JP2004051617A - Method and equipment for producing absolute alcohol - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、希薄なアルコール水溶液をアルコール選択性分離膜によって分離・濃縮し、脱水剤を用いることにより、最終的に無水アルコール液を製造する方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
アルコール水溶液の濃縮には、一般的には蒸留法が採用されている。通常の蒸留法によっては、エタノール−水系では、エタノール濃度が95.6重量%で共沸点となり、気相と液相の濃度が一致する結果、それ以上の濃縮は困難となる。これ以上に濃縮して、無水化するためには、エタノール−水系にベンゼンあるいはシクロヘキサン等の物質を添加して蒸留する共沸蒸留法が用いられる。
【0003】
しかしながら、ベンゼン等を存在させて、その共存下で蒸留を行うことは、大気環境汚染や人体への影響が懸念されるため、その使用に際しては厳しい環境基準の遵守が義務付けられており、ベンゼンの使用は極力回避すべきである。
【0004】
もともと、蒸留法は、例えばエタノールの濃縮を蒸留で行う場合には、生産されるエタノールの約半分のエネルギーを消費すると言われるほどのエネルギー多消費型のプロセスである。製造に要するエネルギー量を少なくしようという観点から見ると、蒸留法を回避する連続プロセスを開発することは、意義深いことである。
【0005】
液体混合物から特定成分を取り出して分離・濃縮する方法として、蒸留法以外に分離膜による分離方法の開発・実用化が行われており、エタノール溶液からエタノールの分離・濃縮に際しても分離膜による方法が検討されている。
そして、発酵法により得られるエタノール含有生成物を分離膜により処理して、エタノール濃縮・分離法に適用することも試みられている。具体的には、特定の処理対象物質を含む溶液(発酵法により得られるエタノール含有混合溶液)を、選択性を有する分離膜の一方に供給し、反対(透過)側から濃縮されたエタノールを取り出す方法というものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、従来行われてきたエネルギーを多く必要とする蒸留法を用いることなく、アルコール選択性分離膜を用いた浸透気化分離法によって希薄なアルコール水溶液から連続的に無水アルコール液を生産する方法及び装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、アルコール水溶液の各種アルコール選択性分離膜による分離方法について検討し、アルコール選択性分離膜を用いた浸透気化法により処理を行うと、アルコールは選択的に透過し、この膜透過後のアルコールは気体状で得られるが、まだ水蒸気が共存した状態であり、無水の状態では得ることができないこと、しかしながら、このようにして得られる気体状の濃縮されたアルコールと水の混合物であれば、脱水剤を充填した脱水部分に導いて、脱水剤により処理すると、従来、必ず、必要とされてきた蒸留法を用いることなく、無水アルコールを気体状で得られ、この気体を冷却し、凝縮させると、無水アルコールが連続的に得られることを見出して、本発明を完成させたものである。
【0008】
分離膜を用いた浸透気化法によるアルコール水溶液の濃縮では、共沸点、例えばエタノール−水系ではエタノール95.6重量%を超えて濃縮することが可能であるといわれており、アルコール選択的分離膜による処理のみで含水アルコールを無水化すること、すなわち無水アルコールを製造することは理論上は可能である。しかしながら、現在までのところ、アルコール分子のみを選択的に透過させる分離膜が得られておらず、共沸点を越える濃度までの濃縮は事実上不可能である。
したがって、現状の技術の下では、アルコール選択性分離膜を用いて希薄な水溶液を高濃度に濃縮することは可能であっても、共沸点を超える濃縮は不可能であり、最終的には、従来知られている処理手段、例えば、共沸蒸留法によって無水化を行わざるを得ない現状にある。
【0009】
本発明では、アルコール含有混合物をアルコール選択性分離膜により処理する際に、浸透気化分離法を用いることを検討した。浸透気化膜によれば、アルコール選択性分離膜の膜透過物(アルコール及び水混合物)は気体状態で得られる。そして、得られる処理生成物には、気体状のアルコールの他に水蒸気が含まれるものであり、水蒸気を含まない状態では得ることができないものであった。これは他のアルコール選択性分離膜を用いる方法においても同じであった。
また、これとは別に、吸着剤により、気体状の混合ガスから水蒸気のみの除去について種々検討した結果、水蒸気のみを選択的に除去することができるということを見出し、このような場合には、分子の大きさにより分離することが有効であること、具体的には、アルコール分子よりも小さな細孔径を有し、かつ水分子を保持できる細孔径を有する吸着剤で処理すると、アルコールを濃縮分離することができるのではないかと考えた。
このような吸着剤として、具体的には、アルコール分子の大きさより小さな細孔径を有する親水性ゼオライトを用いると、水蒸気のみを除去することができることを見出した。
以上の二つの結果を踏まえ、アルコール選択性分離膜の透過物は、濃縮されたアルコール蒸気であるものの、依然として水蒸気を含むものであり、これに前記の検討結果である、吸着剤により気体状の混合ガスから水蒸気のみを除去できるという知見を結びつけることを検討した。
前記のアルコール水溶液の各種アルコール選択性分離膜による分離方法として浸透気化法により処理を行うと、アルコールが選択的に蒸気として透過し、この蒸気は濃縮された状態のアルコールとして得られるが、まだ水も気体状で含有した状態で得られ、このようにして得られる気体状の濃縮されたアルコールと水の混合物を凝縮させることなく、脱水剤を充填した脱水部分に導いて、脱水剤により処理した後に凝縮させると、無水アルコールを液状で製造する連続プロセスが可能となることを見出したものである。
あえて、付言すれば、気体状であっても、水蒸気の含有量が多すぎる場合には、吸着剤の水分を吸収する能力が容易に飽和してしまって、実質的には役に立つことはない。すなわち、あらかじめ、アルコール選択性分離膜を透過させること、及びその結果、アルコールを濃縮した状態で水蒸気を含む気体状態で、親水性ゼオライトで処理すると、無水アルコールが得られるという結論を導き出すことができたものである。
【0010】
本発明によると、以下の方法が提供される。
(1)アルコール含有水溶液から無水アルコールを製造する方法において、アルコール含有水溶液をアルコール選択性分離膜と大気圧下で接触させ、膜の反対側が減圧に保たれている状態で、アルコール及び水を気体状の混合物として取り出し、引き続いて、脱水剤又は吸着剤と接触させて、無水アルコールを製造することを特徴とする無水アルコールの製造方法。
(2)アルコール含有水溶液から無水アルコールを製造する方法において、アルコール含有水溶液をアルコール選択性分離膜と大気圧下で接触させ、膜の反対側が減圧に保たれている状態で、アルコール及び水を気体状の混合物として取り出し、引き続いて気体状でアルコール分子より小さく、水分子より大きな細孔径を有する親水性吸着剤と接触させて、無水アルコールを製造することを特徴とする無水アルコールの製造方法。
(3)アルコール選択性分離膜が、シリカライト膜又は疎水性のアルコール選択性分離膜であることを特徴とする(1)又は(2)記載の無水アルコールの製造方法。
(4)アルコール分子より小さく、かつ水分子より大きな細孔径を有する親水性吸着剤がモレキュラーシーブであることを特徴とする(2)記載の無水アルコールの製造方法。
(5)アルコール含有水溶液から無水アルコールを製造する装置において、アルコールを濃縮するための装置が、アルコール選択性分離膜を有し、これに液体状のアルコール含有水溶液を接触させ、濃縮されたアルコールを取り出す側が減圧に保たれている分離装置、及びアルコール及び水の蒸気混合物を取り出し、引き続いて気体状で脱水剤又は吸着剤と接触させる脱水装置からなることを特徴とする無水アルコールの製造装置。
(6)アルコール含有水溶液から無水アルコールを製造する装置において、アルコールを濃縮するための装置が、アルコール選択性分離膜を有し、これに液体状のアルコール含有水溶液を接触させ、濃縮されたアルコールを取り出す側が減圧に保たれている分離装置、及びアルコール及び水の蒸気混合物を取り出し、引き続いて気体状でアルコール分子より小さく、水分子より大きな細孔径を有する親水性吸着剤と接触させる脱水装置からなることを特徴とする無水アルコールの製造装置。
(7)アルコール及び水の蒸気混合物を取り出し、引き続いて気体状でアルコール分子より小さく、水分子より大きな細孔径を有する親水性吸着剤と接触させる吸着装置が複数からなり、前記親水性吸着剤の吸水性の機能が低下又は消失したときには、他の吸水性がある親水性吸着剤を有する吸着装置に流路を変更して用いることを特徴とする(6)記載の無水アルコールの製造装置。
(8)アルコール選択性分離膜が、シリカライト膜又は疎水性のアルコール選択性分離膜であることを特徴とする(4)乃至(7)いずれか記載の無水アルコールの製造装置。
(9)アルコール分子より小さく、かつ水分子より大きな細孔径を有する親水性吸着剤がモレキュラーシーブであることを特徴とする(6)又は(7)記載の無水アルコールの製造装置。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の方法及び分離装置に用いられる供給物質は、製造工程から得られるアルコール含有組成物である。アルコールを製造する場合には、生成物濃度が100%濃度で得られることはなく、化学物質として利用する場合には、これを濃縮して100%或いは100%に近い程度の濃度とすることが要求されることがある。
このようなアルコ−ル含有混合物が、本発明の処理対象物となる。例えば、発酵法によりエタノールを製造する場合、発酵液に含まれるエタノール濃度は、一般的には、15%程度、多くても20%以下である。又、例えば、エチレンの水和反応による低濃度の合成エタノールも本発明の方法で対象とするアルコール含有混合物である。
このようなアルコール含有混合物には、水分と各種の副生物等が含有される。これを燃料用のアルコールとして使用する場合には、理想としてはできるだけ水分などを含まない状態、すなわち水分などをできるだけ除去し、アルコールのみ、或いは純粋のアルコールに近いものとすることが要求される。このようにアルコール製造工程によって得られる生成物が、本発明の場合には対象となる。
本発明の処理対象となる希薄なアルコール液としてのエタノール及びブタノールは、発酵反応によって生成したものも用いることができ、化学反応により合成されたアルコールに対しても適用することもできる。
これらはある程度まで濃縮され、その後に、さらに濃縮するものであって差し支えない。
また、発酵による場合には、膜処理に不向きな微生物菌体、副生成物、固形物などが含有されることがあるが、この場合には、これらを予め除去することが望ましい。これらの除去には、遠心分離機、精密ろ過膜、フイルタープレスなどの分離手段が用いられる。
【0012】
本発明の装置について、図により説明する。
図1は、本発明の装置の全体を示す図である。
製造工程から得られる低濃度アルコール水溶液は、次のアルコール選択性分離膜を用いた濃縮操作の障害にならないよう夾雑物を取り除いた後、アルコール選択性分離膜を有する浸透気化分離装置(1)の供給液側に供給し、分離膜を介して、その反対側を真空ポンプ(6)によって減圧にした状態に保った状態で、アルコール濃縮蒸気及び水蒸気を取り出して、気体の状態のままで、流路切り替えバルブ(2−1)を通って、アルコール分子より小さく、水分子より大きな細孔径を有する親水性吸着剤が充填されている脱水装置(3−1)に導く。前記親水性吸着剤の吸水能力が著しく低下したとき、又は消失したときには、流路切り替えバルブを操作し、他方の脱水装置(3−2)に導く。アルコール蒸気及び水蒸気からなる混合蒸気は、流路切り替えバルブ(2−2)を通り、冷却凝縮装置(4)に導かれ、凝縮・液化され、貯蔵タンク(5)に蓄えられ、必要に応じて取り出される。
【0013】
前記アルコール選択性分離膜には、公知の分離膜が用いられる。そして、アルコール選択性分離膜を用いて、浸透気化分離法により処理を行うと、アルコールを選択的に透過させ、透過後のアルコールは濃縮された蒸気状で得られる。
浸透気化分離法とは、膜を介して被処理ガスが出てくる側を減圧に保ち、その結果、ガス状で、被処理ガスを得ようとするものである。
【0014】
アルコール選択性分離膜である浸透気化膜には、従来知られている膜を用いることができる。具体的には、非多孔性の高分子化合物膜を用いるもの、例えば、ポリオレフイン膜(特開平8−252434号公報)、シリコンゴム膜(特開昭57−136905号公報、ポリ(トリメチルシリル)プロパン膜(特開昭60−67306号公報)、ポリ尿素又はポリアミド膜(特開平5−245345号公報)、パーフッ素化オレフイン膜(特表平02−502634号公報)、無機系膜であるシリカライト膜及びその改質膜、ZSM5膜等のゼオライト又はゼオライト系膜などを挙げることができる。
特に、本発明者らが開発したシリカライト膜は高い分離性能を有する。これは、結晶構造にアルミナを全く含まない、疎水性の非常に高いゼオライトの一種である(J. Membrane Sci., 95, 221−228, 1994)。
【0015】
シリカライト膜は水熱合成法により製造される。初めに、コロイダルシリカ、アルカリ金属水酸化物及び水を均一に混合して水性ゲル混合物を調製する。アルカリ金属水酸化物としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化セシウムなどが用いられる。
シリカ1モルに対して、水は30〜1000モル、好ましくは50〜250モルの割合で用いる。コロイダルシリカとアルカリ金属の割合は、シリカ1モルに対して、アルカリ金属水酸化物0.01〜0.3モル、好ましくは、0.1〜0.15モルである。
水性ゲル混合物には、結晶化調整剤が添加される。結晶化調整剤には、テトラプロピルアンモニウムブロマイド、テトラブチルアンモニウムブロマイド等が用いられる。結晶化調整剤の使用量は、シリカ1モルに対して、0.001〜0.1モル、好ましくは、0.02〜0.01モルである。
このようにして得られる水性ゲル混合物を、予めシリカライト結晶が塗布されている多孔質焼結ステンレス基板に接触させる。水性ゲル混合物に乱流を生じないようにして加熱する。加熱温度は80〜250℃、好ましくは、120〜200℃である。
シリカライト膜の形成方法には、1回の水熱合成反応によりシリカライト膜を形成する方法(テトラプロピルアンモニウムブロマイド/SiO2=0.1、NaOH/SiO2=0.1、H2O/SiO2=60〜90とし、得られる膜を流水で洗浄し、100℃の温度で一昼夜乾燥させ、テンプレートを焼失させるために空気中で300〜400℃、20〜60時間処理を行う。)、2回の水熱合成反応によりシリカライト膜を形成する方法(一段目はシリカ含有量が多い反応液を用いて、結晶の生成を行い、次にシリカ含有量が少ない反応液を用いて170℃程度の温度で水熱合成反応を行う。)、種結晶ペーストを用いる方法(シリカライトの種結晶(粒径約1μm)を、すり込ませた基板を用いて水熱合成を行う。)がある。
基板としては、ガスや液体を通しやすいステンレス製の多孔質焼結ステンレス基板を用いる。
さらに、このようにして得られるシリカライト膜の表面をシリコンゴムによりコーティングしたシリカライト膜も用いることができる。
シリカライト膜の表面を、シリコンゴムのような疎水性素材で改質した膜は、疎水性が維持されるので、有効なものである。
【0016】
液体状で供給されるアルコール溶液の濃度は、例えば、発酵法で得られるエタノール水溶液では、15%程度の濃度のものである。発酵法で得られる粗アルコール生成物中には、この他に、副生する有機酸が存在することが知られており、有機酸を含んだ状態でアルコール選択性分離膜により処理を継続すると、分離膜が親水化されて分離性能が低下する。
疎水性の素材で改質されたシリカライト膜では、膜が親水性化されるのを防止することができるので、エタノール選択性の低下を防止することができる。例えば、発酵法で得られるエタノール水溶液では、15%程度の濃度のものである。供給されるエタノール濃度が,この濃度以下のものであっても差し支えない。本発明の処理によって、得られる濃縮エタノール濃度には格別影響を与えることはない。一般的には、70%濃度(重量)のものが得られる。
アルコール溶液の供給温度は、常温またはアルコール発酵の反応温度(25〜35℃)程度で供給される。これ以上の温度であっても差し仕えない。また、低温、例えば、10から20℃程度であっても問題ない。
膜を介して取り出し側を減圧に保つ。減圧側は、大気圧以下、減圧下に(400mmHg以下、更には0.1〜100mmHg程度の範囲)にすることが必要である。この範囲に減圧することにより透過する混合物は気体状となる。
【0017】
これらのアルコール選択性分離膜を用いて前記の条件により分離した場合には、水分濃度は、30重量%程度のものが得られる。アルコール選択性分離膜の種類、分離条件によるが、最高の性能を発揮する場合で、水分含量は20重量%程度となる。
【0018】
アルコール選択性分離膜を透過した水蒸気含有高濃度アルコール蒸気の更なる濃縮には、脱水剤を用いることができる。脱水剤としては、気体状で含まれる水分を除去することができるものであれば、用いることができる。このような脱水剤としては、無水硫酸ナトリウム、塩化カルシウム等を挙げることができる。これらは、粒状の状態で、高濃度アルコール蒸気含有水蒸気と接触させる。
吸着剤として、アルコールと比べて水の吸着量が非常に大きいものを使用する。この吸着剤には、シリカゲル、モレキュラーシーブを挙げることができる。吸着剤として、望ましくは、気体状でアルコール分子より小さく、水分子より大きな細孔径を有する親水性吸着剤が用いられる。その結果、水蒸気成分が取り除かれる。吸着剤として、アルコールと比べて水の吸着量が非常に大きいものであり、気体状でアルコール分子より小さく、水分子より大きな細孔径を有する親水性吸着剤としては、モレキュラーシーブを挙げることができる。これらの中では、モレキュラーシーブが特に好ましい。
モレキュラーシーブでは、アルコール分子より小さく、水分子より大きな細孔径を有する条件を満たす、細孔径が3Å、又は4Å程度のものを使用した場合が、良好な結果をもたらしている。この細孔径が4Åを超える場合に、アルコール分子より大きいものとなり、アルコールの分離ができない結果となる。細孔径が3Åのモレキュラーシーブは、入手することができる最も小さい径のものである。したがって、これ未満のものは存在しない。
脱水剤、吸着剤、または親水性吸着剤が充填されている充填塔を、脱水装置として利用する。前記親水性吸着剤の吸水能力が著しく低下したり、消失したときには、流路を切り替えて使用することにより、連続的な操作が可能となる。
これらの吸着剤は、充填塔に充填する際には偏りがなく、吹き抜けを起こさないようにすることが必要である。これらの吸着剤を層状に充填して用いることも行われる。
充填塔に充填される吸着剤の充填量は、処理する蒸気量に含まれる水分量を考慮して、全体の処理量に応じて適宜定められる。これらは、乾燥すなわち水分を脱着させることで繰り返し使用が可能である。この場合、使用する脱水(吸着)剤の形状は球状以外、管状、円筒状でも問題ない。
【0019】
上述のアルコールの脱水過程は、吸着法による脱水のため、新たなエネルギーの供給は必要としない。したがって、無水アルコール生産に係わるエネルギーは、浸透気化分離法を遂行するのに必要なエネルギーのみである。
【0020】
以上のようにして、アルコール選択性分離膜を用いた浸透気化分離工程と脱水工程を連続化することにより、蒸留工程を経ずに共沸組成を越える濃度のアルコールを生産することができる。
【0021】
【実施例】
次に実施例により、本発明をさらに詳細に説明する。本発明はこの実施例により限定されるものではない。
【0022】
実施例1
アルコール選択性分離膜としては、ゼオライトの一種である、結晶構造にアルミナを全く含まないシリカライト膜を用いた。この膜は、予め所定濃度に調製されたコロイダルシリカ、アルカリ金属水酸化物から成る水性ゲル混合物と結晶化調整剤の添加により多孔質焼結ステンレス基板上に水熱合成されたものを使用した。この膜を浸透気化分離装置に装着し、膜を介して一方側に10重量%のエタノール水溶液を供給し、当該膜の反対側を減圧にした。膜を透過したエタノール水蒸気は、脱水剤を充填した脱水塔に導かれて水蒸気のみが除去された後、液体窒素を用いたコールドトラップにより、エタノールを回収した。アルコール選択性膜透過物中の脱水剤として、粒状モレキュラーシーブ細孔径3Å及び4Å(メルク社製、粒径約2 mm)を、別々に充填したものを使用した。
膜を透過した回収液中のエタノール濃度の分析は、熱伝導度検出器付ガスクロマトグラフィー(島津製作所製、GC−8A)、Thermon−1000充填カラム(3.0 mm×2 m)により経時的に行った。その結果、表1に示した。表の一番左の結果は、モレキュラーシーブを用いない場合の結果である。3Åの場合は、エタノールは吸収されず、最も良好な結果が得られたことを示している。4Åの場合には、モレキュラーシーブにエタノールがわずかに吸着された結果となっている。これらの結果では、エタノール−水系の蒸留における共沸濃度(エタノール95.6重量%)を越える99重量%以上の高純度エタノールを回収することができたことを示している。なお、細孔径が、5Åのものを使用したが、水及びエタノールが吸着され、操作の時間的な経過に伴い、飽和状態に達すると、単に通過すだけの結果となり、前記実施例の場合と比較して劣るものであった。
【表1】
【0023】
実施例2 発酵エタノールの無水化
実施例1において、希薄なエタノール水溶液として除菌体したエタノールを含む発酵液を用いた以外は、実施例1と同様にして実験を行った。ここで、発酵液は以下のようにして調製した。
グルコース濃度を20重量%に調製した液体培地をガラス容器に注入し、加圧蒸気滅菌した後、これに市販の乾燥パン酵母(Saccharomyces cerevisiae、オリエンタル酵母工業製)を1重量%添加して、エタノール発酵を行った。発酵は30℃(撹拌子の回転数;600rpm)で、発酵原料であるグルコースが全て消費されるまで継続した。発酵終了後、遠心分離機(回転数;10000rpm)並びに精密ろ過膜(アドバンテック製、セルロースアセテート、孔径0.2μm)によって酵母菌体を除去し、エタノール発酵液を調製した。
培地中のグルコース、エタノール濃度は、高速液体クロマトグラフィー(日本分光製、880−PU)、示差屈折計検出器(日本分光製、RID−300)、ポリスフェアOA KCカラム(Cica−MERCK製)により分析した。その結果、表2に示した。表の一番左の結果は、モレキュラーシーブを用いない場合の結果である。3Åの場合には共沸点を越える98.7重量%のエタノールを回収することができ、良好な結果を得たことを示している。
なお、細孔径が5Åであるものを使用したが、前記実施例の場合と同じであり、良好な結果が得られなかった。
【表2】
【0024】
【発明の効果】
本発明によれば、低濃度アルコール水溶液から共沸濃度を越える高濃度の無水アルコールを、従来行われてきた蒸留法を用いることなく、製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の全体を示す図である。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a method and an apparatus for finally producing an anhydrous alcohol solution by separating and concentrating a dilute aqueous alcohol solution by an alcohol-selective separation membrane and using a dehydrating agent.
[0002]
[Prior art]
Generally, a distillation method is employed for concentrating the alcohol aqueous solution. According to the ordinary distillation method, in an ethanol-water system, the azeotropic point is reached when the ethanol concentration is 95.6% by weight, and the concentrations of the gas phase and the liquid phase match, so that further concentration becomes difficult. An azeotropic distillation method in which a substance such as benzene or cyclohexane is added to an ethanol-water system and distilled to concentrate and dehydrate it further than this is used.
[0003]
However, performing distillation in the presence of benzene or the like and coexisting with benzene or the like is a concern for air pollution and human health.Therefore, strict environmental standards must be observed when using benzene. Use should be avoided as much as possible.
[0004]
Originally, the distillation method is an energy-consuming process that is said to consume about half the energy of ethanol produced when, for example, ethanol is concentrated by distillation. From the perspective of reducing the amount of energy required for production, developing a continuous process that avoids the distillation process is significant.
[0005]
Separation membranes have been developed and put into practical use in addition to distillation to separate and concentrate specific components from liquid mixtures. Is being considered.
Also, attempts have been made to treat an ethanol-containing product obtained by a fermentation method with a separation membrane and to apply the method to an ethanol concentration / separation method. Specifically, a solution containing a specific substance to be treated (an ethanol-containing mixed solution obtained by a fermentation method) is supplied to one of the selective separation membranes, and concentrated ethanol is taken out from the opposite (permeate) side. It is a method.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to continuously produce an anhydrous alcohol solution from a dilute alcohol aqueous solution by a pervaporation separation method using an alcohol-selective separation membrane without using a conventional distillation method requiring a large amount of energy. To provide a method and apparatus.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
The present inventors studied a method for separating an alcohol aqueous solution using various alcohol-selective separation membranes, and when the treatment was performed by a pervaporation method using an alcohol-selective separation membrane, alcohol was selectively permeated. The latter alcohol is obtained in gaseous form, but still in the presence of water vapor and cannot be obtained in anhydrous state, however, with the mixture of gaseous concentrated alcohol and water thus obtained. If there is, it is led to the dehydrating part filled with the dehydrating agent, and treated with the dehydrating agent, the absolute alcohol can be obtained in gaseous form without using the conventionally required distillation method, and this gas is cooled. It has been found that, when condensed, anhydrous alcohol is continuously obtained, thereby completing the present invention.
[0008]
It is said that in the concentration of an aqueous alcohol solution by a pervaporation method using a separation membrane, it is possible to concentrate the aqueous solution at an azeotropic point, for example, in an ethanol-water system exceeding 95.6% by weight of ethanol. It is theoretically possible to dehydrate a hydroalcohol only by treatment, that is, to produce an anhydrous alcohol. However, to date, no separation membrane that selectively allows only alcohol molecules to permeate has not been obtained, and concentration to a concentration exceeding the azeotropic point is practically impossible.
Therefore, under the current technology, it is possible to concentrate a dilute aqueous solution to a high concentration using an alcohol-selective separation membrane, but it is impossible to concentrate above an azeotropic point. Under the present circumstances, dehydration must be performed by a conventionally known treatment means, for example, an azeotropic distillation method.
[0009]
In the present invention, the use of a pervaporation separation method when treating an alcohol-containing mixture with an alcohol-selective separation membrane has been studied. According to the pervaporation membrane, the permeate (a mixture of alcohol and water) of the alcohol-selective separation membrane is obtained in a gaseous state. The obtained treatment product contains water vapor in addition to the gaseous alcohol, and cannot be obtained without water vapor. This was the same in the method using another alcohol-selective separation membrane.
In addition, apart from this, as a result of various studies on the removal of only water vapor from the gaseous mixed gas by the adsorbent, it was found that only the water vapor could be selectively removed, and in such a case, It is effective to separate according to the size of the molecule.Specifically, when treated with an adsorbent having a pore size smaller than the alcohol molecule and having a pore size capable of holding water molecules, the alcohol is concentrated and separated. I thought I could do that.
Specifically, it has been found that when a hydrophilic zeolite having a pore diameter smaller than the size of alcohol molecules is used as such an adsorbent, only water vapor can be removed.
Based on the above two results, the permeate of the alcohol-selective separation membrane is a concentrated alcohol vapor, but still contains water vapor. We considered linking the knowledge that only water vapor could be removed from the mixed gas.
When the alcohol aqueous solution is treated by a pervaporation method as a separation method using various alcohol-selective separation membranes, alcohol selectively permeates as vapor, and this vapor is obtained as a concentrated alcohol, but is still water. Was obtained in a gaseous state, and the resulting gaseous concentrated mixture of alcohol and water was condensed without being condensed, led to a dehydrating part filled with a dehydrating agent, and treated with the dehydrating agent. It has been found that later condensation allows a continuous process of producing anhydrous alcohol in liquid form.
It should be noted that, even if it is gaseous, if the water vapor content is too high, the ability of the adsorbent to absorb moisture easily saturates and is practically useless. That is, beforehand, it can be concluded that the alcohol-selective separation membrane is permeated, and, as a result, when the alcohol is concentrated and treated with a hydrophilic zeolite in a gaseous state containing water vapor, an anhydrous alcohol can be obtained. It is a thing.
[0010]
According to the present invention, the following method is provided.
(1) In a method for producing anhydrous alcohol from an alcohol-containing aqueous solution, the alcohol-containing aqueous solution is brought into contact with an alcohol-selective separation membrane under atmospheric pressure, and the alcohol and water are gasified while the other side of the membrane is kept under reduced pressure. A method for producing anhydrous alcohol, comprising taking out as a mixture in a shape, and subsequently contacting with a dehydrating agent or an adsorbent to produce anhydrous alcohol.
(2) In a method for producing anhydrous alcohol from an alcohol-containing aqueous solution, the alcohol-containing aqueous solution is brought into contact with an alcohol-selective separation membrane under atmospheric pressure, and the alcohol and water are gasified while the other side of the membrane is kept under reduced pressure. A method for producing anhydrous alcohol, comprising removing as a mixture in a liquid state, and subsequently contacting it with a hydrophilic adsorbent having a pore size smaller than alcohol molecules and larger than water molecules in gaseous form to produce anhydrous alcohol.
(3) The method for producing anhydrous alcohol according to (1) or (2), wherein the alcohol-selective separation membrane is a silicalite membrane or a hydrophobic alcohol-selective separation membrane.
(4) The method for producing anhydrous alcohol according to (2), wherein the hydrophilic adsorbent having a pore size smaller than the alcohol molecule and larger than the water molecule is a molecular sieve.
(5) In an apparatus for producing anhydrous alcohol from an alcohol-containing aqueous solution, the apparatus for concentrating the alcohol has an alcohol-selective separation membrane, and is brought into contact with a liquid alcohol-containing aqueous solution to remove the concentrated alcohol. An apparatus for producing anhydrous alcohol, comprising: a separation device in which the extraction side is kept under reduced pressure; and a dehydration device in which the vapor mixture of alcohol and water is extracted and subsequently brought into contact with a dehydrating agent or an adsorbent in a gaseous state.
(6) In an apparatus for producing anhydrous alcohol from an alcohol-containing aqueous solution, the apparatus for concentrating the alcohol has an alcohol-selective separation membrane, and a liquid alcohol-containing aqueous solution is brought into contact with the separation membrane to remove the concentrated alcohol. A separation device in which the extraction side is kept under reduced pressure, and a dehydration device in which the vapor mixture of alcohol and water is extracted and subsequently brought into contact with a hydrophilic adsorbent having a pore size smaller than alcohol molecules and larger than water molecules in a gaseous state An apparatus for producing anhydrous alcohol.
(7) A plurality of adsorbing devices for taking out a vapor mixture of alcohol and water and subsequently contacting the adsorbent with a hydrophilic adsorbent having a pore diameter smaller than alcohol molecules and larger than water molecules in a gaseous state. The apparatus for producing anhydrous alcohol according to (6), wherein when the function of water absorption is reduced or lost, the flow path is changed and used for an adsorption apparatus having another hydrophilic adsorbent having water absorption.
(8) The apparatus for producing anhydrous alcohol according to any one of (4) to (7), wherein the alcohol-selective separation membrane is a silicalite membrane or a hydrophobic alcohol-selective separation membrane.
(9) The apparatus for producing anhydrous alcohol according to (6) or (7), wherein the hydrophilic adsorbent having a pore size smaller than the alcohol molecule and larger than the water molecule is a molecular sieve.
[0011]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
The feed material used in the method and the separation device of the present invention is an alcohol-containing composition obtained from a manufacturing process. In the case of producing alcohol, the product concentration is not obtained at 100% concentration, and when it is used as a chemical substance, it may be concentrated to 100% or a concentration close to 100%. May be required.
Such an alcohol-containing mixture is the object to be treated in the present invention. For example, when ethanol is produced by a fermentation method, the concentration of ethanol contained in the fermentation liquid is generally about 15%, and at most 20% or less. Also, for example, low-concentration synthetic ethanol obtained by a hydration reaction of ethylene is an alcohol-containing mixture of interest in the method of the present invention.
Such an alcohol-containing mixture contains water and various by-products. When this is used as alcohol for fuel, ideally, it is required to contain as little water as possible, that is, to remove as much water as possible, and to make alcohol only or almost pure alcohol. The product thus obtained by the alcohol production process is an object of the present invention.
Ethanol and butanol as dilute alcoholic liquids to be treated in the present invention may be those produced by a fermentation reaction, and may be applied to alcohols synthesized by a chemical reaction.
These may be concentrated to some extent and then further concentrated.
In the case of fermentation, microbial cells, by-products, solids, and the like that are unsuitable for membrane treatment may be contained. In this case, it is desirable to remove these in advance. Separation means such as a centrifuge, a microfiltration membrane, and a filter press are used for these removal.
[0012]
The apparatus of the present invention will be described with reference to the drawings.
FIG. 1 is a diagram showing the entire device of the present invention.
The low-concentration alcohol aqueous solution obtained from the production process is used to remove impurities so as not to hinder the enrichment operation using the following alcohol-selective separation membrane, and then the pervaporation separator (1) having the alcohol-selective separation membrane is used. The alcohol-condensed vapor and water vapor are taken out while supplying the liquid to the supply liquid side, and the other side is kept at a reduced pressure by the vacuum pump (6) through the separation membrane. Through the path switching valve (2-1), the liquid is guided to the dehydration device (3-1) filled with a hydrophilic adsorbent having a pore diameter smaller than alcohol molecules and larger than water molecules. When the water absorption capacity of the hydrophilic adsorbent is significantly reduced or disappears, the flow path switching valve is operated to lead to the other dehydrator (3-2). The mixed vapor composed of alcohol vapor and water vapor passes through the flow path switching valve (2-2), is guided to the cooling and condensing device (4), is condensed and liquefied, and is stored in the storage tank (5). Taken out.
[0013]
A known separation membrane is used for the alcohol-selective separation membrane. When the treatment is performed by a pervaporation separation method using an alcohol-selective separation membrane, alcohol is selectively permeated, and the permeated alcohol is obtained in a concentrated vapor state.
In the pervaporation separation method, the side where the gas to be treated comes out through the membrane is kept at a reduced pressure, and as a result, the gas to be treated is obtained in a gaseous state.
[0014]
A conventionally known membrane can be used as the pervaporation membrane which is an alcohol-selective separation membrane. Specifically, those using a non-porous polymer compound film, for example, a polyolefin film (JP-A-8-252434), a silicon rubber film (JP-A-57-136905), a poly (trimethylsilyl) propane film (JP-A-60-67306), a polyurea or polyamide membrane (JP-A-5-245345), a perfluorinated olefin membrane (JP-A-02-502634), and a silicalite membrane which is an inorganic film. And a modified membrane thereof, a zeolite such as a ZSM5 membrane, or a zeolite-based membrane.
In particular, the silicalite membrane developed by the present inventors has high separation performance. It is a very hydrophobic zeolite that does not contain any alumina in its crystal structure (J. Membrane Sci., 95, 221-228, 1994).
[0015]
The silicalite membrane is manufactured by a hydrothermal synthesis method. First, an aqueous gel mixture is prepared by uniformly mixing colloidal silica, an alkali metal hydroxide and water. As the alkali metal hydroxide, sodium hydroxide, potassium hydroxide, cesium hydroxide and the like are used.
Water is used in a proportion of 30 to 1000 mol, preferably 50 to 250 mol, per 1 mol of silica. The ratio of the colloidal silica to the alkali metal is 0.01 to 0.3 mol, preferably 0.1 to 0.15 mol, per 1 mol of the silica.
A crystallization modifier is added to the aqueous gel mixture. Tetrapropylammonium bromide, tetrabutylammonium bromide or the like is used as a crystallization regulator. The amount of the crystallization modifier to be used is 0.001 to 0.1 mol, preferably 0.02 to 0.01 mol, per 1 mol of silica.
The aqueous gel mixture thus obtained is brought into contact with a porous sintered stainless steel substrate to which silicalite crystals have been applied in advance. Heat the aqueous gel mixture to avoid turbulence. The heating temperature is from 80 to 250C, preferably from 120 to 200C.
As a method for forming a silicalite film, a method of forming a silicalite film by one hydrothermal synthesis reaction (tetrapropyl ammonium bromide / SiO 2 = 0.1, NaOH / SiO 2 = 0.1, H 2 O / SiO 2 = 60-90, the resulting membrane is washed with running water, dried at 100 ° C. all day and night, and treated at 300-400 ° C. in air for 20-60 hours to burn off the template.) Twice (The first step is to generate crystals using a reaction solution having a high silica content, and then using a reaction solution having a low silica content to a temperature of about 170 ° C.) Hydrothermal synthesis reaction at a temperature.) And a method using a seed crystal paste (hydrothermal synthesis is performed using a substrate on which a seed crystal of silicalite (particle diameter: about 1 μm) is rubbed).
As the substrate, a stainless porous sintered stainless steel substrate through which gas and liquid can easily pass is used.
Further, a silicalite film obtained by coating the surface of the thus obtained silicalite film with silicon rubber can also be used.
A film obtained by modifying the surface of a silicalite film with a hydrophobic material such as silicon rubber is effective because the hydrophobicity is maintained.
[0016]
The concentration of the alcohol solution supplied in a liquid state is, for example, about 15% in an aqueous ethanol solution obtained by a fermentation method. In the crude alcohol product obtained by the fermentation method, in addition to this, it is known that by-product organic acids are present, and when the treatment is continued by an alcohol-selective separation membrane in a state containing the organic acids, The separation membrane becomes hydrophilic, and the separation performance decreases.
In a silicalite membrane modified with a hydrophobic material, the membrane can be prevented from becoming hydrophilic, so that a decrease in ethanol selectivity can be prevented. For example, an aqueous ethanol solution obtained by a fermentation method has a concentration of about 15%. The supplied ethanol concentration may be lower than this concentration. The treatment of the present invention has no particular effect on the concentration of concentrated ethanol obtained. Generally, a 70% concentration (by weight) is obtained.
The supply temperature of the alcohol solution is supplied at room temperature or about the reaction temperature of alcohol fermentation (25 to 35 ° C.). It does not matter even if the temperature is higher than this. There is no problem even if the temperature is low, for example, about 10 to 20 ° C.
The extraction side is kept at reduced pressure through the membrane. It is necessary that the pressure on the reduced pressure side be equal to or less than the atmospheric pressure and reduced pressure (not more than 400 mmHg, furthermore, about 0.1 to 100 mmHg). When the pressure is reduced to this range, the permeated mixture becomes gaseous.
[0017]
When separation is performed under the above conditions using these alcohol-selective separation membranes, a water concentration of about 30% by weight is obtained. Depending on the type of the alcohol-selective separation membrane and the separation conditions, the water content is about 20% by weight when the best performance is exhibited.
[0018]
A dehydrating agent can be used for further concentrating the high-concentration water vapor-containing alcohol vapor that has passed through the alcohol-selective separation membrane. Any dehydrating agent can be used as long as it can remove moisture contained in gaseous form. Examples of such a dehydrating agent include anhydrous sodium sulfate and calcium chloride. These are brought into contact with steam containing high-concentration alcohol vapor in a granular state.
As the adsorbent, an adsorbent having an extremely large amount of water adsorption as compared with alcohol is used. Examples of the adsorbent include silica gel and molecular sieve. As the adsorbent, a hydrophilic adsorbent having a pore diameter smaller than alcohol molecules and larger than water molecules is desirably used. As a result, the water vapor component is removed. As an adsorbent, the amount of water adsorbed is much larger than that of alcohol, and as a hydrophilic adsorbent having a gaseous size smaller than alcohol molecules and a larger pore size than water molecules, molecular sieves can be exemplified. . Of these, molecular sieves are particularly preferred.
In the case of using a molecular sieve having a pore diameter of about 3 ° or 4 °, which satisfies the condition of having a pore diameter smaller than an alcohol molecule and larger than a water molecule, good results are obtained. When the pore diameter exceeds 4 °, the pore diameter becomes larger than the alcohol molecule, and the alcohol cannot be separated. Molecular sieves with a pore size of 3 mm are the smallest diameters available. Therefore, nothing less than this exists.
A packed tower filled with a dehydrating agent, an adsorbent, or a hydrophilic adsorbent is used as a dehydrating device. When the water absorption capacity of the hydrophilic adsorbent is significantly reduced or disappears, continuous operation can be performed by switching and using the flow path.
When these adsorbents are packed in a packed tower, it is necessary that they are not biased and do not cause blow-through. These adsorbents may be filled in layers and used.
The filling amount of the adsorbent to be packed in the packed tower is appropriately determined according to the entire treatment amount in consideration of the amount of water contained in the amount of steam to be treated. These can be repeatedly used by drying, that is, desorbing moisture. In this case, the shape of the dehydration (adsorption) agent used is not limited to a spherical shape, and there is no problem if it is a tubular or cylindrical shape.
[0019]
The above-mentioned alcohol dehydration process does not require the supply of new energy because of the dehydration by the adsorption method. Therefore, the energy involved in the production of anhydrous alcohol is only the energy required to perform the pervaporation separation method.
[0020]
As described above, by continuing the pervaporation separation step and the dehydration step using the alcohol-selective separation membrane, an alcohol having a concentration exceeding the azeotropic composition can be produced without passing through the distillation step.
[0021]
【Example】
Next, the present invention will be described in more detail by way of examples. The present invention is not limited by this embodiment.
[0022]
Example 1
As the alcohol-selective separation membrane, a silicalite membrane which is a kind of zeolite and contains no alumina in the crystal structure was used. This film was prepared by hydrothermally synthesizing a porous sintered stainless steel substrate by adding an aqueous gel mixture composed of colloidal silica and an alkali metal hydroxide prepared at a predetermined concentration in advance and a crystallization modifier. This membrane was mounted on a pervaporation separation apparatus, and a 10% by weight aqueous ethanol solution was supplied to one side through the membrane, and the other side of the membrane was evacuated. The ethanol water vapor that had passed through the membrane was led to a dehydration tower filled with a dehydrating agent, and after only the water vapor was removed, ethanol was recovered by a cold trap using liquid nitrogen. As the dehydrating agent in the alcohol-selective membrane permeate, granular molecular sieve pores having a pore size of 3 mm and 4 mm (manufactured by Merck, particle size of about 2 mm) were separately filled.
The analysis of the concentration of ethanol in the recovered solution that has passed through the membrane is performed by gas chromatography with a thermal conductivity detector (manufactured by Shimadzu Corporation, GC-8A), and a column packed with Thermon-1000 (3.0 mm × 2 m). I went to. The results are shown in Table 1. The results on the left of the table are the results when no molecular sieve is used. In the case of 3 °, ethanol was not absorbed, indicating that the best result was obtained. In the case of 4 °, the result was that ethanol was slightly adsorbed on the molecular sieve. These results show that it was possible to recover 99% by weight or more of high-purity ethanol exceeding the azeotropic concentration (ethanol of 95.6% by weight) in ethanol-water distillation. In addition, although the pore diameter was 5 mm, water and ethanol were adsorbed, and with the lapse of time of the operation, when the saturated state was reached, the result simply passed, which was different from the case of the above embodiment. It was inferior in comparison.
[Table 1]
[0023]
Example 2 Dehydration of fermented ethanol An experiment was performed in the same manner as in Example 1 except that a fermented solution containing ethanol that had been sterilized as a dilute ethanol aqueous solution was used. Here, the fermentation liquor was prepared as follows.
A liquid medium adjusted to a glucose concentration of 20% by weight was poured into a glass container, sterilized by autoclaving, and then 1% by weight of a commercially available dry baker's yeast (Saccharomyces cerevisiae, manufactured by Oriental Yeast Co., Ltd.) was added thereto. Fermentation was performed. The fermentation was continued at 30 ° C. (the number of rotations of the stirrer: 600 rpm) until all of the fermentation raw material glucose was consumed. After completion of the fermentation, the yeast cells were removed by a centrifugal separator (rotation speed: 10000 rpm) and a microfiltration membrane (manufactured by Advantech, cellulose acetate, pore size 0.2 μm) to prepare an ethanol fermentation solution.
The glucose and ethanol concentrations in the medium were measured by high performance liquid chromatography (manufactured by JASCO Corporation, 880-PU), differential refractometer detector (manufactured by JASCO Corporation, RID-300), and polysphere OA KC column (manufactured by Cica-MERCK). analyzed. The results are shown in Table 2. The results on the left of the table are the results when no molecular sieve is used. In the case of 3%, 98.7% by weight of ethanol exceeding the azeotropic point could be recovered, indicating that good results were obtained.
Although a pore having a pore diameter of 5 ° was used, the result was the same as that of the above example, and good results were not obtained.
[Table 2]
[0024]
【The invention's effect】
According to the present invention, a high-concentration anhydrous alcohol exceeding an azeotropic concentration can be produced from a low-concentration aqueous alcohol solution without using a conventional distillation method.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a diagram showing the whole of the present invention.
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