JP2004053137A - コージェネレーション・システム - Google Patents
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Abstract
【課題】コージェネレーション装置の排熱の効率的活用を図る。
【解決手段】コージェネレーション装置10の排熱を利用して媒体を加熱/冷却し、加熱/冷却された媒体を、屋内空間を画成するパネル70に埋設された配管72内を通過させ、前記配管72に介装され室内に露呈する流体コンセント76に連結された室内設置の暖房/冷房装置を介して、暖房/冷房を行うようにした。
【選択図】 図4
【解決手段】コージェネレーション装置10の排熱を利用して媒体を加熱/冷却し、加熱/冷却された媒体を、屋内空間を画成するパネル70に埋設された配管72内を通過させ、前記配管72に介装され室内に露呈する流体コンセント76に連結された室内設置の暖房/冷房装置を介して、暖房/冷房を行うようにした。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料電池システムその他のコージェネレーション・システムに関し、特に燃料電池システムその他のコージェネレーション・システムの排熱利用システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
燃料電池は、周知のように、次のような特徴を備えているので、家庭用の小型コージェネレーション・システムとして有望とされている。
【0003】
(1)発電効率が高く、高電流密度が得られる。したがって、省エネルギー性に優れ、小型・軽量化が可能。
【0004】
(2)電解質が固体(高分子膜)なので、メンテナンスが容易。
【0005】
(3)作動温度が低いので、起動時間が早い。
【0006】
(4)構造が簡単で耐食性構造が不要なので、製造コストを低くできる。
【0007】
しかして燃料電池が家庭用の小型コージェネレーション・システムとして普及するためには、コストの点を捨象すれば、その設置場所の確保が問題となる。マンションその他の集合住宅の場合は、鉄筋・鉄骨構造であるので、屋上設置が可能で、問題は殆どないが、建蔽率が高い土地上の一戸建て住宅に燃料電池システムを設置する場合、日常生活に邪魔にならないような設置形態が要請される。
【0008】
かような問題に対処するために、特開2001−68124号公報は、庭の利用面積が縮減されないような、家屋の床下に設置した燃料電池システムを提供する。そして、この燃料電池システムの排熱は、水と直接熱交換するようになっており、かようにして得られた温水は、給湯に供されるようになっている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した燃料電池システムにおいては、この燃料電池システムが作動していない限り、湯が使えないという不具合がある。また、燃料電池システムが作動している間、給湯を必要としない場合、排熱の有効活用がなされず、コージェネレーション・システムとしての価値が活かされないという不具合もある。
【0010】
それ故に、本発明は、上記した不具合がない、コージェネレーション・システムを提供することを、その技術的課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記した課題を解決するために請求項1において講じた第1の技術的手段は、コージェネレーション装置の排熱を利用して媒体を加熱/冷却し、加熱/冷却された媒体を、屋内空間を画成するパネルに埋設された配管内を通過させ、前記配管に介装され室内に露呈する流体コンセントに連結された室内設置の暖房/冷房装置を介して、暖房/冷房を行うようにした、コージェネレーション・システムを構成したことである。
【0012】
かような構成を採用することにより、コージェネレーション装置の排熱を、常時、冷暖房に供することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に依拠して、本発明にかかるコージェネレーション・システムの実施形態について説明する。
【0014】
図1において、コージェネレーション装置10は、家屋90の厨房96の床92の下方空間94に収容される。
【0015】
図2に詳細に示すように、コージェネレーション装置10は、改質部20及び燃料電池11を備えている。燃料電池11は、触媒電極である空気極(カソード)12と、同じく触媒電極である燃料極(アノード)13とを備えて、固体高分子電解質型に構成されている。空気極12には、空気供給通路14を介して空気ブロア15が接続されている。この空気ブロア15は、回転数の変更により空気供給量を可変に構成されている。一方、燃料極13には、改質ガス供給通路16を介して改質部20が接続されている。
【0016】
改質部20は、燃料改質器21、CO変成器22及びCO選択酸化器23を順に接続して構成されている。この改質部20は、CO選択酸化器23側で燃料電池11の燃料極13に接続される。また、改質部20の燃料改質器21側には、原料ガス供給通路18を介して原燃料源(都市ガス)17が接続されている。燃料改質器21には、上記空気供給通路14から分岐した分岐通路19が接続されている。この分岐通路19は、燃料改質器21に対して、部分酸化反応用の空気を供給するためのものである。一方、CO変成器22には、水蒸気供給源(図示省略)が接続されている。この水蒸気供給源は、CO変成器22に対して、水性ガスシフト反応用の水蒸気を供給するためのものである。
【0017】
燃料改質器21には、周知のように、部分酸化反応に活性を呈する触媒(Rh又はRuをAl2O3に担持させてなる触媒)が充填されている。また、CO変成器22には、水性ガスシフト反応に活性を呈する触媒(PtをAl2O3に担持させてなる触媒)が充填されている。更に、CO選択酸化器23にはCOの選択酸化反応に活性を呈する触媒(Ru又はPtをAl2O3又はゼオライトに担持させてなる触媒)が充填されている。
【0018】
燃料改質器21では、触媒上において原燃料の部分酸化反応が起こり、水素とCOとが生成する。燃料改質器21を出た改質ガスは、CO変成器22へ送られる。CO変成器22では、触媒上において水性ガスシフト反応が起こり、改質ガスのCO濃度が低下する。CO変成器22を出た改質ガスは、CO選択酸化器23へ送られる。CO選択酸化器23では、触媒上においてCOの選択酸化反応が起こり、改質ガスのCO濃度がさらに低下する。CO選択酸化反応器を出た改質ガスは、燃料電池11の燃料極13に導入される。
【0019】
燃料改質器21には、また、周知のように、起動用の電気ヒータ(図示省略)が設けられている。即ち、起動時には燃料改質器21の温度が低いため、電気ヒータへの通電によって、触媒が活性を呈する温度(例えば摂氏460度程度)まで加熱される。起動後は、電気ヒータへの通電を停止する。燃料改質器21における部分酸化反応は発熱反応であるため、起動後において外部からの熱供給は不要である。
【0020】
燃料電池11には、空気供給通路14を通じて空気極12へ空気が導入され、改質ガス供給通路16を通じて燃料極13へ改質ガスが導入される。燃料電池11では、燃料極13の電極表面で下記(1)の反応が、空気極12の電極表面で下記(2)の反応が、夫々、惹起される。
【0021】
(1)2H2→4H++4e−、
(2)O2+4H++4e−→2H2O
この電池反応によって、燃料電池11から直流電力が出力される。また、燃料電池11には、可変抵抗による電圧調節器27介してインバータ28が接続され、このインバータ28に電力負荷29が接続されている。そして、燃料電池11からの直流電力は、所定電圧で所定周波数の交流電力に変換されて電力付加へ供給される。尚、燃料電池11における空気極12及び燃料極13の各排気口は、大気開放されている。
【0022】
コージェネレーション装置10には、閉回路に構成されて水が循環する熱回収回路30が設けられている。この熱回収回路30は、燃料電池11及び改質部20の廃熱を回収して温水を生成するためのものである。熱回収回路30は、貯湯タンク31と、ポンプ32と、第1熱回収部33と、第2熱回収部34とを順に配管接続して構成されている。第1熱回収部33は、燃料電池11に設けられており、熱回収回路30で循環する水を燃料電池11の廃熱によって加熱する。第2熱回収部34は、改質部20に設けられており、熱回収回路30で循環する水を改質部20の燃料改質器21、CO変成器22及びCO選択酸化器23の廃熱によって加熱する。つまり、熱回収回路30を循環する水は、第1熱回収部33及び第2熱回収部34を順に流れて次第に加熱され、例えば摂氏80度程度の温水となって貯湯タンク31に蓄えられる。
【0023】
熱回収回路30の一部をなす配管30Aは、厨房96の床92の床暖房装置として使用される。すなわち、図2に模式的に示すように、配管30Aは、所定の幅の内部で九十九折形状をなしており、床92を構成するパネル92Aの内部に埋設されている。配管30Aは、熱回収回路30に対して、電磁弁98・98を介して並列的に設けられており、この電磁弁98・98の作動位置に応じて、湯が配管30Aを通過して床92の暖房を行うか否かが選択される。
【0024】
貯湯タンク31は、下記の機器に接続されている。
【0025】
(1)厨房内の食器洗い乾燥機、混合水栓
(2)浴室内の給湯装置、乾燥装置及び床暖房装置
(3)トイレの床暖房装置
(4)室内配置の暖房装置
貯湯タンク31は、常時、水道管(図示略)と直結されており、いずれか一つの機器がオンされると、湯が水道圧により勢い良く押し出されるようになっている。また、貯湯タンク31と各種機器との接続は、周知の配管によってなされる。
【0026】
上記したように排熱で生成された湯は、給湯・暖房の他、冷房にも使用される。すなわち、図3に示すように、湯が循環する閉回路30には、電磁弁100が介装された閉回路102と並列に連結されており、この閉回路102は、ケース110内に収容された一方の水素吸蔵金属112の一方側と熱連結されている。しかして、水素吸蔵金属112の他方側は、電磁弁116が介装され且つ冷却水が循環する閉回路118と熱連結されている。ケース110内には、また、水素吸蔵金属112と対向する態様で、水素吸蔵金属120が収容されており、水素吸蔵金属120は、電磁弁122が介装され且つ冷媒が循環する閉回路124と熱連結されている。
【0027】
電磁弁100が開かれて電磁弁116が閉じられていると、閉回路102を循環する湯が、水素を吸着している水素吸蔵金属112を加熱する。この加熱により、水素吸蔵金属112から水素が放出される。しかして、水素吸蔵金属112を加熱することにより、水素吸蔵金属112側の圧力が水素吸蔵金属120側の圧力よりも高くなっているので、水素吸蔵金属112から放出された水素は、水素吸蔵金属120側へ移動する。水素の水素吸蔵金属120側へ移動の完了時点で、電磁弁100が閉じられると同時に電磁弁116が開かれると、水素吸蔵金属112が冷却され、水素吸蔵金属112側の圧力が水素吸蔵金属120側の圧力よりも低くなり、水素が水素吸蔵金属112側に移動する。しかして、水素が水素吸蔵金属120から水素吸蔵金属112側に移動する際に、水素吸蔵金属120は周囲から熱を吸収するため、水素吸蔵金属120と熱接触している閉回路124を循環する冷媒は冷却され、ここから、冷熱が取り出される。
【0028】
図3に模式的に示すように、閉回路124の一部をなす配管124Aをパネル130内に埋設しておけば、このパネル130は冷房パネルないしは吸熱パネルとして用いることができ、冷風を噴出す室内機を設置することに伴う室内装飾美を損ねたりせず、また、送風を伴わない冷房を行うことができる。このパネル130を、天井パネルとして採用した場合、輻射で冷却された空気が、自重で室内に落下し、効率的冷房を行うことができる。冷房の一時的中止は電磁弁122を閉じて冷媒の循環を停止すれば良い。
【0029】
図4にプレ配管パネル70を示す。このプレ配管パネル70内には、温水が供給されたとき当該温水を取り出せるように温水コンセント76付きの配管72が埋設されている。配管72の両端部72A・72Bが、パネル70の上端面から、夫々、所定の長さだけ突出している。これにより、パネル70が壁面として施工されて家屋に一体化された後でも、天井側から、所望に応じて配管に接続を行い、温水取り出しを、可能とすることができる。
【0030】
図5に、輻射パネル80を示す。この輻射パネル80内には、配管82が埋設されている。配管82の両端部82A・82Bが、パネル80の上端面から、夫々、所定の長さだけ突出している。配管82の端部82Aには閉回路30から湯が供給され、この湯は、パネル80内をジグザグに移動して、端部82Bから閉回路30に流入する。つまり配管82は閉回路30に並列接続されており、湯がパネル80内において配管82を通過する間、パネル80が加熱され、パネル80からの輻射熱が室内の暖房を行う(パネルヒータ)。配管82の両端部82A・82Bが、パネル80の上端面から、夫々、所定の長さだけ突出しているので、パネル80が壁面として施工されて家屋に一体化された後でも、天井側から、所望に応じて配管に接続を行い、輻射暖房を可能とすることができる。パネル80の素材は、放熱性の良いものを使うことはもちろんである。
【0031】
尚、図5に示すパネル80に埋設された配管2には、湯に代えて冷媒を通過させて、パネル80をして輻射冷房せしめても良いし、図4に示す配管及び図5に示す配管を、共通のパネルに埋設しても良いことは、勿論である。
【0032】
【発明の効果】
以上述べたことから明らかなように、本発明によれば、排熱をいつでも冷暖房に供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の主要部をなすコージェネレーション装置の設置態様を示す概略図である。
【図2】本発明のコージェネレーション・システムのブロック図である。
【図3】本発明のコージェネレーション・システムの冷房サブシステムの斜視図である。
【図4】本発明のコージェネレーション・システムに使用されるパネルの斜視図である。
【図5】本発明のコージェネレーション・システムに使用される他のパネルの斜視図である。
【符号の説明】
10・・・コージェネレーション装置
70・・・パネル
72・・・配管
76・・・温水コンセント(流体コンセント)
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料電池システムその他のコージェネレーション・システムに関し、特に燃料電池システムその他のコージェネレーション・システムの排熱利用システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
燃料電池は、周知のように、次のような特徴を備えているので、家庭用の小型コージェネレーション・システムとして有望とされている。
【0003】
(1)発電効率が高く、高電流密度が得られる。したがって、省エネルギー性に優れ、小型・軽量化が可能。
【0004】
(2)電解質が固体(高分子膜)なので、メンテナンスが容易。
【0005】
(3)作動温度が低いので、起動時間が早い。
【0006】
(4)構造が簡単で耐食性構造が不要なので、製造コストを低くできる。
【0007】
しかして燃料電池が家庭用の小型コージェネレーション・システムとして普及するためには、コストの点を捨象すれば、その設置場所の確保が問題となる。マンションその他の集合住宅の場合は、鉄筋・鉄骨構造であるので、屋上設置が可能で、問題は殆どないが、建蔽率が高い土地上の一戸建て住宅に燃料電池システムを設置する場合、日常生活に邪魔にならないような設置形態が要請される。
【0008】
かような問題に対処するために、特開2001−68124号公報は、庭の利用面積が縮減されないような、家屋の床下に設置した燃料電池システムを提供する。そして、この燃料電池システムの排熱は、水と直接熱交換するようになっており、かようにして得られた温水は、給湯に供されるようになっている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した燃料電池システムにおいては、この燃料電池システムが作動していない限り、湯が使えないという不具合がある。また、燃料電池システムが作動している間、給湯を必要としない場合、排熱の有効活用がなされず、コージェネレーション・システムとしての価値が活かされないという不具合もある。
【0010】
それ故に、本発明は、上記した不具合がない、コージェネレーション・システムを提供することを、その技術的課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記した課題を解決するために請求項1において講じた第1の技術的手段は、コージェネレーション装置の排熱を利用して媒体を加熱/冷却し、加熱/冷却された媒体を、屋内空間を画成するパネルに埋設された配管内を通過させ、前記配管に介装され室内に露呈する流体コンセントに連結された室内設置の暖房/冷房装置を介して、暖房/冷房を行うようにした、コージェネレーション・システムを構成したことである。
【0012】
かような構成を採用することにより、コージェネレーション装置の排熱を、常時、冷暖房に供することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に依拠して、本発明にかかるコージェネレーション・システムの実施形態について説明する。
【0014】
図1において、コージェネレーション装置10は、家屋90の厨房96の床92の下方空間94に収容される。
【0015】
図2に詳細に示すように、コージェネレーション装置10は、改質部20及び燃料電池11を備えている。燃料電池11は、触媒電極である空気極(カソード)12と、同じく触媒電極である燃料極(アノード)13とを備えて、固体高分子電解質型に構成されている。空気極12には、空気供給通路14を介して空気ブロア15が接続されている。この空気ブロア15は、回転数の変更により空気供給量を可変に構成されている。一方、燃料極13には、改質ガス供給通路16を介して改質部20が接続されている。
【0016】
改質部20は、燃料改質器21、CO変成器22及びCO選択酸化器23を順に接続して構成されている。この改質部20は、CO選択酸化器23側で燃料電池11の燃料極13に接続される。また、改質部20の燃料改質器21側には、原料ガス供給通路18を介して原燃料源(都市ガス)17が接続されている。燃料改質器21には、上記空気供給通路14から分岐した分岐通路19が接続されている。この分岐通路19は、燃料改質器21に対して、部分酸化反応用の空気を供給するためのものである。一方、CO変成器22には、水蒸気供給源(図示省略)が接続されている。この水蒸気供給源は、CO変成器22に対して、水性ガスシフト反応用の水蒸気を供給するためのものである。
【0017】
燃料改質器21には、周知のように、部分酸化反応に活性を呈する触媒(Rh又はRuをAl2O3に担持させてなる触媒)が充填されている。また、CO変成器22には、水性ガスシフト反応に活性を呈する触媒(PtをAl2O3に担持させてなる触媒)が充填されている。更に、CO選択酸化器23にはCOの選択酸化反応に活性を呈する触媒(Ru又はPtをAl2O3又はゼオライトに担持させてなる触媒)が充填されている。
【0018】
燃料改質器21では、触媒上において原燃料の部分酸化反応が起こり、水素とCOとが生成する。燃料改質器21を出た改質ガスは、CO変成器22へ送られる。CO変成器22では、触媒上において水性ガスシフト反応が起こり、改質ガスのCO濃度が低下する。CO変成器22を出た改質ガスは、CO選択酸化器23へ送られる。CO選択酸化器23では、触媒上においてCOの選択酸化反応が起こり、改質ガスのCO濃度がさらに低下する。CO選択酸化反応器を出た改質ガスは、燃料電池11の燃料極13に導入される。
【0019】
燃料改質器21には、また、周知のように、起動用の電気ヒータ(図示省略)が設けられている。即ち、起動時には燃料改質器21の温度が低いため、電気ヒータへの通電によって、触媒が活性を呈する温度(例えば摂氏460度程度)まで加熱される。起動後は、電気ヒータへの通電を停止する。燃料改質器21における部分酸化反応は発熱反応であるため、起動後において外部からの熱供給は不要である。
【0020】
燃料電池11には、空気供給通路14を通じて空気極12へ空気が導入され、改質ガス供給通路16を通じて燃料極13へ改質ガスが導入される。燃料電池11では、燃料極13の電極表面で下記(1)の反応が、空気極12の電極表面で下記(2)の反応が、夫々、惹起される。
【0021】
(1)2H2→4H++4e−、
(2)O2+4H++4e−→2H2O
この電池反応によって、燃料電池11から直流電力が出力される。また、燃料電池11には、可変抵抗による電圧調節器27介してインバータ28が接続され、このインバータ28に電力負荷29が接続されている。そして、燃料電池11からの直流電力は、所定電圧で所定周波数の交流電力に変換されて電力付加へ供給される。尚、燃料電池11における空気極12及び燃料極13の各排気口は、大気開放されている。
【0022】
コージェネレーション装置10には、閉回路に構成されて水が循環する熱回収回路30が設けられている。この熱回収回路30は、燃料電池11及び改質部20の廃熱を回収して温水を生成するためのものである。熱回収回路30は、貯湯タンク31と、ポンプ32と、第1熱回収部33と、第2熱回収部34とを順に配管接続して構成されている。第1熱回収部33は、燃料電池11に設けられており、熱回収回路30で循環する水を燃料電池11の廃熱によって加熱する。第2熱回収部34は、改質部20に設けられており、熱回収回路30で循環する水を改質部20の燃料改質器21、CO変成器22及びCO選択酸化器23の廃熱によって加熱する。つまり、熱回収回路30を循環する水は、第1熱回収部33及び第2熱回収部34を順に流れて次第に加熱され、例えば摂氏80度程度の温水となって貯湯タンク31に蓄えられる。
【0023】
熱回収回路30の一部をなす配管30Aは、厨房96の床92の床暖房装置として使用される。すなわち、図2に模式的に示すように、配管30Aは、所定の幅の内部で九十九折形状をなしており、床92を構成するパネル92Aの内部に埋設されている。配管30Aは、熱回収回路30に対して、電磁弁98・98を介して並列的に設けられており、この電磁弁98・98の作動位置に応じて、湯が配管30Aを通過して床92の暖房を行うか否かが選択される。
【0024】
貯湯タンク31は、下記の機器に接続されている。
【0025】
(1)厨房内の食器洗い乾燥機、混合水栓
(2)浴室内の給湯装置、乾燥装置及び床暖房装置
(3)トイレの床暖房装置
(4)室内配置の暖房装置
貯湯タンク31は、常時、水道管(図示略)と直結されており、いずれか一つの機器がオンされると、湯が水道圧により勢い良く押し出されるようになっている。また、貯湯タンク31と各種機器との接続は、周知の配管によってなされる。
【0026】
上記したように排熱で生成された湯は、給湯・暖房の他、冷房にも使用される。すなわち、図3に示すように、湯が循環する閉回路30には、電磁弁100が介装された閉回路102と並列に連結されており、この閉回路102は、ケース110内に収容された一方の水素吸蔵金属112の一方側と熱連結されている。しかして、水素吸蔵金属112の他方側は、電磁弁116が介装され且つ冷却水が循環する閉回路118と熱連結されている。ケース110内には、また、水素吸蔵金属112と対向する態様で、水素吸蔵金属120が収容されており、水素吸蔵金属120は、電磁弁122が介装され且つ冷媒が循環する閉回路124と熱連結されている。
【0027】
電磁弁100が開かれて電磁弁116が閉じられていると、閉回路102を循環する湯が、水素を吸着している水素吸蔵金属112を加熱する。この加熱により、水素吸蔵金属112から水素が放出される。しかして、水素吸蔵金属112を加熱することにより、水素吸蔵金属112側の圧力が水素吸蔵金属120側の圧力よりも高くなっているので、水素吸蔵金属112から放出された水素は、水素吸蔵金属120側へ移動する。水素の水素吸蔵金属120側へ移動の完了時点で、電磁弁100が閉じられると同時に電磁弁116が開かれると、水素吸蔵金属112が冷却され、水素吸蔵金属112側の圧力が水素吸蔵金属120側の圧力よりも低くなり、水素が水素吸蔵金属112側に移動する。しかして、水素が水素吸蔵金属120から水素吸蔵金属112側に移動する際に、水素吸蔵金属120は周囲から熱を吸収するため、水素吸蔵金属120と熱接触している閉回路124を循環する冷媒は冷却され、ここから、冷熱が取り出される。
【0028】
図3に模式的に示すように、閉回路124の一部をなす配管124Aをパネル130内に埋設しておけば、このパネル130は冷房パネルないしは吸熱パネルとして用いることができ、冷風を噴出す室内機を設置することに伴う室内装飾美を損ねたりせず、また、送風を伴わない冷房を行うことができる。このパネル130を、天井パネルとして採用した場合、輻射で冷却された空気が、自重で室内に落下し、効率的冷房を行うことができる。冷房の一時的中止は電磁弁122を閉じて冷媒の循環を停止すれば良い。
【0029】
図4にプレ配管パネル70を示す。このプレ配管パネル70内には、温水が供給されたとき当該温水を取り出せるように温水コンセント76付きの配管72が埋設されている。配管72の両端部72A・72Bが、パネル70の上端面から、夫々、所定の長さだけ突出している。これにより、パネル70が壁面として施工されて家屋に一体化された後でも、天井側から、所望に応じて配管に接続を行い、温水取り出しを、可能とすることができる。
【0030】
図5に、輻射パネル80を示す。この輻射パネル80内には、配管82が埋設されている。配管82の両端部82A・82Bが、パネル80の上端面から、夫々、所定の長さだけ突出している。配管82の端部82Aには閉回路30から湯が供給され、この湯は、パネル80内をジグザグに移動して、端部82Bから閉回路30に流入する。つまり配管82は閉回路30に並列接続されており、湯がパネル80内において配管82を通過する間、パネル80が加熱され、パネル80からの輻射熱が室内の暖房を行う(パネルヒータ)。配管82の両端部82A・82Bが、パネル80の上端面から、夫々、所定の長さだけ突出しているので、パネル80が壁面として施工されて家屋に一体化された後でも、天井側から、所望に応じて配管に接続を行い、輻射暖房を可能とすることができる。パネル80の素材は、放熱性の良いものを使うことはもちろんである。
【0031】
尚、図5に示すパネル80に埋設された配管2には、湯に代えて冷媒を通過させて、パネル80をして輻射冷房せしめても良いし、図4に示す配管及び図5に示す配管を、共通のパネルに埋設しても良いことは、勿論である。
【0032】
【発明の効果】
以上述べたことから明らかなように、本発明によれば、排熱をいつでも冷暖房に供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の主要部をなすコージェネレーション装置の設置態様を示す概略図である。
【図2】本発明のコージェネレーション・システムのブロック図である。
【図3】本発明のコージェネレーション・システムの冷房サブシステムの斜視図である。
【図4】本発明のコージェネレーション・システムに使用されるパネルの斜視図である。
【図5】本発明のコージェネレーション・システムに使用される他のパネルの斜視図である。
【符号の説明】
10・・・コージェネレーション装置
70・・・パネル
72・・・配管
76・・・温水コンセント(流体コンセント)
Claims (1)
- コージェネレーション装置の排熱を利用して媒体を加熱/冷却し、加熱/冷却された媒体を、屋内空間を画成するパネルに埋設された配管内を通過させ、前記配管に介装され室内に露呈する流体コンセントに連結された室内設置の暖房/冷房装置を介して、暖房/冷房を行うようにした、コージェネレーション・システム。
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JP2002211318A JP2004053137A (ja) | 2002-07-19 | 2002-07-19 | コージェネレーション・システム |
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JP5976950B1 (ja) * | 2015-07-24 | 2016-08-24 | 株式会社東芝 | 電力供給システムおよびその制御方法 |
-
2002
- 2002-07-19 JP JP2002211318A patent/JP2004053137A/ja active Pending
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JP5976950B1 (ja) * | 2015-07-24 | 2016-08-24 | 株式会社東芝 | 電力供給システムおよびその制御方法 |
WO2017017734A1 (ja) * | 2015-07-24 | 2017-02-02 | 株式会社 東芝 | 電力供給システムおよびその制御方法 |
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