JP2004041395A - 経膣管 - Google Patents
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Abstract
【課題】使用中に管体が膣の外側へ向かって脱出することがなく、安定に固定することができ、かつ膣内部に導入する器具を方向等の変位を許容するように保持することのできる経膣管を提供する。
【解決手段】管体2の外周に弾性体からなる2以上の環状突起部5(リング5a,5b,5c)を設け、基端部に設けた器具保持部3を弾性体で構成する。環状突起部5により管体2の膣内での辷りが防止されるので、管体2の先端と子宮頸管部との密着を確保し、また弾性体からなる器具保持部3により、器具6を望ましい位置に保持することができる。
【選択図】 図1
【解決手段】管体2の外周に弾性体からなる2以上の環状突起部5(リング5a,5b,5c)を設け、基端部に設けた器具保持部3を弾性体で構成する。環状突起部5により管体2の膣内での辷りが防止されるので、管体2の先端と子宮頸管部との密着を確保し、また弾性体からなる器具保持部3により、器具6を望ましい位置に保持することができる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、経膣管に関し、特に、内視鏡下手術等で子宮摘出等を行なう際に諸器具の通路として有用な経膣管に関する。
【0002】
【従来の技術】
内視鏡下手術等で子宮摘出等を行なう際に、観察、処置等のための諸器具(以下、単に器具という)を膣奥(底部)に導入する通路を確保するため、膣に挿入する経膣管が用いられている。
【0003】
経膣管を通して器具を膣底部に導入するとき、器具と経膣管は全く独立していても良いが、器具を患部等に対して所望の位置に確保するためには一般に、器具を経膣管に固定することが必要となる。従来は、経膣管の基部(膣口側)に固定手段を設けて、それに器具を固定するか、経膣管の内部に器具を固定していた。
【0004】
図2は、従来の経膣管の一例として、特許第3270849号公報に記載された経膣管を示す。経膣管は、外表面が円滑な円筒状の管体10の基部14(遠端部)に設けた係合部18に、バルブ手段16が固定される(公報第1図参照)。あるいは、子宮内操作具を経膣管の内部に固定して使用する(公報段落0014参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記の従来の経膣管は、管体の外表面が円滑であるため、膣内に挿入して使用中に膣の外側へ向かって押し出され、器具を望ましい位置に保持することが困難になることがある。また、使用中にずれて子宮頸部との密着状態が維持できなくなるという問題がある。
【0006】
管体の外表面が円滑であるための別の問題として、気腹が必要な場合に膣壁との間からのガスの洩れがある。
【0007】
さらに、従来の経膣管では、器具が管内部または基部に設けた係合部に固定されるため、器具の当初の位置設定をよほど慎重に行なわないと、器具の実作業部、例えば、メスの刃部、内視鏡の先端部、検体採取リングなどを、所望の位置に持ち来すことができない。また、作業の進行に伴い必要な部位が順次変化する場合、それに対応することが困難である。
【0008】
従って、本発明の目的は、使用中に膣の外側へ向かって脱出することがなく、安定に固定される経膣管を実現することにある。
【0009】
また、本発明の目的は、膣内部に導入する器具を、経膣管に対する方向等の変位が許容されるように保持できる経膣管を実現することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するため、膣内に挿入し、所要の器具を通過させるための管体からなり、管体は、外周に弾性体からなる2以上の環状突起部と、基端部に器具を通過させかつ保持するための弾性体からなる器具保持部とをそれぞれ具え、2以上の環状突起部は、膣内挿入時に管体と膣壁により閉じられた空間を形成するように構成され、器具保持部は、器具と管体の相対的位置関係の変化を許容するように構成された経膣管を提供する。
【0011】
また、本発明は、上記目的を達成するため、管体の外周に弾性体からなる環状突起部を具えることを特徴とする。あるいは、管体の外周に軸方向に2以上の環状突起部を具え、膣内挿入時に2以上の環状突起部の間に膣壁によって閉じた空間が形成されるように構成された経膣管を提供する。
【0012】
軸方向に2以上の弾性体からなる環状突起部を設けると、それらの間に膣壁及び管体の外表面とともに閉じた空間を容易に形成することができる。2以上の環状突起部は互いに独立でも良く、また、軸方向(軸に平行でない場合も含む)に設けた突起部により連結されていても良い。膣壁及び管体の外表面とともに閉じた空間を容易に形成するには、環状突起部の断面は半円または円状であることが好ましい。
【0013】
管体の基端部に固定された器具保持部は、観察、処置等のための器具を通過させるとともに、それらの器具と管体の方向等の相対的位置関係を変化できるように構成することが重要である。器具保持部は、器具を通過させるための開口部を有する。開口部は、少なくとも器具を通過させる大きさと形状を有するが、通過する位置での器具の断面より僅かに小さく、挿入した器具がしっかり保持されるようにすることが好ましい。
【0014】
また、器具保持部は、器具と経膣管の相対的位置関係を変化できるようにシリコンゴム等の弾性体で構成される。器具保持部を弾性体で構成し、管体は器具保持部を構成する弾性体と別の材料で構成しても良く、例えば、透明性を有する樹脂材料であることが好ましい。このような管体の材料として、アクリル樹脂、ポリプロピレン、ナイロン等を用いることができる。また、管体は多少の柔軟性を有するように形成されても良い。
【0015】
管体の寸法や形状は、患者等の膣内に挿入するのに適するものとするのは当然であるが、診断、手術等、経膣管の使用目的によっても異なる。通常用いられる経膣管と同様、管体の先端の切り口が軸に対して傾斜していても良く、それにより子宮頸管に容易に密着する。
【0016】
器具を管体と分離して所定の位置に固定又は保持する必要がないときには、経膣管に器具保持部を設ける必要がない。このような場合には管体の基部は開放されていても良い。また器具保持部を設けた場合でも、器具による作業が終了した後器具を除き、器具保持部を除くかそのままで、管体の基部を開放するか、気密または液密を保つために、開口部にキャップやバルブを設けても良い。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の経膣管を図面を参照して説明する。
【0018】
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る経膣管を示し、図1(A)は側面図(横方向)、図1(B)は側面図(縦方向)、図1(C)は図1(B)のA−A部における断面図である。経膣管1は、円筒形の管体2、器具保持部3、管体2と器具保持部3を接続する基部4からなる。
【0019】
管体2は、透明なアクリル樹脂からなり、先端部2aの切り口は管体2の軸に対し傾斜している。管体2の先端に近い部分の外周に3個のシリコンゴムのリング5a,5b,5cが設けてある。これらのリングは、管体2に半円状の断面を有するように彫り込まれた溝にはめ込まれている。リング5a,5b,5cの存在により管体2の膣内での辷りが防止される。
【0020】
基部4の外面には、器具保持部3を着脱自在に固定するための環状の溝4bを有する。基部4は、また、管体2の先端部2aの頂部と同じ方向に突出したハンドル4aを有する。管体2の膣内への挿入の際、ハンドル4aの方向により先端部2aの頂部(最突出部)の方向(角度)を確保できる。
【0021】
キャップ状の器具保持部3は、硬質シリコンゴムからなり、器具6を挿入して固定するための開口部3aと、基部4に着脱自在に固定するための内向きの環状突起部3bを有する。この器具保持部3は、環状突起部3bが基部4に設けられた環状の溝4bにはまり込むことにより基部4に固定される。開口部3aの直径は、挿入する器具6の外径より若干小さいサイズで形成されており、器具6は器具保持部3の弾性によって開口部3aに保持される。開口部3aは、重量または負荷の大きい器具6を一層しっかり保持するために、外側に延びた円筒状部を有しても良い(図示せず)。
【0022】
異なる器具の使用に対しては、必要に応じて、開口部3aの直径が異なる器具保持部3に交換して使用することができる。器具保持部3を交換するには、環状突起部3bを基部4の溝4bから外し、新たな器具保持部3の環状突起部3bを溝4bにはめ込むことによって基部4に固定する。
【0023】
手技が終了し器具6を抜き出した後、開口部3aは気腹の維持や感染防止等のためキャップ(図示せず)で密閉しても良い。
【0024】
上記した第1の実施の形態によると、管体2の先端に近い部分の外周を囲む3個の弾性体のリングを設けたことより、管体2の膣内での辷りが防止されるので、管体の先端と子宮頸管部との密着を確保し、また器具保持部に保持された器具を安定して使用することができる。弾性体のリング5a,5b,5cは突出部分の断面が半円であるため、管体2は使用後に膣内から比較的容易に抜き取ることができる。弾性体のリングは一般的なOリングを用いることができ、製造や入手が容易で、器具への装着性にも優れ、コストも安価である。
【0025】
器具保持部3は、弾性体で構成されているので、外径が限度内で若干異なる器具でも安定に保持でき、また器具の軸を管体に対して上下左右に許容範囲内で自由に旋回させ、さらに前後(軸方向)にも動かすことができ、固定されている場合に比し、器具の操作が格段に容易になる。
【0026】
【発明の効果】
本発明の経膣管によると、管体の外周に弾性体からなる環状突起部を具えているため、使用中に膣の外側へ向かって脱出することがなく、安定に固定される。この環状突起部は弾性体からなるので、挿入も容易である。
【0027】
また、本発明の経膣管によると、管体の外周に軸方向に2以上の弾性体からなる環状突起部を具え、膣内に挿入した際それらの間に膣壁により閉じた空間が形成されるように構成され、また、基端部に設けた器具保持部が弾性体からなり、器具と管体の相対的位置関係、特に軸方向の相対的関係を許容範囲内で変えられるように構成されているので、使用中に管体が膣の外側へ向かって脱出することがなく、安定に固定されるとともに、膣内部に導入する器具を作動部が望ましい位置に来るように調節して保持することができる。軸方向に2以上の環状突起部を具えることにより、膣内挿入時に環状突起部の間に膣壁及び管体の外表面とともに閉じた空間が形成され、経膣管の膣内での移動や脱出が防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は、本発明の第1の実施の形態に係る経膣管の横方向側面図、
(B)は、本発明の第1の実施の形態に係る経膣管の縦方向側面図、
(C)は、図1(B)に示すA−A部における本発明の経膣管の断面図である。
【図2】従来の経膣管の全体を示す斜視図
【符号の説明】
1、経膣管 2、管体 2a、管体の先端部 3、器具保持部
3a、開口部 3b、環状突起部 4、基部 4a、ハンドル 4b、溝
5a,5b,5c、リング 6、器具 10、管体 14、基部
16、バルブ手段 18、係合部
【発明の属する技術分野】
本発明は、経膣管に関し、特に、内視鏡下手術等で子宮摘出等を行なう際に諸器具の通路として有用な経膣管に関する。
【0002】
【従来の技術】
内視鏡下手術等で子宮摘出等を行なう際に、観察、処置等のための諸器具(以下、単に器具という)を膣奥(底部)に導入する通路を確保するため、膣に挿入する経膣管が用いられている。
【0003】
経膣管を通して器具を膣底部に導入するとき、器具と経膣管は全く独立していても良いが、器具を患部等に対して所望の位置に確保するためには一般に、器具を経膣管に固定することが必要となる。従来は、経膣管の基部(膣口側)に固定手段を設けて、それに器具を固定するか、経膣管の内部に器具を固定していた。
【0004】
図2は、従来の経膣管の一例として、特許第3270849号公報に記載された経膣管を示す。経膣管は、外表面が円滑な円筒状の管体10の基部14(遠端部)に設けた係合部18に、バルブ手段16が固定される(公報第1図参照)。あるいは、子宮内操作具を経膣管の内部に固定して使用する(公報段落0014参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記の従来の経膣管は、管体の外表面が円滑であるため、膣内に挿入して使用中に膣の外側へ向かって押し出され、器具を望ましい位置に保持することが困難になることがある。また、使用中にずれて子宮頸部との密着状態が維持できなくなるという問題がある。
【0006】
管体の外表面が円滑であるための別の問題として、気腹が必要な場合に膣壁との間からのガスの洩れがある。
【0007】
さらに、従来の経膣管では、器具が管内部または基部に設けた係合部に固定されるため、器具の当初の位置設定をよほど慎重に行なわないと、器具の実作業部、例えば、メスの刃部、内視鏡の先端部、検体採取リングなどを、所望の位置に持ち来すことができない。また、作業の進行に伴い必要な部位が順次変化する場合、それに対応することが困難である。
【0008】
従って、本発明の目的は、使用中に膣の外側へ向かって脱出することがなく、安定に固定される経膣管を実現することにある。
【0009】
また、本発明の目的は、膣内部に導入する器具を、経膣管に対する方向等の変位が許容されるように保持できる経膣管を実現することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するため、膣内に挿入し、所要の器具を通過させるための管体からなり、管体は、外周に弾性体からなる2以上の環状突起部と、基端部に器具を通過させかつ保持するための弾性体からなる器具保持部とをそれぞれ具え、2以上の環状突起部は、膣内挿入時に管体と膣壁により閉じられた空間を形成するように構成され、器具保持部は、器具と管体の相対的位置関係の変化を許容するように構成された経膣管を提供する。
【0011】
また、本発明は、上記目的を達成するため、管体の外周に弾性体からなる環状突起部を具えることを特徴とする。あるいは、管体の外周に軸方向に2以上の環状突起部を具え、膣内挿入時に2以上の環状突起部の間に膣壁によって閉じた空間が形成されるように構成された経膣管を提供する。
【0012】
軸方向に2以上の弾性体からなる環状突起部を設けると、それらの間に膣壁及び管体の外表面とともに閉じた空間を容易に形成することができる。2以上の環状突起部は互いに独立でも良く、また、軸方向(軸に平行でない場合も含む)に設けた突起部により連結されていても良い。膣壁及び管体の外表面とともに閉じた空間を容易に形成するには、環状突起部の断面は半円または円状であることが好ましい。
【0013】
管体の基端部に固定された器具保持部は、観察、処置等のための器具を通過させるとともに、それらの器具と管体の方向等の相対的位置関係を変化できるように構成することが重要である。器具保持部は、器具を通過させるための開口部を有する。開口部は、少なくとも器具を通過させる大きさと形状を有するが、通過する位置での器具の断面より僅かに小さく、挿入した器具がしっかり保持されるようにすることが好ましい。
【0014】
また、器具保持部は、器具と経膣管の相対的位置関係を変化できるようにシリコンゴム等の弾性体で構成される。器具保持部を弾性体で構成し、管体は器具保持部を構成する弾性体と別の材料で構成しても良く、例えば、透明性を有する樹脂材料であることが好ましい。このような管体の材料として、アクリル樹脂、ポリプロピレン、ナイロン等を用いることができる。また、管体は多少の柔軟性を有するように形成されても良い。
【0015】
管体の寸法や形状は、患者等の膣内に挿入するのに適するものとするのは当然であるが、診断、手術等、経膣管の使用目的によっても異なる。通常用いられる経膣管と同様、管体の先端の切り口が軸に対して傾斜していても良く、それにより子宮頸管に容易に密着する。
【0016】
器具を管体と分離して所定の位置に固定又は保持する必要がないときには、経膣管に器具保持部を設ける必要がない。このような場合には管体の基部は開放されていても良い。また器具保持部を設けた場合でも、器具による作業が終了した後器具を除き、器具保持部を除くかそのままで、管体の基部を開放するか、気密または液密を保つために、開口部にキャップやバルブを設けても良い。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の経膣管を図面を参照して説明する。
【0018】
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る経膣管を示し、図1(A)は側面図(横方向)、図1(B)は側面図(縦方向)、図1(C)は図1(B)のA−A部における断面図である。経膣管1は、円筒形の管体2、器具保持部3、管体2と器具保持部3を接続する基部4からなる。
【0019】
管体2は、透明なアクリル樹脂からなり、先端部2aの切り口は管体2の軸に対し傾斜している。管体2の先端に近い部分の外周に3個のシリコンゴムのリング5a,5b,5cが設けてある。これらのリングは、管体2に半円状の断面を有するように彫り込まれた溝にはめ込まれている。リング5a,5b,5cの存在により管体2の膣内での辷りが防止される。
【0020】
基部4の外面には、器具保持部3を着脱自在に固定するための環状の溝4bを有する。基部4は、また、管体2の先端部2aの頂部と同じ方向に突出したハンドル4aを有する。管体2の膣内への挿入の際、ハンドル4aの方向により先端部2aの頂部(最突出部)の方向(角度)を確保できる。
【0021】
キャップ状の器具保持部3は、硬質シリコンゴムからなり、器具6を挿入して固定するための開口部3aと、基部4に着脱自在に固定するための内向きの環状突起部3bを有する。この器具保持部3は、環状突起部3bが基部4に設けられた環状の溝4bにはまり込むことにより基部4に固定される。開口部3aの直径は、挿入する器具6の外径より若干小さいサイズで形成されており、器具6は器具保持部3の弾性によって開口部3aに保持される。開口部3aは、重量または負荷の大きい器具6を一層しっかり保持するために、外側に延びた円筒状部を有しても良い(図示せず)。
【0022】
異なる器具の使用に対しては、必要に応じて、開口部3aの直径が異なる器具保持部3に交換して使用することができる。器具保持部3を交換するには、環状突起部3bを基部4の溝4bから外し、新たな器具保持部3の環状突起部3bを溝4bにはめ込むことによって基部4に固定する。
【0023】
手技が終了し器具6を抜き出した後、開口部3aは気腹の維持や感染防止等のためキャップ(図示せず)で密閉しても良い。
【0024】
上記した第1の実施の形態によると、管体2の先端に近い部分の外周を囲む3個の弾性体のリングを設けたことより、管体2の膣内での辷りが防止されるので、管体の先端と子宮頸管部との密着を確保し、また器具保持部に保持された器具を安定して使用することができる。弾性体のリング5a,5b,5cは突出部分の断面が半円であるため、管体2は使用後に膣内から比較的容易に抜き取ることができる。弾性体のリングは一般的なOリングを用いることができ、製造や入手が容易で、器具への装着性にも優れ、コストも安価である。
【0025】
器具保持部3は、弾性体で構成されているので、外径が限度内で若干異なる器具でも安定に保持でき、また器具の軸を管体に対して上下左右に許容範囲内で自由に旋回させ、さらに前後(軸方向)にも動かすことができ、固定されている場合に比し、器具の操作が格段に容易になる。
【0026】
【発明の効果】
本発明の経膣管によると、管体の外周に弾性体からなる環状突起部を具えているため、使用中に膣の外側へ向かって脱出することがなく、安定に固定される。この環状突起部は弾性体からなるので、挿入も容易である。
【0027】
また、本発明の経膣管によると、管体の外周に軸方向に2以上の弾性体からなる環状突起部を具え、膣内に挿入した際それらの間に膣壁により閉じた空間が形成されるように構成され、また、基端部に設けた器具保持部が弾性体からなり、器具と管体の相対的位置関係、特に軸方向の相対的関係を許容範囲内で変えられるように構成されているので、使用中に管体が膣の外側へ向かって脱出することがなく、安定に固定されるとともに、膣内部に導入する器具を作動部が望ましい位置に来るように調節して保持することができる。軸方向に2以上の環状突起部を具えることにより、膣内挿入時に環状突起部の間に膣壁及び管体の外表面とともに閉じた空間が形成され、経膣管の膣内での移動や脱出が防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は、本発明の第1の実施の形態に係る経膣管の横方向側面図、
(B)は、本発明の第1の実施の形態に係る経膣管の縦方向側面図、
(C)は、図1(B)に示すA−A部における本発明の経膣管の断面図である。
【図2】従来の経膣管の全体を示す斜視図
【符号の説明】
1、経膣管 2、管体 2a、管体の先端部 3、器具保持部
3a、開口部 3b、環状突起部 4、基部 4a、ハンドル 4b、溝
5a,5b,5c、リング 6、器具 10、管体 14、基部
16、バルブ手段 18、係合部
Claims (8)
- 外周に弾性体からなる環状突起部を具えることを特徴とする経膣管。
- 外周に軸方向に2以上の環状突起部を具え、膣内挿入時に前記2以上の環状突起部の間に膣壁によって閉じた空間が形成されるように構成されたことを特徴とする経膣管。
- 前記2以上の環状突起部は、弾性体からなることを特徴とする請求項第2項記載の経膣管。
- 膣内に挿入し、所要の器具を通過させるための管体からなり、
前記管体は、外周に弾性体からなる2以上の環状突起部と、基端部に前記器具を通過させかつ保持するための弾性体からなる器具保持部とをそれぞれ具え、
前記2以上の環状突起部は、膣内挿入時に前記管体と膣壁により閉じられた空間を形成するように構成され、
前記器具保持部は、前記器具と前記管体の相対的位置関係の変化を許容するように構成されたことを特徴とする経膣管。 - 前記2以上の環状突起部は、互いに独立であることを特徴とする請求項第2項又は第4項記載の経膣管。
- 前記器具保持部は、前記管体に着脱自在に固定され、前記器具の前記管体の前記基端部を通過する部分の寸法および形状に応じて交換可能であることを特徴とする請求項第4項記載の経膣管。
- 前記環状突起部は、その断面が円または不完全円のリングであることを特徴とする請求項第1項から第5項のいずれかに記載の経膣管。
- 前記管体は、その先端の切り口が軸に対して傾斜していることを特徴とする請求項第1項から第7項のいずれかに記載の経膣管。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002202120A JP2004041395A (ja) | 2002-07-11 | 2002-07-11 | 経膣管 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002202120A JP2004041395A (ja) | 2002-07-11 | 2002-07-11 | 経膣管 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004041395A true JP2004041395A (ja) | 2004-02-12 |
Family
ID=31708398
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002202120A Pending JP2004041395A (ja) | 2002-07-11 | 2002-07-11 | 経膣管 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004041395A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020075019A (ja) * | 2018-11-09 | 2020-05-21 | ケン・メディカル株式会社 | 膣断端縫合補助具 |
WO2023227814A1 (es) * | 2022-05-25 | 2023-11-30 | Jordi PONCE SEBASTIÀ | Sonda vaginal para la realización de colpotomías |
-
2002
- 2002-07-11 JP JP2002202120A patent/JP2004041395A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020075019A (ja) * | 2018-11-09 | 2020-05-21 | ケン・メディカル株式会社 | 膣断端縫合補助具 |
WO2023227814A1 (es) * | 2022-05-25 | 2023-11-30 | Jordi PONCE SEBASTIÀ | Sonda vaginal para la realización de colpotomías |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20051122 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20060405 |