【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、航空機の高揚力を発生し可動する舵面が、正常に突出または引込み動作をしているかを検出する舵面異常検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
航空機の操縦系統の一部を形成している可動の翼面は、舵面(または、操縦翼面、あるいは、動翼)と呼ばれ、主舵面として主翼に設けられた補助翼、尾翼に設けられた昇降舵、方向舵があり、副舵面として主翼に設けられたスラット、後縁フラップ、フライトスポイラ、グランドスポイラなどがある。
図2に、主翼に設けられた各舵面(操縦翼面あるいは動翼)の位置を示す。主翼は翼1と各舵面(スラット2、2a、低速用補助翼3、高速用補助翼7、フライトスポイラ4、グランドスポイラ5、後縁フラップ6、6a)から構成され、各舵面の操作により機体の姿勢が尾翼の舵面操作と共に行われる。
次に、各舵面について説明する。スラット2、2aは、主翼の前縁に設けられ高揚力を発生するもので、固定スラットと可動スラットがあり、可動スラットは翼面上の負圧を利用して自動的に隙間を作るものと、動力により後縁フラップ6、6aと連動して隙間を作るものとがある。前縁に隙間を作ることにより、翼下面の気流がこの隙間を通って翼上面へ流れ、揚力を高めると共に、翼上面の剥離を防ぐことが出来る。
低速用補助翼3および高速用補助翼7(以下、補助翼という)は、主翼の左右の後縁部の翼端側に設けられた舵面で、左右の補助翼は常に逆方向に作動し、航空機に横揺れのモーメントを生じさせる。操縦かんを左へ倒すと、右補助翼は下げ舵となり右翼のキャンパ(そり)が増し、逆に左補助翼が上げ舵となり左翼のキャンパ(そり)が減る。従って右翼の揚力が増し、左翼の揚力が減るため、結果として機体は左に傾く。
フライトスポイラ4およびグランドスポイラ5は、主翼の揚力を消滅(スポイル)させる舵面で、フライトスポイラ4は飛行中に補助翼と連動して、左右翼非対称的な動きをさせ補助翼の効果を助ける。また、機体によって急降下したいときは左右翼のフライトスポイラ4を同時に立てる。あるいは補助翼なくして、その代用をスポイラのみで行う機体もある。グランドスポイラ5は着陸接地後、立てると機体重量が各車輪にかかるため、ブレーキ効果が大となる。
後縁フラップ6、6a(以下、フラップと呼ぶ)は、翼1の後縁に装着され、突出又は引込み動作が行われ、高揚力を発生する舵面である。
【0003】
図3に、翼1に装着されたフラップの代表的な各種を示す。(a)はファウラフラップ、(b)は2重隙間フラップ、(c)は3重隙間フラップを示す。ファウラフラップは、翼1に設けられたフラップ格納部9からフラップ8が後方へずらされ、かつ下げられるもので、キャンパ(そり)及び主翼面積の増加と相まって大きな揚力を発生する。そして、主に低速機に用いられる。2重隙間フラップは、翼1に設けられたフラップ格納部9aからフラップ8aが後方へずらされ、かつ下げられ、隙間を2重にしたもので、キャンパ(そり)及び主翼面積の増加と相まってファウラフラップよりも大きな揚力を発生する。特に大型高速機に用いられる。3重隙間フラップは、翼1に設けられたフラップ格納部9bからフラップ8bが後方へずらされ、かつ2段に下げられ、隙間を3重にしたもので、キャンパ(そり)及び主翼面積の増加と相まってファウラフラップよりも大きな揚力を発生する。
【0004】
図4に、従来の航空機の可動する舵面の機構による舵面異常検出装置を示す。舵面10の両側に図2に示す翼1側にアクチュエータ11、12が設けられ、舵面10を突出または引込動作させるための駆動手段として、駆動シャフトまたはケーブルなどが設けられアクチュエータ11、12と舵面10が連結されている。操縦かんを操作することによって、アクチュエータ11とアクチュエータ12が作動され、舵面10が駆動手段によって左右同じストロークで移動する。そして、舵面10の両側にケーブル13a、15aのケーブル端が固定され、ケーブル13a、15aが翼1側に設けられたケーブル巻取プーリ13、15で巻き取られ、検出器14、16で回転数と角度などによって舵面10の変位量がそれぞれ検出される。その変位量の差を比較して、舵面10が一様に突出または引込していることを検出し、舵面10の左右の動きにアンバランスが無いことを確認している。また、舵面10の中央に位置検出器を設け、左舷と右舷の検出器の出力差を比較する方法も用いられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来の舵面異常検出装置は以上のように構成されているが、図2に示す後縁フラップ6、6aなどの舵面10は1舵面あたり2個のアクチュエータ11、12で駆動され、片側のアクチュエータ11(または、アクチュエータ12)の駆動シャフトの折損事故等で舵面10が平行に突出または引込作動しないという「スキュー故障」を発生することがある。舵面10の左右に変位量を検出する検出器14、16を設け、これらの差を比較する方法や、舵面10の中央に変位量を検出する検出器を設け、左舷と右舷の検出器の出力差を比較する方法は、舵面10の動きのフルストロークを測定する検出器が必要となる。このような方法は高価であると共に、十分な検出精度を得るためには、高精度の検出器が必要になるという問題がある。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、舵面の両側の変位量の差を自動的に検出し、フルストロークに対応し、安価で十分な精度を有する舵面異常検出装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明の舵面異常検出装置は、航空機の主翼に設けられ高揚力を発生する舵面をアクチュエータにより突出または引込可動時に、舵面のスキュー故障を検出する舵面異常検出装置であって、前記舵面の両側に設けられ突出または引込の動きを出力する2つの伝達手段と、主翼に設けられ前記伝達手段からギアを介して駆動される差動ギア部と、その差動ギア部の出力を検出する検出器とを設け、前記舵面のスキュー度合を差動ギア部の出力変化によって検出器で検出できるようにしたものである。
【0008】
本発明の舵面異常検出装置は上記のように構成されており、舵面の両側にケーブル端を固定し、舵面の突出または引込の変位量をケーブルと滑車などによって出力し、主翼に設けられた差動ギア部に差動ギア入力し、その差動ギア出力を検出器で検出する。舵面の左右が同じ動きをしておれば、差動ギア部の出力軸は回転せず、左右の動きの差が生じた場合のみ回転する。この回転の有無をリミットスイッチなどで取り出すことで、精度よく、かつ、高価なセンサを用いることなくスキュー故障を検出することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の舵面異常検出装置の一実施例を、図1を参照しながら説明する。図1は本発明の舵面異常検出装置のシステム系統を示す図である。本発明の舵面異常検出装置は、主翼に設けられたアクチュエータ11、12によって左右両側を突出または引込動作される舵面10と、その舵面10の左右両側に一端が固定されたケーブル17a、20aと、ケーブル17a、20aを主翼側に設けられた滑車17b、20bを介して巻き取るケーブル巻取プーリ17、20と、ケーブル巻取プーリ17、20の回転軸から伝達される差動ギア入力18、21と、差動ギア入力18、21に連結されたギア19、22およびそれにより差動回転するピニオン23、23aからなる差動ギア部26と、差動ギア部26からの差動ギア出力24を検出する検出器25とから構成される。
【0010】
本舵面異常検出装置の各構成について説明する。
舵面10は、主翼に設けられ突出または引込動作をして、高揚力を発生する舵面10であって、図2に示すスラット2、2a、及び後縁フラップ6、6aなどである。舵面10は左右両側が主翼に設けられたアクチュエータ11、12によって駆動シャフトを介して前後に同じストロークで突出または引込動作が行われる。特に後縁フラップ6、6aは後方へずらし、かつ下げることにより、キャンパ(そり)及び主翼面積の増加と相まって抗力も発生するがそれ以上に大きな揚力を得ることが出来る。
ケーブル17a、20aは、操縦索のケーブルと同じ構成のものが使われ、細いスチール製のワイヤをよって束ね、そのケーブルを芯にして周辺にさらにその束のケーブルをよったものが用いられ、舵面10の左右両側に一端が固定される。
ケーブル巻取プーリ17、20は、主翼側に設けられ、ケーブル17a、20aを滑車17b、20bを介して巻き取るもので、常時、ケーブル17a、20aに所定の張力がかかるように一方向に回転する力が設定されている。
差動ギア入力18、21は、ケーブル巻取プーリ17、20の回転軸にギアが設けられ、所定のギア比の歯車を介して、ケーブル巻取プーリ17、20の回転を差動ギア部26に伝達するものである。
差動ギア部26は、主翼側に設けられ、差動歯車、差動機、ディファレンシャルの3本の軸が歯車装置で結合されているとき、2つの軸を回転させると第3の軸がそれらの作用を同時に受けて回転するようにされた歯車装置である。2つの駆動側のギア19、22(作動歯車)と従動側のピニオン23、23a(差動機)で構成され、ギア19、22は差動ギア入力18、21に連結され、ピニオン23、23aは、ギア19とギア22の回転による差動分だけギア19、22の回転軸(ディファレンシャル)を中心にして遊星差動回転する。遊星歯車減速機や自動車のディファレンシャルに用いられているものと同じ原理である。
検出器25は、差動ギア部26から遊星差動回転するギア19、22の回転軸(ディファレンシャル)の回転角度(差動ギア出力24)を、リミットスイッチなどを用いて、所定の角度以上になればリミットスイッチをOFFするようにする。また、角度センサまたは回転計などを用いて検出することもできる。角度センサとして、回転角度によって抵抗値の変化するポテンショメータや、差動トランスを用いて回転角度を検出するRVDT(Rotary Variable Deferential Transducer)などが用いられる。そして、ケーブル17aの長さの変化量とケーブル20aの変化量の差を検出して、舵面10のスキュー度合いを検出する。
【0011】
次に、本舵面異常検出装置の動作について説明する。各種の舵面(操縦翼面)とそれを動かす操縦装置を介して航空機の運動を制御する操縦系統において、図2に示す後縁フラップ6、6aなどは、1舵面10あたり2個のアクチュエータ11、12で駆動されており、片側の操縦系統に故障などが発生すると舵面10が平行に突出または引込動作せず、いわゆるスキュー故障を起こす。正常に両側のアクチュエータ11、12が作動した場合は、通常舵面10の左右端は同じ動きをするため、左右で同じ量だけケーブル巻取プーリ17、20が回転し、差動ギア入力18、21は同じだけ回転し、差動ギア出力24は回転せず、検出器25はスキュー故障を検出しない。これに対し、アクチュエータ11、12の片側の操縦系統に異常がある場合は、舵面10が平行に突出または引込動作せず、時には、片側の操縦系統が完全に故障した場合は、片側のケーブルのみが出入りし、差動ギア入力18、21の片側のみ回転するため、差動ギア出力24は回転し、この回転により検出器25がスキュー故障を検出する。
【0012】
従来は、図4に示すように、舵面10のフルストロークの変位量がケーブル巻取プーリ13、15で巻き取られ、その回転軸の回転数が、2個の左右に設けられた検出器14、16でカウントされるので、回転数を検出する装置が必要となり、さらに、両者の検出値を比較する装置を別途設けているので、高価な装置になる。これに対し、本装置は、舵面10の左右の変位量を差動ギア部26によって、両者の変位量の差分だけ差動ギア出力24の角度変化として出力しており、検出器25は1個設けるだけでよく、リミットスイッチを設けた簡単な検出器でもよく、検出値を比較する装置を別途設ける必要もなく、簡単な機構で安価に製作でき、信頼性のあるものになる。
【0013】
上記の実施例では、舵面10が左右同じ速度で作動するものについて説明したが、舵面10によっては左右が同じ速度で作動しないものもがあるが、速度比が一定であればケーブル巻取プーリ17、20の直径などの変更で対応することが出来る。
【0014】
【発明の効果】
本発明の舵面異常検出装置は上記のように構成されており、舵面の突出または引込の変位量を、舵面の両側に固定されたケーブルによって出力し、その2出力を主翼側に設けられた差動ギア部に差動ギア入力し、その出力軸の回転の有無をリミットスイッチなどで取り出すようにしており、舵面の左右が同じ動きをしておれば、差動ギア部の出力軸は回転せず、左右の動きの差が生じた場合のみ回転する。このような簡単な機構により精度よく、かつ、高価なセンサを用いることなく安価な検出機構で、自動的にスキュー故障を検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の舵面異常検出装置の一実施例を示す図である。
【図2】航空機翼の操作舵面を説明するための図である。
【図3】航空機翼のフラップの各種を示す図である。
【図4】従来の舵面異常検出装置を示す図である。
【符号の説明】
1…翼
2、2a…スラット
3…低速用補助翼
4…フライトスポイラ
5…グランドスポイラ
6、6a…後縁フラップ
7…高速用補助翼
8、8a、8b…フラップ
9、9a、9b…フラップ格納部
10…舵面
11、12…アクチュエータ
13、15、17、20…ケーブル巻取プーリ
13a、15a、17a、20a…ケーブル
14、16…検出器
17b、20b…滑車
18、21…差動ギア入力
19、22…ギア
23、23a…ピニオン
24…差動ギア出力
25…検出器
26…差動ギア部[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
BACKGROUND OF THE INVENTION 1. Field of the Invention The present invention relates to a control surface abnormality detection device that detects whether a control surface that generates and moves a high lift of an aircraft is normally projecting or retracting.
[0002]
[Prior art]
The movable wing surface that forms a part of the aircraft control system is called the control surface (or control surface or moving surface), and is attached to the aileron and tail wing provided on the main wing as the main control surface. There are elevators and rudders provided, and slats, trailing edge flaps, flight spoilers, ground spoilers, and the like provided on the main wing as auxiliary control surfaces are provided.
FIG. 2 shows the position of each control surface (control surface or moving blade) provided on the main wing. The main wing is composed of a wing 1 and each control surface (slats 2 and 2a, low-speed auxiliary wing 3, high-speed auxiliary wing 7, flight spoiler 4, ground spoiler 5, and trailing edge flaps 6 and 6a). Thereby, the attitude of the airframe is performed together with the operation of the control surface of the tail fin.
Next, each control surface will be described. The slats 2 and 2a are provided at the leading edge of the main wing and generate a high lift. There are a fixed slat and a movable slat, and the movable slat automatically creates a gap using negative pressure on the wing surface. In some cases, a gap is created in conjunction with the trailing edge flaps 6 and 6a by power. By forming a gap at the leading edge, the airflow on the lower surface of the wing flows through the gap to the upper surface of the wing, thereby increasing the lift and preventing separation of the upper surface of the wing.
The low-speed auxiliary wing 3 and the high-speed auxiliary wing 7 (hereinafter referred to as “auxiliary wings”) are control surfaces provided on the left and right trailing edges of the main wing, and the left and right auxiliary wings always operate in opposite directions. , Causing the aircraft to roll. When the pilot is tilted to the left, the right aileron becomes a lowering rudder and the right wing camper (sledge) increases, and conversely, the left aileron becomes an upper rudder and the left wing camper (sleigh) decreases. Thus, the right wing lift increases and the left wing lift decreases, resulting in the aircraft leaning to the left.
The flight spoiler 4 and the ground spoiler 5 are control surfaces for eliminating (lifting) the lift of the main wing. The flight spoiler 4 works in conjunction with the ailerons during flight to make the left and right wings move asymmetrically to help the effect of the ailerons. . Also, when it is desired to make a descent by the aircraft, the flight spoilers 4 on the left and right wings are simultaneously set up. Alternatively, some aircraft do not use auxiliary wings and substitute them with spoilers only. When the ground spoiler 5 stands up after landing and landing, the weight of the fuselage is applied to each wheel, so that the braking effect is enhanced.
The trailing edge flaps 6 and 6a (hereinafter referred to as flaps) are control surfaces that are mounted on the trailing edge of the wing 1 and perform a protruding or retracting operation to generate a high lift.
[0003]
FIG. 3 shows representative various types of flaps mounted on the wing 1. (A) shows a foul flap, (b) shows a double gap flap, and (c) shows a triple gap flap. In the foul lap, the flap 8 is shifted rearward and lowered from the flap storing portion 9 provided on the wing 1, and generates a large lift in combination with an increase in a camper (sledge) and an area of the main wing. And it is mainly used for low-speed machines. The double gap flap has a double gap with the flap 8a shifted rearward and lowered from the flap storing portion 9a provided on the wing 1, and combined with an increase in the camper (sledge) and the area of the main wing, the fouling is increased. Generates more lift than flaps. Especially used for large high-speed machines. The triple-gap flap is a flap 8b that is shifted rearward from the flap storing portion 9b provided on the wing 1 and is lowered to two steps to triple the gap, thereby increasing the camper (warp) and the area of the main wing. In combination with the Fowler Flap, it produces greater lift.
[0004]
FIG. 4 shows a conventional control surface abnormality detection device using a mechanism of a movable control surface of an aircraft. Actuators 11 and 12 are provided on both sides of the control surface 10 on the wing 1 side shown in FIG. 2, and a drive shaft or a cable or the like is provided as driving means for causing the control surface 10 to protrude or retract, and the actuators 11 and 12 are provided. The control surface 10 is connected. By operating the control rod, the actuator 11 and the actuator 12 are operated, and the control surface 10 is moved by the driving means in the same left and right strokes. The cable ends of the cables 13 a and 15 a are fixed to both sides of the control surface 10, and the cables 13 a and 15 a are wound by the cable winding pulleys 13 and 15 provided on the wing 1 side and rotated by the detectors 14 and 16. The displacement amount of the control surface 10 is detected based on the number, the angle, and the like. By comparing the difference between the displacement amounts, it is detected that the control surface 10 is uniformly projecting or retracting, and it is confirmed that there is no imbalance in the left and right movements of the control surface 10. Further, a method of providing a position detector at the center of the control surface 10 and comparing the output difference between the port and starboard detectors is also used.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
Although the conventional control surface abnormality detecting device is configured as described above, the control surfaces 10 such as the trailing edge flaps 6 and 6a shown in FIG. 2 are driven by two actuators 11 and 12 per control surface, and are controlled on one side. When the drive shaft of the actuator 11 (or the actuator 12) is broken, a "skew failure" may occur in which the control surface 10 does not protrude or retract in parallel. Detectors 14 and 16 for detecting the amount of displacement are provided on the left and right sides of the control surface 10, and a method for comparing the difference between them and a detector for detecting the amount of displacement at the center of the control surface 10 are provided. The method of comparing the output differences of the above requires a detector that measures the full stroke of the movement of the control surface 10. Such a method is expensive and has a problem that a high-precision detector is required to obtain sufficient detection accuracy.
[0006]
The present invention has been made in view of such circumstances, and automatically detects a difference between displacement amounts on both sides of a control surface, corresponds to a full stroke, and is inexpensive and has sufficient control surface abnormality with sufficient accuracy. It is an object to provide a detection device.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, a control surface abnormality detection device of the present invention includes a control surface for detecting a skew failure of a control surface when a control surface provided on a main wing of an aircraft and generating a high lift is protruded or retracted by an actuator. An abnormality detection device, two transmission means provided on both sides of the control surface to output a projecting or retracting movement, and a differential gear unit provided on a main wing and driven by a gear from the transmission means, A detector for detecting the output of the differential gear portion, and the skew degree of the control surface can be detected by the detector based on a change in the output of the differential gear portion.
[0008]
The control surface abnormality detection device of the present invention is configured as described above.Fix the cable ends on both sides of the control surface, output the displacement amount of the protrusion or retraction of the control surface by using a cable and a pulley, and provide the main wing. The differential gear is input to the differential gear section, and the differential gear output is detected by a detector. If the left and right sides of the control surface make the same movement, the output shaft of the differential gear unit does not rotate, but rotates only when a difference between the left and right movements occurs. By taking out the presence or absence of this rotation with a limit switch or the like, a skew failure can be detected accurately and without using an expensive sensor.
[0009]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
One embodiment of the control surface abnormality detection device of the present invention will be described with reference to FIG. FIG. 1 is a diagram showing a system system of a control surface abnormality detection device according to the present invention. The control surface abnormality detection device according to the present invention includes a control surface 10 that is protruded or retracted on both left and right sides by actuators 11 and 12 provided on a main wing, a cable 17a having one end fixed to both left and right sides of the control surface, 20a, cable winding pulleys 17, 20 for winding the cables 17a, 20a via pulleys 17b, 20b provided on the main wing side, and a differential gear input transmitted from the rotating shaft of the cable winding pulleys 17, 20. And a differential gear section 26 comprising gears 19 and 22 coupled to the differential gear inputs 18 and 21 and the pinions 23 and 23a that rotate differentially therewith, and a differential gear from the differential gear section 26 And a detector 25 for detecting the output 24.
[0010]
Each configuration of the control surface abnormality detection device will be described.
The control surface 10 is a control surface 10 provided on the main wing and performing a projecting or retracting operation to generate high lift, and includes the slats 2 and 2a and the trailing edge flaps 6 and 6a shown in FIG. The control surface 10 is protruded or retracted in the same stroke back and forth through the drive shaft by the actuators 11 and 12 provided on the left and right main wings via the drive shaft. In particular, when the trailing edge flaps 6 and 6a are shifted rearward and lowered, drag is generated in conjunction with an increase in the camper (warp) and the area of the main wing, but a greater lift can be obtained.
The cables 17a and 20a have the same configuration as the cable of the steering cable, are bundled with a thin steel wire, and the cable is used as a core, and a bundle of cables is further provided around the periphery. One end is fixed to both left and right sides of the surface 10.
The cable take-up pulleys 17, 20 are provided on the main wing side and take up the cables 17a, 20a via pulleys 17b, 20b, and are always rotated in one direction so that a predetermined tension is applied to the cables 17a, 20a. The power to do is set.
The differential gear inputs 18 and 21 are provided with gears on the rotating shafts of the cable winding pulleys 17 and 20, and rotate the cable winding pulleys 17 and 20 via a gear having a predetermined gear ratio to the differential gear unit 26. To communicate.
The differential gear portion 26 is provided on the main wing side. When three shafts of a differential gear, a differential machine, and a differential are connected by a gear device, when the two shafts are rotated, the third shaft is rotated by the three shafts. This is a gear device that is configured to rotate while receiving the action at the same time. It is composed of two drive-side gears 19 and 22 (operating gears) and driven-side pinions 23 and 23a (differential machines). The gears 19 and 22 are connected to differential gear inputs 18 and 21, and the pinions 23 and 23a are , The planetary differential rotation about the rotation axis (differential) of the gears 19 and 22 by the differential caused by the rotation of the gears 19 and 22. This is the same principle as that used for a planetary gear reducer or a car differential.
The detector 25 sets the rotation angle (differential gear output 24) of the rotation shafts (differential) of the gears 19 and 22 that perform planetary differential rotation from the differential gear unit 26 to a predetermined angle or more using a limit switch or the like. If possible, turn off the limit switch. In addition, detection can be performed using an angle sensor or a tachometer. As the angle sensor, a potentiometer whose resistance value changes according to the rotation angle, an RVDT (Rotary Variable Differential Transducer) that detects the rotation angle using a differential transformer, or the like is used. Then, the difference between the change amount of the cable 17a and the change amount of the cable 20a is detected, and the skew degree of the control surface 10 is detected.
[0011]
Next, the operation of the control surface abnormality detection device will be described. In a control system for controlling the motion of an aircraft via various control surfaces (control surfaces) and control devices for moving the control surfaces, trailing edge flaps 6 and 6a shown in FIG. When a failure or the like occurs in one of the control systems, the control surface 10 does not protrude or retract in parallel, causing a so-called skew failure. When the actuators 11 and 12 on both sides operate normally, the left and right ends of the control surface 10 normally move in the same way, so that the cable winding pulleys 17 and 20 rotate by the same amount on the left and right, and the differential gear input 18 and 21 rotates the same, the differential gear output 24 does not rotate, and the detector 25 does not detect a skew failure. On the other hand, if the control system on one side of the actuators 11 and 12 has an abnormality, the control surface 10 does not protrude or retract in parallel, and sometimes the control system on one side completely Since only one of the differential gear inputs 18 and 21 rotates, the differential gear output 24 rotates, and the rotation causes the detector 25 to detect a skew failure.
[0012]
Conventionally, as shown in FIG. 4, a displacement amount of a full stroke of the control surface 10 is wound up by cable winding pulleys 13 and 15, and the number of rotations of its rotating shaft is set to two left and right detectors. Since the counting is performed at 14 and 16, a device for detecting the number of rotations is required. Further, since a device for comparing the detected values of the two is separately provided, the device becomes expensive. On the other hand, in the present apparatus, the left and right displacement amounts of the control surface 10 are output by the differential gear unit 26 as the angle change of the differential gear output 24 by the difference between the two displacement amounts. A simple detector provided with limit switches may be provided, and there is no need to separately provide a device for comparing the detected values, and the device can be manufactured at a low cost with a simple mechanism and has high reliability.
[0013]
In the above embodiment, the control surface 10 operates at the same speed in the left and right directions. However, some control surfaces 10 do not operate at the same speed in the left and right directions. This can be dealt with by changing the diameter of the pulleys 17 and 20 and the like.
[0014]
【The invention's effect】
The control surface abnormality detection device of the present invention is configured as described above, and outputs the amount of displacement of the protrusion or retraction of the control surface by cables fixed to both sides of the control surface, and provides two outputs on the main wing side. The differential gear is input to the differential gear section, and the presence or absence of rotation of the output shaft is taken out by a limit switch etc. If the left and right sides of the control surface move the same, the output of the differential gear section The shaft does not rotate, but rotates only when there is a difference between left and right movements. With such a simple mechanism, a skew failure can be automatically detected with a high-precision and inexpensive detection mechanism without using an expensive sensor.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a diagram showing one embodiment of a control surface abnormality detection device of the present invention.
FIG. 2 is a diagram for explaining an operation control surface of an aircraft wing.
FIG. 3 is a diagram showing various types of flaps of an aircraft wing.
FIG. 4 is a diagram showing a conventional control surface abnormality detection device.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 ... Wing 2, 2a ... Slat 3 ... Low speed auxiliary wing 4 ... Flight spoiler 5 ... Ground spoiler 6, 6a ... Trailing edge flap 7 ... High speed auxiliary wing 8, 8a, 8b ... Flap 9, 9a, 9b ... Flap storage Part 10: Control surfaces 11, 12, Actuators 13, 15, 17, 20: Cable winding pulleys 13a, 15a, 17a, 20a: Cables 14, 16: Detectors 17b, 20b: Pulleys 18, 21: Differential gear input 19, 22 ... gears 23, 23a ... pinion 24 ... differential gear output 25 ... detector 26 ... differential gear section