【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、端子金具に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来、コネクタハウジング内に挿入される端子金具の一例として特開平４−１１５４７５号公報に記載されたものが知られている。このものは、端子金具がコネクタハウジングのキャビティ内に挿入されると、キャビティの内面から突設されたランスによって弾性的に係止されることで、抜け止めが図られるようになっている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、コネクタを小型化するよう要請があった場合、キャビティ、ランス及び端子金具を共に小さくする必要があり、このときに端子金具の抜け止め力が不足することが懸念される。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、小型化に好適な端子金具を提供することを目的とする。
【０００４】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するための手段として、請求項１の発明は、コネクタハウジング内に後方から挿入されると、その内部に備えられた抜け止め部に係止されることで抜け止めされるものにおいて、外壁には、後方へ開口するよう外方へ叩き出すことでその後縁が前記抜け止め部に係止可能な係止突部が設けられ、さらにこの係止突部には、前記後縁を含むように一部を内方へ叩き出すことで前記抜け止め部に係止可能な内向き突部が設けられている構成としたところに特徴を有する。
請求項２の発明は、請求項１に記載のものにおいて、前記係止突部の後縁は、内側に傾いて形成されているところに特徴を有する。
【０００５】
【発明の作用及び効果】
＜請求項１の発明＞
コネクタハウジング内に挿入されると、係止突部の後縁に抜け止め部が係止されることで抜け止め状態に保持される。この係止突部は、外壁において後方へ開口するよう外方へ叩き出して形成されているから、抜け止め部の係止深さが大きくなっている。しかも、係止突部には、後縁を含むように一部を内方へ叩き出すことで内向き突部が設けられているから、内向き突部が突出する分だけ、係止突部の後縁における輪郭に沿う長さを大きくすることができる。これにより、係止状態から抜け止め部を剪断するのに必要な力、すなわち端子金具の抜け止め力が大きくなる。従って、端子金具を小型化した場合でも抜け止め力を十分に確保することができ、小型化に好適な端子金具を提供することができる。さらには、内向き突部は、内方へ突出しているから、係止突部をさらに外方へ突出させるものと比較して端子金具を小型に保つことができる。
【０００６】
＜請求項２の発明＞
係止突部の後縁は、係止状態から端子金具に対して後方へ引っ張るような力が作用したときに抜け止め部に対して食い込むように内側に傾いて形成されているから、抜け止め力をより大きくすることができ、もって小型化に一層好適な端子金具を提供することができる。
【０００７】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施形態を図１ないし図１７によって説明する。本実施形態では、雌コネクタハウジング１０（以下、単に雌ハウジング１０という）内に雌端子金具３０が挿入されてなる雌コネクタを示す。この雌端子金具３０は、雌ハウジング１０内に収容された状態で、雌ハウジング１０に対して嵌合される相手の雄ハウジング内に収容された雄端子金具（雄ハウジング共々図示せず）と導通接続可能とされている。なお以下では、雌ハウジング１０に対する雌端子金具３０の挿入方向を前方とし、逆の抜き取り方向を後方とし、また上下方向の記載は図８などを基準として説明する。
【０００８】
雌ハウジング１０は、前後方向（雌端子金具３０の挿抜方向）に沿って型閉じ・型開きする前後一対の金型によって樹脂成形されている。この雌ハウジング１０は、図１及び図８に示すように、内部には後方から雌端子金具３０を挿入可能なキャビティ１１が上下２段、幅方向に複数室並んで配設されている。キャビティ１１内に挿入される雌端子金具３０は、キャビティ１１の下壁１２から突設されたランス１３により弾性的に抜け止め可能とされるとともに、雌ハウジング１０の前壁１４によって前止まり状態に支持されるようになっている。この雌ハウジング１０の前壁１４には、相手の雄端子金具のタブがキャビティ１１内に前方から進入するのを許容するタブ挿通孔１５が穿設されており、その前側の孔縁には、全周にわたって略擂鉢状をなす誘導面１６が形成されることで、タブの進入動作が円滑に誘導されるようになっている。雌ハウジング１０の前壁１４のうちタブ挿通孔１５よりも下方位置（タブ挿通孔１５とはランス１３の撓み方向にずれた位置）には、雌ハウジング１０の成形時にランス１３を成形する前側の金型を前方へ型抜きするために型抜き孔１７が穿設されている。前壁１４における型抜き孔１７の孔縁上部幅方向中央には、下方へ突き出る略三角形状の突出部１８が設けられ、この突出部１８にも上記誘導面１６が連続して形成されている。
【０００９】
各キャビティ１１の下壁１２は、前側の約１／４部分が一段低く形成されるとともにその段差部分から片持ち状のランス１３が前方へ突出して形成されている。このランス１３は、全体としては前端側にかけて次第に上方、すなわちキャビティ１１内に張り出すよう、前方へ向かって上り勾配をなす傾斜状に形成されており、キャビティ１１内への張出部分が挿入される雌端子金具３０により押圧されることで突出基端（後端）を支点として下方（雌端子金具３０の挿抜方向と交差する方向）へ撓み変形可能とされている。この撓み時にランス１３は、下壁１２の低位部分１２ａとの間に確保された撓み空間内に退避するようになっている。このランス１３の前方に確保された空間内には、雌端子金具３０の係止突部５２が進入可能とされている。ランス１３の下方に対向する下壁１２の低位部分１２ａは、ランス１３がその弾性限度を超えて撓み変形する手前の段階でランス１３の下面に係合することで、その過度撓み変形を規制できるようになっている。またランス１３は、前壁１４に連結された下壁１２の低位部分１２ａにより、全幅にわたって下方のキャビティ１１または下方外部に露出することなく覆われており、もってランス１３の保護が図られている。
【００１０】
キャビティ１１の下壁１２のうちランス１３よりも後側部分には、図２及び図８に示すように、雌端子金具３０の形状に合わせて溝が形成されている。すなわち、下壁１２のうち幅方向略中央には、雌端子金具３０の係止突部５２及び突部４９を挿通可能な突部挿通溝１９が形成されており、この突部挿通溝１９の図２に示す右側方には、雌端子金具３０のスタビライザ４７を挿通可能とされ、且つ突部挿通溝１９よりもさらに低いスタビライザ挿通溝２０が形成されている。この突部挿通溝１９は、後述するようにランス１３側に連続して形成されるのに対し、スタビライザ挿通溝２０は、前端位置がランス１３よりも少し後方に設定されている。
【００１１】
キャビティ１１の上面（ランス１３との対向面）における前端部には、全幅にわたって内方（ランス１３側）へテーパ状に張り出す張出部２１が設けられており、この張出部２１によってキャビティ１１内に挿入される雌端子金具３０の前端部をランス１３側へ押し出すことで、ランス１３の係止深さが増加できるようになっている。キャビティ１１の後端周縁は、一部を除いてほぼ全周にわたり雌端子金具３０を誘い込むことができるようテーパ状に形成されている。キャビティ１１の後端周縁のうち、図２の左上位置には、雌端子金具３０の挿抜方向と直交する切り立った端面をなす規制部２２が設けられており、この規制部２２には、雌端子金具３０がキャビティ１１に対して正規の挿入姿勢とは上下反転した不正な姿勢とされたときに、スタビライザ４７が突き当たることで挿入動作を規制可能とされている。またキャビティ１１は、図１１に示すように、前半部分が後半部分よりも幅狭になるように、両側壁２３が内方へテーパ状に張り出して形成されている。
【００１２】
ランス１３の構造を詳細に説明する。ランス１３は、図３に示すように、下面が全長にわたって前方に向かって緩やかな上り勾配をなす傾斜面とされるのに対し、上面が、ランス１３の後部１３ｂにおいては下面と同様の傾斜面（但し、下面よりはやや急な勾配をなす）とされ、ランス１３の前部１３ａにおいてはほぼ水平に形成されている。ランス１３の上面は、下壁１２の後部側から連続して形成された突部挿通溝１９により幅方向中央が全長にわたって凹んだ形状となっている。突部挿通溝１９は、ランス１３の後部１３ｂにおいては、全体として前側にかけて次第に溝幅が狭くなるよう形成されており、底面１９ａと、上下方向に沿って真直な一対の側面１９ｂと、両側面１９ｂと底面１９ａとを繋ぐとともに内傾した一対の斜面１９ｃとにより構成されている。突部挿通溝１９は、ランス１３の前部１３ａにおいては、溝幅が全長にわたって一定とされるとともに、円弧面１９ｄによって構成されている。またランス１３の下面のうち幅方向中央部分は、全長にわたって突部挿通溝１９の円弧面１９ｄよりも緩やかな円弧面１３ｃとなっており、下壁１２の低位部分１２ａについても同様の円弧面１２ｂが形成されている。
【００１３】
ランス１３は、キャビティ１１にほぼ匹敵する幅寸法（キャビティ１１よりも僅かに小さい程度）を有し、全長にわたって一定幅に形成されている。このランス１３の型抜き孔１７は、雌ハウジング１０の前壁１４においてキャビティ１１よりも大きな幅領域にわたって形成されており、従ってランス１３の両側方に対向するキャビティ１１の両側壁２３には、所定幅ずつの切り欠き１７ａが形成されている。この切り欠き１７ａの幅寸法分だけ、ランス１３を成形する金型の厚み寸法を大きく確保することができ、金型の強度が必要なだけ得られるようになっており、逆に言うとランス１３の幅寸法が大きく確保され、ランス１３の強度が高められている。
【００１４】
ランス１３の前端両側部の下側約３／５部分には、ランス１３を強制的に撓み変形させるための治具（図示せず）によって操作可能とされる一対の操作凹部２４が前方に開口して形成されている。両操作凹部２４は、雌端子金具３０がランス１３に係止した状態でも前方外部に露出するように配置されており（図１７）、前方から型抜き孔１７を通して挿入される治具により下方へ押圧操作可能とされている。操作凹部２４は、ランス１３を側方から見て略三角形状に切欠して形成され、その上面がほぼ水平をなすのに対し、下面が後方へ向かって上り勾配をなすテーパ状をなしている。
【００１５】
ランス１３の前端部における上側約２／３部分には、さらに前方へ突出する突き出し部２５が全幅にわたって設けられている。この突き出し部２５は、雌端子金具３０に対してランス１３が係止した状態で、係止突部５２の内側に進入可能とされている。突き出し部２５は、下部２５ａがその上端側にかけて次第に突出長さが大きくなるよう形成され、上部２５ｂ（両操作凹部２４よりも上側部分）が一定の突出長さを有している。別言すると、突き出し部２５の下部２５ａの前端面は、前方へ向かって上り勾配をなすテーパ状に形成されており、上部２５ｂの前端面は、切り立った端面となっている。
【００１６】
キャビティ１１内の前端位置の角部には、図２及び図１０に示すように、雌端子金具３０に設けられた被支持溝部５３内に嵌合することで、雌端子金具３０が上下方向（ランス１３の撓み方向）に傾動するのを規制可能な支持突部２６が内方に突出して設けられている。この支持突部２６は、略ブロック状に形成されるとともに、雌ハウジング１０の前壁１４（キャビティ１１の前面）とキャビティ１１の図２の左側の側壁２３（キャビティ１１の図２の右側内側面）との双方に連結されることで、強度が高められている。この支持突部２６は、ランス１３に対して上方（ランス１３の撓み方向）にずれた位置で、且つその下面が型抜き孔１７に臨むような位置に配されている。
【００１７】
雌端子金具３０は、金属母材を所定形状に打ち抜いたものに叩き加工や曲げ加工などを施すことで所望の形状に成形されている。この雌端子金具３０は、図５及び図８に示すように、大まかには前後に開口する略箱型をなす本体部３１と、電線Ｗの端末に圧着接続可能なバレル部３２とを前後に繋げた構成となっている。このうち、バレル部３２は、前後に一対ずつのかしめ片３２ａ，３２ｂを備え、前側の両かしめ片３２ａが電線Ｗの芯線部分Ｗａにかしめ付けられるのに対し、後側の両かしめ片３２ｂが電線Ｗの被覆部分Ｗｂにかしめ付けられるようになっている。
【００１８】
本体部３１は、前後に延出する底壁３３と、底壁３３の両側縁から立ち上がる一対の側壁３４，３５と、図４の左側の側壁３４の突出端から底壁３３と対向するよう突出する天井壁３６と、図４の右側の側壁３５の突出端から突出するとともに天井壁３６の外側に重ね合わせられる外壁３７とから構成されている。
【００１９】
底壁３３は、図８に示すように、他の壁３４，３５，３６，３７と比較して前端が後方へ引っ込んだ位置に配されており、この前端から弾性接触片３８が突設されている。弾性接触片３８は、底壁３３の前端から前方へ突出する舌片を後方へ向けて折り返すことで、底壁３３及び天井壁３６に対向するとともに全体として略山形をなす片持ち状に形成されている。この弾性接触片３８は、略Ｕ字型をなす折返部の後側に前傾部分と後傾部分とを順次に繋げた構成とされ、その前傾部分と後傾部分とにまたがる領域には、前後に細長い略長円形状をなす膨出部３９が天井壁３６側へ叩き出して形成されている。この膨出部３９における頂点部分が、相手の雄側端子金具のタブと接触可能な接点部４０とされている。この接点部４０が雄側端子金具のタブによって押圧されるのに伴って、弾性接触片３８は、折返部を撓み支点として底壁３３側へ接近するよう撓み変形可能とされている。撓み変形時には、弾性接触片３８の後端部が底壁３３の内面に当接可能とされ、この部分には弾性接触片３８の撓み代を稼ぐとともに、撓んだ弾性接触片３８を幅方向についてずれ止め可能な凹部４１が所定長さにわたって凹み形成されている。
【００２０】
また底壁３３のうち接点部４０に対向する位置には、過度撓み規制突部４２が接点部４０側へ突出するよう叩き出して設けられている。この過度撓み規制突部４２に対して弾性接触片３８が係合することで、弾性接触片３８が弾性限度を越えて過度に撓み変形するのを規制できるようになっている。また天井壁３６のうち膨出部３９及び係止突部５２と対向する位置には、受け部４３が内側（弾性接触片３８側）に張り出して設けられている。この受け部４３と弾性接触片３８との間で雄側端子金具のタブを挟圧状態に保持できるようになっている。
【００２１】
外壁３７は、図５及び図８に示すように、その長さ方向略中央部分に切欠部４４が全幅にわたって形成されることで、前部３７ａと後部３７ｂとに分断されている。この切欠部４４内には、雌端子金具３０がキャビティ１１内に挿入されると、ランス１３が全長にわたって進入可能とされ、切欠部４４の前側の切断端面４４ａに対してランス１３が係止可能とされている。ランス１３に対する係止面である切欠部４４における前側の切断端面４４ａは、全域にわたって内側に傾斜するテーパ状に形成されている。この切欠部４４は、外壁３７の半分弱の長さを有するとともに図５の奥側の側壁３５の上端部にまで形成されている。この側壁３５の上端面（切欠部４４における側方の切断端面）には、天井壁３６の突出端から突設された張出片４５が当接されることで、天井壁３６をほぼ水平な姿勢に支持できるようになっている。天井壁３６のうち、受け部４３を有する前半部分には、後半部分よりも僅かに低くなるよう凹部が張出片４５における側壁３５との当接部分を除いた全域にわたって形成されており、その分だけランス１３の係止深さを稼ぐことができるようになっている。また外壁３７の前部３７ａは、前後長さが後部３７ｂよりも少し短く設定されている。
【００２２】
外壁３７の後部３７ｂにおける突出端からは、図５及び図６に示すように、底壁３３側へ屈曲される後部保持片４６と、その反対側（外方）へ屈曲されるスタビライザ４７とが前後に設けられている。後部保持片４６は、図６の紙面手前側の側壁３４に切欠形成された後部保持溝４８内に嵌合されることで、後部３７ｂが前後に遊動するのを規制した状態に保持できるようになっている。スタビライザ４７は、キャビティ１１内のスタビライザ挿通溝２０内に挿通されることで、雌端子金具３０の挿入動作を案内可能となっている。また後部保持片４６の前端が後部３７ｂの前端と、スタビライザ４７の後端が後部３７ｂの後端と、それぞれ揃えられている。後部３７ｂのうち後端部の幅方向中央には、スタビライザ４７とほぼ同じ長さを有する突部４９が外方へ突出するよう叩き出して形成されている。この突部４９は、雌端子金具３０がキャビティ１１内に挿入されると、キャビティ１１の下面（突部挿通溝１９の上面）に当接可能とされている。
【００２３】
外壁３７の前部３７ａにおける突出端からは、底壁３３側へ屈曲される前部保持片５０が設けられている。前部保持片５０は、図６の紙面手前側の側壁３４に切欠形成された前部保持溝５１内に嵌合されることで、前部３７ａが前後に遊動するのを規制した状態に保持できるようになっている。この前部保持片５０は、外壁３７の前部３７ａよりも後方へ突出して形成されている。そして、前部保持片５０の根元部分には、上記切欠部４４が拡張して形成され、その切断端面４４ａが既述したように内側に傾斜したテーパ状に形成されており、ここにランス１３の側端部が係止可能とされている。
【００２４】
外壁３７の前部３７ａにおける後端部（切欠部４４の前側の切断端部）の幅方向略中央（正確には中央よりも僅かに図４の左側にずれた位置）には、ランス１３が係止可能とされる係止突部５２が外方へ叩き出して形成されている。係止突部５２は、図５ないし図７に示すように、全体としては前端を頂点とする略角錐状をなすとともに後方へ開口している。この係止突部５２は、前端側にかけて幅寸法及び高さ寸法が減少する先細り状をなすとともに３つの斜面により構成される角錐部５２ａと、幅寸法及び高さ寸法が一定とされるとともに３つの側面により構成される角筒部５２ｂとを前後に繋げた構成となっている。係止突部５２の角錐部５２ａは、先細り状とされ、且つその前端部がやや丸みを帯びた形状に形成されることで、キャビティ１１内に雌端子金具３０が挿入される過程において突部挿通溝１９内での挿通動作を円滑にできるようになっている。係止突部５２の角筒部５２ｂは、切欠部４４の前側の切断端面４４ａの傾斜に沿って後方へオーバーハング状に突出して形成され、外壁３７の前部３７ａよりも後方に突出している。
【００２５】
この係止突部５２は、上記突部４９とほぼ同じ高さ位置まで突出するよう設定され、突部４９と同様にキャビティ１１の突部挿通溝１９内に挿通可能とされている。この係止突部５２の角筒部５２ｂにおける外側への突出先端は、ランス１３のうち突き出し部２５よりも下側部分に達するように設定されており、もってランス１３の係止深さが十分に確保されている。係止突部５２のうちランス１３に対して係止される後縁４４ａ１は、切欠部４４の前側の切断端面４４ａにより構成されており、内側に傾斜したテーパ状に形成されている。外壁３７の前部３７ａのうち係止突部５２に対する両側方部分の後縁についても、図９に示すように、内側に傾斜したテーパ状をなす切欠部４４の前側の切断端面４４ａにより構成され、ランス１３が係止可能とされている。
【００２６】
さて、上記のような構造の係止突部５２には、その後縁４４ａ１を含むように一部を内方へ叩き出すことで内向き突部５４が設けられている。内向き突部５４は、係止突部５２のうち外壁３７の前部３７ａからの立ち上がり部分同士を繋ぐ部分を、その幅方向略中央部が最も内方へ突出するように後方から見て略Ｖ字型（図７参照）に屈曲させることで形成されている。内向き突部５４の突出端の高さ位置は、全長にわたって外壁３７の前部３７ａの内面よりも外側に設定されている。内向き突部５４は、係止突部５２のうち後縁４４ａ１から角錐部５２ａの長さ方向略中央位置までの長さ範囲に設けられている。この内向き突部５４の後縁は、係止突部５２の後縁４４ａ１の一部であるから、既述した通り内側に傾斜したテーパ状に形成されるとともに、ランス１３に対して係止可能とされている。
なお、内向き突部５４及び係止突部５２を成形するには、例えば先に外壁３７の前部３７ａを内方へ叩き出して内向き突部５４を成形した後に、外壁３７の前部３７ａを外方へ叩き出すことで係止突部５２を成形したり、或いは内向き突部５４と係止突部５２とを同時に成形するようにしてもよい。
【００２７】
ここで、仮に係止突部に内向き突部を形成しない場合には、図７において想像線に示すように、係止突部の後縁が後方から見て略門形をなすことになる。これに対して本実施形態では、係止突部５２に内向き突部５４を設けるようにしたから、係止突部５２の後縁４４ａ１は、全体として後方から見て略Ｍ字型になっており、想像線のものと比較すると、内向き突部５４が内方へ突出した分だけ、係止突部５２の後縁４４ａ１における輪郭に沿った長さ（距離）が大きくなっている。
【００２８】
外壁３７の前部３７ａと図４の右側の側壁３５とに跨る角部（弾性接触片３８を設けた底壁３３とは高さ方向について反対側の外壁３７における角部であり、且つ前部保持片５０とは幅方向について反対側の部分）には、被支持溝部５３が前方へ開放するよう切り欠いて形成されている。この被支持溝部５３には、雌端子金具３０がキャビティ１１内に挿入されるのに伴って、キャビティ１１の前端位置に設けられた支持突部２６が係止可能とされ、もって雌端子金具３０が上下方向（雌端子金具３０の挿抜方向と交差する方向、ランス１３の撓み方向）に遊動不能に支持されるようになっている。
【００２９】
本実施形態は以上のような構造であり、続いてその作用について説明する。図８ないし図１１に示すように、雌端子金具３０のバレル部３２に電線Ｗを圧着接続した後に、雌端子金具３０をキャビティ１１内に後方から挿入する。このとき、スタビライザ４７を下方へ向けた正規の挿入姿勢とは上下反転した不正な姿勢で雌端子金具３０を挿入しようとした場合には、上方を向いたスタビライザ４７の前端面がキャビティ１１の後端周縁に形成された規制部２２に突き当たることで挿入動作が規制される。これにより、雌端子金具３０の逆挿入が確実に防止される。
【００３０】
正規の挿入姿勢としつつ雌端子金具３０をキャビティ１１内に挿入すると、先に係止突部５２が突部挿通溝１９内に挿通され、その後、突部４９が突部挿通溝１９内に、スタビライザ４７がスタビライザ挿通溝２０内にそれぞれ挿通されることで、雌端子金具３０が上下左右にがたつくのが抑制されつつ円滑に挿入される。そして、雌端子金具３０が所定深さまで挿入されると、図１２に示すように、係止突部５２によってランス１３が押圧されて下方へ撓み変形される。このとき、ランス１３は、前部１３ａが係止突部５２により押圧されるときに最も大きく撓まされる。この過程では、係止突部５２が前端を頂点とする略角錐状に形成されていることで、突部挿通溝１９内での挿通動作が円滑になり、且つランス１３をスムーズに押圧できるようになっている。
【００３１】
雌端子金具３０がキャビティ１１内に正規深さまで挿入されるのに伴って、係止突部５２がランス１３を乗り越えるとともにランス１３が弾性復帰して、図１３ないし図１６に示すように、切欠部４４内に進入しつつ雌端子金具３０に対して弾性的に係止される。このとき、ランス１３のうち、切断端面４４ａの傾斜に沿って突出する突き出し部２５が係止突部５２の内側に進入可能とされる。この過程では、本体部３１の前端部がキャビティ１１の上面の張出部２１により押し下げられてランス１３側に接近するよう変位するから、ランス１３の雌端子金具３０に対する係止深さが大きくなっている。しかも、このとき雌端子金具３０は、図１５に示すように、被支持溝部５３内に支持突部２６が嵌合して係止されることで、上下方向（ランス１３の撓み方向）に傾動するのが規制される。また係止突部５２は、図１７に示すように、ランス１３の両操作凹部２４とは幅方向にずれた位置に配されており、両操作凹部２４と共に前方外部に露出している。
【００３２】
ここで、ランス１３に対する係止面である切欠部４４の前側の切断端面４４ａは、図１３ないし図１６に示すように、係止突部５２を含めた外壁３７の前部３７ａ及び前部保持片５０に至るまで、すなわち雌端子金具３０のほぼ全幅領域にわたって形成されているので、雌端子金具３０は、強固な抜け止め力でもってキャビティ１１内から抜け止め状態に保持される。しかも、切欠部４４の前側の切断端面４４ａ（係止突部５２の後縁４４ａ１を含む）は、内側に傾斜したテーパ状に形成されているので、抜け止め力がより強固なものとなっている。
【００３３】
ところで、既述した通り係止突部５２には、内向き突部５４が設けられており、その後縁４４ａ１の輪郭の長さは、図７の想像線に示す内向き突部が設けられていないものと比較して、内向き突部５４の分だけ大きくなっている。従って、係止突部５２の後縁４４ａ１にランス１３が係止した状態から、雌端子金具３０に対して電線Ｗを介して後方へ引っ張るような力が作用した場合に、係止突部５２の後縁４４ａ１がランス１３を剪断するのに必要な力が大きくなっており、別言すると雌端子金具３０の抜け止め力（保持力）が大きくなっている。これにより、雌端子金具３０を一層強固な抜け止め力でもってキャビティ１１内に保持することができる。
【００３４】
以上説明したように本実施形態によれば、ランス１３が係止可能とされる係止突部５２は、外壁３７の前部３７ａにおいて後方へ開口するよう外方へ叩き出して形成されているから、ランス１３の係止深さが大きくなっている。しかも、係止突部５２には、ランス１３との係止部分である後縁４４ａ１を含むようにその一部を内方へ叩き出すことで内向き突部５４が設けられているから、内向き突部５４が突出する分だけ、係止突部５２の後縁４４ａ１における輪郭に沿う長さを大きくすることができる。これにより、係止状態からランス１３を剪断するのに必要な力、すなわち雌端子金具３０の抜け止め力が大きくなる。従って、雌端子金具３０を小型化した場合でも抜け止め力を十分に確保することができ、小型化に好適な雌端子金具３０及び雌コネクタを提供することができる。
【００３５】
さらには、内向き突部５４は、係止突部５２において内方へ突出するよう形成されているから、例えば係止突部をさらに外方へ突出させることで後縁の輪郭に沿う長さを稼ぐようにしたものと比較して雌端子金具３０及び雌コネクタを小型に保つことができる。
【００３６】
また係止突部５２の後縁４４ａ１は、係止状態から雌端子金具３０に対して後方へ引っ張るような力が作用したときにランス１３に対して食い込むように内側に傾いて形成されているから、抜け止め力をより大きくすることができ、もって小型化に一層好適な雌端子金具３０及び雌コネクタを提供することができる。
【００３７】
＜他の実施形態＞
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
（１）上記した実施形態では、外壁の前部の後端部を叩き出すことで係止突部を形成するものを示したが、例えば外壁の前部における長さ方向中央部を叩き出してその後縁を幅方向に沿って外壁の前部から切離することで後方へ開口する形態の係止突部を形成してもよい。要するに、外壁における係止突部の形成位置は、外壁の後端部に限定されるものではない。
【００３８】
（２）上記した実施形態では、係止突部のうち両立ち上がり部分同士を繋ぐ部分を叩き出すことで内向き突部を形成するものを示したが、例えば係止突部のうち立ち上がり部分を叩き出すことで内向き突部を形成するようにしてもよく、そのようなものも本発明に含まれる。また内向き突部の形状は、任意に設定することができる。
（３）上記した実施形態では、雌端子金具を例示したが、雌端子金具に対して接続可能なタブを有する雄端子金具についても本発明は適用可能である。
【００３９】
（４）上記した実施形態では、外壁の前部に設けた係止突部にランスを係止させるものを示したが、例えば外壁の後部に設けた突部にランスを係止させる場合には、その突部に内向き突部を形成するようにしてもよく、そのようなものも本発明に含まれる。
（５）上記した実施形態では、抜け止め部として雌ハウジング内に一体形成されたランスを例示したが、例えば雌ハウジングとは別体とされ、雌ハウジングに対して装着されることで、雌端子金具を抜け止め保持可能なリテーナを抜け止め部としたものも本発明に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一実施形態に係る雌ハウジングの正面図
【図２】雌ハウジングの背面図
【図３】雌ハウジングの部分切欠斜視図
【図４】雌端子金具の正面図
【図５】雌端子金具の底面図
【図６】雌端子金具の左側面図
【図７】係止突部の拡大斜視図
【図８】雌ハウジング内に雌端子金具を挿入する前の状態を示す側断面図（雌ハウジングが図１のＡ−Ａ線断面図、雌端子金具が図４のＥ−Ｅ線断面図）
【図９】雌ハウジング内に雌端子金具を挿入する前の状態を示す側断面図（雌ハウジングが図１のＢ−Ｂ線断面図、雌端子金具が図４のＦ−Ｆ線断面図）
【図１０】雌ハウジング内に雌端子金具を挿入する前の状態を示す側断面図（雌ハウジングが図１のＣ−Ｃ線断面図、雌端子金具が右側面図）
【図１１】雌ハウジング内に雌端子金具を挿入する前の状態を示す平断面図（雌ハウジングが図１のＤ−Ｄ線断面図、雌端子金具が平面図）
【図１２】雌ハウジング内に雌端子金具を挿入する途中の状態を示す側断面図（雌ハウジングが図１のＡ−Ａ線断面図、雌端子金具が図４のＥ−Ｅ線断面図）
【図１３】雌ハウジング内に雌端子金具を挿入した状態を示す側断面図（雌ハウジングが図１のＡ−Ａ線断面図、雌端子金具が図４のＥ−Ｅ線断面図）
【図１４】雌ハウジング内に雌端子金具を挿入した状態を示す側断面図（雌ハウジングが図１のＢ−Ｂ線断面図、雌端子金具が図４のＦ−Ｆ線断面図）
【図１５】雌ハウジング内に雌端子金具を挿入した状態を示す側断面図（雌ハウジングが図１のＣ−Ｃ線断面図、雌端子金具が右側面図）
【図１６】雌ハウジング内に雌端子金具を挿入した状態を示す平断面図（雌ハウジングが図１のＤ−Ｄ線断面図、雌端子金具が平面図）
【図１７】雌ハウジング内に雌端子金具を挿入した状態を示す正面図
【符号の説明】
１０…雌ハウジング（コネクタハウジング）
１３…ランス（抜け止め部）
３０…雌端子金具（端子金具）
３７…外壁
４４ａ１…後縁
５２…係止突部
５４…内向き突部[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a terminal fitting.
[0002]
[Prior art]
2. Description of the Related Art Conventionally, as an example of a terminal fitting inserted into a connector housing, one described in JP-A-4-115475 is known. When the terminal fitting is inserted into the cavity of the connector housing, the terminal fitting is elastically locked by a lance protruding from the inner surface of the cavity to prevent the terminal fitting from falling out.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
By the way, when there is a request to reduce the size of the connector, it is necessary to reduce the size of the cavity, the lance, and the terminal fitting, and at this time, there is a concern that the retaining force of the terminal fitting is insufficient.
The present invention has been completed based on the above-described circumstances, and has an object to provide a terminal fitting suitable for downsizing.
[0004]
[Means for Solving the Problems]
As means for achieving the above object, the invention according to claim 1 is such that when inserted into a connector housing from behind, it is locked by a locking portion provided therein to prevent the connector housing from falling off. In the outer wall, a locking projection is provided on the outer wall so that the rear edge can be locked to the retaining portion by beating outward so as to open rearward. It is characterized in that an inward protruding portion that can be locked to the retaining portion is provided by hitting a part inward so as to include
According to a second aspect of the present invention, in the first aspect, a rear edge of the locking projection is formed to be inclined inward.
[0005]
Function and effect of the present invention
<Invention of claim 1>
When inserted into the connector housing, the retaining portion is retained at the rear edge of the retaining projection by being retained by the retaining portion. Since the locking projection is formed by tapping outward so as to open rearward on the outer wall, the locking depth of the retaining portion is increased. In addition, since the locking projection is provided with an inward projection by hitting a part inward so as to include the trailing edge, the locking projection is provided by the amount of the inward projection. The length along the contour at the trailing edge can be increased. This increases the force required to shear the retaining portion from the locked state, that is, the retaining force of the terminal fitting. Therefore, even if the terminal fitting is downsized, a sufficient retaining force can be secured, and a terminal fitting suitable for downsizing can be provided. Furthermore, since the inward projection protrudes inward, the terminal fitting can be kept small in comparison with one in which the locking projection projects further outward.
[0006]
<Invention of Claim 2>
The rear edge of the locking projection is inclined inward so as to bite into the retaining part when a force is applied to the terminal fitting to pull it backward from the locked state. It is possible to increase the force, and to provide a terminal fitting more suitable for miniaturization.
[0007]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
One embodiment of the present invention will be described with reference to FIGS. In this embodiment, a female connector in which a female terminal fitting 30 is inserted into a female connector housing 10 (hereinafter, simply referred to as a female housing 10) is shown. When the female terminal fitting 30 is housed in the female housing 10, the female terminal fitting 30 is electrically connected to a male terminal fitting (both not shown) housed in a mating male housing fitted to the female housing 10. It is possible to connect. In the following, the direction in which the female terminal fitting 30 is inserted into the female housing 10 will be referred to as the front direction, the reverse withdrawal direction will be referred to as the rear direction, and the vertical direction will be described with reference to FIG.
[0008]
The female housing 10 is resin-molded by a pair of front and rear molds that close and open the mold in the front-rear direction (the direction in which the female terminal fitting 30 is inserted and removed). As shown in FIGS. 1 and 8, the female housing 10 has a plurality of cavities 11 in which two female terminals 30 can be inserted from the rear in upper and lower stages and arranged in the width direction. The female terminal fitting 30 inserted into the cavity 11 can be elastically prevented from coming off by a lance 13 protruding from the lower wall 12 of the cavity 11, and is stopped by the front wall 14 of the female housing 10. It has become supported. The front wall 14 of the female housing 10 is provided with a tab insertion hole 15 for allowing a tab of a mating male terminal fitting to enter the cavity 11 from the front. By forming the guiding surface 16 having a substantially mortar shape over the entire circumference, the approaching operation of the tab is smoothly guided. In the front wall 14 of the female housing 10, at a position below the tab insertion hole 15 (a position shifted from the tab insertion hole 15 in the bending direction of the lance 13), the front side of the lance 13 when the female housing 10 is formed. A punching hole 17 is provided for punching the die forward. A substantially triangular protrusion 18 protruding downward is provided at the center of the front wall 14 in the width direction of the upper portion of the die hole 17, and the guide surface 16 is also formed continuously on the protrusion 18. .
[0009]
The lower wall 12 of each cavity 11 is formed so that a front quarter portion is formed one step lower and a cantilevered lance 13 projects forward from the step. The lance 13 is formed so as to be gradually upward toward the front end side, that is, in an inclined shape having an upward slope so as to protrude into the cavity 11, and a protruding portion into the cavity 11 is inserted. By being pressed by the female terminal fitting 30, it can be bent and deformed downward (in a direction intersecting the insertion / removal direction of the female terminal fitting 30) with the base end (rear end) as a fulcrum. During this bending, the lance 13 is retracted into a bending space secured between the lance 13 and the lower portion 12a of the lower wall 12. The locking projection 52 of the female terminal fitting 30 can enter the space secured in front of the lance 13. The lower portion 12a of the lower wall 12 opposed to the lower side of the lance 13 can restrict the excessive bending deformation by engaging with the lower surface of the lance 13 before the lance 13 deforms beyond its elastic limit. It has become. The lance 13 is covered with the lower portion 12a of the lower wall 12 connected to the front wall 14 without being exposed to the lower cavity 11 or the lower outside over the entire width, thereby protecting the lance 13. .
[0010]
As shown in FIGS. 2 and 8, a groove is formed in a portion of the lower wall 12 of the cavity 11 behind the lance 13 in accordance with the shape of the female terminal fitting 30. That is, the protrusion insertion groove 19 through which the locking protrusion 52 and the protrusion 49 of the female terminal fitting 30 can be inserted is formed substantially at the center of the lower wall 12 in the width direction. On the right side shown in FIG. 2, a stabilizer insertion groove 20 that allows the stabilizer 47 of the female terminal fitting 30 to be inserted and that is lower than the projection insertion groove 19 is formed. The projection insertion groove 19 is formed continuously on the lance 13 side as described later, while the stabilizer insertion groove 20 has a front end position set slightly behind the lance 13.
[0011]
At the front end of the upper surface of the cavity 11 (the surface facing the lance 13), there is provided an overhang 21 that projects inward (toward the lance 13) over the entire width in a tapered manner. The locking depth of the lance 13 can be increased by pushing the front end of the female terminal fitting 30 inserted into the lance 13 toward the lance 13. The peripheral edge of the rear end of the cavity 11 is formed in a tapered shape so that the female terminal fitting 30 can be guided over substantially the entire circumference except for a part. In the peripheral edge of the rear end of the cavity 11, at the upper left position in FIG. 2, there is provided a regulating portion 22 which forms a steep end surface orthogonal to the insertion / extraction direction of the female terminal fitting 30. When the metal fitting 30 is placed in an incorrect posture in which it is turned upside down from the normal insertion posture with respect to the cavity 11, the insertion operation can be restricted by abutting the stabilizer 47. Further, as shown in FIG. 11, the cavity 11 is formed such that both side walls 23 are tapered inward so that the first half is narrower than the second half.
[0012]
The structure of the lance 13 will be described in detail. As shown in FIG. 3, the lower surface of the lance 13 is an inclined surface that forms a gentle upward slope over the entire length, while the upper surface has an inclined surface similar to the lower surface at the rear portion 13 b of the lance 13. (However, the slope is slightly steeper than the lower surface), and the lance 13 is formed substantially horizontally at the front portion 13a. The upper surface of the lance 13 has a shape in which the center in the width direction is depressed over the entire length by a protrusion insertion groove 19 formed continuously from the rear side of the lower wall 12. The protruding portion insertion groove 19 is formed so that the groove width is gradually reduced toward the front side as a whole at the rear portion 13b of the lance 13, and includes a bottom surface 19a, a pair of side surfaces 19b straight along the vertical direction, and both side surfaces. It comprises a pair of slopes 19c that connect the bottom 19a and the bottom 19a and that are inclined inward. In the front portion 13a of the lance 13, the protrusion insertion groove 19 has a constant groove width over the entire length and is formed by an arc surface 19d. A central portion in the width direction of the lower surface of the lance 13 has an arc surface 13c that is gentler than the arc surface 19d of the projection insertion groove 19 over the entire length, and the lower arc portion 12a of the lower wall 12 has the same arc surface 12b. Is formed.
[0013]
The lance 13 has a width dimension (slightly smaller than the cavity 11) substantially equal to that of the cavity 11, and is formed to have a constant width over the entire length. The mold release hole 17 of the lance 13 is formed in the front wall 14 of the female housing 10 over a wider area than the cavity 11, and accordingly, a predetermined side is formed in both side walls 23 of the cavity 11 opposed to both sides of the lance 13. A notch 17a is formed for each width. The thickness of the mold for forming the lance 13 can be secured to be large by the width of the notch 17a, and the required strength of the mold can be obtained. Of the lance 13 is increased, and the strength of the lance 13 is increased.
[0014]
A pair of operation recesses 24 operable by a jig (not shown) for forcibly bending and deforming the lance 13 is opened forward in a lower portion of about 3/5 of both sides of the front end of the lance 13. It is formed. The two operation recesses 24 are arranged so as to be exposed to the front and outside even when the female terminal fitting 30 is locked to the lance 13 (FIG. 17), and are downwardly moved by a jig inserted from the front through the mold release hole 17. The pressing operation is enabled. The operation concave portion 24 is formed by cutting the lance 13 into a substantially triangular shape when viewed from the side, and has a tapered shape in which the upper surface is substantially horizontal, while the lower surface is inclined upward toward the rear. .
[0015]
A projecting portion 25 that projects further forward is provided over the entire width of the upper part of the lance 13 at about 2/3 at the front end. The protruding portion 25 can enter the inside of the locking protrusion 52 in a state where the lance 13 is locked to the female terminal fitting 30. The protruding portion 25 is formed such that the lower portion 25a gradually increases in protruding length toward the upper end thereof, and the upper portion 25b (upper portion than both the operation concave portions 24) has a constant protruding length. In other words, the front end surface of the lower portion 25a of the protruding portion 25 is formed in a tapered shape that forms an upward slope, and the front end surface of the upper portion 25b is a sharp end surface.
[0016]
As shown in FIG. 2 and FIG. 10, the female terminal fitting 30 is fitted into a supported groove 53 provided in the female terminal fitting 30 at the corner at the front end position in the cavity 11 so that the female terminal fitting 30 is vertically ( A support projection 26 that can restrict tilting in the direction in which the lance 13 is bent is provided so as to protrude inward. The support protrusion 26 is formed in a substantially block shape, and has a front wall 14 (a front surface of the cavity 11) of the female housing 10 and a left side wall 23 of the cavity 11 in FIG. 2 (a right inner surface of the cavity 11 in FIG. 2). ), The strength is increased. The support protrusion 26 is arranged at a position shifted upward (in a bending direction of the lance 13) with respect to the lance 13 and at a position such that the lower surface thereof faces the die-cut hole 17.
[0017]
The female terminal fitting 30 is formed into a desired shape by punching or bending a metal base material into a predetermined shape. As shown in FIGS. 5 and 8, the female terminal fitting 30 includes a substantially box-shaped main body 31 that opens roughly forward and backward, and a barrel 32 that can be crimped to the end of the electric wire W. It has a connected configuration. The barrel portion 32 includes a pair of caulking pieces 32a and 32b at the front and rear, and the front caulking pieces 32a are caulked to the core portion Wa of the electric wire W, whereas the rear caulking pieces 32b are provided. It is configured to be caulked to the covering portion Wb of the electric wire W.
[0018]
The main body 31 protrudes from the protruding end of the left side wall 34 shown in FIG. 4 from a bottom wall 33 extending forward and backward, a pair of side walls 34, 35 rising from both side edges of the bottom wall 33, and a left end of FIG. 4 and an outer wall 37 protruding from the protruding end of the right side wall 35 in FIG.
[0019]
As shown in FIG. 8, the bottom wall 33 is disposed at a position where the front end is retracted rearward as compared with the other walls 34, 35, 36, and 37, and an elastic contact piece 38 protrudes from the front end. ing. The elastic contact piece 38 is formed in a cantilever shape that faces the bottom wall 33 and the ceiling wall 36 and has a substantially mountain shape as a whole by folding back a tongue piece that projects forward from the front end of the bottom wall 33. ing. The elastic contact piece 38 has a configuration in which a forwardly inclined portion and a rearwardly inclined portion are sequentially connected to the rear side of the substantially U-shaped folded portion. A bulging portion 39 having a substantially elliptical shape elongated in front and back is formed by hitting the ceiling wall 36 side. The apex portion of the bulging portion 39 is a contact portion 40 that can contact the tab of the mating male terminal fitting. As the contact portion 40 is pressed by the tab of the male terminal fitting, the elastic contact piece 38 can be bent and deformed so as to approach the bottom wall 33 with the folded portion as a bending fulcrum. At the time of bending deformation, the rear end portion of the elastic contact piece 38 can be brought into contact with the inner surface of the bottom wall 33. In this portion, the elastic allowance of the elastic contact piece 38 is increased, and the bent elastic contact piece 38 is moved in the width direction. A recess 41 is formed over a predetermined length.
[0020]
Further, at a position of the bottom wall 33 facing the contact portion 40, an excessive bending restricting projection 42 is provided so as to be projected so as to protrude toward the contact portion 40. The engagement of the elastic contact piece 38 with the excessive flexure restricting projection 42 can restrict the elastic contact piece 38 from excessively flexing and deforming beyond the elastic limit. In the ceiling wall 36, at a position facing the bulging portion 39 and the locking protrusion 52, a receiving portion 43 is provided so as to protrude inward (toward the elastic contact piece 38). The tab of the male terminal fitting can be held in a pressed state between the receiving portion 43 and the elastic contact piece 38.
[0021]
As shown in FIGS. 5 and 8, the outer wall 37 is divided into a front portion 37 a and a rear portion 37 b by forming a cutout portion 44 at a substantially central portion in the length direction over the entire width. When the female terminal fitting 30 is inserted into the cavity 11, the lance 13 can enter the entire length of the notch 44, and the lance 13 can be engaged with the cut end surface 44 a on the front side of the notch 44. It has been. The cut end surface 44a on the front side of the cutout portion 44, which is a locking surface for the lance 13, is formed in a tapered shape that is inclined inward over the entire area. The notch 44 has a length slightly less than half of the outer wall 37 and is formed up to the upper end of the rear side wall 35 in FIG. An overhanging piece 45 protruding from a protruding end of the ceiling wall 36 abuts on an upper end surface of the side wall 35 (a side cut end surface of the cutout portion 44), thereby making the ceiling wall 36 substantially horizontal. It can be supported by posture. In the front half of the ceiling wall 36 having the receiving portion 43, a recess is formed over the entire area excluding the contact portion of the overhanging piece 45 with the side wall 35 so as to be slightly lower than the rear half. The locking depth of the lance 13 can be increased by the amount. The front part 37a of the outer wall 37 is set to have a slightly shorter longitudinal length than the rear part 37b.
[0022]
As shown in FIGS. 5 and 6, a rear holding piece 46 bent toward the bottom wall 33 and a stabilizer 47 bent toward the opposite side (outward) are formed from the protruding end of the rear portion 37b of the outer wall 37. It is provided before and after. The rear holding piece 46 is fitted into a rear holding groove 48 formed by cutting out the side wall 34 on the near side in FIG. 6 so that the rear holding piece 46 can be held in a state in which the rear part 37b is prevented from floating back and forth. Has become. The stabilizer 47 can be guided in the insertion operation of the female terminal fitting 30 by being inserted into the stabilizer insertion groove 20 in the cavity 11. The front end of the rear holding piece 46 is aligned with the front end of the rear part 37b, and the rear end of the stabilizer 47 is aligned with the rear end of the rear part 37b. At the center in the width direction of the rear end of the rear portion 37b, a protruding portion 49 having substantially the same length as the stabilizer 47 is formed by beating out so as to protrude outward. When the female terminal fitting 30 is inserted into the cavity 11, the protrusion 49 can contact the lower surface of the cavity 11 (the upper surface of the protrusion insertion groove 19).
[0023]
From the protruding end of the front portion 37a of the outer wall 37, a front holding piece 50 bent toward the bottom wall 33 is provided. The front holding piece 50 is held in a state where the front part 37a is restrained from moving forward and backward by being fitted into a front holding groove 51 formed by notching the side wall 34 on the near side in FIG. I can do it. The front holding piece 50 is formed to protrude rearward from the front part 37 a of the outer wall 37. At the base of the front holding piece 50, the cutout portion 44 is formed so as to expand, and the cut end surface 44a is formed in a tapered shape inclined inward as described above. Side ends can be locked.
[0024]
A lance 13 is provided at substantially the center in the width direction of the rear end portion (the cut end portion on the front side of the cutout portion 44) in the front portion 37a of the outer wall 37 (accurately, a position slightly shifted to the left in FIG. A locking projection 52 that can be locked is formed by hitting outward. As shown in FIGS. 5 to 7, the locking projection 52 has a substantially pyramid shape having a front end as an apex as a whole and opens rearward. The locking projection 52 has a tapered shape in which the width and the height decrease toward the front end side, and has a pyramid 52a composed of three slopes. It has a configuration in which a rectangular tube portion 52b composed of two side surfaces is connected to the front and rear. The pyramid portion 52a of the locking projection 52 is tapered, and its front end is formed in a slightly rounded shape, so that the female terminal fitting 30 is inserted into the cavity 11 in the process of being inserted. The insertion operation in the insertion groove 19 can be smoothly performed. The rectangular cylindrical portion 52b of the locking projection 52 is formed to protrude rearward overhanging along the inclination of the cut end surface 44a on the front side of the notch 44, and protrudes rearward from the front portion 37a of the outer wall 37. .
[0025]
The locking projection 52 is set so as to protrude to substantially the same height as the projection 49, and can be inserted into the projection insertion groove 19 of the cavity 11 similarly to the projection 49. The distal end of the locking projection 52 protruding outward in the rectangular tube portion 52b is set to reach a portion of the lance 13 below the protruding portion 25, so that the locking depth of the lance 13 is sufficient. Is secured. A rear edge 44a1 of the locking projection 52 locked to the lance 13 is formed by a cut end surface 44a on the front side of the notch 44, and is formed in a tapered shape inclined inward. As shown in FIG. 9, the rear edge of both sides of the front portion 37 a of the outer wall 37 with respect to the locking projection 52 is also formed by the cut end surface 44 a on the front side of the cutout portion 44 having a tapered shape inclined inward. , And the lance 13 can be locked.
[0026]
Now, the locking projection 52 having the above-described structure is provided with an inward projection 54 by partially punching inward so as to include the rear edge 44a1. The inward protruding portion 54 is a portion of the locking protruding portion 52 connecting the rising portions from the front portion 37a of the outer wall 37, as viewed from the rear such that a substantially central portion in the width direction protrudes most inward. It is formed by bending into a V-shape (see FIG. 7). The height position of the protruding end of the inward projection 54 is set outside the inner surface of the front portion 37 a of the outer wall 37 over the entire length. The inward protrusion 54 is provided in a length range from the rear edge 44a1 of the locking protrusion 52 to a substantially central position in the length direction of the pyramid 52a. Since the rear edge of the inward projection 54 is a part of the rear edge 44a1 of the locking projection 52, the rear edge of the inward projection 54 is tapered inward as described above, and is locked to the lance 13. It is possible.
In order to form the inward projection 54 and the locking projection 52, for example, the front portion 37 a of the outer wall 37 is first beaten inward to form the inward projection 54, and then the front portion of the outer wall 37 is formed. The locking protrusion 52 may be formed by beating the 37a outward, or the inward protrusion 54 and the locking protrusion 52 may be formed simultaneously.
[0027]
Here, if the inward projection is not formed in the locking projection, the rear edge of the locking projection has a substantially gate shape as viewed from the rear, as indicated by an imaginary line in FIG. . On the other hand, in the present embodiment, the locking projection 52 is provided with the inward projection 54, so that the rear edge 44a1 of the locking projection 52 is substantially M-shaped when viewed from the rear as a whole. As compared with the imaginary line, the length (distance) along the contour of the rear edge 44a1 of the locking projection 52 is increased by the amount of the inward projection 54 projecting inward.
[0028]
A corner portion extending between the front portion 37a of the outer wall 37 and the right side wall 35 in FIG. 4 (the corner portion of the outer wall 37 on the opposite side in the height direction from the bottom wall 33 provided with the elastic contact piece 38, and the front portion) In the portion opposite to the holding piece 50 in the width direction), the supported groove 53 is cut out so as to open forward. As the female terminal fitting 30 is inserted into the cavity 11, the support protrusion 26 provided at the front end position of the cavity 11 can be locked in the supported groove 53, and the female terminal fitting 30 is thereby held. Are supported non-movably in the vertical direction (the direction intersecting with the insertion / removal direction of the female terminal fitting 30, the bending direction of the lance 13).
[0029]
The present embodiment has the above structure, and its operation will be described below. As shown in FIGS. 8 to 11, after the electric wire W is crimp-connected to the barrel portion 32 of the female terminal fitting 30, the female terminal fitting 30 is inserted into the cavity 11 from behind. At this time, when the female terminal fitting 30 is to be inserted in an incorrect posture in which the stabilizer 47 is turned upside down from the normal insertion posture in which the stabilizer 47 is directed downward, the front end face of the stabilizer 47 facing upward is located behind the cavity 11. The insertion operation is regulated by abutting on the regulating portion 22 formed on the peripheral edge. Thereby, reverse insertion of the female terminal fitting 30 is reliably prevented.
[0030]
When the female terminal fitting 30 is inserted into the cavity 11 while keeping the normal insertion posture, the locking projection 52 is first inserted into the projection insertion groove 19, and then the projection 49 is inserted into the projection insertion groove 19, By inserting the stabilizers 47 into the stabilizer insertion grooves 20, respectively, the female terminal fittings 30 are smoothly inserted while suppressing rattling up, down, left, and right. Then, when the female terminal fitting 30 is inserted to a predetermined depth, as shown in FIG. 12, the lance 13 is pressed by the locking projection 52 and is bent and deformed downward. At this time, the lance 13 is most flexed when the front portion 13 a is pressed by the locking projection 52. In this process, since the locking projection 52 is formed in a substantially pyramid shape having the front end as a vertex, the insertion operation in the projection insertion groove 19 becomes smooth, and the lance 13 can be pressed smoothly. It has become.
[0031]
As the female terminal fitting 30 is inserted into the cavity 11 to the normal depth, the locking projection 52 crosses over the lance 13 and the lance 13 elastically returns, and as shown in FIGS. It is elastically locked to the female terminal fitting 30 while entering the portion 44. At this time, the protruding portion 25 of the lance 13 that protrudes along the inclination of the cut end surface 44a can enter the inside of the locking protrusion 52. In this process, the front end of the main body 31 is pushed down by the overhanging portion 21 on the upper surface of the cavity 11 and is displaced so as to approach the lance 13, so that the locking depth of the lance 13 with respect to the female terminal fitting 30 increases. ing. Further, at this time, as shown in FIG. 15, the female terminal fitting 30 is tilted in the vertical direction (the bending direction of the lance 13) by fitting and locking the support projection 26 in the supported groove 53. Is regulated. As shown in FIG. 17, the locking projection 52 is arranged at a position shifted in the width direction from the operation recesses 24 of the lance 13, and is exposed to the front and outside together with the operation recesses 24.
[0032]
Here, as shown in FIG. 13 to FIG. 16, the front end 37 a of the outer wall 37 including the locking projection 52 and the front holding portion Since it is formed up to the piece 50, that is, over substantially the entire width region of the female terminal fitting 30, the female terminal fitting 30 is held in the cavity 11 with a strong retaining force from the cavity 11. Moreover, since the front end surface 44a (including the rear edge 44a1 of the locking projection 52) of the front side of the notch portion 44 is formed in a tapered shape inclined inward, the retaining force becomes stronger. I have.
[0033]
By the way, as described above, the locking projection 52 is provided with the inward projection 54, and the length of the contour of the rear edge 44a1 is provided with the inward projection shown by the imaginary line in FIG. It is larger by the inwardly projecting portion 54 than in the case of no. Therefore, when a force that pulls the female terminal fitting 30 rearward through the wire W from the state in which the lance 13 is locked to the rear edge 44a1 of the locking projection 52, the locking projection 52 The force required for the trailing edge 44a1 to shear the lance 13 is increased, and in other words, the retaining force (retention force) of the female terminal fitting 30 is increased. Thus, the female terminal fitting 30 can be held in the cavity 11 with a stronger retaining force.
[0034]
As described above, according to the present embodiment, the locking projection 52 to which the lance 13 can be locked is formed by tapping outward so as to open rearward at the front portion 37a of the outer wall 37. Therefore, the locking depth of the lance 13 is large. Moreover, the locking projection 52 is provided with an inward projection 54 by punching out a part of the locking projection 52 inward so as to include the trailing edge 44a1 which is a locking portion with the lance 13. The length along the contour of the rear edge 44a1 of the locking projection 52 can be increased by the extent that the direction projection 54 projects. This increases the force required to shear the lance 13 from the locked state, that is, the force with which the female terminal fitting 30 is prevented from coming off. Therefore, even if the female terminal fitting 30 is downsized, a sufficient retaining force can be secured, and the female terminal fitting 30 and the female connector suitable for downsizing can be provided.
[0035]
Furthermore, since the inward projection 54 is formed to protrude inward at the locking projection 52, the length along the contour of the trailing edge is obtained by, for example, further protruding the locking projection outward. Thus, the female terminal fitting 30 and the female connector can be kept smaller in size as compared with the case where the cost is increased.
[0036]
The rear edge 44a1 of the locking projection 52 is formed to be inclined inward so as to bite into the lance 13 when a force is applied to the female terminal fitting 30 to pull backward from the locked state. Accordingly, the female terminal fitting 30 and the female connector which can further increase the retaining force and are more suitable for miniaturization can be provided.
[0037]
<Other embodiments>
The present invention is not limited to the embodiments described with reference to the above description and drawings. For example, the following embodiments are also included in the technical scope of the present invention, and furthermore, besides the following, within the scope not departing from the gist. Can be implemented with various modifications.
(1) In the above-described embodiment, the locking projection is formed by hitting the rear end of the front portion of the outer wall. For example, the center portion in the length direction of the front portion of the outer wall is hit. A locking projection may be formed so as to open rearward by separating the rear edge from the front part of the outer wall along the width direction. In short, the position where the locking projection is formed on the outer wall is not limited to the rear end of the outer wall.
[0038]
(2) In the above-described embodiment, an inward projection is formed by punching out a portion connecting both rising portions of the locking projection. The inward projection may be formed by striking out, and such a thing is also included in the present invention. The shape of the inward projection can be set arbitrarily.
(3) In the above embodiment, the female terminal fitting is illustrated, but the present invention is also applicable to a male terminal fitting having a tab connectable to the female terminal fitting.
[0039]
(4) In the above-described embodiment, the lance is locked to the locking projection provided at the front of the outer wall. However, for example, when the lance is locked to the projection provided at the rear of the outer wall, The protrusion may be formed with an inward protrusion, and such a protrusion is also included in the present invention.
(5) In the above-described embodiment, the lance integrally formed in the female housing is exemplified as the retaining portion. However, for example, the lance is formed separately from the female housing, and is mounted on the female housing, so that the female terminal is provided. The present invention also includes a retainer that can retain and hold a metal fitting as a retaining portion.
[Brief description of the drawings]
1 is a front view of a female housing according to an embodiment of the present invention; FIG. 2 is a rear view of the female housing; FIG. 3 is a partially cutaway perspective view of the female housing; FIG. 4 is a front view of a female terminal fitting; FIG. 6 is a left side view of the female terminal fitting. FIG. 7 is an enlarged perspective view of the locking projection. FIG. 8 is a side showing a state before the female terminal fitting is inserted into the female housing. Sectional view (female housing is a cross-sectional view taken along line AA of FIG. 1, and female terminal fitting is a cross-sectional view taken along line EE of FIG. 4)
9 is a side sectional view showing a state before the female terminal fitting is inserted into the female housing (the female housing is a sectional view taken along line BB in FIG. 1, and the female terminal fitting is a sectional view taken along line FF in FIG. 4).
10 is a side sectional view showing a state before the female terminal fitting is inserted into the female housing (the female housing is a sectional view taken along line CC in FIG. 1, and the female terminal fitting is a right side view).
11 is a plan sectional view showing a state before the female terminal fitting is inserted into the female housing (the female housing is a sectional view taken along line DD in FIG. 1, and the female terminal fitting is a plan view).
12 is a side sectional view showing a state in which the female terminal fitting is being inserted into the female housing (the female housing is a sectional view taken along line AA in FIG. 1, and the female terminal fitting is a sectional view taken along line EE in FIG. 4).
13 is a side sectional view showing a state where the female terminal fitting is inserted into the female housing (the female housing is a sectional view taken along line AA of FIG. 1, and the female terminal fitting is a sectional view taken along line EE of FIG. 4).
14 is a side sectional view showing a state where the female terminal fitting is inserted into the female housing (the female housing is a sectional view taken along line BB of FIG. 1; the female terminal fitting is a sectional view taken along line FF of FIG. 4);
FIG. 15 is a side sectional view showing a state where the female terminal fitting is inserted into the female housing (the female housing is a sectional view taken along line CC in FIG. 1, and the female terminal fitting is a right side view).
FIG. 16 is a plan sectional view showing a state in which the female terminal fitting is inserted into the female housing (the female housing is a sectional view taken along line DD in FIG. 1, and the female terminal fitting is a plan view).
FIG. 17 is a front view showing a state in which the female terminal fitting is inserted into the female housing.
10. Female housing (connector housing)
13 ... Lance (retaining part)
30 ... female terminal fittings (terminal fittings)
37 outer wall 44a1 trailing edge 52 locking projection 54 inward projection
