JP2004048536A - マイクロホン - Google Patents
マイクロホン Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004048536A JP2004048536A JP2002205232A JP2002205232A JP2004048536A JP 2004048536 A JP2004048536 A JP 2004048536A JP 2002205232 A JP2002205232 A JP 2002205232A JP 2002205232 A JP2002205232 A JP 2002205232A JP 2004048536 A JP2004048536 A JP 2004048536A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- porous film
- microphone
- closed container
- hole
- sound
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Electrostatic, Electromagnetic, Magneto- Strictive, And Variable-Resistance Transducers (AREA)
Abstract
【解決手段】音を導くための孔13aを形成した密閉容器13とこの密閉容器13の中に音の圧力を受ける振動膜11と、この振動膜11と平行に配置した背極板12とを一定の空隙を隔て保持する支持部15を設け、前記背極板12に機械電気変換器14を連結したマイクロホンで、前記密閉容器13の孔13aの外面を多孔質フィルム17で覆った構成とし、マイクロホンの外形を変えず容易にマイクロホンの過大音圧による波形歪をなくすことができる。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明はAV機器やカーオーディオ等のマイクロホンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のマイクロホンは図6に示すようになっており、音は密閉容器3の上面に設けられた孔3aから支持部5で周辺支持固定された振動膜1に圧力を与える。振動膜1は音の大きさに比例して振動しその振動は振動膜1の背後に微小な間隙を隔てて設けられた表面に溝あるいは孔を形成した背極板2と、この背極板2に連結された機械電気変換器4で電気信号に変換し出力端子6から電気信号として出力される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら従来の構成において、過大音圧が振動膜1に加わったとき振動膜1が背極板2に当たり振動膜1が振動しなくなる。このため機械電気変換器14の出力波形に歪が発生し外部の音を正確に電気信号に変換できなくなる。
【0004】
この出力波形の歪を改善するためには、マイクロホンの感度を下げ出力波形の歪を生じないようにすることが必要である。一般にマイクロホンの感度を下げる方法としては振動膜1の強度を強くすることで振動膜1の機械的な振動の抵抗を大きくする方法がとられる。
【0005】
しかしながら、この方法では振動膜1の変更に伴うその他の構成部品の変更が必要となりマイクロホンの外形を変更しなければ実現できないという課題があった。
【0006】
本発明は従来の課題を解決するものでマイクロホンの外形を変えず構成部品の変更なしに、容易にマイクロホンの過大音圧による波形歪をなくすことを目的としたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は以下の構成を有する。
【0008】
本発明の請求項1に記載の発明は、音を導くための孔を形成した密閉容器とこの密閉容器の中に音の圧力を受ける振動膜とこの振動膜と平行に配置した背極板とを一定の空隙を隔て保持する支持部を設け、前記背極板に機械電気変換器を連結したマイクロホンで、前記密閉容器の孔の外面を多孔質フィルムで覆った構成としたものである。この構成によれば、振動膜を含む構成部品を変更することなく過大音圧による出力波形歪を無くすことができる。
【0009】
本発明の請求項2に記載の発明は、密閉容器に形成した孔の上面に多孔質フィルムを配置し、密閉容器に結合される部材で多孔質フィルムを固定したものである。この構成によれば、多孔質フィルムを常に一定の張力で規制でき信頼性を高めることができる。
【0010】
本発明の請求項3に記載の発明は、孔を形成した密閉容器の内面に多孔質フィルムを形成したものである。この構成によれば、密閉容器に固定できる部材を用いることなく多孔質フィルムを常に一定の張力で規制でき信頼性を高めることができる。
【0011】
本発明の請求項4に記載の発明は、多孔質フィルムを四フッ化エチレン樹脂を用いたものである。この構成によれば、多孔質フィルムの耐環境特性に対して信頼性を高めることができる。
【0012】
本発明の請求項5に記載の発明は、多孔質フィルムの孔径が10μm以下としたものである。この構成によれば、多孔質フィルムの耐環境特性に対して信頼性を高めることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の一実施の形態におけるマイクロホンの断面図である。
【0014】
図1において密閉容器13はアルミニウム等の金属ケースでできている。この密閉容器13の上面には外部からの音をPPSなどのフィルムにNiを蒸着した振動膜11に加えるための穴13aが設けてある。この振動膜11の外部から音を受ける反対の面側には大きな音圧を振動膜11が受けたときに振動膜11が破損しないように振動膜11が受ける音圧をある周波数領域に対してリニアに変化するように背極板12が設けられ、この背極板12と振動膜11は一定の隙間を確保するため金属あるいは樹脂からなる支持部15により密閉容器13の中に配置されている。そして、背極板12には振動膜11の振動を電気信号に変換する機械電気変換器14が接続されており、この機械電気変換器14から電気信号を出力する出力端子16が設置されている。
【0015】
密閉容器13の上面に設けた孔13aを覆うように多孔質フィルム17が貼り付けられている。
【0016】
以上のような構成において、外部からの音は多孔質フィルム17を通過し孔13aから振動膜11に当たり振動膜11を振動させる。この振動膜11の振動は背極板12とこれに接続されている機械電気変換器14により電気的信号に変換され出力端子16から取り出される。
【0017】
図2に多孔質フィルム17の孔径と音圧減衰量の関係を示している。
【0018】
多孔質フィルム17には、孔径10μm以下の微細孔が1平方センチメートル当たり数億個以上ある。この多孔質フィルム17を音が通過すると微細孔内の空気を振動させることにより減衰する。その減衰する量は多孔質フィルム17の微細な孔径と音圧減衰量の関係を示している。
【0019】
また、図3に示すように多孔質フィルム17による音圧の減衰量には周波数特性があり低域の減衰量が少なく100Hz以上の周波数において減衰量が安定している。
【0020】
なお、多孔質フィルム17は膜厚・孔径および孔の数量を変えることにより上述した音圧の減衰量や周波数特性を変化させることができ、いろいろな用途のマイクロホンに合わせて多孔質フィルム17を密閉容器13に貼ることにより対応することができる。
【0021】
図4は密閉容器13の上面に配置され貼り付けられた多孔質フィルム17の外側からケース18を密閉容器13に組み付けている。ケース18には密閉容器13に設けられた音導孔13aより大きく、密閉容器13に貼られた多孔質フィルム17の外形より小さい孔が設けられている。
【0022】
この構成により、多孔質フィルム17の剥がれに対する信頼性が増すとともに、貼り付け状態が安定するため、音圧の減衰特性が安定する。
【0023】
図5は、多孔質フィルム17を密閉容器13の上部内面に貼り支持部15により挟み込むようにしたものである。
【0024】
この構成により、別のケース18を使用せずに多孔質フィルム17の剥がれに対する信頼性の確保と、貼り付け状態の安定性を確保できる。
【0025】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、多孔質フィルムを介して振動膜に音を当てることによりマイクロホンの外形を変えず容易にマイクロホンの過大音圧による波形歪をなくすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態におけるマイクロホンの断面図
【図2】膜厚80μmの多孔質フィルムの孔径と音圧減衰量の関係図
【図3】多孔質フィルムの周波数特性を示す図
【図4】本発明の一実施の形態におけるその他のマイクロホンの断面図
【図5】本発明の一実施の形態におけるその他のマイクロホンの断面図
【図6】従来のマイクロホンを示す断面図
【符号の説明】
11 振動膜
12 背極板
13 密閉容器
13a 孔
14 機械電気変換器
15 支持部
16 出力端子
17 多孔質フィルム
18 ケース
Claims (5)
- 音を導くための孔を形成した密閉容器と、この密閉容器の中に音の圧力を受ける振動膜と、この振動膜と平行に配置した背極板とを一定の空隙を隔て保持する支持部を設け、前記背極板に機械電気変換器を連結したマイクロホンにおいて、前記密閉容器の孔の外面を多孔質フィルムで覆った構成としたマイクロホン。
- 密閉容器に形成した孔の上面に多孔質フィルムを配置し、密閉容器に結合される部材で多孔質フィルムを固定した請求項1に記載のマイクロホン。
- 孔を形成した密閉容器の内面に多孔質フィルムを形成した請求項1に記載のマイクロホン。
- 多孔質フィルムを四フッ化エチレン樹脂とした請求項1に記載のマイクロホン。
- 多孔質フィルムの孔径を10μm以下とした請求項1に記載のマイクロホン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002205232A JP2004048536A (ja) | 2002-07-15 | 2002-07-15 | マイクロホン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002205232A JP2004048536A (ja) | 2002-07-15 | 2002-07-15 | マイクロホン |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004048536A true JP2004048536A (ja) | 2004-02-12 |
Family
ID=31710591
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002205232A Pending JP2004048536A (ja) | 2002-07-15 | 2002-07-15 | マイクロホン |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004048536A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009055198A (ja) * | 2007-08-24 | 2009-03-12 | Rohm Co Ltd | マイクロホン装置 |
JP2010503220A (ja) * | 2006-08-29 | 2010-01-28 | カリフォルニア インスティテュート オブ テクノロジー | 生物医学的応用に用いられる微細加工された移植可能な無線圧力センサーおよび圧力測定ならびにセンサー移植方法 |
-
2002
- 2002-07-15 JP JP2002205232A patent/JP2004048536A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010503220A (ja) * | 2006-08-29 | 2010-01-28 | カリフォルニア インスティテュート オブ テクノロジー | 生物医学的応用に用いられる微細加工された移植可能な無線圧力センサーおよび圧力測定ならびにセンサー移植方法 |
JP2009055198A (ja) * | 2007-08-24 | 2009-03-12 | Rohm Co Ltd | マイクロホン装置 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US6829131B1 (en) | MEMS digital-to-acoustic transducer with error cancellation | |
WO2015146446A1 (ja) | 万能スピーカ | |
US7324655B2 (en) | Electroacoustic transducer | |
WO2018121701A1 (zh) | 一种静电扬声器结构 | |
JP2022174260A (ja) | 電気音響変換器及び電気音響変換装置 | |
US5117403A (en) | Above and below water sound transducer | |
US9154871B2 (en) | Condenser microphone | |
JPS5920239B2 (ja) | 電気音響変換器の形式のダイナミックマイクロホン | |
JP2006303770A (ja) | 圧電振動素子及び該圧電振動素子を備えた音声変換装置 | |
JP2009232176A (ja) | ダイナミックマイクロホン | |
Xu et al. | A piezoelectric MEMS speaker with stretchable film sealing | |
Hirano et al. | PZT MEMS Speaker Integrated with Silicon-Parylene Composite Corrugated Diaphragm | |
KR101415037B1 (ko) | 인클로저를 가지는 압전 스피커 유닛 | |
CN111246334A (zh) | 主动抑制环境噪声的耳机 | |
JP2004048536A (ja) | マイクロホン | |
CN203896502U (zh) | 压电型扬声器 | |
KR101583650B1 (ko) | 불연 피에조 압전 스피커장치 | |
JP2004056438A (ja) | マイクロフォン | |
KR101738516B1 (ko) | 압전 스피커 | |
CN114422924A (zh) | Mems扬声器及扬声器的装配结构 | |
KR101495090B1 (ko) | 압전 스피커 | |
KR20160095601A (ko) | 불연 피에조 압전 스피커장치 | |
KR101696790B1 (ko) | 이어폰용 스피커 | |
KR101738523B1 (ko) | 이어폰용 스피커 | |
JP2017112479A (ja) | コンタクトマイクロホン |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Effective date: 20050511 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 |
|
RD01 | Notification of change of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421 Effective date: 20050614 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20070817 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20070821 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20071218 |