JP2004042165A - 移動ロボット用環境地図 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡単にデータを教示できる移動ロボット用環境地図を提供する。
【解決手段】環境地図1はxy2次元座標系で表現され、移動できる領域と移動できない領域とが設置物2の外側形状を近似するxとyの数式(例えばF(x,y))で規定される。環境地図1には、移動先3のデータとして位置(x,y)とそこでの方位θとが規定され、移動先データ(x,y,θ)のラベルとして何のために停止するかの意味が音声や文字データで登録される。
【選択図】 図1
【解決手段】環境地図1はxy2次元座標系で表現され、移動できる領域と移動できない領域とが設置物2の外側形状を近似するxとyの数式(例えばF(x,y))で規定される。環境地図1には、移動先3のデータとして位置(x,y)とそこでの方位θとが規定され、移動先データ(x,y,θ)のラベルとして何のために停止するかの意味が音声や文字データで登録される。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般家庭やビル内、工場などを作業空間としてバッテリ駆動により自律的に移動する移動ロボット全般のための環境地図に関する。
【0002】
【従来の技術】
ロボット用の環境地図またはマップとして、特開平11−259659号公報(移動ロボットの環境地図作成方法:カメラによるマップ制作とカメラ画像による位置標定)や特開平11−194822号公報(移動ロボットのグローバル地図構築法:走行不能領域を楕円で合成することで効率化)等に開示されたものが知られている。
【0003】
これらの公報に開示された技術は、ロボットの生産工場では、複雑で精巧な環境地図を作製できるという利点を持っている。しかし、ロボットの操作者にとってはデータを簡単に教示するのは容易でない。つまり、人間と共存する種々の移動ロボット、例えば、一般家庭内でユーザの生活を補助・支援・介護するための移動ロボットで用いる環境地図は、簡単である必要がある。ここで、簡単な環境地図とは、ロボットの操作者にとっても簡単にデータを教示することができるものをいう。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、移動ロボット用の簡単な環境地図の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
第1発明は上記課題を解決する移動ロボット用環境地図であり、xy2次元座標系で表現され、移動できる領域と移動できない領域とがxとyの数式で規定されていることを特徴とする。
【0006】
第2発明は、第1発明の移動ロボット用環境地図において、移動先データとして、位置(x,y)とそこでの方位(θ)とが規定されていることを特徴とする。
【0007】
第3発明は、第2発明の移動ロボット用環境地図において、前記移動先データ(x,y,θ)のラベルとして、何のために停止するかの意味が登録されていることを特徴とする。
【0008】
第4発明は、第3発明の移動ロボット用環境地図において、音声でラベルが登録されていることを特徴とする。
【0009】
第5発明は、第3発明の移動ロボット用環境地図において、前記移動先が棚であって、該棚のどの場所にどの収納物が入っているかの情報が記録されており、収納物の名前がラベルであることを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
【0011】
本発明の実施例に係る移動ロボット用環境地図を図1に示す。図1に示す環境地図1は、一例として、一般家庭等の屋内を作業空間として人間と共存する移動ロボット、例えば、一般家庭内でユーザの生活を補助あるいは支援あるいは介護するために用いられる移動ロボット用を想定したものである。環境地図1は移動ロボット自体が持つ記憶手段、あるいは、ロボット外部に配置される記憶手段に格納される。
【0012】
この環境地図1は、xy2次元座標系で表現されており、移動できる領域と移動できない領域とがxとyの数式F(x,y)、G(x,y)、H(x,y)、I(x,y)で規定されている。これらの数式は、室内でのベッド等の設置物2の外形部分を座標系に沿って直線や曲線等で近似表現する数式であり、数式F(x,y)、G(x,y)、H(x,y)、I(x,y)で規定される外側の領域は移動ロボットが移動できる領域であり、数式F(x,y)、G(x,y)、H(x,y)、I(x,y)で規定される内側の領域は移動ロボットが移動できない領域である。
【0013】
このように、xy2次元座標系を用い、移動できる領域と移動できない領域とを数式F(x,y)、G(x,y)、H(x,y)、I(x,y)で規定することにより、ユーザ等の操作者が環境地図1を簡単に作製することができる。
【0014】
この環境地図1には、移動先(移動目的地)3のデータとして、移動先3の位置(x,y)とそこで移動ロボットがとるべき方位(向きまたは姿勢)θとが規定されており、更に、移動先データ(x,y,θ)のラベルとして、何のために停止するかの意味が音声や文字データ等で登録されている。
【0015】
一般的な移動ロボットはAGV(自律移動ビークル)を含め、移動環境の中でどの位置(x,y)及び方位θの状態にあるかを計測や計算で割り出す機能を有しており、移動先データ(x,y,θ)を指定すると、その位置(x,y)まで移動し、方位θを制御することができる。従って、登録したラベルを音声入力やキーボード入力等で移動ロボットに指定すれば、移動ロボットは位置(x,y)まで移動し、方位θをとって停止する。また、移動ロボットは環境地図1で規定された移動できない領域にあるか否かを判断する機能を有することにより、移動できない領域に入って設置物2に衝突することがない。
【0016】
移動先3としては、移動ロボットのバッテリを充電するための充電ステーションやベッド、トイレ、新聞受、テーブル、棚など種々ある。
【0017】
例えば、充電ステーションについてはその移動先データ(x,y,θ)のラベルを”充電”という音声で入力し、トイレについてはその移動先データ(x,y,θ)のラベルを”トイレの前”という音声で入力し、ベッドについてはその移動先データ(x,y,θ)のラベルを”朝起こす”という音声で入力し、新聞受についてはその移動先データ(x,y,θ)のラベルを”新聞”という音声で入力する。
【0018】
移動先が棚である場合、棚のどの場所にどの収納物が入っているかの情報をマップにし、その移動先データ(x,y,θ)に収納物の名前が音声入力や文字データ入力でラベルとして登録されている。これにより、ユーザが収納物名を例えば発声して移動ロボットに入力するだけで、移動ロボットが棚から所望の収納物を自動的に持ってくることができる。
【0019】
次に、環境地図1の作製手順の例を説明する。
【0020】
[環境地図作製手順その1]
(1) 移動ロボットが移動する環境の平面図として、屋内の見取り図を作成する。
(2) 見取り図に座標系を設定する。原点はどこでも良いが、本例では、見取り図の角を原点してxy2次元座標系を設定する。
(3) 見取り図に、充電ステーションやトイレ、新聞受、ベッド、箪笥、テーブルなど、設置物2を記載する。
(4) 設置物2の外形部分をxy2次元座標系に沿って直線や曲線等の数式で近似表現し、移動ロボットが移動でない領域(既知の設置物の内部)と、移動できる領域(既知の設置物の外部)とを数式で規定する。
(5) 移動できる領域の中で、ユーザなどの操作者が移動ロボットを直接あるいは遠隔操作で、意図する移動先3に連れて行って意図する方位に向かせ、移動ロボット自身が有する自己の位置(x,y)及び方位θを割り出す機能を用いて、適宜なスイッチをオンすることで、移動先データ(x,y,θ)を教示する。
(6) この状態で、移動先3で何を行うかの”ラベル”として「朝起こす」や「トイレの前」等を例えばユーザ等の操作者が音声を発声することで登録する。その際、ラベルの入力であることを、適宜なスイッチをオンすることで移動ロボットに知らせる。文字による言葉や記号で、ラベルを登録しても良い。
(7) これにより、移動ロボットは設置物2と移動先データ(x,y,θ)及びラベルとをマップとして記憶手段に覚え込む。
(8) そして、ユーザなどの操作者は、環境地図1により移動ロボットに移動先データ(x,y,θ)とそのラベルとを簡単に教示することができる。ユーザなどの操作者が例えば音声で「朝起こす」等のラベルを移動ロボットに入力すると、移動ロボットはラベルが示す位置方位(x,y,θ)へ移動する。キーボード等により、文字による言葉や記号で、ラベルを入力しても良い。
【0021】
[環境地図作製手順その2]
(1) 移動ロボットが移動する環境の平面図として、屋内の見取り図を作成する。
(2) 見取り図に座標系を設定する。原点はどこでも良いが、本例では、見取り図の角を原点してxy2次元座標系を設定する。
(3) 見取り図に、充電ステーションやトイレ、新聞受、ベッド、箪笥、テーブルなど、設置物2を記載する。
(4) 設置物2の外形部分をxy2次元座標系に沿って直線や曲線等の数式で近似表現し、移動ロボットが移動でない領域(設置物2の内部)と、移動できる領域(設置物2の外部)とを数式で規定する。
(5) 移動できる領域の中で、ユーザなどの操作者が見取り図とxy2次元座標系で規定される位置(x,y)から、キーボード等を用いて移動先データ(x,y,θ)を設定する。
(6) この状態で、移動先3で何を行うかの”ラベル”として「朝起こす」や「トイレの前」等をユーザ等の操作者が例えばキーボードを操作して文字による言葉や記号で登録する。その際、ラベルの入力であることを、適宜なスイッチをオンすることで移動ロボットに知らせる。ラベルを音声で登録しても良い。
(7) これにより、移動ロボットはラベルと移動先データ(x,y,θ)をマップとして記憶手段に覚え込む。
(8) そして、ユーザなどの操作者は、環境地図1により移動ロボットに移動先データ(x,y,θ)とそのラベルとを簡単に教示することができる。ユーザなどの操作者がキーボードで「朝起こす」等のラベルを移動ロボットに入力すると、移動ロボットはラベルが示す位置方位(x,y,θ)へ移動する。ラベルを音声で入力しても、移動ロボットが持つ音声認識機能により、ラベルが示す位置方位(x,y,θ)へ移動ロボットが移動する。
【0022】
[環境地図作製手順その3]
(1) 移動ロボットが移動する環境の平面図として、屋内の見取り図を作成する。
(2) 見取り図に座標系を設定する。原点はどこでも良いが、本例では、見取り図の角を原点してxy2次元座標系を設定する。
(3) 移動ロボットを屋内にて数日間自由に移動させ、移動ロボット自身が持つ障害物検出機能によって充電ステーションやトイレ、新聞受、ベッド、箪笥、テーブルなど、障害物の確認(設置物2の外形部分の確認)4を満遍なく行わせる。
(4) この障害物確認4の結果から、移動ロボット自身が設置物2の外形部分をxy2次元座標系に沿って直線や曲線等の数式で近似表現し、移動ロボットが移動でない領域(設置物2の内部)と、移動できる領域(設置物2の外部)とを数式F(x,y)、G(x,y)、H(x,y)、I(x,y)で規定する。
(5) 前記[環境地図作製手順その1]と同様、移動できる領域の中で、ユーザなどの操作者が移動ロボットを直接あるいは遠隔操作で、意図する移動先3に連れて行って意図する方位に向かせ、移動ロボット自身が有する自己の位置(x,y)及び方位θを割り出す機能を用いて、適宜なスイッチをオンすることで、移動先データ(x,y,θ)を教示する。この状態で、移動先3で何を行うかの”ラベル”として「朝起こす」や「トイレの前」等を例えばユーザ等の操作者が音声を発声することで登録する。その際、ラベルの入力であることを、適宜なスイッチをオンすることで移動ロボットに知らせる。これにより、移動ロボットはラベルと移動先データ(x,y,θ)をマップとして記憶手段に覚え込む。ユーザなどの操作者は、環境地図1により移動ロボットに移動先データ(x,y,θ)とそのラベルとを簡単に教示することができる。そして、ユーザなどの操作者が例えば音声で「朝起こす」等のラベルを移動ロボットに入力すると、移動ロボットはラベルが示す位置方位(x,y,θ)へ移動する。
(6) あるいは、前記[環境地図作製手順その2]と同様、ユーザなどの操作者が見取り図とxy2次元座標系で規定される位置(x,y)から、キーボード等を用いて移動先データ(x,y,θ)を設定する。この状態で、移動先3で何を行うかの”ラベル”として「朝起こす」や「トイレの前」等をユーザ等の操作者が例えばキーボードを操作して文字による言葉や記号で登録する。その際、ラベルの入力であることを、適宜なスイッチをオンすることで移動ロボットに知らせる。これにより、移動ロボットはラベルと移動先データ(x,y,θ)をマップとして記憶手段に覚え込む。ユーザなどの操作者は、環境地図1により移動ロボットに移動先データ(x,y,θ)とそのラベルとを簡単に教示することができる。そして、ユーザなどの操作者が音声やキーボードで「朝起こす」等のラベルを移動ロボットに入力すると、移動ロボットはラベルが示す位置方位(x,y,θ)へ移動する。
【0023】
更に、本実施例では、移動ロボットが人間と共存して一般家庭等の屋内でユーザの生活を補助・支援・介護するために用いられるロボットであるとしたが、これに限らず、掃除など特定の作業に特化した移動ロボットであってもよく、一般家庭やビル内、工場などを作業空間としてバッテリ駆動により自律的に移動する移動ロボットであれば本発明を適用することができる。
【0024】
【発明の効果】
第1発明の移動ロボット用環境地図は、xy2次元座標系で表現され、移動できる領域と移動できない領域とがxとyの数式で規定されているので、従来の地図に比べて簡単であり、その作製が容易である。
【0025】
第2発明は、移動先データとして、位置(x,y)とそこでの方位(θ)とが規定されているので、移動先で移動ロボットが所望の位置姿勢(x,y,θ)で停止することができる。
【0026】
第3発明は、移動先データ(x,y,θ)のラベルとして、何のために停止するかの意味が登録されるので、移動ロボットの移動先、停止位置をユーザなどの操作者により簡易に教示することができる。
【0027】
第4発明は、音声でラベルが登録されているので、移動ロボットに対して移動先、停止位置を音声により簡易に指示することができる。
【0028】
第5発明は、移動先が棚であって、該棚のどの場所にどの収納物が入っているかの情報が記録されており、収納物の名前がラベルであるので、ユーザが収納物名を音声等で入力するだけで、移動ロボットが棚から所望の収納物を自動的に持ってくることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例における移動ロボット用環境地図を示す図。
【符号の説明】
1 環境地図
2 設置物
3 移動先
4 障害物確認
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般家庭やビル内、工場などを作業空間としてバッテリ駆動により自律的に移動する移動ロボット全般のための環境地図に関する。
【0002】
【従来の技術】
ロボット用の環境地図またはマップとして、特開平11−259659号公報(移動ロボットの環境地図作成方法:カメラによるマップ制作とカメラ画像による位置標定)や特開平11−194822号公報(移動ロボットのグローバル地図構築法:走行不能領域を楕円で合成することで効率化)等に開示されたものが知られている。
【0003】
これらの公報に開示された技術は、ロボットの生産工場では、複雑で精巧な環境地図を作製できるという利点を持っている。しかし、ロボットの操作者にとってはデータを簡単に教示するのは容易でない。つまり、人間と共存する種々の移動ロボット、例えば、一般家庭内でユーザの生活を補助・支援・介護するための移動ロボットで用いる環境地図は、簡単である必要がある。ここで、簡単な環境地図とは、ロボットの操作者にとっても簡単にデータを教示することができるものをいう。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、移動ロボット用の簡単な環境地図の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
第1発明は上記課題を解決する移動ロボット用環境地図であり、xy2次元座標系で表現され、移動できる領域と移動できない領域とがxとyの数式で規定されていることを特徴とする。
【0006】
第2発明は、第1発明の移動ロボット用環境地図において、移動先データとして、位置(x,y)とそこでの方位(θ)とが規定されていることを特徴とする。
【0007】
第3発明は、第2発明の移動ロボット用環境地図において、前記移動先データ(x,y,θ)のラベルとして、何のために停止するかの意味が登録されていることを特徴とする。
【0008】
第4発明は、第3発明の移動ロボット用環境地図において、音声でラベルが登録されていることを特徴とする。
【0009】
第5発明は、第3発明の移動ロボット用環境地図において、前記移動先が棚であって、該棚のどの場所にどの収納物が入っているかの情報が記録されており、収納物の名前がラベルであることを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
【0011】
本発明の実施例に係る移動ロボット用環境地図を図1に示す。図1に示す環境地図1は、一例として、一般家庭等の屋内を作業空間として人間と共存する移動ロボット、例えば、一般家庭内でユーザの生活を補助あるいは支援あるいは介護するために用いられる移動ロボット用を想定したものである。環境地図1は移動ロボット自体が持つ記憶手段、あるいは、ロボット外部に配置される記憶手段に格納される。
【0012】
この環境地図1は、xy2次元座標系で表現されており、移動できる領域と移動できない領域とがxとyの数式F(x,y)、G(x,y)、H(x,y)、I(x,y)で規定されている。これらの数式は、室内でのベッド等の設置物2の外形部分を座標系に沿って直線や曲線等で近似表現する数式であり、数式F(x,y)、G(x,y)、H(x,y)、I(x,y)で規定される外側の領域は移動ロボットが移動できる領域であり、数式F(x,y)、G(x,y)、H(x,y)、I(x,y)で規定される内側の領域は移動ロボットが移動できない領域である。
【0013】
このように、xy2次元座標系を用い、移動できる領域と移動できない領域とを数式F(x,y)、G(x,y)、H(x,y)、I(x,y)で規定することにより、ユーザ等の操作者が環境地図1を簡単に作製することができる。
【0014】
この環境地図1には、移動先(移動目的地)3のデータとして、移動先3の位置(x,y)とそこで移動ロボットがとるべき方位(向きまたは姿勢)θとが規定されており、更に、移動先データ(x,y,θ)のラベルとして、何のために停止するかの意味が音声や文字データ等で登録されている。
【0015】
一般的な移動ロボットはAGV(自律移動ビークル)を含め、移動環境の中でどの位置(x,y)及び方位θの状態にあるかを計測や計算で割り出す機能を有しており、移動先データ(x,y,θ)を指定すると、その位置(x,y)まで移動し、方位θを制御することができる。従って、登録したラベルを音声入力やキーボード入力等で移動ロボットに指定すれば、移動ロボットは位置(x,y)まで移動し、方位θをとって停止する。また、移動ロボットは環境地図1で規定された移動できない領域にあるか否かを判断する機能を有することにより、移動できない領域に入って設置物2に衝突することがない。
【0016】
移動先3としては、移動ロボットのバッテリを充電するための充電ステーションやベッド、トイレ、新聞受、テーブル、棚など種々ある。
【0017】
例えば、充電ステーションについてはその移動先データ(x,y,θ)のラベルを”充電”という音声で入力し、トイレについてはその移動先データ(x,y,θ)のラベルを”トイレの前”という音声で入力し、ベッドについてはその移動先データ(x,y,θ)のラベルを”朝起こす”という音声で入力し、新聞受についてはその移動先データ(x,y,θ)のラベルを”新聞”という音声で入力する。
【0018】
移動先が棚である場合、棚のどの場所にどの収納物が入っているかの情報をマップにし、その移動先データ(x,y,θ)に収納物の名前が音声入力や文字データ入力でラベルとして登録されている。これにより、ユーザが収納物名を例えば発声して移動ロボットに入力するだけで、移動ロボットが棚から所望の収納物を自動的に持ってくることができる。
【0019】
次に、環境地図1の作製手順の例を説明する。
【0020】
[環境地図作製手順その1]
(1) 移動ロボットが移動する環境の平面図として、屋内の見取り図を作成する。
(2) 見取り図に座標系を設定する。原点はどこでも良いが、本例では、見取り図の角を原点してxy2次元座標系を設定する。
(3) 見取り図に、充電ステーションやトイレ、新聞受、ベッド、箪笥、テーブルなど、設置物2を記載する。
(4) 設置物2の外形部分をxy2次元座標系に沿って直線や曲線等の数式で近似表現し、移動ロボットが移動でない領域(既知の設置物の内部)と、移動できる領域(既知の設置物の外部)とを数式で規定する。
(5) 移動できる領域の中で、ユーザなどの操作者が移動ロボットを直接あるいは遠隔操作で、意図する移動先3に連れて行って意図する方位に向かせ、移動ロボット自身が有する自己の位置(x,y)及び方位θを割り出す機能を用いて、適宜なスイッチをオンすることで、移動先データ(x,y,θ)を教示する。
(6) この状態で、移動先3で何を行うかの”ラベル”として「朝起こす」や「トイレの前」等を例えばユーザ等の操作者が音声を発声することで登録する。その際、ラベルの入力であることを、適宜なスイッチをオンすることで移動ロボットに知らせる。文字による言葉や記号で、ラベルを登録しても良い。
(7) これにより、移動ロボットは設置物2と移動先データ(x,y,θ)及びラベルとをマップとして記憶手段に覚え込む。
(8) そして、ユーザなどの操作者は、環境地図1により移動ロボットに移動先データ(x,y,θ)とそのラベルとを簡単に教示することができる。ユーザなどの操作者が例えば音声で「朝起こす」等のラベルを移動ロボットに入力すると、移動ロボットはラベルが示す位置方位(x,y,θ)へ移動する。キーボード等により、文字による言葉や記号で、ラベルを入力しても良い。
【0021】
[環境地図作製手順その2]
(1) 移動ロボットが移動する環境の平面図として、屋内の見取り図を作成する。
(2) 見取り図に座標系を設定する。原点はどこでも良いが、本例では、見取り図の角を原点してxy2次元座標系を設定する。
(3) 見取り図に、充電ステーションやトイレ、新聞受、ベッド、箪笥、テーブルなど、設置物2を記載する。
(4) 設置物2の外形部分をxy2次元座標系に沿って直線や曲線等の数式で近似表現し、移動ロボットが移動でない領域(設置物2の内部)と、移動できる領域(設置物2の外部)とを数式で規定する。
(5) 移動できる領域の中で、ユーザなどの操作者が見取り図とxy2次元座標系で規定される位置(x,y)から、キーボード等を用いて移動先データ(x,y,θ)を設定する。
(6) この状態で、移動先3で何を行うかの”ラベル”として「朝起こす」や「トイレの前」等をユーザ等の操作者が例えばキーボードを操作して文字による言葉や記号で登録する。その際、ラベルの入力であることを、適宜なスイッチをオンすることで移動ロボットに知らせる。ラベルを音声で登録しても良い。
(7) これにより、移動ロボットはラベルと移動先データ(x,y,θ)をマップとして記憶手段に覚え込む。
(8) そして、ユーザなどの操作者は、環境地図1により移動ロボットに移動先データ(x,y,θ)とそのラベルとを簡単に教示することができる。ユーザなどの操作者がキーボードで「朝起こす」等のラベルを移動ロボットに入力すると、移動ロボットはラベルが示す位置方位(x,y,θ)へ移動する。ラベルを音声で入力しても、移動ロボットが持つ音声認識機能により、ラベルが示す位置方位(x,y,θ)へ移動ロボットが移動する。
【0022】
[環境地図作製手順その3]
(1) 移動ロボットが移動する環境の平面図として、屋内の見取り図を作成する。
(2) 見取り図に座標系を設定する。原点はどこでも良いが、本例では、見取り図の角を原点してxy2次元座標系を設定する。
(3) 移動ロボットを屋内にて数日間自由に移動させ、移動ロボット自身が持つ障害物検出機能によって充電ステーションやトイレ、新聞受、ベッド、箪笥、テーブルなど、障害物の確認(設置物2の外形部分の確認)4を満遍なく行わせる。
(4) この障害物確認4の結果から、移動ロボット自身が設置物2の外形部分をxy2次元座標系に沿って直線や曲線等の数式で近似表現し、移動ロボットが移動でない領域(設置物2の内部)と、移動できる領域(設置物2の外部)とを数式F(x,y)、G(x,y)、H(x,y)、I(x,y)で規定する。
(5) 前記[環境地図作製手順その1]と同様、移動できる領域の中で、ユーザなどの操作者が移動ロボットを直接あるいは遠隔操作で、意図する移動先3に連れて行って意図する方位に向かせ、移動ロボット自身が有する自己の位置(x,y)及び方位θを割り出す機能を用いて、適宜なスイッチをオンすることで、移動先データ(x,y,θ)を教示する。この状態で、移動先3で何を行うかの”ラベル”として「朝起こす」や「トイレの前」等を例えばユーザ等の操作者が音声を発声することで登録する。その際、ラベルの入力であることを、適宜なスイッチをオンすることで移動ロボットに知らせる。これにより、移動ロボットはラベルと移動先データ(x,y,θ)をマップとして記憶手段に覚え込む。ユーザなどの操作者は、環境地図1により移動ロボットに移動先データ(x,y,θ)とそのラベルとを簡単に教示することができる。そして、ユーザなどの操作者が例えば音声で「朝起こす」等のラベルを移動ロボットに入力すると、移動ロボットはラベルが示す位置方位(x,y,θ)へ移動する。
(6) あるいは、前記[環境地図作製手順その2]と同様、ユーザなどの操作者が見取り図とxy2次元座標系で規定される位置(x,y)から、キーボード等を用いて移動先データ(x,y,θ)を設定する。この状態で、移動先3で何を行うかの”ラベル”として「朝起こす」や「トイレの前」等をユーザ等の操作者が例えばキーボードを操作して文字による言葉や記号で登録する。その際、ラベルの入力であることを、適宜なスイッチをオンすることで移動ロボットに知らせる。これにより、移動ロボットはラベルと移動先データ(x,y,θ)をマップとして記憶手段に覚え込む。ユーザなどの操作者は、環境地図1により移動ロボットに移動先データ(x,y,θ)とそのラベルとを簡単に教示することができる。そして、ユーザなどの操作者が音声やキーボードで「朝起こす」等のラベルを移動ロボットに入力すると、移動ロボットはラベルが示す位置方位(x,y,θ)へ移動する。
【0023】
更に、本実施例では、移動ロボットが人間と共存して一般家庭等の屋内でユーザの生活を補助・支援・介護するために用いられるロボットであるとしたが、これに限らず、掃除など特定の作業に特化した移動ロボットであってもよく、一般家庭やビル内、工場などを作業空間としてバッテリ駆動により自律的に移動する移動ロボットであれば本発明を適用することができる。
【0024】
【発明の効果】
第1発明の移動ロボット用環境地図は、xy2次元座標系で表現され、移動できる領域と移動できない領域とがxとyの数式で規定されているので、従来の地図に比べて簡単であり、その作製が容易である。
【0025】
第2発明は、移動先データとして、位置(x,y)とそこでの方位(θ)とが規定されているので、移動先で移動ロボットが所望の位置姿勢(x,y,θ)で停止することができる。
【0026】
第3発明は、移動先データ(x,y,θ)のラベルとして、何のために停止するかの意味が登録されるので、移動ロボットの移動先、停止位置をユーザなどの操作者により簡易に教示することができる。
【0027】
第4発明は、音声でラベルが登録されているので、移動ロボットに対して移動先、停止位置を音声により簡易に指示することができる。
【0028】
第5発明は、移動先が棚であって、該棚のどの場所にどの収納物が入っているかの情報が記録されており、収納物の名前がラベルであるので、ユーザが収納物名を音声等で入力するだけで、移動ロボットが棚から所望の収納物を自動的に持ってくることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例における移動ロボット用環境地図を示す図。
【符号の説明】
1 環境地図
2 設置物
3 移動先
4 障害物確認
Claims (5)
- xy2次元座標系で表現され、移動できる領域と移動できない領域とがxとyの数式で規定されていることを特徴とする移動ロボット用環境地図。
- 請求項1において、
移動先データとして、位置(x,y)とそこでの方位(θ)とが規定されていることを特徴とする移動ロボット用環境地図。 - 請求項2において、
前記移動先データ(x,y,θ)のラベルとして、何のために移動先で停止するかの意味が登録されていることを特徴とする移動ロボット用環境地図。 - 請求項3において、
音声でラベルが登録されていることを特徴とする移動ロボット用環境地図。 - 請求項3において、
前記移動先が棚であって、該棚のどの場所にどの収納物が入っているかの情報が記録されており、収納物の名前がラベルであることを特徴とする移動ロボット用環境地図。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002200953A JP2004042165A (ja) | 2002-07-10 | 2002-07-10 | 移動ロボット用環境地図 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002200953A JP2004042165A (ja) | 2002-07-10 | 2002-07-10 | 移動ロボット用環境地図 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004042165A true JP2004042165A (ja) | 2004-02-12 |
Family
ID=31707619
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002200953A Withdrawn JP2004042165A (ja) | 2002-07-10 | 2002-07-10 | 移動ロボット用環境地図 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004042165A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101234271B1 (ko) * | 2010-12-01 | 2013-02-18 | 한국기술교육대학교 산학협력단 | 랜드마크를 이용한 로봇의 자기위치 인식 시스템 |
KR101378305B1 (ko) | 2007-10-31 | 2014-03-28 | 삼성전자 주식회사 | 로봇맵 생성 방법 및 시스템 |
-
2002
- 2002-07-10 JP JP2002200953A patent/JP2004042165A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR101378305B1 (ko) | 2007-10-31 | 2014-03-28 | 삼성전자 주식회사 | 로봇맵 생성 방법 및 시스템 |
KR101234271B1 (ko) * | 2010-12-01 | 2013-02-18 | 한국기술교육대학교 산학협력단 | 랜드마크를 이용한 로봇의 자기위치 인식 시스템 |
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