JP2004052916A - 環状シール - Google Patents

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Abstract

【課題】シール隙間を狭め以ってシール隙間の漏れ流れを抑制し、軸振動に伴い発生する流体反力の安定性に寄与する減衰を増大することが出来て、不安定要素を可能な限り低減し、回転軸との接触を極力避けることが可能であり、しかも、機構面での信頼性の高い環状シールの提供。
【解決手段】高圧(室)側(C)と低圧(室)側(C)との間で回転軸(S)とケーシング(シールステータ1)との間に生じる隙間(シール隙間A)を通じ発生する漏れ流れ(シール隙間を流れる液体流量)を抑制する環状シール(10)である。
その構成は、回転軸(S)とケーシング(1)との間に(厚さ寸法或いは半径方向寸法が小さな)摺動プレート(2)が設けられ、ケーシング(1)の上流(高圧室)側端部(1a)と下流(低圧室)側端部(1b)で(例えば、溶接等の手段により)摺動プレート(2)が(ケーシング1に)固定されており、当該摺動プレート(2)は(軸方向及び/又は周方向について)複数の区画に分割されていることを特徴としている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポンプ・水車・タービン等の流体回転機械において、羽根車段間における漏れ量を抑制する非接触タイプの環状シールに関する。
【0002】
【従来の技術】
非接触環状シールとして、ポンプや水車、タービンなどにフラットシールや溝付きシール、ハニカムシールなどのシールリングが用いられてきている。
この様な従来の環状シールの概要が、図6、図7で示されている。
図6において、回転軸Sの周囲に、スリーブ状の環状シール50が配置されており、回転軸Sと環状シール50の半径方向内方面との間のシール隙間Aにおける漏れ量を抑制している。
【0003】
しかし、上述したような従来の非接触タイプの環状シール50は、何れも、図7で示すようにソリッドな摺動面を有している。そのため、過大な軸振動が発生した場合には、環状シール50の半径方向内方面(摺動面)50aと回転軸Sとが衝突、干渉して、当該摺動面50aが破損したり、摩耗したりするという問題が存在する。
また、回転軸Sとの干渉による摺動面50aの摩耗という問題に起因して、シール隙間Aを狭くすることが出来ないので、シール隙間Aを流れる流体の漏れ量を抑制することが出来ない、という問題も存在する。
【0004】
環状シール50に関する上記の問題点は、圧縮機やガスタービン等の気体を対象とする回転機器に適用されているラビリンスシールについても、同様に存在する。
環状シール50やラビリンスシールについて存在する上述の問題を解決すべく、各種フローティングシールも考案されているが、漏れ特性に優れていても、減衰特性など動特性が小さく、その適用には別種類の問題が付きまとう。
【0005】
その他の従来技術としては、フローティングリングとシールステータ間に漏れ防止のためのO−リング等を設置する技術が知られている。しかし、この技術では、軸振動に対する追従運動が得られない等の問題点が存在する。
【0006】
【発明が解決しようとしている課題】
本発明は上述した従来技術の問題点に鑑みて提案されたものであり、シール隙間を狭め以ってシール隙間の漏れ流れを抑制し、軸振動に伴い発生する流体反力の安定性に寄与する減衰を増大することが出来て、不安定要素を可能な限り低減し、回転軸との接触を極力避けることが可能であり、しかも、機構面での信頼性の高い環状シールの提供を目的としている。
【0007】
【課題を解決するために手段】
本発明の環状シール(10)は、高圧(室)側Cと低圧(室)C側との間で回転軸(S)とケーシング(シールステータ1)との間に生じる隙間(シール隙間A)を通じ発生する漏れ流れ(シール隙間を流れる液体流量)を抑制する環状シール(10)である。
その構成は、回転軸(S)とケーシング(1)との間に(厚さ寸法或いは半径方向寸法が小さな)摺動プレート(2)が設けられ、ケーシング(1)の上流(高圧室)側C端部と下流(低圧室)側C端部とで(例えば、溶接等の手段により)摺動プレート(2)が(ケーシング1に)固定されており、当該摺動プレート(2)は(軸方向及び/又は周方向について)複数の区画に分割されていることを特徴としている(請求項1)。
【0008】
斯かる構成を具備する本発明によれば、ケーシング(1)の半径方向内側(回転軸に近い側)に薄い摺動プレート(2)を設けているので、軸振動が発生し回転軸(S)が摺動プレート(2)に近接しても、摺動プレート(2)は半径方向外方に凹むように変形(2a)し、摺動プレート(2)と回転軸(S)との非接触状態が保たれる。
ここで、斯かる摺動プレート(2)の変形は、物理的な作動であり、誤作動が生じることが有り得ないので、環状シール(10)の機構面での信頼性は極めて高い。
【0009】
そして、摺動プレート(2)と回転軸(S)との非接触状態が高い信頼性に提示されるため、摺動プレート(2)と回転軸(S)との半径方向隙間(シール隙間の半径方向寸法A)を小さくすることが可能となり、以ってシール隙間Aの漏れ流れを抑制することが出来る。
【0010】
さらに、摺動プレート(2)が半径方向外方に凹むと、当該凹んだ箇所(2a)に流体が流れ込むことにより、シール隙間(A)における旋回流(Fr)が半径方向外方に凹んだ箇所(2a)に吸収されて、緩和される(打ち消される)。
それにより、回転軸(S)の振れ回りを促進するような望ましくない力(例えば、旋回流(Fr)の影響の大きい不安定要素であるクロスバネ力、つまり旋回流(Fr)の速度が粘性抵抗を超えることによる発生する液膜の自励振動の振動エネルギ等)を減少することが出来る。
そして、回転軸(S)の振れ回りを促進する力を減少できるので、本発明の環状シール(10)によれば、回転軸(S)の許容回転数を増加することが出来る。
【0011】
これに加えて本発明の環状シール(10B〜10G)では、摺動プレート(2B〜2G)が複数の区画に分割されている。そして、例えば、摺動プレート(2B、2D〜2G)を軸方向に分割すれば、上流側摺動プレート(2BU、2DU〜2GU)と下流側摺動プレート(2BL、2DU〜2GL)との間隙(C)の位置を決定することにより、摺動プレート(2B、2D〜2G)の背圧及び摺動プレート(2B、2D〜2G)の変形の態様(静的均衡点)を、適宜設定する(或いは制御する)ことが出来る。
【0012】
一方、摺動プレート(2C〜2G)を周方向に分割すれば、周方向に分割された摺動プレート(2C〜2G)は、周方向について半径方向内方、半径方向外方と、相互に織り込むように積層されていることにより、摺動プレート(2C〜2G)の独立した運動による摩擦効果により、所謂「クーロン減衰」が導き出せる。そして、クーロン減衰により回転軸の振動に伴って発生する流体反力の安定性に寄与する減衰を増大することが出来る。
【0013】
勿論、摺動プレート(2C〜2G)を軸(S)方向へ複数の区画に分割すると共に、周方向についても複数区画に分割することが可能である。
【0014】
本発明において、前記摺動プレート(2D)の半径方向外方(背面:ケーシング1側)に弾性手段(補助的な弾性手段4、4A〜4E、42、44、46、48、49)を配置するのが好ましい(請求項2)。
その様な弾性手段を配置すれば、摺動プレート(2D)の変形を拘束して、摺動プレート(2D)が過度の変形により破損してしまうことを防止することが出来るからである。
【0015】
ここで、上記弾性手段(補助的な弾性手段)としては、波状バネ(4、4A〜4E)や複数の板バネ(44)、玉(48)等を用いることが出来る。そして、波状ばね(4、4A〜4E)等は、一体に形成されたもの、軸方向或いは周方向に分割されているもの、弾性反発力が場所毎に異なるもの(山部と谷部のピッチや板厚などの剛性を決めるファクターがそれぞれ異なる構造を有しているもの)等、種々のものを適用可能である。
【0016】
或いは本発明において、複数の摺動プレートが積層(2F)されている様に構成することが可能である(請求項3)。
【0017】
本発明を適用した流体回転機械(例えば、ガスタービン、圧縮機、ポンプ等)は、回転軸の高圧側と低圧側との間の領域に、上述した環状シールを配置している(請求項4)。
【0018】
本発明の実施に際して、上流側の摺動プレート(2BU、2DU〜2GU)と下流側摺動プレート(2BL、2DU〜2GL)とが周方向に複数分割された構造であり、分割されたプレートが内径側外径側と織り込むように積層(2F)されているのが好ましい。
【0019】
また、本発明の実施に際して、前記摺動プレート(2B、2D〜2G)の表面を二硫化モリブデンや窒化チタンなど化学化合物をコーティングし、或いは、真空蒸着法や溶射等の手法によって窒化珪素等のセラミクスをコーティングすることにより、潤滑性を高めて、摩耗による損傷を低減させることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
先ず、図1〜図4を参照して、本発明の実施形態に係る環状シール10の作動原理について説明する。
【0021】
本発明に係る環状シール10は、図6、図7で示す従来の環状シール50と、外観は類似している。
しかし、図6、図7で示す従来技術の環状シール50が単一の円筒形のケーシング状部材で構成されているのに対して、図1で示す本発明の環状シール10は、ケーシング(シールステータ)1と、該ケーシング1の高圧側C及び低圧側Cの両端部に設けられたケーシング端部1a、1bと、ケーシング端部1a、1bに溶接Wによって結合された摺動プレート2とから概略構成されている。
以降に説明する各実施形態の環状シールの構成部材の内、ケーシング1、及びケーシング端部1a、1bは特に記さない場合には、全て同じ符号を用いるものとする。
【0022】
この摺動プレート2は、ケーシング1の半径方向内方(回転軸に近い側)に配置されている。図1では摺動プレート2の厚さ(半径方向寸法)はケーシング1と変わらない程度まで厚く表現されているが、実際にはケーシング1に比較して極めて薄い。
【0023】
図1で示す様な環状シール10において、振動や外力の付加等の理由により回転軸Sの中心Sとシール中心10とが図2で示す様に偏心すると、回転軸Sと摺動プレート2との半径方向の隙間(シール隙間)Aの小さい(或いは狭い)箇所Aが生じてしまう。
ここで、半径方向隙間(シール隙間)Aが狭い箇所Aでは、当該シール隙間Aに存在する潤滑用流体による流体膜の圧力(動圧)が大きいため、回転軸Sを摺動プレート2から離隔しようとする作用効果を生じる(くさび効果)。その結果、Aの隙間が広がり、液体がAに流れ込む。
【0024】
回転軸Sが回転すれば、熱膨張や遠心力により当該回転軸Sには半径方向の膨らみが生じるが、図2を参照して上述したように、シール隙間Aの流体膜には、摺動プレート2と回転軸Sとを離隔する様に作用する動圧が発生するので、回転軸Sと摺動プレート2との非接触状態が完全に保たれるのである。
【0025】
斯かる現象(シール隙間Aの流体膜に発生する動圧により、回転軸Sと摺動プレート2との非接触状態が保持される、という現象)は、回転軸Sが非常に低い回転速度で回転している状態においても発生する。
【0026】
回転軸Sの回転速度が上昇すると、それに伴い、遠心力等の影響で当該回転軸Sは半径方向へ更に膨らむが、図2で説明した現象(回転軸Sと摺動プレート2との非接触状態が保持される現象)により、回転軸Sの半径方向への膨らみに追従する様に、シール隙間Aの流体膜により、当該回転軸Sは環状シール10の半径方向内方の摺動プレート2から離隔される。
そのため、シール隙間Aの半径方向寸法が数十μmであっても、回転軸Sが半径方向へ100μm以上膨張することが許容される。
尚、図2から図4では集合体である環状シール(図1の符号10)のケーシング(図1の符号1)及びケーシングの両端部(図1の1a、1b)の図示は省略されている。
【0027】
ここで、回転軸Sと摺動プレート2との非接触状態が完全に保持されることから、図1で示す環状シール10を用いた場合には、回転軸Sと環状シール10の摺動プレート2との間の摩擦損失が極めて小さくなる。
【0028】
図1で示すような環状シール10においては、例えば回転軸Sがポンプ駆動用の回転軸である場合には、羽根車(図1〜図4では図示せず)から発生する流体力や回転軸や回転体の不釣合いに起因して、軸振動或いは回転軸Sの振れ回り現象が発生する。そして、斯かる軸振動や回転軸Sの振れ回りに起因して、シール隙間A内の流体の動圧が変動する。
このシール隙間A内の流体の動圧が変動すると、図3で示す様に、摺動プレート2が応答して、半径方向に凹凸を形成する。
【0029】
図3において、シール隙間A内の流体の動圧が変動しない場合が実線で示されており、変動した場合が2点鎖線で示されている。当該流体動圧が上昇した個所では、摺動プレート2は半径方向外方に凹み(凹部2a)、当該凹んだ部分2aの隣接箇所では、摺動プレート2の弾性に起因して半径方向内方に突出する(凸部2bを生じる)。
【0030】
シール隙間Aを流れる流体の圧力が上昇して摺動プレート2が半径方向外方に凹むと、図4に示すように、回転軸Sと摺動プレート2との間の領域が拡大され、近傍領域の流体が流れ込む(Y矢印)ため、当該箇所(シール隙間Aの流体圧力が上昇した箇所)の動的圧力は降下する。
【0031】
シール隙間Aを流れる流体の圧力が上昇した箇所(摺動プレート2が半径方向外方に凹んだ箇所)2aと隣接する箇所(摺動プレート2が半径方向内方に突出した箇所)2bとでは、回転軸Sと摺動プレート2との間の半径方向間隔(シール隙間)Aが狭くなり、そこに存在する流体の圧力が上昇する。すると、当該隣接箇所2bの摺動プレート2が半径方向外側に凹む。換言すれば、シール隙間Aの流体が圧力変動を小さくする様な挙動を示し、斯かる流体の挙動に呼応して摺動プレート2が半径方向について変形する(凹凸を生じる)。
【0032】
図3で示す様に摺動プレート2が半径方向外方に凹むという作用を奏するため、図1で示す本発明のシール10では、図6、図7で示す通常のソリッドシールタイプの環状シール50において、シール隙間A内の流体に必ず発生する回転方向の流れ(旋回流Fr:図5参照)を緩和する。
図3或いは図4で示す様に(回転軸Sの振れ回りなどにより)摺動プレート2が半径方向外方に凹むと、当該凹んだ箇所2aに流体が流れ込む(Y矢印)ことにより、図5で示す旋回流Frは前記半径方向外方に凹んだ箇所2aに吸収されて緩和される(打ち消される)のである。
【0033】
旋回流Frが吸収されて、緩和される(打ち消される)ことにより、振れ回りを促進するような望ましくない力(例えば、旋回流Frの影響の大きい不安定要素であるクロスバネ力、つまり旋回流Frの速度が粘性抵抗を超えることにより発生する液膜の自励振動の振動エネルギ等)を減少することが出来る。
これにより、図1で示す環状シール10によれば、回転軸Sの許容回転数を増加することが出来る。
【0034】
さらに、図1で示す環状シール10は図3で示す様に摺動プレート2が半径方向外方に凹むという作用を奏し、摺動プレート2が軸振動に追従した形で応答するので、摺動プレート2と回転軸Sとの間の接触の可能性が大幅に小さくなる。そのため、環状シール10の漏れ量に最も影響を及ぼすシール隙間Aを小さく設定することが出来る。
これにより、シール隙間Aの流れである漏れ流れを抑制して、シール隙間Aの影響を大きく受ける流体反力のうち不安定力を小さくし、減衰力を大きくすることが可能となる。
【0035】
以上が、本発明の実施形態に係る環状シール10の基本的な作動原理である。
【0036】
図8、図9は、本発明の第1実施形態を示す。
図8で示す様に、第1実施形態に係る環状シール10Bでは、摺動プレート2Bが軸方向に複数区画(図示の実施形態では上流側2BUと、下流側の2BLの2区画)に分割されている。
【0037】
摺動プレートを2分割しているので、上流側摺動プレート2BUと下流側摺動プレート2BLとの間に間隙Cを介して、シール隙間Aでの圧力と同一の圧力が摺動プレート2B(2BU、2BL)の半径方向外側(摺動プレート2B(2BU、2BL)の背面)に作用する。換言すると、シール隙間Aと同一圧力が摺動プレート2B(2BU、2BL)の背面における静圧として存在する。
【0038】
図9(9−1)は、第1実施形態の環状シール10Bであり、上流側摺動プレート2BUと下流側摺動プレート2BLとの間隙の位置が符号「C」で示されている。
図9(9−1)の環状シール10Bのシール隙間Aの圧力は、上流側で最大Pixとなり、下流側の最小値Pinに向かってリニアに降下する。斯かるシール隙間Cの圧力線図Pが、図9(9−2)で示されている。
【0039】
図8に関連して説明したように、摺動プレート2Bの間隙Cを介して、シール隙間Aの圧力と同一の圧力が摺動プレート2Bの半径方向外側(摺動プレート2Bの背面)に作用する。換言すれば、摺動プレート2Bの背面側の圧力は、上流側摺動プレート2BUと下流側摺動プレート2BLとの間隙Cにおけるシール隙間Aの圧力と同一となる。
そして、図9(9−3)で示す摺動プレート2Bの背面側の圧力Pは、図9(9−2)に示すシール隙間Aの圧力線図Pの区間PCCの圧力と等しくなる。
【0040】
図1、図3等を参照して前述したように、摺動プレート2Bはそこに作用する圧力に応答して変形する。図8、図9で示す第1実施形態において、摺動プレート2Bに作用する圧力は、図9(9−2)で示すシール隙間Aの圧力Piと、図9(9−3)で示す摺動プレート2Bの背圧Pとを合成した圧力となる。斯かる圧力により摺動プレート2Bが変形した状態が、図9(9−4)で示されている。
【0041】
図9(9−2)で示すシール隙間Aの圧力Pは、使用条件により一定となる。そして、図9(9−3)で示す様に、摺動プレート2Bの背面側の圧力Pは、上流側摺動プレート2BUと下流側摺動プレート2BLとの間隙Cにおけるシール隙間Aの圧力Pと同一となるので、当該間隙Cの位置を設定すれば、自動的に定まる。
すなわち、図8、図9で示す第1実施形態によれば、上流側摺動プレート2BUと下流側摺動プレート2BLとの間隙Cの位置を決定することにより、摺動プレート2Bの背圧P及び摺動プレート2Bの変形の態様(静的均衡点)を、適宜設定する(或いは制御する)ことが出来るのである。
【0042】
図10、図11は、本発明の第2実施形態を示す。
図8、図9の第1実施形態では、摺動プレート2Bは軸方向に分割されているが、図10、図11の第2実施形態では、摺動プレート2Bは更に、周方向に複数の区画(例えば2区画)に分割されている。
【0043】
図10で示す様に、環状シール10Cの摺動プレート2Cは更に周方向分割され、2C−1、2C−2、2C−3、2C−4の4部品で構成されている。そして、摺動プレート2Cが周方向に分割されると、通常、上流側から下流側(白抜きの矢印方向)に向かって回転軸Sの方向に向かう形で当該摺動プレート2C(2C−1、2C−2)が反る様に変形する。その結果として、図12の所謂「末すぼまりシール」10Dの様に、上流側から下流側へ(白抜きの矢印方向)の圧力勾配が小さくなり、シール隙間Aを流れる流体の漏れ量が減少する、という作用効果を奏する。
【0044】
図10では、周方向の複数の区画2C−1と2C−2、2C−3と2C−4は同一形状となっており、各区画2C−1と2C−2、2C−3と2C−4の間には間隙Cが形成されている。
【0045】
図13〜図25は、本発明の第3実施形態を示す。
図13〜図15において、環状シール10Dはケーシング1と、該ケーシング1の上流側、下流側の両端部1a、1bと、円環状の摺動プレート2D(図14では21D)とで構成されている。
【0046】
該摺動プレート2D(21D)は、前記両端部1a、1bが対向する面の外周側に、例えば一端が溶接Wによって固着された上流側摺動プレート2DUと下流側摺動プレート2DLとからなり、図13及び図15の例では両摺動プレート2DU、2DLの間には間隙Cが存在する。又、図14の例では、摺動プレート21Dは上流側摺動プレート21DUと下流側摺動プレート21DLとから構成され、該上流側摺動プレート21DUと下流側摺動プレート21DLとは他の一端側が互いに重なり合う所謂「ジョグル加工」Jによって接合されている。
【0047】
そして上述の摺動プレート背面2D、21Dには、図16で詳述するような波状バネ4等、補助的な弾性手段が設けられている。その様な弾性手段を設け、当該手段に反発力を生じさせることにより、静圧均衡による摺動プレート2D、21Dの半径方向の変形量を抑制することが出来る。摺動プレート2D、21Dの半径方向における変形量があるレベルで抑制される結果、当該変形により摺動プレート2D、21Dが破損することが未然に防止される。
【0048】
弾性手段は、図16で示すような波状のファイルばね4、図18で示すO−リング42、板バネ(図示せず)、コイルバネ(図示せず)、図19及び図20で示すスナップリング44、図21及び図22で示す螺子状のバネ46、図23及び図24で示す球状のばね48等、様々な形態が考えられる。
【0049】
図14では上流側(図示の左側)と下流側(図示の右側)とは、弾性手段が別体4A、4Aで構成されているが、図13で示す様に、環状シール10Dの軸方向全体に亘って、弾性手段4を一体に構成することも可能である。
なお、弾性手段4、4Aは、その一端をケーシング端部1a又は/及び1bに固着し、他端をフリーにする。
或いは、図17に示すように、弾性手段を別体4D、4Eに構成し、山・谷のピッチを軸方向で互いに1ピッチ分ずらす様に構成してもよい。
【0050】
また、図13、図14では、弾性手段4、4Aの凸部の形状、大きさ及びピッチは同じであり、弾性反発力は一定に構成されているが、図15で示す様に、弾性手段4B、4Cの弾性反発力を(例えば上流側4Bと下流側4Cとで)変化させることも可能である。弾性手段4B、4Cの弾性反発力を適宜設定することにより、シール隙間A内やプレート2D背面の静圧分布や動荷量の掛かり方に応じた設計を可能としている。
例えば、弾性手段を波バネで構成した場合には、図15に示すように、その山部と谷部のピッチPitch1、Pitch2や板厚t1、t2をそれぞれ異なる様に構成しても、同様な作用効果が得られる。
【0051】
図示はされていないが、剛性強化のためにO−リングに沿うようにバネ材料で製作されたスナップリングをあてがう事が好ましい。
或いは、O−リングに切りこみを入れることでプレート背面の圧力分布を制御することも可能である。
これに加えて、図25に示すO−リング42(図25ではO−リング溝1cを示す)とO−リング42との間にフォイル軸受けのように周方向に波打っているような形の波状バネ49を挿入し、このバネ49と摺動プレート2との接している線間Xでのプレートの変形dにより(図26参照)クロスカップル効果を低減する工夫をすることも出来る。
【0052】
図27〜図33は、本発明の第4実施形態を示している。
図27において、摺動プレート2Eは上流側2EU及び下流側2ELに分割されており、さらに、上流側の摺動プレート2EU及び下流側の摺動プレート2ELは、周方向に複数(図27では3区画に)分割されている。すなわち、図27では、摺動プレート2Eは全部で6つの区画に分割されている。
【0053】
図27及び図28において、摺動プレート(の各区画)2EU、2ELの軸方向縁部とシールケーシング(シールステータ)の両端部1a、1bとの間の固定および気密保持のための手段としては、レーザービーム溶接Wlを行う手法が採用されている。
【0054】
第4実施形態において、摺動プレート2Eは軸方向に分割されているが、軸方向に分割されている摺動プレート2EU、2ELの境界部分における接合の態様が、図29〜図33に示されている。
【0055】
図29は上流側と下流側の摺動プレート2EU、2ELの間に間隙Cがあり、図30では両摺動プレート2EU、2ELは突き合わされている。
図31は両摺動プレート2EU、2ELの隣り合う端部がL字状に形成され、該L字状端部が当接するように構成されている。
図32は両摺動プレート2EU、2ELの隣り合う端面に相補の関係にある凹部2Eaと、凸部2Ebが形成され相補するように接合されている。
図33は上流側プレート2EUの下流側に対向する端部はL字状に形成され、下流側プレート2ELの上流側に対向する端部は、断面が前記上流側のL字状端部を握持するような柄杓状に形成されている。
【0056】
図34〜図37は、本発明の第5実施形態を示している。
第4実施形態と同様に、第5実施形態の全体を符号10Fで示す環状シールにおいても、摺動プレート2Fは、軸方向に分割(図示の例では2区画)されていると共に、周方向にも分割されている(図示では3区画)。しかし、第5実施形態では、摺動プレート2Fが半径方向について2重に配置されている点で、第4実施形態と相違している。
【0057】
図34において、上方(半径方向内方:回転軸に近い側)の摺動プレート2FU、2FLと、下方(半径方向外方:回転軸から遠い側)の摺動プレート21FU、21FLが設けられている。
上方摺動プレート2FU、2FLと下方摺動プレート21FU、21FLとは、軸方向(漏れ流れの方向)については、図34から明らかなように、上流側、下流側が同一の境界部(境界線L)で分割されている。
又、前記上方摺動プレート2FU、2FLと下方摺動プレート21FU、21FLの一端は、ケーシング1の両端部1a、1bにレーザービーム溶接Wlによって結合されている。
【0058】
しかし、周方向については、図35〜図37で明らかなように、上方摺動プレート2FU、2FLの区画間の境界線LUと、下方摺動プレート21FU、21FLの区画間の境界線LLとは、位置が相違している。
【0059】
なお、図36は摺動プレート2Fを展開した状態を示しており、上方摺動プレート2FU、2FLにおける区画間の境界線LUは実線で示されており、下方摺動プレート21FU、21FLにおける区画間の境界線LLは点線で示されている。
【0060】
周方向に分割された摺動プレート2Fは、周方向について半径方向内方、半径方向外方と、相互に織り込むように積層されていることにより、摺動プレート2Fの独立した運動による摩擦効果により、所謂「クーロン減衰」が導き出せる。そして、クーロン減衰により回転軸系の安定性を向上させる効果が得られる。
【0061】
図38〜図46は本発明の第6実施形態を示している。
第6実施形態である全体を符号10Gで示す環状シールは、図38及び図39に示すように、第4、第5実施形態同様、摺動プレート2Gは、軸方向に分割(図示の例では2区画)されていると共に、周方向にも分割されている(図示では3区画)。
【0062】
しかし、図38から明らかなように、第6実施形態においては、上流側(図38中、左側)の摺動プレート2GUと下流側(図38中、右側)の摺動プレート2GLは、ケーシング1の全長に対する長さの割合が異なるように構成されており、図39に示すように上流側の摺動プレート2GUの面積の大部分は下流側の摺動プレート2GLの一部にラップしている場合もある。又、(図38を参照して)上流側と下流側との摺動プレートの分割線LU、LLは一致することなく千鳥に配置されている。
【0063】
斯かる構成を採用することにより、上流側摺動プレート2GUの周方向の区画間境界線(分割線LU)と下流側摺動プレートの周方向の区画間境界線(分割線LL)との周方向位置が相違し、当該境界線が上流側から下流側まで一直線に構成されてしまうことが無い。
当該境界線が上流側から下流側まで一直線に構成されてしまうと、該一直線の境界線が流体のバイパス流路として作用して、シール隙間Aを流れる流体が該バイパス流路を流れ、その流量が増加してしまう。
これに対して、第6実施形態では、上述したような「上流側から下流側まで一直線に構成された境界線」(バイパス流路)の形成を未然に防止して、漏れ量のいたずらな上昇を避けることが可能となっている。
【0064】
斯かる第6実施形態では、上述した様に、上流側摺動プレート2GUの軸方向長さと、下流側摺動プレート2GLの軸方向長さとを相違させることが出来る。
【0065】
図40に示す上流側の摺動プレート2GUと下流側の摺動プレート2GLの間には、間隙Cがある。
また、図41(図39と同じ)で示す様に、下流側プレート2GLは、上流側プレート2GUの下方(半径方向外方)に積層されている。
【0066】
また、図42で示す様に、上流側摺動プレート2GUの軸方向下流側端部近傍で、下流側摺動プレート2GLを半径方向について屈曲(ジョグル加工)させても良い。
【0067】
さらに、図43で示す様に、上流側2GU及び下流側摺動プレート2GLを何れも折り曲げて、上流側摺動プレート2GUの折り曲げた端部を、下流側プレート2GLの折り曲げた端部内に嵌合せしめて(櫨折加工して)も良い。
【0068】
或いは、図44で示す様に、上流側摺動プレート2GUの少なくとも下流側端部近傍部分の半径方向外方(図44では下方向)の形状と、それに対応する下流側摺動プレート2GLの形状とを、相互に係合する相補的な形状(図示では半円弧状断面の凹溝2Ga・凸溝2Gbが形成されている)に構成しても良い。
【0069】
第6実施形態において、図39における下流側摺動プレート2GLの半径方向外側の空間Aoに図示しない経路を介して液体が浸入するように構成されていれば、当該空間Aoには圧力が発生して、摺動プレートの半径方向外方の静圧が高い状態、所謂「内圧型」となる。その様な状態において、例えば、上流側が下流側に比べて静圧の値が高く、摺動プレート2Gが半径方向外方に撓む変形量が大きい(外圧型)場合であっても、下流側摺動プレート2GLが上流側摺動プレート2GUに対して半径方向外方にあり、所謂「内圧型」であるため、摺動プレート2Gの半径方向外方への撓み量(変形量)を抑え、所定の範囲内に収まる様に作用する。
【0070】
また、摺動プレート2Gを介した半径方向における圧力差は適度なプリロード(与圧)を与え、回転軸Sの回転開始時(起動時)に発生しやすい不安定振動を抑制する効果をもたらす場合がある。
【0071】
第6実施形態においても、摺動プレート2Gとシールステータ1との間の固定および気密保持のためには、レーザービーム溶接Wlが採用されている。
なお、図45及び46に示す全体を符号10Kで示す実施形態は、摺動プレート2Kが上流側及び下流側の2K、2KLに分割されてそれぞれ2層で構成されており、下方の摺動プレートと上方の摺動プレートとの周方向分割線の位置がずらされ、かつ上流側と下流側とも千鳥に配置されている例である。
【0072】
図47は、図示の環状シール10Hを軸部Stと、該軸部Stの周りを回転するタービン6と、圧縮機7と、前記軸部Stを支持する軸受け8と、前記軸部の回転に係合するモータ発電機9とによって構成されたマイクロガスタービン5に適用した状態を示す。図中、白抜きの矢印は作動流体の流れを、又、小矢印は漏れ流体の流れの方向を示し、温度は当該領域の流体の温度を示す。
明確に図示はされていないが、環状シール10Hの摺動プレート2Hの背面(半径方向外側)にはバネ鋼またはベリリウム銅などバネ用材料などで作られたスナップリング状のバネ要素4Hが軸方向に多数並べられた構成になっている。特に、マイクロガスタービン5の場合は切削性が比較的優れ強度があり、高温や腐食に対する耐久性の強いインコネル系などの材料が採用される。
【0073】
ここで、摺動プレート2Hが半径方向外方に変形した場合に、上述したスナップリング状のバネ要素4Hとプレート2Hとの接点が線で接するように、当該スナップリング状のバネ要素4Hの先端はVカットされ、プレスなどの手段により折り曲げられているのが好ましい。
【0074】
図48は、図示の環状シール10Iを圧縮機67に適用した状態を示している。
ここで、図48の圧縮機67は、雰囲気温度が200℃以下の環境で使用される。図示されていないが、斯かる圧縮機67で使用される環状シール10Iにおいては、摺動プレート2Iのコーティング材料は合成樹脂、例えばテフロン(登録商標)Sやポリイミド系の材料が好ましい。そして、摺動プレート2Iの材料はSUS304CSPやリン青銅、ベリリウム銅等、選択肢が多い。
【0075】
図48では示されていないが、摺動プレート2Iの背面(半径方向外方)に補助的な弾性手段、例えば波状ばね4Iを設ける場合には、軸方向に多数の一定または不規則なピッチを有するようにシールケーシングに溝を形成し、該溝の中にフッ素ゴム性のO−リングを収容するのが好ましい。この様に構成すれば、摺動プレート2Iの変形に伴うO−リングとプレート2Iの線接触によりO−リング自体の減衰性と弾性力とが適度なロータダイナミクスパフォーマンスを引き出すからである。
【0076】
図49、図50は、図示の環状シール10Jをポンプ55に適用した状態を示している。尚、図中白抜きの矢印は作動流体(水)の流れの方向を示し、小矢印は当該の漏れ流体の流れの方向を示す。
図49においては、流体が水であるポンプが対象であるため、空気などを流体としている回転機械に適用する場合に比べ、シール隙間の静圧や動圧が大きくなる。そのため、明確には図示されていないが、摺動プレートの板厚を厚くしたり、摺動プレートを多重に重ね合わせたりして用いている。
【0077】
図49で用いられた環状シール10Jの詳細が、図50で示されている。
図50において、摺動プレート2Jの半径方向外方(背面)に第2のプレート22Jを介して設けられた補助的な弾性手段は板ばね4Jに半球状の突起4Jaを設けたものであるが、相対的に剛性の高い球面バネや、板厚の厚く或いは山谷のピッチが小さい波状ばね、切削やエッチングなどにより実現されるシールケーシングと一体型の凹凸形状(平行溝やハニカム状のもの)等を採用することが可能である。
明確には示されていないが、摺動プレート2Jの変形を抑制するために、例えば、レーザービーム溶接Wlにより多くの摺動プレート(の区画)2J、22Jをケーシング1側に固定し、摺動面と背面との間の静圧の差を小さくならしめている。
【0078】
なお図示の実施形態はあくまでも例示であり、本発明の技術的範囲を限定する趣旨の記述ではない。
例えば、図示の実施形態では、軸方向に2区画、周方向に3区画(合計6区画)分割して示されているが、摺動プレートはさらに多数の区画に分割することが可能である。
また、摺動プレート2(2B〜2J)とシールステータ1との間の固定および気密保持のためには、レーザービーム溶接Wlが用いられているが、その他の固定及び気密保持技術を使用することが可能である。
【0079】
【発明の効果】
本発明の作用効果を以下に列挙する。
(1) ラビリンスシール、フラットシール等、従来のソリッドシールと比べて、シール隙間を小ならしめる効果により、漏れ量が小さく復元力や減衰力を向上させうるシールを開発することが可能となる。
(2) また、摺動プレートの変形に起因するクロスバネ効果低減が計られ、自励振動発生の可能性が大幅に小さくなる。
(3) これらの結果、回転軸系の安定性が向上し、漏れ量抑制に伴う効率の向上が実現出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の環状シールの基本的な構成を示す断面図。
【図2】図1の環状シールにおいて、回転軸が偏心した状態を示す縦断面図。
【図3】図1の環状シールの作用効果を示す縦断面図。
【図4】図1の環状シールの他の作用効果を示す縦断面図。
【図5】環状シールの旋回流を示す縦断面図。
【図6】従来の環状シールの断面図。
【図7】従来の環状シールの斜視図。
【図8】本発明の第1実施形態を示す部分断面図。
【図9】第1実施形態の作用効果を説明する図。
【図10】本発明の第2実施形態を示す斜視図。
【図11】第2実施形態の横断面図。
【図12】末すぼまりシールを示す図。
【図13】本発明の第3実施形態を示す部分断面図。
【図14】第3実施形態の他の例を示す部分断面図。
【図15】第3実施形態のさらに他の例を示す部分断面図
【図16】第3実施形態で用いられる弾性手段の1例を示す断面図。
【図17】第3実施形態で用いられる弾性手段の他の例を示す断面図。
【図18】弾性手段のその他の例を示す断面図。
【図19】弾性手段のさらに他の例を示す部分断面図。
【図20】図19の弾性手段の平面図。
【図21】弾性手段の別の例を示す部分断面図。
【図22】図21の弾性手段の部分斜視図。
【図23】弾性手段のさらに別の例を示す部分断面図。
【図24】図23のZ矢視図。
【図25】弾性手段のさらに別の例を示す部分斜視図。
【図26】図25のB−B断面図。
【図27】本発明の第4実施形態に係る摺動プレート2Eを示す展開図。
【図28】摺動プレート2Eの各区画2EUの軸方向縁部とシールステータ1との接合状態を示す部分斜視図。
【図29】第4実施形態における摺動プレート2Eの軸方向分離箇所における接合の1態様を示す図。
【図30】図29とは異なる接合の態様を示す図。
【図31】図29、図30とは異なる接合の態様を示す図。
【図32】図27〜図29とは異なる接合の態様を示す図。
【図33】図29〜図32とは異なる接合の態様を示す図。
【図34】本発明の第5実施形態を示す部分断面図。
【図35】第5実施形態を半径方向内方から見た部分斜視図。
【図36】第5実施形態で用いられる摺動プレートの展開図。
【図37】図36のA−A線断面図。
【図38】本発明の第6実施形態で用いられる摺動プレートの展開図。
【図39】第6実施形態の部分断面図。
【図40】摺動プレートの分割部の部分拡大断面図。
【図41】図39の部分拡大断面図。
【図42】第6実施形態の変数例を示す部分拡大断面図。
【図43】第6実施形態の別の変数例を示す部分拡大断面図。
【図44】第6実施形態のさらに別の変数例を示す部分拡大断面図。
【図45】摺動プレートの別の実施形態の展開図。
【図46】図45のC−C断面図。
【図47】本発明の環状シールをマイクロガスタービンに適用した状態を示す断面図。
【図48】本発明の環状シールを圧縮機に適用した状態を示す断面図。
【図49】本発明の環状シールをポンプに適用した状態を示す断面図。
【図50】図49の環状シールの詳細断面図。
【符号の説明】
1・・・ケーシング
2・・・摺動プレート
10・・・環状シール
S・・・回転軸

Claims (4)

  1. 回転軸とケーシングとの間に摺動プレートが設けられ、ケーシングの上流側端部と下流側端部とで摺動プレートが固定されており、当該摺動プレートは複数の区画に分割されていることを特徴としている環状シール。
  2. 前記摺動プレートの半径方向外方に弾性手段を配置した請求項1の環状シール。
  3. 複数の摺動プレートが積層されている様に構成されている請求項1、2の何れかの環状シール。
  4. 回転軸の高圧側と低圧側との間の領域に、請求項1〜3の何れか1項に記載した環状シールを配置している事を特徴とする流体回転機械。
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