JP2004052570A - 気化器のチョーク弁制御装置 - Google Patents

気化器のチョーク弁制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】気化器のチョーク弁制御装置において,環境温度が低いほどチョーク弁の開弁所要時間を長くするような要求特性を満足させる。
【解決手段】チョーク弁25に,チョーク操作レバー32と,チョーク弁25を開弁方向に付勢するチョークばね30と,チョーク弁25が全閉位置から開弁するとき,その開弁動作を緩徐に制御するダンパ38とを連結した,気化器のチョーク弁制御装置において,ダンパ38を,ダンパハウジング40と,このダンパハウジング40内に回転自在に収容されるロータ41と,ダンパハウジング40に封入され,ロータ41及びダンパハウジング40の相対回転に粘性抵抗を付与するダンパオイル42とでオイル式に構成し,そのダンパハウジング40及びロータ41の何れかにチョーク操作レバー32を一体的に連結した。
【選択図】   図6

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は,気化器のチョーク弁に,該弁を開閉操作するチョーク操作レバーと,チョーク弁を開弁方向に付勢するチョークばねと,チョーク弁がチョークばねの付勢力をもって全閉位置から開弁するとき,その開弁動作を緩徐に制御するダンパとを連結し,チョーク弁を閉じてエンジンを始動した後,暖機運転の進行に応じてチョーク弁を自動的に開き,暖機運転の安定化と燃費の低減を図るようにした,気化器のチョーク弁制御装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のかゝる気化器のチョーク弁制御装置では,ダンパは,空気がオリフィスを通過するとき発生する減衰力によりチョーク弁の開弁動作を緩徐にするようにした空気式に構成されている(例えば実開昭63−24354号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで,エンジンの始動後,チョーク弁の全閉から全開までの所要時間は,エンジンの環境温度の高低に応じて制御することが,暖機運転の安定化と燃費の低減をより図る上で重要であり,即ち,環境温度が低いほど前記所要時間を長くするような特性をチョーク弁制御装置に付与する必要がある。
【0004】
しかしながら,従来の空気式ダンパを使用したチョーク弁制御装置では,空気式ダンパが発生する減衰力がエンジンの環境温度の高低に関係なく,常に一定であるため,これによって制御されるチョーク弁の前記所要時間も一定となり,上記要求特性を満足させることはできない。
【0005】
そこで,本発明は,上記要求特性を簡単な構成で満足させることを可能にした気化器のチョーク弁制御装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために,本発明は,気化器のチョーク弁に,該弁を開閉操作するチョーク操作レバーと,チョーク弁を開弁方向に付勢するチョークばねと,チョーク弁がチョークばねの付勢力をもって全閉位置から開弁するとき,その開弁動作を緩徐に制御するダンパとを連結した,気化器のチョーク弁制御装置において,前記ダンパを,ダンパハウジングと,このダンパハウジング内に回転自在に収容されるロータと,ダンパハウジングに封入されて温度低下に応じて粘性を高め,ロータ及びダンパハウジングの相対回転に粘性抵抗を付与するダンパオイルとでオイル式に構成し,ダンパハウジング及びロータの一方を固定構造体に固着し,それらの他方に前記チョーク操作レバーを一体的に連結し,このチョーク操作レバーに,これをチョーク弁の開弁方向に付勢する戻しばねを接続したことを第1の特徴とする。
【0007】
この第1の特徴によれば,オイル式ダンパが発生する減衰力がエンジンの環境温度の低下に応じて増加することになり,したがってその環境温度が低いときはチョーク弁の全閉から全開までの所要時間を長く,反対にその環境温度が高いときは同所要時間を短く自動的に制御することができ,エンジンの始動性,暖機運転の安定性及び低燃費性を満足させることができる。
【0008】
またダンパハウジング,ロータ及びダンパオイルからなるオイル式ダンパは部品点数が少なく,コンパクトであり,その上,ダンパハウジング及びロータの何れかとチョーク操作レバーとの一体化により,チョーク弁制御装置の部品点数を削減して構造の簡素化をもたらし,該装置のコンパクト化とコストダウンを図ることができる。
【0009】
また本発明は,第1の特徴に加えて,前記チョーク操作レバーに遅延カムを設け,この遅延カムを,固定構造体に軸支されると共にチョーク弁に連動する遅延カムフォロワを係合し,前記遅延カムを,前記チョーク操作レバーのチョーク弁に対する開弁動作を前記遅延カムフォロワを介してチョーク弁に遅延して伝達するように形成したことを第2の特徴とする。
【0010】
この第2の特徴によれば,オイルダンパの減衰力と戻しばねとにより決定されるチョーク操作レバーの,チョーク弁開き方向の回動速度が一定であっても,遅延カムの形状によりチョーク弁の開弁を自由に遅らせ,エンジンの始動性及び暖機運転の安定化をより図ることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を,添付図面に示す本発明の実施例に基づいて以下に説明する。
【0012】
図1は本発明の第1実施例に係るチョーク弁制御装置を備えるエンジンを搭載した動力芝刈機の側面図,図2は上記エンジンの一部破断平面図,図3は図2の3−3線断面図,図4は図3の要部側面図,図5は図4の5−5矢視図(制動機構の作動状態及びチョーク弁の全開状態を示す。),図6は図4の6−6線断面図(但しチョーク弁の全閉状態を示す。),図7は図6の7矢視図,図8は制動機構の作動解除状態及びチョーク弁の全閉状態を示す,図5との対応図,図9は制動機構の作動解除状態及びチョーク弁の全開状態を示す,図5との対応図,図10はチョーク弁の全開状態を示す,図6との対応図,図11は図6におけるダンパ部の拡大平面図,図12は図11の12−12線断面図,図13は本発明の第2実施例を示す,図12との対応図,図14は本発明の第3実施例を示す,図6との対応図である。
【0013】
図1〜図12に示す本発明の第1実施例の説明より始める。
【0014】
先ず図1において,動力作業機としての歩行型動力芝刈機1は,前輪2f及び後輪2rにより支持されるハウジング3を有する。このハウジング3の上面にはクランク軸5を鉛直方向に配置したバーチカルエンジン4が搭載され,クランク軸5の下端に付設される回転刈刃7はハウジング3内に配設される。ハウジング3の後端に結合される操向ハンドル6には,芝袋8が取り付けられており,刈刃7で刈られた芝を収納するようになっている。
【0015】
図2〜図5において,エンジン4のクランク軸5の上端には冷却ファン兼用のフライホイール9が固着されており,このフライホイール9と共にエンジン4の上面を覆うエンジンカバー10がエンジン4に固着される。このエンジンカバー10には,フライホイール9を介してクランク軸5を駆動し得るリコイル式スタータ11と,このスタータ11を覆うスタータカバー12とが取り付けられる。スタータカバー12には多数の冷却風取り入れ口13が設けられ,フライホイール9即ち冷却ファンの回転時,これら冷却風取り入れ口13からエンジンカバー10内に冷却風を引き込むようになっており,その冷却風はエンジンカバー4によってエンジン4の各部に誘導される。尚,図2中,符号11aはスタータ11のロープ牽引用グリップである。
【0016】
フライホイール9の下方でエンジン4に固着されたブラケット14に,フライホイール9の円筒状外周面と協働するブレーキシュー16が枢軸17を介して取り付けられる。枢軸17は,フライホイール9の外周面より内方寄りの位置に配置される。
【0017】
ブレーキシュー16は,ブラケット14及びフライホイール9の間を通ってフライホイール9の外周面外方へ延びるアーム16aと,このアーム16aの先端から屈曲してフライホイール9の外周面に対向する圧接部16bとを備えており,その圧接部16bにはライニング18が接着されている。
【0018】
而して,ブレーキシュー16は,圧接部16bのライニング18をフライホイール9の外周面に圧接される制動位置A(図5参照)と,同外周面からライニング18を離間させる制動解除位置B(図8及び図9参照)との間を枢軸17周りに揺動することができる。ブレーキシュー16の圧接部16bの前端にはブレーキシュー16を制動位置Aに向かって付勢するブレーキばね19が接続される。上記ブレーキシュー16,フライホイール9及びブレーキばね19により,クランク軸5の回転を制止する制動機構15が構成される。
【0019】
またブレーキシュー16には作動アーム16cが一体に形成されており,それの先端には,前記操向ハンドル6に軸支されたブレーキ解除レバー20(図1参照)により牽引操作される操作ワイヤ21が接続され,操作ワイヤ21を牽引すると,作動アーム16cを介してブレーキシュー16を制動解除位置Bへ回動することができる。
【0020】
図5及び図8に示すように,またブラケット14の上面にはエンジンキルスイッチ22が設置される。このエンジンキルスイッチ22は,ブレーキシュー16が制動位置Aにきたとき,それに連動してエンジンの点火回路(図示せず)を不作動にして,エンジン4の作動を停止するようになっている。
【0021】
図2及び図4に示すように,エンジン4の左右一側面に気化器23が,他側面に排気マフラ26がそれぞれ取り付けられ,気化器23の吸気道23aの入口にはエアクリーナ24が接続される。
【0022】
気化器23には,その吸気道23aの上流部を開閉するバタフライ型のチョーク弁25が,その弁軸25aをエンジン4のクランク軸5と同様に鉛直方向に向けて設けられる。このチョーク弁25を開閉制御するチョーク弁制御装置27について次に説明する。
【0023】
図4〜図10において,チョーク弁25の弁軸25aの,気化器23上方に突出した上端にはチョークレバー28が固着され,このチョークレバー28と一体のストッパアーム28aが気化器23の上面に突設された全開ストッパピン29に当接することにより,チョーク弁25の全開位置が規定されるようになっており,チョーク弁25を全開位置に向かって付勢するチョークばね30がチョークレバー28に接続される。チョークレバー28の上面には,上方へ突出する被動ピン31が一体に形成される。
【0024】
前記ブラケット14は気化器23の上方まで延びており,その延長部分の下面にチョーク操作レバー32がダンパ38を介して取り付けられる。このダンパ38は,は,図11及び図12に明示するように,ブラケット14にビス46で固着されるダンパハウジング40と,このダパハウジング3に回転可能に収容されるロータ41と,ダンパハウジング40に封入されて粘性抵抗による減衰力をロータ41に与えるダンパオイル42とからオイル式に構成され,そのダンパオイル42は,温度低下に応じて粘性を高める粘性特性を有する。ロータ41は,ダンパハウジング40の軸受部40aにシール部材56を介して回転可能に支承されるロータ軸41aを備えており,このロータ軸41aの外端にチョーク操作レバー32が一体的に連結される。このチョーク操作レバー32は,ロータ41と共に,開き位置Oと閉じ位置Cとの間を回動し得るもので,これを開き位置Oに向かって付勢する戻しばね35が該操作レバー32とブラケット14間に張設される。
【0025】
図6において,遅延カム37は,ロータ軸41aを中心とする半径が比較的小さい劣弧状の谷部37aと,ロータ軸41aを中心とする半径が比較的大きい優弧状の山部37bと,谷部37a及び山部37bの一端相互を接続する斜面37cと,それらの他端相互を接続する絶壁面37dとからなるカム面を外周に有している。この遅延カム37と前記チョークレバー28との間を作動的に連結するカムフォロワ44が枢軸34により回転自在にブラケット14に取り付けられる。このカムフォロワ44は,遅延カム37のカム面に摺動可能に当接する突起44aを持っており,この突起44aを遅延カム37のカム面に当接させるべく押圧ばね45が接続される。上記突起44aは,チョーク操作レバー32が開き位置Oにあるときは遅延カム37の谷部37aに当接しており,チョーク操作レバー32が開き位置Oから閉じ位置C側へ所定角度回動すると,斜面37cを経て山部37bに当接位置を移すようになっている。
【0026】
カムフォロワ44先端の取り付け片44aには,前記チョークレバー28の被動ピン31を駆動する,板ばねからなる弾性駆動板47がビス48によって連結される。而して,チョーク操作レバー32を閉じ位置Cへ回動したとき,遅延カム37の山部37bが突起44aを押圧することによりカムフォロワ44が回動し,これに伴ない弾性駆動板47が被動ピン31の一側面を押圧して,チョークレバー28を介してチョーク弁25を全閉させるようになっている。且つチョーク操作レバー32は,チョーク弁25の全閉後も閉じ位置Cに達するまでは尚も僅かに回動して,被動ピン31を押し続ける弾性駆動板47に撓みを生じさせるようになっている。こうすることにより,チョーク弁制御装置27各部の製作誤差を弾性駆動板47の撓みに吸収させ,チョーク弁25の全閉を常に確保することができる。
【0027】
図4〜図6に示すように,ブラケット14の上面には上方に起立する小ブラケット54が形成されており,これに,チョーク操作レバー32を閉じ位置Cに拘束したり解放したりするロックレバー50が枢軸51により回動自在に取り付けられる。即ち,ロックレバー50は,ブラケット14のガイド孔52を遅延カム37側に貫通したり,それから上方に退去したりする係止爪50aを備えており,この係止爪50aを遅延カム37の上面側に付勢するようにロックばね55がロックレバー50に接続される。係止爪50aは,チョーク操作レバー32が閉じ位置Cに来たとき遅延カム37の絶壁面37dに係合して,チョーク操作レバー32を閉じ位置Cにロックすることができる。上記ロックレバー50,ロックばね55及び絶壁面37dにより,チョーク操作レバー32を閉じ位置Cにロックし得るロック機構49が構成される。
【0028】
ロックレバー50は,リンク53を介して前記ブレーキシュー16に連結され,ブレーキシュー16が制動解除位置Bに回動するのに連動して,係止爪50aを遅延カム37から離脱させるべく回動されるようになっている。
【0029】
チョーク弁制御装置27は,エンジンカバー4によりエンジン4と共に上面を覆われ,冷却風取り入れ口13からエンジン4に至る冷却風の経路に臨むように配置される。但し,チョーク操作レバー32は,図2に示すように,その先端部がエンジンカバー4の外側方に突出するように配置され,作業者がこれを容易に回動操作し得るようになっている。
【0030】
次に,この実施例の作用について説明する。
【0031】
ブレーキシュー16が制動位置Aにあってフライホイール9に制動力をかけている状態では,ロックレバー50は,図4及び図5に示すように,ロックばね55の付勢力で下方に回動して,係止爪50aを,ブラケット14のガイド孔52を通して遅延カム37の上面に押しつけている。
【0032】
寒冷時,エンジン4の始動に際しては,先ず,図6及び図7に示すように,気化器23のチョーク操作レバー32を,戻しばね35を引き伸ばしながら閉じ位置Cまで回動して,遅延カム37の山部37bによりカムフォロワ44を回動し,弾性駆動板47により被動ピン31を側方から押圧して,チョーク弁25を全閉状態にする。この段階で,下方に付勢されていたロックレバー50の係止爪50aが遅延カム37の絶壁面37dに係合する。こうなると,チョーク操作レバー32から操作力を解放しても,チョーク操作レバー32は閉じ位置Cにロックされ,戻しばね35は伸びたまゝとなる。
【0033】
次に,ブレーキ解除レバー20を操向ハンドル6と共に握って操作ワイヤ21を牽引することによりブレーキシュー16を制動解除位置B(図8参照)へ回動して,フライホイール9に対する制動力を解除する。したがってクランク軸5は回転が自由となる。このときブレーキシュー16によりエンジンキルスイッチ22は不作動状態にされ(点火回路が作動可能となる),同時に,ブレーキシュー16はリンク53を介してロックレバー50を引いて,係止爪50aを遅延カム37の絶壁面37dから離脱させて,遅延カム37を解放する。
【0034】
その結果,チョーク操作レバー32は戻しばね35の付勢力で開き位置Oに向かって戻り始めるので,チョーク操作レバー32と一体のロータ41も同時に回転を開始するが,このロータ41はダンパオイル42から粘性抵抗による減衰力を受けるため,チョーク操作レバー32の開き位置Oに向かう回動が緩徐に制御されることになる。しかも,このチョーク操作レバー32の戻り回動によるも,遅延カム37の優弧状の山部37bがカムフォロワ44の突起44aを押圧している間は,チョーク弁25を全閉状態に維持することができる。
【0035】
そこで,ブレーキシュー16を制動解除位置Bに回動した後は,直ちにリコイルスタータ11を操作してエンジン4をクランキングすれば,気化器23ではチョーク弁25の全閉により,寒冷始動に適した濃厚な混合気が生成され,それを吸入したエンジン4は速やかに始動することができる。
【0036】
エンジン4の始動後も,上述のように,ダンパ38及び遅延カム37の山部37bの作用により,比較的長い時間チョーク弁25の全閉状態が維持されるため,安定した暖機運転状態を確保することができる。
【0037】
戻しばね35の付勢力による遅延カム37の回動により,ロックレバー50の突起44aの遅延カム37との当接位置が山部37bから谷部37aに移ると,弾性駆動板47が被動ピン31から離れる(図9及び図10参照)ことになり,チョーク弁25は,チョークばね30の付勢力をもって自動的に全開状態となり,気化器23で生成される混合気の濃度は通常の値になる。
【0038】
このように,ブレーキシュー16の制動解除位置Bへの回動を利用してチョーク操作レバー32に対するロック状態を自動的に解除するので,チョーク操作レバー32の特別な戻し操作が不要となり,作業者の負担を軽減するのみならず,チョーク弁25の開き忘れによるエンジン4の運転不調や燃費の悪化を防ぐことができる。
【0039】
ところで,オイル式ダンパ38におけるダンパオイル42の粘性抵抗は,その温度が低いほど大きく,高いほど小さくなる特性を有するので,エンジン4の環境温度が低いときほど,該ダンパ38が発生する減衰力が増加することで,チョーク弁25の全閉から全開までの所要時間は長く,反対にその環境温度が高くなると,同所要時間は短く自動的に制御されることになる。これにより,エンジン始動性,暖機運転の安定性及び低燃費性を満足させることができる。
【0040】
またダンパハウジング40,ロータ41及びダンパオイル42からなるダンパ38は部品点数が少なく,コンパクトであるから,チョーク弁制御装置27のコスト低減及びコンパクト化に寄与し得る。その上,上記ロータ41とチョーク操作レバー32との一体化により,チョーク弁制御装置27の部品点数を削減して構造の簡素化をもたらし,該装置27のコンパクト化とコストダウンを図ることができる。
【0041】
またこのダンパ38のロータ41は正逆転が可能であるから,温暖時,チョーク操作レバー32を誤って閉じ側に操作しても,これに逆方向の操作力を加えることにより,開き位置Oに直ちに戻すことができる。
【0042】
エンジン4が始動されゝば,クランク軸5が刈刃7を回転駆動するので,作業者は操向ハンドル6をブレーキ解除レバー20と共に握りながら芝刈機1を押し動かして,芝刈作業を行うことができる。この芝刈作業中,冷却ファン兼用のフライホイール9の回転により,冷却風が冷却風取り入れ口13からエンジンカバー10内に引き込まれ,エンジン4の各部に圧送される過程でチョーク弁制御装置27を通過し,その際,チョーク弁制御装置27に付着した塵埃を吹き飛ばして清掃する。またチョーク操作レバー32,遅延カム37及びダンパ42等を含むチョーク弁制御装置27はブラケット14の下面に取り付けられていて,塵埃が付着し難くなっていることも,その清掃効果を高めることになる。したがって,刈刃7による芝刈り中に舞い上げられた塵埃がチョーク弁制御装置27に堆積することを回避し,その作動不良を未然に防ぐことができ,のみならず該装置27の冷却を図り,その耐久性を高めることもできる。
【0043】
しかもチョーク操作レバー32は,その先端部をエンジンカバー10の外側方へ突出させているから,該操作レバー32をエンジンカバー10に邪魔されることなく容易に開閉操作することができ,しかも該レバー32の目視が可能であるから,該操作レバー32の位置確認が容易で,チョーク弁25に対する制御を容易,的確に行うことができる。
【0044】
エンジン4の各部を冷却した冷却風は,エンジン4の周囲から外部に排出される。
【0045】
次に,エンジン4の運転を停止すべく,ブレーキ解除レバー20から操作力を解放すれば,ブレーキシュー16は,ブレーキばね19の付勢力で制動位置Aへ揺動し,それに伴ないエンジンキルスイッチ22は作動して点火回路を不作動にするので,ブレーキシュー16がフライホイール9の外周面に与える摩擦制動力により,クランク軸5及び刈刃7の慣性回転を速やかに止めることができる。
【0046】
一方,ロックレバー50は,制動位置Aへ揺動するブレーキシュー16から解放され,ロックばね55に付勢力で下方へ回動して係止爪50aを遅延カム37の上面に押圧し,次のチョーク操作レバー32の閉じ位置Cへのロックに備える。
【0047】
次に,図13に示す本発明の第2実施例について説明する。
【0048】
この第2実施例は,オイル式ダンパ38において,ロータ軸41aをブラケット14に固定し,ダンパハウジング40にチョーク操作レバー32を一体的に連結したものであり,その他の構成は前実施例と同様であるので,図13中,前実施例との対応部分には同一の参照符号を付して,その説明を省略する。 この第2実施例によっても,上記ダンパハウジング40とチョーク操作レバー32との一体化により,チョーク弁制御装置27の部品点数を削減して構造の簡素化をもたらすことができる。
【0049】
最後に,図14に示す本発明の第3実施例について説明する。
【0050】
この第3実施例は,前記第1実施例における弾性駆動板47及び被動ピン31に代えて,カムフォロワ44に一体に形成した延長アーム44cをリンク57を介してチョークレバー28に連結したものであり,その他の構成は前実施例と同様であるので,図14中,第1実施例と対応する部分には同一の参照符号を付して,その説明を省略する。
【0051】
本発明は前記実施例に限定されるものではなく,その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可能である。例えば,チョーク操作レバー32と,これに一体的に連結されるロータ41又はダンパハウジング40とは,相互に一体成形しても,揺動等により一体に結合してもよい。また遅延カム37のカム面の形状は,チョーク弁25の要求される開弁特性に応じて自由に選定されるものである。
【0052】
【発明の効果】
以上のように本発明の第1の特徴によれば,気化器のチョーク弁に,該弁を開閉操作するチョーク操作レバーと,チョーク弁を開弁方向に付勢するチョークばねと,チョーク弁がチョークばねの付勢力をもって全閉位置から開弁するとき,その開弁動作を緩徐に制御するダンパとを連結した,気化器のチョーク弁制御装置において,前記ダンパを,ダンパハウジングと,このダンパハウジング内に回転自在に収容されるロータと,ダンパハウジングに封入されて温度低下に応じて粘性を高め,ロータ及びダンパハウジングの相対回転に粘性抵抗を付与するダンパオイルとでオイル式に構成し,ダンパハウジング及びロータの一方を固定構造体に固着し,それらの他方に前記チョーク操作レバーを一体的に連結し,このチョーク操作レバーに,これをチョーク弁の開弁方向に付勢する戻しばねを接続したので,オイル式ダンパが発生する減衰力がエンジンの環境温度の低下に応じて増加することになり,したがってその環境温度が低いときはチョーク弁の全閉から全開までの所要時間を長く,反対にその環境温度が高いときは同所要時間を短く自動的に制御することができ,エンジンの始動性,暖機運転の安定性及び低燃費性を満足させることができる。またダンパハウジング,ロータ及びダンパオイルからなるオイル式ダンパは部品点数が少なく,コンパクトであり,その上,ダンパハウジング及びロータの何れかとチョーク操作レバーとの一体化により,チョーク弁制御装置の部品点数を削減して構造の簡素化をもたらし,該装置のコンパクト化とコストダウンを図ることができる。
【0053】
また本発明の第2の特徴によれば,第1の特徴に加えて,前記チョーク操作レバーに遅延カムを設け,この遅延カムを,固定構造体に軸支されると共にチョーク弁に連動するカムフォロワを係合し,前記遅延カムを,前記チョーク操作レバーのチョーク弁に対する開弁動作を前記カムフォロワを介してチョーク弁に遅延して伝達するように形成したので,オイルダンパの減衰力と戻しばねとにより決定されるチョーク操作レバーの,チョーク弁開き方向の回動速度が一定であっても,遅延カムの形状によりチョーク弁の開弁を自由に遅らせ,エンジンの始動性及び暖機運転の安定化をより図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係るチョーク弁制御装置を備えるエンジンを搭載した動力芝刈機の側面図。
【図2】上記エンジンの一部破断平面図。
【図3】図2の3−3線断面図。
【図4】図3の要部側面図。
【図5】図4の5−5矢視図(制動機構の作動状態,チョーク弁の全開状態を示す。)。
【図6】図4の6−6線断面図(但しチョーク弁の全閉状態を示す。)。
【図7】図6の7矢視図。
【図8】制動機構の作動解除状態,チョーク弁の全閉状態を示す,図5との対応図。
【図9】制動機構の作動解除状態,チョーク弁の全開状態を示す,図5との対応図。
【図10】チョーク弁の全開状態を示す,図6との対応図。
【図11】図6におけるダンパ部の拡大平面図。
【図12】図11の12−12線断面図。
【図13】図13は本発明の第2実施例を示す,図12との対応図。
【図14】本発明の第3実施例を示す,図6との対応図。
【符号の説明】
23・・・・気化器
25・・・・チョーク弁
27・・・・チョーク弁制御装置
30・・・・チョークばね
32・・・・チョーク操作レバー
35・・・・戻しばね
37・・・・遅延カム
40・・・・ダンパハウジング
41・・・・ロータ
42・・・・ダンパオイル
44・・・・カムフォロワ

Claims (2)

  1. 気化器(23)のチョーク弁(25)に,該弁(25)を開閉操作するチョーク操作レバー(32)と,チョーク弁(25)を開弁方向に付勢するチョークばね(30)と,チョーク弁(25)がチョークばね(30)の付勢力をもって全閉位置から開弁するとき,その開弁動作を緩徐に制御するダンパ(38)とを連結した,気化器のチョーク弁制御装置において,
    前記ダンパ(38)を,ダンパハウジング(40)と,このダンパハウジング(40)内に回転自在に収容されるロータ(41)と,ダンパハウジング(40)に封入されて温度低下に応じて粘性を高め,ロータ(41)及びダンパハウジング(40)の相対回転に粘性抵抗を付与するダンパオイル(42)とでオイル式に構成し,ダンパハウジング(40)及びロータ(41)の一方を固定構造体(14)に固着し,それらの他方に前記チョーク操作レバー(32)を一体的に連結し,このチョーク操作レバー(32)に,これをチョーク弁(25)の開弁方向に付勢する戻しばね(35)を接続したことを特徴とする,気化器のチョーク弁制御装置。
  2. 請求項1記載の気化器のチョーク弁制御装置において,
    前記チョーク操作レバー(32)に遅延カム(37)を設け,この遅延カム(37)を,固定構造体(14)に軸支されると共にチョーク弁(25)に連動する遅延カムフォロワ(44)を係合し,前記遅延カム(37)を,前記チョーク操作レバー(32)のチョーク弁(25)に対する開弁動作を前記遅延カムフォロワ(44)を介してチョーク弁(25)に遅延して伝達するように形成したことを特徴とする,気化器のチョーク弁制御装置。
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