JP2004051490A - Chemical luminescent compound and its manufacturing method - Google Patents
Chemical luminescent compound and its manufacturing method Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004051490A JP2004051490A JP2002206722A JP2002206722A JP2004051490A JP 2004051490 A JP2004051490 A JP 2004051490A JP 2002206722 A JP2002206722 A JP 2002206722A JP 2002206722 A JP2002206722 A JP 2002206722A JP 2004051490 A JP2004051490 A JP 2004051490A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- group
- ion
- compound
- aryl group
- carboxylic acid
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
- 0 CCCC(C)(C=C[C@@]12)C=CC1NC1=CCC(C)(*)C=C1C2=C1C(C(C)=CC(*)C=C2)=C2N(*)C2=C1C=CC(C)(*)C=C2 Chemical compound CCCC(C)(C=C[C@@]12)C=CC1NC1=CCC(C)(*)C=C1C2=C1C(C(C)=CC(*)C=C2)=C2N(*)C2=C1C=CC(C)(*)C=C2 0.000 description 1
Landscapes
- Investigating Or Analysing Materials By The Use Of Chemical Reactions (AREA)
- Other In-Based Heterocyclic Compounds (AREA)
Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規な、生体膜への透過性を有する化学発光化合物、該化合物を含有する化学発光試薬、該化合物を含有する活性酸素分析用キット及び該化合物の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
ルシゲニン(N,N’−ジメチル−9,9’−ビスアクリジニウムジナイトレート)は、アルカリ性水溶液中で微光を呈し、過酸化水素を加えると強く発光することが知られており、古くから化学発光試薬として用いられてきた。
【0003】
又、ルシゲニンは、上記の特性を利用して、細胞から放出される活性酸素の定量法や、発光イムノアッセイ法に利用されており、その有用性を拡大している。
【0004】
しかし、ルシゲニン及びその誘導体(N,N’−ジ置換−9,9’−ビスアクリジニウム塩類)の中で、生体膜(主に細胞膜)に対する透過性を有する化合物は見出されておらず、そのため細胞内における活性酸素の定量等の細胞内における測定法には利用することはできなかった。
【0005】
そのため、生体膜に対する透過性を有するルシゲニンの誘導体が望まれている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を克服するために鋭意検討した結果、ルシゲニンの有機酸塩の中に生体膜に透過性を有する化合物を見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
即ち、本発明は、式(1)
【0008】
【化7】
【0009】
[式中、R1及びR2は、それぞれ独立に、C1−12アルキル基、C2−6アルケニル基、ベンジル基、アリール基又はハロゲン化アリール基を意味し、R3、R4、R5及びR6は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、C1−10アルキル基、C1−10アルコキシ基、アリール基又はアリーロキシ基を意味し、Qq−は、CLogPが0.5〜7であり且つpKaが1.5〜6であるカルボン酸のq価の陰イオンを意味し、qは、該カルボン酸の価数を意味する。]で表される生体膜への透過性を有する化学発光化合物、式(2)
【0010】
【化8】
【0011】
[式中、R1及びR2は、それぞれ独立に、C1−12アルキル基、C2−6アルケニル基、ベンジル基、アリール基又はハロゲン化アリール基を意味し、R3、R4、R5及びR6は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、C1−10アルキル基、C1−10アルコキシ基、アリール基又はアリーロキシ基を意味し、Z−は、ラウリン酸イオン、安息香酸イオン又はパラシアノ安息香酸イオンを意味する。]で表される化合物、該化合物を含有する化学発光試薬、該化合物を含有する活性酸素測定用キット、 式(3)
【0012】
【化9】
【0013】
[式中、R1及びR2は、それぞれ独立に、C1−12アルキル基、C2−6アルケニル基、ベンジル基、アリール基又はハロゲン化アリール基を意味し、R3、R4、R5及びR6は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、C1−10アルキル基、C1−10アルコキシ基、アリール基又はアリーロキシ基を意味し、Xn−は、n価の陰イオンを意味し、nは、1又は2を表す。]で表されるN,N’−ジ置換−9,9’−ビスアクリジニウム塩類とYm+ qQq− m(式中、Qq−は、CLogPが0.5〜7であり且つpKaが1.5〜6であるカルボン酸のq価の陰イオンを意味し、qは、該カルボン酸の価数を意味し、Ym+は、アルカリ金属イオン又はアルカリ土類金属イオンを意味し、mは、Yがアルカリ金属の場合1を、アルカリ土類金属の場合2を意味する。)で表される化合物を混合し、加温することを特徴とする式(1)
【0014】
【化10】
【0015】
[式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、Qq−及びqは前記と同じ意味を表す。]で表される化合物の製造法及び式(4)
【0016】
【化11】
【0017】
[式中、R1及びR2は、それぞれ独立に、C1−12アルキル基、C2−6アルケニル基、ベンジル基、アリール基又はハロゲン化アリール基を意味し、R3、R4、R5及びR6は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、C1−10アルキル基、C1−10アルコキシ基、アリール基又はアリーロキシ基を意味する。]で表されるN,N’−ジ置換−9,9’−ビアクリデン類とH+ qQq−(式中、Qq−は、CLogPが0.5〜7であり且つpKaが1.5〜6であるカルボン酸のイオンを意味し、qは、該カルボン酸の価数を意味する。)を酸素の存在下反応させることを特徴とする式(1)
【0018】
【化12】
【0019】
[式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、Qq−及びqは前記と同じ意味を表す。]で表される化合物の製造に関するものである。
【0020】
尚、本明細書中、pKaは、酸性度を意味し、CLogPは、Advanced Chmistry Development (ACD) Software.Solaris V4.67を用いたLogPの計算値を意味する。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、更に詳細に本発明を説明する。
【0022】
まず、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7及びYm+の各置換基における語句について説明する。
【0023】
尚、本明細書中「n」はノルマルを、「i」はイソを、「s」はセカンダリーを、「t」はターシャリーを、「c」はシクロを、「o」はオルトを、「m」はメタを、「p」はパラを意味する。
【0024】
C1−10アルキル基としては、直鎖、分枝及び環状のアルキル基が含まれ、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、c−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、c−ブチル基、n−ペンチル基、c−ペンチル基、n−ヘキシル基、c−ヘキシル基、n−ヘプチル基、c−ヘプチル基、n−オクチル基、c−オクチル基、n−ノニル基及びn−デシル基等が挙げられ、C1−12アルキル基としては、これらに加え、n−ウンデシル基及びn−ドデシル基等が挙げられる。
【0025】
C2−6アルケニル基としては、直鎖、分枝及び環状のアルケニル基が含まれ、ビニル基、アリル基、2−プロぺニル基、1−メチルビニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、1−メチル−1−プロぺニル基、1−メチル−2−プロぺニル基、2−メチル−2−プロぺニル基、1−エチル−2−ビニル基、1−ペンテニル基、2−ペンテニル基、3−ペンテニル基、4−ペンテニル基、1,2−ジメチル−1−プロぺニル基、1,2−ジメチル−2−プロぺニル基、1−エチル−1−プロぺニル基、1−エチル−2−プロぺニル基、1−メチル−1−ブテニル基、1−メチル−2−ブテニル基、2−メチル−1−ブテニル基、1−i−プロピルビニル基、2,4−ペンタジエニル基、1−ヘキセニル基、2−ヘキセニル基、3−ヘキセニル基、4−ヘキセニル基、5−ヘキセニル基、2,4−ヘキサジエニル基、1−メチル−1−ペンテニル基、1−c−ペンテニル基及び1−c−ヘキセニル基等が挙げられる。
【0026】
C1−10アルコキシ基としては、直鎖、分枝及び環状のアルコキシ基が含まれ、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、c−プロポキシ基、n−ブトキシ基、i−ブトキシ基、s−ブトキシ基、t−ブトキシ基、c−ブトキシ基、n−ペントキシ基、c−ペントキシ基、n−ヘキシルオキシ基、c−ヘキシルオキシ基、n−ヘプチルオキシ基、c−ヘプチルオキシ基、n−オクチルオキシ基、c−オクチルオキシ基、n−ノニルオキシ基及びn−デシルオキシ基等が挙げられる。
【0027】
アリール基としては、フェニル基、o−メチルフェニル基、m−メチルフェニル基、p−メチルフェニル基、α−ナフチル基及びβ−ナフチル基等が挙げられる。
【0028】
ハロゲン化アリール基としては、o−フルオロフェニル基、m−フルオロフェニル基、p−フルオロフェニル基、o−クロロフェニル基、m−クロロフェニル基、p−クロロフェニル基、o−ブロモフェニル基、m−ブロモフェニル基、p−ブロモフェニル基、o−ヨードフェニル基、m−ヨードフェニル基及びp−ヨードフェニル基等が挙げられる。
【0029】
アリーロキシ基としては、フェノキシ基、o−メチルフェノキシ基、m−メチルフェノキシ基、p−メチルフェノキシ基、α−ナフトキシ基及びβ−ナフトキシ基等が挙げられる。
【0030】
ハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素が挙げられる。
【0031】
アルカリ金属イオンのとしては、リチウムイオン、ナトリウムイオン及びカリウムイオン等が挙げられる。
【0032】
アルカリ土類金属イオンとしては、カルシウムイオン及びマグネシウムイオン等が挙げられる。
【0033】
次に、好ましいR1、R2、R3、R4、R5、R6及びR7の具体例について説明する。
【0034】
好ましいR1の具体例としてはメチル基、エチル基、n−ブチル基、n−オクチル基、n−ドデシル基、アリル基及びベンジル基等が挙げられ、より好ましくはメチル基が挙げられる。
【0035】
好ましいR2の具体例としてはメチル基、エチル基、n−ブチル基、n−オクチル基、n−ドデシル基、アリル基及びベンジル基等が挙げられ、より好ましくはメチル基が挙げられる。
【0036】
好ましいR3の具体例としては水素原子及びメチル基等が挙げられ、より好ましくは水素原子が挙げられる。
【0037】
好ましいR4の具体例としては水素原子及びメチル基等が挙げられ、より好ましくは水素原子が挙げられる。
【0038】
好ましいR5の具体例としては水素原子及びメチル基等が挙げられ、より好ましくは水素原子が挙げられる。
【0039】
好ましいR6の具体例としては水素原子及びメチル基等が挙げられ、より好ましくは水素原子が挙げられる。
【0040】
好ましいR7の具体例としては例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、c−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、c−ブチル基、n−ペンチル基、c−ペンチル基、n−ヘキシル基及びc−ヘキシル基等が挙げられ、又、例えば、メチル等が挙げられる。
【0041】
式(1)で表される化合物のうち、好ましい化合物を以下に示す。
1.R1及びR2がメチル基である式(1)で表される化合物。
2.R1及びR2がメチル基であり、R3、R4、R5及びR6が水素原子である式(1)で表される化合物。
3.R1及びR2がメチル基であり、R3、R4、R5及びR6が水素原子であり、Qq−がラウリン酸イオン、安息香酸イオン又はパラシアノ安息香酸イオンである式(1)で表される化合物。
【0042】
Xn−の具体例としては、フッ化物イオン、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン、NO3 −、ClO4 −、NCS−、SO4 2−及びCO3 2−等の無機イオン並びにCH3COO−、CH3SO4 −、C2H5SO4 −及びp−トルエンスルホン酸イオン等の有機イオンを挙げることができ、好ましくは無機イオンを挙げることができ、より好ましくは、ヨウ化物イオン、NO3 −、ClO4 −及びNCS−等を挙げることができ、更に好ましくは、NO3 −を挙げることができる。
【0043】
Ym+の具体例としては、リチウムイオン(Li+)、ナトリウムイオン(Na+)及びカリウムイオン(K+)等のアルカリ金属イオン並びにカルシウムイオン(1/2Ca2+)及びマグネシウムイオン(1/2Mg2+)等のアルカリ土類金属イオンが挙げられ、好ましくは、アルカリ金属イオンが挙げられ、より好ましくは、ナトリウムイオン及びカリウムイオン等が挙げられ、更に好ましくは、カリウムイオンが挙げられる。
【0044】
生体膜とは、生体内に存在する、原形質に接する表面膜及びそれに類する膜を意味し、具体的には、細胞膜及び細胞内小器官の限界膜等を意味する。
【0045】
式(1)中で、Qq−は、カルボン酸のq価の陰イオンを意味しているが、該カルボン酸の脂溶性が低すぎると、N,N’−ジ置換−9,9’−ビスアクリジニウム塩類として生体膜を透過する事ができず、高すぎると水に溶解しなくなるため、使用できなくなる。
【0046】
上記カルボン酸の脂溶性を、Advanced Chmistry Development (ACD) Software.Solaris V4.67を用いたLog Pの計算値(CLogP)で表すと、通常、0.5〜7の範囲であり、好ましくは、例えば、1〜7の範囲、例えば、1〜6の範囲、例えば、1.5〜5.5の範囲を挙げることができる。
【0047】
ここで、CLogP 値とは、化学物質の1−オクタノール/水分配係数の10を底とする対数(LogP)をf値法(疎水性フラグメント定数法)により計算で求めた値をいう。具体的には化学物質をその構成要素に分解し、各フラグメントの有する疎水性フラグメント定数(f値)を積算することにより求めることができるが、本願記載のCLogP 値は、上記のようにAdvanced Chmistry Development (ACD) Software.Solaris V4.67を用いた値を使用した。
【0048】
又、上記カルボン酸の酸性度も生体膜の透過性には重要であり、酸性度をpKaで表すと、通常、1.5〜6の範囲であり、好ましくは、例えば、2〜6の範囲、例えば、2〜5.5の範囲、例えば、3〜5の範囲を挙げることができる。
【0049】
上記カルボン酸のq価の陰イオンである、Qq−の具体例としては、2−メチル−3−エチルペンタン酸イオン、2,2−ジメチルヘキサン酸イオン、3−メチルヘプタン酸イオン、カプリル酸イオン、ペラルゴン酸イオン、カプリン酸イオン、ウンデカン酸イオン及びラウリン酸イオン等の脂肪族カルボン酸イオン、安息香酸イオン、オルトフルオロ安息香酸イオン、メタフルオロ安息香酸イオン、パラフルオロ安息香酸イオン、オルトクロロ安息香酸イオン、メタクロロ安息香酸イオン、パラクロロ安息香酸イオン、オルトブロモ安息香酸イオン、メタブロモ安息香酸イオン、パラブロモ安息香酸イオン、オルトシアノ安息香酸イオン、メタシアノ安息香酸イオン、パラシアノ安息香酸イオン、オルトフタル酸イオン、メタフタル酸イオン及びテレフタル酸イオン等の芳香族カルボン酸イオンが挙げられ、好ましくは、ラウリン酸イオン、安息香酸イオン及びパラシアノ安息香酸イオン等が挙げられる。
【0050】
次に、式(1)で表される化合物の製造法について説明する。
【0051】
式(1)で表される化合物の製造法をスキーム1に示した。
スキーム1
【0052】
【化13】
【0053】
即ち、式(3)で表されるN,N’−ジ置換−9,9’−ビスアクリジニウム塩類とYm + qQq− mで表されるカルボン酸塩を溶媒中加温して塩交換を行うことにより、式(1)で表される化合物を製造する事ができる。
【0054】
式(3)で表されるN,N’−ジ置換−9,9’−ビスアクリジニウム塩類は、合成品を用いることができるが、市販品を用いてもよい。
【0055】
Ym+ qQq− mで表されるカルボン酸塩の使用量としては、式(3)で表されるN,N’−ジ置換−9,9’−ビスアクリジニウム塩類に対して、通常、2当量以上を使用することができ、好ましくは、4〜12当量の範囲である。
【0056】
式(3)で表されるN,N’−ジ置換−9,9’−ビスアクリジニウム塩類とYm+ qQq− mで表されるカルボン酸塩を混合する際の温度は、特に限定はしないが、通常0℃〜溶媒の沸点が使用され、好ましくは20〜110℃の範囲である。
【0057】
加温する際の温度は、式(3)で表されるN,N’−ジ置換−9,9’−ビスアクリジニウム塩類及びYm+ qQq− mで表されるカルボン酸塩が完全に溶解する温度であれば特に限定はしないが、通常20〜100℃の範囲を使用することができ、好ましくは、50℃〜100℃の範囲である。
【0058】
加温する時間は、加温する際の温度等により変化するため、一概に決定できないが、例えば加温する際の温度が90℃の場合、0.1時間以上の範囲を使用することができ、好ましくは、0.5〜5時間加温すれば充分である。
【0059】
本反応で使用する溶媒としては、反応に関与せず、且つN,N’−ジ置換−9,9’−ビスアクリジニウム塩類及びYm+ qQq− mで表されるカルボン酸塩を溶解しうるものであれば特に限定はしないが、例えばメタノール及びエタノール等のアルコール系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド系溶媒及び水等が挙げられ、好ましい溶媒としては、水が挙げられる。
【0060】
更に、これらの反応溶媒は、単独又は組み合わせて使用することもできる。
【0061】
次に、式(1)で表される化合物の別の製造法について説明する。
【0062】
式(1)で表される化合物の別の製造法をスキーム2に示した。
スキーム2
【0063】
【化14】
【0064】
即ち、式(4)で表されるN,N’−ジ置換−9,9’−ビアクリデン類とH+ qQq−で表されるカルボン酸を酸素の存在下で、溶媒中反応させることにより、式(1)で表される化合物を製造する事ができる。
【0065】
H+ qQq−で表されるカルボン酸の使用量としては、式(4)で表されるN,N’−ジ置換−9,9’−ビアクリデン類に対して、通常、0.5〜10当量を使用することができ、好ましくは、0.8〜3当量の範囲である。
【0066】
酸素源としては、酸素ガス、酸素と不活性ガスとの混合ガス及び空気等を使用することができるが、簡便性から空気が好ましい。
【0067】
酸素圧は、常圧下で反応を行うことができるが、加圧条件下でも反応を行うことができる。
【0068】
反応する際の温度は、式(3)で表されるN,N’−ジ置換−9,9’−ビアクリデン類及びH+ qQq−で表されるカルボン酸が完全に溶解する温度であれば特に限定はしないが、通常0〜100℃の範囲を使用することができ、好ましくは、20℃〜50℃の範囲である。
【0069】
反応する時間は、加温する際の温度等により変化するため、一概に決定できないが、例えば反応する際の温度が室温の場合、10〜100時間反応させれば充分である。
【0070】
本反応で使用する溶媒としては、反応に関与せず、且つN,N’−ジ置換−9,9’−ビアクリデン類及びH+ qQq−で表されるカルボン酸を溶解しうるものであれば特に限定はしないが、通常、水と有機溶剤の混合溶媒系で行うのが好ましい。この際に使用する有機溶剤としては例えばジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン等のハロゲン系溶媒が好ましい。
【0071】
更に、これらの反応溶媒は、単独又は組み合わせて使用することもできる。
【0072】
反応終了後、冷却による結晶化、クロマトグラフィー(担体としては、例えば、Sephadex LH20等を用いることができ、溶離液としては、例えば、メタノール等を用いることができる。)による精製、再結晶による精製等により、純度の高い式(1)で表される化合物を得ることができる。
【0073】
次に、式(1)で表される化合物を含有する化学発光試薬について説明する。
【0074】
式(1)で表される化合物を化学発光試薬として使用する場合、結晶状態及び適当な溶剤に溶解した溶液状態を使用する事ができ、溶剤としては、水、ジメチルスルホキシド(DMSO)、エタノール、緩衝溶液及びそれらの混合溶媒を挙げることができる。
【0075】
次に、式(1)で表される化合物を含有する活性酸素測定用キットについて説明する。
【0076】
式(1)で表される化合物を活性酸素測定用キットに使用する場合、結晶状態及び適当な溶剤に溶解した溶液状態等で使用する事ができる。
【0077】
活性酸素測定用キットの構成としては、本発明の化合物の結晶及び結晶に類する状態のもののみでも使用できるが、これに溶剤として適当な溶媒を加えてもよく、又、適当な溶剤に溶解した溶液のみの構成でもよい。
【0078】
又、更に発光増強剤や添加剤を加えることもできる。
【0079】
溶剤としては、生体膜に損傷を与えないものであれば特に限定はしないが、水、ジメチルスルホキシド(DMSO)、エタノール、緩衝溶液及びそれらの混合溶媒を挙げることができる。
【0080】
緩衝溶液としては、通常塩基性緩衝液が用いられ、具体的には、トリス緩衝液、リン酸緩衝液、ホウ酸緩衝液、炭酸緩衝液及びグリシン−水酸化ナトリウム緩衝液等が挙げられる。
【0081】
発光増強剤としては、フェノール性化合物等が挙げられ、具体的には、p−ヒドロキシ桂皮酸、p−フェニルフェノール、p−(4−クロロフェニル)フェノール、p−(4−ブロモフェニル)フェノール、p−(ヨードフェニル)フェノール、p−ヨードフェノール、p−ブロモフェノール、p−クロロフェノール、6−ヒドロキシベンゾチアゾール、2−ナフトール及びホタルルシフェリン等が挙げられ、好ましくは、p−フェニルフェノール、p−ヨードフェノール及び6−ヒドロキシベンゾチアゾール等が挙げられる。
【0082】
上記発光増強剤は、単独で使用してもよく、又二種以上の発光増強剤を組み合わせて使用することもできる。
【0083】
添加剤としては、界面活性剤やキレート剤を挙げることができる。
【0084】
次に、式(1)で表される化合物の原料である、式(3)で表されるN,N’−ジ置換−9,9’−ビスアクリジニウム塩類の製造法について説明する。
【0085】
式(3)で表されるN,N’−ジ置換−9,9’−ビスアクリジニウム塩類のうち、硝酸塩である化合物(3−a)の製造法をスキーム3に示した。
スキーム3
【0086】
【化15】
【0087】
即ち、化合物(4)を希硝酸(dil.HNO3)で処理することにより目的の(3−a)を製造することができる。
【0088】
尚、式(3)で表されるN,N’−ジ置換−9,9’−ビスアクリジニウム塩類のうち、硝酸塩以外の塩は、(3−a)の塩交換により製造することができる。
【0089】
次に、原料である化合物(4)の製造法を説明する。
【0090】
式(4)で表される化合物のうち、アクリジン環の4つの置換基のうち、(4−a)及び(4−b)で表される化合物の製造法をスキーム4に示した。
スキーム4
【0091】
【化16】
【0092】
即ち、酸化第1銅(Cu2O)及び炭酸カリウム(K2CO3)の存在下、化合物(5)と化合物を(6)をカップリングさせ、化合物(7)とした後、硫酸(H2SO4)で閉環してアクリドン誘導体(8)とし、窒素原子上に置換基を導入して、(9)とした後、亜鉛−塩酸(Zn/HCl)で、(9)の2分子を還元的にカップリングさせることにより、目的の(4−a)及び(4−b)を製造することができる。
【0093】
尚、式(4)で表される化合物のうち、(4−a)及び(4−b)で表される化合物以外の化合物は、それぞれ置換基の異なる2種類の(9)をカップリングさせることにより製造することができる。
【0094】
本願発明の化合物は、活性酸素で発光し、且つ生体膜への透過性を有するため、その発光強度を測定することにより、細胞内や組織内における活性酸素量を直接測定することを可能とする。
【0095】
本願発明の化合物は、大型の装置を用いることなく細胞内や組織内における活性酸素量を直接測定することを可能とするため、簡便で安価な測定方法を提供しうる。
【0096】
本願発明の化合物は、細胞や組織における活性酸素量と相関が深いとされる疾患、例えば癌、虚血性臓器障害、動脈硬化、炎症、老化等の機序解明のためのツールとして、新規探索化合物の評価用ツールとして、又、該疾患の検査薬として利用することが可能である。
【0097】
【実施例】
以下、実施例により更に詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0098】
参考例1(N−メチルアクリドンの合成)
【0099】
【化17】
【0100】
アクリドン(8.20g,42mmol)(市販品)に水酸化ナトリウムのエタノール溶液(2.72g,68mmol/100mL)を加え、80℃で1.5時間加熱還流し、減圧下溶媒を留去した後、DMF(ジメチルホルムアミド、80mL)を加えて溶液とした。ヨウ化メチル(4.32mL,40mmol)を加え、100℃で1時間加熱した後、反応用液を水に注ぎ入れた。析出した固体を濾取し、エタノールから再結晶することにより、目的物7.85gを89.5%の収率で得た。
【0101】
参考例2(N,N’−ジメチルビアクリデンの合成)
【0102】
【化18】
【0103】
N−メチルアクリドン(900mg,4.31mmol)をエタノール50mLに溶解し、そこに活性亜鉛(2.8g,43mmol)を添加し、激しく攪拌した。そこに35%塩酸−エタノール溶液(10/50mL)をゆっくり滴下した。2時間加熱した後、反応用液を水に注ぎ入れた。析出した固体を濾取し、エタノールから再結晶することにより、目的物を45%の収率で得た。
【0104】
実施例1(10,10’−ジメチル−9,9’−ビスアクリジニウム パラシアノ安息香酸塩の合成)
【0105】
【化19】
【0106】
N,N’−ジメチルビアクリデン(21mg,0.053mmol)及びパラシアノ安息香酸(14.7mg,0.1mmol)をジクロロメタン20mLに加え、溶解するまで攪拌した。水20mLを加え、空気存在下、室温で数日間激しく攪拌した。水層を分取し、更に有機相を水で抽出した。得られた水層を減圧下で水を留去する事により、目的の10,10’−ジメチル−9,9’−ビスアクリジニウム パラシアノ安息香酸塩の粗物34mg(収率94.5%)を得た。得られた粗物をセファデックスLH−20のカラムクロマトグラフィーにより精製した。
外観:黄土色固体、融点:142℃〜黄土色から茶色に分解
【0107】
実施例2(10,10’−ジメチル−9,9’−ビスアクリジニウム 安息香酸塩の合成)
【0108】
【化20】
【0109】
パラシアノ安息香酸の代わりに安息香酸を用いた以外は、実施例1と同様の操作を行うことにより、目的の10,10’−ジメチル−9,9’−ビスアクリジニウム 安息香酸塩の粗物を収率24%で得た。得られた粗物をセファデックスLH−20のカラムクロマトグラフィーにより精製した。
外観:深緑色固体、融点:137℃〜深緑色から黒色に分解
【0110】
実施例3(10,10’−ジメチル−9,9’−ビスアクリジニウム ラウリン酸塩の合成)
【0111】
【化21】
【0112】
パラシアノ安息香酸の代わりにラウリン酸を用いた以外は、実施例1と同様の操作を行うことにより、目的の10,10’−ジメチル−9,9’−ビスアクリジニウム ラウリン酸塩の粗物を得た。得られた粗物をセファデックスLH−20のカラムクロマトグラフィーにより精製した。
外観:黄土色固体、融点:134℃〜黄土色から茶色に分解
【0113】
実施例4(10,10’−ジメチル−9,9’−ビスアクリジニウム パラシアノ安息香酸塩の膜透過性試験)
マウスの腹腔から採取した好中球のPBS希釈液に、10,10’−ジメチル−9,9’−ビスアクリジニウム パラシアノ安息香酸塩のジメチルスルホキシド溶液を添加し、37℃で20分培養後、蛍光顕微鏡で観察した結果、細胞内での蛍光が観測されたため、膜透過性を示すことが確認された。
【0114】
実施例5(10,10’−ジメチル−9,9’−ビスアクリジニウム 安息香酸塩の膜透過性試験)
マウスの腹腔から採取した好中球のPBS希釈液に、10,10’−ジメチル−9,9’−ビスアクリジニウム 安息香酸塩のジメチルスルホキシド溶液を添加し、37℃で20分培養後、蛍光顕微鏡で観察した結果、細胞内での蛍光が観測されたため、膜透過性を示すことが確認された。
【0115】
実施例6(10,10’−ジメチル−9,9’−ビスアクリジニウム ラウリン酸塩の膜透過性試験)
マウスの腹腔から採取した好中球のPBS希釈液に、10,10’−ジメチル−9,9’−ビスアクリジニウム ラウリン酸塩のジメチルスルホキシド溶液を添加し、37℃で20分培養後、蛍光顕微鏡で観察した結果、細胞内での蛍光が観測されたため、膜透過性を示すことが確認された。
【0116】
比較例1
10,10’−ジメチル−9,9’−ビスアクリジニウム パラシアノ安息香酸塩をルシゲニンに替えた以外は、実施例4と同様の操作を行った結果、細胞内での蛍光は観測されず、膜透過性を示さなかった。
【0117】
【発明の効果】
本発明のルシゲニンの誘導体は、生体膜に対する透過性を有するため、例えば細胞内の活性酸素測定用の化学発光試薬として有用であり、又、有用な細胞内の活性酸素測定用キットを提供する。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a novel chemiluminescent compound having permeability to a biological membrane, a chemiluminescent reagent containing the compound, a kit for analyzing active oxygen containing the compound, and a method for producing the compound.
[0002]
Problems to be solved by the prior art and the invention
Lucigenin (N, N'-dimethyl-9,9'-bisacridinium dinitrate) is known to exhibit low light in an alkaline aqueous solution, and to emit strong light when hydrogen peroxide is added. Has been used as a chemiluminescent reagent.
[0003]
Utilizing the above properties, lucigenin has been used in a method for quantifying active oxygen released from cells and a luminescence immunoassay, and its usefulness has been expanded.
[0004]
However, among lucigenin and its derivatives (N, N'-disubstituted-9,9'-bisacridinium salts), compounds having permeability to biological membranes (mainly cell membranes) have not been found. Therefore, it cannot be used for a measurement method in a cell, such as quantification of active oxygen in the cell.
[0005]
Therefore, a lucigenin derivative having permeability to a biological membrane is desired.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
The present inventors have conducted intensive studies to overcome the above problems, and as a result, have found a compound having a permeability to a biological membrane among organic acid salts of lucigenin, and have completed the present invention.
[0007]
That is, the present invention relates to formula (1)
[0008]
Embedded image
[0009]
[Wherein, R 1 and R 2 each independently represent a C 1-12 alkyl group, a C 2-6 alkenyl group, a benzyl group, an aryl group or a halogenated aryl group, and R 3 , R 4 , R 5 and R 6 each independently represent a hydrogen atom, a halogen atom, a C 1-10 alkyl group, a C 1-10 alkoxy group, an aryl group or an aryloxy group, and Q q− represents a ClogP of 0.5 to 7 means a q-valent anion of a carboxylic acid having a pKa of 1.5 to 6, and q means a valence of the carboxylic acid. A chemiluminescent compound having a permeability to a biological membrane represented by the formula (2):
[0010]
Embedded image
[0011]
[Wherein, R 1 and R 2 each independently represent a C 1-12 alkyl group, a C 2-6 alkenyl group, a benzyl group, an aryl group or a halogenated aryl group, and R 3 , R 4 , R 5 and R 6 each independently represent a hydrogen atom, a halogen atom, a C 1-10 alkyl group, a C 1-10 alkoxy group, an aryl group or an aryloxy group, and Z − represents a laurate ion, a benzoate ion Or paracyanobenzoate ion. A chemiluminescent reagent containing the compound, a kit for measuring active oxygen containing the compound, formula (3)
[0012]
Embedded image
[0013]
[Wherein, R 1 and R 2 each independently represent a C 1-12 alkyl group, a C 2-6 alkenyl group, a benzyl group, an aryl group or a halogenated aryl group, and R 3 , R 4 , R 5 and R 6 each independently represent a hydrogen atom, a halogen atom, a C 1-10 alkyl group, a C 1-10 alkoxy group, an aryl group or an aryloxy group, and X n- represents an n-valent anion. And n represents 1 or 2. N represented by], N'-disubstituted-9,9'-bis acridinium salt and Y m + q Q q- m (wherein, Q q- is, CLogP is 0.5 to 7 and pKa means a valent anion of a carboxylic acid having a valence of 1.5 to 6, q means the valence of the carboxylic acid, and Y m + means an alkali metal ion or an alkaline earth metal ion. , M means 1 when Y is an alkali metal and 2 when Y is an alkaline earth metal), and heats the mixture.
[0014]
Embedded image
[0015]
[Wherein, R 1 , R 2 , R 3 , R 4 , R 5 , R 6 , Q q- and q represent the same meaning as described above. And a compound represented by the formula (4):
[0016]
Embedded image
[0017]
[Wherein, R 1 and R 2 each independently represent a C 1-12 alkyl group, a C 2-6 alkenyl group, a benzyl group, an aryl group or a halogenated aryl group, and R 3 , R 4 , R 5 and R 6 each independently represent a hydrogen atom, a halogen atom, a C 1-10 alkyl group, a C 1-10 alkoxy group, an aryl group or an aryloxy group. ], And N + N'-disubstituted-9,9'-biacridene and H + q Q q- (wherein Q q- has a CLogP of 0.5 to 7 and a pKa of 1. (5) means an ion of a carboxylic acid which is 5 to 6, and q means a valence of the carboxylic acid) in the presence of oxygen.
[0018]
Embedded image
[0019]
[Wherein, R 1 , R 2 , R 3 , R 4 , R 5 , R 6 , Q q- and q represent the same meaning as described above. ] The production of the compound represented by the formula:
[0020]
In this specification, pKa means acidity, and CLogP means Advanced Chemistry Development (ACD) Software. It means the calculated value of LogP using Solaris V4.67.
[0021]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in more detail.
[0022]
First, the terms in the substituents R 1 , R 2 , R 3 , R 4 , R 5 , R 6 , R 7 and Y m + will be described.
[0023]
In this specification, "n" is normal, "i" is iso, "s" is secondary, "t" is tertiary, "c" is cyclo, "o" is ortho, ""m" means meta and "p" means para.
[0024]
The C 1-10 alkyl group includes a linear, branched and cyclic alkyl group, and includes a methyl group, an ethyl group, a n-propyl group, an i-propyl group, a c-propyl group, an n-butyl group, -Butyl group, s-butyl group, t-butyl group, c-butyl group, n-pentyl group, c-pentyl group, n-hexyl group, c-hexyl group, n-heptyl group, c-heptyl group, n -Octyl group, c-octyl group, n-nonyl group, n-decyl group and the like. Examples of the C1-12 alkyl group include n-undecyl group and n-dodecyl group.
[0025]
The C 2-6 alkenyl group includes linear, branched and cyclic alkenyl groups, and includes a vinyl group, an allyl group, a 2-propenyl group, a 1-methylvinyl group, a 1-butenyl group, and a 2-butenyl. Group, 3-butenyl group, 1-methyl-1-propenyl group, 1-methyl-2-propenyl group, 2-methyl-2-propenyl group, 1-ethyl-2-vinyl group, 1 -Pentenyl group, 2-pentenyl group, 3-pentenyl group, 4-pentenyl group, 1,2-dimethyl-1-propenyl group, 1,2-dimethyl-2-propenyl group, 1-ethyl-1 -Propenyl group, 1-ethyl-2-propenyl group, 1-methyl-1-butenyl group, 1-methyl-2-butenyl group, 2-methyl-1-butenyl group, 1-i-propylvinyl Group, 2,4-pentadienyl group, 1-hexenyl group, 2-hexenyl Group, 3-hexenyl group, 4-hexenyl group, 5-hexenyl group, 2,4-hexadienyl group, 1-methyl-1-pentenyl group, 1-c-pentenyl group, 1-c-hexenyl group and the like. .
[0026]
The C 1-10 alkoxy group includes a linear, branched and cyclic alkoxy group, and includes a methoxy group, an ethoxy group, an n-propoxy group, an i-propoxy group, a c-propoxy group, an n-butoxy group, -Butoxy, s-butoxy, t-butoxy, c-butoxy, n-pentoxy, c-pentoxy, n-hexyloxy, c-hexyloxy, n-heptyloxy, c-heptyl Examples thereof include an oxy group, an n-octyloxy group, a c-octyloxy group, an n-nonyloxy group, and an n-decyloxy group.
[0027]
Examples of the aryl group include a phenyl group, an o-methylphenyl group, an m-methylphenyl group, a p-methylphenyl group, an α-naphthyl group and a β-naphthyl group.
[0028]
Examples of the halogenated aryl group include o-fluorophenyl, m-fluorophenyl, p-fluorophenyl, o-chlorophenyl, m-chlorophenyl, p-chlorophenyl, o-bromophenyl, and m-bromophenyl. Group, p-bromophenyl group, o-iodophenyl group, m-iodophenyl group, p-iodophenyl group and the like.
[0029]
Examples of the aryloxy group include a phenoxy group, an o-methylphenoxy group, an m-methylphenoxy group, a p-methylphenoxy group, an α-naphthoxy group and a β-naphthoxy group.
[0030]
Halogen atoms include fluorine, chlorine, bromine and iodine.
[0031]
Examples of the alkali metal ion include a lithium ion, a sodium ion and a potassium ion.
[0032]
Examples of the alkaline earth metal ion include a calcium ion and a magnesium ion.
[0033]
Next, specific examples of preferable R 1 , R 2 , R 3 , R 4 , R 5 , R 6 and R 7 will be described.
[0034]
Specific examples of preferred R 1 include a methyl group, an ethyl group, an n-butyl group, an n-octyl group, an n-dodecyl group, an allyl group, and a benzyl group, and more preferably a methyl group.
[0035]
Preferred methyl group Specific examples of R 2, ethyl group, n- butyl group, n- octyl group, n- dodecyl group, an allyl group and benzyl group, and more preferably methyl group.
[0036]
Specific examples of preferred R 3 include a hydrogen atom and a methyl group, and more preferably a hydrogen atom.
[0037]
Specific examples of preferable R 4 include a hydrogen atom and a methyl group, and more preferably a hydrogen atom.
[0038]
Specific examples of preferred R 5 include a hydrogen atom and a methyl group, and more preferably a hydrogen atom.
[0039]
Specific examples of preferred R 6 include a hydrogen atom and a methyl group, and more preferably a hydrogen atom.
[0040]
Specific examples of preferred R 7 include, for example, methyl group, ethyl group, n-propyl group, i-propyl group, c-propyl group, n-butyl group, i-butyl group, s-butyl group, t-butyl group , C-butyl group, n-pentyl group, c-pentyl group, n-hexyl group, c-hexyl group and the like, and for example, methyl and the like.
[0041]
Preferred compounds among the compounds represented by the formula (1) are shown below.
1. A compound represented by the formula (1), wherein R 1 and R 2 are methyl groups.
2. A compound represented by the formula (1), wherein R 1 and R 2 are methyl groups, and R 3 , R 4 , R 5 and R 6 are hydrogen atoms.
3. Formula (1) in which R 1 and R 2 are a methyl group, R 3 , R 4 , R 5 and R 6 are a hydrogen atom, and Q q- is a laurate ion, a benzoate ion or a paracyanobenzoate ion. A compound represented by the formula:
[0042]
Specific examples of X n− include inorganic ions such as fluoride ion, chloride ion, bromide ion, iodide ion, NO 3 − , ClO 4 − , NCS − , SO 4 2− and CO 3 2− and CH 2 − . Organic ions such as 3 COO − , CH 3 SO 4 − , C 2 H 5 SO 4 − and p-toluenesulfonic acid ion can be mentioned, preferably an inorganic ion can be mentioned, and more preferably iodide. ion, NO 3 -, ClO 4 - and NCS -, etc. can be mentioned, more preferably, NO 3 - and the like.
[0043]
Specific examples of Y m + include alkali metal ions such as lithium ion (Li + ), sodium ion (Na + ) and potassium ion (K + ), and calcium ion (1 / 2Ca 2+ ) and magnesium ion (1 / 2Mg 2+). ) And the like, preferably an alkali metal ion, more preferably a sodium ion and a potassium ion, and still more preferably a potassium ion.
[0044]
The biological membrane means a surface membrane in contact with the plasma and a membrane similar thereto, which is present in a living body, and specifically refers to a cell membrane and a limiting membrane of an intracellular organelle.
[0045]
In the formula (1), Q q- means a q-valent anion of the carboxylic acid. If the carboxylic acid has too low fat solubility, N, N′-disubstituted -9,9 ′ is used. -It cannot pass through biological membranes as bisacridinium salts, and if it is too high, it will not dissolve in water and cannot be used.
[0046]
The lipophilicity of the carboxylic acid was determined by using Advanced Chemistry Development (ACD) Software. Expressed as a calculated value of Log P (CLogP) using Solaris V4.67, it is usually in the range of 0.5 to 7, preferably in the range of 1 to 7, for example, in the range of 1 to 6, For example, the range is 1.5 to 5.5.
[0047]
Here, the CLogP value refers to a value obtained by calculating a logarithm (LogP) having a base of 10 of a 1-octanol / water partition coefficient of a chemical substance by an f-value method (hydrophobic fragment constant method). Specifically, it can be determined by decomposing a chemical substance into its constituent elements and integrating the hydrophobic fragment constant (f value) of each fragment. The CLogP value described in the present application is, as described above, Advanced Chemistry. Development (ACD) Software. Values using Solaris V4.67 were used.
[0048]
The acidity of the carboxylic acid is also important for the permeability of the biological membrane. When the acidity is expressed in pKa, it is usually in the range of 1.5 to 6, preferably in the range of 2 to 6, for example. For example, a range of 2 to 5.5, for example, a range of 3 to 5 can be mentioned.
[0049]
Specific examples of Q q- which is a q-valent anion of the carboxylic acid include 2-methyl-3-ethylpentanoate ion, 2,2-dimethylhexanoate ion, 3-methylheptanoate ion, and caprylic acid. Ions, aliphatic carboxylate ions such as pelargonate ion, caprate ion, undecanoate ion and laurate ion, benzoate ion, orthofluorobenzoate ion, metafluorobenzoate ion, parafluorobenzoate ion, orthochlorobenzoate Ion, metachlorobenzoate ion, parachlorobenzoate ion, orthobromobenzoate ion, metabromobenzoate ion, parabromobenzoate ion, orthocyanobenzoate ion, metacyanobenzoate ion, paracyanobenzoate ion, orthophthalate ion, metaphthalate ion And aromatic carboxylate ions such as terephthalate ion, preferably laurate ion, benzoate ion and paracyanobenzoate ion.
[0050]
Next, a method for producing the compound represented by the formula (1) will be described.
[0051]
The method for producing the compound represented by the formula (1) is shown in Scheme 1.
Scheme 1
[0052]
Embedded image
[0053]
That is, Equation (3) N represented by the carboxylate warmed solvent represented by N'- disubstituted-9,9'-bis acridinium salt and Y m + q Q q- m By performing the salt exchange, the compound represented by the formula (1) can be produced.
[0054]
As the N, N'-disubstituted-9,9'-bisacridinium salt represented by the formula (3), a synthetic product can be used, but a commercial product may be used.
[0055]
The amount of carboxylic acid salt represented by Y m + q Q q- m, N of the formula (3), with respect N'- disubstituted-9,9'-bis acridinium salts, Usually, 2 or more equivalents can be used, preferably in the range of 4 to 12 equivalents.
[0056]
Temperature in mixing N, carboxylate represented by N'- disubstituted-9,9'-bis acridinium salt and Y m + q Q q- m of formula (3) are, in particular Although not limited, a boiling point of 0 ° C. to the solvent is usually used, and preferably in the range of 20 to 110 ° C.
[0057]
Temperature for heating is, N of the formula (3), a carboxylic acid salt represented by N'- disubstituted-9,9'-bis acridinium salts and Y m + q Q q- m The temperature is not particularly limited as long as it is a temperature at which it completely dissolves. Usually, a temperature in the range of 20 to 100 ° C can be used, and the temperature is preferably in the range of 50 to 100 ° C.
[0058]
The heating time varies depending on the temperature at the time of heating, etc., and thus cannot be unconditionally determined. For example, when the temperature at the time of heating is 90 ° C., a range of 0.1 hour or more can be used. Preferably, heating for 0.5 to 5 hours is sufficient.
[0059]
Examples of the solvent used in this reaction include N, N′-disubstituted-9,9′-bisacridinium salts which do not participate in the reaction and carboxylate salts represented by Y m + q Qq - m. There is no particular limitation as long as it can be dissolved, but examples thereof include alcohol solvents such as methanol and ethanol, amide solvents such as N, N-dimethylformamide, and water. Preferred solvents include water. .
[0060]
Further, these reaction solvents can be used alone or in combination.
[0061]
Next, another method for producing the compound represented by the formula (1) will be described.
[0062]
Another method for producing the compound represented by the formula (1) is shown in Scheme 2.
Scheme 2
[0063]
Embedded image
[0064]
Ie, N is represented by the formula (4), N'disubstituted-9,9' Biakuriden compound with H + q Q carboxylic acid represented by q- in the presence of oxygen, reacting in a solvent As a result, the compound represented by the formula (1) can be produced.
[0065]
The amount of H + q Q q- represented by carboxylic acid, N of the formula (4), with respect N'- disubstituted-9,9' Biakuriden acids, usually, 0.5 10 to 10 equivalents can be used, preferably in the range of 0.8 to 3 equivalents.
[0066]
As the oxygen source, an oxygen gas, a mixed gas of oxygen and an inert gas, air, and the like can be used, but air is preferred from the viewpoint of simplicity.
[0067]
The reaction can be carried out under an oxygen pressure at normal pressure, but the reaction can also be carried out under pressurized conditions.
[0068]
Temperature for the reaction, at a temperature N of the formula (3), is N'- disubstituted-9,9' Biakuriden acids and H + q Q q- carboxylic acid represented completely dissolved There is no particular limitation as long as it is present, but usually a range of 0 to 100 ° C can be used, and preferably a range of 20 ° C to 50 ° C.
[0069]
The reaction time varies depending on the temperature at the time of heating and the like, and thus cannot be unconditionally determined. For example, when the temperature at the time of the reaction is room temperature, it is sufficient to carry out the reaction for 10 to 100 hours.
[0070]
The solvent used in this reaction, does not participate in the reaction, those and N, capable of dissolving N'- disubstituted-9,9' Biakuriden acids and H + q Q carboxylic acid represented by q- There is no particular limitation as long as it is present, but it is usually preferable to use a mixed solvent system of water and an organic solvent. As the organic solvent used at this time, for example, a halogen-based solvent such as dichloromethane, chloroform and dichloroethane is preferable.
[0071]
Further, these reaction solvents can be used alone or in combination.
[0072]
After completion of the reaction, crystallization by cooling, purification by chromatography (for example, Sephadex LH20 or the like can be used as a carrier, and methanol or the like can be used as an eluent), or purification by recrystallization Thus, a highly pure compound represented by the formula (1) can be obtained.
[0073]
Next, a chemiluminescent reagent containing the compound represented by the formula (1) will be described.
[0074]
When the compound represented by the formula (1) is used as a chemiluminescent reagent, it can be used in a crystalline state or in a solution state dissolved in an appropriate solvent. Examples of the solvent include water, dimethylsulfoxide (DMSO), ethanol, Examples include buffer solutions and mixed solvents thereof.
[0075]
Next, a kit for measuring active oxygen containing the compound represented by the formula (1) will be described.
[0076]
When the compound represented by the formula (1) is used in a kit for measuring active oxygen, it can be used in a crystalline state, a solution state dissolved in an appropriate solvent, or the like.
[0077]
As a configuration of the kit for measuring active oxygen, only the crystals of the compound of the present invention and those in a state similar to the crystals can be used, but a suitable solvent may be added as a solvent thereto, or the compound may be dissolved in a suitable solvent. A configuration using only a solution may be used.
[0078]
Further, a luminescence enhancer and an additive may be further added.
[0079]
The solvent is not particularly limited as long as it does not damage the biological membrane, and examples thereof include water, dimethylsulfoxide (DMSO), ethanol, a buffer solution, and a mixed solvent thereof.
[0080]
As the buffer solution, a basic buffer is usually used, and specific examples include Tris buffer, phosphate buffer, borate buffer, carbonate buffer, and glycine-sodium hydroxide buffer.
[0081]
Examples of the luminescence enhancer include phenolic compounds and the like. Specifically, p-hydroxycinnamic acid, p-phenylphenol, p- (4-chlorophenyl) phenol, p- (4-bromophenyl) phenol, p- -(Iodophenyl) phenol, p-iodophenol, p-bromophenol, p-chlorophenol, 6-hydroxybenzothiazole, 2-naphthol, firefly luciferin and the like, preferably p-phenylphenol, p-iodo Examples include phenol and 6-hydroxybenzothiazole.
[0082]
The above-mentioned luminescence enhancers may be used alone, or two or more luminescence enhancers may be used in combination.
[0083]
Examples of the additive include a surfactant and a chelating agent.
[0084]
Next, a method for producing an N, N′-disubstituted-9,9′-bisacridinium salt represented by the formula (3), which is a raw material of the compound represented by the formula (1), will be described.
[0085]
Among the N, N′-disubstituted-9,9′-bisacridinium salts represented by the formula (3), a method for producing a compound (3-a) which is a nitrate is shown in Scheme 3.
Scheme 3
[0086]
Embedded image
[0087]
That is, the target compound (3-a) can be produced by treating the compound (4) with dilute nitric acid (dil. HNO 3 ).
[0088]
Among the N, N'-disubstituted-9,9'-bisacridinium salts represented by the formula (3), salts other than nitrates can be produced by the salt exchange of (3-a). it can.
[0089]
Next, a method for producing compound (4) as a raw material will be described.
[0090]
Scheme 4 shows a method for producing the compounds represented by (4-a) and (4-b) among the four substituents on the acridine ring among the compounds represented by the formula (4).
Scheme 4
[0091]
Embedded image
[0092]
That is, in the presence of cuprous oxide (Cu 2 O) and potassium carbonate (K 2 CO 3 ), compound (5) and compound (6) are coupled to form compound (7), and then sulfuric acid (H) 2 SO 4 ) to form an acridone derivative (8), a substituent is introduced on a nitrogen atom to obtain (9), and zinc-hydrochloric acid (Zn / HCl) is used to convert two molecules of (9). The desired (4-a) and (4-b) can be produced by reductive coupling.
[0093]
In addition, among the compounds represented by the formula (4), compounds other than the compounds represented by (4-a) and (4-b) couple two kinds of (9) having different substituents. It can be manufactured by the following.
[0094]
Since the compound of the present invention emits light with active oxygen and has permeability to biological membranes, it is possible to directly measure the amount of active oxygen in cells and tissues by measuring the emission intensity. .
[0095]
Since the compound of the present invention enables direct measurement of the amount of active oxygen in cells and tissues without using a large-sized device, it can provide a simple and inexpensive measurement method.
[0096]
The compound of the present invention is a novel search compound as a tool for elucidating the mechanism of diseases that are deeply correlated with the amount of active oxygen in cells and tissues, such as cancer, ischemic organ damage, arteriosclerosis, inflammation, and aging. It can be used as a tool for evaluation of the disease or as a test drug for the disease.
[0097]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described in more detail with reference to Examples, but the present invention is not limited thereto.
[0098]
Reference Example 1 (Synthesis of N-methylacridone)
[0099]
Embedded image
[0100]
To an acridone (8.20 g, 42 mmol) (commercially available) was added an ethanol solution of sodium hydroxide (2.72 g, 68 mmol / 100 mL), and the mixture was heated under reflux at 80 ° C. for 1.5 hours, and the solvent was distilled off under reduced pressure. , DMF (dimethylformamide, 80 mL) was added to obtain a solution. After adding methyl iodide (4.32 mL, 40 mmol) and heating at 100 ° C. for 1 hour, the reaction solution was poured into water. The precipitated solid was collected by filtration and recrystallized from ethanol to give 7.85 g of the desired product in a yield of 89.5%.
[0101]
Reference Example 2 (Synthesis of N, N'-dimethylbiacridene)
[0102]
Embedded image
[0103]
N-methylacridone (900 mg, 4.31 mmol) was dissolved in 50 mL of ethanol, and active zinc (2.8 g, 43 mmol) was added thereto, followed by vigorous stirring. A 35% hydrochloric acid-ethanol solution (10/50 mL) was slowly added dropwise thereto. After heating for 2 hours, the reaction solution was poured into water. The precipitated solid was collected by filtration and recrystallized from ethanol to give the desired product in a yield of 45%.
[0104]
Example 1 (Synthesis of 10,10'-dimethyl-9,9'-bisacridinium paracyanobenzoate)
[0105]
Embedded image
[0106]
N, N'-dimethylbiacridene (21 mg, 0.053 mmol) and paracyanobenzoic acid (14.7 mg, 0.1 mmol) were added to 20 mL of dichloromethane and stirred until dissolved. 20 mL of water was added, followed by vigorous stirring at room temperature for several days in the presence of air. The aqueous layer was separated, and the organic phase was extracted with water. Water was distilled off from the obtained aqueous layer under reduced pressure to obtain 34 mg of the desired 10,10′-dimethyl-9,9′-bisacridinium paracyanobenzoate (94.5% yield). ) Got. The obtained crude product was purified by column chromatography on Sephadex LH-20.
Appearance: ocher solid, melting point: 142 ° C-decomposed from ocher to brown
Example 2 (Synthesis of 10,10'-dimethyl-9,9'-bisacridinium benzoate)
[0108]
Embedded image
[0109]
The same procedure as in Example 1 was carried out, except that benzoic acid was used instead of paracyanobenzoic acid, to give a crude product of the desired 10,10′-dimethyl-9,9′-bisacridinium benzoate. Was obtained with a yield of 24%. The obtained crude product was purified by column chromatography on Sephadex LH-20.
Appearance: dark green solid, melting point: 137 ° C.-Decomposed from dark green to black
Example 3 (Synthesis of 10,10'-dimethyl-9,9'-bisacridinium laurate)
[0111]
Embedded image
[0112]
The same procedure as in Example 1 was carried out, except that lauric acid was used instead of paracyanobenzoic acid, to obtain a crude product of the target 10,10′-dimethyl-9,9′-bisacridinium laurate. Got. The obtained crude product was purified by column chromatography on Sephadex LH-20.
Appearance: ocher solid, melting point: 134 ° C-decomposed from ocher to brown
Example 4 (Membrane permeability test of 10,10'-dimethyl-9,9'-bisacridinium paracyanobenzoate)
A dimethylsulfoxide solution of 10,10′-dimethyl-9,9′-bisacridinium paracyanobenzoate was added to a PBS diluted solution of neutrophils collected from the abdominal cavity of the mouse, and cultured at 37 ° C. for 20 minutes. As a result of observation with a fluorescence microscope, intracellular fluorescence was observed, and it was confirmed that the cells exhibited membrane permeability.
[0114]
Example 5 (Membrane permeability test of 10,10'-dimethyl-9,9'-bisacridinium benzoate)
A dimethylsulfoxide solution of 10,10′-dimethyl-9,9′-bisacridinium benzoate was added to a PBS diluted solution of neutrophils collected from the abdominal cavity of the mouse, and cultured at 37 ° C. for 20 minutes. As a result of observation with a fluorescence microscope, intracellular fluorescence was observed, and it was confirmed that the cells exhibited membrane permeability.
[0115]
Example 6 (Membrane permeability test of 10,10'-dimethyl-9,9'-bisacridinium laurate)
A dimethylsulfoxide solution of 10,10′-dimethyl-9,9′-bisacridinium laurate was added to a PBS diluted solution of neutrophils collected from the abdominal cavity of the mouse, and cultured at 37 ° C. for 20 minutes. As a result of observation with a fluorescence microscope, intracellular fluorescence was observed, and it was confirmed that the cells exhibited membrane permeability.
[0116]
Comparative Example 1
As a result of performing the same operation as in Example 4 except that lucigenin was used instead of 10,10′-dimethyl-9,9′-bisacridinium paracyanobenzoate, no fluorescence in the cells was observed. It did not show membrane permeability.
[0117]
【The invention's effect】
Since the lucigenin derivative of the present invention has permeability to biological membranes, it is useful, for example, as a chemiluminescent reagent for measuring intracellular active oxygen, and provides a useful kit for measuring intracellular active oxygen.
Claims (17)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002206722A JP2004051490A (en) | 2002-07-16 | 2002-07-16 | Chemical luminescent compound and its manufacturing method |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002206722A JP2004051490A (en) | 2002-07-16 | 2002-07-16 | Chemical luminescent compound and its manufacturing method |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004051490A true JP2004051490A (en) | 2004-02-19 |
Family
ID=31931373
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002206722A Pending JP2004051490A (en) | 2002-07-16 | 2002-07-16 | Chemical luminescent compound and its manufacturing method |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004051490A (en) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016134470A (en) * | 2015-01-19 | 2016-07-25 | キヤノン株式会社 | Organic light-emitting element |
-
2002
- 2002-07-16 JP JP2002206722A patent/JP2004051490A/en active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016134470A (en) * | 2015-01-19 | 2016-07-25 | キヤノン株式会社 | Organic light-emitting element |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5228190B2 (en) | Peroxynitrite fluorescent probe | |
JP4759200B2 (en) | Reactive oxygen measurement reagent | |
US8394850B2 (en) | Fluorescent probe specific to hydrogen peroxide | |
US9688857B2 (en) | Fluorescent probe | |
JP4206378B2 (en) | Fluorescent probe | |
US8258171B2 (en) | pH-sensitive fluorescent probe | |
WO1999051586A1 (en) | Reagent for singlet oxygen determination | |
JP2003277385A (en) | Fluorescent probe | |
JP5752790B2 (en) | Method for iodination of phenol derivatives | |
JP6011974B2 (en) | New hydrogen halide salt | |
JP2004051490A (en) | Chemical luminescent compound and its manufacturing method | |
JP4279065B2 (en) | Zinc fluorescent probe | |
JPWO2004076466A1 (en) | Fluorescent probe | |
JP2866043B2 (en) | Calixarene derivatives | |
JP2002302483A (en) | Chemiluminescent compound and method for producing the same | |
WO2010064443A1 (en) | Reagent for measuring active nitrogen | |
JP5360609B2 (en) | Reagent for low oxygen environment measurement | |
JPH0761993B2 (en) | Method for producing azidosulfonylbenzoic acid | |
JP5578517B2 (en) | Nano-aggregate | |
JPH05286976A (en) | Luciferin derivative of sea firefly | |
CZ308994A3 (en) | Process for preparing 2,4,5-tribromopyrrole-3-carbonitril | |
JP2004315501A (en) | Zinc fluorescent probe | |
JPH03137188A (en) | New lucifern derivative | |
JP4597573B2 (en) | Compound, method for producing compound and method for detecting apoptotic cell | |
JPH04164038A (en) | Anthracene derivative |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050711 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20081210 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20081210 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20090408 |