JP2004045048A

JP2004045048A - Physical quantity detector

Info

Publication number: JP2004045048A
Application number: JP2002199130A
Authority: JP
Inventors: Shoichi Abe; 阿部　正一; Hiroshi Nagasaka; 長坂　宏; Akira Shoji; 東海林　昭; Katsumi Ose; 小瀬　勝美; Akira Tominaga; 富永　亮
Original assignee: Nagano Keiki Co Ltd; Aoyama Seisakusho Ibaraki Plant Co Ltd
Current assignee: Nagano Keiki Co Ltd; Aoyama Seisakusho Ibaraki Plant Co Ltd
Priority date: 2002-07-08
Filing date: 2002-07-08
Publication date: 2004-02-12

Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a physical quantity detector which can realize miniaturization and high precision of a pressure sensor. <P>SOLUTION: In the physical quantity detector, a strain generating part (2) as a diaphragm is formed, by forging alloy of composition for forming metal glass which has a supercooled liquid region whose main component is Zr or Ti or Pd, in the supercooled liquid region. An insulating film (7) is formed on the surface of the strain generating part (2). A strain gauge (8) of a metal or semiconductor thin film is formed on the insulating film (7). <P>COPYRIGHT: (C)2004,JPO

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、流体圧又は荷重を測定するための物理量検出器に関する。
【０００２】
【従来の技術】
物理量検出器である圧力センサは、円筒部の一端を起歪部で閉じたセンサ部材を備え、起歪部をダイアフラムとして使用するようになっている。
【０００３】
この圧力センサは次のような工程で作られる。
【０００４】
まず、耐食性が良好で弾性限界が高いＳＵＳ６３０等の金属材料を切削等の機械加工をすることによりセンサ部材を形成する。
【０００５】
この機械加工したセンサ部材のダイアフラムの上面をポリッシングにより鏡面仕上げする。
【０００６】
ポリッシングしたダイアフラムの上面に絶縁膜をＣＶＤ法又はスパッタリング法により成膜し、絶縁膜の上に半導体歪みゲージをＣＶＤ法又はスパッタリング法により成膜する。
【０００７】
この半導体歪みゲージをフォトリソグラフィにより所定の形状にパターンエッチングする。
【０００８】
歪みゲージの上に、回路に接続するための電極を金、アルミニウム等で形成し、さらに歪みゲージを水蒸気等から保護するためのＳｉＮ等の保護膜を形成する。
【０００９】
以上のようにして作られた圧力センサは所定の圧力測定箇所に設置され、ダイアフラムの歪みゲージと反対側の面にガス等の流体が導入される。流体圧によりダイアフラムに歪みが生じると、その歪みは絶縁膜を介して歪みゲージに伝えられる。歪みゲージが歪むと、その抵抗値が変化する。これにより、圧力センサは圧力の変化を抵抗の変化に変換して出力する。
【００１０】
【発明が解決しようとする課題】
従来、圧力センサの量産性を良くするため、センサ部材の外径寸法を同じにしてダイアフラムの厚さを変えることにより各種圧力レンジに対応できるようにしている。このセンサ部材には析出硬化型のステンレス鋼ＳＵＳ６３０が多く使用されているが、この材料を使用するとダイアフラムの厚さが薄くなるに従って加工精度の確保が困難になり、またダイアフラムの径を大きくしても直線性等の特性が悪化するため、最小の圧力レンジは０．３ＭＰａが限界とされる。また、センサ部材を所定の形状に仕上げるためには、機械加工、ラッピング加工が必要であることから、加工コストが高くなる。また、センサ部材を鍛造加工で成形する場合、圧力センサを小さくするべく円筒部の中心穴径を小さくすると、この中心穴を加工するためのピン型の押し出し用パンチが細くなって変形しやすくなり、このパンチの変形により中心穴深さ、円筒部の内外径の同心度等の精度が低下するおそれがある。さらに、ＳＵＳ６３０は塩素を含む酸等に対し耐食性が低いので、測定対象の選択に制限がある。
【００１１】
本発明は、上記諸問題点を解決することができる物理量検出器を提供することを目的とする。
【００１２】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項１の発明は、Ｚｒ、ＴｉまたはＰｄを主成分とした過冷却液体領域を有し金属ガラスを生成する組成の合金を過冷却液体領域で鍛造して起歪部（２）を形成し、この起歪部（２）の表面に絶縁膜（７）を形成し、この絶縁膜（７）上に金属又は半導体薄膜の歪みゲージ（８）を形成した物理量検出器を採用する。
【００１３】
この請求項１に係る発明によれば、流体圧により起歪部（２）に歪みが生じると、その歪みは絶縁膜（７）を介して歪みゲージ（８）に伝えられ、歪みゲージ（８）はその歪みにより抵抗値を変え、ブリッジ回路を歪みゲージで構成することにより圧力、荷重の変化を電圧変化として出力する。この起歪部（２）は、Ｚｒ、ＴｉまたはＰｄを主成分とした過冷却液体領域を有し金属ガラスを生成する組成の合金を過冷却液体領域で鍛造することにより形成するので、起歪部（２）を薄肉化又は小径化することができる。従って、起歪部（２）の径を同じにした場合に起歪部（２）の厚さを様々に変えて各種の圧力レンジに対応することができ、最小の圧力レンジも低下させることができる。また、起歪部（２）の径を大きくしても直線性等の特性を維持することができる。また、殊に塩素を含む酸、アルカリ等の流体に対し耐食性が高く、腐食性流体を測定対象とするセンサとして使用可能である。また、起歪部（２）はその上の歪みゲージ（８）と熱膨張係数が近いので熱安定性に優れ、従って種々の温度領域において圧力、荷重を精度良く測定することができる。さらに、起歪部（２）の鍛造加工に要する力が小さくて済むので、小荷重の鍛造装置で加工することができ、従って設備費及び加工費を低減することができる。
【００１４】
また、請求項２の発明は、Ｚｒ、ＴｉまたはＰｄを主成分とした過冷却液体領域を有し金属ガラスを生成する組成の合金を過冷却液体領域で鍛造して起歪部（２）を形成し、この起歪部（２）の表面に絶縁膜（７）を形成し、この絶縁膜（７）上に第一の導体薄膜（１１）を形成すると共に第二の導体薄膜（１２）を第一の導体薄膜（１１）に対向配置した物理量検出器を採用する。
【００１５】
この請求項２に係る発明によれば、流体圧により起歪部（２）に弾性変形が生じ、起歪部（２）上に形成されている絶縁膜（７）と第一の導体薄膜（１１）も共に変形する。第一の導体薄膜（１１）の変形により第一と第二の導体薄膜（１１，１２）間の距離（Ａ）が変化して静電容量が増減し、この静電容量の変化により圧力、荷重の変化が出力される。この起歪部（２）は、Ｚｒ、ＴｉまたはＰｄを主成分とした過冷却液体領域を有し金属ガラスを生成する組成の合金を過冷却液体領域で鍛造することにより形成するので、起歪部（２）を薄肉化又は小径化することができる。従って、起歪部（２）の径を同じにした場合に起歪部（２）の厚さを様々に変えて各種の圧力レンジに対応することができ、最小の圧力レンジも低下させることができる。また、起歪部（２）の径を大きくしても直線性等の特性を維持することができる。また、殊に塩素を含む酸、アルカリ等の流体に対し耐食性が高く、腐食性流体を測定対象とするセンサとしても使用可能である。また、起歪部（２）の鍛造加工に要する力が小さくて済むので、小荷重の鍛造装置で加工することができ、従って設備費及び加工費を低減することができる。
【００１６】
また、請求項３の発明は、請求項１又は請求項２に記載の物理量検出器において、絶縁膜（７）を形成する起歪部（２）の表面（２ａ）は、表面粗さが０．２μｍ以下の成形型（６）の表面（６ａ）を鍛造により転写して形成した物理量検出器を採用する。
【００１７】
この請求項３に係る発明によれば、過冷却液体領域で鍛造により起歪部（２）の表面（２ａ）に成形型（６）の表面（６ａ）が転写されることにより、起歪部（２）の表面（２ａ）が成形型の表面（６ａ）の表面粗さとなり、従って起歪部（２）に対する切削加工、ラッピング加工等の後加工が不要となり加工コストを削減することができる。
【００１８】
また、請求項４の発明は、請求項１乃至請求項３のいずれかに記載の物理量検出器において、筒部（３）の一端を上記起歪部（２）で閉塞するセンサ部材（１）を備え、このセンサ部材（１）を上記合金により一体成形した物理量検出器を採用する。
【００１９】
この請求項４に係る発明によれば、筒部（３）を形成するためのパンチ（５）を細くしても成形に要する荷重が小さくて済むためパンチ（５）が変形し難く、筒部（３）の中心穴（３ａ）の深さ、内外径の同心度等の精度が向上し、従って物理量検出器の小型化が可能になる。また、一工程でセンサ部材を形成することができるので、加工コストを低減することができる。
【００２０】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【００２１】
＜実施の形態１＞
図１に示すように、この物理量検出器である圧力センサは、後述する材料及び製造方法により作られるセンサ部材１をセンサ本体として備える。
【００２２】
センサ部材１は、ダイアフラム２である起歪部のみを備えたものであってもよいが、望ましくは図１に示すようにダイアフラム２である起歪部で一端が閉塞される筒部３を備えたキャップとして形成される。起歪部は図示例では板状の平面部として形成されるが、片方の面を円錐状に形成したものであってもよい。また、筒部３は円筒が多く用いられるが、角筒であってもよい。
【００２３】
このセンサ部材１は、Ｚｒ、ＴｉまたはＰｄを主成分とした過冷却液体領域を有し金属ガラスを生成する組成の合金で形成される。この合金としては、Ｚｒが５５％、Ａｌが２０％、Ｎｉが２５％の組成のＺｒ基金属ガラス、Ｚｒが６０％、Ａｌが１０％、Ｎｉが１０％、Ｃｕが１５％、Ｐｂが５％の組成のＺｒ基金属ガラス、Ｐｄが４０％、Ｃｕが３０％、Ｎｉが１０％、Ｐが２０％のＰｄ基金属ガラス、Ｔｉ基金属ガラス等を用いることができる。
【００２４】
センサ部材１は、上記合金を過冷却液体領域で鍛造することにより形成される。
【００２５】
この鍛造は、図２に示す成形型を用いて行われる。
成形型は、図２（Ａ）に示すように、凹部４ａを有する金型４と、凹部４ａに対し出入りするピン型のパンチ５とを備える。凹部４ａ内にはパンチ５と対向するようにメコマ６が収納される。メコマ６のパンチ５に対峙する表面６ａはセンサ部材１の起歪部であるダイアフラム２に対応し、例えば表面粗さが０．２μｍ以下の平滑な表面に形成される。凹部４ａの内面はセンサ部材１の筒部３の外周面に対応し、メコマ６の表面よりも粗い表面として形成される。
【００２６】
図２（Ａ）に示すように、この金型４の凹部４ａ内に上記合金のバルク１ａを挿入し、過冷却液体領域まで加熱し、次いで同図（Ｂ）に示すようにパンチ５を凹部４ａ内に押し込んでバルク１ａを鍛造加工する。
【００２７】
バルク１ａとして上述のＺｒ５５％、Ａｌ２０％、Ｎｉ２５％の合金を用いるものとすると、この合金はガラス遷移温度Ｔｇが約４７０℃、結晶化温度Ｔｘが約５４０℃で、ＴｇとＴｘの間すなわち４７０℃から５４０℃の間に過冷却液体領域があり、この領域では１０ＭＰａ程度の応力で変形する。この変形応力は、従来の金属材料の冷間鍛造における変形応力の１／１０〜１／１００であり、従って小さい鍛造力でセンサ部材１を成形することができる。このように成形に必要な力が低減することにより、センサ部材１を鍛造する際のパンチ５の変形が小さくなることから、センサ部材１の筒部３における中心穴３ａの深さ、内外径の同心度等の精度が向上する。殊に起歪部であるダイアフラム２の厚さを薄くしても出力のばらつきが小さくなるので、感度が高く精度の良い圧力センサを製作することができる。また、加工力が小さくて済むことから、成形型の剛性を低減することができ、鍛造機の強度も低目に設定することができる。
【００２８】
ちなみに、このバルク１ａの合金の室温でのヤング率は約８０ＧＰａ、引っ張り強度は約１８００ＭＰａであり、一方センサ部材として多く使用されるＳＵＳ６３０のヤング率は約２００ＧＰａ、引っ張り強度は約１３１０ＭＰａである。各材料で同一形状のダイアフラム２を作り、このダイアフラム２に最大３０００μεの歪みを得る圧力を比較すると、この合金のダイアフラム２に比べＳＵＳ６３０のダイアフラムの場合は約２．５倍の圧力が必要となる。従って、この合金のダイアフラム２によれば１／２．５の圧力レンジの圧力センサを作ることが出来る。この時の応力は歪みにヤング率をかけることにより求められ、従って同じ歪みの場合ダイアフラムにかかる応力は１／２．５となってヒステリシス、最大許容圧力等の特性が優れたセンサとなる。
【００２９】
この鍛造により、バルク１ａは同図（Ｃ）に示すダイアフラム２と筒部３を備えたセンサ部材１として成形され、そのダイアフラム２の表面２ａには成形型のメコマ６の表面６ａが転写される。金型４から取り出されたセンサ部材１のダイアフラム２の表面２ａはメコマ６の表面６ａの表面粗さと同程度になっており、ダイアフラム２に切削加工、ラップ加工等の後加工を行うことなく成膜処理をすることができる。すなわち、上記合金は過冷却液体領域で鍛造加工すると転写性が良いため、成形型のメコマ６の表面粗さが例えば０．２μｍ以下に仕上げてあるとダイアフラム２はその表面粗さで仕上げられ、従ってダイアフラム２に半導体歪みゲージをＣＶＤ法で形成するに先立ってダイアフラム２の表面２ａに切削加工、砥粒加工等を施す必要がない。
【００３０】
上記のように成形されたセンサ部材１の起歪部であるダイアフラム２の表面２ａには、図１に示すように、絶縁膜７、金属又は半導体薄膜の歪みゲージ８、電極９、保護膜１０等が積層形成される。
【００３１】
これらの各層は次に述べるような工程で形成される。
【００３２】
まず、上述の鍛造したセンサ部材１のダイアフラム２の表面２ａをポリッシングにより鏡面に仕上げる。
【００３３】
ポリッシングしたダイアフラム２の表面２ａにＳｉＯ_２の絶縁膜７をＣＶＤ法により成膜し、絶縁膜７の上にＰ−Ｓｉ半導体歪みゲージ８をＣＶＤ法により成膜する。
【００３４】
この半導体歪みゲージ８の膜をフォトリソグラフィにより所定の形状にパターンエッチングする。
【００３５】
歪みゲージ８の上に、回路に接続するための電極９を金、アルミニウム等で形成する。
【００３６】
最後に、歪みゲージ８を水蒸気等から保護するためのＳｉＮ等の保護膜１０を形成して圧力センサ、荷重センサ等の物理量検出器として仕上げる。
【００３７】
次に、上記構成の物理量検出器としての圧力センサの作用について説明する。
【００３８】
この圧力センサはそのセンサ部材１の筒部３が配管等に固定されることにより所望の圧力検出箇所に設置される。
【００３９】
ガス、液体等の流体は筒部３の中心穴３ａを導入孔としてセンサ部材１内に導入され、ダイアフラム２の裏面に至る。ダイアフラム２が流体の圧力により弾性変形すると、その歪みは絶縁膜７を介して歪みゲージ８に伝えられ、歪みゲージ８はその歪みにより抵抗値を変える。これにより、歪みゲージ８は圧力の変化を抵抗の変化に変換して電気信号として出力する。
【００４０】
歪みゲージ８の出力は図示しないボンドワイヤ、中継基板、入出力端子等を経て圧力センサ外に取り出され、流体の圧力情報として所定の制御装置へと送られる。
【００４１】
この圧力センサのダイアフラム２はその上の歪みゲージ８と熱膨張係数が近いので熱安定性に優れ、従って種々の温度領域において圧力、荷重を精度良く測定することができる。この圧力センサのセンサ部材１を構成する上記合金の熱膨張係数は８×１０^−６（１／℃）であり、従来使用されているＳＵＳ６３０の熱膨張係数が１１×１０^−６（１／℃）であるのに比べて、Ｓｉ単結晶の熱膨張係数である３×１０^−６（１／℃）により近い値となっている。このため、この圧力センサにおいては歪みゲージ８にかかる熱歪みが低減し、温度安定性が高い。
【００４２】
また、この圧力センサは、そのセンサ部材１を構成する合金が酸、アルカリ等の腐食性流体に対し耐食性が高いので、こうした腐食性流体の圧力測定に適する。
【００４３】
この圧力センサを構成する上記合金と従来使用されているＳＵＳ６３０の酸、アルカリに対する耐食性を比較した試験結果を表１に示す。
【００４４】
【表１】

【００４５】
表１から明らかなように、この本発明に係る圧力センサは種々の酸、アルカリに対し優れた耐食性を示し、殊に塩素を含む酸、アルカリ等の流体に対し高い耐食性を示す。
【００４６】
＜実施の形態２＞
図３に示すように、この実施の形態２における物理量検出器である圧力センサは、実施の形態１の圧力センサにおけるセンサ部材１と同様なセンサ部材１を使用するが、その起歪部であるダイアフラム２上に形成する層構成が異なっている。
【００４７】
すなわち、このセンサ部材１の起歪部であるダイアフラム２の表面には、絶縁膜７が形成され、この絶縁膜７上に第一の導体薄膜１１が形成されると共に第二の導体薄膜１２が第一の導体薄膜１１に対向配置される。第二の導体薄膜１２は絶縁膜７上に固着されるキャップ１３の内面に形成される。キャップ１３の外面には第二の導体薄膜１２に電気的に導通する電極１４が形成される。
【００４８】
この圧力センサによれば、センサ部材１の中心穴３ａに流入した流体の圧力によりダイアフラム２に弾性変形が生じ、ダイアフラム２上に形成された絶縁膜７と第一の導体薄膜１１も供に変形する。第一の導体薄膜１１の変形により第一と第二の導体薄膜１１，１２の間隔が変化して静電容量が増減し、この静電容量の変化により圧力、荷重の変化が出力される。第一と第二の導体薄膜１１，１２はコンデンサを形成し、このコンデンサの静電容量Ｃ（Ｆ）は次式で表される。
【００４９】
Ｃ＝ε・πＤ^２／４Ａ
ただし、εは第一と第二の導体薄膜間に介在する物質の誘電率（Ｆ／ｍ）、Ｄは第一と第二の導体薄膜の直径（ｍ）、Ａは第一と第二の導体薄膜の間隔（ｍ）である。
【００５０】
センサ部材１の筒部３に流入した流体の圧力がダイアフラム２に作用すると、ダイアフラム２が図３中上方に変形し、第一と第二の導体薄膜１１，１２の間隔Ａが変化する。このため、静電容量Ｃが変化し、この静電容量Ｃの変化を測定することにより流体圧を測定することができる。
【００５１】
なお、上記各実施の形態では圧力センサを例にとって説明したが、本発明は圧力センサのみならず荷重センサ等他のセンサにも応用することができ、小型、高感度の物理量検出器を得ることができる。
【００５２】
【発明の効果】
請求項１に係る発明によれば、Ｚｒ、ＴｉまたはＰｄを主成分とした過冷却液体領域を有し金属ガラスを生成する組成の合金を過冷却液体領域で鍛造して起歪部を形成し、この起歪部の表面に絶縁膜を形成し、この絶縁膜上に金属又は半導体薄膜の歪みゲージを形成した物理量検出器であるから、流体圧により起歪部に歪みが生じると、その歪みは絶縁膜を介して歪みゲージに伝えられ、歪みゲージはその歪みにより抵抗値を変え、ブリッジ回路を歪みゲージで構成することにより、圧力、荷重の変化を電圧の変化として出力する。この起歪部は、Ｚｒ、ＴｉまたはＰｄを主成分とした過冷却液体領域を有し金属ガラスを生成する組成の合金を過冷却液体領域で鍛造することにより形成するので、起歪部を薄肉化又は小径化することができる。従って、起歪部の径を同じにした場合に起歪部の厚さを様々に変えて各種の圧力レンジに対応することができ、最小の圧力レンジも低下させることができる。また、起歪部の径を大きくしても直線性等の特性を維持することができる。また、殊に塩素を含む酸、アルカリ等の流体に対し耐食性が高く、腐食性流体を測定対象とするセンサとして使用可能である。また、起歪部はその上の歪みゲージと熱膨張係数が近いので熱安定性に優れ、従って種々の温度領域において圧力、荷重を精度良く測定することができる。さらに、起歪部の鍛造加工に要する力が小さくて済むので、小荷重の鍛造装置で加工することができ、従って設備費及び加工費を低減することができる。
【００５３】
請求項２に係る発明によれば、Ｚｒ、ＴｉまたはＰｄを主成分とした過冷却液体領域を有し金属ガラスを生成する組成の合金を過冷却液体領域で鍛造して起歪部を形成し、この起歪部の表面に絶縁膜を形成し、この絶縁膜上に第一の導体薄膜を形成すると共に第二の導体薄膜を第一の導体薄膜に対向配置した物理量検出器であるから、流体圧により起歪部に変形が生じると、その起歪部上に形成された絶縁膜と第一の導体薄膜も供に変形し、第一の導体薄膜の変形により第一と第二の導体薄膜間の距離が変化して静電容量が増減し、この静電容量の変化により圧力、荷重の変化が出力される。この起歪部は、Ｚｒ、ＴｉまたはＰｄを主成分とした過冷却液体領域を有し金属ガラスを生成する組成の合金を過冷却液体領域で鍛造することにより形成するので、起歪部を薄肉化又は小径化することができる。従って、起歪部の径を同じにした場合に起歪部の厚さを様々に変えて各種の圧力レンジに対応することができ、最小の圧力レンジも低下させることができる。また、起歪部の径を大きくしても直線性等の特性を維持することができる。また、殊に塩素を含む酸、アルカリ等の流体に対し耐食性が高く、腐食性流体を測定対象とするセンサとしても使用可能である。また、起歪部の鍛造加工に要する力が小さくて済むので、小荷重の鍛造装置で加工することができ、従って設備費及び加工費を低減することができる。
【００５４】
請求項３に係る発明によれば、請求項１又は請求項２に記載の物理量検出器において、絶縁膜を形成する起歪部の表面は、表面粗さが０．２μｍ以下の成形型の表面を鍛造により転写して形成した物理量検出器であるから、過冷却液体領域での鍛造により起歪部の表面に成形型の表面が転写されることにより、起歪部の表面が成形型の表面粗さとなり、従って起歪部に対する切削加工、ラッピング加工等の後加工が不要となり加工コストを削減することができる。
【００５５】
請求項４に係る発明によれば、請求項１乃至請求項３のいずれかに記載の物理量検出器において、筒部の一端を上記起歪部で閉塞するセンサ部材を備え、このセンサ部材を上記合金により一体成形した物理量検出器であるから、筒部を形成するためのパンチを細くしてもパンチが変形し難くなり、筒部の中心穴深さ、内外径の同心度等の精度が向上し、従って物理量検出器の小型化が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の実施の形態１に係る物理量検出器の垂直断面図である。
【図２】物理量検出器のセンサ部材の製造工程を示す説明図である。
【図３】本発明の実施の形態２に係る物理量検出器の垂直断面図である。
【符号の説明】
１：センサ部材
２：ダイアフラム
２ａ：ダイアフラムの表面
３：筒部
６：成形型
６ａ：成形型の表面
７：絶縁膜
８：歪みゲージ
１１：第一の導体薄膜
１２：第二の導体薄膜[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a physical quantity detector for measuring a fluid pressure or a load.
[0002]
[Prior art]
The pressure sensor, which is a physical quantity detector, includes a sensor member in which one end of a cylindrical portion is closed by a strain generating portion, and the strain generating portion is used as a diaphragm.
[0003]
This pressure sensor is manufactured by the following steps.
[0004]
First, a sensor member is formed by machining a metal material such as SUS630 having good corrosion resistance and a high elastic limit, such as cutting.
[0005]
The upper surface of the diaphragm of the machined sensor member is mirror-finished by polishing.
[0006]
An insulating film is formed on the polished diaphragm by a CVD method or a sputtering method, and a semiconductor strain gauge is formed on the insulating film by a CVD method or a sputtering method.
[0007]
This semiconductor strain gauge is pattern-etched into a predetermined shape by photolithography.
[0008]
An electrode for connecting to a circuit is formed of gold, aluminum, or the like on the strain gauge, and a protective film of SiN or the like for protecting the strain gauge from water vapor or the like is formed.
[0009]
The pressure sensor manufactured as described above is installed at a predetermined pressure measurement point, and a fluid such as gas is introduced into the surface of the diaphragm opposite to the strain gauge. When distortion occurs in the diaphragm due to the fluid pressure, the distortion is transmitted to the strain gauge via the insulating film. When the strain gauge is distorted, its resistance value changes. As a result, the pressure sensor converts a change in pressure into a change in resistance and outputs it.
[0010]
[Problems to be solved by the invention]
Conventionally, in order to improve the mass productivity of a pressure sensor, it is possible to cope with various pressure ranges by changing the thickness of the diaphragm while keeping the outer diameter of the sensor member the same. For this sensor member, precipitation hardening type stainless steel SUS630 is often used. However, when this material is used, it becomes difficult to secure processing accuracy as the thickness of the diaphragm becomes thinner, and the diameter of the diaphragm is increased. Also, since the characteristics such as linearity deteriorate, the minimum pressure range is limited to 0.3 MPa. Further, in order to finish the sensor member into a predetermined shape, machining and lapping are required, so that the processing cost increases. When the sensor member is formed by forging, if the diameter of the center hole of the cylindrical portion is reduced to reduce the size of the pressure sensor, the pin-type extrusion punch for processing the center hole becomes thinner and easily deformed. Due to the deformation of the punch, the accuracy such as the depth of the center hole and the concentricity of the inner and outer diameters of the cylindrical portion may be reduced. Furthermore, since SUS630 has low corrosion resistance to acids containing chlorine and the like, there is a limitation in selecting a measurement target.
[0011]
An object of the present invention is to provide a physical quantity detector that can solve the above problems.
[0012]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, an invention according to claim 1 is characterized in that an alloy having a supercooled liquid region containing Zr, Ti or Pd as a main component and having a composition for producing metallic glass is forged in the supercooled liquid region to generate strain. A physical quantity detection in which a portion (2) is formed, an insulating film (7) is formed on the surface of the strain generating portion (2), and a metal or semiconductor thin film strain gauge (8) is formed on the insulating film (7) Adopt a container.
[0013]
According to the first aspect of the present invention, when a strain is generated in the strain generating portion (2) by the fluid pressure, the strain is transmitted to the strain gauge (8) via the insulating film (7), and the strain gauge (8) is formed. ) Changes the resistance value due to the strain, and outputs a change in pressure or load as a voltage change by forming a bridge circuit with a strain gauge. Since the strain-generating portion (2) is formed by forging an alloy having a supercooled liquid region containing Zr, Ti or Pd as a main component and having a composition for generating metallic glass in the supercooled liquid region, The portion (2) can be made thinner or smaller in diameter. Therefore, when the diameter of the strain-generating portion (2) is the same, the thickness of the strain-generating portion (2) can be variously changed to cope with various pressure ranges, and the minimum pressure range can be reduced. it can. Further, even if the diameter of the strain generating portion (2) is increased, characteristics such as linearity can be maintained. In addition, it has high corrosion resistance particularly to fluids such as acids and alkalis containing chlorine, and can be used as a sensor for measuring corrosive fluids. Further, since the strain-generating portion (2) has a thermal expansion coefficient close to that of the strain gauge (8) on the strain-generating portion (2), it has excellent thermal stability, and therefore can accurately measure pressure and load in various temperature ranges. Further, since the force required for forging the strain generating portion (2) is small, the forging can be performed by a forging device having a small load, so that the equipment cost and the processing cost can be reduced.
[0014]
In addition, the invention according to claim 2 forges an alloy having a supercooled liquid region containing Zr, Ti or Pd as a main component and having a composition for generating metallic glass in the supercooled liquid region to form the strain-generating portion (2). An insulating film (7) is formed on the surface of the strain-generating portion (2), and a first conductive thin film (11) and a second conductive thin film (12) are formed on the insulating film (7). Is adopted as a physical quantity detector arranged to face the first conductive thin film (11).
[0015]
According to the second aspect of the present invention, elastic deformation occurs in the strain generating portion (2) due to the fluid pressure, and the insulating film (7) formed on the strain generating portion (2) and the first conductive thin film ( 11) also deforms. Due to the deformation of the first conductive thin film (11), the distance (A) between the first and second conductive thin films (11, 12) changes to increase or decrease the capacitance. The change in load is output. Since the strain-generating portion (2) is formed by forging an alloy having a supercooled liquid region containing Zr, Ti or Pd as a main component and having a composition for generating metallic glass in the supercooled liquid region, The portion (2) can be made thinner or smaller in diameter. Therefore, when the diameter of the strain-generating portion (2) is the same, the thickness of the strain-generating portion (2) can be variously changed to cope with various pressure ranges, and the minimum pressure range can be reduced. it can. Further, even if the diameter of the strain generating portion (2) is increased, characteristics such as linearity can be maintained. In addition, it has high corrosion resistance especially to fluids such as acids and alkalis containing chlorine, and can be used as a sensor for measuring corrosive fluids. In addition, since the force required for forging the strain generating portion (2) is small, the forging can be performed by a forging device with a small load, and thus the equipment cost and the processing cost can be reduced.
[0016]
According to a third aspect of the present invention, in the physical quantity detector according to the first or second aspect, the surface (2a) of the strain generating portion (2) forming the insulating film (7) has a surface roughness of zero. A physical quantity detector formed by transferring the surface (6a) of a mold (6) having a size of 2 μm or less by forging is adopted.
[0017]
According to the third aspect of the present invention, the surface (6a) of the mold (6) is transferred to the surface (2a) of the strain-generating portion (2) by forging in the supercooled liquid region, thereby forming the strain-generating portion. The surface (2a) of (2) becomes the surface roughness of the surface (6a) of the molding die, so that post-processing such as cutting and lapping of the strain-generating portion (2) becomes unnecessary, and the processing cost can be reduced. .
[0018]
According to a fourth aspect of the present invention, in the physical quantity detector according to any one of the first to third aspects, the sensor member (1) for closing one end of the cylindrical portion (3) with the strain generating portion (2). And a physical quantity detector in which the sensor member (1) is integrally formed from the above alloy is adopted.
[0019]
According to the fourth aspect of the present invention, even if the punch (5) for forming the cylindrical portion (3) is made thin, the load required for molding is small, so that the punch (5) is hardly deformed, Accuracy such as the depth of the center hole (3a) and the concentricity of the inner and outer diameters of (3) is improved, and thus the physical quantity detector can be downsized. Further, since the sensor member can be formed in one step, the processing cost can be reduced.
[0020]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Next, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings.
[0021]
<Embodiment 1>
As shown in FIG. 1, the pressure sensor as the physical quantity detector includes a sensor member 1 made of a material and a manufacturing method described later as a sensor main body.
[0022]
The sensor member 1 may include only the strain-generating portion that is the diaphragm 2, but preferably includes the cylindrical portion 3 whose one end is closed by the strain-generating portion that is the diaphragm 2, as shown in FIG. Formed as a cap. Although the strain generating portion is formed as a plate-shaped flat portion in the illustrated example, it may be formed such that one surface is formed in a conical shape. Further, the cylinder 3 is often a cylinder, but may be a square cylinder.
[0023]
The sensor member 1 is formed of an alloy having a supercooled liquid region containing Zr, Ti or Pd as a main component and having a composition for generating metallic glass. The alloy is a Zr-based metallic glass having a composition of 55% Zr, 20% Al, and 25% Ni, 60% Zr, 10% Al, 10% Ni, 15% Cu, and 5% Pb. % Of Zr-based metallic glass, Pd of 40%, Cu of 30%, Ni of 10%, P of 20%, Pd-based metallic glass, Ti-based metallic glass or the like can be used.
[0024]
The sensor member 1 is formed by forging the above alloy in a supercooled liquid region.
[0025]
This forging is performed using a mold shown in FIG.
As shown in FIG. 2A, the molding die includes a mold 4 having a concave portion 4a, and a pin-shaped punch 5 that enters and exits the concave portion 4a. In the recess 4a, a frame 6 is stored so as to face the punch 5. The surface 6a of the MECOMA 6 facing the punch 5 corresponds to the diaphragm 2 which is a strain generating portion of the sensor member 1, and is formed on a smooth surface having a surface roughness of 0.2 μm or less, for example. The inner surface of the concave portion 4a corresponds to the outer peripheral surface of the cylindrical portion 3 of the sensor member 1, and is formed as a surface that is rougher than the surface of the MECOMA 6.
[0026]
As shown in FIG. 2A, the bulk 1a of the alloy is inserted into the recess 4a of the mold 4 and heated to the supercooled liquid region. Then, as shown in FIG. The bulk 1a is forged by being pushed into the inside 4a.
[0027]
Assuming that the above-mentioned alloy of 55% of Zr, 20% of Al and 25% of Ni is used as the bulk 1a, this alloy has a glass transition temperature Tg of about 470 ° C., a crystallization temperature Tx of about 540 ° C., and is between Tg and Tx, ie, 470 ° C. There is a supercooled liquid region between 540 ° C. and 540 ° C. In this region, the region is deformed by a stress of about 10 MPa. This deformation stress is 1/10 to 1/100 of the deformation stress in the conventional cold forging of a metal material, so that the sensor member 1 can be formed with a small forging force. Since the deformation of the punch 5 at the time of forging the sensor member 1 is reduced by reducing the force required for molding in this manner, the depth of the center hole 3a in the cylindrical portion 3 of the sensor member 1, and the inner and outer diameters are reduced. Accuracy such as concentricity is improved. In particular, even if the thickness of the diaphragm 2, which is the strain-generating portion, is reduced, variation in output is reduced, so that a pressure sensor with high sensitivity and high accuracy can be manufactured. In addition, since a small working force is required, the rigidity of the mold can be reduced, and the strength of the forging machine can be set to a low value.
[0028]
The bulk 1a alloy has a Young's modulus at room temperature of about 80 GPa and a tensile strength of about 1800 MPa, while SUS630, which is often used as a sensor member, has a Young's modulus of about 200 GPa and a tensile strength of about 1310 MPa. When a diaphragm 2 having the same shape is made of each material, and a pressure at which a maximum strain of 3000 με is obtained from the diaphragm 2 is compared, a diaphragm of SUS630 requires about 2.5 times as much pressure as the diaphragm 2 of this alloy. . Therefore, according to the diaphragm 2 of this alloy, a pressure sensor having a pressure range of 1 / 2.5 can be manufactured. The stress at this time is obtained by multiplying the strain by the Young's modulus. Therefore, in the case of the same strain, the stress applied to the diaphragm becomes 1 / 2.5, and a sensor having excellent characteristics such as hysteresis and maximum allowable pressure is obtained.
[0029]
By this forging, the bulk 1a is formed as the sensor member 1 having the diaphragm 2 and the cylindrical portion 3 shown in FIG. 3C, and the surface 6a of the forming die 6 is transferred to the surface 2a of the diaphragm 2. . The surface 2a of the diaphragm 2 of the sensor member 1 taken out of the mold 4 is substantially the same as the surface roughness of the surface 6a of the mecoma 6, so that the diaphragm 2 can be formed without performing post-processing such as cutting and lapping. Film treatment can be performed. That is, since the above alloy has good transferability when forged in a supercooled liquid region, if the surface roughness of the mold 6 is finished to, for example, 0.2 μm or less, the diaphragm 2 is finished with the surface roughness, Therefore, it is not necessary to perform a cutting process, an abrasive process, or the like on the surface 2a of the diaphragm 2 before forming the semiconductor strain gauge on the diaphragm 2 by the CVD method.
[0030]
As shown in FIG. 1, an insulating film 7, a metal or semiconductor thin film strain gauge 8, an electrode 9, and a protective film 10 are formed on the surface 2 a of the diaphragm 2, which is a strain generating portion of the sensor member 1 formed as described above. Are laminated.
[0031]
These layers are formed in the following steps.
[0032]
First, the surface 2a of the diaphragm 2 of the forged sensor member 1 is mirror-finished by polishing.
[0033]
An insulating film 7 of SiO ₂ is formed on the polished surface 2a of the diaphragm 2 by a CVD method, and a P-Si semiconductor strain gauge 8 is formed on the insulating film 7 by a CVD method.
[0034]
The film of the semiconductor strain gauge 8 is patterned into a predetermined shape by photolithography.
[0035]
An electrode 9 for connecting to a circuit is formed of gold, aluminum or the like on the strain gauge 8.
[0036]
Finally, a protective film 10 of SiN or the like for protecting the strain gauge 8 from water vapor or the like is formed, and finished as a physical quantity detector such as a pressure sensor or a load sensor.
[0037]
Next, the operation of the pressure sensor as the physical quantity detector having the above configuration will be described.
[0038]
This pressure sensor is installed at a desired pressure detection location by fixing the cylindrical portion 3 of the sensor member 1 to a pipe or the like.
[0039]
Fluid such as gas and liquid is introduced into the sensor member 1 through the central hole 3a of the cylindrical portion 3 as an introduction hole, and reaches the back surface of the diaphragm 2. When the diaphragm 2 is elastically deformed by the pressure of the fluid, the strain is transmitted to the strain gauge 8 via the insulating film 7, and the strain gauge 8 changes the resistance value by the strain. Thereby, the strain gauge 8 converts a change in pressure into a change in resistance and outputs it as an electric signal.
[0040]
The output of the strain gauge 8 is taken out of the pressure sensor via a not-shown bond wire, relay board, input / output terminal, and the like, and sent to a predetermined control device as fluid pressure information.
[0041]
Since the diaphragm 2 of this pressure sensor has a thermal expansion coefficient close to that of the strain gauge 8 thereon, it has excellent thermal stability, and therefore can accurately measure pressure and load in various temperature ranges. The thermal expansion coefficient of the alloy constituting the sensor member 1 of the pressure sensor is 8 × 10 ⁻⁶ (1 / ° C.), and the thermal expansion coefficient of the conventionally used SUS630 is 11 × 10 ⁻⁶ (1 / ° C.). ) ^Is closer to the thermal expansion coefficient of 3 × 10 ⁻⁶ (1 / ° C.) of the Si single crystal. For this reason, in this pressure sensor, thermal strain applied to the strain gauge 8 is reduced, and the temperature stability is high.
[0042]
Further, this pressure sensor is suitable for pressure measurement of such a corrosive fluid since the alloy constituting the sensor member 1 has high corrosion resistance to corrosive fluids such as acids and alkalis.
[0043]
Table 1 shows the test results of comparing the corrosion resistance of the above-mentioned alloy constituting the pressure sensor and the conventionally used SUS630 to acid and alkali.
[0044]
[Table 1]

[0045]
As apparent from Table 1, the pressure sensor according to the present invention exhibits excellent corrosion resistance to various acids and alkalis, and particularly exhibits high corrosion resistance to fluids such as acids and alkalis containing chlorine.
[0046]
<Embodiment 2>
As shown in FIG. 3, a pressure sensor as a physical quantity detector according to the second embodiment uses the same sensor member 1 as the sensor member 1 in the pressure sensor according to the first embodiment, but is a strain-causing portion. The layer configuration formed on the diaphragm 2 is different.
[0047]
That is, the insulating film 7 is formed on the surface of the diaphragm 2 which is the strain-generating portion of the sensor member 1, and the first conductive thin film 11 and the second conductive thin film 12 are formed on the insulating film 7. The first conductive thin film 11 is disposed to face the first conductive thin film 11. The second conductor thin film 12 is formed on the inner surface of the cap 13 fixed on the insulating film 7. An electrode 14 electrically connected to the second conductive thin film 12 is formed on the outer surface of the cap 13.
[0048]
According to this pressure sensor, the diaphragm 2 elastically deforms due to the pressure of the fluid flowing into the center hole 3a of the sensor member 1, and the insulating film 7 and the first conductive thin film 11 formed on the diaphragm 2 also deform. I do. The deformation of the first conductive thin film 11 changes the distance between the first and second conductive

thin films

11 and 12 to increase or decrease the capacitance, and the change in the capacitance outputs a change in pressure or load. The first and second conductive

thin films

11 and 12 form a capacitor, and the capacitance C (F) of the capacitor is expressed by the following equation.
[0049]
C = ε · πD ² / 4A
Here, ε is the dielectric constant (F / m) of a substance interposed between the first and second conductive thin films, D is the diameter (m) of the first and second conductive thin films, and A is the first and second conductive thin films. This is the distance (m) between the conductor thin films.
[0050]
When the pressure of the fluid flowing into the cylindrical portion 3 of the sensor member 1 acts on the diaphragm 2, the diaphragm 2 is deformed upward in FIG. 3, and the distance A between the first and second conductive

thin films

11, 12 changes. Therefore, the capacitance C changes, and the fluid pressure can be measured by measuring the change in the capacitance C.
[0051]
In each of the above embodiments, a pressure sensor has been described as an example. However, the present invention can be applied not only to a pressure sensor but also to other sensors such as a load sensor to obtain a small, highly sensitive physical quantity detector. Can be.
[0052]
【The invention's effect】
According to the invention of claim 1, an alloy having a supercooled liquid region containing Zr, Ti or Pd as a main component and having a composition for generating metallic glass is forged in the supercooled liquid region to form a strain-induced portion. Since the physical quantity detector has an insulating film formed on the surface of the strain-generating portion and a strain gauge of a metal or semiconductor thin film formed on the insulating film, if a strain is generated in the strain-generating portion by fluid pressure, the strain Is transmitted to a strain gauge via an insulating film, the strain gauge changes a resistance value by the strain, and a bridge circuit is constituted by the strain gauge, thereby outputting a change in pressure and load as a change in voltage. Since the strain generating portion is formed by forging an alloy having a supercooled liquid region containing Zr, Ti or Pd as a main component and forming a metallic glass in the supercooled liquid region, the strain generating portion is thin. Or a smaller diameter. Therefore, when the diameter of the strain-generating portion is the same, the thickness of the strain-generating portion can be changed variously to cope with various pressure ranges, and the minimum pressure range can be reduced. Further, even if the diameter of the strain generating portion is increased, characteristics such as linearity can be maintained. In addition, it has high corrosion resistance particularly to fluids such as acids and alkalis containing chlorine, and can be used as a sensor for measuring corrosive fluids. Further, the strain-generating portion has excellent thermal stability because it has a thermal expansion coefficient close to that of the strain gauge on the strain-generating portion. Therefore, it is possible to accurately measure pressure and load in various temperature ranges. Furthermore, since the force required for forging of the strain generating portion is small, the forging can be performed by a forging device with a small load, and thus the equipment cost and the processing cost can be reduced.
[0053]
According to the invention of claim 2, an alloy having a supercooled liquid region containing Zr, Ti or Pd as a main component and having a composition for generating metallic glass is forged in the supercooled liquid region to form a strain-induced portion. Since an insulating film is formed on the surface of the strain generating portion, a first conductive thin film is formed on the insulating film, and the second conductive thin film is a physical quantity detector arranged to face the first conductive thin film. When deformation occurs in the strain-generating portion due to the fluid pressure, the insulating film and the first conductor thin film formed on the strain-generating portion also deform, and the first and second conductors are deformed by the deformation of the first conductor thin film. The distance between the thin films changes and the capacitance increases and decreases, and the change in the capacitance outputs changes in pressure and load. Since the strain generating portion is formed by forging an alloy having a supercooled liquid region containing Zr, Ti or Pd as a main component and forming a metallic glass in the supercooled liquid region, the strain generating portion is thin. Or a smaller diameter. Therefore, when the diameter of the strain-generating portion is the same, the thickness of the strain-generating portion can be changed variously to cope with various pressure ranges, and the minimum pressure range can be reduced. Further, even if the diameter of the strain generating portion is increased, characteristics such as linearity can be maintained. In addition, it has high corrosion resistance especially to fluids such as acids and alkalis containing chlorine, and can be used as a sensor for measuring corrosive fluids. Further, since the force required for the forging of the strain generating portion is small, the forging can be performed by a forging device with a small load, so that the equipment cost and the processing cost can be reduced.
[0054]
According to the third aspect of the present invention, in the physical quantity detector according to the first or second aspect, the surface of the strain-forming portion forming the insulating film has a surface roughness of 0.2 μm or less. Is a physical quantity detector formed by transferring by forging, the surface of the mold is transferred to the surface of the strain generating part by forging in the supercooled liquid region, and the surface of the strain generating part is the surface of the mold. Therefore, post-processing such as cutting and lapping of the strain-induced portion becomes unnecessary, and the processing cost can be reduced.
[0055]
According to a fourth aspect of the present invention, in the physical quantity detector according to any one of the first to third aspects, the physical quantity detector further includes a sensor member for closing one end of the cylindrical portion with the strain generating portion. Since it is a physical quantity detector molded integrally with an alloy, it is difficult to deform even if the punch for forming the cylinder is made thinner, and the accuracy of the center hole depth of the cylinder, the concentricity of the inner and outer diameters, etc. is improved. Therefore, the physical quantity detector can be downsized.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a vertical sectional view of a physical quantity detector according to Embodiment 1 of the present invention.
FIG. 2 is an explanatory view showing a manufacturing process of a sensor member of the physical quantity detector.
FIG. 3 is a vertical sectional view of a physical quantity detector according to Embodiment 2 of the present invention.
[Explanation of symbols]
1: Sensor member 2: Diaphragm 2a: Diaphragm surface 3: Cylindrical part 6: Mold 6a: Mold surface 7: Insulating film 8: Strain gauge 11: First conductive thin film 12: Second conductive thin film

Claims

An alloy having a supercooled liquid region containing Zr, Ti or Pd as a main component and having a composition for producing metallic glass is forged in the supercooled liquid region to form a strain-induced portion, and an insulating film is formed on the surface of the strain-induced portion. And a strain gauge of a metal or semiconductor thin film is formed on the insulating film.

An alloy having a supercooled liquid region containing Zr, Ti or Pd as a main component and having a composition for producing metallic glass is forged in the supercooled liquid region to form a strain-induced portion, and an insulating film is formed on the surface of the strain-induced portion. Wherein a first conductive thin film is formed on the insulating film, and a second conductive thin film is arranged to face the first conductive thin film.

3. The physical quantity detector according to claim 1, wherein the surface of the strain-forming portion forming the insulating film is formed by forging a surface of a mold having a surface roughness of 0.2 μm or less by forging. Characteristic physical quantity detector.

The physical quantity detector according to any one of claims 1 to 3, further comprising: a sensor member having one end of a cylindrical portion closed by the strain generating portion, wherein the sensor member is integrally formed of the alloy. Physical quantity detector.