JP2004049968A - 湖沼水質改善装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は湖沼水質改善装置に関し、富栄養化した湖沼の水質改善をはかるのに接触材を用いた生物処理を行うものであり、水深が変動しても常時湖底から一定高さの湖沼水を吸引し、浄化が円滑かつ確実に行うことができる。
【解決手段】湖沼の水面WLに浮かべられる浮上支持体1と、該浮上支持体に水面下において鉛直方向Xに配列して設けられた接触材4と、邪魔板6を上端に有し水深Hに応じて長さを長短変更可能に前記接触材に嵌入されたドラフトチューブ部材5と、該ドラフトチューブ部材に内装される散気管12とから成る。
【選択図】 図1
【解決手段】湖沼の水面WLに浮かべられる浮上支持体1と、該浮上支持体に水面下において鉛直方向Xに配列して設けられた接触材4と、邪魔板6を上端に有し水深Hに応じて長さを長短変更可能に前記接触材に嵌入されたドラフトチューブ部材5と、該ドラフトチューブ部材に内装される散気管12とから成る。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は湖沼水質改善装置に関し、富栄養化した湖沼の水質を接触材を用いた生物処理を行うことにより改善をはかるものである。
【0002】
【従来の技術】
富栄養化した湖沼の水質改善をはかる水処理装置として、従来曝気による水中の溶存酸素濃度のを向上をはかる装置があり、また生物濾床を組み込んだ処理装置が知られている。
【0003】
【発明が解決しょうとする課題】
富栄養化した湖沼は、水深の深い個所ほど、溶存酸素濃度が不足し、水質が悪化している。一方、水深は湖底の地理的形状であるとか、雨後であるか、干魃であるかにより大きく変動する。
しかしながら、上記従来の水処理装置は、水深に合わせた浄化装置を個々に製作するものであった。すなわち、水深が変動した場合、例えば水深が増水等により深くなった場合には、深層部の浄化を果たすことができなかった。また、干魃により水位が下がった場合には、装置が湖底に乗り上げられ、水質改善が円滑には行えないという不都合を生じていた。
【0004】
本発明は上記従来の不都合を解決し、水深が変動しても常時湖底から一定高さの湖沼水を吸引し、浄化が円滑かつ確実に行え、万全な水質改善をはかることができる湖沼水質改善装置を提供しようとする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題に鑑みなされ、請求項1に記載の発明は、湖沼の水面に浮かべられる浮上支持体と、該浮上支持体に水面下において鉛直方向に配列して設けられた接触材と、邪魔板を上端に有し水深に応じて長さを長短変更可能に前記接触材に嵌入されたドラフトチューブ部材と、該ドラフトチューブ部材に内装される散気管とから成るという手段を採用した。
【0006】
また本発明の請求項2に記載の発明は、請求項1において前記ドラフトチューブ部材は、2つの分割構成材にて1組が形成され、このうち1つの分割構成材は邪魔板を水面からやや上方で開放する開放部を介して上端に有し、水面下に設けられる固定ドラフトチューブであり、他は水深に応じて伸縮可能に前記固定ドラフトチューブに挿入される可動ドラフトチューブであることを特徴とするという手段を採用した。
【0007】
また本発明の請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2の何れかにおいて前記可動ドラフトチューブは、湖底にスペーサを介して支持されることを特徴とするという手段を採用した。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下図面に従って本発明の実施の形態の具体例を説明する。
図1は本発明の湖沼水質改善装置の一実施形態を示す断面図である。
1は浮上支持体であり、この浮上支持体1は湖沼の水面WLに浮かべられるものであり、本実施形態ではフロート2と該フロート2の内側に固着される缶状体3とにより形成されるが、図示は好適例を示すものであり、これに制限されず、図には示さないが例えばフロート2自体が浮上支持体1を兼ねるものでもよい。また、フロート2の形状は図示するものは代表例であり、制限はない。缶状体3は、例えば外形が角筒状に形成されるが、内部は図に示さない仕切壁を縦横に配して鉛直方向Xに多数の空間部に仕切られる。そして、このように仕切られた多数の空間部の個々に水面WL下において接触材4を挿入することにより缶状体3内に鉛直方向Xに配列している。接触材4の表面には微生物が馴養されることにより湖沼水中の富栄養化物を微生物が生物分解して水を浄化するようになっている。
【0009】
5は湖沼の水深Hに応じて長さLを長短変更可能に前記接触材4に嵌入されたドラフトチューブ部材であり、このドラフトチューブ部材5は、図示する実施形態では2つの分割構成材にて1組が形成され、このうち1つの分割構成材は邪魔板6を水面WLからやや上方で開放する開放部7を介して上端に有し、水面WL下に設けられる大径φ1の固定ドラフトチューブ8であり、他の分割構成材は水深Hの深浅に応じて伸縮可能に前記固定ドラフトチューブ8に上端側が挿入される小径φ2の可動ドラフトチューブ9である。9aは可動ドラフトチューブ9の下端に形成されるラッパ状の吸引口である。
【0010】
10は前記可動ドラフトチューブ9を湖底11に所望の高さKを開けて支持するためのスペーサである。このように、可動ドラフトチューブ9を湖底11に所望の高さKを開けてスペーサ10により支持するようにしたのは、水面WLに浮上している浮上支持体1に取付けられている固定ドラフトチューブ8が波風により上下動することがあっても固定ドラフトチューブ8に対して長短長さが変更する可動ドラフトチューブ9を確実に支持するためである。
【0011】
12は前記ドラフトチューブ部材5に内装される散気管であり、この散気管12はエアーホース13を介してブロワ14に接続されることにより送気を行うようになっている。ブロワ14はモータMの回転により駆動されるようになっている。また、散気管12は好ましくはドラフトチューブ部材5内の下端近くに設置される。そして、ブロワ14が駆動されることにより散気管12から湖沼水に対して空気が送気されると、ドラフトチューブ部材5内を浮上するエアーリフトポンプの原理によりドラフトチューブ部材5、すなわち固定ドラフトチューブ8と、可動ドラフトチューブ9内に上昇流Aが生ずるので、この上昇流Aは邪魔板6に衝突してドラフトチューブ部材5を中心に四方に飛散し、水面下では降下流Bになって接触材4に接触しながら通過し、降下して行く。そして、再び可動ドラフトチューブ9内に吸引され、循環を繰り返す。この際、水中の富栄養化物は、接触材4の表面で馴養した微生物で浄化されると同時に、周囲の湖沼水の溶存酸素濃度を高めるようになっている。
15は本実施形態の湖沼水質改善装置を湖沼の略一定位置に係留するためのアンカーである。
【0012】
本発明の一実施形態は以上の構成からなり、湖沼水の水面WL上に浮上する浮上支持体1に取付けられた固定ドラフトチューブ8は、例えば大雨が降り湖沼の水位が上昇すると、浮上支持体1と一緒に上昇し、また、干魃により湖沼の水位が降下すると、浮上支持体1と一緒に降下する。
【0013】
ところが、浮上支持体1に設けられるドラフトチューブ部材5は、水深Hに応じて長さLを長短変更可能な固定ドラフトチューブ8と可動ドラフトチューブ9との2つの分割構成材により形成されているので、例えば大雨が降り湖沼の水位が上昇して固定ドラフトチューブ8が増水により浮上支持体1と一緒に湖底11からの位置が上昇したり、または干魃により湖沼の水位が降下して浮上支持体1と一緒に固定ドラフトチューブ8の湖底11からの位置が降下した場合も可動ドラフトチューブ9の取付位置は変わらないため、可動ドラフトチューブ9の下端の吸引口9aから湖底11までの間隔Kは常時一定になり、吸引口9aから水を確実かつ速やかに吸引することができる。
【0014】
また、湖底11が平坦ではなく凹凸があったり、傾斜している場合にも、水量に応じて上昇または降下する水面WLに浮上する浮上支持体1に取付ける固定ドラフトチューブ8に対して水深Hの深浅に応じて可動ドラフトチューブ9は長さが長短変更するので、湖底11が平坦であるとか、凹凸が有るとかの地理的形状にかかわらずに可動ドラフトチューブ9の下端の吸引口9aから湖底11までの間隔Kは常時一定になる。
【0015】
そして、ブロワ13が駆動することにより前記ドラフトチューブ部材5に内装される散気管12から湖沼水に対して空気が送気されると、エアーリフトポンプの原理によりドラフトチューブ部材5、すなわち固定ドラフトチューブ8と、可動ドラフトチューブ9内に上昇流Aが生ずるので、この上昇流Aは固定ドラフトチューブ8の上端に設けた邪魔板6に衝突して四方に飛散し、その後、降下流Bになって接触材4に接触しながら通過し、降下して行く。そして、再び可動ドラフトチューブ9内に吸引口9aから吸引され、循環を繰り返されるため、水中の富栄養化物は、接触材4の表面で馴養した微生物で浄化される。しかも、周囲の湖沼水の溶存酸素濃度が高められる。
このように、本実施形態の湖沼水質改善装置は、従来の水処理装置のように、雨後に水位が上昇した場合に、深層部の水の浄化が行えなかったり、干魃により水位が低下した場合に装置が湖底に乗り上げて水質改善が行えないという不都合がなくなり、一定個所であっても水深に応じて適切に湖沼水の水質を改善を行うことができる。
【0016】
また、本実施形態の湖沼水質改善装置を移動させる場合には、エアーホース13をドラフトチューブ部材5に対して引き上げることにより、固定ドラフトチューブ8は湖底11から離れる。この状態で浮上支持体1を水面WL上に浮上させながら、湖沼上の所望の場所に移動した後に再び設置し、水質改善のために使用に供することができる。
【0017】
なお、図示する実施形態では、浮上支持体1内にドラフトチューブ部材5は2個が示されているが、これは例示であり、その設置個数の増減変更、および平面的な配列は自由である。
【0018】
【発明の効果】
本発明の請求項1に記載の発明は以上のように、湖沼の水面に浮かべられる浮上支持体と、該浮上支持体に水面下において鉛直方向に配列して設けられた接触材と、邪魔板を上端に有し水深に応じて長さを長短変更可能に前記接触材に嵌入されたドラフトチューブ部材と、該ドラフトチューブ部材に内装される散気管とから成るので、水深が変動しても常時湖底から一定高さの湖沼水を吸引し、浄化が円滑かつ確実に行え、万全な水質改善をはかることができる。
【0019】
また本発明の請求項2に記載の発明は、請求項1において前記ドラフトチューブ部材は、2つの分割構成材にて1組が形成され、このうち1つの分割構成材は邪魔板を水面からやや上方で開放する開放部を介して上端に有し、水面下に設けられる固定ドラフトチューブであり、他の分割構成材は水深に応じて伸縮可能に前記固定ドラフトチューブに挿入される可動ドラフトチューブであることを特徴とするので、例えば大雨が降り湖沼の水位が上昇して固定ドラフトチューブが増水により浮上支持体と一緒に湖底からの位置が上昇したり、または干魃により湖沼の水位が降下して浮上支持体と一緒に固定ドラフトチューブの湖底からの位置が降下した場合も可動ドラフトチューブの取付位置は変わらないため、可動ドラフトチューブ下端の吸引口から湖底までの間隔Kは常時一定になり、吸引口から水を確実かつ速やかに吸引することができる。
【0020】
また本発明の請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2の何れかにおいて前記可動ドラフトチューブは、湖底にスペーサを介して支持されることを特徴とするので、水面に浮上している浮上支持体に取付けられている固定ドラフトチューブが波風により上下動することがあっても固定ドラフトチューブに対して長短長さが変化する可動ドラフトチューブを確実に支持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の湖沼水質改善装置の一実施形態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 浮上支持体
2 フロート
3 缶状体
4 接触材
5 ドラフトチューブ部材
6 邪魔板
7 開放部
8 固定ドラフトチューブ
9 可動ドラフトチューブ
9a 吸引口
10 スペーサ
11 湖底
12 散気管
13 エアーホース
14 ブロワ
WL 水面
【発明の属する技術分野】
本発明は湖沼水質改善装置に関し、富栄養化した湖沼の水質を接触材を用いた生物処理を行うことにより改善をはかるものである。
【0002】
【従来の技術】
富栄養化した湖沼の水質改善をはかる水処理装置として、従来曝気による水中の溶存酸素濃度のを向上をはかる装置があり、また生物濾床を組み込んだ処理装置が知られている。
【0003】
【発明が解決しょうとする課題】
富栄養化した湖沼は、水深の深い個所ほど、溶存酸素濃度が不足し、水質が悪化している。一方、水深は湖底の地理的形状であるとか、雨後であるか、干魃であるかにより大きく変動する。
しかしながら、上記従来の水処理装置は、水深に合わせた浄化装置を個々に製作するものであった。すなわち、水深が変動した場合、例えば水深が増水等により深くなった場合には、深層部の浄化を果たすことができなかった。また、干魃により水位が下がった場合には、装置が湖底に乗り上げられ、水質改善が円滑には行えないという不都合を生じていた。
【0004】
本発明は上記従来の不都合を解決し、水深が変動しても常時湖底から一定高さの湖沼水を吸引し、浄化が円滑かつ確実に行え、万全な水質改善をはかることができる湖沼水質改善装置を提供しようとする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題に鑑みなされ、請求項1に記載の発明は、湖沼の水面に浮かべられる浮上支持体と、該浮上支持体に水面下において鉛直方向に配列して設けられた接触材と、邪魔板を上端に有し水深に応じて長さを長短変更可能に前記接触材に嵌入されたドラフトチューブ部材と、該ドラフトチューブ部材に内装される散気管とから成るという手段を採用した。
【0006】
また本発明の請求項2に記載の発明は、請求項1において前記ドラフトチューブ部材は、2つの分割構成材にて1組が形成され、このうち1つの分割構成材は邪魔板を水面からやや上方で開放する開放部を介して上端に有し、水面下に設けられる固定ドラフトチューブであり、他は水深に応じて伸縮可能に前記固定ドラフトチューブに挿入される可動ドラフトチューブであることを特徴とするという手段を採用した。
【0007】
また本発明の請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2の何れかにおいて前記可動ドラフトチューブは、湖底にスペーサを介して支持されることを特徴とするという手段を採用した。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下図面に従って本発明の実施の形態の具体例を説明する。
図1は本発明の湖沼水質改善装置の一実施形態を示す断面図である。
1は浮上支持体であり、この浮上支持体1は湖沼の水面WLに浮かべられるものであり、本実施形態ではフロート2と該フロート2の内側に固着される缶状体3とにより形成されるが、図示は好適例を示すものであり、これに制限されず、図には示さないが例えばフロート2自体が浮上支持体1を兼ねるものでもよい。また、フロート2の形状は図示するものは代表例であり、制限はない。缶状体3は、例えば外形が角筒状に形成されるが、内部は図に示さない仕切壁を縦横に配して鉛直方向Xに多数の空間部に仕切られる。そして、このように仕切られた多数の空間部の個々に水面WL下において接触材4を挿入することにより缶状体3内に鉛直方向Xに配列している。接触材4の表面には微生物が馴養されることにより湖沼水中の富栄養化物を微生物が生物分解して水を浄化するようになっている。
【0009】
5は湖沼の水深Hに応じて長さLを長短変更可能に前記接触材4に嵌入されたドラフトチューブ部材であり、このドラフトチューブ部材5は、図示する実施形態では2つの分割構成材にて1組が形成され、このうち1つの分割構成材は邪魔板6を水面WLからやや上方で開放する開放部7を介して上端に有し、水面WL下に設けられる大径φ1の固定ドラフトチューブ8であり、他の分割構成材は水深Hの深浅に応じて伸縮可能に前記固定ドラフトチューブ8に上端側が挿入される小径φ2の可動ドラフトチューブ9である。9aは可動ドラフトチューブ9の下端に形成されるラッパ状の吸引口である。
【0010】
10は前記可動ドラフトチューブ9を湖底11に所望の高さKを開けて支持するためのスペーサである。このように、可動ドラフトチューブ9を湖底11に所望の高さKを開けてスペーサ10により支持するようにしたのは、水面WLに浮上している浮上支持体1に取付けられている固定ドラフトチューブ8が波風により上下動することがあっても固定ドラフトチューブ8に対して長短長さが変更する可動ドラフトチューブ9を確実に支持するためである。
【0011】
12は前記ドラフトチューブ部材5に内装される散気管であり、この散気管12はエアーホース13を介してブロワ14に接続されることにより送気を行うようになっている。ブロワ14はモータMの回転により駆動されるようになっている。また、散気管12は好ましくはドラフトチューブ部材5内の下端近くに設置される。そして、ブロワ14が駆動されることにより散気管12から湖沼水に対して空気が送気されると、ドラフトチューブ部材5内を浮上するエアーリフトポンプの原理によりドラフトチューブ部材5、すなわち固定ドラフトチューブ8と、可動ドラフトチューブ9内に上昇流Aが生ずるので、この上昇流Aは邪魔板6に衝突してドラフトチューブ部材5を中心に四方に飛散し、水面下では降下流Bになって接触材4に接触しながら通過し、降下して行く。そして、再び可動ドラフトチューブ9内に吸引され、循環を繰り返す。この際、水中の富栄養化物は、接触材4の表面で馴養した微生物で浄化されると同時に、周囲の湖沼水の溶存酸素濃度を高めるようになっている。
15は本実施形態の湖沼水質改善装置を湖沼の略一定位置に係留するためのアンカーである。
【0012】
本発明の一実施形態は以上の構成からなり、湖沼水の水面WL上に浮上する浮上支持体1に取付けられた固定ドラフトチューブ8は、例えば大雨が降り湖沼の水位が上昇すると、浮上支持体1と一緒に上昇し、また、干魃により湖沼の水位が降下すると、浮上支持体1と一緒に降下する。
【0013】
ところが、浮上支持体1に設けられるドラフトチューブ部材5は、水深Hに応じて長さLを長短変更可能な固定ドラフトチューブ8と可動ドラフトチューブ9との2つの分割構成材により形成されているので、例えば大雨が降り湖沼の水位が上昇して固定ドラフトチューブ8が増水により浮上支持体1と一緒に湖底11からの位置が上昇したり、または干魃により湖沼の水位が降下して浮上支持体1と一緒に固定ドラフトチューブ8の湖底11からの位置が降下した場合も可動ドラフトチューブ9の取付位置は変わらないため、可動ドラフトチューブ9の下端の吸引口9aから湖底11までの間隔Kは常時一定になり、吸引口9aから水を確実かつ速やかに吸引することができる。
【0014】
また、湖底11が平坦ではなく凹凸があったり、傾斜している場合にも、水量に応じて上昇または降下する水面WLに浮上する浮上支持体1に取付ける固定ドラフトチューブ8に対して水深Hの深浅に応じて可動ドラフトチューブ9は長さが長短変更するので、湖底11が平坦であるとか、凹凸が有るとかの地理的形状にかかわらずに可動ドラフトチューブ9の下端の吸引口9aから湖底11までの間隔Kは常時一定になる。
【0015】
そして、ブロワ13が駆動することにより前記ドラフトチューブ部材5に内装される散気管12から湖沼水に対して空気が送気されると、エアーリフトポンプの原理によりドラフトチューブ部材5、すなわち固定ドラフトチューブ8と、可動ドラフトチューブ9内に上昇流Aが生ずるので、この上昇流Aは固定ドラフトチューブ8の上端に設けた邪魔板6に衝突して四方に飛散し、その後、降下流Bになって接触材4に接触しながら通過し、降下して行く。そして、再び可動ドラフトチューブ9内に吸引口9aから吸引され、循環を繰り返されるため、水中の富栄養化物は、接触材4の表面で馴養した微生物で浄化される。しかも、周囲の湖沼水の溶存酸素濃度が高められる。
このように、本実施形態の湖沼水質改善装置は、従来の水処理装置のように、雨後に水位が上昇した場合に、深層部の水の浄化が行えなかったり、干魃により水位が低下した場合に装置が湖底に乗り上げて水質改善が行えないという不都合がなくなり、一定個所であっても水深に応じて適切に湖沼水の水質を改善を行うことができる。
【0016】
また、本実施形態の湖沼水質改善装置を移動させる場合には、エアーホース13をドラフトチューブ部材5に対して引き上げることにより、固定ドラフトチューブ8は湖底11から離れる。この状態で浮上支持体1を水面WL上に浮上させながら、湖沼上の所望の場所に移動した後に再び設置し、水質改善のために使用に供することができる。
【0017】
なお、図示する実施形態では、浮上支持体1内にドラフトチューブ部材5は2個が示されているが、これは例示であり、その設置個数の増減変更、および平面的な配列は自由である。
【0018】
【発明の効果】
本発明の請求項1に記載の発明は以上のように、湖沼の水面に浮かべられる浮上支持体と、該浮上支持体に水面下において鉛直方向に配列して設けられた接触材と、邪魔板を上端に有し水深に応じて長さを長短変更可能に前記接触材に嵌入されたドラフトチューブ部材と、該ドラフトチューブ部材に内装される散気管とから成るので、水深が変動しても常時湖底から一定高さの湖沼水を吸引し、浄化が円滑かつ確実に行え、万全な水質改善をはかることができる。
【0019】
また本発明の請求項2に記載の発明は、請求項1において前記ドラフトチューブ部材は、2つの分割構成材にて1組が形成され、このうち1つの分割構成材は邪魔板を水面からやや上方で開放する開放部を介して上端に有し、水面下に設けられる固定ドラフトチューブであり、他の分割構成材は水深に応じて伸縮可能に前記固定ドラフトチューブに挿入される可動ドラフトチューブであることを特徴とするので、例えば大雨が降り湖沼の水位が上昇して固定ドラフトチューブが増水により浮上支持体と一緒に湖底からの位置が上昇したり、または干魃により湖沼の水位が降下して浮上支持体と一緒に固定ドラフトチューブの湖底からの位置が降下した場合も可動ドラフトチューブの取付位置は変わらないため、可動ドラフトチューブ下端の吸引口から湖底までの間隔Kは常時一定になり、吸引口から水を確実かつ速やかに吸引することができる。
【0020】
また本発明の請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2の何れかにおいて前記可動ドラフトチューブは、湖底にスペーサを介して支持されることを特徴とするので、水面に浮上している浮上支持体に取付けられている固定ドラフトチューブが波風により上下動することがあっても固定ドラフトチューブに対して長短長さが変化する可動ドラフトチューブを確実に支持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の湖沼水質改善装置の一実施形態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 浮上支持体
2 フロート
3 缶状体
4 接触材
5 ドラフトチューブ部材
6 邪魔板
7 開放部
8 固定ドラフトチューブ
9 可動ドラフトチューブ
9a 吸引口
10 スペーサ
11 湖底
12 散気管
13 エアーホース
14 ブロワ
WL 水面
Claims (3)
- 湖沼の水面に浮かべられる浮上支持体と、該浮上支持体に水面下において鉛直方向に配列して設けられた接触材と、邪魔板を上端に有し水深に応じて長さを長短変更可能に前記接触材に嵌入されたドラフトチューブ部材と、該ドラフトチューブ部材に内装される散気管とから成る湖沼水質改善装置。
- 前記ドラフトチューブ部材は、2つの分割構成材にて1組が形成され、このうち1つの分割構成材は邪魔板を水面からやや上方で開放する開放部を介して上端に有し、水面下に設けられる固定ドラフトチューブであり、他の分割構成材は水深に応じて伸縮可能に前記固定ドラフトチューブに挿入される可動ドラフトチューブであることを特徴とする請求項1に記載の湖沼水質改善装置。
- 前記可動ドラフトチューブは、湖底にスペーサを介して支持されることを特徴とする請求項1または請求項2の何れかに記載の湖沼水質改善装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002207955A JP2004049968A (ja) | 2002-07-17 | 2002-07-17 | 湖沼水質改善装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002207955A JP2004049968A (ja) | 2002-07-17 | 2002-07-17 | 湖沼水質改善装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004049968A true JP2004049968A (ja) | 2004-02-19 |
Family
ID=31932232
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002207955A Pending JP2004049968A (ja) | 2002-07-17 | 2002-07-17 | 湖沼水質改善装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004049968A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010247121A (ja) * | 2009-04-20 | 2010-11-04 | Japan Organo Co Ltd | 気液溶解タンク |
KR101001570B1 (ko) | 2008-01-22 | 2010-12-21 | 주식회사 해울 | 수표면에 부상되어 교반되게 하는 폐수교반장치 |
-
2002
- 2002-07-17 JP JP2002207955A patent/JP2004049968A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101001570B1 (ko) | 2008-01-22 | 2010-12-21 | 주식회사 해울 | 수표면에 부상되어 교반되게 하는 폐수교반장치 |
JP2010247121A (ja) * | 2009-04-20 | 2010-11-04 | Japan Organo Co Ltd | 気液溶解タンク |
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