS6、S7)、入室しているものと判断することとしている(ステップS4)。
【0029】
そして、図12において制御装置7には、人体の動きがなくなったときにおける1枚の取得画像の内の特定画素とこれに隣接する隣接画素との画素データの差を演算する隣接画素差演算手段140をソフトウエアとしてプログラムしてある。この隣接画素差演算手段140による演算結果は、比較手段141により、予め定めた閾値と比較するようにしてある。この比較手段141による比較は一定時間継続して行うようにしてもよい。
【0030】
次に装置全体を構成するセンサ、リモコン等の各部材間における他の実施例の接続構成について図7を用いて説明する。
風呂リモコン60と台所リモコン70とは、有線のリモコンのケーブル41によってそれぞれ温水機器40内のコントローラの制御部90に接続されている。
【0031】
また、人体検出センサ51はケーブル41により風呂リモコン60に接続されている。この風呂リモコン60には、ケーブル41を接続するための接続用の端子85を設けてあり、人体検出センサ51を作動させるための電源をこの風呂リモコン60から供給するようになっている。
人体検出センサ51と温水機器40あるいはリモコン60、70との接続は、上記の例に限られず、図8に示されるように人体検出センサ51から通信ICを経て、温水機器40と接続する台所リモコン70から風呂リモコン60を介して接続してもよい。また通信ICを介して台所リモコン70、風呂リモコン60及び温水機器40の順序で接続してもよい。あるいはまた、図15に示されるように、人体検出センサ51と温水機器40とは直接的に、風呂リモコン60と台所リモコン70との接続と同様に、通信ICを介して接続してもよい。
【0032】
そして図7において、制御部90には、温水機器40を制御する給湯器制御部91と、人体検出センサ51による異常検出信号により作動し前記各リモコン60、70に設けたスピーカ等の報知手段61、71を動作させる報知動作部92と、報知手段による報知を解除する報知解除部93とを設けてある。
なお、これら報知動作部92及び報知解除部93は、センサ側あるいはリモコン側に設けてもよい。これにより温水機器側の制御負担を少なくできる。
【0033】
また、風呂リモコン60には報知を解除するための報知解除手段62であるインターホンスイッチ、温水機器を操作するための操作用のスイッチ63、表示を行うための液晶表示板、タッチパネル等の表示手段64が設けられている。
また台所リモコン70には報知を解除するための報知解除手段72であるインターホンスイッチ、温水機器を操作するための操作用のスイッチ73、表示用の表示手段74が設けられている。
また、各リモコンに設けた音声報知のための報知手段61、71は、スピーカと音声ICとにより構成することを推奨する。
【0034】
さらに、報知解除手段72による報知解除がなされない場合において、緊急連絡用の特定電話番号に発信する電話発信部100を制御部90内に設けてもよい。
【0035】
図8は人体検出センサ51と各リモコン60・70、温水機器40間の通信接続関係を示す回路図の一例であり、本実施例は通信ICを使用して接続してある。
人体検出センサ51には前述した撮像装置6の他、制御装置7、通信用の通信ICからなる通信部53を設けてある。
この通信部53は、アナログ通信部55とデジタル通信部56とにより構成してあり、アナログ通信部55は例えばASK(amplitude shift keying)方式で構成すればよい。また、デジタル通信部56は例えばQPSK(quadri phase shift keying)方式の他、M16QAM、GFSK、BPSK等のデジタル高速変調方式を採用すればよい。
【0036】
風呂リモコン60には、前述した操作スイッチの他に、表示手段64、風呂リモコン制御部65、通信用の通信ICからなる前記同様のアナログ通信部66、デジタル通信部67を設けてある。また、風呂リモコン60には、スピーカ等61に報知用の音声IC68、PCMコーディック69を設けてある。このPCMコーディック69は、例えばADPCM、DPCMなどのPCM(pulse code modulation)方式により、音声情報や映像情報を符号化及び復号化するものである。
【0037】
また、風呂リモコン60のインターホンスイッチ62は通話ボタンの押し操作により、台所リモコン70に設けたインターホンのスピーカと通話状態とするものである。マイクロホンスイッチと兼用させてもよい。そして、インターホンには、人体の動きの停止を検出したとき、あるいは報知手段による警報を発したときに、通話ボタンの押し操作なしに、風呂と台所との通話を可能にしインターホンを通話可能に作動させるインターホン作動手段120を設けてある。このインターホン作動手段120はマイクロコンピュータ内にソフトウエアとしてプログラムされているものであって、マイクロコンピュータ自体は風呂リモコンに設けてもよく、または人体検出センサ51あるいは温水機器のコントローラ内に設けてもよい。図12のものでは人体検出センサ51の制御装置7のマイクロコンピュータにプログラムされている。
加えて、図5に示される入室判断により、この判断による出力信号をインターホンに自動的に送り、通話ボタンの押し操作なしに、風呂と台所との通話を可能にするインターホン装置を設けてもよい。このインターホンの通話機能のオンにより、浴室の物音がすべて台所のリモコン側に聞こえることとなって、家族の者は、入浴者の浴室での動きの状態を耳である程度推測することができ、台所で用事、炊事等をしながら浴室の状態を耳で把握できる。浴室での物音がなくなって心配になれば、台所から浴室に向けてインターホンで呼びかけたり、あるいは直接に浴室に様子を見に行くことにより、入浴者の浴室における状態を把握、確認することができ、安全性に優れたものとなるものである。従来、風呂に長く入っている場合には、家族の者は入浴者の体調が心配となる。しかし、風呂の様子をインターホンで問い合わせることはタイミング的に難しい場合が多い。そこで、風呂での入浴者の様子を自動的に耳で把握できるようにしたものである。さらに、入浴者が浴室から出たものとする退室判断による出力信号により、上記インターホン通話機能をオフにするようにすればよい。浴室から退室した場合には、通話機能は不要となるものであり、通話機能の維持に無駄な電気消費を費やすことを回避するためである。
また、風呂リモコン60のリモコンケースには、ケーブル41を接続するための接続用の端子85を設けてあり、ケーブル41により温水機器40と接続する台所リモコン70を介して風呂リモコン60を経て、人体検出センサ51に作動用の電源を供給するようになっている。
【0038】
また、前記人体検出センサ51には、後述する音声記憶部及び画像記憶部とからなるデータ記憶部54を設けてある。
台所リモコン70には、前述した操作スイッチ73の他、表示手段74、台所リモコン制御部75、アナログ通信用の通信ICからなるアナログ通信部76、デジタル通信用の通信ICからなるデジタル通信部77を設けてある。78は音声ICでスピーカ等71に報知用のICである。79はPCMコーディックである。また、台所リモコン70のインターホンスイッチ62はその通話ボタンの押し操作により、風呂リモコン60に設けたインターホンのスピーカと通話状態となるものである。マイクロホンスイッチと兼用させてもよい。
【0039】
そして、前記同様に、人体の動きの停止を検出したとき、あるいは報知手段による警報を発したときに、通話ボタンの押し操作なしに、風呂と台所との通話を可能にしてインターホンを通話可能に作動させるようにしてある。
温水機器40には、前述した制御部90、給湯制御部91の他、通信用の通信ICからなるアナログ通信部95、商用電源を低電圧化するためのトランス96等を設けてある。
【0040】
そして、人体検出センサ51のアナログ通信部55及びデジタル通信部56は、風呂リモコン60のアナログ通信部66及びデジタル通信部67と接続され、該風呂リモコン60のアナログ通信部66及びデジタル通信部67は、台所リモコン70のアナログ通信部76及びデジタル通信部77を介して温水機器40のアナログ通信部95と接続されている。
これら通信部間のケーブル41線は電力重畳式の二芯ケーブルを使用し、センサ用の信号と通常の給湯制御用の制御信号と重畳して伝送するようにしておけばよい。
【0041】
図9は人体検出センサを操作し、報知手段に報知させるため人体検出センサに設けたデータ記憶部54の内容を示す説明図である。
【0042】
図9において音声記憶部101は、前述したリモコンの報知手段61、71に音声を報知させるための音声データを記憶させたものであり、EEPROM等から構成してある。この音声記憶部101は、少なくとも、入浴者に対して「動いて下さい」と言うメッセージで体を動かす動作の要求を報知するための音声データを記憶させた動作要求報知音声記憶部107と、入浴者の動きが停止して所定時間経過した場合に他者に「浴室を見に行って下さい」と言う警報を発するための音声データを記憶させた警報報知音声記憶部108とから構成してある。また、前記動作要求報知音声記憶部107と報知手段61、71とで動作要求報知手段を構成している。
【0043】
102は画像記憶部であり、前記表示手段64、74に人体検出用の画像を表示させる画像表示データを記憶させたものである。
この画像記憶部102は、人体検出に必要な機能を画像により表示するためのものであり、例えば人体検出の初期操作に必要な画面を表示手段に表示するための画像データを記憶させる操作用画像記憶部103、人体の動きが停止した状態を前記表示手段に表示する画像データを記憶する停止画像記憶部104、報知手段を報知させた状態を前記表示手段に表示するための画像データを記憶する報知用画像記憶部105及びその他画像を表示するために必要なデータを記憶させるその他記憶部106から構成してある。その他記憶部106には、人体の動きのあることを示すため動きのある画像を表示する画像データを記憶させてある。この動きのある画像とは、人体の実際の撮像画像ではなく、人体が動いていることを示す擬似的な画像、例えば動きのある人形のアニメーションのような画像を意味するものである。動きのある画像のみならず停止画像についても、擬人化することで、プライバシーの保護を図っている。
【0044】
なお、画像記憶部102は、本実施例では人体検出センサ51側に設けているが、この例に限られず、図16に示すように、リモコン側、例えば風呂リモコン60の風呂リモコン制御部65のマイクロコンピュータに一体的あるいは別体的に設けてもよい。そして、風呂リモコン制御部65には、画像記憶部102のその他記憶部106から画像データを呼び出して表示手段64、74に表示するための動き画像表示手段133をプログラムしている。この動き画像表示手段133は、動き量演算手段111による動き量の検出の信号により作動するようになっている。
【0045】
また、風呂リモコン制御部65には、画像記憶部102の停止画像記憶部103から画像データを呼び出して表示手段64、74に表示するための停止画像表示手段134をプログラムしている。この停止画像表示手段134による表示は、表示の解除手段により解除される。
【0046】
また、図16の停止画像表示手段134は、判定手段32による人体の停止判定の信号により作動するようになっている。風呂リモコン制御部65には、停止画像表示手段134による表示を解除して動き画像表示手段133を作動させて動きのある画像に切り替えるための切替手段135をプログラムしている。切替手段135は、具体的にはリモコンの運転スイッチ129による信号により作動するようにしてある。
【0047】
そして、人体検出装置の操作に際しては、予めリモコンの操作スイッチを操作して、人体検出センサ51側の操作用画像記憶部103から操作に必要な初期画面画像を表示手段64、74に呼出して表示させ、その画面から特定の画面を選択して操作を開始する。2回目からは、これらを記憶させて使用すればよい。操作と同時に、人体検出センサ51側の音声記憶部101から音声データの一部を呼出して、スピーカ等の報知手段61、71により音声で報知させる。
【0048】
次に、図6に示されるように、人体の停止の検出フローについて説明する。まず撮像装置6によって前述したように所定時間間隔で監視領域を撮像し(ステップS11)、撮像した前回画像と所定時間後の今回画像とを一旦制御装置7に記憶させる(ステップS12)。そして、動き量が演算されることとなる。
【0049】
この動き量の演算は(ステップS13)、制御装置7にプログラムされた動き量演算手段111により、各領域毎の各画素毎に、前画像の受光量と現画像の受光量との差分(動き量)を演算する(ステップS13)。この動き量演算による人体の動き検出により、画像記憶部から画像データが呼び出されて、動き画像表示手段133によって表示手段64、74に動きのある画像が表示される(ステップS21)。赤外線センサ52による動き検出と、動き量演算による動き検出とが共にあった場合にのみ、表示するようにしてもよい。この動きのある画像は例えば、手を動かしているアニメーション、体を上下、左右に動かしている絵図等により構成すればよく、表示手段64、74の表示板をマトリックス表示部とすることで、マトリックスを構成する各ドットの明暗(白、黒)を組み合わせて複数枚の図柄を構成し、この複数枚の図柄を一定の順序で繰り返して表示することにより、残像現象を利用して静止画像を動く画像のように擬似的に表示することを推奨する。
一方、前記動き有無領域検出手段112により、動きの発生している領域が検出される(ステップS14)。
【0050】
そして、これらの情報は制御装置7の判定手段32に送られる。判定手段32においては、動きの生じている領域が予め特定された領域、すなわち、浴槽領域31又は洗場領域30に該当するか否かを、特定領域該当判定手段113によって判定するのである。さらに、判定手段32においては平行して、動き有無判定手段114により動きがあるか否かを判定するのである。
【0051】
動きが生じている領域が、浴槽領域31又は洗場領域30に該当する場合(ステップS15でイエスの場合)において、かつ、動きがないと判定されたとき(ステップS16でイエスのとき)には、浴室内で入浴者が倒れたものと推測して、人の動きが停止したものと判定している(ステップS17)。
この停止判定により、報知警報のステップに移行するようになっている。
【0052】
また、浴槽、洗場領域において、動きがあると判定された場合(ステップS16でノーの場合)には、前記同様に撮像、演算、判定が所定時間毎に更新して繰り返されるのである。さらに、ステップS15において、動きが生じている領域が浴槽又は洗場領域以外の場合(ステップS15でノーの場合)であって、その後動きがないと判定された場合(ステップS18でイエスの場合)には、赤外線センサ52の出力信号のオフ(ステップS19でイエスの場合)を前提条件に、退室リモコンのスイッチ80の操作により、浴室から退出したものと判断するようにしている(ステップS20)。また、動きが生じている領域が浴槽又は洗場領域以外の場合(ステップ15でノーの場合)であって、その後も動きが継続しているとき(ステップS18でノーのとき)は、浴室入口付近で活動していると考えられるから、継続して監視がなされるのである。このように、入口領域で立ち止まっているときであっても、停止したものとは判断されないことにより、誤判定による警報を生じさせることがなくなるのである。
【0053】
上記のように、画像の処理タイミングが適切に行われ、動作停止の判定や退室の判定が適正に行われておれば問題はない。しかし、動作停止や退室動作が、人体検出センサの画像処理タイミングよりも速いスピードで行われた場合には、問題が生じる。
そこで、この場合の対策について、図12及び図17のフローチャートに基づいて説明する。
【0054】
図17に示される判別フローにおいて、人体検出センサにより入室したものと判断され(ステップS4)、その後動きがないと判断された場合には(ステップS61でイエスの場合)、図12に示される前述した隣接画素差演算手段140により、動きがなくなった時における1枚の取得画像の内の特定画素と、この特定画素に隣接する隣接画素との画素データの差を演算する(ステップS62)。動き量の消滅時において取得するようにすればよい。特定画素とは、前記した浴槽領域31あるいは洗場領域30の内のある1つの画素を意味するものである。隣接画素とは、図18に示すように、特定画素の周囲8方向の各画素を意味する。画素データの差とは、例えば画像階調の差を演算するようにすればよく、単なるデータ差のみならず、各画素データの差をそれぞれ二乗して加算するようにしている。そして取得画像の全画素毎のデータ差の演算値を総計するようにしている。
【0055】
次に、この演算値は予め定めた閾値と比較される(ステップS63)。発明者らは、演算値が高い場合には監視領域で人が存在しており、またその値が低い場合には人が存在していない、ことを実験的に知得したことを利用して、動作停止か退室かの判定をすることとしている。すなわち演算値が高い場合には動作停止したものと判別し、また演算値が低い場合には退室したものと判別している。
【0056】
また、演算値が閾値と比較された後は、タイマがセットされ(ステップS64)、一定時間比較され続けられ、連続して閾値以上の場合にはタイマカウントアップし(ステップS65)、動作停止したものと判別される(ステップS66)。また、タイマがセットされ(ステップS67)、一定時間比較され続けられ、連続して閾値未満の場合にはタイマカウントアップし(ステップS68)、退室したものと判別される(ステップS69)。一定時間比較することにより、より正確に判別することができる。
なお、図17のフローのみならず、図6のフローを併用して判別するようにしてもよい。
【0057】
次に、図13に示す人体停止後の警報フローについて説明する。
前述したように停止判定、動作停止判別がなされた場合には(ステップS30)、停止判定等の信号が出力されて、動きのある画像を停止すると共に停止画像表示手段134が作動して、停止状態を示す画像が表示手段64、74に表示される(ステップS30)。この停止画像は、前述した動きのある画像の一部を構成する1枚の静止画像を利用して構成してある。画像を共用することで画像作成が簡素化される。
【0058】
そして、人体検出センサ51の制御装置7に設けたタイマ手段117が停止カウントの作動を開始する(ステップS31)。このタイマ手段117は、判定手段32による停止判定の信号によりスタートし所定時間をカウントするものである。この所定時間は2段階に分かれており、第1段階の所定時間は例えば90秒、これに続く第2段階の所定時間は30秒に設定してある。所定時間はこの例に限られることなく、これ以外に任意に設定することができる。
【0059】
そして、タイマ手段117と表示手段64、74との関係は、タイマ手段117は人体検出センサ51の制御手段のマイクロコンピュータのクロック機能を利用して、通常時においては時刻をカウントしている。この時刻の表示は風呂リモコン60に設けた風呂リモコン制御部65のマイクロコンピュータの時刻表示手段130によって、風呂リモコン60の表示手段64に表示されている。また、風呂リモコン制御部65のマイクロコンピュータには、停止判定後のタイマ手段117によるカウント開始から設定時間経過後に、表示手段64にカウントの表示を行うためのカウント表示手段131を設けてある。このカウント表示手段131は具体的には、停止判定後60秒経過後に表示手段64に数字による表示を開始するようになっており、前記第1段階の所定時間である90秒が経過するまでの間、すなわち表示の開始から30秒間数字によりカウント状況を表示するようになっている。このカウント表示は30から順次1秒ごとにカウントダウンすることを推奨する。これにより、入浴者は後刻の動作要求報知に至るまでの残時間を、瞬時に目視してとらえることができる。また、風呂リモコン制御部65のマイクロコンピュータには、表示手段64の画面を、時刻表示からカウント表示に切り替える切替表示手段132を設けてある。
【0060】
そして、図13において、停止判定後において設定時間が経過すると(ステップS40でイエスの場合)、カウント表示手段131により表示手段64、74に数値が表示される(ステップS41)。ここで、カウントは開始されているが、カウントの表示のみを、停止判定時であるカウント開始時よりも設定時間遅らせることで、入浴者にとっては、停止後すぐにカウントされることによる不安感を払拭することができる。また、後述する動作要求に応じて、動きを開始した場合にはタイマ解除されて、カウント表示自体を省略することができて、時計表示への切り替えの回数を少なくすることができる。
【0061】
さらに、動きの無い状態が第1の所定時間(90秒間)継続すると(ステップS33)、動作要求信号が人体検出センサ51側より出力され(ステップS34)、風呂リモコン60から入浴者に対して動作要求の報知がなされる(ステップS35)。この報知手順については、人体検出センサ51側の音声記憶部101の動作要求報知音声記憶部107と画像記憶部102の停止画像記憶部104から、停止した場面に対応する予め記憶させた情報を読み出して、アナログ通信部55及びデジタル通信部56を介して伝送し、リモコン部に音声で報知すると共に画像で表示する。
【0062】
この報知は具体的には、例えば「浴室での動きがありません。動いて下さい」という音声情報および文字画像によって報知するようにすればよい。浴槽内ではじっとしていると動きが止まる場合があるので、入浴者に対して動きを要請して、人体検出センサの誤警報を防ぐためである。この報知は浴槽に浸かって動きがなくなってしばらくしてから、すなわち、停止判定後であって所定時間経過後に行われる。従って、浴槽に浸かった直後に動作要求がなされることはなくなる。
【0063】
停止判定後上記所定時間内に、人体検出センサ51が人の動きを検出した場合には(ステップS32でノーの場合)、入浴者は健在であると推測でき、タイマは解除される(ステップS42)。そして同時に、人体の動きの検出による検出信号を受けて停止画像表示手段134による停止画像の表示が解除される(ステップS43)。解除されたのち、動き画像表示手段133により、動き画像を再び表示するようにしてもよい。これにより、家族の者は、停止後動き始めたことを遠隔場所から知ることができる。
【0064】
そして、動作要求が報知された後(ステップS35)においても依然として動きのない停止状態が第2の所定時間(30秒間)継続した場合には(ステップS36、37でイエスの場合)、異常状態と判定され、判定手段32から異常検出信号を出力し、音声記憶部101の警報報知音声記憶部108及び画像記憶部102の報知画像記憶部105から、他者に異常状態を知らせるための予め記憶させた情報を、通信部53を介して伝送し、各リモコンの報知手段61、71に音声で警報すると共に表示手段64、74に画像で表示する(ステップS38)こととしている。
【0065】
この警報(ステップS38)は具体的には、例えば「浴室を見て下さい」という音声情報および文字画像によって警報するようにしてある。これにより、人体検出センサ51による人体の異常情報を浴室のみならず台所に同時に警報することができる。
【0066】
この警報信号は、通信ICからなる通信部を介して、図8のように伝送する。すなわち、人体検出センサ51に設けた音声記憶部101、画像記憶部102から、音声及び画像データを前述した信号に応じて呼び出し、アナログ及びデジタル通信部66、76を介して台所リモコン70に伝送し、台所リモコン70に設けられたスピーカ等の報知手段71及び表示手段74に報知及び表示する。画像の検出、処理は前述した各領域29、30、31毎に行っているので、報知及び表示のための応答速度を早めることとなる。
【0067】
インターホンはすでに通話可能状態となっているので、体は動かないが声を出すことのできる入浴者は、通話ボタンを押さなくても、異常状態の緊急時には声を出しさえすれば、直ちに浴室外の家族と連絡をとることができて便利なものとなる。
【0068】
動作要求報知後所定時間内に、人体検出センサ51が人の動きを検出した場合には(ステップS36でノーの場合)、入浴者は健在であると推測でき、前記同様にタイマは解除される(ステップS44)。そして同時に、人体の動きの検出による検出信号を受けて停止画像表示手段134による停止画像の表示が解除される(ステップS45)。解除されたのち、動き画像を再び表示するようにしてもよい。これにより、警報報知に至るまでの浴室内の状態を遠隔場所から把握することができる。
【0069】
そして、警報報知がなされた後は、家族の者が浴室に駆けつけ、救助を行うこととなる。報知、停止画像表示の解除は例えば、運転スイッチ129のオフ操作によって行えばよい(ステップS39)。
【0070】
なお、上述した実施形態は本発明の好適な実施形態を示すものであって、本発明はこれに限定されることなく、その範囲内で各種設計変更可能である。
また、本実施形態ではシステムバスルームについて説明したが、この例に限られることなくこれ以外の既存の浴室にも設置できるものである。さらに人体検出センサはCCDカメラを使用したものであってもよい。また、人体検出センサと報知手段とを有線により接続したものを示したが、無線により接続したものであってもよい。
【0071】
【発明の効果】
以上のように本発明は、1枚の実画像を処理することにより判別でき、2枚の画像を比較する時間に比べて短時間で判別することができて、判別時間の短縮化を図ることができ、判別を正確に行えて、誤検出を低減することができる。
また本発明は、一瞬の信号によることなく、時間的に継続して閾値と比較判断することで、動作停止か退室かの判別の判断をより正確に行いうる。
さらに本発明は、瞬時における演算値による判別に加えて経時的な動き量の演算による判別を併用して、動作停止か退室かを判断させることで、誤検知を低減してより正確に判別できることとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の一実施形態を示す全体構成図である。
【図2】図2は本発明の一実施形態を示す電気回路のブロック図である。
【図3】図3は人体検出センサの画像検出部の1画素を構成する画像コア回路の構成を示す回路図である。
【図4】図4はセンサの撮像範囲と検知範囲及び検知領域との関係を示す説明図である。
【図5】図5は本発明の一実施形態を示すフローチャートである。
【図6】図6は本発明の人体監視のフローを示すフローチャートである。
【図7】図7は本発明の装置全体を示す一実施形態を示すブロック図である。
【図8】図8は通信関係を示す他実施形態を示すブロック図である。
【図9】図9は記憶部の概要を示すブロック図である。
【図10】図10の(a)は右下方へ向けて移動した物体の現画像と前画像を示す図、(b)は前画像の明暗を各画素毎に示す図、(c)は現画像の明暗を各画素毎に示す図である。
【図11】図11は画像の境界に対応する画素における明暗の変化を示す差分画像を表わした図である。
【図12】図12は一実施形態を示す電気回路ブロック図である。
【図13】図13は一実施形態を示す人体監視のフローチャートである。
【図14】図14は他実施形態を示す電気ブロック図である。
【図15】図15は本発明の他実施形態を示す電気ブロック図である。
【図16】図16は本発明の一実施形態を示す電気ブロック図である。
【図17】図17は本発明の一実施形態を示すフローチャートである。
【図18】図18は特定画素と隣接画素との関係を示す説明図である。
【符号の説明】
1 浴室
2 浴槽
3 洗場
4 出入口
5 人体センサ
6 撮像装置
7 制御装置
24 領域分割手段
51 人体検出センサ
52 赤外線センサ
111 動き量演算手段
112 動き有無領域検出手段
113 特定領域該当判定手段
114 動き有無判定手段
140 隣接画素差演算手段
141 比較手段
142 判別手段
【発明の属する技術分野】
本発明は、所定時間間隔で撮像する撮像装置により浴室等を監視して人体の動きに異常が生じた場合には、遠隔場所に居る他者に警報を発する人体検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、出願人は特願2001―189020により、浴室等を所定時間間隔で撮像する撮像装置を有する人体検出センサと、人体の動き量を前記所定時間間隔前後の両画像の比較により受光量の差として演算する動き量演算手段と、該動き量演算手段による演算結果を用いて人体の動きの有無を判定する人体検出装置を先に提案した。そして、入浴者が監視領域内で体調をくずして転倒等することによる動作の停止の判断あるいは監視領域から出ることによる退室判断については、人体の動き有り信号の時間的な差によって判断するようにしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の人体検出装置においては、人体の動き量を所定時間間隔前後の両画像の比較による受光量の差として演算する動き量演算手段を使用して動きを算出しているため、特に入浴者による動作の停止や退室動作が両画像の画像処理タイミングよりも速いスピードで行われた場合には、動作停止、退室動作の判断を正確に行うことができず、誤検出が生じるという問題点を有していた。
【0004】
そこで、本発明は上記問題点に鑑み、動作停止か退室かの判別をより正確に行なうことのできる人体検出装置を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の人体検出装置は、浴室等を所定時間間隔で撮像する撮像装置を有する人体検出センサと、人体の動き量を前記所定時間間隔前後の両画像の比較により受光量の差として演算する動き量演算手段と、該動き量演算手段により人体の動きの有無を判定する動き有無判定手段を有するものにおいて、人体の動きがなくなったときにおける1枚の取得画像の内の特定画素とこれに隣接する隣接画素との画素データの差を演算する隣接画素差演算手段を設け、該隣接画素差演算手段による演算値に応じて動作停止か退室かの判別を行う判別手段を設けたことを第1の特徴としている。
この第1の特徴によれば、人体の動きがなくなったときにおける1枚の取得画像の内の特定画素とこれに隣接する隣接画素との画素データの差を演算する隣接画素差演算手段を設けたことで、例えばその画素データの差を二乗して加算し、この演算結果により動作停止か退室かの判別を行うようにしている。1の特定画素の周囲8方向の各画素との画素データの差、例えば画像階調の差のデータを演算することにより、この演算値が高い場合には指定された領域で人が存在しており、またその値が低い場合には人が存在していない、ことを実験的に知得したことを利用して、この演算値に応じて動作停止か退室かの判定をすることとしている。すなわち演算値が高い場合には動作停止したものと判別し、また演算値が低い場合には退室したものと判別するようにしている。これにより、1枚の実画像を処理することにより判別でき、2枚の画像を比較する時間に比べて短時間で判別することができて、判別時間の短縮を図ることができる。なお、動き量とは、実際に撮像した2枚の実画像を比較し、受光量の差を演算することで求めた値をいう。
【0006】
また、本発明の人体検出装置は、浴室等を所定時間間隔で撮像する撮像装置を有する人体検出センサと、人体の動き量を前記所定時間間隔前後の両画像の比較により受光量の差として演算する動き量演算手段と、該動き量演算手段により人体の動きの有無を判定する動き有無判定手段を有するものにおいて、人体の動きがなくなったときの取得画像の内の特定画素とこれに隣接する隣接画素との画素データの差を演算する隣接画素差演算手段と、該隣接画素差演算手段による演算値を予め定めた閾値と一定時間比較する比較手段を設け、この比較結果に応じて動作停止か退室かの判別を行う判別手段を設けたことを第2の特徴としている。
この第2の特徴によれば、隣接画素差演算手段による演算値を予め定めた閾値と一定時間比較する比較手段を設け、この比較結果に応じて動作停止か退室かの判別を行う判別手段を設けたことにより、一瞬の信号によることなく、時間的に継続して閾値と比較判断することで、動作停止か退室かの判別の判断をより正確に行いうる。
【0007】
また、本発明の人体検出装置は、浴室等を所定時間間隔で撮像する撮像装置を有する人体検出センサと、人体の動き量を前記所定時間間隔前後の両画像の比較により受光量の差として演算する動き量演算手段と、該動き量演算手段により人体の動きの有無を判定する動き有無判定手段を有するものにおいて、人体の動きがなくなったときにおける1枚の取得画像の内の特定画素とこれに隣接する隣接画素との画素データの差を演算する隣接画素差演算手段を設け、該隣接画素差演算手段による演算結果及び前記動き量演算手段による演算結果により動作停止か退室かの判別を行う判別手段を設けたことを第3の特徴としている。
この第3の特徴によれば、上記の特徴に加え、隣接画素差演算手段による演算結果のみならず動き量演算手段による演算結果により判別するようにしているので、瞬時における演算値による判別に加えて経時的な動き量の演算による判別を併用して、動作停止か退室かを判断させることで、誤検知を低減してより正確に判別できることとなる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。図1は本発明の一実施形態を示す全体構成図である。図2は本発明の一実施形態を示す電気回路のブロック図である。図3は人体検出センサの画像検出部の1画素を構成する画像コア回路の構成を示す回路図である。図4はセンサの撮像範囲と検知範囲及び検知領域との関係を示す説明図である。図5は本発明の一実施形態を示す制御フローチャートである。図6は本発明の一実施形態を示す人体停止検出のフローチャートである。図7は人体検出センサと温水機器とリモコンとの関係を示す一実施形態の説明図である。図8は人体検出センサと温水機器とリモコンとの関係を示す他実施形態の電気制御のブロック図である。図9は一実施例を示す記憶部の拡大図である。図10の(a)は右下方へ向けて移動した物体の現画像と前画像を示す図、(b)は前画像の明暗を各画素毎に示す図、(c)は現画像の明暗を各画素毎に示す図である。図11は画像の境界に対応する画素における明暗の変化を示す差分画像を表わした図である。図12は一実施形態を示す電気回路ブロック図、図13は一実施形態を示す人体監視のフローチャートである。図14はリモコンと人体検出センサとの関係を示す電気ブロック図である。図15は他実施形態を示すリモコンと温水機器と人体検出センサとの接続関係を示す電気回路図である。図16は表示関係を示す電気ブロック図である。図17は本発明の一実施形態を示すフローチャートである。図18は特定画素とその周囲画素との関係を示す説明図である。
【0009】
図1は本発明の一実施形態の概略を示すものであって、浴室1の内部には浴槽2及び洗場3を設けてある。4は浴室1への出入口である。5は人体センサであり、その詳細については後述するが、浴室1の内壁面上部に取り付けてある。具体的には、浴槽2の長手方向に接する浴室壁面の上部位置に取り付けてある。温水機器40には、該温水機器40を遠隔位置から操作する浴室に設置した風呂リモコン60及び台所に設置した台所リモコン70を接続してある。
そして人体センサ5は、本実施形態では浴室1の壁面に取り付けているが、この例に限ることなく、浴室1の天井内面に取り付けても良い。
人体センサ5は、人工網膜を利用した撮像装置を有し、浴室1における人体の動きを撮像して画像処理する人体検出センサ51と、赤外線による熱検知により人体を検知する赤外線センサ52とから構成している。撮像装置は浴室等の監視領域を所定時間間隔ごとに撮像するものである。
【0010】
浴室1には温水機器40を遠隔操作する風呂リモコン60を設置し、また台所には温水機器40を遠隔操作する台所リモコン70を設置している。
ここに、温水機器40とは、湯水を加熱し浴槽等に供給するための機器であり、具体的には給湯器付風呂釜、給湯器付暖房機、温水暖房機、給湯器等により構成されている。
温水機器にはガスを燃料とするもののみならず石油を燃料とするものでもよい。
温水機器40と人体検出センサ51とはケーブル41で接続されている。ケーブル41の末端には分岐コネクタ43により、二方に分岐し、一方には人体検出センサ51、他方にはスイッチ80を設けた退室リモコンに接続してある。
そして、給湯器等を制御する前記リモコン60、70には、浴室1に入浴者がいることを知らせる液晶表示パネル等の表示部を有しており、人体センサ5が入浴者を検知して、検知信号を出力すると、表示部が点灯等表示するようになっている。
表示部は上記のものに限られず、入浴者の動きが一定時間無かった場合、浴槽で寝ているかまたは倒れたと推測し、まず風呂リモコン60で警報音あるいは音声により注意を喚起し、浴室側から応答が所定時間内にない場合には、台所リモコン70において警報音あるいは音声により家族等の他者に警報報知するようにしてある。
【0011】
そして、温水機器40には熱交換器及びバーナが内蔵されており、制御のための各種センサを設けてある。
また、温水機器40から浴槽2に対して給湯落し込み管46が接続配管されている。また、人体センサ5を作動させるための電源は、温水機器40の電源プラグ47から導入され、温水機器40のコントローラ42部の図示しないトランスを介して降圧され低電圧化されて供給される。
【0012】
図2は人工網膜チップを利用した人体検出センサ51と、赤外線センサ52とからなる人体センサ5の具体構成を示したものである。
人体検出センサ51は、監視領域を所定時間間隔で撮像する撮像装置6と、撮像装置6を制御すると共に撮像画像を処理、判定等するマイクロコンピュータからなる制御装置7とから構成されている。
また、制御装置7と前述したリモコン60、70とは例えば後述する通信IC等の通信部53により送受信するようにしてある。
そして、人体検出センサ51の他に赤外線センサ52を同一のケース体内に設け、その制御装置7を共用し、浴室1が暗い場合の監視の相互補填を行なうようにしてある。
【0013】
前記撮像装置6の撮像部8は、縦128×横128画素からなる解像度の画像検出部9、結像レンズ10、スキャナ11、マルチプレクサ12及びスキャナ駆動制御部13から構成されている。画像検出部9は縦32×横32画素のものを用いても良く、また多数の画素の一部で画像の検出処理をしても良い。画像検出部9の画素はそれぞれモノクロ256階調「レベル0(黒)〜255(白)の256階調」で表現される。
【0014】
そして、撮像部8においては、浴室内の画像は、結像レンズ10によって画像検出部9に結像される。スキャナ11は、スキャナ駆動制御部13によって駆動制御されており、スキャナ駆動制御部13は画像検出部9の各画素列を順次一定周期毎に受光状態(オン状態)となるように制御している。
受光状態となった1列の各画素から同時に出力された光電流は、マルチプレクサ12によって複数の電気信号は1つの電気信号にまとめられ、増幅器14で増幅された後、アナログ電圧として出力される。アナログデータからデジタルデータへの変換は制御装置7の変換器により行うようにしてある。
【0015】
また、画像検出部9の各画素は、図3に示すように画素コア回路17によって構成されている。画素コア回路17は受光素子18、電荷蓄積回路19、感度可変回路20から構成されており、感度可変端子21及びリセット端子22がスキャナ11に接続され、光電流出力端子23がマルチプレクサ12に接続されている。
【0016】
図2においてゲイン調整部16は、画像出力部15における画像平均値(画像の明るさ)をチェックし、画像平均値が適切な範囲から外れていれば、増幅器14によって撮像装置6のゲインを調整すると共にスキャナ駆動制御部13によって画像検出部9の蓄積時間を調整し、適正な明るさの画像が得られるように調光する。この調光は後述する分割された各検知領域毎に行ってもよい。
【0017】
人工網膜を用いた撮像装置6では、画像平均値は、画像検出部9を構成する全画素における階調(0階調(黒)〜255階調(白)の256階調)の平均値であり、0〜255の値で表わさせる。
この画像平均値は増幅器14のゲインと画像検出部9の蓄積時間によって決定される。
ここで、ゲインはカメラの絞りに相当し、蓄積時間はカメラのシャッタースピードに相当する。従って、撮像装置6の適正な画像平均値を得ようとすれば、適当なゲインに固定しておき、蓄積時間を調整すればよい。あるいは、適当な蓄積時間を固定しておき、ゲインを調整すればよい。
【0018】
そして、図2において少なくとも撮像をおこなう画像検出部9とスキャナ11とスキャナ駆動部13とゲイン調整部16とは1チップで構成されている。このチップは人工網膜チップと称される。
また、このチップの裏面位置には、制御装置7を設けてあり、この制御装置7は各種のソフトウエアを組み込んだマイクロコンピュータからなり、この内部には人体検出センサ51による検知処理を行なう検知領域を複数の領域に分割する領域分割手段24等をソフトウエアーとして組み込んである。
【0019】
具体的には、図4に示すように、制御装置7に入力された画像情報を処理するためのポイントテーブル25を複数域に分割するものである。
すなわち人体検出センサ51による検出可能な撮像能力範囲(ポイントテーブル25全体に相当)を、まず画像処理の必要な検知領域26と、画像処理を行なわない非検知領域27とに区画している。
すなわち、撮像能力範囲のすべてを検知領域とはしていない。
これにより検出処理可能な検出処理領域のうちの一部を、実際に検知し処理するセンサ検知領域として使用することで画像の処理範囲を限定して、画像処理の速度を早めている。
さらに前記の検知領域26を、図4のように、入口領域29と洗場領域30と浴槽領域31との3つの領域に分割するようにしてある。検知領域26の分割については、この例に限られることなく、入口領域29と該入口領域29以外の領域の2つに分割してもよい。例えば、洗場領域30及び浴槽領域31を合わせて1つの領域に設定しても差しつかえない。ここに入口領域29とは、浴室の場合には浴室内であって浴室への出入口ドアの近傍に位置する領域をいう。洗場領域30とは、主として頭や体を洗う床部の領域をいい、また、浴槽領域31とは浴槽が位置している領域をさす。このように分割された領域毎に、順次画像情報が制御装置7に入力されて、領域毎に検出、演算等の処理がなされるのである。
【0020】
そして、人体センサ51を構成する結像レンズ10と撮像装置6と制御装置7とは、前記赤外線センサ52と共に1つのケースに納められ、人体センサセットとして壁面等に取り付けられる。取り付け位置は浴室への出入口4を含め、浴室1全体を視野角に納めるようにすれば良い。
【0021】
そして、撮像装置6の検知出力と赤外線センサ52の検知出力はそれぞれ判定手段32へ入力される。判定手段32は撮像装置6からの出力と赤外線センサ52からの出力に基づき、浴室における入浴者の有無や入浴者の動きなどを総合的に判断するようになっている。
【0022】
人工網膜により検出した画像は次のように画像処理される。
画像を制御、処理する制御装置7は、画像検出部9を構成する全画素から画像情報を一定時間毎に受信し、一定時間毎に画像情報を受け取ると、該画像情報を処理し、判定手段32により入浴者の動きを判定するのである。
【0023】
次に、人工網膜21でとらえた画像から人の動きを抽出するための画像処理方法を説明する。
マイクロコンピュータで構成される制御装置7は、所定時間毎に画像情報を受け取ると、当該画像情報から入浴者の動きを所定の解析アルゴリズムに従って解析し、入浴者の動きを監視する。
【0024】
具体的には、いま図10(a)のように正方形の物体の画像(明画像)Pが位置P1から位置P2へ移動したとする。このとき、明るい画素を記号B、暗い画素を記号Dで表わせば、前画像は図10(b)で表わされ、現画像は図10(c)で表わされる。この前後の画像は、図12の画像記憶手段115により一旦記憶される。撮像された画像は順次更新され常に最新の両画像が記憶されるようになっている。そして動き量演算手段111により、分割された領域毎に前記2枚の画像が比較されて、各領域の各画素(x、y)毎に、前画像pの受光量Pp(x、y)と現画像nの受光量Pn(x、y)との差分(動き量)
D(x、y)=Pn(x、y)−Pp(x、y)
が演算され、演算結果は図11のような差分画像として得ることができる。図11の差分画像においては、差分D(x、y)が正の画素は+記号で表わし、負の画素は−記号で表わし、D(x、y)がゼロの画素は0記号で表わしている。このような差分の総和を捉えることで、動きがあるか否かを各領域毎に判定することができ、この判定は動き有無判定手段114にて行われる。動き量が生じていなければ「動き無し」と判定され、生じていれば「動きあり」と判定される。人体の動きに相当する所定値以上の動き量により、動きの有無を判定するようにしてある。
【0025】
一方、動き有無領域検出手段112により、前述した分割された領域毎に動きのある領域か否かを検出するようにしてある。すなわち、撮像装置6で撮像された撮像画像は、入口領域29、洗場領域30及び浴槽領域31の順に一定時間毎に制御装置7に読み込まれ、この画像データを解析することで、動きのある領域を検出するようにしてある。この検出は例えば、前述した動き量の生じた領域を動きのある領域として検出すればよい。あるいは、人の動きにより生じる電圧の変化を捉えて、変化のある領域を動きのある領域であるとして、その領域を検出するようにすればよい。そして、動きの発生している領域が、予め特定された領域に該当するか否かを特定領域該当判定手段113により判定するようにしてある。特定領域とは、浴槽領域31又は洗場領域30を意味し、入口領域29を除く領域である。動きのある領域が特定領域か否かは、例えば信号が符合するか否かにより、あるいは他の検知領域を順次検索して特定領域以外の領域で動きがなければ特定領域に該当すると判断させている。このような検索は、動きの有無と動きのある領域の信号から、順次状態を遷移させてマイクロコンピュータ内で検索させている。
【0026】
また、人体検出センサ51は感度を自動調整するための感度調整回路(図示せず)を備えており、浴室内が暗い場合には感度を高くし、浴室内が明るい場合には、感度を低くすることによって検出精度が高くなるようにしている。
【0027】
次に、浴室1に人が入室したか否か等の判別について説明する。
図5において、人が浴室1に入り始めると、まず待機状態にある赤外線センサ52が人体を検知してオンとなる(ステップS1)。次に、人体検出センサ51が一定時間内に(ステップS2)動き量演算手段111により洗場で動き量を検出すれば、動き有無判定手段114によって人の動きの有無が判定される(ステップS3)。そして、この動き有無判定手段114による出力信号と、赤外線センサ52による出力信号との両出力信号がオンしたとき、人体判定手段118により人体の動きが浴室であったものと判断される(ステップS4)。このように、人体検出センサ51による人体検知には撮像及び動き量の演算等に時間を要すること、あるいは浴室1が暗い場合には監視感度が鈍いことから、赤外線センサ52を併用し、赤外線センサ52が人体を検出した後、人体検出センサ51が動き量を検出することで、人体検出センサ51の弱点を補い、入室したことの判断の確実性を期しているものである。
【0028】
また、人体検出センサ51が洗場3において人を検知しなかった場合(ステップS3でノーの場合)でも、浴槽2において人を検知すると(ステップS5)、赤外線センサ52及び人体検出センサ51が共に人を検知している場合には(ステップS6、S7)、入室しているものと判断することとしている(ステップS4)。
【0029】
そして、図12において制御装置7には、人体の動きがなくなったときにおける1枚の取得画像の内の特定画素とこれに隣接する隣接画素との画素データの差を演算する隣接画素差演算手段140をソフトウエアとしてプログラムしてある。この隣接画素差演算手段140による演算結果は、比較手段141により、予め定めた閾値と比較するようにしてある。この比較手段141による比較は一定時間継続して行うようにしてもよい。
【0030】
次に装置全体を構成するセンサ、リモコン等の各部材間における他の実施例の接続構成について図7を用いて説明する。
風呂リモコン60と台所リモコン70とは、有線のリモコンのケーブル41によってそれぞれ温水機器40内のコントローラの制御部90に接続されている。
【0031】
また、人体検出センサ51はケーブル41により風呂リモコン60に接続されている。この風呂リモコン60には、ケーブル41を接続するための接続用の端子85を設けてあり、人体検出センサ51を作動させるための電源をこの風呂リモコン60から供給するようになっている。
人体検出センサ51と温水機器40あるいはリモコン60、70との接続は、上記の例に限られず、図8に示されるように人体検出センサ51から通信ICを経て、温水機器40と接続する台所リモコン70から風呂リモコン60を介して接続してもよい。また通信ICを介して台所リモコン70、風呂リモコン60及び温水機器40の順序で接続してもよい。あるいはまた、図15に示されるように、人体検出センサ51と温水機器40とは直接的に、風呂リモコン60と台所リモコン70との接続と同様に、通信ICを介して接続してもよい。
【0032】
そして図7において、制御部90には、温水機器40を制御する給湯器制御部91と、人体検出センサ51による異常検出信号により作動し前記各リモコン60、70に設けたスピーカ等の報知手段61、71を動作させる報知動作部92と、報知手段による報知を解除する報知解除部93とを設けてある。
なお、これら報知動作部92及び報知解除部93は、センサ側あるいはリモコン側に設けてもよい。これにより温水機器側の制御負担を少なくできる。
【0033】
また、風呂リモコン60には報知を解除するための報知解除手段62であるインターホンスイッチ、温水機器を操作するための操作用のスイッチ63、表示を行うための液晶表示板、タッチパネル等の表示手段64が設けられている。
また台所リモコン70には報知を解除するための報知解除手段72であるインターホンスイッチ、温水機器を操作するための操作用のスイッチ73、表示用の表示手段74が設けられている。
また、各リモコンに設けた音声報知のための報知手段61、71は、スピーカと音声ICとにより構成することを推奨する。
【0034】
さらに、報知解除手段72による報知解除がなされない場合において、緊急連絡用の特定電話番号に発信する電話発信部100を制御部90内に設けてもよい。
【0035】
図8は人体検出センサ51と各リモコン60・70、温水機器40間の通信接続関係を示す回路図の一例であり、本実施例は通信ICを使用して接続してある。
人体検出センサ51には前述した撮像装置6の他、制御装置7、通信用の通信ICからなる通信部53を設けてある。
この通信部53は、アナログ通信部55とデジタル通信部56とにより構成してあり、アナログ通信部55は例えばASK(amplitude shift keying)方式で構成すればよい。また、デジタル通信部56は例えばQPSK(quadri phase shift keying)方式の他、M16QAM、GFSK、BPSK等のデジタル高速変調方式を採用すればよい。
【0036】
風呂リモコン60には、前述した操作スイッチの他に、表示手段64、風呂リモコン制御部65、通信用の通信ICからなる前記同様のアナログ通信部66、デジタル通信部67を設けてある。また、風呂リモコン60には、スピーカ等61に報知用の音声IC68、PCMコーディック69を設けてある。このPCMコーディック69は、例えばADPCM、DPCMなどのPCM(pulse code modulation)方式により、音声情報や映像情報を符号化及び復号化するものである。
【0037】
また、風呂リモコン60のインターホンスイッチ62は通話ボタンの押し操作により、台所リモコン70に設けたインターホンのスピーカと通話状態とするものである。マイクロホンスイッチと兼用させてもよい。そして、インターホンには、人体の動きの停止を検出したとき、あるいは報知手段による警報を発したときに、通話ボタンの押し操作なしに、風呂と台所との通話を可能にしインターホンを通話可能に作動させるインターホン作動手段120を設けてある。このインターホン作動手段120はマイクロコンピュータ内にソフトウエアとしてプログラムされているものであって、マイクロコンピュータ自体は風呂リモコンに設けてもよく、または人体検出センサ51あるいは温水機器のコントローラ内に設けてもよい。図12のものでは人体検出センサ51の制御装置7のマイクロコンピュータにプログラムされている。
加えて、図5に示される入室判断により、この判断による出力信号をインターホンに自動的に送り、通話ボタンの押し操作なしに、風呂と台所との通話を可能にするインターホン装置を設けてもよい。このインターホンの通話機能のオンにより、浴室の物音がすべて台所のリモコン側に聞こえることとなって、家族の者は、入浴者の浴室での動きの状態を耳である程度推測することができ、台所で用事、炊事等をしながら浴室の状態を耳で把握できる。浴室での物音がなくなって心配になれば、台所から浴室に向けてインターホンで呼びかけたり、あるいは直接に浴室に様子を見に行くことにより、入浴者の浴室における状態を把握、確認することができ、安全性に優れたものとなるものである。従来、風呂に長く入っている場合には、家族の者は入浴者の体調が心配となる。しかし、風呂の様子をインターホンで問い合わせることはタイミング的に難しい場合が多い。そこで、風呂での入浴者の様子を自動的に耳で把握できるようにしたものである。さらに、入浴者が浴室から出たものとする退室判断による出力信号により、上記インターホン通話機能をオフにするようにすればよい。浴室から退室した場合には、通話機能は不要となるものであり、通話機能の維持に無駄な電気消費を費やすことを回避するためである。
また、風呂リモコン60のリモコンケースには、ケーブル41を接続するための接続用の端子85を設けてあり、ケーブル41により温水機器40と接続する台所リモコン70を介して風呂リモコン60を経て、人体検出センサ51に作動用の電源を供給するようになっている。
【0038】
また、前記人体検出センサ51には、後述する音声記憶部及び画像記憶部とからなるデータ記憶部54を設けてある。
台所リモコン70には、前述した操作スイッチ73の他、表示手段74、台所リモコン制御部75、アナログ通信用の通信ICからなるアナログ通信部76、デジタル通信用の通信ICからなるデジタル通信部77を設けてある。78は音声ICでスピーカ等71に報知用のICである。79はPCMコーディックである。また、台所リモコン70のインターホンスイッチ62はその通話ボタンの押し操作により、風呂リモコン60に設けたインターホンのスピーカと通話状態となるものである。マイクロホンスイッチと兼用させてもよい。
【0039】
そして、前記同様に、人体の動きの停止を検出したとき、あるいは報知手段による警報を発したときに、通話ボタンの押し操作なしに、風呂と台所との通話を可能にしてインターホンを通話可能に作動させるようにしてある。
温水機器40には、前述した制御部90、給湯制御部91の他、通信用の通信ICからなるアナログ通信部95、商用電源を低電圧化するためのトランス96等を設けてある。
【0040】
そして、人体検出センサ51のアナログ通信部55及びデジタル通信部56は、風呂リモコン60のアナログ通信部66及びデジタル通信部67と接続され、該風呂リモコン60のアナログ通信部66及びデジタル通信部67は、台所リモコン70のアナログ通信部76及びデジタル通信部77を介して温水機器40のアナログ通信部95と接続されている。
これら通信部間のケーブル41線は電力重畳式の二芯ケーブルを使用し、センサ用の信号と通常の給湯制御用の制御信号と重畳して伝送するようにしておけばよい。
【0041】
図9は人体検出センサを操作し、報知手段に報知させるため人体検出センサに設けたデータ記憶部54の内容を示す説明図である。
【0042】
図9において音声記憶部101は、前述したリモコンの報知手段61、71に音声を報知させるための音声データを記憶させたものであり、EEPROM等から構成してある。この音声記憶部101は、少なくとも、入浴者に対して「動いて下さい」と言うメッセージで体を動かす動作の要求を報知するための音声データを記憶させた動作要求報知音声記憶部107と、入浴者の動きが停止して所定時間経過した場合に他者に「浴室を見に行って下さい」と言う警報を発するための音声データを記憶させた警報報知音声記憶部108とから構成してある。また、前記動作要求報知音声記憶部107と報知手段61、71とで動作要求報知手段を構成している。
【0043】
102は画像記憶部であり、前記表示手段64、74に人体検出用の画像を表示させる画像表示データを記憶させたものである。
この画像記憶部102は、人体検出に必要な機能を画像により表示するためのものであり、例えば人体検出の初期操作に必要な画面を表示手段に表示するための画像データを記憶させる操作用画像記憶部103、人体の動きが停止した状態を前記表示手段に表示する画像データを記憶する停止画像記憶部104、報知手段を報知させた状態を前記表示手段に表示するための画像データを記憶する報知用画像記憶部105及びその他画像を表示するために必要なデータを記憶させるその他記憶部106から構成してある。その他記憶部106には、人体の動きのあることを示すため動きのある画像を表示する画像データを記憶させてある。この動きのある画像とは、人体の実際の撮像画像ではなく、人体が動いていることを示す擬似的な画像、例えば動きのある人形のアニメーションのような画像を意味するものである。動きのある画像のみならず停止画像についても、擬人化することで、プライバシーの保護を図っている。
【0044】
なお、画像記憶部102は、本実施例では人体検出センサ51側に設けているが、この例に限られず、図16に示すように、リモコン側、例えば風呂リモコン60の風呂リモコン制御部65のマイクロコンピュータに一体的あるいは別体的に設けてもよい。そして、風呂リモコン制御部65には、画像記憶部102のその他記憶部106から画像データを呼び出して表示手段64、74に表示するための動き画像表示手段133をプログラムしている。この動き画像表示手段133は、動き量演算手段111による動き量の検出の信号により作動するようになっている。
【0045】
また、風呂リモコン制御部65には、画像記憶部102の停止画像記憶部103から画像データを呼び出して表示手段64、74に表示するための停止画像表示手段134をプログラムしている。この停止画像表示手段134による表示は、表示の解除手段により解除される。
【0046】
また、図16の停止画像表示手段134は、判定手段32による人体の停止判定の信号により作動するようになっている。風呂リモコン制御部65には、停止画像表示手段134による表示を解除して動き画像表示手段133を作動させて動きのある画像に切り替えるための切替手段135をプログラムしている。切替手段135は、具体的にはリモコンの運転スイッチ129による信号により作動するようにしてある。
【0047】
そして、人体検出装置の操作に際しては、予めリモコンの操作スイッチを操作して、人体検出センサ51側の操作用画像記憶部103から操作に必要な初期画面画像を表示手段64、74に呼出して表示させ、その画面から特定の画面を選択して操作を開始する。2回目からは、これらを記憶させて使用すればよい。操作と同時に、人体検出センサ51側の音声記憶部101から音声データの一部を呼出して、スピーカ等の報知手段61、71により音声で報知させる。
【0048】
次に、図6に示されるように、人体の停止の検出フローについて説明する。まず撮像装置6によって前述したように所定時間間隔で監視領域を撮像し(ステップS11)、撮像した前回画像と所定時間後の今回画像とを一旦制御装置7に記憶させる(ステップS12)。そして、動き量が演算されることとなる。
【0049】
この動き量の演算は(ステップS13)、制御装置7にプログラムされた動き量演算手段111により、各領域毎の各画素毎に、前画像の受光量と現画像の受光量との差分(動き量)を演算する(ステップS13)。この動き量演算による人体の動き検出により、画像記憶部から画像データが呼び出されて、動き画像表示手段133によって表示手段64、74に動きのある画像が表示される(ステップS21)。赤外線センサ52による動き検出と、動き量演算による動き検出とが共にあった場合にのみ、表示するようにしてもよい。この動きのある画像は例えば、手を動かしているアニメーション、体を上下、左右に動かしている絵図等により構成すればよく、表示手段64、74の表示板をマトリックス表示部とすることで、マトリックスを構成する各ドットの明暗(白、黒)を組み合わせて複数枚の図柄を構成し、この複数枚の図柄を一定の順序で繰り返して表示することにより、残像現象を利用して静止画像を動く画像のように擬似的に表示することを推奨する。
一方、前記動き有無領域検出手段112により、動きの発生している領域が検出される(ステップS14)。
【0050】
そして、これらの情報は制御装置7の判定手段32に送られる。判定手段32においては、動きの生じている領域が予め特定された領域、すなわち、浴槽領域31又は洗場領域30に該当するか否かを、特定領域該当判定手段113によって判定するのである。さらに、判定手段32においては平行して、動き有無判定手段114により動きがあるか否かを判定するのである。
【0051】
動きが生じている領域が、浴槽領域31又は洗場領域30に該当する場合(ステップS15でイエスの場合)において、かつ、動きがないと判定されたとき(ステップS16でイエスのとき)には、浴室内で入浴者が倒れたものと推測して、人の動きが停止したものと判定している(ステップS17)。
この停止判定により、報知警報のステップに移行するようになっている。
【0052】
また、浴槽、洗場領域において、動きがあると判定された場合(ステップS16でノーの場合)には、前記同様に撮像、演算、判定が所定時間毎に更新して繰り返されるのである。さらに、ステップS15において、動きが生じている領域が浴槽又は洗場領域以外の場合(ステップS15でノーの場合)であって、その後動きがないと判定された場合(ステップS18でイエスの場合)には、赤外線センサ52の出力信号のオフ(ステップS19でイエスの場合)を前提条件に、退室リモコンのスイッチ80の操作により、浴室から退出したものと判断するようにしている(ステップS20)。また、動きが生じている領域が浴槽又は洗場領域以外の場合(ステップ15でノーの場合)であって、その後も動きが継続しているとき(ステップS18でノーのとき)は、浴室入口付近で活動していると考えられるから、継続して監視がなされるのである。このように、入口領域で立ち止まっているときであっても、停止したものとは判断されないことにより、誤判定による警報を生じさせることがなくなるのである。
【0053】
上記のように、画像の処理タイミングが適切に行われ、動作停止の判定や退室の判定が適正に行われておれば問題はない。しかし、動作停止や退室動作が、人体検出センサの画像処理タイミングよりも速いスピードで行われた場合には、問題が生じる。
そこで、この場合の対策について、図12及び図17のフローチャートに基づいて説明する。
【0054】
図17に示される判別フローにおいて、人体検出センサにより入室したものと判断され(ステップS4)、その後動きがないと判断された場合には(ステップS61でイエスの場合)、図12に示される前述した隣接画素差演算手段140により、動きがなくなった時における1枚の取得画像の内の特定画素と、この特定画素に隣接する隣接画素との画素データの差を演算する(ステップS62)。動き量の消滅時において取得するようにすればよい。特定画素とは、前記した浴槽領域31あるいは洗場領域30の内のある1つの画素を意味するものである。隣接画素とは、図18に示すように、特定画素の周囲8方向の各画素を意味する。画素データの差とは、例えば画像階調の差を演算するようにすればよく、単なるデータ差のみならず、各画素データの差をそれぞれ二乗して加算するようにしている。そして取得画像の全画素毎のデータ差の演算値を総計するようにしている。
【0055】
次に、この演算値は予め定めた閾値と比較される(ステップS63)。発明者らは、演算値が高い場合には監視領域で人が存在しており、またその値が低い場合には人が存在していない、ことを実験的に知得したことを利用して、動作停止か退室かの判定をすることとしている。すなわち演算値が高い場合には動作停止したものと判別し、また演算値が低い場合には退室したものと判別している。
【0056】
また、演算値が閾値と比較された後は、タイマがセットされ(ステップS64)、一定時間比較され続けられ、連続して閾値以上の場合にはタイマカウントアップし(ステップS65)、動作停止したものと判別される(ステップS66)。また、タイマがセットされ(ステップS67)、一定時間比較され続けられ、連続して閾値未満の場合にはタイマカウントアップし(ステップS68)、退室したものと判別される(ステップS69)。一定時間比較することにより、より正確に判別することができる。
なお、図17のフローのみならず、図6のフローを併用して判別するようにしてもよい。
【0057】
次に、図13に示す人体停止後の警報フローについて説明する。
前述したように停止判定、動作停止判別がなされた場合には(ステップS30)、停止判定等の信号が出力されて、動きのある画像を停止すると共に停止画像表示手段134が作動して、停止状態を示す画像が表示手段64、74に表示される(ステップS30)。この停止画像は、前述した動きのある画像の一部を構成する1枚の静止画像を利用して構成してある。画像を共用することで画像作成が簡素化される。
【0058】
そして、人体検出センサ51の制御装置7に設けたタイマ手段117が停止カウントの作動を開始する(ステップS31)。このタイマ手段117は、判定手段32による停止判定の信号によりスタートし所定時間をカウントするものである。この所定時間は2段階に分かれており、第1段階の所定時間は例えば90秒、これに続く第2段階の所定時間は30秒に設定してある。所定時間はこの例に限られることなく、これ以外に任意に設定することができる。
【0059】
そして、タイマ手段117と表示手段64、74との関係は、タイマ手段117は人体検出センサ51の制御手段のマイクロコンピュータのクロック機能を利用して、通常時においては時刻をカウントしている。この時刻の表示は風呂リモコン60に設けた風呂リモコン制御部65のマイクロコンピュータの時刻表示手段130によって、風呂リモコン60の表示手段64に表示されている。また、風呂リモコン制御部65のマイクロコンピュータには、停止判定後のタイマ手段117によるカウント開始から設定時間経過後に、表示手段64にカウントの表示を行うためのカウント表示手段131を設けてある。このカウント表示手段131は具体的には、停止判定後60秒経過後に表示手段64に数字による表示を開始するようになっており、前記第1段階の所定時間である90秒が経過するまでの間、すなわち表示の開始から30秒間数字によりカウント状況を表示するようになっている。このカウント表示は30から順次1秒ごとにカウントダウンすることを推奨する。これにより、入浴者は後刻の動作要求報知に至るまでの残時間を、瞬時に目視してとらえることができる。また、風呂リモコン制御部65のマイクロコンピュータには、表示手段64の画面を、時刻表示からカウント表示に切り替える切替表示手段132を設けてある。
【0060】
そして、図13において、停止判定後において設定時間が経過すると(ステップS40でイエスの場合)、カウント表示手段131により表示手段64、74に数値が表示される(ステップS41)。ここで、カウントは開始されているが、カウントの表示のみを、停止判定時であるカウント開始時よりも設定時間遅らせることで、入浴者にとっては、停止後すぐにカウントされることによる不安感を払拭することができる。また、後述する動作要求に応じて、動きを開始した場合にはタイマ解除されて、カウント表示自体を省略することができて、時計表示への切り替えの回数を少なくすることができる。
【0061】
さらに、動きの無い状態が第1の所定時間(90秒間)継続すると(ステップS33)、動作要求信号が人体検出センサ51側より出力され(ステップS34)、風呂リモコン60から入浴者に対して動作要求の報知がなされる(ステップS35)。この報知手順については、人体検出センサ51側の音声記憶部101の動作要求報知音声記憶部107と画像記憶部102の停止画像記憶部104から、停止した場面に対応する予め記憶させた情報を読み出して、アナログ通信部55及びデジタル通信部56を介して伝送し、リモコン部に音声で報知すると共に画像で表示する。
【0062】
この報知は具体的には、例えば「浴室での動きがありません。動いて下さい」という音声情報および文字画像によって報知するようにすればよい。浴槽内ではじっとしていると動きが止まる場合があるので、入浴者に対して動きを要請して、人体検出センサの誤警報を防ぐためである。この報知は浴槽に浸かって動きがなくなってしばらくしてから、すなわち、停止判定後であって所定時間経過後に行われる。従って、浴槽に浸かった直後に動作要求がなされることはなくなる。
【0063】
停止判定後上記所定時間内に、人体検出センサ51が人の動きを検出した場合には(ステップS32でノーの場合)、入浴者は健在であると推測でき、タイマは解除される(ステップS42)。そして同時に、人体の動きの検出による検出信号を受けて停止画像表示手段134による停止画像の表示が解除される(ステップS43)。解除されたのち、動き画像表示手段133により、動き画像を再び表示するようにしてもよい。これにより、家族の者は、停止後動き始めたことを遠隔場所から知ることができる。
【0064】
そして、動作要求が報知された後(ステップS35)においても依然として動きのない停止状態が第2の所定時間(30秒間)継続した場合には(ステップS36、37でイエスの場合)、異常状態と判定され、判定手段32から異常検出信号を出力し、音声記憶部101の警報報知音声記憶部108及び画像記憶部102の報知画像記憶部105から、他者に異常状態を知らせるための予め記憶させた情報を、通信部53を介して伝送し、各リモコンの報知手段61、71に音声で警報すると共に表示手段64、74に画像で表示する(ステップS38)こととしている。
【0065】
この警報(ステップS38)は具体的には、例えば「浴室を見て下さい」という音声情報および文字画像によって警報するようにしてある。これにより、人体検出センサ51による人体の異常情報を浴室のみならず台所に同時に警報することができる。
【0066】
この警報信号は、通信ICからなる通信部を介して、図8のように伝送する。すなわち、人体検出センサ51に設けた音声記憶部101、画像記憶部102から、音声及び画像データを前述した信号に応じて呼び出し、アナログ及びデジタル通信部66、76を介して台所リモコン70に伝送し、台所リモコン70に設けられたスピーカ等の報知手段71及び表示手段74に報知及び表示する。画像の検出、処理は前述した各領域29、30、31毎に行っているので、報知及び表示のための応答速度を早めることとなる。
【0067】
インターホンはすでに通話可能状態となっているので、体は動かないが声を出すことのできる入浴者は、通話ボタンを押さなくても、異常状態の緊急時には声を出しさえすれば、直ちに浴室外の家族と連絡をとることができて便利なものとなる。
【0068】
動作要求報知後所定時間内に、人体検出センサ51が人の動きを検出した場合には(ステップS36でノーの場合)、入浴者は健在であると推測でき、前記同様にタイマは解除される(ステップS44)。そして同時に、人体の動きの検出による検出信号を受けて停止画像表示手段134による停止画像の表示が解除される(ステップS45)。解除されたのち、動き画像を再び表示するようにしてもよい。これにより、警報報知に至るまでの浴室内の状態を遠隔場所から把握することができる。
【0069】
そして、警報報知がなされた後は、家族の者が浴室に駆けつけ、救助を行うこととなる。報知、停止画像表示の解除は例えば、運転スイッチ129のオフ操作によって行えばよい(ステップS39)。
【0070】
なお、上述した実施形態は本発明の好適な実施形態を示すものであって、本発明はこれに限定されることなく、その範囲内で各種設計変更可能である。
また、本実施形態ではシステムバスルームについて説明したが、この例に限られることなくこれ以外の既存の浴室にも設置できるものである。さらに人体検出センサはCCDカメラを使用したものであってもよい。また、人体検出センサと報知手段とを有線により接続したものを示したが、無線により接続したものであってもよい。
【0071】
【発明の効果】
以上のように本発明は、1枚の実画像を処理することにより判別でき、2枚の画像を比較する時間に比べて短時間で判別することができて、判別時間の短縮化を図ることができ、判別を正確に行えて、誤検出を低減することができる。
また本発明は、一瞬の信号によることなく、時間的に継続して閾値と比較判断することで、動作停止か退室かの判別の判断をより正確に行いうる。
さらに本発明は、瞬時における演算値による判別に加えて経時的な動き量の演算による判別を併用して、動作停止か退室かを判断させることで、誤検知を低減してより正確に判別できることとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の一実施形態を示す全体構成図である。
【図2】図2は本発明の一実施形態を示す電気回路のブロック図である。
【図3】図3は人体検出センサの画像検出部の1画素を構成する画像コア回路の構成を示す回路図である。
【図4】図4はセンサの撮像範囲と検知範囲及び検知領域との関係を示す説明図である。
【図5】図5は本発明の一実施形態を示すフローチャートである。
【図6】図6は本発明の人体監視のフローを示すフローチャートである。
【図7】図7は本発明の装置全体を示す一実施形態を示すブロック図である。
【図8】図8は通信関係を示す他実施形態を示すブロック図である。
【図9】図9は記憶部の概要を示すブロック図である。
【図10】図10の(a)は右下方へ向けて移動した物体の現画像と前画像を示す図、(b)は前画像の明暗を各画素毎に示す図、(c)は現画像の明暗を各画素毎に示す図である。
【図11】図11は画像の境界に対応する画素における明暗の変化を示す差分画像を表わした図である。
【図12】図12は一実施形態を示す電気回路ブロック図である。
【図13】図13は一実施形態を示す人体監視のフローチャートである。
【図14】図14は他実施形態を示す電気ブロック図である。
【図15】図15は本発明の他実施形態を示す電気ブロック図である。
【図16】図16は本発明の一実施形態を示す電気ブロック図である。
【図17】図17は本発明の一実施形態を示すフローチャートである。
【図18】図18は特定画素と隣接画素との関係を示す説明図である。
【符号の説明】
1 浴室
2 浴槽
3 洗場
4 出入口
5 人体センサ
6 撮像装置
7 制御装置
24 領域分割手段
51 人体検出センサ
52 赤外線センサ
111 動き量演算手段
112 動き有無領域検出手段
113 特定領域該当判定手段
114 動き有無判定手段
140 隣接画素差演算手段
141 比較手段
142 判別手段
Claims (3)
- 浴室等を所定時間間隔で撮像する撮像装置を有する人体検出センサと、人体の動き量を前記所定時間間隔前後の両画像の比較により受光量の差として演算する動き量演算手段と、該動き量演算手段により人体の動きの有無を判定する動き有無判定手段を有するものにおいて、人体の動きがなくなったときにおける1枚の取得画像の内の特定画素とこれに隣接する隣接画素との画素データの差を演算する隣接画素差演算手段を設け、該隣接画素差演算手段による演算値に応じて動作停止か退室かの判別を行う判別手段を設けたことを特徴とする人体検出装置。
- 浴室等を所定時間間隔で撮像する撮像装置を有する人体検出センサと、人体の動き量を前記所定時間間隔前後の両画像の比較により受光量の差として演算する動き量演算手段と、該動き量演算手段により人体の動きの有無を判定する動き有無判定手段を有するものにおいて、人体の動きがなくなったときの取得画像の内の特定画素とこれに隣接する隣接画素との画素データの差を演算する隣接画素差演算手段と、該隣接画素差演算手段による演算値を予め定めた閾値と一定時間比較する比較手段を設け、この比較結果に応じて動作停止か退室かの判別を行う判別手段を設けたことを特徴とする人体検出装置。
- 浴室等を所定時間間隔で撮像する撮像装置を有する人体検出センサと、人体の動き量を前記所定時間間隔前後の両画像の比較により受光量の差として演算する動き量演算手段と、該動き量演算手段により人体の動きの有無を判定する動き有無判定手段を有するものにおいて、人体の動きがなくなったときにおける1枚の取得画像の内の特定画素とこれに隣接する隣接画素との画素データの差を演算する隣接画素差演算手段を設け、該隣接画素差演算手段による演算結果及び前記動き量演算手段による演算結果により動作停止か退室かの判別を行う判別手段を設けたことを特徴とする人体検出装置。
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Cited By (2)
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