JP2004046466A - メールアドレス記憶装置及びその入力システム - Google Patents
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Abstract
【課題】電子メールアドレスデータ受信時点で、その入力ミスを検知し正確性の高い電子メールアドレスを記憶できるメールアドレス記憶装置とメールアドレス入力システムを得る。
【解決手段】入出力手段11を通じて装置外の端末装置2から電子メールアドレスデータを受信し、IPアドレス問合せ手段14が、IPプロトコルを通じて装置外のDNSサーバー3に、受信した電子メールアドレスから抽出されたドメイン部分に対応するIPプロトコルネットワーク上の、サーバーコンピュータの登録の有無を問合せ、サーバーコンピュータの登録が確認されると、記憶手段17が受信した電子メールアドレスデータを記憶するメールアドレス記憶装置1である。
【選択図】 図1
【解決手段】入出力手段11を通じて装置外の端末装置2から電子メールアドレスデータを受信し、IPアドレス問合せ手段14が、IPプロトコルを通じて装置外のDNSサーバー3に、受信した電子メールアドレスから抽出されたドメイン部分に対応するIPプロトコルネットワーク上の、サーバーコンピュータの登録の有無を問合せ、サーバーコンピュータの登録が確認されると、記憶手段17が受信した電子メールアドレスデータを記憶するメールアドレス記憶装置1である。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、IPプロトコルネットワークを通じて装置外の端末装置から受信した電子メールアドレスデータを記憶するメールアドレス記憶装置、及び、端末装置とホストマシンとDNSサーバーを、IPプロトコルネットワークを通じて接続し、端末装置から電子メールアドレスデータをホストマシンに送信し、その電子メールアドレスをホストマシンの記憶装置に記憶するメールアドレス入力システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
多量の電子メールを発信する場合に、送信前に電子データの形で記憶された電子メールアドレスに間違いが無いかを確認する電子メールアドレスチェックシステムが知られている(特開2002−73477)。これは、紙媒体や電子データの形で集め、コンピュータの記憶装置に記憶された電子メールアドレスデータを、電子メール送信前に確認する作業を機械的に行うものである。
【0003】
一方、インターネットを使用して商品の販売、情報の配信、会員の募集、問合せに応じるなどの場合に、ホストマシンから電子メールアドレスの入力を要求し、端末装置側で電子メールアドレスの入力を行い、この電子メールアドレスデータをホストマシンで受信・記憶し当該電子メールアドレス宛に電子メールを発信することがよく行われる。このようなシステムにあっては、サービス提供側であるホストマシンが受信した電子メールアドレスデータをそのまま記憶し、通常、ホストマシンと端末装置との通信が切断される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、実際のシステム操作・運用では、電子メールアドレスの入力ミスは避けられず、顧客が入力しホストマシンに記憶した電子メールアドレス宛に送信した電子メールが不達となる事態が生じる。通常、顧客とのインターネットを介する通信は顧客側でのホストマシンへの接続を契機にして行われるものであり、事業者側からの確認のための接続は、一般に不可能である。
【0005】
また、顧客がデータを入力・送信すると、顧客側には何らかの返信を受けるものとの期待が生じるが、当該電子メールアドレスへの電子メール不達は、顧客の期待を裏切ることになって事業者の信用が傷つけられる。殊に、個人のプライバシー重視の世相から、電子メールアドレスデータと共に顧客の属性データを要求する場合であっても、詳細な情報を要求することが困難になりつつある。
そこで、顧客データとして電話番号や住所等の属性データを要求していない場合、あるいは、顧客が電話番号や住所として故意に不正なデータを入力した場合には、電子メールという唯一の接触手段が絶たれる結果を招き、事業者は事業機会を失うことになりかねない。
【0006】
一方、他の接触手段が得られた場合であっても、機械化された返信システムの中で、特別の返信作業が必要となる例外業務を生じ、人力を割かれる事態になる。
また、このような不達メールは、多量の電子メールを配信する事業者には、通信トラフィックの輻輳を生じてシステム運営の障害になる。
【0007】
本発明は、このような事態に鑑み、顧客の電子メールアドレスデータ受信時点で、その入力ミスを可能な限り検知し、正確性の高い電子メールアドレスを記憶できるメールアドレス記憶装置を得ることを課題とする。
また、本発明は、電子メールアドレスを送信する未知の端末装置との通信が切断され事業者側のホストマシン側から当該端末装置との通信が不可能となる前に、受信した電子メールアドレスの正確性を可能な限り検証する手段を有するメールアドレス記憶装置を得ることを課題とする。
さらに、本発明は、ホストマシンからDNSサーバーに問合せる通信を少なくすることができるメールアドレス記憶装置を得ることを課題とする。
【0008】
本発明の他の課題は、顧客側での入力ミスデータに近似するドメイン部分データを機械的に生成・返信し、顧客による入力ミスを発見する一助となるドメイン部分データを提供できるメールアドレス記憶装置を得ることにある。
本発明の更なる他の課題は、顧客の電子メールアドレスデータ受信時点で、その入力ミスを検知し、正確な電子メールアドレスを記憶できるメールアドレス記憶装置を得ることにある。
【0009】
また、本発明は、顧客からの電子メールアドレスデータ受信時点で、その受信データの正確性を可能な限り検知し、正確性の高い電子メールアドレスを記憶する電子メールアドレス入力システムを得ることを課題とする。
さらに本発明は、手軽なIP対応携帯電話を端末装置とし、前記の正確性の高い電子メールアドレスを記憶可能な電子メールアドレス入力システムを得ることを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために請求項1のメールアドレス記憶装置は、入出力手段を通じて装置外の端末装置から電子メールアドレスデータを受信し、抽出手段が、該電子メールアドレスデータからドメイン部分データを抽出し、IPアドレス問合せ手段が、IPプロトコルを通じて装置外のDNSサーバーに、該抽出されたドメイン部分データに対応するIPプロトコルネットワーク上のサーバーコンピュータの登録の有無を問合せ、前記サーバーコンピュータの登録が確認されると、記憶手段が該受信した電子メールアドレスデータを記憶することを特徴とする。
請求項2のメールアドレス記憶装置は、請求項1記載のメールアドレス記憶装置であって、さらに文法検証手段を有し、該文法検証手段は該抽出手段が抽出した該ドメイン部分データの文法適合性を検証し、該IPアドレス問合せ手段は、該検証された該ドメイン部分データの前記登録の有無を問合せることを特徴とする。
【0011】
請求項3のメールアドレス記憶装置は、請求項1乃至2いずれか記載のメールアドレス記憶装置であって、さらにキャッシュ記憶手段を有し、該キャシュ記憶手段は、該IPアドレス問合せ手段が装置外のDNSサーバーに問合せを行いドメイン部分データに対応するIPプロトコルネットワーク上のサーバーコンピュータの登録を確認したドメイン部分データを記憶するものであって、該IPアドレス問合せ手段は、前記問合せを行う該ドメイン部分データについて該キャッシュ記憶手段に記憶されたドメイン部分データを検索し、該ドメイン部分データと一致するドメインデータ部分が存在すれば該記憶手段が該受信した電子メールアドレスデータを記憶し、一致するドメイン部分データが見当たらない場合に引続き、該IPアドレス問合せ手段が前記登録の有無を問合せることを特徴とする。請求項4のメールアドレス記憶装置は、請求項1乃至3いずれか記載のメールアドレス記憶装置であって、さらに与えられたドメイン部分データに近似するドメイン部分データを生成する類推データ作成手段を有し、該IPアドレス問合せ手段が該ドメイン部分データに対応するIPプロトコルネットワーク上のサーバーコンピュータの登録を確認できなかった場合に、該類推データ作成手段は、該抽出されたドメイン部分データに近似するドメイン部分データを作成し、該入出力装置が、該近似するドメイン部分データを、該電子メールアドレスデータを受信した端末装置に送信することを特徴とする。
【0012】
請求項5のメールアドレス記憶装置は、請求項1乃至4いずれか記載のメールアドレス記憶装置であって、さらに文法訂正手段を有し、該IPアドレス問合せ手段が、IPプロトコルを通じて装置外のDNSサーバーに、該訂正ドメイン部分データに対応するIPプロトコルネットワーク上のサーバーコンピュータの登録の有無を問合せ、前記サーバーコンピュータの登録が確認されると、該入出力装置が該訂正ドメイン部分データを、該電子メールアドレスデータを受信した端末装置に送信することを特徴とする。
請求項6のメールアドレス記憶装置は、入出力手段を通じて装置外の端末装置から電子メールアドレスデータを受信し、メールIPアドレス問合せ手段が、IPプロトコルを通じて装置外のメールサーバーコンピュータに、該電子メールアドレスデータに対応する電子メールアドレスの登録の有無を問合せ、該登録が確認されると、記憶手段が、該受信した電子メールアドレスデータを記憶することを特徴とする。
【0013】
請求項7のメールアドレス入力システムは、端末装置に電子メールアドレスを入力し、IPプロトコルを通じて該電子メールアドレスデータをホストマシンに送信し、抽出手段が、該電子メールアドレスデータからドメイン部分データを抽出し、IPアドレス問合せ手段が、IPプロトコルを通じてDNSサーバーに、該抽出されたドメイン部分データに対応するIPプロトコルネットワーク上のサーバーコンピュータの登録の有無を問合せ、ドメイン部分データに対応するIPプロトコルネットワーク上のサーバーコンピュータの登録が確認されると、該電子メールアドレスデータを記憶装置に記憶することを特徴とする。
請求項8のメールアドレス入力システムは、請求項7記載メールアドレス入力システムにおいて、その端末装置がIP対応機能を有する携帯電話であることを特徴とする。
【0014】
【作用】
請求項1にかかるメールアドレス記憶装置は、装置外の端末装置から受信した電子メールアドレスデータのドメイン部分データを抽出し、該ドメイン部分データに対応する電子メールサーバーコンピュータの登録の存在を、装置外のDNSサーバーに問合せる。そして、当該登録が確認された場合にのみ、前記受信した電子メールアドレスデータを記憶手段に記憶する。
請求項2にかかるメールアドレス記憶装置は、抽出されたドメイン部分データの文法適合性を検証し、しかる後に前記電子メールサーバーコンピュータの登録の存在を確認するものである。
【0015】
請求項3にかかるメールアドレス記憶装置は、キャッシュ記憶手段を有し、過去の一定期間に該IPアドレス問合せ手段が問合せを行い、登録が確認されたドメイン部分データを記憶する。そして、IPアドレス問合せ手段が、IPプロトコルを通じてDNSサーバーに問合せを行う前に、まずキャッシュ記憶手段に記憶されているドメイン部分データの検索を行う。ここで、ドメイン部分データが一致すれば、受信した電子メールアドレスデータを記憶手段に記憶する。当該キャッシュ記憶手段によって、インターネット上のDNSサーバーにおけるNon−Authorized Answer に類似する回答を得ることができる。一方、当該キャシュ記憶手段中に、一致するドメイン部分データが見当たらない場合には、IPアドレス問合せ手段がIPプロトコルを通じて装置外のDNSサーバーに、当該ドメイン名部分データの登録の存在を確認する問合せを行い、その登録が確認された場合に、前記受信した電子メールアドレスデータを記憶手段に記憶する。
【0016】
請求項4にかかるメールアドレス記憶装置は、受信したメールアドレスデータのドメイン名部分に相当するサーバーコンピュータの登録が確認できない場合に、当該入力されたドメイン部分に類似し、かつ登録が確認されているドメイン部分データを当該入力端末に返信する。
請求項5にかかるメールアドレス記憶装置は、受信したメールアドレスのドメイン部分が、ドメイン名記述の文法に適合しない場合に、訂正ドメイン部分データを作成し、この訂正ドメイン部分データに該当するサーバーコンピュータがIPプロトコルネットワーク上に登録されていることを確認した後、当該訂正ドメイン部分データを当該入力端末に返信する。
請求項6にかかるメールアドレス記憶装置は、装置外の端末装置から受信したアカウント部分を含む電子メールアドレスデータが、電子メールサーバーコンピュータに登録されているかを、装置外の電子メールサーバーコンピュータに問合せる。そして、当該登録が確認された場合にのみ、前記受信した電子メールアドレスデータを記憶手段に記憶する。
【0017】
請求項7にかかる電子メールアドレス入力システムは、システムの端末装置に入力され、ホストマシンに送信された電子メールアドレスデータのドメイン部分に相当するデータを抽出し、該抽出ドメイン部分データに対応する電子メールサーバーコンピュータの登録の存在をシステムのDNSサーバーに問合せる。そして、当該登録が確認された場合にのみ、前記受信した電子メールアドレスデータをホストマシンの記憶手段に記憶する。
請求項8にかかる電子メールアドレス入力システムにあっては、端末装置はIP対応携帯電話で構成される。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明において、電子メールアドレスデータのドメイン部分とは、当該電子メール受取りを担うメールサーバーコンピュータに付与されたドメイン名を意味する。さらに、1のドメイン中で任意に付与されたサブドメインがある場合には、このサブドメインも本発明のドメイン部分に含まれる。現状の記述規則によれば電子メールアドレスには必ずアットマーク(@)が含まれ、ドメイン部分は@の右側に記され、アカウント部分は@の左側に記される。
【0019】
本発明において、IPプロトコルとはパケット方式でデータがやりとりされる通信方式をいう。また、IPプロトコルネットワークとは、IPプロトコルを通じて接続可能な通信システムの総体をいい、例えば、インターネットが含まれ、その他にイントラネット、任意のクローズドネットシステムなども含まれる。
また、IPプロトコルネットワークは、メタル回線、光回線、電波回線等を通じて通信可能に接続される。
【0020】
本発明において端末装置は、IP対応機能を備えた携帯電話、IP対応機能を備えたPHS電話、パームトップコンピュータ、PDA(Personal Data Assistant)、コンピュータなどをいう。
本発明において電子メールとは、IPプロトコルネットワークを通じる特定装置間での通信を意味する。その通信内容は、通信文を伝達するもの、電子ファイルを伝達するもの、通信文に電子ファイルを添付するものを含み、さらに、あらゆるデータ通信をも含むものである。ここで、通信されるデータを例示すると、文書、音声、静止画像、動画のデータ、さらに、IP対応家庭用電化製品(テレビ、ビデオ、冷蔵庫、洗濯機など)の制御やメインテナンスに関するデータ、IP対応移動体(自動車、航空機、船舶など)の制御、リモートメインテナンスなどのデータなどが挙げられる。
【0021】
また、DNSとは、ドメインネームシステム(Domain Name System)の略であって、IPプロトコルネットワークでのIPアドレスとその名前の対応付けをするための仕組みをいう。
さらに、DNSサーバーとは、IPプロトコルネットワークに接続されたコンピュータから、ドメインネームについて問合せがあれば該当するIPアドレスを回答し、また、IPアドレスについて問合せがあれば該当するドメインネームを回答するIPプロトコルネットワークに接続された名前解決のためのコンピュータ装置をいう。DNSサーバーは、くもの巣状に接続された、各持分を担当する複数のコンピュータの集合体であり、個々のDNSサーバーは複数のルートDNSサーバー、複数の下位のDNSサーバーなどと情報交換することができる。本発明においても、DNSサーバーとは、特に断らない限りこのような複数のDNSサーバーコンピュータの集合体を意味する。
【0022】
本発明において、類推データ作成手段が作成する「近似するドメイン部分データ」は、受信した電子メールアドレス中のドメイン部分データに、字数が等しい、または、字数が近似するもの、もしくは、アルファベットの1文字、または、数文字が異なるデータが好ましい。そして、これら近似するドメイン部分データは、過去にその存在が確認された電子メールサーバーコンピュータのドメイン部分データであることが好ましいが、必ずしもその存在が確認されていなくてもよい。さらに、本発明における「近似するドメイン部分データ」には、上述の好ましい範囲に含まれるデータの他に、過去の一定期間にその存在が確認された電子メールサーバーコンピュータのドメイン部分データをも含むものである。また、「近似するドメイン部分データ」は、単数であっても複数であってもよい。
文法訂正手段が作成する「訂正ドメイン部分データ」は、単数であっても複数であってもよく、メールアドレス記憶装置やIP通信の処理速度、容量に応じて適宜の数を定めることができる。
【0023】
本発明において、電子メールアドレスデータを入力・送信する端末装置(例えばIP対応携帯電話)と当該入力・送信する電子メールアドレスデータは、必ずしも対応している必要はない。例えば、デスクトップコンピュータで返信メールを受けるために、IP対応携帯電話から電子メールアドレスを本発明のメールアドレス記憶装置に登録することができる。さらに、例えば、IP対応携帯電話から、家庭用電子機器や自動車のリモートメインテナンスのためにこれらの機器の電子メールアドレス登録を行う場合にも本発明のメールアドレス記憶装置やメールアドレス記憶装置システムを使用することができる。
【0024】
【実施例】
以下に実施例により、本発明にかかるメールアドレス記憶装置とメールアドレス入力システムをさらに説明する。この発明の実施例に記載されている記憶装置、各手段、プログラム、記憶装置に記憶される電子記録が配置される相対位置などは、とくに特定的な記載のない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではなく、単なる説明例にすぎない。
【0025】
図1は、メールアドレス記憶システムの構成図である。図1中、1はメールアドレス記憶装置であって、入出力手段11、抽出手段18、文法検証手段12、文法訂正手段13、IPアドレス問合せ手段14、キャッシュ記憶手段15、類推データ作成手段16、記憶手段17を含むものである。メールアドレス記憶装置1は、通常コンピュータであり、入出力手段11から抽出手段18までの各手段は、各々別の素子で構成されていてもよく、また、コンピュータの中央演算素子と、記憶素子と、これらを働かせるプログラムで構成することもできる。
2は、端末装置であって、I/Oポート21、入力手段22、表示手段23を含んでいる。端末装置2は、本実施例ではIP対応携帯電話である。その入力手段22はテンキーからなり、各キーに予め割り振られたアルファベット、かな等の文字や記号を、キーを押し下げる回数によって選択する。また、表示手段23は、液晶表示装置である。メールアドレス記憶装置1と端末装置2はインターネットを介するIPプロトコルを通じて通信可能に構成されている。
【0026】
3は、インターネット上のDNSサーバーである。DNSサーバー3は、DNSシステムから回答を受け持つドメイン名の階層として割り振られている階層が並列関係にある複数のDNSサーバー3、3と、より上位のドメイン名の階層を割り振られている複数のルートサーバー5(図中には、単数のルートDNSサーバーのみを表示している)からなる。また、4は電子メールの配達を受け持つメールサーバーコンピュータである。
メールアドレス記憶装置1とDNSサーバー3、メールサーバーコンピュータ4、ルートDNSサーバー5はインターネットを介するIPプロトコルを通じて通信可能に構成されている。
【0027】
つづいて、図2のメールアドレス記憶のフローチャートを参照して、メールアドレス記憶装置とメールアドレス入力システムの動作を説明する。
【0028】
S1で、端末装置2が、インターネット回線を介してIPプロトコルを通じてメールアドレス記憶装置にアクセスする。S11で、メールアドレス記憶装置2はメールアドレスの入力画面を送信する。図3は、端末装置1に表示されるメールアドレス入力画面である。本例(図3)では、メール会員の登録にあたり、メール会員の属性データとして、メールアドレスとともに氏名、電話番号を要求している。
端末装置2にメールアドレスとその他の情報が入力され、次いで、図3に図示されている「確認する」のラジオボタンが押されると、端末装置2からインターネット回線を介してIPプロトコルにより、メールアドレス記憶装置1にメールアドレスデータが送信される(S2)。入出力手段11がこのデータを受け取ると、抽出手段18は、受信したメールアドレスデータからドメイン部分データを抽出する。すなわち、データ中のアットマーク(@)より右に記載されているデータを取り出す。
【0029】
S13で、文法検証手段12は当該抽出したドメイン部分データがドメイン名記述の文法規則に合致しているか否かを検証する。
S13の文法検証の結果、ドメイン部分データの文法が正しいと判断された場合にはS15に移行する。S13の文法検証の結果、ドメイン部分データの文法が誤りと判断された場合には、S14で、文法訂正手段13が訂正ドメイン部分データを作成する。訂正ドメイン部分データは、受信ドメイン部分データから予想される確からしいドメイン部分データである。この訂正ドメイン部分データを例示すると、カンマ(,)をドット(.)に変換したデータがある。
【0030】
S15のキャッシュ記憶の検索は、IPアドレス問合せ手段14がおこなう。キャッシュ記憶手段15には、メールアドレス記憶装置1が過去にDNSサーバーに問合せたドメイン部分データとその回答であるIPアドレスが記憶・蓄積されている。キャッシュ記憶手段でのこのようなデータ保存期間は、数年間とすることもできるが、インターネット上のメールサーバーのDNS変更、メールサーバーの廃止などを考慮して、一定期間(例えば通常3月、好ましくは1月)とし、一定期間経過したデータは順次破棄されことが好ましい。このような廃棄は、当業者に公知の方法でプログラムにより自動的に行うことができる。
S15において、抽出ドメイン部分データまたは訂正ドメイン部分データに対応するインターネット上の電子メールサーバーコンピュータが存在するか否かの判断は、キャッシュ記憶手段中に対応するIPアドレスデータが存在するか否かにより行われる。キャッシュ記憶手段の中に対応するIPアドレスデータが見つかった場合にはS18に移行する。キャッシュ記憶手段の中に対応するIPアドレスデータが見つからない場合にはS16に移行する。
【0031】
さらに、任意の付加的な構成として、キャッシュ記憶手段15にDNSサーバーに問合せたドメイン部分データとその不存在の旨の回答データを記憶・蓄積しておくこともできる。そして、S15で不存在の回答が得られた場合には、当該端末装置2に対して、電子メールアドレス不正の旨を送信することができる(本付加的ステップは図示していない)。これにより、IPアドレス問合せ手段14が行う問合せ回数を減少することができる。
【0032】
S16では、IPアドレス問合せ手段14がインターネットを介してIPプロトコルを使って、インターネット上のDNSサーバー3に、抽出ドメイン部分データまたは訂正ドメイン部分データに対応するインターネット上の電子メールサーバーコンピュータが存在するか否かを問合せる。DNSサーバー3は、ルートDNSサーバー5と共同して、または、単独で、該当するメールサーバーコンピュータのIPアドレスを返答する(S31)。または、その不存在を返答する(S31)。
S17では、IPアドレス問合せ手段14が、DNSサーバーからの回答を判断し、IPアドレスが返答された場合にはS18に、不存在が返答された場合、または、問合せから一定時間経過しても回答がない場合にはS19に移行する。
【0033】
S18では、キャッシュ記憶手段検索またはDNSサーバーへの問合せに使用されたドメイン部分データが抽出ドメイン部分データであったか、訂正ドメイン部分データであったかが判断される。訂正ドメイン部分データであった場合には、当該訂正ドメイン部分データを端末装置2に送信し、端末装置に再入力の要請とともに該訂正ドメイン部分データが候補データとして表示される(S3)。
S18判断の結果、抽出ドメイン部分データであった場合には、端末装置2に確認データが送信され、端末装置2に確認画面である図4が表示される(フローチャートに本ステップは図示しない)。次に、確認画面(図4)上の「登録する」とのラジオボタンが押されると、登録の旨の信号が端末装置2から、メールアドレス記憶装置1に送信される(フローチャートに本ステップは図示しない)。そして、S20に移行し、記憶手段17にS2で受信した電子メールアドレスデータ全体が記憶される。
【0034】
S19では、類推データ作成手段16が類推ドメイン部分データを作成する。類推ドメイン部分データは、キャッシュ記憶手段15に記憶されているデータを一定数選択したデータであってもよい。あるいは、受信したデータのアルファベットの一部をキーボード配列の近接する文字に変換(例えば、nとm、aとs、oとpの相互変換),ローマ字読みにした場合に発音が近似する文字に変換したデータ(例えば、bとv、lとr、gとjの相互変換)であってもよい。iモード対応ホームページの場合には、携帯電話のテンキー入力に対応して、抽出ドメイン部分データの特定文字を、その文字のアルファベット順で前後する文字に置き換えた(例えば、bとc、hとi、pとqの相互変換)類推ドメイン部分データを一定数作成することもできる。さらに、これらにより作成された複数の候補群の中で重複したドメイン部分データを選択してもよい。
【0035】
図5は、抽出ドメイン部分データに対応するメールサーバーコンピュータが不存在の場合に端末装置1に表示される確認結果の画面である。画面上の「再入力」のラジオボタンを押すと、端末装置の表示画面は、図6の再入力画面に切り替わる。このとき、メールアドレス記憶装置1から送信された、類似ドメイン部分データが複数個プルダウンメニューの形で表示されている。あるいは、訂正ドメイン部分データに対応するメールサーバーコンピュータの存在が確認された場合には、このプルダウンメニュー中に当該訂正ドメイン部分データが表示される。
【0036】
任意の付加的な構成として、端末装置側で入力確認ボタンを押し下げた後(S2)、記憶装置1から何らかの応答があるまでの時間は、通常、瞬時であるが、数秒(例えば通常5秒、好ましくは4秒、より好ましくは3秒、最も好ましくは2秒)経過しても記憶装置1側から何らの回答結果の送信が不可能な場合には、記憶装置1から「記憶装置側で確認中」である旨のデータを送信し、これを携帯装置1に表示する構成とすることができる。入力時点において電子メールアドレスの正確性を確認するという、本発明の1つの課題の達成のためには、入力確認ボタンを押し下げた後、当該メールアドレスデータを確認・表示するステップ(S3)に至るまでに、端末側から通信を切断されないことが必要であり、上述の「確認中」である旨の画面表示は、本発明の好ましい実施態様である。
【0037】
変形実施例として、キャッシュ記憶手段をもたないメールアドレス記憶装置、メールアドレス入力システムとすることができる。この場合には、抽出ドメイン部分データまたは訂正ドメイン部分データのIPアドレス問合せは、全てインターネット介するIPプロトコルを通じてDNSサーバーに問合せることにより行われる。
また、類推データ作成手段をもたないメールアドレス記憶装置、メールアドレス入力システムとすることができる。この場合には、抽出ドメイン部分データまたは訂正ドメイン部分データに対応する電子メールサーバーコンピュータが存在しないとき、端末装置に表示される再入力画面には、ドメイン名部分の選択候補は表示されずに、アカウントとドメインを含む電子メールアドレスの再入力が要求されることになる。
さらに、文法訂正手段をもたないメールアドレス記憶装置、メールアドレス入力システムとすることができる。この場合には、抽出ドメイン部分データに文法誤りがあった場合に、端末装置に再入力画面が表示されることになる。
【0038】
さらにまた他の変形実施例として、ドメイン名部分データのみならずアカウント部分を含んだ電子メールアドレス全体の登録の有無を電子メールサーバーに問合せるようにすることもできる。この場合には、前記IPアドレス問合せ手段は、DNSサーバー3を通じて、メールサーバーコンピュータ4に問合せを行うことになる。現状では、インターネット上のメールサーバーコンピュータは、アカウントの存在確認に答えるものと答えないものが混在している。存在確認に答えるメールサーバーコンピュータが配信を担当する電子メールアドレスであれば、電子メールアドレスの登録確認は、より確実に行える。
【0039】
以上説明した、メールアドレス記憶装置及びその入力システムは、IPプロトコルを採用するイントラネット、その他のクローズドシステムにそのまま適用できる。
また、IP対応の家庭用電気製品や自動車にアカウントとドメイン名からなる識別番号を付与した場合のデータ通信の相手先識別記号確認手段として、現行の電子メール通信時のメールアドレス確認と同様に使用できる。これらは、個々の機器とホストコンピュータ間でのリモート制御やリモートメインテナンスのデータ通信の相手先確認手段などに使用が期待されるものである。
【0040】
【発明の効果】
請求項1のメールアドレス記憶装置、または、請求項7の電子メールアドレス入力システムによれば、顧客の電子メールアドレスデータ受信時点で、その入力ミスを可能な限り検知し、正確性の高い電子メールアドレスを記憶できる。また、未知の端末装置との通信が切断され事業者側のホストマシン側から当該端末装置との通信が不可能となる前に、受信した電子メールアドレスの正確性を一定程度まで検証し、その結果を当該端末装置に通知することができる。これにより、当該装置またはシステムを運用する事業者は、未知の潜在顧客が返信電子メールを受け損なうというインターネットを使用するビジネスでのリスクを軽減することができる。さらに、かようなシステムの運用にあたり補助的に発生する人的業務を軽減し、より高度な自動応答システムを構築することができる。また、不達メール増大に起因するシステム障害を一定程度軽減することができる。
【0041】
請求項2、または3の発明によれば、ホストマシンからDNSサーバーに問合せる通信を削減できるメールアドレス記憶装置を得ることができる。
請求項4の発明によれば、顧客の入力ミスに起因する再入力の繰り返しを軽減可能なメールアドレス記憶装置を得ることができる。
請求項5の発明によれば、顧客の入力ミスを発見する一助となるドメイン部分データを機械的に提供できるので、別の観点から、再入力の繰り返しを軽減可能なメールアドレス記憶装置を得ることができる。
【0042】
請求項6のメールアドレス記憶装置は、より精度の高い電子メールアドレスの正確性の確認をおこなうことができる。特に、インターネット上の電子メールサーバーコンピュータ全てが存在確認に返答するようになれば、記憶される電子メールアドレスデータは、正確となることが期待される。
請求項8の発明によれば、携帯端末からの電子メールアドレス入力を一定程度検証してから記憶する電子メールアドレス入力システムを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】メールアドレス記憶システムの構成図である。
【図2】メールアドレス記憶動作のフローチャートである。
【図3】端末装置に表示されるメールアドレス入力画面である。
【図4】端末装置に表示されるメールアドレス確認画面である。
【図5】端末装置に表示されるメールアドレス不存在通知の画面である。
【図6】端末装置に表示されるメールアドレス再入力画面である。
【符号の説明】
1 メールアドレス記憶装置
2 端末装置
3 DNSサーバー
4 メールサーバーコンピュータ
5 ルートDNSサーバー
11 入出力手段
12 文法検証手段
13 文法訂正手段
14 IPアドレス問合せ手段
15 キャッシュ記憶手段
16 類推データ作成手段
17 記憶手段
18 抽出手段
【発明の属する技術分野】
本発明は、IPプロトコルネットワークを通じて装置外の端末装置から受信した電子メールアドレスデータを記憶するメールアドレス記憶装置、及び、端末装置とホストマシンとDNSサーバーを、IPプロトコルネットワークを通じて接続し、端末装置から電子メールアドレスデータをホストマシンに送信し、その電子メールアドレスをホストマシンの記憶装置に記憶するメールアドレス入力システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
多量の電子メールを発信する場合に、送信前に電子データの形で記憶された電子メールアドレスに間違いが無いかを確認する電子メールアドレスチェックシステムが知られている(特開2002−73477)。これは、紙媒体や電子データの形で集め、コンピュータの記憶装置に記憶された電子メールアドレスデータを、電子メール送信前に確認する作業を機械的に行うものである。
【0003】
一方、インターネットを使用して商品の販売、情報の配信、会員の募集、問合せに応じるなどの場合に、ホストマシンから電子メールアドレスの入力を要求し、端末装置側で電子メールアドレスの入力を行い、この電子メールアドレスデータをホストマシンで受信・記憶し当該電子メールアドレス宛に電子メールを発信することがよく行われる。このようなシステムにあっては、サービス提供側であるホストマシンが受信した電子メールアドレスデータをそのまま記憶し、通常、ホストマシンと端末装置との通信が切断される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、実際のシステム操作・運用では、電子メールアドレスの入力ミスは避けられず、顧客が入力しホストマシンに記憶した電子メールアドレス宛に送信した電子メールが不達となる事態が生じる。通常、顧客とのインターネットを介する通信は顧客側でのホストマシンへの接続を契機にして行われるものであり、事業者側からの確認のための接続は、一般に不可能である。
【0005】
また、顧客がデータを入力・送信すると、顧客側には何らかの返信を受けるものとの期待が生じるが、当該電子メールアドレスへの電子メール不達は、顧客の期待を裏切ることになって事業者の信用が傷つけられる。殊に、個人のプライバシー重視の世相から、電子メールアドレスデータと共に顧客の属性データを要求する場合であっても、詳細な情報を要求することが困難になりつつある。
そこで、顧客データとして電話番号や住所等の属性データを要求していない場合、あるいは、顧客が電話番号や住所として故意に不正なデータを入力した場合には、電子メールという唯一の接触手段が絶たれる結果を招き、事業者は事業機会を失うことになりかねない。
【0006】
一方、他の接触手段が得られた場合であっても、機械化された返信システムの中で、特別の返信作業が必要となる例外業務を生じ、人力を割かれる事態になる。
また、このような不達メールは、多量の電子メールを配信する事業者には、通信トラフィックの輻輳を生じてシステム運営の障害になる。
【0007】
本発明は、このような事態に鑑み、顧客の電子メールアドレスデータ受信時点で、その入力ミスを可能な限り検知し、正確性の高い電子メールアドレスを記憶できるメールアドレス記憶装置を得ることを課題とする。
また、本発明は、電子メールアドレスを送信する未知の端末装置との通信が切断され事業者側のホストマシン側から当該端末装置との通信が不可能となる前に、受信した電子メールアドレスの正確性を可能な限り検証する手段を有するメールアドレス記憶装置を得ることを課題とする。
さらに、本発明は、ホストマシンからDNSサーバーに問合せる通信を少なくすることができるメールアドレス記憶装置を得ることを課題とする。
【0008】
本発明の他の課題は、顧客側での入力ミスデータに近似するドメイン部分データを機械的に生成・返信し、顧客による入力ミスを発見する一助となるドメイン部分データを提供できるメールアドレス記憶装置を得ることにある。
本発明の更なる他の課題は、顧客の電子メールアドレスデータ受信時点で、その入力ミスを検知し、正確な電子メールアドレスを記憶できるメールアドレス記憶装置を得ることにある。
【0009】
また、本発明は、顧客からの電子メールアドレスデータ受信時点で、その受信データの正確性を可能な限り検知し、正確性の高い電子メールアドレスを記憶する電子メールアドレス入力システムを得ることを課題とする。
さらに本発明は、手軽なIP対応携帯電話を端末装置とし、前記の正確性の高い電子メールアドレスを記憶可能な電子メールアドレス入力システムを得ることを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために請求項1のメールアドレス記憶装置は、入出力手段を通じて装置外の端末装置から電子メールアドレスデータを受信し、抽出手段が、該電子メールアドレスデータからドメイン部分データを抽出し、IPアドレス問合せ手段が、IPプロトコルを通じて装置外のDNSサーバーに、該抽出されたドメイン部分データに対応するIPプロトコルネットワーク上のサーバーコンピュータの登録の有無を問合せ、前記サーバーコンピュータの登録が確認されると、記憶手段が該受信した電子メールアドレスデータを記憶することを特徴とする。
請求項2のメールアドレス記憶装置は、請求項1記載のメールアドレス記憶装置であって、さらに文法検証手段を有し、該文法検証手段は該抽出手段が抽出した該ドメイン部分データの文法適合性を検証し、該IPアドレス問合せ手段は、該検証された該ドメイン部分データの前記登録の有無を問合せることを特徴とする。
【0011】
請求項3のメールアドレス記憶装置は、請求項1乃至2いずれか記載のメールアドレス記憶装置であって、さらにキャッシュ記憶手段を有し、該キャシュ記憶手段は、該IPアドレス問合せ手段が装置外のDNSサーバーに問合せを行いドメイン部分データに対応するIPプロトコルネットワーク上のサーバーコンピュータの登録を確認したドメイン部分データを記憶するものであって、該IPアドレス問合せ手段は、前記問合せを行う該ドメイン部分データについて該キャッシュ記憶手段に記憶されたドメイン部分データを検索し、該ドメイン部分データと一致するドメインデータ部分が存在すれば該記憶手段が該受信した電子メールアドレスデータを記憶し、一致するドメイン部分データが見当たらない場合に引続き、該IPアドレス問合せ手段が前記登録の有無を問合せることを特徴とする。請求項4のメールアドレス記憶装置は、請求項1乃至3いずれか記載のメールアドレス記憶装置であって、さらに与えられたドメイン部分データに近似するドメイン部分データを生成する類推データ作成手段を有し、該IPアドレス問合せ手段が該ドメイン部分データに対応するIPプロトコルネットワーク上のサーバーコンピュータの登録を確認できなかった場合に、該類推データ作成手段は、該抽出されたドメイン部分データに近似するドメイン部分データを作成し、該入出力装置が、該近似するドメイン部分データを、該電子メールアドレスデータを受信した端末装置に送信することを特徴とする。
【0012】
請求項5のメールアドレス記憶装置は、請求項1乃至4いずれか記載のメールアドレス記憶装置であって、さらに文法訂正手段を有し、該IPアドレス問合せ手段が、IPプロトコルを通じて装置外のDNSサーバーに、該訂正ドメイン部分データに対応するIPプロトコルネットワーク上のサーバーコンピュータの登録の有無を問合せ、前記サーバーコンピュータの登録が確認されると、該入出力装置が該訂正ドメイン部分データを、該電子メールアドレスデータを受信した端末装置に送信することを特徴とする。
請求項6のメールアドレス記憶装置は、入出力手段を通じて装置外の端末装置から電子メールアドレスデータを受信し、メールIPアドレス問合せ手段が、IPプロトコルを通じて装置外のメールサーバーコンピュータに、該電子メールアドレスデータに対応する電子メールアドレスの登録の有無を問合せ、該登録が確認されると、記憶手段が、該受信した電子メールアドレスデータを記憶することを特徴とする。
【0013】
請求項7のメールアドレス入力システムは、端末装置に電子メールアドレスを入力し、IPプロトコルを通じて該電子メールアドレスデータをホストマシンに送信し、抽出手段が、該電子メールアドレスデータからドメイン部分データを抽出し、IPアドレス問合せ手段が、IPプロトコルを通じてDNSサーバーに、該抽出されたドメイン部分データに対応するIPプロトコルネットワーク上のサーバーコンピュータの登録の有無を問合せ、ドメイン部分データに対応するIPプロトコルネットワーク上のサーバーコンピュータの登録が確認されると、該電子メールアドレスデータを記憶装置に記憶することを特徴とする。
請求項8のメールアドレス入力システムは、請求項7記載メールアドレス入力システムにおいて、その端末装置がIP対応機能を有する携帯電話であることを特徴とする。
【0014】
【作用】
請求項1にかかるメールアドレス記憶装置は、装置外の端末装置から受信した電子メールアドレスデータのドメイン部分データを抽出し、該ドメイン部分データに対応する電子メールサーバーコンピュータの登録の存在を、装置外のDNSサーバーに問合せる。そして、当該登録が確認された場合にのみ、前記受信した電子メールアドレスデータを記憶手段に記憶する。
請求項2にかかるメールアドレス記憶装置は、抽出されたドメイン部分データの文法適合性を検証し、しかる後に前記電子メールサーバーコンピュータの登録の存在を確認するものである。
【0015】
請求項3にかかるメールアドレス記憶装置は、キャッシュ記憶手段を有し、過去の一定期間に該IPアドレス問合せ手段が問合せを行い、登録が確認されたドメイン部分データを記憶する。そして、IPアドレス問合せ手段が、IPプロトコルを通じてDNSサーバーに問合せを行う前に、まずキャッシュ記憶手段に記憶されているドメイン部分データの検索を行う。ここで、ドメイン部分データが一致すれば、受信した電子メールアドレスデータを記憶手段に記憶する。当該キャッシュ記憶手段によって、インターネット上のDNSサーバーにおけるNon−Authorized Answer に類似する回答を得ることができる。一方、当該キャシュ記憶手段中に、一致するドメイン部分データが見当たらない場合には、IPアドレス問合せ手段がIPプロトコルを通じて装置外のDNSサーバーに、当該ドメイン名部分データの登録の存在を確認する問合せを行い、その登録が確認された場合に、前記受信した電子メールアドレスデータを記憶手段に記憶する。
【0016】
請求項4にかかるメールアドレス記憶装置は、受信したメールアドレスデータのドメイン名部分に相当するサーバーコンピュータの登録が確認できない場合に、当該入力されたドメイン部分に類似し、かつ登録が確認されているドメイン部分データを当該入力端末に返信する。
請求項5にかかるメールアドレス記憶装置は、受信したメールアドレスのドメイン部分が、ドメイン名記述の文法に適合しない場合に、訂正ドメイン部分データを作成し、この訂正ドメイン部分データに該当するサーバーコンピュータがIPプロトコルネットワーク上に登録されていることを確認した後、当該訂正ドメイン部分データを当該入力端末に返信する。
請求項6にかかるメールアドレス記憶装置は、装置外の端末装置から受信したアカウント部分を含む電子メールアドレスデータが、電子メールサーバーコンピュータに登録されているかを、装置外の電子メールサーバーコンピュータに問合せる。そして、当該登録が確認された場合にのみ、前記受信した電子メールアドレスデータを記憶手段に記憶する。
【0017】
請求項7にかかる電子メールアドレス入力システムは、システムの端末装置に入力され、ホストマシンに送信された電子メールアドレスデータのドメイン部分に相当するデータを抽出し、該抽出ドメイン部分データに対応する電子メールサーバーコンピュータの登録の存在をシステムのDNSサーバーに問合せる。そして、当該登録が確認された場合にのみ、前記受信した電子メールアドレスデータをホストマシンの記憶手段に記憶する。
請求項8にかかる電子メールアドレス入力システムにあっては、端末装置はIP対応携帯電話で構成される。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明において、電子メールアドレスデータのドメイン部分とは、当該電子メール受取りを担うメールサーバーコンピュータに付与されたドメイン名を意味する。さらに、1のドメイン中で任意に付与されたサブドメインがある場合には、このサブドメインも本発明のドメイン部分に含まれる。現状の記述規則によれば電子メールアドレスには必ずアットマーク(@)が含まれ、ドメイン部分は@の右側に記され、アカウント部分は@の左側に記される。
【0019】
本発明において、IPプロトコルとはパケット方式でデータがやりとりされる通信方式をいう。また、IPプロトコルネットワークとは、IPプロトコルを通じて接続可能な通信システムの総体をいい、例えば、インターネットが含まれ、その他にイントラネット、任意のクローズドネットシステムなども含まれる。
また、IPプロトコルネットワークは、メタル回線、光回線、電波回線等を通じて通信可能に接続される。
【0020】
本発明において端末装置は、IP対応機能を備えた携帯電話、IP対応機能を備えたPHS電話、パームトップコンピュータ、PDA(Personal Data Assistant)、コンピュータなどをいう。
本発明において電子メールとは、IPプロトコルネットワークを通じる特定装置間での通信を意味する。その通信内容は、通信文を伝達するもの、電子ファイルを伝達するもの、通信文に電子ファイルを添付するものを含み、さらに、あらゆるデータ通信をも含むものである。ここで、通信されるデータを例示すると、文書、音声、静止画像、動画のデータ、さらに、IP対応家庭用電化製品(テレビ、ビデオ、冷蔵庫、洗濯機など)の制御やメインテナンスに関するデータ、IP対応移動体(自動車、航空機、船舶など)の制御、リモートメインテナンスなどのデータなどが挙げられる。
【0021】
また、DNSとは、ドメインネームシステム(Domain Name System)の略であって、IPプロトコルネットワークでのIPアドレスとその名前の対応付けをするための仕組みをいう。
さらに、DNSサーバーとは、IPプロトコルネットワークに接続されたコンピュータから、ドメインネームについて問合せがあれば該当するIPアドレスを回答し、また、IPアドレスについて問合せがあれば該当するドメインネームを回答するIPプロトコルネットワークに接続された名前解決のためのコンピュータ装置をいう。DNSサーバーは、くもの巣状に接続された、各持分を担当する複数のコンピュータの集合体であり、個々のDNSサーバーは複数のルートDNSサーバー、複数の下位のDNSサーバーなどと情報交換することができる。本発明においても、DNSサーバーとは、特に断らない限りこのような複数のDNSサーバーコンピュータの集合体を意味する。
【0022】
本発明において、類推データ作成手段が作成する「近似するドメイン部分データ」は、受信した電子メールアドレス中のドメイン部分データに、字数が等しい、または、字数が近似するもの、もしくは、アルファベットの1文字、または、数文字が異なるデータが好ましい。そして、これら近似するドメイン部分データは、過去にその存在が確認された電子メールサーバーコンピュータのドメイン部分データであることが好ましいが、必ずしもその存在が確認されていなくてもよい。さらに、本発明における「近似するドメイン部分データ」には、上述の好ましい範囲に含まれるデータの他に、過去の一定期間にその存在が確認された電子メールサーバーコンピュータのドメイン部分データをも含むものである。また、「近似するドメイン部分データ」は、単数であっても複数であってもよい。
文法訂正手段が作成する「訂正ドメイン部分データ」は、単数であっても複数であってもよく、メールアドレス記憶装置やIP通信の処理速度、容量に応じて適宜の数を定めることができる。
【0023】
本発明において、電子メールアドレスデータを入力・送信する端末装置(例えばIP対応携帯電話)と当該入力・送信する電子メールアドレスデータは、必ずしも対応している必要はない。例えば、デスクトップコンピュータで返信メールを受けるために、IP対応携帯電話から電子メールアドレスを本発明のメールアドレス記憶装置に登録することができる。さらに、例えば、IP対応携帯電話から、家庭用電子機器や自動車のリモートメインテナンスのためにこれらの機器の電子メールアドレス登録を行う場合にも本発明のメールアドレス記憶装置やメールアドレス記憶装置システムを使用することができる。
【0024】
【実施例】
以下に実施例により、本発明にかかるメールアドレス記憶装置とメールアドレス入力システムをさらに説明する。この発明の実施例に記載されている記憶装置、各手段、プログラム、記憶装置に記憶される電子記録が配置される相対位置などは、とくに特定的な記載のない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではなく、単なる説明例にすぎない。
【0025】
図1は、メールアドレス記憶システムの構成図である。図1中、1はメールアドレス記憶装置であって、入出力手段11、抽出手段18、文法検証手段12、文法訂正手段13、IPアドレス問合せ手段14、キャッシュ記憶手段15、類推データ作成手段16、記憶手段17を含むものである。メールアドレス記憶装置1は、通常コンピュータであり、入出力手段11から抽出手段18までの各手段は、各々別の素子で構成されていてもよく、また、コンピュータの中央演算素子と、記憶素子と、これらを働かせるプログラムで構成することもできる。
2は、端末装置であって、I/Oポート21、入力手段22、表示手段23を含んでいる。端末装置2は、本実施例ではIP対応携帯電話である。その入力手段22はテンキーからなり、各キーに予め割り振られたアルファベット、かな等の文字や記号を、キーを押し下げる回数によって選択する。また、表示手段23は、液晶表示装置である。メールアドレス記憶装置1と端末装置2はインターネットを介するIPプロトコルを通じて通信可能に構成されている。
【0026】
3は、インターネット上のDNSサーバーである。DNSサーバー3は、DNSシステムから回答を受け持つドメイン名の階層として割り振られている階層が並列関係にある複数のDNSサーバー3、3と、より上位のドメイン名の階層を割り振られている複数のルートサーバー5(図中には、単数のルートDNSサーバーのみを表示している)からなる。また、4は電子メールの配達を受け持つメールサーバーコンピュータである。
メールアドレス記憶装置1とDNSサーバー3、メールサーバーコンピュータ4、ルートDNSサーバー5はインターネットを介するIPプロトコルを通じて通信可能に構成されている。
【0027】
つづいて、図2のメールアドレス記憶のフローチャートを参照して、メールアドレス記憶装置とメールアドレス入力システムの動作を説明する。
【0028】
S1で、端末装置2が、インターネット回線を介してIPプロトコルを通じてメールアドレス記憶装置にアクセスする。S11で、メールアドレス記憶装置2はメールアドレスの入力画面を送信する。図3は、端末装置1に表示されるメールアドレス入力画面である。本例(図3)では、メール会員の登録にあたり、メール会員の属性データとして、メールアドレスとともに氏名、電話番号を要求している。
端末装置2にメールアドレスとその他の情報が入力され、次いで、図3に図示されている「確認する」のラジオボタンが押されると、端末装置2からインターネット回線を介してIPプロトコルにより、メールアドレス記憶装置1にメールアドレスデータが送信される(S2)。入出力手段11がこのデータを受け取ると、抽出手段18は、受信したメールアドレスデータからドメイン部分データを抽出する。すなわち、データ中のアットマーク(@)より右に記載されているデータを取り出す。
【0029】
S13で、文法検証手段12は当該抽出したドメイン部分データがドメイン名記述の文法規則に合致しているか否かを検証する。
S13の文法検証の結果、ドメイン部分データの文法が正しいと判断された場合にはS15に移行する。S13の文法検証の結果、ドメイン部分データの文法が誤りと判断された場合には、S14で、文法訂正手段13が訂正ドメイン部分データを作成する。訂正ドメイン部分データは、受信ドメイン部分データから予想される確からしいドメイン部分データである。この訂正ドメイン部分データを例示すると、カンマ(,)をドット(.)に変換したデータがある。
【0030】
S15のキャッシュ記憶の検索は、IPアドレス問合せ手段14がおこなう。キャッシュ記憶手段15には、メールアドレス記憶装置1が過去にDNSサーバーに問合せたドメイン部分データとその回答であるIPアドレスが記憶・蓄積されている。キャッシュ記憶手段でのこのようなデータ保存期間は、数年間とすることもできるが、インターネット上のメールサーバーのDNS変更、メールサーバーの廃止などを考慮して、一定期間(例えば通常3月、好ましくは1月)とし、一定期間経過したデータは順次破棄されことが好ましい。このような廃棄は、当業者に公知の方法でプログラムにより自動的に行うことができる。
S15において、抽出ドメイン部分データまたは訂正ドメイン部分データに対応するインターネット上の電子メールサーバーコンピュータが存在するか否かの判断は、キャッシュ記憶手段中に対応するIPアドレスデータが存在するか否かにより行われる。キャッシュ記憶手段の中に対応するIPアドレスデータが見つかった場合にはS18に移行する。キャッシュ記憶手段の中に対応するIPアドレスデータが見つからない場合にはS16に移行する。
【0031】
さらに、任意の付加的な構成として、キャッシュ記憶手段15にDNSサーバーに問合せたドメイン部分データとその不存在の旨の回答データを記憶・蓄積しておくこともできる。そして、S15で不存在の回答が得られた場合には、当該端末装置2に対して、電子メールアドレス不正の旨を送信することができる(本付加的ステップは図示していない)。これにより、IPアドレス問合せ手段14が行う問合せ回数を減少することができる。
【0032】
S16では、IPアドレス問合せ手段14がインターネットを介してIPプロトコルを使って、インターネット上のDNSサーバー3に、抽出ドメイン部分データまたは訂正ドメイン部分データに対応するインターネット上の電子メールサーバーコンピュータが存在するか否かを問合せる。DNSサーバー3は、ルートDNSサーバー5と共同して、または、単独で、該当するメールサーバーコンピュータのIPアドレスを返答する(S31)。または、その不存在を返答する(S31)。
S17では、IPアドレス問合せ手段14が、DNSサーバーからの回答を判断し、IPアドレスが返答された場合にはS18に、不存在が返答された場合、または、問合せから一定時間経過しても回答がない場合にはS19に移行する。
【0033】
S18では、キャッシュ記憶手段検索またはDNSサーバーへの問合せに使用されたドメイン部分データが抽出ドメイン部分データであったか、訂正ドメイン部分データであったかが判断される。訂正ドメイン部分データであった場合には、当該訂正ドメイン部分データを端末装置2に送信し、端末装置に再入力の要請とともに該訂正ドメイン部分データが候補データとして表示される(S3)。
S18判断の結果、抽出ドメイン部分データであった場合には、端末装置2に確認データが送信され、端末装置2に確認画面である図4が表示される(フローチャートに本ステップは図示しない)。次に、確認画面(図4)上の「登録する」とのラジオボタンが押されると、登録の旨の信号が端末装置2から、メールアドレス記憶装置1に送信される(フローチャートに本ステップは図示しない)。そして、S20に移行し、記憶手段17にS2で受信した電子メールアドレスデータ全体が記憶される。
【0034】
S19では、類推データ作成手段16が類推ドメイン部分データを作成する。類推ドメイン部分データは、キャッシュ記憶手段15に記憶されているデータを一定数選択したデータであってもよい。あるいは、受信したデータのアルファベットの一部をキーボード配列の近接する文字に変換(例えば、nとm、aとs、oとpの相互変換),ローマ字読みにした場合に発音が近似する文字に変換したデータ(例えば、bとv、lとr、gとjの相互変換)であってもよい。iモード対応ホームページの場合には、携帯電話のテンキー入力に対応して、抽出ドメイン部分データの特定文字を、その文字のアルファベット順で前後する文字に置き換えた(例えば、bとc、hとi、pとqの相互変換)類推ドメイン部分データを一定数作成することもできる。さらに、これらにより作成された複数の候補群の中で重複したドメイン部分データを選択してもよい。
【0035】
図5は、抽出ドメイン部分データに対応するメールサーバーコンピュータが不存在の場合に端末装置1に表示される確認結果の画面である。画面上の「再入力」のラジオボタンを押すと、端末装置の表示画面は、図6の再入力画面に切り替わる。このとき、メールアドレス記憶装置1から送信された、類似ドメイン部分データが複数個プルダウンメニューの形で表示されている。あるいは、訂正ドメイン部分データに対応するメールサーバーコンピュータの存在が確認された場合には、このプルダウンメニュー中に当該訂正ドメイン部分データが表示される。
【0036】
任意の付加的な構成として、端末装置側で入力確認ボタンを押し下げた後(S2)、記憶装置1から何らかの応答があるまでの時間は、通常、瞬時であるが、数秒(例えば通常5秒、好ましくは4秒、より好ましくは3秒、最も好ましくは2秒)経過しても記憶装置1側から何らの回答結果の送信が不可能な場合には、記憶装置1から「記憶装置側で確認中」である旨のデータを送信し、これを携帯装置1に表示する構成とすることができる。入力時点において電子メールアドレスの正確性を確認するという、本発明の1つの課題の達成のためには、入力確認ボタンを押し下げた後、当該メールアドレスデータを確認・表示するステップ(S3)に至るまでに、端末側から通信を切断されないことが必要であり、上述の「確認中」である旨の画面表示は、本発明の好ましい実施態様である。
【0037】
変形実施例として、キャッシュ記憶手段をもたないメールアドレス記憶装置、メールアドレス入力システムとすることができる。この場合には、抽出ドメイン部分データまたは訂正ドメイン部分データのIPアドレス問合せは、全てインターネット介するIPプロトコルを通じてDNSサーバーに問合せることにより行われる。
また、類推データ作成手段をもたないメールアドレス記憶装置、メールアドレス入力システムとすることができる。この場合には、抽出ドメイン部分データまたは訂正ドメイン部分データに対応する電子メールサーバーコンピュータが存在しないとき、端末装置に表示される再入力画面には、ドメイン名部分の選択候補は表示されずに、アカウントとドメインを含む電子メールアドレスの再入力が要求されることになる。
さらに、文法訂正手段をもたないメールアドレス記憶装置、メールアドレス入力システムとすることができる。この場合には、抽出ドメイン部分データに文法誤りがあった場合に、端末装置に再入力画面が表示されることになる。
【0038】
さらにまた他の変形実施例として、ドメイン名部分データのみならずアカウント部分を含んだ電子メールアドレス全体の登録の有無を電子メールサーバーに問合せるようにすることもできる。この場合には、前記IPアドレス問合せ手段は、DNSサーバー3を通じて、メールサーバーコンピュータ4に問合せを行うことになる。現状では、インターネット上のメールサーバーコンピュータは、アカウントの存在確認に答えるものと答えないものが混在している。存在確認に答えるメールサーバーコンピュータが配信を担当する電子メールアドレスであれば、電子メールアドレスの登録確認は、より確実に行える。
【0039】
以上説明した、メールアドレス記憶装置及びその入力システムは、IPプロトコルを採用するイントラネット、その他のクローズドシステムにそのまま適用できる。
また、IP対応の家庭用電気製品や自動車にアカウントとドメイン名からなる識別番号を付与した場合のデータ通信の相手先識別記号確認手段として、現行の電子メール通信時のメールアドレス確認と同様に使用できる。これらは、個々の機器とホストコンピュータ間でのリモート制御やリモートメインテナンスのデータ通信の相手先確認手段などに使用が期待されるものである。
【0040】
【発明の効果】
請求項1のメールアドレス記憶装置、または、請求項7の電子メールアドレス入力システムによれば、顧客の電子メールアドレスデータ受信時点で、その入力ミスを可能な限り検知し、正確性の高い電子メールアドレスを記憶できる。また、未知の端末装置との通信が切断され事業者側のホストマシン側から当該端末装置との通信が不可能となる前に、受信した電子メールアドレスの正確性を一定程度まで検証し、その結果を当該端末装置に通知することができる。これにより、当該装置またはシステムを運用する事業者は、未知の潜在顧客が返信電子メールを受け損なうというインターネットを使用するビジネスでのリスクを軽減することができる。さらに、かようなシステムの運用にあたり補助的に発生する人的業務を軽減し、より高度な自動応答システムを構築することができる。また、不達メール増大に起因するシステム障害を一定程度軽減することができる。
【0041】
請求項2、または3の発明によれば、ホストマシンからDNSサーバーに問合せる通信を削減できるメールアドレス記憶装置を得ることができる。
請求項4の発明によれば、顧客の入力ミスに起因する再入力の繰り返しを軽減可能なメールアドレス記憶装置を得ることができる。
請求項5の発明によれば、顧客の入力ミスを発見する一助となるドメイン部分データを機械的に提供できるので、別の観点から、再入力の繰り返しを軽減可能なメールアドレス記憶装置を得ることができる。
【0042】
請求項6のメールアドレス記憶装置は、より精度の高い電子メールアドレスの正確性の確認をおこなうことができる。特に、インターネット上の電子メールサーバーコンピュータ全てが存在確認に返答するようになれば、記憶される電子メールアドレスデータは、正確となることが期待される。
請求項8の発明によれば、携帯端末からの電子メールアドレス入力を一定程度検証してから記憶する電子メールアドレス入力システムを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】メールアドレス記憶システムの構成図である。
【図2】メールアドレス記憶動作のフローチャートである。
【図3】端末装置に表示されるメールアドレス入力画面である。
【図4】端末装置に表示されるメールアドレス確認画面である。
【図5】端末装置に表示されるメールアドレス不存在通知の画面である。
【図6】端末装置に表示されるメールアドレス再入力画面である。
【符号の説明】
1 メールアドレス記憶装置
2 端末装置
3 DNSサーバー
4 メールサーバーコンピュータ
5 ルートDNSサーバー
11 入出力手段
12 文法検証手段
13 文法訂正手段
14 IPアドレス問合せ手段
15 キャッシュ記憶手段
16 類推データ作成手段
17 記憶手段
18 抽出手段
Claims (8)
- IPプロトコルを通じて装置外の端末装置と電子メールアドレスデータを通信するための入出力手段と、
電子メールアドレスデータからドメイン部分データを抽出する抽出手段と、
ドメイン部分に記述されたサーバーコンピュータがIPプロトコルネットワーク上に登録されているか否かを、IPプロトコルを通じて装置外のDNSサーバーに問い合わせを行うIPアドレス問合せ手段と、
電子メールアドレスデータを記憶する記憶手段で構成されたメールアドレス記憶装置であって、
該入出力手段を通じて装置外の端末装置から電子メールアドレスデータを受信し、
該抽出手段が、該電子メールアドレスデータからドメイン部分データを抽出し、
該IPアドレス問合せ手段が、IPプロトコルを通じて装置外のDNSサーバーに、該抽出されたドメイン部分データに対応するIPプロトコルネットワーク上のサーバーコンピュータの登録の有無を問合せ、
前記サーバーコンピュータの登録が確認されると、該記憶手段が該受信した電子メールアドレスデータを記憶することを特徴とするメールアドレス記憶装置。 - 該メールアドレス記憶装置は、
電子メールアドレスデータのドメイン部分データの記述がドメイン名の命令規則に適合しているかを検証する文法検証手段を有し、
該文法検証手段は、該抽出手段が抽出した該ドメイン部分データの文法適合性を検証し、該IPアドレス問合せ手段は、該検証された該ドメイン部分データの前記登録の有無を問合せることを特徴とする請求項1記載のメールアドレス記憶装置。 - 該メールアドレス記憶装置は、
キャッシュ記憶手段を有し、
該キャシュ記憶手段は、該IPアドレス問合せ手段が装置外のDNSサーバーに問合せを行いドメイン部分データに対応するIPプロトコルネットワーク上のサーバーコンピュータの登録を確認したドメイン部分データを記憶するものであって、
該IPアドレス問合せ手段は、前記問合せを行う該ドメイン部分データについて該キャッシュ記憶手段に記憶されたドメイン部分データを検索し、該ドメイン部分データと一致するドメインデータ部分が存在すれば該記憶手段が該受信した電子メールアドレスデータを記憶し、一致するドメイン部分データが見当たらない場合に引続き、該IPアドレス問合せ手段が前記登録の有無を問合せることを特徴とする請求項1乃至2いずれか記載のメールアドレス記憶装置。 - 該メールアドレス記憶装置は、
与えられたドメイン部分データに近似するドメイン部分データを生成する類推データ作成手段を有し、
該IPアドレス問合せ手段が該ドメイン部分データに対応するIPプロトコルネットワーク上のサーバーコンピュータの登録を確認できなかった場合に、
該類推データ作成手段は、該抽出されたドメイン部分データに近似するドメイン部分データを作成し、
該入出力装置が、該近似するドメイン部分データを、該電子メールアドレスデータを受信した端末装置に送信することを特徴とする請求項1乃至3いずれか記載のメールアドレス記憶装置。 - 該メールアドレス記憶装置は、
該文法検証手段が文法誤りと判断した該ドメイン部分データに関して、訂正ドメイン部分データを作成する文法訂正手段を有し、
該IPアドレス問合せ手段が、IPプロトコルを通じて装置外のDNSサーバーに、該訂正ドメイン部分データに対応するIPプロトコルネットワーク上のサーバーコンピュータの登録の有無を問合せ、
前記サーバーコンピュータの登録が確認されると、該入出力装置が該訂正ドメイン部分データを、該電子メールアドレスデータを受信した端末装置に送信することを特徴とする請求項1乃至4いずれか記載のメールアドレス記憶装置。 - IPプロトコルを通じて装置外の端末装置と電子メールアドレスデータを通信するための入出力手段と、電子メールアドレスがIPプロトコルネットワーク上のメールサーバーコンピュータに登録されているか否かを、IPプロトコルを通じて装置外のメールサーバーコンピュータに問い合わせを行うメールIPアドレス問合せ手段と、電子メールアドレスデータを記憶する記憶手段で構成されたメールアドレス記憶装置であって、
該入出力手段を通じて装置外の端末装置から電子メールアドレスデータを受信し、該メールIPアドレス問合せ手段が、IPプロトコルを通じて装置外のメールサーバーコンピュータに、該電子メールアドレスデータに対応する電子メールアドレスの登録の有無を問合せ、該登録が確認されると、該記憶手段が、該受信した電子メールアドレスデータを記憶することを特徴とするメールアドレス記憶装置。 - ホストマシン、端末装置とDNSサーバーを、IPプロトコルを通じて通信可能に接続し、該端末装置に電子メールアドレスを入力し、該電子メールアドレスを該ホストマシンに送信して、該電子メールアドレスを該ホストマシンの記憶装置に記憶するメールアドレス入力システムであって、
該ホストマシンは、電子メールアドレスデータからドメイン部分データを抽出する抽出手段と、
該ドメイン部分データとして記述されたサーバーコンピュータがIPプロトコルネットワーク上に登録されているか否かを該DNSサーバーに問い合わせを行うIPアドレス問合せ手段からなり、
該端末装置に電子メールアドレスを入力し、IPプロトコルを通じて該電子メールアドレスデータを該ホストマシンに送信し、
該抽出手段が、該電子メールアドレスデータからドメイン部分データを抽出し、
該IPアドレス問合せ手段が、IPプロトコルを通じて該DNSサーバーに、該抽出されたドメイン部分データに対応するIPプロトコルネットワーク上のサーバーコンピュータの登録の有無を問合せ、
該ドメイン部分データに対応するIPプロトコルネットワーク上のサーバーコンピュータの登録が確認されると、該電子メールアドレスデータを該記憶装置に記憶することを特徴とするメールアドレス入力システム。 - 該端末装置が、IP対応機能を有する携帯電話であることを特徴とする請求項7記載のメールアドレス入力システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002202010A JP2004046466A (ja) | 2002-07-11 | 2002-07-11 | メールアドレス記憶装置及びその入力システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002202010A JP2004046466A (ja) | 2002-07-11 | 2002-07-11 | メールアドレス記憶装置及びその入力システム |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2004046466A true JP2004046466A (ja) | 2004-02-12 |
Family
ID=31708318
Family Applications (1)
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JP2002202010A Pending JP2004046466A (ja) | 2002-07-11 | 2002-07-11 | メールアドレス記憶装置及びその入力システム |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2004046466A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007133634A (ja) * | 2005-11-10 | 2007-05-31 | Konica Minolta Business Technologies Inc | メールアドレス管理装置及びプログラム |
JP2011198329A (ja) * | 2010-03-24 | 2011-10-06 | Nec Corp | 情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法、及びプログラム |
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2002
- 2002-07-11 JP JP2002202010A patent/JP2004046466A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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