JP2004041727A - 人工呼吸装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】特に新生児や未熟児のための、マスクを使用しない人工呼吸装置を提供する。
【解決手段】人工呼吸装置（１）は、患者の頭部を収容するための第１環境（３）と患者の背中に対する安静面を形成する第２環境（４）とを設けたフレーム（２）を備えている。第１環境（３）と第２環境（４）は気密に分離可能であり、第１環境（３）は気密にシールすることができ、第１環境（３）には換気ユニットとの接続のための少なくとも一つのポート（１６）が設けられ、第２環境（４）は、患者の胴体長さに応じて配置可能な当接面（２１）を含む。
【選択図】 図１
【解決手段】人工呼吸装置（１）は、患者の頭部を収容するための第１環境（３）と患者の背中に対する安静面を形成する第２環境（４）とを設けたフレーム（２）を備えている。第１環境（３）と第２環境（４）は気密に分離可能であり、第１環境（３）は気密にシールすることができ、第１環境（３）には換気ユニットとの接続のための少なくとも一つのポート（１６）が設けられ、第２環境（４）は、患者の胴体長さに応じて配置可能な当接面（２１）を含む。
【選択図】 図１
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、特に新生児や未熟児のための、マスクを使用しない人工呼吸装置に関する。
【０００２】
【関連する背景技術】
マスクを使用しない人工呼吸用のフードは公知であり、このものは、患者の頭部に適用可能であり、使用時には患者の首のまわりにシールを提供するように構成されている。また、フードを適所に安定に保持するため、患者の腋窩に係合するストラップなどが使用される。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
この種の解決策は、患者が成人の場合に特に有効であることが分かっているが、新生児や未熟児には適用することができない。これは、患者の首のまわりに弾性膜によってシールを提供可能であるとは考えられないからであり、また、新生児の腋窩に係合するストラップによってはフードを接続できないからである。
【０００４】
従って、現在までのところ、従来のマスクや挿管装置を使用する他には、新生児や未熟児について人工呼吸を行うことは不可能であった。
本発明の目的は、マスクを使用しない人工呼吸装置を提供することにより、新生児に対する措置を行うことができ且つマスクなどを使用せずに加圧換気状態を生成可能とし、上記の問題を解決することにある。
【０００５】
上記の目的の範囲内において、本発明の目的は、呼吸プロセスを実行可能であると共に、如何なるストレスをも受けない「自然な」姿勢をとる患者に対して不快感を与えずにハーメチックシールを提供可能な人工呼吸装置を提供することにある。
本発明の別の目的は、特定の構成的特性によって使用時の信頼性および安全性が極めて高い人工呼吸装置を提供することにある。
【０００６】
本発明の別の目的は、特に新生児や未熟児のための、マスクを使用しない人工呼吸装置であって、一般に市販されている要素や材料から容易に得ることができ、また、経済的な観点からも競争力のある人工呼吸装置を提供することにある。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
上記の目的および下記の説明から明らかとなるその他の目的を達成するため、本発明によれば、特に新生児や未熟児のための、マスクを使用しない人工呼吸装置が提供される。この人工呼吸装置は、患者の頭部を収容するための第１環境と患者の背中に対する安静面を形成する第２環境とを設けたフレームを備え、第１環境と第２環境は気密に分離可能であり、第１環境は気密にシールすることができ、第１環境には換気ユニットとの接続のための少なくとも一つのポートが設けられ、第２環境は患者の胴体長さに応じて配置可能な当接面を含むことを特徴とする。
【０００８】
本発明の更なる特徴や利点は、非限定的な例として添付図面に図示した、特に新生児や未熟児のための、マスクを使用しない人工呼吸装置の好適且つ非限定的な実施形態に係る下記の説明から明らかとなる。
【０００９】
【発明の実施の形態】
添付図面を参照すると、特に新生児や未熟児のための、マスクを用いずに人工呼吸を行うための本発明に係る人工呼吸装置が、参照符号１により一般的に示されている。この人工呼吸装置１は支持フレーム２を備え、支持フレーム２は、患者の頭部を収容するための第１環境３と、患者の胴体を収容するための第２環境４とを形成している。
【００１０】
第１環境３と第２環境４は、弾性的にフレキシブルな材料からなる膜１０によって気密に分離可能になっている。膜１０は、好ましくは円錐台形状であり、中央孔１１を有している。中央孔１１の直径は、患者の首の直径よりも大きく、患者の首を締め付けないようになっている。これは、新生児の場合に特に重要である。
【００１１】
第１環境３は、ドア１５やその他の要素によって外部に対して気密に閉鎖することができる。第１環境３には、換気ユニットへの接続のためのポートが設けられている。このポートを参照符号１６により一般的に示す。
更に、第１環境３には、別種のアクセス部を検査や点検のために設けることができ、アクセス部は付帯要件に応じて使用可能である。
【００１２】
本発明の第１の重要な特徴は、第１環境３内に圧力が生起したときに膜１０がシール形成に好適することであり、シールの形成は膜１０を患者の首の基部や患者の肩に置くことにより行われ、これにより、患者に対してストレスを与えることなしに第１環境３を最適にシールすることができる。
第２環境４には、乳幼児の背中を支持するための安静面２０が設けられ、また、当接面２１が設けられている。当接面２１は滑動可能であって、患者の胴体長さに応じて位置決めされる。
【００１３】
第１環境３内の圧力によって付与されるスラストを補償可能とするべく、当接面２１は、患者の背中の基部におかれる。
上記の効果は、新生児の特にデリケートな皮膚を損なうことのあるストラップやその他の要素を用いることなく達成可能である。
付言すると、第２環境４は気密に閉鎖され、必要であれば患者の身体のまわりに負圧を付与して胸郭を容易に開くことができるようになっている。
【００１４】
上記の説明から分かるように、本発明は、企図した目的を達成するものになっており、特に強調すると、上記の人工呼吸装置によれば、極めて柔軟な膜によって気密な環境を形成する通気路を加圧可能である。使用中、上記の膜は、患者に対して如何なる外傷をも与えるおそれがなく、また、加圧環境にすることにより肺胞を加圧することができる。
【００１５】
また、組立上の構成の簡易さにより、患者、通常は新生児を、自然な位置に収容することができ、また、選択した位置に配置可能な当接面によって、患者を適所に保持することができる。
上記のように創案された本発明は種々に変形可能であり、全ての変形例は特許請求の範囲内に入る。
【００１６】
また、細部については、技術的に等価のその他の要素により置き換えることができる。
実用上、使用材料は特定の用途に適合するものであれば、寸法や付帯形状と同様、要件に応じたものにすることができる。
【００１７】
【発明の効果】
本発明の人工呼吸装置は、患者の頭部を収容するための第１環境と患者の背中に対する安静面を形成する第２環境とを設けたフレームを備え、第１環境と第２環境は気密に分離可能であり、第１環境は気密にシールすることができ、第１環境には換気ユニットとの接続のための少なくとも一つのポートが設けられ、第２環境は患者の胴体長さに応じて配置可能な当接面を含むので、新生児に対する措置を行うことができ且つマスクなどを使用せずに加圧換気状態を生成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】人工呼吸装置の概略斜視図である。
【図２】人工呼吸装置の断面図である。
【符号の説明】
１ 人工呼吸装置
２ フレーム
３ 第１環境
４ 第２環境
１０ 膜
１５ ドア
１６ ポート
２０ 安静面
２１ 当接面
【発明の属する技術分野】
本発明は、特に新生児や未熟児のための、マスクを使用しない人工呼吸装置に関する。
【０００２】
【関連する背景技術】
マスクを使用しない人工呼吸用のフードは公知であり、このものは、患者の頭部に適用可能であり、使用時には患者の首のまわりにシールを提供するように構成されている。また、フードを適所に安定に保持するため、患者の腋窩に係合するストラップなどが使用される。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
この種の解決策は、患者が成人の場合に特に有効であることが分かっているが、新生児や未熟児には適用することができない。これは、患者の首のまわりに弾性膜によってシールを提供可能であるとは考えられないからであり、また、新生児の腋窩に係合するストラップによってはフードを接続できないからである。
【０００４】
従って、現在までのところ、従来のマスクや挿管装置を使用する他には、新生児や未熟児について人工呼吸を行うことは不可能であった。
本発明の目的は、マスクを使用しない人工呼吸装置を提供することにより、新生児に対する措置を行うことができ且つマスクなどを使用せずに加圧換気状態を生成可能とし、上記の問題を解決することにある。
【０００５】
上記の目的の範囲内において、本発明の目的は、呼吸プロセスを実行可能であると共に、如何なるストレスをも受けない「自然な」姿勢をとる患者に対して不快感を与えずにハーメチックシールを提供可能な人工呼吸装置を提供することにある。
本発明の別の目的は、特定の構成的特性によって使用時の信頼性および安全性が極めて高い人工呼吸装置を提供することにある。
【０００６】
本発明の別の目的は、特に新生児や未熟児のための、マスクを使用しない人工呼吸装置であって、一般に市販されている要素や材料から容易に得ることができ、また、経済的な観点からも競争力のある人工呼吸装置を提供することにある。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
上記の目的および下記の説明から明らかとなるその他の目的を達成するため、本発明によれば、特に新生児や未熟児のための、マスクを使用しない人工呼吸装置が提供される。この人工呼吸装置は、患者の頭部を収容するための第１環境と患者の背中に対する安静面を形成する第２環境とを設けたフレームを備え、第１環境と第２環境は気密に分離可能であり、第１環境は気密にシールすることができ、第１環境には換気ユニットとの接続のための少なくとも一つのポートが設けられ、第２環境は患者の胴体長さに応じて配置可能な当接面を含むことを特徴とする。
【０００８】
本発明の更なる特徴や利点は、非限定的な例として添付図面に図示した、特に新生児や未熟児のための、マスクを使用しない人工呼吸装置の好適且つ非限定的な実施形態に係る下記の説明から明らかとなる。
【０００９】
【発明の実施の形態】
添付図面を参照すると、特に新生児や未熟児のための、マスクを用いずに人工呼吸を行うための本発明に係る人工呼吸装置が、参照符号１により一般的に示されている。この人工呼吸装置１は支持フレーム２を備え、支持フレーム２は、患者の頭部を収容するための第１環境３と、患者の胴体を収容するための第２環境４とを形成している。
【００１０】
第１環境３と第２環境４は、弾性的にフレキシブルな材料からなる膜１０によって気密に分離可能になっている。膜１０は、好ましくは円錐台形状であり、中央孔１１を有している。中央孔１１の直径は、患者の首の直径よりも大きく、患者の首を締め付けないようになっている。これは、新生児の場合に特に重要である。
【００１１】
第１環境３は、ドア１５やその他の要素によって外部に対して気密に閉鎖することができる。第１環境３には、換気ユニットへの接続のためのポートが設けられている。このポートを参照符号１６により一般的に示す。
更に、第１環境３には、別種のアクセス部を検査や点検のために設けることができ、アクセス部は付帯要件に応じて使用可能である。
【００１２】
本発明の第１の重要な特徴は、第１環境３内に圧力が生起したときに膜１０がシール形成に好適することであり、シールの形成は膜１０を患者の首の基部や患者の肩に置くことにより行われ、これにより、患者に対してストレスを与えることなしに第１環境３を最適にシールすることができる。
第２環境４には、乳幼児の背中を支持するための安静面２０が設けられ、また、当接面２１が設けられている。当接面２１は滑動可能であって、患者の胴体長さに応じて位置決めされる。
【００１３】
第１環境３内の圧力によって付与されるスラストを補償可能とするべく、当接面２１は、患者の背中の基部におかれる。
上記の効果は、新生児の特にデリケートな皮膚を損なうことのあるストラップやその他の要素を用いることなく達成可能である。
付言すると、第２環境４は気密に閉鎖され、必要であれば患者の身体のまわりに負圧を付与して胸郭を容易に開くことができるようになっている。
【００１４】
上記の説明から分かるように、本発明は、企図した目的を達成するものになっており、特に強調すると、上記の人工呼吸装置によれば、極めて柔軟な膜によって気密な環境を形成する通気路を加圧可能である。使用中、上記の膜は、患者に対して如何なる外傷をも与えるおそれがなく、また、加圧環境にすることにより肺胞を加圧することができる。
【００１５】
また、組立上の構成の簡易さにより、患者、通常は新生児を、自然な位置に収容することができ、また、選択した位置に配置可能な当接面によって、患者を適所に保持することができる。
上記のように創案された本発明は種々に変形可能であり、全ての変形例は特許請求の範囲内に入る。
【００１６】
また、細部については、技術的に等価のその他の要素により置き換えることができる。
実用上、使用材料は特定の用途に適合するものであれば、寸法や付帯形状と同様、要件に応じたものにすることができる。
【００１７】
【発明の効果】
本発明の人工呼吸装置は、患者の頭部を収容するための第１環境と患者の背中に対する安静面を形成する第２環境とを設けたフレームを備え、第１環境と第２環境は気密に分離可能であり、第１環境は気密にシールすることができ、第１環境には換気ユニットとの接続のための少なくとも一つのポートが設けられ、第２環境は患者の胴体長さに応じて配置可能な当接面を含むので、新生児に対する措置を行うことができ且つマスクなどを使用せずに加圧換気状態を生成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】人工呼吸装置の概略斜視図である。
【図２】人工呼吸装置の断面図である。
【符号の説明】
１ 人工呼吸装置
２ フレーム
３ 第１環境
４ 第２環境
１０ 膜
１５ ドア
１６ ポート
２０ 安静面
２１ 当接面
Claims (7)
- 患者の頭部を収容するための第１環境（３）と患者の背中に対する安静面を形成する第２環境（４）とを設けたフレーム（２）を備え、
前記第１環境（３）と前記第２環境（４）は気密に分離可能であり、
前記第１環境（３）は気密にシールすることができ、前記第１環境（３）には換気ユニットとの接続のための少なくとも一つのポート（１６）が設けられ、
前記第２環境（４）は患者の胴体長さに応じて配置可能な当接面（２１）を含む
ことを特徴とする、特に新生児や未熟児のための、マスクを使用しない人工呼吸装置（１）。 - 前記第１環境（３）と前記第２環境（４）との間に膜（１０）を備え、前記膜は弾性的にフレキシブルな材料からなり、また、患者の首の直径以上の直径を有した中央孔を前記膜に設けたことを特徴とする請求項１に記載の人工呼吸装置。
- 前記膜（１０）が略円錐台状であることを特徴とする請求項２に記載の人工呼吸装置。
- 前記第１環境（３）が、気密に開閉可能なドア（１５）を備えることを特徴とする請求項１に記載の人工呼吸装置。
- 前記膜（１０）を患者の首の基部および患者の肩におくことにより、前記膜がシールを形成することを特徴とする請求項２に記載の人工呼吸装置。
- 前記当接面（２１）が、患者の背中の長さ方向と平行に滑動可能であり、また、選択した位置にロック可能であることを特徴とする請求項１に記載の人工呼吸装置。
- 前記第２環境（４）は、患者の胴体のまわりに負圧を付与するために気密に閉鎖することができ、前記負圧は、胸郭を容易に開けるようにすることを特徴とする請求項１に記載の人工呼吸装置。
Applications Claiming Priority (1)
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2003
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- 2003-07-07 AU AU2003211182A patent/AU2003211182A1/en not_active Abandoned
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