JP2004050121A - Nozzle - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はノズルに関し、特に、鉄鋼の連続鋳造機等に用いて高温の鋼板の冷却を均一に行うことができるものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、鋼板製造の連続鋳造機では、国際競争の激化に伴い、コストダウンと高品質が同時に求められている。従来は、その連続鋳造機で高温の鋼板を冷却する際には、2流体スプレーノズルによりミストを噴霧して冷却を行っているのが通常である。
このようなノズルとして図14に示すようなノズル1が使用されている。
ノズル1は、中心軸線上に穿設された独立孔2の先端にオリフィス3を形成し、該オリフィス3に連通する切欠部4を噴射側より設けることで、噴口を形成している。
【0003】
あるいは、図15に示す特公平3−15493号公報に開示されたノズル5は、液体と気体とが混合して流入するアダプタ9の先端にノズルチップ6を取り付けている。
ノズルチップ6は、断面円形の撹拌室7を設けると共に、該撹拌室7の前面開口で離反方向に傾斜する噴口ソワセ部6aを設け、撹拌室7の側壁には、対向して2つの流入孔8を穿設している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、1台の連続鋳造機により、噴射流量を変化させて急冷却から緩冷却までの幅の広い冷却範囲が求められているにも関わらず、図14に示すノズル1では、流量が変化すると、噴霧厚さ方向の噴角θnも変動してしまい、冷却ムラができて鋼板の品質低下に繋がる恐れがあり、特に、液体に対する気体の流量比を下げて液体のみの噴射とすると、図7の従来例1に示すように噴霧厚さ方向Tの噴角θnは小さくなってしまう問題がある。
また、図15に示すノズル5でも、流量が変化すると、噴霧幅方向の噴角θwが変動し、冷却ムラができてしまう恐れがある。特に、液体に対する気体の流量比を下げて液体のみの噴射とすると、図7の従来例2に示すように噴霧幅方向の流量分布形状が不安定となってしまう問題がある。
【0005】
コストダウンの要請より、気体を供給するコンプレッサーの電力消費量を押えて省エネ化を図るために、液体に対する気体の流量比を下げる(あるいは液体のみにする)ことが望まれているが、そのためには、気体の流量比を下げても安定した噴霧パターンが得られることが必要となり、ノズル1、5ではそのニーズに十分に応えることができない。
【0006】
また、連続鋳造機の高速化の要請より、ノズルによる冷却能力の向上が所望されており、そのためには、噴射面積の拡大および液体流量の増大に対応できるノズルが必要となる。
【0007】
本発明は上記問題に鑑みてなされたもので、流量を変化させても噴射厚さおよび噴射幅の変動量が小さく安定した噴射パターンをもち、さらに、噴射面積および噴射流量の大きいノズルを提供することを課題としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は、ボディの中心軸線に沿った大径の流入孔の先端を複数の独立孔に連通させ、これら複数の独立孔は上記中心軸線に対して対称位置に隔壁を介して形成していると共に、各独立孔の噴射側は流路面積を漸次縮小して先端を閉鎖している一方、
ボディの噴射側端面に直径方向に円弧形状あるいはテーパー状に切り込んだ切込部を設け、該切込部により上記各独立孔の中心軸線側の側面を切り欠いて上記切込部の側面と底面に開口する直角方向のL字状の噴口を設け、
上記切込部の両側に対向して形成される各噴口より噴出する流体同士を衝突で噴霧厚さを拡げていると共に、この切込部の内部で上記各噴口から噴射される流体を上記切込部によりガイドして噴霧幅を規制していることを特徴とするノズルを提供している。
【0009】
上記構成とすると、上記各独立孔の対向する噴口より流出した流体が衝突して拡散することにより、噴霧厚さを厚くすることができる。また、該厚さ方向の噴霧は、上記切込部の側面にガイドされて噴射するので、流量が変動しても安定した噴霧厚さを提供することを可能としている。
さらに、上記独立孔には噴口の手前位置に流路面積が縮小された先端閉鎖部を設けているので、上記流体の衝突が高速・高圧で行われ、噴霧の拡散効果が高められている。
【0010】
また、上記切込部の底面を噴射側に開いた円弧状あるいはテーパー状に凹設していることで、噴射される流体の噴霧幅方向が、上記切込部の底面にガイドされるので、流量が変動しても安定した噴霧幅を提供することを可能としている。特に、円弧状とした場合には噴霧が滑らかにガイドされ損失の少ない噴霧を可能としている。しかも、上述のように噴霧の拡散は十分に行われているので、流量が変動しても噴霧幅方向の流量分布を均一に保つこともできる。
【0011】
さらに、上記噴口は、切込部の底面と側面とが直交する断面L形状としているので、例えば断面を直線状や曲線状とした場合に比べ、噴口の開口を大きくすることができ、流量の上限値を拡げることができる。また、ボディサイズを変えずに噴口が大きくできることで、ノズルの小型化を図ることも可能となる。
【0012】
上記した事項より、本発明のノズルによると、流量の変動があっても噴射パターンが安定しているので、例えば、液体と気体の2流体を供給している場合に、液体に対する気体の流量比(気水比)を下げても、ノズルを交換することなく上記ノズルを用いることができる。よって、上記ボディの流入孔の流入口に、1流体あるいは2流体を供給する流体供給管を連通させ、上記噴口より1流体あるいは2流体を噴霧できる構成とすることができる。
また、安定した噴射パターンを維持しながら気水比を下げることができるので、気体供給用のコンプレッサーの電力消費量も抑制され、省エネ化を図ることもできる。
【0013】
上記各独立孔の噴口は、各独立孔の先端閉鎖部より離れた中心軸線側の側面が切り欠かれて形成され、各独立穴の先端閉鎖部から上記噴口へと流体が戻る構成としていると好ましい。
【0014】
上記構成とすると、対向する各噴口から噴出する流体が若干Uターンして戻り方向に流れることで、流れの撹拌が行われると共に、2つの流れの衝突を増進でき、流量が小さい場合でも噴霧面積を十分に確保することができる。
【0015】
また、上記切込部の両側面は、開口先端が離反方向に拡がるように傾斜させていると好適である。
【0016】
上記構成とすると、流量の大小に関わらず上記切込部の側面間で安定化された噴霧厚さを、上記傾斜したテーパー部分でガイドして拡大させることができる。
【0017】
上記独立孔は、中心軸線を挟んで対称位置に2個設け、あるいは中心軸線を挟んで点対称の位置に4つ設けている。
【0018】
特に、中心軸線を挟んで点対称位置に計4つの独立孔を形成した場合には、ノズル全体として流量の上限値を増大することができると共に、対向する各独立孔の上記噴口より噴出する流体の衝突が2箇所で行われ、噴霧厚さおよび噴霧幅を増大させることができる。
【0019】
さらに、上記複数の独立孔の中心軸線はボディの中心軸線と平行あるいは、切込部の一側面に2個の独立孔を並設している場合には、これら独立孔の中心軸線をボディの中心軸線を挟んで先端を離反方向に傾斜させれば、噴霧幅方向に拡散するように流れを形成することができるので、噴霧幅を増大することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
図1乃至図6は第1実施形態を示す。
図1(A)(B)はノズル10の接続態様を示し、アダプタ11の先端にノズル10を外嵌羅着すると共に、アダプタ11の側面に液パイプ12を取り付け、該液パイプ12とL形状のエルボー13を介してチェックバルブ14を取り付けており、チェックバルブ14を液体の供給口とする一方、アダプタ11の後端を気体の供給口としている。
【0021】
ノズル10は、図2乃至図5に示すように、ボディ15の後端側に円筒状の流入孔16を凹設し、該流入孔16の先端面よりノズル10の軸芯上の隔壁19を介して夫々独立した独立孔17、18をノズル10軸芯に沿って設けている。
各独立孔17、18の先端部は流路面積を漸次縮小する先細りの先端閉鎖部17a、18aを形成すると共に、ボディ15の噴射側の先端より切込部22を凹設し、各先端閉鎖部17a、18aの対向する一側部に連通させている。そして、切込部22により連通された先端閉鎖部17a、18aの開口を噴口20、21としている。
【0022】
切込部22は、その底面22aを噴射側に開いた円弧状に凹設していると共に、その側面22bはノズル10軸芯方向に平行としている。なお、底面22aの円弧の曲率半径Rは4〜50mmの範囲で、ボディサイズや要求される噴霧幅に応じて決定されている。
【0023】
噴口20、21は、切込部22の底面22aと側面22bとが直交する断面L形状としている。
先端閉鎖部17a、18aは、図6(A)に示すように、独立孔17、18の先端から噴口20、21にかけて流体を隔壁19側にUターンして戻す形状となるU字部17b、18bを設けている。
また、切込部22の側面22bの噴射側先端に連続して、離反方向に拡がるテーパー部23を設けている。
【0024】
次に、ノズル10での流体の噴射プロセスについて説明する。
図6(A)(B)に示すように、アダプタ11でミキシングされた気液2相流(以下、流体と称す)が、ノズル10の流入孔16に供給され、2つの独立孔17、18に夫々分かれて流入する。
独立孔17、18へ流入した流体は、先端閉鎖部17a、18aでの流路面積の縮小に伴って流速を上昇させながら、対向する噴口20、21より夫々流出する流体同士が切込部22内で衝突する。
【0025】
この衝突により、噴霧厚さ方向Tと噴霧幅方向Wへの流体の拡散を促進している。この際、独立孔17、18の先端から噴口20、21にかけて流体を隔壁19側に戻す形状となるU字部17b、18bを若干設けているので、各噴口20、21から噴出する流体が若干戻り方向に流れて、流れの撹拌が行われると共に、2つの流れの衝突を増進でき、流量が小さい場合でも噴霧厚さ方向Tの噴角θnおよび噴霧幅方向Wの噴角θwを十分に確保することができる。
【0026】
そして、上記衝突した流体は、噴霧厚さ方向Tが切込部22の側面22bでガイドされると共に、噴霧幅方向Wが切込部22の円弧状の底面22aで滑らかにガイドされる。したがって、流量が変動しても安定した噴霧厚さ方向Tの噴角θnと噴霧幅方向Wの噴角θwを提供することを可能としている。
特に、噴霧幅方向Wに関しては、ガイド壁となる切込部22の底面22aが円弧状となっているので、エネルギー損失の少ない噴霧を可能としている。
【0027】
最後に、流量の大小に関わらず切込部22の側面22b間で安定化された噴霧厚さ方向Tの噴霧を、切込部22の側面22bより先端側に連続したテーパー部23によりガイドして噴角θnを拡大させている。
【0028】
上記のように噴霧の拡散は十分に行われているので、流量が変動しても噴霧幅方向Wの流量分布も均一に保つことができる。
さらに、噴口20、21は、切込部22の底面22aと側面22bとが直交する断面L形状としているので、噴口20、21の開口を大きくすることができ、流量の上限値を上げることが可能となり、また、ボディ15のサイズを変えずに噴口20、21を大きくできることから、ノズル10の小型化を図ることもできる。
【0029】
しかも、本発明のノズル10によると、流量の変動があっても噴射パターンが安定しているので、液体に対する気体の流量比(気水比)を下げることができ、気体供給用のコンプレッサーの電力消費量も抑制され、省エネ化を図ることもできる。
例えば、噴射パターンを維持したまま液体流量を増減できる範囲であるターンダウン比は、従来の2流体ノズルで1:15(ex.液流量1〜15L/min)程度、従来の1流体ノズルで1:3程度であるところ、本発明の1流体・2流体兼用のノズル10では1:25とターンダウン比を大きくすることができる。
【0030】
また、液体に対する気体の流量比(気水比)を下げても噴射パターンが安定しているので、ノズルを交換することなく本ノズル10だけで対応することができ、1流体用ノズル(液体のみ)として兼用できる。
【0031】
次に、本発明の第1実施形態のノズル10と従来例1(図14)・従来例2(図15)のノズル1、5との噴射パターンを比較考察する。
図7は本発明の第1実施形態のノズル10と従来例1、2との流量分布を比較した表である。
【0032】
従来例1のノズル1による噴射厚さ方向Tの噴角θnは、水と空気の2流体とした場合にはθn=20°であるが、水のみの1流体とした場合に、θn=6°と変動し、気水比を大きく変動させた場合に安定した噴射パターンが得られない。
従来例2のノズル5による噴射幅方向Wの噴角θwは、水と空気の2流体とした場合にはθw=78°であるが、水のみの1流体とした場合に、θn=90°と変動すると共に、流量分布形状も波型の不均一な分布を示し、気水比を大きく変動させた場合に安定した噴射パターンが得られない。
【0033】
本発明のノズル10によれば、水と空気の2流体とした場合の噴射厚さ方向Tの噴角θnは60°で、水のみの1流体とした場合の噴角θnも60°となり、気水比が変動しても流量分布の変動が少なく安定している。
また、水と空気の2流体とした場合の噴射幅方向Wの噴角θwは115°で、水のみの1流体とした場合の噴角θwも115°となり、変動が少なく安定していると共に、流量分布形状も気水比を下げて水のみとした場合でも均一な分布形状を得ることができる。
【0034】
図8は第2実施形態を示す。
第1実施形態との相違点は、切込部22’の底面22a’を円弧形状とする代わりに、噴射側に拡がるテーパー状としている点である。
上記構成とすると、第1実施形態と同様に、噴口20、21を流出して衝突した流体が、切込部22’の傾斜した底面22a’でガイドされるので、流量が変動しても安定した噴霧幅方向Wの噴角θwを提供することができる。
なお、他の構成は第1実施形態と同様であるため説明を省略する。
【0035】
図9は第3実施形態を示す。
第1実施形態との相違点は、隔壁19’の先端部分に断面円弧状の凹部19a’を設けている点である。
上記構成とすると、凹部19a’の空間が噴口20、21より流出した流体の撹拌室の役割を果たし、噴霧の拡散を増進することができる。
なお、他の構成は第1実施形態と同様であるため説明を省略する。
【0036】
図10は第4実施形態を示す。
第1実施形態との相違点は、隔壁19”の先端部分に断面円弧状の凸部19a”を突出している。
上記構成とすると、噴口20、21を下流側の流路が狭められて、対向する噴口20、21より流出した流体の衝突圧が高まり、噴霧の拡散を増進することができる。
なお、他の構成は第1実施形態と同様であるため説明を省略する。
【0037】
図11は第5実施形態を示す。
第1実施形態との相違点は、各独立孔17’の先端閉鎖部17a’、18a’となる先端がU字部を設けていない点である。つまり、先端閉鎖部17a’、18a’は、そのまま滑らかに切込部22へと連通している。
なお、他の構成は第1実施形態と同様であるため説明を省略する。
【0038】
図12は第6実施形態を示す。
第1実施形態との相違点は、中心軸線を挟んで点対称位置に独立孔17−1、17−2、18−1、18−2を4つ配置している点である。
上記構成とすると、合計4つの独立孔17−1、17−2、18−1、18−2が形成されるので、ノズル10全体として流量の上限値を増大することができると共に、対向する独立孔17−1と18−1および17−2と18−2の噴口20−1、21−1、20−2、21−2より噴出する流体の衝突が2箇所で行われ、噴霧厚さおよび噴霧幅を増大させることができる。
なお、他の構成は第1実施形態と同様であるため説明を省略する。
【0039】
図13は第7実施形態を示す。
第6実施形態との相違点は、隔壁19に対して一側に配置された各2つの独立孔17−1’、17−2’の中心軸線がボディ15の中心軸線を挟んで先端を離反方向に傾斜させている点である。
上記構成とすると、噴霧幅方向Tに拡散するように流体の流れを形成することができるので、噴霧幅を増大することができる。
なお、他の構成は第6実施形態と同様であるため説明を省略する。
【0040】
【発明の効果】
以上の説明より明らかなように、本発明のノズルによれば、上記各独立孔の対向する噴口より流出した流体が衝突して拡散することにより、噴霧厚さおよび噴霧幅を厚くすることができる。また、該噴霧は、上記切込部の側面および円弧状の底面にガイドされて噴射するので、流量が変動しても安定した噴霧厚さおよび噴霧幅を得ることができると共に、流量分布も均一に保つことができる。
さらに、上記独立孔には噴口の手前位置に流路面積が縮小された先端閉鎖部を設けているので、上記流体の衝突が高速・高圧で行われ、噴霧の拡散効果を高めることができる。
【0041】
また、上記噴口は、切込部の底面と側面とが直交する断面L形状としているので、開口面積が増大し流量の上限値を拡大できると共に、ノズルの小型化も図ることができる。
さらに、流量の変動があっても噴射パターンが安定しているので、液体に対する気体の流量比(気水比)を下げても、ノズルを交換することなく使用することができ、1流体用と2流体用との兼用ノズルとすることができる。
加えて、気水比を下げることができることで、気体供給用のコンプレッサーの電力消費量も抑制され、省エネ化を図ることもできる。
【0042】
また、上記独立孔の先端から上記噴口にかけて上記U字部を設けることで、対向する各噴口から噴出する流体が若干戻り方向に流れて撹拌が行われると共に、2つの流れの衝突を増進でき、流量が小さい場合でも噴霧面積を十分に確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は本発明に係る第1実施形態のノズルの使用態様を示す側面図、(B)は正面図である。
【図2】第1実施形態のノズルの断面図である。
【図3】図2と直交方向の断面図である。
【図4】第1実施形態のノズルの噴射側の正面図である。
【図5】第1実施形態のノズルの流入口側の背面図である。
【図6】(A)は図2の要部拡大断面図、(B)は図3の要部拡大断面図である。
【図7】第1実施形態のノズルと従来例との流量分布の比較を示す表である。
【図8】第2実施形態のノズルの断面図である。
【図9】第3実施形態のノズルの要部断面図である。
【図10】第4実施形態のノズルの要部断面図である。
【図11】第5実施形態のノズルの要部断面図である。
【図12】(A)は第6実施形態のノズルの断面図、(B)は正面図である。
【図13】第7実施形態のノズルの断面図である。
【図14】従来例1のノズルの断面図である。
【図15】従来例2のノズルの断面図である。
【符号の説明】
10 ノズル
11 アダプタ
12 液パイプ
13 エルボー
14 チェックバルブ
15 ボディ
16 流入孔
17、18 独立孔
17a、18a 先端閉鎖部
17b、18b U字部
19 隔壁
20、21 噴口
22 切込部
22a 底面
22b 側面
23 テーパー部[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a nozzle, and more particularly to a nozzle capable of uniformly cooling a high-temperature steel sheet by using it in a continuous caster of steel or the like.
[0002]
[Prior art]
2. Description of the Related Art In recent years, in a continuous casting machine for manufacturing a steel sheet, cost reduction and high quality have been required at the same time with intensified international competition. Conventionally, when cooling a high-temperature steel sheet with the continuous casting machine, it is usual to perform cooling by spraying mist with a two-fluid spray nozzle.
As such a nozzle, a nozzle 1 as shown in FIG. 14 is used.
The nozzle 1 forms an injection port by forming an
[0003]
Alternatively, the
The
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
However, in spite of the fact that a wide cooling range from rapid cooling to slow cooling is required by changing the injection flow rate by one continuous casting machine, in the nozzle 1 shown in FIG. In addition, the jet angle θn in the spray thickness direction also fluctuates, which may cause cooling unevenness and lead to a deterioration in the quality of the steel sheet. In particular, when the flow rate of the gas to the liquid is lowered and only the liquid is jetted, FIG. As shown in the conventional example 1, there is a problem that the spray angle θn in the spray thickness direction T becomes small.
Also, in the
[0005]
In response to demands for cost reduction, it is desired to reduce the flow ratio of gas to liquid (or to use only liquid) in order to save energy by suppressing the power consumption of the compressor that supplies gas. It is necessary to obtain a stable spray pattern even when the gas flow rate ratio is lowered, and the
[0006]
In addition, due to a demand for a higher speed of a continuous casting machine, an improvement in cooling capacity by a nozzle is desired, and for that purpose, a nozzle capable of coping with an increase in an injection area and an increase in a liquid flow rate is required.
[0007]
The present invention has been made in view of the above problems, and provides a nozzle having a stable ejection pattern in which the variation in the ejection thickness and the ejection width is small even when the flow rate is changed, and further, the ejection area and the ejection flow rate are large. That is the task.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above-mentioned problem, the present invention provides a method in which a tip of a large-diameter inflow hole along a center axis of a body communicates with a plurality of independent holes, and the plurality of independent holes are partitioned at symmetrical positions with respect to the center axis. While the injection side of each independent hole gradually reduces the flow path area and closes the tip,
A cutout portion cut in an arc shape or a tapered shape in the diameter direction is provided on the injection side end surface of the body, and the cutout portion cuts off the side surface on the central axis side of each of the independent holes, and the side surface and the bottom surface of the cutout portion A right-angled L-shaped nozzle opening at
The spray thickness of the fluids ejected from the nozzles formed opposite to both sides of the cut portion is increased by collision, and the fluid ejected from the nozzles inside the cut portion is cut off by the cuts. The nozzle is characterized in that the spray width is regulated by being guided by the insertion portion.
[0009]
With the above configuration, the fluid flowing out of the nozzles facing each of the independent holes collides and diffuses, so that the spray thickness can be increased. In addition, since the spray in the thickness direction is guided and sprayed on the side surface of the cut portion, it is possible to provide a stable spray thickness even when the flow rate changes.
Further, since the independent hole is provided with a front end closing portion having a reduced flow path area at a position before the injection port, the collision of the fluid is performed at a high speed and a high pressure, and the effect of diffusing the spray is enhanced.
[0010]
In addition, since the bottom surface of the cut portion is concavely formed in an arc shape or a tapered shape opened to the ejection side, the spray width direction of the fluid to be ejected is guided by the bottom surface of the cut portion, Even if the flow rate fluctuates, it is possible to provide a stable spray width. In particular, in the case of an arc shape, the spray is smoothly guided, thereby enabling the spray with little loss. Moreover, since the spray is sufficiently diffused as described above, the flow rate distribution in the spray width direction can be kept uniform even if the flow rate fluctuates.
[0011]
Furthermore, since the above-mentioned nozzle is formed in an L-shaped cross section in which the bottom surface and the side surface of the cut portion are perpendicular to each other, the opening of the nozzle can be enlarged as compared with a case where the cross section is linear or curved, for example, and the flow rate can be reduced. The upper limit can be increased. Further, the nozzle can be reduced in size because the nozzle can be enlarged without changing the body size.
[0012]
As described above, according to the nozzle of the present invention, the ejection pattern is stable even when the flow rate fluctuates. For example, when two fluids, liquid and gas, are supplied, the flow rate ratio of gas to liquid Even if the (air-water ratio) is lowered, the above nozzle can be used without replacing the nozzle. Therefore, a fluid supply pipe for supplying one or two fluids can be communicated with the inflow port of the inflow hole of the body, so that one or two fluids can be sprayed from the nozzle.
Further, since the air-water ratio can be reduced while maintaining a stable injection pattern, the power consumption of the gas supply compressor is suppressed, and energy saving can be achieved.
[0013]
The nozzle of each of the independent holes is formed by cutting out a side surface on the center axis side away from the tip closing portion of each of the independent holes, and the fluid returns from the tip closing portion of each of the independent holes to the nozzle. preferable.
[0014]
With the above configuration, the fluid ejected from each of the opposed injection ports slightly U-turns and flows in the return direction, so that the flow is stirred and the collision of the two flows can be increased. Can be sufficiently secured.
[0015]
Further, it is preferable that both side surfaces of the cut portion are inclined such that the leading end of the opening expands in the separating direction.
[0016]
With this configuration, the spray thickness stabilized between the side surfaces of the cut portion can be expanded and guided by the inclined tapered portion regardless of the magnitude of the flow rate.
[0017]
Two independent holes are provided at symmetrical positions with respect to the central axis, or four independent holes are provided at point-symmetrical positions with respect to the central axis.
[0018]
In particular, when a total of four independent holes are formed at point symmetric positions with respect to the central axis, the upper limit of the flow rate can be increased as a whole nozzle, and the fluid ejected from the nozzles of the opposed independent holes can be increased. Are performed at two points, and the spray thickness and the spray width can be increased.
[0019]
Further, when the central axes of the plurality of independent holes are parallel to the central axis of the body, or when two independent holes are provided side by side on one side of the cut portion, the central axes of these independent holes are aligned with the body. If the tip is inclined in the direction away from the center axis, the flow can be formed so as to spread in the spray width direction, so that the spray width can be increased.
[0020]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings.
1 to 6 show a first embodiment.
1 (A) and 1 (B) show a connection mode of the
[0021]
As shown in FIGS. 2 to 5, the
The distal ends of the
[0022]
The
[0023]
The
As shown in FIG. 6 (A), the distal
Further, a
[0024]
Next, a process of ejecting the fluid at the
As shown in FIGS. 6A and 6B, the gas-liquid two-phase flow (hereinafter, referred to as a fluid) mixed by the
The fluid that has flowed into the
[0025]
The collision promotes the diffusion of the fluid in the spray thickness direction T and the spray width direction W. At this time, since the
[0026]
The colliding fluid is guided in the spray thickness direction T by the
In particular, in the spray width direction W, the
[0027]
Finally, regardless of the flow rate, the spray in the spray thickness direction T stabilized between the side surfaces 22b of the
[0028]
As described above, since the spray is sufficiently diffused, the flow rate distribution in the spray width direction W can be kept uniform even if the flow rate fluctuates.
Further, since the
[0029]
Moreover, according to the
For example, the turndown ratio, which is the range in which the liquid flow rate can be increased or decreased while maintaining the ejection pattern, is about 1:15 (ex. Liquid flow rate of 1 to 15 L / min) in the conventional two-fluid nozzle, and 1 in the conventional one-fluid nozzle. : 3, the turndown ratio can be increased to 1:25 in the one-fluid / two-
[0030]
In addition, since the injection pattern is stable even if the flow rate ratio of gas to liquid (air-water ratio) is reduced, it is possible to cope with this
[0031]
Next, the injection patterns of the
FIG. 7 is a table comparing the flow rate distributions of the
[0032]
The injection angle θn of the nozzle 1 of the conventional example 1 in the injection thickness direction T is θn = 20 ° when two fluids of water and air are used, but θn = 6 ° when one fluid of only water is used. °, and when the air-water ratio is largely changed, a stable injection pattern cannot be obtained.
The injection angle θw in the injection width direction W by the
[0033]
According to the
In addition, the injection angle θw in the injection width direction W when using two fluids of water and air is 115 °, and the injection angle θw when using one fluid including only water is 115 °, which is stable with little fluctuation. In addition, a uniform distribution shape can be obtained even when the air-water ratio is reduced and only water is used.
[0034]
FIG. 8 shows a second embodiment.
The difference from the first embodiment is that the
With the above configuration, as in the first embodiment, the fluid that has flowed out of the
Note that the other configuration is the same as that of the first embodiment, and the description is omitted.
[0035]
FIG. 9 shows a third embodiment.
The difference from the first embodiment is that a
With the above configuration, the space of the
Note that the other configuration is the same as that of the first embodiment, and the description is omitted.
[0036]
FIG. 10 shows a fourth embodiment.
The difference from the first embodiment is that a
With the above configuration, the flow path on the downstream side of the
Note that the other configuration is the same as that of the first embodiment, and the description is omitted.
[0037]
FIG. 11 shows a fifth embodiment.
The difference from the first embodiment is that the distal ends of the independent holes 17 'serving as the distal
Note that the other configuration is the same as that of the first embodiment, and the description is omitted.
[0038]
FIG. 12 shows a sixth embodiment.
The difference from the first embodiment is that four independent holes 17-1, 17-2, 18-1, and 18-2 are arranged at point-symmetric positions with respect to the central axis.
With the above configuration, a total of four independent holes 17-1, 17-2, 18-1, 18-2 are formed, so that the upper limit of the flow rate of the
Note that the other configuration is the same as that of the first embodiment, and the description is omitted.
[0039]
FIG. 13 shows a seventh embodiment.
The difference from the sixth embodiment is that the center axes of the two independent holes 17-1 ′ and 17-2 ′ disposed on one side of the
With the above configuration, the flow of the fluid can be formed so as to diffuse in the spray width direction T, so that the spray width can be increased.
The other configuration is the same as in the sixth embodiment, and a description thereof will not be repeated.
[0040]
【The invention's effect】
As is clear from the above description, according to the nozzle of the present invention, the spray thickness and the spray width can be increased by colliding and diffusing the fluid flowing out from the opposed nozzles of the respective independent holes. . In addition, since the spray is guided and sprayed on the side surface and the arc-shaped bottom surface of the cut portion, a stable spray thickness and a spray width can be obtained even if the flow rate fluctuates, and the flow rate distribution is uniform. Can be kept.
Further, since the independent hole is provided with a front end closing portion having a reduced flow path area at a position before the injection port, the collision of the fluid is performed at a high speed and a high pressure, and the effect of diffusing the spray can be enhanced.
[0041]
In addition, since the above-mentioned injection port has an L-shaped cross section in which the bottom surface and the side surface of the cut portion are perpendicular to each other, the opening area can be increased, the upper limit of the flow rate can be increased, and the nozzle can be downsized.
Furthermore, since the ejection pattern is stable even if the flow rate fluctuates, even if the flow rate ratio (gas-water ratio) of the gas to the liquid is lowered, it can be used without replacing the nozzle, and it can be used for one fluid. The nozzle can be used for two fluids.
In addition, since the gas-water ratio can be reduced, the power consumption of the gas supply compressor is also suppressed, and energy saving can be achieved.
[0042]
In addition, by providing the U-shaped portion from the tip of the independent hole to the injection port, the fluid ejected from each of the opposed injection ports slightly flows in the return direction and is stirred, and the collision of the two flows can be increased, Even when the flow rate is small, a sufficient spray area can be secured.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1A is a side view showing a use mode of a nozzle according to a first embodiment of the present invention, and FIG. 1B is a front view.
FIG. 2 is a cross-sectional view of the nozzle according to the first embodiment.
FIG. 3 is a cross-sectional view in a direction orthogonal to FIG.
FIG. 4 is a front view of the ejection side of the nozzle according to the first embodiment.
FIG. 5 is a rear view of the nozzle of the first embodiment on the inflow side.
6A is an enlarged cross-sectional view of a main part of FIG. 2, and FIG. 6B is an enlarged cross-sectional view of a main part of FIG.
FIG. 7 is a table showing a comparison of a flow rate distribution between the nozzle of the first embodiment and a conventional example.
FIG. 8 is a sectional view of a nozzle according to a second embodiment.
FIG. 9 is a sectional view of a main part of a nozzle according to a third embodiment.
FIG. 10 is a sectional view of a main part of a nozzle according to a fourth embodiment.
FIG. 11 is a sectional view of a main part of a nozzle according to a fifth embodiment.
FIG. 12A is a sectional view of a nozzle according to a sixth embodiment, and FIG. 12B is a front view.
FIG. 13 is a sectional view of a nozzle according to a seventh embodiment.
FIG. 14 is a sectional view of a nozzle of Conventional Example 1.
FIG. 15 is a cross-sectional view of a nozzle of Conventional Example 2.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF
Claims (6)
ボディの噴射側端面に直径方向に円弧形状あるいはテーパー状に切り込んだ切込部を設け、該切込部により上記各独立孔の中心軸線側の側面を切り欠いて上記切込部の側面と底面に開口する直角方向のL字状の噴口を設け、
上記切込部の両側に対向して形成される各噴口より噴出する流体同士を衝突で噴霧厚さを拡げていると共に、この切込部の内部で上記各噴口から噴射される流体を上記切込部によりガイドして噴霧幅を規制していることを特徴とするノズル。The distal end of the large-diameter inflow hole along the center axis of the body is communicated with a plurality of independent holes, and the plurality of independent holes are formed at positions symmetrical with respect to the center axis via a partition wall. While the injection side of the hole gradually reduces the flow path area and closes the tip,
A cutout portion cut in an arc shape or a tapered shape in the diameter direction is provided on the injection side end surface of the body, and the cutout portion cuts off the side surface on the central axis side of each of the independent holes, and the side surface and the bottom surface of the cutout portion A right-angled L-shaped nozzle opening at
The spray thickness of the fluids ejected from the nozzles formed opposite to both sides of the cut portion is increased by collision, and the fluid ejected from the nozzles inside the cut portion is cut off by the cuts. A nozzle characterized in that the spray width is regulated by a guide portion.
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JP2011067781A (en) * | 2009-09-28 | 2011-04-07 | Kyoritsu Gokin Co Ltd | Deflector, and jetting nozzle using the same |
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- 2002-07-23 JP JP2002213904A patent/JP4301776B2/en not_active Expired - Lifetime
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