JP2004048670A - 弾性表面波装置および通信装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】圧電基板30上に、弾性表面波の伝搬方向に沿って形成された少なくとも2つのくし型電極部と、くし型電極部に接続される第1、第2の平衡端子26、27とを有する弾性表面波フィルタ素子を1つ以上備えた弾性表面波フィルタ1を設ける。弾性表面波フィルタ1を収容するパッケージング部材2を設ける。弾性表面波フィルタ1は、第1、第2の平衡端子26、27に接続された圧電基板30上の各電極における容量の変化量が小さくなるように、パッケージング部材2に収納されている。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、平衡端子間の平衡特性に優れて、通信装置のデュプレクサ等のフィルタに好適な弾性表面波装置およびそれを用いた通信装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年の携帯電話機の小型化、軽量化に対する技術的進歩は目覚しいものがある。これを実現するための手段として、各構成部品の削減、小型化はもとより、複数の機能を複合した部品の開発も進んできた。このような状況を背景に、携帯電話機のRF段に使用する、フィルタ機能を有する弾性表面波装置に平衡−不平衡変換機能、いわゆるバランの機能を兼ね備えたものも近年盛んに研究され、GSM(Global System for Mobile communications)などを中心に使用されるようになっている。また、AMPS、PCS、DCSなどにも使用され始めており、このような平衡−不平衡変換機能も有する弾性表面波装置の需要が増加していくものと考えられる。
【0003】
平衡−不平衡変換機能を有する弾性表面波装置に用いられる弾性表面波フィルタとしては、図27に示すような構成が広く用いられている。図27の構成は、圧電基板118上に縦結合共振子型の各弾性表面波フィルタ素子101、102が、端子の一方を電気的に並列に、他方を直列に接続されている。弾性表面波フィルタ素子101は、3つの各くし型電極部(インターディジタルトランスデューサ、以下、IDTという)104、103、105を備え、さらにそれらを挟むようにリフレクタ106、107を有している。弾性表面波フィルタ素子102は、弾性表面波の伝搬方向に沿って3つの各IDT109、108、110を備え、さらにそれらを挟むようにリフレクタ111、112をそれぞれ有している。
【0004】
弾性表面波フィルタ素子101と弾性表面波フィルタ素子102との間で異なる点は、IDT103とIDTl08との極性が互いに反転していることである。これにより、各端子114、115から出力される信号の位相は180度異なり、端子113から入力される不平衡信号が端子114と端子115から平衡信号に変換されて出力される。
【0005】
平衡−不平衡変換機能を有する弾性表面波フィルタにおいては、不平衡端子と平衡端子のそれぞれの端子との問の通過帯域内での伝送特性では、振幅特性が等しく、かつ位相が180度反転していることが要求される。また、通過帯域外では、振幅特性、位相特性とも等しいことが要求される。
【0006】
振幅平衡度及び位相平衡度とは、前記平衡−不平衡変換機能を有する弾性表面波フィルタを3ポートのデバイスと考え、例えば不平衡入力端子をポート1、各平衡出力端子をそれぞれポート2、ポート3としたとき、
振幅平衡度=|A|、A=|20logS21|−|20logS31|
位相平衡度=|B−180|…式▲1▼、B=|∠S21−∠S31|にて定義される。
【0007】
ここで示すS21、S31は、3ポートデバイスを散乱行列で表現した時の、行列成分であり、それぞれ、ポート2とポート1間、ポート3とポート1間の伝送特性を示す。このような平衡度は、理想的にはフィルタの通過帯域内で振幅平衡度が0dB、位相平衡度は0度、通過帯域外で振幅平衡度が0dB、位相平衡度は180度とされている。
【0008】
図28および図29に示すように、従来技術における平衡−不平衡変換機能を有する弾性表面波フィルタ100の圧電基板118は接着剤層122によりパッケージング部材120に固定されている。また、パッケージング部材120は、例えばアルミナ等の誘電体セラミックスから成っている。このような弾性表面波装置では、図29に示すように、弾性表面波フィルタ100は、接着剤層122によりパッケージング部材120内に収納され、ボンディングワイヤ123によりパッケージング部材120と電気的に接続された後、キャップ材124によって封止されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
この平衡−不平衡変換機能を有する弾性表面波フィルタ100を、接着剤層122を用いてパッケージング部材120にダイボンド(固定)する際、パッケージング部材120に対する接着剤層122の塗布位置ばらつきや、弾性表面波フィルタ100のマウント位置ばらつきというものが生じる。
【0010】
そのため、従来技術において、弾性表面波フィルタ100の表面側のIDT電極や引き回し部とパッケージング部材120のメタライズパターン(各電極端子)との間での容量が変化し、平衡度、特に位相平衡度が大きくばらつくという問題がある。なお、このような平衡度のばらつきは、平衡入出力の弾性表面波フィルタにおいても同様に生じる。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の弾性表面波装置は、上記課題を解決するために、圧電基板と、該圧電基板上に弾性表面波の伝搬方向に沿って形成された少なくとも2つのIDTと、前記IDTに接続される第1、第2の平衡端子とを有する、1つ以上の弾性表面波フィルタ、および、前記弾性表面波フィルタを収容するパッケージング部材を備えた弾性表面波装置であって、前記弾性表面波フィルタは、第1の平衡端子に接続された圧電基板上の電極に生じる容量と、第2の平衡端子に接続された圧電基板上の電極に生じる容量とが、互いに略一致するようにパッケージング部材に収納されていることを特徴としている。
【0012】
本発明の他の弾性表面波装置は、前記課題を解決するために、圧電基板と、該圧電基板上に弾性表面波の伝搬方向に沿って形成された少なくとも2つのくし型電極部と、前記くし型電極部に接続される第1、第2の平衡端子とを有する、1つ以上の弾性表面波フィルタ、および、前記弾性表面波フィルタを収容するパッケージング部材を備えた弾性表面波装置であって、前記弾性表面波フィルタは、少なくとも前記第1、第2の平衡端子とパッケージング部材の間にて、2点以上の接着剤層により前記パッケージング部材に固定されていることを特徴としている。
【0013】
上記構成によれば、組み立て精度ばらつきが生じても平衡信号を入力または出力する各端子に接続されている各電極に生じる容量があまり変化しない、略一致するように設定されていることで、または、弾性表面波フィルタが、少なくとも前記第1、第2の平衡端子とパッケージング部材との間にて2点以上の接着剤層により前記パッケージング部材に固定されていることで、平衡端子間の平衡度、特に通過帯域内の位相平衡度のばらつきを改善できる。
【0014】
上記電極とは、弾性表面波フィルタ上のIDT、引き回し、ワイヤボンドパッドを含めたものである。上記容量とは、上記電極と、パッケージング部材における弾性表面波フィルタをマウントする面や側壁などの間に生じる容量である。上記容量には、「接地容量」と「浮遊容量」があり、「接地容量」は上記の電極とアース面の間に生じる容量であり、「浮遊容量」は電極と浮き電極の間に入る容量のことである。どちらの容量も作用は同じで、各平衡端子での容量がばらつけば位相平衡度がばらつく原因となる。
【0015】
上記弾性表面波装置においては、弾性表面波フィルタは接着剤層によってパッケージング部材に固定され、かつ少なくとも第1、第2の平衡端子とパッケージング部材の間に上記接着剤層が形成されていることが望ましい。
【0016】
上記構成によれば、第1、第2の平衡端子とパッケージング部材との間に接着剤層を形成したので、第1、第2の平衡端子とパッケージング部材の各電極との間に生じる容量の違いを低減できて、位相平衡度のばらつきをより確実に改善できる。
【0017】
上記弾性表面波装置では、弾性表面波フィルタは、2点以上の接着剤層によって前記パッケージング部材に固定されていることが好ましい。上記構成によれば、2点以上の接着剤層によって弾性表面波フィルタをパッケージング部材に固定したので、第1、第2の平衡端子とパッケージング部材との間に接着剤層をより確実に形成できて、第1、第2の平衡端子とパッケージング部材の各電極との間に生じる容量の違いを低減できて、位相平衡度のばらつきをより確実に改善できる。
【0018】
上記弾性表面波装置においては、接着剤層は、第1、第2の平衡端子に接続された圧電基板上の電極よりも広い範囲で形成されていることが望ましい。上記構成によれば、接着剤層を、第1、第2の平衡端子に接続された圧電基板上の電極よりも広い範囲で形成したので、第1、第2の平衡端子とパッケージング部材との間に接着剤層をより確実に形成できて、第1、第2の平衡端子とパッケージング部材の各電極との間に生じる容量の違いを低減できて、位相平衡度のばらつきをより確実に改善できる。
【0019】
上記弾性表面波装置では、パッケージング部材における、弾性表面波フィルタを実装する面のほぼ全面がメタライズされていてもよい。
【0020】
上記弾性表面波装置においては、パッケージング部材における、弾性表面波フィルタを実装する面のほぼ全面が非金属部材となっていてもよい。
【0021】
上記弾性表面波装置では、弾性表面波フィルタはフリップチップボンディングによってパッケージング部材に固定され、第1、第2の平衡端子に接続された取り出し電極と対向して接続される、パッケージング部材における弾性表面波フィルタを実装する面に形成されたメタライズパターンが、第1、第2の平衡端子に接続された取り出し電極よりも広く形成されていることが望ましい。
【0022】
上記構成によれば、パッケージング部材のメタライズパターンを、第1、第2の平衡端子に接続された取り出し電極よりも広く形成したから、第1、第2の平衡端子とパッケージング部材の各電極との距離の違いを安定に小さくすることができて、位相平衡度のばらつきをより確実に改善できる。
【0023】
上記弾性表面波装置においては、パッケージング部材の弾性表面波フィルタを実装する面に形成されたメタライズパターンが、対称構造を有していてもよい。上記構成によれば、メタライズパターンが、対称構造を有していることによって、メタライズパターンに接続される第1、第2の平衡端子における各容量の違いを低減できて、位相平衡度のばらつきをより確実に改善できる。
【0024】
上記弾性表面波装置では、第1の平衡端子に接続された圧電基板上の電極とパッケージング部材との距離と、第2の平衡端子に接続された圧電基板上の電極とパッケージング部材との距離とが互いに略一致していることが好ましい。
【0025】
上記弾性表面波装置においては、第1の平衡端子に接続された圧電基板上の電極とパッケージング部材の側壁との距離と、第2の平衡端子に接続された圧電基板上の電極とパッケージング部材の側壁との距離とが互いに略一致していることが望ましい。
【0026】
上記弾性表面波装置では、第1の平衡端子に接続された圧電基板上の電極とパッケージング部材のメタライズパターンとの距離と、第2の平衡端子に接続された圧電基板上の電極とパッケージング部材のメタライズパターンとの距離とが互いに略一致していてもよい。
【0027】
上記構成によれば、各距離を略一致させることで、パッケージング部材や、その側壁やそのメタライズパターンに接続される第1、第2の平衡端子における各容量の違いを低減できて、位相平衡度のばらつきをより確実に改善できる。
【0028】
上記弾性表面波装置においては、平衡−不平衡変換機能を有していることが好ましい。また、上記弾性表面波装置は、平衡入力、平衡出力であってもよい。
【0029】
本発明の通信装置は、前記課題を解決するために、上記の何れかに記載の弾性表面波装置を搭載したことを特徴としている。上記構成によれば、搭載した弾性表面波装置は位相平衡度に優れたものにできるから、通信特性を向上できる。
【0030】
【発明の実施の形態】
本発明の弾性表面波装置に係る実施の各形態を図1ないし図25に基づいて以下に説明する。
【0031】
(実施の第一形態)
本発明の弾性表面波装置は、図1に示すように、平衡−不平衡変換機能を有する弾性表面波フィルタ1が、パッケージング部材2内に複数の接着剤層3、3によりダイボンド(固定)されている。
【0032】
複数の接着剤層3、3は、弾性表面波(以下、SAW(Surface Acoustic Wave)という)の伝搬方向(つまり、各平衡端子26、27が並んだ方向)に沿って設けられていることが好ましく、さらにSAWの伝搬方向の中心軸上に沿って形成されていることが好ましい。
【0033】
また、弾性表面波フィルタ1の各平衡端子26、27は、各接着剤層3、3に対して、圧電基板30を挟んだ反対面(上部)に設けられている。それぞれ対応する各平衡端子26、27に対する各接着剤層3、3は、それらの形成状態の違いが小さくなるように、好ましくは、それらの形成状態が互いに略一致するように設けられていることが望ましい。さらに、各平衡端子26、27における、圧電基板30を挟んだ反対面(下部)には、それぞれ、各接着剤層3、3が存在していることが好ましい。
【0034】
まず、弾性表面波フィルタ1について説明すると、図2に示すように、圧電基板30上に、各弾性表面波フィルタ素子11、12が、SAWの伝搬方向に沿って設けられている。各弾性表面波フィルタ素子11、12は、不平衡端子25に対して端子の一方を電気的に並列に、各平衡端子26、27に対しては端子の他方を直列に接続されている。よって、各平衡端子26、27となる各電極は、SAWの伝搬方向に沿って並んで圧電基板30における各IDT形成面上にそれぞれ形成されることになる。
【0035】
さらに、各弾性表面波フィルタ素子11、12と、不平衡端子25との間には、一端子対弾性表面波共振子13がそれぞれ挿入されている。各弾性表面波フィルタ素子11、12と、各平衡端子26、27との間には、一端子対弾性表面波共振子14がそれぞれ挿入されている。
【0036】
弾性表面波フィルタ素子11は、IDT16、15、17を備え、さらにそれらを挟むようにリフレクタ18、19を有している。弾性表面波フィルタ素子12は、弾性表面波の伝搬方向に沿って3つの各IDT21、20、22を備え、さらにそれらを挟むようにリフレクタ23、24をそれぞれ有している。
【0037】
各IDTやリフレクタはアルミニウム(Al)電極によりフォトリソグラフィー法等によって形成されている。IDTは、帯状の基端部(バスバー)と、その基端部の一方の側部から直交する方向に延びる複数の、互いに平行な電極指とを備えた電極指部を2つ備えており、上記各電極指部の電極指の側部を互いに対面するように互いの電極指間に入り組んだ状態にて上記各電極指部を有するものである。
【0038】
このようなIDTでは、各電極指の長さや幅、隣り合う各電極指の間隔、互いの電極指間での入り組んだ状態の対面長さを示す交叉幅を、それぞれ設定することにより信号変換特性や、通過帯域の設定が可能となっている。
【0039】
弾性表面波フィルタ素子11と弾性表面波フィルタ素子12との間で異なる点は、IDT15とIDT20との極性が互いに反転していることである。これにより、各平衡端子26、27から出力される信号の位相は180度異なる。よって、弾性表面波フィルタ1は、不平衡端子25から入力される不平衡信号が各平衡端子26、27から平衡信号に変換されて出力され、また、各平衡端子26、27から入力された平衡信号が、不平衡端子25から不平衡信号に変換されて出力されるという、平衡−不平衡変換機能を有している。
【0040】
さらに、弾性表面波フィルタ素子11と弾性表面波フィルタ素子12とにおいて、IDTとIDTの境界付近に位置する電極指(波長:λi)は、他の部分のIDT電極指(波長:λI)と比較してピッチを短く設定されている(狭ピッチ電極指)。
【0041】
また、弾性表面波フィルタ素子11と弾性表面波フィルタ素子12との設計では狭ピッチ電極指の波長が異なるのみで、その他のパラメータは全く同じである。弾性表面波フィルタ素子11と、弾性表面波フィルタ素子12の狭ピッチ電極指の波長を、それぞれλi1及びλi2とする。
【0042】
次に、パッケージング部材2について説明する。パッケージング部材2は、図1に示すように、例えばアルミナ等の誘電体(絶縁体)セラミックスからなっており、略直方体の外形状で、有底箱状に形成されている。また、図示しないが、パッケージング部材2は、キャップ材にて封止されるようになっている。
【0043】
次に、接着剤を2点塗布することで、接着剤を圧電基板30の裏面のほぼ全体に広がるようにして、パッケージング部材2に弾性表面波フィルタ1をダイボンドする際、圧電基板30のマウント位置及び各接着剤層3、3の塗布位置がパッケージング部材2の中央位置の場合を図1に、SAWの伝搬方向に対して平行方向に沿って表1に示すように、ずれた場合を図3及び図4にそれぞれ示した。
【0044】
また、比較例として、接着剤を1点塗布することで、接着剤を圧電基板30の裏面のほぼ全体に広がるようにして、パッケージング部材2に弾性表面波フィルタ1をダイボンドする際、圧電基板30のマウント位置及び接着剤層31の塗布位置がパッケージング部材2の中央位置の場合を図5に、SAWの伝搬方向に対して平行方向に沿って表1に示すように、ずれた場合を図6及び図7にそれぞれ示した。上記の図1、図3ないし図7は、キャップ材を接合する前の模式図であり、接着剤を圧電基板裏面のほぼ全体に広がるようにしたときの模式図を示している。また、表1に図1、図3ないし図7の各模式図における、パッケージング部材2に対する弾性表面波フィルタ1と接着剤層3または接着剤層31の位置の内容を簡潔に示す。
【0045】
このような弾性表面波フィルタ素子のズレや接着剤の塗布位置のズレは、ズレの方向はパッケージング部材2もしくは弾性表面波フィルタ1のXY(長手)方向です。ズレの程度は設備の精度によって異なるが、本実施の形態で用いた一般的な設備ではFCBズレが±40μm、接着剤の塗布位置ズレが±50μm、弾性表面波フィルタ1のマウント位置が±100μmである。表1に、パッケージング部材にダイボンドする際の弾性表面波フィルタのマウント位置および接着剤の塗布位置及び塗布量を示す。
【0046】
【表1】
【0047】
次に、本実施の第一形態に関する作用・効果について説明する。
【0048】
上記の図1、図3ないし図7の模式図に対応する通過帯域内(1805MHz〜1880MHz)での位相平衡度の平均値の結果を、図1を図8に、図3を図9に、図4を図10に、図5を図11に、図6を図12に図7を図13に、各グラフにてそれぞれ示す。図8ないし図13では、結果を、より明確に表すために、前述の式▲1▼において位相平衡度=B−180とし、ばらつきを示すエラーバー付きで表示してある。
【0049】
また、表2に図8ないし図13での通過帯域内(1805MHz〜1880MHz)の位相平衡度の数値を示す。接着剤を2点塗布することで、接着剤層3、3を圧電基板30の裏面のほぼ全面に広げることができ、位相平衡度のばらつきを低減できていることがわかる。表2中のσは、標準偏差を示す。
【0050】
【表2】
【0051】
図27および図28で示したような弾性表面波フィルタ100は、圧電基板118上にSAWの伝搬方向に対して平行な方向に各弾性表面波フィルタ素子101、102が2つに分離されている構造である。よって、弾性表面波フィルタ100のマウント位置や接着剤層122の形成位置がSAWの伝搬方向に対して平行にずれた場合、一方の弾性表面波フィルタ素子の真下には接着剤層122が有り、もう一方の弾性表面波フィルタ素子の真下には接着剤層122が無いという状態が生じることになる。
【0052】
このとき2つの各弾性表面波フィルタ素子101、102間において、各弾性表面波フィルタ素子101、102とパッケージング部材120との間の対接地容量に差が生じることになり、位相平衡度のばらつきの原因になっていると考えられる。
【0053】
従来技術においては、比較例である図5ないし図7に示すように、弾性表面波フィルタ1のマウント位置や接着剤の塗布位置がばらついた際に、2つの弾性表面波フィルタ素子間での容量に差が生じやすく、その結果、図11ないし図13に示すように通過帯域内での位相平衡度に大きなばらつきが生じた。
【0054】
しかし、図1、図3および図4に示すように、接着剤を2点塗布することで、弾性表面波フィルタ1のマウント位置ばらつきや接着剤の塗布位置ばらつきが生じても2つの弾性表面波フィルタ素子11、12との間の対接地容量に差が抑制されることから、図8ないし図10に示すように位相平衡度のばらつきを低減できることがわかった。
【0055】
一方で、接着剤の塗布位置や圧電基板30のマウント位置精度を向上させることにより、位相平衡度のばらつきを低減する方法が挙げられる。しかし、設備の精度の向上や改良には多大なコストと時間がかかる。
【0056】
これに対して、接着剤を2点塗布する方法は、設備の精度向上や改良をすることなく大幅に位相平衡度ばらつきを改善することが可能である。本発明の実施の各形態では接着剤を2点塗布するという方法を用いたが、3点、4点と塗布する点を増やしても位相平衡度のばらつきを低減することが可能である。
【0057】
さらに、本実施の形態では弾性表面波フィルタ素子が2つの場合の例を示したが、図14、図15のように弾性表面波フィルタ素子が3つ、4つとなった場合でも、同様の効果が得られる。
【0058】
ところで、従来では、弾性表面波フィルタをパッケージング部材に実装する際、ワイヤボンディング実装なら、弾性表面波フィルタをパッケージング部材に、接着剤を1点塗布してダイボンドした上で、ワイヤを形成する。しかし、弾性表面波フィルタをパッケージング部材に実装する際、パッケージング部材に対する接着剤の塗布位置にばらつきが発生すると共に、弾性表面波フィルタのマウント位置にもばらつきが発生する。
【0059】
このばらつきの結果、一方の平衡端子の下部に位置する接着剤層の形成状況が、他方の平衡端子の下部に位置する接着剤層の形成状況と異なってしまうために、平衡端子とパッケージング部材のチップが搭載される面との間での容量が、一方の平衡端子と他方の平衡端子とで変化し、平衡度、特に位相平衡度が大きくばらつくことがある。
【0060】
各平衡端子に対応する各接着剤層の形成状態を同じように設定するために、圧電基板の裏面の全面に渡って接着剤を塗布することが考えられるが、全面に塗布するとブリードアウト(接着剤がパッケージング部材のワイヤボンドパッドやチップの側壁に這い上がってくる現象)が発生する危険性が高くなる。
【0061】
ブリードアウトによってチップ状の圧電基板の表面に接着剤が付着した場合は、特性自体出なくなる(圧電基板の定数が変わるため)。また、ワイヤボンディングの場合、接着剤がパッケージング部材のワイヤボンドパッドに付着した場合は、ワイヤとパッドとの間での不着や仮に着いたとしてもワイヤの引っ張り強度不足が生じる。
【0062】
同様に、1点で塗布する量を増やすことが考えられるが、1点塗布では、圧電基板の裏面に均一に接着剤を広げることは難しい。それは、接着剤の量を多くして圧電基板の裏面全体に広げようとすると這い上がり(ブリードアウト)が生じてしまい、逆に這い上がり(ブリードアウト)が生じないように接着剤を少なくすると、接着剤が圧電基板の裏面全体に広がらず各平衡端子間の容量に差が生じ、位相平衡度はばらついたままになってしまう。
【0063】
這い上がりを起こさず、かつ圧電基板の裏面になるべく均一に広範囲に接着剤を広げて位相平衡度のバラツキを小さくする手段として2点以上の接着剤の塗布が前述したように有効であった。2点以上の塗布だと長方形のチップ形状圧電基板に対して接着剤を2点以上で塗布するので、1点塗布と比べて接着剤は比較的圧電の裏面全体に、無駄なく広がりやすくなる。
【0064】
なお、チップ形状の圧電基板30の裏面全体が接着剤層3、3で覆われていなくても、最小限として、弾性表面波フィルタ素子の真下が接着剤層3、3で覆われていれば、本発明の効果を発揮できる。
【0065】
(実施の第二形態)
本発明の実施の第二形態に係る弾性表面波装置は、図16に示すように、弾性表面波フィルタ1と同様にIDT等が形成された弾性表面波フィルタ41が、IDT等の電極の形成された面を下向きにしてパッケージング部材42にフリップチップ実装されている。平衡−不平衡変換機能を有する弾性表面波フィルタ41の圧電基板51は、パッケージング部材42に対面した表面51aに電極パッド52を備えている。さらに、電極パッド52上には、例えばAuまたはAuを含む合金からなる金属バンプ53が配置されている。
【0066】
一方、前記弾性表面波フィルタ41を収容するパッケージング部材42は、セラミックス等の絶縁基板からなる基板42aと、各側壁42bとをそれぞれ有している。基板42aは略長方形板状である。各側壁42bは、互いに隣接して、基板42aの各四辺部からそれぞれ立設している。
【0067】
また、パッケージング部材42には、基板42a上に設けられた、各電極端子45、55と、各電極端子45、55の間に形成されたダイアタッチ面(接地電極面)56とが設けられている。
【0068】
弾性表面波フィルタ41は、そのIDTや電極パッド52の形成された前記圧電基板51の面51aを、パッケージング部材42内のダイアタッチ面(接地電極面)56を有する表面42cに対向させ、前記電極パッド52上の金属バンプ53を介して、パッケージング部材42に対して電気的・機械的に接続されている。
【0069】
圧電基板51を接着剤によりパッケージング部材42にダイボンド(固定)する場合には、図17に示すように、ダイボンド面となる基板42aの表面42cのほぼ全面を、メタライズ領域61とする、または、図18に示すように、非メタライズ領域62と設定することで位相平衡度のばらつきが低減できる。
【0070】
また、図19に示すように、パッケージング部材42における、圧電基板51を搭載する表面42c上の各メタライズパターン、つまり電極端子45、55、55、およびダイアタッチ面56は、平衡信号の出力端子につながる電極から見て対称となっていることが好ましい。
【0071】
さらに、図20に示すように、パッケージング部材42における、圧電基板51の、ダイアタッチ面56を含む搭載面の、平衡端子のそれぞれ接続される各電極端子46、47は、平衡信号の出力端子につながる電極より、広く(つまり面積が大きく)、また、不平衡端子に接続される電極端子45より広くなるように設定されていることが望ましい。
【0072】
これにより、各平衡端子につながる電極間の容量の違いを抑制、好ましくは互いに略一致させることができて、位相平衡度を向上できる。
【0073】
一方、比較例として、図21に示すパッケージング部材82のように、メタライズパターン76が平衡信号の出力端子につながる電極と同等以下であったり、メタライズパターン87が非対称であったりすると、位相平衡度が劣化することがある。
【0074】
以下に、本実施に第二形態に係る作用・効果について説明する。
【0075】
パッケージング部材42のダイアタッチ面56のメタライズパターンを圧電基板51上に形成された弾性表面波フィルタ41の平衡信号の出力端子につながる電極間から見て対称とし、さらに圧電基板51をフリップチップ実装するときの実装位置ずれを考慮した領域全体を含むように、弾性表面波フィルタ41の平衡信号の出力端子につながるパッケージング部材42のメタライズパターンを広げることで、圧電基板51をフリップチップ実装するときの実装位置ずれが生じても平衡信号の出力端子間での容量に差が生じにくくなり、位相平衡度のばらつきが低減できる。
【0076】
また、圧電基板51の裏面粗さをほぼ一定にすることでフリップチップ実装精度が向上し、各平衡信号の出力端子間での容量差が生じにくくなるので、位相平衡度のばらつきが低減できる。
【0077】
さらに、実装時における平衡度改善の他の方法として、圧電基板30、51の裏面(接着面)の面粗さをほぼ一定にすることが挙げられる。面粗さが各弾性表面波フィルタ1によって異なると、特にフリップチップボンディング(FCB)実装では、実装時に超音波を印加する際、超音波印加手段と弾性表面波フィルタ1との摩擦係数が異なり、実装時のズレにばらつきが発生し、位相平衡度が悪化することがある。
【0078】
(実施の第三形態)
本発明の実施の第三形態に係る弾性表面波装置は、各平衡端子間での容量差を低減する、他の構成としては、図22に示すように、弾性表面波フィルタ1の長手方向の各端面と、パッケージング部材2のそれぞれ対面する各側壁2a、2bとの各距離d1、d2の違いが小さくなるように、好ましくはゼロとなるように、弾性表面波フィルタ1がパッケージング部材2内に配置されていることが好ましい。これにより、図22に示す弾性表面波装置は、図23に示す各距離d3、d4の違いが大きいものと比べて、各平衡端子での容量の違いを低減できて、特に位相平衡度のばらつきを抑制できる。このような構成は、実施の第二形態にも有効である。
【0079】
また、図24(a)に示すように、圧電基板30上の各平衡端子と、パッケージング部材2の底面上のメタライズパターンとの各間隔d5、d6の違いが小さくなるように、好ましくはゼロとなるように、弾性表面波フィルタ1がパッケージング部材2内に配置されていることが好ましい。これにより、図22に示す弾性表面波装置は、図24(b)に示す各距離d7、d8の違いが大きいものと比べて、各平衡端子での容量の違いを低減できて、特に位相平衡度のばらつきを抑制できる。このような構成は、実施の第二形態にも有効である。
【0080】
さらに、実装時における平衡度改善の他の方法として、圧電基板30、51の厚みをほぼ一定にすることも有効である。圧電基板の厚みが不均一だと、平衡端子の一方と他方で、圧電基板とパッケージとの距離が異なり、平衡度が悪化することがある。
【0081】
なお、上記の実施の各形態では、平衡−不平衡変換機能を有する弾性表面波装置を用いたが、これに限らず、図25に示すように、平衡入力、平衡出力である弾性表面波装置であっても、本発明の効果を得ることができる。図25においては、各平衡端子26、27が出力側、各平衡端子28、29が入力側である。
【0082】
(実施の第四形態)
次に、上記実施の各形態に記載の弾性表面波装置を搭載した通信装置について図26に基づき説明する。上記通信装置600は、受信を行うレシーバ側(Rx側)として、アンテナ601、アンテナ共用部/RFTopフィルタ602、アンプ603、Rx段間フィルタ604、ミキサ605、1stIFフィルタ606、ミキサ607、2ndIFフィルタ608、1st+2ndローカルシンセサイザ611、TCXO(temperature compensated crystal oscillator(温度補償型水晶発振器))612、デバイダ613、ローカルフィルタ614を備えて構成されている。
【0083】
Rx段間フィルタ604からミキサ605へは、図26に二本線で示したように、バランス性を確保するために各平衡信号にて送信することが好ましい。
【0084】
また、上記通信装置600は、送信を行うトランシーバ側(Tx側)として、上記アンテナ601及び上記アンテナ共用部/RFTopフィルタ602を共用するとともに、TxIFフィルタ621、ミキサ622、Tx段間フィルタ623、アンプ624、カプラ625、アイソレータ626、APC(automatic power control (自動出力制御))627を備えて構成されている。
【0085】
そして、上記のRx段間フィルタ604、1stIFフィルタ606、TxIFフィルタ621、Tx段間フィルタ623には、上述した本実施の形態に記載の弾性表面波装置が好適に利用できる。
【0086】
本発明に係る弾性表面波装置は、フィルタ機能と共に平衡型−不平衡変換機能を備えることができ、その上、各平衡信号間の振幅特性が理想により近いという優れた特性を有するものである。よって、上記弾性表面波装置を有する本発明の通信装置は、伝送特性を向上できるものとなっている。
【0087】
【発明の効果】
本発明の弾性表面波装置は、以上のように、圧電基板と、該圧電基板上に弾性表面波の伝搬方向に沿って形成された少なくとも2つのIDTと、前記IDTに接続される第1、第2の平衡端子とを有する、1つ以上の弾性表面波フィルタ、および、前記弾性表面波フィルタを収容するパッケージング部材を備えた弾性表面波装置であって、前記弾性表面波フィルタは、前記第1、第2の平衡端子に接続された前記圧電基板上の各電極における容量の変化量が小さくなるようにパッケージング部材に収納されている構成である。
【0088】
それゆえ、上記構成は、各電極に生じる容量の相違が小さくなるように設定されていることで、平衡端子間の平衡度、特に通過帯域内の位相平衡度のばらつきを改善できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の第一形態に係る弾性表面波装置における、キャップ封止前の平面図である。
【図2】上記弾性表面波装置に用いた弾性表面波フィルタの概略構成図である。
【図3】上記弾性表面波装置における、弾性表面波フィルタがパッケージング部材中でずれたときの、キャップ封止前の平面図である。
【図4】上記弾性表面波装置における、弾性表面波フィルタを固定する各接着剤層がパッケージング部材中でずれたときの、キャップ封止前の平面図である。
【図5】比較のための、接着剤が1点塗布のときにおける弾性表面波装置の、キャップ封止前の平面図である。
【図6】上記比較のための弾性表面波装置における、弾性表面波フィルタがパッケージング部材中でずれたときの、キャップ封止前の平面図である。
【図7】上記比較のための弾性表面波装置における、弾性表面波フィルタを固定する各接着剤層がパッケージング部材中でずれたときの、キャップ封止前の平面図である。
【図8】上記図1に示す弾性表面波装置での通過帯域内の位相平衡度を示すグラフである。
【図9】上記図3に示す弾性表面波装置での通過帯域内の位相平衡度を示すグラフである。
【図10】上記図4に示す弾性表面波装置での通過帯域内の位相平衡度を示すグラフである。
【図11】上記図5に示す弾性表面波装置での通過帯域内の位相平衡度を示すグラフである。
【図12】上記図6に示す弾性表面波装置での通過帯域内の位相平衡度を示すグラフである。
【図13】上記図7に示す弾性表面波装置での通過帯域内の位相平衡度を示すグラフである。
【図14】上記実施の第一形態の一変形例であり、3素子構造の弾性表面波フィルタの例を示す概略構成図である。
【図15】上記実施の第一形態における他の変形例であり、4素子構造の弾性表面波フィルタの例を示す概略構成図である。
【図16】本発明の実施の第二形態に係る、フリップチップ実装による弾性表面波装置の要部断面図である。
【図17】上記弾性表面波装置でのパッケージング部材の圧電基板を固定する面を全面メタライズ領域としたときの平面図である。
【図18】上記弾性表面波装置でのパッケージング部材の圧電基板を固定する面を、全面非メタライズ領域としたときの平面図である。
【図19】上記弾性表面波装置のパッケージング部材の平面図である。
【図20】上記弾性表面波装置の、他のパッケージング部材の平面図である。
【図21】比較のためのパッケージング部材の平面図である。
【図22】本発明の実施の第三形態に係る弾性表面波装置のキャップ前の平面図である。
【図23】比較のために、上記弾性表面波装置の弾性表面波フィルタがずれたマウント位置を示す平面図である。
【図24】上記弾性表面波装置の弾性表面波フィルタの収納位置を示す断面図であって、(a)は弾性表面波フィルタがパッケージング部材に対して平行な場合、(b)は、比較のために、弾性表面波フィルタがパッケージング部材に対して傾いた場合を示す。
【図25】上記弾性表面波装置の一変形例を示すの概略構成図である。
【図26】本発明の通信装置を示すブロック図である。
【図27】従来の弾性表面波フィルタの概略構成図である。
【図28】上記弾性表面波フィルタをパッケージング部材内に収納し、キャップ前の、従来の弾性表面波装置の平面図である。
【図29】上記弾性表面波装置の断面図である。
【符号の説明】
1 弾性表面波フィルタ
2 パッケージング部材
3 接着剤層
26、27 平衡端子
30 圧電基板
Claims (15)
- 圧電基板と、
該圧電基板上に弾性表面波の伝搬方向に沿って形成された少なくとも2つのくし型電極部と、
前記くし型電極部に接続される第1、第2の平衡端子とを有する、1つ以上の弾性表面波フィルタ、および、
前記弾性表面波フィルタを収容するパッケージング部材を備えた弾性表面波装置であって、
前記弾性表面波フィルタは、前記第1の平衡端子に接続された前記圧電基板上の電極に生じる容量と、前記第2の平衡端子に接続された前記圧電基板上の電極に生じる容量とが互いに略一致するように、パッケージング部材に収納されていることを特徴とする、弾性表面波装置。 - 前記弾性表面波フィルタは接着剤層によって前記パッケージング部材に固定され、かつ少なくとも前記第1、第2の平衡端子とパッケージング部材の間に前記接着剤層が形成されていることを特徴とする、請求項1記載の弾性表面波装置。
- 前記弾性表面波フィルタは、2点以上の接着剤層によって前記パッケージング部材に固定されていることを特徴とする、請求項2記載の弾性表面波装置。
- 圧電基板と、
該圧電基板上に弾性表面波の伝搬方向に沿って形成された少なくとも2つのくし型電極部と、
前記くし型電極部に接続される第1、第2の平衡端子とを有する、1つ以上の弾性表面波フィルタ、および、
前記弾性表面波フィルタを収容するパッケージング部材を備えた弾性表面波装置であって、
前記弾性表面波フィルタは、少なくとも前記第1、第2の平衡端子とパッケージング部材の間にて、2点以上の接着剤層により前記パッケージング部材に固定されていることを特徴とする、弾性表面波装置。 - 前記接着剤層は、前記第1、第2の平衡端子に接続された前記圧電基板上の電極よりも広い範囲で形成されていることを特徴とする請求項2ないし4の何れか1項に記載の弾性表面波装置。
- 前記パッケージング部材における、前記弾性表面波フィルタを実装する面のほぼ全面がメタライズされていることを特徴とする、請求項2ないし5の何れか1項に記載の弾性表面波装置。
- 前記パッケージング部材における、前記弾性表面波フィルタを実装する面のほぼ全面が非金属部材となっていることを特徴とする、請求項2ないし5の何れか1項に記載の弾性表面波装置。
- 前記弾性表面波フィルタはフリップチップボンディングによって前記パッケージング部材に固定され、
前記第1、第2の平衡端子に接続された取り出し電極と対向して接続される、前記パッケージング部材の前記弾性表面波フィルタを実装する面に形成されたメタライズパターンが、前記第1、第2の平衡端子に接続された取り出し電極よりも広く形成されていることを特徴とする、請求項1記載の弾性表面波装置。 - 前記パッケージング部材の前記弾性表面波フィルタを実装する面に形成されたメタライズパターンが、対称構造を有していることを特徴とする、請求項8に記載の弾性表面波装置。
- 前記第1の平衡端子に接続された前記圧電基板上の電極と前記パッケージング部材との距離と、前記第2の平衡端子に接続された前記圧電基板上の電極と前記パッケージング部材との距離とが互いに略一致していることを特徴とする、請求項1ないし9の何れか1項に記載の弾性表面波装置。
- 前記第1の平衡端子に接続された前記圧電基板上の電極と前記パッケージング部材の側壁との距離と、前記第2の平衡端子に接続された前記圧電基板上の電極と前記パッケージング部材の側壁との距離とが互いに略一致していることを特徴とする、請求項1ないし10の何れか1項に記載の弾性表面波装置。
- 前記第1の平衡端子に接続された前記圧電基板上の電極と前記パッケージング部材のメタライズパターンとの距離と、前記第2の平衡端子に接続された前記圧電基板上の電極と前記パッケージング部材のメタライズパターンとの距離とが互いに略一致していることを特徴とする、請求項10または11に記載の弾性表面波装置。
- 平衡−不平衡変換機能を有していることを特徴とする請求項1ないし12の何れか1項に記載の弾性表面波装置。
- 平衡入力、平衡出力であることを特徴とする請求項1ないし12の何れか1項に記載の弾性表面波装置。
- 請求項1ないし14の何れか1項に記載の弾性表面波装置を搭載したことを特徴とする通信装置。
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