JP2004048962A - 半導体集積回路 - Google Patents
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Abstract
【課題】主ソフトスタート信号を基に個々の出力毎のタイミングで起動し、動作遅れがないソフトスタート信号を形成する半導体集積回路を提供する。
【解決手段】起動時の突入電流を防ぎ複数の出力OUT1〜OUTnに対応するタイミング ts1〜tsn で起動し、共通の起動指令TS0 で起動する主ソフトスタート信号形成手段1と、各出力毎のタイミングで個別起動指令 TS1〜TSn を出力する個別起動タイミング信号形成手段TSと、個別起動指令 TS1〜TSn の入力前は個別ソフトスタート直前の状態で待機し、入力後はこの待機状態から主ソフトスタート信号VaのK 倍の信号変化率で変化する個別ソフトスタート信号3a〜3nを形成するソフトスタート信号形成手段2と、三角波Veとソフトスタート信号3a〜3nとを比較して各出力の出力導通角を制御するソフトスタート出力部3と、を備える。
【選択図】図1
【解決手段】起動時の突入電流を防ぎ複数の出力OUT1〜OUTnに対応するタイミング ts1〜tsn で起動し、共通の起動指令TS0 で起動する主ソフトスタート信号形成手段1と、各出力毎のタイミングで個別起動指令 TS1〜TSn を出力する個別起動タイミング信号形成手段TSと、個別起動指令 TS1〜TSn の入力前は個別ソフトスタート直前の状態で待機し、入力後はこの待機状態から主ソフトスタート信号VaのK 倍の信号変化率で変化する個別ソフトスタート信号3a〜3nを形成するソフトスタート信号形成手段2と、三角波Veとソフトスタート信号3a〜3nとを比較して各出力の出力導通角を制御するソフトスタート出力部3と、を備える。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は電源用の半導体集積回路に用いるソフトスタート回路にに関わり、特に、複数の電源回路の出力を予め定められた任意のタイミングで自動的に起動させることができる半導体集積回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
ソフトスタート回路は、スイッチング電源回路において、電源起動時に電源回路に発生する突入電流を防止するために、スイッチング動作のパルス幅を徐々に広げていく回路である。一般的には、コンデンサを充電する充電電圧と三角波信号とを比較してスイッチング動作のパルス幅を徐々に広げることができる。
【0003】
図5において、従来技術によるソフトスタート回路は、電流源11と、この電流源11からの電流I1をソフトスタート設定端子14を経由して充電する容量42と、この容量42に充電される電荷を放電し、起動指令TS0 でスイッチオフしてソフトスタート信号Vaを形成する第1スイッチ素子13とからなるソフトスタート信号形成手段4と、出力導通角を制御する三角波発生回路6と、この三角波発生回路6の三角波信号Veと前記ソフトスタート信号Vaとを比較し、徐々にスイッチングパルス幅を広げ出力導通角を制御するコンパレータ32と、からなるソフトスタート出力部3と、を備えて構成される。
【0004】
かかる構成により、図6において、横軸に時間軸をとり、図6の(A) の縦軸にソフトスタート信号Vaおよび三角波信号Veを併記し、図6の(B) に出力導通角OUT を図示する。タイミングts0 で第1スイッチ素子13をオフすると、ソフトスタート信号Vaは、この時点からソフトスタート設定端子14に接続される容量42を電流I1で充電して徐々に増加するランプ関数状の信号Vaを形成する。なお、ソフトスタート信号Vaは、電流I1の代わりに抵抗による充電する回路も一般的である。一方、三角波発生回路6の三角波信号Veは、図示される様に、上限値VH, 下限値VLの間を三角波信号Veが出力される。そしてコンパレータ32でソフトスタート信号Vaと三角波信号Veとを比較してソフトスタート信号Vaが大きい時間幅部分だけ出力導通角OUT として出力する。ここでは、図示省略されているが、この出力導通角OUT でスイチング電源回路のスイチングトランジスタを導通させることにより、スイチング電源回路のインダクタとの作用により、スイチング電源回路の出力電圧を徐々に上昇させ、かつ、電源起動時の電源回路に発生する突入電流を防止することができる。
【0005】
図6の(B) に図示される様に、タイミングts0 で第1スイッチ素子13をオフし、ソフトスタート信号Vaが三角波信号Veの下限値VLに到達するまでの時間TLは、ソフトスタート起動をかけてから実際にソフトスタートが開始されるまでのムダ時間TLとなり、このムダ時間TLを経過後、ソフトスタート時間Tsだけ掛かってスイチング電源回路のフル出力電圧を出力することができる。
【0006】
また、ソフトスタートさせる出力チャネルが複数 (n個とると) 必要とし、この複数の出力チャネルの起動タイミング(ts1〜tsn)が異なるとき、ソフトスタート信号形成手段を共用化できないので、図示省略されているが、それぞれの出力チャネル (OUT1〜OUTn) に対応するソフトスタート信号形成手段 (4A〜4n) を設ける必要がある。この様な場合、ソフトスタートさせる容量42が一般的には数nF〜数μF の大きさであり、この容量42を半導体集積回路(内蔵容量は数pF程度まで)に内蔵させるには不向きであり、半導体集積回路の外付け部品となる。従って、この出力チャネル数だけ、ソフトスタート用容量42を接続するソフトスタート設定端子14を設ける必要がある。なお、出力チャネル毎の起動タイミング(ts1〜tsn)は、個別のソフトスタート信号形成手段 (4A〜4n) に設けられるN−MOSFET13のスイッチ素子の短絡モードを解除して容量42への充電を開始するタイミング(ts1〜tsn)で制御することができる。
【0007】
図7に従来技術および本発明で使用する一実施例による三角波発生回路6の回路図と図8に動作波形図とを図示する。図7において、三角波発生回路6は、例えば、電源電圧Vdd を抵抗61,62,63で分圧して三角波信号Veの上限値VHおよび下限値VLを形成する分圧回路と、容量66と, この容量66に電流I4で充電する電流源64と, 交互にスイッチング制御されるスイッチ素子71と, このスイッチ素子71がオン時に上記容量66に充電された電荷を電流(I5−I4) で放電する電流源65と, からなり三角波信号Veを形成する三角波回路と、このスイッチ素子71のオン・オフを制御し, 上記容量66の充電電位と上限値VHとを比較して充電電位が上限値VHより大でトリガパルスVfを出力するコンパレータ67と, 容量66の充電電位と下限値VLとを比較して充電電位が上限値VLより小でトリガパルスVgを出力するコンパレータ68と, これらのコンパレータ67,68 のトリガパルスVf,Vg で反転動作するNOR 素子69,70 からなるRS−FF(セット・リセット型フリップフロップ)と、を備えて構成することができる。
【0008】
かかる構成により、図8において、RS−FF の出力VhがHighレベルのとき、スイッチ素子71をオン制御して容量66の充電電位を放電し、この充電電位が下限値VLを下回るとコンパレータ68がトリガパルスVgを出力し、RS−FF の出力VhをLow レベルに切り換える。この状態からスイッチ素子71がオフ制御されるので容量66は充電されて充電電位を上昇させる。この充電電位が上限値VHを越えるとコンパレータ67がトリガパルスVfを出力し、RS−FF の出力VhをHighレベルに切り換える。以下、この繰り返しで三角波信号Veを形成することができる。
【0009】
また、この様な三角波発生回路6は、図示省略しているが、電流源64側にスイッチ素子72を設け、RS−FF の両出力でスイッチ素子71,72 を交互に導通制御することにより同様に三角波信号Veを形成することができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
従来技術で述べた様に、大規模な電源回路になると、一般的には出力チャネル数が増加し、またこれらの電源回路の立ち上げていくタイミングおよび順番もこの電源回路が用いられる用途に応じて設定できることが好ましい。このため、従来技術では、個別に複数個のソフトスタート回路を設けることは、半導体集積回路のソフトスタート設定端子数とソフトスタート用容量の部品点数を増加させる問題がある。従って、電源用集積回路の小型化、低コスト化への障害となる。
【0011】
また、従来技術で述べた様に、コンデンサの充電電圧(ソフトスタート信号)と三角波信号との比較によって導通角を制御するソフトスタート出力信号を形成する場合、このコンデンサの充電電圧が三角波信号の下限値に到達するまで、ソフトスタート出力信号を発生することができない。従って、ソフトスタートの起動を掛けてから動作遅延時間が発生し、この遅延時間は実際のソフトスタート出力信号を発生する時間に比べて同等程度もしくは長くなることがある。
【0012】
本発明は上記の点にかんがみてなされたものであり、その目的は前記した課題を解決して、複数チャネルのソフトスタートを共通のソフトスタート設定端子と共通の容量で主ソフトスタート信号を形成し、この主ソフトスタート信号を基にして、個々の出力チャネル毎に予め設定されたタイミングで起動し、動作遅延時間が殆ど発生しない、個々のソフトスタート信号形成手段を備える半導体集積回路を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記課題は本発明によれば、起動時の突入電流を防ぐソフトスタート手段を有し、複数の出力チャネルに対応して予め定められたタイミングで各出力チャネルを起動する電源用の半導体集積回路において、
起動指令で起動し、各出力チャネル共通のソフトスタート設定端子に接続される容量を充電して主ソフトスタート信号を形成する主ソフトスタート信号形成手段と、各出力チャネル毎に予め定められたタイミングで個別起動指令を出力する個別起動タイミング信号形成手段と、主ソフトスタート信号を受信し、個別起動タイミング信号形成手段からの個別起動指令が入力されるまでの間, 個別ソフトスタートを開始する直前の状態で待機し、個別起動指令が入力された後は, 個別ソフトスタート直前の待機状態から主ソフトスタート信号の信号変化率に予め定められた倍率の信号変化率で変化する個別ソフトスタート信号を形成する個別ソフトスタート信号形成手段と、三角波発生回路と、この三角波発生回路の三角波と, 個別ソフトスタート信号形成手段からの個別ソフトスタート信号と, を比較し、各出力チャネルの出力導通角を制御するコンパレータと、からなるソフトスタート出力部と、を備えるものとする。
【0014】
かかる構成により、主ソフトスタート信号形成手段で共通の起動指令で主ソフトスタート信号を形成し、個別起動タイミング信号形成手段で各出力チャネル毎に予め定められたタイミングで個別起動指令を出力し、この個別起動指令が入力されるまでの間は個別ソフトスタートを開始する直前の状態で待機し、個別起動指令が入力された後は, 個別ソフトスタート信号形成手段は個別ソフトスタート直前の待機状態から主ソフトスタート信号の信号変化率に予め定められた倍率の信号変化率で変化する個別ソフトスタート信号を形成する。
【0015】
この結果、個別ソフトスタート信号形成手段は、個別起動指令が入力されるまでの間は三角波発生回路の下限値またはこの下限値を下回る状態で待機状態にあり、個別起動指令が入力された後は, この待機状態から主ソフトスタート信号の信号変化率より早い信号変化率のソフトスタート信号を形成し、このソフトスタート信号と三角波発生回路の三角波信号とを比較することにより、各出力チャネル毎に予め定められたタイミングで各出力チャネル毎の出力導通角を制御することができる。即ち、主ソフトスタート信号形成手段は共通のソフトスタート設定端子とこれに接続される容量とで構成できるので、電源用集積回路の小型化、低コスト化を実現することができる。
【0016】
また、主ソフトスタート信号形成手段は、電流源と、この電流源からの電流を共通のソフトスタート設定端子を経由して充電する第1容量と、この第1容量に充電される電荷を放電し共通の起動指令でスイッチオフして主ソフトスタート信号を形成する第1スイッチ素子と、を備えて構成することができる。
かかる構成により、第1スイッチ素子をオフするタイミングで主ソフトスタート信号形成手段の共通の起動指令を指令することができる。また、電流源の電流値と第1容量の容量値を適切に選択することにより、主ソフトスタート信号の時間変化率を小さくすることにより複数チャネルの個別起動タイミングの範囲を広く設定することができる。
【0017】
また、個別ソフトスタート信号形成手段は、主ソフトスタート信号に接続される第2容量と、この第2容量の出力側を個別起動タイミング信号形成手段からの個別起動指令が入力されるまでの間, グランドレベルに短絡する個別起動用第2スイッチ素子と、この第2スイッチ素子がオフのとき、この第2スイッチ素子の両端に発生する信号を予め定められた倍率で増幅する増幅器と、この増幅器出力に接続され他方に端を出力とする第3容量と、三角波発生回路の下限出力値あるいはこの下限出力値をやや下回る電圧信号(以下、待機状態信号と略称する)と、この待機状態信号と第3容量の出力側との間を前記個別起動タイミング信号形成手段の個別起動指令が入力されるまでの間短絡動作し、この個別起動指令が入力された後は, スイッチオフする第3スイッチ素子と、を備えて構成することができる。
【0018】
かかる構成により、個別起動用第2スイッチ素子がオンしている間は、主ソフトスタート信号の電圧は第2容量に充電され、予め定められた倍率の増幅器の入力信号はこの個別起動用第2スイッチ素子で短絡されて入力信号は発生しない。また、この期間中では、増幅器出力に接続される第3容量には三角波発生回路の下限出力値あるいはこの下限出力値をやや下回る電圧信号(待機状態信号)が充電されて個別起動用第2スイッチ素子がオフしたときこの待機状態信号を動作点として増幅出力を出力できる様な待機状態にすることができる。
【0019】
次に、個別起動用第2スイッチ素子がオフすると、予め定められた倍率の増幅動作を行う上記増幅器の入力信号は、主ソフトスタート信号の電圧から,第2スイッチ素子がオンしていたときに第2容量に充電された最終の主ソフトスタート信号電圧を差し引いた主ソフトスタート信号電圧の変化分が上記予め定められた倍率の増幅器の入力信号となり、この増幅された信号分が、上記待機状態信号に重畳して個別ソフトスタート信号として出力することができる。従って、この個別ソフトスタート信号と三角波発生回路の三角波信号と比較して、当該出力チャネルの出力導通角を制御することができる。
【0020】
また、個別ソフトスタート信号形成手段は、主ソフトスタート信号に接続される第2容量と、この第2容量の出力側を個別起動タイミング信号形成手段からの個別起動指令が入力されるまでの間, 待機状態信号に短絡する個別起動用第2スイッチ素子と、この第2スイッチ素子がオフのとき、この第2スイッチ素子の両端に発生する信号を増幅し,抵抗27,28 で負帰還増幅回路を構成し, 入力信号がゼロのとき出力が上記待機状態信号に動作点を有し予め定められた倍率で増幅する増幅器と、待機状態信号と、を備えて構成することができる。
【0021】
かかる構成により、上記説明の個別ソフトスタート信号形成手段と同様に、回路構成は異なるが同様の個別ソフトスタート信号を形成することができる。即ち、個別起動用第2スイッチ素子がオンしている間は、主ソフトスタート信号の電圧と上記待機状態信号との差電圧を第2容量に充電する。一方、予め定められた倍率の増幅器の回路は、この待機状態信号との間で予め定められた倍率の負帰還増幅器回路を形成しているので、この増幅器への入力信号がゼロの状態では増幅器出力が待機状態信号レベルにある。従って、個別起動用第2スイッチ素子がオフすると、上記負帰還増幅器の入力信号は、主ソフトスタート信号の電圧から,第2スイッチ素子がオンしていたときに第2容量に充電された最終の充電電圧分を差し引いた主ソフトスタート信号電圧の変化分がこの負帰還増幅器の入力信号となり、この増幅された信号分が、上記待機状態信号レベルから個別ソフトスタート信号として出力することができる。従って、この個別ソフトスタート信号と三角波発生回路の三角波信号と比較して、当該出力チャネルの出力導通角を制御することができる。
【0022】
また、個別ソフトスタート信号形成手段は、主ソフトスタート信号に接続され,個別起動タイミング信号形成手段からの個別起動指令が入力されるまでの間,主ソフトスタート信号を追従(トラッキング)し、個別起動指令が入力された後は,個別起動指令が入力された直前の主ソフトスタート信号を保持(ホールド)するサンプルアンドホールド回路と、このサンプルアンドホールド回路出力と,主ソフトスタート信号とを増幅し、このゼロ入力時の出力を待機状態信号にその動作点を有するレベルシフトアンプと、待機状態信号と、を備えて構成することができる。
【0023】
かかる構成により、上記説明済みの個別ソフトスタート信号形成手段と同様に、回路構成は異なるがサンプリングアンドホールド回路とレベルシフトアンプを用いることにより、同様の個別ソフトスタート信号を形成することができる。即ち、個別起動用第2スイッチ素子がオンしている間は、サンプリングアンドホールド回路は主ソフトスタート信号を追従し、この第2スイッチ素子がオフに切り替わった時点以降、ホールドモードに切り替わり、追従していた主ソフトスタート信号を保持する。そしてレベルシフトアンプは、この保持した主ソフトスタート信号と第2スイッチ素子がオフに切り替わった以降の主ソフトスタート信号とを、増幅器基準出力が上記待機状態信号レベルを動作点とするレベルシフトアンプによって、上記待機状態信号レベルから個別ソフトスタート信号として出力することができる。従って、この個別ソフトスタート信号と三角波発生回路の三角波信号と比較して、当該出力チャネルの出力導通角を制御することができる。
【0024】
また、主ソフトスタート信号形成手段の主ソフトスタート信号は、インピーダンスバッフ回路を備えて構成することができる。
かかる構成により、複数チャネルのソフトスタートが多いとき、個別起動タイミング用第2スイッチ素子がオンしている間、第2容量への充電書き込みで主ソフトスタート信号の時間変化率が多少影響を受けるが、この主ソフトスタート信号形成手段の主ソフトスタート信号出力にインピーダンスバッフ回路を備えることにより、個別ソフトスタート信号形成手段の影響を防止することができる。
【0025】
また、三角波発生回路の待機状態信号は、インピーダンスバッフ回路を備えて構成することができる。
かかる構成により、複数チャネルのソフトスタートが多いとき、個別起動タイミング用第2スイッチ素子がオンしている間、第2容量への充電書き込みで主ソフトスタート信号の時間変化率が多少影響を受けるが、この主ソフトスタート信号形成手段の主ソフトスタート信号出力にインピーダンスバッフ回路を備えることにより、個別ソフトスタート信号形成手段の影響を防止することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
図1は本発明による一実施例の複数チャネルのソフトスタート形成手段を備える半導体集積回路図、図2は他の実施例による半導体集積回路図、図3は図1の回路構成による動作説明図、図4は他の実施例による半導体集積回路図であり、図5〜図8に対応する同一部材には同じ符号が付してある。
【0027】
図1、図2、図4において、本発明によれば、起動時の突入電流を防ぐソフトスタート手段を有し、複数の出力チャネルOUT1〜OUTnに対応して予め定められたタイミング(ts1〜tsn)で各出力チャネルOUT1〜OUTnを起動する電源用の半導体集積回路において、
共通の起動指令TS0 で起動し、共通のソフトスタート設定端子14に接続される容量12を充電して主ソフトスタート信号Vaを形成する主ソフトスタート信号形成手段1と、共通の起動指令TS0(タイミングts0)で起動し、各出力チャネルOUT1〜OUTn毎に予め定められたタイミング(ts1〜tsn)で個別起動指令(TS1〜TSn)を出力する個別起動タイミング信号形成手段4と、主ソフトスタート信号Vaを受信し、上述の個別起動タイミング信号形成手段4からの個別起動指令(TS1〜TSn)が入力されるまでの間, 個別ソフトスタートを開始する直前の状態で待機し、個別起動指令(TS1〜TSn)が入力された後は, 個別ソフトスタート直前の待機状態から主ソフトスタート信号Vaの信号変化率に予め定められた倍率(K) の信号変化率で変化する個別ソフトスタート信号3a〜3nを形成する個別ソフトスタート信号形成手段2(2A=(2A1〜2An), (2B=(2B1〜2Bn), (2C=(2C1〜2C)と、各出力チャネルOUT1〜OUTnの出力導通角を制御する三角波発生回路6と、この三角波発生回路6の三角波Veと, 個別ソフトスタート信号形成手段2(2A=(2A1〜2An), (2B=(2B1〜2Bn), (2C=(2C1〜2Cn)からの個別ソフトスタート信号3a〜3nと, を比較し、各出力チャネルOUT1〜OUTnの出力導通角を制御するコンパレータ32と、を備えて構成することができる。
【0028】
かかる構成により、主ソフトスタート信号形成手段1で共通の起動指令TS0 で主ソフトスタート信号Vaを形成し、個別起動タイミング信号形成手段4で各出力チャネル (OUT1〜OUTn) 毎に予め定められたタイミング(ts1〜tsn)で個別起動指令(TS1〜TSn)を出力し、この個別起動指令(TS1〜TSn)が入力されるまでの間は個別ソフトスタート信号3a〜3nを開始する直前の状態, 例えば、三角波発生回路6の下限出力値VLあるいはこの下限出力値VLをやや下回る電圧信号(以下、待機状態電圧信号(VW)と略称する)で待機し、個別起動指令TSx(=TS1〜TSn)が入力された後は, 個別ソフトスタート信号形成手段2Ax(2Bx,2Cx)は個別ソフトスタート直前の待機状態(VW)から主ソフトスタート信号Vaの信号変化率に予め定められた倍率(K) の信号変化率で変化する個別ソフトスタート信号3x(=3a〜3n) を形成することができる。
【0029】
この結果、個別ソフトスタート信号形成手段2(2A,2B,2C)は、個別起動指令(TS1〜TSn)が入力されるまでの間は三角波発生回路6の下限値VLまたはこの下限値VLを下回る状態で待機状態(VW)にあり、個別起動指令(TS1〜TSn)が入力された後は, この待機状態(VW)から主ソフトスタート信号Vaの信号変化率より早い信号変化率(K倍) のソフトスタート信号3a〜3nを形成し、このソフトスタート信号3a〜3nと三角波発生回路6の三角波信号Veとを比較することにより、各出力チャネルOUT1〜OUTn毎に予め定められたタイミング(ts1〜tsn)で各出力チャネルOUT1〜OUTn毎の出力導通角を制御することができる。即ち、主ソフトスタート信号形成手段1は共通のソフトスタート設定端子14とこれに接続される容量12とで構成できるので、電源用集積回路の小型化、低コスト化を実現することができる。
【0030】
【実施例】
(実施例1)
図1により本発明の複数チャネルのソフトスタート手段を備える半導体集積回路を補足説明する。図1において、半導体集積回路に内蔵された電流源11は、共通のソフトスタート設定端子14を介して外付けされた容量12を充電する主ソフトスタート信号Vaを形成する主ソフトスタート信号形成手段1と、この主ソフトスタート信号Vaを容量21を介してゲイン K倍の増幅器23で増幅し電圧Vd(個別ソフトスタート信号3a〜3n) に変換する個別ソフトスタート信号形成手段2A(2A1〜2An)と、この増幅器23で K倍に増幅された電圧Vdと三角波発生回路6の三角波信号Veとを比較して、徐々に広がるスイッチングパルスを生成するソフトスタート出力部3と、から構成される。
【0031】
主ソフトスタート信号形成手段1は従来技術で述べた図5のソフトスタート信号形成手段7と、また、ソフトスタート出力部3は従来技術で述べた図5のソフトスタート出力部3と同一の機能を有する。
即ち、主ソフトスタート信号形成手段1は、電流源11と、この電流源11からの電流I11 を共通のソフトスタート設定端子14を経由して充電される第1容量12と、この第1容量12に充電される電荷を放電し共通の起動指令ts0 でスイッチオフして主ソフトスタート信号Vaを形成する第1スイッチ素子13と、を備えて構成することができる。
【0032】
かかる構成により、第1スイッチ素子13をオフするタイミング(ts0) で主ソフトスタート信号形成手段1の共通の起動指令TS0 を指令することができる。また、電流源11の電流値I1と第1容量12の容量値C を適切に選択することにより、主ソフトスタート信号Vaの時間変化率を従来技術で述べたソフトスタート信号形成手段7よりも小さくすることにより、複数チャネル(OUT1)〜(OUTn)の個別起動タイミングの範囲をより広く設定することができる。
【0033】
個別ソフトスタート信号形成手段2A(2A1〜2An)の詳細構成は、主ソフトスタート信号Vaに接続される第2容量21と、この第2容量21の出力側を個別起動タイミング信号形成手段4からの個別起動指令(TS1〜TSn)が入力されるまでの間, グランドレベルGND に短絡する個別起動用第2スイッチ素子(N−MOSFET)22と、この第2スイッチ素子22がオフのとき、この第2スイッチ素子22の両端に発生する信号(Va−Va0)(但し,Va0は第2スイッチ素子22がオフする直前まで第2容量21に充電された電圧) を予め定められた倍率 Kで増幅する増幅器23と、この増幅器出力Vcに接続され他方端を出力電圧Vdとする第3容量24と、三角波発生回路6の下限出力値VLあるいはこの下限出力値VLをやや下回る待機状態信号(VW)の回路31と、この待機状態信号(VW)と第3容量24の出力側との間を個別起動タイミング信号形成手段4の個別起動指令TS1,バーTS1(図示例はタイミング ts1およびこのts1 の反転信号 (バーts1)で表示)が入力されるまでの間短絡動作し、この個別起動指令(TS1,バーTS1)が入力された後は, スイッチオフするアナログスイッチ(例えば、(N−MOSFET)25と(P−MOSFET)25とのドレイン・ソースを並列に接続し、それぞれのゲートに個別起動指令 (TS1,バーTS1)を入力して構成する)として双方向にオン・オフ動作できる第3スイッチ素子25と、を備えて構成される。
【0034】
かかる構成により、個別起動用第2スイッチ素子22がオンしている間は、主ソフトスタート信号Vaの電圧は第2容量21に充電され、予め定められた倍率(K) の増幅器23の入力回路はこの個別起動用第2スイッチ素子22で短絡され、入力信号は発生しない。また、この期間中では、増幅器23の出力Vcに接続される第3容量24には三角波発生回路6の待機状態信号VWが充電されているので、個別起動用第2スイッチ素子22および第3スイッチ素子25がオフしたとき、この待機状態信号VWを動作点として増幅出力Vdを出力できる様な待機状態にすることができる。
【0035】
次に、個別起動タイミング信号(ts1〜tsn)がHighレベルからLow レベルに切り替わり、第2スイッチ素子22および第3スイッチ素子25がオフすると、予め定められた倍率(K) の増幅動作を行う上記増幅器23の入力信号Vbは、主ソフトスタート信号Vaの電圧から,第2スイッチ素子22がオンしていたときに第2容量21に充電された最終の主ソフトスタート信号電圧Va0 を差し引いた主ソフトスタート信号電圧Vaの変化分(Vb=ΔVa=(Va−Va0))が上記予め定められた倍率(K) の増幅器23の入力信号Vbとなり、この増幅された信号分(Va−Va0)K が、上記待機状態信号VWに重畳して個別ソフトスタート信号Vd(=3a〜3n) として出力することができる。従って、この個別ソフトスタート信号Vd(=3a〜3n) と三角波発生回路6の三角波信号Veと比較して、当該出力チャネルOUTxの出力導通角を制御することができる。
【0036】
次に、個別ソフトスタート信号形成手段2A(2A1〜2An)の動作を図1を併用して図3で説明する。図3において、横軸に時間軸を、縦軸に上から順に主ソフトスタート信号Vaから個別ソフトスタート信号Vdまでの信号波形を図3の(A) に、図3の(B) に個別ソフトスタート信号Vdと三角波信号Veとの関係を図示し、図3の(C),(D) に個別起動指令(TS1,TS2) がHighレベルからLow レベルに切り替わり、個別ソフトスタート信号Vd1,Vd2 がスタートして、徐々にスイッチングパルスOUT1,OUT2 が広がり、ソフトスタート時間Ts1,Ts2 を経過して電源装置が起動時の突入電流を防止しながら、最終的に電源装置としての所定の出力電圧をフル出力させることができる。
【0037】
図3の(A) において、半導体集積回路の内部動作が確立して、第1スイッチ素子13のゲート信号が時刻ts0 でHighレベルからLow レベルに切り替わると、N−MOSFET13がオフし、第1容量12に電流源11から充電が開始し、主ソフトスタート信号Va(=(I1/C)t)( 但し、I1は電流源11の電流値,Cは第1容量12の容量値)(細線で図示)がスタートする。このソフトスタート信号Vaを第2容量21を介した電圧Vbは、個別起動信号TS1,TS2 がHighレベルでは第2スイッチ素子22が導通状態にあり、グランドレベルGND に接地されている。この期間中は、同時に第3スイッチ素子25も導通状態にあるので、個別ソフトスタート信号Vd1,Vd2 は太線で図示される三角波発生回路6の下限出力値VLあるいはこの下限出力値VLをやや下回る待機状態信号電圧VWにある。従って、増幅器23の入出力の状態は第2容量21および第3容量24にそれぞれバイアス電圧Va0 および待機状態信号電圧(VW−Voff)(Voffは増幅器23のオフセット出力を示す) が充電されて待機状態を保持する。
【0038】
この状態から、タイミング時刻ts1(ts2)で個別起動信号TS1(TS2)がHighレベルからLow レベルに切り替わると、電位Vb1(Vb2)は、細線Vb1(Vb2)で図示される様にそれぞれグランドレベルGND より主ソフトスタート信号Vaと同じ傾斜で上昇してくる。この電位Vb1(Vb2)は(高入力インピーダンス)増幅器23で増幅され、ゲイン K倍された出力Vcが増幅出力電圧(Vc1: 太線),(Vc2: 細線) として出力される。この増幅器23で増幅された出力電圧Vcから第3容量24を介した個別ソフトスタート信号Vd(Vd1,Vd2) は、上述した様に、個別起動信号がオフされている状態、即ち、Highレベルでは第3スイッチ素子25が導通状態にあるので、待機状態信号電圧VWに固定されているが、個別起動信号TS1(TS2)がHighレベルからLow レベルに切り替わり、第3スイッチ素子25が非導通状態になると、個別ソフトスタート信号Vd(Vd1,Vd2) は、増幅器23で増幅されゲイン K倍された出力Vcと同じ傾斜電圧(Vd1: 太線),(Vd2: 細線) で上昇する。
【0039】
ソフトスタート出力部3では、三角波信号Veと個別ソフトスタート信号Vd(Vd1,Vd2) とを比較器32で比較して、徐々に広がるパルスを生成し、このパルス信号で図示省略したスイッチング電源装置の出力トランジスタの導通角を徐々に広げることにより、このスイッチング電源装置の出力電流を徐々に増やして、電源投入時の突入電流の発生を防止することができる。
【0040】
また、本発明によれば、個別ソフトスタート信号Vd(Vd1,Vd2) は、三角波発生回路6の下限出力値VLあるいはこの下限出力値VLをやや下回る待機状態信号VWにあるので、個別起動指令(TS1,TS2) がオン(High レベルからLow レベルに切り替わる) されると、直ちに上記パルス信号が発生し、個別ソフトスタート信号Vdの遅延時間TLの発生を防止し、遅延時間TLが殆どない状態にすることができる。
【0041】
以上、個別ソフトスタート信号形成手段2A1 について説明したが、複数の出力チャネルOUT1〜OUTnが必要な場合、個別ソフトスタート信号形成手段(2A1〜2An)の出力チャネルn だけ必要であるが、主ソフトスタート信号形成手段1は1つのみ必要であり、従って、第1容量12を接続するソフトスタート設定端子および外付け部品は1つのみが必要となるのである。
【0042】
また、本発明により、出力チャネル(OUT−1〜OUT−n)毎の個別起動指令(TS1〜TSn)により、それぞれ出力チャネルOUT1〜OUTn毎に独立してソフトスタートを起動することができる。
また、本発明による回路で従来技術と同じソフトスタート時間を得るには、増幅器23のゲインが K倍のとき、第1容量12の容量値C は図5に図示する容量42の容量値の K倍を必要とする。また、本発明による回路では、主ソフトスタートを起動してから全出力チャネルOUT1〜OUTnの個別ソフトスタートが終了するまでの時間範囲を第1容量12の充電が終了するまでの時間がカバーする必要がある。
(実施例2)
上記実施例1で述べた個別ソフトスタート信号形成手段2Aは、以下に述べる実施例2、実施例3の方法がある。
【0043】
実施例1の方法では、主ソフトスタート信号Vaを起動後、個別ソフトスタート信号を起動するまでの間は、第2容量21に主ソフトスタート信号Vaを充電し、第3容量24に待機状態信号VWを充電リセットして待機状態を維持し、個別起動信号が入力されると、直ちに個別ソフトスタートが起動できる様に構成されている。しかしこの方法では、第2容量21および第3容量24に充電された電荷が当該個別ソフトスタートが終了するまでの時間Ts1,Ts2 ・・の間にあまり変化を生じない様に、増幅器23および比較器32の入力インピーダンスを十分に高くする必要がる。
【0044】
実施例2の方法では、負帰還増幅器26の入力インピーダンスを十分に高くする必要性は同じであるが、負帰還増幅器26を構成する増幅出力の動作点を(抵抗28の負帰還点を)待機状態信号VWに選定することにより、第3容量24を用いる必要がなく、比較器32の入力インピーダンスの制約条件を削除することができる。
即ち、図2において、他の個別ソフトスタート信号形成手段2B(2B1〜2Bn)は、主ソフトスタート信号Vaに接続される第2容量21と、この第2容量21の出力側を個別起動タイミング信号形成手段4からの個別起動指令(TS1〜TSn)が入力されるまでの間, 待機状態信号VWに短絡する個別起動用第2スイッチ素子22と、この第2スイッチ素子22がオフのとき、この第2スイッチ素子22の両端に発生する信号を増幅し,抵抗27,28 で負帰還増幅回路を構成し, 入力信号がゼロのとき出力が上記待機状態信号VWに動作点を有し, 予め定められた倍率K(=R27/R28) で増幅する増幅器26と、待機状態信号VWを出力する回路31と、を備えて構成することができる。
【0045】
かかる構成により、個別ソフトスタート信号形成手段2A(2A1〜2An)と同様に, 第2容量21に充電・リセットされる基準電位が実施例1ではグランドレベルGND にあったのが, 待機状態電圧信号VWにリセットされる点で回路構成が異なり、図3の(A) に図示される増幅器26の入力信号Vbの動作レベルが図示省略してあるが実施例1ではグランドレベルGND が実施例2では 待機状態電圧信号VWを基準電位として動作点が変わる点にある。この結果、実施例1の第3容量24と第3スイッチ素子25を不要にして、同様な個別ソフトスタート信号Vd(Vd1〜Vdn)を形成することができる。
【0046】
即ち、個別起動用第2スイッチ素子22がオンしている間は、主ソフトスタート信号の電圧Vaと上記待機状態電圧信号VWとの差電圧(Va−VW) を第2容量21に充電する。一方、予め定められた倍率K の増幅器の回路26は、この待機状態電圧信号VWとの間で予め定められた倍率K の負帰還増幅器回路26を形成しているので、この増幅器26の入力信号がゼロの状態(個別ソフトスタート信号ガ起動されたとき)では増幅器26の出力Vdが待機状態電圧信号VWレベルにある。従って、個別起動用第2スイッチ素子22がオフすると、上記負帰還増幅器26の入力信号(Vb’) は、主ソフトスタート信号の電圧Vaから,第2スイッチ素子22がオンしていたときに第2容量21に充電された最終の充電電圧分(Va0−VW)を差し引いた主ソフトスタート信号電圧Vaの変化分(Va(t)−Va0) がこの負帰還増幅器26の入力信号(Vb’) となり、この増幅された信号分K(Va(t)−Va0)が、上記待機状態電圧信号VWレベルから個別ソフトスタート信号Vd(Vd1〜Vdn)として出力することができる。従って、この個別ソフトスタート信号Vdx(Vd1 〜Vdn)と三角波発生回路6の三角波信号Veと比較して、当該出力チャネルOUTxの出力導通角を制御することができる。
(実施例3)
また、実施例3の方法では、個別起動用第2スイッチ素子22と第2容量21との接続を変更しインピーダンス変換器51を用いて、サンプルアンドホールド回路を構成し、増幅器23の相当する箇所をレベルシフトアンプを構成することにより、増幅器23の入力インピーダンスを高くする必要性も削除することができる。
【0047】
即ち、図4において、他の個別ソフトスタート信号形成手段2C(2C1〜2Cn)は、主ソフトスタート信号Vaに接続され,個別起動タイミング信号形成手段4からの個別起動指令(TS1〜TSn)が入力されるまでの間,主ソフトスタート信号Vaを追従(トラッキング)し、個別起動指令(TS1〜TSn)が入力された後は,個別起動指令(TS1〜TSn)が入力された直前の主ソフトスタート信号Va0 を保持(ホールド)するサンプルアンドホールド回路(21,22,51)と、このサンプルアンドホールド回路(21,22,51)の出力Vth と主ソフトスタート信号Vaとの差電圧(Vb”) を増幅し、このゼロ入力時(Vb”=(Va−Vth))の出力を待機状態信号VWにその動作点を有するレベルシフトアンプ(52,53〜56) と、待機状態信号VWと、を備えて構成することができる。
【0048】
かかる構成により、実施例1で説明済みの個別ソフトスタート信号形成手段2A(2A1〜2An)と同様に回路構成は異なるが、サンプリングアンドホールド回路(21,22,51)とレベルシフトアンプ(52,53〜56) を用いることにより、同様の個別ソフトスタート信号Vd(Vd1〜Vdn)を形成することができる。即ち、個別起動用第2スイッチ素子22がオンしている間は、サンプリングアンドホールド回路(21,22,51)は主ソフトスタート信号Vaを追従し、この第2スイッチ素子22がオフに切り替わった時点以降、ホールドモードに切り替わり、追従していた主ソフトスタート信号(Va0) を保持する。そしてレベルシフトアンプ(52,53〜56) は、この保持した主ソフトスタート信号Va0 と第2スイッチ素子がオフに切り替わった以降の主ソフトスタート信号Va(t) とを、増幅器基準出力が上記待機状態電圧信号VWレベルを動作点とするレベルシフトアンプ(52,53〜56) によって、上記待機状態信号VWレベルから個別ソフトスタート信号Vd(Vd1〜Vdn)として出力することができる。従って、この個別ソフトスタート信号 Vdx(Vd1〜Vdn)と三角波発生回路6の三角波信号Veと比較して、当該出力チャネルOUTxの出力導通角を制御することができる。
【0049】
その他として、また、主ソフトスタート信号形成手段1の主ソフトスタート信号Vaは、インピーダンスバッファ回路15を備えて構成することができる。
かかる構成により、複数チャネルOUT1〜OUTnのソフトスタートする点数n が多いとき、個別起動タイミング用第2スイッチ素子22がオンしている間、第2容量21への充電書き込みで主ソフトスタート信号Vaの時間変化率が多少影響を受けることがあるが、この主ソフトスタート信号形成手段1の主ソフトスタート信号Vaの出力回路に点線で図示するインピーダンスバッファ回路15を備えることにより、個別ソフトスタート信号形成手段2の影響を防止することができる。また、このインピーダンスバッファ回路15を備えることにより、第1容量12の容量値および電流源11の電流値I11 を低減することもできる。
【0050】
また、三角波発生回路6の下限出力値VLあるいはこの下限出力値VLをやや下回る電圧信号VWは、必要に応じてインピーダンスバッファ回路29を備えて構成することができる。
【0051】
【発明の効果】
以上述べたように本発明による起動時の突入電流を防ぐソフトスタート手段を有する電源用の半導体集積回路は、複数の出力チャネル毎の起動タイミング設定が可能であり、かつ、ソフトスタート設定端子を1端子にまとめることができる。この結果、出力チャネル数が増加すればするほど、小型化・低コスト化の効果を生ずることができる。
【0052】
また、ソフトスタートの起動をかけてから、ソフトスタート出力信号が発生するまでの遅延時間を大幅に削減することができ、この結果、ソフトスタートのタイミング設定が容易になり、起動時間の短縮化を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による一実施例の複数チャネルのソフトスタート形成手段を備える半導体集積回路図
【図2】他の実施例による半導体集積回路図
【図3】図1の回路構成による動作説明図
【図4】他の実施例による半導体集積回路図
【図5】従来技術によるソフトスタート形成手段を備える半導体集積回路図
【図6】従来技術による動作説明図
【図7】本発明および従来技術の一実施例による三角波発生回路図
【図8】三角波発生回路動作説明図
【符号の説明】
1 主ソフトスタート信号形成手段
11,64,65 電流源
12 第1容量
13 第1スイッチ素子
14 ソフトスタート設定端子
15,29 インピーダンスバッファ回路
2、2A,2B,2C,2A1,2A2,2An 個別ソフトスタート信号形成手段
2B1,2B2,2Bn,2C1,2C2,2Cn 個別ソフトスタート信号形成手段
21 第2容量
22 個別起動用第2スイッチ素子
23,26,52 増幅器
24 第3容量
25 第3スイッチ素子
27,28,53〜56,61,62,63 抵抗
33a,3b,・3n ソフトスタート出力部
31 待機状態信号回路
32,67,68 コンパレータ
4 個別起動タイミング信号形成手段
51 高入力インピーダンス増幅器
6 三角波発生回路
66 容量
69,70 NOR 素子
7 ソフトスタート信号形成手段
71 スイッチ素子
OUT1,OUT2,・OUTn 各出力チャネルの出力
TS0, TS1〜TSn 個別起動指令
Ts1,Ts2 ・Tsn ソフトスタート時間
ts0,ts1,ts2,・tsn 個別起動タイミング
Va 主ソフトスタート信号
Vb,Vb’,Vb” 増幅器入力信号
Vc 増幅器出力
Vd,Vd1,Vd2,Vdn 個別ソフトスタート信号
Ve 三角波信号
Vf,Vg トリガパルス
【発明の属する技術分野】
本発明は電源用の半導体集積回路に用いるソフトスタート回路にに関わり、特に、複数の電源回路の出力を予め定められた任意のタイミングで自動的に起動させることができる半導体集積回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
ソフトスタート回路は、スイッチング電源回路において、電源起動時に電源回路に発生する突入電流を防止するために、スイッチング動作のパルス幅を徐々に広げていく回路である。一般的には、コンデンサを充電する充電電圧と三角波信号とを比較してスイッチング動作のパルス幅を徐々に広げることができる。
【0003】
図5において、従来技術によるソフトスタート回路は、電流源11と、この電流源11からの電流I1をソフトスタート設定端子14を経由して充電する容量42と、この容量42に充電される電荷を放電し、起動指令TS0 でスイッチオフしてソフトスタート信号Vaを形成する第1スイッチ素子13とからなるソフトスタート信号形成手段4と、出力導通角を制御する三角波発生回路6と、この三角波発生回路6の三角波信号Veと前記ソフトスタート信号Vaとを比較し、徐々にスイッチングパルス幅を広げ出力導通角を制御するコンパレータ32と、からなるソフトスタート出力部3と、を備えて構成される。
【0004】
かかる構成により、図6において、横軸に時間軸をとり、図6の(A) の縦軸にソフトスタート信号Vaおよび三角波信号Veを併記し、図6の(B) に出力導通角OUT を図示する。タイミングts0 で第1スイッチ素子13をオフすると、ソフトスタート信号Vaは、この時点からソフトスタート設定端子14に接続される容量42を電流I1で充電して徐々に増加するランプ関数状の信号Vaを形成する。なお、ソフトスタート信号Vaは、電流I1の代わりに抵抗による充電する回路も一般的である。一方、三角波発生回路6の三角波信号Veは、図示される様に、上限値VH, 下限値VLの間を三角波信号Veが出力される。そしてコンパレータ32でソフトスタート信号Vaと三角波信号Veとを比較してソフトスタート信号Vaが大きい時間幅部分だけ出力導通角OUT として出力する。ここでは、図示省略されているが、この出力導通角OUT でスイチング電源回路のスイチングトランジスタを導通させることにより、スイチング電源回路のインダクタとの作用により、スイチング電源回路の出力電圧を徐々に上昇させ、かつ、電源起動時の電源回路に発生する突入電流を防止することができる。
【0005】
図6の(B) に図示される様に、タイミングts0 で第1スイッチ素子13をオフし、ソフトスタート信号Vaが三角波信号Veの下限値VLに到達するまでの時間TLは、ソフトスタート起動をかけてから実際にソフトスタートが開始されるまでのムダ時間TLとなり、このムダ時間TLを経過後、ソフトスタート時間Tsだけ掛かってスイチング電源回路のフル出力電圧を出力することができる。
【0006】
また、ソフトスタートさせる出力チャネルが複数 (n個とると) 必要とし、この複数の出力チャネルの起動タイミング(ts1〜tsn)が異なるとき、ソフトスタート信号形成手段を共用化できないので、図示省略されているが、それぞれの出力チャネル (OUT1〜OUTn) に対応するソフトスタート信号形成手段 (4A〜4n) を設ける必要がある。この様な場合、ソフトスタートさせる容量42が一般的には数nF〜数μF の大きさであり、この容量42を半導体集積回路(内蔵容量は数pF程度まで)に内蔵させるには不向きであり、半導体集積回路の外付け部品となる。従って、この出力チャネル数だけ、ソフトスタート用容量42を接続するソフトスタート設定端子14を設ける必要がある。なお、出力チャネル毎の起動タイミング(ts1〜tsn)は、個別のソフトスタート信号形成手段 (4A〜4n) に設けられるN−MOSFET13のスイッチ素子の短絡モードを解除して容量42への充電を開始するタイミング(ts1〜tsn)で制御することができる。
【0007】
図7に従来技術および本発明で使用する一実施例による三角波発生回路6の回路図と図8に動作波形図とを図示する。図7において、三角波発生回路6は、例えば、電源電圧Vdd を抵抗61,62,63で分圧して三角波信号Veの上限値VHおよび下限値VLを形成する分圧回路と、容量66と, この容量66に電流I4で充電する電流源64と, 交互にスイッチング制御されるスイッチ素子71と, このスイッチ素子71がオン時に上記容量66に充電された電荷を電流(I5−I4) で放電する電流源65と, からなり三角波信号Veを形成する三角波回路と、このスイッチ素子71のオン・オフを制御し, 上記容量66の充電電位と上限値VHとを比較して充電電位が上限値VHより大でトリガパルスVfを出力するコンパレータ67と, 容量66の充電電位と下限値VLとを比較して充電電位が上限値VLより小でトリガパルスVgを出力するコンパレータ68と, これらのコンパレータ67,68 のトリガパルスVf,Vg で反転動作するNOR 素子69,70 からなるRS−FF(セット・リセット型フリップフロップ)と、を備えて構成することができる。
【0008】
かかる構成により、図8において、RS−FF の出力VhがHighレベルのとき、スイッチ素子71をオン制御して容量66の充電電位を放電し、この充電電位が下限値VLを下回るとコンパレータ68がトリガパルスVgを出力し、RS−FF の出力VhをLow レベルに切り換える。この状態からスイッチ素子71がオフ制御されるので容量66は充電されて充電電位を上昇させる。この充電電位が上限値VHを越えるとコンパレータ67がトリガパルスVfを出力し、RS−FF の出力VhをHighレベルに切り換える。以下、この繰り返しで三角波信号Veを形成することができる。
【0009】
また、この様な三角波発生回路6は、図示省略しているが、電流源64側にスイッチ素子72を設け、RS−FF の両出力でスイッチ素子71,72 を交互に導通制御することにより同様に三角波信号Veを形成することができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
従来技術で述べた様に、大規模な電源回路になると、一般的には出力チャネル数が増加し、またこれらの電源回路の立ち上げていくタイミングおよび順番もこの電源回路が用いられる用途に応じて設定できることが好ましい。このため、従来技術では、個別に複数個のソフトスタート回路を設けることは、半導体集積回路のソフトスタート設定端子数とソフトスタート用容量の部品点数を増加させる問題がある。従って、電源用集積回路の小型化、低コスト化への障害となる。
【0011】
また、従来技術で述べた様に、コンデンサの充電電圧(ソフトスタート信号)と三角波信号との比較によって導通角を制御するソフトスタート出力信号を形成する場合、このコンデンサの充電電圧が三角波信号の下限値に到達するまで、ソフトスタート出力信号を発生することができない。従って、ソフトスタートの起動を掛けてから動作遅延時間が発生し、この遅延時間は実際のソフトスタート出力信号を発生する時間に比べて同等程度もしくは長くなることがある。
【0012】
本発明は上記の点にかんがみてなされたものであり、その目的は前記した課題を解決して、複数チャネルのソフトスタートを共通のソフトスタート設定端子と共通の容量で主ソフトスタート信号を形成し、この主ソフトスタート信号を基にして、個々の出力チャネル毎に予め設定されたタイミングで起動し、動作遅延時間が殆ど発生しない、個々のソフトスタート信号形成手段を備える半導体集積回路を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記課題は本発明によれば、起動時の突入電流を防ぐソフトスタート手段を有し、複数の出力チャネルに対応して予め定められたタイミングで各出力チャネルを起動する電源用の半導体集積回路において、
起動指令で起動し、各出力チャネル共通のソフトスタート設定端子に接続される容量を充電して主ソフトスタート信号を形成する主ソフトスタート信号形成手段と、各出力チャネル毎に予め定められたタイミングで個別起動指令を出力する個別起動タイミング信号形成手段と、主ソフトスタート信号を受信し、個別起動タイミング信号形成手段からの個別起動指令が入力されるまでの間, 個別ソフトスタートを開始する直前の状態で待機し、個別起動指令が入力された後は, 個別ソフトスタート直前の待機状態から主ソフトスタート信号の信号変化率に予め定められた倍率の信号変化率で変化する個別ソフトスタート信号を形成する個別ソフトスタート信号形成手段と、三角波発生回路と、この三角波発生回路の三角波と, 個別ソフトスタート信号形成手段からの個別ソフトスタート信号と, を比較し、各出力チャネルの出力導通角を制御するコンパレータと、からなるソフトスタート出力部と、を備えるものとする。
【0014】
かかる構成により、主ソフトスタート信号形成手段で共通の起動指令で主ソフトスタート信号を形成し、個別起動タイミング信号形成手段で各出力チャネル毎に予め定められたタイミングで個別起動指令を出力し、この個別起動指令が入力されるまでの間は個別ソフトスタートを開始する直前の状態で待機し、個別起動指令が入力された後は, 個別ソフトスタート信号形成手段は個別ソフトスタート直前の待機状態から主ソフトスタート信号の信号変化率に予め定められた倍率の信号変化率で変化する個別ソフトスタート信号を形成する。
【0015】
この結果、個別ソフトスタート信号形成手段は、個別起動指令が入力されるまでの間は三角波発生回路の下限値またはこの下限値を下回る状態で待機状態にあり、個別起動指令が入力された後は, この待機状態から主ソフトスタート信号の信号変化率より早い信号変化率のソフトスタート信号を形成し、このソフトスタート信号と三角波発生回路の三角波信号とを比較することにより、各出力チャネル毎に予め定められたタイミングで各出力チャネル毎の出力導通角を制御することができる。即ち、主ソフトスタート信号形成手段は共通のソフトスタート設定端子とこれに接続される容量とで構成できるので、電源用集積回路の小型化、低コスト化を実現することができる。
【0016】
また、主ソフトスタート信号形成手段は、電流源と、この電流源からの電流を共通のソフトスタート設定端子を経由して充電する第1容量と、この第1容量に充電される電荷を放電し共通の起動指令でスイッチオフして主ソフトスタート信号を形成する第1スイッチ素子と、を備えて構成することができる。
かかる構成により、第1スイッチ素子をオフするタイミングで主ソフトスタート信号形成手段の共通の起動指令を指令することができる。また、電流源の電流値と第1容量の容量値を適切に選択することにより、主ソフトスタート信号の時間変化率を小さくすることにより複数チャネルの個別起動タイミングの範囲を広く設定することができる。
【0017】
また、個別ソフトスタート信号形成手段は、主ソフトスタート信号に接続される第2容量と、この第2容量の出力側を個別起動タイミング信号形成手段からの個別起動指令が入力されるまでの間, グランドレベルに短絡する個別起動用第2スイッチ素子と、この第2スイッチ素子がオフのとき、この第2スイッチ素子の両端に発生する信号を予め定められた倍率で増幅する増幅器と、この増幅器出力に接続され他方に端を出力とする第3容量と、三角波発生回路の下限出力値あるいはこの下限出力値をやや下回る電圧信号(以下、待機状態信号と略称する)と、この待機状態信号と第3容量の出力側との間を前記個別起動タイミング信号形成手段の個別起動指令が入力されるまでの間短絡動作し、この個別起動指令が入力された後は, スイッチオフする第3スイッチ素子と、を備えて構成することができる。
【0018】
かかる構成により、個別起動用第2スイッチ素子がオンしている間は、主ソフトスタート信号の電圧は第2容量に充電され、予め定められた倍率の増幅器の入力信号はこの個別起動用第2スイッチ素子で短絡されて入力信号は発生しない。また、この期間中では、増幅器出力に接続される第3容量には三角波発生回路の下限出力値あるいはこの下限出力値をやや下回る電圧信号(待機状態信号)が充電されて個別起動用第2スイッチ素子がオフしたときこの待機状態信号を動作点として増幅出力を出力できる様な待機状態にすることができる。
【0019】
次に、個別起動用第2スイッチ素子がオフすると、予め定められた倍率の増幅動作を行う上記増幅器の入力信号は、主ソフトスタート信号の電圧から,第2スイッチ素子がオンしていたときに第2容量に充電された最終の主ソフトスタート信号電圧を差し引いた主ソフトスタート信号電圧の変化分が上記予め定められた倍率の増幅器の入力信号となり、この増幅された信号分が、上記待機状態信号に重畳して個別ソフトスタート信号として出力することができる。従って、この個別ソフトスタート信号と三角波発生回路の三角波信号と比較して、当該出力チャネルの出力導通角を制御することができる。
【0020】
また、個別ソフトスタート信号形成手段は、主ソフトスタート信号に接続される第2容量と、この第2容量の出力側を個別起動タイミング信号形成手段からの個別起動指令が入力されるまでの間, 待機状態信号に短絡する個別起動用第2スイッチ素子と、この第2スイッチ素子がオフのとき、この第2スイッチ素子の両端に発生する信号を増幅し,抵抗27,28 で負帰還増幅回路を構成し, 入力信号がゼロのとき出力が上記待機状態信号に動作点を有し予め定められた倍率で増幅する増幅器と、待機状態信号と、を備えて構成することができる。
【0021】
かかる構成により、上記説明の個別ソフトスタート信号形成手段と同様に、回路構成は異なるが同様の個別ソフトスタート信号を形成することができる。即ち、個別起動用第2スイッチ素子がオンしている間は、主ソフトスタート信号の電圧と上記待機状態信号との差電圧を第2容量に充電する。一方、予め定められた倍率の増幅器の回路は、この待機状態信号との間で予め定められた倍率の負帰還増幅器回路を形成しているので、この増幅器への入力信号がゼロの状態では増幅器出力が待機状態信号レベルにある。従って、個別起動用第2スイッチ素子がオフすると、上記負帰還増幅器の入力信号は、主ソフトスタート信号の電圧から,第2スイッチ素子がオンしていたときに第2容量に充電された最終の充電電圧分を差し引いた主ソフトスタート信号電圧の変化分がこの負帰還増幅器の入力信号となり、この増幅された信号分が、上記待機状態信号レベルから個別ソフトスタート信号として出力することができる。従って、この個別ソフトスタート信号と三角波発生回路の三角波信号と比較して、当該出力チャネルの出力導通角を制御することができる。
【0022】
また、個別ソフトスタート信号形成手段は、主ソフトスタート信号に接続され,個別起動タイミング信号形成手段からの個別起動指令が入力されるまでの間,主ソフトスタート信号を追従(トラッキング)し、個別起動指令が入力された後は,個別起動指令が入力された直前の主ソフトスタート信号を保持(ホールド)するサンプルアンドホールド回路と、このサンプルアンドホールド回路出力と,主ソフトスタート信号とを増幅し、このゼロ入力時の出力を待機状態信号にその動作点を有するレベルシフトアンプと、待機状態信号と、を備えて構成することができる。
【0023】
かかる構成により、上記説明済みの個別ソフトスタート信号形成手段と同様に、回路構成は異なるがサンプリングアンドホールド回路とレベルシフトアンプを用いることにより、同様の個別ソフトスタート信号を形成することができる。即ち、個別起動用第2スイッチ素子がオンしている間は、サンプリングアンドホールド回路は主ソフトスタート信号を追従し、この第2スイッチ素子がオフに切り替わった時点以降、ホールドモードに切り替わり、追従していた主ソフトスタート信号を保持する。そしてレベルシフトアンプは、この保持した主ソフトスタート信号と第2スイッチ素子がオフに切り替わった以降の主ソフトスタート信号とを、増幅器基準出力が上記待機状態信号レベルを動作点とするレベルシフトアンプによって、上記待機状態信号レベルから個別ソフトスタート信号として出力することができる。従って、この個別ソフトスタート信号と三角波発生回路の三角波信号と比較して、当該出力チャネルの出力導通角を制御することができる。
【0024】
また、主ソフトスタート信号形成手段の主ソフトスタート信号は、インピーダンスバッフ回路を備えて構成することができる。
かかる構成により、複数チャネルのソフトスタートが多いとき、個別起動タイミング用第2スイッチ素子がオンしている間、第2容量への充電書き込みで主ソフトスタート信号の時間変化率が多少影響を受けるが、この主ソフトスタート信号形成手段の主ソフトスタート信号出力にインピーダンスバッフ回路を備えることにより、個別ソフトスタート信号形成手段の影響を防止することができる。
【0025】
また、三角波発生回路の待機状態信号は、インピーダンスバッフ回路を備えて構成することができる。
かかる構成により、複数チャネルのソフトスタートが多いとき、個別起動タイミング用第2スイッチ素子がオンしている間、第2容量への充電書き込みで主ソフトスタート信号の時間変化率が多少影響を受けるが、この主ソフトスタート信号形成手段の主ソフトスタート信号出力にインピーダンスバッフ回路を備えることにより、個別ソフトスタート信号形成手段の影響を防止することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
図1は本発明による一実施例の複数チャネルのソフトスタート形成手段を備える半導体集積回路図、図2は他の実施例による半導体集積回路図、図3は図1の回路構成による動作説明図、図4は他の実施例による半導体集積回路図であり、図5〜図8に対応する同一部材には同じ符号が付してある。
【0027】
図1、図2、図4において、本発明によれば、起動時の突入電流を防ぐソフトスタート手段を有し、複数の出力チャネルOUT1〜OUTnに対応して予め定められたタイミング(ts1〜tsn)で各出力チャネルOUT1〜OUTnを起動する電源用の半導体集積回路において、
共通の起動指令TS0 で起動し、共通のソフトスタート設定端子14に接続される容量12を充電して主ソフトスタート信号Vaを形成する主ソフトスタート信号形成手段1と、共通の起動指令TS0(タイミングts0)で起動し、各出力チャネルOUT1〜OUTn毎に予め定められたタイミング(ts1〜tsn)で個別起動指令(TS1〜TSn)を出力する個別起動タイミング信号形成手段4と、主ソフトスタート信号Vaを受信し、上述の個別起動タイミング信号形成手段4からの個別起動指令(TS1〜TSn)が入力されるまでの間, 個別ソフトスタートを開始する直前の状態で待機し、個別起動指令(TS1〜TSn)が入力された後は, 個別ソフトスタート直前の待機状態から主ソフトスタート信号Vaの信号変化率に予め定められた倍率(K) の信号変化率で変化する個別ソフトスタート信号3a〜3nを形成する個別ソフトスタート信号形成手段2(2A=(2A1〜2An), (2B=(2B1〜2Bn), (2C=(2C1〜2C)と、各出力チャネルOUT1〜OUTnの出力導通角を制御する三角波発生回路6と、この三角波発生回路6の三角波Veと, 個別ソフトスタート信号形成手段2(2A=(2A1〜2An), (2B=(2B1〜2Bn), (2C=(2C1〜2Cn)からの個別ソフトスタート信号3a〜3nと, を比較し、各出力チャネルOUT1〜OUTnの出力導通角を制御するコンパレータ32と、を備えて構成することができる。
【0028】
かかる構成により、主ソフトスタート信号形成手段1で共通の起動指令TS0 で主ソフトスタート信号Vaを形成し、個別起動タイミング信号形成手段4で各出力チャネル (OUT1〜OUTn) 毎に予め定められたタイミング(ts1〜tsn)で個別起動指令(TS1〜TSn)を出力し、この個別起動指令(TS1〜TSn)が入力されるまでの間は個別ソフトスタート信号3a〜3nを開始する直前の状態, 例えば、三角波発生回路6の下限出力値VLあるいはこの下限出力値VLをやや下回る電圧信号(以下、待機状態電圧信号(VW)と略称する)で待機し、個別起動指令TSx(=TS1〜TSn)が入力された後は, 個別ソフトスタート信号形成手段2Ax(2Bx,2Cx)は個別ソフトスタート直前の待機状態(VW)から主ソフトスタート信号Vaの信号変化率に予め定められた倍率(K) の信号変化率で変化する個別ソフトスタート信号3x(=3a〜3n) を形成することができる。
【0029】
この結果、個別ソフトスタート信号形成手段2(2A,2B,2C)は、個別起動指令(TS1〜TSn)が入力されるまでの間は三角波発生回路6の下限値VLまたはこの下限値VLを下回る状態で待機状態(VW)にあり、個別起動指令(TS1〜TSn)が入力された後は, この待機状態(VW)から主ソフトスタート信号Vaの信号変化率より早い信号変化率(K倍) のソフトスタート信号3a〜3nを形成し、このソフトスタート信号3a〜3nと三角波発生回路6の三角波信号Veとを比較することにより、各出力チャネルOUT1〜OUTn毎に予め定められたタイミング(ts1〜tsn)で各出力チャネルOUT1〜OUTn毎の出力導通角を制御することができる。即ち、主ソフトスタート信号形成手段1は共通のソフトスタート設定端子14とこれに接続される容量12とで構成できるので、電源用集積回路の小型化、低コスト化を実現することができる。
【0030】
【実施例】
(実施例1)
図1により本発明の複数チャネルのソフトスタート手段を備える半導体集積回路を補足説明する。図1において、半導体集積回路に内蔵された電流源11は、共通のソフトスタート設定端子14を介して外付けされた容量12を充電する主ソフトスタート信号Vaを形成する主ソフトスタート信号形成手段1と、この主ソフトスタート信号Vaを容量21を介してゲイン K倍の増幅器23で増幅し電圧Vd(個別ソフトスタート信号3a〜3n) に変換する個別ソフトスタート信号形成手段2A(2A1〜2An)と、この増幅器23で K倍に増幅された電圧Vdと三角波発生回路6の三角波信号Veとを比較して、徐々に広がるスイッチングパルスを生成するソフトスタート出力部3と、から構成される。
【0031】
主ソフトスタート信号形成手段1は従来技術で述べた図5のソフトスタート信号形成手段7と、また、ソフトスタート出力部3は従来技術で述べた図5のソフトスタート出力部3と同一の機能を有する。
即ち、主ソフトスタート信号形成手段1は、電流源11と、この電流源11からの電流I11 を共通のソフトスタート設定端子14を経由して充電される第1容量12と、この第1容量12に充電される電荷を放電し共通の起動指令ts0 でスイッチオフして主ソフトスタート信号Vaを形成する第1スイッチ素子13と、を備えて構成することができる。
【0032】
かかる構成により、第1スイッチ素子13をオフするタイミング(ts0) で主ソフトスタート信号形成手段1の共通の起動指令TS0 を指令することができる。また、電流源11の電流値I1と第1容量12の容量値C を適切に選択することにより、主ソフトスタート信号Vaの時間変化率を従来技術で述べたソフトスタート信号形成手段7よりも小さくすることにより、複数チャネル(OUT1)〜(OUTn)の個別起動タイミングの範囲をより広く設定することができる。
【0033】
個別ソフトスタート信号形成手段2A(2A1〜2An)の詳細構成は、主ソフトスタート信号Vaに接続される第2容量21と、この第2容量21の出力側を個別起動タイミング信号形成手段4からの個別起動指令(TS1〜TSn)が入力されるまでの間, グランドレベルGND に短絡する個別起動用第2スイッチ素子(N−MOSFET)22と、この第2スイッチ素子22がオフのとき、この第2スイッチ素子22の両端に発生する信号(Va−Va0)(但し,Va0は第2スイッチ素子22がオフする直前まで第2容量21に充電された電圧) を予め定められた倍率 Kで増幅する増幅器23と、この増幅器出力Vcに接続され他方端を出力電圧Vdとする第3容量24と、三角波発生回路6の下限出力値VLあるいはこの下限出力値VLをやや下回る待機状態信号(VW)の回路31と、この待機状態信号(VW)と第3容量24の出力側との間を個別起動タイミング信号形成手段4の個別起動指令TS1,バーTS1(図示例はタイミング ts1およびこのts1 の反転信号 (バーts1)で表示)が入力されるまでの間短絡動作し、この個別起動指令(TS1,バーTS1)が入力された後は, スイッチオフするアナログスイッチ(例えば、(N−MOSFET)25と(P−MOSFET)25とのドレイン・ソースを並列に接続し、それぞれのゲートに個別起動指令 (TS1,バーTS1)を入力して構成する)として双方向にオン・オフ動作できる第3スイッチ素子25と、を備えて構成される。
【0034】
かかる構成により、個別起動用第2スイッチ素子22がオンしている間は、主ソフトスタート信号Vaの電圧は第2容量21に充電され、予め定められた倍率(K) の増幅器23の入力回路はこの個別起動用第2スイッチ素子22で短絡され、入力信号は発生しない。また、この期間中では、増幅器23の出力Vcに接続される第3容量24には三角波発生回路6の待機状態信号VWが充電されているので、個別起動用第2スイッチ素子22および第3スイッチ素子25がオフしたとき、この待機状態信号VWを動作点として増幅出力Vdを出力できる様な待機状態にすることができる。
【0035】
次に、個別起動タイミング信号(ts1〜tsn)がHighレベルからLow レベルに切り替わり、第2スイッチ素子22および第3スイッチ素子25がオフすると、予め定められた倍率(K) の増幅動作を行う上記増幅器23の入力信号Vbは、主ソフトスタート信号Vaの電圧から,第2スイッチ素子22がオンしていたときに第2容量21に充電された最終の主ソフトスタート信号電圧Va0 を差し引いた主ソフトスタート信号電圧Vaの変化分(Vb=ΔVa=(Va−Va0))が上記予め定められた倍率(K) の増幅器23の入力信号Vbとなり、この増幅された信号分(Va−Va0)K が、上記待機状態信号VWに重畳して個別ソフトスタート信号Vd(=3a〜3n) として出力することができる。従って、この個別ソフトスタート信号Vd(=3a〜3n) と三角波発生回路6の三角波信号Veと比較して、当該出力チャネルOUTxの出力導通角を制御することができる。
【0036】
次に、個別ソフトスタート信号形成手段2A(2A1〜2An)の動作を図1を併用して図3で説明する。図3において、横軸に時間軸を、縦軸に上から順に主ソフトスタート信号Vaから個別ソフトスタート信号Vdまでの信号波形を図3の(A) に、図3の(B) に個別ソフトスタート信号Vdと三角波信号Veとの関係を図示し、図3の(C),(D) に個別起動指令(TS1,TS2) がHighレベルからLow レベルに切り替わり、個別ソフトスタート信号Vd1,Vd2 がスタートして、徐々にスイッチングパルスOUT1,OUT2 が広がり、ソフトスタート時間Ts1,Ts2 を経過して電源装置が起動時の突入電流を防止しながら、最終的に電源装置としての所定の出力電圧をフル出力させることができる。
【0037】
図3の(A) において、半導体集積回路の内部動作が確立して、第1スイッチ素子13のゲート信号が時刻ts0 でHighレベルからLow レベルに切り替わると、N−MOSFET13がオフし、第1容量12に電流源11から充電が開始し、主ソフトスタート信号Va(=(I1/C)t)( 但し、I1は電流源11の電流値,Cは第1容量12の容量値)(細線で図示)がスタートする。このソフトスタート信号Vaを第2容量21を介した電圧Vbは、個別起動信号TS1,TS2 がHighレベルでは第2スイッチ素子22が導通状態にあり、グランドレベルGND に接地されている。この期間中は、同時に第3スイッチ素子25も導通状態にあるので、個別ソフトスタート信号Vd1,Vd2 は太線で図示される三角波発生回路6の下限出力値VLあるいはこの下限出力値VLをやや下回る待機状態信号電圧VWにある。従って、増幅器23の入出力の状態は第2容量21および第3容量24にそれぞれバイアス電圧Va0 および待機状態信号電圧(VW−Voff)(Voffは増幅器23のオフセット出力を示す) が充電されて待機状態を保持する。
【0038】
この状態から、タイミング時刻ts1(ts2)で個別起動信号TS1(TS2)がHighレベルからLow レベルに切り替わると、電位Vb1(Vb2)は、細線Vb1(Vb2)で図示される様にそれぞれグランドレベルGND より主ソフトスタート信号Vaと同じ傾斜で上昇してくる。この電位Vb1(Vb2)は(高入力インピーダンス)増幅器23で増幅され、ゲイン K倍された出力Vcが増幅出力電圧(Vc1: 太線),(Vc2: 細線) として出力される。この増幅器23で増幅された出力電圧Vcから第3容量24を介した個別ソフトスタート信号Vd(Vd1,Vd2) は、上述した様に、個別起動信号がオフされている状態、即ち、Highレベルでは第3スイッチ素子25が導通状態にあるので、待機状態信号電圧VWに固定されているが、個別起動信号TS1(TS2)がHighレベルからLow レベルに切り替わり、第3スイッチ素子25が非導通状態になると、個別ソフトスタート信号Vd(Vd1,Vd2) は、増幅器23で増幅されゲイン K倍された出力Vcと同じ傾斜電圧(Vd1: 太線),(Vd2: 細線) で上昇する。
【0039】
ソフトスタート出力部3では、三角波信号Veと個別ソフトスタート信号Vd(Vd1,Vd2) とを比較器32で比較して、徐々に広がるパルスを生成し、このパルス信号で図示省略したスイッチング電源装置の出力トランジスタの導通角を徐々に広げることにより、このスイッチング電源装置の出力電流を徐々に増やして、電源投入時の突入電流の発生を防止することができる。
【0040】
また、本発明によれば、個別ソフトスタート信号Vd(Vd1,Vd2) は、三角波発生回路6の下限出力値VLあるいはこの下限出力値VLをやや下回る待機状態信号VWにあるので、個別起動指令(TS1,TS2) がオン(High レベルからLow レベルに切り替わる) されると、直ちに上記パルス信号が発生し、個別ソフトスタート信号Vdの遅延時間TLの発生を防止し、遅延時間TLが殆どない状態にすることができる。
【0041】
以上、個別ソフトスタート信号形成手段2A1 について説明したが、複数の出力チャネルOUT1〜OUTnが必要な場合、個別ソフトスタート信号形成手段(2A1〜2An)の出力チャネルn だけ必要であるが、主ソフトスタート信号形成手段1は1つのみ必要であり、従って、第1容量12を接続するソフトスタート設定端子および外付け部品は1つのみが必要となるのである。
【0042】
また、本発明により、出力チャネル(OUT−1〜OUT−n)毎の個別起動指令(TS1〜TSn)により、それぞれ出力チャネルOUT1〜OUTn毎に独立してソフトスタートを起動することができる。
また、本発明による回路で従来技術と同じソフトスタート時間を得るには、増幅器23のゲインが K倍のとき、第1容量12の容量値C は図5に図示する容量42の容量値の K倍を必要とする。また、本発明による回路では、主ソフトスタートを起動してから全出力チャネルOUT1〜OUTnの個別ソフトスタートが終了するまでの時間範囲を第1容量12の充電が終了するまでの時間がカバーする必要がある。
(実施例2)
上記実施例1で述べた個別ソフトスタート信号形成手段2Aは、以下に述べる実施例2、実施例3の方法がある。
【0043】
実施例1の方法では、主ソフトスタート信号Vaを起動後、個別ソフトスタート信号を起動するまでの間は、第2容量21に主ソフトスタート信号Vaを充電し、第3容量24に待機状態信号VWを充電リセットして待機状態を維持し、個別起動信号が入力されると、直ちに個別ソフトスタートが起動できる様に構成されている。しかしこの方法では、第2容量21および第3容量24に充電された電荷が当該個別ソフトスタートが終了するまでの時間Ts1,Ts2 ・・の間にあまり変化を生じない様に、増幅器23および比較器32の入力インピーダンスを十分に高くする必要がる。
【0044】
実施例2の方法では、負帰還増幅器26の入力インピーダンスを十分に高くする必要性は同じであるが、負帰還増幅器26を構成する増幅出力の動作点を(抵抗28の負帰還点を)待機状態信号VWに選定することにより、第3容量24を用いる必要がなく、比較器32の入力インピーダンスの制約条件を削除することができる。
即ち、図2において、他の個別ソフトスタート信号形成手段2B(2B1〜2Bn)は、主ソフトスタート信号Vaに接続される第2容量21と、この第2容量21の出力側を個別起動タイミング信号形成手段4からの個別起動指令(TS1〜TSn)が入力されるまでの間, 待機状態信号VWに短絡する個別起動用第2スイッチ素子22と、この第2スイッチ素子22がオフのとき、この第2スイッチ素子22の両端に発生する信号を増幅し,抵抗27,28 で負帰還増幅回路を構成し, 入力信号がゼロのとき出力が上記待機状態信号VWに動作点を有し, 予め定められた倍率K(=R27/R28) で増幅する増幅器26と、待機状態信号VWを出力する回路31と、を備えて構成することができる。
【0045】
かかる構成により、個別ソフトスタート信号形成手段2A(2A1〜2An)と同様に, 第2容量21に充電・リセットされる基準電位が実施例1ではグランドレベルGND にあったのが, 待機状態電圧信号VWにリセットされる点で回路構成が異なり、図3の(A) に図示される増幅器26の入力信号Vbの動作レベルが図示省略してあるが実施例1ではグランドレベルGND が実施例2では 待機状態電圧信号VWを基準電位として動作点が変わる点にある。この結果、実施例1の第3容量24と第3スイッチ素子25を不要にして、同様な個別ソフトスタート信号Vd(Vd1〜Vdn)を形成することができる。
【0046】
即ち、個別起動用第2スイッチ素子22がオンしている間は、主ソフトスタート信号の電圧Vaと上記待機状態電圧信号VWとの差電圧(Va−VW) を第2容量21に充電する。一方、予め定められた倍率K の増幅器の回路26は、この待機状態電圧信号VWとの間で予め定められた倍率K の負帰還増幅器回路26を形成しているので、この増幅器26の入力信号がゼロの状態(個別ソフトスタート信号ガ起動されたとき)では増幅器26の出力Vdが待機状態電圧信号VWレベルにある。従って、個別起動用第2スイッチ素子22がオフすると、上記負帰還増幅器26の入力信号(Vb’) は、主ソフトスタート信号の電圧Vaから,第2スイッチ素子22がオンしていたときに第2容量21に充電された最終の充電電圧分(Va0−VW)を差し引いた主ソフトスタート信号電圧Vaの変化分(Va(t)−Va0) がこの負帰還増幅器26の入力信号(Vb’) となり、この増幅された信号分K(Va(t)−Va0)が、上記待機状態電圧信号VWレベルから個別ソフトスタート信号Vd(Vd1〜Vdn)として出力することができる。従って、この個別ソフトスタート信号Vdx(Vd1 〜Vdn)と三角波発生回路6の三角波信号Veと比較して、当該出力チャネルOUTxの出力導通角を制御することができる。
(実施例3)
また、実施例3の方法では、個別起動用第2スイッチ素子22と第2容量21との接続を変更しインピーダンス変換器51を用いて、サンプルアンドホールド回路を構成し、増幅器23の相当する箇所をレベルシフトアンプを構成することにより、増幅器23の入力インピーダンスを高くする必要性も削除することができる。
【0047】
即ち、図4において、他の個別ソフトスタート信号形成手段2C(2C1〜2Cn)は、主ソフトスタート信号Vaに接続され,個別起動タイミング信号形成手段4からの個別起動指令(TS1〜TSn)が入力されるまでの間,主ソフトスタート信号Vaを追従(トラッキング)し、個別起動指令(TS1〜TSn)が入力された後は,個別起動指令(TS1〜TSn)が入力された直前の主ソフトスタート信号Va0 を保持(ホールド)するサンプルアンドホールド回路(21,22,51)と、このサンプルアンドホールド回路(21,22,51)の出力Vth と主ソフトスタート信号Vaとの差電圧(Vb”) を増幅し、このゼロ入力時(Vb”=(Va−Vth))の出力を待機状態信号VWにその動作点を有するレベルシフトアンプ(52,53〜56) と、待機状態信号VWと、を備えて構成することができる。
【0048】
かかる構成により、実施例1で説明済みの個別ソフトスタート信号形成手段2A(2A1〜2An)と同様に回路構成は異なるが、サンプリングアンドホールド回路(21,22,51)とレベルシフトアンプ(52,53〜56) を用いることにより、同様の個別ソフトスタート信号Vd(Vd1〜Vdn)を形成することができる。即ち、個別起動用第2スイッチ素子22がオンしている間は、サンプリングアンドホールド回路(21,22,51)は主ソフトスタート信号Vaを追従し、この第2スイッチ素子22がオフに切り替わった時点以降、ホールドモードに切り替わり、追従していた主ソフトスタート信号(Va0) を保持する。そしてレベルシフトアンプ(52,53〜56) は、この保持した主ソフトスタート信号Va0 と第2スイッチ素子がオフに切り替わった以降の主ソフトスタート信号Va(t) とを、増幅器基準出力が上記待機状態電圧信号VWレベルを動作点とするレベルシフトアンプ(52,53〜56) によって、上記待機状態信号VWレベルから個別ソフトスタート信号Vd(Vd1〜Vdn)として出力することができる。従って、この個別ソフトスタート信号 Vdx(Vd1〜Vdn)と三角波発生回路6の三角波信号Veと比較して、当該出力チャネルOUTxの出力導通角を制御することができる。
【0049】
その他として、また、主ソフトスタート信号形成手段1の主ソフトスタート信号Vaは、インピーダンスバッファ回路15を備えて構成することができる。
かかる構成により、複数チャネルOUT1〜OUTnのソフトスタートする点数n が多いとき、個別起動タイミング用第2スイッチ素子22がオンしている間、第2容量21への充電書き込みで主ソフトスタート信号Vaの時間変化率が多少影響を受けることがあるが、この主ソフトスタート信号形成手段1の主ソフトスタート信号Vaの出力回路に点線で図示するインピーダンスバッファ回路15を備えることにより、個別ソフトスタート信号形成手段2の影響を防止することができる。また、このインピーダンスバッファ回路15を備えることにより、第1容量12の容量値および電流源11の電流値I11 を低減することもできる。
【0050】
また、三角波発生回路6の下限出力値VLあるいはこの下限出力値VLをやや下回る電圧信号VWは、必要に応じてインピーダンスバッファ回路29を備えて構成することができる。
【0051】
【発明の効果】
以上述べたように本発明による起動時の突入電流を防ぐソフトスタート手段を有する電源用の半導体集積回路は、複数の出力チャネル毎の起動タイミング設定が可能であり、かつ、ソフトスタート設定端子を1端子にまとめることができる。この結果、出力チャネル数が増加すればするほど、小型化・低コスト化の効果を生ずることができる。
【0052】
また、ソフトスタートの起動をかけてから、ソフトスタート出力信号が発生するまでの遅延時間を大幅に削減することができ、この結果、ソフトスタートのタイミング設定が容易になり、起動時間の短縮化を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による一実施例の複数チャネルのソフトスタート形成手段を備える半導体集積回路図
【図2】他の実施例による半導体集積回路図
【図3】図1の回路構成による動作説明図
【図4】他の実施例による半導体集積回路図
【図5】従来技術によるソフトスタート形成手段を備える半導体集積回路図
【図6】従来技術による動作説明図
【図7】本発明および従来技術の一実施例による三角波発生回路図
【図8】三角波発生回路動作説明図
【符号の説明】
1 主ソフトスタート信号形成手段
11,64,65 電流源
12 第1容量
13 第1スイッチ素子
14 ソフトスタート設定端子
15,29 インピーダンスバッファ回路
2、2A,2B,2C,2A1,2A2,2An 個別ソフトスタート信号形成手段
2B1,2B2,2Bn,2C1,2C2,2Cn 個別ソフトスタート信号形成手段
21 第2容量
22 個別起動用第2スイッチ素子
23,26,52 増幅器
24 第3容量
25 第3スイッチ素子
27,28,53〜56,61,62,63 抵抗
33a,3b,・3n ソフトスタート出力部
31 待機状態信号回路
32,67,68 コンパレータ
4 個別起動タイミング信号形成手段
51 高入力インピーダンス増幅器
6 三角波発生回路
66 容量
69,70 NOR 素子
7 ソフトスタート信号形成手段
71 スイッチ素子
OUT1,OUT2,・OUTn 各出力チャネルの出力
TS0, TS1〜TSn 個別起動指令
Ts1,Ts2 ・Tsn ソフトスタート時間
ts0,ts1,ts2,・tsn 個別起動タイミング
Va 主ソフトスタート信号
Vb,Vb’,Vb” 増幅器入力信号
Vc 増幅器出力
Vd,Vd1,Vd2,Vdn 個別ソフトスタート信号
Ve 三角波信号
Vf,Vg トリガパルス
Claims (7)
- 起動時の突入電流を防ぐソフトスタート手段を有し、複数の出力チャネルに対応して予め定められたタイミングで各出力チャネルを起動する電源用の半導体集積回路において、
起動指令で起動し、各チャネル共通のソフトスタート設定端子に接続される容量を充電して主ソフトスタート信号を形成する主ソフトスタート信号形成手段と、
各出力チャネル毎に予め定められたタイミングで個別起動指令を出力する個別起動タイミング信号形成手段と、
前記主ソフトスタート信号を受信し、前記個別起動タイミング信号形成手段からの個別起動指令が入力されるまでの間, 個別ソフトスタートを開始する直前の状態で待機し、個別起動指令が入力された後は, 前記個別ソフトスタート直前の待機状態から前記主ソフトスタート信号の信号変化率に予め定められた倍率の信号変化率で変化する個別ソフトスタート信号を形成する個別ソフトスタート信号形成手段と、
三角波発生回路と、この三角波発生回路の三角波と, 前記個別ソフトスタート信号形成手段からの個別ソフトスタート信号と, を比較し、各出力チャネルの出力導通角を制御するコンパレータと、からなるソフトスタート出力部と、を備える、
ことを特徴とする半導体集積回路。 - 請求項1に記載の半導体集積回路において、
主ソフトスタート信号形成手段は、電流源と、この電流源からの電流を共通のソフトスタート設定端子を経由して充電する第1容量と、この第1容量に充電される電荷を放電し前記共通の起動指令でスイッチオフして前記主ソフトスタート信号を形成する第1スイッチ素子と、を備える、
ことを特徴とする半導体集積回路。 - 請求項1に記載の半導体集積回路において、
個別ソフトスタート信号形成手段は、前記主ソフトスタート信号に接続される第2容量と、この第2容量の出力側を前記個別起動タイミング信号形成手段からの個別起動指令が入力されるまでの間, グランドレベルに短絡する個別起動用第2スイッチ素子と、この第2スイッチ素子がオフのとき、この第2スイッチ素子の両端に発生する信号を予め定められた倍率で増幅する増幅器と、この増幅器出力に接続され他方端を出力とする第3容量と、前記三角波発生回路の下限出力値あるいはこの下限出力値をやや下回る電圧信号(以下、待機状態信号と略称する)と、この待機状態信号と前記第3容量の出力側との間を前記個別起動タイミング信号形成手段の個別起動指令が入力されるまでの間短絡動作し、この個別起動指令が入力された後は, スイッチオフする第3スイッチ素子と、を備える、
ことを特徴とする半導体集積回路。 - 請求項1に記載の半導体集積回路において、
個別ソフトスタート信号形成手段は、前記主ソフトスタート信号に接続される第2容量と、この第2容量の出力側を前記個別起動タイミング信号形成手段からの個別起動指令が入力されるまでの間, 前記三角波発生回路の下限出力値あるいはこの下限出力値をやや下回る電圧信号(以下、待機状態信号と略称する)に短絡する個別起動用第2スイッチ素子と、この第2スイッチ素子がオフのとき、この第2スイッチ素子の両端に発生する信号を増幅し,抵抗27,28 で負帰還増幅回路を構成し, 入力信号がゼロのとき出力が前記待機状態信号に動作点を有し予め定められた倍率で増幅する増幅器と、前記待機状態信号と、を備える、
ことを特徴とする半導体集積回路。 - 請求項1に記載の半導体集積回路において、
個別ソフトスタート信号形成手段は、前記主ソフトスタート信号に接続され,前記個別起動タイミング信号形成手段からの個別起動指令が入力されるまでの間,前記主ソフトスタート信号を追従(トラッキング)し、個別起動指令が入力された後は,個別起動指令が入力された直前の主ソフトスタート信号を保持(ホールド)するサンプルアンドホールド回路と、このサンプルアンドホールド回路出力と,前記主ソフトスタート信号とを増幅し、このゼロ入力時の出力を前記三角波発生回路の下限出力値あるいはこの下限出力値をやや下回る電圧信号(以下、待機状態信号と略称する)にその動作点を有するレベルシフトアンプと、前記待機状態信号と、を備える、
ことを特徴とする半導体集積回路。 - 請求項2に記載の半導体集積回路において、
主ソフトスタート信号形成手段の主ソフトスタート信号は、インピーダンスバッファ回路を備える、ことを特徴とする半導体集積回路。 - 請求項4または請求項5に記載の半導体集積回路において、
三角波発生回路の待機状態信号は、インピーダンスバッファ回路を備える、
ことを特徴とする半導体集積回路。
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