JP2004043143A - 食肉流通用非接触型icタグ管理システムおよび食肉流通用非接触型icタグ管理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】データの偽造や改竄などを防止することができ、また流通過程をトレースすることができる高セキュリティでトレーサビリティの高い流通システムによって最終消費者に安全な食肉製品を供給する。
【解決手段】食肉流通用非接触型ICタグ管理システム100は端末10および端末20を具備しており、端末10は、食肉13に関連する第1情報を暗号化するための秘密鍵8に基づいて食肉13に関連する第1情報を暗号化する暗号化器1と、暗号化器1によって暗号化された第1情報と秘密鍵8によって暗号化された情報を解読するための公開鍵9とをICタグ21へ書き込む書き込み器2とを有しており、端末20は、ICタグ21に書き込まれた暗号化された第1情報および公開鍵9をICタグ21から読み出す読み出し器3と、公開鍵9に基づいて、暗号化された第1情報を解読する解読器4とを有している。
【選択図】 図1
【解決手段】食肉流通用非接触型ICタグ管理システム100は端末10および端末20を具備しており、端末10は、食肉13に関連する第1情報を暗号化するための秘密鍵8に基づいて食肉13に関連する第1情報を暗号化する暗号化器1と、暗号化器1によって暗号化された第1情報と秘密鍵8によって暗号化された情報を解読するための公開鍵9とをICタグ21へ書き込む書き込み器2とを有しており、端末20は、ICタグ21に書き込まれた暗号化された第1情報および公開鍵9をICタグ21から読み出す読み出し器3と、公開鍵9に基づいて、暗号化された第1情報を解読する解読器4とを有している。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、養畜場から消費者に渡るまでの流通過程における牛肉、豚肉、鶏肉などの食肉のトレーサビリティを実現し、消費者に安全な食肉を提供することの出来る食肉流通用非接触型ICタグ管理システムおよび食肉流通用非接触型ICタグ管理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
図6は、従来の家畜管理用タグを模式的に示す正面図である。従来、肉牛などの養畜場では、食肉に加工する家畜を個体ごとに識別するために、個体の鼻紋を採取したり、体毛の紋様を記録する他、図6に示すようなバーコードと識別番号を記したプラスチックのタグを家畜の耳に取り付けていた。また、豚や鶏などの中・小型家畜ついては、足輪や同様の耳タグが使用されることもある。このような方法以外に、小型カプセル状のガラス、あるいはプラスチックに封入されたIC及び送受信アンテナコイルからなる非接触ICタグを家畜の体内に埋め込み、ICに記録されている識別番号によって個体を識別する方法も用いられている。
【0003】
養畜者、養畜経歴、個体情報などは、識別番号によって管理されたデータベースによって保存され、具体的には「パスポート」などと称せられることもあるデータを記録した書類によってデータが伝達される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、屠畜後は流通経路が複雑なため、多くは養畜業者から屠畜業者への伝達にとどまる事が多いほか、故意に表示を改ざんし不当な利益を得ようとする悪意ある流通業者が居た場合、そのような表示の改ざんを阻止することは困難であるため、大きな社会問題ともなっている。
【0005】
本発明は、家畜の生体が精肉に加工され最終消費者にわたるまでの流通過程において、データの偽造や改ざんなどを防止することができ、また流通過程をトレースすることができる高セキュリティでトレーサビリティの高い流通システムによって最終消費者に安全な食肉製品を供給することができる食肉流通用非接触型ICタグ管理システムおよび食肉流通用非接触型ICタグ管理方法に関する。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る食肉流通用非接触型ICタグ管理システムは、食肉用家畜の生体から加工された食肉に取り付け自在に設けられた非接触型ICタグを前記食肉の流通過程において管理するための第1端末および第2端末を具備する食肉流通用非接触型ICタグ管理システムであって、前記第1端末は、前記食肉に関連する第1情報を暗号化するための秘密鍵に基づいて前記食肉に関連する第1情報を暗号化する第1暗号化器と、前記第1暗号化器によって暗号化された前記第1情報と、前記秘密鍵によって暗号化された第1情報を解読するための公開鍵とを前記非接触型ICタグへ書き込む第1書き込み器とを有しており、前記第2端末は、前記非接触型ICタグに書き込まれた前記暗号化された第1情報および前記公開鍵を前記非接触型ICタグから読み出す読み出し器と、前記読み出し器によって読み出された前記公開鍵に基づいて、前記読み出し器によって読み出された前記暗号化された第1情報を解読する解読器とを有していることを特徴とする。
【0007】
本発明に係る他の食肉流通用非接触型ICタグ管理システムは、食肉用家畜の生体から加工された食肉に取り付け自在に設けられた非接触型ICタグを前記食肉の流通過程において管理するための第1端末および第2端末と前記食肉に関連する情報を暗号化するために設けられた管理センタとを具備する食肉流通用非接触型ICタグ管理システムであって、前記管理センタは、前記食肉に関連する第1情報を暗号化するための秘密鍵に基づいて前記食肉に関連する第1情報を暗号化する暗号化器を有しており、前記第1端末は、前記管理センタに設けられた前記暗号化器によって暗号化された前記第1情報と、前記秘密鍵によって暗号化された第1情報を解読するための公開鍵とを前記非接触型ICタグへ書き込む第1書き込み器を有しており、前記第2端末は、前記非接触型ICタグに書き込まれた前記暗号化された第1情報および前記公開鍵を前記非接触型ICタグから読み出す読み出し器と、前記読み出し器によって読み出された前記公開鍵に基づいて、前記読み出し器によって読み出された前記暗号化された第1情報を解読する解読器とを有していることを特徴とする。
【0008】
本発明に係る食肉流通用非接触型ICタグ管理方法は、食肉用家畜の生体から加工された食肉に取り付け自在に設けられた非接触型ICタグを前記食肉の流通過程において管理する食肉流通用非接触型ICタグ管理方法であって、前記食肉に関連する第1情報を暗号化するための秘密鍵に基づいて前記食肉に関連する第1情報を暗号化する第1暗号化工程と、前記第1暗号化工程によって暗号化された前記第1情報と前記暗号化された第1情報を解読するための公開鍵とを前記非接触型ICタグへ書き込む第1書き込み工程と、前記非接触型ICタグに書き込まれた前記暗号化された第1情報および前記公開鍵を前記非接触型ICタグから読み出す読み出し工程と、前記読み出し工程によって読み出された前記公開鍵に基づいて、前記読み出し工程によって読み出された前記暗号化された第1情報を解読する解読工程とを包含することを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明に係る食肉流通用非接触型ICタグ管理システムにおいては、秘密鍵によって暗号化された第1情報と秘密鍵によって暗号化された第1情報を解読するための公開鍵とが第1端末によって非接触型ICタグへ書き込まれ、秘密鍵によって暗号化された第1情報と秘密鍵によって暗号化された第1情報を解読するための公開鍵とが第2端末によって非接触型ICタグから読み出され、秘密鍵によって暗号化された第1情報を解読するための公開鍵に基づいて、暗号化された第1情報が解読される。このため、食肉に取り付けるために安価な非接触型ICタグを使用しながらセキュリティが高い公開鍵暗号方式を使用することができる。その結果、食肉に関連する情報の、流通過程における偽造および改ざんを防止することができる。
【0010】
前記第2端末は、前記解読器によって解読された前記第1情報に、前記食肉に関連する追記情報を追記して前記食肉に関連する第2情報を生成する書き込み情報生成器と、前記書き込み情報生成器によって生成された前記食肉に関連する第2情報を前記秘密鍵に基づいて暗号化する第2暗号化器と、前記第2暗号化器によって暗号化された前記第2情報と、前記暗号化された第2情報を解読するための前記公開鍵とを前記非接触型ICタグへ書き込む第2書き込み器とをさらに有していることが好ましい。
【0011】
前記食肉に関連する第1情報は、前記食肉に加工される前記食肉用家畜の生産者、生産地、種別、飼育飼料および年齢のいずれかを表す情報を含んでいることが好ましい。
【0012】
前記食肉に関連する追記情報は、前記食肉を加工した加工者、加工日時および前記食肉の部位のいずれかを表す情報を含んでいることが好ましい。
【0013】
前記第1端末に設けられた前記第1暗号化器へ前記秘密鍵を供給する秘密鍵供給器をさらに具備していることが好ましい。
【0014】
前記秘密鍵供給器は、前記第1端末に着脱自在に設けられていることが好ましい。
【0015】
前記非接触型ICタグには、前記暗号化された第1情報と前記公開鍵とが書き込まれる集積回路(IC)メモリが実装されていることが好ましい。
【0016】
前記非接触型ICタグは、前記食肉に打ち込むことができるような釘状の形状をしていることが好ましい。
【0017】
前記非接触型ICタグには、前記食肉に打ち込まれた前記非接触型ICタグが前記食肉から抜け落ちることを防止するための楔状の突起が形成されていることが好ましい。
【0018】
前記非接触型ICタグは、前記食肉に貼り付けることができるようなシール状の形状をしていることが好ましい。
【0019】
前記非接触型ICタグへ書き込まれる前記第1情報の内容に応じて前記非接触型ICタグを着色する着色器をさらに具備することが好ましい。
【0020】
本発明に係る他の食肉流通用非接触型ICタグ管理システムにおいては、秘密鍵によって暗号化された第1情報と秘密鍵によって暗号化された第1情報を解読するための公開鍵とが第1端末によって非接触型ICタグへ書き込まれ、秘密鍵によって暗号化された第1情報と秘密鍵によって暗号化された第1情報を解読するための公開鍵とが第2端末によって非接触型ICタグから読み出され、秘密鍵によって暗号化された第1情報を解読するための公開鍵に基づいて、暗号化された第1情報が解読される。このため、食肉に取り付けるために安価な非接触型ICタグを使用しながらセキュリティが高い公開鍵暗号方式を使用することができる。その結果、食肉に関連する情報の流通過程における偽造および改ざんを防止することができる。
【0021】
前記管理センタは、前記第2端末に設けられた前記解読器によって解読された前記第1情報に、前記食肉に関連する追記情報を追記して前記食肉に関連する第2情報を生成する書き込み情報生成器をさらに有しており、前記管理センタに設けられた前記暗号化器は、前記管理センタに設けられた前記書き込み情報生成器によって生成された前記食肉に関連する第2情報を前記秘密鍵に基づいて暗号化し、前記第2端末は、前記管理センタに設けられた前記暗号化器によって暗号化された前記第2情報と前記暗号化された第2情報を解読するための前記公開鍵とを前記非接触型ICタグへ書き込む第2書き込み器をさらに有していることが好ましい。
【0022】
本発明に係る食肉流通用非接触型ICタグ管理方法においては、秘密鍵によって暗号化された第1情報と秘密鍵によって暗号化された第1情報を解読するための公開鍵とが第1書き込み工程によって非接触型ICタグへ書き込まれ、秘密鍵によって暗号化された第1情報と秘密鍵によって暗号化された第1情報を解読するための公開鍵とが読み出し工程によって非接触型ICタグから読み出され、秘密鍵によって暗号化された第1情報を解読するための公開鍵に基づいて、暗号化された第1情報が解読される。このため、食肉に取り付けるために安価な非接触型ICタグを使用しながらセキュリティが高い公開鍵暗号方式を使用することができる。その結果、食肉に関連する情報の流通過程における偽造および改ざんを防止することができる。
【0023】
前記解読工程によって解読された前記第1情報に、前記食肉に関連する追記情報を追記して前記食肉に関連する第2情報を生成する書き込み情報生成工程と、前記書き込み情報生成工程によって生成された前記食肉に関連する第2情報を前記秘密鍵に基づいて暗号化する第2暗号化工程と、前記第2暗号化工程によって暗号化された前記第2情報と前記暗号化された第2情報を解読するための前記公開鍵とを前記非接触型ICタグへ書き込む第2書き込み工程とをさらに包含することが好ましい。
【0024】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
【0025】
図1は本実施の形態に係る食肉流通用非接触型ICタグ管理システム100の構成を示すブロック図であり、図2は食肉13に取り付け自在に設けられた非接触型ICタグ21を模式的に示す図である。食肉流通用非接触型ICタグ管理システム100は、食肉用家畜の生体から加工された食肉13に取り付け自在に設けられた非接触型ICタグ21を食肉13の流通過程において管理するための端末10および端末20を備えている。
【0026】
端末10は、食肉13に関連する情報を暗号化するための秘密鍵8に基づいて食肉13に関連する第1情報を暗号化する暗号化器1を有している。端末10には、秘密鍵8を暗号化器1へ供給するための秘密鍵供給器6が、端末10に着脱自在に設けられている。暗号化器1によって暗号化される食肉13に関連する第1情報は、食肉13に加工される食肉用家畜の生産者、生産地、種別、飼育飼料および年齢のいずれかを表す情報を含んでいる。
【0027】
端末10には、書き込み器2が設けられている。書き込み器2は、暗号化器1において秘密鍵8によって暗号化された第1情報と、秘密鍵8によって暗号化された第1情報を解読するための公開鍵9とを非接触型ICタグ7に設けられたICメモリ11へ書き込む。
【0028】
図3は非接触型ICタグ21を模式的に示す正面断面図であり、図4は非接触型ICタグ21を模式的に示す平面図である。非接触型ICタグ21は、食肉13に打ち込むことができるような釘状の形状をしており、略円板形状をした頭部16と頭部16の略中央から突出するように形成された軸部17とを有している。軸部17には、食肉13に打ち込まれた非接触型ICタグ21が食肉13から抜け落ちることを防止するための楔状の複数の突起12が形成されている。頭部16には、ICメモリ11とコイル18とが実装されている。
【0029】
端末20は、読み出し器3を有している。読み出し器3は、非接触型ICタグ21に設けられたICメモリ11に書き込まれた暗号化された第1情報および公開鍵9をICメモリ11から読み出す。端末20には、解読器4が設けられている。解読器4は、読み出し器3によって読み出された公開鍵9に基づいて、読み出し器3によって読み出された暗号化された第1情報を解読する。
【0030】
端末20は、書き込み情報生成器5を有している。書き込み情報生成器5は、解読器4によって解読された第1情報に、食肉13に関連する追記情報を追記して食肉に関連する第2情報を生成する。食肉13に関連する追記情報は、食肉13を加工した加工者、加工日時および食肉の部位のいずれかを表す情報を含んでいる。
【0031】
端末20には、暗号化器1が設けられている。暗号化器1は、書き込み情報生成器5によって生成された食肉13に関連する第2情報を秘密鍵8に基づいて暗号化する。端末20には、端末20に設けられた暗号化器1へ秘密鍵8を供給するための秘密鍵供給器6が、端末20に着脱自在に設けられている。
【0032】
端末20は、書き込み器2を有している。書き込み器2は、暗号化器1によって暗号化された第2情報と、暗号化された第2情報を解読するための公開鍵9とを非接触型ICタグ21に設けられたICメモリ11へ書き込む。
【0033】
食肉流通用非接触型ICタグ管理システム100には、着色器7が設けられている。着色器7は、非接触型ICタグ21のICメモリ11へ書き込まれる第1情報の内容に応じて非接触型ICタグ21を着色する。
【0034】
非接触型ICタグ21は、ISO15693によって規定されている規格に準拠している。同規格に準拠した非接触型ICタグ21においては、13.56MHzの電磁波をリーダライタ(端末)から供給することによって、ICタグ21に実装されているICメモリ11に電力を供給することができる。同電磁波においては非接触型ICタグ21に対するコマンド、あるいは第1情報、第2情報が符号化されてディジタル変調されているため、非接触型ICタグ21は電磁波を復調することによってコマンドを再生し、そのコマンドに従って第1情報、第2情報を書き込んだり、読み出したりすることができる。
【0035】
非接触型ICタグ21に書き込まれた第1情報、第2情報は、ICタグ21のインピーダンスを変調させる負荷変調によって13.56MHzの電磁波を変調させてリーダライタ(端末)に返信される。ここで、リーダライタ(端末)と非接触型ICタグ21との間の通信距離は、リーダライタ(端末)のアンテナサイズ、インピーダンス、出力電力、非接触型ICタグ21のアンテナサイズ、ICタグ21のインピーダンスなどによって大きな影響を受ける。一般的には40cm角から60cm角程度のアンテナと、数ワット(W)の出力電力を有するリーダライタ(端末)を用いれば、40cmから60cm程度の通信距離を実現することが可能である。生体、あるいは加工肉を通過させるゲートの開口部を広げる為にさらに長い通信距離が必要ならば、複数個のリーダライタをゲートに設置すればよい。
【0036】
通信速度は数十Kbps以上の高速である為、極めて短時間の間にデータを処理することができる。また、ICメモリ11の容量は通常500バイト程度であるが、これはバーコードよりも大きな容量であるばかりでなく、数kバイトから数十Kバイトまで容量を増加させることも容易である。
【0037】
非接触型ICタグ21には、ISO15693によって規定されている規格以外に、ISO14443によって規定されている規格なども用いることができる。
【0038】
食肉13に関連する第1情報、第2情報をICタグ21に平文で書き込むと偽造、改ざんされるおそれがあるため、暗号化しなければならない。一般的に暗号化には、秘密鍵方式による暗号化が長く用いられてきた。秘密鍵方式においては、機密維持のために秘密鍵を他社に知られないようにする必要がある。食肉流通のような場合には、複雑で多岐にわたる流通経路をたどって最終消費者に食肉が渡るため、秘密鍵の機密保持は非常に難しいという欠点がある。
【0039】
他方、公開鍵方式は秘密鍵と公開鍵との二つの鍵から構成され、公開鍵は秘密鍵で暗号化された暗号文を平文に復号する機能のみを有している。この公開鍵方式では、公開鍵は広く配付することができるため、インターネット上での認証操作などに広く使われるようになっている。このような公開鍵方式としてはRSA方式や楕円暗号方式が知られているが、いずれも演算量が多いためICカード用LSIのように消費電力を低減させる為に低電圧、低速クロックで動作するLSIの場合、コプロセッサという専用の演算回路を集積する必要がある。このため、LSIは高価なものになり、安価なICタグの分野のLSIにはこのような経済的理由によって公開鍵暗号方式を用いることが困難であった。
【0040】
本実施の形態では、このような課題を解決し、安価なタグでありながらセキュリティの高い公開鍵方式を用いることを可能にする。具体的には、図1に示すようにデータをリーダライタ(端末)において秘密鍵8によって暗号化し、その秘密鍵8とペアになっている公開鍵9を暗号化された情報とともにICタグ21に書き込む。リーダライタ(端末)には高性能なプロセッサが内蔵されてるため、演算用のソフトウェアを用意すれば容易にこの演算は可能となる。
【0041】
暗号化された第1情報、第2情報と公開鍵9とが書き込まれたICタグ21は、生体、枝肉、部分肉、あるいは精肉に付加されて流通の次の段階に送られる。このようなICタグ21を受け取った側は、ICタグ21のICメモリ11に書き込まれたデータをリーダライタ(端末)によって全て読み出し、書き込まれていた公開鍵9に基づいて、暗号化された情報を平文に解読する。
【0042】
もし解読することができれば、公開鍵暗号方式の原理から、ICタグ21に書き込まれていたデータは、偽造や改竄ざれていないものであるということを確認することができる。解読したデータに、新しくデータを追記したのち、同様の手続きによって暗号化して、ICタグ21に書き込み、次の流通段階へICタグ21が取り付けられた食肉13を渡す。このような手続きを繰り返して最終消費者に食肉13が渡るので、セキュリティが高くトレーサビリティのある食肉流通システムを実現することができる。
【0043】
以上のように本実施の形態によれば、秘密鍵8によって暗号化された第1情報と秘密鍵8によって暗号化された第1情報を解読するための公開鍵9とが端末10によって非接触型ICタグ21へ書き込まれ、秘密鍵8によって暗号化された第1情報と秘密鍵8によって暗号化された第1情報を解読するための公開鍵9とが端末20によって非接触型ICタグ21から読み出され、秘密鍵8によって暗号化された第1情報を解読するための公開鍵9に基づいて、暗号化された第1情報が解読器4によって解読される。このため、食肉13に取り付けるために安価な非接触型ICタグ21を使用しながらセキュリティが高い公開鍵暗号方式を使用することができる。その結果、食肉13に関連する情報の、流通過程における偽造および改ざんを防止することができる。
【0044】
なお、非接触型ICタグ21を食肉13に打ち込む例を示したが、本発明はこれに限定されない。非接触型ICタグ21は、耳票に内蔵させてもよく、ガラスなどで形成したカプセルにICタグ21を内蔵して食肉の内部に埋め込むようにしてもよい。部分肉以降の加工肉にはシール状に加工したICタグを添付するようにしてもよい。シール状のタグの場合、ICタグに書き込んだ第1情報、第2情報の全部または一部を券面に印刷することができるので、ICタグに書き込まれた情報を作業者が容易に識別することができるという利点がある。
【0045】
また、秘密鍵供給器6は常時端末10または端末20に取り付けておく必要はなく、端末を使用する都度端末に取り付ければよい。このようにすれば、仮にリーダライタ(端末)が盗まれるようなことがあっても、秘密鍵が盗まれることはない。
【0046】
さらに、非接触型ICタグ管理システムを食肉流通に適用した例を示したが、本実施の形態に係る非接触型ICタグ管理システムは、トレーサビリティの必要なすべての流通システムに適用することができる。
【0047】
図5は、本実施の形態に係る他の食肉流通用非接触型ICタグ管理システム100Aの構成を示すブロック図である。図1ないし図4を参照して前述した食肉流通用非接触型ICタグ管理システム100の構成要素と同一の構成要素には同一の参照符号を付している。従って、これらの構成要素の詳細な説明は省略する。
【0048】
食肉流通用非接触型ICタグ管理システム100Aは、食肉用家畜の生体から加工された食肉13に取り付け自在に設けられた非接触型ICタグ21を食肉13の流通過程において管理するための端末10Aおよび端末20Aと食肉13に関連する情報を暗号化するために設けられた管理センタ30とを備えている。
【0049】
管理センタ30は、暗号化器14を有している。暗号化器14は、食肉13に関連する第1情報を暗号化するための秘密鍵8に基づいて食肉13に関連する第1情報を暗号化する。食肉流通用非接触型ICタグ管理システム100Aには、管理センタ30に設けられた暗号化器14へ秘密鍵8を供給する秘密鍵供給器6が設けられている。暗号化器14によって暗号化される食肉13に関連する第1情報は、食肉13に加工される食肉用家畜の生産者、生産地、種別、飼育飼料および年齢のいずれかを表す情報を含んでいる。
【0050】
端末10Aには、書き込み器2が設けられている。書き込み器2は、管理センタ30に設けられた暗号化器14によって暗号化された第1情報と、秘密鍵8によって暗号化された第1情報を解読するための公開鍵9とを非接触型ICタグ21に設けられたICメモリ11へ書き込む。
【0051】
端末20Aは、読み出し器3を有している。読み出し器3は、非接触型ICタグ21のICメモリ11に書き込まれた暗号化された第1情報および公開鍵9をICメモリ11から読み出す。端末20Aには、解読器4が設けられている。解読器4は、読み出し器3によって読み出された公開鍵9に基づいて、読み出し器3によって読み出された暗号化された第1情報を解読する。
【0052】
管理センタ30には、書き込み情報生成器15がさらに設けられている。書き込み情報生成器15は、端末20Aに設けられた解読器4によって解読された第1情報に、食肉13に関連する追記情報を追記して食肉13に関連する第2情報を生成する。食肉13に関連する追記情報は、食肉13を加工した加工者、加工日時および食肉の部位のいずれかを表す情報を含んでいる。
【0053】
管理センタ30に設けられた暗号化器14は、管理センタ30に設けられた書き込み情報生成器15によって生成された食肉13に関連する第2情報を秘密鍵8に基づいて暗号化する。
【0054】
端末20Aは、書き込み器2をさらに有している。書き込み器2は、管理センタ30に設けられた暗号化器14によって暗号化された第2情報と暗号化された第2情報を解読するための公開鍵9とを非接触型ICタグ21に設けられたICメモリ11へ書き込む。
【0055】
以上のように本実施の形態によれば、秘密鍵8によって暗号化された第1情報と秘密鍵8によって暗号化された第1情報を解読するための公開鍵9とが端末10Aによって非接触型ICタグ21へ書き込まれ、秘密鍵8によって暗号化された第1情報と秘密鍵8によって暗号化された第1情報を解読するための公開鍵9とが端末20Aによって非接触型ICタグ21から読み出され、秘密鍵8によって暗号化された第1情報を解読するための公開鍵9に基づいて、暗号化された第1情報が解読される。このため、食肉13に取り付けるために安価な非接触型ICタグ21を使用しながらセキュリティが高い公開鍵暗号方式を使用することができる。その結果、食肉13に関連する情報の流通過程における偽造および改ざんを防止することができる。
【0056】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、家畜の生体が精肉に加工され最終消費者にわたるまでの流通過程において、データの偽造や改ざんなどを防止することができ、また流通過程をトレースすることができる高セキュリティでトレーサビリティの高い流通システムによって最終消費者に安全な食肉製品を供給することができる食肉流通用非接触型ICタグ管理システムおよび食肉流通用非接触型ICタグ管理方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係る食肉流通用非接触型ICタグ管理システムの構成を示すブロック図
【図2】本実施の形態に係る食肉流通用非接触型ICタグ管理システムにおける食肉に取り付け自在に設けられた非接触型ICタグを模式的に示す図
【図3】本実施の形態に係る食肉流通用非接触型ICタグ管理システムにおける非接触型ICタグを模式的に示す正面断面図
【図4】本実施の形態に係る食肉流通用非接触型ICタグ管理システムにおける非接触型ICタグを模式的に示す平面図
【図5】本実施の形態に係る他の食肉流通用非接触型ICタグ管理システムの構成を示すブロック図
【図6】従来の家畜管理用タグを模式的に示す正面図
【符号の説明】
1 暗号化器
2 書き込み器
3 読み出し器
4 解読器
5 書き込み情報生成器
6 秘密鍵供給器
7 着色器
8 秘密鍵
9 公開鍵
10 端末
11 ICメモリ
12 突起
13 食肉
14 暗号化器
15 書き込み情報生成器
20 端末
21 非接触型ICタグ
30 管理センタ
100 食肉流通用非接触型ICタグ管理システム
【発明の属する技術分野】
本発明は、養畜場から消費者に渡るまでの流通過程における牛肉、豚肉、鶏肉などの食肉のトレーサビリティを実現し、消費者に安全な食肉を提供することの出来る食肉流通用非接触型ICタグ管理システムおよび食肉流通用非接触型ICタグ管理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
図6は、従来の家畜管理用タグを模式的に示す正面図である。従来、肉牛などの養畜場では、食肉に加工する家畜を個体ごとに識別するために、個体の鼻紋を採取したり、体毛の紋様を記録する他、図6に示すようなバーコードと識別番号を記したプラスチックのタグを家畜の耳に取り付けていた。また、豚や鶏などの中・小型家畜ついては、足輪や同様の耳タグが使用されることもある。このような方法以外に、小型カプセル状のガラス、あるいはプラスチックに封入されたIC及び送受信アンテナコイルからなる非接触ICタグを家畜の体内に埋め込み、ICに記録されている識別番号によって個体を識別する方法も用いられている。
【0003】
養畜者、養畜経歴、個体情報などは、識別番号によって管理されたデータベースによって保存され、具体的には「パスポート」などと称せられることもあるデータを記録した書類によってデータが伝達される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、屠畜後は流通経路が複雑なため、多くは養畜業者から屠畜業者への伝達にとどまる事が多いほか、故意に表示を改ざんし不当な利益を得ようとする悪意ある流通業者が居た場合、そのような表示の改ざんを阻止することは困難であるため、大きな社会問題ともなっている。
【0005】
本発明は、家畜の生体が精肉に加工され最終消費者にわたるまでの流通過程において、データの偽造や改ざんなどを防止することができ、また流通過程をトレースすることができる高セキュリティでトレーサビリティの高い流通システムによって最終消費者に安全な食肉製品を供給することができる食肉流通用非接触型ICタグ管理システムおよび食肉流通用非接触型ICタグ管理方法に関する。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る食肉流通用非接触型ICタグ管理システムは、食肉用家畜の生体から加工された食肉に取り付け自在に設けられた非接触型ICタグを前記食肉の流通過程において管理するための第1端末および第2端末を具備する食肉流通用非接触型ICタグ管理システムであって、前記第1端末は、前記食肉に関連する第1情報を暗号化するための秘密鍵に基づいて前記食肉に関連する第1情報を暗号化する第1暗号化器と、前記第1暗号化器によって暗号化された前記第1情報と、前記秘密鍵によって暗号化された第1情報を解読するための公開鍵とを前記非接触型ICタグへ書き込む第1書き込み器とを有しており、前記第2端末は、前記非接触型ICタグに書き込まれた前記暗号化された第1情報および前記公開鍵を前記非接触型ICタグから読み出す読み出し器と、前記読み出し器によって読み出された前記公開鍵に基づいて、前記読み出し器によって読み出された前記暗号化された第1情報を解読する解読器とを有していることを特徴とする。
【0007】
本発明に係る他の食肉流通用非接触型ICタグ管理システムは、食肉用家畜の生体から加工された食肉に取り付け自在に設けられた非接触型ICタグを前記食肉の流通過程において管理するための第1端末および第2端末と前記食肉に関連する情報を暗号化するために設けられた管理センタとを具備する食肉流通用非接触型ICタグ管理システムであって、前記管理センタは、前記食肉に関連する第1情報を暗号化するための秘密鍵に基づいて前記食肉に関連する第1情報を暗号化する暗号化器を有しており、前記第1端末は、前記管理センタに設けられた前記暗号化器によって暗号化された前記第1情報と、前記秘密鍵によって暗号化された第1情報を解読するための公開鍵とを前記非接触型ICタグへ書き込む第1書き込み器を有しており、前記第2端末は、前記非接触型ICタグに書き込まれた前記暗号化された第1情報および前記公開鍵を前記非接触型ICタグから読み出す読み出し器と、前記読み出し器によって読み出された前記公開鍵に基づいて、前記読み出し器によって読み出された前記暗号化された第1情報を解読する解読器とを有していることを特徴とする。
【0008】
本発明に係る食肉流通用非接触型ICタグ管理方法は、食肉用家畜の生体から加工された食肉に取り付け自在に設けられた非接触型ICタグを前記食肉の流通過程において管理する食肉流通用非接触型ICタグ管理方法であって、前記食肉に関連する第1情報を暗号化するための秘密鍵に基づいて前記食肉に関連する第1情報を暗号化する第1暗号化工程と、前記第1暗号化工程によって暗号化された前記第1情報と前記暗号化された第1情報を解読するための公開鍵とを前記非接触型ICタグへ書き込む第1書き込み工程と、前記非接触型ICタグに書き込まれた前記暗号化された第1情報および前記公開鍵を前記非接触型ICタグから読み出す読み出し工程と、前記読み出し工程によって読み出された前記公開鍵に基づいて、前記読み出し工程によって読み出された前記暗号化された第1情報を解読する解読工程とを包含することを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明に係る食肉流通用非接触型ICタグ管理システムにおいては、秘密鍵によって暗号化された第1情報と秘密鍵によって暗号化された第1情報を解読するための公開鍵とが第1端末によって非接触型ICタグへ書き込まれ、秘密鍵によって暗号化された第1情報と秘密鍵によって暗号化された第1情報を解読するための公開鍵とが第2端末によって非接触型ICタグから読み出され、秘密鍵によって暗号化された第1情報を解読するための公開鍵に基づいて、暗号化された第1情報が解読される。このため、食肉に取り付けるために安価な非接触型ICタグを使用しながらセキュリティが高い公開鍵暗号方式を使用することができる。その結果、食肉に関連する情報の、流通過程における偽造および改ざんを防止することができる。
【0010】
前記第2端末は、前記解読器によって解読された前記第1情報に、前記食肉に関連する追記情報を追記して前記食肉に関連する第2情報を生成する書き込み情報生成器と、前記書き込み情報生成器によって生成された前記食肉に関連する第2情報を前記秘密鍵に基づいて暗号化する第2暗号化器と、前記第2暗号化器によって暗号化された前記第2情報と、前記暗号化された第2情報を解読するための前記公開鍵とを前記非接触型ICタグへ書き込む第2書き込み器とをさらに有していることが好ましい。
【0011】
前記食肉に関連する第1情報は、前記食肉に加工される前記食肉用家畜の生産者、生産地、種別、飼育飼料および年齢のいずれかを表す情報を含んでいることが好ましい。
【0012】
前記食肉に関連する追記情報は、前記食肉を加工した加工者、加工日時および前記食肉の部位のいずれかを表す情報を含んでいることが好ましい。
【0013】
前記第1端末に設けられた前記第1暗号化器へ前記秘密鍵を供給する秘密鍵供給器をさらに具備していることが好ましい。
【0014】
前記秘密鍵供給器は、前記第1端末に着脱自在に設けられていることが好ましい。
【0015】
前記非接触型ICタグには、前記暗号化された第1情報と前記公開鍵とが書き込まれる集積回路(IC)メモリが実装されていることが好ましい。
【0016】
前記非接触型ICタグは、前記食肉に打ち込むことができるような釘状の形状をしていることが好ましい。
【0017】
前記非接触型ICタグには、前記食肉に打ち込まれた前記非接触型ICタグが前記食肉から抜け落ちることを防止するための楔状の突起が形成されていることが好ましい。
【0018】
前記非接触型ICタグは、前記食肉に貼り付けることができるようなシール状の形状をしていることが好ましい。
【0019】
前記非接触型ICタグへ書き込まれる前記第1情報の内容に応じて前記非接触型ICタグを着色する着色器をさらに具備することが好ましい。
【0020】
本発明に係る他の食肉流通用非接触型ICタグ管理システムにおいては、秘密鍵によって暗号化された第1情報と秘密鍵によって暗号化された第1情報を解読するための公開鍵とが第1端末によって非接触型ICタグへ書き込まれ、秘密鍵によって暗号化された第1情報と秘密鍵によって暗号化された第1情報を解読するための公開鍵とが第2端末によって非接触型ICタグから読み出され、秘密鍵によって暗号化された第1情報を解読するための公開鍵に基づいて、暗号化された第1情報が解読される。このため、食肉に取り付けるために安価な非接触型ICタグを使用しながらセキュリティが高い公開鍵暗号方式を使用することができる。その結果、食肉に関連する情報の流通過程における偽造および改ざんを防止することができる。
【0021】
前記管理センタは、前記第2端末に設けられた前記解読器によって解読された前記第1情報に、前記食肉に関連する追記情報を追記して前記食肉に関連する第2情報を生成する書き込み情報生成器をさらに有しており、前記管理センタに設けられた前記暗号化器は、前記管理センタに設けられた前記書き込み情報生成器によって生成された前記食肉に関連する第2情報を前記秘密鍵に基づいて暗号化し、前記第2端末は、前記管理センタに設けられた前記暗号化器によって暗号化された前記第2情報と前記暗号化された第2情報を解読するための前記公開鍵とを前記非接触型ICタグへ書き込む第2書き込み器をさらに有していることが好ましい。
【0022】
本発明に係る食肉流通用非接触型ICタグ管理方法においては、秘密鍵によって暗号化された第1情報と秘密鍵によって暗号化された第1情報を解読するための公開鍵とが第1書き込み工程によって非接触型ICタグへ書き込まれ、秘密鍵によって暗号化された第1情報と秘密鍵によって暗号化された第1情報を解読するための公開鍵とが読み出し工程によって非接触型ICタグから読み出され、秘密鍵によって暗号化された第1情報を解読するための公開鍵に基づいて、暗号化された第1情報が解読される。このため、食肉に取り付けるために安価な非接触型ICタグを使用しながらセキュリティが高い公開鍵暗号方式を使用することができる。その結果、食肉に関連する情報の流通過程における偽造および改ざんを防止することができる。
【0023】
前記解読工程によって解読された前記第1情報に、前記食肉に関連する追記情報を追記して前記食肉に関連する第2情報を生成する書き込み情報生成工程と、前記書き込み情報生成工程によって生成された前記食肉に関連する第2情報を前記秘密鍵に基づいて暗号化する第2暗号化工程と、前記第2暗号化工程によって暗号化された前記第2情報と前記暗号化された第2情報を解読するための前記公開鍵とを前記非接触型ICタグへ書き込む第2書き込み工程とをさらに包含することが好ましい。
【0024】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
【0025】
図1は本実施の形態に係る食肉流通用非接触型ICタグ管理システム100の構成を示すブロック図であり、図2は食肉13に取り付け自在に設けられた非接触型ICタグ21を模式的に示す図である。食肉流通用非接触型ICタグ管理システム100は、食肉用家畜の生体から加工された食肉13に取り付け自在に設けられた非接触型ICタグ21を食肉13の流通過程において管理するための端末10および端末20を備えている。
【0026】
端末10は、食肉13に関連する情報を暗号化するための秘密鍵8に基づいて食肉13に関連する第1情報を暗号化する暗号化器1を有している。端末10には、秘密鍵8を暗号化器1へ供給するための秘密鍵供給器6が、端末10に着脱自在に設けられている。暗号化器1によって暗号化される食肉13に関連する第1情報は、食肉13に加工される食肉用家畜の生産者、生産地、種別、飼育飼料および年齢のいずれかを表す情報を含んでいる。
【0027】
端末10には、書き込み器2が設けられている。書き込み器2は、暗号化器1において秘密鍵8によって暗号化された第1情報と、秘密鍵8によって暗号化された第1情報を解読するための公開鍵9とを非接触型ICタグ7に設けられたICメモリ11へ書き込む。
【0028】
図3は非接触型ICタグ21を模式的に示す正面断面図であり、図4は非接触型ICタグ21を模式的に示す平面図である。非接触型ICタグ21は、食肉13に打ち込むことができるような釘状の形状をしており、略円板形状をした頭部16と頭部16の略中央から突出するように形成された軸部17とを有している。軸部17には、食肉13に打ち込まれた非接触型ICタグ21が食肉13から抜け落ちることを防止するための楔状の複数の突起12が形成されている。頭部16には、ICメモリ11とコイル18とが実装されている。
【0029】
端末20は、読み出し器3を有している。読み出し器3は、非接触型ICタグ21に設けられたICメモリ11に書き込まれた暗号化された第1情報および公開鍵9をICメモリ11から読み出す。端末20には、解読器4が設けられている。解読器4は、読み出し器3によって読み出された公開鍵9に基づいて、読み出し器3によって読み出された暗号化された第1情報を解読する。
【0030】
端末20は、書き込み情報生成器5を有している。書き込み情報生成器5は、解読器4によって解読された第1情報に、食肉13に関連する追記情報を追記して食肉に関連する第2情報を生成する。食肉13に関連する追記情報は、食肉13を加工した加工者、加工日時および食肉の部位のいずれかを表す情報を含んでいる。
【0031】
端末20には、暗号化器1が設けられている。暗号化器1は、書き込み情報生成器5によって生成された食肉13に関連する第2情報を秘密鍵8に基づいて暗号化する。端末20には、端末20に設けられた暗号化器1へ秘密鍵8を供給するための秘密鍵供給器6が、端末20に着脱自在に設けられている。
【0032】
端末20は、書き込み器2を有している。書き込み器2は、暗号化器1によって暗号化された第2情報と、暗号化された第2情報を解読するための公開鍵9とを非接触型ICタグ21に設けられたICメモリ11へ書き込む。
【0033】
食肉流通用非接触型ICタグ管理システム100には、着色器7が設けられている。着色器7は、非接触型ICタグ21のICメモリ11へ書き込まれる第1情報の内容に応じて非接触型ICタグ21を着色する。
【0034】
非接触型ICタグ21は、ISO15693によって規定されている規格に準拠している。同規格に準拠した非接触型ICタグ21においては、13.56MHzの電磁波をリーダライタ(端末)から供給することによって、ICタグ21に実装されているICメモリ11に電力を供給することができる。同電磁波においては非接触型ICタグ21に対するコマンド、あるいは第1情報、第2情報が符号化されてディジタル変調されているため、非接触型ICタグ21は電磁波を復調することによってコマンドを再生し、そのコマンドに従って第1情報、第2情報を書き込んだり、読み出したりすることができる。
【0035】
非接触型ICタグ21に書き込まれた第1情報、第2情報は、ICタグ21のインピーダンスを変調させる負荷変調によって13.56MHzの電磁波を変調させてリーダライタ(端末)に返信される。ここで、リーダライタ(端末)と非接触型ICタグ21との間の通信距離は、リーダライタ(端末)のアンテナサイズ、インピーダンス、出力電力、非接触型ICタグ21のアンテナサイズ、ICタグ21のインピーダンスなどによって大きな影響を受ける。一般的には40cm角から60cm角程度のアンテナと、数ワット(W)の出力電力を有するリーダライタ(端末)を用いれば、40cmから60cm程度の通信距離を実現することが可能である。生体、あるいは加工肉を通過させるゲートの開口部を広げる為にさらに長い通信距離が必要ならば、複数個のリーダライタをゲートに設置すればよい。
【0036】
通信速度は数十Kbps以上の高速である為、極めて短時間の間にデータを処理することができる。また、ICメモリ11の容量は通常500バイト程度であるが、これはバーコードよりも大きな容量であるばかりでなく、数kバイトから数十Kバイトまで容量を増加させることも容易である。
【0037】
非接触型ICタグ21には、ISO15693によって規定されている規格以外に、ISO14443によって規定されている規格なども用いることができる。
【0038】
食肉13に関連する第1情報、第2情報をICタグ21に平文で書き込むと偽造、改ざんされるおそれがあるため、暗号化しなければならない。一般的に暗号化には、秘密鍵方式による暗号化が長く用いられてきた。秘密鍵方式においては、機密維持のために秘密鍵を他社に知られないようにする必要がある。食肉流通のような場合には、複雑で多岐にわたる流通経路をたどって最終消費者に食肉が渡るため、秘密鍵の機密保持は非常に難しいという欠点がある。
【0039】
他方、公開鍵方式は秘密鍵と公開鍵との二つの鍵から構成され、公開鍵は秘密鍵で暗号化された暗号文を平文に復号する機能のみを有している。この公開鍵方式では、公開鍵は広く配付することができるため、インターネット上での認証操作などに広く使われるようになっている。このような公開鍵方式としてはRSA方式や楕円暗号方式が知られているが、いずれも演算量が多いためICカード用LSIのように消費電力を低減させる為に低電圧、低速クロックで動作するLSIの場合、コプロセッサという専用の演算回路を集積する必要がある。このため、LSIは高価なものになり、安価なICタグの分野のLSIにはこのような経済的理由によって公開鍵暗号方式を用いることが困難であった。
【0040】
本実施の形態では、このような課題を解決し、安価なタグでありながらセキュリティの高い公開鍵方式を用いることを可能にする。具体的には、図1に示すようにデータをリーダライタ(端末)において秘密鍵8によって暗号化し、その秘密鍵8とペアになっている公開鍵9を暗号化された情報とともにICタグ21に書き込む。リーダライタ(端末)には高性能なプロセッサが内蔵されてるため、演算用のソフトウェアを用意すれば容易にこの演算は可能となる。
【0041】
暗号化された第1情報、第2情報と公開鍵9とが書き込まれたICタグ21は、生体、枝肉、部分肉、あるいは精肉に付加されて流通の次の段階に送られる。このようなICタグ21を受け取った側は、ICタグ21のICメモリ11に書き込まれたデータをリーダライタ(端末)によって全て読み出し、書き込まれていた公開鍵9に基づいて、暗号化された情報を平文に解読する。
【0042】
もし解読することができれば、公開鍵暗号方式の原理から、ICタグ21に書き込まれていたデータは、偽造や改竄ざれていないものであるということを確認することができる。解読したデータに、新しくデータを追記したのち、同様の手続きによって暗号化して、ICタグ21に書き込み、次の流通段階へICタグ21が取り付けられた食肉13を渡す。このような手続きを繰り返して最終消費者に食肉13が渡るので、セキュリティが高くトレーサビリティのある食肉流通システムを実現することができる。
【0043】
以上のように本実施の形態によれば、秘密鍵8によって暗号化された第1情報と秘密鍵8によって暗号化された第1情報を解読するための公開鍵9とが端末10によって非接触型ICタグ21へ書き込まれ、秘密鍵8によって暗号化された第1情報と秘密鍵8によって暗号化された第1情報を解読するための公開鍵9とが端末20によって非接触型ICタグ21から読み出され、秘密鍵8によって暗号化された第1情報を解読するための公開鍵9に基づいて、暗号化された第1情報が解読器4によって解読される。このため、食肉13に取り付けるために安価な非接触型ICタグ21を使用しながらセキュリティが高い公開鍵暗号方式を使用することができる。その結果、食肉13に関連する情報の、流通過程における偽造および改ざんを防止することができる。
【0044】
なお、非接触型ICタグ21を食肉13に打ち込む例を示したが、本発明はこれに限定されない。非接触型ICタグ21は、耳票に内蔵させてもよく、ガラスなどで形成したカプセルにICタグ21を内蔵して食肉の内部に埋め込むようにしてもよい。部分肉以降の加工肉にはシール状に加工したICタグを添付するようにしてもよい。シール状のタグの場合、ICタグに書き込んだ第1情報、第2情報の全部または一部を券面に印刷することができるので、ICタグに書き込まれた情報を作業者が容易に識別することができるという利点がある。
【0045】
また、秘密鍵供給器6は常時端末10または端末20に取り付けておく必要はなく、端末を使用する都度端末に取り付ければよい。このようにすれば、仮にリーダライタ(端末)が盗まれるようなことがあっても、秘密鍵が盗まれることはない。
【0046】
さらに、非接触型ICタグ管理システムを食肉流通に適用した例を示したが、本実施の形態に係る非接触型ICタグ管理システムは、トレーサビリティの必要なすべての流通システムに適用することができる。
【0047】
図5は、本実施の形態に係る他の食肉流通用非接触型ICタグ管理システム100Aの構成を示すブロック図である。図1ないし図4を参照して前述した食肉流通用非接触型ICタグ管理システム100の構成要素と同一の構成要素には同一の参照符号を付している。従って、これらの構成要素の詳細な説明は省略する。
【0048】
食肉流通用非接触型ICタグ管理システム100Aは、食肉用家畜の生体から加工された食肉13に取り付け自在に設けられた非接触型ICタグ21を食肉13の流通過程において管理するための端末10Aおよび端末20Aと食肉13に関連する情報を暗号化するために設けられた管理センタ30とを備えている。
【0049】
管理センタ30は、暗号化器14を有している。暗号化器14は、食肉13に関連する第1情報を暗号化するための秘密鍵8に基づいて食肉13に関連する第1情報を暗号化する。食肉流通用非接触型ICタグ管理システム100Aには、管理センタ30に設けられた暗号化器14へ秘密鍵8を供給する秘密鍵供給器6が設けられている。暗号化器14によって暗号化される食肉13に関連する第1情報は、食肉13に加工される食肉用家畜の生産者、生産地、種別、飼育飼料および年齢のいずれかを表す情報を含んでいる。
【0050】
端末10Aには、書き込み器2が設けられている。書き込み器2は、管理センタ30に設けられた暗号化器14によって暗号化された第1情報と、秘密鍵8によって暗号化された第1情報を解読するための公開鍵9とを非接触型ICタグ21に設けられたICメモリ11へ書き込む。
【0051】
端末20Aは、読み出し器3を有している。読み出し器3は、非接触型ICタグ21のICメモリ11に書き込まれた暗号化された第1情報および公開鍵9をICメモリ11から読み出す。端末20Aには、解読器4が設けられている。解読器4は、読み出し器3によって読み出された公開鍵9に基づいて、読み出し器3によって読み出された暗号化された第1情報を解読する。
【0052】
管理センタ30には、書き込み情報生成器15がさらに設けられている。書き込み情報生成器15は、端末20Aに設けられた解読器4によって解読された第1情報に、食肉13に関連する追記情報を追記して食肉13に関連する第2情報を生成する。食肉13に関連する追記情報は、食肉13を加工した加工者、加工日時および食肉の部位のいずれかを表す情報を含んでいる。
【0053】
管理センタ30に設けられた暗号化器14は、管理センタ30に設けられた書き込み情報生成器15によって生成された食肉13に関連する第2情報を秘密鍵8に基づいて暗号化する。
【0054】
端末20Aは、書き込み器2をさらに有している。書き込み器2は、管理センタ30に設けられた暗号化器14によって暗号化された第2情報と暗号化された第2情報を解読するための公開鍵9とを非接触型ICタグ21に設けられたICメモリ11へ書き込む。
【0055】
以上のように本実施の形態によれば、秘密鍵8によって暗号化された第1情報と秘密鍵8によって暗号化された第1情報を解読するための公開鍵9とが端末10Aによって非接触型ICタグ21へ書き込まれ、秘密鍵8によって暗号化された第1情報と秘密鍵8によって暗号化された第1情報を解読するための公開鍵9とが端末20Aによって非接触型ICタグ21から読み出され、秘密鍵8によって暗号化された第1情報を解読するための公開鍵9に基づいて、暗号化された第1情報が解読される。このため、食肉13に取り付けるために安価な非接触型ICタグ21を使用しながらセキュリティが高い公開鍵暗号方式を使用することができる。その結果、食肉13に関連する情報の流通過程における偽造および改ざんを防止することができる。
【0056】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、家畜の生体が精肉に加工され最終消費者にわたるまでの流通過程において、データの偽造や改ざんなどを防止することができ、また流通過程をトレースすることができる高セキュリティでトレーサビリティの高い流通システムによって最終消費者に安全な食肉製品を供給することができる食肉流通用非接触型ICタグ管理システムおよび食肉流通用非接触型ICタグ管理方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係る食肉流通用非接触型ICタグ管理システムの構成を示すブロック図
【図2】本実施の形態に係る食肉流通用非接触型ICタグ管理システムにおける食肉に取り付け自在に設けられた非接触型ICタグを模式的に示す図
【図3】本実施の形態に係る食肉流通用非接触型ICタグ管理システムにおける非接触型ICタグを模式的に示す正面断面図
【図4】本実施の形態に係る食肉流通用非接触型ICタグ管理システムにおける非接触型ICタグを模式的に示す平面図
【図5】本実施の形態に係る他の食肉流通用非接触型ICタグ管理システムの構成を示すブロック図
【図6】従来の家畜管理用タグを模式的に示す正面図
【符号の説明】
1 暗号化器
2 書き込み器
3 読み出し器
4 解読器
5 書き込み情報生成器
6 秘密鍵供給器
7 着色器
8 秘密鍵
9 公開鍵
10 端末
11 ICメモリ
12 突起
13 食肉
14 暗号化器
15 書き込み情報生成器
20 端末
21 非接触型ICタグ
30 管理センタ
100 食肉流通用非接触型ICタグ管理システム
Claims (15)
- 食肉用家畜の生体から加工された食肉に取り付け自在に設けられた非接触型ICタグを前記食肉の流通過程において管理するための第1端末および第2端末を具備する食肉流通用非接触型ICタグ管理システムであって、前記第1端末は、前記食肉に関連する第1情報を暗号化するための秘密鍵に基づいて前記食肉に関連する第1情報を暗号化する第1暗号化器と、
前記第1暗号化器によって暗号化された前記第1情報と、前記秘密鍵によって暗号化された第1情報を解読するための公開鍵とを前記非接触型ICタグへ書き込む第1書き込み器とを有しており、
前記第2端末は、前記非接触型ICタグに書き込まれた前記暗号化された第1情報および前記公開鍵を前記非接触型ICタグから読み出す読み出し器と、
前記読み出し器によって読み出された前記公開鍵に基づいて、前記読み出し器によって読み出された前記暗号化された第1情報を解読する解読器とを有していることを特徴とする食肉流通用非接触型ICタグ管理システム。 - 前記第2端末は、前記解読器によって解読された前記第1情報に、前記食肉に関連する追記情報を追記して前記食肉に関連する第2情報を生成する書き込み情報生成器と、
前記書き込み情報生成器によって生成された前記食肉に関連する第2情報を前記秘密鍵に基づいて暗号化する第2暗号化器と、
前記第2暗号化器によって暗号化された前記第2情報と、前記暗号化された第2情報を解読するための前記公開鍵とを前記非接触型ICタグへ書き込む第2書き込み器とをさらに有している、請求項1記載の食肉流通用非接触型ICタグ管理システム。 - 前記食肉に関連する第1情報は、前記食肉に加工される前記食肉用家畜の生産者、生産地、種別、飼育飼料および年齢のいずれかを表す情報を含んでいる、請求項1記載の食肉流通用非接触型ICタグ管理システム。
- 前記食肉に関連する追記情報は、前記食肉を加工した加工者、加工日時および前記食肉の部位のいずれかを表す情報を含んでいる、請求項1記載の食肉流通用非接触型ICタグ管理システム。
- 前記第1端末に設けられた前記第1暗号化器へ前記秘密鍵を供給する秘密鍵供給器をさらに具備している、請求項1記載の食肉流通用非接触型ICタグ管理システム。
- 前記秘密鍵供給器は、前記第1端末に着脱自在に設けられている、請求項5記載の食肉流通用非接触型ICタグ管理システム。
- 前記非接触型ICタグには、前記暗号化された第1情報と前記公開鍵とが書き込まれる集積回路(IC)メモリが実装されている、請求項1記載の食肉流通用非接触型ICタグ管理システム。
- 前記非接触型ICタグは、前記食肉に打ち込むことができるような釘状の形状をしている、請求項1記載の食肉流通用非接触型ICタグ管理システム。
- 前記非接触型ICタグには、前記食肉に打ち込まれた前記非接触型ICタグが前記食肉から抜け落ちることを防止するための楔状の突起が形成されている、請求項1記載の食肉流通用非接触型ICタグ管理システム。
- 前記非接触型ICタグは、前記食肉に貼り付けることができるようなシール状の形状をしている、請求項1記載の食肉流通用非接触型ICタグ管理システム。
- 前記非接触型ICタグへ書き込まれる前記第1情報の内容に応じて前記非接触型ICタグを着色する着色器をさらに具備する、請求項1記載の食肉流通用非接触型ICタグ管理システム。
- 食肉用家畜の生体から加工された食肉に取り付け自在に設けられた非接触型ICタグを前記食肉の流通過程において管理するための第1端末および第2端末と前記食肉に関連する情報を暗号化するために設けられた管理センタとを具備する食肉流通用非接触型ICタグ管理システムであって、
前記管理センタは、前記食肉に関連する第1情報を暗号化するための秘密鍵に基づいて前記食肉に関連する第1情報を暗号化する暗号化器を有しており、
前記第1端末は、前記管理センタに設けられた前記暗号化器によって暗号化された前記第1情報と、前記秘密鍵によって暗号化された第1情報を解読するための公開鍵とを前記非接触型ICタグへ書き込む第1書き込み器を有しており、
前記第2端末は、前記非接触型ICタグに書き込まれた前記暗号化された第1情報および前記公開鍵を前記非接触型ICタグから読み出す読み出し器と、
前記読み出し器によって読み出された前記公開鍵に基づいて、前記読み出し器によって読み出された前記暗号化された第1情報を解読する解読器とを有していることを特徴とする食肉流通用非接触型ICタグ管理システム。 - 前記管理センタは、前記第2端末に設けられた前記解読器によって解読された前記第1情報に、前記食肉に関連する追記情報を追記して前記食肉に関連する第2情報を生成する書き込み情報生成器をさらに有しており、
前記管理センタに設けられた前記暗号化器は、前記管理センタに設けられた前記書き込み情報生成器によって生成された前記食肉に関連する第2情報を前記秘密鍵に基づいて暗号化し、
前記第2端末は、前記管理センタに設けられた前記暗号化器によって暗号化された前記第2情報と前記暗号化された第2情報を解読するための前記公開鍵とを前記非接触型ICタグへ書き込む第2書き込み器をさらに有している、請求項12記載の食肉流通用非接触型ICタグ管理システム。 - 食肉用家畜の生体から加工された食肉に取り付け自在に設けられた非接触型ICタグを前記食肉の流通過程において管理する食肉流通用非接触型ICタグ管理方法であって、
前記食肉に関連する第1情報を暗号化するための秘密鍵に基づいて前記食肉に関連する第1情報を暗号化する第1暗号化工程と、
前記第1暗号化工程によって暗号化された前記第1情報と前記暗号化された第1情報を解読するための公開鍵とを前記非接触型ICタグへ書き込む第1書き込み工程と、
前記非接触型ICタグに書き込まれた前記暗号化された第1情報および前記公開鍵を前記非接触型ICタグから読み出す読み出し工程と、
前記読み出し器によって読み出された前記公開鍵に基づいて、前記読み出し工程によって読み出された前記暗号化された第1情報を解読する解読工程とを包含することを特徴とする食肉流通用非接触型ICタグ管理方法。 - 前記解読工程によって解読された前記第1情報に、前記食肉に関連する追記情報を追記して前記食肉に関連する第2情報を生成する書き込み情報生成工程と、
前記書き込み情報生成工程によって生成された前記食肉に関連する第2情報を前記秘密鍵に基づいて暗号化する第2暗号化工程と、
前記第2暗号化工程によって暗号化された前記第2情報と前記暗号化された第2情報を解読するための前記公開鍵とを前記非接触型ICタグへ書き込む第2書き込み工程とをさらに包含する、請求項14記載の食肉流通用非接触型ICタグ管理方法。
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