JP2004051726A - Curable composition - Google Patents

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Nobuhiro Hasegawa
長谷川 伸洋
Yoshiki Nakagawa
中川 佳樹
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a composition which has improved storage stability. <P>SOLUTION: This curable composition is characterized by comprising a storage stability-improving agent and a vinylic polymer having at least one cross-linkable silyl groups. The storage stability-improving agent is preferably hydrolysable ester compounds such as trialkyl orthoformate and hydrolysable organic silicon compounds. The vinylic polymer is preferably obtained by a living radical polymerization method such as an atom transfer radical polymerization method. <P>COPYRIGHT: (C)2004,JPO

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、架橋性シリル基を少なくとも1個有するビニル系重合体(I)、及び、貯蔵安定性改良剤(II)を含有する硬化性組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
イオン重合や縮重合で得られる重合体の一方で、ラジカル重合で得られるビニル系の重合体で官能基、特に末端に官能基を有するものは、まだほとんど実用化されていない。ビニル系重合体の中でも、(メタ)アクリル系重合体は、高い耐候性、透明性等、ポリエーテル系重合体や炭化水素系重合体、あるいはポリエステル系重合体では得られない特性を有しており、アルケニル基や架橋性シリル基を側鎖に有するものは高耐候性の塗料等に利用されている。その一方で、アクリル系重合体の重合制御は、その副反応のために容易でなく、末端への官能基の導入などは非常に困難である。
【0003】
アルケニル基を分子鎖末端に有するビニル系重合体を簡便な方法で得ることができれば、側鎖に架橋性基を有するものに比較して硬化物物性の優れた硬化物を得ることができる。従って、これまで多くの研究者によって、その製造法が検討されてきたが、それらを工業的に製造することは容易ではない。例えば特開平1−247403号公報、特開平5−255415号公報には連鎖移動剤としてアルケニル基含有ジスルフィドを用いる、末端にアルケニル基を有する(メタ)アクリル系重合体の合成法が開示されている。
【0004】
特開平5−262808号公報には、ヒドロキシル基を有するジスルフィドを用いて、両末端にヒドロキシル基を有するビニル系重合体を合成し、さらにヒドロキシル基の反応性を利用して、末端にアルケニル基を有する(メタ)アクリル系重合体の合成法が開示されている。
【0005】
特開平5−211922号公報には、ヒドロキシル基を有するポリスルフィドを用いて、両末端にヒドロキシル基を有するビニル系重合体を合成し、さらにヒドロキシル基の反応性を利用して、末端にシリル基を有する(メタ)アクリル系重合体の合成法が開示されている。
【0006】
これらの方法では、両末端に確実に官能基を導入することは困難であり、満足な特性を有する硬化物を得ることはできない。両末端に確実に官能基を導入するためには、連鎖移動剤を大量に使用しなければならず、製造工程上問題である。また、これらの方法では通常のラジカル重合が用いられているため、得られる重合体の分子量、分子量分布(重量平均分子量と数平均分子量の比)のコントロ−ルは困難である。
【0007】
このような従来の技術に対し、発明者らは、これまでに様々な架橋性官能基を末端に有するビニル系重合体、その製造法、硬化性組成物、及び用途に関して数々の発明を行ってきた(特開平11−080249、特開平11−080250、特開平11−005815、特開平11−116617、特開平11−116606、特開平11−080571、特開平11−080570、特開平11−130931、特開平11−100433、特開平11−116763、特開平9−272714号、特開平9−272715号等を参照)。
【0008】
例えば、ケイ素原子に結合した水酸基または加水分解性基を有し、室温においても湿分等によりシロキサン結合を形成することにより架橋し得るケイ素含有基(以下、「架橋性シリル基」とも言う)を有するビニル系重合体、あるいはその組成物から得られる硬化物は、耐熱性あるいは耐候性に優れ、特に限定はされないが、建築用弾性シーリング材シーラントや複層ガラス用シーリング材等におけるシーリング材、太陽電池裏面封止材などの電気・電子部品材料、電線・ケーブル用絶縁被覆材などの電気絶縁材料、粘着剤、接着剤、弾性接着剤、塗料、粉体塗料、コーティング材、発泡体、缶蓋等のシール材、電気電子用ポッティング剤、フィルム、ガスケット、注型材料、人工大理石、各種成形材料、および、網入りガラスや合わせガラス端面(切断部)の防錆・防水用封止材、自動車部品、電機部品、各種機械部品などにおいて使用される液状シール剤、等の様々な用途に利用可能である。
【0009】
これらの用途に用いる際の使用形態によって、硬化性組成物は2種類に分類される。一つは全ての配合成分を予め配合密封保存し、施工後空気中の湿気により硬化させて使用する1成分型と、もう一つは、硬化剤として別途硬化触媒、充填材、可塑剤、水等の成分を配合しておき、該配合材と重合体組成物(主剤)を使用前に混合する2成分型に分けられる。2成分型は、更に3成分めとして2成分の混合時に着色剤(トナー)を添加することができるが、これも2成分型に含める。
【0010】
2成分型は、主剤、硬化剤を混合するのに手間が掛かり、混合時に泡を巻き込まない様に注意し、また、混合したものはある時間内に使い切ってしまわなければならない等、使い方にやや難がある。1成分型は、この点混合の操作が不要で、使い残りは密封すれば時間をおいても使えるなど、2成分型と比較して遥かに便利である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、1成分型は便利な反面、硬化性組成物(配合物)を作製する際の水分によって、その貯蔵している間に増粘、ゲル化が進み、使用する際の作業性に難が生じたり、また、その増粘、ゲル化が進んだ硬化性組成物を使用することにより、硬化後の硬化物の物性が低下して、本来の目的であるシール性等を損なったりする問題が生じることがある。つまり硬化性組成物の貯蔵安定性が問題となることがあった。
【0012】
そこで本発明は、架橋性シリル基を少なくとも1個有するビニル系重合体、及び、貯蔵安定性改良剤を主成分とする硬化性組成物であって、その硬化性組成物の貯蔵安定性を改善する組成物を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、このような問題を解決するために鋭意検討した結果、架橋性シリル基を少なくとも1個有するビニル系重合体、及び、貯蔵安定性改良剤(II)を主成分とする硬化性組成物を用いることによって、上記課題を解決することを見出し、本発明を完成させた。
【0014】
すなわち、本発明は、架橋性シリル基を少なくとも1個有するビニル系重合体(I)、及び、貯蔵安定性改良剤(II)を含有する硬化性組成物に関するものである。
【0015】
ビニル系重合体(I)は特に限定されないが、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定した重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)の値が、1.8未満であるのが好ましい。
【0016】
更に、ビニル系重合体(I)の主鎖は、特に限定されないが、(メタ)アクリル系モノマー、アクリロニトリル系モノマー、芳香族ビニル系モノマー、フッ素含有ビニル系モノマー及びケイ素含有ビニル系モノマーからなる群から選ばれるモノマーを主として重合して製造されるのが好ましく、より好ましくは(メタ)アクリル系モノマー、更に好ましくはアクリル系モノマー、もっと好ましくはアクリル酸エステル系モノマーであり、一般建築用等の用途においては配合物の低粘度、硬化物の低モジュラス、高伸び、耐候、耐熱性等の物性が要求される点から、アクリル酸ブチル系モノマーを用いて重合して製造されるのが最も好ましい。また、一方で耐油性や耐熱性、高強度等を要求される自動車のエンジン周りや機械等の用途においては、アクリル酸エチル系モノマーを用いて重合して製造されるのが好ましく、更には耐寒性等の兼合いからアクリル酸エチル系モノマーを主としてアクリル酸2−メトキシエチル系モノマー、アクリル酸ブチル系モノマーを用いて共重合して製造されるのがより好ましい。耐油性や低温特性等の物性を考慮し、共重合するモノマーの比率を変化させることが可能である。
【0017】
また、このビニル系重合体(I)の主鎖は、限定はされないが、リビングラジカル重合により製造されることが好ましく、原子移動ラジカル重合であることがより好ましい。さらに、原子移動ラジカル重合は、限定はされないが、周期律表第7族、8族、9族、10族、または11族元素を中心金属とする遷移金属錯体より選ばれる錯体を触媒とすることが好ましく、銅、ニッケル、ルテニウム、又は鉄の錯体からなる群より選ばれる錯体がより好ましく、中でも銅の錯体が特に好ましい。
【0018】
ビニル系重合体(I)の架橋性シリル基の位置は、限定はされないが、末端が好ましい。その他に主鎖内部に同様の官能基を有しても構わないが、架橋させた硬化物にゴム弾性を求める場合等には末端のみに官能基を有することが好ましい。
【0019】
ビニル系重合体(I)の架橋性官能基の数は、特に限定されないが、より架橋性の高い硬化物を得るためには、平均して1個以上有することが好ましく、より好ましくは1.1個以上4.0以下、さらに好ましくは1.2個以上3.5個以下である。
【0020】
硬化性組成物の貯蔵安定性を改良するには、硬化性組成物に、水に対して極小共沸点を有する揮発性有機化合物を0.1〜10重量部程度添加し、均一に混合した後、50〜90℃程度に加熱し真空ポンプで吸引しながら水−有機化合物の共沸組成物を形骸に取出す方法もある。水に対して極小共沸点を有する揮発性有機化合物としては塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、トリクロロエチレン等のハロゲン化物;エタノール、アリルアルコール、1−プロパノール、ブタノール等のアルコール類;酢酸エチル、プロピオン酸メチル等のエステル類;メチルエチルケトン、3−メチル−2−ブタノン等のケトン類;エチルエーテル、イソプロピルエーテル等のエーテル類;ベンゼン、トルエン、キシレン、ヘキサン等の炭化水素類等が例示できる。しかしながら、この方法は脱揮操作が入るため、後述の貯蔵安定性改良剤(II)を添加する方が容易で好ましい。
【0021】
貯蔵安定性改良剤(II)は、特に限定はされないが、脱水剤であることが好ましい。脱水剤としては5酸化リンや炭酸水素ナトリウム、硫酸ナトリウム(無水ボウ硝)、モレキュラーシーブス等の無機固体でも構わないが、添加後の液性が酸性や塩基性に傾いて逆に縮合し易く貯蔵安定性が悪くなったり、固体を後で取り除くなどの作業性が悪くなったりすることもあるため、液状の加水分解性のエステル化合物であることが好ましく、オルトぎ酸トリアルキルや加水分解性有機シリコン化合物であることがより好ましい。オルトぎ酸トリアルキルの中では、オルトぎ酸トリメチル、オルトぎ酸トリエチル、オルトぎ酸トリプロピル、オルトぎ酸トリブチル、およびそれらの化合物から成る群から選ばれるものであることが更に好ましい。また、他の好ましい加水分解性のエステル化合物としては、加水分解性有機シリコン化合物が挙げられ、その具体例としては、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、メチルトリアセトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、オルトケイ酸テトラメチル(テトラメトキシシランないしはメチルシリケート)、オルトケイ酸テトラエチル、オルトケイ酸テトラプロピル、オルトケイ酸テトラブチル等が挙げられる。
【0022】
【発明の実施の形態】
本発明は、硬化性組成物に関する。更に詳しくは、以下の二成分:
架橋性官能基を少なくとも1個有するビニル系重合体(I)、及び、貯蔵安定性改良剤(II)を含有する硬化性組成物に関するものである。
以下に、本発明の硬化性組成物について詳述する。
<<ビニル系重合体について>>
<主鎖>
発明者らは、これまでに様々な架橋性官能基を重合体末端に有するビニル系重合体、その製造法、硬化性組成物、及び用途に関して数々の発明を行ってきた(特開平11−080249、特開平11−080250、特開平11−005815、特開平11−116617、特開平11−116606、特開平11−080571、特開平11−080570、特開平11−130931、特開平11−100433、特開平11−116763、特開平9−272714号、特開平9−272715号等を参照)。本発明のビニル系重合体(I)としては特に限定されないが、上に例示した発明で開示される重合体をすべて好適に用いることができる。
【0023】
本発明のビニル系重合体の主鎖を構成するビニル系モノマーとしては特に限定されず、各種のものを用いることができる。例示するならば、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸−n−プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸−n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸−tert−ブチル、(メタ)アクリル酸−n−ペンチル、(メタ)アクリル酸−n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸−n−ヘプチル、(メタ)アクリル酸−n−オクチル、(メタ)アクリル酸−2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸トリル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸−2−メトキシエチル、(メタ)アクリル酸−3−メトキシブチル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸2−アミノエチル、γ−(メタクリロイルオキシプロピル)トリメトキシシラン、(メタ)アクリル酸のエチレンオキサイド付加物、(メタ)アクリル酸トリフルオロメチルメチル、(メタ)アクリル酸2−トリフルオロメチルエチル、(メタ)アクリル酸パーフルオロエチルメチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロエチルエチル、(メタ)アクリル酸パーフルオロエチルパーフルオロブチルメチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロエチル−2−パーフルオロブチルエチル、(メタ)アクリル酸パーフルオロエチル、(メタ)アクリル酸パーフルオロメチル、(メタ)アクリル酸ジパーフルオロメチルメチル、(メタ)アクリル酸2,2−ジパーフルオロメチルエチル、(メタ)アクリル酸パーフルオロメチルパーフルオロエチルメチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロメチル−2−パーフルオロエチルエチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロヘキシルメチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロヘキシルエチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロデシルメチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロデシルエチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロヘキサデシルメチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロヘキサデシルエチル等の(メタ)アクリル系モノマー;スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン、クロルスチレン、スチレンスルホン酸及びその塩等の芳香族ビニル系モノマー;パーフルオロエチレン、パーフルオロプロピレン、フッ化ビニリデン等のフッ素含有ビニル系モノマー;ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン等のケイ素含有ビニル系モノマー;無水マレイン酸、マレイン酸、マレイン酸のモノアルキルエステル及びジアルキルエステル;フマル酸、フマル酸のモノアルキルエステル及びジアルキルエステル;マレイミド、メチルマレイミド、エチルマレイミド、プロピルマレイミド、ブチルマレイミド、ヘキシルマレイミド、オクチルマレイミド、ドデシルマレイミド、ステアリルマレイミド、フェニルマレイミド、シクロヘキシルマレイミド等のマレイミド系モノマー;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のアクリロニトリル系モノマー;アクリルアミド、メタクリルアミド等のアミド基含有ビニル系モノマー;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ピバリン酸ビニル、安息香酸ビニル、桂皮酸ビニル等のビニルエステル類;エチレン、プロピレン等のアルケン類;ブタジエン、イソプレン等の共役ジエン類;塩化ビニル、塩化ビニリデン、塩化アリル、アリルアルコール等が挙げられる。これらは、単独で用いても良いし、複数を共重合させても構わない。
【0024】
ビニル系重合体の主鎖が、(メタ)アクリル系モノマー、アクリロニトリル系モノマー、芳香族ビニル系モノマー、フッ素含有ビニル系モノマー及びケイ素含有ビニル系モノマーからなる群より選ばれる少なくとも1つのモノマーを主として重合して製造されるものであることが好ましい。ここで「主として」とは、ビニル系重合体を構成するモノマー単位のうち50モル%以上、好ましくは70%以上が、上記モノマーであることを意味する。
【0025】
なかでも、生成物の物性等から、スチレン系モノマー及び(メタ)アクリル酸系モノマーが好ましい。より好ましくは、アクリル酸エステルモノマー及びメタクリル酸エステルモノマーであり、特に好ましくはアクリル酸エステルモノマーである。一般建築用等の用途においては配合物の低粘度、硬化物の低モジュラス、高伸び、耐候、耐熱性等の物性が要求される点から、アクリル酸ブチル系モノマーが更に好ましい。一方、自動車用途等の耐油性等が要求される用途においては、アクリル酸エチルを主とした共重合体が更に好ましい。このアクリル酸エチルを主とした重合体は耐油性に優れるが低温特性(耐寒性)にやや劣る傾向があるため、その低温特性を向上させるために、アクリル酸エチルの一部をアクリル酸ブチルに置き換えることも可能である。ただし、アクリル酸ブチルの比率を増やすに伴いその良好な耐油性が損なわれていくので、耐油性を要求される用途にはその比率は40%以下にするのが好ましく、更には30%以下にするのがより好ましい。また、耐油性を損なわずに低温特性等を改善するために側鎖のアルキル基に酸素が導入されたアクリル酸2−メトキシエチルやアクリル酸2−エトキシエチル等を用いるのも好ましい。ただし、側鎖にエーテル結合を持つアルコキシ基の導入により耐熱性が劣る傾向にあるので、耐熱性が要求されるときには、その比率は40%以下にするのが好ましい。各種用途や要求される目的に応じて、必要とされる耐油性や耐熱性、低温特性等の物性を考慮し、その比率を変化させ、適した重合体を得ることが可能である。例えば、限定はされないが耐油性や耐熱性、低温特性等の物性バランスに優れている例としては、アクリル酸エチル/アクリル酸ブチル/アクリル酸2−メトキシエチル(重量比で40〜50/20〜30/30〜20)の共重合体が挙げられる。
【0026】
本発明においては、これらの好ましいモノマーを他のモノマーと共重合、更にはブロック共重合させても構わなく、その際は、これらの好ましいモノマーが重量比で40%含まれていることが好ましい。なお上記表現形式で例えば(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸および/あるいはメタクリル酸を表す。
【0027】
本発明のビニル系重合体の分子量分布、すなわち、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定した重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)は、特に限定されないが、好ましくは1.8未満であり、より好ましくは1.7以下であり、さらに好ましくは1.6以下であり、なお好ましくは1.5以下であり、特に好ましくは1.4以下であり、最も好ましくは1.3以下である。本発明でのGPC測定においては、通常、移動相としてクロロホルムを用い、測定はポリスチレンゲルカラムにておこない、数平均分子量等はポリスチレン換算で求めることができる。
【0028】
本発明におけるビニル系重合体の数平均分子量は特に制限はないが、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定した場合、500〜1,000,000の範囲が好ましく、1,000〜100,000がより好ましく、5,000〜50,000がさらに好ましい。
<主鎖の合成法>
本発明における、ビニル系重合体の合成法は、限定はされないが、制御ラジカル重合が好ましく、リビングラジカル重合がより好ましく、原子移動ラジカル重合が特に好ましい。以下にこれらについて説明する。
制御ラジカル重合
ラジカル重合法は、重合開始剤としてアゾ系化合物、過酸化物などを用いて、特定の官能基を有するモノマーとビニル系モノマーとを単に共重合させる「一般的なラジカル重合法」と、末端などの制御された位置に特定の官能基を導入することが可能な「制御ラジカル重合法」に分類できる。
【0029】
「一般的なラジカル重合法」は簡便な方法であるが、この方法では特定の官能基を有するモノマーは確率的にしか重合体中に導入されないので、官能化率の高い重合体を得ようとした場合には、このモノマーをかなり大量に使う必要があり、逆に少量使用ではこの特定の官能基が導入されない重合体の割合が大きくなるという問題点がある。またフリーラジカル重合であるため、分子量分布が広く粘度の高い重合体しか得られないという問題点もある。
【0030】
「制御ラジカル重合法」は、更に、特定の官能基を有する連鎖移動剤を用いて重合をおこなうことにより末端に官能基を有するビニル系重合体が得られる「連鎖移動剤法」と、重合生長末端が停止反応などを起こさずに生長することによりほぼ設計どおりの分子量の重合体が得られる「リビングラジカル重合法」とに分類することができる。
【0031】
「連鎖移動剤法」は、官能化率の高い重合体を得ることが可能であるが、開始剤に対してかなり大量の特定の官能基を有する連鎖移動剤が必要であり、処理も含めて経済面で問題がある。また上記の「一般的なラジカル重合法」と同様、フリーラジカル重合であるため分子量分布が広く、粘度の高い重合体しか得られないという問題点もある。
【0032】
これらの重合法とは異なり、「リビングラジカル重合法」は、重合速度が高く、ラジカル同士のカップリングなどによる停止反応が起こりやすいため制御の難しいとされるラジカル重合でありながら、停止反応が起こりにくく、分子量分布の狭い(Mw/Mnが1.1〜1.5程度)重合体が得られるとともに、モノマーと開始剤の仕込み比によって分子量は自由にコントロールすることができる。
【0033】
従って「リビングラジカル重合法」は、分子量分布が狭く、粘度が低い重合体を得ることができる上に、特定の官能基を有するモノマーを重合体のほぼ任意の位置に導入することができるため、上記特定の官能基を有するビニル系重合体の製造方法としてはより好ましいものである。
【0034】
なお、リビング重合とは狭義においては、末端が常に活性を持ち続けて分子鎖が生長していく重合のことをいうが、一般には、末端が不活性化されたものと活性化されたものが平衡状態にありながら生長していく擬リビング重合も含まれる。本発明における定義も後者である。
【0035】
「リビングラジカル重合法」は近年様々なグループで積極的に研究がなされている。その例としては、たとえばジャーナル・オブ・アメリカン・ケミカルソサエティー(J.Am.Chem.Soc.)、1994年、116巻、7943頁に示されるようなコバルトポルフィリン錯体を用いるもの、マクロモレキュールズ(Macromolecules)、1994年、27巻、7228頁に示されるようなニトロキシド化合物などのラジカル捕捉剤を用いるもの、有機ハロゲン化物等を開始剤とし遷移金属錯体を触媒とする「原子移動ラジカル重合」(Atom Transfer Radical Polymerization:ATRP)などがあげられる。
【0036】
「リビングラジカル重合法」の中でも、有機ハロゲン化物あるいはハロゲン化スルホニル化合物等を開始剤、遷移金属錯体を触媒としてビニル系モノマーを重合する「原子移動ラジカル重合法」は、上記の「リビングラジカル重合法」の特徴に加えて、官能基変換反応に比較的有利なハロゲン等を末端に有し、開始剤や触媒の設計の自由度が大きいことから、特定の官能基を有するビニル系重合体の製造方法としてはさらに好ましい。この原子移動ラジカル重合法としては例えばMatyjaszewskiら、ジャーナル・オブ・アメリカン・ケミカルソサエティー(J.Am.Chem.Soc.)1995年、117巻、5614頁、マクロモレキュールズ(Macromolecules)1995年、28巻、7901頁,サイエンス(Science)1996年、272巻、866頁、WO96/30421号公報,WO97/18247号公報、WO98/01480号公報,WO98/40415号公報、あるいはSawamotoら、マクロモレキュールズ(Macromolecules)1995年、28巻、1721頁、特開平9−208616号公報、特開平8−41117号公報などが挙げられる。
【0037】
本発明において、これらのリビングラジカル重合のうちどの方法を使用するかは特に制約はないが、原子移動ラジカル重合法が好ましい。
【0038】
以下にリビングラジカル重合について詳細に説明していくが、その前に、後に説明するビニル系重合体の製造に用いることができる制御ラジカル重合のうちの一つ、連鎖移動剤を用いた重合について説明する。連鎖移動剤(テロマー)を用いたラジカル重合としては、特に限定されないが、本発明に適した末端構造を有したビニル系重合体を得る方法としては、次の2つの方法が例示される。
【0039】
特開平4−132706号公報に示されているようなハロゲン化炭化水素を連鎖移動剤として用いてハロゲン末端の重合体を得る方法と、特開昭61−271306号公報、特許2594402号公報、特開昭54−47782号公報に示されているような水酸基含有メルカプタンあるいは水酸基含有ポリスルフィド等を連鎖移動剤として用いて水酸基末端の重合体を得る方法である。
【0040】
以下に、リビングラジカル重合について説明する。
【0041】
そのうち、まず、ニトロキシド化合物などのラジカル捕捉剤を用いる方法について説明する。この重合では一般に安定なニトロキシフリーラジカル(=N−O・)をラジカルキャッピング剤として用いる。このような化合物類としては、限定はされないが、2,2,6,6−置換−1−ピペリジニルオキシラジカルや2,2,5,5−置換−1−ピロリジニルオキシラジカル等、環状ヒドロキシアミンからのニトロキシフリーラジカルが好ましい。置換基としてはメチル基やエチル基等の炭素数4以下のアルキル基が適当である。具体的なニトロキシフリーラジカル化合物としては、限定はされないが、2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシラジカル(TEMPO)、2,2,6,6−テトラエチル−1−ピペリジニルオキシラジカル、2,2,6,6−テトラメチル−4−オキソ−1−ピペリジニルオキシラジカル、2,2,5,5−テトラメチル−1−ピロリジニルオキシラジカル、1,1,3,3−テトラメチル−2−イソインドリニルオキシラジカル、N,N−ジ−t−ブチルアミンオキシラジカル等が挙げられる。ニトロキシフリーラジカルの代わりに、ガルビノキシル(galvinoxyl)フリーラジカル等の安定なフリーラジカルを用いても構わない。
【0042】
上記ラジカルキャッピング剤はラジカル発生剤と併用される。ラジカルキャッピング剤とラジカル発生剤との反応生成物が重合開始剤となって付加重合性モノマーの重合が進行すると考えられる。両者の併用割合は特に限定されるものではないが、ラジカルキャッピング剤1モルに対し、ラジカル開始剤0.1〜10モルが適当である。
【0043】
ラジカル発生剤としては、種々の化合物を使用することができるが、重合温度条件下で、ラジカルを発生しうるパーオキシドが好ましい。このパーオキシドとしては、限定はされないが、ベンゾイルパーオキシド、ラウロイルパーオキシド等のジアシルパーオキシド類、ジクミルパーオキシド、ジ−t−ブチルパーオキシド等のジアルキルパーオキシド類、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ビス(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート等のパーオキシカーボネート類、t−ブチルパーオキシオクトエート、t−ブチルパーオキシベンゾエート等のアルキルパーエステル類等がある。特にベンゾイルパーオキシドが好ましい。さらに、パーオキシドの代わりにアゾビスイソブチロニトリルのようなラジカル発生性アゾ化合物等のラジカル発生剤も使用しうる。
【0044】
Macromolecules 1995,28,P.2993で報告されているように、ラジカルキャッピング剤とラジカル発生剤を併用する代わりに、下図のようなアルコキシアミン化合物を開始剤として用いても構わない。
【0045】
【化1】

Figure 2004051726
アルコキシアミン化合物を開始剤として用いる場合、それが上図で示されているような水酸基等の官能基を有するものを用いると、末端に官能基を有する重合体が得られる。これを本発明の方法に利用すると、末端に官能基を有する重合体が得られる。
【0046】
上記のニトロキシド化合物などのラジカル捕捉剤を用いる重合で用いられるモノマー、溶媒、重合温度等の重合条件は、限定されないが、次に説明する原子移動ラジカル重合について用いるものと同様で構わない。
原子移動ラジカル重合
次に、本発明のリビングラジカル重合としてより好ましい原子移動ラジカル重合法について説明する。
【0047】
この原子移動ラジカル重合では、有機ハロゲン化物、特に反応性の高い炭素−ハロゲン結合を有する有機ハロゲン化物(例えば、α位にハロゲンを有するカルボニル化合物や、ベンジル位にハロゲンを有する化合物)、あるいはハロゲン化スルホニル化合物等が開始剤として用いられる。
具体的に例示するならば、
−CHX、C−C(H)(X)CH、C−C(X)(CH(ただし、上の化学式中、Cはフェニル基、Xは塩素、臭素、またはヨウ素)
−C(H)(X)−CO、R−C(CH)(X)−CO、R−C(H)(X)−C(O)R、R−C(CH)(X)−C(O)R
(式中、R、Rは水素原子または炭素数1〜20のアルキル基、アリール基、またはアラルキル基、Xは塩素、臭素、またはヨウ素)
−C−SO
(式中、Rは水素原子または炭素数1〜20のアルキル基、アリール基、またはアラルキル基、Xは塩素、臭素、またはヨウ素)
等が挙げられる。
【0048】
原子移動ラジカル重合の開始剤として、重合を開始する官能基以外の官能基を有する有機ハロゲン化物又はハロゲン化スルホニル化合物を用いることもできる。このような場合、一方の主鎖末端に官能基を、他方の主鎖末端に原子移動ラジカル重合の生長末端構造を有するビニル系重合体が製造される。このような官能基としては、アルケニル基、架橋性シリル基、ヒドロキシル基、エポキシ基、アミノ基、アミド基等が挙げられる。
【0049】
アルケニル基を有する有機ハロゲン化物としては限定されず、例えば、一般式(2)に示す構造を有するものが例示される。
C(X)−R−R−C(R)=CH (2)
(式中、Rは水素、またはメチル基、R、Rは水素、または、炭素数1〜20の1価のアルキル基、アリール基、またはアラルキル基、または他端において相互に連結したもの、Rは、−C(O)O−(エステル基)、−C(O)−(ケト基)、またはo−,m−,p−フェニレン基、Rは直接結合、または炭素数1〜20の2価の有機基で1個以上のエーテル結合を含んでいても良い、Xは塩素、臭素、またはヨウ素)
置換基R、Rの具体例としては、水素、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等が挙げられる。RとRは他端において連結して環状骨格を形成していてもよい。
【0050】
一般式(2)で示される、アルケニル基を有する有機ハロゲン化物の具体例としては、
XCHC(O)O(CHCH=CH、HCC(H)(X)C(O)O(CHCH=CH、(HC)C(X)C(O)O(CHCH=CH、CHCHC(H)(X)C(O)O(CHCH=CH
【0051】
【化2】
Figure 2004051726
(上記の各式において、Xは塩素、臭素、またはヨウ素、nは0〜20の整数)
XCHC(O)O(CHO(CHCH=CH、HCC(H)(X)C(O)O(CHO(CHCH=CH、(HC)C(X)C(O)O(CHO(CHCH=CH、CHCHC(H)(X)C(O)O(CHO(CHCH=CH
【0052】
【化3】
Figure 2004051726
(上記の各式において、Xは塩素、臭素、またはヨウ素、nは1〜20の整数、mは0〜20の整数)
o,m,p−XCH−C−(CH−CH=CH、o,m,p−CHC(H)(X)−C−(CH−CH=CH、o,m,p−CHCHC(H)(X)−C−(CH−CH=CH
(上記の各式において、Xは塩素、臭素、またはヨウ素、nは0〜20の整数)
o,m,p−XCH−C−(CH−O−(CH−CH=CH、o,m,p−CHC(H)(X)−C−(CH−O−(CH−CH=CH、o,m,p−CHCHC(H)(X)−C−(CH−O−(CHCH=CH
(上記の各式において、Xは塩素、臭素、またはヨウ素、nは1〜20の整数、mは0〜20の整数)
o,m,p−XCH−C−O−(CH−CH=CH、o,m,p−CHC(H)(X)−C−O−(CH−CH=CH、o,m,p−CHCHC(H)(X)−C−O−(CH−CH=CH
(上記の各式において、Xは塩素、臭素、またはヨウ素、nは0〜20の整数)
o,m,p−XCH−C−O−(CH−O−(CH−CH=CH、o,m,p−CHC(H)(X)−C−O−(CH−O−(CH−CH=CH、o,m,p−CHCHC(H)(X)−C−O−(CH−O−(CH−CH=CH
(上記の各式において、Xは塩素、臭素、またはヨウ素、nは1〜20の整数、mは0〜20の整数)
アルケニル基を有する有機ハロゲン化物としてはさらに一般式(3)で示される化合物が挙げられる。
C=C(R)−R−C(R)(X)−R−R (3)
(式中、R、R、R、R、Xは上記に同じ、Rは、直接結合、−C(O)O−(エステル基)、−C(O)−(ケト基)、または、o−,m−,p−フェニレン基を表す)
は直接結合、または炭素数1〜20の2価の有機基(1個以上のエーテル結合を含んでいても良い)であるが、直接結合である場合は、ハロゲンの結合している炭素にビニル基が結合しており、ハロゲン化アリル化物である。この場合は、隣接ビニル基によって炭素−ハロゲン結合が活性化されているので、RとしてC(O)O基やフェニレン基等を有する必要は必ずしもなく、直接結合であってもよい。Rが直接結合でない場合は、炭素−ハロゲン結合を活性化するために、RとしてはC(O)O基、C(O)基、フェニレン基が好ましい。
【0053】
一般式(3)の化合物を具体的に例示するならば、
CH=CHCHX、CH=C(CH)CHX、CH=CHC(H)(X)CH、CH=C(CH)C(H)(X)CH、CH=CHC(X)(CH、CH=CHC(H)(X)C、CH=CHC(H)(X)CH(CH、CH=CHC(H)(X)C、CH=CHC(H)(X)CH、CH=CHCHC(H)(X)−COR、CH=CH(CHC(H)(X)−COR、CH=CH(CHC(H)(X)−COR、CH=CH(CHC(H)(X)−COR、CH=CHCHC(H)(X)−C、CH=CH(CHC(H)(X)−C、CH=CH(CHC(H)(X)−C
(上記の各式において、Xは塩素、臭素、またはヨウ素、Rは炭素数1〜20のアルキル基、アリール基、アラルキル基)
等を挙げることができる。
【0054】
アルケニル基を有するハロゲン化スルホニル化合物の具体例を挙げるならば、o−,m−,p−CH=CH−(CH−C−SOX、o−,m−,p−CH=CH−(CH−O−C−SOX、
(上記の各式において、Xは塩素、臭素、またはヨウ素、nは0〜20の整数)等である。
【0055】
上記架橋性シリル基を有する有機ハロゲン化物としては特に限定されず、例えば一般式(4)に示す構造を有するものが例示される。
C(X)−R−R−C(H)(R)CH−[Si(R2−b(Y)O]−Si(R103−a(Y) (4)
(式中、R、R、R、R、R、Xは上記に同じ、R、R10は、いずれも炭素数1〜20のアルキル基、アリール基、アラルキル基、または(R’)SiO−(R’は炭素数1〜20の1価の炭化水素基であって、3個のR’は同一であってもよく、異なっていてもよい)で示されるトリオルガノシロキシ基を示し、RまたはR10が2個以上存在するとき、それらは同一であってもよく、異なっていてもよい。Yは水酸基または加水分解性基を示し、Yが2個以上存在するときそれらは同一であってもよく、異なっていてもよい。aは0,1,2,または3を、また、bは0,1,または2を示す。mは0〜19の整数である。ただし、a+mb≧1であることを満足するものとする)
一般式(4)の化合物を具体的に例示するならば、
XCHC(O)O(CHSi(OCH、CHC(H)(X)C(O)O(CHSi(OCH、(CHC(X)C(O)O(CHSi(OCH、XCHC(O)O(CHSi(CH)(OCH、CHC(H)(X)C(O)O(CHSi(CH)(OCH、(CHC(X)C(O)O(CHSi(CH)(OCH
(上記の各式において、Xは塩素、臭素、ヨウ素、nは0〜20の整数、)
XCHC(O)O(CHO(CHSi(OCH、HCC(H)(X)C(O)O(CHO(CHSi(OCH、(HC)C(X)C(O)O(CHO(CHSi(OCH、CHCHC(H)(X)C(O)O(CHO(CHSi(OCH、XCHC(O)O(CHO(CHSi(CH)(OCH、HCC(H)(X)C(O)O(CHO(CH−Si(CH)(OCH、(HC)C(X)C(O)O(CHO(CH−Si(CH)(OCH、CHCHC(H)(X)C(O)O(CHO(CH−Si(CH)(OCH
(上記の各式において、Xは塩素、臭素、ヨウ素、nは1〜20の整数、mは0〜20の整数)
o,m,p−XCH−C−(CHSi(OCH、o,m,p−CHC(H)(X)−C−(CHSi(OCH、o,m,p−CHCHC(H)(X)−C−(CHSi(OCH、o,m,p−XCH−C−(CHSi(OCH、o,m,p−CHC(H)(X)−C−(CHSi(OCH、o,m,p−CHCHC(H)(X)−C−(CHSi(OCH、o,m,p−XCH−C−(CH−O−(CHSi(OCH、o,m,p−CHC(H)(X)−C−(CH−O−(CHSi(OCH、o,m,p−CHCHC(H)(X)−C−(CH−O−(CHSi(OCH、o,m,p−XCH−C−O−(CHSi(OCH、o,m,p−CHC(H)(X)−C−O−(CHSi(OCH、o,m,p−CHCHC(H)(X)−C−O−(CH−Si(OCH、o,m,p−XCH−C−O−(CH−O−(CH−Si(OCH、o,m,p−CHC(H)(X)−C−O−(CH−O−(CHSi(OCH、o,m,p−CHCHC(H)(X)−C−O−(CH−O−(CHSi(OCH
(上記の各式において、Xは塩素、臭素、またはヨウ素)
等が挙げられる。
【0056】
上記架橋性シリル基を有する有機ハロゲン化物としてはさらに、一般式(5)で示される構造を有するものが例示される。
(R103−a(Y)Si−[OSi(R2−b(Y)−CH−C(H)(R)−R−C(R)(X)−R−R (5)
(式中、R、R、R、R、R、R、R10、a、b、m、X、Yは上記に同じ)
このような化合物を具体的に例示するならば、
(CHO)SiCHCHC(H)(X)C、(CHO)(CH)SiCHCHC(H)(X)C、(CHO)Si(CHC(H)(X)−COR、(CHO)(CH)Si(CHC(H)(X)−COR、(CHO)Si(CHC(H)(X)−COR、(CHO)(CH)Si(CHC(H)(X)−COR、(CHO)Si(CHC(H)(X)−COR、(CHO)(CH)Si(CHC(H)(X)−COR、(CHO)Si(CHC(H)(X)−COR、(CHO)(CH)Si(CHC(H)(X)−COR、(CHO)Si(CHC(H)(X)−C、(CHO)(CH)Si(CHC(H)(X)−C、(CHO)Si(CHC(H)(X)−C、(CHO)(CH)Si(CHC(H)(X)−C
(上記の各式において、Xは塩素、臭素、またはヨウ素、Rは炭素数1〜20のアルキル基、アリール基、アラルキル基)
等が挙げられる。
【0057】
上記ヒドロキシル基を持つ有機ハロゲン化物、またはハロゲン化スルホニル化合物としては特に限定されず、下記のようなものが例示される。
HO−(CH−OC(O)C(H)(R)(X)
(式中、Xは塩素、臭素、またはヨウ素、Rは水素原子または炭素数1〜20のアルキル基、アリール基、アラルキル基、nは1〜20の整数)
上記アミノ基を持つ有機ハロゲン化物、またはハロゲン化スルホニル化合物としては特に限定されず、下記のようなものが例示される。
N−(CH−OC(O)C(H)(R)(X)
(式中、Xは塩素、臭素、またはヨウ素、Rは水素原子または炭素数1〜20のアルキル基、アリール基、アラルキル基、nは1〜20の整数)
上記エポキシ基を持つ有機ハロゲン化物、またはハロゲン化スルホニル化合物としては特に限定されず、下記のようなものが例示される。
【0058】
【化4】
Figure 2004051726
(式中、Xは塩素、臭素、またはヨウ素、Rは水素原子または炭素数1〜20のアルキル基、アリール基、アラルキル基、nは1〜20の整数)
生長末端構造を1分子内に2つ以上有する重合体を得るためには、2つ以上の開始点を持つ有機ハロゲン化物、またはハロゲン化スルホニル化合物を開始剤として用いるのが好ましい。具体的に例示するならば、
【0059】
【化5】
Figure 2004051726
【0060】
【化6】
Figure 2004051726
等が挙げられる。
【0061】
この重合において用いられるビニル系モノマーとしては特に制約はなく、既に例示したものをすべて好適に用いることができる。
【0062】
重合触媒として用いられる遷移金属錯体としては特に限定されないが、好ましくは周期律表第7族、8族、9族、10族、または11族元素を中心金属とする金属錯体である。更に好ましいものとして、0価の銅、1価の銅、2価のルテニウム、2価の鉄又は2価のニッケルの錯体が挙げられる。なかでも、銅の錯体が好ましい。1価の銅化合物を具体的に例示するならば、塩化第一銅、臭化第一銅、ヨウ化第一銅、シアン化第一銅、酸化第一銅、過塩素酸第一銅等である。銅化合物を用いる場合、触媒活性を高めるために2,2′−ビピリジル及びその誘導体、1,10−フェナントロリン及びその誘導体、テトラメチルエチレンジアミン、ペンタメチルジエチレントリアミン、ヘキサメチルトリス(2−アミノエチル)アミン等のポリアミン等の配位子が添加される。好ましい配位子は、含窒素化合物であり、より好ましい配位子は、キレート型含窒素化合物であり、さらに好ましい配位子は、N,N,N’,N”,N”−ペンタメチルジエチレントリアミンである。また、2価の塩化ルテニウムのトリストリフェニルホスフィン錯体(RuCl(PPh)も触媒として好適である。ルテニウム化合物を触媒として用いる場合は、活性化剤としてアルミニウムアルコキシド類が添加される。更に、2価の鉄のビストリフェニルホスフィン錯体(FeCl(PPh)、2価のニッケルのビストリフェニルホスフィン錯体(NiCl(PPh)、及び、2価のニッケルのビストリブチルホスフィン錯体(NiBr(PBu)も、触媒として好適である。
【0063】
重合は無溶剤または各種の溶剤中で行なうことができる。溶剤の種類としては、ベンゼン、トルエン等の炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒、塩化メチレン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶媒、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、n−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール等のアルコール系溶媒、アセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等のカーボネート系溶媒等が挙げられ、単独または2種以上を混合して用いることができる。
【0064】
また、限定はされないが、重合は0℃〜200℃の範囲で行うことができ、好ましくは50〜150℃である。
【0065】
本発明の原子移動ラジカル重合には、いわゆるリバース原子移動ラジカル重合も含まれる。リバース原子移動ラジカル重合とは、通常の原子移動ラジカル重合触媒がラジカルを発生させた時の高酸化状態、例えば、Cu(I)を触媒として用いた時のCu(II’)に対し、過酸化物等の一般的なラジカル開始剤を作用させ、その結果として原子移動ラジカル重合と同様の平衡状態を生み出す方法である(Macromolecules 1999,32,2872参照)。
<官能基>
架橋性シリル基の数
ビニル系重合体の架橋性シリル基の数は、特に限定されないが、組成物の硬化性、及び硬化物の物性の観点から、平均して1個以上有することが好ましく、より好ましくは1.1個以上4.0以下、さらに好ましくは1.2個以上3.5個以下である。
架橋性シリル基の位置
本発明の硬化性組成物を硬化させてなる硬化物にゴム的な性質が特に要求される場合には、ゴム弾性に大きな影響を与える架橋点間分子量が大きくとれるため、架橋性官能基の少なくとも1個は分子鎖の末端にあることが好ましい。より好ましくは、全ての架橋性官能基を分子鎖末端に有するものである。
【0066】
上記架橋性シリル基を分子末端に少なくとも1個有するビニル系重合体、中でも(メタ)アクリル系重合体を製造する方法は、特公平3−14068号公報、特公平4−55444号公報、特開平6−211922号公報等に開示されている。しかしながらこれらの方法は上記「連鎖移動剤法」を用いたフリーラジカル重合法であるので、得られる重合体は、架橋性シリル基を比較的高い割合で分子鎖末端に有する一方で、Mw/Mnで表される分子量分布の値が一般に2以上と大きく、粘度が高くなるという問題を有している。従って、分子量分布が狭く、粘度の低いビニル系重合体であって、高い割合で分子鎖末端に架橋性シリル基を有するビニル系重合体を得るためには、上記「リビングラジカル重合法」を用いることが好ましい。
【0067】
以下にこれらの官能基について説明する。
架橋性シリル基
本発明の架橋性シリル基としては、一般式(6);
−[Si(R2−b(Y)O]−Si(R103−a(Y) (6)
{式中、R、R10は、いずれも炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基、または(R’)SiO−(R’は炭素数1〜20の1価の炭化水素基であって、3個のR’は同一であってもよく、異なっていてもよい)で示されるトリオルガノシロキシ基を示し、RまたはR10が2個以上存在するとき、それらは同一であってもよく、異なっていてもよい。Yは水酸基または加水分解性基を示し、Yが2個以上存在するときそれらは同一であってもよく、異なっていてもよい。aは0,1,2,または3を、また、bは0,1,または2を示す。mは0〜19の整数である。ただし、a+mb≧1であることを満足するものとする。}
で表される基があげられる。
【0068】
加水分解性基としては、たとえば、水素原子、アルコキシ基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、アミノ基、アミド基、アミノオキシ基、メルカプト基、アルケニルオキシ基などの一般に使用されている基があげられる。これらのうちでは、アルコキシ基、アミド基、アミノオキシ基が好ましいが、加水分解性がマイルドで取り扱い易いという点から、アルコキシ基がとくに好ましい。アルコキシ基の中では炭素数の少ないものの方が反応性が高く、メトキシ基>エトキシ基>プロポキシ基…の順に反応性が低くなり、目的や用途に応じて選択できる。
【0069】
加水分解性基や水酸基は、1個のケイ素原子に1〜3個の範囲で結合することができ、(a+Σb)は1〜5個の範囲が好ましい。加水分解性基や水酸基が架橋性シリル基中に2個以上結合する場合には、それらは同じであってもよいし、異なってもよい。架橋性シリル基を形成するケイ素原子は1個以上であるが、シロキサン結合などにより連結されたケイ素原子の場合には、20個以下であることが好ましい。とくに、一般式(7)
−Si(R103−a(Y) (7)
(式中、R10、Y、aは前記と同じ。)で表される架橋性シリル基が、入手が容易であるので好ましい。
【0070】
なお、特に限定はされないが、硬化性を考慮するとaは2個以上が好ましい。
【0071】
このような架橋性シリル基を有するビニル系重合体は珪素原子1つあたり2つの加水分解性基が結合してなる加水分解性珪素基を有する重合体が用いられることが多いが、接着剤の用途等や低温で使用する場合等、特に非常に速い硬化速度を必要とする場合、その硬化速度は充分ではなく、また硬化後の柔軟性を出したい場合には、架橋密度を低下させる必要があり、そのため架橋密度が充分でないためにべたつき(表面タック)があることもあった。その際には、aが3個のもの(例えばトリメトキシ官能基)であるのが好ましい。
【0072】
また、aが3個のもの(例えばトリメトキシ官能基)は2個のもの(例えばジメトキシ官能基)よりも硬化性が速いが、貯蔵安定性や力学物性(伸び等)に関しては2個のものの方が優れている場合がある。硬化性と物性バランスをとるために、2個のもの(例えばジメトキシ官能基)と3個のもの(例えばトリメトキシ官能基)を併用してもよい。
【0073】
例えば、Yが同一の場合、aが多いほどYの反応性が高くなるため、Yとaを種々選択することにより硬化性や硬化物の機械物性等を制御することが可能であり、目的や用途に応じて選択できる。
架橋性シリル基の導入法
以下に、本発明のビニル系重合体への架橋性シリル基の導入法について説明するが、これに限定されるものではない。
【0074】
まず、末端官能基変換により架橋性シリル基、アルケニル基、水酸基を導入する方法について記述する。これらの官能基はお互いに前駆体となりうるので、架橋性シリル基から溯る順序で記述していく。
【0075】
架橋性シリル基を少なくとも1個有するビニル系重合体の合成方法としては、(A)アルケニル基を少なくとも1個有するビニル系重合体に架橋性シリル基を有するヒドロシラン化合物を、ヒドロシリル化触媒存在下に付加させる方法
(B)水酸基を少なくとも1個有するビニル系重合体に一分子中に架橋性シリル基とイソシアネート基を有する化合物のような、水酸基と反応し得る基を有する化合物を反応させる方法
(C)ラジカル重合によりビニル系重合体を合成する際に、1分子中に重合性のアルケニル基と架橋性シリル基を併せ持つ化合物を反応させる方法
(D)ラジカル重合によりビニル系重合体を合成する際に、架橋性シリル基を有する連鎖移動剤を用いる方法
(E)反応性の高い炭素−ハロゲン結合を少なくとも1個有するビニル系重合体に1分子中に架橋性シリル基と安定なカルバニオンを有する化合物を反応させる方法;などが挙げられる。
【0076】
(A)の方法で用いるアルケニル基を少なくとも1個有するビニル系重合体は種々の方法で得られる。以下に合成方法を例示するが、これらに限定されるわけではない。
【0077】
(A−a)ラジカル重合によりビニル系重合体を合成する際に、例えば下記の一般式(9)に挙げられるような一分子中に重合性のアルケニル基と重合性の低いアルケニル基を併せ持つ化合物を第2のモノマーとして反応させる方法。
C=C(R14)−R15−R16−C(R17)=CH (9)
(式中、R14は水素またはメチル基を示し、R15は−C(O)O−、またはo−,m−,p−フェニレン基を示し、R16は直接結合、または炭素数1〜20の2価の有機基を示し、1個以上のエーテル結合を含んでいてもよい。R17は水素、または炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基または炭素数7〜20のアラルキル基を示す)
なお、一分子中に重合性のアルケニル基と重合性の低いアルケニル基を併せ持つ化合物を反応させる時期に制限はないが、特にリビングラジカル重合で、ゴム的な性質を期待する場合には重合反応の終期あるいは所定のモノマーの反応終了後に、第2のモノマーとして反応させるのが好ましい。
【0078】
(A−b)リビングラジカル重合によりビニル系重合体を合成する際に、重合反応の終期あるいは所定のモノマーの反応終了後に、例えば1,5−ヘキサジエン、1,7−オクタジエン、1,9−デカジエンなどのような重合性の低いアルケニル基を少なくとも2個有する化合物を反応させる方法。
【0079】
(A−c)反応性の高い炭素−ハロゲン結合を少なくとも1個有するビニル系重合体に、例えばアリルトリブチル錫、アリルトリオクチル錫などの有機錫のようなアルケニル基を有する各種の有機金属化合物を反応させてハロゲンを置換する方法。
【0080】
(A−d)反応性の高い炭素−ハロゲン結合を少なくとも1個有するビニル系重合体に、一般式(10)に挙げられるようなアルケニル基を有する安定化カルバニオンを反応させてハロゲンを置換する方法。
(R18)(R19)−R20−C(R17)=CH (10)
(式中、R17は上記に同じ、R18、R19はともにカルバニオンCを安定化する電子吸引基であるか、または一方が前記電子吸引基で他方が水素または炭素数1〜10のアルキル基、またはフェニル基を示す。R20は直接結合、または炭素数1〜10の2価の有機基を示し、1個以上のエーテル結合を含んでいてもよい。Mはアルカリ金属イオン、または4級アンモニウムイオンを示す)
18、R19の電子吸引基としては、−COR、−C(O)Rおよび−CNの構造を有するものが特に好ましい。
【0081】
(A−e)反応性の高い炭素−ハロゲン結合を少なくとも1個有するビニル系重合体に、例えば亜鉛のような金属単体あるいは有機金属化合物を作用させてエノレートアニオンを調製し、しかる後にハロゲンやアセチル基のような脱離基を有するアルケニル基含有化合物、アルケニル基を有するカルボニル化合物、アルケニル基を有するイソシアネート化合物、アルケニル基を有する酸ハロゲン化物等の、アルケニル基を有する求電子化合物と反応させる方法。
【0082】
(A−f)反応性の高い炭素−ハロゲン結合を少なくとも1個有するビニル系重合体に、例えば一般式(11)あるいは(12)に示されるようなアルケニル基を有するオキシアニオンあるいはカルボキシレートアニオンを反応させてハロゲンを置換する方法。
C=C(R17)−R21−O (11)
(式中、R17、Mは上記に同じ。R21は炭素数1〜20の2価の有機基で1個以上のエーテル結合を含んでいてもよい)
C=C(R17)−R22−C(O)O (12)
(式中、R17、Mは上記に同じ。R22は直接結合、または炭素数1〜20の2価の有機基で1個以上のエーテル結合を含んでいてもよい)
などが挙げられる。
【0083】
上述の反応性の高い炭素−ハロゲン結合を少なくとも1個有するビニル系重合体の合成法は、前述のような有機ハロゲン化物等を開始剤とし、遷移金属錯体を触媒とする原子移動ラジカル重合法が挙げられるがこれらに限定されるわけではない。
【0084】
またアルケニル基を少なくとも1個有するビニル系重合体は、水酸基を少なくとも1個有するビニル系重合体から得ることも可能であり、以下に例示する方法が利用できるがこれらに限定されるわけではない。水酸基を少なくとも1個有するビニル系重合体の水酸基に、
(A−g)ナトリウムメトキシドのような塩基を作用させ、塩化アリルのようなアルケニル基含有ハロゲン化物と反応させる方法。
【0085】
(A−h)アリルイソシアネート等のアルケニル基含有イソシアネート化合物を反応させる方法。
【0086】
(A−i)(メタ)アクリル酸クロリドのようなアルケニル基含有酸ハロゲン化物をピリジン等の塩基存在下に反応させる方法。
【0087】
(A−j)アクリル酸等のアルケニル基含有カルボン酸を酸触媒の存在下に反応させる方法;等が挙げられる。
【0088】
本発明では(A−a)(A−b)のようなアルケニル基を導入する方法にハロゲンが直接関与しない場合には、リビングラジカル重合法を用いてビニル系重合体を合成することが好ましい。制御がより容易である点から(A−b)の方法がさらに好ましい。
【0089】
反応性の高い炭素−ハロゲン結合を少なくとも1個有するビニル系重合体のハロゲンを変換することによりアルケニル基を導入する場合は、反応性の高い炭素−ハロゲン結合を少なくとも1個有する有機ハロゲン化物、またはハロゲン化スルホニル化合物を開始剤、遷移金属錯体を触媒としてビニル系モノマーをラジカル重合すること(原子移動ラジカル重合法)により得る、末端に反応性の高い炭素−ハロゲン結合を少なくとも1個有するビニル系重合体を用いるのが好ましい。制御がより容易である点から(A−f)の方法がさらに好ましい。
【0090】
また、架橋性シリル基を有するヒドロシラン化合物としては特に制限はないが、代表的なものを示すと、一般式(13)で示される化合物が例示される。
H−[Si(R2−b(Y)O]−Si(R103−a(Y) (13)
{式中、R、R10は、いずれも炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基、または(R’)SiO−(R’は炭素数1〜20の1価の炭化水素基であって、3個のR’は同一であってもよく、異なっていてもよい)で示されるトリオルガノシロキシ基を示し、RまたはR10が2個以上存在するとき、それらは同一であってもよく、異なっていてもよい。Yは水酸基または加水分解性基を示し、Yが2個以上存在するときそれらは同一であってもよく、異なっていてもよい。aは0,1,2,または3を、また、bは0,1,または2を示す。mは0〜19の整数である。ただし、a+mb≧1であることを満足するものとする。}
これらヒドロシラン化合物の中でも、特に一般式(14)
H−Si(R103−a(Y) (14)
(式中、R10、Y、aは前記に同じ)
で示される架橋性基を有する化合物が入手容易な点から好ましい。
【0091】
上記の架橋性シリル基を有するヒドロシラン化合物をアルケニル基に付加させる際には、遷移金属触媒が通常用いられる。遷移金属触媒としては、例えば、白金単体、アルミナ、シリカ、カーボンブラック等の担体に白金固体を分散させたもの、塩化白金酸、塩化白金酸とアルコール、アルデヒド、ケトン等との錯体、白金−オレフィン錯体、白金(0)−ジビニルテトラメチルジシロキサン錯体が挙げられる。白金化合物以外の触媒の例としては、RhCl(PPh,RhCl,RuCl,IrCl,FeCl,AlCl,PdCl・HO,NiCl,TiCl等が挙げられる。
【0092】
(B)および(A−g)〜(A−j)の方法で用いる水酸基を少なくとも1個有するビニル系重合体の製造方法は以下のような方法が例示されるが、これらの方法に限定されるものではない。
【0093】
(B−a)ラジカル重合によりビニル系重合体を合成する際に、例えば下記の一般式(15)に挙げられるような一分子中に重合性のアルケニル基と水酸基を併せ持つ化合物を第2のモノマーとして反応させる方法。
C=C(R14)−R15−R16−OH (15)
(式中、R14、R15、R16は上記に同じ)
なお、一分子中に重合性のアルケニル基と水酸基を併せ持つ化合物を反応させる時期に制限はないが、特にリビングラジカル重合で、ゴム的な性質を期待する場合には重合反応の終期あるいは所定のモノマーの反応終了後に、第2のモノマーとして反応させるのが好ましい。
【0094】
(B−b)リビングラジカル重合によりビニル系重合体を合成する際に、重合反応の終期あるいは所定のモノマーの反応終了後に、例えば10−ウンデセノール、5−ヘキセノール、アリルアルコールのようなアルケニルアルコールを反応させる方法。
【0095】
(B−c)例えば特開平5−262808に示される水酸基含有ポリスルフィドのような水酸基含有連鎖移動剤を多量に用いてビニル系モノマーをラジカル重合させる方法。
【0096】
(B−d)例えば特開平6−239912、特開平8−283310に示されるような過酸化水素あるいは水酸基含有開始剤を用いてビニル系モノマーをラジカル重合させる方法。
【0097】
(B−e)例えば特開平6−116312に示されるようなアルコール類を過剰に用いてビニル系モノマーをラジカル重合させる方法。
【0098】
(B−f)例えば特開平4−132706などに示されるような方法で、反応性の高い炭素−ハロゲン結合を少なくとも1個に有するビニル系重合体のハロゲンを加水分解あるいは水酸基含有化合物と反応させることにより、末端に水酸基を導入する方法。
【0099】
(B−g)反応性の高い炭素−ハロゲン結合を少なくとも1個有するビニル系重合体に、一般式(16)に挙げられるような水酸基を有する安定化カルバニオンを反応させてハロゲンを置換する方法。
(R18)(R19)−R20−OH (16)
(式中、R18、R19、R20、は上記に同じ)
18、R19の電子吸引基としては、−COR、−C(O)Rおよび−CNの構造を有するものが特に好ましい。
【0100】
(B−h)反応性の高い炭素−ハロゲン結合を少なくとも1個有するビニル系重合体に、例えば亜鉛のような金属単体あるいは有機金属化合物を作用させてエノレートアニオンを調製し、しかる後にアルデヒド類、又はケトン類を反応させる方法。
【0101】
(B−i)反応性の高い炭素−ハロゲン結合を少なくとも1個有するビニル系重合体に、例えば一般式(17)あるいは(18)に示されるような水酸基を有するオキシアニオンあるいはカルボキシレートアニオンを反応させてハロゲンを置換する方法。
HO−R21−O (17)
(式中、R21およびMは前記に同じ)
HO−R22−C(O)O (18)
(式中、R22およびMは前記に同じ)
(B−j)リビングラジカル重合によりビニル系重合体を合成する際に、重合反応の終期あるいは所定のモノマーの反応終了後に、第2のモノマーとして、一分子中に重合性の低いアルケニル基および水酸基を有する化合物を反応させる方法。
【0102】
このような化合物としては特に限定されないが、一般式(19)に示される化合物等が挙げられる。
C=C(R14)−R21−OH (19)
(式中、R14およびR21は上述したものと同様である。)
上記一般式(19)に示される化合物としては特に限定されないが、入手が容易であるということから、10−ウンデセノール、5−ヘキセノール、アリルアルコールのようなアルケニルアルコールが好ましい。
等が挙げられる。
【0103】
本発明では(B−a)〜(B−e)及び(B−j)のような水酸基を導入する方法にハロゲンが直接関与しない場合には、リビングラジカル重合法を用いてビニル系重合体を合成することが好ましい。制御がより容易である点から(B−b)の方法がさらに好ましい。
【0104】
反応性の高い炭素−ハロゲン結合を少なくとも1個有するビニル系重合体のハロゲンを変換することにより水酸基を導入する場合は、有機ハロゲン化物、またはハロゲン化スルホニル化合物を開始剤、遷移金属錯体を触媒としてビニル系モノマーをラジカル重合すること(原子移動ラジカル重合法)により得る、末端に反応性の高い炭素−ハロゲン結合を少なくとも1個有するビニル系重合体を用いるのが好ましい。制御がより容易である点から(B−i)の方法がさらに好ましい。
【0105】
また、一分子中に架橋性シリル基とイソシアネート基のような水酸基と反応し得る基を有する化合物としては、例えばγ−イソシアナートプロピルトリメトキシシラン、γ−イソシアナートプロピルメチルジメトキシシラン、γ−イソシアナートプロピルトリエトキシシラン等が挙げられ、必要により一般に知られているウレタン化反応の触媒を使用できる。
【0106】
(C)の方法で用いる一分子中に重合性のアルケニル基と架橋性シリル基を併せ持つ化合物としては、例えばトリメトキシシリルプロピル(メタ)アクリレート、メチルジメトキシシリルプロピル(メタ)アクリレートなどのような、下記一般式(20)で示すものが挙げられる。
C=C(R14)−R15−R23−[Si(R2−b(Y)O]−Si(R103−a(Y) (20)
(式中、R、R10、R14、R15、Y、a、b、mは上記に同じ。R23は、直接結合、または炭素数1〜20の2価の有機基で1個以上のエーテル結合を含んでいてもよい。)
一分子中に重合性のアルケニル基と架橋性シリル基を併せ持つ化合物を反応させる時期に特に制限はないが、特にリビングラジカル重合で、ゴム的な性質を期待する場合には重合反応の終期あるいは所定のモノマーの反応終了後に、第2のモノマーとして反応させるのが好ましい。
【0107】
(D)の連鎖移動剤法で用いられる、架橋性シリル基を有する連鎖移動剤としては例えば特公平3−14068、特公平4−55444に示される、架橋性シリル基を有するメルカプタン、架橋性シリル基を有するヒドロシランなどが挙げられる。
【0108】
(E)の方法で用いられる、上述の反応性の高い炭素−ハロゲン結合を少なくとも1個有するビニル系重合体の合成法は、前述のような有機ハロゲン化物等を開始剤とし、遷移金属錯体を触媒とする原子移動ラジカル重合法が挙げられるがこれらに限定されるわけではない。一分子中に架橋性シリル基と安定化カルバニオンを併せ持つ化合物としては一般式(21)で示すものが挙げられる。
(R18)(R19)−R24−C(H)(R25)−CH−[Si(R2−b(Y)O]−Si(R103−a(Y) (21)
(式中、R、R10、R18、R19、Y、a、b、m、は前記に同じ。R24は直接結合、または炭素数1〜10の2価の有機基で1個以上のエーテル結合を含んでいてもよい、R25は水素、または炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基または炭素数7〜10のアラルキル基を示す。)
18、R19の電子吸引基としては、−COR、−C(O)Rおよび−CNの構造を有するものが特に好ましい。
<<貯蔵安定性改良剤(II)について>>
本発明の硬化性組成物において、貯蔵安定性改良剤(II)としては、脱水剤であることが好ましい。更には、加水分解性のエステル化合物であることが好ましい。
【0109】
具体的に例示すると、脱水剤としては5酸化リンや炭酸水素ナトリウム、硫酸ナトリウム(無水ボウ硝)、モレキュラーシーブス等の無機固体等が挙げられる。これらの固体脱水剤でも構わないが、添加後の液性が酸性や塩基性に傾いて逆に縮合し易く貯蔵安定性が悪くなったり、固体を後で取り除くなどの作業性が悪くなったりすることもあるため、後述の、液状の加水分解性のエステル化合物が好ましい。加水分解性のエステル化合物としては、オルトぎ酸トリメチル、オルトぎ酸トリエチル、オルトぎ酸トリプロピル、オルトぎ酸トリブチル等のオルトぎ酸トリアルキルや、オルト酢酸トリメチル、オルト酢酸トリエチル、オルト酢酸トリプロピル、オルト酢酸トリブチル等のオルト酢酸酸トリアルキル等、およびそれらの化合物から成る群から選ばれるものが挙げられる。
【0110】
それ以外の加水分解性のエステル化合物としては、更に、式R4−nSiY(式中、Yは加水分解可能な基、Rは1価の有機基で官能基を含んでいても含まなくともよい。nは1〜4の整数であり、好ましくは3または4である)で示される加水分解性有機シリコン化合物が挙げられ、その具体例としては、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、メチルトリアセトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、オルトケイ酸テトラメチル(テトラメトキシシランないしはメチルシリケート)、オルトケイ酸テトラエチル、オルトケイ酸テトラプロピル、オルトケイ酸テトラブチル等が挙げられる。
<使用量>
貯蔵安定性改良剤(II)の使用量としては、ビニル系重合体(I)100重量部に対し、0.1〜30重量部、好ましくは0.3〜20重量部、より好ましくは0.5〜10重量部である。
【0111】
なお、これらの貯蔵安定性改良剤を添加する際には硬化性組成物を無水の状態にしてから行なうのが好ましいが、水分を含んだままの状態で添加しても構わない。
<<硬化性組成物>>
本発明の硬化性組成物においては、硬化触媒や硬化剤が必要になるものがある。また、目的とする物性に応じて、各種の配合剤を添加しても構わない。
<硬化触媒・硬化剤>
架橋性シリル基を有する重合体は、従来公知の各種縮合触媒の存在下、あるいは非存在下にシロキサン結合を形成することにより架橋、硬化する。硬化物の性状としては、重合体の分子量と主鎖骨格に応じて、ゴム状のものから樹脂状のものまで幅広く作成することができる。
【0112】
このような縮合触媒としては、例えば、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジエチルヘキサノレート、ジブチル錫ジオクテート、ジブチル錫ジメチルマレート、ジブチル錫ジエチルマレート、ジブチル錫ジブチルマレート、ジブチル錫ジイソオクチルマレート、ジブチル錫ジトリデシルマレート、ジブチル錫ジベンジルマレート、ジブチル錫マレエート、ジオクチル錫ジアセテート、ジオクチル錫ジステアレート、ジオクチル錫ジラウレート、ジオクチル錫ジエチルマレート、ジオクチル錫ジイソオクチルマレート等の4価のスズ化合物類;オクチル酸錫、ナフテン酸錫、ステアリン酸錫等の2価のスズ化合物類;モノブチル錫トリスオクトエートやモノブチル錫トリイソプロポキシド等のモノブチル錫化合物やモノオクチル錫化合物等のモノアルキル錫類;テトラブチルチタネート、テトラプロピルチタネート等のチタン酸エステル類;アルミニウムトリスアセチルアセトナート、アルミニウムトリスエチルアセトアセテート、ジイソプロポキシアルミニウムエチルアセトアセテート等の有機アルミニウム化合物類;カルボン酸ビスマス、カルボン酸鉄、カルボン酸チタニウム、カルボン酸鉛、カルボン酸バナジウム、カルボン酸ジルコニウム、カルボン酸カルシウム、カルボン酸カリウム、カルボン酸バリウム、カルボン酸マンガン、カルボン酸セリウム、カルボン酸ニッケル、カルボン酸コバルト、カルボン酸亜鉛、カルボン酸アルミニウム等のカルボン酸(2−エチルヘキサン酸、ネオデカン酸、バーサチック酸、オレイン酸、ナフテン酸等)金属塩、あるいはこれらと後述のラウリルアミン等のアミン系化合物との反応物および混合物;ジルコニウムテトラアセチルアセトナート、チタンテトラアセチルアセトナート等のキレート化合物類;メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、イソプロピルアミン、ブチルアミン、アミルアミン、ヘキシルアミン、オクチルアミン、2−エチルヘキシルアミン、ノニルアミン、デシルアミン、ラウリルアミン、ペンタデシルアミン、セチルアミン、ステアリルアミン、シクロヘキシルアミン等の脂肪族第一アミン類;ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、ジブチルアミン、ジアミルアミン、ジオクチルアミン、ジ(2−エチルヘキシル)アミン、ジデシルアミン、ジラウリルアミン、ジセチルアミン、ジステアリルアミン、メチルステアリルアミン、エチルステアリルアミン、ブチルステアリルアミン等の脂肪族第二アミン類;トリアミルアミン、トリヘキシルアミン、トリオクチルアミン等の脂肪族第三アミン類;トリアリルアミン、オレイルアミン、などの脂肪族不飽和アミン類;ラウリルアニリン、ステアリルアニリン、トリフェニルアミン等の芳香族アミン類;および、その他のアミン類として、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、オレイルアミン、シクロヘキシルアミン、ベンジルアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、キシリレンジアミン、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、トリエチレンジアミン、グアニジン、ジフェニルグアニジン、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、モルホリン、N−メチルモルホリン、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7(DBU)等のアミン系化合物、あるいはこれらのアミン系化合物のカルボン酸等との塩;ラウリルアミンとオクチル酸錫の反応物あるいは混合物のようなアミン系化合物と有機錫化合物との反応物および混合物;過剰のポリアミンと多塩基酸とから得られる低分子量ポリアミド樹脂;過剰のポリアミンとエポキシ化合物との反応生成物;γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリイソプロポキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、N−(β−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(β−アミノエチル)アミノプロピルメチルジエトキシシラン、N−(β−アミノエチル)アミノプロピルトリイソプロポキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−ベンジル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−ビニルベンジル−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン等を挙げることができる。また、これらを変性した誘導体である、アミノ変性シリルポリマー、シリル化アミノポリマー、不飽和アミノシラン錯体、フェニルアミノ長鎖アルキルシラン、アミノシリル化シリコーン等のアミノ基を有するシランカップリング剤;等のシラノール縮合触媒、さらには他の酸性触媒、塩基性触媒等の公知のシラノール縮合触媒等が例示できる。
【0113】
これらの触媒は、単独で使用してもよく、2種以上併用してもよい。この縮合触媒の配合量は、架橋性シリル基を少なくとも1個有するビニル系重合体100部(重量部、以下同じ)に対して0.1〜20部程度が好ましく、1〜10部が更に好ましい。シラノール縮合触媒の配合量がこの範囲を下回ると硬化速度が遅くなることがあり、また硬化反応が十分に進行し難くなる場合がある。一方、シラノール縮合触媒の配合量がこの範囲を上回ると硬化時に局部的な発熱や発泡が生じ、良好な硬化物が得られ難くなるほか、ポットライフが短くなり過ぎ、作業性の点からも好ましくない。なお、特に限定はされないが、硬化性を制御するために錫系硬化触媒を用いるのが好ましい。
【0114】
また、本発明の硬化性組成物においては、縮合触媒の活性をより高めるために、アミン系化合物と同様に、上記のアミノ基を有するシランカップリング剤を助触媒として使用することも可能である。このアミノ基含有シランカップリング剤は、加水分解性基が結合したケイ素原子を含む基(以下加水分解性ケイ素基という)及びアミノ基を有する化合物であり、この加水分解性基として既に例示した基を挙げることができるが、メトキシ基、エトキシ基等が加水分解速度の点から好ましい。加水分解性基の個数は、2個以上、特に3個以上が好ましい。
【0115】
これらのアミン化合物の配合量は、ビニル系重合体(I)の有機重合体100重量部に対して0.01〜50重量部程度が好ましく、更に0.1〜20重量部がより好ましい。アミン化合物の配合量が0.01重量部未満であると硬化速度が遅くなる場合があり、また硬化反応が充分に進行し難くなる場合がある。一方、アミン化合物の配合量が30重量部を越えると、ポットライフが短くなり過ぎる場合があり、作業性の点から好ましくない。
【0116】
これらのアミン化合物は、1種類のみで使用しても良いし、2種類以上混合使用しても良い。
【0117】
更に、下記一般式(37)
49 Si(OR504−a (37)
(式中、R49およびR50は、それぞれ独立に、炭素数1〜20の置換あるいは非置換の炭化水素基である。さらに、aは0、1、2、3のいずれかである。)で示されるアミノ基やシラノール基をもたないケイ素化合物を助触媒として添加しても構わない。
【0118】
前記ケイ素化合物としては、限定はされないが、フェニルトリメトキシシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、フェニルジメチルメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、トリフェニルメトキシシラン等の一般式(37)中のR49が、炭素数6〜20のアリール基であるものが、組成物の硬化反応を加速する効果が大きいために好ましい。特に、ジフェニルジメトキシシランやジフェニルジエトキシシランは、低コストであり、入手が容易であるために最も好ましい。
【0119】
このケイ素化合物の配合量は、ビニル系重合体100部に対して0.01〜20部程度が好ましく、0.1〜10部が更に好ましい。ケイ素化合物の配合量がこの範囲を下回ると硬化反応を加速する効果が小さくなる場合がある。一方、ケイ素化合物の配合量がこの範囲を上回ると、硬化物の硬度や引張強度が低下することがある。
【0120】
なお、硬化触媒・硬化剤の種類や添加量は、本発明の一般式(1)や(6)で表されるビニル系重合体のYの種類やaの数によって選択することが可能であり、目的や用途に応じて本発明の硬化性や機械物性等を制御することが可能である。Yがアルコキシ基である場合、炭素数の少ない方が反応性が高く、またaが多い方が反応性が高いため少量で充分硬化させることが可能である。
<接着性付与剤>
本発明の組成物には、シランカップリング剤や、シランカップリング剤以外の接着性付与剤を添加することができる。接着付与剤を添加すると、外力により目地幅等が変動することによって、シーリング材がサイディングボード等の被着体から剥離する危険性をより低減することができる。また、場合によっては接着性向上の為に用いるプライマーの使用の必要性がなくなり、施工作業の簡略化が期待される。シランカップリング剤の具体例としてはアミノ基や、メルカプト基、エポキシ基、カルボキシル基、ビニル基、イソシアネート基、イソシアヌレート、ハロゲン等の官能基をもったシランカップリング剤が例示でき、その具体例としては、γ−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルメチルジエトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルメチルジメトキシシラン等のイソシアネート基含有シラン類;γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリイソプロポキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジエトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリイソプロポキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−ベンジル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−ビニルベンジル−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン等のアミノ基含有シラン類;γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン等のメルカプト基含有シラン類;γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン等のエポキシ基含有シラン類;β−カルボキシエチルトリエトキシシラン、β−カルボキシエチルフェニルビス(2−メトキシエトキシ)シラン、N−β−(カルボキシメチル)アミノエチル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等のカルボキシシラン類;ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アクロイルオキシプロピルメチルトリエトキシシラン等のビニル型不飽和基含有シラン類;γ−クロロプロピルトリメトキシシラン等のハロゲン含有シラン類;トリス(トリメトキシシリル)イソシアヌレート等のイソシアヌレートシラン類等を挙げることができる。また、これらを変性した誘導体である、アミノ変性シリルポリマー、シリル化アミノポリマー、不飽和アミノシラン錯体、フェニルアミノ長鎖アルキルシラン、アミノシリル化シリコーン、ブロックイソシアネートシラン、シリル化ポリエステル等もシランカップリング剤として用いることができる。
【0121】
本発明に用いるシランカップリング剤は、通常、架橋性シリル基含有ビニル系重合体100部に対し、0.1〜20部の範囲で使用される。特に、0.5〜10部の範囲で使用するのが好ましい。本発明の硬化性組成物に添加されるシランカップリング剤の効果は、各種被着体、すなわち、ガラス、アルミニウム、ステンレス、亜鉛、銅、モルタルなどの無機基材や、塩ビ、アクリル、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネートなどの有機基材に用いた場合、ノンプライマー条件またはプライマー処理条件下で、著しい接着性改善効果を示す。ノンプライマー条件下で使用した場合には、各種被着体に対する接着性を改善する効果が特に顕著である。
【0122】
シランカップリング剤以外の具体例としては、特に限定されないが、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、硫黄、アルキルチタネート類、芳香族ポリイソシアネート等が挙げられる。
【0123】
上記接着性付与剤は1種類のみで使用しても良いし、2種類以上混合使用しても良い。これら接着性付与剤は添加することにより被着体に対する接着性を改善することができる。特に限定はされないが、接着性、特にオイルパンなどの金属被着面に対する接着性を向上させるために、上記接着性付与剤の中でもシランカップリング剤を0.1〜20重量部、併用することが好ましい。
【0124】
接着性付与剤の種類や添加量は、本発明の一般式(1)や(6)で表されるビニル系重合体のYの種類やaの数によって選択することが可能であり、目的や用途に応じて本発明の硬化性や機械物性等を制御することが可能である。特に硬化性や伸びに影響するためその選択には注意が必要である。
<可塑剤>
本発明の硬化性組成物には、各種可塑剤を必要に応じて用いても良い。可塑剤を後述する充填材と併用して使用すると硬化物の伸びを大きくできたり、多量の充填材を混合できたりするためより有利となるが、必ずしも添加しなければならないものではない。可塑剤としては特に限定されないが、物性の調整、性状の調節等の目的により、例えば、ジブチルフタレート、ジヘプチルフタレート、ジ(2−エチルヘキシル)フタレート、ブチルベンジルフタレート等のフタル酸エステル類;ジオクチルアジペート、ジオクチルセバケート、ジブチルセバケート、コハク酸イソデシル等の非芳香族二塩基酸エステル類;オレイン酸ブチル、アセチルリシリノール酸メチル等の脂肪族エステル類;ジエチレングリコールジベンゾエート、トリエチレングリコールジベンゾエート、ペンタエリスリトールエステル等のポリアルキレングリコールのエステル類;トリクレジルホスフェート、トリブチルホスフェート等のリン酸エステル類;トリメリット酸エステル類;ポリスチレンやポリ−α−メチルスチレン等のポリスチレン類;ポリブタジエン、ポリブテン、ポリイソブチレン、ブタジエン−アクリロニトリル、ポリクロロプレン;塩素化パラフィン類;アルキルジフェニル、部分水添ターフェニル、等の炭化水素系油;プロセスオイル類;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等のポリエーテルポリオールとこれらポリエーテルポリオールの水酸基をエステル基、エーテル基などに変換した誘導体等のポリエーテル類;エポキシ化大豆油、エポキシステアリン酸ベンジル等のエポキシ可塑剤類;セバシン酸、アジピン酸、アゼライン酸、フタル酸等の2塩基酸とエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール等の2価アルコールから得られるポリエステル系可塑剤類;アクリル系可塑剤を始めとするビニル系モノマーを種々の方法で重合して得られるビニル系重合体類等が挙げられる。
【0125】
なかでも数平均分子量500〜15000の重合体である高分子可塑剤は、添加することにより、該硬化性組成物の粘度やスランプ性および該組成物を硬化して得られる硬化物の引張り強度、伸びなどの機械特性が調整できるとともに、重合体成分を分子中に含まない可塑剤である低分子可塑剤を使用した場合に比較して、初期の物性を長期にわたり維持し、該硬化物にアルキッド塗料を塗布した場合の乾燥性(塗装性ともいう)を改良できる。なお、限定はされないがこの高分子可塑剤は、官能基を有しても有しなくても構わない。
【0126】
上記で高分子可塑剤の数平均分子量は、500〜15000と記載したが、好ましくは800〜10000であり、より好ましくは1000〜8000である。分子量が低すぎると熱や降雨により可塑剤が経時的に流出し、初期の物性を長期にわたり維持できず、アルキッド塗装性が改善できない。また、分子量が高すぎると粘度が高くなり、作業性が悪くなる。
【0127】
これらの高分子可塑剤のうちで、ビニル系重合体と相溶するものが好ましい。中でも相溶性および耐候性、耐熱性の点からビニル系重合体が好ましい。ビニル系重合体の中でも(メタ)アクリル系重合体が好ましく、アクリル系重合体がさらに好ましい。このアクリル系重合体の合成法は、従来からの溶液重合で得られるものや、無溶剤型アクリルポリマー等を挙げることができる。後者のアクリル系可塑剤は溶剤や連鎖移動剤を使用せず高温連続重合法(USP4414370、特開昭59−6207、特公平5−58005、特開平1−313522、USP5010166)にて作製されるため本発明の目的にはより好ましい。その例としては特に限定されないが東亞合成品UPシリーズ等が挙げられる(工業材料1999年10月号参照)。勿論、他の合成法としてリビングラジカル重合法をも挙げることができる。この方法によれば、その重合体の分子量分布が狭く、低粘度化が可能なことから好ましく、更には原子移動ラジカル重合法がより好ましいが、これに限定されるものではない。
【0128】
高分子可塑剤の分子量分布は特に限定されないが、狭いことが好ましく、1.8未満が好ましい。1.7以下がより好ましく、1.6以下がなお好ましく、1.5以下がさらに好ましく、1.4以下が特に好ましく、1.3以下が最も好ましい。
【0129】
上記高分子可塑剤を含む可塑剤は、単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよいが、必ずしも必要とするものではない。また必要によっては高分子可塑剤を用い、物性に悪影響を与えない範囲で低分子可塑剤を更に併用しても良い。
【0130】
なおこれら可塑剤は、重合体製造時に配合することも可能である。
【0131】
可塑剤を用いる場合の使用量は、限定されないが、ビニル系重合体100重量部に対して5〜150重量部、好ましくは10〜120重量部、さらに好ましくは20〜100重量部である。5重量部未満では可塑剤としての効果が発現しなくなり、150重量部を越えると硬化物の機械強度が不足する。
<充填材>
本発明の硬化性組成物には、各種充填材を必要に応じて用いても良い。充填材としては、特に限定されないが、木粉、パルプ、木綿チップ、アスベスト、ガラス繊維、炭素繊維、マイカ、クルミ殻粉、もみ殻粉、グラファイト、ケイソウ土、白土、シリカ(フュームドシリカ、沈降性シリカ、結晶性シリカ、溶融シリカ、ドロマイト、無水ケイ酸、含水ケイ酸等)、カーボンブラックのような補強性充填材;重質炭酸カルシウム、膠質炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ケイソウ土、焼成クレー、クレー、タルク、酸化チタン、ベントナイト、有機ベントナイト、酸化第二鉄、べんがら、アルミニウム微粉末、フリント粉末、酸化亜鉛、活性亜鉛華、亜鉛末、炭酸亜鉛およびシラスバルーンなどのような充填材;石綿、ガラス繊維およびガラスフィラメント、炭素繊維、ケブラー繊維、ポリエチレンファイバー等のような繊維状充填材等が挙げられる。
【0132】
これら充填材のうちでは沈降性シリカ、フュームドシリカ、結晶性シリカ、溶融シリカ、ドロマイト、カーボンブラック、炭酸カルシウム、酸化チタン、タルクなどが好ましい。
【0133】
特に、これら充填材で強度の高い硬化物を得たい場合には、主にヒュームドシリカ、沈降性シリカ、無水ケイ酸、含水ケイ酸、カーボンブラック、表面処理微細炭酸カルシウム、結晶性シリカ、溶融シリカ、焼成クレー、クレーおよび活性亜鉛華などから選ばれる充填材を添加できる。なかでも、比表面積(BET吸着法による)が50m/g以上、通常50〜400m/g、好ましくは100〜300m/g程度の超微粉末状のシリカが好ましい。またその表面が、オルガノシランやオルガノシラザン、ジオルガノシクロポリシロキサン等の有機ケイ素化合物で予め疎水処理されたシリカが更に好ましい。
【0134】
補強性の高いシリカ系充填材のより具体的な例としては、特に限定されないが、フュームドシリカの1つである日本アエロジル社のアエロジルや、沈降法シリカの1つである日本シリカ社工業のNipsil等が挙げられる。
【0135】
また、低強度で伸びが大である硬化物を得たい場合には、主に酸化チタン、炭酸カルシウム、タルク、酸化第二鉄、酸化亜鉛およびシラスバルーンなどから選ばれる充填材を添加できる。なお、一般的に、炭酸カルシウムは、比表面積が小さいと、硬化物の破断強度、破断伸び、接着性と耐候接着性の改善効果が充分でないことがある。比表面積の値が大きいほど、硬化物の破断強度、破断伸び、接着性と耐候接着性の改善効果はより大きくなる。
【0136】
更に、炭酸カルシウムは、表面処理剤を用いて表面処理を施してある方がより好ましい。表面処理炭酸カルシウムを用いた場合、表面処理していない炭酸カルシウムを用いた場合に比較して、本発明の組成物の作業性を改善し、該硬化性組成物の接着性と耐候接着性の改善効果がより向上すると考えられる。前記の表面処理剤としては脂肪酸、脂肪酸石鹸、脂肪酸エステル等の有機物や各種界面活性剤、および、シランカップリング剤やチタネートカップリング剤等の各種カップリング剤が用いられている。具体例としては、以下に限定されるものではないが、カプロン酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ウンデカン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、オレイン酸等の脂肪酸と、それら脂肪酸のナトリウム、カリウム等の塩、そして、それら脂肪酸のアルキルエステルが挙げられる。界面活性剤の具体例としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステルや長鎖アルコール硫酸エステル等と、それらのナトリウム塩、カリウム塩等の硫酸エステル型陰イオン界面活性剤、またアルキルベンゼンスルホン酸、アルキルナフタレンスルホン酸、パラフィンスルホン酸、α−オレフィンスルホン酸、アルキルスルホコハク酸等と、それらのナトリウム塩、カリウム塩等のスルホン酸型陰イオン界面活性剤等が挙げられる。この表面処理剤の処理量は、炭酸カルシウムに対して、0.1〜20重量%の範囲で処理するのが好ましく、1〜5重量%の範囲で処理するのがより好ましい。処理量が0.1重量%未満の場合には、作業性、接着性と耐候接着性の改善効果が充分でないことがあり、20重量%を越えると、該硬化性組成物の貯蔵安定性が低下することがある。
【0137】
特に限定はされないが、炭酸カルシウムを用いる場合、配合物のチクソ性や硬化物の破断強度、破断伸び、接着性と耐候接着性等の改善効果を特に期待する場合には膠質炭酸カルシウムを用いるのが好ましい。
【0138】
一方、重質炭酸カルシウムは配合物の低粘度化や増量、コストダウン等を目的として添加することがあるが、この重質炭酸カルシウムを用いる場合は必要に応じて下記のようなものを使用することができる。
【0139】
重質炭酸カルシウムとは、天然のチョーク(白亜)、大理石、石灰石などを機械的に粉砕・加工したものである。粉砕方法については乾式法と湿式法があるが、湿式粉砕品は本発明の硬化性組成物の貯蔵安定性を悪化させることが多いために好ましくないことが多い。重質炭酸カルシウムは、分級により、様々な平均粒子径を有する製品となる。特に限定されないが、硬化物の破断強度、破断伸び、接着性と耐候接着性の改善効果を期待する場合には、比表面積の値が1.5m/g以上50m/g以下のものが好ましく、2m/g以上50m/g以下が更に好ましく、2.4m/g以上50m/g以下がより好ましく、3m/g以上50m/g以下が特に好ましい。比表面積が1.5m/g未満の場合には、その改善効果が充分でないことがある。もちろん、単に粘度を低下させる場合や増量のみを目的とする場合などはこの限りではない。
【0140】
なお、比表面積の値とは、測定方法としてJIS K 5101に準じて行なった空気透過法(粉体充填層に対する空気の透過性から比表面積を求める方法。)による測定値をいう。測定機器としては、島津製作所製の比表面積測定器SS−100型を用いるのが好ましい。
【0141】
これらの充填材は目的や必要に応じて単独で併用してもよく、2種以上を併用してもよい。特に限定はされないが、例えば、必要に応じて比表面積の値が1.5m/g以上の重質炭酸カルシウムと膠質炭酸カルシウムを組み合わせると、配合物の粘度の上昇を程々に抑え、硬化物の破断強度、破断伸び、接着性と耐候接着性の改善効果が大いに期待できる。
【0142】
充填材を用いる場合の添加量は、ビニル系重合体100重量部に対して、充填材を5〜1000重量部の範囲で使用するのが好ましく、20〜500重量部の範囲で使用するのがより好ましく、40〜300重量部の範囲で使用するのが特に好ましい。配合量が5重量部未満の場合には、硬化物の破断強度、破断伸び、接着性と耐候接着性の改善効果が充分でないことがあり、1000重量部を越えると該硬化性組成物の作業性が低下することがある。充填材は単独で使用しても良いし、2種以上併用しても良い。
<微小中空粒子>
また、更に、物性の大きな低下を起こすことなく軽量化、低コスト化を図ることを目的として、微小中空粒子をこれら補強性充填材に併用しても良い。
【0143】
このような微少中空粒子(以下バルーンという)は、特に限定はされないが、「機能性フィラーの最新技術」(CMC)に記載されているように、直径が1mm以下、好ましくは500μm以下、更に好ましくは200μm以下の無機質あるいは有機質の材料で構成された中空体が挙げられる。特に、真比重が1.0g/cm以下である微少中空体を用いることが好ましく、更には0.5g/cm以下である微少中空体を用いることが好ましい。
【0144】
前記無機系バルーンとして、珪酸系バルーンと非珪酸系バルーンとが例示でき、珪酸系バルーンには、シラスバルーン、パーライト、ガラスバルーン、シリカバルーン、フライアッシュバルーン等が、非珪酸系バルーンには、アルミナバルーン、ジルコニアバルーン、カーボンバルーン等が例示できる。これらの無機系バルーンの具体例として、シラスバルーンとしてイヂチ化成製のウインライト、三機工業製のサンキライト、ガラスバルーンとして日本板硝子製のカルーン、住友スリーエム製のセルスターZ−28、EMERSON&CUMING製のMICRO BALLOON、PITTSBURGE CORNING製のCELAMIC GLASSMODULES、3M製のGLASS BUBBLES、シリカバルーンとして旭硝子製のQ−CEL、太平洋セメント製のE−SPHERES、フライアッシュバルーンとして、PFAMARKETING製のCEROSPHERES、FILLITE U.S.A製のFILLITE、アルミナバルーンとして昭和電工製のBW、ジルコニアバルーンとしてZIRCOA製のHOLLOW ZIRCONIUM SPHEES、カーボンバルーンとして呉羽化学製クレカスフェア、GENERAL TECHNOLOGIES製カーボスフェアが市販されている。
【0145】
前記有機系バルーンとして、熱硬化性樹脂のバルーンと熱可塑性樹脂のバルーンが例示でき、熱硬化性のバルーンにはフェノールバルーン、エポキシバルーン、尿素バルーンが、熱可塑性バルーンにはサランバルーン、ポリスチレンバルーン、ポリメタクリレートバルーン、ポリビニルアルコールバルーン、スチレン−アクリル系バルーンが例示できる。また、架橋した熱可塑性樹脂のバルーンも使用できる。ここでいうバルーンは、発泡後のバルーンでも良く、発泡剤を含むものを配合後に発泡させてバルーンとしても良い。
【0146】
これらの有機系バルーンの具体例として、フェノールバルーンとしてユニオンカーバイド製のUCAR及びPHENOLIC MICROBALLOONS、エポキシバルーンとしてEMERSON&CUMING製のECCOSPHERES、尿素バルーンとしてEMERSON&CUMING製のECCOSPHERES VF−O、サランバルーンとしてDOW CHEMICAL製のSARAN MICROSPHERES、日本フィラメント製のエクスパンセル、松本油脂製薬製のマツモトマイクロスフェア、ポリスチレンバルーンとしてARCOPOLYMERS製のDYLITE EXPANDABLE POLYSTYRENE、BASF WYANDOTE製の EXPANDABLE POLYSTYRENE BEADS、架橋型スチレン−アクリル酸バルーンには日本合成ゴム製のSX863(P)が、市販されている。
【0147】
上記バルーンは単独で使用しても良く、2種類以上混合して用いても良い。さらに、これらバルーンの表面を脂肪酸、脂肪酸エステル、ロジン、ロジン酸リグニン、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、アルミカップリング剤、ポリプロピレングリコール等で分散性および配合物の作業性を改良するために処理したものも使用することができる。これらの、バルーンは配合物を硬化させた場合の物性のうち、柔軟性および伸び・強度を損なうことなく、軽量化させコストダウンするために使用される。
【0148】
バルーンの含有量は、特に限定されないがビニル系重合体100重量部に対して、好ましくは0.1〜50部、更に好ましくは0.1〜30部の範囲で使用できる。この量が0.1部未満では軽量化の効果が小さく50部以上ではこの配合物を硬化させた場合の機械特性のうち、引張強度の低下が認められることがある。またバルーンの比重が0.1以上の場合は3〜50部、更に好ましくは5〜30部が好ましい。
<物性調整剤>
本発明の硬化性組成物には、必要に応じて生成する硬化物の引張特性を調整する物性調整剤を添加しても良い。
【0149】
物性調整剤としては特に限定されないが、例えば、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン等のアルキルアルコキシシラン類;ジメチルジイソプロペノキシシラン、メチルトリイソプロペノキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジイソプロペノキシシラン等のアルキルイソプロペノキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルジメチルメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン等の官能基を有するアルコキシシラン類;シリコーンワニス類;ポリシロキサン類等が挙げられる。前記物性調整剤を用いることにより、本発明の組成物を硬化させた時の硬度を上げたり、硬度を下げ、伸びを出したりし得る。上記物性調整剤は単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
<シラノール含有化合物>
本発明の硬化性組成物には、硬化物の物性を変える等の必要に応じてシラノール含有化合物を添加しても良い。シラノール含有化合物とは、分子内に1個のシラノール基を有する化合物、及び/又は、水分と反応することにより分子内に1個のシラノール基を有する化合物を生成し得る化合物のことをいう。これらは一方のみを用いてもよいし、両化合物を同時に用いてもよい。
【0150】
シラノール含有化合物の一つである分子内に1個のシラノール基を有する化合物は、特に限定されず、下記に示した化合物、
(CHSiOH、(CHCHSiOH、(CHCHCHSiOH、(n−Bu)SiOH、(sec−Bu)SiOH、(t−Bu)SiOH、(t−Bu)Si(CHOH、(C11SiOH、(C13SiOH、(CSiOH、(CSi(CH)OH、(C)Si(CHOH、(CSi(C)OH、CSi(COH、CCHSi(COH、C10Si(CHOH
(ただし、上記式中Cはフェニル基を、C10はナフチル基を示す。)
等のような(R”)SiOH(ただし式中R”は同一または異種の置換もしくは非置換のアルキル基またはアリール基)で表わすことができる化合物、
【0151】
【化7】
Figure 2004051726
等のようなシラノール基を含有する環状ポリシロキサン化合物、
【0152】
【化8】
Figure 2004051726
等のようなシラノール基を含有する鎖状ポリシロキサン化合物、
【0153】
【化9】
Figure 2004051726
等のような主鎖が珪素、炭素からなるポリマー末端にシラノール基が結合した化合物、
【0154】
【化10】
Figure 2004051726
等のようなポリシラン主鎖末端にシラノール基が結合した化合物、
【0155】
【化11】
Figure 2004051726
等のような主鎖が珪素、炭素、酸素からなるポリマー末端にシラノール基が結合した化合物等が例示できる。このうち下記一般式(45)で表される化合物が好ましい。
(R58SiOH (45)
(式中、R58は炭素数1〜20の1価の炭化水素基を示す。複数のR58は同一であってもよく又は異なっていてもよい。)
27は、メチル基、エチル基、ビニル基、t−ブチル基、フェニル基が好ましく、さらにメチル基が好ましい。
【0156】
中でも、入手が容易であり、効果の点から分子量の小さい(CHSiOH等が好ましい。
【0157】
上記、分子内に1個のシラノール基を有する化合物は、ビニル系重合体の架橋性シリル基あるいは架橋により生成したシロキサン結合と反応することにより、架橋点の数を減少させ、硬化物に柔軟性を与えているものと推定される。
また本発明の成分の1つである、水分と反応することにより分子内に1個のシラノール基を有する化合物を生成し得る化合物は、特に限定されないが、水分と反応して生成する分子内に1個のシラノール基を有する化合物(加水分解生成物)が、上記一般式(45)で表される化合物が好ましい。例えば、特に限定されるわけではないが、後述するような一般式(46)で表される化合物以外に下記の化合物を挙げることができる。
【0158】
N,O−ビス(トリメチルシリル)アセトアミド、N−(トリメチルシリル)アセトアミド、ビス(トリメチルシリル)トリフルオロアセトアミド、N−メチル−N−トリメチルシリルトリフルオロアセトアミド、ビストリメチルシリル尿素、N−(t−ブチルジメチルシリル)N−メチルトリフルオロアセトアミド、(N,N−ジメチルアミノ)トリメチルシラン、(N,N−ジエチルアミノ)トリメチルシラン、ヘキサメチルジシラザン、1,1,3,3−テトラメチルジシラザン、N−(トリメチルシリル)イミダゾール、トリメチルシリルトリフルオロメタンスルフォネート、トリメチルシリルフェノキシド、n−オクタノールのトリメチルシリル化物、2―エチルヘキサノールのトリメチルシリル化物、グリセリンのトリス(トリメチルシリル)化物、トリメチロールプロパンのトリス(トリメチルシリル)化物、ペンタエリスリトールのトリス(トリメチルシリル)化物、ペンタエリスリトールのテトラ(トリメチルシリル)化物、(CHSiNHSi(CH、(CHSiNSi(CH
【0159】
【化12】
Figure 2004051726
等が好適に使用できるが加水分解生成物の含有シラノール基の量からは(CHSiNHSi(CHが特に好ましい。
【0160】
さらには本発明の成分の1つである、水分と反応することにより分子内に1個のシラノール基を有する化合物を生成し得る化合物は、特に限定されないが、上記化合物以外に下記一般式(46)で表される化合物が好ましい。
((R58SiO)59 (46)
(式中、R58は上述したものと同様である。nは正数を、R59は活性水素含有化合物から一部あるいは全ての活性水素を除いた基を示す。)
58は、メチル基、エチル基、ビニル基、t−ブチル基、フェニル基が好ましく、さらにメチル基が好ましい。
(R58Si基は、3個のR58が全てメチル基であるトリメチルシリル基が特に好ましい。また、nは1〜5が好ましい。
【0161】
上記R59の由来となる活性水素含有化合物としては特に限定されないが、例えば、メタノール、エタノール、n−ブタノール、i−ブタノール、t−ブタノール、n−オクタノール、2−エチルヘキサノール、ベンジルアルコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、プロパンジオール、テトラメチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等のアルコール類;フェノール、クレゾール、ビスフェノールA、ヒドロキノン等のフェノール類;ぎ酸、酢酸、プロピオン酸、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、アクリル酸、メタクリル酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、ソルビン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、マレイン酸、安息香酸、フタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸等のカルボン酸類;アンモニア;メチルアミン、ジメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、n−ブチルアミン、イミダゾール等のアミン類;アセトアミド、ベンズアミド等の酸アミド類、尿素、N,N’−ジフェニル尿素等の尿素類;アセトン、アセチルアセトン、2,4−ヘプタジオン等のケトン類等が挙げられる。
【0162】
上記一般式(46)で表される水分と反応することにより分子内に1個のシラノール基を有する化合物を生成し得る化合物は、例えば上述の活性水素含有化合物等に、トリメチルシリルクロリドやジメチル(t−ブチル)クロリド等のようなシリル化剤とも呼ばれる(R58Si基とともにハロゲン基等の活性水素と反応し得る基を有する化合物を反応させることにより得ることができるが、これらに限定されるものではない(ただし、R58は上述したものと同様である。)。
【0163】
上記一般式(46)で表される化合物を具体的に例示すると、アリロキシトリメチルシラン、N,O−ビス(トリメチルシリル)アセトアミド、N−(トリメチルシリル)アセトアミド、ビス(トリメチルシリル)トリフルオロアセトアミド、N−メチル−N−トリメチルシリルトリフルオロアセトアミド、ビストリメチルシリル尿素、N−(t−ブチルジメチルシリル)N−メチルトリフルオロアセトアミド、(N,N−ジメチルアミノ)トリメチルシラン、(N,N−ジエチルアミノ)トリメチルシラン、ヘキサメチルジシラザン、1,1,3,3−テトラメチルジシラザン、N−(トリメチルシリル)イミダゾール、トリメチルシリルトリフルオロメタンスルフォネート、トリメチルシリルフェノキシド、n−オクタノールのトリメチルシリル化物、2―エチルヘキサノールのトリメチルシリル化物、グリセリンのトリス(トリメチルシリル)化物、トリメチロールプロパンのトリス(トリメチルシリル)化物、ペンタエリスリトールのトリス(トリメチルシリル)化物、ペンタエリスリトールのテトラ(トリメチルシリル)化物、等が挙げられるが、これらに限定されない。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0164】
また、一般式(((R60SiO)(R61O)Zで表わすことができるような化合物、CHO(CHCH(CH)O)Si(CH、CH=CHCH(CHCH(CH)O)Si(CH、(CHSiO(CHCH(CH)O)Si(CH、(CHSiO(CHCH(CH)O)Si(CH
(式中、R60は同一または異種の置換もしくは非置換の1価の炭化水素基または水素原子、R61は炭素数1〜8の2価の炭化水素基、s、tは正の整数で、sは1〜6、s×tは5以上、Zは1〜6価の有機基)
等も好適に使用できる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0165】
水分と反応することにより分子内に1個のシラノール基を有する化合物を生成し得る化合物の中では、貯蔵安定性、耐候性等に悪影響を及ぼさない点で、加水分解後に生成する活性水素含有化合物はフェノール類、酸アミド類及びアルコール類が好ましく、活性水素含有化合物が水酸基であるフェノール類およびアルコール類が更に好ましい。
【0166】
上記の化合物の中では、N,O−ビス(トリメチルシリル)アセトアミド、N−(トリメチルシリル)アセトアミド、トリメチルシリルフェノキシド、n−オクタノールのトリメチルシリル化物、2―エチルヘキサノールのトリメチルシリル化物、グリセリンのトリス(トリメチルシリル)化物、トリメチロールプロパンのトリス(トリメチルシリル)化物、ペンタエリスリトールのトリス(トリメチルシリル)化物、ペンタエリスリトールのテトラ(トリメチルシリル)化物等が好ましい。
【0167】
この水分と反応することにより分子内に1個のシラノール基を有する化合物を生成し得る化合物は、貯蔵時、硬化時あるいは硬化後に水分と反応することにより、分子内に1個のシラノール基を有する化合物を生成する。この様にして生成した分子内に1個のシラノール基を有する化合物は、上述のようにビニル系重合体の架橋性シリル基あるいは架橋により生成したシロキサン結合と反応することにより、架橋点の数を減少させ、硬化物に柔軟性を与えているものと推定される。
【0168】
シラノール含有化合物の添加量は、硬化物の期待物性に応じて適宜調整可能である。シラノール含有化合物は、ビニル系重合体100重量部に対して0.1〜50重量部、好ましくは0.3〜20重量部、さらに好ましくは0.5〜10重量部添加できる。0.1重量部未満では添加効果が現れず、50重量部を越えると架橋が不十分になり、硬化物の強度やゲル分率が低下しすぎる。
【0169】
また、シラノール含有化合物をビニル系重合体に添加する時期は特に限定されず、ビニル系重合体の製造時に添加してもよく、硬化性組成物の作製時に添加してもよい。
<チクソ性付与剤(垂れ防止剤)>
本発明の硬化性組成物には、必要に応じて垂れを防止し、作業性を良くするためにチクソ性付与剤(垂れ防止剤)を添加しても良い。
【0170】
また、垂れ防止剤としては特に限定されないが、例えば、ポリアミドワックス類、水添ヒマシ油誘導体類;ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸バリウム等の金属石鹸類等が挙げられる。これらチクソ性付与剤(垂れ防止剤)は単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
<光硬化性物質>
本発明の硬化性組成物には、必要に応じて光硬化性物質を添加しても良い。光硬化性物質とは、光の作用によって短時間に、分子構造が化学変化をおこし、硬化などの物性的変化を生ずるものである。この光硬化性物質を添加することにより、硬化性組成物を硬化させた際の硬化物表面の粘着性(残留タックともいう)を低減できる。この光硬化性物質は、光をあてることにより硬化し得る物質であるが、代表的な光硬化性物質は、例えば室内の日の当たる位置(窓付近)に1日間、室温で静置することにより硬化させることができる物質である。この種の化合物には、有機単量体、オリゴマー、樹脂あるいはそれらを含む組成物など多くのものが知られており、その種類は特に限定されないが、例えば、不飽和アクリル系化合物、ポリケイ皮酸ビニル類あるいはアジド化樹脂等が挙げられる。
【0171】
不飽和アクリル系化合物は、下記一般式(47)で表される不飽和基を有する単量体、オリゴマーあるいはこれらの混合物である。
CH=CHR62CO(O)− (47)
式中、R62は水素、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基または炭素数7〜10のアラルキル基を示す。
【0172】
不飽和アクリル系化合物としては、具体的には、エチレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ネオペンチルアルコール等の低分子量アルコール類の(メタ)アクリル酸エステル類;ビスフェノールA、イソシアヌル酸等の酸あるいは上記低分子量アルコール等をエチレンオキシドやプロピレンオキシドで変性したアルコール類の(メタ)アクリル酸エステル類;主鎖がポリエーテルで末端に水酸基を有するポリエーテルポリオール、主鎖がポリエーテルであるポリオール中でビニル系モノマーをラジカル重合することにより得られるポリマーポリオール、主鎖がポリエステルで末端に水酸基を有するポリエステルポリオール、主鎖がビニル系あるいは(メタ)アクリル系重合体であり、主鎖中に水酸基を有するポリオール等の(メタ)アクリル酸エステル類;ビスフェノールA型やノボラック型等のエポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸を反応させることにより得られるエポキシアクリレート系オリゴマー類;ポリオール、ポリイソシアネートおよび水酸基含有(メタ)アクリレート等を反応させることにより得られる分子鎖中にウレタン結合および(メタ)アクリル基を有するウレタンアクリレート系オリゴマー等が挙げられる。
【0173】
ポリケイ皮酸ビニル類とは、シンナモイル基を感光基とする感光性樹脂であり、ポリビニルアルコールをケイ皮酸でエステル化したものの他、多くのポリケイ皮酸ビニル系誘導体が挙げられる。
【0174】
アジド化樹脂は、アジド基を感光基とする感光性樹脂として知られており、通常はアジド化合物を感光剤として加えたゴム感光液のほか「感光性樹脂」(昭和47年3月17日出版、印刷学会出版部発行、93頁〜、106頁から、117頁〜)に詳細な例示があり、これらを単独又は混合し、必要に応じて増感剤を加えて使用することができる。
【0175】
上記の光硬化性物質の中では、取り扱い易いという理由で不飽和アクリル系化合物が好ましい。
【0176】
光硬化性物質は、ビニル系重合体100重量部に対して0.01〜20重量部添加するのが好ましい。0.01重量部未満では効果が小さく、また20重量部を越えると物性への悪影響が出ることがある。なお、ケトン類、ニトロ化合物などの増感剤やアミン類等の促進剤を添加すると、効果が高められる場合がある。
<空気酸化硬化性物質>
本発明の硬化性組成物には、必要に応じて空気酸化硬化性物質を添加しても良い。空気酸化硬化性物質とは、空気中の酸素により架橋硬化できる不飽和基を有する化合物である。この空気酸化硬化性物質を添加することにより、硬化性組成物を硬化させた際の硬化物表面の粘着性(残留タックともいう)を低減できる。本発明における空気酸化硬化性物質は、空気と接触させることにより硬化し得る物質であり、より具体的には、空気中の酸素と反応して硬化する性質を有するものである。代表的な空気酸化硬化性物質は、例えば空気中で室内に1日間静置することにより硬化させることができる。
【0177】
空気酸化硬化性物質としては、例えば、桐油、アマニ油等の乾性油;これら乾性油を変性して得られる各種アルキッド樹脂;乾性油により変性されたアクリル系重合体、エポキシ系樹脂、シリコーン樹脂;1,2−ポリブタジエン、1,4−ポリブタジエンを、C5〜C8ジエンの重合体や共重合体、更には該重合体や共重合体の各種変性物(マレイン化変性物、ボイル油変性物など)などが具体例として挙げられる。これらのうちでは桐油、ジエン系重合体のうちの液状物(液状ジエン系重合体)やその変性物が特に好ましい。
【0178】
上記液状ジエン系重合体の具体例としては、ブタジエン、クロロプレン、イソプレン、1,3−ペンタジエン等のジエン系化合物を重合又は共重合させて得られる液状重合体や、これらジエン系化合物と共重合性を有するアクリロニトリル、スチレンなどの単量体とをジエン系化合物が主体となるように共重合させて得られるNBR,SBR等の重合体や更にはそれらの各種変性物(マレイン化変性物、ボイル油変性物など)などが挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これら液状ジエン系化合物のうちでは液状ポリブタジエンが好ましい。
【0179】
空気酸化硬化性物質は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。また空気酸化硬化性物質と同時に酸化硬化反応を促進する触媒や金属ドライヤーを併用すると効果を高められる場合がある。これらの触媒や金属ドライヤーとしては、ナフテン酸コバルト、ナフテン酸鉛、ナフテン酸ジルコニウム、オクチル酸コバルト、オクチル酸ジルコニウム等の金属塩やアミン化合物等が例示される。
【0180】
空気酸化硬化性物質は、ビニル系重合体100重量部に対して0.01〜20重量部添加するのが好ましい。0.01重量部未満では効果が小さく、また20重量部を越えると物性への悪影響が出ることがある。
<酸化防止剤>
本発明の硬化性組成物には、必要に応じて酸化防止剤を添加しても良い。酸化防止剤は各種のものが知られており、例えば大成社発行の「酸化防止剤ハンドブック」、シーエムシー化学発行の「高分子材料の劣化と安定化」(235〜242)等に記載された種々のものが挙げられるが、これらに限定されるわけではない。
【0181】
例えば、MARK PEP−36、MARK AO−23等のチオエーテル系(以上いずれもアデカア−ガス化学製)、Irgafos38、Irgafos168、IrgafosP−EPQ(以上いずれも日本チバガイギー製)等のようなリン系酸化防止剤等が挙げられる。なかでも、以下に示したようなヒンダードフェノール系化合物が好ましい。
【0182】
ヒンダードフェノール系化合物としては、具体的には以下のものが例示できる。
2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−エチルフェノール、モノ(又はジ又はトリ)(αメチルベンジル)フェノール、2,2’−メチレンビス(4エチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,5−ジ−tert−ブチルハイドロキノン、2,5−ジ−tert−アミルハイドロキノン、トリエチレングリコール−ビス−[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、1,6−ヘキサンジオール−ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、2,4−ビス−(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン、ペンタエリスリチル−テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、2,2−チオ−ジエチレンビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、N,N’−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナマミド)、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ベンジルフォスフォネート−ジエチルエステル、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホン酸エチル)カルシウム、トリス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、2,4−2,4−ビス[(オクチルチオ)メチル]o−クレゾール、N,N’−ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニル]ヒドラジン、
トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイト、2−(5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−[2−ヒドロキシ−3,5−ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−t−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3−t−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−t−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−t−アミル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−オクチルフェニル)−ベンゾトリアゾール、メチル−3−[3−t−ブチル−5−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−ヒドロキシフェニル]プロピオネート−ポリエチレングリコール(分子量約300)との縮合物、ヒドロキシフェニルベンゾトリアゾール誘導体、2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2−n−ブチルマロン酸ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)、2,4−ジ−t−ブチルフェニル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート等が挙げられる。
【0183】
商品名で言えば、ノクラック200、ノクラックM−17、ノクラックSP、ノクラックSP−N、ノクラックNS−5、ノクラックNS−6、ノクラックNS−30、ノクラック300、ノクラックNS−7、ノクラックDAH(以上いずれも大内新興化学工業製)、MARK AO−30、MARK AO−40、MARK AO−50、MARK AO−60、MARK AO−616、MARK AO−635、MARK AO−658、MARK AO−80、MARK AO−15、MARK AO−18、MARK 328、MARK AO−37(以上いずれもアデカアーガス化学製)、IRGANOX−245、IRGANOX−259、IRGANOX−565、IRGANOX−1010、IRGANOX−1024、IRGANOX−1035、IRGANOX−1076、IRGANOX−1081、IRGANOX−1098、IRGANOX−1222、IRGANOX−1330、IRGANOX−1425WL(以上いずれも日本チバガイギー製)、SumilizerGM、SumilizerGA−80(以上いずれも住友化学製)等が例示できるがこれらに限定されるものではない。
【0184】
酸化防止剤は後述する光安定剤と併用してもよく、併用することによりその効果を更に発揮し、特に耐熱性が向上することがあるため特に好ましい。予め酸化防止剤と光安定剤を混合してあるチヌビンC353、チヌビンB75(以上いずれも日本チバガイギー製)などを使用しても良い。
【0185】
酸化防止剤の使用量は、ビニル系重合体100重量部に対して0.1〜10重量部の範囲であることが好ましい。0.1重量部未満では耐候性を改善の効果が少なく、5重量部超では効果に大差がなく経済的に不利である。
<光安定剤>
本発明の硬化性組成物には、必要に応じて光安定剤を添加しても良い。光安定剤は各種のものが知られており、例えば大成社発行の「酸化防止剤ハンドブック」、シーエムシー化学発行の「高分子材料の劣化と安定化」(235〜242)等に記載された種々のものが挙げられるが、これらに限定されるわけではない。
【0186】
特に限定はされないが、光安定剤の中でも、紫外線吸収剤が好ましく、具体的には、チヌビンP、チヌビン234、チヌビン320、チヌビン326、チヌビン327、チヌビン329、チヌビン213(以上いずれも日本チバガイギー製)等のようなベンゾトリアゾール系化合物やチヌビン1577等のようなトリアジン系、CHIMASSORB81等のようなベンゾフェノン系、チヌビン120(日本チバガイギー製)等のようなベンゾエート系化合物等が例示できる。
【0187】
また、ヒンダードアミン系化合物も好ましく、そのような化合物を以下に記載する。
コハク酸ジメチル−1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン重縮合物、
ポリ[{6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}]、N,N’−ビス(3アミノプロピル)エチレンジアミン−2,4−ビス[N−ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)アミノ]−6−クロロ−1,3,5−トリアジン縮合物、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、コハク酸−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリディニル)エステル等が挙げられる。
【0188】
商品名で言えば、チヌビン622LD、チヌビン144、CHIMASSORB944LD、CHIMASSORB119FL、Irgafos168、(以上いずれも日本チバガイギー製)、MARK LA−52、MARK LA−57、MARK LA−62、MARK LA−67、MARK LA−63、MARK LA−68、MARK LA−82、MARK LA−87、(以上いずれもアデカア−ガス化学製)、サノールLS−770、サノールLS−765、サノールLS−292、サノールLS−2626、サノールLS−1114、サノールLS−744、サノールLS−440(以上いずれも三共製)などが例示できるがこれらに限定されるものではない。
【0189】
更には紫外線吸収剤とヒンダードアミン系化合物の組合せはより効果を発揮することがあるため、特に限定はされないが併用しても良く、併用することが好ましいことがある。
【0190】
光安定剤は前述した酸化防止剤と併用してもよく、併用することによりその効果を更に発揮し、特に耐候性が向上することがあるため特に好ましい。予め光安定剤と酸化防止剤を混合してあるチヌビンC353、チヌビンB75(以上いずれも日本チバガイギー製)などを使用しても良い。
【0191】
光安定剤の使用量は、ビニル系重合体100重量部に対して0.1〜10重量部の範囲であることが好ましい。0.1重量部未満では耐候性を改善の効果が少なく、5重量部超では効果に大差がなく経済的に不利である。
その他の添加剤
本発明の硬化性組成物には、硬化性組成物又は硬化物の諸物性の調整を目的として、必要に応じて各種添加剤を添加してもよい。このような添加物の例としては、たとえば、難燃剤、硬化性調整剤、老化防止剤、ラジカル禁止剤、紫外線吸収剤、金属不活性化剤、オゾン劣化防止剤、リン系過酸化物分解剤、滑剤、顔料、発泡剤、光硬化性樹脂などがあげられる。これらの各種添加剤は単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
【0192】
このような添加物の具体例は、たとえば、特公平4−69659号、特公平7−108928号、特開昭63−254149号、特開昭64−22904号の各明細書などに記載されている。
【0193】
本発明の硬化性組成物は、すべての配合成分を予め配合密封保存し、施工後空気中の湿気により硬化する1成分型として調製しても良く、硬化剤として別途硬化触媒、充填材、可塑剤、水等の成分を配合しておき、該配合材と重合体組成物を使用前に混合する2成分型として調整しても良い。2成分型にすると、2成分の混合時に着色剤を添加することができ、例えば、サイディングボードの色に合わせたシーリング材を提供する際に、限られた在庫で豊富な色揃えをすることが可能となるなど、市場から要望されている多色化対応が容易となり、低層建物用等により好ましい。着色剤は、例えば顔料と可塑剤、場合によっては充填材を混合しペースト化したものを用いると作業し易い。また、更に2成分の混合時に遅延剤を添加することにより硬化速度を作業現場にて微調整することができる。
<<硬化物>>
<用途>
本発明の硬化性組成物は、限定はされないが、建築用弾性シーリング材シーラントや複層ガラス用シーリング材等におけるシーリング材、太陽電池裏面封止材などの電気・電子部品材料、電線・ケーブル用絶縁被覆材などの電気絶縁材料、粘着剤、接着剤、弾性接着剤、塗料、粉体塗料、コーティング材、発泡体、缶蓋等のシール材、電気電子用ポッティング剤、フィルム、ガスケット、注型材料、人工大理石、各種成形材料、および、網入りガラスや合わせガラス端面(切断部)の防錆・防水用封止材、自動車部品、電機部品、各種機械部品などにおいて使用される液状シール剤、等の様々な用途に利用可能である。
【0194】
【実施例】
以下に、本発明の具体的な実施例を比較例と併せて説明するが、本発明は、下記実施例に限定されるものではない。
【0195】
下記実施例および比較例中「部」および「%」は、それぞれ「重量部」および「重量%」を表す。また、本実施例において「トリアミン」とは、ペンタメチルジエチレントリアミンをいう。
【0196】
下記実施例中、「数平均分子量」および「分子量分布(重量平均分子量と数平均分子量の比)」は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いた標準ポリスチレン換算法により算出した。ただし、GPCカラムとしてポリスチレン架橋ゲルを充填したもの(shodex GPC K−804;昭和電工製)、GPC溶媒としてクロロホルムを用いた。
(製造例1)
(アルケニル基を有するカルボン酸塩の合成)
メタノール(250mL)に10−ウンデセン酸(150g、0.814mol)、カリウム−tert−ブトキシド(91.3g、0.814mol)を加え、0℃で攪拌した。減圧加熱下で揮発分を留去することにより、下式に示すウンデセン酸カリウムを得た。
CH=CH−(CH−CO −+
(BAセミバッチ重合−1kg)
2Lのガラス反応容器に窒素雰囲気下、臭化第一銅(8.39g、0.0585mol)、アセトニトリル(112mL)を投入し、70℃で60分間加熱した。これにアクリル酸ブチル(224mL、1.56mol)、2、5−ジブロモアジピン酸ジエチル(17.6g、0.0488mol)を加えてさらに30分攪拌した。これにトリアミン(0.41mL、1.95mmol)を加えて重合を開始した。この後反応溶液のサンプリングを行なって反応を追跡しながらトリアミン(5.66mL、27.1mmol)を加え、また反応開始から55分後からアクリル酸ブチル(895mL、6.24mol)を140分かけて加えた。アクリル酸ブチルの添加後さらに170分加熱を続けた。この時GC測定よりアクリル酸ブチルの消費率は92.9%であった。混合物をトルエンで希釈して活性アルミナで処理した後、揮発分を減圧下加熱して留去することで無色透明重合体[1]を得た。得られた重合体[1]の数平均分子量は21000、分子量分布は1.1であった。
【0197】
上記重合体[1](0.35kg)、上記ウンデセン酸カリウム(8.85g)及びジメチルアセトアミド350mLをガラス容器に加え、窒素雰囲気下70℃で3時間加熱攪拌した。反応溶液の揮発分を減圧加熱下で除去した後、トルエンで希釈してろ過した。ろ液から減圧加熱下で揮発分を留去して溶液を濃縮した。これに珪酸アルミ(協和化学製、キョーワード700PEL)をポリマーに対して20wt%加え、100℃で3時間加熱攪拌した。反応溶液をトルエンで希釈してろ過し、ろ液から減圧加熱下で揮発分を留去することにより、アルケニル基末端重合体(重合体[2])を得た。H−NMR測定により、ポリマー1分子あたりに導入されたアルケニル基は1.9個であった。
【0198】
1L耐圧反応容器に重合体[2](350g)、トリメトキシシラン(15.0mL)、オルトぎ酸メチル(3.6mL)、および0価白金の1,1,3,3−テトラメチル−1,3−ジビニルジシロキサン錯体を仕込んだ。ただし、白金触媒の使用量は、重合体のアルケニル基に対してモル比で5×10−4当量とした。反応混合物を加熱反応させた後、混合物の揮発分を減圧留去することにより、シリル基末端ビニル系重合体(重合体[P1])を得た。得られた重合体の数平均分子量は26000、分子量分布は1.2であった。重合体1分子当たりに導入された平均のシリル基の数をH NMR分析により求めたところ、1.4個であった。
【0199】
同様に1L耐圧反応容器に重合体[2](350g)と、1−(2−トリメトキシシリルエチニル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン(アルケニル基に対して1.5モル当量)、オルトぎ酸メチル(3.6mL)、および0価白金の1,1,3,3−テトラメチル−1,3−ジビニルジシロキサン錯体(アルケニル基に対して5×10−4モル当量)を順に仕込み、窒素雰囲気下、100℃で0.5時間、充分加熱攪拌し反応させた。その後、混合物の揮発分を減圧留去することにより、シリル基末端ビニル系重合体(重合体[P2])を得た。得られた重合体の数平均分子量は26000、分子量分布は1.2であった。重合体1分子当たりに導入された平均のシリル基の数をH NMR分析により求めたところ、1.8個であった。
【0200】
同様に1L耐圧反応容器に重合体[2]と、ジメトキシメチルヒドロシラン、オルトぎ酸メチル、および0価白金の1,1,3,3−テトラメチル−1,3−ジビニルジシロキサン錯体を仕込み、加熱反応させた後、混合物の揮発分を減圧留去することにより、シリル基末端ビニル系重合体(重合体[P3])を得た。得られた重合体の数平均分子量は26000、分子量分布は1.2であった。重合体1分子当たりに導入された平均のシリル基の数をH NMR分析により求めたところ、1.4個であった。
(製造例2)
還流管および攪拌機付きの2Lのセパラブルフラスコに、CuBr(8.39g、0.0585mol)を仕込み、反応容器内を窒素置換した。アセトニトリル(112mL)を加え、オイルバス中70℃で30分間攪拌した。これにアクリル酸ブチル(224mL)、2、5−ジブロモアジピン酸ジエチル(23.4g、0.0650mol)、トリアミン(0.500mL、0.244mmol)を加え、反応を開始した。70℃で加熱攪拌しながら、アクリル酸ブチル(895mL)を150分かけて連続的に滴下した。アクリル酸ブチルの滴下途中にトリアミン(2.50mL、12.0mmol)を追加した。反応開始より310分経過後に1,7−オクタジエン(288mL、1.95mol)、トリアミン(4.0mL、0.0195mol)を加え、引き続き70℃で240分加熱攪拌した。
反応混合物をヘキサンで希釈し、活性アルミナカラムを通した後、揮発分を減圧留去することによりアルケニル基末端重合体(重合体[3])を得た。重合体[3]の数平均分子量は20000、分子量分布は1.3であった。
還流管付2Lセパラブルフラスコに、重合体[3](1.0kg)、安息香酸カリウム(34.8g)、N,N−ジメチル酢酸アミド(1L)を仕込み、窒素気流下70℃で15時間加熱攪拌した。加熱減圧下でN,N−ジメチル酢酸アミドを除去した後、トルエンで希釈した。トルエンに不溶な固体分(KBrおよび余剰な安息香酸カリウムを活性アルミナカラムで濾過した。ろ液の揮発分を減圧留去することにより重合体[4]を得た。
【0201】
還流管付2L丸底フラスコに、重合体[4](1kg)、珪酸アルミ(200g、協和化学製、キョーワード700PEL)、トルエン(1L)を仕込み、窒素気流下100℃で5.5時間加熱攪拌した。珪酸アルミを濾過により除去した後、ろ液のトルエンを減圧留去することにより重合体[5]を得た。
【0202】
1L耐圧反応容器に重合体[5](720g)、トリメトキシシラン(31.7mL)、オルトぎ酸メチル(8.1mL)、および0価白金の1,1,3,3−テトラメチル−1,3−ジビニルジシロキサン錯体を仕込んだ。ただし、白金触媒の使用量は、重合体のアルケニル基に対してモル比で5×10−4当量とした。反応混合物を加熱反応させた後、混合物の揮発分を減圧留去することにより、シリル基末端ビニル系重合体(重合体[P4])を得た。得られた重合体の数平均分子量はGPC測定(ポリスチレン換算)により23000、分子量分布は1.4であった。重合体1分子当たりに導入された平均のシリル基の数をH NMR分析により求めたところ、1.7個であった。
【0203】
同様に1L耐圧反応容器に重合体[5]、トリメトキシシラン、ジメトキシメチルヒドロシラン、オルトぎ酸メチル、および0価白金の1,1,3,3−テトラメチル−1,3−ジビニルジシロキサン錯体を仕込んだ。ただし、トリメトキシシランとジメトキシメチルヒドロシランの投入量ははモル比で70対30とした。反応混合物を加熱して反応させた後、混合物の揮発分を減圧留去することにより、シリル基末端ビニル系重合体(重合体[P5])を得た。得られた重合体の数平均分子量はGPC測定(ポリスチレン換算)により23000、分子量分布は1.4であった。重合体1分子当たりに導入された平均のシリル基の数をH NMR分析により求めたところ、トリメトキシ基が1.2個、ジメトキシメチル基0.5個であった。
【0204】
同様に1L耐圧反応容器に重合体[5]、ジメトキシメチルヒドロシラン、オルトぎ酸メチル、および0価白金の1,1,3,3−テトラメチル−1,3−ジビニルジシロキサン錯体を仕込み、加熱反応させた後、混合物の揮発分を減圧留去することにより、シリル基末端ビニル系重合体(重合体[P6])を得た。得られた重合体の数平均分子量はGPC測定(ポリスチレン換算)により23000、分子量分布は1.4であった。重合体1分子当たりに導入された平均のシリル基の数をH NMR分析により求めたところ、1.7個であった。
(製造例3)
還流塔および攪拌機付きの50L重合機に、CuBr(251.82g、1.76mol)を仕込み、反応容器内を窒素置換した。アセトニトリル(3360mL)を加え、68℃で20分間攪拌した。これにアクリル酸ブチル(6.80L)、2、5−ジブロモアジピン酸ジエチル(526.70g、1.46mol)、トリアミン(12.0mL、0.0585mol)を加え、反応を開始した。70℃で加熱攪拌しながら、アクリル酸ブチル(26.80L)を204分かけて連続的に滴下した。アクリル酸ブチルの滴下途中にトリアミン(36.0mL、0.176mol)を追加した。反応開始より397分経過後に1,7−オクタジエン(8640mL、58.5mol)、トリアミン(120mL、0.585mol)を加え、80℃で240分加熱攪拌した。その後トリアミン(80mL、0.390mol)を追加し、90℃で240分加熱攪拌した。
【0205】
反応混合物をトルエンで希釈し、分離板型遠心沈降機を用いて不溶の銅錯体を除去し、活性アルミナカラムを通した後、揮発分を減圧留去することによりアルケニル基末端重合体(重合体[6])を得た。重合体[6]の数平均分子量は24000、分子量分布は1.21であった。
還流管付10Lセパラブルフラスコに、重合体[6](3.0kg)、酢酸カリウム(24.5g)、N,N−ジメチル酢酸アミド(3L)を仕込み、窒素気流下100℃で10時間加熱攪拌した。加熱減圧下でN,N−ジメチル酢酸アミドを除去した後、トルエンで希釈した。トルエンに不溶な固体分(KBrおよび余剰な酢酸カリウムを活性アルミナカラムで濾過した。ろ液の揮発分を減圧留去することにより重合体[7]を得た。
【0206】
還流管付10L丸底フラスコに、重合体[7](3kg)、ハイドロタルサイト(450g、協和化学製、キョーワード500SH、キョーワード700SL)、キシレン(0.6L)を仕込み、窒素気流下130℃で5.0時間加熱攪拌した。珪酸アルミを濾過により除去した後、ろ液を減圧留去することにより重合体[8]を得た。
【0207】
2L反応容器に重合体[8](1000g)、トリメトキシシラン(52mL)、オルトぎ酸メチル(13.3mL)、および0価白金の1,1,3,3−テトラメチル−1,3−ジビニルジシロキサン錯体を仕込んだ。なお、白金触媒とトリメトキシシランを反応途中で追加した。トリメトキシシランの使用量は合計で69mL、白金触媒の使用量は合計で、重合体のアルケニル基に対してモル比で1×10−3当量であった。加熱反応させた後、混合物の揮発分を減圧留去することにより、シリル基末端ビニル系重合体(重合体[P7])を得た。得られた重合体の数平均分子量はGPC測定(ポリスチレン換算)により28500、分子量分布は1.4であった。重合体1分子当たりに導入された平均のシリル基の数をH NMR分析により求めたところ、2.5個であった。
【0208】
同様に2L反応容器に重合体[8]、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、2、2’−アゾビス−2−メチルブチロニトリルを仕込み、加熱反応させた後、混合物の揮発分を(未反応の3−メルカプトプロピルトリメトキシシランが残らないように)充分に減圧留去することにより、シリル基末端ビニル系重合体(重合体[P8])を得た。得られた重合体の数平均分子量はGPC測定(ポリスチレン換算)により28500、分子量分布は1.4であった。重合体1分子当たりに導入された平均のシリル基の数をH NMR分析により求めたところ、2.8個であった。
【0209】
同様に2L反応容器に重合体[8](1000g)、ジメトキシメチルヒドロシラン(45mL)、オルトぎ酸メチル(13.3mL)、および0価白金の1,1,3,3−テトラメチル−1,3−ジビニルジシロキサン錯体を仕込んだ。なお、重合体[P7]同様、白金触媒とジメトキシメチルシランを反応途中で追加した。充分加熱反応させた後、混合物の揮発分を減圧留去することにより、シリル基末端ビニル系重合体(重合体[P9])を得た。得られた重合体の数平均分子量はGPC測定(ポリスチレン換算)により28500、分子量分布は1.4であった。重合体1分子当たりに導入された平均のシリル基の数をH NMR分析により求めたところ、2.5個であった。
(製造例4)
特開平11−080249号に記載の実施例2に記載された方法に基づき、ヒドロキシエチル−2−ブロモプロピオネートを開始剤とし、臭化第一銅と2,2−ビピリジルを重合触媒として,アクリル酸−n−ブチルを重合し、重合末期にメタクリル酸−2−ヒドロキシエチルを添加して末端に水酸基を有するポリアクリル酸−n−ブチル(重合体[9])を得た。得られた重合体の数平均分子量はGPC測定(ポリスチレン換算)により6100、分子量分布は1.3であった。
【0210】
これにイソシアネートプロピルトリメトキシシランを加えてウレタン化反応を行ない、末端の水酸基をトリメトキシシリル基に変換して、トリメトキシシリル基を有するビニル系重合体(重合体[P10])を得た。重合体1分子当たりに導入された平均のシリル基の数をH NMR分析により求めたところ、3.3個であった。
(製造例5)
攪拌機付きの250Lの反応釜に、CuBr(923.3g、6.44mol)を仕込み、反応釜内を窒素シールした後、アセトニトリル(6671g)を加え、65℃で15分間攪拌した。これにアクリル酸ブチル(22.0kg)、2,5−ジブロモアジピン酸ジエチル(1931.2g、5.36mol)、アセトニトリル(3000g)、トリアミン(44.8mL、214.6mmol)を加え、反応を開始した。80℃で加熱攪拌しながら、アクリル酸ブチル(88.0kg)を連続的に滴下した。アクリル酸ブチルの滴下途中にトリアミン(179.2mL、859.5mmol)を追加した。引き続き80℃で加熱攪拌後、1,7−オクタジエン(15.847kg)、トリアミン(672.0mL、3.21mol)を添加し、さらに80℃で10時間加熱攪拌を続けることにより、重合体[10]を含有する反応混合物(重合反応混合物[10’])を得た。
反応混合物[10’]の揮発分を減圧留去することによりアルケニル基末端重合体(重合体[10])を得た。
【0211】
攪拌機付きの250Lの反応釜に重合体[10](100kg)、メチルシクロヘキサン(100kg)、吸着剤(各2kg、協和化学製、キョーワード500SH、キョーワード700SL)を仕込み、酸素/窒素混合ガス雰囲気下で150℃、2時間加熱撹拌し固体分を分離して重合体[11]を得た。
【0212】
還流管付10Lセパラブルフラスコに、重合体[11](3.2kg)、酢酸カリウム(74.1g)、N,N−ジメチル酢酸アミド(3.2L)を仕込み、窒素気流下100℃で8時間加熱攪拌した。加熱減圧下でN,N−ジメチル酢酸アミドを除去した後、トルエンで希釈した。トルエンに不溶な固体分(KBrおよび余剰な酢酸カリウムを活性アルミナカラムで濾過した。ろ液の揮発分を減圧留去することにより重合体[12]を得た。
【0213】
還流管付10Lセパラブルフラスコに、重合体[12](3kg)、吸着剤(1800g、協和化学製、キョーワード500SH、キョーワード700SL)、キシレン(1.5L)を仕込み、窒素気流下130℃で5.0時間加熱攪拌した。吸着剤を濾過により除去した後、ろ液を減圧留去することにより重合体[13]を得た。
【0214】
2L反応容器に重合体[13](1300g)、ジメトキシメチルヒドロシラン(58.5mL)、オルトぎ酸メチル(17.3mL)、および0価白金の1,1,3,3−テトラメチル−1,3−ジビニルジシロキサン錯体を仕込んだ。なお、白金触媒の使用量は重合体1kgに対し白金換算で30mg。100℃、3.5h加熱反応させた後、混合物の揮発分を減圧留去することにより、シリル基末端ビニル系重合体(重合体[P11])を得た。得られた重合体の数平均分子量はGPC測定(ポリスチレン換算)により27000、分子量分布は1.4であった。重合体1分子当たりに導入された平均のシリル基の数をH NMR分析により求めたところ、1.8個であった。
【0215】
同様に、2L反応容器に重合体[13](1300g)、1−(2−トリメトキシシリルエチニル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン(アルケニル基に対して1.5モル当量)、オルトぎ酸メチル(17.3mL)、および0価白金の1,1,3,3−テトラメチル−1,3−ジビニルジシロキサン錯体を仕込んだ。なお、白金触媒の使用量は重合体1kgに対し白金換算で20mg。100℃、3.5h加熱反応させた後、混合物の揮発分を減圧留去することにより、シリル基末端ビニル系重合体(重合体[P12])を得た。得られた重合体の数平均分子量はGPC測定(ポリスチレン換算)により27000、分子量分布は1.4であった。重合体1分子当たりに導入された平均のシリル基の数をH NMR分析により求めたところ、1.7個であった。
(製造例6)
還流塔および攪拌機付きの50L重合機を用いて、製造例3と同様にしてCuBr(188.02g、1.3107mol)、アセトニトリル(3226mL)、アクリル酸ブチル(9396mL)、アクリル酸エチル(13060mL)、アクリル酸2−メトキシエチル(9778mL)、2、5−ジブロモアジピン酸ジエチル(786.55g)、トリアミン(187.76mL)、1,7−オクタジエン(6452mL)を原料とし、反応させた反応混合物をトルエンで希釈し、活性アルミナカラムを通した後、揮発分を減圧留去することによりアルケニル基末端共重合体{アルケニル末端ポリ(アクリル酸ブチル、アクリル酸エチル、アクリル酸メトキシエチル)の共重合体:共重合体[14]}を得た。
【0216】
還流管付10Lセパラブルフラスコに、共重合体[14](3.0kg)、酢酸カリウム(24.5g)、N,N−ジメチル酢酸アミド(3L)を仕込み、窒素気流下100℃で10時間加熱攪拌した。加熱減圧下でN,N−ジメチル酢酸アミドを除去した後、トルエンで希釈した。トルエンに不溶な固体分(KBrおよび余剰な酢酸カリウムを活性アルミナカラムで濾過した。ろ液の揮発分を減圧留去することによりアルケニル基末端共重合体{アルケニル末端ポリ(アクリル酸ブチル、アクリル酸エチル、アクリル酸メトキシエチル)の共重合体:共重合体[15]}を得た。
【0217】
還流管付10L丸底フラスコに、共重合体[15](3kg)、ハイドロタルサイト(450g、協和化学製、キョーワード500SH、キョーワード700SL)、キシレン(0.6L)を仕込み、窒素気流下130℃で5.0時間加熱攪拌した。珪酸アルミを濾過により除去した後、ろ液を減圧留去することにより共重合体[16]を得た。
【0218】
2L反応容器に共重合体[16](1000g)、ジメトキシメチルヒドロシラン(29.8mL)、オルトぎ酸メチル(11.7mL)、および0価白金の1,1,3,3−テトラメチル−1,3−ジビニルジシロキサン錯体を仕込んだ。なお、白金触媒とジメトキシメチルシランを反応途中で追加した。充分加熱反応させた後、混合物の揮発分を減圧留去することにより、シリル基末端ビニル系共重合体(共重合体[P13])を得た。得られた共重合体の数平均分子量はGPC測定(ポリスチレン換算)により21500、分子量分布は1.3であった。共重合体1分子当たりに導入された平均のシリル基の数をH NMR分析により求めたところ、2.3個であった。
【0219】
同様に、2L反応容器に共重合体[16](1000g)、1−(2−トリメトキシシリルエチニル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン(アルケニル基に対して1.5モル当量)、オルトぎ酸メチル(11.7mL)、および0価白金の1,1,3,3−テトラメチル−1,3−ジビニルジシロキサン錯体を仕込んだ。なお、白金触媒とジメトキシメチルシランを反応途中で追加した。充分加熱反応させた後、混合物の揮発分を減圧留去することにより、シリル基末端ビニル系共重合体(共重合体[P14])を得た。得られた共重合体の数平均分子量はGPC測定(ポリスチレン換算)により21500、分子量分布は1.3であった。共重合体1分子当たりに導入された平均のシリル基の数をH NMR分析により求めたところ、2.1個であった。
(実施例1〜16)
製造例1〜6で得られた重合体[P1〜P14]100部に膠質炭酸カルシウム(白艶華CCR:白石カルシウム製)150部、重質炭酸カルシウム(ナノックス25A:丸尾カルシウム製)20部、酸化チタン(タイペークR−820(ルチル型):石原産業製)10部、可塑剤(表1に記載)50部、チキソ性付与剤(ディスパロン6500:楠本化成製)2部、老化防止剤(サノールLS−770(HALS):三共製、チヌビン213:チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製)各1部を配合し、更に3本ペイントロールを用いて充分混合した後、各種貯蔵安定剤やその他の各種添加剤(表1に記載)を配合し、充分に手混ぜで混練し、硬化性組成物を作製した。これらの硬化性組成物をガラス瓶に詰め、密封して50℃で2週間静置した後、それぞれの組成物の状態を観測した。更に、これらの硬化性組成物を取出して硬化触媒(ジブチル錫ジアセトナート、ポリマーに対し1部添加)と混合し、開放系、室温にて一日後の硬化状態を観察した。各種配合剤と硬化剤の添加部数と各結果を表1に示した。
50℃、2週間静置した後の硬化性組成物は何れも変化はしていなかった。また硬化触媒を添加して一日後の硬化性組成物は全て硬化していた。
(比較例1)
製造例5で得られた重合体[P12]を使用し、貯蔵安定性改良剤を添加しなかった以外は実施例14と同様の配合組成、作製法にて硬化性組成物を作製した。製造例1〜16と同様にこの硬化性組成物を50℃で2週間静置した後、この組成物の状態を観測した。硬化剤の添加部数と結果を表1に示した。表面に皮を張りゲル化していた。
【0220】
【表1】
Figure 2004051726
▲1▼貯蔵安定性改良剤:A…オルトぎ酸トリメチル、B…オルトケイ酸テトラエチル、C…ヒ゛ニルトリメトキシシラン
▲2▼可塑剤:D…GOP(シ゛オクチルフタレート:協和醗酵製)、E…GLGP(シ゛イソテ゛シルフタレート:協和醗酵製)、F…UP−1000(アクリル系可塑剤、東亞合成製)、G…UP−1020(同)
▲3▼空気酸化硬化性物質:H…桐油、I…亜麻仁油、J…1,2−ホ゜リフ゛タシ゛エン
▲4▼光硬化性物質:K…ヘ゜ンタエリスリトールトリアクリレート、L…トリメチロールフ゜ロハ゜ントリアクリレート
(実施例17〜20)
製造例2〜6で得られた重合体[P6、P9、P11、P13]100部に膠質炭酸カルシウム(白艶華CCR:白石カルシウム製)150部、重質炭酸カルシウム(ナノックス25A:丸尾カルシウム製)20部、酸化チタン(タイペークR−820(ルチル型):石原産業製)10部、アクリル系可塑剤(UP−1020:東亞合成製)60部、チキソ性付与剤(ディスパロン6500:楠本化成製)2部、老化防止剤(CHIMASSORB2020FDL(HALS)、チヌビン213:何れもチバ・スペシャルティ・ケミカルズ製)各1部を配合し、プラネタリーミキサーを用いて真空ポンプにて脱揮しながら充分混合した後、更に、貯蔵安定性改良剤としてビニルトリメトキシシランを2部、接着性付与剤としてγ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシランとγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランを各1部づつ添加し、硬化触媒(ジブチル錫ジアセトナート)1部を添加して脱泡しながら撹拌混合して硬化性組成物を作製した。これらの硬化性組成物をカートリッジ(昭和丸筒製)に詰め、密封して50℃で2週間静置した後、それぞれの組成物を取出しその状態を観測した。更に、それらを開放系、室温にて静置し、一日後の硬化状態を観察した。各種配合剤と硬化剤の添加部数と各結果を表2に示した。
50℃、2週間静置した後の硬化性組成物は何れも変化はしていなかった。また開放系、室温にて静置して一日後の組成物は何れも硬化していた。なお、この硬化性組成物の室温での表面皮張時間(金属スパーテルに硬化性組成物が付着しなくなるまでの時間)を測定したところ何れも0.5〜1.5時間であった。
【0221】
【表2】
Figure 2004051726
架橋性シリル基を少なくとも1個有するビニル系重合体と貯蔵安定性改良剤を用いた硬化性組成物は、2液型(の主剤)ならびに1液型の何れにおいてもゲル化も硬化不良も見られず、良好な貯蔵安定性を示した。
【0222】
【発明の効果】
本発明は、架橋性シリル基を少なくとも1個有するビニル系重合体、及び、貯蔵安定性改良剤からなる硬化性組成物からなり、硬化性組成物の貯蔵安定性を改善する組成物を実現できる。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a curable composition containing a vinyl polymer (I) having at least one crosslinkable silyl group and a storage stability improver (II).
[0002]
[Prior art]
Among the polymers obtained by ionic polymerization or polycondensation, vinyl polymers obtained by radical polymerization and having a functional group, particularly a functional group at a terminal, have not been practically used yet. Among vinyl polymers, (meth) acrylic polymers have properties such as high weather resistance and transparency, which cannot be obtained with polyether polymers, hydrocarbon polymers, or polyester polymers. Those having an alkenyl group or a crosslinkable silyl group in the side chain are used for highly weather-resistant paints and the like. On the other hand, it is not easy to control the polymerization of the acrylic polymer due to its side reaction, and it is very difficult to introduce a functional group into the terminal.
[0003]
If a vinyl polymer having an alkenyl group at a molecular chain terminal can be obtained by a simple method, a cured product having excellent cured properties can be obtained as compared with a product having a crosslinkable group in a side chain. Therefore, many researchers have studied the production method, but it is not easy to produce them industrially. For example, JP-A-1-247403 and JP-A-5-255415 disclose a method of synthesizing a (meth) acrylic polymer having an alkenyl group at a terminal using an alkenyl group-containing disulfide as a chain transfer agent. .
[0004]
JP-A-5-262808 discloses that a vinyl polymer having a hydroxyl group at both terminals is synthesized using a disulfide having a hydroxyl group, and an alkenyl group is added to the terminal using the reactivity of the hydroxyl group. A method for synthesizing a (meth) acrylic polymer is disclosed.
[0005]
JP-A-5-212922 discloses that a vinyl polymer having a hydroxyl group at both ends is synthesized using a polysulfide having a hydroxyl group, and a silyl group is added to the terminal by utilizing the reactivity of the hydroxyl group. A method for synthesizing a (meth) acrylic polymer is disclosed.
[0006]
In these methods, it is difficult to reliably introduce functional groups at both ends, and a cured product having satisfactory properties cannot be obtained. In order to surely introduce a functional group into both terminals, a large amount of a chain transfer agent must be used, which is a problem in the production process. Further, in these methods, since ordinary radical polymerization is used, it is difficult to control the molecular weight and molecular weight distribution (ratio of weight average molecular weight to number average molecular weight) of the obtained polymer.
[0007]
In contrast to such conventional techniques, the inventors have made numerous inventions on vinyl polymers having various crosslinkable functional groups at their terminals, their production methods, curable compositions, and applications. (JP-A-11-080249, JP-A-11-080250, JP-A-11-005815, JP-A-11-116617, JP-A-11-116606, JP-A-11-080571, JP-A-11-080570, JP-A-11-130931, See JP-A-11-100433, JP-A-11-116763, JP-A-9-272714 and JP-A-9-272715.
[0008]
For example, a silicon-containing group having a hydroxyl group or a hydrolyzable group bonded to a silicon atom and capable of crosslinking by forming a siloxane bond even at room temperature by moisture or the like (hereinafter, also referred to as a “crosslinkable silyl group”). The cured product obtained from the vinyl polymer having the composition or the composition thereof is excellent in heat resistance or weather resistance and is not particularly limited, but a sealing material in a building elastic sealing material sealant, a double glass sealing material, and the like. Electric and electronic parts materials such as battery back-side sealing materials, electric insulating materials such as insulating coating materials for electric wires and cables, adhesives, adhesives, elastic adhesives, paints, powder paints, coating materials, foams, can lids Sealing materials, potting agents for electric and electronic devices, films, gaskets, casting materials, artificial marble, various molding materials, netted glass and laminated glass The end face rust-waterproof sealing material (cut portion), automobile parts, electrical parts, various machine parts liquid sealing agent used in such, are available in a variety of applications and the like.
[0009]
The curable composition is classified into two types depending on the use form when used for these applications. One is a one-component type, in which all the components are pre-mixed and sealed and stored and then cured by the moisture in the air after construction, and the other is a separate curing catalyst, filler, plasticizer, water as a curing agent. And the like, and are classified into a two-component type in which the compounding material and the polymer composition (main agent) are mixed before use. In the two-component type, a colorant (toner) can be added when mixing the two components as the third component, and this is also included in the two-component type.
[0010]
For the two-component type, it takes time to mix the main agent and the curing agent, be careful not to entrap bubbles during mixing, and the mixed one must be used up within a certain period of time. There is difficulty. The one-component type is much more convenient than the two-component type, in that the point mixing operation is unnecessary, and the remaining portion can be used after a long time if it is sealed.
[0011]
[Problems to be solved by the invention]
However, the one-component type is convenient, but on the other hand, due to the moisture at the time of producing the curable composition (compound), the viscosity increases and the gelation proceeds during the storage, and the workability at the time of use is difficult. In addition, the use of a curable composition whose viscosity has increased or gelled has caused a problem in that the physical properties of the cured product after curing are reduced and the original purpose, such as sealability, is impaired. May occur. That is, the storage stability of the curable composition sometimes becomes a problem.
[0012]
Accordingly, the present invention provides a curable composition containing a vinyl polymer having at least one crosslinkable silyl group and a storage stability improver as a main component, and improves the storage stability of the curable composition. To provide a composition that:
[0013]
[Means for Solving the Problems]
The inventors of the present invention have conducted intensive studies to solve such a problem, and as a result, have found that a vinyl-based polymer having at least one crosslinkable silyl group and a curing agent containing a storage stability improver (II) as a main component are provided. It has been found that the above problem is solved by using a conductive composition, and the present invention has been completed.
[0014]
That is, the present invention relates to a curable composition containing a vinyl polymer (I) having at least one crosslinkable silyl group and a storage stability improver (II).
[0015]
The vinyl polymer (I) is not particularly limited, but the ratio of the weight average molecular weight (Mw) to the number average molecular weight (Mn) (Mw / Mn) measured by gel permeation chromatography is less than 1.8. Preferably it is.
[0016]
Further, the main chain of the vinyl polymer (I) is not particularly limited, but may be a group consisting of (meth) acrylic monomers, acrylonitrile monomers, aromatic vinyl monomers, fluorine-containing vinyl monomers, and silicon-containing vinyl monomers. It is preferably produced by mainly polymerizing a monomer selected from the group consisting of (meth) acrylic monomers, more preferably acrylic monomers, and more preferably acrylic ester monomers, for general building applications. In view of the above, from the viewpoint that physical properties such as low viscosity of the blend, low modulus of the cured product, high elongation, weather resistance, heat resistance and the like are required, it is most preferable to produce by polymerization using a butyl acrylate monomer. On the other hand, for applications such as around an engine of an automobile or a machine that requires oil resistance, heat resistance, high strength, etc., it is preferable to produce by polymerization using an ethyl acrylate-based monomer. It is more preferable that the copolymer is produced by copolymerizing an ethyl acrylate-based monomer mainly with a 2-methoxyethyl acrylate-based monomer or a butyl acrylate-based monomer from the viewpoint of properties and the like. The ratio of monomers to be copolymerized can be changed in consideration of physical properties such as oil resistance and low-temperature characteristics.
[0017]
The main chain of the vinyl polymer (I) is not particularly limited, but is preferably produced by living radical polymerization, more preferably atom transfer radical polymerization. Furthermore, the atom transfer radical polymerization is not limited, but a catalyst selected from transition metal complexes having a central metal of Group 7, 8, 9, 10, or 11 of the periodic table as a catalyst. Are preferable, and a complex selected from the group consisting of copper, nickel, ruthenium, and iron complexes is more preferable, and a copper complex is particularly preferable.
[0018]
The position of the crosslinkable silyl group of the vinyl polymer (I) is not limited, but is preferably at the terminal. In addition, a similar functional group may be provided inside the main chain, but it is preferable that the crosslinked cured product has a functional group only at the terminal when rubber elasticity is required.
[0019]
The number of crosslinkable functional groups in the vinyl polymer (I) is not particularly limited, but it is preferable that the number of crosslinkable functional groups is one or more on average, and more preferably 1. The number is 1 or more and 4.0 or less, more preferably 1.2 or more and 3.5 or less.
[0020]
To improve the storage stability of the curable composition, about 0.1 to 10 parts by weight of a volatile organic compound having a minimum azeotropic point with respect to water is added to the curable composition, and the mixture is uniformly mixed. , An azeotropic composition of a water-organic compound is taken out into a body while being heated to about 50 to 90 ° C. and sucked by a vacuum pump. Examples of volatile organic compounds having a minimum azeotropic point with respect to water include halides such as methylene chloride, chloroform, carbon tetrachloride, and trichloroethylene; alcohols such as ethanol, allyl alcohol, 1-propanol and butanol; ethyl acetate and propionic acid Esters such as methyl; ketones such as methyl ethyl ketone and 3-methyl-2-butanone; ethers such as ethyl ether and isopropyl ether; and hydrocarbons such as benzene, toluene, xylene and hexane. However, since this method involves a devolatilization operation, it is easier and preferable to add a storage stability improver (II) described later.
[0021]
The storage stability improver (II) is not particularly limited, but is preferably a dehydrating agent. Inorganic solids such as phosphorus pentoxide, sodium bicarbonate, sodium sulfate (anhydrous nitrate) and molecular sieves may be used as the dehydrating agent, but after addition, the liquid tends to be acidic or basic and easily condensed. It is preferable to use a liquid hydrolyzable ester compound, such as a trialkyl orthoformate or a hydrolyzable organic compound, because the stability may be deteriorated or the workability such as removing solids may be deteriorated. More preferably, it is a silicon compound. Among the trialkyl orthoformates, it is more preferable to be selected from the group consisting of trimethyl orthoformate, triethyl orthoformate, tripropyl orthoformate, tributyl orthoformate, and compounds thereof. Other preferred hydrolyzable ester compounds include hydrolyzable organic silicon compounds, and specific examples thereof include methyltrimethoxysilane, methyltriethoxysilane, ethyltriethoxysilane, phenyltriethoxysilane, Methyltriacetoxysilane, vinyltrimethoxysilane, γ-methacryloxypropyltrimethoxysilane, γ-mercaptopropyltrimethoxysilane, tetramethyl orthosilicate (tetramethoxysilane or methylsilicate), tetraethyl orthosilicate, tetrapropyl orthosilicate, orthosilicate Acid tetrabutyl and the like.
[0022]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
The present invention relates to curable compositions. More specifically, the following two components:
The present invention relates to a curable composition containing a vinyl polymer (I) having at least one crosslinkable functional group and a storage stability improver (II).
Hereinafter, the curable composition of the present invention will be described in detail.
<< About vinyl polymer >>
<Main chain>
The inventors of the present invention have made numerous inventions on a vinyl polymer having various crosslinkable functional groups at the polymer terminal, a production method thereof, a curable composition, and a use thereof (JP-A-11-080249). JP-A-11-080250, JP-A-11-005815, JP-A-11-116617, JP-A-11-116606, JP-A-11-080571, JP-A-11-080570, JP-A-11-130931, and JP-A-11-100433. See Japanese Unexamined Patent Publication No. Hei 11-11663, JP-A-9-272714 and JP-A-9-272715). The vinyl polymer (I) of the present invention is not particularly limited, but all the polymers disclosed in the above exemplified invention can be suitably used.
[0023]
The vinyl monomer constituting the main chain of the vinyl polymer of the present invention is not particularly limited, and various types can be used. For example, (meth) acrylic acid, methyl (meth) acrylate, ethyl (meth) acrylate, n-propyl (meth) acrylate, isopropyl (meth) acrylate, n- (meth) acrylate Butyl, isobutyl (meth) acrylate, tert-butyl (meth) acrylate, n-pentyl (meth) acrylate, n-hexyl (meth) acrylate, cyclohexyl (meth) acrylate, (meth) acryl Acid n-heptyl, n-octyl (meth) acrylate, 2-ethylhexyl (meth) acrylate, nonyl (meth) acrylate, decyl (meth) acrylate, dodecyl (meth) acrylate, (meth) Phenyl acrylate, tolyl (meth) acrylate, benzyl (meth) acrylate, 2-methoxyethyl (meth) acrylate, 3-methoxybutyl (meth) acrylate, 2-hydroxyethyl (meth) acrylate, 2-hydroxypropyl (meth) acrylate, stearyl (meth) acrylate, glycidyl (meth) acrylate, (meth) acryl 2-aminoethyl acid, γ- (methacryloyloxypropyl) trimethoxysilane, an ethylene oxide adduct of (meth) acrylic acid, trifluoromethylmethyl (meth) acrylate, 2-trifluoromethylethyl (meth) acrylate, Perfluoroethylmethyl (meth) acrylate, 2-perfluoroethylethyl (meth) acrylate, perfluoroethylperfluorobutylmethyl (meth) acrylate, 2-perfluoroethyl-2-perfluoro (meth) acrylate Butylethyl, (meth) acrylic acid perflu Oroethyl, perfluoromethyl (meth) acrylate, diperfluoromethylmethyl (meth) acrylate, 2,2-diperfluoromethylethyl (meth) acrylate, perfluoromethyl perfluoroethylmethyl (meth) acrylate, 2-perfluoromethyl-2-perfluoroethylethyl (meth) acrylate, 2-perfluorohexylmethyl (meth) acrylate, 2-perfluorohexylethyl (meth) acrylate, 2-per (meth) acrylate (Meth) acrylic monomers such as fluorodecylmethyl, 2-perfluorodecylethyl (meth) acrylate, 2-perfluorohexadecylmethyl (meth) acrylate, 2-perfluorohexadecylethyl (meth) acrylate; Styrene, vinyltoluene, α-methylstyrene, Aromatic vinyl monomers such as styrene, styrene sulfonic acid and salts thereof; fluorine-containing vinyl monomers such as perfluoroethylene, perfluoropropylene and vinylidene fluoride; silicon-containing vinyl monomers such as vinyltrimethoxysilane and vinyltriethoxysilane Monomers: maleic anhydride, maleic acid, monoalkyl and dialkyl esters of maleic acid; fumaric acid, monoalkyl and dialkyl esters of fumaric acid; maleimide, methylmaleimide, ethylmaleimide, propylmaleimide, butylmaleimide, hexylmaleimide, octyl Maleimide-based monomers such as maleimide, dodecylmaleimide, stearylmaleimide, phenylmaleimide, cyclohexylmaleimide; acrylonitrile, methacrylonitrile Acrylonitrile monomers such as acrylamide, methacrylamide and the like; vinyl monomers containing amide groups such as acrylamide and methacrylamide; vinyl esters such as vinyl acetate, vinyl propionate, vinyl pivalate, vinyl benzoate and vinyl cinnamate; alkenes such as ethylene and propylene Conjugated dienes such as butadiene and isoprene; and vinyl chloride, vinylidene chloride, allyl chloride, allyl alcohol and the like. These may be used alone or a plurality of them may be copolymerized.
[0024]
The main chain of the vinyl polymer mainly polymerizes at least one monomer selected from the group consisting of (meth) acrylic monomers, acrylonitrile monomers, aromatic vinyl monomers, fluorine-containing vinyl monomers and silicon-containing vinyl monomers. It is preferable that it is manufactured by the following method. Here, “mainly” means that at least 50 mol%, preferably at least 70%, of the monomer units constituting the vinyl polymer are the above-mentioned monomers.
[0025]
Among them, styrene-based monomers and (meth) acrylic acid-based monomers are preferred in view of the physical properties of the product. More preferred are acrylate monomers and methacrylate monomers, and particularly preferred are acrylate monomers. In applications such as general building applications, butyl acrylate monomers are more preferred from the viewpoint that physical properties such as low viscosity of the blend, low modulus of the cured product, high elongation, weather resistance and heat resistance are required. On the other hand, in applications requiring oil resistance and the like, such as automotive applications, a copolymer mainly containing ethyl acrylate is more preferable. This polymer mainly composed of ethyl acrylate has excellent oil resistance, but tends to be slightly inferior in low-temperature characteristics (cold resistance). In order to improve the low-temperature characteristics, a part of ethyl acrylate is converted to butyl acrylate. It is also possible to replace it. However, as the ratio of butyl acrylate is increased, its good oil resistance is impaired. Therefore, for applications requiring oil resistance, the ratio is preferably set to 40% or less, and more preferably to 30% or less. More preferably, It is also preferable to use 2-methoxyethyl acrylate or 2-ethoxyethyl acrylate in which oxygen has been introduced into the alkyl group in the side chain in order to improve low-temperature characteristics without impairing oil resistance. However, since the heat resistance tends to be inferior due to the introduction of an alkoxy group having an ether bond in the side chain, when heat resistance is required, the ratio is preferably set to 40% or less. It is possible to obtain a suitable polymer by considering the required properties such as oil resistance, heat resistance, and low-temperature properties and changing the ratio according to various uses and required purposes. For example, without limitation, examples of excellent physical properties such as oil resistance, heat resistance, and low-temperature properties include ethyl acrylate / butyl acrylate / 2-methoxyethyl acrylate (weight ratio of 40 to 50/20 to 30/30 to 20).
[0026]
In the present invention, these preferable monomers may be copolymerized with other monomers, or may be further subjected to block copolymerization. In such a case, it is preferable that these preferable monomers are contained in a weight ratio of 40%. In the above expression format, for example, (meth) acrylic acid means acrylic acid and / or methacrylic acid.
[0027]
The molecular weight distribution of the vinyl polymer of the present invention, that is, the ratio (Mw / Mn) between the weight average molecular weight (Mw) and the number average molecular weight (Mn) measured by gel permeation chromatography is not particularly limited, but is preferable. Is less than 1.8, more preferably 1.7 or less, still more preferably 1.6 or less, still more preferably 1.5 or less, particularly preferably 1.4 or less, and most preferably. Is 1.3 or less. In the GPC measurement in the present invention, usually, chloroform is used as a mobile phase, the measurement is performed using a polystyrene gel column, and the number average molecular weight and the like can be obtained in terms of polystyrene.
[0028]
The number average molecular weight of the vinyl polymer in the present invention is not particularly limited, but is preferably in the range of 500 to 1,000,000, more preferably 1,000 to 100,000, as measured by gel permeation chromatography. , 5,000-50,000.
<Main chain synthesis method>
The method for synthesizing the vinyl polymer in the present invention is not limited, but controlled radical polymerization is preferred, living radical polymerization is more preferred, and atom transfer radical polymerization is particularly preferred. These will be described below.
Controlled radical polymerization
The radical polymerization method is a `` general radical polymerization method '' in which a monomer having a specific functional group and a vinyl monomer are simply copolymerized using an azo compound, a peroxide, or the like as a polymerization initiator, and a terminal. Can be classified into a "controlled radical polymerization method" in which a specific functional group can be introduced at a controlled position.
[0029]
The `` general radical polymerization method '' is a simple method, but in this method, a monomer having a specific functional group is stochastically introduced into the polymer, so that a polymer having a high functionalization rate is obtained. In such a case, it is necessary to use a considerably large amount of the monomer, and conversely, if the monomer is used in a small amount, there is a problem that the proportion of the polymer into which the specific functional group is not introduced becomes large. In addition, since it is free radical polymerization, there is a problem that only a polymer having a wide molecular weight distribution and a high viscosity can be obtained.
[0030]
The “controlled radical polymerization method” further includes a “chain transfer agent method” in which a vinyl polymer having a functional group at a terminal is obtained by performing polymerization using a chain transfer agent having a specific functional group. It can be classified as a “living radical polymerization method” in which a polymer having a molecular weight substantially as designed can be obtained by growing the terminal without causing a termination reaction or the like.
[0031]
The “chain transfer agent method” can obtain a polymer having a high functionalization rate, but requires a considerably large amount of a chain transfer agent having a specific functional group with respect to the initiator, and includes a treatment. There is an economic problem. Further, similarly to the above-mentioned "general radical polymerization method", there is also a problem that since it is free radical polymerization, only a polymer having a wide molecular weight distribution and a high viscosity can be obtained.
[0032]
Unlike these polymerization methods, the “living radical polymerization method” has a high polymerization rate and is susceptible to a termination reaction due to coupling between radicals. It is difficult to obtain a polymer having a narrow molecular weight distribution (Mw / Mn is about 1.1 to 1.5), and the molecular weight can be freely controlled by the charging ratio of the monomer and the initiator.
[0033]
Therefore, the `` living radical polymerization method '' has a narrow molecular weight distribution and can obtain a polymer having a low viscosity, and can introduce a monomer having a specific functional group into almost any position of the polymer, It is more preferable as a method for producing the vinyl polymer having the above specific functional group.
[0034]
In the narrow sense, living polymerization refers to polymerization in which the terminal always has activity and the molecular chain grows, but in general, the polymerization in which the terminal is inactivated and the one in which the terminal is activated are activated. Pseudo-living polymerization that grows in an equilibrium state is also included. The definition in the present invention is also the latter.
[0035]
“Living radical polymerization” has been actively studied in recent years by various groups. Examples thereof include those using a cobalt porphyrin complex as shown in, for example, Journal of American Chemical Society (J. Am. Chem. Soc.), 1994, 116, 7943, Macromolecules “Atom transfer radical polymerization” using a radical scavenger such as a nitroxide compound as shown in (Macromolecules), Vol. 27, p. 7228, 1994, and using an organic halide or the like as an initiator and a transition metal complex as a catalyst ( Atom @ Transfer @ Radical @ Polymerization: ATRP).
[0036]
Among the "living radical polymerization methods", the "atom transfer radical polymerization method" in which a vinyl monomer is polymerized using an organic halide or a sulfonyl halide compound as an initiator and a transition metal complex as a catalyst is the above-mentioned "living radical polymerization method". In addition to the features described above, the production of vinyl polymers having specific functional groups is possible because of having a halogen or the like at the terminal that is relatively advantageous for the functional group conversion reaction and having a high degree of freedom in designing initiators and catalysts. The method is more preferable. As the atom transfer radical polymerization method, for example, Matyjaszewski et al., Journal of American Chemical Society (J. Am. Chem. Soc.) 1995, 117, 5614, Macromolecules 1995, 28, 7901, Science 1996, 272, 866, WO96 / 30421, WO97 / 18247, WO98 / 01480, WO98 / 40415, or Sawamoto et al., Macromolecules (Macromolecules) 1995, Vol. 28, p. 1721, JP-A-9-208616, JP-A-8-41117, and the like.
[0037]
In the present invention, although any of these living radical polymerization methods is not particularly limited, an atom transfer radical polymerization method is preferable.
[0038]
In the following, living radical polymerization will be described in detail, but before that, one of the controlled radical polymerizations that can be used for the production of a vinyl polymer described later, polymerization using a chain transfer agent will be described. I do. The radical polymerization using a chain transfer agent (telomer) is not particularly limited, but the following two methods are exemplified as a method for obtaining a vinyl polymer having a terminal structure suitable for the present invention.
[0039]
JP-A-4-132706 discloses a method for obtaining a halogen-terminated polymer by using a halogenated hydrocarbon as a chain transfer agent, and JP-A-61-271306 and JP-A-2594402. This is a method for obtaining a hydroxyl group-terminated polymer using a hydroxyl group-containing mercaptan or a hydroxyl group-containing polysulfide as a chain transfer agent as disclosed in Japanese Patent Application Laid-Open No. 54-47782.
[0040]
Hereinafter, living radical polymerization will be described.
[0041]
First, a method using a radical scavenger such as a nitroxide compound will be described. In this polymerization, a stable nitroxy free radical (= NO) is generally used as a radical capping agent. Examples of such compounds include, but are not limited to, 2,2,6,6-substituted-1-piperidinyloxy radical and 2,2,5,5-substituted-1-pyrrolidinyloxy radical. Nitroxy free radicals from cyclic hydroxyamines are preferred. As the substituent, an alkyl group having 4 or less carbon atoms such as a methyl group and an ethyl group is suitable. Specific nitroxy free radical compounds include, but are not limited to, 2,2,6,6-tetramethyl-1-piperidinyloxy radical (TEMPO), 2,2,6,6-tetraethyl-1- Piperidinyloxy radical, 2,2,6,6-tetramethyl-4-oxo-1-piperidinyloxy radical, 2,2,5,5-tetramethyl-1-pyrrolidinyloxy radical, 1,3,3-tetramethyl-2-isoindolinyloxy radical, N, N-di-t-butylamineoxy radical and the like. Instead of the nitroxy free radical, a stable free radical such as galvinoxyl free radical may be used.
[0042]
The radical capping agent is used in combination with a radical generator. It is considered that the reaction product of the radical capping agent and the radical generator serves as a polymerization initiator, and the polymerization of the addition-polymerizable monomer proceeds. The combination ratio of the two is not particularly limited, but 0.1 to 10 mol of the radical initiator is appropriate for 1 mol of the radical capping agent.
[0043]
As the radical generator, various compounds can be used, but a peroxide capable of generating a radical under polymerization temperature conditions is preferable. Examples of the peroxide include, but are not limited to, diacyl peroxides such as benzoyl peroxide and lauroyl peroxide; dialkyl peroxides such as dicumyl peroxide and di-t-butyl peroxide; diisopropyl peroxydicarbonate; There are peroxycarbonates such as (4-t-butylcyclohexyl) peroxydicarbonate and alkyl peresters such as t-butylperoxyoctoate and t-butylperoxybenzoate. Particularly, benzoyl peroxide is preferred. Further, a radical generator such as a radical-generating azo compound such as azobisisobutyronitrile may be used instead of the peroxide.
[0044]
Macromolecules @ 1995, 28, p. As reported in 2993, instead of using a radical capping agent and a radical generator together, an alkoxyamine compound as shown in the following figure may be used as an initiator.
[0045]
Embedded image
Figure 2004051726
When an alkoxyamine compound is used as an initiator, if it has a functional group such as a hydroxyl group as shown in the above figure, a polymer having a functional group at the terminal can be obtained. When this is used in the method of the present invention, a polymer having a functional group at a terminal can be obtained.
[0046]
The polymerization conditions such as a monomer, a solvent, and a polymerization temperature used in the polymerization using the radical scavenger such as the nitroxide compound are not limited, but may be the same as those used for the atom transfer radical polymerization described below.
Atom transfer radical polymerization
Next, a more preferred atom transfer radical polymerization method as the living radical polymerization of the present invention will be described.
[0047]
In this atom transfer radical polymerization, an organic halide, particularly an organic halide having a highly reactive carbon-halogen bond (for example, a carbonyl compound having a halogen at the α-position or a compound having a halogen at the benzyl position) or a halogenated compound A sulfonyl compound or the like is used as an initiator.
To give a concrete example,
C6H5-CH2X, C6H5-C (H) (X) CH3, C6H5-C (X) (CH3)2(However, in the above chemical formula, C6H5Is a phenyl group, X is chlorine, bromine, or iodine)
R1-C (H) (X) -CO2R2, R1-C (CH3) (X) -CO2R2, R1-C (H) (X) -C (O) R2, R1-C (CH3) (X) -C (O) R2,
(Where R1, R2Is a hydrogen atom or an alkyl, aryl, or aralkyl group having 1 to 20 carbon atoms, and X is chlorine, bromine, or iodine.
R1-C6H4-SO2X
(Where R1Is a hydrogen atom or an alkyl, aryl, or aralkyl group having 1 to 20 carbon atoms, and X is chlorine, bromine, or iodine.
And the like.
[0048]
As an initiator of the atom transfer radical polymerization, an organic halide or a sulfonyl halide compound having a functional group other than the functional group that initiates the polymerization can also be used. In such a case, a vinyl polymer having a functional group at one main chain terminal and a growing terminal structure of atom transfer radical polymerization at the other main chain terminal is produced. Examples of such a functional group include an alkenyl group, a crosslinkable silyl group, a hydroxyl group, an epoxy group, an amino group, and an amide group.
[0049]
The organic halide having an alkenyl group is not limited, and examples thereof include those having a structure represented by the general formula (2).
R4R5C (X) -R6-R7-C (R3) = CH2(2)
(Where R3Is hydrogen or a methyl group, R4, R5Is hydrogen, or a monovalent alkyl group, aryl group, or aralkyl group having 1 to 20 carbon atoms, or those mutually linked at the other end;6Is -C (O) O- (ester group), -C (O)-(keto group), or o-, m-, p-phenylene group, R7Is a direct bond, or a divalent organic group having 1 to 20 carbon atoms and may contain one or more ether bonds. X is chlorine, bromine, or iodine.
Substituent R4, R5Specific examples include hydrogen, methyl, ethyl, n-propyl, isopropyl, butyl, pentyl, hexyl and the like. R4And R5May be linked at the other end to form a cyclic skeleton.
[0050]
Specific examples of the organic halide having an alkenyl group represented by the general formula (2) include:
XCH2C (O) O (CH2)nCH = CH2, H3CC (H) (X) C (O) O (CH2)nCH = CH2, (H3C)2C (X) C (O) O (CH2)nCH = CH2, CH3CH2C (H) (X) C (O) O (CH2)nCH = CH2,
[0051]
Embedded image
Figure 2004051726
(In each of the above formulas, X is chlorine, bromine, or iodine, and n is an integer of 0 to 20.)
XCH2C (O) O (CH2)nO (CH2)mCH = CH2, H3CC (H) (X) C (O) O (CH2)nO (CH2)mCH = CH2, (H3C)2C (X) C (O) O (CH2)nO (CH2)mCH = CH2, CH3CH2C (H) (X) C (O) O (CH2)nO (CH2)mCH = CH2,
[0052]
Embedded image
Figure 2004051726
(In each of the above formulas, X is chlorine, bromine, or iodine, n is an integer of 1 to 20, and m is an integer of 0 to 20.)
o, m, p-XCH2-C6H4− (CH2)n-CH = CH2, O, m, p-CH3C (H) (X) -C6H4− (CH2)n-CH = CH2, O, m, p-CH3CH2C (H) (X) -C6H4− (CH2)n-CH = CH2,
(In each of the above formulas, X is chlorine, bromine, or iodine, and n is an integer of 0 to 20.)
o, m, p-XCH2-C6H4− (CH2)n-O- (CH2)m-CH = CH2, O, m, p-CH3C (H) (X) -C6H4− (CH2)n-O- (CH2)m-CH = CH2, O, m, p-CH3CH2C (H) (X) -C6H4− (CH2)n-O- (CH2)mCH = CH2,
(In each of the above formulas, X is chlorine, bromine, or iodine, n is an integer of 1 to 20, and m is an integer of 0 to 20.)
o, m, p-XCH2-C6H4-O- (CH2)n-CH = CH2, O, m, p-CH3C (H) (X) -C6H4-O- (CH2)n-CH = CH2, O, m, p-CH3CH2C (H) (X) -C6H4-O- (CH2)n-CH = CH2,
(In each of the above formulas, X is chlorine, bromine, or iodine, and n is an integer of 0 to 20.)
o, m, p-XCH2-C6H4-O- (CH2)n-O- (CH2)m-CH = CH2, O, m, p-CH3C (H) (X) -C6H4-O- (CH2)n-O- (CH2)m-CH = CH2, O, m, p-CH3CH2C (H) (X) -C6H4-O- (CH2)n-O- (CH2)m-CH = CH2,
(In each of the above formulas, X is chlorine, bromine, or iodine, n is an integer of 1 to 20, and m is an integer of 0 to 20.)
The organic halide having an alkenyl group further includes a compound represented by the general formula (3).
H2C = C (R3) -R7-C (R4) (X) -R8-R5(3)
(Where R3, R4, R5, R7, X is the same as above, R8Represents a direct bond, -C (O) O- (ester group), -C (O)-(keto group), or o-, m-, p-phenylene group)
R7Is a direct bond, or a divalent organic group having 1 to 20 carbon atoms (which may contain one or more ether bonds). The group is attached and is a halogenated allylic compound. In this case, since the carbon-halogen bond is activated by the adjacent vinyl group, R8Need not necessarily have a C (O) O group, a phenylene group, etc., and may be a direct bond. R7Is not a direct bond, to activate the carbon-halogen bond, R8Are preferably a C (O) O group, a C (O) group and a phenylene group.
[0053]
If the compound of the general formula (3) is specifically exemplified,
CH2= CHCH2X, CH2= C (CH3) CH2X, CH2= CHC (H) (X) CH3, CH2= C (CH3) C (H) (X) CH3, CH2= CHC (X) (CH3)2, CH2= CHC (H) (X) C2H5, CH2= CHC (H) (X) CH (CH3)2, CH2= CHC (H) (X) C6H5, CH2= CHC (H) (X) CH2C6H5, CH2= CHCH2C (H) (X) -CO2R, CH2= CH (CH2)2C (H) (X) -CO2R, CH2= CH (CH2)3C (H) (X) -CO2R, CH2= CH (CH2)8C (H) (X) -CO2R, CH2= CHCH2C (H) (X) -C6H5, CH2= CH (CH2)2C (H) (X) -C6H5, CH2= CH (CH2)3C (H) (X) -C6H5,
(In each of the above formulas, X is chlorine, bromine, or iodine, and R is an alkyl group, an aryl group, or an aralkyl group having 1 to 20 carbon atoms.)
And the like.
[0054]
Specific examples of the sulfonyl halide compound having an alkenyl group include o-, m-, p-CH2= CH- (CH2)n-C6H4-SO2X, o-, m-, p-CH2= CH- (CH2)n-OC6H4-SO2X,
(In each of the above formulas, X is chlorine, bromine, or iodine, and n is an integer of 0 to 20).
[0055]
The organic halide having a crosslinkable silyl group is not particularly limited, and examples thereof include those having a structure represented by the general formula (4).
R4R5C (X) -R6-R7-C (H) (R3) CH2− [Si (R9)2-b(Y)bO]m-Si (R10)3-a(Y)a(4)
(Where R3, R4, R5, R6, R7, X is the same as above, R9, R10Is an alkyl group having 1 to 20 carbon atoms, an aryl group, an aralkyl group, or (R ′)3A triorganosiloxy group represented by SiO- (R 'is a monovalent hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms, and three R's may be the same or different); , R9Or R10When two or more are present, they may be the same or different. Y represents a hydroxyl group or a hydrolyzable group, and when two or more Ys are present, they may be the same or different. a represents 0, 1, 2, or 3, and b represents 0, 1, or 2. m is an integer of 0-19. However, it is assumed that a + mb ≧ 1 is satisfied.)
If the compound of the general formula (4) is specifically exemplified,
XCH2C (O) O (CH2)nSi (OCH3)3, CH3C (H) (X) C (O) O (CH2)nSi (OCH3)3, (CH3)2C (X) C (O) O (CH2)nSi (OCH3)3, XCH2C (O) O (CH2)nSi (CH3) (OCH3)2, CH3C (H) (X) C (O) O (CH2)nSi (CH3) (OCH3)2, (CH3)2C (X) C (O) O (CH2)nSi (CH3) (OCH3)2,
(In each of the above formulas, X is chlorine, bromine, iodine, n is an integer of 0 to 20,
XCH2C (O) O (CH2)nO (CH2)mSi (OCH3)3, H3CC (H) (X) C (O) O (CH2)nO (CH2)mSi (OCH3)3, (H3C)2C (X) C (O) O (CH2)nO (CH2)mSi (OCH3)3, CH3CH2C (H) (X) C (O) O (CH2)nO (CH2)mSi (OCH3)3, XCH2C (O) O (CH2)nO (CH2)mSi (CH3) (OCH3)2, H3CC (H) (X) C (O) O (CH2)nO (CH2)m-Si (CH3) (OCH3)2, (H3C)2C (X) C (O) O (CH2)nO (CH2)m-Si (CH3) (OCH3)2, CH3CH2C (H) (X) C (O) O (CH2)nO (CH2)m-Si (CH3) (OCH3)2,
(In each of the above formulas, X is chlorine, bromine, iodine, n is an integer of 1 to 20, and m is an integer of 0 to 20.)
o, m, p-XCH2-C6H4− (CH2)2Si (OCH3)3, O, m, p-CH3C (H) (X) -C6H4− (CH2)2Si (OCH3)3, O, m, p-CH3CH2C (H) (X) -C6H4− (CH2)2Si (OCH3)3, O, m, p-XCH2-C6H4− (CH2)3Si (OCH3)3, O, m, p-CH3C (H) (X) -C6H4− (CH2)3Si (OCH3)3, O, m, p-CH3CH2C (H) (X) -C6H4− (CH2)3Si (OCH3)3, O, m, p-XCH2-C6H4− (CH2)2-O- (CH2)3Si (OCH3)3, O, m, p-CH3C (H) (X) -C6H4− (CH2)2-O- (CH2)3Si (OCH3)3, O, m, p-CH3CH2C (H) (X) -C6H4− (CH2)2-O- (CH2)3Si (OCH3)3, O, m, p-XCH2-C6H4-O- (CH2)3Si (OCH3)3, O, m, p-CH3C (H) (X) -C6H4-O- (CH2)3Si (OCH3)3, O, m, p-CH3CH2C (H) (X) -C6H4-O- (CH2)3-Si (OCH3)3, O, m, p-XCH2-C6H4-O- (CH2)2-O- (CH2)3-Si (OCH3)3, O, m, p-CH3C (H) (X) -C6H4-O- (CH2)2-O- (CH2)3Si (OCH3)3, O, m, p-CH3CH2C (H) (X) -C6H4-O- (CH2)2-O- (CH2)3Si (OCH3)3,
(In each of the above formulas, X is chlorine, bromine, or iodine.)
And the like.
[0056]
Examples of the organic halide having a crosslinkable silyl group further include those having a structure represented by the general formula (5).
(R10)3-a(Y)aSi- [OSi (R9)2-b(Y)b]m-CH2-C (H) (R3) -R7-C (R4) (X) -R8-R5(5)
(Where R3, R4, R5, R7, R8, R9, R10, A, b, m, X and Y are the same as above)
If these compounds are specifically exemplified,
(CH3O)3SiCH2CH2C (H) (X) C6H5, (CH3O)2(CH3) SiCH2CH2C (H) (X) C6H5, (CH3O)3Si (CH2)2C (H) (X) -CO2R, (CH3O)2(CH3) Si (CH2)2C (H) (X) -CO2R, (CH3O)3Si (CH2)3C (H) (X) -CO2R, (CH3O)2(CH3) Si (CH2)3C (H) (X) -CO2R, (CH3O)3Si (CH2)4C (H) (X) -CO2R, (CH3O)2(CH3) Si (CH2)4C (H) (X) -CO2R, (CH3O)3Si (CH2)9C (H) (X) -CO2R, (CH3O)2(CH3) Si (CH2)9C (H) (X) -CO2R, (CH3O)3Si (CH2)3C (H) (X) -C6H5, (CH3O)2(CH3) Si (CH2)3C (H) (X) -C6H5, (CH3O)3Si (CH2)4C (H) (X) -C6H5, (CH3O)2(CH3) Si (CH2)4C (H) (X) -C6H5,
(In each of the above formulas, X is chlorine, bromine, or iodine, and R is an alkyl group, an aryl group, or an aralkyl group having 1 to 20 carbon atoms.)
And the like.
[0057]
The organic halide having a hydroxyl group or the sulfonyl halide compound is not particularly limited, and examples thereof include the following.
HO- (CH2)n-OC (O) C (H) (R) (X)
(Wherein, X is chlorine, bromine, or iodine, R is a hydrogen atom or an alkyl group, an aryl group, an aralkyl group having 1 to 20 carbon atoms, and n is an integer of 1 to 20)
The organic halide having an amino group or the sulfonyl halide compound is not particularly limited, and examples thereof include the following.
H2N- (CH2)n-OC (O) C (H) (R) (X)
(Wherein, X is chlorine, bromine, or iodine, R is a hydrogen atom or an alkyl group, an aryl group, an aralkyl group having 1 to 20 carbon atoms, and n is an integer of 1 to 20)
The organic halide having an epoxy group or the sulfonyl halide compound is not particularly limited, and examples thereof include the following.
[0058]
Embedded image
Figure 2004051726
(Wherein, X is chlorine, bromine, or iodine, R is a hydrogen atom or an alkyl group, an aryl group, an aralkyl group having 1 to 20 carbon atoms, and n is an integer of 1 to 20)
In order to obtain a polymer having two or more growing terminal structures in one molecule, it is preferable to use an organic halide or a sulfonyl halide compound having two or more starting points as an initiator. To give a concrete example,
[0059]
Embedded image
Figure 2004051726
[0060]
Embedded image
Figure 2004051726
And the like.
[0061]
The vinyl monomer used in this polymerization is not particularly limited, and any of the above-mentioned examples can be suitably used.
[0062]
The transition metal complex used as the polymerization catalyst is not particularly limited, but is preferably a metal complex containing a Group 7, 8, 9, 9, or 11 element of the periodic table as a central metal. More preferred are complexes of zero-valent copper, monovalent copper, divalent ruthenium, divalent iron, and divalent nickel. Among them, a copper complex is preferable. Specific examples of monovalent copper compounds include cuprous chloride, cuprous bromide, cuprous iodide, cuprous cyanide, cuprous oxide, cuprous perchlorate, and the like. is there. When a copper compound is used, 2,2'-bipyridyl and its derivatives, 1,10-phenanthroline and its derivatives, tetramethylethylenediamine, pentamethyldiethylenetriamine, hexamethyltris (2-aminoethyl) amine and the like for enhancing the catalytic activity A ligand such as polyamine is added. Preferred ligands are nitrogen-containing compounds, more preferred ligands are chelating-type nitrogen-containing compounds, and further preferred ligands are N, N, N ', N ", N" -pentamethyldiethylenetriamine. It is. Also, tristriphenylphosphine complex of divalent ruthenium chloride (RuCl2(PPh3)3) Are also suitable as catalysts. When a ruthenium compound is used as a catalyst, aluminum alkoxides are added as an activator. Further, bistriphenylphosphine complex of divalent iron (FeCl2(PPh3)2), Bistriphenylphosphine complex of divalent nickel (NiCl2(PPh3)2) And bistributylphosphine complex of divalent nickel (NiBr2(PBu3)2) Are also suitable as catalysts.
[0063]
The polymerization can be carried out without solvent or in various solvents. Examples of the solvent include hydrocarbon solvents such as benzene and toluene, ether solvents such as diethyl ether and tetrahydrofuran, halogenated hydrocarbon solvents such as methylene chloride and chloroform, and ketone solvents such as acetone, methyl ethyl ketone and methyl isobutyl ketone. Solvents, alcohol solvents such as methanol, ethanol, propanol, isopropanol, n-butyl alcohol and tert-butyl alcohol; nitrile solvents such as acetonitrile, propionitrile and benzonitrile; ester solvents such as ethyl acetate and butyl acetate; Examples thereof include carbonate-based solvents such as ethylene carbonate and propylene carbonate, and these can be used alone or in combination of two or more.
[0064]
Further, although not limited, the polymerization can be carried out in the range of 0 ° C to 200 ° C, preferably 50 to 150 ° C.
[0065]
The atom transfer radical polymerization of the present invention includes so-called reverse atom transfer radical polymerization. Reverse atom transfer radical polymerization refers to a state in which a normal atom transfer radical polymerization catalyst is in a highly oxidized state when radicals are generated, for example, Cu (II ′) when Cu (I) is used as a catalyst, This is a method in which a general radical initiator such as a product is allowed to act, and as a result, an equilibrium state similar to that of atom transfer radical polymerization is produced (see Macromolecules @ 1999, 32, 2872).
<Functional group>
Number of crosslinkable silyl groups
The number of the crosslinkable silyl groups of the vinyl polymer is not particularly limited, but it is preferable that the number of crosslinkable silyl groups is one or more, more preferably 1.1 on the average, from the viewpoint of the curability of the composition and the physical properties of the cured product. The number is not less than 4.0 and more preferably not less than 1.2 and not more than 3.5.
Position of crosslinkable silyl group
When rubber properties are particularly required for the cured product obtained by curing the curable composition of the present invention, the molecular weight between crosslink points that greatly affects rubber elasticity can be increased, so that at least the crosslinkable functional group One is preferably at the end of the molecular chain. More preferably, it has all crosslinkable functional groups at the molecular chain terminals.
[0066]
A method for producing a vinyl polymer having at least one crosslinkable silyl group at a molecular terminal, in particular, a (meth) acrylic polymer is disclosed in JP-B-3-14068, JP-B-4-55444, and JP-A-4-55444. It is disclosed in, for example, JP-A-6-212922. However, since these methods are free radical polymerization methods using the above “chain transfer agent method”, the resulting polymer has a relatively high proportion of crosslinkable silyl groups at the molecular chain terminals, while Mw / Mn Has a problem that the value of the molecular weight distribution represented by is generally as large as 2 or more, and the viscosity becomes high. Therefore, in order to obtain a vinyl polymer having a narrow molecular weight distribution and a low viscosity, and having a high proportion of a crosslinkable silyl group at a molecular chain terminal, the above-mentioned "living radical polymerization method" is used. Is preferred.
[0067]
Hereinafter, these functional groups will be described.
Crosslinkable silyl group
As the crosslinkable silyl group of the present invention, general formula (6):
− [Si (R9)2-b(Y)bO]m-Si (R10)3-a(Y)a(6)
中 where R9, R10Is an alkyl group having 1 to 20 carbon atoms, an aryl group having 6 to 20 carbon atoms, an aralkyl group having 7 to 20 carbon atoms, or (R ′)3A triorganosiloxy group represented by SiO- (R 'is a monovalent hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms, and three R's may be the same or different); , R9Or R10When two or more are present, they may be the same or different. Y represents a hydroxyl group or a hydrolyzable group, and when two or more Ys are present, they may be the same or different. a represents 0, 1, 2, or 3, and b represents 0, 1, or 2. m is an integer of 0-19. However, it is assumed that a + mb ≧ 1 is satisfied. }
And the group represented by
[0068]
Examples of the hydrolyzable group include groups generally used such as a hydrogen atom, an alkoxy group, an acyloxy group, a ketoximate group, an amino group, an amide group, an aminooxy group, a mercapto group, and an alkenyloxy group. Among these, an alkoxy group, an amide group and an aminooxy group are preferred, but an alkoxy group is particularly preferred because of its mild hydrolyzability and easy handling. Among the alkoxy groups, those having a smaller number of carbon atoms have higher reactivity, the reactivity becomes lower in the order of methoxy group> ethoxy group> propoxy group, and can be selected according to the purpose and application.
[0069]
A hydrolyzable group or a hydroxyl group can be bonded to one silicon atom in a range of 1 to 3, and (a + Δb) is preferably in a range of 1 to 5. When two or more hydrolyzable groups or hydroxyl groups are bonded to the crosslinkable silyl group, they may be the same or different. The number of silicon atoms forming a crosslinkable silyl group is one or more. In the case of silicon atoms linked by a siloxane bond or the like, the number is preferably 20 or less. In particular, the general formula (7)
-Si (R10)3-a(Y)a(7)
(Where R10, Y and a are the same as above. The crosslinkable silyl group represented by ()) is preferable because it is easily available.
[0070]
Although not particularly limited, a is preferably 2 or more in consideration of curability.
[0071]
As such a vinyl polymer having a crosslinkable silyl group, a polymer having a hydrolyzable silicon group in which two hydrolyzable groups are bonded to one silicon atom is often used. In cases where a very fast curing speed is required, such as when the application is used or at a low temperature, the curing speed is not sufficient, and when it is desired to provide flexibility after curing, it is necessary to lower the crosslinking density. In some cases, the cross-linking density was not sufficient and stickiness (surface tack) sometimes occurred. In that case, it is preferable that a is three (for example, a trimethoxy functional group).
[0072]
Further, those having three a (for example, a trimethoxy functional group) have a higher curing property than those having two (for example, a dimethoxy functional group), but those having two a for storage stability and mechanical properties (elongation and the like). May be better. Two (for example, dimethoxy functional groups) and three (for example, trimethoxy functional groups) may be used in combination in order to balance curability and physical properties.
[0073]
For example, when Y is the same, the reactivity of Y increases as the number of a increases, so that curability and mechanical properties of a cured product can be controlled by variously selecting Y and a. Can be selected according to the application.
Introduction method of crosslinkable silyl group
Hereinafter, a method for introducing a crosslinkable silyl group into the vinyl polymer of the present invention will be described, but the method is not limited thereto.
[0074]
First, a method for introducing a crosslinkable silyl group, alkenyl group, and hydroxyl group by terminal functional group conversion will be described. Since these functional groups can be precursors to each other, they are described in the order starting from the crosslinkable silyl group.
[0075]
As a method for synthesizing a vinyl polymer having at least one crosslinkable silyl group, (A) a hydrosilane compound having a crosslinkable silyl group in a vinyl polymer having at least one alkenyl group is prepared in the presence of a hydrosilylation catalyst. How to add
(B) A method of reacting a vinyl polymer having at least one hydroxyl group with a compound having a group capable of reacting with a hydroxyl group, such as a compound having a crosslinkable silyl group and an isocyanate group in one molecule.
(C) A method of reacting a compound having both a polymerizable alkenyl group and a crosslinkable silyl group in one molecule when synthesizing a vinyl polymer by radical polymerization.
(D) Method of using a chain transfer agent having a crosslinkable silyl group when synthesizing a vinyl polymer by radical polymerization
(E) a method in which a compound having a crosslinkable silyl group and a stable carbanion in one molecule is reacted with a vinyl polymer having at least one highly reactive carbon-halogen bond.
[0076]
The vinyl polymer having at least one alkenyl group used in the method (A) can be obtained by various methods. The synthesis method is exemplified below, but is not limited thereto.
[0077]
(Aa) When synthesizing a vinyl polymer by radical polymerization, a compound having both a polymerizable alkenyl group and a low polymerizable alkenyl group in one molecule as shown in the following general formula (9), for example. As a second monomer.
H2C = C (R14) -RFifteen-R16-C (R17) = CH2(9)
(Where R14Represents hydrogen or a methyl group;FifteenRepresents -C (O) O- or an o-, m-, p-phenylene group;16Represents a direct bond or a divalent organic group having 1 to 20 carbon atoms, and may contain one or more ether bonds. R17Represents hydrogen, an alkyl group having 1 to 20 carbon atoms, an aryl group having 6 to 20 carbon atoms, or an aralkyl group having 7 to 20 carbon atoms)
There is no restriction on the timing of reacting a compound having both a polymerizable alkenyl group and a low polymerizable alkenyl group in one molecule. It is preferable to react as the second monomer at the end or after completion of the reaction of the predetermined monomer.
[0078]
(Ab) When a vinyl polymer is synthesized by living radical polymerization, at the end of the polymerization reaction or after the reaction of a predetermined monomer, for example, 1,5-hexadiene, 1,7-octadiene, 1,9-decadiene A method of reacting a compound having at least two alkenyl groups having low polymerizability, such as
[0079]
(Ac) Various organic metal compounds having an alkenyl group such as organic tin such as allyltributyltin and allyltrioctyltin are added to a vinyl polymer having at least one highly reactive carbon-halogen bond. A method of substituting halogen by reacting.
[0080]
(Ad) A method in which a vinyl-based polymer having at least one highly reactive carbon-halogen bond is reacted with a stabilized carbanion having an alkenyl group as shown in the general formula (10) to substitute halogen. .
M+C(R18) (R19) -R20-C (R17) = CH2(10)
(Where R17Is the same as above, R18, R19Are both Carbanion COr one of them represents hydrogen or an alkyl group having 1 to 10 carbon atoms or a phenyl group. R20Represents a direct bond or a divalent organic group having 1 to 10 carbon atoms, and may contain one or more ether bonds. M+Represents an alkali metal ion or a quaternary ammonium ion)
R18, R19As an electron withdrawing group of2Those having the structures of R, -C (O) R and -CN are particularly preferred.
[0081]
(A-e) An enolate anion is prepared by reacting a vinyl polymer having at least one highly reactive carbon-halogen bond with a simple metal such as zinc or an organometallic compound. Method for reacting with an alkenyl group-containing electrophilic compound such as an alkenyl group-containing compound having a leaving group such as an acetyl group, an alkenyl group-containing carbonyl compound, an alkenyl group-containing isocyanate compound, and an alkenyl group-containing acid halide. .
[0082]
(Af) An oxyanion or carboxylate anion having an alkenyl group represented by the general formula (11) or (12) is added to a vinyl polymer having at least one highly reactive carbon-halogen bond. A method of substituting halogen by reacting.
H2C = C (R17) -R21-OM+(11)
(Where R17, M+Is the same as above. R21Is a divalent organic group having 1 to 20 carbon atoms and may contain one or more ether bonds.)
H2C = C (R17) -R22-C (O) OM+(12)
(Where R17, M+Is the same as above. R22Is a direct bond or a divalent organic group having 1 to 20 carbon atoms and may contain one or more ether bonds.)
And the like.
[0083]
The above-mentioned method for synthesizing a vinyl polymer having at least one highly reactive carbon-halogen bond includes the above-described atom transfer radical polymerization method using an organic halide or the like as an initiator and a transition metal complex as a catalyst. But are not limited to these.
[0084]
Further, the vinyl polymer having at least one alkenyl group can be obtained from a vinyl polymer having at least one hydroxyl group, and the method exemplified below can be used, but is not limited thereto. A hydroxyl group of a vinyl polymer having at least one hydroxyl group,
(Ag) A method of reacting with a base such as sodium methoxide and reacting with an alkenyl group-containing halide such as allyl chloride.
[0085]
(Ah) A method of reacting an alkenyl group-containing isocyanate compound such as allyl isocyanate.
[0086]
(Ai) A method of reacting an alkenyl group-containing acid halide such as (meth) acrylic acid chloride in the presence of a base such as pyridine.
[0087]
(Aj) a method of reacting an alkenyl group-containing carboxylic acid such as acrylic acid in the presence of an acid catalyst;
[0088]
In the present invention, when a halogen is not directly involved in the method for introducing an alkenyl group such as (Aa) and (Ab), it is preferable to synthesize a vinyl polymer using a living radical polymerization method. The method (Ab) is more preferable because the control is easier.
[0089]
When an alkenyl group is introduced by converting a halogen of a vinyl polymer having at least one highly reactive carbon-halogen bond, an organic halide having at least one highly reactive carbon-halogen bond, or A vinyl polymer having at least one highly reactive carbon-halogen bond at a terminal obtained by radical polymerization of a vinyl monomer (atom transfer radical polymerization) using a sulfonyl halide compound as an initiator and a transition metal complex as a catalyst. It is preferred to use coalescence. The method (Af) is more preferable because the control is easier.
[0090]
The hydrosilane compound having a crosslinkable silyl group is not particularly limited, but a representative one is exemplified by a compound represented by the general formula (13).
H- [Si (R9)2-b(Y)bO]m-Si (R10)3-a(Y)a(13)
中 where R9, R10Is an alkyl group having 1 to 20 carbon atoms, an aryl group having 6 to 20 carbon atoms, an aralkyl group having 7 to 20 carbon atoms, or (R ′)3A triorganosiloxy group represented by SiO- (R 'is a monovalent hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms, and three R's may be the same or different); , R9Or R10When two or more are present, they may be the same or different. Y represents a hydroxyl group or a hydrolyzable group, and when two or more Ys are present, they may be the same or different. a represents 0, 1, 2, or 3, and b represents 0, 1, or 2. m is an integer of 0-19. However, it is assumed that a + mb ≧ 1 is satisfied. }
Among these hydrosilane compounds, in particular, the general formula (14)
H-Si (R10)3-a(Y)a(14)
(Where R10, Y and a are the same as above.)
The compound having a crosslinkable group represented by is preferred from the viewpoint of easy availability.
[0091]
When adding the above-mentioned hydrosilane compound having a crosslinkable silyl group to an alkenyl group, a transition metal catalyst is usually used. Examples of the transition metal catalyst include, for example, platinum alone, alumina, silica, a dispersion of platinum solids in a carrier such as carbon black, chloroplatinic acid, a complex of chloroplatinic acid with alcohol, aldehyde, ketone, etc., platinum-olefin Complexes, and platinum (0) -divinyltetramethyldisiloxane complex. Examples of catalysts other than platinum compounds include RhCl (PPh3)3, RhCl3, RuCl3, IrCl3, FeCl3, AlCl3, PdCl2・ H2O, NiCl2, TiCl4And the like.
[0092]
Examples of the method for producing a vinyl polymer having at least one hydroxyl group used in the methods (B) and (Ag) to (Aj) include the following methods, but are not limited to these methods. Not something.
[0093]
(Ba) When synthesizing a vinyl polymer by radical polymerization, for example, a compound having both a polymerizable alkenyl group and a hydroxyl group in one molecule as shown in the following general formula (15) is used as a second monomer As a reaction.
H2C = C (R14) -RFifteen-R16-OH (15)
(Where R14, RFifteen, R16Is the same as above)
There is no restriction on the timing of reacting a compound having both a polymerizable alkenyl group and a hydroxyl group in one molecule, but especially in the case of living radical polymerization, where rubber-like properties are expected, the end of the polymerization reaction or a predetermined monomer After completion of the above reaction, the reaction is preferably carried out as a second monomer.
[0094]
(Bb) When a vinyl polymer is synthesized by living radical polymerization, an alkenyl alcohol such as 10-undecenol, 5-hexenol, or allyl alcohol is reacted at the end of the polymerization reaction or after the reaction of a predetermined monomer is completed. How to let.
[0095]
(Bc) A method of radically polymerizing a vinyl monomer using a large amount of a hydroxyl group-containing chain transfer agent such as a hydroxyl group-containing polysulfide disclosed in JP-A-5-262808.
[0096]
(Bd) A method of radically polymerizing a vinyl monomer using hydrogen peroxide or a hydroxyl group-containing initiator as described in, for example, JP-A-6-239912 and JP-A-8-283310.
[0097]
(Be) A method of radically polymerizing a vinyl monomer by using an excess of alcohols as described in, for example, JP-A-6-11612.
[0098]
(Bf) Hydrolyzing or reacting a halogen of a vinyl polymer having at least one highly reactive carbon-halogen bond with a hydroxyl group-containing compound by a method described in, for example, JP-A-4-132706. By introducing a hydroxyl group into the terminal.
[0099]
(Bg) A method of reacting a vinyl-based polymer having at least one highly reactive carbon-halogen bond with a stabilized carbanion having a hydroxyl group as shown in the general formula (16) to replace halogen.
M+C(R18) (R19) -R20-OH (16)
(Where R18, R19, R20, Is the same as above)
R18, R19As an electron withdrawing group of2Those having the structures of R, -C (O) R and -CN are particularly preferred.
[0100]
(Bh) An enolate anion is prepared by reacting a vinyl polymer having at least one highly reactive carbon-halogen bond with, for example, a simple metal such as zinc or an organometallic compound. Or a method of reacting ketones.
[0101]
(Bi) Reaction of a vinyl polymer having at least one highly reactive carbon-halogen bond with, for example, an oxyanion or a carboxylate anion having a hydroxyl group represented by the general formula (17) or (18) To replace the halogen.
HO-R21-OM+(17)
(Where R21And M+Is the same as above)
HO-R22-C (O) OM+(18)
(Where R22And M+Is the same as above)
(Bj) When synthesizing a vinyl polymer by living radical polymerization, at the end of the polymerization reaction or after the reaction of a predetermined monomer, as a second monomer, an alkenyl group and a hydroxyl group having low polymerizability in one molecule are used. Reacting a compound having the formula:
[0102]
Such a compound is not particularly limited, and examples thereof include a compound represented by the general formula (19).
H2C = C (R14) -R21-OH (19)
(Where R14And R21Is the same as described above. )
The compound represented by the general formula (19) is not particularly limited, but alkenyl alcohols such as 10-undecenol, 5-hexenol, and allyl alcohol are preferable because they are easily available.
And the like.
[0103]
In the present invention, when a halogen is not directly involved in a method for introducing a hydroxyl group such as (Ba) to (Be) and (Bj), a vinyl polymer is produced using a living radical polymerization method. It is preferred to synthesize. The method (Bb) is more preferable because the control is easier.
[0104]
When a hydroxyl group is introduced by converting a halogen of a vinyl polymer having at least one highly reactive carbon-halogen bond, an organic halide or a sulfonyl halide compound is used as an initiator, and a transition metal complex is used as a catalyst. It is preferable to use a vinyl polymer having at least one highly reactive carbon-halogen bond at a terminal obtained by radical polymerization of a vinyl monomer (atom transfer radical polymerization method). The method (B-i) is more preferable because the control is easier.
[0105]
Compounds having a group capable of reacting with a hydroxyl group such as a crosslinkable silyl group and an isocyanate group in one molecule include, for example, γ-isocyanatopropyltrimethoxysilane, γ-isocyanatopropylmethyldimethoxysilane, γ-isocyanate Natopropyltriethoxysilane and the like can be mentioned, and if necessary, a generally known catalyst for a urethanization reaction can be used.
[0106]
Examples of the compound having a polymerizable alkenyl group and a crosslinkable silyl group in one molecule used in the method (C) include, for example, trimethoxysilylpropyl (meth) acrylate, methyldimethoxysilylpropyl (meth) acrylate, and the like. What is shown by the following general formula (20) is mentioned.
H2C = C (R14) -RFifteen-R23− [Si (R9)2-b(Y)bO]m-Si (R10)3-a(Y)a(20)
(Where R9, R10, R14, RFifteen, Y, a, b, and m are the same as above. R23May have a direct bond or one or more ether bonds with a divalent organic group having 1 to 20 carbon atoms. )
There is no particular limitation on the timing of reacting a compound having both a polymerizable alkenyl group and a crosslinkable silyl group in one molecule. After the completion of the reaction of the monomer (2), it is preferable to make it react as a second monomer.
[0107]
Examples of the chain transfer agent having a crosslinkable silyl group used in the chain transfer agent method (D) include mercaptans having a crosslinkable silyl group and crosslinkable silyl shown in JP-B-3-14068 and JP-B-4-55444. Hydrosilane having a group is exemplified.
[0108]
In the method for synthesizing the vinyl polymer having at least one highly reactive carbon-halogen bond used in the method (E), the above-mentioned organic halide or the like is used as an initiator, and a transition metal complex is used. Examples include, but are not limited to, atom transfer radical polymerization using a catalyst. As a compound having both a crosslinkable silyl group and a stabilized carbanion in one molecule, a compound represented by the general formula (21) can be given.
M+C(R18) (R19) -R24-C (H) (R25) -CH2− [Si (R9)2-b(Y)bO]m-Si (R10)3-a(Y)a(21)
(Where R9, R10, R18, R19, Y, a, b, m are the same as above. R24Is a direct bond or a divalent organic group having 1 to 10 carbon atoms, which may contain one or more ether bonds.25Represents hydrogen, an alkyl group having 1 to 10 carbon atoms, an aryl group having 6 to 10 carbon atoms, or an aralkyl group having 7 to 10 carbon atoms. )
R18, R19As an electron withdrawing group of2Those having the structures of R, -C (O) R and -CN are particularly preferred.
<<< Storage stability improver (II) >>>
In the curable composition of the present invention, the storage stability improver (II) is preferably a dehydrating agent. Further, a hydrolyzable ester compound is preferable.
[0109]
Specifically, examples of the dehydrating agent include inorganic solids such as phosphorus pentoxide, sodium hydrogen carbonate, sodium sulfate (anhydrous nitrate), and molecular sieves. These solid dehydrating agents may be used, but the liquidity after the addition tends to be acidic or basic and condensed easily, resulting in poor storage stability or poor workability such as removing solids later. Therefore, a liquid hydrolyzable ester compound described below is preferable. Examples of the hydrolyzable ester compound include trialkyl orthoformate such as trimethyl orthoformate, triethyl orthoformate, tripropyl orthoformate, and tributyl orthoformate; trimethyl orthoacetate, triethyl orthoacetate, and tripropyl orthoacetate. And trialkyl orthoacetates such as tributyl orthoacetate, and the like, and compounds thereof.
[0110]
Other hydrolyzable ester compounds include those of the formula R4-nSiYn(In the formula, Y is a hydrolyzable group, R is a monovalent organic group and may or may not contain a functional group. N is an integer of 1 to 4, and is preferably 3 or 4.) And specific examples thereof include methyltrimethoxysilane, methyltriethoxysilane, ethyltriethoxysilane, phenyltriethoxysilane, methyltriacetoxysilane, vinyltrimethoxysilane, and γ. -Methacryloxypropyltrimethoxysilane, γ-mercaptopropyltrimethoxysilane, tetramethyl orthosilicate (tetramethoxysilane or methylsilicate), tetraethyl orthosilicate, tetrapropyl orthosilicate, tetrabutyl orthosilicate and the like.
<Amount used>
The amount of the storage stability improver (II) used is 0.1 to 30 parts by weight, preferably 0.3 to 20 parts by weight, more preferably 0.1 to 30 parts by weight, based on 100 parts by weight of the vinyl polymer (I). It is 5 to 10 parts by weight.
[0111]
In addition, when adding these storage stability improvers, it is preferable to carry out after making the curable composition anhydrous, but it is also possible to add the curable composition while containing moisture.
<< Curable composition >>
Some curable compositions of the present invention require a curing catalyst or a curing agent. Further, various compounding agents may be added according to the desired physical properties.
<Curing catalyst / curing agent>
The polymer having a crosslinkable silyl group is crosslinked and cured by forming a siloxane bond in the presence or absence of various conventionally known condensation catalysts. As the properties of the cured product, a wide range from rubbery to resinous can be prepared according to the molecular weight of the polymer and the main chain skeleton.
[0112]
Examples of such a condensation catalyst include dibutyltin dilaurate, dibutyltin diacetate, dibutyltin diethylhexanolate, dibutyltin dioctate, dibutyltin dimethylmalate, dibutyltin diethylmalate, dibutyltin dibutylmalate, and dibutyltin dibutyltin. Isooctyl malate, dibutyl tin ditridecyl malate, dibutyl tin dibenzyl malate, dibutyl tin maleate, dioctyl tin diacetate, dioctyl tin distearate, dioctyl tin dilaurate, dioctyl tin diethyl malate, dioctyl tin diisooctyl malate, etc. Divalent tin compounds such as tin octylate, tin naphthenate and tin stearate; monobutyltin compounds such as monobutyltin trisoctoate and monobutyltin triisopropoxide; Monoalkyltins such as nooctyltin compounds; titanates such as tetrabutyl titanate and tetrapropyltitanate; organic aluminum compounds such as aluminum trisacetylacetonate, aluminum trisethylacetoacetate, diisopropoxyaluminum ethylacetoacetate; Bismuth carboxylate, iron carboxylate, titanium carboxylate, lead carboxylate, vanadium carboxylate, zirconium carboxylate, calcium carboxylate, potassium carboxylate, barium carboxylate, manganese carboxylate, cerium carboxylate, nickel carboxylate, carboxylic acid Carboxylic acids such as cobalt, zinc carboxylate, aluminum carboxylate (2-ethylhexanoic acid, neodecanoic acid, versatic acid, oleic acid, naphthenic acid, etc.) Genus salts or reactants and mixtures thereof with amine compounds such as laurylamine described below; chelate compounds such as zirconium tetraacetylacetonate and titanium tetraacetylacetonate; methylamine, ethylamine, propylamine, isopropylamine; Aliphatic primary amines such as butylamine, amylamine, hexylamine, octylamine, 2-ethylhexylamine, nonylamine, decylamine, laurylamine, pentadecylamine, cetylamine, stearylamine, cyclohexylamine; dimethylamine, diethylamine, dipropylamine , Diisopropylamine, dibutylamine, diamylamine, dioctylamine, di (2-ethylhexyl) amine, didecylamine, dilaurylamine, dicetylua Aliphatic secondary amines such as amine, distearylamine, methylstearylamine, ethylstearylamine, butylstearylamine; aliphatic tertiary amines such as triamylamine, trihexylamine, trioctylamine; triallylamine, oleylamine , Etc .; aliphatic amines such as lauryl aniline, stearyl aniline, and triphenylamine; and other amines such as monoethanolamine, diethanolamine, triethanolamine, diethylenetriamine, triethylenetetramine, Oleylamine, cyclohexylamine, benzylamine, diethylaminopropylamine, xylylenediamine, ethylenediamine, hexamethylenediamine, triethylenediamine, guanidine, diphene Luguanidine, 2,4,6-tris (dimethylaminomethyl) phenol, morpholine, N-methylmorpholine, 2-ethyl-4-methylimidazole, 1,8-diazabicyclo (5,4,0) undecene-7 (DBU) And the like, or salts of these amine compounds with carboxylic acids and the like; reactants and mixtures of amine compounds and organotin compounds such as reactants or mixtures of laurylamine and tin octylate; Low molecular weight polyamide resin obtained from polyamine and polybasic acid; reaction product of excess polyamine and epoxy compound; γ-aminopropyltrimethoxysilane, γ-aminopropyltriethoxysilane, γ-aminopropyltriisopropoxysilane , Γ-aminopropylmethyldimethoxysilane, γ-aminopro N- (β-aminoethyl) aminopropyltrimethoxysilane, N- (β-aminoethyl) aminopropylmethyldimethoxysilane, N- (β-aminoethyl) aminopropyltriethoxysilane, N- (Β-aminoethyl) aminopropylmethyldiethoxysilane, N- (β-aminoethyl) aminopropyltriisopropoxysilane, γ-ureidopropyltrimethoxysilane, N-phenyl-γ-aminopropyltrimethoxysilane, N- Benzyl-γ-aminopropyltrimethoxysilane, N-vinylbenzyl-γ-aminopropyltriethoxysilane and the like can be mentioned. Silanol condensation of amino-modified silyl polymers, silylated amino polymers, unsaturated amino silane complexes, phenylamino long-chain alkyl silanes, silane coupling agents having amino groups such as amino silylated silicones, and derivatives thereof which are modified derivatives thereof. Examples of the catalyst include known silanol condensation catalysts such as other acidic catalysts and basic catalysts.
[0113]
These catalysts may be used alone or in combination of two or more. The amount of the condensation catalyst is preferably about 0.1 to 20 parts, more preferably 1 to 10 parts based on 100 parts (parts by weight, the same applies hereinafter) of the vinyl polymer having at least one crosslinkable silyl group. . If the amount of the silanol condensation catalyst falls below this range, the curing rate may be slow, and the curing reaction may not be sufficiently advanced. On the other hand, if the amount of the silanol condensation catalyst exceeds this range, local heat generation or foaming occurs during curing, and it becomes difficult to obtain a good cured product, and the pot life becomes too short, which is preferable from the viewpoint of workability. Absent. Although not particularly limited, it is preferable to use a tin-based curing catalyst to control the curability.
[0114]
In the curable composition of the present invention, in order to further enhance the activity of the condensation catalyst, it is possible to use the above-mentioned silane coupling agent having an amino group as a cocatalyst, similarly to the amine compound. . The amino group-containing silane coupling agent is a compound having a group containing a silicon atom to which a hydrolyzable group is bonded (hereinafter referred to as a hydrolyzable silicon group) and an amino group. Although a methoxy group, an ethoxy group and the like are preferable from the viewpoint of the hydrolysis rate. The number of hydrolyzable groups is preferably 2 or more, particularly preferably 3 or more.
[0115]
The amount of the amine compound is preferably about 0.01 to 50 parts by weight, more preferably 0.1 to 20 parts by weight, based on 100 parts by weight of the organic polymer of the vinyl polymer (I). If the compounding amount of the amine compound is less than 0.01 part by weight, the curing speed may be slow, and the curing reaction may not be sufficiently advanced. On the other hand, if the amount of the amine compound exceeds 30 parts by weight, the pot life may be too short, which is not preferable from the viewpoint of workability.
[0116]
These amine compounds may be used alone or in combination of two or more.
[0117]
Further, the following general formula (37)
R49 aSi (OR50)4-a(37)
(Where R49And R50Is each independently a substituted or unsubstituted hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms. A is 0, 1, 2, or 3. ), A silicon compound having no amino group or silanol group may be added as a co-catalyst.
[0118]
Examples of the silicon compound include, but are not limited to, R in the general formula (37) such as phenyltrimethoxysilane, phenylmethyldimethoxysilane, phenyldimethylmethoxysilane, diphenyldimethoxysilane, diphenyldiethoxysilane, and triphenylmethoxysilane.49Is preferably an aryl group having 6 to 20 carbon atoms because the effect of accelerating the curing reaction of the composition is large. In particular, diphenyldimethoxysilane and diphenyldiethoxysilane are most preferable because they are low in cost and easily available.
[0119]
The amount of the silicon compound is preferably about 0.01 to 20 parts, more preferably 0.1 to 10 parts, per 100 parts of the vinyl polymer. If the amount of the silicon compound falls below this range, the effect of accelerating the curing reaction may be reduced. On the other hand, if the amount of the silicon compound exceeds this range, the hardness and tensile strength of the cured product may decrease.
[0120]
The type and amount of the curing catalyst / curing agent can be selected depending on the type of Y and the number of a in the vinyl polymer represented by the general formulas (1) and (6) of the present invention. The curability and mechanical properties of the present invention can be controlled according to the purpose and application. When Y is an alkoxy group, the smaller the number of carbon atoms, the higher the reactivity, and the larger the number of a, the higher the reactivity.
<Adhesiveness imparting agent>
A silane coupling agent or an adhesion-imparting agent other than the silane coupling agent can be added to the composition of the present invention. When the adhesion imparting agent is added, the joint width or the like fluctuates due to an external force, so that the risk of the sealing material peeling off from the adherend such as a siding board can be further reduced. In some cases, the necessity of using a primer used for improving the adhesiveness is eliminated, and simplification of the construction work is expected. Specific examples of silane coupling agents include silane coupling agents having functional groups such as amino groups, mercapto groups, epoxy groups, carboxyl groups, vinyl groups, isocyanate groups, isocyanurates, and halogens, and specific examples thereof. Isocyanate group-containing silanes such as γ-isocyanatopropyltrimethoxysilane, γ-isocyanatopropyltriethoxysilane, γ-isocyanatopropylmethyldiethoxysilane, γ-isocyanatopropylmethyldimethoxysilane; and γ-aminopropyltrimethoxysilane Γ-aminopropyltriethoxysilane, γ-aminopropyltriisopropoxysilane, γ-aminopropylmethyldimethoxysilane, γ-aminopropylmethyldiethoxysilane, γ- (2-aminoethyl) amino Propyl trimethoxysilane, γ- (2-aminoethyl) aminopropylmethyldimethoxysilane, γ- (2-aminoethyl) aminopropyltriethoxysilane, γ- (2-aminoethyl) aminopropylmethyldiethoxysilane, γ -(2-aminoethyl) aminopropyltriisopropoxysilane, γ-ureidopropyltrimethoxysilane, N-phenyl-γ-aminopropyltrimethoxysilane, N-benzyl-γ-aminopropyltrimethoxysilane, N-vinylbenzyl Amino-containing silanes such as -γ-aminopropyltriethoxysilane; γ-mercaptopropyltrimethoxysilane, γ-mercaptopropyltriethoxysilane, γ-mercaptopropylmethyldimethoxysilane, γ-mercaptopropylmethyldiethoxysilane, etc. Mercapto group-containing silanes; γ-glycidoxypropyltrimethoxysilane, γ-glycidoxypropyltriethoxysilane, γ-glycidoxypropylmethyldimethoxysilane, β- (3,4-epoxycyclohexyl) ethyltrimethoxy Epoxy group-containing silanes such as silane and β- (3,4-epoxycyclohexyl) ethyltriethoxysilane; β-carboxyethyltriethoxysilane, β-carboxyethylphenylbis (2-methoxyethoxy) silane, N-β- Carboxysilanes such as (carboxymethyl) aminoethyl-γ-aminopropyltrimethoxysilane; vinyltrimethoxysilane, vinyltriethoxysilane, γ-methacryloyloxypropylmethyldimethoxysilane, γ-acroyloxypropylmethyltriet Silanes containing a vinyl-type unsaturated group such as xysilane; silanes containing a halogen such as γ-chloropropyltrimethoxysilane; and isocyanurate silanes such as tris (trimethoxysilyl) isocyanurate. Amino-modified silyl polymers, silylated amino polymers, unsaturated amino silane complexes, phenylamino long-chain alkyl silanes, amino silylated silicones, blocked isocyanate silanes, silylated polyesters, and the like, which are derivatives of these modified compounds, are also used as silane coupling agents. Can be used.
[0121]
The silane coupling agent used in the present invention is usually used in an amount of 0.1 to 20 parts based on 100 parts of the crosslinkable silyl group-containing vinyl polymer. In particular, it is preferable to use in the range of 0.5 to 10 parts. The effect of the silane coupling agent to be added to the curable composition of the present invention is various adherends, that is, glass, aluminum, stainless steel, zinc, copper, an inorganic base such as mortar, PVC, acrylic, polyester, When used for organic substrates such as polyethylene, polypropylene, and polycarbonate, they exhibit a remarkable effect of improving adhesion under non-primer conditions or primer treatment conditions. When used under non-primer conditions, the effect of improving the adhesion to various adherends is particularly significant.
[0122]
Specific examples other than the silane coupling agent are not particularly limited, and include, for example, epoxy resins, phenol resins, sulfur, alkyl titanates, aromatic polyisocyanates, and the like.
[0123]
The above-mentioned adhesiveness-imparting agent may be used alone or in combination of two or more. The addition of these adhesion-imparting agents can improve the adhesion to the adherend. Although not particularly limited, 0.1 to 20 parts by weight of a silane coupling agent among the above-mentioned adhesiveness-imparting agents is used in combination, in order to improve the adhesiveness, particularly to the metal-coated surface such as an oil pan. Is preferred.
[0124]
The type and amount of the adhesion-imparting agent can be selected according to the type of Y and the number of a in the vinyl polymer represented by the general formulas (1) and (6) of the present invention. The curability, mechanical properties, and the like of the present invention can be controlled depending on the application. Care must be taken in the selection, especially since it affects the curability and elongation.
<Plasticizer>
Various plasticizers may be used in the curable composition of the present invention as needed. When a plasticizer is used in combination with a filler described later, the elongation of the cured product can be increased, and a large amount of the filler can be mixed, which is more advantageous, but it is not always necessary to add the plasticizer. The plasticizer is not particularly limited. For example, phthalic acid esters such as dibutyl phthalate, diheptyl phthalate, di (2-ethylhexyl) phthalate, and butyl benzyl phthalate; for the purpose of adjusting physical properties, adjusting properties, and the like; dioctyl adipate , Dioctyl sebacate, dibutyl sebacate, non-aromatic dibasic acid esters such as isodecyl succinate; aliphatic esters such as butyl oleate and methyl acetyl ricinoleate; diethylene glycol dibenzoate, triethylene glycol dibenzoate, pentane Esters of polyalkylene glycol such as erythritol ester; phosphates such as tricresyl phosphate and tributyl phosphate; trimellitate; polystyrene and poly-α-methylstyrene Polybutadiene, polybutene, polyisobutylene, butadiene-acrylonitrile, polychloroprene; chlorinated paraffins; hydrocarbon-based oils such as alkyldiphenyl, partially hydrogenated terphenyl, etc .; process oils; polyethylene glycol, polypropylene glycol, poly Polyether polyols such as tetramethylene glycol and derivatives thereof in which hydroxyl groups of these polyether polyols are converted to ester groups, ether groups, etc .; epoxy plasticizers such as epoxidized soybean oil and benzyl epoxystearate; sebacic acid , Adipic acid, azelaic acid, phthalic acid and other dibasic acids and ethylene glycol, diethylene glycol, triethylene glycol, propylene glycol, dipropylene glycol, etc. Polyester plasticizers obtained from coal; vinyl polymers obtained by polymerizing vinyl monomers such as acrylic plasticizers by various methods; and the like.
[0125]
Among them, a polymer plasticizer, which is a polymer having a number average molecular weight of 500 to 15,000, is added, and the viscosity and slump property of the curable composition and the tensile strength of the cured product obtained by curing the composition, The mechanical properties such as elongation can be adjusted, and the initial physical properties are maintained for a long time as compared with the case where a low molecular weight plasticizer which is a plasticizer containing no polymer component in the molecule is used, and the alkyd Drying properties (also referred to as paintability) when a paint is applied can be improved. Although not limited, the polymer plasticizer may or may not have a functional group.
[0126]
Although the number average molecular weight of the high molecular weight plasticizer is described as 500 to 15000, it is preferably 800 to 10000, and more preferably 1000 to 8000. If the molecular weight is too low, the plasticizer flows out with the lapse of time due to heat or rain, and the initial physical properties cannot be maintained for a long period of time, and the alkyd coating property cannot be improved. On the other hand, if the molecular weight is too high, the viscosity increases, and the workability deteriorates.
[0127]
Among these polymer plasticizers, those compatible with the vinyl polymer are preferable. Among them, vinyl polymers are preferred from the viewpoint of compatibility, weather resistance and heat resistance. Among the vinyl polymers, a (meth) acrylic polymer is preferable, and an acrylic polymer is more preferable. Examples of the method for synthesizing the acrylic polymer include those obtained by conventional solution polymerization, and solventless acrylic polymers. The latter acrylic plasticizer is produced by a high-temperature continuous polymerization method (US Pat. No. 4,414,370, JP-A-59-6207, Japanese Patent Publication No. 5-58005, JP-A-1-313522, US Pat. No. 5,010,166) without using a solvent or a chain transfer agent. More preferred for the purposes of the present invention. Examples thereof include, but are not particularly limited to, Toagosei product UP series and the like (see Industrial Materials, October 1999). Of course, a living radical polymerization method can also be mentioned as another synthesis method. This method is preferable because the molecular weight distribution of the polymer is narrow and the viscosity can be reduced. Further, the atom transfer radical polymerization method is more preferable, but not limited thereto.
[0128]
The molecular weight distribution of the polymer plasticizer is not particularly limited, but is preferably narrow, and is preferably less than 1.8. It is more preferably 1.7 or less, still more preferably 1.6 or less, further preferably 1.5 or less, particularly preferably 1.4 or less, and most preferably 1.3 or less.
[0129]
The plasticizers including the above-mentioned polymer plasticizers may be used alone or in combination of two or more, but are not necessarily required. If necessary, a high-molecular plasticizer may be used, and a low-molecular plasticizer may be further used in a range that does not adversely affect the physical properties.
[0130]
In addition, these plasticizers can be blended at the time of polymer production.
[0131]
The amount of the plasticizer used is not limited, but is 5 to 150 parts by weight, preferably 10 to 120 parts by weight, and more preferably 20 to 100 parts by weight based on 100 parts by weight of the vinyl polymer. If it is less than 5 parts by weight, the effect as a plasticizer will not be exhibited, and if it exceeds 150 parts by weight, the cured product will have insufficient mechanical strength.
<Filling material>
Various fillers may be used in the curable composition of the present invention as needed. Examples of the filler include, but are not particularly limited to, wood flour, pulp, cotton chips, asbestos, glass fiber, carbon fiber, mica, walnut shell powder, rice hull powder, graphite, diatomaceous earth, clay, silica (fumed silica, sediment Silica, crystalline silica, fused silica, dolomite, silicic anhydride, hydrous silicic acid, etc.), reinforcing fillers such as carbon black; heavy calcium carbonate, colloidal calcium carbonate, magnesium carbonate, diatomaceous earth, calcined clay, Fillers such as clay, talc, titanium oxide, bentonite, organic bentonite, ferric oxide, red iron oxide, fine aluminum powder, flint powder, zinc oxide, activated zinc white, zinc dust, zinc carbonate and shirasu balloon; asbestos, Glass fiber and glass filament, carbon fiber, Kevlar fiber, polyethylene fiber Include fibrous fillers such as is.
[0132]
Among these fillers, precipitated silica, fumed silica, crystalline silica, fused silica, dolomite, carbon black, calcium carbonate, titanium oxide, talc and the like are preferable.
[0133]
In particular, when it is desired to obtain a high-strength cured product with these fillers, mainly fumed silica, precipitated silica, silicic anhydride, hydrous silicic acid, carbon black, surface-treated fine calcium carbonate, crystalline silica, fused silica A filler selected from silica, calcined clay, clay and activated zinc white can be added. Above all, the specific surface area (by BET adsorption method) is 50m2/ G or more, usually 50 to 400 m2/ G, preferably 100-300 m2/ G of ultrafine powdered silica is preferred. Further, silica whose surface is previously subjected to hydrophobic treatment with an organosilicon compound such as organosilane, organosilazane, or diorganocyclopolysiloxane is more preferable.
[0134]
Specific examples of the silica-based filler having high reinforcing properties include, but are not particularly limited to, Aerosil of Nippon Aerosil Co., Ltd., one of fumed silica, and Nippon Silica Co., Ltd., one of sedimentation silica. Nipsil and the like.
[0135]
When it is desired to obtain a cured product having low strength and large elongation, a filler selected mainly from titanium oxide, calcium carbonate, talc, ferric oxide, zinc oxide, shirasu balloon and the like can be added. In general, if the specific surface area of calcium carbonate is small, the effect of improving the breaking strength, breaking elongation, adhesion and weather resistance of the cured product may not be sufficient. As the value of the specific surface area is larger, the effect of improving the breaking strength, breaking elongation, adhesion and weather resistance of the cured product becomes larger.
[0136]
Further, it is more preferable that the calcium carbonate has been subjected to a surface treatment using a surface treatment agent. When the surface-treated calcium carbonate is used, the workability of the composition of the present invention is improved as compared with the case where calcium carbonate without the surface treatment is used, and the adhesiveness and weather resistance of the curable composition are improved. It is considered that the improvement effect is further improved. As the surface treatment agent, organic substances such as fatty acids, fatty acid soaps and fatty acid esters and various surfactants, and various coupling agents such as silane coupling agents and titanate coupling agents are used. Specific examples include, but are not limited to, fatty acids such as caproic acid, caprylic acid, pelargonic acid, capric acid, undecanoic acid, lauric acid, myristic acid, palmitic acid, stearic acid, behenic acid, and oleic acid. And salts of the fatty acids such as sodium and potassium, and alkyl esters of the fatty acids. Specific examples of the surfactant include polyoxyethylene alkyl ether sulfates and long-chain alcohol sulfates, and sulfate-type anionic surfactants such as sodium salts and potassium salts thereof, and alkylbenzenesulfonic acids and alkylnaphthalenes. Sulfonic acid, paraffin sulfonic acid, α-olefin sulfonic acid, alkyl sulfosuccinic acid and the like, and sulfonic acid type anionic surfactants such as a sodium salt and a potassium salt thereof and the like are included. The amount of the surface treatment agent to be treated is preferably in the range of 0.1 to 20% by weight, more preferably in the range of 1 to 5% by weight, based on calcium carbonate. If the treatment amount is less than 0.1% by weight, the effect of improving workability, adhesion and weather resistance may not be sufficient, and if it exceeds 20% by weight, the storage stability of the curable composition may be insufficient. May drop.
[0137]
Although not particularly limited, when calcium carbonate is used, the colloidal calcium carbonate is used when the thixotropy of the compound and the breaking strength of the cured product, the breaking elongation, and the effect of improving the adhesion and weather resistance are particularly expected. Is preferred.
[0138]
On the other hand, heavy calcium carbonate may be added for the purpose of lowering the viscosity and increasing the amount of the compound, reducing costs, and the like.If this heavy calcium carbonate is used, use the following as necessary. be able to.
[0139]
Heavy calcium carbonate is obtained by mechanically pulverizing and processing natural chalk (chalk), marble, limestone and the like. The pulverization method includes a dry method and a wet method, but a wet-pulverized product is often not preferable because the storage stability of the curable composition of the present invention often deteriorates. Heavy calcium carbonate becomes a product having various average particle diameters by classification. Although not particularly limited, when the effect of improving the breaking strength, breaking elongation, adhesion and weather resistance of the cured product is expected, the value of the specific surface area is 1.5 m.2/ G or more 50m2/ G or less, preferably 2 m2/ G or more 50m2/ G or less, more preferably 2.4 m2/ G or more 50m2/ G or less, more preferably 3 m2/ G or more 50m2/ G or less is particularly preferred. 1.5m specific surface area2If it is less than / g, the improvement effect may not be sufficient. Of course, this is not the case when the viscosity is simply reduced or when the purpose is only to increase the amount.
[0140]
Here, the value of the specific surface area refers to a value measured by an air permeation method (a method of determining a specific surface area from the permeability of air to a powder-packed layer) according to JIS K 5101 as a measurement method. It is preferable to use a specific surface area measuring device SS-100 manufactured by Shimadzu Corporation as a measuring instrument.
[0141]
These fillers may be used alone or in combination of two or more as required. Although not particularly limited, for example, the value of the specific surface area is 1.5 m if necessary.2/ G or more of calcium carbonate and colloidal calcium carbonate, the increase in the viscosity of the compound is moderately suppressed, and the effects of improving the breaking strength, breaking elongation, adhesion and weather resistance of the cured product can be greatly expected.
[0142]
When the filler is used, the amount of the filler is preferably 5 to 1000 parts by weight, and more preferably 20 to 500 parts by weight, based on 100 parts by weight of the vinyl polymer. More preferably, it is particularly preferably used in the range of 40 to 300 parts by weight. If the amount is less than 5 parts by weight, the effect of improving the breaking strength, elongation at break, adhesion and weather resistance of the cured product may not be sufficient. May be reduced. The filler may be used alone or in combination of two or more.
<Micro hollow particles>
Further, for the purpose of weight reduction and cost reduction without causing significant deterioration in physical properties, fine hollow particles may be used in combination with these reinforcing fillers.
[0143]
Such fine hollow particles (hereinafter, referred to as balloons) are not particularly limited, but have a diameter of 1 mm or less, preferably 500 μm or less, and more preferably, as described in “The Latest Technology of Functional Fillers” (CMC). Is a hollow body made of an inorganic or organic material of 200 μm or less. In particular, the true specific gravity is 1.0 g / cm3It is preferable to use the following minute hollow body, and more preferably 0.5 g / cm3It is preferable to use the following minute hollow body.
[0144]
Examples of the inorganic balloons include silicate balloons and non-silicate balloons, and silicate balloons include shirasu balloons, perlite, glass balloons, silica balloons, fly ash balloons, and the like, and non-silicate balloons include alumina. Balloons, zirconia balloons, carbon balloons and the like can be exemplified. Specific examples of these inorganic balloons include WINLIGHT manufactured by Ichi Kasei as a Shirasu balloon, Sankilite manufactured by Sanki Kogyo, Caloon manufactured by Nippon Sheet Glass, Cellstar Z-28 manufactured by Sumitomo 3M, and MICRO manufactured by EMERSON & CUMING. BALLOON, CELAMIC GLASSOMODULES manufactured by PITTSBURGER CORNING, GLASS BUBBLES manufactured by 3M, Q-CEL manufactured by Asahi Glass as a silica balloon, E-SPHERES manufactured by Taiheiyo Cement, CEROSPHERES manufactured by PFAMARKETING as a fly ash balloon. S. A FILLITE manufactured by A, BW manufactured by Showa Denko as an alumina balloon, HOLLOW ZIRCONIUM SPHEES manufactured by ZIRCOA as a zirconia balloon, Kurekasphere manufactured by Kureha Chemical and Carbosphere manufactured by GENERAL TECHNOLOGIES are manufactured as a carbon balloon.
[0145]
Examples of the organic balloon include a thermosetting resin balloon and a thermoplastic resin balloon.The thermosetting balloon includes a phenol balloon, an epoxy balloon, and a urea balloon.The thermoplastic balloon includes a Saran balloon and a polystyrene balloon. Examples include a polymethacrylate balloon, a polyvinyl alcohol balloon, and a styrene-acrylic balloon. Also, a balloon of a crosslinked thermoplastic resin can be used. The balloon here may be a balloon after foaming, or a balloon containing a foaming agent and then foamed after blending.
[0146]
Specific examples of these organic balloons include UCAR and PHENOLIC MICROBALLLOONS manufactured by Union Carbide as phenol balloons, ECCOSPHERES manufactured by EMERSON & CUMING as epoxy balloons, EMERSON & CUMING manufactured by EMERSON & CUMING ECCOSPHERES VF-O manufactured by Saran Balloons, and MICROSEHERM manufactured by Saran Balloon. Expancel manufactured by Nippon Filament, Matsumoto Microspheres manufactured by Matsumoto Yushi Seiyaku, and DYLITE EXPANDABLE POLYSTYRENE manufactured by ARCOPOLYMERS as polystyrene balloons, and EXPANDABLE POLYSTYRENE BEA manufactured by BASF WYANDOTE. S, crosslinked styrene - SX863 is acrylic acid balloon made by Japan Synthetic Rubber (P) are commercially available.
[0147]
The balloons may be used alone or in combination of two or more. Further, the surface of these balloons is fatty acid, fatty acid ester, rosin, rosin lignin, silane coupling agent, titanium coupling agent, aluminum coupling agent, polypropylene glycol, etc. to improve dispersibility and workability of the compound. Processed ones can also be used. These balloons are used to reduce the weight and cost without impairing the flexibility, elongation and strength of the physical properties when the composition is cured.
[0148]
Although the content of the balloon is not particularly limited, it can be preferably used in the range of 0.1 to 50 parts, more preferably 0.1 to 30 parts, based on 100 parts by weight of the vinyl polymer. When the amount is less than 0.1 part, the effect of weight reduction is small, and when the amount is 50 parts or more, a decrease in tensile strength among mechanical properties when the composition is cured may be observed. When the specific gravity of the balloon is 0.1 or more, it is preferably 3 to 50 parts, more preferably 5 to 30 parts.
<Physical property modifier>
The curable composition of the present invention may optionally contain a physical property modifier for adjusting the tensile properties of the resulting cured product.
[0149]
The physical property adjuster is not particularly limited, and for example, alkyl alkoxysilanes such as methyltrimethoxysilane, dimethyldimethoxysilane, trimethylmethoxysilane, n-propyltrimethoxysilane; dimethyldiisopropenoxysilane, methyltriisopropenoxy Silane, alkylisopropenoxysilane such as γ-glycidoxypropylmethyldiisopropenoxysilane, γ-glycidoxypropylmethyldimethoxysilane, γ-glycidoxypropyltrimethoxysilane, vinyltrimethoxysilane, vinyldimethylmethoxy Silane, γ-aminopropyltrimethoxysilane, N- (β-aminoethyl) aminopropylmethyldimethoxysilane, γ-mercaptopropyltrimethoxysilane, γ-mercaptopropylmethyldimethoxy Alkoxysilanes having a functional group such as a silane; silicone varnishes; polysiloxanes and the like. By using the physical property modifier, the hardness of the composition of the present invention when it is cured can be increased, or the hardness can be decreased, and elongation can be obtained. The physical property modifiers may be used alone or in combination of two or more.
<Silanol-containing compound>
A silanol-containing compound may be added to the curable composition of the present invention as necessary, such as changing the physical properties of the cured product. The silanol-containing compound means a compound having one silanol group in a molecule and / or a compound capable of producing a compound having one silanol group in a molecule by reacting with water. One of these may be used, or both compounds may be used simultaneously.
[0150]
The compound having one silanol group in the molecule, which is one of the silanol-containing compounds, is not particularly limited, and the compounds shown below,
(CH3)3SiOH, (CH3CH2)3SiOH, (CH3CH2CH2)3SiOH, (n-Bu)3SiOH, (sec-Bu)3SiOH, (t-Bu)3SiOH, (t-Bu) Si (CH3)2OH, (C5H11)3SiOH, (C6H13)3SiOH, (C6H5)3SiOH, (C6H5)2Si (CH3) OH, (C6H5) Si (CH3)2OH, (C6H5)2Si (C2H5) OH, C6H5Si (C2H5)2OH, C6H5CH2Si (C2H5)2OH, C10H7Si (CH3)2OH
(However, C in the above formula6H5Represents a phenyl group, C10H7Represents a naphthyl group. )
Like (R ")3A compound which can be represented by SiOH (wherein R ″ is the same or different and is a substituted or unsubstituted alkyl or aryl group),
[0151]
Embedded image
Figure 2004051726
A cyclic polysiloxane compound containing a silanol group such as
[0152]
Embedded image
Figure 2004051726
A chain polysiloxane compound containing a silanol group such as
[0153]
Embedded image
Figure 2004051726
Compounds in which a silanol group is bonded to a polymer terminal having a main chain of silicon or carbon, such as
[0154]
Embedded image
Figure 2004051726
Compounds in which silanol groups are bonded to polysilane main chain terminals, such as
[0155]
Embedded image
Figure 2004051726
Compounds in which a silanol group is bonded to the terminal of a polymer having a main chain composed of silicon, carbon, and oxygen, etc., can be exemplified. Among them, a compound represented by the following general formula (45) is preferable.
(R58)3SiOH (45)
(Where R58Represents a monovalent hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms. Multiple R58May be the same or different. )
R27Is preferably a methyl group, an ethyl group, a vinyl group, a t-butyl group, and a phenyl group, and more preferably a methyl group.
[0156]
Above all, it is easily available and has a small molecular weight (CH3)3SiOH and the like are preferred.
[0157]
The compound having one silanol group in the molecule reacts with a crosslinkable silyl group of a vinyl polymer or a siloxane bond formed by crosslinking, thereby reducing the number of crosslinking points and providing a cured product with flexibility. It is estimated that
The compound that can form a compound having one silanol group in the molecule by reacting with water, which is one of the components of the present invention, is not particularly limited. The compound having one silanol group (hydrolysis product) is preferably a compound represented by the above general formula (45). For example, although not particularly limited, the following compounds can be mentioned in addition to the compound represented by the general formula (46) as described below.
[0158]
N, O-bis (trimethylsilyl) acetamide, N- (trimethylsilyl) acetamide, bis (trimethylsilyl) trifluoroacetamide, N-methyl-N-trimethylsilyltrifluoroacetamide, bistrimethylsilylurea, N- (t-butyldimethylsilyl) N -Methyltrifluoroacetamide, (N, N-dimethylamino) trimethylsilane, (N, N-diethylamino) trimethylsilane, hexamethyldisilazane, 1,1,3,3-tetramethyldisilazane, N- (trimethylsilyl) Imidazole, trimethylsilyl trifluoromethanesulfonate, trimethylsilylphenoxide, trimethylsilyl n-octanol, trimethylsilyl 2-ethylhexanol, tris (glycerol tris) Chirushiriru) iodide, tris (trimethylsilyl) ated trimethylolpropane, tris (trimethylsilyl) ated pentaerythritol, pentaerythritol tetra (trimethylsilyl) ated product, (CH3)3SiNHSi (CH3)3, (CH3)3SiNSi (CH3)2,
[0159]
Embedded image
Figure 2004051726
Can be preferably used, but from the amount of silanol groups contained in the hydrolysis product, (CH3)3SiNHSi (CH3)3Is particularly preferred.
[0160]
Further, a compound which is one of the components of the present invention and which can form a compound having one silanol group in the molecule by reacting with water is not particularly limited, but other than the above compound, other than the above compound, the following general formula (46) ) Is preferred.
((R58)3SiO)nR59(46)
(Where R58Is the same as described above. n is a positive number, R59Represents a group obtained by removing some or all active hydrogens from an active hydrogen-containing compound. )
R58Is preferably a methyl group, an ethyl group, a vinyl group, a t-butyl group, and a phenyl group, and more preferably a methyl group.
(R58)3The Si group has three R58Is particularly preferably a trimethylsilyl group wherein all are methyl groups. Further, n is preferably 1 to 5.
[0161]
R above59The active hydrogen-containing compound from which is derived is not particularly limited, for example, methanol, ethanol, n-butanol, i-butanol, t-butanol, n-octanol, 2-ethylhexanol, benzyl alcohol, ethylene glycol, diethylene glycol, Alcohols such as polyethylene glycol, propylene glycol, dipropylene glycol, polypropylene glycol, propanediol, tetramethylene glycol, polytetramethylene glycol, glycerin, trimethylolpropane, and pentaerythritol; phenols such as phenol, cresol, bisphenol A, and hydroquinone Formic, acetic, propionic, lauric, palmitic, stearic, behenic, acrylic, methacrylic, oleic Carboxylic acids such as acid, linoleic acid, linolenic acid, sorbic acid, oxalic acid, malonic acid, succinic acid, adipic acid, maleic acid, benzoic acid, phthalic acid, terephthalic acid and trimellitic acid; ammonia; methylamine, dimethylamine Amines such as ethylamine, diethylamine, n-butylamine and imidazole; acid amides such as acetamide and benzamide; ureas such as urea and N, N'-diphenylurea; ketones such as acetone, acetylacetone and 2,4-heptadione. And the like.
[0162]
Compounds that can produce a compound having one silanol group in the molecule by reacting with water represented by the general formula (46) include, for example, trimethylsilyl chloride and dimethyl (t (Butyl) chloride and the like.58)3It can be obtained by reacting a compound having a group capable of reacting with active hydrogen such as a halogen group together with a Si group, but is not limited thereto.58Is the same as described above. ).
[0163]
Specific examples of the compound represented by the general formula (46) include allyloxytrimethylsilane, N, O-bis (trimethylsilyl) acetamide, N- (trimethylsilyl) acetamide, bis (trimethylsilyl) trifluoroacetamide, N- Methyl-N-trimethylsilyltrifluoroacetamide, bistrimethylsilylurea, N- (t-butyldimethylsilyl) N-methyltrifluoroacetamide, (N, N-dimethylamino) trimethylsilane, (N, N-diethylamino) trimethylsilane, Hexamethyldisilazane, 1,1,3,3-tetramethyldisilazane, N- (trimethylsilyl) imidazole, trimethylsilyl trifluoromethanesulfonate, trimethylsilylphenoxide, trimethyl of n-octanol Silylation products, triethylsilyl products of 2-ethylhexanol, tris (trimethylsilyl) products of glycerin, tris (trimethylsilyl) products of trimethylolpropane, tris (trimethylsilyl) products of pentaerythritol, tetra (trimethylsilyl) products of pentaerythritol, etc. But not limited to these. These may be used alone or in combination of two or more.
[0164]
In addition, the general formula (((R60)3SiO) (R61O)s)tA compound which can be represented by Z, CH3O (CH2CH (CH3) O)5Si (CH3)3, CH2= CHCH2(CH2CH (CH3) O)5Si (CH3)3, (CH3)3SiO (CH2CH (CH3) O)5Si (CH3)3, (CH3)3SiO (CH2CH (CH3) O)7Si (CH3)3
(Where R60Is the same or different, substituted or unsubstituted monovalent hydrocarbon group or hydrogen atom, R61Is a divalent hydrocarbon group having 1 to 8 carbon atoms, s and t are positive integers, s is 1 to 6, s × t is 5 or more, and Z is a 1 to 6 valent organic group.
Etc. can also be suitably used. These may be used alone or in combination of two or more.
[0165]
Among the compounds that can produce a compound having one silanol group in the molecule by reacting with moisture, the active hydrogen-containing compounds produced after hydrolysis, because they do not adversely affect storage stability, weather resistance, etc. Are preferably phenols, acid amides and alcohols, and more preferably phenols and alcohols in which the active hydrogen-containing compound is a hydroxyl group.
[0166]
Among the above compounds, N, O-bis (trimethylsilyl) acetamide, N- (trimethylsilyl) acetamide, trimethylsilylphenoxide, trimethylsilyl compound of n-octanol, trimethylsilyl compound of 2-ethylhexanol, tris (trimethylsilyl) compound of glycerin, Preference is given to trimethylolpropane tris (trimethylsilyl) compound, pentaerythritol tris (trimethylsilyl) compound, pentaerythritol tetra (trimethylsilyl) compound and the like.
[0167]
A compound capable of producing a compound having one silanol group in the molecule by reacting with water has one silanol group in the molecule by reacting with water during storage, curing, or after curing. Produce compound. The compound having one silanol group in the molecule formed as described above reacts with the crosslinkable silyl group of the vinyl polymer or the siloxane bond formed by crosslinking as described above, thereby reducing the number of crosslinking points. It is presumed that the cured product was reduced to give flexibility.
[0168]
The amount of the silanol-containing compound added can be appropriately adjusted according to the expected physical properties of the cured product. The silanol-containing compound can be added in an amount of 0.1 to 50 parts by weight, preferably 0.3 to 20 parts by weight, more preferably 0.5 to 10 parts by weight, based on 100 parts by weight of the vinyl polymer. If the amount is less than 0.1 part by weight, the effect of addition will not be exhibited, and if it exceeds 50 parts by weight, crosslinking will be insufficient, and the strength and gel fraction of the cured product will be too low.
[0169]
The time at which the silanol-containing compound is added to the vinyl polymer is not particularly limited, and may be added during the production of the vinyl polymer or may be added during the preparation of the curable composition.
<Thixotropic agent (anti-sagging agent)>
A thixotropic agent (anti-sagging agent) may be added to the curable composition of the present invention, if necessary, to prevent sagging and improve workability.
[0170]
The anti-sagging agent is not particularly limited, and examples thereof include polyamide waxes, hydrogenated castor oil derivatives; and metal soaps such as calcium stearate, aluminum stearate, and barium stearate. These thixotropic agents (anti-sagging agents) may be used alone or in combination of two or more.
<Photocurable substance>
A photocurable substance may be added to the curable composition of the present invention as needed. A photocurable substance is a substance in which the molecular structure undergoes a chemical change in a short time by the action of light, and causes a physical change such as curing. By adding this photocurable substance, the tackiness (also referred to as residual tack) of the cured product surface when the curable composition is cured can be reduced. This photocurable substance is a substance that can be cured by irradiating light, and a typical photocurable substance is, for example, to be left standing at room temperature for one day in a sunshine position (near a window) in a room. It is a substance that can be cured by Many types of compounds of this kind are known, such as organic monomers, oligomers, resins and compositions containing them, and the type is not particularly limited. For example, unsaturated acrylic compounds, polycinnamic acids Examples include vinyls and azide resins.
[0171]
The unsaturated acrylic compound is a monomer, an oligomer or a mixture thereof having an unsaturated group represented by the following general formula (47).
CH2= CHR62CO (O)-(47)
Where R62Represents hydrogen, an alkyl group having 1 to 10 carbon atoms, an aryl group having 6 to 10 carbon atoms, or an aralkyl group having 7 to 10 carbon atoms.
[0172]
Specific examples of the unsaturated acrylic compound include (meth) acrylic acid esters of low molecular weight alcohols such as ethylene glycol, glycerin, trimethylolpropane, pentaerythritol and neopentyl alcohol; bisphenol A, isocyanuric acid and the like. (Meth) acrylic acid esters of acids or alcohols obtained by modifying the above low molecular weight alcohols with ethylene oxide or propylene oxide; polyether polyols having a main chain of polyether and having a hydroxyl group at a terminal, and polyols having a main chain of polyether. A polymer polyol obtained by radical polymerization of a vinyl monomer with a polyester, a polyester polyol having a main chain of a polyester and having a hydroxyl group at a terminal, a vinyl or (meth) acrylic polymer having a main chain having a hydroxyl group in the main chain (Meth) acrylic acid esters such as polyols having epoxy resin; epoxy acrylate oligomers obtained by reacting (meth) acrylic acid with epoxy resin such as bisphenol A type or novolak type; polyol, polyisocyanate and hydroxyl group-containing ( A urethane acrylate oligomer having a urethane bond and a (meth) acrylic group in a molecular chain obtained by reacting a (meth) acrylate or the like may be used.
[0173]
Polyvinyl cinnamate is a photosensitive resin having a cinnamoyl group as a photosensitive group, and includes many polyvinyl alcohol cinnamate derivatives in addition to those obtained by esterifying polyvinyl alcohol with cinnamic acid.
[0174]
Azide resin is known as a photosensitive resin having an azide group as a photosensitive group, and is usually a photosensitive resin in addition to a rubber photosensitive solution containing an azide compound as a photosensitive agent (published on March 17, 1972. Pp. 93-106 and 117-) published by The Printing Society of Japan, and these can be used alone or in combination, and if necessary, a sensitizer may be added.
[0175]
Among the above photocurable substances, unsaturated acrylic compounds are preferred because they are easy to handle.
[0176]
The photocurable substance is preferably added in an amount of 0.01 to 20 parts by weight based on 100 parts by weight of the vinyl polymer. If the amount is less than 0.01 part by weight, the effect is small, and if it exceeds 20 parts by weight, physical properties may be adversely affected. The effect may be enhanced by adding a sensitizer such as a ketone or a nitro compound or an accelerator such as an amine.
<Air oxidation curable substance>
An air oxidation curable substance may be added to the curable composition of the present invention as needed. An air oxidation-curable substance is a compound having an unsaturated group that can be cross-linked and cured by oxygen in the air. By adding this air oxidation curable substance, it is possible to reduce the tackiness (also referred to as residual tack) of the cured product surface when the curable composition is cured. The air oxidation curable substance in the present invention is a substance which can be cured by contact with air, and more specifically, has a property of reacting with oxygen in the air to cure. A typical air oxidatively curable material can be cured, for example, by standing in air indoors for one day.
[0177]
Examples of the air oxidation curable substance include drying oils such as tung oil and linseed oil; various alkyd resins obtained by modifying these drying oils; acrylic polymers, epoxy resins, and silicone resins modified with the drying oil; 1,2-polybutadiene and 1,4-polybutadiene are converted into C5-C8 diene polymers and copolymers, and various modified products of the polymers and copolymers (maleated modified products, boiled oil modified products, etc.) And the like are specific examples. Of these, tung oil and liquid materials (liquid diene polymers) and modified products thereof among diene polymers are particularly preferred.
[0178]
Specific examples of the liquid diene-based polymer include butadiene, chloroprene, isoprene, a liquid polymer obtained by polymerizing or copolymerizing a diene-based compound such as 1,3-pentadiene, and copolymerizable with these diene-based compounds. Such as NBR and SBR obtained by copolymerizing a monomer such as acrylonitrile and styrene having a diene compound as the main component, and various modified products thereof (maleated modified product, boiled oil) And the like). These may be used alone or in combination of two or more. Among these liquid diene compounds, liquid polybutadiene is preferred.
[0179]
The air oxidation curable substance may be used alone or in combination of two or more. In some cases, the effect can be enhanced by using a catalyst or a metal dryer that promotes the oxidation curing reaction together with the air oxidation-curable substance. Examples of these catalysts and metal dryers include metal salts and amine compounds such as cobalt naphthenate, lead naphthenate, zirconium naphthenate, cobalt octylate, and zirconium octylate.
[0180]
It is preferable to add 0.01 to 20 parts by weight of the air oxidation curable substance to 100 parts by weight of the vinyl polymer. If the amount is less than 0.01 part by weight, the effect is small, and if it exceeds 20 parts by weight, physical properties may be adversely affected.
<Antioxidant>
An antioxidant may be added to the curable composition of the present invention as needed. Various antioxidants are known, and are described in, for example, "Antioxidant Handbook" issued by Taisei Corporation and "Deterioration and Stabilization of Polymer Materials" (235-242) issued by CMC Chemical. Although various things are mentioned, it is not necessarily limited to these.
[0181]
For example, phosphorus-based antioxidants such as thioethers such as MARK @ PEP-36 and MARK @ AO-23 (all of which are manufactured by Adeka-Gas Chemical), Irgafos38, Irgafos168, IrgafosP-EPQ (all of which are manufactured by Nippon Ciba Geigy). And the like. Among them, hindered phenol compounds as shown below are preferred.
[0182]
Specific examples of the hindered phenol compound include the following.
2,6-di-tert-butyl-4-methylphenol, 2,6-di-tert-butyl-4-ethylphenol, mono (or di or tri) (α-methylbenzyl) phenol, 2,2′-methylenebis (4ethyl-6-tert-butylphenol), 2,2′-methylenebis (4methyl-6-tert-butylphenol), 4,4′-butylidenebis (3-methyl-6-tert-butylphenol), 4,4 ′ -Thiobis (3-methyl-6-tert-butylphenol), 2,5-di-tert-butylhydroquinone, 2,5-di-tert-amylhydroquinone, triethylene glycol-bis- [3- (3-t- Butyl-5-methyl-4hydroxyphenyl) propionate], 1,6-hexanediol-bis [3- (3 5-di-tert-butyl-4-hydroxyphenyl) propionate], 2,4-bis- (n-octylthio) -6- (4-hydroxy-3,5-di-tert-butylanilino) -1,3,3 5-triazine, pentaerythrityl-tetrakis [3- (3,5-di-t-butyl-4-hydroxyphenyl) propionate], 2,2-thio-diethylenebis [3- (3,5-di-t -Butyl-4-hydroxyphenyl) propionate], octadecyl-3- (3,5-di-t-butyl-4-hydroxyphenyl) propionate, N, N'-hexamethylenebis (3,5-di-t- Butyl-4-hydroxy-hydrocinnamamide), 3,5-di-tert-butyl-4-hydroxy-benzylphosphonate-diethyl ester, 1,3,5-trimethyl -2,4,6-tris (3,5-di-t-butyl-4-hydroxybenzyl) benzene, calcium bis (3,5-di-t-butyl-4-hydroxybenzylphosphonate) calcium, tris- (3,5-di-t-butyl-4-hydroxybenzyl) isocyanurate, 2,4-2,4-bis [(octylthio) methyl] o-cresol, N, N′-bis [3- (3 5-di-t-butyl-4-hydroxyphenyl) propionyl] hydrazine,
Tris (2,4-di-t-butylphenyl) phosphite, 2- (5-methyl-2-hydroxyphenyl) benzotriazole, 2- [2-hydroxy-3,5-bis (α, α-dimethylbenzyl) ) Phenyl] -2H-benzotriazole, 2- (3,5-di-t-butyl-2-hydroxyphenyl) benzotriazole, 2- (3-t-butyl-5-methyl-2-hydroxyphenyl) -5 -Chlorobenzotriazole, 2- (3,5-di-t-butyl-2-hydroxyphenyl) -5-chlorobenzotriazole, 2- (3,5-di-t-amyl-2-hydroxyphenyl) benzotriazole , 2- (2'-hydroxy-5'-t-octylphenyl) -benzotriazole, methyl-3- [3-t-butyl-5- (2H-benzotri Condensation product with [azole-2-yl) -4-hydroxyphenyl] propionate-polyethylene glycol (molecular weight: about 300), hydroxyphenylbenzotriazole derivative, 2- (3,5-di-t-butyl-4-hydroxybenzyl) Bis (1,2,2,6,6-pentamethyl-4-piperidyl) -2-n-butylmalonate, 2,4-di-t-butylphenyl-3,5-di-t-butyl-4- Hydroxybenzoate and the like.
[0183]
Speaking of trade names, Nocrack 200, Nocrack M-17, Nocrack SP, Nocrack SP-N, Nocrack NS-5, Nocrack NS-6, Nocrack NS-30, Nocrack 300, Nocrack NS-7, Nocrack DAH (all above) MARK AO-30, MARK AO-40, MARK AO-50, MARK AO-60, MARK AO-616, MARK AO-635, MARK AO-658, MARK AO-80, MARK AO-15, MARK AO-18, MARK 328, MARK AO-37 (all manufactured by Adeka Argus Chemical), IRGANOX-245, IRGANOX-259, IRGANOX-565, IRGANOX-1010, IRGANOX-1024 IRGANOX-1035, IRGANOX-1076, IRGANOX-1081, IRGANOX-1098, IRGANOX-1222, IRGANOX-1330, IRGANOX-1425WL (all manufactured by Ciba Geigy Japan), SumilizerGM, SumilizerGA-80 (all manufactured by Sumitomo Chemical) However, the present invention is not limited thereto.
[0184]
The antioxidant may be used in combination with a light stabilizer described later, and when used in combination, the effect is further exhibited, and heat resistance is particularly improved, which is particularly preferable. Tinuvin C353 and Tinuvin B75 (all of which are manufactured by Nippon Ciba Geigy) in which an antioxidant and a light stabilizer are mixed in advance may be used.
[0185]
The amount of the antioxidant used is preferably in the range of 0.1 to 10 parts by weight based on 100 parts by weight of the vinyl polymer. If it is less than 0.1 part by weight, the effect of improving the weather resistance is small, and if it is more than 5 parts by weight, there is no great difference in the effect and it is economically disadvantageous.
<Light stabilizer>
A light stabilizer may be added to the curable composition of the present invention as needed. Various types of light stabilizers are known, and are described in, for example, "Antioxidant Handbook" issued by Taisei Corporation and "Deterioration and Stabilization of Polymer Materials" (235 to 242) published by CMC Chemical. Although various things are mentioned, it is not necessarily limited to these.
[0186]
Although not particularly limited, among the light stabilizers, an ultraviolet absorber is preferable, and specifically, tinuvin P, tinuvin 234, tinuvin 320, tinuvin 326, tinuvin 327, tinuvin 329, and tinuvin 213 (all manufactured by Nippon Ciba Geigy Co., Ltd.) ), Benzophenone compounds such as CHIMASSORB81, and benzoate compounds such as Tinuvin 120 (manufactured by Nippon Ciba Geigy).
[0187]
Also, hindered amine compounds are preferred, and such compounds are described below.
Dimethyl succinate-1- (2-hydroxyethyl) -4-hydroxy-2,2,6,6-tetramethylpiperidine polycondensate,
Poly [{6- (1,1,3,3-tetramethylbutyl) amino-1,3,5-triazine-2,4-diyl} (2,2,6,6-tetramethyl-4-piperidyl ) Imino}], N, N'-bis (3aminopropyl) ethylenediamine-2,4-bis [N-butyl-N- (1,2,2,6,6-pentamethyl-4-piperidyl) amino]- 6-chloro-1,3,5-triazine condensate, bis (2,2,6,6-tetramethyl-4-piperidyl) sebacate, bis-succinate- (2,2,6,6-tetramethyl-4) -Piperidinyl) ester and the like.
[0188]
Speaking of trade names, Tinuvin 622LD, Tinuvin 144, CHIMASSORB 944LD, CHIMASSORB 119FL, Irgafos 168 (all manufactured by Nippon Ciba Geigy), MARK LA-52, MARK LA-57, MARK LA-62, MARK LA-67. 63, MARK LA-68, MARK LA-82, MARK LA-87 (all manufactured by Adeka Gas Co., Ltd.), SANOL LS-770, SANOL LS-765, SANOL LS-292, SANOL LS-2626, SANOL LS -1114, SANOL LS-744, SANOL LS-440 (all manufactured by Sankyo) and the like, but are not limited thereto.
[0189]
Further, a combination of an ultraviolet absorber and a hindered amine compound may exert more effects. Therefore, the combination is not particularly limited, but may be used in combination, and the combination is sometimes preferred.
[0190]
The light stabilizer may be used in combination with the above-mentioned antioxidant, and when used together, the effect is further exhibited, and particularly, the weather resistance is sometimes improved, so that it is particularly preferable. Tinuvin C353 and Tinuvin B75 (all of which are manufactured by Nippon Ciba Geigy) in which a light stabilizer and an antioxidant are mixed in advance may be used.
[0191]
The amount of the light stabilizer used is preferably in the range of 0.1 to 10 parts by weight based on 100 parts by weight of the vinyl polymer. If it is less than 0.1 part by weight, the effect of improving the weather resistance is small, and if it is more than 5 parts by weight, there is no great difference in the effect and it is economically disadvantageous.
Other additives
Various additives may be added to the curable composition of the present invention as needed for the purpose of adjusting various physical properties of the curable composition or the cured product. Examples of such additives include, for example, flame retardants, curability regulators, antioxidants, radical inhibitors, ultraviolet absorbers, metal deactivators, ozone deterioration inhibitors, phosphorus peroxide decomposers , A lubricant, a pigment, a foaming agent, a photocurable resin and the like. These various additives may be used alone or in combination of two or more.
[0192]
Specific examples of such additives are described, for example, in the specifications of JP-B-4-69659, JP-B-7-108928, JP-A-63-254149 and JP-A-64-22904. I have.
[0193]
The curable composition of the present invention may be prepared as a one-component type in which all the components are pre-mixed, sealed and stored, and cured by the moisture in the air after application. A component such as an agent and water may be blended, and the blended material and the polymer composition may be adjusted as a two-component type to be mixed before use. When the two-component type is used, a coloring agent can be added at the time of mixing the two components. For example, when providing a sealing material that matches the color of the siding board, a wide variety of colors can be provided with limited stock. For example, it becomes possible to easily cope with multi-color demands from the market, and it is more preferable for low-rise buildings and the like. As the colorant, for example, a pigment and a plasticizer, and in some cases, a filler obtained by mixing and pasting a filler are used to facilitate the operation. Further, by adding a retarder at the time of mixing the two components, the curing speed can be finely adjusted at the work site.
<< Cured product >>
<Application>
The curable composition of the present invention includes, but is not limited to, sealing materials for building elastic sealing materials, sealants for double glazing, etc., electric and electronic component materials such as solar cell back surface sealing materials, and wires and cables. Electrical insulating materials such as insulating coating materials, adhesives, adhesives, elastic adhesives, paints, powder coatings, coating materials, foams, sealing materials such as can lids, potting agents for electric and electronic devices, films, gaskets, casting Materials, artificial marble, various molding materials, rust-proof / water-proof sealing materials for netted glass and laminated glass end faces (cut parts), liquid sealants used in automobile parts, electric parts, various machine parts, etc. It can be used for various applications such as.
[0194]
【Example】
Hereinafter, specific examples of the present invention will be described together with comparative examples, but the present invention is not limited to the following examples.
[0195]
In the following Examples and Comparative Examples, “parts” and “%” represent “parts by weight” and “% by weight”, respectively. In this example, “triamine” refers to pentamethyldiethylenetriamine.
[0196]
In the following examples, "number average molecular weight" and "molecular weight distribution (ratio of weight average molecular weight to number average molecular weight)" were calculated by a standard polystyrene conversion method using gel permeation chromatography (GPC). However, a GPC column filled with a crosslinked polystyrene gel (shodex @ GPC @ K-804; manufactured by Showa Denko) was used, and chloroform was used as a GPC solvent.
(Production Example 1)
(Synthesis of carboxylate having alkenyl group)
10-Undecenoic acid (150 g, 0.814 mol) and potassium-tert-butoxide (91.3 g, 0.814 mol) were added to methanol (250 mL), and the mixture was stirred at 0 ° C. Volatile components were distilled off under heating under reduced pressure to obtain potassium undecenoate represented by the following formula.
CH2= CH- (CH2)8-CO2 − +K
(BA semi-batch polymerization-1 kg)
Cuprous bromide (8.39 g, 0.0585 mol) and acetonitrile (112 mL) were charged into a 2 L glass reaction vessel under a nitrogen atmosphere, and heated at 70 ° C. for 60 minutes. To this was added butyl acrylate (224 mL, 1.56 mol), diethyl 2,5-dibromoadipate (17.6 g, 0.0488 mol), and the mixture was further stirred for 30 minutes. To this was added triamine (0.41 mL, 1.95 mmol) to initiate polymerization. Thereafter, triamine (5.66 mL, 27.1 mmol) was added while sampling the reaction solution to monitor the reaction, and butyl acrylate (895 mL, 6.24 mol) was added over 140 minutes 55 minutes after the start of the reaction. added. Heating was continued for a further 170 minutes after the addition of the butyl acrylate. At this time, the consumption rate of butyl acrylate was 92.9% according to GC measurement. After the mixture was diluted with toluene and treated with activated alumina, the volatiles were distilled off by heating under reduced pressure to obtain a colorless transparent polymer [1]. The number average molecular weight of the obtained polymer [1] was 21,000, and the molecular weight distribution was 1.1.
[0197]
The polymer [1] (0.35 kg), the potassium undecenoate (8.85 g) and dimethylacetamide (350 mL) were added to a glass container, and the mixture was heated and stirred at 70 ° C. for 3 hours under a nitrogen atmosphere. After removing volatile components of the reaction solution under reduced pressure heating, the reaction solution was diluted with toluene and filtered. The volatiles were distilled off from the filtrate under heating under reduced pressure, and the solution was concentrated. 20 wt% of aluminum silicate (Kyowa Chemical Co., Ltd., Kyoward 700 PEL) was added to the polymer, and the mixture was heated and stirred at 100 ° C. for 3 hours. The reaction solution was diluted with toluene and filtered, and volatiles were distilled off from the filtrate under reduced pressure and heating to obtain an alkenyl group-terminated polymer (polymer [2]).1According to 1 H-NMR measurement, 1.9 alkenyl groups were introduced per polymer molecule.
[0198]
In a 1 L pressure-resistant reaction vessel, polymer [2] (350 g), trimethoxysilane (15.0 mL), methyl orthoformate (3.6 mL), and 1,1,3,3-tetramethyl-1 of zero-valent platinum , 3-divinyldisiloxane complex. However, the amount of the platinum catalyst used was 5 × 10 5 in molar ratio with respect to the alkenyl group of the polymer.-4Equivalent. After the reaction mixture was heated and reacted, volatile components of the mixture were distilled off under reduced pressure to obtain a silyl group-terminated vinyl polymer (polymer [P1]). The number average molecular weight of the obtained polymer was 26,000, and the molecular weight distribution was 1.2. The average number of silyl groups introduced per molecule of polymer is1It was 1.4 as determined by 1 H NMR analysis.
[0199]
Similarly, polymer [2] (350 g) and 1- (2-trimethoxysilylethynyl) -1,1,3,3-tetramethyldisiloxane (1.5 mol based on alkenyl group) are placed in a 1 L pressure-resistant reaction vessel. Equiv.), Methyl orthoformate (3.6 mL), and 1,1,3,3-tetramethyl-1,3-divinyldisiloxane complex of zero-valent platinum (5 × 10-4(Molar equivalents) in that order, and the mixture was sufficiently heated and stirred at 100 ° C. for 0.5 hour in a nitrogen atmosphere to be reacted. Thereafter, the volatile components of the mixture were distilled off under reduced pressure to obtain a silyl group-terminated vinyl polymer (polymer [P2]). The number average molecular weight of the obtained polymer was 26,000, and the molecular weight distribution was 1.2. The average number of silyl groups introduced per molecule of polymer is1As a result of 1 H NMR analysis, the number was 1.8.
[0200]
Similarly, a polymer [2], a 1,1,3,3-tetramethyl-1,3-divinyldisiloxane complex of dimethoxymethylhydrosilane, methyl orthoformate, and zero-valent platinum were charged into a 1 L pressure-resistant reaction vessel, After the heat reaction, the volatile components of the mixture were distilled off under reduced pressure to obtain a silyl group-terminated vinyl polymer (polymer [P3]). The number average molecular weight of the obtained polymer was 26,000, and the molecular weight distribution was 1.2. The average number of silyl groups introduced per molecule of polymer is1It was 1.4 as determined by 1 H NMR analysis.
(Production Example 2)
CuBr (8.39 g, 0.0585 mol) was charged into a 2 L separable flask equipped with a reflux tube and a stirrer, and the inside of the reaction vessel was purged with nitrogen. Acetonitrile (112 mL) was added, and the mixture was stirred at 70 ° C. for 30 minutes in an oil bath. To this, butyl acrylate (224 mL), diethyl 2,5-dibromoadipate (23.4 g, 0.0650 mol), and triamine (0.500 mL, 0.244 mmol) were added to start the reaction. With heating and stirring at 70 ° C., butyl acrylate (895 mL) was continuously added dropwise over 150 minutes. Triamine (2.50 mL, 12.0 mmol) was added during the dropping of butyl acrylate. After 310 minutes from the start of the reaction, 1,7-octadiene (288 mL, 1.95 mol) and triamine (4.0 mL, 0.0195 mol) were added, and the mixture was heated and stirred at 70 ° C. for 240 minutes.
After diluting the reaction mixture with hexane and passing through an activated alumina column, volatile components were distilled off under reduced pressure to obtain an alkenyl group-terminated polymer (polymer [3]). The number average molecular weight of the polymer [3] was 20,000, and the molecular weight distribution was 1.3.
A polymer [3] (1.0 kg), potassium benzoate (34.8 g), and N, N-dimethylacetamide (1 L) were charged into a 2 L separable flask equipped with a reflux tube, and the mixture was placed at 70 ° C. for 15 hours under a nitrogen stream. The mixture was heated and stirred. After removing N, N-dimethylacetamide under reduced pressure while heating, the mixture was diluted with toluene. The solids insoluble in toluene (KBr and excess potassium benzoate were filtered through an activated alumina column. The volatiles in the filtrate were distilled off under reduced pressure to obtain a polymer [4].
[0201]
A polymer [4] (1 kg), aluminum silicate (200 g, Kyowa Chemical Co., Ltd., 700 PEL) and toluene (1 L) were charged into a 2 L round bottom flask equipped with a reflux tube, and heated at 100 ° C. for 5.5 hours under a nitrogen stream. Stirred. After removing the aluminum silicate by filtration, toluene of the filtrate was distilled off under reduced pressure to obtain a polymer [5].
[0202]
In a 1 L pressure-resistant reaction vessel, polymer [5] (720 g), trimethoxysilane (31.7 mL), methyl orthoformate (8.1 mL), and 1,1,3,3-tetramethyl-1 of zero-valent platinum , 3-divinyldisiloxane complex. However, the amount of the platinum catalyst used was 5 × 10 5 in molar ratio with respect to the alkenyl group of the polymer.-4Equivalent. After the reaction mixture was heated and reacted, volatile components of the mixture were distilled off under reduced pressure to obtain a silyl group-terminated vinyl polymer (polymer [P4]). The number average molecular weight of the obtained polymer was 23,000 by GPC measurement (in terms of polystyrene), and the molecular weight distribution was 1.4. The average number of silyl groups introduced per molecule of polymer is1The number was 1.7 as determined by 1 H NMR analysis.
[0203]
Similarly, a 1,1,3,3-tetramethyl-1,3-divinyldisiloxane complex of polymer [5], trimethoxysilane, dimethoxymethylhydrosilane, methyl orthoformate, and zero-valent platinum is placed in a 1 L pressure-resistant reaction vessel. Was charged. However, the input amounts of trimethoxysilane and dimethoxymethylhydrosilane were 70:30 in molar ratio. After the reaction mixture was heated and reacted, volatile components of the mixture were distilled off under reduced pressure to obtain a silyl group-terminated vinyl polymer (polymer [P5]). The number average molecular weight of the obtained polymer was 23,000 by GPC measurement (in terms of polystyrene), and the molecular weight distribution was 1.4. The average number of silyl groups introduced per molecule of polymer is1As determined by 1 H NMR analysis, the number of trimethoxy groups was 1.2 and the number of dimethoxymethyl groups was 0.5.
[0204]
Similarly, a polymer [5], dimethoxymethylhydrosilane, methyl orthoformate, and 1,1,3,3-tetramethyl-1,3-divinyldisiloxane complex of zero-valent platinum were charged into a 1 L pressure-resistant reaction vessel, and heated. After the reaction, volatile components of the mixture were distilled off under reduced pressure to obtain a silyl group-terminated vinyl polymer (polymer [P6]). The number average molecular weight of the obtained polymer was 23,000 by GPC measurement (in terms of polystyrene), and the molecular weight distribution was 1.4. The average number of silyl groups introduced per molecule of polymer is1The number was 1.7 as determined by 1 H NMR analysis.
(Production Example 3)
CuBr (251.82 g, 1.76 mol) was charged into a 50 L polymerization machine equipped with a reflux tower and a stirrer, and the inside of the reaction vessel was purged with nitrogen. Acetonitrile (3360 mL) was added, and the mixture was stirred at 68 ° C for 20 minutes. To this, butyl acrylate (6.80 L), diethyl 2,5-dibromoadipate (526.70 g, 1.46 mol), and triamine (12.0 mL, 0.0585 mol) were added to start the reaction. With heating and stirring at 70 ° C., butyl acrylate (26.80 L) was continuously dropped over 204 minutes. Triamine (36.0 mL, 0.176 mol) was added during the dropping of butyl acrylate. After a lapse of 397 minutes from the start of the reaction, 1,7-octadiene (8640 mL, 58.5 mol) and triamine (120 mL, 0.585 mol) were added, and the mixture was heated with stirring at 80 ° C. for 240 minutes. Thereafter, triamine (80 mL, 0.390 mol) was added, and the mixture was heated and stirred at 90 ° C. for 240 minutes.
[0205]
The reaction mixture was diluted with toluene, and the insoluble copper complex was removed using a centrifugal sedimentation separator. After passing through an activated alumina column, the volatile components were distilled off under reduced pressure to obtain an alkenyl-terminated polymer (polymer). [6]) was obtained. The number average molecular weight of the polymer [6] was 24,000, and the molecular weight distribution was 1.21.
A polymer [6] (3.0 kg), potassium acetate (24.5 g) and N, N-dimethylacetamide (3 L) were charged into a 10 L separable flask equipped with a reflux tube, and heated at 100 ° C. for 10 hours under a nitrogen stream. Stirred. After removing N, N-dimethylacetamide under reduced pressure while heating, the mixture was diluted with toluene. Solids insoluble in toluene (KBr and excess potassium acetate were filtered through an activated alumina column. The volatiles in the filtrate were distilled off under reduced pressure to obtain a polymer [7].
[0206]
A polymer [7] (3 kg), hydrotalcite (450 g, Kyowad 500SH, Kyoward 700SL) and xylene (0.6 L) were charged into a 10 L round-bottomed flask equipped with a reflux tube, and the mixture was placed under a nitrogen stream 130. The mixture was heated and stirred at 5.0 ° C. for 5.0 hours. After removing the aluminum silicate by filtration, the filtrate was distilled off under reduced pressure to obtain a polymer [8].
[0207]
In a 2 L reaction vessel, polymer [8] (1000 g), trimethoxysilane (52 mL), methyl orthoformate (13.3 mL), and zero-valent platinum 1,1,3,3-tetramethyl-1,3- A divinyldisiloxane complex was charged. Note that a platinum catalyst and trimethoxysilane were added during the reaction. The total amount of trimethoxysilane used was 69 mL, and the total amount of platinum catalyst used was 1 × 10 5 in molar ratio to the alkenyl groups of the polymer.-3Was equivalent. After the heat reaction, the volatile components of the mixture were distilled off under reduced pressure to obtain a silyl group-terminated vinyl polymer (polymer [P7]). The number average molecular weight of the obtained polymer was 28500 by GPC measurement (in terms of polystyrene), and the molecular weight distribution was 1.4. The average number of silyl groups introduced per molecule of polymer is1It was 2.5 when determined by 1 H NMR analysis.
[0208]
Similarly, a polymer [8], 3-mercaptopropyltrimethoxysilane, and 2,2′-azobis-2-methylbutyronitrile were charged into a 2 L reaction vessel and reacted by heating. (3) to obtain a silyl group-terminated vinyl polymer (Polymer [P8]). The number average molecular weight of the obtained polymer was 28500 by GPC measurement (in terms of polystyrene), and the molecular weight distribution was 1.4. The average number of silyl groups introduced per molecule of polymer is1It was 2.8 as determined by 1 H NMR analysis.
[0209]
Similarly, polymer [8] (1000 g), dimethoxymethylhydrosilane (45 mL), methyl orthoformate (13.3 mL), and zero-valent platinum 1,1,3,3-tetramethyl-1, A 3-divinyldisiloxane complex was charged. As in the case of the polymer [P7], a platinum catalyst and dimethoxymethylsilane were added during the reaction. After a sufficient heating reaction, the volatile components of the mixture were distilled off under reduced pressure to obtain a silyl group-terminated vinyl polymer (polymer [P9]). The number average molecular weight of the obtained polymer was 28500 by GPC measurement (in terms of polystyrene), and the molecular weight distribution was 1.4. The average number of silyl groups introduced per molecule of polymer is1It was 2.5 when determined by 1 H NMR analysis.
(Production Example 4)
Based on the method described in Example 2 described in JP-A-11-080249, hydroxyethyl-2-bromopropionate was used as an initiator, cuprous bromide and 2,2-bipyridyl were used as polymerization catalysts, N-butyl acrylate was polymerized, and 2-hydroxyethyl methacrylate was added at the end of the polymerization to obtain poly-n-butyl acrylate having a hydroxyl group at a terminal (polymer [9]). The number average molecular weight of the obtained polymer was 6,100 by GPC measurement (in terms of polystyrene), and the molecular weight distribution was 1.3.
[0210]
Isocyanatepropyltrimethoxysilane was added thereto to carry out a urethanization reaction to convert the terminal hydroxyl group to a trimethoxysilyl group, thereby obtaining a vinyl polymer having a trimethoxysilyl group (polymer [P10]). The average number of silyl groups introduced per molecule of polymer is1It was 3.3 when determined by 1 H NMR analysis.
(Production Example 5)
CuBr (923.3 g, 6.44 mol) was charged into a 250-L reaction vessel equipped with a stirrer, the inside of the reaction vessel was sealed with nitrogen, then acetonitrile (6671 g) was added, and the mixture was stirred at 65 ° C. for 15 minutes. To this were added butyl acrylate (22.0 kg), diethyl 2,5-dibromoadipate (1931.2 g, 5.36 mol), acetonitrile (3000 g), and triamine (44.8 mL, 214.6 mmol) to start the reaction. did. With heating and stirring at 80 ° C., butyl acrylate (88.0 kg) was continuously added dropwise. Triamine (179.2 mL, 859.5 mmol) was added during the dropping of butyl acrylate. Subsequently, after heating and stirring at 80 ° C., 1,7-octadiene (15.847 kg) and triamine (672.0 mL, 3.21 mol) were added, and the mixture was further heated and stirred at 80 ° C. for 10 hours. (Polymerization reaction mixture [10 ′]).
The volatile component of the reaction mixture [10 '] was distilled off under reduced pressure to obtain an alkenyl group-terminated polymer (polymer [10]).
[0211]
Polymer [10] (100 kg), methylcyclohexane (100 kg), and adsorbent (2 kg each, Kyowa Chemical Co., Ltd., Kyoward 500SH, Kyoward 700SL) were charged into a 250 L reactor equipped with a stirrer, and an oxygen / nitrogen mixed gas atmosphere was charged. The mixture was heated and stirred at 150 ° C. for 2 hours, and the solid content was separated to obtain a polymer [11].
[0212]
A 10-liter separable flask equipped with a reflux tube was charged with polymer [11] (3.2 kg), potassium acetate (74.1 g), and N, N-dimethylacetamide (3.2 L). The mixture was heated and stirred for hours. After removing N, N-dimethylacetamide under reduced pressure while heating, the mixture was diluted with toluene. Solids insoluble in toluene (KBr and excess potassium acetate were filtered through an activated alumina column. The volatiles in the filtrate were distilled off under reduced pressure to obtain a polymer [12].
[0213]
A polymer [12] (3 kg), an adsorbent (1800 g, Kyowad 500SH, Kyoward 700SL) and xylene (1.5 L) were charged into a 10 L separable flask equipped with a reflux tube, and 130 ° C. in a nitrogen stream. For 5.0 hours. After removing the adsorbent by filtration, the filtrate was distilled off under reduced pressure to obtain a polymer [13].
[0214]
In a 2 L reaction vessel, polymer [13] (1300 g), dimethoxymethylhydrosilane (58.5 mL), methyl orthoformate (17.3 mL), and zero-valent platinum 1,1,3,3-tetramethyl-1, A 3-divinyldisiloxane complex was charged. The amount of the platinum catalyst used was 30 mg in terms of platinum per 1 kg of the polymer. After a heating reaction at 100 ° C. for 3.5 hours, the volatile components of the mixture were distilled off under reduced pressure to obtain a silyl group-terminated vinyl polymer (polymer [P11]). The number average molecular weight of the obtained polymer was 27000 by GPC measurement (in terms of polystyrene), and the molecular weight distribution was 1.4. The average number of silyl groups introduced per molecule of polymer is1As a result of 1 H NMR analysis, the number was 1.8.
[0215]
Similarly, polymer [13] (1300 g) and 1- (2-trimethoxysilylethynyl) -1,1,3,3-tetramethyldisiloxane (1.5 molar equivalents based on alkenyl group) are placed in a 2 L reaction vessel. ), Methyl orthoformate (17.3 mL), and a 1,1,3,3-tetramethyl-1,3-divinyldisiloxane complex of zero-valent platinum. The amount of the platinum catalyst used was 20 mg in terms of platinum per 1 kg of the polymer. After a heating reaction at 100 ° C. for 3.5 hours, the volatile component of the mixture was distilled off under reduced pressure to obtain a silyl group-terminated vinyl polymer (polymer [P12]). The number average molecular weight of the obtained polymer was 27000 by GPC measurement (in terms of polystyrene), and the molecular weight distribution was 1.4. The average number of silyl groups introduced per molecule of polymer is1It was 1.7 as determined by 1 H NMR analysis.
(Production Example 6)
Using a 50 L polymerization machine equipped with a reflux tower and a stirrer, CuBr (188.02 g, 1.3107 mol), acetonitrile (3226 mL), butyl acrylate (9396 mL), ethyl acrylate (13060 mL) in the same manner as in Production Example 3 Starting from 2-methoxyethyl acrylate (9778 mL), diethyl 2,5-dibromoadipate (786.55 g), triamine (187.76 mL), and 1,7-octadiene (6452 mL), the reaction mixture obtained was reacted with toluene. After passing through an activated alumina column, the volatile component is distilled off under reduced pressure to obtain an alkenyl-terminated copolymer (copolymer of alkenyl-terminated poly (butyl acrylate, ethyl acrylate, methoxyethyl acrylate)): A copolymer [14] 14 was obtained.
[0216]
A copolymer [14] (3.0 kg), potassium acetate (24.5 g) and N, N-dimethylacetamide (3 L) were charged into a 10 L separable flask equipped with a reflux tube, and the mixture was heated at 100 ° C. for 10 hours under a nitrogen stream. The mixture was heated and stirred. After removing N, N-dimethylacetamide under reduced pressure while heating, the mixture was diluted with toluene. Toluene-insoluble solids (KBr and excess potassium acetate were filtered through an activated alumina column. The volatiles in the filtrate were distilled off under reduced pressure to obtain an alkenyl-terminated copolymer {alkenyl-terminated poly (butyl acrylate, acrylic acid Ethyl, methoxyethyl acrylate) copolymer: Copolymer [15]} was obtained.
[0219]
A copolymer [15] (3 kg), hydrotalcite (450 g, manufactured by Kyowa Chemical Co., Ltd., Kyoward 500SH, Kyoward 700SL) and xylene (0.6 L) were charged into a 10 L round-bottom flask equipped with a reflux tube, and placed under a nitrogen stream. The mixture was heated and stirred at 130 ° C. for 5.0 hours. After removing the aluminum silicate by filtration, the filtrate was distilled off under reduced pressure to obtain a copolymer [16].
[0218]
In a 2 L reaction vessel, copolymer [16] (1000 g), dimethoxymethylhydrosilane (29.8 mL), methyl orthoformate (11.7 mL), and 1,1,3,3-tetramethyl-1 of zero-valent platinum , 3-divinyldisiloxane complex. Note that a platinum catalyst and dimethoxymethylsilane were added during the reaction. After a sufficient heating reaction, the volatile components of the mixture were distilled off under reduced pressure to obtain a silyl group-terminated vinyl copolymer (copolymer [P13]). The number average molecular weight of the obtained copolymer was 21,500 by GPC measurement (in terms of polystyrene), and the molecular weight distribution was 1.3. The average number of silyl groups introduced per copolymer molecule is1The number was 2.3 as determined by 1 H NMR analysis.
[0219]
Similarly, a copolymer [16] (1000 g), 1- (2-trimethoxysilylethynyl) -1,1,3,3-tetramethyldisiloxane (1.5 mol based on alkenyl group) is placed in a 2 L reaction vessel. Equiv.), Methyl orthoformate (11.7 mL), and a 1,1,3,3-tetramethyl-1,3-divinyldisiloxane complex of zero-valent platinum. Note that a platinum catalyst and dimethoxymethylsilane were added during the reaction. After a sufficient heating reaction, the volatile components of the mixture were distilled off under reduced pressure to obtain a silyl group-terminated vinyl copolymer (copolymer [P14]). The number average molecular weight of the obtained copolymer was 21,500 by GPC measurement (in terms of polystyrene), and the molecular weight distribution was 1.3. The average number of silyl groups introduced per copolymer molecule is1It was 2.1 by H NMR analysis.
(Examples 1 to 16)
100 parts of the polymer [P1 to P14] obtained in Production Examples 1 to 6 had 150 parts of colloidal calcium carbonate (white luster CCR: made of Shiraishi calcium), 20 parts of heavy calcium carbonate (Nanox 25A: made of Maruo calcium), and titanium oxide. (Taipec R-820 (rutile type: manufactured by Ishihara Sangyo)) 10 parts, plasticizer (described in Table 1) 50 parts, thixotropy imparting agent (Disparon 6500: manufactured by Kusumoto Kasei) 2 parts, antioxidant (Sanol LS-) 770 (HALS): manufactured by Sankyo, Tinuvin 213: manufactured by Ciba Specialty Chemicals Co., Ltd. 1 part each, and further mixed sufficiently using three paint rolls, and then various storage stabilizers and other various additives (Table 1) and kneaded by hand mixing to prepare a curable composition. These curable compositions were packed in glass bottles, sealed, and allowed to stand at 50 ° C. for 2 weeks, after which the state of each composition was observed. Furthermore, these curable compositions were taken out and mixed with a curing catalyst (dibutyltin diacetate, 1 part added to the polymer), and the cured state after one day at room temperature in an open system was observed. Table 1 shows the number of additions of various compounding agents and curing agents and the results.
None of the curable compositions after standing at 50 ° C. for 2 weeks had any change. One day after the addition of the curing catalyst, the curable composition was all cured.
(Comparative Example 1)
Using the polymer [P12] obtained in Production Example 5, a curable composition was produced in the same composition and production method as in Example 14, except that the storage stability improver was not added. After the curable composition was allowed to stand at 50 ° C. for 2 weeks in the same manner as in Production Examples 1 to 16, the state of the composition was observed. Table 1 shows the number of added curing agents and the results. The surface was covered with skin and gelled.
[0220]
[Table 1]
Figure 2004051726
{Circle around (1)} Storage stability improvers: A: trimethyl orthoformate, B: tetraethyl orthosilicate, C: vinyltrimethoxysilane
{Circle around (2)} Plasticizer: D: GOP (dioctyl phthalate: Kyowa Hakko), E: GLGP (diisodecyl phthalate: Kyowa Hakko), F: UP-1000 (acrylic plasticizer, manufactured by Toagosei), G: UP- 1020 (same)
{Circle around (3)} Air oxidation-curable substances: H: tung oil, I: linseed oil, J: 1,2-polybutadiene
{Circle around (4)} Photocurable substances: K: pentaerythritol triacrylate, L: trimethylol cellulose triacrylate
(Examples 17 to 20)
To 100 parts of the polymer [P6, P9, P11, P13] obtained in Production Examples 2 to 6, 150 parts of colloidal calcium carbonate (Shiraishika CCR: made of Shiraishi calcium) and heavy calcium carbonate (Nanox 25A: made of Maruo calcium) 20 Parts, titanium oxide (Taipec R-820 (rutile type): Ishihara Sangyo) 10 parts, acrylic plasticizer (UP-1020: Toagosei) 60 parts, thixotropic agent (DISPARON 6500: Kusumoto Kasei) 2 Parts, an antioxidant (CHIMASSORB 2020FDL (HALS), Tinuvin 213: each manufactured by Ciba Specialty Chemicals), 1 part each, and sufficiently mixed while devolatilizing with a vacuum pump using a planetary mixer. , 2 parts of vinyltrimethoxysilane as a storage stability improver, and γ- (2-amido) as an adhesion promoter. Ethyl) aminopropyltrimethoxysilane and γ-glycidoxypropyltrimethoxysilane, 1 part each, 1 part curing catalyst (dibutyltin diacetate) Was prepared. Each of these curable compositions was packed in a cartridge (manufactured by Showa Marutsu), sealed and allowed to stand at 50 ° C. for 2 weeks, and then each composition was taken out and observed. Furthermore, they were allowed to stand at room temperature in an open system, and the cured state after one day was observed. Table 2 shows the number of additions of various compounding agents and curing agents and the results.
After leaving at 50 ° C. for 2 weeks, the curable composition did not change. In addition, the composition after one day of standing at room temperature in an open system was cured. The surface skinning time of this curable composition at room temperature (time until the curable composition no longer adheres to the metal spatula) was measured to be 0.5 to 1.5 hours in all cases.
[0221]
[Table 2]
Figure 2004051726
A curable composition using a vinyl polymer having at least one crosslinkable silyl group and a storage stability improver shows no gelation or poor curing in both the two-pack type (main component) and the one-pack type. And showed good storage stability.
[0222]
【The invention's effect】
The present invention can realize a composition comprising a curable composition comprising a vinyl polymer having at least one crosslinkable silyl group and a storage stability improver, and improving the storage stability of the curable composition. .

Claims (18)

以下の二成分:
架橋性シリル基を少なくとも1個有するビニル系重合体(I)、及び、貯蔵安定性改良剤(II)を含有することを特徴とする硬化性組成物。
The following two components:
A curable composition comprising a vinyl polymer (I) having at least one crosslinkable silyl group and a storage stability improver (II).
貯蔵安定性改良剤(II)が脱水剤であることを特徴とする請求項1記載の硬化性組成物。The curable composition according to claim 1, wherein the storage stability improving agent (II) is a dehydrating agent. 貯蔵安定性改良剤(II)が加水分解性のエステル化合物であることを特徴とする請求項2記載の硬化性組成物。The curable composition according to claim 2, wherein the storage stability improver (II) is a hydrolyzable ester compound. 加水分解性のエステル化合物がオルトぎ酸トリアルキルであることを特徴とする請求項3記載の硬化性組成物。The curable composition according to claim 3, wherein the hydrolyzable ester compound is a trialkyl orthoformate. 加水分解性のエステル化合物が加水分解性有機シリコン化合物であることを特徴とする請求項3記載の硬化性組成物。The curable composition according to claim 3, wherein the hydrolyzable ester compound is a hydrolyzable organic silicon compound. 加水分解性有機シリコン化合物が式R4−nSiY(式中、Yは加水分解可能な基、Rは1価の有機基で官能基を含んでいても含まなくともよい。nは1〜4の整数である)で示される加水分解性有機シリコン化合物であることを特徴とする請求項5記載の硬化性組成物。During hydrolyzable organosilicon compound has the formula R 4-n SiY n (wherein, Y is hydrolysable radical, R may not include also contain functional groups in a monovalent organic group .n is 1 The curable composition according to claim 5, which is a hydrolyzable organic silicon compound represented by the following formula: 式R4−nSiY(式中、Yは加水分解可能な基、Rは1価の有機基で官能基を含んでいても含まなくともよい。nは1〜4の整数である)で示される加水分解性有機シリコン化合物のnが3または4であることを特徴とする請求項6記載の硬化性組成物。In the formula, R 4-n SiY n (wherein, Y is a hydrolyzable group, R is a monovalent organic group and may or may not contain a functional group; n is an integer of 1 to 4). The curable composition according to claim 6, wherein n of the hydrolyzable organic silicon compound shown is 3 or 4. 式R4−nSiY(式中、Yは加水分解可能な基、Rは1価の有機基で官能基を含んでいても含まなくともよい。nは1〜4の整数である)で示される加水分解性有機シリコン化合物のYがアルコキシ基であることを特徴とする請求項6または7に記載の硬化性組成物。In the formula, R 4-n SiY n (wherein, Y is a hydrolyzable group, R is a monovalent organic group and may or may not contain a functional group; n is an integer of 1 to 4). The curable composition according to claim 6, wherein Y of the hydrolyzable organic silicon compound shown is an alkoxy group. 分子量分布が1.8未満であるビニル系重合体(I)を含有することを特徴とする請求項1〜8のうちいずれか一項に記載の硬化性組成物。The curable composition according to any one of claims 1 to 8, comprising a vinyl polymer (I) having a molecular weight distribution of less than 1.8. 主鎖が、(メタ)アクリル系モノマー、アクリロニトリル系モノマー、芳香族ビニル系モノマー、フッ素含有ビニル系モノマー及びケイ素含有ビニル系モノマーからなる群から選ばれるモノマーを主として重合して製造されるものであるビニル系重合体(I)を含有することを特徴とする請求項1〜9のうちいずれか一項に記載の硬化性組成物。The main chain is produced by mainly polymerizing a monomer selected from the group consisting of a (meth) acrylic monomer, an acrylonitrile monomer, an aromatic vinyl monomer, a fluorine-containing vinyl monomer and a silicon-containing vinyl monomer. The curable composition according to any one of claims 1 to 9, comprising a vinyl polymer (I). 主鎖が、(メタ)アクリル系重合体であるビニル系重合体(I)を含有することを特徴とする請求項10に記載の硬化性組成物。The curable composition according to claim 10, wherein the main chain contains a vinyl polymer (I) that is a (meth) acrylic polymer. 主鎖が、アクリル系重合体であるビニル系重合体(I)を含有することを特徴とする請求項11に記載の硬化性組成物。The curable composition according to claim 11, wherein the main chain contains a vinyl polymer (I) that is an acrylic polymer. 主鎖が、アクリル酸エステル系重合体であるビニル系重合体(I)を含有することを特徴とする請求項12に記載の硬化性組成物。The curable composition according to claim 12, wherein the main chain contains a vinyl polymer (I) that is an acrylate polymer. ビニル系重合体(I)の主鎖が、リビングラジカル重合法により製造されるものであるビニル系重合体を含有することを特徴とする請求項1〜13のうちいずれか一項に記載の硬化性組成物。The curing according to any one of claims 1 to 13, wherein the main chain of the vinyl polymer (I) contains a vinyl polymer produced by a living radical polymerization method. Composition. リビングラジカル重合が、原子移動ラジカル重合であるビニル系重合体を含有することを特徴とする請求項14に記載の硬化性組成物。The curable composition according to claim 14, wherein the living radical polymerization contains a vinyl polymer that is an atom transfer radical polymerization. 原子移動ラジカル重合が、周期律表第7族、8族、9族、10族、または11族元素を中心金属とする遷移金属錯体より選ばれる錯体を触媒とするビニル系重合体を含有することを特徴とする請求項15に記載の硬化性組成物。The atom transfer radical polymerization contains a vinyl polymer catalyzed by a complex selected from transition metal complexes having a central metal of Group 7, 8, 9, 10 or 11 of the Periodic Table. The curable composition according to claim 15, wherein: 触媒とする金属錯体が銅、ニッケル、ルテニウム、又は鉄の錯体からなる群より選ばれる錯体であるビニル系重合体を含有することを特徴とする請求項16に記載の硬化性組成物。17. The curable composition according to claim 16, wherein the metal complex serving as a catalyst contains a vinyl polymer which is a complex selected from the group consisting of copper, nickel, ruthenium, and iron complexes. 触媒とする金属錯体が銅の錯体であるビニル系重合体を含有することを特徴とする請求項17に記載の硬化性組成物。18. The curable composition according to claim 17, wherein the metal complex used as a catalyst contains a vinyl polymer that is a copper complex.
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